JP2003173536A - 光ディスク装置及び記録倍速切替方法 - Google Patents

光ディスク装置及び記録倍速切替方法

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JP2003173536A
JP2003173536A JP2001370857A JP2001370857A JP2003173536A JP 2003173536 A JP2003173536 A JP 2003173536A JP 2001370857 A JP2001370857 A JP 2001370857A JP 2001370857 A JP2001370857 A JP 2001370857A JP 2003173536 A JP2003173536 A JP 2003173536A
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Application number
JP2001370857A
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English (en)
Inventor
Isato Masubuchi
勇人 増渕
Takanobu Sato
崇信 佐藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部温度と予め設定された閾値との比較に基
づいて記録倍速を切替え、温度上昇を抑え保証温度を超
えないようにする光ディスク装置及び記録倍速切替方法
を提供する。 【解決手段】 所定の記録倍速でディスク1に情報信号
を記録する光ディスク装置において、ディスク1を所定
の速度で回転駆動させるスピンドルモータ5と、このモ
ータ5によって回転駆動されたディスク1に対して、光
ビームを照射して情報信号を記録するピックアップ7
と、モータ5及びピックアップ7が内設された筐体と、
この筐体内に設けられ内部温度を測定する温度センサー
33と、温度センサー33で測定された内部温度と予め
設定される閾値とを比較する温度比較手段と、温度比較
手段による比較結果に基づいて、記録倍速を変化させる
記録倍速切替手段とを具備することを特徴とする光ディ
スク装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報信号を光ディ
スクに記録する際にその記録倍速を制御する光ディスク
装置及び記録倍速切替方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、情報信号を高密度に記録し且つ再
生することを目的として、該情報信号を光ディスクに記
録し、再生時にこの情報信号を光ピックアップにより取
り出す光ディスク装置が開発されている。この光ディス
ク装置は、情報信号が記録された光ディスクに対し、光
ピックアップから例えばレーザ光等の所定波長のビーム
光を照射し、光ディスクからの反射光を受光すること
で、光ディスクに記録された情報信号を取り出せるよう
になっている。近年は、光ディスクに対する記録速度向
上のために、スピンドルモータの回転数を上昇させる技
術が進歩している。そのスピンドルモータの回転数が上
昇するに伴い、スピンドルモータやスピンドルモータ制
御部のドライバーICからの発熱量が増大し、更に光ピ
ックアップに内蔵された半導体レーザ、基板、チップ部
品やキャビネット等も同様に発熱量が増大する。この発
熱量が増大すると、光ディスク装置内の温度が大きく上
昇し、ドライバーICや光ピックアップ、光ディスク等
の保証温度を大きく超えてライトエラーを引き起こして
しまい、信号品質等に悪影響を及ぼす。しかしながら、
従来の光ディスク装置において重要視されるべき熱対策
については特に考慮されずに、各種部品の保証温度を大
きく超えても記録倍速を変えずに記録動作を行ってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の光デ
ィスク装置では、2倍速、4倍速等の低倍速記録と異な
り、12倍速、16倍速等の高倍速記録になるとスピン
ドルモータやドライバーIC、また光ピックアップ内の
半導体レーザ等の各種部品の発熱量が増大するため光デ
ィスク装置内の温度が大きく上昇してしまう。この温度
が大きく上昇すると、ドライバーICや半導体レーザ等
の各種部品や光ディスクの保証温度からあ大きく外れて
しまい、安定した記録ができずライトエラーになるとい
う問題があった。
【0004】本発明はこのような課題を解決するための
もので、ある一定の温度を上回る、或いは下回った場合
