JP2003176431A - インクジェット記録用インクセット、記録ユニット、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用インクセット、記録ユニット、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法

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JP2003176431A JP2002241857A JP2002241857A JP2003176431A JP 2003176431 A JP2003176431 A JP 2003176431A JP 2002241857 A JP2002241857 A JP 2002241857A JP 2002241857 A JP2002241857 A JP 2002241857A JP 2003176431 A JP2003176431 A JP 2003176431A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク供給機構等に支障を及ぼさず、インク
保存性が良好なインクセット、又長期間良好な画像記録
を行える記録ユニット、インクジェット記録ヘッド・記
録方法を提供する。 【解決手段】 イエロー、マゼンタ及びシアンインクを
有するインクジェット記録用インクセットにおいて、各
インクが顔料、分散剤、水溶性有機溶剤及び水を含み、
各インクの顔料濃度のうち最高値Pmax、最低値Pmin
がPmax/Pmin≧3を満たし、全インクの粘度の平均
値ηaveに対して各インクの粘度がηave±15%の範囲に
あり、各インクの溶剤濃度の最高値Smax、最低値Sm
inがSmin/Smax≧0.6を満たす。該インクセットの各
インクを別個に収容するインク収容部とインクを吐出す
るヘッドとを備える記録ユニット及びインクジェット記
録装置。該インクセットを用いるインクジェット記録方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
用のインクセット、記録ユニット、インクジェット記録
装置およびインクジェット記録方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インク組成
物の小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷
を行う印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置
で高解像度、高品位な画像を高速で印刷可能である。
【0003】近年、このようなインクジェット記録方法
により、複数のカラーインクを用いてカラー画像を形成
することが行われている。例えば、カラー画像の形成に
は、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンイン
クの3色のインクからなるインクセット、この3色のイ
ンクにブラックインクを加えた4色のインクからなるイ
ンクセット、更には、マゼンタやシアンに関して、同一
の色相を有しながら着色力を異ならせた2種のインクを
加えて6色のインクからなるインクセットなどが用いら
れている。ところで、近年、インクジェットプリンタ、
特にプロッタのような大型のインクジェットプリンタに
おいて、より一層の改善された記録画像の堅牢性(耐光
性)等への要求への高まりから、色材として水不溶性の
色材、例えば顔料等を用いたインクが採用されつつあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記し
たような技術的背景の下で、色材として顔料を水性媒体
中に分散態で含み、且つ顔料の濃度が互いに異なる2種
以上のインクが1台のインクジェットプリンタに搭載さ
れる場合について検討を重ねたところ、インクジェット
ヘッドへのインクの供給や記録ヘッドの吸引回復動作な
どが不安定になる場合があることを見出した。そしてそ
の原因を追求した結果、インク間の物性の差、特には粘
度の差が、上記インクジェット特性の不安定化の原因の
一つであることが分った。具体的には、例えばインクの
吸引回復動作に関していえば、相対的に粘度の低いイン
クが充填されているノズルの吸引回復が優先して行なわ
れてしまい、相対的に粘度の高いインクが充填されてい
るノズルの回復が不十分になる場合があることを見出し
た。かかる技術課題は、顔料濃度が異なる複数のインク
を搭載したインクジェットプリンタについて詳細な検討
を重ねた結果として初めて認識されたものであり、本発
明者らは、これまでは、このような技術課題について
は、その存在すら認識していなかったものであり、本発
明者らは、4色、或いは6色のインクの色材として、そ
の全てに水不溶性の色材を採用する場合には、このイン
ク間での物性のばらつきに起因する技術課題を解決する
ことが、耐光性、耐候性に優れている水不溶性の色材を
含むインクを搭載したインクジェットプリンタの商品価
値をより一層高める上で重要である、という認識を得る
に至ったものである。
【0005】そこで、本発明の目的は、インクジェット
記録画像を安定して形成することのできる、色材として
水不溶性の色材を含むインクを複数含んでいるインクセ
ットを提供する点にある。
【0006】また本発明の他の目的は、堅牢性に優れた
インクジェット記録画像をより安定に形成することので
きるインクジェット記録方法を提供する点にある。
【0007】また本発明の更に他の目的は、上記のイン
クジェット記録方法に用いることのできるインクタン
ク、記録ユニット、及びインクジェット記録装置を提供
する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様にかかる
インクセットは、第1〜第nのインクジェット記録用の
水性インクを含んでいるインクセットであって、各々の
水性インクは、水不溶性色材、水性媒体、該水不溶性色
材を該水性媒体に分散させるための分散剤、及び水溶性
有機化合物、を含んでおり、該第1〜第nの水性インク
は、各々のインクの全質量を基準とした該水不溶性色材
の濃度が互いに異なっており、且つ該第1〜第nの水性
インクの実使用温度に於ける粘度が同一、若しくは実質
的に同一であることを特徴とするものである(但しnは2
以上の整数)。
【0009】また本発明の一態様にかかるインクジェッ
ト記録方法は、上記のインクセットを構成している第1
〜第nの水性インクの各々をインクジェット法で吐出さ
せる工程を有することを特徴とするものである。
【0010】また本発明の一態様にかかるインクカート
リッジは、上記のインクセットを構成している第1〜第
nの水性インクの各々を収納しているインクタンクを具
備していることを特徴とするものである。
【0011】また本発明の一態様にかかる記録ユニット
は、上記のインクセットを構成している第1〜第nの水
性インクの各々を収納しているインクタンクと、該イン
クタンクに収容されている各々のインクジェット用水性
インクを吐出する複数のインクジェット記録ヘッドと、
を具備していることを特徴とする。
【0012】更に本発明の一態様にかかるインクジェッ
ト記録装置は、上記のインクセットを構成している第1
〜第nのインクジェット用水性インクの各々を収容して
いるインクタンクと、該インクタンクに収容されている
各々のインクジェット用水性インクを吐出する複数のイ
ンクジェット記録ヘッドと、を具備していることを特徴
とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明にかかるインクセットの特
徴事項の1つは、第1〜第nのインクジェット記録用の
水性インクを含んでいるインクセットであって、各々の
