JP2003173759A - 超高圧水銀ランプ - Google Patents
超高圧水銀ランプInfo
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- H01J61/18—Selection of substances for gas fillings; Specified operating pressure or temperature having a metallic vapour as the principal constituent
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Abstract
透を抑制した超高圧水銀ランプを提供すること。 【手段】 シリカガラスからなる発光管部に一対の電極
を対向配置しており、この発光管部内に希ガスおよびハ
ロゲンと、0.15mg/mm3以上の水銀を封入して
いる超高圧水銀ランプにおいて、発光管部内のハロゲン
量を1.0×10 −4μmol/mm3以上とし、かつ発
光管部内のMo量を0.5×10−5μmol/mm3以
下とするか、または発光管部内のハロゲン量を2.0×
10−4μmol/mm3以上とし、かつ発光管部内のM
o量を1.0×10−5μmol/mm3以下とした超高
圧水銀ランプとする。
Description
圧が15〜20MPaとなるショートアーク型超高圧水
銀ランプに関し、特に、液晶プロジェクター装置やDM
DTM(テキサス・インスツルメンツ社:デジタルミラ
ーデバイス)を使ったDLPTM(テキサス・インスツ
ルメンツ社:デジタルライトプロセッシング)プロジェ
クター装置の光源として使う超高圧水銀ランプに関す
る。
ェクター装置の光源として用いられる放電ランプとして
は、発光物質として水銀が0.15mg/mm3以上封
入されており、点灯時における動作圧が、例えば15〜
20MPaと、他の種類の放電ランプに比して高圧とな
る超高圧水銀ランプなどの高圧放電ランプが用いられて
いる。
ングステンよりなる放電電極が対向して配置された放電
空間を形成する発光管部内に、不活性ガス、水銀などの
発光物質と共に、当該発光管部の管壁の黒化や白濁によ
る失透などの現象が生じることを防止するためにハロゲ
ンが封入されている。
封止構造を形成する手法としては、発光管部および封止
管部とされる、例えばシリカガラス管の内部が減圧され
た状態とし、この状態の当該シリカガラス管の封止管部
外周をバーナーなどで加熱し、当該封止管部管壁を構成
するシリカガラスを軟化させて縮径させることによって
気密封止部を形成するシュリンクシール方式が好適に採
用されている。
ランプ点灯時の耐圧強度を確保する為に、一般的に排気
チップ部を有さない。そして、封止管部の金属箔及び外
部リード棒にMo(モリブデン)材料が使用される。
特開平2−148561号(米国特許5,109,18
1)公報によればCH2Br2の形態で、また特開平1
0−111317号公報によれば金属ハロゲン化物の形
態で封入されると開示されている。このような形態でハ
ロゲンが導入される場合、排気チップを有さない為に少
なくとも一方の封止管部はハロゲンの存在する雰囲気下
で封止されることとなる。このとき封止管部に存在する
Moは封止作業時の温度(約1600℃程度)でハロゲ
ン(例えばBr(臭素))および封止管部に残留してい
るO2(酸素)などと結びつき、MoBr4、MoO3
などの化合物として発光管部内に取り込まれる。
に取り込まれたMo化合物はランプ点灯時の発光管部温
度ではW(タングステン)化合物に比べて蒸気圧が低い
ために、発光管部内表面に付着したままとなり、長時間
点灯した際のランプ失透発生の核となることがわかって
きた。すなわち、Mo化合物が核となり、失透を発生・
成長させるために、結果としてランプの光束を著しく減
衰させることとなる。
は、長時間ランプを点灯した場合でも発光管部の失透を
抑制した超高圧水銀ランプを提供することにある。
求項1に記載の発明は、シリカガラスからなる発光管部
に一対の電極を対向配置しており、この発光管部内に希
ガスおよびハロゲンと、0.15mg/mm3以上の水
銀を封入している超高圧水銀ランプにおいて、発光管部
内のハロゲン量を1.0×10−4μmol/mm3以上
とし、かつ発光管部内のMo量を0.5×10−5μmo
