JP2003173053A - 画像形成方法および装置 - Google Patents

画像形成方法および装置

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JP2003173053A
JP2003173053A JP2001373692A JP2001373692A JP2003173053A JP 2003173053 A JP2003173053 A JP 2003173053A JP 2001373692 A JP2001373692 A JP 2001373692A JP 2001373692 A JP2001373692 A JP 2001373692A JP 2003173053 A JP2003173053 A JP 2003173053A
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JP2001373692A
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Katsuhiro Shukuri
勝博 宿理
Minoru Yamaguchi
実 山口
Susumu Kamimura
進 上村
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両面印字の可能な画像形成装置において、周
囲環境の変化によらず安定した印字品質を得る。 【解決手段】 トナー像転写後の感光体ドラム1の表面
に残留したトナーを現像ローラ4に回収しながら印字媒
体の両面への印字を行う画像形成装置であって、感光体
ドラム1に形成された潜像にトナーを付着させてトナー
像とする現像ローラ4と、現像ローラ4に可変的に現像
バイアスを印加する可変現像バイアス電源15と、可変
現像バイアスにより現像ローラ4に印加される現像バイ
アスについて、印字媒体の裏面印字時における現像バイ
アスを印字媒体の表面印字時における現像バイアスより
も低く設定するエンジン制御部14とを有する構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成方法およ
び装置に関し、特に、トナー像転写後の感光体表面に残
留したトナーを現像手段に回収しながら印字媒体の両面
への印字を行う画像形成技術に適用して有効な技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真方式による画像形成装置
においては、感光体に潜像を形成し、その潜像をトナー
で可視化した後に印字媒体にトナー像を転写するように
なっている。そして、感光体に転写残トナーが残留する
ために、その転写残トナーをクリーニングブレードなど
のクリーニング手段でクリーニングして回収ボックスに
回収したり、一旦クリーニングした後に現像器まで搬送
して再使用するのが一般的であった。
【0003】しかしながら、転写残トナーを回収ボック
スに回収する技術では、当然に回収ボックスが必要とな
って装置が大きくなり、さらには、満杯になった回収ボ
ックスを廃棄(処理)する必要がある。
【0004】また、一旦クリーニングした後に現像器ま
で搬送して転写残トナーを再利用するトナーリサイクル
技術では、転写残トナーの搬送手段が必要となって装置
が大型化する。
【0005】そのために、近年においては、画像形成装
置の小型化を図る上で、転写残トナーを現像器でクリー
ニングすると同時に感光体上の潜像を現像する現像同時
クリーニング技術が広く用いられるようになった。
【0006】ここで、非磁性一成分現像技術は、現像剤
供給部材としての現像ローラと感光体とを直接接触させ
て現像を行うため、現像と同時に感光体上に残留してい
る転写残トナーを掻きとる効果が強く、現像同時クリー
ニング方式に適した現像技術である。また、重合トナー
は球形形状のために感光体との接触面積が小さいので、
転写効率が良く転写残トナーが少ないため、現像同時ク
リーニング方式を用いた電子写真画像形成装置に適して
いる。
【0007】ここで、図4は現像同時クリーニング方式
を備えて自動両面印字機能を有した従来の電子写真画像
形成装置であるレーザプリンタを示す概略図である。
【0008】図4に示すように、レーザプリンタには、
基材であるアルミニウム素管の外周面上に20μm程度
の感光層が塗布された感光体ドラム1が備えられてい
る。感光体ドラム1の周囲には、当該感光体ドラム1の
表面を所定の電位に一様に帯電させる帯電器2、一様電
位に帯電された感光体ドラム1の表面にレーザ光を照射
して電荷を部分的に喪失させることにより静電潜像を形
成する露光装置3、感光体ドラム1上に形成された静電
潜像をトナーにより顕画化してトナー像にする現像ロー
