JP2003175348A - カートリッジ式塗装装置 - Google Patents

カートリッジ式塗装装置

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JP2003175348A
JP2003175348A JP2001378375A JP2001378375A JP2003175348A JP 2003175348 A JP2003175348 A JP 2003175348A JP 2001378375 A JP2001378375 A JP 2001378375A JP 2001378375 A JP2001378375 A JP 2001378375A JP 2003175348 A JP2003175348 A JP 2003175348A
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cartridge
paint
piston
head
coating
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JP2001378375A
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Tomoshi Nakamura
知志 中村
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Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置構成の簡易化および小型化を大幅に図る
ことができ、しかも、塗料の吐出精度の向上を格段に図
ることのできる、カートリッジ式塗装装置を提供するこ
と。 【解決手段】 塗料が充填される塗料室24と、塗料を
押し出すためのピストン30とを有するカートリッジ1
0と、塗料室24から供給された塗料を被塗物に向けて
吐出するベルヘッド14を有し、カートリッジ10が着
脱自在に装着されるヘッド部9とからなる塗装ガン3を
備えるカートリッジ式塗装装置1において、ヘッド部9
に、サーボモータ18と、サーボモータ18の動力を伝
達する伝動ギヤ19とを備え、カートリッジ10に、伝
動ギヤ19からの動力を受ける受動機構部28と、受動
機構部28からの動力によりピストン30を押圧する押
圧機構部29とを備え、カートリッジ10のヘッド部9
への装着によって、伝動ギヤ19と受動機構部28とが
連結されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カートリッジ式塗
装装置、詳しくは、塗料が充填されるカートリッジが着
脱自在に装着されるカートリッジ式塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、たとえば、特開平8−22944
6号公報や特開2000−317360号公報などにお
いて、高速回転しながら塗料を吐出するベルヘッドを備
えるヘッド部に、塗料が充填されているカートリッジが
着脱自在に装着される塗装ガンが、ロボットによって操
作可能とされているカートリッジ式塗装装置が提案され
ている。
【0003】このようなカートリッジ式塗装装置では、
各色毎の塗料が充填されたカートリッジを、適宜交換し
てヘッド部に装着して塗装することができるので、多く
の塗色に対応した塗装を簡易に実現することができると
ともに、色替時の廃棄塗料および洗浄用溶剤の削減を実
現することができるため、たとえば、自動車のボディな
どの塗装に用いられつつある。
【0004】このようなカートリッジ式塗装装置では、
ベルヘッドから塗料を吐出させるための動力として空気
圧あるいは液圧が用いられており、ロボットには、空気
あるいはシンナなどの液体を圧送するためのモータなど
の駆動源を備える圧送装置が設けられるとともに、塗装
ガンには、圧送される空気あるいは液体の圧力を受け
て、塗料を吐出する吐出ピストンを備える受圧装置が設
けられ、これら圧送装置と受圧装置とが配管を介して連
結されるように構成されている。
【0005】そして、圧送装置の駆動により、空気ある
いは液体が、ロボット側から配管を介して塗装側に向け
て圧送され、そして、塗装ガンにおいて、圧送されてき
た空気あるいは液体の圧力によって吐出ピストンが塗料
を押し出し、これによって、ベルヘッドから塗料を吐出
させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなカ
ートリッジ式塗装装置では、空気あるいは液体を圧送す
