JP2003174221A - グレーティング固定装置及び狭帯域化レーザ装置 - Google Patents

グレーティング固定装置及び狭帯域化レーザ装置

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JP2003174221A
JP2003174221A JP2001370651A JP2001370651A JP2003174221A JP 2003174221 A JP2003174221 A JP 2003174221A JP 2001370651 A JP2001370651 A JP 2001370651A JP 2001370651 A JP2001370651 A JP 2001370651A JP 2003174221 A JP2003174221 A JP 2003174221A
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grating
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fixing device
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JP2001370651A
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Satoru Butsushida
了 仏師田
Motoharu Nakane
基晴 中根
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Gigaphoton Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グレーティングの回折面をレーザ光軸に対し
て強固に固定することが可能なグレーティング固定装置
及びこれを用いた狭帯域化レーザ装置を提供する。 【解決手段】 グレーティング(33)を固定するグレーテ
ィング固定装置において、入射光(21)の光軸(20)に対し
て固定された保持部材(31)と、前記保持部材(31)上に搭
載され、グレーティング(33)の回折面(33A)の光軸(20)
に対するあおり角度を調整するあおり機構(66)と、あお
り機構(66)の可動部を保持部材(31)又は保持部材(31)に
固定された部材に押しつけ、グレーティング(33)の振動
を抑制する圧接機構(67)とを備えたことを特徴とする、
グレーティング固定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グレーティングを
固定するグレーティング固定装置、及びこのグレーティ
ング固定装置を用いた狭帯域化レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、グレーティングによってレー
ザ光の波長を狭帯域化したレーザ装置が知られており、
例えば特開2000−171303号公報に示されてい
る。図9は、同公報に開示されたエキシマレーザ装置の
平面図を表しており、以下、図9に基づいて、従来技術
を説明する。
【0003】図9において、エキシマレーザ装置11
は、フッ素を含むレーザガスを封止したレーザチャンバ
12を備えている。レーザチャンバ12の内部には、一
対の主電極14,15が、図9中紙面と垂直方向に対向
して配置されている。エキシマレーザ装置11は、図示
しない高圧電源から、主電極14,15間に高電圧を印
加し、レーザガスを励起してパルス状のレーザ光21を
発生させる。レーザチャンバ12の内部には、レーザガ
スを主電極14,15間に送り込む図示しない送風機
と、レーザガスを冷却する図示しない熱交換器とが設置
されている。
【0004】レーザチャンバ12の前後部には、レーザ
光21を透過するフロントウィンドウ17及びリアウィ
ンドウ19が、それぞれ付設されている。レーザチャン
バ12の内部で発生したレーザ光21は、リアウィンド
ウ19を透過し、レーザチャンバ12後方(図9中左
方)に設けられた、レーザ光21を狭帯域化する狭帯域
化ユニット30の内部に入射する。
【0005】狭帯域化ユニット30は、狭帯域化ボック
ス31によって囲繞されている。狭帯域化ユニット30
は、レーザ光21のビーム幅を広げる例えば2個のエキ
