JP2003171840A - ポリエステルマチフィラメント糸およびその製造方法 - Google Patents

ポリエステルマチフィラメント糸およびその製造方法

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JP2003171840A
JP2003171840A JP2001370000A JP2001370000A JP2003171840A JP 2003171840 A JP2003171840 A JP 2003171840A JP 2001370000 A JP2001370000 A JP 2001370000A JP 2001370000 A JP2001370000 A JP 2001370000A JP 2003171840 A JP2003171840 A JP 2003171840A
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polyester
polyester multifilament
friction coefficient
thread
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Taketoshi Sugimoto
武敏 杉本
Yoshiyuki Takahashi
祥之 高橋
Kazumi Tsuchiya
一美 土屋
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】800m/min以上、特に1200m/mi
nレベルの高速製織においても、単糸切れや毛羽立ちお
よび断糸率がない、いわゆる高速製編織追従性が良好
で、かつ編織物の品位の点ではイラツキなどの欠点のな
いポリエステルマルチフィラメント糸およびその製造方
法を提供するものである。 【解決手段】交絡処理されたポリエステルマルチフィラ
メント糸であって、該交絡処理されたポリエステルマル
チフィラメント糸の糸/糸摩擦係数が0.15〜0.2
5μd、糸/金属摩擦係数が0.5〜1.0μd、耐磨
耗回数がDRY時1000回以上、WET時100回以
上、糸/糸ステイックスリップ張力がDRY時6cN以
下、WET時4cN以下であり、破断伸度が28〜55
%、非交絡部分の開繊長分布における10mm未満の開
繊長比率が5%以下、10〜50mmの開繊長比率が8
0%以上、100mm以上の開繊長比率が3%以下であ
るポリエステルマチフィラメント糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交絡処理されたポ
リエステルマチフィラメント糸およびその製造方法に関
するものである。特に、高速での製編およびウオーター
ジェットルーム(以下WJLと略記)での800〜18
00m/minの高速製織に適し、WJLでは無撚での
糊付け使用、無撚での追油剤使用、無撚無糊使用のいず
れの用途にも好適であり、安定した製編織性と良好な品
位の編織物を得ることができるポリエステルマチフィラ
メント糸およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マチフィラメント糸をWJLの経
糸に用いて無撚無糊で製織するには、該糸にインターレ
ース処理を施し交絡糸となして使用する方法が種々提案
され実用化されてきている。しかしながら近年、織機の
機械性能の向上には著しいものがあり、製織速度は20
00m/minの高速に達しており、綜絖や筬の運動に
よる経糸同士の摩擦、経糸と綜絖および筬との摩擦等に
よって、単糸切れや毛羽立ちおよび断糸率が上昇する問
題が顕在化しており、このような問題を解決するために
交絡数および交絡強度をアップすることが提案されてい
る。例えば、特許第2981278号公報には、交絡数
が15〜35ヶ/mの範囲にあり、3g/dの緊張処理
した後の交絡保持率が70%以上の交絡糸が提案されて
いる。また、特許第2555185号公報および特開平
9−188930号公報には、ポリエステルマチフィラ
メント糸の特性値と50g擦過前後の交絡数および交絡
長を規定した無撚無糊織物の経糸用ポリエステル繊維が
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のポリエステルマチフィラメント糸は、無撚無糊織物の
経糸使いで800m/minレベルまでのWJL製織速
度であれば、それなりの改善効果が得られているが、本
発明の目的とする800m/min以上、特に1000
m/min以上の高速製織においては単糸切れや毛羽立
ちおよび断糸率の改善、さらには織物品位において、ま
だまだ不十分なものであった。すなわち、交絡数や交絡