l/mm3以下としたことを特徴とする超高圧水銀ラン
プとするものである。
ラスからなる発光管部に一対の電極を対向配置してお
り、この発光管部内に希ガスおよびハロゲンと、0.1
5mg/mm3以上の水銀を封入している超高圧水銀ラ
ンプにおいて、発光管部内のハロゲン量を2.0×10
−4μmol/mm3以上とし、かつ発光管部内のMo量
を1.0×10−5μmol/mm3以下としたことを特
徴とする超高圧水銀ランプとするものである。
実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の
高圧放電ランプの構成の一例を示す説明用断面図であ
る。この高圧水銀ランプは、楕円球状の発光管部11
と、その両端に連設されて管軸方向外方に伸びる直管状
の封止管部12とよりなる放電ランプ容器10を有して
なり、当該封止管部12内には、モリブデンよりなる金
属箔16が気密に埋設されて気密封止部18が形成され
ている。
(図において左方)の金属箔16の内端面から管軸方向
内方に突出して伸びる内部リード棒13の先端に形成さ
れた、タングステンよりなる陰極14と、他方(図にお
いて右方)の金属箔16の内端面から管軸方向内方に突
出して伸びる内部リード棒13の先端に形成された、タ
ングステンよりなる陽極15とが、発光管部11に囲繞
された放電空間17内において互いに対向する状態とさ
れている。19は、金属箔16の外端に電気的に接続さ
れた外部リード棒である。
される放電ランプ容器10は、例えばシリカガラスより
なるものであり、この放電ランプ容器10内には、例え
ば水銀などの発光物質やハロゲンなどの適宜の封入物
が、所定の封入量で封入されている。ここで、図の構成
を有する高圧放電ランプが、点灯時の動作圧が15〜2
0MPaの超高圧水銀ランプである場合には、例えば特
開平10−111317号公報によると0.16mg/
mm3以上の水銀が封入される。
内に存在するハロゲン(Br)量とMo量を変化させ
て、1種類当たり10本のサンプルランプを製作し、入
力電力200Wにて連続点灯実験を行った。
を測定した結果を図2の表に示す。◎印は点灯開始後約
1000時間以降で失透が開始し、○印は500〜10
00時間、△印は200〜500時間、×印は200時
間以内に失透が開始したことを示す。
−4μmol/mm3以上かつMo量が0.5×10−5
μmol/mm3以下であると、発光管部の失透開始時間
を遅らすことができた。
×10−4μmol/mm3以上かつMo量が1.0×1
0−5μmol/mm3以下の場合でも、発光管部の失透
開始時間を遅らすことができた。
10−4μmol/mm3一定として発光管部内のMo量
を0.5、1.0、2.0、6.0×10−5μmol/
mm 3と振って製作した各ランプの発光管部内Mo量と
発光管部の失透面積との関係を示している。
m3のランプであり、約1000時間以降に失透が開始
しており、○印はMo量1.0×10−5μmol/mm
3のランプであり、500〜1000時間で失透が開始
しており、△印はMo量2.0×10−5μmol/mm
3のランプであり、200〜500時間で失透が開始し
ており、×印はMo量6.0×10−5μmol/mm3
のランプであり、200時間未満で失透が開始してい
る。
取っており、◎印(Mo量0.5×10−5μmol/m
m3)では10本全てが1000時間以上で失透が開始
したことを表しており、○印(Mo量1.0×10−5
μmol/mm3)では10本全てが500〜1000時
間の間で失透が開始したことを表している。そして、こ
れら◎印、○印においては失透開始後の失透面積の増加
も少なくなっている。
の定量については、例えば、高周波誘導結合プラズマ発
光分光分析(ICP-MS法)を使用して行うことができる。
誘導結合プラズマを励起源とする発光分光分析であり、
高温のアルゴンプラズマに霧化した試料溶液を導入し、
発光スペクトル線を回折格子で分光し、そのスペクトル
線の波長と強度から元素の定性、定量分析をする。
存元素の影響を受けにくい。また、測定濃度範囲が広い
(直線性が広い)ため、検量線の水準が少なくてよい。
さらに、ppbレヘ゛ルの高い検出感度があるといったこと
が挙げられ、微量の金属を定量する手段として一般的に
よく用いられている。
図解して示している。まず、 放電ランプを放電空間(発光管部)を残したまま、矢