に記録速度を変化させて、保証温度を超えないように安
定した記録が行える光ディスク装置及び記録倍速切替方
法を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、所定の記録倍速でディスクに情報信
号を記録する光ディスク装置において、前記ディスクを
所定の速度で回転駆動させる駆動手段と、この駆動手段
によって回転駆動された前記ディスクに対して、光ビー
ムを照射して情報信号を記録するピックアップユニット
と、前記駆動手段及び前記ピックアップユニットが内設
された筐体と、この筐体内に設けられ、内部温度を測定
する温度センサーと、前記温度センサーで測定された前
記内部温度と予め設定される閾値とを比較する温度比較
手段と、前記温度比較手段による比較結果に基づいて、
前記記録倍速を変化させる記録倍速切替手段とを具備す
ることを特徴とする。
【0006】上記の構成により、内部温度が予め設定さ
れた閾値と比較され、その比較結果に基づいて記録倍速
を切替えることで、温度上昇を抑え、各種部品のもつ保
証温度を超えないように防止して安定した記録動作を行
うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施する場合の形
態について図面に基づき説明する。
【0008】(第1の実施形態)図1は、本発明に係る
一実施形態の光ディスク装置の全体的な構成を示すブロ
ック構成図である。図1において、光ディスク1は、ポ
リメチルメタクリレートやポリカーボネイト等の透明な
合成樹脂よりなる円盤状のディスク基板と、このディス
ク基板の主面部に形成された信号記録層とを有して構成
されている。この光ディスクは、記録層に光ビームを集
光して照射し、或いは、この光ビームの照射を行うこと
により、該記録層に対する情報信号の記録又は再生が行
えるように構成されている。また、この光ディスク1は
スピンドルモータ5によって所定の速度で回転駆動され
る。スピンドルモータ5は、スピンドルモータドライバ
6によって回転速度が制御される。
【0009】光ピックアップ7は、光ディスク1の記録
層に対物レンズ9を介してレーザ光を照射させて情報信
号を記録し、記録層からの反射光を検出して情報信号を
再生するようになされている。
【0010】対物レンズ9は、図示しないマグネットと
このマグネットと共働するムービングコイルを備えたフ
ォーカスアクチュエータ11により、光ディスク1に近
づけられたり遠ざけられるように駆動されるようになっ
ている。また対物レンズ9は、フォーカスアクチュエー
タ11と同様に、図示しないマグネットおよびムービン
グコイルを有してなるトラッキングアクチュエータ13
により、光ディスク1の半径方向に移動可能なようにな
っている。そして、光ピックアップ7に設けられた半導
体レーザによって放射されたレーザ光が対物レンズ9を
介して光ディスク1の記録層に集光され、光ディスク1
上のピットの有無により変化を受けて反射されて図示し
ないフォトディテクタに受光される。
【0011】RFアンプ14は、例えば加算器および減
算器を有して構成され、フォトディテクタに受光された
情報信号からフォーカスエラー信号、トラッキングエラ
ー信号および再生信号を生成し出力するようになってい
る。サーボ処理回路15は、生成されたフォーカスエラ
ー信号、トラッキングエラー信号に基づいて、レーザ光
を追跡すべきピット列上に確実に収束せしめるようにし
たフォーカス制御信号およびトラッキング制御信号を生
成し、フォーカスアクチュエータ11、トラッキングア
クチュエータ13に供給する。これによって、サーボル
ープが形成されサーボ制御が行われる。信号処理回路1
7は、RFアンプ14によって生成された再生信号を電
気信号に変換処理する。デコーダ19は、信号処理回路
17によって変換された電気信号に対し、8−16復
調、エラー訂正処理等のデコード処理を行う。バッファ
メモリ21はホストコンピュータ25からインターフェ
ース23を介して送信される記録対象のデータを一時的
にバッファリングする。バッファマネージャ22は、バ
ッファメモリ21を管理する。例えば、バッファメモリ
21にバッファリングされているデータの容量を監視す
る。インターフェース23は、光ディスク装置とホスト
コンピュータ25の間でやり取りされるデータの受け渡
しを担う。エンコーダ27は、ホストコンピュータ23
からインターフェース21を介して送信される記録情報
に対し、8−16復調、エラー訂正処理等のエンコード
処理を行う。記録波形生成回路29は、エンコーダ27
によってエンコード処理された記録情報から光ディスク