強度が低い場合には単糸切れや毛羽立ちおよび断糸率が
高くなる問題が顕在化しやすく、他方、単糸切れや毛羽
立ちおよび断糸率を改善する目的で交絡数や交絡強度を
高くすれば相対的に高速追従性は改善するが経糸の交絡
部分が編織物製品に残存し、製品にイラツキ欠点を生じ
るという問題があった。
【0004】本発明は、上記のような高速製編織追従性
および製品品位の問題点を同時に解決すること、すなわ
ち、1000m/min以上、特に1200m/min
以上のレベルの高速製編織においても、単糸切れや毛羽
立ちおよび断糸率が低い、いわゆる高速製編織追従性が
良好で、かつ編織物の品位の点ではイラツキなどの欠点
のないポリエステルマルチフィラメント糸およびその製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は以下
の構成を採用することによって達成することができる。
すなわち、 (1)交絡処理されたポリエステルマルチフィラメント
糸であって、該交絡糸の糸/糸摩擦係数が0.15〜
0.25μd、糸/金属摩擦係数が0.5〜1.0μ
d、耐磨耗回数がDRY時1000回以上、WET時1
00回以上、糸/糸ステイックスリップ張力がDRY時
6cN以下、WET時4cN以下であることを特徴とす
るポリエステルマチフィラメント糸。
【0006】(2)交絡処理されたポリエステルマルチ
フィラメント糸の破断伸度が28〜55%、非交絡部分
の開繊長分布における10mm未満の開繊長比率が5%
以下、10〜50mmの開繊長比率が80%以上、10
0mm以上の開繊長比率が3%以下であることを特徴と
する前記(1)に記載のポリエステルマチフィラメント
糸。
【0007】(3)交絡処理されたポリエステルマルチ
フィラメント糸が異型断面糸であることを特徴とする前
記(1)または(2)に記載のポリエステルマチフィラ
メント糸。
【0008】(4)ウオータージェットルームの経糸用
であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか
に記載のポリエステルマチフィラメント糸。
【0009】(5)ポリエステルマルチフィラメント糸
を溶融紡糸し吐出した糸条を冷却・固化した後、紡糸油
剤を付与し延伸を行い4500m/min以上のゴデッ
トローラを介して巻取機で巻き取るに際して、ゴデット
ローラ間で加熱流体による加熱処理と流体による交絡処
理を連続して施すことを特徴とするポリエステルマルチ
フィラメント糸の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳しく説明
する。
【0011】本発明におけるポリエステルマルチフィラ
メント糸は、単に交絡処理を施し特定条件下での擦過処
理後の交絡保持率が高いだけでは高速製編織追従性およ
び製品品位を同時に満足するに充分でなく、糸/糸摩擦
係数および糸/金属摩擦係数、耐磨耗回数および糸/糸
ステイックスリップ張力を適正範囲にコントロールする
ことによって、さらには、破断伸度、非交絡部分の開繊
長の相互関係を最適化することによって、初めて無撚無
糊織物の経糸としてまた無撚糊付け使用や無撚追油剤使
用での高速編織物用原糸として極めて良好に使用可能な
ポリエステルマルチフィラメント糸を提供可能なことを
見出し本発明に到達したものである。
【0012】本発明において、糸/糸摩擦係数はWJL
製織の場合には経糸同士および経糸と緯糸の摩擦による
単糸切れや毛羽立ちと密接に関連する特性であり、可能
な限り低い方が望ましいが低すぎると高速製糸で巻取機
によるドラム巻き上げ時にドラム端面部の綾落ちが生じ
易くなるとともに交絡効率が低下するという問題が顕在
化するため、糸/糸摩擦係数は0.15〜0.25μd
の範囲、望ましくは0.17〜0.23μdの範囲とす
るものである。
【0013】糸/金属摩擦係数は、WJL製織では経糸
と綜絖および筬との摩擦による単糸切れや毛羽立ちおよ
び断糸率と密接に関連する特性であること、また経編で
は編針との摩擦による単糸切れや毛羽立ちと密接に関連
する特性であることから可能な限り低い方が望ましい
が、糸/糸摩擦係数と同様に低すぎると特に高速製糸で
の糸条の走行安定性が不安定になり製糸段階での断糸率
が増加するとともに巻取機によるドラム巻き上げ時にド
ラム端面部の綾落ちが生じ易くなるため、糸/金属摩擦
係数は0.5〜1.0μdの範囲、望ましくは0.6〜
0.9μdの範囲とするものである。
【0014】次に、耐磨耗回数および糸/糸ステイック
スリップ張力は糸/糸摩擦係数および糸/金属摩擦係数
とも関連する特性であるが、高速製編織追従性および製
品品位と深く関連する特性であり、耐磨耗回数がDRY
