JP2003176438A - 油性マーキングペン用インキ組成物 - Google Patents

油性マーキングペン用インキ組成物

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JP2003176438A
JP2003176438A JP2001376301A JP2001376301A JP2003176438A JP 2003176438 A JP2003176438 A JP 2003176438A JP 2001376301 A JP2001376301 A JP 2001376301A JP 2001376301 A JP2001376301 A JP 2001376301A JP 2003176438 A JP2003176438 A JP 2003176438A
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達也 溝口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキの流出が良好で、非吸収面に対する筆
記描線の乾燥性及び固着性に優れる油性マーキングペン
用インキ組成物及びそのインキ組成物を用いた筆記具を
提供する。 【解決手段】 少なくとも着色剤と、アルコール系溶剤
と、樹脂と、シリコンアクリルコポリマーとを含有する
ことを特徴とする油性マーキングペン用インキ組成物。
シリコンアクリルコポリマーの含有量は、インキ組成物
全量に対して、0.005〜10重量%とすることが好
ましい。上記油性マーキングペン用インキ組成物は、例
えば、繊維芯又はプラスチック芯からなるペン先にキャ
ップオフ性を付与する物質をコーティングしてなる筆記
具に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インキの流出が良
好で、非吸収面に対する筆記描線の乾燥性及び固着性に
優れる油性マーキングペン用インキ組成物及びそのイン
キ組成物を用いた筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、筆記具として繊維芯又はプラ
スチック芯からなるペン先にインキを浸透させて、筆記
するようにしたマーキングペン等が多用されている。こ
のマーキングペン等に用いる油性インキ組成物は、種々
のアルコール類を溶剤の主成分とし、インキ流出量の安
定化や、非吸収面に対しての描線の乾燥性向上、あるい
は固着性向上のためにポリエーテル変性シリコンオイル
やカルボキシ変性シリコンオイル等のシリコン系界面活
性剤を添加しているものであった。
【0003】また、繊維芯又はプラスチック芯からなる
ペン先にキャップオフ性を付与する物質をコーティング
してなるマーキングペンにおいても、インキ流出量の低
下を防ぐ目的で上記と同様のシリコン系界面活性剤を添
加しているものであった。
【0004】しかしながら、上記のシリコン系界面活性
剤はそれ自体が液体であり、揮発性に乏しいものが多
く、ベンジルアルコール等の難揮発性溶剤との併用時、
製品の経時変化、あるいはキャップオフ等により、ペン
芯中に含まれるインキ中のシリコン系界面活性剤の含有
量が多くなった場合には、非吸収面に筆記した際に、固
着性が低下したり、乾きにくくなったりするなどの課題
を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであ
り、インキの流出量が良好で、固着性及び乾燥性に優れ
た油性マーキングペン用インキ組成物及びそのインキ組
成物を用いた筆記具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題等について鋭意検討を重ねた結果、シリコン
アクリルコポリーが良好なインキの流出性、固着性及び
乾燥性を実現できることを見い出し、本発明を完成する
に至ったのである。すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)
に存する。 (1) 少なくとも着色剤と、アルコール系溶剤と、樹脂
と、シリコンアクリルコポリマーとを含有することを特
徴とする油性マーキングペン用インキ組成物。 (2) シリコンアクリルコポリマーの含有量が、インキ組
成物全量に対して、0.005〜10重量%である上記
(1)記載の油性マーキングペン用インキ組成物。 (3) 更に、繊維芯又はプラスチック芯からなるペン先に
キャップオフ性を付与する物質をコーティングしてなる
筆記具であって、該筆記具のインキが上記(1)又は(2)記