るための圧送装置が大型となるために、塗装ガン側に設
けることができず、必然的にロボット側に設ける必要が
あるが、そのような大型の圧送装置をロボットに設ける
と、ロボットの可動範囲に制約を受けるという不具合が
ある。
【0007】また、圧送装置をロボット側に設けると、
塗装ガン側に空気あるいは液体を送るための配管が必要
になるとともに、圧送装置、配管および受圧装置をそれ
ぞれ個別に設けなければならず、装置がさらに大型化お
よび複雑化して、コストの増大を招くという不具合を生
じる。
【0008】しかも、このカートリッジ式塗装装置で
は、圧送装置からの空気圧あるいは液圧が、配管を介し
て受圧装置に伝達されるので、圧力伝達のレスポンスが
遅く、また、圧力損失を含むため、吐出精度の向上を図
るには限界がある。
【0009】さらには、空気圧または液圧によると、圧
送装置から受圧装置に至る圧送経路において、たとえ
ば、カートリッジの着脱不良や配管劣化に起因して、空
気あるいは液体の漏れを生じるおそれがあり、そのよう
な場合には、吐出精度が低下したり、さらには、吐出不
能となるおそれがある。
【0010】本発明は、このような不具合に鑑みなされ
たもので、その目的とするところは、装置構成の簡易化
および小型化を大幅に図ることができ、しかも、塗料の
吐出精度の向上を格段に図ることのできる、カートリッ
ジ式塗装装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、塗料が充填される塗料室
と、前記塗料室内の塗料を押し出すためのピストンとを
有するカートリッジと、前記ピストンにより押し出され
た塗料が供給され、被塗物に向けて塗料を吐出するため
の吐出部を有し、前記カートリッジが着脱自在に装着さ
れるヘッド部とを備える塗装ガンを装備するカートリッ
ジ式塗装装置において、前記ヘッド部は、駆動源と、前
記駆動源の動力を伝達する伝動機構とを備え、前記カー
トリッジは、前記伝動機構からの動力を受ける受動機構
と、前記受動機構からの動力により前記ピストンを押圧
する押圧機構とを備え、前記伝動機構と前記受動機構と
は、前記カートリッジの前記ヘッド部への装着によって
連結されることを特徴としている。
【0012】このような構成によると、カートリッジを
ヘッド部に装着すれば、伝動機構と受動機構とが連結さ
れるので、簡易な構成により、カートリッジに動力を伝
達するための動力伝達経路を形成することができる。
【0013】そして、ヘッド部の駆動源を駆動させる
と、その動力が伝動機構を介して、カートリッジの受動
機構に伝達され、次いで、受動機構からの動力によって
押圧機構がピストンを押圧し、これによって、吐出部か
ら塗料が吐出される。
【0014】そのため、この構成によると、空気圧や液
圧を用いることなく、駆動源からの動力を押圧機構に機
械的に伝達してピストンを押圧するので、空気圧や液圧
の漏れや圧力損失などを考慮する必要がなく、また、動
力伝達のレスポンスが速いため、吐出精度の向上を図る
ことができる。また、圧送装置、配管および受圧装置を
不要として、装置の簡略化および小型化を図ることがで
き、コストの低減化を図ることができる。
【0015】さらに、駆動源が、塗装ガンのヘッド部に
設けられているため、ロボットの可動範囲が制約を受け
ることがなく、かつ、さらなる装置の小型化および動力
伝達機構の簡易化を図ることができる。しかも、駆動源
からピストンまでの駆動伝達経路が短いので、動力伝達
の迅速なレスポンスによる吐出精度のより一層の向上を
図ることができる。
【0016】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記押圧機構は、前記ピストン
を機械的に押圧することを特徴としている。
【0017】このような構成によると、受動機構からの
動力によって押圧機構がピストンを機械的に押圧するの
で、塗料の確実な吐出を確保することができ、より一
層、吐出精度を向上させることができる。
【0018】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記押圧機構と前記ピストンと
の間には、塗料溶剤が介在され、前記押圧機構は、塗料
溶剤を介して前記ピストンを押圧することを特徴として
いる。
【0019】このような構成によると、受動機構からの
動力によって、押圧機構が塗料溶剤を介してピストンを
押圧するので、ピストンの進退時には、塗料溶剤によっ
て、塗料室の内壁面に付着している塗料を洗い落とすこ
とができる。そのため、塗料室内における塗料の固着を
