JP2003176286A - ベンゾ[b]チオフェンおよび2,2’−ビスベンゾ[b]チオフェンのモノマー、オリゴマーおよびポリマー並びにこれらの電荷移動材料としての使用 - Google Patents

ベンゾ[b]チオフェンおよび2,2’−ビスベンゾ[b]チオフェンのモノマー、オリゴマーおよびポリマー並びにこれらの電荷移動材料としての使用

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JP2003176286A JP2002285214A JP2002285214A JP2003176286A JP 2003176286 A JP2003176286 A JP 2003176286A JP 2002285214 A JP2002285214 A JP 2002285214A JP 2002285214 A JP2002285214 A JP 2002285214A JP 2003176286 A JP2003176286 A JP 2003176286A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】合成するのが容易であり、高い電荷可動性、良
好な加工性および改善された酸化安定性を有する、半導
体または電荷移動材料として用いるための新たな材料を
提供する。 【解決手段】本発明は、新規な共役したベンゾ[b]チ
オフェンおよびビスベンゾ[b]チオフェンのモノマ
ー、オリゴマーおよびポリマーに関する。本発明はさら
に、電界効果トランジスタ、エレクトロルミネセント、
光起電およびセンサー装置を含む、光学的、電気光学的
または電子装置における、半導体または電荷移動材料と
しての、これらの使用に関する。本発明はさらに、新規
なモノマー、オリゴマーおよびポリマーを含む電界効果
トランジスタおよび半導電性部品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な共役したベ
ンゾ[b]チオフェン(チアナフテン)およびビスベン
ゾ[b]チオフェン(ビチアナフテン)のモノマー、オ
リゴマーおよびポリマーに関する。本発明はさらに、電
界効果トランジスタ、エレクトロルミネセント、光起電
およびセンサー装置を含む、光学的、電気光学的または
電子装置における、半導体または電荷移動材料として
の、これらの使用に関する。本発明はさらに、新規なモ
ノマー、オリゴマーおよびポリマーを含む電界効果トラ
ンジスタおよび半導電性部品に関する。
【0002】
【従来の技術】有機材料は、近年、有機ベース薄膜トラ
ンジスタおよび有機電界効果トランジスタにおける活性
層として有望であると示されている[非特許文献1参
照]。このような装置は、スマートカード、セキュリテ
ィータグおよび平坦パネルディスプレイにおける切り換
え素子における潜在的用途を有する。有機材料は、これ
らを溶液から析出させることができる場合には、これ
が、迅速な大面積の製作経路を可能にするため、これら
のシリコン類似物にまさる実質的な費用上の利点を有す
ると考えられる。
【0003】この装置の性能は、原理的に、半導電性材
料の電荷担体可動性および電流オン/オフ比に基づいて
おり、従って理想的な半導体は、オフ状態における低い
導電性およびこれと組み合わせて、高い電荷担体可動性
(>1×10−3cm −1)を有しなければ
ならない。さらに、酸化により、低下した装置性能に至
るため、半導電性材料が、酸化に対して比較的安定であ
る、即ち、これが、高いイオン化ポテンシャルを有する
ことが重要である。
【0004】OFET用の有効なp型半導体であること
が示されている既知の化合物は、ペンタセンである[非
特許文献2参照]。真空蒸着により薄膜として堆積させ
た際には、これは、1cm−1−1を超える担体
可動性および10より大きい、極めて高い電流オン/
オフ比を有することが示された。しかし、真空蒸着は、
大面積フィルムの製作には適さない高価な加工技術であ
る。
【0005】レギュラーなポリ(3−ヘキシルチオフェ
ン)は、1×10−5〜4.5×10−2cm−1
−1の電荷担体可動性を有するが、10〜10のむ
しろ低い電流オン/オフ比を有することが報告されてい
る[非特許文献3参照]。一般的に、ポリ(3−アルキ
ルチオフェン)は、改善された可溶性を示し、大面積フ
ィルムを製作するために加工された溶液であることがで
きる。しかし、ポリ(3−アルキルチオフェン)は、比
較的低いイオン化ポテンシャルを有し、空気中でドーピ
ングされやすい[非特許文献4参照]。
【非特許文献1】エイチ・イー・カッツ(H.E. Katz)、
ゼット・バオ(Z. Bao)およびエス・エル・ギラット(S.
L. Gilat)、エーシーシー・ケム・レス(Acc. Chem. Re
s.)、2001, 34, 5, 359
【非特許文献2】エス・エフ・ネルソン(S.F. Nelso
n)、ワイ・ワイ・リン(Y.Y. Lin)、ディー・ジェイ・グ
ンドラック(D.J. Gundlach)およびティー・エヌ・ジャ
クソン(T.N. Jackson)、アプル・フィズ・レット(Appl.
Phys. Lett.)、1998, 72, 1854
【非特許文献3】ゼット・バオ(Z. Bao)ら、アプル・フ
ィズ・レット(Appl. Phys. Lett.)、1997,78, 2184
【非特許文献4】エイチ・シリングハウス(H. Sirringh
aus)ら、アドブ・ソリッド・ステート・フィズ(Adv. So
lid State Phys.)、1999, 39, 101
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、合成
するのが容易であり、高い電荷可動性、良好な加工性お
よび改善された酸化安定性を有する、半導体または電荷
移動材料として用いるための新たな材料を提供すること
にある。本発明の他の目的は、以下の記載から、当業者
に直ちに明らかである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これらの
目的は、ベンゾ[b]チオフェンおよび2,2’−ビス
ベンゾ[b]チオフェンに基づく新規なモノマー、オリ
ゴマーおよびポリマーを提供することにより、達成する
ことができることを見出した。従って、ベンゾ[b]チ
オフェン(1)および2,2’−ビスベンゾ[b]チオ
フェン(2)は、良好な共役および平坦性を示すヘテロ
環である。アルキル鎖Rの導入により、可溶性および溶
液加工性がさらに改善される。ポリ(2,5−ベンゾ
[b]チオフェン)(3)およびポリ(2,2’−ビス
ベンゾ[b]チオフェン)(4)は、主鎖における高い
程度の平坦性および強力な鎖間π−π積み重ね相互作用
を示し、これらを、高い電荷可動性を有する有効な電荷
移動材料とする。また、アルキル置換基Rの導入によ
り、本発明の材料の良好な可溶性および従って良好な溶
液加工性がもたらされる。装置製造中の溶液加工は、潜
在的に一層安価であり、一層迅速な手法であるという、
真空蒸着にまさる利点を有する。
【化6】
【0008】2,2’−ビスベンゾ[b]チオフェン
(2)の合成は、Y. Fort et al., Tetrahedron, 1994,
50, 41, 11893により報告されている。非置換ポリ(ベ
ンゾ[b]チオフェン)は、電気化学的重合により報告
されている(J. Electroanal. Chem. 2001, 510(1-2), 2
9-34, Makromol. Chem. Rapid Commun., 1987, 8, 325-
9)。置換ポリ(2,5−ベンゾ[b]チオフェン)の合
成は、報告されていない。さらに、本発明のモノおよび
ポリ(2,2’−ビスベンゾ[b]チオフェン)は、報
告されていない。
【0009】本発明の他の観点は、1つまたは2つ以上
のベンゾ[b]チオフェンまたは2,2’−ビスベンゾ
[b]チオフェン単位を含む中心核からなり、随意に、
(ビス)ベンゾ[b]チオフェン単位と共に共役系を形
成する、他の不飽和有機基を含み、前述の核が、随意に
