JP3569813B2 - ボールペン用油性インキ組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボールペン用油性インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に油性インキを用いるボールペンは、先端にボールを抱持する金属製チップを一端に嵌着しているプラスチックパイプにインキを直接収納してなる筆記体が軸胴に嵌挿されている簡単な構造であり、筆跡の堅牢性が良くて、安価であるという利点があるが、前記構造の故に、ボールペンがペン先下向きの状態にある場合のボールとチップ先端との間隙からのインキ垂れを抑制するために、前記間隙を非常に小さくし、且つ、インキを常温で約10乃至20Pa・sの程度の高粘度としている。
このため、低粘度の水性インキを適用している水性ボールペンに比較して、一般に油性ボールペンは筆記感が重く、且つ、筆跡は薄い傾向にある。
筆記感の改良の目的で各種潤滑剤の添加が提案されており、筆跡の濃色化には着色剤の増量等が検討されているが、いずれも限界があって水性ボールペンの域には到達していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ボールとチップ先端との間隙を若干大きくし、且つ、インキを低粘度化してもインキ垂れ現象を起こすことなく、それによりチップからのインキ流出量も多くなって、より軽快な筆記感とより濃色の筆跡をもたらすボールペン用油性インキ組成物を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のボールペン用油性インキ組成物は、着色剤、樹脂、潤滑剤及び高沸点有機溶剤からなり、前記樹脂は少なくともα−及びβ−ピネン・フェノール重縮合物を含むものである。
着色剤はカラーインデックスにおいてソルベント染料として分類される有機溶剤可溶性染料、カーボンブラック、二酸化チタン顔料等の無機顔料、不溶性アゾ顔料、フタロシアニン顔料、チオインジゴ顔料、スレン顔料キナクリドン顔料等の有機顔料及び蛍光顔料等である。
前記ソルベント染料の具体例としてはバリファーストブラック3806(C.I.ソルベントブラック29),同3807(C.I.ソルベントブラック29の染料のトリメチルベンジルアンモニウム塩),スピリットブラックSB(C.I.ソルベントブラック5),バリファーストレッド1308(C.I.ベーシックレッド1の染料とC.I.アシッドイエロー23の染料との造塩体),オイルブルー603(CI.ソルベントブルー5),バリファーストイエローAUM(C.I.ベーシックイエローの染料とC.I.アシッドイエロー42の染料との造塩体)、スピロンバイオレットCRH(C.I.ソルベントバイオレット8−1),スピロンレッドCGH(C.I.ベーシックレッド1の染料の有機酸塩),スピロンピンクBH(C.I.ソルベントレッド82),スピロンイエローC2GH(C.I.ベーシックイエロー2の染料の有機酸塩)、ネオザポンブルー808(C.I.ソルベントブルー70)等があげられる。
これら着色剤はインキ組成中、5乃至30重量%の範囲で用いられる。
【0005】
前記潤滑剤は高級脂肪酸、燐酸エステル系潤滑剤、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤等が用いられるが、なかでもオレイン酸が最も好適に用いられる。
【0006】
樹脂はα−及びβ−ピネン(α−ピネンが主体)・フェノール重縮合物(テルペン樹脂の1種)を含むことを必須とするが、該樹脂とポリビニルピロリドン、シクロヘキサノン・アルデヒド重縮合物であるケトン樹脂、ロジン変性樹脂、スルフォアミド樹脂、キシレン樹脂、可溶性フェノール樹脂及びマレイン酸樹脂から選ばれる樹脂との組合せであってもよい。
樹脂は一般的には、着色剤が顔料である場合には顔料分散安定剤として、更に全般的にはインキの粘性を増大させたり、筆跡の紙への滲み抑制、定着性向上、堅牢性付与等の目的で用いられるが、α−及びβ−ピネン・フェノール重縮合物は更にボールペン先での前記インキ垂れ現象の抑制に効果を発揮する。
これら樹脂はインキ組成中5乃至40重量%、好ましくは10乃至25重量%の範囲で用いられる。
【0007】
高沸点有機溶剤は、常圧で150℃以上の沸点を示すものであり、且つ、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル(フェニルグリコール)、ベンジルグリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等の有機溶剤群から選ばれる。これら有機溶剤はインキ組成中、40乃至80重量%の範囲で用いられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