ラ4、感光体ドラム1との間に一定のニップ幅を備え、
媒体収納部(図示せず)から給紙されてきた印字媒体上
にトナー像を転写する転写ローラ7、転写後の感光体ド
ラム1上の残留物を除去するクリーニングブラシ10が
配置されている。
【0009】現像ローラ4には、この現像ローラ4の表
面にトナーを供給するトナー供給ローラ(現像剤供給部
材)6が現像ローラ4に近接配置されている。また、現
像ローラ4には、トナー供給ローラ6によって供給され
たトナーを薄層化および摩擦帯電するトナー薄層化ブレ
ード5が圧接されている。
【0010】さらに、現像ローラ4には、現像ローラ4
へバイアス電圧を印加して現像ローラ4のトナーを感光
体ドラム1の表面へ付着させ、これによって感光体ドラ
ム1上の静電潜像を顕像化する現像バイアス電源11が
電気的に接続されている。
【0011】ここで、トナー供給ローラ6は基材である
金属シャフトの外周面上にウレタンを発泡したものから
なり、現像ローラ4は、同じく基材である金属シャフト
の外周面上にウレタンあるいはシリコンを層状に形成し
たものからなる。また、トナー薄層化ブレード5は、ス
テンレスあるいはステンレス板金先端にウレタンやシリ
コンゴムを成型したものからなる。さらに、転写ローラ
7は、基材である金属シャフトの回りに導電性発泡体が
配置されたものからなる。なお、転写ローラ7の中心で
ある金属シャフトには、高圧電源(図示せず)によりト
ナーの極性とは逆極性の転写バイアスが印加されてお
り、これによって感光体ドラム1上の可視化されたトナ
ー像が印字媒体上へ転写される。
【0012】また、トナー像転写後の媒体搬送路上に
は、相互に圧接回転して印字媒体に転写されたトナー像
を熱定着する定着ローラおよび加圧ローラからなる定着
器8が配置されている。
【0013】さらに、定着器8を通過した印字媒体の搬
送路上には、前述したトナー像の転写工程に印字媒体を
再度搬送して自動両面を行わせるスタッカ12が設置さ
れている。
【0014】次に、このようなレーザプリンタの印字動
作について説明する。
【0015】ドットマトリクスデータに展開された印字
データは、露光装置3から照射されるレーザ光によって
感光体ドラム1の表面に静電潜像として形成される。
【0016】形成された静電潜像は感光体ドラム1の回
転によって現像位置に到達し、ここで、現像ローラ4か
らトナーが付着してトナー像となる。
【0017】このトナー像は、感光体ドラム1の回転に
伴って転写ローラ7の位置に達する。ここで、像形成に
同期して媒体収納部から搬送されてきた印字媒体の表面
にトナー像が転写ローラ7の電界によって引き付けられ
て転写される。トナー像の転写された印字媒体は定着器
8に搬送され、ここでトナー像が印字媒体に加熱定着さ
れる。
【0018】そして、定着器8を通過した印字媒体は自
動両面のスタッカ12へ搬送され、次の印字指令に従っ
て給紙されて再度転写工程に送られる。
【0019】一方、転写ローラ7によって転写されずに
感光体ドラム1上に残ったトナー(残留トナー)は感光
体ドラム1の回転に伴って帯電器2を通過する。このと
き感光体ドラム1はトナーと同極性に帯電され、次の印
字信号に応じて露光装置3によって露光されて静電潜像
が形成される。現像バイアスはトナーと同極性であり感
光体ドラム1の帯電電位より低く設定されているので、
背景部の残留トナーは現像ローラ4に回収されてクリー
ニングされ、また露光部にはトナーが現像される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】現像同時クリーニング
方式を用いた画像形成装置においては、転写残トナーを
少なくして、現像時に残留トナーが完全にクリーニング
されて次の印字に現れないようにすることが重要であ
る。
【0021】しかしながら、転写残トナーの多い少ない
といういわゆる転写効率の良し悪しは、印字媒体の含水
率に大きく影響を受ける。
【0022】すなわち、印字媒体の含水率が高い高湿環
境下では印字媒体抵抗が低くなるので、高い転写効率を
得るには転写出力を高くして印字媒体を適正な帯電量に
制御する必要がある。
【0023】一方、印字媒体の含水率が低い低湿環境下
では印字媒体抵抗が大きいために、転写出力を低くして
印字媒体を適正な帯電量に制御する必要がある。特に両
面印字では、印字媒体が定着器を通り乾燥した状態すな
わち非常に低い印字媒体含水率で再び転写工程を通過す
るので印字媒体抵抗が非常に大きく、印字媒体が過剰に
帯電するようになる。そして、印字媒体が転写工程にお
いて過剰に帯電すると、転写出力と逆の極性に帯電して
おり感光体上から印字媒体上に転写されたトナー像の一
部が転写出力と同極性に帯電して印字媒体上のトナーが
感光体上に再転写したり、印字媒体が感光体と分離する
