JP2003174900A - ピロリン酸と核酸の定量方法およびその装置 - Google Patents

ピロリン酸と核酸の定量方法およびその装置

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JP2003174900A JP2001377229A JP2001377229A JP2003174900A JP 2003174900 A JP2003174900 A JP 2003174900A JP 2001377229 A JP2001377229 A JP 2001377229A JP 2001377229 A JP2001377229 A JP 2001377229A JP 2003174900 A JP2003174900 A JP 2003174900A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度なピロリン酸の検知・定量方法を提供
すること、また、該ピロリン酸の検知・定量方法を利用
した各種核酸増幅法による核酸の検知・定量方法及び該
方法に有用な装置を提供すること。 【解決手段】 ピロリン酸を含む溶液に、イノシン酸お
よび/またはキサンチル酸およびテトラゾリウム塩を添
加する工程と、ヒポキサンチンホスホリボシルトランス
フェラーゼおよびキサンチンデヒドロゲナーゼ/オキシ
ダーゼを作用させピロリン酸をホルマザンに変換する工
程と、生成するホルマザンを検知・定量する工程とを具
備することを特徴とする、ピロリン酸の検知・定量方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はピロリン酸の検知・
定量方法に関するものである。本発明はまた、該ピロリ
ン酸の検知・定量方法を利用した核酸の検知・定量方法
であって、詳しくはポリメラーゼ連鎖反応を含む種々の
増幅方法を用いて特定核酸領域を増幅したときに生成す
るピロリン酸を検知・定量することにより核酸を検知・
定量する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ウイルス、細菌等による感染症の臨床検
査または食中毒検査等の分野においては、組織、体液、
便等の微量の微生物核酸を検出・定量する必要がある。
また、各種研究分野では、各種疾病、医薬品等の作用で
発現する特定のメッセンジャーRNA発現量を定量するこ
とが求められている。
【0003】迅速に病原体等の同定を行う方法として
は、抗原抗体反応を利用した抗原検出方法又はDNAプロ
ーブによる核酸の検出方法も行われている。
【0004】しかしながら、抗原抗体反応を利用した抗
原検出においては、病原体の抗原部分が隠蔽されている
ような場合には、病原体を検出できないおそれがある。
また、細菌等においては非常に多くの抗原部分を有する
場合があり、特定の細菌種に固有な特定共通抗原部分を
見い出すことは必ずしも容易ではない。また、検出には
ある程度の数又は濃度の細菌または細胞が必要であり、
細胞数等が不足することにより、病原体を検出できない
場合があり、感度的にも問題がある。
【0005】これに対し、DNAプローブによる核酸検出
方法においては、生物種固有の核酸領域を見出すことは
比較的容易で、この核酸領域をクローニングし又は合成
することにより、核酸プローブとして用いることができ
るといった利点がある。しかし、DNAプローブ法につい
ても、鋳型となる核酸量が少ない場合は、十分な検出感
度は得られない。
【0006】また、特定塩基配列をDNAポリメラーゼ
により増幅させる方法を利用した核酸の検出法(ポリメ
ラーゼチェーンリアクション法、PCR法)が有効な手
段として汎用されている。このPCR法は、核酸分子中
の特定核酸領域を試験管内で100万倍にも増幅するもの
である。このPCRを利用することにより標的核酸の特
定核酸領域を増幅された状態で検出することが可能とな
り、感度的には1分子の核酸から病原体を検出すること
も可能となっている。PCRについての詳細な説明は、
例えば、米国特許第4,683,195号、同第4,6
83,202号および同第4,965,188号明細書
に記載されている。
【0007】そして、この増幅された特定核酸領域の一
般的な検出方法として、PCR終了後の反応溶液をアガ
ロース電気泳動により、分離した後染色し、バンドの大
きさ(分子量)で判別する方法や、前記反応溶液をドッ
トハイブリダイゼーション法により検出する方法が行わ
れている。この検出方法は、細菌中のDNAを直接増幅
して検出できるため、検査時間が短くかつ細菌の同定が
容易であるという特徴を有する。しかし複雑でかつ時間
のかかる電気泳動工程は、現場での利用については不便
な点が多い。
【0008】電気泳動を行うことなく、PCR生成物を
検出および定量する方法として、PCR開始前の反応液
に予め、DNAとインターカレートしたときのみ蛍光を
発する試薬を添加し、蛍光分光光度計を使用して蛍光強
度を測定することにより、増幅DNA量を測定する方法
(特開平5−237000号公報)を挙げることができ
る。標的核酸の初期鋳型量は、インターカレーター性蛍
光色素の存在下でPCRを行い、反応液の蛍光を各PC
Rサイクル毎に測定してその変化から求めることができ
る。しかしこのような目的のために設計された蛍光強度
を各サイクル毎に測定するための装置は高価であるとい
う欠点を有する。またDNAとインターカレートする試
薬は生体にとって有害である。
【0009】DNAとのインターカレート試薬を用いな
い方法としては、(1)WO 92/16654もしくは
J. Immunol. Methods 156, 55 (1992)には、PCRによる
核酸増幅過程で生成する副生成物のピロリン酸を、アデ
ノシン三リン酸スルフリラーゼの作用でアデノシン三リ
ン酸に導き、アデノシン三リン酸をさらにルシフェリン
−ルシフェラーゼ法で発光させ、検出することによりピ
ロリン酸を検出する方法が用いられている。
【0010】また、(2)特開平7−596007号公
報には、ピロリン酸を無機ピロフォスファターゼなどを
用いて分解した生成物であるリン酸を検出することによ
り、標的とする遺伝子核酸を検出する方法が記載されて
いる。
【0011】現状のPCR反応装置(PCR反応と同時に蛍光
強度の測定を行う手段を備えた装置を含む)は、熱安定