載の油性マーキングペン用インキ組成物であることを特
徴とする筆記具。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の油性マーキングペン用インキ組
成物は、少なくとも着色剤と、アルコール系溶剤と、樹
脂と、シリコンアクリルコポリマーとを含有することを
特徴とするものである。
【0008】本発明に用いる着色剤としては、例えば、
油溶性染料及び顔料等が挙げられる。油溶性染料として
は、アルコール系溶剤に可溶な一般の油溶性染料であれ
ばほとんど使用可能である。例えば、染料としては、オ
ラゾールエロー2GLN、オラゾールレッド3GL、オ
ラゾールブルー2GLN、ネオンザポンブルーFLE、
スピリットブラックSP、パリファストレッド130
8、オイルブルーBA、オイルエロー185、オイルレ
ッドTR71、オイルブラックS、Victoria Blue、Rho
damine 6JHSA、Flex Yellow 105等、また、顔料として
は、特に限定されることなく、例えば、アゾ系顔料、縮
合ポリアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、金属錯塩顔
料、チオインジゴ顔料、染料レーキ顔料、蛍光顔料等の
有機顔料及びカーボンブラック、酸化チタン等の無機顔
料が挙げられ、更に、表面を樹脂コーティングで加工し
た加工顔料、例えば、マイクロリスAタイプ各種、AS
ブラック、ASブルー、IKレッド等も使用することが
できる。これらの染料及び/又は顔料は、単独又は2種
以上混合して使用することもでき、その含有量は着色剤
の種類や他のインキ成分により異なるが、インキ組成物
全量に対して、1〜30重量%、好ましくは、2〜15
重量%が望ましい。
【0009】本発明に用いるアルコール系溶剤として
は、例えば、エチルアルコ−ル、n(ノルマル)−プロ
ピルアルコ−ル、i(イソ)−プロピルアルコール、ベ
ンジルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げら
れ、好ましくは、非吸収面に筆記した際の適度な乾燥
性、ぬれ性の点から、エチルアルコ−ル、n(ノルマ
ル)−プロピルアルコ−ル、i(イソ)−プロピルアル
コール、プロピレングリコールモノメチルエーテルが望
ましい。これらのアルコール系溶剤は、夫々単独で又は
2種以上混合して使用することができ、その含有量は、
インキ組成物全量に対して、50〜95重量%、好まし
くは、70〜85重量%が望ましい。
【0010】本発明に用いる樹脂は、アルコール系溶剤
に可溶な樹脂であり、被塗布面への付着剤、インキの粘
度調整剤、更に、着色剤の分散剤として使用するもので
あり、従来より使用されている各種の天然樹脂、合成樹
脂が使用でき、例えば、ロジン、エステルガム、マレイ
ン酸変成ロジン、フェノール変成ロジン等のロジン系樹
脂、エチルセルローズ、ニトロセルローズ等のセルロー
ズ系樹脂、ポリビニルブチラール、アルキル−フェノー
ル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等のビニル
系樹脂、石油系樹脂、ケトン系樹脂、アクリル系樹脂、
アルデヒドと尿素の縮合物、マレイン酸樹脂等が挙げら
れ、これらは単独又は2種以上混合して使用することが
可能であり、その含有量は、インキ組成物全量に対し
て、0.1〜30重量%、好ましくは、1〜20重量%
が望ましい。
【0011】その他の本発明のインキ組成物に添加でき
る添加剤(任意成分)としては、例えば、アニオン系、
ノニオン系、カチオン系などの界面活性剤、防腐剤、防
黴剤、防錆剤、潤滑剤、pH調整剤などが挙げられる。
【0012】本発明に用いるシリコンアクリルコポリマ
ーは、良好なインキの流出性、固着性及び乾燥性を発揮
せしめる成分となるものである。このシリコンアクリル
コポリマーは、シリコンマクロモノマーをアクリルモノ
マーとラジカル触媒を使用して共重合させることにより
得られるものである。アクリルモノマーの官能基として
は、アクリル酸、メチルエステル、プロピルエステルな
どが挙げられる。本発明に用いることができるシリコン
アクリルコポリマーの具体例としては、例えば、市販の
X−24−798A、X−22−8004、X−22−
8009、X−22−8053、X−22−8054、
X−22−8084EM、X−22−8195〔以上、
信越化学工業社製〕などが挙げられる。これらは単独で
又は2種以上混合して使用することができ、その含有量