スペーサー基を介して、1つまたは2つの重合可能な基
に結合している、反応性メソゲンに関する。反応性メソ
ゲンは、液晶相を誘発または増強することができるか、
または、それら自体液晶性である。これらは、これらの
中間相において配向することができ、および重合可能な
基は、インサイチュ(in situ)で重合または架橋して、
高い程度の秩序を有するポリマーフィルムを形成し、従
って高い安定性および高い電荷担体可動性を有する改善
された半導体材料を得ることができる。
【0010】Grell et al., J. Korean Phys. Soc. 200
0, 36(6), 331は、分子エレクトロニクスのためのモデ
ル化合物として2つの反応性アクリレート末端基を有す
る共役ジスチリルベンゼン核を含む反応性メソゲンを提
案している。しかし、2,2’−ビスベンゾ[b]チオ
フェンの反応性メソゲンの開示はない。本発明の他の観
点は、本発明の反応性メソゲンから得られ、これを次
に、半導体装置において用いるための薄層として例えば
溶液からさらに加工する、液晶ポリマー、特に液晶側鎖
ポリマーに関する。
【0011】用語の定義 用語「液晶性または中間相形成性材料」または「液晶性
または中間相形成性化合物」は、1つまたは2つ以上の
棒型、薄い木片型またはディスク型の中間相形成性基、
即ち液晶相挙動を誘発する能力を有する基を含む材料ま
たは化合物を意味する。中間相形成性基を含む化合物ま
たは材料は、必ずしもそれら自体液晶相を示す必要はな
い。また、これらが、他の化合物との混合物においての
み、あるいは中間相形成性化合物または材料またはこれ
らの混合物を重合させた際に、液晶相挙動を示すことが
可能である。
【0012】用語「重合可能な」は、重合反応、例えば
ラジカル性またはイオン性連鎖重合、重付加または重縮
合に関与することができる化合物または基、および例え
ば、重合類似反応においてポリマー主鎖に縮合または付
加によりグラフトされることができる反応性化合物また
は反応性基を含む。用語「フィルム」は、いくらか顕著
な機械的安定性および可撓性を示す自立性、即ち独立し
て立つフィルム、並びに支持基板上または2つの基板の
間の被膜または層を含む。
【0013】発明の概要 本発明の1つの目的は、式I R−[(A)−(B)−(C)−R I 式中、AおよびCは、互いに独立して、−CX=CX
−、−C≡C−または随意に置換されたアリーレンま
たはヘテロアリーレンであり、XおよびXは、互い
に独立して、H、F、ClまたはCNであり、Bは、随
意に1つまたは2つ以上の基Rで置換された、2,5−
ベンゾ[b]チオフェンまたは2,2’−ビスベンゾ
[b]チオフェンであり、
【0014】Rは、H、ハロゲン、非置換であるか、
F、Cl、Br、IまたはCNにより一置換または多置
換されていることができる、1〜20個のC原子を有す
る直鎖状、分枝状または環状アルキルであり、また、1
つまたは2つ以上の隣接していないCH基が、各々の
場合において、互いに独立して、Oおよび/またはS原
子が互いに直接結合しないように、−O−、−S−、−
NH−、−NR−、−SiR00−、−SnR
00−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OC
O−O−、−S−CO−、−CO−S−、−CH=CH
−または−C≡C−により置換されていることができ、
随意に置換されたアリールまたはヘテロアリール、ある
いはP−Sp−Xであり、
【0015】RおよびRは、互いに独立して、Rの
意味の1つを有し、RおよびR00は、互いに独立し
て、Hまたは1〜12個のC原子を有するアルキルであ
り、Pは、重合可能な、または反応性基であり、Sp
は、スペーサー基または単結合であり、およびXは、−
O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO
−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−CO
−NR−、−NR−CO−、−OCH −、−CH
O−、−SCH−、−CHS−、−CH=CH−
COO−、−OOC−CH=CH−または単結合であ
り、
【0016】a、b、cは、互いに独立して、0または
1であり、a+b+c>0であり、ここで、少なくとも
1つの繰り返し単位[(A)−(B)−(C)
において、bは1であり、およびnは、≧1の整数であ
り、ここで、繰り返し単位[(A)−(B)
(C)]は、同一であるかまたは異なることができ、
ただし、nが1であり、aおよびcが0である場合に
は、R、RおよびRの少なくとも1つは、P−Sp
−Xである、で表される、モノマー、オリゴマーおよび
ポリマーである。
【0017】本発明の他の目的は、本発明のモノマー、
オリゴマーおよびポリマーの、半導体または電荷移動材
料として、特に光学的、電気光学的または電子装置にお
いて、例えば集積回路の部品、電界効果トランジスタ
(FET)、例えば平坦パネルディスプレイ用途におけ
る薄膜トランジスタとして、または電波方式認識(RF
ID)タグ、または有機発光ダイオード(OLED)用
途、例えばエレクトロルミネセントディスプレイまたは
例えば液晶ディスプレイのバックライト、光起電または
センサー装置、電池における電極材料、光導電体および
電子写真式用途、例えば電子写真式記録のための半導電
性部品における使用である。
【0018】本発明の他の目的は、本発明の1種または
2種以上のモノマー、オリゴマーまたはポリマーを含
む、例えば集積回路の部品として、平坦パネルディスプ
レイ用途、あるいは電波方式認識(RFID)タグにお
ける薄膜トランジスタとしての電界効果トランジスタで
ある。
【0019】本発明の他の目的は、例えば本発明の1種
または2種以上のモノマー、オリゴマーまたはポリマー
を含む、エレクトロルミネセントディスプレイまたは例
えば液晶ディスプレイのバックライトのようなOLED
用途における、光起電またはセンサー装置において、電
池における電極材料として、光導電体として、および電
子写真式用途のための半導電性部品である。本発明の他
の目的は、本発明のRFIDまたはIDタグまたはFE
Tを含むセキュリティーマーキングまたは装置である。
【0020】発明の詳説 本発明のモノマー、オリゴマーおよびポリマーは、これ
らが、高い担体可動性を有するため、電荷移動半導体と
して特に有用である。特に好ましいのは、基Bが、1種
または2種以上のアルキルまたはフルオロアルキル基に
より置換されている、モノマー、オリゴマーおよびポリ
マーである。アルキルおよびフルオロアルキル側鎖を、
基Bに導入すると、本発明の材料の可溶性および従って
溶液加工性が改善される。さらに、フルオロアルキル側
鎖の存在により、また、本発明の材料が、n型半導体と
して有効になる。また、フルオロアルキル置換基の電子
求引性により、HOMOがさらに低下し、一層酸化され
にくい一層安定な材料がもたらされる。
【0021】特に好ましいのは、式Iで表される少なく
とも1種の基および、重合または架橋反応か可能である
少なくとも1種の反応性基を含む、モノマー、オリゴマ
ーおよびポリマーである。さらに好ましいのは、中間相
形成性または液晶性である、式Iで表される少なくとも
1種の基を含むモノマー、オリゴマーおよびポリマー、
特に、カラマイト相(calamitic phase)を形成する、式
Iで表されるポリマー、およびカラマイト相を形成す
る、1つまたは2つ以上の基P−Sp−Xを含む、式I
で表される反応性メソゲンである。
【0022】本発明のオリゴマーおよびポリマーにおい
て、多重存在の場合における繰り返し単位(A)
(B)−(C)を、式Iから互いに独立して、オリ
ゴマーまたはポリマーが、同一のまたは異なる繰り返し
単位(A)−(B)−(C)を含むことができる
ように選択することができる。従って、オリゴマーおよ
びポリマーは、例えば、 −例えば−A−B−C−C−B−A−B−のようなモノ
マー配列を有する、統計的に無秩序なコポリマー、 −例えば−A−B−C−A−B−C−のようなモノマー
