JP2003176374A - ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法および製造装置 - Google Patents

ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法および製造装置

Info

Publication number
JP2003176374A
JP2003176374A JP2002260388A JP2002260388A JP2003176374A JP 2003176374 A JP2003176374 A JP 2003176374A JP 2002260388 A JP2002260388 A JP 2002260388A JP 2002260388 A JP2002260388 A JP 2002260388A JP 2003176374 A JP2003176374 A JP 2003176374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
polytetrafluoroethylene
porous membrane
stretching
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002260388A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3996473B2 (ja
Inventor
Yuri Kawamoto
百合 川本
Hiroyuki Nishii
弘行 西井
Eizo Kawano
栄三 川野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2002260388A priority Critical patent/JP3996473B2/ja
Publication of JP2003176374A publication Critical patent/JP2003176374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3996473B2 publication Critical patent/JP3996473B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 孔径の均一性に優れ、ひいては諸特性の均一
性に優れたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多
孔質膜を提供する。 【解決手段】 PTFEシート1を、離間して配置した
一対のロールの一方12から他方13へと繰り出しなが
ら、ロール間の帯状領域8で加熱しながら延伸してPT
FE多孔質膜2とする。PTFEシートは、例えば進行
方向の長さが1〜100mmである帯状領域において、
ヒーター5から放射される赤外線を照射して加熱して延
伸する。ヒーター5は、PTFEシートとの間隔Lが
0.1〜100mmとなるように配置するとよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリテトラフルオ
ロエチレン(以下、「PTFE」と略す)多孔質膜の製
造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在知られているPTFE多孔質膜の製
造方法では、PTFEファインパウダーに種々の液状潤
滑剤を配合し、押し出し成形・圧延を行い、液状潤滑剤
を除去し、その後に延伸が行われる。延伸工程では、一
般には逐次2軸延伸が用いられる。膜の孔径は、圧延方
向(Machine Direction、以後、「MD方向」と略す)
への延伸時に形成されるフィブリルの長さによって決ま
ると考えられている。このため、MD方向への延伸時の
条件は、得られる膜の特性に大きな影響を与える。PT
FEのMD方向への延伸方法としてよく知られたもの
に、ゾーン延伸法および熱ロール延伸法がある。
【0003】図10に示すように、ゾーン延伸法では、
オーブン66内の高温雰囲気に曝して加熱しながらPT
FEシート51を延伸する。ロール61,62から下流
側のロール63,64へと繰り出されたPTFEシート
51は、オーブン内の延伸領域65において徐々に多孔
化され、PTFE多孔質膜52となる。しかし、徐々に
加熱しながら延伸するゾーン延伸法では、延伸領域65
の長さL’が長くなり、延伸により生じるネッキングが
大きくなる。このため、延伸が不均一となって孔径のバ
ラツキが大きくなり、その結果、通気度や圧力損失のバ
ラツキも大きくなる。なお、ゾーン延伸法では、加熱源
として、熱風循環式の電気ヒーターやガスバーナーなど
が用いられる。
【0004】図11に示すように、熱ロール延伸法で
は、高温に保持されたロール72によりPTFEシート
51が加熱される。この方法では、ロール72近傍の延
伸領域75においてPTFEシート51が延伸される。
熱ロール延伸法を用いれば、オーブンが不要となるた
め、PTFEシート51を繰り出すロール71,72と
PTFE多孔質膜52を巻き取るロール73,74との
間隔を短縮してネッキングを緩和できる。しかし、延伸
開始位置が変動しやすいため、延伸が不均一になって孔
径のバラツキが大きくなる。
【0005】特公昭58−25332号公報には、延伸
と焼成とを同時に行うPTFE多孔質膜の製造方法が開
示されている。この方法では、PTFEの融点(327
℃)以上に保持された加熱ゾーンでPTFEシートが延
伸される。延伸と同時に焼成して得たPTFE多孔質膜
は、高い強度を有するが、フィブリル同士の融着が進行
して孔径が拡大するため、耐水性に劣る。また、延伸と
同時に焼成すると、幅方向についてのPTFE多孔質膜
の変化が著しくなり、製品の取り幅が小さくなる。特公
昭58−25332号公報に記載の方法は、ゾーン延伸
法が抱える孔径のバラツキが大きいという問題を解決す
るものでもない。
【0006】
【特許文献1】特公昭58−25332号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】PTFE多孔質膜は、
半導体工業や薬品工業のクリーンルームで使用されるエ
アフィルタの濾材として、価粉体の回収や焼却炉の粉塵
の捕集に用いられるバグフィルタの濾材として、さらに
は電気製品などの内圧調整用の穴からの水分の浸入を防
止するための膜などとして、幅広く利用されている。
【0008】例えば、半導体製造のクリーンルームに用
いられるエアフィルタでは、エアフィルタの風量分布の
均一性が重視される。風量分布が不均一になれば、クリ
ーンルーム中の気流が乱れて空気溜りが生じ、その結
果、半導体製造の歩留低下の原因となるガス濃度が局所
的に上昇するからである。また例えば、内圧調整用のフ
ィルムとしては、耐水性と通気性とが一般にトレードオ
フの関係にあるにもかかわらず、これら両特性に優れた
膜が求められている。
【0009】しかし、現在製造されているPTFE多孔
質膜には、上記で説明したように、延伸方法に起因する
回避しがたい孔径のバラツキが存在し、エアフィルタと