際に剥離放電が起きて印字媒体上のトナーが感光体に逆
転写したりする。つまり、印字媒体が過剰に帯電するこ
とによって感光体上にトナーが飛び散った状態となり、
転写残トナーが多くなる。
【0024】現像同時クリーニング方式を用いた画像形
成装置においては、この過剰な転写残トナーが現像時に
回収されきれずにゴースト画像やトナー飛散した印字が
あらわれるようになったりする。
【0025】ここで、両面印字のときの印字媒体含水率
に合わせた転写出力値に設定すればよいが、両面印字時
においても印字媒体含水率はもともとの周囲環境になじ
んだときの印字媒体含水率に依存するので、周囲環境が
変化すると適正な出力値は変化してしまう。そして、温
湿度センサを用いて周囲環境を検知し、その温湿度に応
じて転写出力値を変更する技術もあるが、さまざまな印
字媒体種類および環境変化に応じた変化量をその都度設
定することは困難であるし、装置自体も高価にもなる。
【0026】そこで、本発明は、周囲環境の変化によら
ず安定した印字品質を得ることのできる両面印字技術を
提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の画像形成方法は、トナー像転写後の感光体
表面に残留したトナーを現像手段に回収しながら印字媒
体の両面への印字を行う画像形成方法であって、印字媒
体の裏面印字時において現像手段に印加される現像バイ
アスを印字媒体の表面印字時において現像手段に印加さ
れる現像バイアスよりも低くするようにしたものであ
る。
【0028】また、この課題を解決するために、本発明
の画像形成装置は、トナー像転写後の感光体表面に残留
したトナーを現像手段に回収しながら印字媒体の両面へ
の印字を行う画像形成装置であって、感光体に形成され
た潜像にトナーを付着させてトナー像とする現像手段
と、現像手段に可変的に現像バイアスを印加する可変現
像バイアス電源と、可変現像バイアスにより現像手段に
印加される現像バイアスについて、印字媒体の裏面印字
時における現像バイアスを印字媒体の表面印字時におけ
る現像バイアスよりも低く設定する制御手段とを有する
構成としたものである。
【0029】これにより、周囲環境の変化によらず安定
した印字品質を得ることが可能になる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、トナー像転写後の感光体表面に残留したトナーを現
像手段に回収しながら印字媒体の両面への印字を行う画
像形成方法であって、印字媒体の裏面印字時において現
像手段に印加される現像バイアスを印字媒体の表面印字
時において現像手段に印加される現像バイアスよりも低
くする画像形成方法であり、周囲環境の変化によらず安
定した印字品質を得ることが可能になるという作用を有
する。
【0031】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1記載の発明において、裏面印字時の現像バイアスの表
面印字時の現像バイアスに対する低減率を10%〜15
%の範囲とした画像形成方法であり、周囲環境の変化に
よらず安定した印字品質を得ることが可能になるという
作用を有する。
【0032】本発明の請求項3に記載の発明は、トナー
像転写後の感光体表面に残留したトナーを現像手段に回
収しながら印字媒体の両面への印字を行う画像形成装置
であって、感光体に形成された潜像にトナーを付着させ
てトナー像とする現像手段と、現像手段に可変的に現像
バイアスを印加する可変現像バイアス電源と、可変現像
バイアスにより現像手段に印加される現像バイアスにつ
いて、印字媒体の裏面印字時における現像バイアスを印
字媒体の表面印字時における現像バイアスよりも低く設
定する制御手段とを有する画像形成装置であり、周囲環
境の変化によらず安定した印字品質を得ることが可能に
なるという作用を有する。
【0033】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
3記載の発明において、制御手段は、裏面印字時の現像
バイアスの表面印字時の現像バイアスに対する低減率を
10%〜15%の範囲に設定する画像形成装置であり、
周囲環境の変化によらず安定した印字品質を得ることが
可能になるという作用を有する。
【0034】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
3または4記載の発明において、トナーは重合トナーで
ある画像形成装置であり、周囲環境の変化によらず安定
した印字品質を得ることが可能になるという作用を有す
る。
【0035】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図3を用いて説明する。なお、これらの図面におい