スパンダプリズム32,32と、レーザ光21を回折す
るグレーティング33とを備えている。グレーティング
33の1面には、微細な溝が図9中紙面と垂直方向に多
数設けられており、レーザ光21を回折してその波長に
応じた角度に反射する。このように、溝を設けた面を、
グレーティング33の回折面33Aと言う。グレーティ
ング33は、グレーティング固定装置37上に搭載され
ている。
【0006】グレーティング33は、レーザ光21の特
定の波長及びその近傍の波長のみを、入射方向と逆向き
に反射し、レーザチャンバ12に戻す。従って、レーザ
光21のうち上記特定の波長のみが、グレーティング3
3と、レーザ光21を部分透過するフロントミラー16
との間で反射され、増幅される。これにより、レーザ光
21のスペクトル線幅が狭帯域化される。レーザ光21
の一部は、フロントミラー16を部分透過してエキシマ
レーザ装置11の前方に出射し、ステッパなどの露光機
25の露光用光として用いられる。
【0007】波長を狭帯域化されたエキシマレーザ装置
11においては、所定の波長のレーザ光21のみを増幅
させるため、グレーティング33の回折面33Aで反射
したレーザ光21を、正確にレーザチャンバ12の内部
に戻す必要がある。そのため、グレーティング固定装置
37は、レーザ光軸20に対して、回折面33Aの水平
面内(図9中紙面と平行な面内)における回転角度を合
わせるための、回転ステージ38を備えている。これは
レーザ光21の波長を所望の値に制御する役割も果たし
ている。またグレーティング固定装置37は、グレーテ
ィング33のあおり角度を精密に調整するための、あお
り機構66を備えている。これはレーザ光軸20を調整
して、レーザ光21のパルスエネルギーを最大にするた
めに必要である。
【0008】図10に、グレーティング固定装置37の
構成例を、図9におけるA−A断面図で示す。図10に
おいて、グレーティング33は、搭載台39上に設置さ
れ、L字型の固定ブラケット48から、図示しないネジ
によって押さえつけられて固定されている。搭載台39
は、回転ステージ38上に、あおり機構66を介して装
着されている。
【0009】あおり機構66は、球状のボール41,4
1、引きバネ42,42、及びあおりスクリュー43を
備えている。搭載台39は、引きバネ42,42の付勢
力によって下方に引かれ、回転ステージ38にねじ込ま
れたあおりスクリュー43によって、上方へ押されてい
る。あおりスクリュー43のねじ込み度合いを調整する
ことにより、図10中矢印44に示したように、搭載台
39の傾きが変わり、レーザ光軸20に対するグレーテ
ィング33のあおり角度を調整自在となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術には、このようなあおり機構66を介在させるこ
とにより、グレーティング33が外部から伝わった力に
より、振動しやすくなってしまうという問題がある。
【0011】例えば、同公報には開示されていないが、
エキシマレーザ装置11には上記送風機を駆動するため
のモータが搭載されている。モータや送風機の回転によ
り、レーザチャンバ12から狭帯域化ボックス31に振
動が伝わり、グレーティング33が引きバネ42の付勢
力を振りきって振動する。その結果、レーザ光21が正
確にレーザチャンバ12に戻らずにレーザ光21の出力
が変動したり、グレーティング33の回折面33Aに対
するレーザ光軸20の入射角が変化して、所望する波長
が得られなかったりするといった問題が生じる。
【0012】本発明は、上記の問題に着目してなされた
ものであり、グレーティングの回折面をレーザ光軸に対
して強固に固定することが可能なグレーティング固定装
置及びこれを用いた狭帯域化レーザ装置を提供すること
を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、本発明は、グレーティングを固定
するグレーティング固定装置において、入射光の光軸に
対して固定された保持部材と、前記保持部材上に搭載さ
れ、グレーティングの回折面の光軸に対するあおり角度
を調整するあおり機構と、あおり機構の可動部を保持部
材又は保持部材に固定された部材に押しつけ、グレーテ
ィングの振動を抑制する圧接機構とを備えている。これ