して用いたときの風量分布の均一性を損なっている。
【0010】また、通気性を確保しつつ優れた耐水性を
得るためには、気孔率を高く平均孔径を小さくする必要
があるが、上記従来の方法では、気孔率を維持しながら
平均孔径を小さくすることが困難であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、離
間して配置した一対のロールの一方の側から他方の側へ
と繰り出したPTFEシートを、この一対のロール間で
PTFEシートを横切るように設定した帯状領域を加熱
することとした。本発明によるPTFE多孔質膜の第1
の製造方法では、PTFEシートを、離間して配置した
一対のロールの一方の側から他方の側へと繰り出しなが
ら延伸することにより、連続して多孔化するに際し、一
対のロールの間でPTFEシートを横切るように設定さ
れた帯状領域においてPTFEシートを加熱しながら、
PTFEシートを延伸する。
【0012】上記製造方法では、PTFEシートの移送
方向について、帯状領域が1mm以上100mm以下の
長さを有することが好ましい。従来のゾーン延伸法で
は、延伸のためには、実用上約500mm以上にわたっ
てPTFEシートを加熱する必要があった。
【0013】長さが制限された帯状領域で延伸すると、
PTFE多孔質膜の孔径のバラツキを抑制できる。ま
た、気孔率を維持しながら平均孔径が小さいPTFE多
孔質膜を得ることが容易となる。
【0014】上記製造方法では、延伸が開始される位置
から、PTFEシートの移送方向について下流側に配置
されたロールと延伸されたPTFEシートとが接触する
位置までの距離を50cm以下とすることが好ましい。
【0015】延伸開始位置から下流側までの距離が短い
と、孔径のバラツキの原因となるネッキングを抑制でき
る。ネッキングの抑制は、気孔率を維持しながら平均孔
径が小さいPTFE多孔質膜を得る上でも有利である。
【0016】本発明によるPTFE多孔質膜の第2の製
造方法では、PTFEシートを、離間して配置した一対
のロールの一方の側から他方の側へと繰り出しながら延
伸することにより、連続して多孔化するに際し、n組の
一対のロールを準備し、n組の一対のロールの間におい
てそれぞれPTFEシートを横切るように設定されたn
個の帯状領域を加熱しながら、n組の一対のロールの間
においてPTFEシートを順次延伸する。
【0017】延伸工程を複数回に分けて実施すると、延
伸1回あたりの延伸倍率を制限しながら所望の延伸倍率
を有するPTFE多孔質膜を得ることができる。したが
って、孔径のバラツキがより抑制され、気孔率を維持し
ながら平均孔径が小さいPTFE多孔質膜が得やすくな
る。
【0018】本発明によるPTFE多孔質膜の第1の製
造装置は、離間して配置した一対のロールと、この一対
のロールの間でPTFEシートが延伸可能となるように
PTFEシートを加熱する加熱手段とを備え、この加熱
手段として、一対のロールの間でPTFEシートとの間
隔が0.1mm以上100mm以下となるように、赤外
線ヒーターが配置されている。
【0019】この製造装置を用いれば、PTFEシート
を長さが制限された帯状領域において延伸できる。こう
して、孔径のバラツキが抑制されたPTFE多孔質膜、
気孔率が高く平均孔径が小さいPTFE多孔質膜を得る
ことができる。
【0020】本発明によるPTFE多孔質膜の第2の製
造装置は、離間して配置したn組の一対のロールと、n
組の一対のロールの間でPTFEシートがそれぞれ延伸
可能となるようにPTFEシートを加熱するn個の加熱
手段とを備え、少なくとも、PTFEシートの延伸が開
始される最初の一対のロールの間でPTFEシートを加
熱する加熱手段として、赤外線ヒーターが配置されてい
る。
【0021】この製造装置を用いれば、延伸工程を複数
回に分けて実施できる。また、とりわけ重要な最初の延
伸工程において、局所的な加熱に適した赤外線ヒーター
を用いてPTFEシートを延伸できる。
【0022】以上のように、本発明では、熱ロール延伸
法のようにロールに接したPTFEシートを加熱するの
ではなく、ロール間の帯状領域においてPTFEシート
が加熱される。このため、延伸開始位置が変動しにくく
なる。なお、本発明の上記各方法または各装置の特徴
は、適宜、組み合わせて用いてもよい。例えば、延伸工
程を複数回に分けて実施する場合であっても、そのいず
れかの延伸工程において、帯状領域の長さ、延伸開始位
置から下流側ロールまでの距離を上記のように設定する
と、さらに良好な特性のPTFE多孔質膜を得ることが
できる。
【0023】本発明によれば、互いに測定箇所が重複し
ないように測定数を20として測定した圧力損失の平均
値が5〜100mmH2Oであって、その変動率が1.
0〜5.0%であるPTFE多孔質膜を提供することも
できる。
【発明の実施の形態】本発明の製造方法では、PTFE
シートの延伸倍率を、好ましくは1.05〜50倍、よ
り好ましくは1.2倍以上とするとよい。ただし、延伸
倍率が高すぎると、膜の耐水性が低下することがあるた
め、耐水性が求められる用途では、延伸倍率を、例えば
5倍以下程度に制限することが好ましい。複数回に分け
てPTFEシートを延伸する場合には、全延伸倍率を
1.05〜50倍、より好ましくは1.2倍以上とする
とよい。
【0024】本発明の製造方法では、帯状領域のPTF
EシートをPTFEの融点未満の温度に加熱しながら延
伸することが好ましい。PTFEシートを焼成する場合
には、延伸したPTFE多孔質膜をさらに繰り出し、P
TFEの融点以上に加熱して連続して焼成するとよい。
複数回に分けてPTFEシートを延伸する場合には、少
なくとも最初の帯状領域のPTFEシートをPTFEの
融点未満の温度に加熱し、少なくとも最後の帯状領域の
PTFEシートをPTFEの融点以上の温度に加熱する
ことが好ましい。複数回(n回)に分けてPTFEシー
トを延伸する場合であっても、そのすべての延伸工程に
おいて、PTFEシートをPTFEの融点未満の温度に
加熱して延伸してもよい。
【0025】本発明では、長さが限られた帯状領域にお
いてPTFEシートを延伸するために、赤外線ヒーター
から放射される赤外線を帯状領域に照射しながらPTF
Eシートを延伸することが好ましい。赤外線ヒーター
は、PTFEシートとの間隔が0.1mm以上100m
m以下となるように配置するとよい。赤外線ヒーターか
ら放射されるエネルギーが最大となる波長(最大エネル
ギー波長)は1μm以上4μm以下が好適である。PT
FEシートの熱吸収効率が高くなるからである。
【0026】本発明の製造方法では、一対のロールの少
なくとも一方を加熱または冷却しながら延伸してもよ
い。上記帯状領域におけるPTFEシートの温度を制御
し、あるいはPTFEシートおよび/または延伸された
PTFEシート(PTFE多孔質膜)の移送方向におけ
る温度分布を急峻にするためである。加熱と冷却とを併
用してもよく、例えば、上流側のロールを加熱してPT
FEシートを予備加熱しながら、下流側のロールを冷却
して下流側の温度差を拡大してもよい。
【0027】本発明の製造方法により延伸したPTFE