防止することができる。また、押圧機構とピストンとの
間に介在される液圧媒体が塗料溶剤であるため、その塗
料溶剤がピストンを介して塗料に混入しても、塗料の品
質の低下を生じることがない。そのため、カートリッジ
の耐久性の向上を図ることができるとともに、精度のよ
い塗料の吐出を実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のカートリッジ式
塗装装置の一実施形態を示す全体構成図、図2は、カー
トリッジが装着された状態での塗装ガンの要部断面図、
図3は、カートリッジが脱離された状態での塗装ガンの
要部断面図である。
【0021】図1において、このカートリッジ式塗装装
置1は、ロボット2と、塗装ガン3とを備えている。
【0022】ロボット2は、基台4と、基台4上に配置
された旋回ベース5と、旋回ベース5から上方に延びる
第1アーム6と、第1アーム6の先端部に設けられる第
2アーム7と、第2アーム7の先端部に設けられる手首
部8とを備えている。
【0023】第1アーム6は、旋回ベース5に支持され
た一端側の基端部を揺動支点として揺動可能に形成され
ており、その他端側の先端部に第2アーム7が支持され
ている。
【0024】第2アーム7は、第1アーム6に支持され
た一端側の基端部を揺動支点として揺動可能に形成され
ており、その他端側の先端部に手首部8が形成されてい
る。
【0025】手首部8は、複数の回転ジョイント8aと
後述する塗装ガン3を保持する保持部8bからなり、保
持部8bに保持された塗装ガン3を上下左右に揺動可能
としている。
【0026】そして、上記した旋回ベース5、第1アー
ム6、第2アーム7および手首部8の各部の揺動動作に
よって、手首部8に保持される後述する塗装ガン3のベ
ルヘッド14を適正に被塗物に向けることができるよう
に構成されている。
【0027】塗装ガン3は、ロボット2の手首部8の保
持部8bに、着脱可能に設けられており、図2および図
3に示すように、ヘッド部9と、ヘッド部9に着脱可能
に装着されるカートリッジ10とを備えている。
【0028】ヘッド部9は、高機能樹脂材料(エンジニ
アリングプラスチック)などからなり、筒状のハウジン
グ11と、ハウジング11の側方から上方に傾斜状に突
出する軸状のネック部12とが一体的に形成されてお
り、ネック部12の遊端部が手首部8の先端部の保持部
8bに着脱自在に装着されている。
【0029】ハウジング11は、その上端部に後述する
カートリッジ10の下端部を受け入れるためのカートリ
ッジ受入部13が形成されるとともに、その下端部に
は、吐出部としてのベルヘッド14が設けられている。
【0030】また、ハウジング11におけるネック部1
2が突出形成される部分と反対側には、側方に膨出する
膨出部16が形成されるとともに、ハウジング11の中
央部には、軸心に沿って後述するカートリッジ10のノ
ズル部23を受け入れるためのノズル受入部17が、ハ
ウジング11の上端部から下端部を貫通するように形成
されている。
【0031】カートリッジ受入部13は、カートリッジ
10の下端部と略同一形状の凹状に形成されており、こ
のカートリッジ受入部13の底部には、後述するカート
リッジ10の第1受動ギヤ31を受け入れるためのギヤ
受入部15が凹状に形成されている。
【0032】ベルヘッド14は、下方に向かって広がる
略円錐状をなし、その内周面には、塗料を吐出するため
の塗料噴射孔が円周方向に沿って多数形成されており、
ヘッド部9に回転可能に装着されている。そして、後述
するカートリッジ10の塗料室24からノズル部23を
介してベルヘッド14に供給された塗料が、ヘッド部9
に配設された図示しないモータの駆動によりベルヘッド
14が高速回転されることによって、塗料噴射孔から霧
化されて被塗物に向けて吐出される。
【0033】そして、このハウジング11の膨出部16
には、駆動源としてのサーボモータ18と、伝動機構と
しての伝動ギヤ19が内装されている。サーボモータ1
8は、そのピニオンシャフトが上方に配置される状態で
膨出部16に内装されている。また、伝動ギヤ19はサ
ーボモータ18のピニオンシャフトに設けられており、
ギヤ受入部15にその側端部が露出するように配置され
ている。
【0034】カートリッジ10は、ヘッド部9と同様
に、高機能樹脂材料(エンジニアリングプラスチック)
などから形成され、頭部20と、その頭部20の下方に
連続して形成される筒状の側壁21と、側壁21の下端
に連続して形成される底壁22と、ノズル部23とを備
えている。