性酵素およびプライマー、その他PCR反応に必要な全て
の試薬を予め密閉容器に分注し、核酸2本鎖の解離、1
本鎖核酸とプライマーのアニーリング及び核酸ポリメラ
ーゼによる相補鎖合成の3反応の繰返しを行うための、
温度−循環装置である。この装置を用いることにより、
他の検体の核酸に汚染されることなく、試料の標的鋳型
DNAは短時間で増幅される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のピロリン酸の測
定方法(1)は、高価な化学発光検出器を必要とし、か
つ生成した発光は不安定で、瞬時に発光を失うという欠
点を有する。そのため、各種核酸増幅法により生成する
ピロリン酸増幅量をリアルタイムに測定するには不便で
ある。さらにピロリン酸をアデノシン三リン酸に誘導し
て検出するため、生体内に存在するアデノシン三リン酸
がバックグラウンドとして検出される可能性が高い。ま
たピロリン酸の測定方法(2)では、ピロリン酸の分解
生成物であるリン酸の定量は公知の方法では検出感度が
低く、モリブテン酸塩などの重金属イオン廃液の処理を
伴うなどの欠点を有する。さらに生体、食品、培地など
に多く利用させるリン酸塩がバックグラウンドとして検
出されるため、実用には適さない。
【0013】また、従来の温度−循環装置によるPCR反
応では、RNAや1本鎖DNAを鋳型として用いた場合には、
非特異的増幅反応を起こしやすく、かつ耐熱性酵素とい
えども熱による失活を回避することは出来ない。また増
幅の結果生成するピロリン酸が、増幅反応を阻害するこ
とが知られている。
【0014】本発明は以上のような問題点に鑑み創案さ
れたものであり、高精度なピロリン酸の検知・定量方法
を提供すること、また、該ピロリン酸の検知・定量方法
を利用した各種核酸増幅法による核酸の検知・定量方法
及び該方法に有用な装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、特定の酵素を用いてピロ
リン酸を公知の方法で高感度に検出可能な物質に変換
し、これを検知・定量することにより、安定且つ高精度
にピロリン酸を検知・定量し得、更に該ピロリン酸の検
知・定量方法が各種核酸増幅法による核酸の検知・定量
に極めて有用であることを見出し、本発明を完成するに
至った。更に本発明者等は、特定酵素を用いて試料−環
流方式を用いた装置を使用することにより、温度−循環
装置を用いてPCR反応を行った場合の上記欠点が解決
されることをも見出し本発明を完成するに至った。
【0016】すなわち、本発明は下記構成を有する。 (1) ピロリン酸を含む溶液に、イノシン酸および/
またはキサンチル酸およびテトラゾリウム塩を添加する
工程と、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラ
ーゼおよびキサンチンデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼ
を作用させピロリン酸をホルマザンに変換する工程と、
生成するホルマザンを検知・定量する工程とを具備する
ことを特徴とする、ピロリン酸の検知・定量方法。
【0017】(2) ピロリン酸を含む溶液に、イノシ
ン酸および/またはキサンチル酸を添加する工程と、ヒ
ポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼおよび
キサンチンデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼを作用させ
ピロリン酸を過酸化水素またはスーパーオキシドに変換
する工程と、生成する過酸化水素またはスーパーオキシ
ドを検知・定量する工程とを具備することを特徴とす
る、ピロリン酸の検知・定量方法。
【0018】(3) ピロリン酸を含む溶液に、オキサ
ロ酸を添加する工程と、ホスホエノールピルビン酸カル
ボキシキナーゼ(ピロリン酸)を作用させピロリン酸を
二酸化炭素に変換する工程と、生成する二酸化炭素を検
知・定量する工程とを具備することを特徴とする、ピロ
リン酸の検知・定量方法。
【0019】(4) ピロリン酸を含む試料溶液に、D
−フェニルアラニンとアデノシン二リン酸を添加する工
程と、フェニルアラニンラセマーゼを作用させピロリン
酸をL−フェニルアラニンに変換する工程と、生成する
L−フェニルアラニンを検知・定量する工程とを含むこ
とを特徴とする、ピロリン酸の検知・定量方法。
【0020】(5) ピロリン酸を含む試料溶液に、ア
デニリル硫酸を添加する工程と、アデノシン三リン酸ス
ルフリラーゼを作用させピロリン酸を硫酸イオンに変換
する工程と、生成する硫酸イオンを検知・定量する工程
とを含むことを特徴とする、ピロリン酸の検知・定量方
法。
【0021】(6) 核酸の検知・定量方法であって、
試料溶液中の核酸を増幅する工程と、前記増幅後の試料
溶液に含有されるピロリン酸を(1)〜(5)のいずれ
か1項に記載の方法を用いて検知・定量する工程と、を
含むことを特徴とする、核酸の検知・定量方法。
【0022】(7) 核酸の検知・定量方法であって、
核酸を含有する試料溶液を加熱して核酸を一本鎖にする
加熱変性の第1の工程と、前記第1の工程で得られた一
本鎖核酸に、少なくとも1つの特定塩基配列に対し相補
的な配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーをアニ
ーリングさせることによりプライミング核酸を生成させ
る第2の工程と、前記第2の工程で生成したプライミン
グ核酸に4種のデオキシリボヌクレオシド三リン酸とD
NAポリメラーゼを作用させ、伸長反応させてDNA相
補鎖を合成するとともに、ピロリン酸を遊離させる第3
の伸長反応の工程と、前記第3の工程で遊離したピロリ
ン酸を、(1)ないし(5)のいずれか1項記載の方法
を用いて検知・定量する第4の工程とを具備する、核酸
の検知・定量方法。
【0023】(8) 前記第3の工程における伸長反応
がDNAポリメラーゼを固定化した反応器中で行われ、
前記第4の工程におけるピロリン酸の変換が酵素を固定
化した反応器中で行われることを特徴とする、(7)に
記載の核酸の検知・定量方法。
【0024】(9) 核酸とアデニリル硫酸とルシフェ
リンを含有する試料溶液を加熱して核酸を一本鎖にする
加熱変性の第1の工程と、前記第1の工程で得られた一
本鎖核酸に、少なくとも1つの特定塩基配列に対し相補