多孔質膜は、延伸した方向と直交する方向にさらに延伸
してもよい。PTFE多孔質膜は、2軸延伸による多孔
質膜(2軸延伸膜)としてもよく、1軸方向にのみ延伸
した多孔質膜(1軸延伸膜)としてもよい。2軸延伸膜
を焼成する場合、焼成工程は、2軸に延伸してから行う
とよい。
【0028】以下、図面を参照しながら本発明の好まし
い実施形態について説明する。図1に示した延伸装置で
は、PTFEシート1が、繰り出しロール11,12か
ら連続して繰り出され、ロール回転速度の相違により一
対のロール12,13間で延伸され多孔化された後、P
TFE多孔質膜2として巻き取りロール13,14によ
って連続して巻き取られていく。ロール12,13間を
通過するPTFEシートに近接して配置された赤外線ヒ
ーター5は、ロール12,13間の一部を横切る帯状の
領域8において、PTFEシート1を局所的に加熱す
る。
【0029】ヒーター5は、PTFEシート1との距離
Lが0.1mm〜100mm、特に0.1mm〜10m
mとなるように配置するとよい。ヒーターを膜に近づけ
すぎるとPTFEシートと接触することがあり、逆に遠
ざけすぎるとシートの温度分布が不均一となり延伸ムラ
が生じやすくなる。赤外線ヒーターとしては、中波長ヒ
ーター、低波長ヒーター、カーボンヒーターなどを用い
ることができる。
【0030】図2に示すように、上流側のロール12か
ら下流側のロール13へと繰り出されたPTFEシート
1には、膜の進行方向を横切る帯状の加熱領域8を通過
する間に、この領域上に配置されたヒーター(図2では
図示省略)から赤外線が照射される。そして、PTFE
シート1は、この領域8において他の領域におけるより
も高温に達し、この領域内において延伸が開始され、こ
の領域内において延伸が実質的に終了する。赤外線が照
射される領域8のシート移送方向についての長さL
1は、1mm〜100mm、特に10mm〜50mmが
好適である。この領域が長すぎると大きな歪速度が得ら
れず、逆に短すぎるとシート温度が十分に上昇しないこ
とがある。
【0031】加熱領域8内において多孔化されたPTF
E多孔質膜2は、下流側のロール13により巻き取られ
ていく。延伸が開始される位置(延伸開始位置9)から
下流側のロール13(正確にはロール13とPTFE多
孔質膜2とが接触する位置)までの間隔L2は、ネッキ
ングを抑制するために、50cm以下、特に100mm
以下が好ましい。間隔L2の下限値は、領域8の長さL1
を保持するために1mm以上がよい。領域8の下流端
は、図示したように下流側のロール13から離れていて
もよいが(L3>0)、ロール13と接触していてもよ
い(L3=0)。
【0032】ロール12,13間の間隔L4(正確には
PTFEシート(多孔質膜)がロールから離間している
距離)は、通常、50mm〜500mm程度が適当であ
る。間隔L4は、図示したように、加熱領域の長さL1
りも長くとるとよいが(L4>L1)、ロール間距離の短
縮により弊害が生じなければ、両者をほぼ等しくしても
よい(L4=L1)。
【0033】加熱領域と非加熱領域との間の温度勾配
は、急峻であるほうが好ましい。赤外線、特に波長が、
1μm〜4μm、さらには1.5μm〜3μmである赤
外線は、PTFEの吸収効率に優れているため、PTF
Eシートを帯状の領域において局所的な延伸可能とする
放射線として適している。
【0034】温度勾配をより急峻に保ちたい場合には、
上流側のロール12および/または下流側のロール13
を冷却するとよい。一方、加熱領域8においてPTFE
シート1が、所望の延伸温度に達しない場合には、上流
側のロール12を用いてPTFEシートを予備加熱して
もよい。予備加熱のために、領域8上流側のPTFEシ
ート1に熱風などを吹きつけても構わない。
【0035】図1に例示した装置では、一本のヒーター
が、PTFEシートの進行方向と直交するようにこのシ
ートの上方において同シートを横切っている。このヒー
ターの配置は、PTFEシートを、幅方向について均一
に加熱するための好ましい配置の一つである。ただし、
ヒーターの位置、設置数、膜進行方向との角度は、図1
に示した形態に限られない。PTFEシートが両面から
加熱されるようにヒーターをシート下方に追加してもよ
いし、PTFEシートの同一側に複数のヒーターを配置
してもよい。所定領域に赤外線を集中するために、ヒー
ターの周囲に熱線反射板などを設置しても構わない。
【0036】従来の熱ロール延伸法のように、加熱して
から延伸を開始すると、延伸開始位置が定まりにくい。
しかし、図1、図2に示したように、延伸領域を制限し
ながら、延伸開始位置を含む領域を局所的に強く加熱す
ると、延伸開始位置の変動を防止しながら大きな歪速度
でシートを延伸できる。
【0037】PTFEシートの延伸に際してのその他条
件に限定はなく、所望の特性に応じて適宜定めればよい
が、通常、繰り出し側のロールの速度は0.1〜15m
/分が、延伸温度は30℃〜320℃程度がそれぞれ好
適である。
【0038】こうして得たPTFE多孔質膜は、そのま
ま1軸延伸膜として用いてもよいが、さらにMD方向と
直交する方向(Transverse Direction、以後、「TD方
向」と略す)に延伸して2軸延伸膜としてもよい。ただ
し、TD方向への延伸を行ってからMD方向への延伸を
行ってもよい。TD方向への延伸の延伸倍率、延伸温度
も上述の範囲が好適である。
【0039】図1,図2に示した装置により延伸したP
TFE多孔質膜2は、さらに焼成してもよい。延伸後に
焼成すると、膜の機械的強度が向上する。従って、上記
に延伸温度を例示したように、PTFEの融点未満の温
度で延伸してからPTFEの融点以上の温度、具体的に
は327℃以上、特に350℃以上で焼成するとよい。
焼成方法について特に限定はないが、図3に示すよう
に、オーブン6を用いて連続してPTFE膜2を焼成す
るとよい。オーブン6としては、従来、延伸(あるいは
延伸および焼成)に用いられていた熱風循環式電気オー
ブンやガスオーブンを使用すれば足りる。ただし、加熱
手段は、これらオーブンに限定されるものではない。焼
成時間(焼成温度に保持した雰囲気に接触させる時間)
は、通常5秒以上、特に10秒以上が好適であり、20
0秒以下とするとよい。
【0040】焼成の際の繰り出しロールと巻き取りロー
ルとの回転速度は、得ようとする膜の特性に応じて適宜
調整すればよい。基本的には同速とするとよいが、さら
に延伸したり、膜が垂れない程度に収縮させてもよい。
焼成されたPTFE多孔質膜7からは、焼成前のPTF
E多孔質膜2よりも高い強度が得られる。
【0041】図4に示した製造装置では、延伸装置(図
1)と焼成装置(図3)とが、PTFEシートを連続し
て延伸および焼成できるように配置されている。PTF
Eシート1は、PTFEの融点未満の温度で延伸されて
PTFE多孔質膜2となり、引き続き融点以上の温度で
焼成される。こうして、PTFEシート1は、装置内を
搬送されながら、延伸かつ焼成されたPTFE多孔質膜
7へと連続して加工される。
【0042】焼成工程において、PTFE多孔質膜をさ
らに延伸してもよい。一旦多孔化されているため、融点