インキは、着色剤が染料である場合には有機溶剤中に他の各成分を投入し、必要に応じて加温しつつ攪拌、溶解することにより調製される。
【0009】
【実施例】
表1に実施例インキ及び比較例インキの組成及び粘度(Pa・s,温度約25℃での測定値)を示す。表中の組成の数値は重量部で表わされている。
【表1】
Figure 0003569813
表中の原料の内容を注番号に沿って説明する。
(1)バリファストブラック3806(オリエント化学工業(株)商品名)、C.I.ソルベントブラック29
(2)スピロンバイオレットCRH(保土谷化学工業(株)商品名)、C.I.ソルベントバイオレット8−1
(3)バリファストイエローAUM(オリエント化学工業(株)商品名)、C.I.ベーシックイエロー2の染料とC.I.アシッドイエロー42の染料との造塩体染料
(4)スピロンレッドCGH(保土谷化学工業(株)商品名)、C.I.ベーシックレッド1の染料の有機酸塩
(5)スピロンイエローC2GH(保土谷化学工業(株)商品名)、C.I.ベーシックイエロー2の染料の有機酸塩
(6)YSポリエスターS145(ヤスハラケミカル(株)商品名)、α−ピネンを主成分とするテルペン(β−ピネンが少量含まれる)とフェノールの共重合体、分子量1050,ガラス転移温度87℃,比重1.04,
軟化点(環球法)145℃
(7)ポリビニルピロリドンK−90(ドイツ国BASF社製品)
(8)ポリビニルピロリドンK−30(ドイツ国BASF社製品)
(9)シンセテックレジンSK(ドイツ国ヒュルス社商品名)
【0010】
各試料インキは前記インキ調製方法によって調製し、ボールペンに充填して試料ボールペンとした。試料ボールペンは、0.7mmφボールを抱持するステンレススチール製チップがポリプロピレン製パイプの一端に嵌着された筆記体を軸胴に嵌挿してなるものであり、前記チップについてボールと先端との間隙が、0〜0.5μmのもの(チップA)と12〜13μmのもの(チップB)の2種を用い、各チップと各試料インキとの組合せにつき10本づつ作成し、以下のテストに供した。
(1)筆記試験機による筆記試験
筆記試験機及び筆記試験はJIS S6039に準拠し、荷重200g、筆記速度4m/分の条件で、各試料ペン5本づつについて実施した。
得られた筆跡の濃さの観察と筆記100m当たりのインキ吐出量(mg単位)の測定を行った。
(2)ペン先へのインキ垂れ促進テスト
各試料ペン5本づつを筆記できることを確認した上、ペン先下向きの状態で室温、相対湿度100%の多湿条件下に1ケ月間放置した後、ペン先からのインキの落下(以下、ボタ落ちと記す)の有無及びペン先へのインキのたまり状態(以下、インキたまりと記す)を観察した。
テスト結果を表2に示す。
【表2】
Figure 0003569813
【0011】
表中の記号の内容等を下記に説明する。
(1)筆跡の濃さ
○:好適な濃さ
◇:やや物足りない濃さ
△:薄い
(2)インキ吐出量
数値は、100m筆記当たりのインキ吐出量(mg単位)を試料ペン5本の平均値で表している。
(3)インキ垂れの度合い
○:全く認められない
◇:微量のインキたまり
△:多量のインキたまり(ただし、ボタ落ちはない)
×:ボタ落ちあり
尚、試料ペン5本中3本以上が当てはまる評価ランクを、その試料ペングループの評価とした。
【0012】
【発明の効果】
本発明のボールペン用油性インキは、従来のボールペン用油性インキの粘度範囲(10乃至20Pa・s)より大幅に低粘度化(実施例では2乃至3Pa・s)して、且つ、ボールとチップ先端との間隙が大きいチップを備えたボールペンに適用してもインキ垂れ現象を起こすことがない。前記仕様のチップを備え、前記低粘度化インキを適用したボールペンではより軽快な筆記感と好適な濃色の筆跡がもたらされることも認められた。

Claims (2)

  1. 着色剤、樹脂、潤滑剤及び高沸点有機溶剤からなり、前記樹脂は少なくともα−及びβ−ピネン・フェノール重縮合物を含むものであることを特徴とするボールペン用油性インキ組成物。
  2. 前記樹脂がα−及びβ−ピネン・フェノール重縮合物とポリビニルピロリドン、ケトン樹脂、ロジン変性樹脂、スルフォアミド樹脂、キシレン樹脂、可溶性フェノール樹脂、マレイン酸樹脂から選ばれる樹脂との組合せである請求項1記載のボールペン用油性インキ組成物。
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