的な配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーをアニ
ーリングさせることによりプライミング核酸を生成させ
る第2の工程と、前記第2の工程で生成したプライミン
グ核酸に4種のデオキシリボヌクレオシド三リン酸とD
NAポリメラーゼを作用させ、伸長反応させてDNA相
補鎖を合成するとともに、ピロリン酸を遊離させる第3
の伸長反応の工程と、前記第3の工程で遊離したピロリ
ン酸に、酵素であるアデノシン三リン酸スルフリラーゼ
およびルシフェラーゼを作用させ生成する物質として光
を検知・定量する第4の工程とを具備する核酸の検知・
定量方法であって、前記第3の工程における伸長反応が
DNAポリメラーゼを固定化した反応器中で行われ、前
記第4の工程におけるピロリン酸の変換が前記酵素を固
定化した反応器中で行われることを特徴とする、核酸の
検知・定量方法。
【0025】(10) 試料溶液が環流することによ
り、前記第1、第2、第3及び第4の工程が順次複数回
循環して行われることを特徴とする、(7)〜(9)の
いずれか1項記載の核酸の検知・定量方法。
【0026】(11) 核酸を含有する試料溶液を加熱
して核酸を一本鎖にする第1の処理部と、前記第1の処
理部で得られた一本鎖核酸に、少なくとも1つの特定塩
基配列に対し相補的な配列を有するオリゴヌクレオチド
プライマーをアニーリングさせることによりプライミン
グ核酸を生成させる第2の処理部と、前記第2の処理部
で得られたプライミング核酸に4種のデオキシリボヌク
レオシド三リン酸とDNAポリメラーゼを作用させ、伸
長反応させてDNA相補鎖を合成するとともに、ピロリ
ン酸を遊離させる第3の処理部と、前記第3の処理部で
遊離したピロリン酸に(1)ないし(5)のいずれか1
項記載の酵素を作用させ、該ピロリン酸を変換する第4
の処理部と、前記第4の処理部で得られた生成物を検知
・定量する第5の処理部とを備えた、核酸を検知・定量
するための装置。
【0027】(12) 前記第3の処理部がDNAポリ
メラーゼを固定化した反応器を備え、前記第4の処理部
が前記酵素を固定化した反応器を備えることを特徴とす
る、(11)に記載の核酸を検知・定量するための装
置。
【0028】(13) 試料溶液が前記第1ないし第5
の処理部を順次複数回循環するための流路を有すること
を特徴とする、(11)又は(12)に記載の核酸を検
知・定量するための装置。
【0029】(14) (1)に記載のピロリン酸の検
出・定量方法に有用な試薬キットであって、ピロリン酸
とイノシン酸および/またはキサンチル酸とテトラゾリ
ウム塩とヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラ
ーゼとキサンチンデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼと
を、各々単独で含有する試薬として、またはいずれか2
種以上の混合試薬として含む試薬キット。
【0030】(15) (2)に記載のピロリン酸の検
出・定量方法に有用な試薬キットであって、ピロリン酸
とイノシン酸および/またはキサンチル酸とヒポキサン
チンホスホリボシルトランスフェラーゼとキサンチンデ
ヒドロゲナーゼ/オキシダーゼと生成する過酸化水素ま
たはスーパーオキシドを検知する試薬とを、各々単独で
含有する試薬として、またはいずれか2種以上の混合試
薬として含む試薬キット。
【0031】(16) (3)に記載のピロリン酸の検
出・定量方法に有用な試薬キットであって、ピロリン酸
とオキサロ酢酸とホスホエノールピルビン酸カルボキシ
キナーゼと生成する二酸化炭素を検知あるいは定量する
試薬とを、各々単独で含有する試薬として、またはいず
れか2種以上の混合試薬として含む試薬キット。
【0032】(17) (4)に記載のピロリン酸の検
出・定量方法に有用な試薬キットであって、ピロリン酸
とD-フェニルアラニンとアデノシン二リン酸とフェニル
アラニンラセマーゼと生成するL-フェニルアラニンを検
知あるいは定量する試薬とを、各々単独で含有する試薬
として、またはいずれか2種以上の混合試薬として含む
試薬キット。
【0033】(18) (5)に記載のピロリン酸の検
出・定量方法に有用な試薬キットであって、ピロリン酸
とアデニリル硫酸とアデノシン三リン酸スルフリラーゼ
と生成する硫酸イオンを検知あるいは定量する試薬と
を、各々単独で含む試薬として、またはいずれか2種以
上の混合試薬として含む試薬キット。
【0034】(19) 標的とする核酸の検知・定量に
有用な試薬キットであって、(7)〜(11)のいずれ
か1項記載の試薬キットに加え、更に核酸を増幅するた
めに必要な試薬を含む試薬キット。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0036】本発明により提供されるピロリン酸の検知
・定量方法は、本発明者らが、各種核酸増幅手法で生成
するピロリン酸の測定方法を開発する一環として開発さ
れたものである。従って、PCR法、Isothermal and Chim
eric primer-initiated Amplification of Nucleic aci
ds法(ICAN法)、loop-mediated isothermal amplifica
tion法(LAMP法)などの各種手法を用いて増幅される核
酸量の変化を、ピロリン酸量から推定しようする場合の
ピロリン酸の測定方法として好適である。但し、本発明
のピロリン酸測定方法は、核酸増幅法により生成するピ
ロリン酸の検知・定量方法としてのみならず、食品添加
物として食品に添加される各種ピロリン酸塩の測定方法
としても有効である。
【0037】その他に本発明の方法を利用して測定でき
る物質として、イノシン酸、アデノシン二リン酸、オキ
サロ酢酸、D-フェニルアラニン、アデニリル硫酸などを
挙げることができる。
【0038】上述したように、ピロリン酸測定方法とし
ては従来、ピロリン酸にアデノシン三リン酸スルフリラ
ーゼを作用させた後、ルシフェリン−ルシフェラーゼ法
を利用して、生成する発光を検出する方法や、ピロリン
酸を無機ピロフォスファターゼなどを用いて分解した生
成物であるリン酸を検出する方法が用いられている。本
発明では、以下に詳述するように特定の酵素と試薬を組