は、インキ全量に対して、0.005〜10重量%、好
ましくは、0.01〜5重量%が望ましい。このシリコ
ンアクリルコポリマーの含有量が0.005重量%未満
であると、本発明の効果を発揮することができず、ま
た、10重量%を越えると、インキの粘度が高くなり、
インキ流出量の低下を招いたり、キャップオフ性能を付
与する物質をコーティングしてあるペン先の被膜形成力
を阻害したりして、好ましくない。
【0013】このように構成される本発明の油性マーキ
ングペン用インキ組成物は、繊維芯又はプラスチック芯
からなるペン先を有するマーキングペンタイプの筆記具
のインキに好適に使用されるものである。なお、用いる
ことができる筆記具としては、繊維芯又はプラスチック
芯からなるペン先を有する筆記具であれば、特に限定さ
れるものではなく、例えば、図1に示すように、イン
キを直接貯溜する軸体となるインキタンク部11を有す
ると共に、一時的にインキを保溜するコレクター部材1
2を有し、インキタンク部11からぺン先13へのイン
キの導出が中継芯14を介して(又は直接)行われる直
液筆記具10、図2に示すように、インキを直接貯溜
する軸体となるインキタンク部21を有すると共に、イ
ンキタンク部21からペン先22へのインキの導出がバ
ルブ機構部23を介して直接(又は中継芯を介して)行
われる筆記具20、図3に示すように、軸体31内に
インキを吸蔵したインキ吸蔵体32を有し、該インキ吸
蔵体32からペン先33へのインキ導出が直接(又は中
継芯を介して)行われる筆記具30などが挙げられる。
【0014】このように構成される本発明の油性マーキ
ングペン用インキ組成物では、少なくとも着色剤と、ア
ルコール系溶剤と、樹脂を含有する系に、シリコンアク
リルコポリマーを含有することにより、良好なインキ流
出量が得られると共に、インキの表面張力が低下し、非
吸収面に筆記した際、乾燥性及び固着性に優れたものと
なる。
【0015】本発明では、更に繊維芯又はプラスチック
芯からなるペン先にキャップオフ性を付与する物質をコ
ーティングしてなるキャップオフ性能に優れた筆記具の
インキ組成物に好適に適用することができる。キャップ
オフ性を付与する物質としては、常温(25℃、以下同
様)で固体であること、かつ、インキ溶媒に対する溶解
度が常温で10%以下となる特性を有するものであれ
ば、特に限定されるものではなく、例えば、上記特性を
有するジグリセリンモノステアレート、トリグリセリン
モノステアレート、ペンタグリセリルトリステアレー
ト、ヘキサグリセリルトリステアレート、デカグリセリ
ンジステアレートなどのグリセリン誘導体、ポリオキシ
エチレンステアリルリン酸エステルなどのアルキルリン
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステア
レート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレー
トなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビットヘキサステアレート
などのポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、
ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリス
リトールジステアレートなどのペンタエリスリトール誘
導体、レシチン、ショ糖エステル、ポリオレフィンロ
ウ、アスコルビン酸ステアレート、ソルビタン酸ステア
レートなどから選択される1種又は2種以上の混合物が
挙げられる。
【0016】上記特性を有するキャップオフ性を付与す
る物質を繊維芯又はプラスチック芯にコーティングする
方法としては、例えば、上記特性を有する物質を溶解す
る溶媒に溶解せしめ、これを繊維芯又はプラスチック芯
にディッピング処理又は噴霧処理した後、加温又は室温
にて乾燥させることにより行うことができる。また、溶
解度が極端に低い場合には、加温溶解液にディッピング
し、冷却によりコーティングすることもできる。また、
上記特性を有する物質を溶解する溶媒としては、例え
ば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール(i−プロピル
アルコール)などのアルコール類、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなど
のグリコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどの
ケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエ
ステル類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなどの
エーテル類、ヘキサン、イソへキサン、ヘプタン、メチ
ルシクロヘキサンなどの炭化水素類、クロロホルム、メ
チレンクロライドなどの塩素化合物などが挙げられる。
【0017】上記特性を有する物質の繊維芯又はプラス
チック芯へのコーティング量は、繊維芯又はプラスチッ
ク芯に対して、重量比で0.01〜20重量%、好まし
くは、0.1〜10重量%、更に好ましくは、0.3〜
5重量%である。コーティング量が0.01重量%未満
であると、コーティングによる効果を達成することがで
きず、また、20重量%を越えると、繊維芯又はプラス
チック芯に対して蒸発抑制作用を有する物質が付き過
ぎ、本来繊維芯又はプラスチック芯が発揮すべき機能が
損なわれ、例えば、インキが出難くなり、カスレを生じ
たり、筆記が進むにしたがってペン先の崩れが生じたり
するようになり、インキの貯溜量が十分でなくなるな
ど、好ましくない。
【0018】本発明の筆記具において、繊維芯又はプラ
スチック芯からなるペン先の材質、構造、製法等は、特
に限定されるものではなく、例えば、天然繊維、獣毛繊
維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、
ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系
樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる平行
繊維束、フェルト等の繊維束を加工又はこれらの繊維束
を樹脂加工した繊維芯、中継芯又はインキ吸蔵体、上記
各種のプラスチック材の軸方向にインキ溝を形成したプ
ラスチック芯、上記各種のプラスチック粉末などを融結
したポーラス体などからなるペン先が挙げられ、その形
態も板状体、繊維集束体、焼結体、発泡体等任意であ
る。
【0019】使用する繊維芯又はプラスチック芯からな
るペン先の形状は、通常筆記具に用いられている形状で
あれば、特に限定されるものではない。好ましくは、ペ
ン先として繊維芯を使用した場合は、気孔率で30〜7
5%、スリット径で概ね1〜20μmのものが望まし
く、また、ペン先としてプラスチック芯を使用した場合
は、好ましく、平均スリット径で20〜40μmのもの
が望ましい。なお、上記気孔率及びスリット径は、各方
式の筆記具に応じて、変動することができ、上記数値範
囲に限定されるものではない。更に、上記スリット径
は、下記式により算出したものである。 スリット径=気孔率×糸の半径/(1−気孔率)
【0020】このように構成される本発明の筆記具で
は、繊維芯又はプラスチック芯に上述のキャップオフ性
を付与する物質をコーティングすることにより、繊維芯
又はプラスチック芯の表面部に非常に脆い被膜を形成で
き、この被膜によりインキ成分に含まれる揮発成分とな
る溶剤などの蒸発が防止され、また、該被膜は筆記時の
筆圧によって破れ、筆記が可能となるものである。すな
わち、ペン先に常時再生し、筆記時に破れる再生被膜が
形成されるものであり、この効果はインキタンク部に充
填した又はインキ吸蔵体に吸蔵させたインキ成分を使い
果たすまで繰り返すこととなる。本発明の筆記具では、
インキ中に含有せしめたシリコンアクリルコポリマーが
上記再生被膜によるキャップオフ性能を損なうことな
く、良好なインキ流出量を発揮すると共に、インキの表
面張力を低下せしめ、非吸収面に筆記した際にも、優れ
た乾燥性及び固着性を発揮することができるものとな
る。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例に基づき更
に具体的にかつ詳細に説明するが、本発明は下記実施例
に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中
における「部」とあるのは「重量部」を示す。
【0022】〔実施例1〜5及び比較例1〜3〕下記表
1に示す配合組成により各油性マーキングペン用インキ
組成物を調製した。得られた各油性マーキングペン用イ
ンキ組成物5.0gと下記構成のペン芯により、図3に
示すような、中綿タイブの筆記具(マーキングペン)を
作製した。
【0023】(ペン芯の構成)ペン芯は、アクリル繊維
のスライバーからなるものであり、重量0.17g、長
さ33mm、直径4.0mm(気孔率55%)のものを