1に記録するための記録パルス信号を生成する。LD駆
動制御回路31は、記録波形生成回路29によって生成
された記録パルス信号に基づいて、光ピックアップ7に
設けられた半導体レーザを制御する。温度センサー33
は、スピンドルモータドライバ6、光ピックアップ7内
にある半導体レーザ、基板、チップ部品やキャビネット
等の近傍に各々1つ備えられるか、もしくは温度変化の
激しい主要個所のみ、例えば半導体レーザなどの近傍に
備えられ、光ディスク装置内の温度が測定される。シス
テムコントローラ35は、この温度センサー33によっ
て測定された温度をモニターするとともに、光ディスク
装置全体を制御する。
【0012】次に、上記した光ディスク装置が搭載す
る、バッファアンダーランフリー記録機能について説明
する。
【0013】光ディスク装置は、記録対象のデータをバ
ッファメモリ21にバッファリングしつつ、このバッフ
ァメモリ21にバッファリングされるデータを順次記録
する。例えば、CD−Rなどの光ディスクに対してデー
タを記録している最中に、バッファリングデータが無く
なると(バッファアンダーラン発生)、光ディスクに対
して追記できなくなり、記録エラーとなる。このような
記録エラーを防止するために、バッファアンダーランフ
リー記録機能が搭載されている。
【0014】バッファアンダーランフリー記録機能を実
現するために、バッファマネージャ22により、バッフ
ァメモリ21にバッファリングされているデータの容量
が逐一監視される。バッファメモリ21にバッファリン
グされているデータの容量が所定容量を下回ったことが
検知されると、バッファマネージャ22によりバッファ
アンダーランが発生される。バッファアンダーランの発
生を受けたシステムコントローラ35は、記録動作を中
断させる。この記録動作が中断させられているときに、
バッファマネージャ22によりバッファメモリ21にバ
ッファリングされているデータの容量が所定容量以上に
回復したことが検知されると、バッファアンダーラン解
除が発生される。バッファアンダーラン解除の発生を受
けたシステムコントローラ35は、バッファアンダーラ
ンの発生前に記録されたデータとバッファアンダーラン
の解除後に記録されるデータとが連続するように、中断
されていた記録動作を再開させるようにする。
【0015】図2は、予め設定された温度(閾値S1)
を境に記録倍速を変化させたときの光ディスク装置内の
温度変化を示す図である。なお、光ディスク装置内の温
度はスピンドルモータドライバ6の近傍に備えられた温
度センサー33に基づいているものとする。また、曲線
Aは16倍速で情報信号を記録し続けたときの温度変化
を示し、曲線Bは予め設定された温度、閾値S1を境に
16倍速から8倍速に記録倍速を変更させたときの温度
変化を示す。
【0016】図2を見てみると、記録データを例えば1
6倍速で光ディスクに記録すると(曲線A参照)、スピ
ンドルモータドライバ6の保証温度をA1の時間で超え
てしまう。これを避けるために、閾値S1を設けてこの
閾値S1を境に記録倍速を8倍速に落として記録すると
曲線Bのようになる。つまり、スピンドルモータドライ
バ6の温度は閾値S1を境に緩やかに上昇して、実際に
8倍速に変わると今度は徐々に下降し閾値S1を下回
る。
【0017】図3は、図2における一連の動作の流れを
示す図である。
【0018】まず、ホストコンピュータ25からインタ
ーフェース23を介して光ディスク1に記録する記録デ
ータがバッファメモリ21に格納されると、システムコ
ントローラ35は例えば16倍速でバッファメモリ21
に格納された記録データを記録する(ステップA1)。
システムコントローラ35は温度センサー33によって
測定された温度(以下、測定温度と称す)をモニター
し、測定温度と予め設定された閾値S1とを比較する
(ステップA3)。この比較の結果、閾値S1を超えな
かった場合は(ステップA5のN)、ステップA3に戻
り、閾値S1を超えるまで繰り返される。閾値S1を超
えた場合(ステップA5のY)、システムコントローラ
35はスピンドルモータドライバ6に対しスピンドルモ
ータ5の回転数を下げるよう指示するとともに、記録倍
速を16倍速から8倍速に下げるよう指示する(ステッ
プA7)。システムコントローラ35はホストコンピュ
ータ25から転送された記録データの記録を一時中断す
る(ステップA9)。これにより、スピンドルモータド
ライバ6の発熱を抑制できる。光ディスク装置では、1
6倍速から8倍速に記録速度を下げたり、逆に8倍速か
ら16倍速に記録速度を上げるには、速度変更してから
実際に指示した記録速度になるまでにある程度の時間