時1000回以上、WET時100回以上であれば製織
時の筬または製編時の編針による毛羽立ちと断糸発生が
生産可能な範囲内であり、糸/糸ステイックスリップ張
力がDRY時6cN以下、WET時4cN以下であれば
WJL製織時の経糸間の擦過による毛羽立ちが抑制でき
るとともに、緯糸飛走時の張力変動が縮小して毛羽立ち
やヨコヒケ欠点のない編織物が得られるのである。
【0015】さらには、破断伸度が低すぎると編針また
は綜絖および筬の運動衝撃力を吸収する能力が低下して
断糸率がアップし、高すぎると編織物の寸法安定性が低
下するため、交絡処理されたポリエステルマルチフィラ
メント糸の破断伸度は28〜55%の範囲が望ましく、
32〜42%の範囲がより望ましい。
【0016】また、交絡レベルは高い方が工程通過後の
交絡保持率が向上し、高速製編織追従性は向上する方向
にあるが、高交絡化のための圧空消費量が増大し、経済
性が悪化するとともに、製編織した編織物に交絡部分が
残存し、編織物表面にイラツキが生じ編織物の品位が著
しく低下する問題が顕在化するようになる。特に織物の
経糸が異型断面糸で織物の組織が光沢を強調する朱子織
物である場合には、この問題がより強調されるため、単
に交絡レベルおよび交絡強度をアップする手法には限界
がある。
【0017】この点について、本発明者らが鋭意研究し
た結果、高速での製編織追従性および編織物品位は前述
の糸/糸摩擦係数および糸/金属摩擦係数とともに非交
絡部分の開繊長分布と密接な関係があることを見出し本
発明に到達したものである。すなわち、非交絡部分の開
繊長分布において、10mm未満の開繊長比率が高い場
合には織物のイラツキが顕在化し織物品位を低下させる
ため10mm未満の開繊長比率は5%以下であることが
望ましい。
【0018】また、最も望ましい非交絡部分の開繊長は
10〜50mmであることからこの範囲の開繊長比率が
高ければ高いほど本発明の目的達成も容易となるため、
10〜50mmの開繊長比率は80%以上であることが
望ましく、より望ましくは85%以上、さらに望ましく
は90%以上である。
【0019】他方、非交絡部分の開繊長が長くなると高
速製編織追従性が低下するとともに、製編織後の編織物
で、特に織物の経糸がY断面糸のような異型断面糸であ
り、織物の組織が光沢を強調する朱子織物である場合に
は、織組織の中で経糸の非交絡開繊部分のフィラメント
が横方向に偏平な並びを生じやすくなり、この部分が他
の部分に比べて強い反射光を生じるため、織物の縦方向
に連続した光沢斑が顕在化するようになる。したがっ
て、100mm以上の開繊長比率は3%以下であること
が望ましく、より望ましくは1%以下、さらに望ましく
は0%である。
【0020】また、本発明においては、異型断面糸、特
に3葉異型断面糸である場合により効果を発揮するため
望ましい。
【0021】本発明のポリエステルマチフィラメント糸
は以下の方法で得ることができる。すなわち、ポリエス
テルマルチフィラメント糸を溶融紡糸し吐出した糸条を
冷却・固化した後、紡糸油剤を付与し延伸を行い450
0m/min以上のゴデットローラを介して巻取機で巻
き取るに際して、ゴデットローラ間で加熱流体による加
熱処理と流体による交絡処理を連続して施すことにより
得ることができる。
【0022】さらに望ましくは、ポリエステルマルチフ
ィラメント糸を溶融紡糸し吐出した糸条を冷却固化した
後、糸/糸摩擦係数および糸/金属摩擦係数、耐磨耗回
数、糸/糸ステイックスリップ張力が本発明の目的に適
合する紡糸油剤(複数のポリエーテル類、エーテルエス
テル類、鉱物油およびエステルノニオン剤等を主成分に
アルキルフォスフェート金属塩等の混合物からなるエマ
ルジョン水溶液)を付与し、加熱処理域で延伸を行い、
4500m/min以上のゴデットローラを介して巻取
機で巻き取るに際して、1ゴデットローラ前で0.05
〜0.3MPaの圧縮空気による交絡処理を施すととも
に、交絡処理時の糸条張力が0.15〜0.55cN/
dtexの範囲になるようにゴデットローラ間のリラッ
クス率を0.5〜3.0%の範囲で調整し、1ゴデット
ローラおよび2ゴデットローラ間/または2ゴデットロ
ーラおよび3ゴデットローラ間で、90〜120℃のス
チーム等の加熱流体による加熱処理を行い、糸条をポリ
エステルの2次転移温度と呼ばれるTg温度以上に加熱
し、引き続いて0.3〜0.6MPaの圧縮空気による
交絡処理を施すことにより本発明のポリエステルマチフ
ィラメント糸を安定して生産することができる.本発明
のポリエステルマチフィラメント糸の製造方法をさらに
詳しく説明する。
【0023】本発明においては、吐出した糸条を紡糸ド
ラフトにより或程度まで延伸するとともに、チムニー冷