水性インクは、水不溶性色材、水性媒体、該水不溶性色
材を該水性媒体に分散させるための分散剤、及び水溶性
有機化合物、を含んでおり、該第1〜第nの水性インク
は、各々のインクの全質量を基準とした色材濃度が互い
に異なっており、且つ該第1〜第nの水性インクの粘度
は同一、若しくは実質的に同一である点である(但しnは
2以上の整数)。
【0014】ここで第1〜第nの水性インクの実使用温
度に於ける粘度が同一、若しくは実質的に同一とは、例
えばインクの実使用温度(T1)(一般的には10〜50℃の
範囲内)における粘度の平均値をηaveとしたときに、各
々のインクの温度T1に於ける粘度がηave±15%の範
囲内を意味する。
【0015】そして特には、各々のインクの、温度T1
に於ける粘度が、ηave±13%の範囲内、更にはηave±
10%の範囲内とすることが好ましい。尚、ここでηave
±15%の範囲内とは、(1±0.15)×ηaveの範囲内、即
ち0.85×ηave〜1.15×ηaveの範囲に、全てのインクの
粘度が納まっていることを意味している。
【0016】そしてかかる条件を満たすことにより、粘
度の差異による前記したような問題を緩和し、あるいは
そのような問題の発生を未然に防ぐことが可能となる。
ここでηaveは、測定温度や、用いるインクジェット記
録ヘッドによっても異なるが、例えば、25℃において
は、2.0mPa・s〜3.5mPa・s程度が適当な値である。
また、インク実使用温度(10〜50℃)におけるηaveは、
1.5Pa・s〜10mPa・sの範囲が適当な値である。
【0017】また本発明に係る第1〜第nのインクに関
して、水不溶性色材濃度の最も高いインクの水不溶性色
材濃度をPmax、最も低い水不溶性色材濃度のインクの
水不溶性色材濃度をPminとしたときに、Pmax/Pmi
nが3以上、特には3.5以上、更には4以上となった場合
には、インク間での粘度に差が生じやすくなるため、本
発明にかかるインク間の粘度を揃えるという技術思想
は、特に有効に機能する。なお、Pmax/Pminに関し
て、本発明に関わる特徴事項との直接の関連においては
上限値は特に規定されるものでないが、1台のインクジ
ェットプリンタに搭載されるインク間での水不溶性色材
濃度を極端に異ならせることは、画像品位、特に中間調
の再現性、画像の粒状性、画像の濃度等を考慮すると現
実的でない。よってPmax/Pminの上限値としては、2
0、特には15、更には10程度である。
【0018】ところで、色材濃度の異なる水性インク間
での粘度の調整方法としては、例えば、本発明に係る水
性インクの構成成分を用いる方法が有効であり、具体的
には下記(i)や(ii)の方法が挙げられる: (i)水溶性有機化合物、例えば水溶性の有機溶媒を用い
て粘度調整する方法、及び(ii)水不溶性色材の分散剤を
用いる方法。
【0019】そして特に上記(ii)の方法は、複数のイン
クの間で、記録媒体に対する浸透性が大きく異なってし
まったり、インク中の水不溶性色材の水性媒体への分散
性の不安定化を招くことがないか、或いは比較的少ない
ため、本発明に於いて、好ましい態様ということができ
る。
【0020】ここで上記(ii)の方法について、色材とし
て顔料を用いた場合を例に挙げて、より具体的に述べ
る。
【0021】顔料を水性媒体に分散させる場合、樹脂分
散剤は、質量基準で顔料の0.5〜1倍の量用いられるの
が一般的である。このことにより、顔料濃度が異なるイ
ンクの間では、樹脂分散剤の量も大きく変化することと
なり、インク間で粘度の差が出てしまうものである。そ
して、上記(ii)の方法は、顔料濃度が相対的に低いイン
クに対して、顔料分散に必要な量を超える量の分散剤を
添加し、その粘度を、顔料濃度が相対的に高いインクの
粘度と等しく、或いは実質的に等しくするものである。
【0022】ところで、上記(ii)の方法によってインク
間の粘度調整を図る場合には、各々のインクの間で、水
溶性有機化合物のインク中に於ける濃度は、等しくする
か、或いは実質的に等しくすることが好ましい。ここ
で、各々のインクの間で、水溶性有機化合物の濃度が等
しい、又は実質的に等しいとは、第1〜第nのインクに
おいて、水溶性有機化合物のインク全量に対する割合が
最も高いインクの水溶性有機化合物の濃度をSmax、水
溶性有機化合物のインク全量に対する割合が最も低いイ
ンクの水溶性有機化合物の濃度をSminとしたときに、
Smin/Smaxは0.6以上、好ましくは0.7以上であるこ
とを意味する。ここで、Smin/Smaxは1に近いほど
水溶性有機化合物の濃度のばらつきが小さいことを示
し、0に近いほど水溶性有機化合物の濃度のばらつきが
大きいことを示す。このようにインク間で、水溶性有機
化合物の量を等しくするか、或いは実質的に等しくする
ことにより、インク間での保存安定性がばらついたり、
記録特性がばらつくことを有効に抑えることができる。
【0023】上記(ii)の具体的方法としては、分散剤を
インクに添加する方法が挙げられる。添加の仕方は、あ
らかじめ分散工程(顔料を分散させた分散液を作成する
工程)で、分散剤を多く入れておいて分散してもよい
し、インク作成時(分散液と他の成分を混合する際)に分
散剤を添加してもよい。ここで、添加する分散剤は、ど
のような分散剤でもよいが、顔料を分散する際に用いる
ものと同一の分散剤を用いる方が好ましい。
【0024】(分散剤)分散剤としては、通常の水溶性樹
脂(但し、いわゆる樹脂エマルジョンは含まない)を用い
ることができる。水溶性樹脂の具体例としては、スチレ
ン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、α,β-
エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステ
ル等、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マ
レイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマ
ール酸、フマール酸誘導体等から選ばれた少なくとも2
つ以上の単量体からなるブロック共重合体、あるいはラ
ンダム共重合体、又はこれらの塩等が挙げられる。上記
重合体の構造としては、ランダム重合体およびブロック
共重合体、枝分かれ重合体、またはグラフト重合体が挙
げられる。ところで、上記(ii)の方法によれば、インク
中には顔料分散に必要な量を超える量の樹脂分散剤が存
在することになる。従って、樹脂分散剤としては、イン
ク中に多量に存在していても、当該インクの吐出に影響
を与えない、もしくは極力影響を与えないものを選択し
て用いることが好ましい。そしてブロック重合体は、イ
ンク中に多量に含有させた場合においても、当該インク
の吐出に与える影響が無いか、或いは軽微であると言う
点において、極めて好ましいものである。
【0025】とくに熱エネルギーを用いたヘッドにて、
高周波数で駆動させた場合に、これらブロック共重合体
を用いることによる、インクジェット吐出安定性の向上
効果はより顕著である。
【0026】ブロック共重合体としては、AB、BA
B、およびABC型構造等(ここで、A、B、Cは互い
に構造の異なるポリマーブロックを示している)が挙げ
られるがブロック部が存在していれば構造の制約はな
い。疎水性のブロックと親水性のブロックとを有し、ま
た分散安定性に貢献する均衡のとれたブロックサイズを
有するブロック重合体は、本発明を実施する上で有利で
ある。官能基を疎水性ブロック(着色剤が結合するブロ
ック)に組み込むことができ、それによって分散安定性
を改善するために分散剤と着色剤との間の特異的相互作
用がよりいっそう強化される。さらに熱エネルギーを利
用したインクジェット記録方式、特に小液滴対応のイン
クジェット記録ヘッドに使用した場合、そのレオロジー