(X1)を有する。システムコントローラ35は、実際
にスピンドルモータ5の回転数が8倍速に変わったこと
を確認すると(ステップA11)、一時中断していた記
録動作を再開させる(ステップA13)。データ転送再
開後、光ディスク装置における記録動作が終了した場合
は(ステップA15のY)、そのまま終了となる。また
記録動作が終了しない場合(ステップA15のN)、ス
テップA5に戻り、閾値S1を超えたかどうか判断す
る。
【0019】また、時間X1の間はシステムコントロー
ラ35により記録動作が一時中断されているため、記録
動作の再開後に、記録が中断した位置から連続的に記録
するバッファアンダーランフリー記録機能が実行され
る。
【0020】このように、スピンドルモータドライバ6
の温度が閾値S1を超えた場合、記録倍速を低速にして
温度上昇を抑え、スピンドルモータドライバ6の保証温
度を超えないように防止して安定した記録動作を行うこ
とができる。また、時間X1の間に記録動作が一時中断
したときでも、バッファアンダーランフリー記録機能を
利用することができ連続的に記録データを記録すること
ができる。
【0021】(第2の実施形態)図4は、予め設定され
た温度(閾値S2、S3)を境に記録倍速を変化させた
ときの光ディスク装置内の温度変化を示す。なお、光デ
ィスク装置内の温度はスピンドルモータドライバ6の近
傍に備えられた温度センサー33に基づいているものと
する。また、曲線Cは16倍速で情報信号を記録し続け
たときの温度変化を示し、曲線Dは予め設定された温
度、閾値S2を上回ったとき記録倍速を16倍速から8
倍速に、また閾値S3を下回ったとき8倍速から16倍
速に記録倍速を変更させたときの温度変化を示す。また
閾値S2、S3はS2>S3の関係とする。
【0022】図4を見てみると、記録データを例えば1
6倍速で光ディスクに記録すると曲線Cのようになり、
スピンドルモータドライバ6の保証温度をC1の時間で
超えてしまう。これを避けるために、閾値S2及びS3
を設けて、これら閾値S2及びS3を境に記録倍速を切
り換えている。曲線Dは、閾値S2を境に記録倍速を8
倍速に落とすことで、スピンドルモータドライバ6の温
度は閾値S2を境に緩やかに上昇して実際に8倍速に変
わると今度は徐々に下降する。そして、さらに閾値S3
を下回ると今度は記録倍速を16倍速に上げることで、
温度は緩やかに下降して16倍速に変わると温度は徐々
に上昇する。
【0023】図5は、図4における一連の動作の流れを
示す図である。まず、ホストコンピュータ25からイン
ターフェース23を介して光ディスク1に記録する記録
データがバッファメモリ21に格納されると、システム
コントローラ35は例えば16倍速でバッファメモリ2
1に格納された記録データを記録する(ステップB
1)。システムコントローラ35は温度センサー33に
よって測定された温度(以下、測定温度と称す)をモニ
ターし、測定温度と予め設定された閾値S2とを比較す
る(ステップB3)。この比較の結果、閾値S2を超え
なかった場合は(ステップB5のN)、ステップB3に
戻り、閾値S2を超えるまで繰り返される。閾値S2を
超えた場合(ステップB5のY)、システムコントロー
ラ35はスピンドルモータドライバ6に対しスピンドル
モータ5の回転数を下げるよう指示するとともに、記録
倍速を16倍速から8倍速に下げるよう指示する(ステ
ップB7)。システムコントローラ35はホストコンピ
ュータ25から転送された記録データの記録を一時中断
する(ステップB9)。これにより、スピンドルモータ
ドライバ6の発熱を抑制する。図4に示すように、16
倍速から8倍速に変更指示してから、8倍速に変わるま
で緩やかに上昇して、実際に8倍速に変わってから温度
が下降する。この間の時間をY1とする。システムコン
トローラ35は、スピンドルモータ5の回転数が8倍速
に変わったことを確認すると(ステップB11)、一時
中断していた記録動作を再開させる(ステップB1
3)。ここまでは、ステップA1からA13までの処理
内容と同じである。
【0024】次に記録動作再開後、システムコントロー
ラ35は8倍速で記録データを記録する(ステップB1
5)。システムコントローラ35は温度センサー33に
よって測定された温度(以下、測定温度と称す)をモニ
ターし、測定温度と予め設定された閾値S3とを比較す
る(ステップB17)。この比較の結果、閾値S3を下
回らなかった場合は(ステップB19のN)、ステップ
B17に戻り、閾値S3を下回るまで繰り返される。ま
た閾値S3を下回った場合(ステップB19のY)、シ
ステムコントローラ35はスピンドルモータドライバ6