配列を有する交互コポリマー、および −例えば−A−A−B−B−B−B−C−C−C−のよ
うなモノマー配列を有するブロックコポリマーであるホ
モポリマーおよびコポリマーを含み、ここで、基Aおよ
びCは、好ましくは、基Bと共に、共役系を形成する。
【0023】さらに好ましいのは、1つまたは2つ以上
の繰り返し単位(A)−(B)−(C)(式中、
a=c=0およびb=1である)を含み、極めて好まし
くは専らこのような繰り返し単位からなるモノマー、オ
リゴマーおよびポリマーである。さらに好ましいのは、
1つまたは2つ以上の繰り返し単位(A)−(B)
−(C)(式中、b=c=1およびa=0である)を
含み、極めて好ましくは専らこのような繰り返し単位か
らなるモノマー、オリゴマーおよびポリマーである。さ
らに好ましいのは、1つまたは2つ以上の繰り返し単位
(A)−(B)−(C)(式中、a=b=c=1
である)を含み、極めて好ましくは専らこのような繰り
返し単位からなるモノマー、オリゴマーおよびポリマー
である。
【0024】特に好ましいのは、Bが、以下の式
【化7】 式中、R〜R10は、互いに独立して、式Iにおける
Rの意味の1つを有する、から選択された、式Iで表さ
れるモノマー、オリゴマーおよびポリマーである。
【0025】さらに好ましいのは、 −nが、1〜5000の整数である、 −nが、2〜5000、特に20〜1000の整数であ
る、 −nが、2〜5の整数である、 −nが2であり、RおよびRの一方または両方が、
P−Sp−Xを示す、 −nが、1〜15の整数であり、RおよびRの一方
または両方が、P−Sp−Xを示す、 −nが、2〜5000の整数であり、RおよびR
が、P−Sp−Xとは異なる、式Iの意味の1つを有
する、
【0026】−分子量が、5000〜100000であ
る、 −Rおよび/またはRが、Hとは異なる、 −RおよびRが、互いに独立して、随意に1個また
は2個以上のフッ素原子で置換されたC〜C20アル
キル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニ
ル、C〜C20アルコキシ、C〜C20チオエーテ
ル、C〜C20シリル、C〜C20エステル、C
〜C20アミノ、C〜C20フルオロアルキルあるい
は随意に置換されたアリールまたはヘテロアリール、特
にC〜C 20アルキルまたはC〜C20フルオロア
ルキルから選択されている、
【0027】−RおよびRが、互いに独立して、随
意に1個または2個以上のフッ素原子で置換されたC
〜C20アルキル、C〜C20アルケニル、C〜C
20アルキニル、C〜C20アルコキシ、C〜C
20チオエーテル、C〜C20シリル、C〜C20
エステル、C〜C20アミノ、C〜C20フルオロ
アルキルあるいは随意に置換されたアリールまたはヘテ
ロアリール、特にC〜C 20アルキルまたはC〜C
20フルオロアルキルから選択されており、R〜R
10が、Hである、 −R〜R10が、互いに独立して、随意に1個または
2個以上のフッ素原子で置換されたC〜C20アルキ
ル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニ
ル、C〜C20アルコキシ、C〜C20チオエーテ
ル、C〜C20シリル、C〜C20エステル、C
〜C20アミノ、C〜C20フルオロアルキルおよび
随意に置換されたアリールまたはヘテロアリールから選
択されている、
【0028】−RおよびRが、互いに独立して、随
意に1個または2個以上のフッ素原子で置換されたC
〜C20アルキル、C〜C20アルケニル、C〜C
20アルキニル、C〜C20アルコキシ、C〜C
20チオエーテル、C〜C20シリル、C〜C20
エステル、C〜C20アミノ、C〜C20フルオロ
アルキルおよび随意に置換されたアリールまたはヘテロ
アリールから選択されている、 −AおよびCが、随意に置換されたアリーレンまたはヘ
テロアリーレンである、 −AおよびCが、−CX=CX−または−C≡C−
である、 −少なくとも1つのモノマー単位(A)−(B)
(C)において、a、bおよびcは、1であり、Aお
よびCの一方は、アリーレンまたはヘテロアリーレンで
あり、他方は−CX=CX−または−C≡C−であ
る、−n>1である、式Iで表されるモノマー、オリゴ
マーおよびポリマーである。
【0029】特に好ましいのは、以下の式
【化8】
【0030】
【化9】
【0031】
【化10】 式中、R〜R10は、前に示した意味を有し、Ar
は、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、nは、
1〜5000の整数である、で表されるモノマー、オリ
ゴマーおよびポリマーである。
【0032】特に好ましいのは、これらの好ましい式で
表されるオリゴマーおよびポリマーであり、ここで、R
およびRは、互いに独立して、随意にフッ素化され
ている、1〜16個のC原子を有するアルキルであり、
〜R10は、互いに独立して、H、Fまたは随意に
フッ素化されている、1〜16個のC原子を有するアル
キルであり、RおよびRは、互いに独立して、H、
ハロゲン、随意にフッ素化されている、1〜16個のC
原子を有するアルキルまたはP−Sp−Xであり、Ar
は、1,4−フェニレン、アルコキシフェニレン、アル
キルフルオレン、チオフェン−2,5−ジイル、チエノ
チオフェン−2,5−ジイルまたはジチエノチオフェン
−2,6−ジイルであり、およびnは、2〜5000、
特に20〜1000の整数である。
【0033】さらに好ましいのは、前記の好ましい式で
表される反応性モノマーであり、ここで、nは、1また
は2であり、RおよびRは、互いに独立して、随意
にフッ素化されている、1〜16個のC原子を有するア
ルキルであり、R〜R10は、互いに独立して、H、
Fあるいは、随意にフッ素化されている、1〜16個の
C原子を有するアルキルであり、RおよびRは、互
いに独立して、H、ハロゲン、随意にフッ素化されてい
る、1〜16個のC原子を有するアルキルまたはP−S
p−Xであり、Arは、1,4−フェニレン、アルコキ
シフェニレン、アルキルフルオレン、チオフェン−2,
5−ジイル、チエノチオフェン−2,5−ジイルまたは
ジチエノチオフェン−2,6−ジイルであり、Rおよ
びRの少なくとも一方、好ましくは両方は、P−Sp
−Xを示す。
【0034】アリールおよびヘテロアリールは、好まし
くは、また縮合環を含むことができ、随意に式Iにおい
て定義した1つまたは2つ以上の基Rで置換されてい
る、25個までのC原子を有する単環式、二環式または
三環式芳香族またはヘテロ芳香族基を示す。
【0035】特に好ましいアリールおよびヘテロアリー
ル基は、フェニルであり、ここで、さらに、1つまたは
2つ以上のCH基は、N、ナフタレン、チオフェン、チ
エノチオフェン、ジチエノチオフェン、アルキルフルオ
レンおよびオキサゾールにより置換されていることがで
き、これらのすべては、非置換であるか、Lで一置換ま
たは多置換されていることができ、ここで、Lは、ハロ
ゲンあるいは1〜12個のC原子を有するアルキル、ア
ルコキシ、アルキルカルボニルまたはアルコキシカルボ
ニル基であり、ここで、1個または2個以上のH原子
は、FまたはClにより置換されていることができる。
【0036】アリーレンおよびヘテロアリーレンは、好
ましくは、また縮合環を含むことができ、随意に1つま
たは2つ以上の基Rで置換されている、25個までの
C原子を有する2価の単環式、二環式または三環式芳香
族またはヘテロ芳香族基を示す。
【0037】特に好ましいアリーレンおよびヘテロアリ
ーレン基は、1,4−フェニレンであり、ここで、さら
に、1つまたは2つ以上のCH基は、N、ナフタレン−
2,6−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、チエノ
チオフェン−2,5−ジイル、ジチエノチオフェン−
2,6−ジイル、アルキルフルオレンおよびオキサゾー
ルにより置換されていることができ、これらのすべて
は、非置換であるか、前に定義したLで一置換または多