て同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複
した説明は省略されている。
【0036】図1は現像同時クリーニング方式を備えて
自動両面印字機能を有した本発明の一実施の形態の電子
写真画像形成装置であるレーザプリンタを示す概略図で
ある。
【0037】図1に示すように、レーザプリンタには、
基材であるアルミニウム素管の外周面上に20μm程度
の感光層が塗布された感光体ドラム(感光体)1が備え
られている。感光体ドラム1の周囲には、当該感光体ド
ラム1の表面を所定の電位に一様に帯電させる帯電器
2、一様電位に帯電された感光体ドラム1の表面にレー
ザ光を照射して電荷を部分的に喪失させることにより静
電潜像を形成する露光装置3、感光体ドラム1上に形成
された静電潜像をトナーにより顕画化してトナー像にす
る現像ローラ(現像手段)4、感光体ドラム1との間に
一定のニップ幅を備え、媒体収納部(図示せず)から給
紙されてきた印字媒体上にトナー像を転写する転写ロー
ラ7、転写後の感光体ドラム1上の残留物を撹乱するク
リーニングブラシ10が配置されている。
【0038】現像ローラ4には、この現像ローラ4の表
面にトナーを供給するトナー供給ローラ(現像剤供給部
材)6が現像ローラ4に近接配置されている。また、現
像ローラ4には、トナー供給ローラ6によって供給され
たトナーを薄層化および摩擦帯電するトナー薄層化ブレ
ード5が圧接されている。
【0039】現像ローラ4には、現像ローラ4へ可変的
にバイアス電圧を印加して現像ローラ4のトナーを感光
体ドラム1の表面へ付着させ、これによって感光体ドラ
ム1上の静電潜像を顕像化する可変現像バイアス電源1
5が電気的に接続されている。
【0040】さらに、表面印刷または裏面印刷という自
動両面の印字指令が入力されるコントローラ13と、こ
のコントローラ13の印字指令信号(表面印字信号およ
び裏面印字信号)を受信して、印字面に応じて可変現像
バイアス電源15の現像ローラ4に対する印加電圧を制
御(表面印字時の出力よりも裏面印字時の出力の方をを
低減するように制御)するエンジン制御部(制御手段)
14が設けられている。
【0041】なお、本明細書において表面とは、両面と
も未印刷状態の印字媒体における任意の一方面を、裏面
とは一方面に印字が行われた印字媒体における未印刷面
をいう。
【0042】ここで、トナー供給ローラ6は基材である
金属シャフトの外周面上にウレタンを発泡したものから
なり、現像ローラ4は、同じく基材である金属シャフト
の外周面上にウレタンあるいはシリコンを層状に形成し
たものからなる。また、トナー薄層化ブレード5は、ス
テンレスあるいはステンレス板金先端にウレタンやシリ
コンゴムを成型したものからなる。さらに、転写ローラ
7は、基材である金属シャフトの回りに導電性発泡体が
配置されたものからなる。なお、転写ローラ7の中心で
ある金属シャフトには、高圧電源(図示せず)によりト
ナーの極性とは逆極性の転写バイアスが印加されてお
り、これによって感光体ドラム1上の可視化されたトナ
ー像が印字媒体上へ転写される。
【0043】また、トナー像転写後の媒体搬送路上に
は、相互に圧接回転して印字媒体に転写されたトナー像
を熱定着する定着ローラおよび加圧ローラからなる定着
器8が配置されている。
【0044】さらに、定着器8を通過した印字媒体の搬
送路上には、前述したトナー像の転写工程に印字媒体を
再度搬送して自動両面を行わせるスタッカ12が設置さ
れている。
【0045】次に、このようなレーザプリンタの印字動
作について説明する。
【0046】ドットマトリクスデータに展開された印字
データは、露光装置3から照射されるレーザ光によって
感光体ドラム1の表面に静電潜像として形成される。
【0047】形成された静電潜像は感光体ドラム1の回
転によって現像位置に到達し、ここで、現像ローラ4か
らトナーが付着してトナー像となる。
【0048】このトナー像は、感光体ドラム1の回転に
伴って転写ローラ7の位置に達する。ここで、像形成に
同期して媒体収納部から搬送されてきた印字媒体の表面
にトナー像が転写ローラ7の電界によって引き付けられ
て転写される。トナー像の転写された印字媒体は定着器
8に搬送され、ここでトナー像が印字媒体に加熱定着さ
れる。
【0049】そして、定着器8を通過した印字媒体は自
動両面のスタッカ12へ搬送され、次の印字指令に従っ
て給紙されて再度転写工程に送られる。
【0050】一方、転写によって感光体ドラム1上に付
着した印字媒体上の異物や紙粉等はクリーニングブラシ
10によって除去されるが、転写ローラ7によって転写
されずに感光体ドラム1上に残ったトナー(残留トナ
ー)はクリーニングブラシ10で除去されることなく感