により、あおり機構が圧接機構によって固定されるの
で、グレーティングの振動が小さくなる。その結果、レ
ーザ光の波長や出力の変動が小さくなる。
【0014】また本発明は、前記圧接機構が皿バネを備
え、その付勢力によってあおり機構の可動部を保持部材
又は保持部材に固定された部材に押しつけている。皿バ
ネは、少ない変位量でありながら、強い力で圧接するこ
とができるため、小型の装置に適している。また、圧接
する力を所定値に調整することが容易であるので、押さ
える力が強くなり過ぎてグレーティングが歪んだり、押
さえる力が不足するということが少ない。
【0015】また本発明は、圧接機構が、保持部材又は
保持部材に固定された部材にねじ込まれた圧接スクリュ
ーを備えている。例えば、圧接スクリューの回転数やね
じ込み長さを調整することにより、容易に所望する力で
押さえつけることが可能である。
【0016】また本発明は、前記圧接機構が、グレーテ
ィングの上方に配設された皿バネと、皿バネの上方に配
設された圧接スクリューとを備え、圧接スクリューによ
って皿バネをたわませることにより、グレーティングを
保持部材又は保持部材に固定された部材に押しつけてい
る。即ち、グレーティングを保持部材に押しつけている
ので、確実に保持でき、振動が抑制できる。
【0017】また、狭帯域化レーザ装置が上記のような
グレーティング固定装置を備えることにより、レーザ光
の波長や出力の変動が防止される。
【0018】さらに、送風機を備えた狭帯域化レーザ装
置においては、送風機やこれを駆動するモータによる振
動が、必然的に生じる。そのため、本発明を応用してグ
レーティングの振動を抑制することの、効果が大きい。
【0019】特に、エキシマレーザ装置又はフッ素分子
レーザ装置のように、半導体露光用の光源として用いら
れるレーザ装置においては、波長のわずかな変動も露光
の不具合の原因となる。従って、本発明を応用してグレ
ーティングの振動を抑制することにより、波長の変動を
抑制する効果が大きい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、本発明
に係る実施形態を詳細に説明する。まず、第1実施形態
を説明する。図1は、本実施形態に係るエキシマレーザ
装置11の平面図を示している。図1において、エキシ
マレーザ装置11は、フッ素等のハロゲンガス、希ガ
ス、及び不活性ガスを含むレーザガスを封止したレーザ
チャンバ12を備えている。
【0021】レーザチャンバ12の内部には、一対の主
電極14,15が、図1中紙面と垂直方向に対向して配
置されている。エキシマレーザ装置11は、図示しない
高圧電源から、主電極14,15間にパルス状の高電圧
を印加し、レーザガスを励起してレーザ光21を発生さ
せる。レーザチャンバ12の内部には、レーザガスを主
電極14,15間に送り込む図示しない送風機と、レー
ザガスを冷却する図示しない熱交換器とが設置されてい
る。
【0022】レーザチャンバ12の前後両端部には、レ
ーザ光21を透過するフロントウィンドウ17及びリア
ウィンドウ19がそれぞれ配設されている。レーザチャ
ンバ12の内部で発生したレーザ光21は、リアウィン
ドウ19を透過し、レーザチャンバ12後方(図1中左
方)に設けられた、レーザ光21を狭帯域化する狭帯域
化ユニット30の内部に入射する。
【0023】図1に示すように狭帯域化ユニット30
は、レーザ光21のビーム幅を広げる例えば2個のエキ
スパンダプリズム32,32と、レーザ光21を回折す
る例えば略直方体形状のグレーティング33とを備えて
いる。グレーティング33の1面には、微細な溝が図1
中紙面と垂直方向に多数設けられており、レーザ光21
を回折してその波長に応じた角度に反射する。このよう
に、溝を設けた面を、グレーティング33の回折面33
Aと言う。
【0024】グレーティング33は、レーザ光21の特
定の波長のみを、入射方向と逆向きに反射し、レーザチ
ャンバ12に戻す。従って、レーザ光21のうち、特定
の波長及びその近傍の波長のみが、グレーティング33
と、レーザ光21を部分透過するフロントミラー16と
の間で反射され、増幅される。これにより、レーザ光2
1のスペクトル線幅が狭帯域化される。レーザ光21の
一部は、フロントミラー16を部分透過してエキシマレ