み合わせることで、ピロリン酸を安定且つ高精度に検知
および定量できることを新たに見出したものである。
【0039】本発明により新規に提供されるピロリン酸
を測定するための第1の方法は、ピロリン酸を含む測定
試料に必要量のイノシン酸またはキサンチル酸と、テト
ラゾリウム塩とを添加し、ヒポキサンチンホスホリボシ
ルトランスフェラーゼ(EC 2.4.2.8)およびキサンチン
デヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.204)/オキシダーゼ(EC
1.1.3.22)を作用させ、生成するホルマザンを測定す
るものである。本測定方法は、過剰のイノシン酸または
キサンチル酸と過剰のテトラゾリウム塩の存在下で酵素
反応を行うとほぼ定量的に、イノシン酸を用いた場合は
ピロリン酸1モルから2モルのホルマザンが生成し、キ
サンチル酸を用いた場合はピロリン酸1モルから1モル
のホルマザンが生成することを利用し開発されたもので
あり、定量が容易なホルマザンを公知の方法で定量する
ことにより、ピロリン酸を高精度に定量することが可能
となる。ホルマザンの測定方法の具体例としては、ホル
マザンは呈色することから、分光光度計で吸光度を測定
することにより定量することができる。本測定方法で
は、イノシン酸とキサンチル酸双方を同時に用いること
もできる。イノシン酸を用いた場合の上記反応は以下の
ような反応式で示される。
【0040】
【化1】
【0041】各試薬および酵素の添加順序は問うところ
ではなく、いずれを先に加えてもよいし、これらを混合
物として添加してもよい。
【0042】本方法に用いるテトラゾリウム塩は特に制
限されるものではなく、例えばパラヨードニトロテトラ
ゾリウムバイオレット、チアゾイルブルー、ネオテトラ
ゾリウムクロライド、ニトロブルーテトラゾリウム、テ
トラニトロブルーテトラゾリウム、テトラゾリウムブル
ー、テトラゾリウムレッド、テトラゾリウムバイオレッ
ト、チオカルバモイルニトロブルーテトラゾリウム、ト
リフェニルテトラゾリウムクロライド等を挙げることが
できる。
【0043】例えば、パラヨードニトロテトラゾリウム
バイオレットを用いて、ピロリン酸を測定する場合に
は、通常は0.1〜100mM程度のイノシン酸、0.1〜100mM
程度のパラヨードニトロテトラゾリウムバイオレット、
1〜1000mM程度の塩化カリウム、1〜1000mM程度の塩化マ
グネシウム、50〜5000 unit/L程度のヒポキサンチンホ
スホリボシルトランスフェラーゼ、5〜500 unit/L程度
のキサンチンデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼを含む5
〜500mM程度のトリス塩酸緩衝液(好ましくはpH 6.5〜
8.0程度)を用いて、25〜37℃で10〜120分反応させた
後、生成するホルマザンを547nm程度の波長で比色定量
すればよい。
【0044】第2の方法は、ピロリン酸を含む測定試料
に必要量のイノシン酸またはキサンチル酸を添加し、ヒ
ポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(EC
2.4.2.8)およびキサンチンデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.
1.204)/オキシダーゼ(EC 1.1.3.22)を作用させ、生
成する過酸化水素またはスーパーオキシドを測定するも
のである。
【0045】本測定方法では、イノシン酸とキサンチル
酸双方を同時に用いることもできる。イノシン酸および
キサンチル酸のいずれを基質として用いた場合において
も、スーパーオキシド(O)が一旦生成するが、適当
な化学発光物質(例えばルミノールなど)と共存させる
ことにより、生成したスーパーオキシドを過酸化水素で
はなく、直接発光種に導くことができるため、化学発光
強度を測定することにより、ピロリン酸量を測定するこ
とができる。一方、化学発光試薬を用いない場合にはス
ーパーオキシドはすみやかに過酸化水素に変換する。そ
の場合の反応は以下の反応式で表すことができ、測定さ
れる過酸化水素量とピロリン酸量は下記反応式で示され
るように、相関性があり、ピロリン酸量が測定できる。
【0046】
【化2】
【0047】各試薬および酵素の添加順序は問うところ
ではなく、いずれを先に加えてもよいし、これらを混合
物として添加してもよい。
【0048】第2の方法を用いてピロリン酸を測定する
場合には、通常は0.1〜100mM程度のイノシン酸、0.1〜
100mM程度の酸素、1〜1000mM程度の塩化カリウム、1〜1
000mM程度の塩化マグネシウム、50〜5000 unit/L程度の
ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ、5
〜500 unit/L程度のキサンチンデヒドロゲナーゼ/オキ
シダーゼを含む5〜500mM程度のトリス塩酸緩衝液(好ま
しくはpH 6.5〜8.0程度)を用いて、25〜37℃で10〜120
分反応させ、生成する過酸化水素を公知の方法で測定す
ることにより、相関的にピロリン酸を定量することがで
きる。
【0049】この方法は、従来のピロリン酸測定方法で
は満足のいく検出感度が得られなかったことから、従来
法で検出感度の高い過酸化水素に誘導して検出すること
によりピロリン酸の検出感度を上昇させることを目的と
して開発されたものである。過酸化水素に誘導すること
の利点は検出感度が高く、かつ測定が紫外可視分光光度
計などの安価で汎用性の高い装置もしくは、化学発光検
出器や蛍光検出器などの高感度装置のいずれでも測定で
きること、過酸化水素が溶液中で安定なことが挙げられ
る。
【0050】過酸化水素の検出に関しては、試薬を用い
ての検出方法など数多くの従来法を用いて検出できる。
その最も簡単な態様として、本測定方法では過酸化水素
との1回以上の反応に応じて色シグナルを提供する試薬
を用いて過酸化水素を検出する方法を用いることができ
る。このような方法のうちの一つは、還元型パテントブ
ルーおよびペルオキシダーゼの存在下で、生成する青色
の呈色を640nmの波長で評価するものである。
【0051】第3の方法は、ピロリン酸を含む測定試料
に、必要量のオキサロ酢酸を添加し、ホスホエノールピ
ルビン酸カルボキシキナーゼ(ピロリン酸)(EC 4.1.