光体ドラム1の回転に伴って帯電器2を通過する。この
とき感光体ドラム1はトナーと同極性に帯電され、次の
印字信号に応じて露光装置3によって露光されて静電潜
像が形成される。現像バイアスはトナーと同極性であり
感光体ドラム1の帯電電位より低く設定されているの
で、背景部の残留トナーは現像ローラ4に回収されてク
リーニングされ、また露光部にはトナーが現像される。
【0051】さて、自動両面印字時において、印字媒体
の裏面印字指令がコントローラ13にインプットされる
と、その信号がエンジン制御部14に受信される。する
と、可変現像バイアス電源15はその裏面印字信号に基
づいて出力を低減して現像ローラ4に電圧を印加し、裏
面(2面目)の印字を行う。
【0052】本実施の形態では、試行錯誤の実験の結
果、裏面印字の現像バイアスを表面(1面目)印字時よ
りも40V低減させた。そして、このように現像バイア
スを低減することによって感光体上へ現像されるトナー
量が減少し、印字媒体に転写されるトナー量が減少す
る。したがって、裏面印字時において印字媒体含水率が
低いために印字媒体帯電量が大きくなっても印字媒体上
へのトナー付着力が強いため、印字媒体と感光体間との
微小な空間内で発生する放電にかかわらずトナーが感光
体表面に再転写することもない。
【0053】ここで、現像バイアスを低減させて感光体
表面へ現像されるトナー量つまり転写されるトナー量を
少なくすればするほど、両面印字時のゴースト印字やト
ナー飛散は少なくなるが、印字濃度は低減する。
【0054】本実施の形態において、表面(1面目)印
字時の現像バイアス(+350V)の5%減(+330
V)、10%減(+315V)、15%減(+300
V)、20%減(+280V)、25%減(+260
V)の各現像バイアスで、裏面(2面目)の印字を試み
たところ、ゴースト印字やトナー飛散などの印字不良の
発生は、現像バイアス低減量を10%以上すれば見られ
なかった。また、現像バイアスの低減量が20%以上で
は、印字濃度の低下が目立つようになった。
【0055】したがって、裏面(2面目)印字時の現像
バイアスの表面(1面目)印字時の現像バイアスに対す
る低減量は10%〜15%が印字不良および印字濃度低
下両方を回避できる適正範囲と言える結果が得られた。
そして、この範囲に裏面印字時における現像バイアスの
低減量を設定することにより、印字品質全体のバランス
を確保することができる。このとき、感光体帯電電位は
+900V、露光後電位は+100V、表面(1面目)
印字時の現像バイアスは+350V、転写電流は+10
μAとした。また、トナーは重合トナーを使用して転写
効率を向上させた。
【0056】図2は現像同時クリーニング方式を用いた
電子写真画像形成装置の自動両面印字において、裏面印
字の場合の現像バイアスと印字品質との関係を示すグラ
フである。
【0057】図2において、湿度が50%の常湿環境下
では、表面(1面目)印字時の現像バイアスと同じ現像
バイアスで裏面(2面目)印字を行った場合にはゴース
ト印字やトナー飛散した印字が発生するが、裏面印字時
の現像バイアスを表面(1面目)印字時の現像バイアス
に対して5%以上低減させるとこのような印字品質の低
下は抑えられた。また、湿度20%の低湿環境下では裏
面印字時の現像バイアス低減が10%以上必要であるこ
とがわかった。さらに、湿度80%の高湿環境下では、
表面(1面目)印字と同一現像バイアスでも不良印字は
発生せず、適正印字領域が広い。一方、印字濃度の低下
は、周囲環境によらず20%以上現像バイアスを低減さ
せると目立つようになる。
【0058】したがって、裏面(2面目)印字時の現像
バイアスを表面(1面目)印字時の現像バイアスに対し
て10%〜15%の範囲で低減させれば、周囲環境が変
動しても良好な印字品質が得られることがわかった。
【0059】図3は裏面印字時の現像バイアスと階調性
との関係を示すグラフである。このグラフにおいて、横
軸は網点エリア内の黒化率を表しており、黒化率100
%はベタ黒の最大濃度のポイントであり、黒化率0%は
白紙印字の最低濃度のポイントである。縦軸は印字濃度
を示している。
【0060】図3において、裏面印字の現像バイアス
が、表面(1面目)印字時の現像バイアスと同一の現像
バイアス、その15%低減の現像バイアス、25%低減
の現像バイアス、の3つの現像バイアスの場合での階調
性を表している。
【0061】15%減の現像バイアスでは、一般的に最
大印字濃度として許容される印字濃度指数1.3が確保
されており、階調性も表面(1面目)現像バイアスにな
らったなだらかな階調性となっている。また、25%減
の現像バイアスでは、最大濃度が十分でなく、全体的に