却風域を通過せしめて冷却固化し、前記の糸/糸摩擦係
数および糸/金属摩擦係数を満足する紡糸油剤を付与し
た後、4500m/min以上のゴデットローラ(G
R)を介して巻取機で巻き取るに際して、1ゴデットロ
ーラ前で0.05〜0.3MPaの圧縮空気による交絡
処理を施すのは、1GR前で糸条に集束性を付与するこ
とで1GR上の糸条の走行安定性を向上させるとともに
糸条を構成する個々のフィラメント間における紡糸油剤
の均一付着性を向上させる目的であり、圧縮空気の圧力
が0.05MPa以下では前記目的を達成できなくな
り、他方0.3MPa以上では圧縮空気の消費量が増加
し経済性が損なわれるとともに、1GR以降で延伸する
場合には、均一延伸の妨げになるため圧縮空気の圧力は
0.05〜0.3MPaの範囲とするものである。次い
で、1GRおよび2GR間/または2GRおよび3GR
間を0.5〜3.0%のリラックス状態とするのは、G
R間の糸条張力を最適化して加熱流体による熱処理と流
体乱流による交絡処理で本発明の目的とする糸条の長さ
方向に均一な交絡を付与するためである。
【0024】次いで、1GRおよび2GR間/または2
GRおよび3GR間で加熱流体による熱処理と流体乱流
による交絡処理を施すのは、従来技術で提案されている
ような方法でただ単に交絡数や交絡強度をアップするこ
とを目的とした流体交絡処理方法では、交絡数や交絡強
度が低い場合には単糸切れや毛羽立ちおよび断糸率が高
くなる問題があり、他方、交絡数や交絡強度を高くした
場合には製編織性は改善するが経糸の交絡部分が編織物
に残留して編織物製品にイラツキ欠点を生じるという問
題が生じる。これら2つの問題点を同時に満足し本発明
の目的とする高度な機能を有するポリエステルマルチフ
ィラメント糸を得るためには、流体交絡処理を行う直前
に糸条をポリエステル繊維のTg温度以上に加熱した状
態で流体交絡処理を行うことによって初めて得ることが
できることを見出し本発明に到達したものである。
【0025】本発明のこの部分に関する詳細なメカニズ
ムはまだ充分に解明できていないが、糸条の交絡部分と
非交絡部分の形態差が少なく、かつ非交絡部分の開繊長
分布が狭い範囲に集中し、長さ方向に極めて均一な交絡
分布を有するポリエステルマルチフィラメント糸が得ら
れることから、高速で走行中の糸条がTg温度以上に加
熱された状態となって流体交絡処理装置に導入されるた
め、加熱されていない従来の方法に比べてマルチフィラ
メント糸を構成する個々のフィラメントの流体乱流域内
での挙動がより柔軟になり、安定した均一交絡が可能に
なるとともに、得られた交絡処理糸の交絡強度も均一化
するのではないかと推定される。なお、熱処理のために
用いる加熱流体は、熱効率と経済性の面から、90〜1
20℃のスチームが最も好ましく、また、交絡処理に使
用する流体は環境安全性と経済性の面から、0.3〜
0.6MPaの圧縮空気が最も好ましい。
【0026】本発明のポリエステルマルチフィラメント
糸は、繰り返し単位が実質的にポリエチレンエチレンテ
レフタレートからなるポリエステル系マルチフィラメン
ト糸を主たる対象とするが、テレフタル酸およびエチレ
ングリコール以外の第3成分を少量(15モル%以下)
共重合したポリエステルであっても、また、必要に応じ
て制電剤、艶消剤、紫外線吸収剤、染色性改良剤、各種
顔料等の添加剤を5重量%以下混入せしめたものであっ
てもかまわない。
【0027】また、本発明のポリエステルマルチフィラ
メント糸の断面形状は、円形断面、三葉断面、楕円断
面、多角断面、変形多角断面、偏平断面、中空糸等、い
ずれの断面形状であってもかまわないが、本発明におい
ては、交絡処理されたポリエステルマルチフィラメント
糸は異型断面糸、特に3葉異型断面糸である場合により
効果を発揮するため望ましい。
【0028】さらに、本発明のポリエステルマルチフィ
ラメント糸は、収縮差混繊糸、単糸繊度ミックス混繊糸
等であっても良い。
【0029】次に本発明の製造方法を図面により説明す
る。図4〜図6は、本発明の織編物用ポリエステルマル
チフィラメント糸の製造方法の一例を示す概念図であ
る。
【0030】図4は、紡糸口金1より吐出した糸条Yを
4500m/min以上のGR(ゴデーローラ)速度に
よる紡糸ドラフトで最終延伸倍率まで延伸した後、チム
ニー2の冷却風域を通過せしめて冷却固化した糸条に、
給油装置4により前記の糸/糸摩擦係数および糸/金属
摩擦係数を満足する紡糸油剤を付与し、1GR6の前で
交絡処理装置5により糸条走行安定化のための予備交絡
を行い、1GR6〜2GR9間で加熱装置7の加熱流体
による加熱処理と交絡処理装置8の流体による交絡を施
した後、2GR9を介して巻取機10で巻き取る方法の