1.38)を作用させ、生成する二酸化炭素を測定する方法
である。該反応は以下の反応式で示される。
【0052】
【化3】
【0053】上記試薬および酵素の添加順序は問うとこ
ろではなく、いずれを先に加えてもよいし、これらを混
合物として添加してもよい。
【0054】ピロリン酸を測定しようとする場合には、
例えば0.1〜1000mM程度のオキサロ酢酸、1〜1000mM程度
の塩化マグネシウム、0.01〜5 unit/ml程度のホスホエ
ノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(ピロリン酸)を
含む5〜500mM程度のトリス塩酸緩衝液(好ましくはpH
6.5〜9.0程度)を用いて、25〜37℃で10〜120分反応さ
せればよい。生成する二酸化炭素の生成量を測定するこ
とにより、ピロリン酸を測定することができる。二酸化
炭素の測定方法としては、公知の方法を用いることがで
きる。
【0055】第4の方法は、ピロリン酸を含む測定試料
にフェニルアラニンラセマーゼ(EC5.1.1.11)を作用さ
せる方法である。ピロリン酸を含む測定試料に、D-フェ
ニルアラニン、アデノシン二リン酸を添加し、フェニル
アラニンラセマーゼ(EC 5.1.1.11)を作用させ、生成
するL-フェニルアラニンを測定する。該反応は以下の反
応式で示される。
【0056】
【化4】
【0057】各試薬および酵素の添加順序は問うところ
ではなく、いずれを先に加えてもよいし、これらを混合
物として添加してもよい。
【0058】基質としてD-フェニルアラニン、アデノシ
ン二リン酸、酵素としてフェニルアラニンラセマーゼが
必要であり、通常は0.1〜1000mM程度のD-フェニルアラ
ニン、0.1〜1000mM程度のアデノシン二リン酸、0.01〜5
unit/ml程度のフェニルアラニンラセマーゼを含む5〜5
00mM程度のトリス塩酸緩衝液(pH 6.5〜8.0程度)を用
いて、25〜37℃で10〜120分反応させればよい。生成す
るL-フェニルアラニンの生成量は旋光検出器を用いて測
定することにより、ピロリン酸を測定することができ
る。
【0059】第5の方法は、ピロリン酸を含む測定試料
にアデノシン三リン酸スルフリラーゼ(EC 2.7.7.4)を
作用させる方法である。ピロリン酸を含む測定試料に基
質としてアデニリル硫酸を添加し、アデノシン三リン酸
スルフリラーゼ(EC 2.7.7.4)を作用させ、生成する硫
酸イオンを測定する。
【0060】
【化5】
【0061】各試薬および酵素の添加順序は問うところ
ではなく、いずれを先に加えてもよいし、これらを混合
物として添加してもよい。
【0062】ピロリン酸を測定しようとする場合には、
通常は0.1〜1000mM程度のアデニリル硫酸、0.1〜100mM
程度のエチレンジアミンテトラ酢酸、0.01〜1%程度の
牛血清アルブミン、1〜100mM程度の酢酸マグネシウム、
0.001〜1mM程度のジチオトレイトール、0.01〜5 unit/m
l程度のアデノシン三リン酸スルフリラーゼを含む5〜50
0mM程度のトリス酢酸緩衝液(pH 6.5〜8.0程度)を用い
て、25〜37℃で1〜50分反応させ、生成する硫酸イオン
を公知の方法を用いて測定することにより、ピロリン酸
を定量することができる。例えば、生成する硫酸イオン
を塩酸酸性下で塩酸バリウムを加えて反応させ、生成し
た硫酸バリウムの濁りを比濁計を用いて測定することに
より、ピロリン酸を測定することができる。
【0063】本発明のピロリン酸測定方法において用い
られる試薬及び酵素は、試薬キットの構成品として供給
されることが有利である。このような試薬キットの構成
品は、所定の方法等に応じて適切な濃度で提供され、予
め蓋付き容器に分注されていることが望ましい。本発明
により提供される試薬キットに含まれる構成品は、測定
試料及び測定方法等に応じて必要とされる試薬及び酵素
各々を単独で含有するもの、あるいは2種以上の試薬又
は酵素の混合物である。これら構成品たる試薬及び酵素
は、必要な安全性及び取り扱いの簡便さの観点から適宜
包装(乾式又は湿式)され得る。本試薬キットを用い
て、ピロリン酸を検知する手段としては、紫外可視分光
光度計、蛍光分光光度計、化学発光検出器などの高度な
光学機器を用いた精密定量の他に、ピロリン酸の有無を
確認するための簡易判定として、肉眼による色見本との
濃淡比較もしくは写真やCCDカメラ等による呈色または
蛍光、発光の濃淡によっておおよその濃度を知ることも
可能である。パソコンによる色データの時間変化などに
より、おおよその濃度とその時間変化から、菌の定量に
も利用できる。
【0064】本発明のピロリン酸の検知・定量方法は各
種核酸増幅法による核酸の検知・定量に極めて有用であ
る。すなわち、PCRは勿論、LAMP法、ICAN法
など核酸増幅に伴いピロリン酸が同時に生成される場合
に、本発明のピロリン酸の検知・定量方法を利用するこ
とにより、有害な試薬を用いることなく、高感度且つ簡
便に核酸を検知・定量することが実用的なものとなっ
た。
【0065】以下、核酸増幅法としてPCR法を用いた
場合に本発明のピロリン酸の検知・定量方法を利用した
核酸の検知・定量方法について詳しく説明する。
【0066】PCR反応は以下の様に反応しピロリン酸
を副生成物として遊離する。従って、ピロリン酸(PP
i)生成量は増幅DNA量に比例する。
【0067】
【化6】
【0068】本発明によりウイルス等の初期鋳型核酸量
を定量する場合は、PCRによって指数関数的にピロリ
ン酸が生成することを利用する。PCR反応生成物は、
反応初期にはほぼ指数関数的増加を示し、十分なサイク
ル数PCRを行った場合は、初期鋳型核酸量に関係なく
ほぼ同じ量のPCR反応生成物が得られる。従ってPC
R反応生成物がある一定量に達するサイクル数(CT)
は初期鋳型核酸量と逆相関の関係にある。またこの関係
が成り立つためには初期鋳型核酸量が異なっていても指
数増幅期の増幅率が等しくなければならない。標的配列
が同じ場合はこの関係が成立しているため、CTから初
期鋳型核酸量を推定することが可能である。本発明では
サイクル数を変化させてPCR反応を行い、各サイクル
数におけるピロリン酸の生成量から初期鋳型核酸量を定
量する方法を用いる。
【0069】初期鋳型核酸量の定量には、同一サンプル
において例えば1〜40サイクルの範囲でサイクル数を
変化させてPCR反応を行い、各サンプルの遊離ピロリン
酸量を検出する工程が含まれるため、好ましくは連続的
な自動化された方法で行われる。
【0070】従って、本発明による核酸の検知・定量方
法は、核酸を含有する試料溶液を加熱して核酸を一本鎖