適性により、より好ましいものである。インク中の重合
体の量は、該重合体の構造、分子量、および他の特性、
さらにインク組成物の他の成分に依存する。本発明を実
施する上で選択される重合体の数平均分子量は、40,000
未満、好ましくは20,000未満、より好ましくは2,000な
いし10,000の範囲内である。
【0027】また、これらの重合体についての製造法
は、特開平05-179183号公報、06-136311号公報、07-053
841号公報、10-87768号公報、11-043639号公報、11-236
502号公報、11-269418号公報において開示されている。
【0028】ブロック共重合体に用いることができる代
表的な疎水性モノマーとしては、次のモノマーがあるが
これらに限定されるものではない:ベンジルアクリレー
ト、ベンジルメタクリレート、メチルメタクリレート
(MMA)、エチルメタクリレート(EMA)、プロピルメ
タクリレート、n-ブチルメタクリレート(BMAまたは
NBMA)、ヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキシ
ルメタクリレート(EHMA)、オクチルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート(LMA)、ステアリルメタ
クリレート、フェニルメタクリレート、ヒドロキシルエ
チルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、2-エトキシエチルメタクリレート、メ
タクリロニトリル、2-トリメチルシロキシエチルャ^ク
リレート、グリシジルメタクリレート(GMA)、p-トリ
ルメタクリレート、ソルビルメタクリレート、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2-
エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、
ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、フェ
ニルアクリレート、2-フェニルエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、アクリロニトリル、2-トリメチルシ
ロキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、
p-トリルアクリレートおよびソルビルアクリレートなど
である。
【0029】好ましい疎水モノマーはベンジルアクリレ
ート、ベンジルメタクリレート、2-フェニルエチルメ
タクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリ
レート、2-エチルヘキシルメタクリレートであり、こ
れらから製造されたホモポリマーおよびコポリマー、例
えばメチルメタクリレートとブチルメタクリレートとの
コポリマーを用いてブロック共重合体を製造することが
好ましい。
【0030】また、ブロック共重合体に用いることがで
きる代表的な親水性モノマーとしては、次のモノマーが
あるがこれらに限定されるものではない:メタクリル酸
(MAA)、アクリル酸、ジメチルアミノエチルメタクリ
レート(DMAEMA)、ジエチルアミノエチルメタクリ
レート、第3-ブチルアミノエチルメタクリレート、ジ
メチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチ
ルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリルア
ミド、メタクリルアミド、アクリルアミドおよびジメチ
ルアクリルアミド等が挙げられる。メタクリル酸、アク
リル酸またはジメチルアミノエチルメタアクリレートの
ホモポリマーまたはコポリマーを用いてブロック共重合
体を製造することが好ましい。
【0031】酸を含有するポリマーは直接製造されるか
または重合後除去されるブロッキング基を有するブロッ
クされたモノマーから製造される。ブロッキング基の除
去後に、アクリル酸またはメタクリル酸を生ずるブロッ
クされたモノマーの例としては、トリメチルシリルメタ
クリレート(TMS-MAA)、トリメチルシリルアクリ
レート、1-ブトキシエチルメタクリレート、1-エトキ
シエチルメタクリレート、1-ブトキシエチルアクリレ
ート、1-エトキシエチルアクリレート、2-テトラヒド
ロピラニルアクリレートおよび2-テトラヒドロピラニ
ルメタクリレートが挙げられる。
【0032】好ましいインク中の分散剤濃度は0.4質量
%〜10質量%、より好ましくは0.6質量%〜8質量%、
更に好ましくは0.8〜6質量%の範囲である。
【0033】(顔料)次に本発明に用いる顔料について説
明する。
【0034】使用できる顔料の例としては、顔料インク
の黒色インクに使用される顔料としてはカーボンブラッ
クが好適に使用される。
【0035】カラー顔料としては、カラーインデックス
(C.I.)ナンバーにて示すと、C.I.ピグメントイエロー
12、13、14、17、20、24、55、74、83、86、93、97、9
8、109、110、117、120、125、128、137、138、139、14
7、148、150、151、153、154、155、166、168、180、18
5、C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、
61、71、C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、5
7、97、122、123、149、168、175、176、177、180、19
2、202、209、215、216、217、220、223、224、226、22
7、228、238、240、254、255、272、C.I.ピグメントバ
イオレット19、23、29、30、37、40、50、C.I.ピグメ
ントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、
64、C.I.ピグメントグリーン7、36、C.I.ピグメント
ブラウン23、25、26等が例示できる。これらの中でも、
C.I.ピグメントイエロー13、17、55、74、93、97、9
8、110、128、138、139、147、150、151、154、155、18
0、185、C.I.ピグメントレッド122、202、209、C.I.
ピグメントブルー15:3、15:4が好ましい。
【0036】好ましいインク中の顔料濃度は0.1質量%
〜10質量%、より好ましくは0.3質量%〜6質量%の範
囲である。
【0037】本発明において、第1〜第nのインクは、
互いに異なる色相を有する画像を与えるインク、即ち色
の異なるインク群を含んでいてもよい。また第1〜第n
のインクは、互いに同一の色相を有する画像を与えるイ
ンクであり、かつ着色力の異なるインク群、即ち濃イン
ク(dark ink)と淡インク(light ink)との組み合わせを
含んでいてもよい。そして実際には、1台のインクジェ
ットプリンタに搭載されるインク群の中で、顔料濃度に
最も差が生じる例は、同一の色相を有し、着色力を異な
らせたインク群であると考えられる。例えば、高品位な
銀塩写真調の画像の形成に多用される、着色力の弱いイ
ンク(所謂淡インク)は、インクジェットのドットを目立
たなくする(粒状感の低減)ために、一般的には顔料濃度
がインク全質量基準で1質量%以下に調製されることが
多い。淡インクの顔料濃度は、濃インクとのバランスで
決められることが多く、単独で論じることは難しいが、
一般に顔料濃度が1質量%以上の領域は、1ドット単位
での輪郭が目視で見えて粒状感が目立ってしまう傾向が
ある為、好ましくは1質量%以下、より好ましくは、0.