概念図を示したものである。
【0031】図5は、紡糸口金1より吐出した糸条Yを
4500m/min以上のGR速度による紡糸ドラフト
で最終延伸倍率の40〜60%を延伸するとともに、チ
ムニー2の冷却風域を通過せしめて冷却固化し、引き続
いて加熱装置3の加熱処理域を通過せしめて再度紡糸ド
ラフトにより延伸した後、前記の糸/糸摩擦係数および
糸/金属摩擦係数を満足する紡糸油剤を給油装置4によ
り付与し、1GR6前で交絡処理装置5により糸条走行
安定化のための予備交絡を行い、1GR6〜2GR9間
で加熱装置7の加熱流体による加熱処理と交絡処理装置
8の流体による交絡を施した後、2GR9を介して巻取
機10で巻き取る方法の概念図を示したものである。
【0032】図6は、紡糸口金1より吐出した糸条Yを
1GR速度による紡糸ドラフトによって延伸するととも
に、チムニー2の冷却風域を通過せしめて冷却固化し前
記の糸/糸摩擦係数および糸/金属摩擦係数を満足する
紡糸油剤を給油装置4により付与した後、加熱した1G
R6前で交絡処理装置5により糸条走行安定化のための
予備交絡を行い、加熱した1GR6およびセパレートロ
ーラ12を介して糸条を加熱し、1GR6および2GR
9の速度差によって延伸を行うとともに2GR9〜3G
R11間で加熱装置7の加熱流体による加熱処理と交絡
処理装置8の流体による交絡を施した後、4500m/
min以上の3GR11を介して巻取機10で巻き取る
方法の概念図を示したものである。
【0033】
【実施例】次に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説
明する。なお、各評価項目は以下の方法に従って測定し
た。 (1)糸/糸摩擦係数 駆動ユニット、テンションローラ、張力計測部、データ
処理部およびレコーダで構成された英光産業(株)製の
走行糸摩擦係数測定装置を用いて、測定糸条を図1に示
す糸道で実質的にトルク”0”の回転ローラcを介し
て、該回転ローラc上部で測定糸条に2回の捻りを加え
て180°接触させ、55m/minに速度設定し接触
前の糸条張力(T1)を10cNに設定して60秒間走
行させ、その時の糸条の接触前の糸条張力(T1)と接
触後の糸条張力(T2)を連続測定した。連続測定の糸
条張力(T1,T2)はレコーダに記録し、レコーダ記
録のそれぞれの平均値を(T1)および(T2)とし、
次式を用いて糸/糸摩擦係数(μd)を算出した。図1
において、L1はT1およびT2測定用端子の回転ロー
ラ中心点と実質的にトルク”0”の回転ローラcの中心
点を結ぶ垂直距離を示し、略13.5cmとした。
【0034】糸/糸摩擦係数(μd)=0.4697×
log(T2/T1) (2)糸/金属摩擦係数 駆動ユニット、テンションローラ、張力計測部、データ
処理部、レコーダで構成された英光産業(株)製の走行
糸摩擦係数測定装置を用い、測定糸条の走行糸道を図2
のごとく設定した。金属摩擦体dは表面を金属クロムメ
ッキで鏡面化した直径30mm×長さ100mmの固定
した金属円筒を用いて、測定糸条を該金属摩擦体dに9
0°接触させ、糸条の走行速度を2.5m/minと
し、金属摩擦体dへ接触する前の糸条張力(T1)を略
10cNに設定し、60秒間走行させた。その時の金属
摩擦体dへ接触する前の糸条張力(T1)と接触後の糸
条張力(T2)を連続測定しレコーダに記録した。レコ
ーダ記録のそれぞれの平均値を(T1)および(T2)
とし、次式を用いて糸/金属摩擦係数(μd)を算出し
た。図2において、L2はT1およびT2測定端子の回
転ローラ中心点と金属摩擦体dの糸離れ点を結ぶ垂直距
離を示し、略4.5cmとした。
【0035】糸/金属摩擦係数(μd)=1.4659
×log(T2/T1) (3)耐磨耗回数 DRY測定:測定装置として市販のTOYOSEIKI
(株)製「糸摩擦抱合力試験機」を用い、当該試験機で
測定糸条に4.5cN/dtexの端末張力をかけて5
往復の糸張り状態をセットした。該セット糸に2.5回
の撚りを加えて5ヶ所を抱合させた後、当該試験機を起
動し測定糸条の相互摩擦を繰り返しながら、摩擦抱合部
分で最初の糸切れが生じるまでの回数を求める方法によ
って測定した。該方法で繰り返し3回の測定を行い、そ
の平均値をDRY測定時の耐摩耗回数とした。
【0036】WET測定:DRY測定と同様の方法で、
測定装置として市販のTOYOSEIKI製「糸摩擦抱
合力試験機」を用い、当該試験機で測定糸条に4.5c
N/dtexの端末張力をかけて5往復の糸張り状態を
セットした。該セット糸に2.5回の撚りを加えて5ヶ
所を抱合させ、抱合個所5ヶ所の内1ヶ所(中心部)の
抱合部に200ml/hrの供給量で水滴を滴下させた