にする加熱変性の第1の工程と、前記第1の工程で得ら
れた一本鎖核酸に、少なくとも1つの特定塩基配列に対
し相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドプライマー
をアニーリングさせることによりプライミング核酸を生
成させる第2の工程と、前記第2の工程で生成したプラ
イミング核酸に4種のデオキシリボヌクレオシド三リン
酸とDNAポリメラーゼを作用させ、伸長反応させてD
NA相補鎖を合成するとともに、ピロリン酸を遊離させ
る第3の伸長反応の工程と、前記第3の工程で遊離した
ピロリン酸を、上記5つの核酸の検知・定量方法のうち
いずれか1つの方法を用いて検知・定量する第4の工程
とを具備し、試料溶液が環流することにより、前記第
1、第2、第3及び第4の工程が順次複数回循環して行
われるようになっている(以下、「試料−環流方式」と
も言う。)ことが好ましい。
【0071】さらに、本発明による核酸の検知・定量方
法は、前記第3の工程における伸長反応がDNAポリメ
ラーゼを固定化した反応器中で行われ、前記第4の工程
におけるピロリン酸の変換が酵素を固定化した反応器中
で行われることが好ましく、かかる本発明による核酸の
検知・定量方法を用いれば、従来法であるルシフェリン
・ルシフェラーゼ法の原理を用いて有効に核酸を検知・
定量することが可能になることもまた、本発明者等によ
り見出された。
【0072】すなわち、上述した本発明による核酸の検
知・定量方法において、ピロリン酸を含む溶液に、ピロ
リン酸を定量するための試薬としてアデニリル硫酸およ
びルシフェリンを添加した溶液を試料溶液として用い、
前記第4の工程においてピロリン酸の変換が行われる反
応器に固定化される酵素としてアデノシン三リン酸スル
フリラーゼおよびルシフェラーゼを用いる。そして、酵
素の作用によりピロリン酸が変換され、生成する物質と
して光を検知・定量する。本発明の試料−環流方式によ
れば瞬時の光の検出が可能となり、核酸を検知・定量す
ることができる。
【0073】本発明のピロリン酸の検知・定量方法を用
いての初期鋳型核酸量の測定は、核酸増幅法としてPC
R法を用いた場合を例にとれば従来のPCR反応用の装置
である温度−循環方式を用いて実施することができる
が、特に上記試料−環流方式による初期鋳型核酸量の測
定は、以下に詳述する本発明の試料−環流方式による装
置(以下、「試料−環流装置」とも言う。)にて実施す
ることが可能となる。
【0074】すなわち、核酸増幅法としてPCR反応を
利用した場合の本発明の試料−環流方式による測定を行
うために必要な試料−環流装置のうち、好ましい態様で
は、ガラスやプラスチック基盤上に、PCR反応に必要
な温度変化や酵素反応などを促す回路を微細加工し、溝
に垂らした試料溶液を電気的に移動させながら、PCR
反応を順次行わせる構成となっている。より詳細には、
本発明により提供される装置は、加熱変性を行う第1の
処理部と、アニーリングを行う第2の処理部と、DNA伸
長反応を行いピロリン酸を遊離させる第3の処理部と、
前記第3の処理部で遊離したピロリン酸に特定の酵素を
作用させ、該ピロリン酸を他の物質に変換する第4の処
理部と、前記第4の処理部で得られた生成物を検知・定
量する第5の処理部とを備え、試料溶液が前記第1ない
し第5の処理部を順次複数回循環するための流路を有
し、例えば電気的作用により試料溶液が前記流路を前記
第1ないし第5の順に複数回循環する構成となってい
る。
【0075】更に好ましくは、前記第3の処理部がDN
Aポリメラーゼを固定化した反応器を備え、前記第4の
処理部が前記酵素を固定化した反応器を備える。
【0076】本発明の試料−環流装置を用いることによ
り、核酸の非特異的増幅を抑制することができ、かつ反
応副生成物であるピロリン酸の蓄積や酵素の失活を抑制
することが可能となる。
【0077】また、本発明のピロリン酸測定方法を用い
て、核酸の有無の検出または定量を行おうとする場合に
用いられる試薬及び酵素は、試薬キットの構成品として
供給されることが有利である。このような試薬キットの
構成品としては、上記ピロリン酸の検知・定量法法にお
いて用いられる試薬に加え、更に核酸を増幅するために
必要な試薬を含む。核酸を増幅するために必要な試薬と
しては、プライマー類、コファクター類、ヌクレオチド
−3−リン酸類等を挙げることができ、所定の方法等に
応じて適切な濃度で提供される。核酸増幅に使用される
試薬の最低量、および各々の適当な範囲は当該技術分野
で周知である。
【0078】本発明によれば、色素生成による判定で
は、特別に検出装置を使わず、特定の核酸の存在の有無
が目視で簡易に判定することも可能である。
【0079】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、実施例は例示のために提示するものであって、ど
のようにも本発明を限定することを意図するものではな
い。
【0080】[実施例1]1mMイノシン酸、1mMパラヨード
ニトロテトラゾリウムバイオレット、100mM塩化カリウ
ム、10mM塩化マグネシウム、50 unit/Lヒポキサンチン
ホスホリボシルトランスフェラーゼ、50 units/Lキサン
チンデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼを含む50mMトリス
塩酸緩衝液(pH 7.4)1mlに既知濃度のピロリン酸溶液
5μlを加え、37℃で10分反応させた後、546nm
で比色定量した。そのときのピロリン酸の検量線を図1
に示す。本実施例の結果から、本発明の方法を用いて精
度よくピロリン酸を測定できることがわかる。
【0081】[実施例2]アマシャムファルマシアバイオ
テク(株)のReady-To-Go PCR Breadsを用いて、PCR法
による核酸の増幅を行った。PCRを行う反応溶液はキッ
ト添付のControlLambda DNA および1組のプライマーを
用いて、キット添付のプロトコールに従って調製した。
そして、変性(95℃、1分)、アニーリング(55℃、1
分)、DNA伸長反応(72℃、1分)のサイクルを、5、
10、15、20、24、26、28、30サイクル行
った。反応溶液の組成は以下のとおりである。
【0082】 反応溶液の組成(PCR Breads 1ビーズ中) Control Lambda DNA 1μl Control Primer 1 1μl Control Primer 2 1μl 滅菌蒸留水 22μl PCR終了後、5μlの反応溶液に対して、実施例1と同様
の方法を用いて、546nmで比色定量した。そのときの
吸光度とサイクル数の関係を図2に示す。