に対しスピンドルモータ5の回転数を上げるよう指示す
るとともに、記録倍速を8倍速から16倍速に上げるよ
う指示する(ステップB21)。システムコントローラ
35はホストコンピュータ25から転送された記録デー
タの記録を一時中断する(ステップB23)。そして、
システムコントローラ35はスピンドルモータ5の回転
数が16倍速に変わったことを確認する(ステップB2
5)。図4に示すように、8倍速から16倍速に変更指
示してから、16倍速に変わるまで緩やかに下降して、
実際に16倍速に変わってから温度が上昇する。この間
の時間をY2とする。システムコントローラ35は16
倍速に変わったことを確認すると、一時中断していた記
録動作を再開させる(ステップB27)。記録動作再開
後、光ディスク装置における記録動作が終了した場合は
(ステップB29のY)、そのまま終了となる。また記
録動作が終了しない場合(ステップB29のN)、ステ
ップB5に戻る。
【0025】また、時間Y1及び時間Y2の間は、シス
テムコントローラ35により記録が一時的に中断されて
いるため、記録動作の再開後に記録が中断した位置から
連続的に記録するバッファアンダーランフリー記録機能
が実行される。
【0026】このように、閾値S2およびS3をそれぞ
れ設けることで、スピンドルモータドライバ6の温度が
閾値S2を超えたら記録倍速を低速にし、閾値S3を下
回ったら記録倍速を高速にして、一定温度を保ちつつ保
証温度を絶対に超えないように安定した記録を行うこと
ができる。一定温度を保つことは温度変化がなく記録す
るには最適な条件となる。
【0027】(第3の実施形態)図6は、各記録倍速
(32倍速、24倍速、16倍速)で記録したときの光
ディスク装置内の温度変化と、予め設定された温度(閾
値T1、T2)を境に記録倍速を変化させたときの光デ
ィスク装置内の温度変化を示す。なお、光ディスク装置
内の温度は半導体レーザの近傍に備えられた温度センサ
ー33に基づいているものとする。また、曲線Pは32
倍速で記録データを記録し続けたときの温度変化を示
し、曲線Qは24倍速で記録データを記録し続けたとき
の温度変化を示し、曲線Rは16倍速で記録データを記
録し続けたときの温度変化を示し、曲線Jは閾値T1を
境に32倍速から24倍速に記録倍速を切り換えたとき
の温度変化を示し、曲線Kは閾値T1、T2において記
録倍速を段階的に切り換えたときの温度変化を示す。ま
た閾値T1、T2はT1<T2の関係とする。
【0028】図6を見てみると、記録データを例えば3
2倍速で光ディスクに記録すると(曲線P参照)、半導
体レーザの保証温度をP1の時間で超えてしまう。これ
を避けるために、閾値T1を設けてこの閾値T1を境に
記録倍速を24倍速に落として記録すると(曲線J参
照)、半導体レーザの温度は閾値T1を境に緩やかに上
昇して実際に24倍速に変わると今度は徐々に下降し、
安定してくると24倍速で記録したときの曲線Qに近づ
いていく。そうすると、半導体レーザの保証温度をQ1
の時間で超えてしまう。これを避けるために、閾値T2
を設けてこの閾値T2を境に記録倍速を16倍速に落と
して記録すると(曲線K参照)、半導体レーザの温度は
閾値T2を境に緩やかに上昇して実際に16倍速に変わ
ると今度は徐々に下降し、安定してくると16倍速で記
録したときの曲線Rに近づいていく。
【0029】図7は図6における一連の動作の流れを示
す図である。
【0030】まず、ホストコンピュータ25からインタ
ーフェース23を介して光ディスク1に記録する記録デ
ータがバッファメモリ21に格納されると、システムコ
ントローラ35は32倍速でバッファメモリ21に格納
された記録データを記録する(ステップC1)。システ
ムコントローラ35は温度センサー33によって測定さ
れた温度(以下、測定温度と称す)をモニターし、測定
温度と予め設定された閾値T1とを比較する(ステップ
C3)。この比較の結果、閾値T1を超えなかった場合
は(ステップC5のN)、ステップC3に戻り、閾値T
1を超えるまで繰り返される。閾値T1を超えた場合
(ステップC5のY)、システムコントローラ35は記
録速度を32倍速から24倍速に下げるよう指示すると
ともに(ステップC7)、ホストコンピュータ25から
転送された記録データの記録を一時中断する(ステップ
C9)。そして、システムコントローラ35はスピンド
ルモータ5の回転数が24倍速に変わったことを確認す
ると(ステップC11)、一時中断していた記録動作を
再開させる(ステップC13)。図6に示すように、3
2倍速から24倍速に変更指示してから、24倍速に変