8質量%以下、さらに好ましくは、0.6質量%以下に設定
される。
【0038】そして本発明において、第1〜第nのイン
ク群が、濃インク(dark ink)と淡インク(light ink)と
を含み、その濃淡インク間で、上記(ii)の方法によって
粘度調整を行った場合には、インクジェット記録画像の
堅牢性の向上という更なる効果を得ることができる。即
ち、顔料インクにより形成された画像は、一般に堅牢性
(耐光性、耐ガス性などを含む)に優れていると考えられ
ている。しかし、近年の検討によれば、顔料を色材とし
て含む濃インクによる画像と淡インクによる画像とで
は、堅牢性において淡インクの画像が濃インクの画像に
劣るとの知見を得ている。しかしながら、本発明に従っ
て、淡インクの粘度を濃インクの粘度に近づけるべく、
樹脂分散剤を添加した結果として得られた淡インクによ
る画像は、その堅牢性が改善されたのである。これは、
淡インクにおいて、顔料の量に対する樹脂分散剤の割合
(Binder/Pigment比)が高くなったことにより、淡イ
ンクによる画像の堅牢性向上に寄与していることを意味
している。従って、本発明に係る第1〜第nインク中
に、濃淡インクを含み、且つ淡インクの粘度調整に前記
方法(ii)を採用する場合に、淡インクのB/P比を、濃
インクのB/P比よりも高くなるようにすることで、安
定したインクジェット記録が可能となることに加え、堅
牢性に極めて優れたインクジェット画像を形成すること
ができる、という効果をも享受できる。なお、WO01/4
8100には、濃淡インクでB/P比を変化させる技術を開
示しているものの、本発明の特徴事項であるインクの粘
度調整については何らの開示もなく、またその実施例も
インクの粘度の特定に必要な事項、例えば分散方法等が
記載されていない為、検証することもできず、よって本
発明に関する重要な資料とはなり得ないものである。
【0039】なお、本発明に於いて、濃淡インクは、各
々のインクが与える画像の色相が同一である、と定義し
たが、同一の色相とは、濃インク及び淡インクの各々
を、吐出量が20〜50pl(ピコリットル)程度のインクジェ
ット記録ヘッドを用いて、360dpi(dot per inch)×720d
piの画像を普通紙上に形成して得られた画像を、目視で
観察し、その色相を、マンセルの色票に基づくマンセル
記号の10のカテゴリー(R,YR,Y,GY,G,BG,B,P
B,P,RP)に分類したときに、各々の画像が同じカテ
ゴリーに属しているか、或いは隣接するカテゴリーに属
していることを意味する。
【0040】[水溶性有機化合物] (界面活性剤)また、熱エネルギーをもちいたヘッドの場
合、本発明のインクにノニオン系の界面活性剤を添加す
ることにより、より吐出持続性がえられる。ノニオン系
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物
等が好ましい。HLBは、10以上、好ましくは12以上、
よりこのましくは15以上のものが好ましい。これら界面
活性剤はインク中へ0.3〜3質量%使用するとよい。好
ましくは0.5〜2.5質量%、より好ましくは0.8〜2.0質量
%使用すると好適である。
【0041】(水溶性有機溶剤)本発明においてインクに
使用する水溶性有機溶剤としては、具体的には、例え
ば、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコ
ール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、n-ペンタノール等の炭素数
1〜5のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジ
アセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のオキシエチレンもしくはオキシプ
ロピレンの多量体(二量体、三量体、四量体等);エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、トリメチレング
リコール、1,2,6-ヘキサントリオール等のアルキレ
ン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール
類;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又は
エチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又
はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチ
ル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アル
キルエーテル類;トリエチレングリコールジメチル(又
はエチル)エーテル、テトラエチレングリコールジメチ
ル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級ジア
ルキルエーテル類;モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミ
ン類;スルホラン、N-メチル-2-ピロリドン、2-ピロ
リドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等が挙げ
られる。
【0042】これらの溶剤の中でも、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
2-ピロリドン、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオ
ールの使用が特に好ましい。
【0043】本発明の水性インク中に含有される上記し
たような水溶性有機溶剤の含有量は、特に限定されない
が、インク全重量に対して、好ましくは3〜50質量%、
より好ましくは10〜35質量%の範囲である。又、インク
に含有される水の含有量は、インク全重量に対して、好
ましくは50〜95質量%の範囲である。
【0044】又、保湿剤として、尿素やエチレン尿素、
トリメチロールプロパンの使用も好ましい。とくにエチ
レン尿素、トリメチロールプロパンは本発明に非常に適
したものである。これらを1〜20質量%使用することが
好ましい。
【0045】(インクジェット記録方法、それに用いる
装置等、)次に、本発明に係るインクジェット記録方法
は、(i)第1〜第nのインクジェット用水性インクを含
み、各々の水性インクが、水不溶性色材、水性媒体、該
顔料を該水性媒体に分散させる為の分散剤、及び水溶性
有機化合物、を含んでおり、該第1〜第nの水性インク
は、各々のインクの全質量を基準とした色材濃度が互い
に異なっており、且つ該第1〜第nの水性インクの粘度
が同一、若しくは実質的に同一であるインクセットを用
意する工程;及び(ii)該第1〜第nの水性インクの各々
をインクジェット法で吐出する工程、を有する(但しnは
2以上の整数を示す)。
【0046】そして係る記録方法に用いることができ
る。
【0047】本発明に係るインクジェット記録装置につ
いて、インクジェットプリンターを具体例として説明す
る。図1は、吐出時に気泡を大気と連通する吐出方式の
液体吐出ヘッドとしての液体吐出ヘッド及びこのヘッド
を用いる液体吐出装置としてのインクジェットプリンタ
の一例の要部を示す概略斜視図である。
【0048】図1においては、インクジェットプリンタ
は、ケーシング1008内に長手方向に沿って設けられる記
録媒体としての用紙1028を図中に示す矢印Pで示す方向
に間欠的に搬送する搬送装置1030と、搬送装置1030によ
る用紙1028の搬送方向Pに略直交する矢印S方向に、ガ
イド軸1014に沿って略平行に往復運動せしめられる記録
部1010と、記録部1010を往復運動させる駆動手段として
の移動駆動部1006とを含んで構成されている。
【0049】上記搬送装置1030は、互いに略平行に対向
配置されている一対のローラユニット1022a及び1022b
と、一対のローラユニット1024a及び1024bと、これらの
各ローラユニットを駆動させるための駆動部1020とを備
えている。かかる構成により、搬送装置1030の駆動部10
20が作動状態とされると、用紙1028が、それぞれのロー
ラユニット1022a及び1022bと、ローラユニット1024a及
び1024bにより狭持されて、矢印P方向に間欠送りで搬
送されることとなる。移動駆動部1006は、所定の間隔を
もって対向配置される回転軸に配されるプーリ1026a、
及び、プーリ1026bに巻きかけられるベルト1016、ロー
ラユニット1022a、及び、ローラユニット1022bに略平行
に配置され記録部1010のキャリッジ部材1010aに連結さ
れるベルト1016を順方向及び逆方向に駆動させるモータ
1018とを含んで構成されている。
【0050】モータ1018が作動状態とされてベルト1016
が矢印R方向に回転したとき、記録部1010のキャリッジ
部材1010aは矢印S方向に所定の移動量だけ移動され
る。又、モータ1018が作動状態とされてベルト1016が図
中に示した矢印R方向とは逆方向に回転したとき、記録
部1010のキャリッジ部材1010aは矢印S方向とは反対の
方向に所定の移動量だけ移動されることとなる。更に、
移動駆動部1006の一端部には、キャリッジ部材1010aの
ホームポジションとなる位置に、記録部1010の吐出回復
処理を行うための回復ユニット1026が記録部1010のイン
ク吐出口配列に対向して設けられている。
【0051】記録部1010は、インクジェットカートリッ
ジ(以下、単にカートリッジと記述する場合がある)1012
Y、1012M、1012C及び1012Bが各色、例えばイエロ
ー、マゼンタ、シアン及びブラック毎にそれぞれ、キャ
リッジ部材1010aに対して着脱自在に備えられる。この
場合に於いては、本発明に係る第1〜第nのインクは、
各々独立のカートリッジに収納されているが、他の例と
しては、図3に示したように、例えば本発明に係る第1
のインクと第2のインクとの各々を収納しているインク
収納部301と303を備え、図4に示す様にインクジェット
記録ヘッド401に対して着脱可能に構成されているイン
クカートリッジ305が挙げられる。そして図3に係るイ