【0083】本実施例の結果から、本発明の方法を用い
てピロリン酸を測定することにより、PCR反応の過程
で指数関数的に生成するピロリン酸を精度よくモニター
することができた。従って、本発明は初期鋳型核酸量の
定量に有効であることが示された。
【0084】[実施例3]図3に本発明の核酸定量装置の
一態様を示す。標準的な濃度のイノシン酸、テトラゾリ
ウム塩、塩化カリウム、塩化マグネシウムを含むトリス
塩酸緩衝液(pH 7.4)が入った容器1から送液ポンプ2
で流路を通液状態にする。
【0085】(1)核酸を含有する液体に、1組のプラ
イマー、デオキシリボヌクレオシド三リン酸を添加し試
料とする。
【0086】(2)試料注入口3から(1)を入れる。
【0087】(3)高温加熱部4(95℃)で核酸は1本
鎖になる。
【0088】(4)低温加熱部5(55℃)で1本鎖核酸
にプライマーがアニーリングする。
【0089】(5)中温加熱部6(72℃)内に設置され
たDNAポリメラーゼを固定化したリアクター7内で1本
鎖核酸は伸長し、かつピロリン酸が遊離する。
【0090】(6)酵素反応部8(37℃)内に設置され
たヒポキサンチンホスポリボシルトランスフェラーゼ並
びにキサンチンデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼを固定
化したリアクター9内で色素(ホルマザン)が生成す
る。
【0091】(7)色素量(ホルマザン量)を可視光吸
収検出器10で検出する。
【0092】(8)データはパソコン11に表示かつ蓄
積される。
【0093】(1)から(8)を1〜40回繰り返した
のち、試料は容器12に回収される。
【0094】
【発明の効果】詳述したように、本発明により、有害な
試薬を用いることなく、使用する試薬も安価で高精度に
ピロリン酸を定量することが可能となった。更に、本発
明のピロリン酸定量法を利用して、特定核酸の有無を判
別できることを見出した。また、固定化酵素を用いた試
料−環流方式を用いた核酸定量方法および装置を用いる
ことにより、核酸の非特異的増幅を抑制することがで
き、かつ反応副生成物であるピロリン酸の蓄積や酵素の
失活を抑制することを見出した。従って、従来のPCRの
欠点を克服した新しい核酸増幅方法の初期鋳型核酸の定
量方法およびそのための装置が、本発明により提供され
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のピロリン酸定量方法を用いて得られ
たピロリン酸濃度と吸光度との関係を示す図。
【図2】 本発明の核酸定量方法を用いて得られたサイ
クル数と吸光度の関係を示す図。
【図3】 本発明の核酸定量装置の一形態を示す模式
図。
【符号の説明】
1,12・・・容器、2・・・送液ポンプ、3・・・試料注入
口、4・・・高温加熱部、5・・・低温加熱部、6・・・中温加
熱部、7,9・・・リアクター、8・・・酵素反応部、10・・
・可視光吸収検出器、11・・・パソコン、12・・・分取容
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B029 AA07 AA23 BB16 CC03 FA12 HA10 4B063 QA01 QQ41 QQ89 QR03 QR04 QR07 QR08 QR18 QR19 QR32 QR42 QR49 QR50 QR55 QR62 QR66 QR82 QS25 QS28 QS32 QS36 QX01 QX02

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピロリン酸を含む溶液に、イノシン酸お
    よび/またはキサンチル酸およびテトラゾリウム塩を添
    加する工程と、ヒポキサンチンホスホリボシルトランス
    フェラーゼおよびキサンチンデヒドロゲナーゼ/オキシ
    ダーゼを作用させピロリン酸をホルマザンに変換する工
    程と、生成するホルマザンを検知・定量する工程とを具
    備することを特徴とする、ピロリン酸の検知・定量方
    法。
  2. 【請求項2】 ピロリン酸を含む溶液に、イノシン酸お
    よび/またはキサンチル酸を添加する工程と、ヒポキサ
    ンチンホスホリボシルトランスフェラーゼおよびキサン
    チンデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼを作用させピロリ
    ン酸を過酸化水素またはスーパーオキシドに変換する工
    程と、生成する過酸化水素またはスーパーオキシドを検
    知・定量する工程とを具備することを特徴とする、ピロ
    リン酸の検知・定量方法。
  3. 【請求項3】 ピロリン酸を含む溶液に、オキサロ酸を
    添加する工程と、ホスホエノールピルビン酸カルボキシ
    キナーゼ(ピロリン酸)を作用させピロリン酸を二酸化
    炭素に変換する工程と、生成する二酸化炭素を検知・定
    量する工程とを具備することを特徴とする、ピロリン酸
    の検知・定量方法。
  4. 【請求項4】 ピロリン酸を含む試料溶液に、D−フェ
    ニルアラニンとアデノシン二リン酸を添加する工程と、
    フェニルアラニンラセマーゼを作用させピロリン酸をL
    −フェニルアラニンに変換する工程と、生成するL−フ
    ェニルアラニンを検知・定量する工程とを含むことを特
    徴とする、ピロリン酸の検知・定量方法。
  5. 【請求項5】 ピロリン酸を含む試料溶液に、アデニリ
    ル硫酸を添加する工程と、アデノシン三リン酸スルフリ
    ラーゼを作用させピロリン酸を硫酸イオンに変換する工
    程と、生成する硫酸イオンを検知・定量する工程とを含
    むことを特徴とする、ピロリン酸の検知・定量方法。
  6. 【請求項6】 核酸の検知・定量方法であって、試料溶
    液中の核酸を増幅する工程と、前記増幅後の試料溶液に
    含有されるピロリン酸を請求項1〜5のいずれか1項に
    記載の方法を用いて検知・定量する工程と、を含むこと
    を特徴とする、核酸の検知・定量方法。
  7. 【請求項7】 核酸の検知・定量方法であって、核酸を
    含有する試料溶液を加熱して核酸を一本鎖にする加熱変
    性の第1の工程と、前記第1の工程で得られた一本鎖核
    酸に、少なくとも1つの特定塩基配列に対し相補的な配
    列を有するオリゴヌクレオチドプライマーをアニーリン
    グさせることによりプライミング核酸を生成させる第2
    の工程と、前記第2の工程で生成したプライミング核酸
    に4種のデオキシリボヌクレオシド三リン酸とDNAポ