置換されていることができる。
【0038】CX=CXは、好ましくは、−CH=
CH−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CF=C
F−、−CH=C(CN)−または−C(CN)=CH
−である。
【0039】本明細書中に示す式において、R〜R
10の1つが、アルキルまたはアルコキシ基である、即
ち、末端CH基が−O−により置換されている場合に
は、これは、直鎖状または分枝状であることができる。
これは、好ましくは直鎖状であり、2〜8個の炭素原子
を有し、従って好ましくは、例えば、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘ
キシルオキシ、ヘプトキシまたはオクトキシ、さらにメ
チル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデ
シル、テトラデシル、ペンタデシル、ノノキシ、デコキ
シ、ウンデコキシ、ドデコキシ、トリデコキシまたはテ
トラデコキシである。
【0040】オキサアルキル(即ちここで、1つのCH
基が−O−により置換されている)は、好ましくは、
例えば、直鎖状2−オキサプロピル(=メトキシメチ
ル)、2−(=エトキシメチル)または3−オキサブチ
ル(=2−メトキシエチル)、2−、3−または4−オ
キサペンチル、2−、3−、4−または5−オキサヘキ
シル、2−、3−、4−、5−または6−オキサヘプチ
ル、2−、3−、4−、5−、6−または7−オキサオ
クチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8
−オキサノニルあるいは2−、3−、4−、5−、6
−、7−、8−または9−オキサデシルである。
【0041】フルオロアルキルは、好ましくはC
2i+1(式中、iは、1〜15の整数である)、特に
CF、C、C、C、C11
13、C15またはC17、極めて好ま
しくはC13である。ハロゲンは、好ましくは、F
またはClである。
【0042】重合可能または反応性基Pは、好ましく
は、CH=CW−COO−、
【化11】 CH=CW−(O)k1−、CH−CH=CH−
O−、HO−CW−、HS−CW−、HW
N−、HO−CW−NH−、CH=CW
CO−NH−、CH=CH−(COO)k1−Phe
−(O)k2−、Phe−CH=CH−、HOOC−、
OCN−およびWSi−から選択されてお
り、Wは、H、Cl、CN、フェニルまたは1〜5個
のC原子を有するアルキル、特にH、ClまたはCH
であり、WおよびWは、互いに独立して、Hまたは
1〜5個のC原子を有するアルキル、特にメチル、エチ
ルまたはn−プロピルであり、W、WおよびW
は、互いに独立して、Cl、1〜5個のC原子を有す
るオキサアルキルまたはオキサカルボニルアルキルであ
り、Pheは、1,4−フェニレンであり、kおよび
は、互いに独立して0または1である。
【0043】特に好ましい基Pは、CH=CH−CO
O−、CH=C(CH)−COO−、CH=CH
−、CH=CH−O−および
【化12】 である。極めて好ましいのは、アクリレートおよびオキ
セタン基である。オキセタンは、重合(架橋)により比
較的低い収縮を生じ、これにより、フィルム内の比較的
低い応力発生が得られ、秩序づけの一層高い保持および
一層少ない欠陥がもたらされる。オキセタン架橋はま
た、陽イオン性開始剤を必要とし、これは、ラジカル開
始剤とは異なり、酸素に対して不活性である。
【0044】スペーサー基Spに関して、当業者にこの
目的で知られているすべての基を、用いることができ
る。スペーサー基Spは、好ましくは、1〜20個のC
原子、特に1〜12個のC原子を有する直鎖状または分
枝状アルキレン基であり、ここで、さらに、1つまたは
2つ以上の隣接していないCH基は、−O−、−S
−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−O−C
O−、−S−CO−、−O−COO−、−CO−S−、
−CO−O−、−CH(ハロゲン)−、−C(ハロゲ
ン)、−CH(CN)−、−CH=CH−または−C
≡C−あるいはシロキサン基により置換されていること
ができる。
【0045】代表的なスペーサー基は、例えば、−(C
−、−(CHCHO) −CHCH
−、−CHCH−S−CHCH−または−C
CH −NH−CHCH−または−(SiR
00−O)−であり、pは、2〜12の整数であ
り、rは、1〜3の整数であり、RおよびR00は、
式Iに示す意味を有する。
【0046】好ましいスペーサー基は、例えば、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、
ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデ
シレン、ドデシレン、オクタデシレン、エチレンオキシ
エチレン、メチレンオキシブチレン、エチレン−チオエ
チレン、エチレン−N−メチルイミノエチレン、1−メ
チルアルキレン、エテニレン、プロペニレンおよびブテ
ニレンである。
【0047】さらに好ましいのは、1つまたは2つの基
P−Sp−Xを有する化合物であり、ここで、Spおよ
び/またはXは、単結合である。2つの基P−Sp−X
を有する化合物の場合において、2つの重合可能な基
P、2つのスペーサー基Spおよび2つの結合基Xの各
々は、同一であるかまたは異なることができる。
【0048】重合または共重合により本発明の化合物ま
たは混合物から得られたSCLCPは、式Iにおける重
合可能な基Pにより形成された主鎖を有する。本発明の
モノマー、オリゴマーおよびポリマーは、既知の方法に
より、またはこれと同様にして合成することができる。
いくつかの好ましい方法を、以下に記載する。
【0049】市場で入手できる3−ブロモベンゾ[b]
チオフェン(5)から出発して、ポリ(2,2’−ビス
ベンゾ[b]チオフェン)(4)への合成経路を、以下
で図式1において概説する。3−ブロモベンゾ[b]チ
オフェン(5)を、アルキルグリニヤールおよびNi
(dppp)Clを用いてアルキル化して(6)とす
る。ベンゾ[b]チオフェン(6)を、2位において、
n−ブチルリチウム、続いて臭素を用いて臭素化して、
(7)を得る。2−ブロモベンゾ[b]チオフェン
(7)を、リガンドした(liganded)ニッケル錯体還元剤
(NaH、t−AmONa、Ni(OAc)およびビ
ピリジンから発生した)を用いて単独カップリングして
(homo-coupled)、2,2’−ビスベンゾ[b]チオフェ
ン(2)を得る。2,2’−ビスベンゾ[b]チオフェ
ン(2)のN−ブロモスクシンイミドまたは臭素水での
臭素化により、5,5’−ジブロモ2,2’−ビスベン
ゾ[b]チオフェン(8)が得られる。
【0050】ポリ(2,2’−ビスベンゾ[b]チオフ
ェン)(4)を、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビス
ベンゾ[b]チオフェン(8)から、1つまたは2つの
方法により合成する。先ず、(8)を、Ni(cod)
およびトリフェニルホスフィンを用いて、直接重合し
て(ヤマモト(Yamamoto)カップリング)、(4)を得る
[T. Yamamoto, A. Morita, Y. Miyazaki, T. Maruyam
a, H. Wakayama, Z. H.Zhou, Y. Nakamura, T. Kanbar
a, S. SasakiおよびK. Kubota, Macromolecules, 1992,
25, 1214参照]。あるいはまた、(8)を、モノグリ
ニヤール化し、Ni(dppp)Clを用いて重合し
て、(4)を得る[Loewe, R.S., S.M. Khersonsky,お
よびR.D. McCullough, Advanced Materials, 1999. 11
(3), 250-253; Loewe, R.S., et al., Macromolecules,