状態で当該試験機を起動し測定糸条の相互摩擦を繰り返
しながら、湿潤摩擦抱合部分で糸切れが生じるまでの回
数を求める方法で測定した。該方法で繰り返し3回の測
定を行い、その平均値をWET測定時の耐摩耗回数とし
た。 (4)糸/糸ステイックスリップ張力 DRY測定:図3に概略図で示したところの駆動ユニッ
ト、張力計測部、データ処理部およびレコーダ、加湿器
(WET測定)で構成された「糸/糸ステイックスリッ
プ張力測定装置」を用いて、測定糸条を図3に示す糸道
にセットした。すなわち、図3は、切り取った約100
cmの測定糸条Y1の一方の糸端を固定ガイドdに固定
し、固定ガイドdと水平距離で50cm離れた位置に固
定した市販のセラミック製ピグテール状糸道ガイドeを
引き通した他方の糸端に荷重W1(=1.2cN/dt
ex)の重りを下げて静止させ、他方、切り取った約1
20cmの測定糸条Y2の一方の糸端を固定ガイドdお
よび糸条ガイドeとほぼ水平位置で略正三角形を形成す
る位置に設置した巻取機fに固定し、他方の糸端を前記
した固定ガイドdおよび糸条ガイドeに通した測定糸条
の上方を跨いで通し、該糸端に荷重W2(=0.35c
N/dtex)の重りを下げて静止させた状態で、糸条
の交差点と巻取機の略中心点に張力計測部hをセットし
た状態を示したものである。該セット状態で、2cm/
minの糸速で測定糸条Y2を巻き取り、その際の張力
の変動をレコーダ(チヤート速度2cm/min、フル
スケール50cN)で2分間記録し、記録チヤートから
張力の変動幅(ΔT)を求めた。同様の測定を3回繰り
返し、3回の平均値(ΔT)を測定糸条のDRY時にお
ける糸/糸ステイックスリップ張力とした。
【0037】WET測定:図3に概略図で示した通り、
DRY測定と同様の測定装置を用い同様の測定糸道で、
市販のNATIONAL超音波式加湿器FE−05KV
Jを連続運転モードで運転し、測定糸条Y1およびY2
の交差部分から略25cm離れた位置より、測定糸条Y
1およびY2の交差部分に向けて、加湿気体を噴霧し測
定糸条の交差部分を充分な湿潤状態(=測定糸条aおよ
びbの交差部分付近から30回/min程度の水滴が滴
下する状態)とした以外は、DRY時と同様の測定条件
で3回の測定を繰り返し実施した。記録チヤートから張
力の変動幅(ΔT)を求め、3回の平均値(ΔT)を測
定糸条のWET時における糸/糸ステイックスリップ張
力とした。 (5)破断伸度 オリエンテック(株)製テンシロン試験機(UTM−I
II−100)を用いて、試長=20cm、引張速度=
20cm/min、チャート速度=30cm/min、
フルスケール=500cNの測定条件で測定し、次の算
式により破断伸度を算出した。
【0038】破断伸度(%)=(伸びの長さ×引張速度
/試長×チャート速度)×100(6)非交絡部分の開
繊長分布 測定装置としてスイス国「ROTHSCHILD」社製
のENTANGLEMENT TESTER R−20
60を用い、測定速度5.0m/min、トリップテン
ションレベル10.0cN、トリップ後の次回針刺しま
での糸長1.0cm、繰り返し測定回数100回に測定
条件を設定し、各水準10本のサンプルを連続測定し
た。測定糸条への針刺部からトリップテンションレベル
(10.0cN)に到達してトリップするまでの糸条長
を非交絡部分の開繊長と見なし、得られた1000個
(100回×10本)のデータを10mm単位毎に分類
し非交絡部分の開繊長分布を下記により求めた。 (1) 10mm未満の開繊長比率(%)=10mm未
満開繊長の発生回数×100/1000 (2) 10〜50mmの開繊長比率(%)=10〜5
0mm開繊長の発生回数×100/1000 (3) 100mm以上の開繊長比率(%)=100m
m以上開繊長の発生回数×100/1000 実施例1 本発明の効果を明確にする目的で高速製糸プロセスを用
いて、IV0.66のポリエステルブライトチップを溶
融紡糸法により、36ホールのY型吐出孔を有する口金
を用いて紡出し冷却チムニー風で冷却固化した後、加熱
高速延伸するとともに成分を種々変更した紡糸油剤を付
与し、エヤー交絡処理条件を種々変更し、4100m/
min 〜5800m/minの1GRおよび2GRを
介して巻取機で紙管に巻き取ることにより、糸/糸摩擦
係数、糸/金属摩擦係数、破断伸度および非交絡部の開
繊長分布の異なる56dTex−36filの各種ポリ
エステル三葉断面糸を得た。該各種ポリエステル三葉断
面糸を無撚無糊で経糸整経し緯糸に84dTex−36
fil−セミダル丸断面糸を用いNISSAN製ウオー
タジェットルーム織機(LW55)を用いて、織機回転
数1000rpm、緯糸長1415cmで平織物を10
疋製織した際の織機の総停台回数、経糸毛羽停台回数、