    リメラーゼを作用させ、伸長反応させてDNA相補鎖を
    合成するとともに、ピロリン酸を遊離させる第3の伸長
    反応の工程と、前記第3の工程で遊離したピロリン酸
    を、請求項1ないし5のいずれか1項記載の方法を用い
    て検知・定量する第4の工程とを具備する、核酸の検知
    ・定量方法。
  8. 【請求項8】 前記第3の工程における伸長反応がDN
    Aポリメラーゼを固定化した反応器中で行われ、前記第
    4の工程におけるピロリン酸の変換が酵素を固定化した
    反応器中で行われることを特徴とする、請求項7に記載
    の核酸の検知・定量方法。
  9. 【請求項9】 核酸とアデニリル硫酸とルシフェリンを
    含有する試料溶液を加熱して核酸を一本鎖にする加熱変
    性の第1の工程と、前記第1の工程で得られた一本鎖核
    酸に、少なくとも1つの特定塩基配列に対し相補的な配
    列を有するオリゴヌクレオチドプライマーをアニーリン
    グさせることによりプライミング核酸を生成させる第2
    の工程と、前記第2の工程で生成したプライミング核酸
    に4種のデオキシリボヌクレオシド三リン酸とDNAポ
    リメラーゼを作用させ、伸長反応させてDNA相補鎖を
    合成するとともに、ピロリン酸を遊離させる第3の伸長
    反応の工程と、前記第3の工程で遊離したピロリン酸
    に、酵素であるアデノシン三リン酸スルフリラーゼおよ
    びルシフェラーゼを作用させ生成する物質として光を検
    知・定量する第4の工程とを具備する核酸の検知・定量
    方法であって、前記第3の工程における伸長反応がDN
    Aポリメラーゼを固定化した反応器中で行われ、前記第
    4の工程におけるピロリン酸の変換が前記酵素を固定化
    した反応器中で行われることを特徴とする、核酸の検知
    ・定量方法。
  10. 【請求項10】 試料溶液が環流することにより、前記
    第1、第2、第3及び第4の工程が順次複数回循環して
    行われることを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1
    項記載の核酸の検知・定量方法。
  11. 【請求項11】 核酸を含有する試料溶液を加熱して核
    酸を一本鎖にする第1の処理部と、前記第1の処理部で
    得られた一本鎖核酸に、少なくとも1つの特定塩基配列
    に対し相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドプライ
    マーをアニーリングさせることによりプライミング核酸
    を生成させる第2の処理部と、前記第2の処理部で得ら
    れたプライミング核酸に4種のデオキシリボヌクレオシ
    ド三リン酸とDNAポリメラーゼを作用させ、伸長反応
    させてDNA相補鎖を合成するとともに、ピロリン酸を
    遊離させる第3の処理部と、前記第3の処理部で遊離し
    たピロリン酸に請求項1ないし5のいずれか1項記載の
    酵素を作用させ、該ピロリン酸を変換する第4の処理部
    と、前記第4の処理部で得られた生成物を検知・定量す
    る第5の処理部とを備えた、核酸を検知・定量するため
    の装置。
  12. 【請求項12】 前記第3の処理部がDNAポリメラー
    ゼを固定化した反応器を備え、前記第4の処理部が前記
    酵素を固定化した反応器を備えることを特徴とする、請
    求項11に記載の核酸を検知・定量するための装置。
  13. 【請求項13】 試料溶液が前記第1ないし第5の処理
    部を順次複数回循環するための流路を有することを特徴
    とする、請求項11又は12に記載の核酸を検知・定量
    するための装置。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載のピロリン酸の検出・
    定量方法に有用な試薬キットであって、ピロリン酸とイ
    ノシン酸および/またはキサンチル酸とテトラゾリウム
    塩とヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ
    とキサンチンデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼとを、各
    々単独で含有する試薬として、またはいずれか2種以上
    の混合試薬として含む試薬キット。
  15. 【請求項15】 請求項2に記載のピロリン酸の検出・
    定量方法に有用な試薬キットであって、ピロリン酸とイ
    ノシン酸および/またはキサンチル酸とヒポキサンチン
    ホスホリボシルトランスフェラーゼとキサンチンデヒド
    ロゲナーゼ/オキシダーゼと生成する過酸化水素または
    スーパーオキシドを検知する試薬とを、各々単独で含有
    する試薬として、またはいずれか2種以上の混合試薬と
    して含む試薬キット。
  16. 【請求項16】 請求項3に記載のピロリン酸の検出・
    定量方法に有用な試薬キットであって、ピロリン酸とオ
    キサロ酢酸とホスホエノールピルビン酸カルボキシキナ
    ーゼと生成する二酸化炭素を検知あるいは定量する試薬
    とを、各々単独で含有する試薬として、またはいずれか
    2種以上の混合試薬として含む試薬キット。
  17. 【請求項17】 請求項4に記載のピロリン酸の検出・
    定量方法に有用な試薬キットであって、ピロリン酸とD-
    フェニルアラニンとアデノシン二リン酸とフェニルアラ
    ニンラセマーゼと生成するL-フェニルアラニンを検知あ
    るいは定量する試薬とを、各々単独で含有する試薬とし
    て、またはいずれか2種以上の混合試薬として含む試薬
    キット。
  18. 【請求項18】 請求項5に記載のピロリン酸の検出・
    定量方法に有用な試薬キットであって、ピロリン酸とア
    デニリル硫酸とアデノシン三リン酸スルフリラーゼと生
    成する硫酸イオンを検知あるいは定量する試薬とを、各
    々単独で含む試薬として、またはいずれか2種以上の混
    合試薬として含む試薬キット。
  19. 【請求項19】 標的とする核酸の検知・定量に有用な
    試薬キットであって、請求項7ないし11のいずれか1
    項記載の試薬キットに加え、更に核酸を増幅するために
    必要な試薬を含む試薬キット。
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