ーザ装置11の前方に出射し、ステッパなどの露光機2
5の露光用光として用いられる。
【0025】狭帯域化ユニット30は、狭帯域化ボック
ス31によって囲繞されている。狭帯域化ボックス31
には、清浄で反応性の低いパージガスを封止したパージ
ガスボンベ36が接続されており、常にパージガスを内
部に充満させている。パージガスは、配管入口(IN)
から入り、帯域化ボックス31に設けられた出口(OU
T)から外に出る。パージガスとしては、窒素が一般的
であるが、ヘリウムなどの不活性ガスでもよい。
【0026】図2に、レーザチャンバ12を外した状態
における、エキシマレーザ装置11の共振器の斜視図を
示す。図2に示すように、エキシマレーザ装置11のフ
レームベース62上には、2本のレール56,56が、
図2中手前から奥方向に向けて固定されている。
【0027】レール56には、キャビティロッド孔5
5,55が図2中手前と奥にそれぞれ設けられ、光学部
品を支持するキャビティロッド54,54が貫通してい
る。キャビティロッド孔55の内径は、キャビティロッ
ド54の外径よりもわずかに大きく、キャビティロッド
54はその長手方向に摺動自在となっている。
【0028】キャビティロッド54,54の両端部に
は、前後のキャビティ板53A,53Bが、それぞれ図
示しないネジ等で固定されている。キャビティ板53
A,53Bの上部には、さらに1本のキャビティロッド
54が、レーザ光21の光軸と直交する面内において、
他のキャビティロッド54,54とそれぞれ三角形の頂
点に位置するように配置されて固定されている。
【0029】レーザチャンバ12は、その下部に車輪6
1を備えており、この車輪61をレール56上に滑らせ
て、奥へ押し込む。そして、レール56上に固定された
ブラケット57,57の固定孔59,59と、レーザチ
ャンバ12に固定されたブラケット58,58の固定孔
60,60とを、図示しないボルト等で締結して固定す
る。
【0030】キャビティロッド54は、インバー等の熱
膨張率が非常に低い材質からなっており、上述したよう
にレール56に対して摺動自在となっている。従って、
レーザチャンバ12がパルス放電によって熱膨張を起こ
しても、キャビティ板53A,53Bは動くことがな
く、キャビティ板53A,53B同士の相対的な位置関
係が保たれるようになっている。
【0031】レーザチャンバ12前方(図2中右方)の
キャビティ板53Aには、フロントミラー16が固定さ
れている。また、レーザチャンバ12後方のキャビティ
板53Bには、内部にグレーティング33及びエキスパ
ンダプリズム32,32を配置した狭帯域化ボックス3
1が、固定されている。
【0032】図3に、狭帯域化ボックス31の内部に設
置された、グレーティング33を固定するためのグレー
ティング固定装置37の斜視図を示す。また、図4及び
図5に、グレーティング固定装置37の正面図及び側面
図をそれぞれ示す。尚、グレーティング33において、
溝が形成された回折面33Aの側をグレーティング33
の表側、他側をグレーティング33の裏側と言う。
【0033】図3〜図5において、グレーティング固定
装置37は、狭帯域化ボックス31の底板47に対して
回転自在の回転ステージ38を備えている。回転ステー
ジ38は、図示しないボルトにより、底板47に対して
固定できるようになっている。回転ステージ38の上方
には、グレーティング33を搭載する搭載台39が設け
られている。
【0034】また、グレーティング固定装置37は、グ
レーティング33の裏側面を押圧する波面調整スクリュ
ー40を備えている。この波面調整スクリュー40で、
グレーティング33の裏側面を押圧し、溝が刻まれた回
折面33Aの形状を変化させることにより、レーザ光2
1の波面を調整して最適化する。
【0035】回転ステージ38と搭載台39との間に
は、球状のボール41,41、引きバネ42,42、及
びあおりスクリュー43を備えたあおり機構66が介在
している。搭載台39は、引きバネ42,42の付勢力
によって回転ステージ38へ引かれ、回転ステージ38
にねじ込まれたあおりスクリュー43によって、上方へ
押されている。あおりスクリュー43のねじ込み度合い
を調整することにより、図5中矢印44に示したよう
に、搭載台39の傾き角度が変わり、レーザ光軸20に
対するグレーティング33のあおり角度を調整自在とな