経糸切れ停台回数を調査して製織性を評価した。また、
得られた織物を定法によりシルバーグレーの染料で染色
し、染色加工反について毛羽立ち、タテシマ、ヨコヒ
ケ、イラツキの品位を経験10年以上の検査員同席で評
価し「○良好」、「△やや不良」、「×不良」の3段階
で評価した。
【0039】表1は紡糸油剤成分を種々変更することに
よって本発明における糸/糸摩擦係数(μd)、糸/金
属摩擦係数(μd)、耐磨耗回数(回)および糸/糸ス
テイックスリップ張力(cN)の効果を明確にするため
の実施例であり、水準1および水準7は本発明の効果を
明確にするための比較例である。水準3、4および5は
糸/糸摩擦係数(μd)および糸/金属摩擦係数(μ
d)、耐磨耗回数(回)および糸/糸ステイックスリッ
プ張力(cN)が本発明の範囲にあるため、製糸性およ
び製織性は極めて良好であり、得られた加工反の評価結
果も極めて良好であった。水準1は糸/糸摩擦係数(μ
d)および糸/金属摩擦係数(μd)が低すぎるため製
糸時に生産許容範囲を越えるレベルの糸切れが発生し
た。水準2は糸/糸摩擦係数(μd)および糸/金属摩
擦係数(μd)が低目のため製糸時に若干の糸切れが発
生したが生産許容範囲内である。他方、水準6は糸/糸
摩擦係数(μd)および糸/金属摩擦係数(μd)およ
び糸/糸ステイックスリップ張力(cN)が高いため製
糸時の糸切れが若干発生し製織時の停台回数も増加傾向
を示すとともに加工反で毛羽立ちやヨコヒケも若干発生
したが生産許容範囲内であった。水準7は糸/糸摩擦係
数(μd)および糸/金属摩擦係数(μd)、耐磨耗回
数(回)および糸/糸ステイックスリップ張力(cN)
が本発明の範囲を越えたため、製糸時の糸切れおよび製
織時の停台回数が増加し加工反の毛羽立ちやヨコヒケが
増加し生産可能範囲を越える低品位なレベルであった。
これらの結果から、本発明の糸/糸摩擦係数(μd)は
0.15〜0.25μdの範囲、望ましくは0.17〜
0.23μdの範囲であり、糸/金属摩擦係数(μd)
は0.5〜1.0μdの範囲、望ましくは0.6〜0.
9μdの範囲であり、耐磨耗回数(回)はDRY時10
00回以上、WET時100回以上、糸/糸ステイック
スリップ張力(cN)はDRY時6cN以下、WET時
4cN以下である。
【0040】表2は本発明における伸度(%)の効果を
明確にするための実施例であり、水準8は本発明の効果
を明確にするための比較例である。水準10および11
は伸度(%)が本発明の範囲にあるため、製織性および
得られた加工反の品位も極めて良好であった。水準8は
伸度(%)が低すぎるため製織性が低下するとともに加
工反の毛羽立ちが増加しタテシマおよびヨコヒケ欠点も
生じるようになり生産の許容範囲を超えるものであっ
た。水準9は伸度(%)がやや低目のため製織性がやや
低下し加工反に毛羽立ちが見られたが生産許容範囲内で
あった。他方、水準12および13は伸度(%)が高い
ため加工反の寸法安定性がやや不良になったが生産許容
範囲内であったのに対して、水準14は伸度(%)が高
すぎるため加工反の寸法安定性がやや不良となり毛羽立
ちやタテシマおよびヨコヒケも若干認められたが加工反
の品位は生産可能な範囲であった。これらの結果から、
本発明の伸度(%)は28〜55%の範囲が望ましく、
より望ましくは32〜42%の範囲である。
【0041】表3は非交絡部分の開繊長分布の効果を明
確にするための実施例であり、水準15は開繊長分布に
おける10mm未満の比率(%)が高すぎるため製織性
は良好であったものの製織後の加工反でイラツキが発生
したが加工反の品位は生産可能な範囲であった。水準1
6は開繊長分布における10mm未満の比率(%)が高
目にあるが、10〜50mmの比率(%)が本発明の範
囲にあり、100mm以上の分布が無いことで製織性は
極めて良好であり、加工反では多少のイラツキがあった
が良品として生産可能な範囲であった。水準17および
18は開繊長分布における10mm未満の比率(%)、
10〜50mmの比率(%)、100mm以上の比率
(%)の全項目が本発明の範囲であるため、製織性およ
び加工反の品位はいずれも極めて良好であった。水準1
9は開繊長分布で10〜50mmの比率(%)がやや低
目であり、100mm以上の比率(%)が増加している
ため製織性がやや低下し加工反に若干の毛羽立ちが見ら
れたが生産許容範囲内であった。水準20は開繊長分布
で10mm未満の比率(%)は本発明の範囲内である
が、10〜50mmの比率(%)および100mm以上
の比率(%)が本発明の範囲限界に近いことから製織性
が低下するとともに加工反の毛羽立ちおよび軽度のタテ
シマが生じたが生産許容範囲内であった。水準21は開