淡い印字となっていることが分かる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、印字媒
体の裏面印字時において現像手段に印加される現像バイ
アスを印字媒体の表面印字時において現像手段に印加さ
れる現像バイアスよりも低くしているので、周囲環境の
変化によらず安定した印字品質を得ることが可能になる
という有効な効果が得られる。
【0063】これにより、小型で安価な現像同時クリー
ニング方式の利点を維持しながら常にバランスされた最
適な印字品質を得ることができるという有効な効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像同時クリーニング方式を備えて自動両面印
字機能を有した本発明の一実施の形態の電子写真画像形
成装置であるレーザプリンタを示す概略図
【図2】現像同時クリーニング方式を用いた電子写真画
像形成装置の自動両面印字において、裏面印字の場合の
現像バイアスと印字品質との関係を示すグラフ
【図3】裏面印字時の現像バイアスと階調性との関係を
示すグラフ
【図4】現像同時クリーニング方式を備えて自動両面印
字機能を有した従来の電子写真画像形成装置であるレー
ザプリンタを示す概略図
【符号の説明】
1 感光体ドラム(感光体) 4 現像ローラ(現像手段) 14 エンジン制御部(制御手段) 15 可変現像バイアス電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 進 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H027 EA05 FA13 2H028 BA16 BB00 BB04 2H073 BA01 BA09 BA13 BA22 2H077 AC04 AC16 AD13 AD35 DA01 DB08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナー像転写後の感光体表面に残留したト
    ナーを現像手段に回収しながら印字媒体の両面への印字
    を行う画像形成方法であって、 前記印字媒体の裏面印字時において前記現像手段に印加
    される現像バイアスを前記印字媒体の表面印字時におい
    て前記現像手段に印加される現像バイアスよりも低くす
    ることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】裏面印字時の現像バイアスの表面印字時の
    現像バイアスに対する低減率を10%〜15%の範囲と
    したことを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】トナー像転写後の感光体表面に残留したト
    ナーを現像手段に回収しながら印字媒体の両面への印字
    を行う画像形成装置であって、 前記感光体に形成された潜像にトナーを付着させてトナ
    ー像とする現像手段と、 前記現像手段に可変的に現像バイアスを印加する可変現
    像バイアス電源と、 前記可変現像バイアスにより前記現像手段に印加される
    現像バイアスについて、前記印字媒体の裏面印字時にお
    ける現像バイアスを前記印字媒体の表面印字時における
    現像バイアスよりも低く設定する制御手段とを有するこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】前記制御手段は、裏面印字時の現像バイア
    スの表面印字時の現像バイアスに対する低減率を10%
    〜15%の範囲に設定することを特徴とする請求項3記
    載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】前記トナーは重合トナーであることを特徴
    とする請求項3または4記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8099010B2 (en) 2008-05-29 2012-01-17 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with controlled developing bias
EP2128714A3 (en) * 2008-05-27 2013-11-06 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus
EP3144737A1 (en) 2015-09-15 2017-03-22 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

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