【0035】頭部20は、側壁21よりも大径のプレー
ト状をなし、後述する第2受動ギヤ32および押圧ギヤ
34を内装している。
【0036】側壁21は、筒状をなし、その内部空間に
後述するねじ軸35およびピストン30を内装するとと
もに、その一側端部に後述する伝達軸33を内装してい
る。
【0037】底壁22は、側壁21の下端部から直交方
向に連続して屈曲形成されたプレート状をなし、その中
央部に、ノズル受入口25が開口形成されている。
【0038】ノズル部23は、細長い管状をなし、やや
太径の基部28と、基部38よりも細径の管部39から
なり、その長さ方向中央に一端側から他端側までを貫通
する塗料吐出孔26が形成されている。また、基部38
における塗料吐出孔26の途中には、逆止弁27が配設
されている。そして、ノズル部23は、その基部38が
底壁22のノズル受入口25に嵌合されており、これに
よって、管部39が下方に向けて突出されている。
【0039】また、カートリッジ10の下部には、後述
する可動隔壁36、側壁21、底壁22およびノズル部
23の基部38によって画成される塗料の充填された塗
料室24が形成されている。
【0040】そして、このカートリッジ10は、受動機
構としての受動機構部28、押圧機構としての押圧機構
部29およびピストン30を備えている。
【0041】受動機構部28は、第1受動ギヤ31と第
2受動ギヤ32と伝達軸33とが一体的に形成されるこ
とにより構成されている。
【0042】第1受動ギヤ31は、底壁22の下方にお
いてノズル部23の基部38の側方に露出状に配置され
ており、ヘッド部9に設けられている伝動ギヤ19に噛
み合うように構成されている。
【0043】第2受動ギヤ32は、第1受動ギヤ31の
垂直方向上側において頭部20内に配置されており、次
に述べる押圧機構部29の押圧ギヤ34と噛み合うよう
に構成されている。
【0044】伝達軸33は、側壁21内において垂直方
向に沿って配置されており、第1受動ギヤ31と第2受
動ギヤ32とを連結し、第1受動ギヤ31からの動力を
第2受動ギヤ32に伝達するように構成されている。
【0045】押圧機構部29は、押圧ギヤ34とねじ軸
35とが一体的に形成されることにより構成されてい
る。
【0046】押圧ギヤ34は、頭部20内における塗料
室24の垂直方向上方に配置されており、第2受動ギヤ
32と噛み合うように構成されている。
【0047】ねじ軸35は、押圧ギヤ34の軸中心から
下方に突出形成されており、その軸表面に後述するピス
トン30のパイプ軸37のねじ溝と噛み合うねじ山が形
成されている。
【0048】ピストン30は、可動隔壁36とパイプ軸
37とが一体的に形成されることにより構成されてい
る。
【0049】可動隔壁36は、円板状をなし、側壁21
の内周に隙間なく嵌合して上下方向に摺動可能に設けら
れている。
【0050】パイプ軸37は、可動隔壁36の中央部か
ら上方に突出形成された筒状をなし、その内周面に、押
圧ギヤ34のねじ軸35のねじ山に噛み合うねじ溝が形
成されており、このねじ山にねじ軸35のねじ溝が螺合
されている。
【0051】次に、このカートリッジ式塗装装置1によ
る塗装動作について説明する。
【0052】まず、塗装工程全体を制御するCPUによ
って、図示しない塗料配設機構から所定の塗色のカート
リッジ10が選択され、ヘッド部9に装着される。
【0053】すなわち、カートリッジ10のヘッド部9
への装着は、図3に示すように、ヘッド部9の上方から
カートリッジ10をヘッド部9に向けて降下させ、ノズ
ル部23をノズル受入部17に挿入して、カートリッジ
10の下端部をカートリッジ受入部13に嵌合し、これ
と同時に、第1受動ギヤ31をギヤ受入部15に受け入
れさせて、伝動ギヤ19と噛み合わせることにより、図
2に示すように、確実に位置決めされた状態で達成され
る。
【0054】これにより、ヘッド部9側の伝動ギヤ19
と、カートリッジ10側の第1受動ギヤ31とが動力伝
達可能に連結される。その後、上記したように、ロボッ
ト2の旋回ベース5、第1アーム6、第2アーム7、手
首部8の各部の揺動動作によって、ヘッド部9のベルヘ
ッド14の塗料噴射孔が被塗物に向けられる。そして、
CPUの制御によってサーボモータ18の駆動が開始さ
れるとともに、ヘッド部9に配設された図示しないモー
タの駆動が開始され、これにより、ベルヘッド14が回
転駆動される。
【0055】そして、サーボモータ18が回転駆動され
ると、その動力は伝動ギヤ19に伝達され、伝動ギヤ1
9からカートリッジ10側の第1受動ギヤ31に伝達さ