使用した。実施例3及び比較例3のペン芯には、更にキ
ャップオフ性を付与する物質としてパラフィンワックス
〔日本精蝋社製「パラフィン135F」、融点58℃、
分子量389(ガスクロ法)〕を使用してコーティング
した。このパラフィンワックスのインキ溶媒〔プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコー
ル〕に対する溶解度は常温で0.2%であった。コーテ
ィング方法は、上記所定量となるコーティング物質を溶
媒となるイソへキサンに溶解し、該調製液に上記アクリ
ルペン芯を浸漬せしめ、50℃で2時間浸漬した後、メ
ッシュ状容器に引き上げて溶剤を50℃で一昼夜(24
時間)乾燥させたものを使用した。コーティング物質
(剤)のアクリルペン芯への付着量は、処理前後のペン
芯の重量差でとらえ、処理前のペン芯重量に対する重量
%で示すと、対ペン芯重量比で4重量%を付加したもの
を使用した。
【0024】上記実施例1〜5及び比較例1〜3の筆記
具を用いて下記方法により、キャップオフ時の筆記性の
評価、インキ流出量、乾燥性、固着性の評価を行った。
これらの結果を下記表1に示す。
【0025】(キャップオフ時の筆記性の評価法)各マ
ーキングペンを、温度25℃、湿度65%の室内におい
て、前記マーキングのキャップを取り外したキャップオ
フ状態で経時変化(4時間)での筆記性能を下記評価基
準で評価した。 評価基準: ◎:掠れずに書ける 〇:書き出しに僅かに掠れる △:一行目が掠れる △△:ニ行目が掠れる ×:筆記できない
【0026】(インキ流出量の評価法)各マーキングペ
ンを筆記試験機により、同一条件下で紙に対し50M筆
記させその時のインク流出量を測定した。
【0027】(乾燥性の評価法)各マーキングペンを、
温度25℃、湿度65%の室内において、ガラスに筆記
してインキを乾燥するまで(筆記した部分を上から紙で
敷置しても転写されない状態まで)の時間を測定した。
この測定時間が短い程、乾燥性に優れることを意味す
る。
【0028】(固着性の評価法)各マーキングペンを、
温度25℃、湿度65%の室内において、ガラスに筆記
した。筆記後60分経過後、綿棒にて筆記描線が剥離す
るまでの擦過回数を測定した。この擦過回数が多いほど
固着性に優れることを意味する。
【0029】
【表1】
【0030】上記表1の結果から明らかなように、本発
明範囲となる実施例1〜5の油性マーキングペン用イン
キ組成物は、本発明の範囲外となる比較例1〜3に較
べ、インキ流出量、固着性、乾燥性に優れたものである
ことが判明した。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、非吸収面に発揮した際
にも、固着性、乾燥性に優れ、また、ペン芯にキャップ
オフ性を付与する物質がコーティングしてあるペン芯を
用いた場合も、インキ流出量を安定にし、固着性、乾燥
性に優れた油性マーキングペン用インキ組成物及びその
インキ組成物を用いた筆記具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油性マーキングペン用インキ組成物を
直液式筆記具に充填した一例を断面態様で示す説明図で
ある。
【図2】本発明の油性マーキングペン用インキ組成物を
バルブ機構を備えた筆記具に充填した一例を断面態様で
示す説明図である。
【図3】本発明の油性マーキングペン用インキ組成物を
中綿等のインキ吸蔵体に吸蔵させたタイプの中綿式筆記
具の一例を断面態様で示す説明図である。
【符号の説明】 10 筆記具 13 ペン先 14 中継芯

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色剤と、アルコール系溶剤
    と、樹脂と、シリコンアクリルコポリマーとを含有する
    ことを特徴とする油性マーキングペン用インキ組成物。
  2. 【請求項2】 シリコンアクリルコポリマーの含有量
    が、インキ組成物全量に対して、0.005〜10重量
    %である請求項1記載の油性マーキングペン用インキ組
    成物。
  3. 【請求項3】 繊維芯又はプラスチック芯からなるペン
    先にキャップオフ性を付与する物質をコーティングして
    なる筆記具であって、該筆記具のインキが請求項1又は
    2記載の油性マーキングペン用インキ組成物であること
    を特徴とする筆記具。
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