わるまで緩やかに上昇して、実際に24倍速に変わって
から温度が下降する。その後、24倍速で記録したとき
の曲線Qに向かって温度が上昇する(曲線J参照)。な
お、32倍速から24倍速に変更指示してから、実際に
24倍速に変わるまでの間の時間Z1が生じる。
【0031】次に記録動作再開後、システムコントロー
ラ35は24倍速で記録データを記録する(ステップC
15)。システムコントローラ35は温度センサー33
によって測定された温度をモニターし、測定温度と予め
設定された閾値T2とを比較する(ステップC17)。
この比較の結果、閾値T2を超えなかった場合は(ステ
ップC19のN)、ステップC17に戻り、閾値T2を
超えるまで繰り返される。また閾値T2を超えた場合
(ステップC19のY)、システムコントローラ35は
記録倍速を24倍速から16倍速に下げるよう指示する
とともに(ステップC21)、ホストコンピュータ25
から転送された記録データの記録を一時中断する(ステ
ップB23)。そして、システムコントローラ35はス
ピンドルモータ5の回転数が16倍速に変わったことを
確認すると(ステップC25)、一時中断していた記録
動作を再開させる(ステップC27)。
【0032】図6に示すように、24倍速から16倍速
に変更指示してから、16倍速に変わるまで緩やかに上
昇して、実際に16倍速に変わってから温度が下降す
る。その後、16倍速で記録したときの曲線Rに向かっ
て温度が上昇する(曲線K参照)。なお、24倍速から
16倍速に変更指示してから、実際に16倍速に変わる
までの間の時間Z2が生じる。
【0033】また、時間Z1及び時間Z2の間はシステ
ムコントローラ35により記録が一時中断されているた
め、記録動作再開後に記録が中断した位置から連続的に
記録するバッファアンダーランフリー記録機能が実行さ
れる。
【0034】以上のように、閾値T1及びT2をそれぞ
れ設けて、半導体レーザの温度が閾値T1を超えたら記
録速度を低速にし、閾値T2を超えたら記録速度をさら
に低速にして、段階的に倍速を落とすことで保証温度を
超えずに、最も効率の良い記録時間で記録データを記録
しながら安定した記録を行うことができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、従来では熱対策について
特に何も考慮されていなかったが、本発明ではスピンド
ルモータドライバや半導体レーザ等の各種部品に温度セ
ンサーを設けて、閾値と比較することで、各種部品の保
証温度を超えないように安定した記録を行うことができ
る。さらに、記録倍速の変更指示から実際に変更された
記録倍速になるまでの間に、記録動作が一時中断してし
まうが、バッファアンダーランフリー記録機能を利用す
ることで、中断された記録データの後から連続的にデー
タを記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の光ディスク装置の全
体的な構成を示すブロック構成図である。
【図2】予め設定された温度(閾値S1)を境に記録倍
速を変化させたときの光ディスク装置内の温度変化を示
す図である。
【図3】第1の実施形態における動作を説明するフロー
チャートである。
【図4】予め設定された温度(閾値S2、S3)を境に
記録倍速を変化させたときの光ディスク装置内の温度変
化を示す図である。
【図5】第2の実施形態における動作を説明するフロー
チャートである。
【図6】各記録倍速(32倍速、24倍速、16倍速)
で記録したときの光ディスク装置内の温度変化と、予め
設定された温度(閾値T1、T2)を境に記録倍速を変
化させたときの光ディスク装置内の温度変化を示す図で
ある。
【図7】第3の実施形態における動作を説明するフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 光ディスク 5 スピンドルモータ 6 スピンドルモータドライバ 7 光ピックアップ 14 RFアンプ 15 サーボ処理回路 17 信号処理回路 19 デコーダ 21 バッファメモリ 22 バッファマネージャ 23 インターフェース 25 ホストコンピュータ 27 エンコーダ 29 記録波形生成回路 31 LD駆動制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D044 BC04 EF06 5D090 AA01 BB03 BB04 CC01 CC18 DD03 HH01 HH03 JJ07 5D109 KA17 KB23 KB40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の記録倍速でディスクに情報信号を