2001, 34, 4324-4337参照]。図式1:
【化13】
【0051】反応性メソゲン 重合可能な基を含む、式Iで表される化合物を、以下の
方法により、またはこれと同様にして、合成することが
できる。
【0052】図式2に示すように、5,5’−ジブロモ
−2,2’−ビスベンゾ[b]チオフェン(8)を、ア
ルキル亜鉛試薬と、ニッケル触媒の存在下でクロスカッ
プリングさせて、(9)を得ることができる[B. H. Li
pshutz, P. A. BlomgrenおよびS. K. Kim, Tetrahedron
Lett., 1999, 40, 2, 197参照]。多くの有機亜鉛試薬
は、市場で入手できるか、または対応するヨウ化アルキ
ルから容易に調製される。ルーチンの方法論により、ビ
スアルキルアルコールまたは塩化物(9)が、ビスアク
リレートまたはビスオキセタンに転化される。図式2:
【化14】 式中、mは、例えば1〜20の整数であり、Pは、保護
基である。
【0053】反応性メソゲンの重合を、例えば、熱架橋
または光開始架橋により実施することができる。
【0054】共役基CX=CXまたはArを含むポ
リマー 図式3に示すように、ジブロモ2,2’−ビスベンゾ
[b]チオフェン(8)の、ビス有機スズ試薬(10)
とのスティレカップリングにより、CX=CX 基を
含むポリマー(11)が得られる[R. S. Loeweおよび
R. D. McCullough,Chem. Mater., 2000, 12, 3214参
照]。図式3:
【化15】
【0055】図式4による、ジブロモ2,2’−ビスベ
ンゾ[b]チオフェン(8)のビスホウ酸(boronic aci
d)(12)とのスズキカップリングにより、アリール基
を含むポリマー(13)が得られる。図式4:
【化16】
【0056】ポリ(2,5−ベンゾ[b]チオフェン)
(3)への経路を、図式5において概説する。3−アル
キルベンゾ[b]チオフェン(6)を、2位において、
n−BuLiでの処理によりリチウム化し、得られた陰
イオンを、ヨウ素と反応させて、14を得る。この中間
体を、5位において、臭素での処理により臭素化して、
15を得る。一層反応性のヨード基におけるその後のリ
チウム化、続いてMgBr.OEtまたはZnCl
での処理により、それぞれ、有機マグネシウムまたは
有機亜鉛中間体が得られる。ニッケル触媒の添加、続い
て加温により、ポリマー(3)が得られる。図式5:
【化17】
【0057】本発明の他の観点は、本発明の化合物およ
び材料の酸化形態および還元形態の両方に関する。電子
の損失または獲得の結果、高い導電性を有する高度に非
局在化されたイオン性形態が形成する。このことは、一
般的なドーパントに暴露する際に生じ得る。好適なドー
パントおよびドーピング方法は、例えば、EP 0 528 66
2、US 5,198,153またはWO96/21659から、当業者に知ら
れている。
【0058】ドーピングプロセスは、代表的に、半導体
材料を酸化剤または還元剤でレドックス反応において処
理して、適用されるドーパントから由来する相当する対
イオンと共に、材料中の非局在したイオン性中心を形成
することを意味する。好適なドーピング方法は、例え
ば、大気圧または減圧においてドーピング蒸気に暴露
し、ドーパントを含む溶液中で電気化学的にドーピング
し、ドーパントを、熱的に拡散するべき半導体材料と接
触させ、ドーパントを半導体材料中にイオン注入するこ
とを含む。
【0059】電子が担体として用いられる際には、好適
なドーパントは、例えば、ハロゲン(例えば、I、C
、Br、ICl、ICl、IBrおよびI
F)、ルイス酸(例えば、PF、AsF、Sb
、BF、BCl、SbCl、BBrおよび
SO)、プロトン酸、有機酸またはアミノ酸(例え
ば、HF、HCl、HNO、HSO、HCl
、FSOHおよびClSOH)、遷移金属化合
物(例えば、FeCl、FeOCl、Fe(Cl
、Fe(4−CHSO、Ti
Cl、ZrCl、HfCl、NbF、NbCl
、TaCl、MoF、MoCl、WF、WC
、UFおよびLnCl(ここで、Lnは、ラン
タノイドである))、陰イオン(例えば、Cl、Br
、I、I 、HSO 、SO 2−、N
、ClO 、BF 、PF 、As
、SbF 、FeCl 、Fe(CN)
3−および種々のスルホン酸の陰イオン、例えばアリー
ル−SO )である。
【0060】正孔が担体として用いられる際には、ドー
パントの例は、陽イオン(例えば、H、Li、Na
、K、RbおよびCs)、アルカリ金属(例え
ば、Li、Na、K、RbおよびCs)、アルカリ土類
金属(例えば、Ca、SrおよびBa)、O、XeO
、(NO )(SbF )、(NO )(S
bCl )、(NO )(BF )、AgClO
、HIrCl、La(NO・6HO、F
SOOOSOF、Eu、アセチルコリン、R
、(Rは、アルキル基である)、R(R
は、アルキル基である)、RAs(Rは、アルキル
基である)およびR(Rは、アルキル基である)
である。
【0061】本発明の化合物および材料の導電性形態
を、用途、例えば有機発光ダイオード用途における電荷
注入層およびITO平坦化層、平坦パネルディスプレイ
およびタッチスクリーン用のフィルム、帯電防止フィル
ム、印刷された導電性基板、電子的用途におけるパター
ンまたは区域、例えば印刷回路板およびコンデンサ(し
かしこれらには限定されない)における有機「金属」と
して用いることができる。
【0062】本発明の好ましい態様は、中間相形成性ま
たは液晶性であり、極めて好ましくは1つまたは2つ以
上の重合可能な基を含む、式Iで表されるモノマー、オ
リゴマーおよびポリマーに関する。このタイプの極めて
好ましい材料は、式I(式中、nは、1〜15の整数で
あり、Rおよび/またはRは、P−Sp−Xを示
す)で表されるモノマーおよびオリゴマーである。
【0063】これらの材料は、これらが、既知の手法に
よりこれらの液晶相において均一な高度に秩序づけられ
た配列に配向し、従って特に高い電荷担体可動性をもた
らす一層高い程度の秩序を示すことができるため、特
に、半導体または電荷移動材料として有用である。高度
に秩序づけられた液晶状態を、基Pを介してのインサイ
チュ重合または架橋により固定して、高い電荷担体可動
性並びに高い熱的、機械的および化学的安定性を有する
ポリマーフィルムを得ることができる。
【0064】また、本発明の重合可能なモノマー、オリ
ゴマーおよびポリマーを、従来技術から知られている他
の重合可能な中間相形成性または液晶モノマーと共重合
させて、液晶相挙動を誘発するかまたは増強することが
可能である。
【0065】従って、本発明の他の目的は、少なくとも
1つの重合可能な基および随意に、1種または2種以上
の他の重合可能な化合物を含み、ここで、本発明の少な
くとも1種の重合可能なモノマー、オリゴマーおよびポ
リマーおよび/または他の重合可能な化合物が、中間相
形成性または液晶性である、本明細書中に記載した本発
明の1種または2種以上のモノマー、オリゴマーまたは
ポリマーを含む重合可能な液晶材料である。
【0066】特に好ましいのは、ネマティックおよび/
またはスメクティック相を有する液晶材料である。FE
T用途のために、スメクティック材料が特に好ましい。
OLED用途のために、ネマティックまたはスメクティ
ック材料が、特に好ましい。
【0067】本発明の他の目的は、液晶相において巨視
的に均一に配列し、重合または架橋して、配向した状態
を固定する、前に定義した重合可能な液晶材料から得ら
れる電荷移動特性を有する異方性ポリマーフィルムであ
る。
【0068】本発明の他の目的は、重合または重合類似
反応により、前に定義した重合可能な液晶材料から得ら
れた液晶側鎖ポリマー(SCLCP)である。特に好ま
しいのは、RおよびRの一方または両方が重合可能
なまたは反応性基である、式Iで表される1種または2
種以上のモノマーあるいは式Iで表される1種または2
種以上のこのようなモノマーを含む重合可能な混合物か
ら得られるSCLCPである。
【0069】本発明の他の目的は、RおよびRの一