っている。
【0036】狭帯域化ボックス31の底板47には、あ
おりスクリュー43を回転させてレーザ光軸20に対す
るグレーティング33のあおり角度を調整するための、
開口部45が設けられている。調整を行なわない時は、
この開口部45は、図示しないネジによってネジ止めさ
れた蓋46によって封止されている。
【0037】グレーティング33を搭載台39に固定す
る固定ブラケット48は、L字型の形状を有しており、
グレーティング33の裏側で、搭載台39にその一端部
48Aが固着されている。固定ブラケット48の他端部
48Bは、グレーティング33の左右両側端部に上方か
らかぶさるようになっており、固定ネジ68によって弱
めの力(例えば約1kg)でグレーティング33を下方へ
押さえつけて固定している。
【0038】そしてグレーティング固定装置37は、グ
レーティング33及び搭載台39を回転ステージ38に
対して強固に固定する、圧接機構67を備えている。圧
接機構67は、L字型の形状をした圧接ブラケット49
を備えている。圧接ブラケット49の一端部49Aは、
グレーティング33の裏側で、回転ステージ38に図示
しないネジなどで固定されている。圧接ブラケット49
の他端部49Bは、固定ブラケット48の間の、グレー
ティング33の略中央部に、上方からかぶさるようにな
っている。
【0039】グレーティング33の上面には、緩衝プレ
ート50が敷設されている。圧接ブラケット49と緩衝
プレート50との間には、皿バネ52が介挿されてい
る。皿バネ52は、圧接ブラケット49にねじ込まれた
圧接スクリュー51によって上方から押され、そのたわ
みによって、グレーティング33を回転ステージ38に
対して強固に押さえつける。この実施形態では、例えば
3個の皿バネ52を備えており、それぞれが約60kgの
力でグレーティング33を押さえつけているため、押さ
えつける力の総計は約180kgとなっている。
【0040】グレーティング33を押さえつける力とし
ては、180kgに限られるものではなく、次の2つの条
件を、共に満足するように定められる。即ち、1)あお
り機構66の可動部を強固に押さえつけ、グレーティン
グ33の振動を許容値よりも小さくするだけの、充分な
大きさの力であること。2)グレーティング33の回折
面33Aを歪ませてレーザ光21の波面に影響を与える
ほど、大きくない力であること。
【0041】次に、このグレーティング固定装置37を
用いて、グレーティング33をレーザ光軸20に対して
位置合わせを行ない、グレーティング33を強固に固定
する手順について、図6に示したフローチャートに基づ
いて説明する。尚、グレーティング33は、すでに固定
ブラケット48により、回転ステージ38に固定されて
いるものとする。
【0042】まず、回転ステージ38により、グレーテ
ィング33の水平面内(図1中紙面と平行な面内)にお
ける、レーザ光軸20に対する回転角度を合わせる(ス
テップS11)。次に、あおりスクリュー43を回転さ
せて、グレーティング33のレーザ光軸20に対するあ
おり角度を概略調整する(ステップS12)。
【0043】そして、波面調整スクリュー40を回転さ
せ、グレーティング33の回折面33Aの形状を歪めて
レーザ光21の波面が最適となるように、波面調整を行
なう(ステップS13)。その後、圧接スクリュー51
をねじ込み、グレーティング33を強固に固定する(ス
テップS14)。
【0044】皿バネ52は、JIS等に、例えばその高
さを2分の1までたわめると、どれだけの力がかかるか
が規定されている。従って、グレーティング33を押さ
えつける作業時には、まず弱い力で、圧接スクリュー5
1を皿バネ52に当たるまでねじ込む。そして、そこか
ら何回転させるかを予め定めておくことにより、グレー
ティング33を押さえつける力を、常に一定の力とする
ことが可能である。
【0045】そして、グレーティング33を強固に固定
した後、再度あおりスクリュー43を微動させて、あお
り角度を微調整する(ステップS15)。皿バネ52に
よってグレーティング33を強固に固定しても、あおり
スクリュー43を1回転の何分の1か程度は動かすこと
ができる。
【0046】これにより、グレーティング33のあおり
角度、回転角度、及び波面調整をすべて合わせた状態