繊長分布における10mm未満の比率(%)は本発明の
範囲内であるが、10〜50mmの比率(%)および1
00mm以上の比率(%)が本発明の範囲を越えている
ため製織性がやや低下し、加工反で毛羽立ちおよびタテ
シマが若干発生したが加工反の品位は生産可能な範囲で
あった。これらの結果から、本発明における非交絡部分
の開繊長分布比率は、10mm未満の開繊長比率が5%
以下、10〜50mmの開繊長比率が80%以上、望ま
しくは85%以上、さらに望ましくは90%以上、10
0mm以上の開繊長比率が3%以下、望ましくは1%以
下、の範囲であることが望ましい。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】本発明のポリエステルマルチフィラメン
ト糸は、非交絡部分の開繊長分布が均一であり、糸/糸
摩擦係数および糸/金属摩擦係数が低いレベルにあり、
破断伸度が充分なタフネスと衝撃吸収力を有しているた
め高速縦編や無撚無糊で経糸に使用して1000m/m
in以上の高速で製織しても単糸切れや毛羽立ちが少な
く、断糸率が低く安定した高速製編織追従性を有すると
ともに、経糸の交絡部分が編織物に残って生じる編織物
のイラツキ欠点が発生しない良好な品位の編織物を得る
ことができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の糸/糸摩擦係数(μd) を測定法を示
す概略図である。
【図2】本発明の糸/金属摩擦係数(μd) を測定法を
示す概略図である。
【図3】本発明の糸/糸ステイックスリップ張力を測定
法を示す概略図である。
【図4】本発明の織編物用ポリエステルマルチフィラメ
ント糸の製造方法の一例を示す概念図である。
【図5】本発明の織編物用ポリエステルマルチフィラメ
ント糸の製造方法の他の一例を示す概念図である。
【図6】本発明の織編物用ポリエステルマルチフィラメ
ント糸の製造方法のさらに他の一例を示す概念図であ
る。
【符号の説明】
T1:接触前張力 T2:接触後張力 a:回転ローラ b:糸条接触部 c:摩擦体 d:支点 e:糸道ガイド f:巻取機 g:記録計付張力計 h:張力検出端 i:加湿器 j:加湿蒸気 Y:測定糸条 Y1:測定糸条 Y2:測定糸条 W1:荷重 W2:荷重 1:紡糸口金 2:チムニー 3:加熱装置 4:給油装置 5:交絡処理装置 6:1GR 7:加熱装置 8:交絡処理装置 9:2GR 10:ドラム巻体 11:3GR 12:セパレートローラ Y:糸条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L036 MA05 MA20 MA24 MA33 PA23 PA42 RA15 UA06 UA23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交絡処理されたポリエステルマルチフィラ
    メント糸であって、該交絡糸の糸/糸摩擦係数が0.1
    5〜0.25μd、糸/金属摩擦係数が0.5〜1.0
    μd、耐磨耗回数がDRY時1000回以上、WET時
    100回以上、糸/糸ステイックスリップ張力がDRY
    時6cN以下、WET時4cN以下であることを特徴と
    するポリエステルマチフィラメント糸。
  2. 【請求項2】交絡処理されたポリエステルマルチフィラ
    メント糸の破断伸度が28〜55%、非交絡部分の開繊
    長分布における10mm未満の開繊長比率が5%以下、
    10〜50mmの開繊長比率が80%以上、100mm
    以上の開繊長比率が3%以下であることを特徴とする請
    求項1に記載のポリエステルマチフィラメント糸。
  3. 【請求項3】交絡処理されたポリエステルマルチフィラ
    メント糸が異型断面糸であることを特徴とする請求項1
    または2に記載のポリエステルマチフィラメント糸。
  4. 【請求項4】ウオータージェットルームの経糸用である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリ
    エステルマチフィラメント糸。
  5. 【請求項5】ポリエステルマルチフィラメント糸を溶融
    紡糸し吐出した糸条を冷却・固化した後、紡糸油剤を付
    与し延伸を行い4500m/min以上のゴデットロー
    ラを介して巻取機で巻き取るに際して、ゴデットローラ
    間で加熱流体による加熱処理と流体による交絡処理を連
    続して施すことを特徴とするポリエステルマルチフィラ
    メント糸の製造方法。
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