方または両方が重合可能な基である、式Iで表される1
種または2種以上のモノマーから、あるいは前に定義し
た重合可能な液晶混合物から、1種または2種以上の追
加の中間相形成性または非中間相形成性コモノマーとの
共重合または重合類似反応により得られるSCLCPで
ある。
【0070】半導電性成分が、脂肪族スペーサー基によ
り可撓性主鎖から分離されたペンダント基として位置さ
れている、側鎖液晶ポリマーまたはコポリマー(SCL
CP)は、高度に秩序づけられたラメラ形態を得る可能
性を提供する。この構造は、極めて近い(代表的には<
4Å)π−π積み重ねが生じ得る、密に密集した共役芳
香族メソゲンからなる。この積み重ねは、分子間電荷移
動を一層容易に発生させ、高い電荷担体可動性をもたら
す。SCLCPは、これらを、加工前に容易に合成する
ことができ、次に、例えば有機溶媒中で溶液から加工す
ることができるため、特定の用途に有利である。SCL
CPを溶液中で用いる場合には、これらは、適切な表面
上に塗布された際および、大きい領域をもたらすことが
できるこれらの中間相温度において、高度に秩序づけら
れたドメインの際に、自発的に配向することができる。
【0071】重合は、好ましくは、好ましくは本発明の
半導体材料を含む電子的または光学的装置の製作中の、
材料の被覆された層のインサイチュ重合により、実施さ
れる。液晶材料の場合において、これらは、好ましく
は、重合前に、これらの液晶状態において、ホメオトロ
ピック配列中に配向し、ここで、共役π電子系は、電荷
移動の方向に直交する。これにより、分子間距離が最小
になり、従って次に、分子間で電荷を移動させるのに必
要なエネルギーが最小になることが確実になる。次に、
分子は、重合または架橋されて、液晶状態の均一な配向
が固定される。配向および硬化が、材料の液晶相または
中間相において実施される。この手法は、業界において
知られており、一般的に、例えば、D.J. Broer, et a
l., Angew. Makromol. Chem. 183, (1990), 45-66に記
載されている。
【0072】液晶材料の配向は、例えば、材料を被覆す
る基板の処理、被覆中または被覆後の材料の剪断、被覆
した材料への磁場または電場の適用、あるいは界面活性
化合物の液晶材料への添加により達成することができ
る。配向手法の概要は、例えば、I. Sageにより、"Ther
motropic Liquid Crystals"、G. W. Gray編、John Wile
y & Sons, 1987, 75-77頁中に、およびT. Uchidaおよび
H. Sekiにより、"LiquidCrystals - Applications and
Uses Vol. 3"、B. Bahadur編、World Scientific Publi
shing, Singapore 1992, 1-63頁中に示されている。配
向材料および手法の概観は、J. Cognard, Mol. Cryst.
Liq. Cryst. 78, Supplement 1 (1981), 1-77頁により
示されている。
【0073】重合は、熱または化学線への暴露により起
こる。化学線は、光、例えばUV光、IR光または可視
光線での照射、X線またはガンマ線での照射あるいは高
エネルギー粒子、例えばイオンまたは電子での照射を意
味する。好ましくは、重合は、非吸収性波長においてU
V照射により実施される。化学線のための源として、例
えば単一のUVランプまたはUVランプのセットを用い
ることができる。高いランプ出力を用いる際には、硬化
時間を減少させることができる。化学線のための他の可
能な源は、レーザー、例えばUVレーザー、IRレーザ
ーまたは可視レーザーである。
【0074】重合は、好ましくは、化学線の波長におい
て吸収を示す開始剤の存在下で実施する。例えば、UV
光線により重合する際には、UV照射下で分解して重合
反応を開始するラジカルまたはイオンを生成する光開始
剤を、用いることができる。アクリレートまたはメタク
リレート基を有する重合可能な材料を硬化させる際に
は、好ましくはラジカル光開始剤を用い、ビニル、エポ
キシドおよびオキセタン基を有する重合可能な材料を硬
化させる際には、好ましくは陽イオン系光開始剤を用い
る。また、加熱された際に分解して、重合を開始する遊
離基またはイオンを生成する重合開始剤を用いることが
可能である。ラジカル重合のための光開始剤として、例
えば、市場で入手できるイルガキュア(Irgacure)65
1、イルガキュア184、ダロキュア(Darocure)117
3またはダロキュア4205(すべてCiba Geigy AGか
ら)を用いることができ、一方陽イオン性光重合の場合
には、市場で入手できるUVI6974(Union Carbid
e)を用いることができる。
【0075】重合可能な材料は、さらに、1種または2
種以上の他の好適な成分、例えば触媒、増感剤、安定
剤、阻害剤、連鎖移動剤、共反応モノマー、界面活性化
合物、潤滑剤、湿潤剤、分散剤、疎水剤(hydrophobing
agent)、接着剤、流動改善剤、消泡剤、脱気剤、希釈
剤、反応性希釈剤、補助剤、着色剤、染料または顔料を
含むことができる。
【0076】1つまたは2つ以上の基P−Sp−Xを含
むモノマー、オリゴマーおよびポリマーはまた、重合可
能な中間相形成性化合物と共重合して、液晶相挙動を誘
発するか、または、式Iで表される中間相形成性材料の
場合には、これを増強することができる。コモノマーと
して適する重合可能な中間相形成性化合物は、従来技術
において知られており、例えばWO93/22397;EP 0,261,7
12;DE 195,04,224;WO95/22586およびWO97/00600に開
示されている。
【0077】SCLCPは、本発明の重合可能な化合物
または混合物から、前記した方法により、または、例え
ば、ラジカル性、陰イオン性または陽イオン性連鎖重
合、付加重合または縮重合を含む、当業者に知られてい
る従来の重合手法により、製造することができる。重合
は、例えば、被覆および予備配向を必要とせずに、溶液
中での重合として、またはインサイチュでの重合として
実施することができる。また、SCLCPを、本発明の
化合物を好適な反応性基またはこれらの混合物で、重合
類似反応において予め合成されたアイソトロピックまた
は異方性ポリマー主鎖にグラフトすることにより形成す
ることが可能である。
【0078】例えば、末端水酸基を有する化合物を、ラ
テラル位のカルボン酸またはエステル基を有するポリマ
ー主鎖に付着させることができ、末端イソシアネート基
を有する化合物を、遊離の水酸基を有する主鎖に加える
ことができ、末端ビニルまたはビニルオキシ基を有する
化合物を、例えば、Si−H基を有するポリシロキサン
主鎖に加えることができる。また、SCLCPを、従来
の中間相形成性または非中間相形成性コモノマーと共
に、本発明の化合物から共重合または重合類似反応によ
り形成することが可能である。好適なコモノマーは、当
業者に知られている。原則的に、所望のポリマー形成反
応を経ることができる反応性または重合可能な基、例え
ば前に定義した重合可能なまたは反応性基Pを担持す
る、業界において知られているすべての従来のコモノマ
ーを用いることが可能である。
【0079】代表的な中間相形成性コモノマーは、例え
ば、WO93/22397;EP 0,261,712;DE195,04,224;WO95/2
2586およびWO97/00600に述べられているものである。代
表的な非中間相形成性コモノマーは、例えば、1〜20
個のC原子を有するアルキル基を有するアルキルモノま
たはジアクリレートあるいはアルキルモノまたはジメタ
クリレート、例えばメチルアクリレートまたはメチルメ
タクリレート、トリメチルプロパントリメタクリレート
またはペンタエリスリトールテトラアクリレートであ
る。
【0080】本発明のモノマー、オリゴマーおよびポリ
マーは、光学的、電子的および半導体材料として、特
に、例えば、集積回路の部品、IDタグまたはTFT用