で、グレーティング33が、狭帯域化ボックス31に対
して強固に固定される。狭帯域化ボックス31は、キャ
ビティ板53Bに固定されており、送風機などの振動に
よって、グレーティング33が振動することが非常に少
なくなる。その結果、グレーティング33とレーザ光軸
20との位置関係がずれることが少なくなり、レーザ光
21の中心波長やパルスエネルギーの変動が小さくな
る。
【0047】次に、第2実施形態について、説明する。
図7に、第2実施形態に係るグレーティング固定装置3
7の正面図を示す。図7において、圧接スクリュー51
は狭帯域化ボックス31の天板64にねじ込まれてお
り、その先端は、第2緩衝プレート63に当接してい
る。圧接スクリュー51の外側は、着脱自在の蓋65に
よって、封止されている。
【0048】第2緩衝プレート63と緩衝プレート50
との間には、皿バネ52が介装されている。圧接スクリ
ュー51を、さらに天板64にねじ込むことにより、第
1実施形態と同様に皿バネ52がたわんで、グレーティ
ング33を搭載台39に強固に押しつけて固定する。
【0049】第2実施形態に係る圧接機構67によれ
ば、このように天板64からグレーティング33を押さ
えつけているので、第1実施形態のように複雑な形状の
圧接ブラケット49が不要である。また、第1実施形態
の圧接ブラケット49が、片持ちでグレーティング33
を押さえつけているのに比較して、より強固な固定が可
能である。
【0050】次に、第3実施形態について説明する。図
8に、第3実施形態に係るグレーティング固定装置37
の側面図を示す。図8において、L字型の圧接ブラケッ
ト49は、その一端部49Aが回転ステージ38に固定
され、他端部49Bが、搭載台39の例えば他端部49
Bにかぶさるように構成されている。そして、圧接ブラ
ケット49の4隅には、圧接スクリュー51がねじ込ま
れ、皿バネ52を介して搭載台39を回転ステージ38
に対して強固に押さえつけている。
【0051】第3実施形態に係る圧接機構67によれ
ば、グレーティング33を押さえつけるのではなく、搭
載台39を押さえつけるようにしている。これにより、
押さえつけによってグレーティング33が歪むことがな
く、上記の条件2)によって定められるよりも、強い力
で搭載台39を押さえつけることができるので、振動を
より効果的に防止できる。また、第1実施形態に比較し
て、圧接ブラケット49の高さが低いので、圧接ブラケ
ット49の強度が上がり、より強い力で搭載台39を押
さえつけることができる。
【0052】尚、図8において、裏側の圧接ブラケット
49は、搭載台39の隅のみを押さえるのではなく、複
数の圧接スクリュー51を備えて、搭載台39の長手方
向全域にわたって押さえるようにしてもよい。また、第
3実施形態と、第1又は第2実施形態とを併用し、搭載
台39を押さえ、かつグレーティング33をも押さえる
ようにしてもよい。
【0053】尚、上記の説明は、エキシマレーザ装置を
例にとって行なったが、フッ素分子レーザ装置等の、グ
レーティングを用いてレーザ光を狭帯域化するレーザ装
置であれば、同様に応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るエキシマレーザ装置の側面
図。
【図2】レーザチャンバを外した状態の共振器の斜視図
【図3】第1実施形態に係るグレーティング固定装置の
斜視図。
【図4】第1実施形態に係るグレーティング固定装置の
正面図。
【図5】第1実施形態に係るグレーティング固定装置の
側面図。
【図6】第1実施形態に係る、グレーティングを強固に
固定する手順を示すフローチャート。
【図7】第2実施形態に係るグレーティング固定装置の
正面図。
【図8】第3実施形態に係るグレーティング固定装置の
側面図。
【図9】従来技術に係るエキシマレーザ装置の平面図。
【図10】図9のA−A断面図。
【符号の説明】
11:エキシマレーザ装置、12:レーザチャンバ、1
4:主電極、15:主電極、16:フロントミラー、1
7:フロントウィンドウ、19:リアウィンドウ、2
0:レーザ光軸、21:レーザ光、25:露光機、3
0:狭帯域化ユニット、31:狭帯域化ボックス、3
2:エキスパンダプリズム、33:グレーティング、3
6:パージガスボンベ、37:グレーティング固定装
置、38:回転ステージ、39:搭載台、40:波面調