れる。第1受動ギヤ31に伝達された駆動は、伝達軸3
3を介して第2受動ギヤ32に伝達され、さらに、第2
受動ギヤ32と噛み合う押圧機構部29の押圧ギヤ34
に伝達される。
【0056】そして、押圧機構部29の押圧ギヤ34が
回転駆動されることにより、押圧ギヤ34と一体的に形
成されているねじ軸35が回転駆動されると、ねじ軸3
5が螺合されているパイプ軸37が、下方に移動され
る。
【0057】これによって、ピストン30の可動隔壁3
6が下方に押し下げられるため、塗料室24内の塗料
は、その可動隔壁36によって押圧され、ノズル部23
の塗料吐出孔26からヘッド部9のベルヘッド14に供
給され、回転駆動されているベルヘッド14の塗料噴射
孔から霧化されて被塗物に向けて吐出される。
【0058】なお、この塗装ガン3では、吐出量は、サ
ーボモータ18の回転速度の切り替えなどによって、ピ
ストン30の移動速度を変更することによって調整する
ことができるので、ベルヘッド14から常に適切な吐出
量を確保することができる。
【0059】上記したように、このカートリッジ式塗装
装置1では、カートリッジ10をヘッド部9に装着すれ
ば、伝動ギヤ19と第1受動ギヤ31とが連結されるの
で、簡易な構成により、カートリッジ10に動力を伝達
するための動力伝達経路を形成することができる。
【0060】そして、ヘッド部9のサーボモータ18を
駆動させると、上記したように、その動力が伝動ギヤ1
9を介して、受動機構部28に伝達され、次いで、受動
機構部28からの動力によって押圧機構部29がピスト
ン30を押下し、これによって、ベルヘッド14から塗
料が吐出される。
【0061】このように、このカートリッジ式塗装装置
1では、空気圧や液圧を用いることなく、サーボモータ
18からの動力を押圧機構部29に機械的に伝達してピ
ストン30を押圧するので、空気圧や液圧の漏れや圧力
損失などを考慮する必要がなく、また、動力伝達のレス
ポンスが速いため、吐出精度の向上を図ることができ
る。また、圧送装置、配管および受圧装置を不要とし
て、装置の簡略化および小型化を図ることができ、コス
トの低減化を図ることができる。
【0062】さらに、サーボモータ18が、塗装ガン3
のヘッド部9に設けられているため、ロボット2の可動
範囲が制約を受けることがなく、かつ、さらなる装置の
小型化および動力伝達機構の簡易化を図ることができ
る。しかも、サーボモータ18からピストン30までの
駆動伝達経路が短いので、動力伝達の迅速なレスポンス
による吐出精度のより一層の向上を図ることができる。
【0063】また、このカートリッジ式塗装装置1で
は、受動機構部28からの動力によって押圧機構部29
がピストン30を機械的に押圧するので、ベルヘッド1
4からの塗料の確実な吐出を確保することができ、より
一層、吐出精度を向上させることができる。
【0064】なお、このカートリッジ式塗装装置1で
は、押圧機構部29がピストン30を機械的に押圧した
が、たとえば、図4に示すように、押圧機構部29とピ
ストン30との間に塗料溶剤を介在させ、押圧機構部2
9が塗料溶剤を介してピストン30を押圧するようにし
てもよい。
【0065】すなわち、図4において、押圧機構部29
は、上記した押圧ギヤ34およびねじ軸35(ただし、
上記実施形態より短い)に加えて、押圧部41を備えて
いる。
【0066】この押圧部41は、可動隔壁42とパイプ
軸43とが一体的に形成されることにより構成されてい
る。
【0067】可動隔壁42は、円板状をなし、側壁21
の内周に隙間なく嵌合して上下に摺動可能に設けられて
いる。
【0068】パイプ軸43は、可動隔壁42の中央から
上方に突出形成された筒状をなし、その内周面に、上記
したねじ軸35のねじ山に噛み合うねじ溝が形成されて
おり、このねじ山にねじ軸35のねじ溝が螺合されてい
る。
【0069】また、ピストン30は、可動隔壁36のみ
からなり、円板状をなし、可動隔壁42の下方において
所定の間隔を隔てて、側壁21の内周に隙間なく嵌合し
て上下に摺動可能に設けられている。
【0070】そして、側壁21の内側における可動隔壁
42とピストン30の可動隔壁36との間には、シンナ
などの塗料溶剤が充填されている。
【0071】そして、このカートリッジ式塗装装置1で
も、塗装動作において、ヘッド部9にカートリッジ10
が装着され、ヘッド部側9の伝動ギヤ19とカートリッ
ジ10側の第1受動ギヤ31が連結され、サーボモータ
18が回転駆動されると、上記と同様に、その動力は、
受動機構部28を介して押圧機構部29に伝達される。