途としての電界効果トランジスタ(FET)における電
荷移動材料として有用である。あるいはまた、これら
を、エレクトロルミネセントディスプレイ用途における
有機発光ダイオード(OLED)において、または例え
ば液晶ディスプレイのバックライトとして、光起電また
はセンサー材料として、電子写真式記録のため、および
他の半導体用途のために用いることができる。
【0081】特に、本発明のオリゴマーおよびポリマー
は、これらの化合物の溶液を用いた製造方法を可能にす
る、有利な可溶特性を示す。従って、層および被膜を含
むフィルムを、低費用生産手法、例えばスピンコートに
より生じさせることができる。好適な溶媒または溶媒混
合物は、アルカンおよび/または芳香族化合物、特にこ
れらのフッ素化誘導体を含む。
【0082】本発明の材料は、光学的、電子的および半
導体材料として、特に電界効果トランジスタ(FET)
における電荷移動材料として、光起電またはセンサー材
料として、電子写真式記録用に、および他の半導体用途
用に有用である。有機半導電性材料を、ゲート誘電体と
ドレインおよびソース電極との間にフィルムとして配置
した、このようなFETは、一般的に、例えばUS5,892,
244、WO00/79617、US5,998,804並びに背景および従来技
術の章において引用されている、および以下に列挙する
参考文献から知られている。利点、例えば本発明の化合
物の可溶特性を用いた低費用生産および従って大面積の
加工性のために、これらのFETの好ましい用途は、例
えば集積回路、TFTディスプレイおよびセキュリティ
ー用途である。
【0083】セキュリティー用途において、電界効果ト
ランジスタおよび半導電性材料を有する他の装置、例え
ばトランジスタまたはダイオードを、有価証券、例えば
銀行手形、クレジットカードまたはIDカード、国のI
Dドキュメント、ライセンスまたは金銭的価値を有する
すべての製品、例えば切手、チケット、株券、小切手等
を証明し、偽造を防止するためのIDタグまたはセキュ
リティーマーキングに用いることができる。
【0084】あるいはまた、本発明のモノマー、オリゴ
マーおよびポリマーを、有機発光装置またはダイオード
(OLED)、例えばディスプレイ用途において、また
は例えば液晶ディスプレイのバックライトとして用いる
ことができる。一般的なOLEDは、多層構造を用いて
実現される。発光層は、一般的に、1つまたは2つ以上
の電子移動および/または正孔移動層の間にはさまれ
る。電圧を印加することにより、電荷担体としての電子
および正孔は、発光層の方向に移動し、ここで、これら
の組み替えにより、励起および従って発光層中に含まれ
るルモフォア(lumophor)単位のルミネセンスが得られ
る。
【0085】本発明の化合物、材料およびフィルムを、
これらの電気的および/または光学的特性に対応して、
1つまたは2つ以上の電荷移動層および/または発光層
において用いることができる。さらに、発光層内でのこ
れらの使用は、本発明の化合物、材料およびフィルム
が、これら自体エレクトロルミネセント特性を示すか、
あるいはエレクトロルミネセント基または化合物を含む
場合に、特に有利である。OLEDにおいて用いるため
の好適なモノマー、オリゴマーおよびポリマー化合物ま
たは材料の選択、特徴づけおよび加工は、一般的に、当
業者により知られている。例えばMeerholz, Synthetic
Materials, 111-112, 2000, 31-34, Alcala, J. Appl.
Phys., 88, 2000, 7124-7128およびここに引用されてい
る文献参照。
【0086】他の使用において、本発明の化合物、材料
またはフィルム、特にフォトルミネセント特性を示すも
のは、例えばEP 0 889 350 A1に、またはC. Weder et a
l.,Science, 279, 1998, 835-837により記載されている
ディスプレイ装置の光源の材料として用いることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/22 H05B 33/22 B D (71)出願人 591032596 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 イアン・マックローチ ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 クリストファー・ウォラル ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 ルイーズ ダイアン・ファランド ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 マーク・ジャイルズ ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 マーティン・ヒューニー ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 マーカス・トンプソン ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 スティーブン・ティアニー ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 マキシム・シュクノフ ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 デービッド・スパロウ ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 Fターム(参考) 3K007 AB05 AB12 AB18 DB03 4H027 BA13 BD24 DL01 DL02 DL03 DL05 4J032 BA04 BA05 BB01 BB03 BC01 BD02 CB07 CF02 CG01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I R−[(A)−(B)−(C)−R I 式中、AおよびCは、互いに独立して、−CX=CX
    −、−C≡C−または随意に置換されたアリーレンま
    たはヘテロアリーレンであり、XおよびXは、互い
    に独立して、H、F、ClまたはCNであり、Bは、随
    意に1つまたは2つ以上の基Rで置換された、2,5−
    ベンゾ[b]チオフェンまたは2,2’−ビスベンゾ
    [b]チオフェンであり、Rは、H、ハロゲン、非置換
    であるか、F、Cl、Br、IまたはCNにより一置換
    または多置換されていることができる、1〜20個のC
    原子を有する直鎖状、分枝状または環状アルキルであ
    り、また、1つまたは2つ以上の隣接していないCH
    基が、各々の場合において、互いに独立して、Oおよび
    /またはS原子が互いに直接結合しないように、−O
    −、−S−、−NH−、−NR−、−SiR00
    −、−SnR00−、−CO−、−COO−、−O
    CO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S
    −、−CH=CH−または−C≡C−により置換されて
    いることができ、随意に置換されたアリールまたはヘテ
    ロアリール、あるいはP−Sp−Xであり、Rおよび
    は、互いに独立して、Rの意味の1つを有し、
    、R00は、互いに独立して、Hまたは1〜12個
    のC原子を有するアルキルであり、Pは、重合可能な、
    または反応性基であり、Spは、スペーサー基または単
    結合であり、およびXは、−O−、−S−、−OCH
    −、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO
    −、−OCO−O−、−CO−NR−、−NR−C
    O−、−OCH −、−CHO−、−SCH−、−
    CHS−、−CH=CH−COO−、−OOC−CH