整スクリュー、41:ボール、42:引きバネ、43:
あおりスクリュー、45:開口部、46:蓋、47:底
板、48:固定ブラケット、49:圧接ブラケット、5
0:緩衝プレート、51:圧接スクリュー、52:皿バ
ネ、53:キャビティ板、54:キャビティロッド、5
5:キャビティロッド孔、56:レール、57:ブラケ
ット、58:ブラケット、59:固定孔、60:固定
孔、61:車輪、62:ベース、63:第2緩衝プレー
ト、64:天板、65:蓋、66:あおり機構、67:
圧接機構、68:固定ネジ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 AA07 AA13 AA50 AA55 AA68 5F071 AA06 AA07 DD05 DD07 DD08 EE00 EE08 GG05 JJ01 JJ05 5F072 AA06 AA07 JJ13 KK01 KK07 KK18 KK24 MM08 MM11 MM18 SS06 TT05 TT22 YY09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グレーティング(33)を固定するグレーテ
    ィング固定装置において、 入射光(21)の光軸(20)に対して固定された保持部材(31)
    と、 前記保持部材(31)上に搭載され、グレーティング(33)の
    回折面(33A)の光軸(20)に対するあおり角度を調整する
    あおり機構(66)と、 あおり機構(66)の可動部を保持部材(31)又は保持部材(3
    1)に固定された部材に押しつけ、グレーティング(33)の
    振動を抑制する圧接機構(67)とを備えたことを特徴とす
    る、グレーティング固定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のグレーティング固定装置
    において、 前記圧接機構(67)が皿バネ(52)を備え、 その付勢力によってあおり機構(66)の可動部を保持部材
    (31)又は保持部材(31)に固定された部材に押しつけるこ
    とを特徴とするグレーティング固定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のグレーティング固定装置
    において、 前記圧接機構(67)が、保持部材(31)又は保持部材(31)に
    固定された部材にねじ込まれた圧接スクリュー(51)を備
    えたことを特徴とするグレーティング固定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のグレーティング固定装置
    において、 前記圧接機構(67)が、グレーティング(33)の上方に配設
    された皿バネ(52)と、 皿バネ(52)の上方に配設された圧接スクリュー(51)とを
    備え、 圧接スクリュー(51)によって皿バネ(52)をたわませるこ
    とにより、グレーティング(33)を保持部材(31)又は保持
    部材(31)に固定された部材に押しつけることを特徴とす
    るグレーティング固定装置。
  5. 【請求項5】 グレーティング(33)によって波長を狭帯
    域化された狭帯域化レーザ装置において、 請求項1〜4のいずれかに記載のグレーティング固定装
    置(37)を備えたことを特徴とする狭帯域化レーザ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の狭帯域化レーザ装置にお
    いて、 前記狭帯域化レーザ装置(11)が、主電極(14,15)間の放
    電によってレーザガスを励起するガスレーザ装置であ
    り、 レーザガスを主電極(14,15)間に送り込む送風機を備え
    たことを特徴とする狭帯域化レーザ装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の狭帯域化レーザ装置にお
    いて、 前記狭帯域化レーザ装置(11)が、エキシマレーザ装置又
    はフッ素分子レーザ装置であることを特徴とする狭帯域
    化レーザ装置。
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