【0072】そして、押圧機構部29の押圧ギヤ34が
回転駆動されることにより、押圧ギヤ34と一体的に形
成されているねじ軸35が回転駆動されると、ねじ軸3
5が螺合されているパイプ軸43が、下方に移動され
る。これによって、パイプ軸43と一体的に形成されて
いる可動隔壁42が下方に押し下げられるため、可動隔
壁42とピストン30の可動隔壁36との間に介在され
ている塗料溶剤が押圧される。そして、この塗料溶剤の
液圧によってピストン30が下方に押圧されることによ
って、塗料室24内の塗料が押圧され、ノズル部23の
塗料吐出孔26からヘッド部9のベルヘッド14に供給
され、回転駆動されているベルヘッド14の塗料噴射孔
から霧化されて被塗物に向けて吐出される。
【0073】そして、このカートリッジ式塗装装置1で
は、受動機構部28からの動力によって、押圧機構部2
9の可動隔壁42が塗料溶剤を介してピストン30を押
圧するので、ピストン30の降下時には、塗料溶剤によ
って、塗料室24内における側壁21の内壁面に付着し
ている塗料を洗い落とすことができる。そのため、塗料
室24内における塗料の固着を防止することができる。
また、押圧機構部29とピストン30との間に介在され
る液圧媒体が塗料溶剤であるため、その塗料溶剤がピス
トン30を介して塗料室24内の塗料に混入しても、塗
料の品質の低下を生じることがない。そのため、カート
リッジ10の耐久性の向上を図ることができるととも
に、精度のよい塗料の吐出を実現することができる。
【0074】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載の発
明によれば、装置構成の簡易化および小型化を大幅に図
ることができ、コストの低減化を図ることができるとと
もに、塗料の吐出精度の向上を格段に図ることができ
る。
【0075】請求項2に記載の発明によれば、塗料の確
実な吐出を確保することができ、より一層、吐出精度を
向上させることができる。
【0076】請求項3に記載の発明によれば、カートリ
ッジの耐久性の向上を図ることができるとともに、精度
のよい塗料の吐出を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカートリッジ式塗装装置の一実施形態
を示す全体構成の概要図である。
【図2】図1に示すカートリッジ式塗装装置のヘッド部
にカートリッジを装着した状態の塗装ガンの側断面図で
ある。
【図3】図1に示すカートリッジ式塗装装置のヘッド部
からカートリッジを離脱した状態の塗装ガンの側断面図
である。
【図4】図1に示すカートリッジ式塗装装置のカートリ
ッジの他の実施形態(押圧機構部とピストンとの間に塗
料溶剤が介在された態様)の側断面図である。
【符号の説明】
1 カートリッジ式塗装装置 3 塗装ガン 9 ヘッド部 10 カートリッジ 14 ベルヘッド 18 サーボモータ 19 伝動ギヤ 24 塗料室 28 受動機構部 29 押圧機構部 30 ピストン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料が充填される塗料室と、前記塗料室
    内の塗料を押し出すためのピストンとを有するカートリ
    ッジと、 前記ピストンにより押し出された塗料が供給され、被塗
    物に向けて塗料を吐出するための吐出部を有し、前記カ
    ートリッジが着脱自在に装着されるヘッド部とを備える
    塗装ガンを装備するカートリッジ式塗装装置において、 前記ヘッド部は、駆動源と、前記駆動源の動力を伝達す
    る伝動機構とを備え、 前記カートリッジは、前記伝動機構からの動力を受ける
    受動機構と、前記受動機構からの動力により前記ピスト
    ンを押圧する押圧機構とを備え、 前記伝動機構と前記受動機構とは、前記カートリッジの
    前記ヘッド部への装着によって連結されることを特徴と
    する、カートリッジ式塗装装置。
  2. 【請求項2】 前記押圧機構は、前記ピストンを機械的
    に押圧することを特徴とする、請求項1に記載のカート
    リッジ式塗装装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧機構と前記ピストンとの間に
    は、塗料溶剤が介在され、 前記押圧機構は、塗料溶剤を介して前記ピストンを押圧
    することを特徴とする、請求項1に記載のカートリッジ
    式塗装装置。
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