    =CH−または単結合であり、a、b、cは、互いに独
    立して、0または1であり、a+b+c>0であり、こ
    こで、少なくとも1つの繰り返し単位[(A)
    (B)−(C)]において、bは1であり、および
    nは、≧1の整数であり、ここで、繰り返し単位
    [(A)−(B)−(C)]は、同一であるかま
    たは異なることができ、ただし、nが1であり、aおよ
    びcが0である場合には、R、RおよびRの少なく
    とも1つは、P−Sp−Xである、で表される、モノマ
    ー、オリゴマーおよびポリマー。
  2. 【請求項2】 Bが、以下の式 【化1】 式中、R〜R10は、互いに独立して、式Iにおける
    Rの意味の1つを有する、から選択されている、請求項
    1に記載のモノマー、オリゴマーおよびポリマー。
  3. 【請求項3】 nが、1〜5000の整数である、請求
    項1または2に記載のモノマー、オリゴマーおよびポリ
    マー。
  4. 【請求項4】 R〜R10が、互いに独立して、随意
    に1個または2個以上のフッ素原子で置換されたC
    20アルキル、C〜C20アルケニル、C〜C
    20アルキニル、C〜C20アルコキシ、C〜C
    20チオエーテル、C〜C20シリル、C〜C20
    エステル、C〜C20アミノ、C〜C 20フルオロ
    アルキルあるいは随意に置換されたアリールまたはヘテ
    ロアリールから選択されている、請求項1〜3のいずれ
    かに記載のモノマー、オリゴマーおよびポリマー。
  5. 【請求項5】 RおよびRが、互いに独立して、随
    意に1個または2個以上のフッ素原子で置換されたC
    〜C20アルキル、C〜C20アルケニル、C〜C
    20アルキニル、C〜C20アルコキシ、C〜C
    20チオエーテル、C〜C20シリル、C〜C20
    エステル、C〜C20アミノ、C〜C20フルオロ
    アルキルあるいは随意に置換されたアリールまたはヘテ
    ロアリールから選択されており、R〜R10が、Hで
    ある、請求項4に記載のモノマー、オリゴマーおよびポ
    リマー。
  6. 【請求項6】 nが1〜15の整数であり、Rおよび
    の一方または両方が、P−Sp−Xを示す、請求項
    1〜5のいずれかに記載のモノマー、オリゴマーおよび
    ポリマー。
  7. 【請求項7】 nが、2〜5000の整数である、請求
    項1〜6のいずれかに記載のオリゴマーおよびポリマ
    ー。
  8. 【請求項8】 Pが、CH=CW−COO−、 【化2】 CH=CW−(O)k1−、CH−CH=CH−
    O−、HO−CW−、HS−CW−、HW
    N−、HO−CW−NH−、CH=CW
    CO−NH−、CH=CH−(COO)k1−Phe
    −(O)k2−、Phe−CH=CH−、HOOC−、
    OCN−およびWSi−から選択されてお
    り、Wは、H、Cl、CN、フェニルまたは1〜5個
    のC原子を有するアルキル、特にH、ClまたはCH
    であり、WおよびWは、互いに独立して、Hまたは
    1〜5個のC原子を有するアルキル、特にメチル、エチ
    ルまたはn−プロピルであり、W、WおよびW
    は、互いに独立して、Cl、1〜5個のC原子を有す
    るオキサアルキルまたはオキサカルボニルアルキルであ
    り、Pheは、1,4−フェニレンであり、kおよび
    は、互いに独立して0または1である、請求項1〜
    7のいずれかに記載のモノマー、オリゴマーおよびポリ
    マー。
  9. 【請求項9】 以下の式 【化3】 【化4】 【化5】 式中、R〜R10は、互いに独立して、式Iにおける
    Rの意味の1つを有し、Arは、アリーレンまたはヘテ
    ロアリーレンであり、nは、1〜5000の整数であ
    る、から選択されている、請求項1〜8のいずれかに記
    載のモノマー、オリゴマーおよびポリマー。
  10. 【請求項10】 少なくとも1つの重合可能な基および
    随意に、1種または2種以上の他の重合可能な化合物を
    含み、ここで、請求項1〜9のいずれかに記載の重合可
    能なモノマー、オリゴマーおよびポリマーの少なくとも
    1種および/または他の重合可能な化合物が、中間相形
    成性または液晶性である、請求項1〜9のいずれかに記
    載の1種または2種以上のモノマー、オリゴマーまたは
    ポリマーを含む重合可能な液晶材料。
  11. 【請求項11】 液晶相において巨視的に均一な配列に
    配向し、重合または架橋して、配向した状態を固定す
    る、請求項10に記載の重合可能な液晶材料から得られ
    る電荷移動特性を有する異方性ポリマーフィルム。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれかに記載の1
    種または2種以上のモノマーまたはオリゴマーまたは重
    合可能な材料の重合により、または、請求項1〜10の
    いずれかに記載の1種または2種以上のモノマーまたは
    オリゴマーまたは重合可能な材料を、随意に、1種また
    は2種以上の追加の中間相形成性または非中間相形成性
    コモノマーと共に、重合類似反応において、ポリマー主
    鎖にグラフトすることにより得られた、側鎖液晶ポリマ
    ー。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載のモ
    ノマー、オリゴマーおよびポリマー、重合可能な材料お
    よびポリマーの、特に光学的、電気光学的または電子装
    置、例えば集積回路の部品、電界効果トランジスタ(F
    ET)、例えば平坦パネルディスプレイ用途における薄
    膜トランジスタとして、または電波方式認識(RFI
    D)タグ、あるいは有機発光ダイオード(OLED)用
    途、例えばエレクトロルミネセントディスプレイまたは
    例えば液晶ディスプレイのバックライト、光起電または
    センサー装置のための、電池における電極材料として、
    光導電体として、および電子写真式用途、例えば電子写
    真式記録用の半導電性部品における半導体または電荷移
    動材料としての使用。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれかに記載の1
    種または2種以上のモノマー、オリゴマーまたはポリマ
    ー、重合可能な材料またはポリマーを含む1種または2
    種以上の本発明のモノマー、オリゴマーまたはポリマー
    を含む、例えば集積回路の部品として、平坦パネルディ
    スプレイ用途における薄膜トランジスタとして、または
    電波方式認識(RFID)タグにおける電界効果トラン
    ジスタ。
  15. 【請求項15】 請求項1〜12のいずれかに記載の1
    種または2種以上のモノマー、オリゴマーまたはポリマ
    ー、重合可能な材料またはポリマーあるいは請求項14
    に記載のFETまたはRFIDタグを含む、セキュリテ
    ィーマーキングまたは装置。
  16. 【請求項16】 酸化的にまたは還元的にドーピングさ
    れて、導電性イオン性種を形成した、請求項1〜12の
    いずれかに記載のモノマー、オリゴマーおよびポリマ
    ー、材料またはポリマー。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載のモノマー、オリゴ
    マーまたはポリマー、材料あるいはポリマーを含む、電
    荷注入層、平坦化層、帯電防止フィルムあるいは電子的
    用途または平坦パネルディスプレイ用の導電性基板また
    はパターン。
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