    記録する光ディスク装置において、前記ディスクを所定
    の速度で回転駆動させる駆動手段と、この駆動手段によ
    って回転駆動された前記ディスクに対して、光ビームを
    照射して前記情報信号を記録するピックアップユニット
    と、前記駆動手段及び前記ピックアップユニットが内設
    された筐体と、 この筐体内に設けられ、内部温度を測定する温度センサ
    ーと、 前記温度センサーで測定された前記内部温度と予め設定
    される閾値とを比較する温度比較手段と、 前記温度比較手段による比較結果に基づいて、前記記録
    倍速を変化させる記録倍速切替手段とを具備することを
    特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 所定の記録倍速でディスクに情報信号を
    記録する光ディスク装置において、筐体内に設けられ、
    内部温度を測定する温度センサーと、 前記温度センサーで測定された前記内部温度と予め設定
    される閾値とを比較する温度比較手段と、 前記温度比較手段によって比較された前記内部温度が前
    記閾値を上回らなかったとき、第1の記録倍速で前記情
    報信号を記録し、前記閾値を上回ったとき、前記第1の
    記録倍速より低い第2の記録倍速で前記情報信号を記録
    する記録手段とを具備することを特徴とする光ディスク
    装置。
  3. 【請求項3】 所定の記録倍速でディスクに情報信号を
    記録する光ディスク装置において、筐体内に設けられ、
    内部温度を測定する温度センサーと、 前記温度センサーで測定された前記内部温度と予め設定
    される第1の閾値及び第2の閾値とを比較する温度比較
    手段と、 前記温度比較手段によって比較された前記内部温度が前
    記第1の閾値を上回らなかったとき、第1の記録倍速で
    前記情報信号を記録し、前記第1の閾値を上回ったとき
    前記第1の記録倍速より低い第2の記録倍速で前記情報
    信号を記録し、前記第2の閾値を下回ったとき前記第1
    の記録倍速で前記情報信号を記録する記録手段とを具備
    することを特徴とする光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 所定の記録倍速でディスクに情報信号を
    記録する光ディスク装置において、筐体内に設けられ、
    内部温度を測定する温度センサーと、 前記温度センサーで測定された前記内部温度と予め設定
    される第1の閾値及び第2の閾値とを比較する温度比較
    手段と、 前記温度比較手段によって比較された前記内部温度が前
    記第1の閾値を上回らなかったとき、第1の記録倍速で
    前記情報信号を記録し、前記第1の閾値を上回ったとき
    前記第1の記録倍速より低い第2の記録倍速で前記情報
    信号を記録し、前記第2の閾値を上回ったとき前記第2
    の記録倍速より低い第3の記録倍速で前記情報信号を記
    録する記録手段とを具備することを特徴とする光ディス
    ク装置。
  5. 【請求項5】 前記記録倍速切替手段によって前記記録
    倍速が切り換えられてから、実際に切り換えられた前記
    記録倍速になるまでの時間に、記録を一時中断してバッ
    ファアンダーランフリー記録を実行する記録実行手段を
    具備することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
    記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記温度センサーは、前記筐体内に1つ
    以上設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 所定の記録倍速でディスクに情報信号を
    記録する記録倍速切替方法において、前記ディスクを所
    定の速度で回転駆動させるステップと、回転駆動された
    前記ディスクに対して、光ビームを照射して情報信号を
    記録するステップと、筐体内に設けられる内部温度を測
    定するステップと、 測定された前記内部温度と予め設定される閾値とを比較
    するステップと、この比較結果に基づいて、前記記録倍
    速を変化させるステップとを具備することを特徴とする
    記録倍速切替方法。
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