印の部分で切断する。 発光管部の真中でカットし、2ケに分解する。 この部分を硝酸と過酸化水素水からなる数十℃に加熱
した混酸に入れてMoを溶解させる。溶解させた後に溶
液を複数回に分けて吸い取る。 吸い取った溶液を別の容器に移し換える。 上記の溶液をICP−MS法にて定量分析を行い、M
o量を測量する。
−5μmol/mm3以下にし、発光管部内のハロゲン量
を所定量とする本発明に係る超高圧放電ランプの製造方
法は次のとおりである。
面図を示す。この図において、外部リード棒19、金属
箔16および陰極14の形成された内部リード棒13に
より陰極構成体30が形成されており、また、外部リー
ド棒19、金属箔16および陽極15の形成された内部
リード棒13により陽極構成体40が形成されている。
た放電ランプ容器形成管100内にハロゲン導入用ガス
を導入した後、封じきり、封じ部50を形成し、支持用
部材56で支える。そして、当該放電ランプ容器形成管
100の一部(図の横矢印部分)を冷却することによっ
て当該ハロゲン導入用ガスを凝縮させ、その状態におい
て当該放電ランプ容器形成管100の他端側に他方の気
密封止部を形成する。
の冷却源として液体窒素を用いることが好ましい。
放電ランプ容器形成管100内に陽極構成体40と共に
ハロゲン導入ガスをガスの形態で導入した後、このハロ
ゲン導入ガスを凝縮させた状態で他方の気密封止部の形
成を行うため、陽極構成体40を構成する金属箔16
と、導入されたハロゲン導入ガスに由来するハロゲンと
が反応することを抑制することができる。
発光管部内に封入することができ、しかも、金属箔に由
来する金属を含有する金属ハロゲン化合物などの不純物
が発光管部11内に導入されることを抑制することがで
きる。図中、Mは発光物質、55は支持用部材、20は
封じ部である。
ハロゲンが正確に封入され、点灯状態に弊害を及ぼす金
属箔に由来する金属ハロゲン化合物が放電ランプ容器内
に導入されることを抑制することから、放電ランプ容器
の管壁の黒化や白濁による失透などの現象が生じること
などによる経時的な照度低下が抑制される。従って、良
好な点灯状態を長時間保つことができる。
10−5μmol/mm3を超えて含むランプは、蒸気圧の
異なる封入ガス種を用い、凝縮条件を変化させることで
所定のハロゲン量、Mo量を封入した。また、金属箔の
酸化状態を変化させることでMo酸化物の形態でもMo
の封入量を制御した。
を有する直流型の超高圧水銀ランプを例に挙げて説明し
たが、交流型の超高圧水銀ランプであっても本発明の効
果に変わりはない。
ガラスからなる発光管部に一対の電極を対向配置してお
り、この発光管部内に希ガスおよびハロゲンと、0.1
5mg/mm3以上の水銀を封入し、発光管部内のハロ
ゲン量を1.0×10−4μmol/mm3とし、かつ発
光管部内のMo量を1.0×10−5μmol/mm3以
下とすることで、長時間ランプを点灯した場合でも発光
管部の失透を抑制した超高圧水銀ランプを得ることがで
きる。
×10−4μmol/mm3以上とし、かつ発光管部内の
Mo量を1.0×10−5μmol/mm3以下とするこ
とでで、長時間ランプを点灯した場合でも発光管部の失
透を抑制した超高圧水銀ランプとすることができる。
明用断面図である。
開始時間の関係を示す表である。
図である。
である。
明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 シリカガラスからなる発光管部に一対の
電極を対向配置しており、この発光管部内に希ガスおよ
びハロゲンと、0.15mg/mm3以上の水銀を封入
している超高圧水銀ランプにおいて、発光管部内のハロ
ゲン量を1.0×10−4μmol/mm3以上とし、か
つ発光管部内のMo量を0.5×10−5μmol/mm
3以下としたことを特徴とする超高圧水銀ランプ。 - 【請求項2】 シリカガラスからなる発光管部に一対の
電極を対向配置しており、この発光管部内に希ガスおよ
びハロゲンと、0.15mg/mm3以上の水銀を封入
している超高圧水銀ランプにおいて、発光管部内のハロ
ゲン量を2.0×10−4μmol/mm3以上とし、か
つ発光管部内のMo量を1.0×10−5μmol/mm
3以下としたことを特徴とする超高圧水銀ランプ。
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