ンクカートリッジは、図4に示した様にインクジェット
記録ヘッド401に装着されることにより、第1のインク
及び第2のインクの各々が記録ヘッドに供給され、各々
のインクが吐出されることとなるものである。更に図
3、4ではインクカートリッジとインクジェット記録ヘ
ッドとが着脱可能な構成について説明したが、インクカ
ートリッジとインクジェット記録ヘッドとが一体となっ
た構成も他の例として挙げることができる。
【0052】図2は上述のインクジェット記録装置に搭
載可能なインクジェットカートリッジの一例を示す。本
例におけるカートリッジ1012は、シリアルタイプのもの
であり、インクジェット記録ヘッド100と、インク等の
液体を収容する液体タンク1001とで主要部が構成されて
いる。
【0053】インクジェット記録ヘッド100は液体を吐
出するための多数の吐出口832が形成されており、イン
ク等の液体は、液体タンク1001から図示しない液体供給
通路を介して液体吐出ヘッド100の共通液室(不図示)へ
と導かれるようになっている。図2に示したカートリッ
ジ1012は、インクジェット記録ヘッド100と液体タンク1
001とを一体的に形成し、必要に応じて液体タンク1001
内に液体を補給できるようにしたものであるが、この液
体吐出ヘッド100に対し、液体タンク1001を交換可能に
連結した構造を採用するようにしてもよい。
【0054】なお、インクジェット記録ヘッドを備えた
インクジェットカートリッジが記録ユニットである。従
って、上記図4にかかる、インクカートリッジがインク
ジェット記録ヘッドに装着されてなる形態は、本発明に
於ける記録ユニットの範疇のものである。
【0055】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する(実施例1〜4、比較例1)。
【0056】先ず、本発明の実施例1で使用するインク
セットの各インク(イエローインク1、マゼンタインク
1、シアンインク1、ブラックインク1、淡マゼンタイ
ンク1および淡シアンインク1)を下記の方法で作製し
た。
【0057】<イエローインク1(Y1)> (1)分散液の作製 まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸を原料とし
て、常法により、酸価300、数平均分子量2500のAB型
ブロックポリマーを作り、更に、水酸化カリウム水溶液
で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50質量%ポリ
マー水溶液を作製した。
【0058】上記のポリマー溶液を140g、C.I.ピグメ
ントイエロー138を100gおよびイオン交換水を260gを混
合し、そして30分間プレミキシングをした。ついで、マ
イクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体
圧力約10,000psi(約70MPa)下でセラミックL型チャン
バ内に5回通すことによって処理した。
【0059】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(1
2,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む
非分散物を除去してイエロー分散液とした。得られたイ
エロー分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度
が7.5質量%であった。
【0060】(2)インクの作製 インクの作製は、上記イエロー分散液を使用し、これに
以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十
分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィ
ルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度4.5
質量%、分散剤濃度3.38質量%の顔料インクを調製し
た。 上記イエロー分散液 45部 グリセリン 10部 ジエチレングリコール 10部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカル
製。EOはエチレンオキサイドを意味する) イオン交換水 34.5部。
【0061】<マゼンタインク1(M1)> (1)分散液の作製 イエローインク1で使用したポリマー溶液を100g、C.
I.ピグメントレッド122を100gおよびイオン交換水を300
gを混合し、そして30分間プレミキシングをした。つい
で、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物
を、液体圧力約10,000psi(約70MPa)下でセラミックL
型チャンバ内に5回通すことによって処理した。
【0062】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(1
2,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む
非分散物を除去してマゼンタ分散液とした。得られたマ
ゼンタ分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度
が5質量%であった。
【0063】(2)インクの作製 インクの作製は、上記マゼンタ分散液を使用し、これに
以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十
分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィ
ルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度4質
量%、分散剤濃度2質量%の顔料インクを調製した。 上記マゼンタ分散液 40部 グリセリン 10部 ジエチレングリコール 10部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカル社
製) イオン交換水 39.5部。
【0064】<シアンインク1(C1)> (1)分散液の作製 まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸を原料とし
て、常法により、酸価250、数平均分子量3000のAB型
ブロックポリマーを作り、更に、水酸化カリウム水溶液
で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50質量%ポリ
マー水溶液を作製した。
【0065】上記のポリマー溶液を180g、C.I.ピグメ
ントブルー 15:3 を100gおよびイオン交換水を220gを
混合し、そして30分間プレミキシングをした。ついで、
マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液
体圧力約10,000psi(約70MPa)下でセラミックL型チャ
ンバ内に5回通すことによって処理した。
【0066】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(1
2,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む
非分散物を除去してシアン分散液とした。得られたシア
ン分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度が10
質量%であった。
【0067】(2)インクの作製 インクの作製は、上記シアン分散液を使用し、これに以
下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分
に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィル
ター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度2質量
%、分散剤濃度2質量%の顔料インクを調製した。 上記シアン分散液 20部 グリセリン 10部 ジエチレングリコール 10部 エチレングリコール 6部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカル社
製) イオン交換水 53.5部。
【0068】<ブラックインク1(Bk1)> (1)分散液の作製 イエローインク1で使用したポリマー溶液を100g、カー
ボンブラックを100gおよびイオン交換水を300gを混合
し、そして30分間プレミキシングをした。ついで、マイ
クロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧
力約10,000psi(約70MPa)下でセラミックL型チャンバ
内に5回通すことによって処理した。
【0069】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(1
2,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む
非分散物を除去してブラック分散液とした。得られたブ
ラック分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度
が6質量%であった。
【0070】(2)インクの作製 インクの作製は、上記ブラック分散液を使用し、これに
以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十
分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィ
ルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度5質
量%、分散剤濃度3質量%の顔料インクを調製した。 上記ブラック分散液 50部 グリセリン 10部 トリエチレングリコール 10部 トリメチロールプロパン 4部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル社
製) イオン交換水 25.5部。
【0071】<淡マゼンタインク1(LM1)> (1)分散液の作製 イエローインク1で使用したポリマー溶液を450g、C.