以上の温度でさらに延伸しても、延伸しながら焼成する
従来の方法のような問題は生じにくい。このように、2
以上の工程で延伸倍率を分担すると、孔径制御がさらに
容易となる。このため、比較的孔径が大きく、かつ孔径
のバラツキが小さい多孔質膜を製造しやすい。なお、焼
成工程における延伸倍率は5倍以下が好ましい。焼成工
程における延伸倍率は1(寸法の変化なし)としてもよ
く、1を下回ってもよいが、過度の収縮は望ましくない
ため、0.7以上とするとよい。
【0043】図5に示した延伸装置では、PTFEシー
ト1が、ロール11,12から連続して繰り出され、ロ
ール回転速度の相違によりロール12,13間で延伸さ
れて多孔化され、ロール13,14によって連続して巻
き取られていく。多孔化されたPTFEシート2は、引
き続きロール13,14から連続して繰り出され、ロー
ル回転速度の相違によりロール14,21間でさらに延
伸されて多孔化され、PTFE多孔質膜3としてロール
21,22によって連続して巻き取られていく。延伸の
ための加熱は、ロール間に配置されたヒーター5,15
からシート(多孔質膜)に照射される赤外線によって行
われる。
【0044】2対以上のロール間で延伸する装置は、図
5に示した形態に限らず、例えば予備加熱を行う場合に
は、図6に示したように、下流側により多くのロール2
1,22,23,24を配置して、ロール21,22に
より予備加熱してもよい。延伸は3回以上に分けて行っ
てもよい。例えば図7に示したように、さらにヒーター
35およびロール25,26を配置すれば、3段階に分
けて延伸したPTFE多孔質膜4を量産できる。
【0045】多段階の延伸を行う場合にも、少なくとも
1つの工程では、図1,図2を参照して上記で説明した
方法を用いてPTFEシートを延伸することが好まし
い。例えば、ヒーター5,15,35としては、赤外線
ヒーターが好適であり、ヒーターとPTFEシート(多
孔質膜)との距離(図5;La、Lb)は、好ましくは
0.1〜100mmとするとよい。こうして、長さが制
限された帯状の領域において延伸すると、孔径のバラツ
キをさらに抑制できる。
【0046】本発明によれば、その通気度が、JIS
P8117に準じた測定法により得た値に基づき、3〜
3000秒/100cc、特に3〜100秒/100c
c、であり、その平均孔径が、ASTM F 778に
記載の測定法により得た値に基づき、0.01〜5.0
μm、特に0.02〜3.0μm、であるPTFE多孔
質膜を量産できる。本発明を適用すれば、互いに測定箇
所が重複しないように測定数を20として求めた通気度
の平均値が上記範囲内であってその変動率が1.0〜1
0%である1軸延伸膜を得ることもできる。
【0047】本発明によれば、通気性および耐水性に優
れたPTFE多孔質膜を得ることもできる。具体的に
は、上記測定法による通気度が3〜3000秒/100
cc、特に3〜100秒/100cc、であり、耐水性
が、JIS L1092に記載のB法による測定に基づ
く耐水圧により表示して、0.001〜5MPaである
PTFE多孔質膜を量産できる。本発明を適用すれば、
耐水圧に対する通気度の比率(通気度/耐水圧)を1〜
200(秒/(100cc・MPa))とすることもで
きる。
【0048】2軸延伸膜はエアフィルタとして適してい
る。2軸延伸膜は、圧力損失が5〜100mmH2O、
平均孔径が0.05〜51.0μmである多孔質膜とす
るとよい。本発明を適用すれば、互いに測定箇所が重複
しないように測定数を20として求めた圧力損失の平均
値が上記範囲内であって変動率が1.0〜5.0%であ
る2軸延伸膜を量産できる。こうして、本発明によれ
ば、通気度や圧力損失の標準偏差が小さい、換言すれば
孔径のバラツキが小さいPTFE多孔質膜を、特殊な設
備を用いることなく製造できる。
【0049】延伸するPTFEシートは、特に制限され
ないが、厚さ0.01mm〜2mm程度、特に厚さ0.
01mm〜1mm程度とするとよい。PTFEシート
は、従来知られている方法により得たものを用いれば足
りる。PTFEシートは、一般に、PTFEファインパ
ウダーに液状潤滑剤を加えたペースト状の混和物を予備
成形し、予備成形体をペースト押し出し、圧延によりシ
ート状に成形して作製される。なお、液状潤滑剤は、P
TFEファインパウダーの表面を濡らすことができて抽
出や加熱により除去できるものであれば特に制限され
ず、流動パラフィン、ナフサ、ホワイトオイルなどの炭
化水素を用いればよい。液状潤滑剤の添加量は、PTF
Eファインパウダー100重量部に対して5〜50重量
部が適当である。予備成形は、液状潤滑剤が絞り出され
ない程度の圧力で行えばよい。液状潤滑剤は、延伸する
PTFEシートから予め除去しておくとよいが、延伸後
に除去しても構わない。
【0050】
【実施例】[未焼成膜の製造]以下の実施例A1〜A
2、比較例A1〜A2では、図1および図2と同様の延
伸装置を用いてPTFEシートの延伸を行った。この延
伸装置では、上流側のロール11,12と下流側のロー
ル13,14とが、それぞれ回転速度を任意に制御でき
る。ヒーター5としては、赤外線ヒーター(幅3cm、
定格出力0.8kW、最大エネルギー波長2.6μm)
を用いた。ロール12,13間の間隔(図2:L4)は
110mm、ヒーター5はロール間のほぼ中央に設置し
た。延伸時のPTFEシートの温度は、図8に示したよ
うに、ヒーター5の下流側に近接して配置した放射温度
計10(CHINO社製,型番1R−TAP)を用いて
測定した。
【0051】(実施例A1)PTFEファインパウダー
100重量部に対して液状潤滑剤(ケロシン)を20重
量部加えて得たペースト状の混和物を予備成型し、ぺー
スト押し出しにより丸棒状に成形し、さらに圧延した。
圧延して得たPTFEシート(厚さ:0.2mm)を1
30℃に加熱して液状潤滑剤を蒸発除去した後、上記延
伸装置を用いてMD方向へ1軸延伸した。このとき、上
流側ロールからの繰り出し速度を0.6m/分、下流側
ロールによる巻き取り速度を6m/分として、PTFE
シートを10倍の延伸倍率で多孔化した。ヒーターとP
TFEシートとの間隔は6mmに調整した。ヒーターの
周囲には、赤外線の照射方向を制限する部材を設け、赤
外線が直接照射される帯状の加熱領域の長さ(図2:L
1)を約30mmに設定した。延伸開始位置から下流側
のロールまでの距離(図2:L2)は約30mmであっ
た。放射温度計で測定した膜の温度(延伸温度)は15
0℃であった。このときの膜の歪速度は、300%/秒
となる。
【0052】歪速度とは、単位時間あたりの延伸方向へ
の寸法の変化量であり、以下の式により表示できる。 歪速度(%/秒)={(巻き取り速度−繰り出し速度)/帯
状領域の長さ}×100
【0053】なお、特に制限されないが、比較的高い延
伸倍率が必要となる場合には、歪速度を20%/秒以上
として延伸することが好ましい。
【0054】こうして得たPTFE多孔質膜(厚さ:
0.06mm)について、JIS P8117に準じて
通気度を測定した。測定は、互いに重複しないように任
意に選択した20カ所について行った。通気度の平均
は、12.8秒/100ccであり、その変動率は5.