I.ピグメントレッド122を100gおよびイオン交換水を450
gを混合し、そして30分間プレミキシングをした。つい
で、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物
を、液体圧力約10,000psi(約70MPa)下でセラミックL
型チャンバ内に5回通すことによって処理した。
【0072】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(1
2,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む
非分散物を除去してマゼンタ分散液とした。得られたマ
ゼンタ分散液は、その顔料濃度が5質量%、分散剤濃度
が12質量%であった。
【0073】(2)インクの作製 インクの作製は、上記マゼンタ分散液を使用し、これに
以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十
分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィ
ルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度0.9
質量%、分散剤濃度2.16質量%の顔料インクを調製し
た。 上記マゼンタ分散液 18部 グリセリン 13部 トリエチレングリコール 7部 2-ピロリドン 3部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル社
製) イオン交換水 58.5部。
【0074】<淡シアンインク1(LC1)> (1)インクの作製 インクの作製は、シアンインク1で用いたシアン分散液
を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、
これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5
μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過
し、顔料濃度0.6質量%、分散剤濃度1.8質量%の顔料イ
ンクを調製した。 シアンインク1で用いたシアン分散液 6部 シアンインク1で用いたポリマー溶液 2.4部 グリセリン 12部 ジエチレングリコール 8部 エチレングリコール 8部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル社
製) イオン交換水 63.1部。
【0075】次に、本発明の実施例2で使用するインク
セットの各インク(イエローインク2、マゼンタインク
2およびシアンインク2)を下記の方法で作製した。
【0076】<イエローインク2(Y2)> (1)イエロー分散液の作製 スチレン-アクリル酸共重合体 8部 (数平均分子量:約4000;ランダムポリマー) 水酸化カリウム 1部 グリセリン 5部 イオン交換水 66部。
【0077】先ず、上記成分を容器の中に入れて混合
し、ウォーターバスで70℃に加熱し、樹脂分を完全に溶
解させた。次に、この溶液に、C.I.ピグメントイエロ
ー128を20部加え、30分間プレミキシングを行った後、
バッチ式サンドミル(アイメックス社製)に仕込み、1m
m径のガラスビーズをメディアとして充填し、水冷しつ
つ3時間かけて分散処理を行なった。
【0078】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(1
2,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む
非分散物を除去してイエロー分散液とした。得られたイ
エロー分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度
が4質量%であった。
【0079】(2)インクの作製 インクの作製は、上記イエロー分散液を使用し、これに
以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十
分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィ
ルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度3質
量%、分散剤濃度1.2質量%の顔料インクを調製した。 上記イエロー分散液 30部 グリセリン 6.5部 エチレン尿素 8部 アセチレングリコールのEO付加物 0.2部 (商品名:サーフィノール465;日信化学工業株式会社製) イオン交換水 55.3部。
【0080】<マゼンタインク2(M2)> (1)マゼンタ分散液の作製 スチレン-アクリル酸メチルアクリレート 11部 (数平均分子量:約2500;ランダムポリマー) 水酸化カリウム 1部 ジエチレングリコール 5部 イオン交換水 63部。
【0081】先ず、上記成分を容器の中に入れて混合
し、ウォーターバスで70℃に加熱し、樹脂分を完全に溶
解させた。次に、この溶液に、C.I.ピグメントレッド1
22を20部加え、30分間プレミキシングを行った後、イエ
ローインク2に用いるイエロー分散液の作製の場合と同
様の分散処理を行ってマゼンタ分散液を作製した。得ら
れたマゼンタ分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散
剤濃度が5.5質量%であった。
【0082】(2)インクの作製 インクの作製は、上記マゼンタ分散液を使用し、これに
以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十
分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィ
ルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度2質
量%、分散剤濃度1.1質量%の顔料インクを調製した。 上記マゼンタ分散液 20部 グリセリン 12部 ジエチレングリコール 5部 エチレン尿素 8部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル
製) イオン交換水 54.5部。
【0083】<シアンインク2(C2)> (1)シアン分散液の作製 スチレン-アクリル酸共重合体 13.5部 (数平均分子量:約4000;ランダムポリマー) 水酸化カリウム 1部 ジエチレングリコール 5部 イオン交換水 70.5部。
【0084】先ず、上記成分を容器の中に入れて混合
し、ウォーターバスで70℃に加熱し、樹脂分を完全に溶
解させた。次に、この溶液に、C.I.ピグメントブルー
15:3を10部加え、30分間プレミキシングを行った後、
イエローインク2に用いるイエロー分散液の作製の場合
と同様の分散処理を行ってシアン分散液を作製した。得
られたシアン分散液は、その顔料濃度が5質量%、分散
剤濃度が6.8質量%であった。
【0085】(2)インクの作製 インクの作製は、上記シアン分散液を使用し、これに以
下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分
に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィル
ター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度0.95質
量%、分散剤濃度1.29質量%の顔料インクを調製した。 上記シアン分散液 19部 グリセリン 10部 ジエチレングリコール 4部 トリメチロールプロパン 3部 アセチレングリコールのEO付加物 0.1部 (商品名:サーフィノール440;日信化学工業株式会社) イオン交換水 63.9部。
【0086】次に、本発明の実施例3で使用するインク
セットの各インク(シアンインク3および淡シアンイン
ク2)を下記の方法で作製した。
【0087】<シアンインク3(C3)> (1)分散液の作製 まず、ベンジルアクリレート、メタクリル酸およびエト
キシエチレングリコールメタクリレートを原料として、
常法により、酸価350、数平均分子量2500のABC型ブ
ロックポリマーを作り、さらに、水酸化カリウム水溶液
で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50%ポリマー
水溶液を作成した。上記の50%ポリマー溶液を250g、
C.I.ピグメントブルー15:3を100gおよびイオン交換水
を150g混合し、30分間プレミキシングを行った。次い
で、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を
液体圧力約10,000psi(約70MPa)下でセラミックL型チャ
ンバ内に5回通すことによって処理した。さらに、上記
で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)する
ことによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してシア
ン分散液とした。得られたシアン分散液は、その顔料濃
度が10%、分散剤濃度が14%であった。
【0088】(2)インクの作製 インクの作製は、上記シアン分散液を使用し、これに以
下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分
に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィル
ター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度1.8
%、分散剤濃度2.52%の顔料インクを調製した。
【0089】 上記シアン分散液 18部 グリセリン 10部 トリエチレングリコール 5部 エチレン尿素 10部 ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(EO 15)0.5部 アセチレングリコールEO付加物 0.5部 (商品名アセチレノールEH、川研ファインケミカル製) イオン交換水 56部。
【0090】<淡シアンインク2(LC2)> (1)分散液の作製 シアンインク3で用いたポリマー溶液を550g、C.I.ピ
グメントブルー15:4を100gおよびイオン交換水を350g
混合し、30分間プレミキシングを行った。次いで、マイ
クロフリュイダイザーを使用し、この混合物を液体圧力
約10,000psi(約70MPa)下でセラミックL型チャンバ内に
5回通すことによって処理した。
【0091】さらに、上記で得た分散液を遠心分離処理
(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含
む非分散物を除去してシアン分散液とした。得られたシ
アン分散液は、その顔料濃度が5%、分散剤濃度が15%
であった。
【0092】(2)インクの作製 インクの作製は、上記シアン分散液を使用し、これに以
下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分
に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィル
ター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度0.3
%、分散剤濃度3%の顔料インクを調製した。 上記シアン分散液 6部 シアンインク3の調製に用いた50%ポリマー溶液4.2部 グリセリン 10部 トリエチレングリコール 5部 エチレン尿素 10部 ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(EO 15)0.5部 アセチレングリコールEO付加物 0.5部 (商品名アセチレノールEH、川研ファインケミカル製) イオン交換水 63.8部。
【0093】次に、比較例1で使用するインクセットの
各インク(シアンインク4、ブラックインク2、淡マゼ
ンタインク2および淡シアンインク3)を下記の方法で
作製した。
【0094】<シアンインク4(C4)> (1)インクの作製 インクの作製は、シアンインク1に用いたシアン分散液
を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、
これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5
μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過
し、顔料濃度2質量%、分散剤濃度2質量%の顔料イン
クを調製した。
【0095】 シアンインク1に用いたシアン分散液 20部 グリセリン 10部 ジエチレングリコール 10部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル
製) イオン交換水 59.5部。
【0096】<ブラックインク2(BK2)> (1)インクの作製 インクの作製は、ブラックインク1に用いたブラック分
散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度に
し、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ
2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧
濾過し、顔料濃度5質量%、分散剤濃度3質量%の顔料
インクを調製した。 ブラックインク1に用いたブラック分散液 50部 グリセリン 10部 トリエチレングリコール 10部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル
製) イオン交換水 29.5部。
【0097】<淡マゼンタインク2(LM2)> (1)インクの作製 インクの作製は、マゼンタインク1に用いたマゼンタ分
散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度に
し、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ
2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧
濾過し、顔料濃度0.9質量%、分散剤濃度0.45質量%の
顔料インクを調製した。 マゼンタインク1に用いたマゼンタ分散液 9部 グリセリン 13部 トリエチレングリコール 7部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル
製) イオン交換水 70.5部。
【0098】<淡シアンインク3(LC3)> (1)インクの作製 インクの作製は、シアンインク1で用いたシアン分散液
を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、
これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5
μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過
し、顔料濃度0.6質量%、分散剤濃度0.6質量%の顔料イ
ンクを調製した。 シアンインク1で用いたシアン分散液 6部。 グリセリン 12部 ジエチレングリコール 8部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル
製) イオン交換水 73.5部。
【0099】次に、本発明の実施例4で使用するインク
セットの各インク(淡マゼンタインク3および淡シアン
インク4)を下記の方法で作製した。
【0100】<淡マゼンタインク3(LM3)> (1)インクの作製 インクの作製は、マゼンタインク1に用いたマゼンタ分
散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度に
し、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ
2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧
濾過し、顔料濃度0.9質量%、分散剤濃度0.45質量%の
顔料インクを調製した。 マゼンタインク1に用いたマゼンタ分散液 9部。 グリセリン 13部 トリエチレングリコール 7部 2-ピロリドン 3部 ジチレングリコール 8部 トリメチロールプロパン 5部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル
製) イオン交換水 54.5部。
【0101】<淡シアンインク4(LC4)> (1)インクの作製 インクの作製は、シアンインク1で用いたシアン分散液
を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、
これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5
μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過
し、顔料濃度0.6質量%、分散剤濃度0.6質量%の顔料イ
ンクを調製した。 シアンインク1で用いたシアン分散液 6部 グリセリン 18部 ジエチレングリコール 16部 アセチレングリコールのEO付加物 0.5部 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル
製) イオン交換水 59.5部。
【0102】実施例及び比較例で用いるインクセットを
構成するインクの組成並びに物性を表1にまとめた。
【0103】
【表1】
【0104】なお、各実施例、比較例にかかるインクセ
ットを構成するインクの粘度は、E形粘度RE80L型粘
度計(東機産業(株)製)を使用して、25℃において測定し
たものである。
【0105】次に、各実施例及び比較例のインクセット
について、各々のインクセットを構成しているインクを
インクジェットプリンタ(商品名:BJF8500;キヤノン
(株)社製)のインクタンクに充填し、プリントヘッドの
クリーニング動作を10回連続して行ったときの廃インク
量の重さを、各インク毎に測定した。その結果、実施例
1〜4のインクセットに関しては、各インクの廃インク
の量のばらつきは殆どなかった。一方比較例1のインク
セットの関しては、特に濃淡インク間、即ちM1とLM
1、C3とLC2との間での廃インク量の差が極めて大
きかった。
【0106】次に実施例1のインクセットを構成してい
る各々のインクをBJF8500に充填し、普通紙(キヤノ
ン社製PPC用紙)に写真調のフルカラー画像の印刷を
行った。同様に、比較例1のインクセットを構成してい
るインクセットをBJF8500に充填し、同じ写真調画像
を印刷した。得られた2枚の印刷物を、耐光性試験機
(商品名:スーパーキセノンSX-75;スガ試験機社製)を
用いて、キセノンランプの光を300時間照射して初期の
画像からの劣化の程度を観察した。その結果、(比較例
1の画像は、目視によっても明らかな色調の変化が認め
られ、初期画像に対し劣化したことが明白であった。一
方実施例1の画像は、若干の色調の変化が認められるも
のの、未だ十分に観賞に耐えるものであった。)。
【0107】更に、実施例1〜4のインクセットの各々
のインクを耐熱性のガラス瓶に100ccずつ入れ、密栓し
て60℃の恒温層に1ヶ月間保存後、粘度、粒径を測定
し、保存前の状態と変化があるかを評価した。その結
果、実施例1〜3のインクセットについては、インクの
増粘や、インク中の色材粒子の凝集などは認められず、
保存性が良好であることが確認された。一方実施例4の
インクについては、増粘、色材の凝集が観察され、実施
例1〜3のインクセットに比較すると、保存性に劣ると
の結果が得られた。
【0108】
【発明の効果】本発明により、顔料インクを用いた場合
でも、インクセット全体として、インク供給機構、回復
機構に支障なく、かつインクの保存性が良好なインクセ
ットが提供された。
【0109】また、本発明の記録ユニット、インクジェ
ット記録ヘッド、インクジェット記録方法によれば、長
期間にわたって良好な画像記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液体吐出ヘッドを搭載可能なインクジェットプ
リンタの一例の要部を示す概略斜視図である。
【図2】液体吐出ヘッドを備えたインクジェットカート
リッジの一例を示す概略斜視図である。
【図3】本発明に係るインクカートリッジの一実施態様
を示す概略図である。
【図4】本発明に係る記録ユニットの一実施態様を示す
概略図である。
【符号の説明】
100:インクジェット記録ヘッド 832:吐出口 1001:液体タンク 1006:移動駆動部 1008:ケーシング 1010:記録部 1010a:キャリッジ部材 1012:カートリッジ 1012Y,M,C,B:インクジェットカートリッジ 1014:ガイド軸 1016:ベルト 1018:モータ 1020:駆動部 1022a、1022b:ローラユニット 1024a、1024b:ローラユニット 1026:回復ユニット 1026a、1026b:プーリ 1028:用紙 1030:搬送装置 P:用紙の搬送方向 R:ベルトの回転方向 S:用紙の搬送方向と略直交する方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 仁藤 康弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高山 日出樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小池 祥司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FA03 FC02 2H086 BA59 BA60 BA61 BA62 4J039 AD03 AD09 AD10 AD13 AD14 AD17 BA04 BC07 BC09 BC37 BC50 BE01 BE12 BE15 BE22 CA06 GA24

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1〜第nのインクジェット記録用の水
    性インクを含んでいるインクセットであって、各々の水
    性インクは、水不溶性色材、水性媒体、該水不溶性色材
    を該水性媒体に分散させるための分散剤、及び水溶性有
    機化合物、を含んでおり、 該第1〜第nの水性インクは、各々のインクの全質量を
    基準とした該水不溶性色材の濃度が互いに異なってお
    り、 且つ該第1〜第nの水性インクの実使用温度(T1)に於
    ける粘度が、同一、若しくは実質的に同一であることを
    特徴とするインクセット(但しnは2以上の整数)。
  2. 【請求項2】 前記第1〜第nの水性インクの、実使用
    温度(T1)における粘度の平均値をηaveとしたとき
    に、各々のインクの温度T1に於ける粘度がηave±15
    %の範囲内にある請求項1に記載のインクセット。
  3. 【請求項3】 前記第1〜第nの水性インクの25℃に於
    けるηaveが、2.0mPa・s〜3.5mPa・sの範囲内であ
    る請求項1又は2に記載のインクセット。
  4. 【請求項4】 前記第1〜第nの水性インクは、各々の
    インクの全質量を基準とした水溶性有機化合物の濃度が
    同一、若しくは実質的に同一である請求項1〜3の何れ
    かに記載のインクセット。
  5. 【請求項5】 前記第1〜第nの水性インク中で、水溶
    性有機化合物の濃度の最も高いインクの水溶性有機化合
    物の濃度をSmax、水溶性有機化合物の濃度の最も低い
    インクの水溶性有機化合物の濃度をSminとしたとき
    に、Smin/Smaxが0.6以上である請求項1〜4の何れ
    かに記載のインクセット。
  6. 【請求項6】 前記第1〜第nの水性インクのうち、水
    不溶性色材濃度の最も高いインクの該水不溶性色材の濃
    度をPmax、水不溶性色材の濃度の最も低いインクの該
    水不溶性色材の濃度をPminとしたときに、Pmax/P
    minが3以上である請求項1〜5の何れかに記載のイン
    クセット。
  7. 【請求項7】 該インクセットを構成する第1〜第nの
    インクジェット記録用の水性インクがサーマルインクジ
    ェット記録用の水性インクである請求項1〜6の何れか
    に記載のインクセット。
  8. 【請求項8】 前記第1〜第nの水性インクが、互いに
    同一の色相を有する少なくとも2つのインクを含んでい
    る請求項1〜7の何れかに記載のインクセット。
  9. 【請求項9】 (i)第1〜第nのインクジェット用水性イ
    ンクを含み、各々の水性インクが、水不溶性色材、水性
    媒体、該水不溶性色材を該水性媒体に分散させる為の分
    散剤、及び水溶性有機化合物、を含んでおり、 該第1〜第nの水性インクは、各々のインクの全質量を
    基準とした色材濃度が互いに異なっており、且つ該第1
    〜第nの水性インクの粘度が同一、若しくは実質的に同
    一であるインクセットを用意する工程;及び(ii)該第1
    〜第nの水性インクの各々をインクジェット法で吐出す
    る工程、を有することを特徴とするインクジェット記録
    方法(但しnは2以上の整数を示す)。
  10. 【請求項10】 前記第1〜第nの水性インクの、イン
    ク使用環境温度(T1)に於ける粘度の平均値をηaveと
    したときに、各々のインクの、温度T1における粘度が
    ηave±15%の範囲内にある請求項9に記載のインクジ
    ェット記録方法。
  11. 【請求項11】 前記第1〜第nのインクの、25℃に於
    けるηaveが2.0mPa・s〜3.5mPa・sの範囲内である
    請求項10に記載のインクジェット記録方法。
  12. 【請求項12】 前記第1〜第nの水性インクが、各々
    のインクの全質量を基準とした水溶性有機化合物の濃度
    が同一、若しくは実質的に同一である請求項9記載のイ
    ンクジェット記録方法。
  13. 【請求項13】 前記第1〜第nの水性インク中で、水
    溶性有機化合物の濃度の最も高いインクの水溶性有機化
    合物の濃度をSmax、水溶性有機化合物の濃度の最も低
    いインクの水溶性有機化合物の濃度をSminとしたとき
    に、Smin/Smaxが0.6以上である請求項9〜12の何れ
    かに記載のインクジェット記録方法。
  14. 【請求項14】 前記第1〜第nの水性インクの中で、
    水不溶性色材濃度の最も高いインクの水不溶性色材濃度
    をPmax、水不溶性色材濃度の最も低いインクの水不溶
    性色材濃度をPminとしたときに、Pmax/Pminが3
    以上である請求項9〜13の何れかに記載のインクジェッ
    ト記録方法。
  15. 【請求項15】 該インクジェット法が、サーマルイン
    クジェット法である請求項9〜14の何れかに記載のイン
    クジェット記録方法。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載のインクセットを構成
    する第1〜第nのインクジェット用水性インクの各々を
    収容しているインクタンクを具備していることを特徴と
    するインクカートリッジ。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載のインクセットを構成
    する第1〜第nのインクジェット用水性インクの各々を
    収容しているインクタンクと、該インクタンクに収容さ
    れている各々のインクジェット用水性インクを吐出する
    複数のインクジェット記録ヘッドと、を具備しているこ
    とを特徴とする記録ユニット。
  18. 【請求項18】 前記複数のインクジェット記録ヘッド
    が、同一の構造を有している請求項17に記載の記録ユニ
    ット。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載のインクセットを構成
    する第1〜第nのインクジェット用水性インクの各々を
    収容しているインクタンクと、該インクタンクに収容さ
    れている各々のインクジェット用水性インクを吐出する
    複数のインクジェット記録ヘッドと、を具備しているこ
    とを特徴とするインクジェット記録装置。
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