5%であった。
【0055】(実施例A2)実施例A1で得た1軸延伸
膜を、テンター延伸装置を用いてTD方向へさらに延伸
し、2軸延伸膜を得た。TD方向の延伸は、延伸倍率を
30倍、延伸温度を130℃とした。こうして得たPT
FE多孔質膜(厚さ:9.1μm、平均孔径:1.2μ
m)について、圧力損失を測定した。測定は、互いに重
複しないように任意に選択した20カ所について行っ
た。圧力損失の平均は、26.0mmH 2Oであり、そ
の変動率は4.2%であった。なお、圧力損失として
は、有効面積100cm2の円形ホルダーにPTFE多
孔質膜をセットした状態で、風速5.3cm/秒で空気
を通過させたときの圧力損失を圧力計(マノメータ)で
測定した値を採用した(以下、同様)。
【0054/1】なお、変動率は、以下の式により算出
できる。 変動率(%)=(標準偏差/平均値)×100
【0056】(比較例A1)実施例A1と同様にして得
たPTFEシートを、130℃に加熱して液状潤滑剤を
蒸発除去した後、ゾーン延伸法を用いて延伸した。用い
たゾーン延伸装置では、加熱源である長さ600mmの
電気ヒーターがPTFEシートとの距離が200mm程
度となるように配置されており、装置内においてPTF
Eシートはほぼ均一に加熱される。この場合も、ロール
からの繰り出し速度を0.6m/分、ロールによる巻き
取り速度を6m/分として、実施例1と同様、MD方向
に10倍に延伸した。ゾーン温度(オーブン内の雰囲気
温度)は280℃、ロール間の距離(PTFEシートが
加熱雰囲気に曝される距離にほぼ相当)は60cmであ
った。このときの膜の歪速度は15%/秒となる。
【0057】こうして得たPTFE多孔質膜(厚さ:
0.09mm)について、JIS P8117に準じて
通気度を測定した。測定は、任意に選択した20カ所に
ついて行った。通気度の平均は、13.0秒/100c
cであり、その変動率は11.5%であった。
【0058】(比較例A2)比較例A1で得た1軸延伸
膜を、テンター延伸装置を用いてTD方向へさらに延伸
し、2軸延伸膜を得た。TD方向の延伸は、実施例2と
同様にして行った。こうして得たPTFE多孔質膜(厚
さ:13.3μm、平均孔径:1.2μm)について、
圧力損失を測定した。測定は、任意に選択した20カ所
について行った。圧力損失の平均は、25.8mmH2
Oであり、その変動率は6.6%であった。
【0059】[焼成膜の製造]以下の実施例B1〜B
3、比較例B1〜B2では、図4に示したような延伸・
・焼成連続装置を用いてPTFEシートの延伸および焼
成を行った。延伸装置には、上記と同様の位置に、各ロ
ール、赤外線ヒーターおよび放射温度計を設置した。焼
成装置としては、加熱源である長さ600mmの電気ヒ
ーターをPTFEシートとの距離が200mm程度とな
るように配置したオーブンを用いた。この装置内におい
てPTFEシートはほぼ均一に加熱される。オーブン内
は360℃に設定した。オーブン内における焼成ゾーン
の長さは600mmとした。
【0060】以下では、各種特性とともに、延伸焼成に
伴う膜の歪みを測定した。この歪みは、延伸方向と直交
する方向に引いた標線の延伸・焼成後における変形の程
度により定量化できる。図9(a)に示したPTFEシ
ート41における標線40aは、延伸および焼成に伴
い、図9(b)に示したように、PTFE多孔質膜45
における弓形の線40bへと変形する。延伸方向に沿っ
て測定した線40bの変化量Sを多孔質膜の歪みの尺度
とした。なお、標線40aは、延伸前のシートに黒色の
油性ペンを用いて形成した。
【0061】(実施例B1)実施例A1と同様にして得
たPTFEシート(厚さ:0.2mm)を、130℃に
加熱して液状潤滑剤を蒸発除去した後、上記延伸装置を
用いてMD方向へ1軸延伸した。このとき、上流側ロー
ルからの繰り出し速度を0.4m/分、下流側ロールに
よる巻き取り速度を1.2m/分として、PTFEシー
トを3倍の延伸倍率で多孔化した。ヒーターとPTFE
シートとの間隔は4mmに調整した。ヒーターの周囲に
は、赤外線の照射方向を制限する部材を設け、赤外線が
直接照射される帯状の加熱領域の長さ(L1)を約38
mmに設定した。延伸開始位置から下流側のロールまで
の距離(L2)は約60mmであった。加熱領域から下
流側のロールまでの距離(L3)は55mmであった。
放射温度計で測定した膜の温度(延伸温度)は150℃
であった。このときのPTFEシートの歪速度は約35
%/秒であった。
【0062】延伸したPTFE多孔質膜を連続してさら
に繰り出して、上記焼成装置を通過させて焼成した後、
巻き取りロールにより同速の1.2m/分で巻き取っ
た。
【0063】こうして得たPTFE多孔質膜(厚さ:
0.14mm)について、JIS P8117に準じて
通気度を、JIS L1092に記載のB法に準じて耐
水圧をそれぞれ測定した。また、平均孔径と標線の変化
量(標線歪みS;図9(b)参照)を測定した。
【0064】(実施例B2)ロールからの繰り出し速度
を0.4m/分、ロールからの巻き取り速度を1.8m
/分として、延伸装置におけるPTFEシートの延伸倍
率を4.5倍とした以外は、実施例1と同様にして、P
TFE多孔質膜(厚さ:0.09mm)を得た。延伸工
程におけるPTFEシートの歪速度は約62%/秒であ
った。このPTFE多孔質膜について、実施例B1と同
様の測定を行った。
【0065】(実施例B3)ロールからの繰り出し速度
を0.4m/分、ロールからの巻き取り速度を3.2m
/分として、延伸装置におけるPTFEシートの延伸倍
率を8倍とした。また、焼成装置における延伸倍率は2
倍とした。これらを除いては実施例1と同様にして、P
TFE多孔質膜(厚さ:0.03mm)を得た。延伸工
程におけるPTFEシートの歪速度は約122%/秒で
あった。このPTFE多孔質膜について、実施例B1と
同様の測定を行った。
【0066】(比較例B1)実施例A1と同様にして得
たPTFEシートを、130℃に加熱して液状潤滑剤を
蒸発除去した後、上記焼成装置のみを用いて延伸および
焼成した。オーブン内は、焼成を同時に行うために36
0℃に設定した。オーブン内における延伸・焼成ゾーン
の長さは、上記と同様、600mmである。ロールから
の繰り出し速度を0.4m/分、巻き取り速度を1.2
m/分として、実施例B1と同様、MD方向に3倍に延
伸した。延伸工程におけるPTFEシートの歪速度は約
2.2%/秒であった。このPTFE多孔質膜(厚さ:
0.15mm)について、実施例B1と同様の測定を行
った。
【0067】以上の結果を表1に示す。なお、表1にお
けるネッキングは、以下の式により算出した。 ネッキング(%)={(延伸前のシート幅−延伸後のシ
ート幅)/延伸前のシート幅}×100
【0068】 (表1) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例B1 実施例B2 実施例B3 比較例B1 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 延伸倍率 延伸工程 3 4.5 8 − 焼成工程 1 1 2 3 全工程 3 4.5 16 3 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 標線歪み(mm) 27 17 76 45 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 通気度(秒/100cc) 31 36 29 12 耐水圧(MPa) 0.195 0.24 0.273 0.54 通気度/耐水圧 159 150 106 222 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 平均孔径(μm) 0.49 0.43 0.41 1.01 気孔率(%) 56 55 57 67 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ネッキング(%) 24.8 23.6 34.2 34.8 ――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0069】[多段階延伸未焼成]以下の実施例C1〜C
2および参照例C1〜C2では、図6に示す装置を用い
てPTFEシートの延伸を行った。この装置では、各ロ
ールの回転速度を任意に制御できるようにして延伸倍率
を調整した。また、ヒータ5,15としては、赤外線ヒ
ーター(幅3cm、定格出力0.8kW、最大エネルギ
ー波長2.6μm)を用いた。ロール間の間隔(図2:
4参照)はともに110mmとした。また、ヒーター
は、ロール間のほぼ中央においてシートとの間隔La,
Lb(図5参照)がともに1mmとなるように配置し
た。なお、延伸時のPTFEシートの温度は、ヒーター
5,15の下流側に近接して配置した放射温度計(CH
INO社製,型番1R−TAP)を用いて測定した(図
8参照)。
【0070】(実施例C1)実施例A1と同様にして得
たPTFEシート(厚さ:0.2mm)を、130℃に
加熱して液状潤滑剤を蒸発除去した後、上記装置を用い
て2回に分けてMD方向へ1軸延伸した。1回目の延伸
は、ロール12からの繰り出し速度を0.6m/分、ロ
ール13による巻き取り速度を3.3m/分とした。引
き続き行う2回目の延伸は、ロール22からの繰り出し
速度を3.3m/分、ロール23による巻き取り速度を
6.0m/分とした。この延伸による最終延伸倍率は1
0倍となる。PTEFシートの温度は、両延伸工程にお
いて約170℃であった。
【0071】1回目の延伸では、赤外線が直接照射され
る帯状の加熱領域の長さ(図2:L 1参照)を約30m
mに設定した。延伸開始位置から下流側のロールまでの
距離(図2:L2参照)は約80mmであった。このと
きの膜の歪速度は150%/秒となる。2回目の延伸に
おいても、赤外線が直接照射される帯状の加熱領域の長
さ(図2:L1参照)を約30mmに設定した。延伸開
始位置から下流側のロールまでの距離(図2:L2
照)は約80mmであった。このときの膜の歪速度は同
じく150%/秒となる。
【0072】こうして得たPTFE多孔質膜(厚さ:4
0.2μm)について、JIS P8117に準じて通
気度を測定した。測定は、互いに重複しないように任意
に選択した20カ所について行った。通気度の平均は、
40.2秒/100ccであり、その変動率は6.1%
であった。
【0073】(実施例C2)実施例C1で得た1軸延伸
膜を、テンターを用いてTD方向へさらに延伸し、2軸
延伸膜を得た。TD方向の延伸は、延伸倍率を20倍、
延伸温度を150℃とした。こうして得たPTFE多孔
質膜(厚さ:5.6μm、平均孔径:0.29μm)に
ついて、圧力損失を測定した。測定は、互いに重複しな
いように任意に選択した20カ所について行った。圧力
損失の平均は、29.4mmH2Oであり、その変動率
は2.4%であった。
【0074】(参照例C1)1回目の延伸により同じ最
終延伸倍率(10倍)を得るようにした点を除いては、
実施例C1と同様にして、PTFE多孔質膜を得た。具
体的には、中間に配置されたロール13による巻き取り
速度およびロール22による繰り出し速度を6.0m/
分として、後段のヒーター15による加熱を停止した。
このときのPTFEシートの温度は170℃、歪速度は
300%/秒であった。こうして得たPTFE多孔質膜
(厚さ:37μm)について、上記と同様にして通気度
を測定した。測定は、任意に選択した20カ所について
行った。通気度の平均は、47.5秒/100ccであ
り、その変動率は8.4%であった。
【0075】(参照例C2)参照例C1で得た1軸延伸
膜を、実施例C2と同様にして、2軸延伸膜を得た。こ
うして得たPTFE多孔質膜(厚さ:4.6μm、平均
孔径:0.30μm)について、上記と同様にして、圧
力損失を測定した。測定は、任意に選択した20カ所に
ついて行った。圧力損失の平均は、24.7mmH2
であり、その変動率は2.9%であった。
【0076】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
孔径のバラツキが小さく、特性が均一化されたPTFE
多孔質膜を得ることができる。また、通気性と耐水性を
兼ね備えたPTFE多孔質膜を得ることもできる。本発
明は、これら諸特性に優れたPTFE多孔質膜を量産す
る方法および装置を提供するものであって、当該技術分
野において極めて大きい利用価値を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のPTFE多孔質膜の製造装置の一形
態を示す断面図である。
【図2】 本発明のPTFE多孔質膜の製造方法の一形
態における加熱領域を示すための平面図である。
【図3】 延伸したPTFE多孔質膜をさらに焼成する
装置の一形態を示す断面図である。
【図4】 本発明のPTFE多孔質膜の製造装置の一形
態であって延伸に引き続き焼成を行う装置を示す断面図
である。
【図5】 本発明のPTFE多孔質膜の製造装置の一形
態であって複数のヒーターにより連続して延伸を行う装
置を示す断面図である。
【図6】 本発明のPTFE多孔質膜の製造装置の一形
態であって複数のヒーターにより連続して延伸を行う別
の装置を示す断面図である。
【図7】 本発明のPTFE多孔質膜の製造装置の一形
態であって複数のヒーターにより連続して延伸を行うま
た別の装置を示す断面図である。
【図8】 実施例において用いた延伸装置における温度
計の配置を示す平面図である。
【図9】 実施例においてPTFEシートに描いた標線
(a)および延伸によるその変化(b)を示す平面図で
ある。
【図10】 従来のゾーン延伸法に用いる装置を示す断
面図である。
【図11】 従来の熱ロール延伸法に用いる装置を示す
断面図である。
【符合の説明】
1 PTFEシート 2,3,4 延伸されたPTFEシート(PTFE
多孔質膜) 5,15,35 赤外線ヒーター 6 オーブン 7 焼成されたPTFE多孔質膜 8 帯状領域(加熱領域) 9 延伸開始位置 10 放射温度計 11〜14,21〜26 ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川野 栄三 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA44 LA06 MA03 MA24 MA26 MA31 MB03 MB11 MC30 MC30X NA35 NA36 NA63 NA67 NA69 NA70 NA73 PA01 PB17 PC05 PC73 4F074 AA39 CA02 CC49X DA43

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリテトラフルオロエチレンシートを、
    離間して配置した一対のロールの一方の側から他方の側
    へと繰り出しながら延伸することにより、連続して多孔
    化するポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法
    であって、 前記一対のロールの間で前記シートを横切るように設定
    された帯状領域において前記シートを加熱しながら、前
    記シートを延伸するポリテトラフルオロエチレン多孔質
    膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリテトラフルオロエチレンシートの移
    送方向について、帯状領域が1mm以上100mm以下
    の長さを有する請求項1に記載のポリテトラフルオロエ
    チレン多孔質膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 延伸が開始される位置から、ポリテトラ
    フルオロエチレンシートの移送方向について下流側に配
    置されたロールと延伸された前記シートとが接触する位
    置までの距離を50cm以下とする請求項1または2に
    記載のポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 延伸倍率を1.05〜50倍とする請求
    項1〜3のいずれかに記載のポリテトラフルオロエチレ
    ン多孔質膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 帯状領域のポリテトラフルオロエチレン
    シートをポリテトラフルオロエチレンの融点未満の温度
    に加熱する請求項1〜4のいずれかに記載のポリテトラ
    フルオロエチレンシート多孔質膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 延伸したポリテトラフルオロエチレン多
    孔質膜をさらに繰り出し、ポリテトラフルオロエチレン
    の融点以上に加熱し、連続して焼成する請求項5に記載
    のポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリテトラフルオロエチレンシートを、
    離間して配置した一対のロールの一方の側から他方の側
    へと繰り出しながら延伸することにより、連続して多孔
    化するポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法
    であって、 n組の一対のロールを準備し、前記n組の一対のロール
    の間においてそれぞれ前記シートを横切るように設定さ
    れたn個の帯状領域において前記シートを加熱しなが
    ら、前記n組の一対のロールの間において前記シートを
    順次延伸するポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製
    造方法。ただし、nは2以上の整数である。
  8. 【請求項8】 少なくとも最初の帯状領域のポリテトラ
    フルオロエチレンシートをポリテトラフルオロエチレン
    の融点未満の温度に加熱し、少なくとも最後の帯状領域
    の前記シートを前記融点以上の温度に加熱する請求項7
    に記載のポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 n個の帯状領域のポリテトラフルオロエ
    チレンシートをポリテトラフルオロエチレンの融点未満
    の温度に加熱する請求項7に記載のポリテトラフルオロ
    エチレン多孔質膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 延伸したポリテトラフルオロエチレン
    多孔質膜をさらに繰り出し、ポリテトラフルオロエチレ
    ンの融点以上に加熱して連続して焼成する請求項9に記
    載のポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 赤外線ヒーターから放射される赤外線
    を帯状領域に照射しながらポリテトラフルオロエチレン
    シートを延伸する請求項1〜10のいずれかに記載のポ
    リテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法。
  12. 【請求項12】 赤外線ヒーターとポリテトラフルオロ
    エチレンシートとの間隔を0.1mm以上100mm以
    下とする請求項11に記載のポリテトラフルオロエチレ
    ン多孔質膜の製造方法。
  13. 【請求項13】 赤外線ヒーターから放射されるエネル
    ギーが最大となる波長が1μm以上4μm以下である請
    求項11または12に記載のポリテトラフルオロエチレ
    ン多孔質膜の製造方法。
  14. 【請求項14】 一対のロールの少なくとも一方を加熱
    または冷却しながら延伸する請求項1〜13のいずれか
    に記載のポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜5,7および9のいずれか
    に記載の方法で延伸した後、延伸した方向と直交する方
    向にさらに延伸するポリテトラフルオロエチレン多孔質
    膜の製造方法。
  16. 【請求項16】 離間して配置した一対のロールと、前
    記一対のロールの間でポリテトラフルオロエチレンシー
    トが延伸可能となるように前記シートを加熱する加熱手
    段とを備えたポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製
    造装置であって、 前記加熱手段として、前記一対のロールの間で前記シー
    トとの間隔が0.1mm以上100mm以下となるよう
    に、赤外線ヒーターが配置されたポリテトラフルオロエ
    チレン多孔質膜の製造装置。
  17. 【請求項17】 離間して配置したn組の一対のロール
    と、前記n組の一対のロールの間でポリテトラフルオロ
    エチレンシートがそれぞれ延伸可能となるように前記シ
    ートを加熱するn個の加熱手段とを備えたポリテトラフ
    ルオロエチレン多孔質膜の製造装置であって、 少なくとも、前記シートの延伸が開始される最初の一対
    のロールの間で前記シートを加熱する加熱手段として、
    赤外線ヒーターが配置されたポリテトラフルオロエチレ
    ン多孔質膜の製造装置。ただし、nは2以上の整数であ
    る。
  18. 【請求項18】 赤外線ヒーターから放射されるエネル
    ギーが最大となる波長が1μm以上4μm以下である請
    求項16または17に記載のポリテトラフルオロエチレ
    ン多孔質膜の製造装置。
  19. 【請求項19】 延伸したポリテトラフルオロエチレン
    多孔質膜を受け入れて焼成する焼成装置をさらに含む請
    求項16〜18のいずれかに記載のポリテトラフルオロ
    エチレン多孔質膜の製造装置。
  20. 【請求項20】 互いに測定箇所が重複しないように測
    定数を20として測定した圧力損失の平均値が5〜10
    0mmH2Oであって、その変動率が1.0〜5.0%
    であるポリテトラフルオロエチレン多孔質膜。
JP2002260388A 2001-09-13 2002-09-05 ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法および製造装置 Expired - Fee Related JP3996473B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002260388A JP3996473B2 (ja) 2001-09-13 2002-09-05 ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法および製造装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-278714 2001-09-13
JP2001278714 2001-09-13
JP2002260388A JP3996473B2 (ja) 2001-09-13 2002-09-05 ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法および製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003176374A true JP2003176374A (ja) 2003-06-24
JP3996473B2 JP3996473B2 (ja) 2007-10-24

Family

ID=26622176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002260388A Expired - Fee Related JP3996473B2 (ja) 2001-09-13 2002-09-05 ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法および製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3996473B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007332342A (ja) * 2006-05-19 2007-12-27 Fujifilm Corp 結晶性ポリマー微孔性膜とその製造方法、および濾過用フィルター
JP2008290069A (ja) * 2007-04-25 2008-12-04 Fujifilm Corp 結晶性ポリマー微孔性膜及びその製造方法、並びに濾過用フィルタ
JP2009061363A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Fujifilm Corp 結晶性ポリマー微孔性膜及びその製造方法、並びに濾過用フィルタ
JP2009066552A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Chung Yuan Christian Univ 非対称膜材の成形方法及びその装置
JP2010058024A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Fujifilm Corp 結晶性ポリマー微孔性膜及びその製造方法、並びに濾過用フィルタ
WO2015105040A1 (ja) * 2014-01-10 2015-07-16 日東電工株式会社 ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法、防水通気部材の製造方法及びエアフィルタ濾材の製造方法
JP2015172151A (ja) * 2014-03-12 2015-10-01 トヨタ自動車株式会社 多孔質膜の製造方法
KR20150114718A (ko) * 2014-04-02 2015-10-13 류진호 미세 다공막의 열처리를 위한 장치
CN114407389A (zh) * 2021-12-07 2022-04-29 浙江赛迅环保科技有限公司 一种ptfe微孔膜制备方法
US20220250011A1 (en) * 2021-02-09 2022-08-11 Allied Supreme Corp. Porous Polytetrafluoroethylene Membrane, Thermosetting Method, and Equipment Thereof

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104998556B (zh) * 2014-04-22 2018-02-23 四川百途环保材料科技有限公司 一种超疏水聚四氟乙烯纤维膜的制备方法
KR102165320B1 (ko) * 2017-10-20 2020-10-13 주식회사 엘지화학 Ptfe 멤브레인의 제조 방법
KR102160652B1 (ko) * 2017-11-28 2020-09-28 주식회사 엘지화학 불소계 수지 다공성 막

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007332342A (ja) * 2006-05-19 2007-12-27 Fujifilm Corp 結晶性ポリマー微孔性膜とその製造方法、および濾過用フィルター
JP2008290069A (ja) * 2007-04-25 2008-12-04 Fujifilm Corp 結晶性ポリマー微孔性膜及びその製造方法、並びに濾過用フィルタ
JP2009061363A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Fujifilm Corp 結晶性ポリマー微孔性膜及びその製造方法、並びに濾過用フィルタ
JP2009066552A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Chung Yuan Christian Univ 非対称膜材の成形方法及びその装置
JP2010058024A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Fujifilm Corp 結晶性ポリマー微孔性膜及びその製造方法、並びに濾過用フィルタ
WO2015105040A1 (ja) * 2014-01-10 2015-07-16 日東電工株式会社 ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法、防水通気部材の製造方法及びエアフィルタ濾材の製造方法
JP2015172151A (ja) * 2014-03-12 2015-10-01 トヨタ自動車株式会社 多孔質膜の製造方法
KR20150114718A (ko) * 2014-04-02 2015-10-13 류진호 미세 다공막의 열처리를 위한 장치
KR101585935B1 (ko) 2014-04-02 2016-01-15 류진호 미세 다공막의 열처리를 위한 장치
US20220250011A1 (en) * 2021-02-09 2022-08-11 Allied Supreme Corp. Porous Polytetrafluoroethylene Membrane, Thermosetting Method, and Equipment Thereof
CN114407389A (zh) * 2021-12-07 2022-04-29 浙江赛迅环保科技有限公司 一种ptfe微孔膜制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3996473B2 (ja) 2007-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003176374A (ja) ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法および製造装置
JP5220369B2 (ja) 結晶性ポリマー微孔性膜及びその製造方法、並びに濾過用フィルタ
TWI528999B (zh) 包含ptfe膜之複合物及其製造方法
JP5204384B2 (ja) 結晶性ポリマー微孔性膜とその製造方法、および濾過用フィルター
US4283448A (en) Composite polytetrafluoroethylene article and a process for making the same
US8151998B2 (en) Crystalline polymer microporous membrane, method for producing the same, and filter for filtration
JP2009119412A (ja) 結晶性ポリマー微孔性膜及びその製造方法、並びに濾過用フィルタ
JP2010058026A (ja) 結晶性ポリマー微孔性膜及びその製造方法、並びに濾過用フィルタ
CA1064210A (en) Process and apparatus for heat setting biaxially oriented tubular polyethylene terephthalate films
JP5399087B2 (ja) 結晶性ポリマー微孔性膜、及びその製造方法、並びに、濾過用フィルタ
JP2011212605A (ja) 結晶性ポリマー微孔性膜及びその製造方法、並びに、該結晶性ポリマー微孔性膜を用いた濾過用フィルター
US20140231341A1 (en) Ptfe membrane
JP4124672B2 (ja) ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法および製造装置
KR20160104714A (ko) 폴리테트라플루오로에틸렌 다공질막의 제조 방법, 방수 통기 부재의 제조 방법 및 에어 필터 여과재의 제조 방법
JP2015017249A (ja) オレフィン系樹脂微孔フィルムロール及びその製造方法
JP2004231756A (ja) ポリテトラフルオロエチレンシート、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜およびその製造方法
JPS6321603B2 (ja)
EP0080323A1 (en) A process and apparatus for producing a biaxially oriented acrylonitrile polymer film
JP3221074B2 (ja) 高結晶化度ポリテトラフルオロエチレン連続成形体の製造方法
JP3539441B2 (ja) 四弗化エチレン樹脂多孔質体及びその製造方法
EP1257410B1 (en) Process and apparatus for the relaxation of interlayer sheet
TWI736505B (zh) 聚四氟乙烯多孔膜的熱定型方法、設備及其成品
JP2010172832A (ja) 結晶性ポリマー微孔性膜、及びその製造方法、並びに、濾過用フィルタ
CN212331822U (zh) 一种三维同步拉伸聚四氟乙烯微孔薄膜
JP2016027139A (ja) 微多孔フィルムロール及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070731

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070802

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3996473

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130810

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160810

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees