JP2003171685A - 流体軸受用潤滑剤組成物および流体軸受装置 - Google Patents

流体軸受用潤滑剤組成物および流体軸受装置

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JP2003171685A
JP2003171685A JP2002126151A JP2002126151A JP2003171685A JP 2003171685 A JP2003171685 A JP 2003171685A JP 2002126151 A JP2002126151 A JP 2002126151A JP 2002126151 A JP2002126151 A JP 2002126151A JP 2003171685 A JP2003171685 A JP 2003171685A
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Eishin Mikami
英信 三上
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 記憶装置等に用いられる動圧軸受の性能を損
なうことなく、かつ磁気ディスク駆動装置等を破壊しな
い流体軸受用潤滑剤組成物および流体軸受装置を提供す
る。 【解決手段】 基油に配合剤を配合してなリ、該配合剤
は、(双極子モーメント/分子量)×100(D・mo
l/g)の値が 1.0〜3.8 (D・mol/g)の化合物
であり、上記配合剤が潤滑剤組成物全体に対して 0.1〜
5 重量%配合されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流体軸受用潤滑
剤組成物および流体軸受装置に関し、特に情報機器、音
響、映像機器に用いられるスピンドルモータに組込まれ
る流体軸受用潤滑油組成物およびに流体軸受装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】情報機器は、大別して、データ処理およ
び記憶を行なう主記憶装置と、記憶のみを行なう補助記
憶装置の2つに分けることができる。記憶部分にはディ
スクやテープを使用するものと、全て電子部品からなる
半導体を使用するものとがあり、現在では、コストの点
からディスクやテープが広く使用されている。ディスク
やテープを使用する補助記憶装置としては、磁気ディス
ク装置(HDD、FDD)、光ディスク装置(CD、D
VD)、光磁気ディスク装置(MO、ODD)、ディジ
タルオーディオテープレコーダ(DAT)等がある。さ
らに、情報機器にはレーザビームプリンタ(LBP)、
ディジタルFAX、ディジタルPPC等も含まれる。
【0003】上記のような情報機器に使用される小型ス
ピンドルモータは、記憶装置等の高容量化、高速化、高
精度化、低騒音化に伴い、磁気ディスクを駆動するモー
タに従来より高い精度が強く要求されている。この要求
に応える技術として、ロータとステータとの間に設けら
れる軸受構造において、動圧軸受を採用することが検討
されている。この動圧軸受は、軸受面にへリングボーン
型やスパイラル型などの動圧溝を設け、軸の回転に伴う
動圧溝の動圧効果によってラジアル剛性等の軸受機能を
高め、不安定振動による軸振れを抑制できる軸受であ
る。
【0004】上記動圧軸受に用いられる流体軸受用潤滑
剤組成物の基油として、ジエステル、ポリオールエステ
ルなどのエステル油、ポリ−α−オレフィン油(PA
O)、鉱油等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エステル油、ポリ−α−オレフィン油、鉱油等を油単独
で流体軸受用潤滑剤組成物の基油として用いると磁気デ
ィスク駆動装置等に不具合を発生させる場合があるとい
う問題があった。本発明は、このような問題に対処する
ためになされたもので、記憶装置等に用いられる動圧軸
受の性能を損なうことなく、かつ磁気ディスク駆動装置
等に不具合のない流体軸受用潤滑剤組成物および流体軸
受装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の流体軸受用潤滑
剤組成物は基油に配合剤を配合してなリ、該配合剤は、
(双極子モーメント/分子量)×100(D・mol/
g)の値が 1.0〜3.8(D・mol/g)の化合物であ
り、上記配合剤が潤滑剤組成物全体に対して 0.1〜5 重
量%配合されてなることを特徴とする。また、上記基油
がエステル油であることを特徴とする。また、上記化合
物がトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体またはソ
ルビタン脂肪酸エステルから選ばれた少なくとも一つの
化合物であることを特徴とする。
【0007】また、上記化合物が式(1)で表される化
合物であることを特徴とする。
【化2】 式(1)において、R1、R2、R3およびR4は、それぞ
れ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数6〜15の芳香族炭化水素基または炭素数6〜12の
脂環族炭化水素基である。また、式(1)で表される化
合物の中で、上記R1およびR3が水素原子であることを
特徴とする。
【0008】本発明の流体軸受装置は、軸と、この軸を
受ける軸受との動圧発生面に上記流体軸受用潤滑剤組成
物を介在させていることを特徴とする。また、流体軸受
装置がスピンドルモータ用軸受装置であることを特徴と
する。
【0009】磁気ディスク駆動装置等に不具合を発生さ
せる原因について研究したところ、例えば磁気ディスク
を搭載したスピンドルモータの場合、帯電している静電
気をロータが放電できないで、磁気ディスクと記録再生
ヘッドの間で放電による不具合を起こしていることが分
かった。特に従来の基油は極めて高い体積抵抗率を有し
ており、この極めて高い体積抵抗率がロータの帯電に寄
与していることが分かった。例えば、ジエステル油は 1
×1011〜 1×1012Ωcm、ポリオールエステル油は 7×10
12Ωcm、鉱油は 1×1014Ωcm 以上の体積抵抗率を有し
ている。本発明はこのような知見に基づきなされたもの
で、(双極子モーメント/分子量)×100(D・mo
l/g)の値が 1.0〜3.8 (D・mol/g)の化合物
を、潤滑剤組成物全体に対して 0.1〜5 重量%配合する
ことにより、動圧軸受の性能を損なうことなく、潤滑剤
組成物の体積抵抗率を低下させることができる。その結
果、動圧軸受のロータ側とステータ側の絶縁性を低下さ
せて、動圧軸受で発生する静電気を放電できる。
【0010】
【発明の実施の形態】流体軸受用潤滑剤組成物の基油に
配合される配合剤の双極子モーメントとは、分子の極性
を定量的に記述する値であり、正と負の電気双極子を有
する分子において、電荷+q(単位クーロン、C)と−
qが距離r(単位メートル、m)だけ離れているとき、
双極子モーメントμ(単位デバイ、D)は、μ=qrで
表されるベクトル量である。また、距離と電荷とをそれ
ぞれcgs単位で測った値の積を 1018倍して計算して
もよい。分子が有する双極子モーメントと、この分子の
分子量との比を100倍した値である、(双極子モーメ
ント/分子量)×100(D・mol/g)の値が 1.0
〜3.8 の化合物を基油に配合することにより、流体軸受
用潤滑剤組成物の導電特性が改善され、動圧軸受で発生
する静電気を放電できる。(双極子モーメント/分子
量)×100(D・mol/g)の値が 1.0 未満であ
ると、流体軸受用潤滑剤組成物は、導電性に乏しく動圧
軸受で発生する静電気を放電できない。また、上記値が
3.8 をこえると、流体軸受用潤滑剤組成物中で配合剤
が溶解し難く沈殿物として析出等しやすくなり、結果的
に流体軸受装置の回転トルク上昇などの潤滑性能を損な
う場合がある。
【0011】(双極子モーメント/分子量)×100
(D・mol/g)の値が 1.0〜3.8の化合物は、分子
内に極性基を有する有機化合物が好ましく、極性基を構
成する元素としては、窒素、酸素等が挙げられる。これ
らの中で、窒素原子を含む複素環化合物、高級脂肪酸エ
ステル類等が好ましく、例えば、トリアゾール誘導体、
テトラゾール誘導体、またはソルビタン脂肪酸エステル
が挙げられる。より具体的にはベンゾトリアゾール、メ
チルベンゾトリアゾール、ソルビタンモノオレートが挙
げられ、特に耐食性に優れるベンゾトリアゾール、メチ
ルベンゾトリアゾールが好ましい。これらの化合物は後
述する基油となるエステル油への溶解性と導電性付与性
とに優れている。
【0012】また、化合物として上記式(1)で表され
る化合物が好ましく、特にR1およびR3が水素原子であ
るフェニレンジアミン誘導体、さらに特に好ましくはパ
ラフェニレンジアミン誘導体が好ましい。式(1)にお
いて、炭素数1〜20のアルキル基としては直鎖または
分岐状アルキル基が、炭素数6〜15の芳香族炭化水素
基としてはフェニル環、ナフチル環またはこれらの誘導
体が、炭素数6〜12の脂環族炭化水素基としてはシク
ロアルキル基、多環シクロアルキル基またはこれらの誘
導体がそれぞれ挙げられる。式(1)で表される好適な
化合物としては、N,N’−ジフェニル−p−フェニレ
ンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−
フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p
−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3
−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、4−
(2−オクチルアミノ)ジフェニルアミン等が挙げられ
る。
【0013】(双極子モーメント/分子量)×100
(D・mol/g)の値が 1.0〜3.8の化合物は、潤滑
剤組成物全体に対して 0.1〜5 重量%配合される。 0.1
重量%未満では、動圧軸受で発生する静電気を放電す
る効果に欠しくなリ、また、5重量%をこえると、高温
時に潤滑油の劣化を促進するため、耐久性が低下する場
合がある。
【0014】流体軸受用潤滑剤組成物の基油は、上述し
た配合剤を配合して導電性を維持できる潤滑油であれば
使用できる。本発明においては、分子内にエステル基を
含むエステル油が動圧軸受に必要とされる耐熱性、低蒸
発量、低コスト、金属に対する濡れ性を備えているため
好ましい。このエステル油として、従来公知のジエステ
ル、ポリオールエステルなどが使用できる。ジエステル
としては、例えば、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル
(DOA)、アジピン酸ジーイソデシル(DIDA)、
アジピン酸ジイソノニル(DINA)、アゼライン酸ジ
−2−エチルヘキシル(DOZ)、セバシン酸ジ−2−
エチルヘキシル(DOS)などが挙げられる。ポリオー
ルエステルとして例えば、ネオベンチルグリコール(N
PG)、トリメチロールプロパン(TMP)、ペンタエ
リスリトール(PE)などとアルコールとのエステルな
どが挙げられる。これらの基油は、単独あるいは混合し
て使用できる。
【0015】上記基油には、本発明の目的を損なわない
範囲で、必要に応じて、酸化防止剤、防錆剤、流動点降
下剤、無灰系分散剤、金属系清浄剤、界面活性剤、摩耗
調整剤などを配合できる。酸化防止剤としては、フェノ
一ル系、アミン系、イオウ系などを単独または、混合し
て使用できる。
【0016】本発明の流体軸受装置を図1を参照して説
明する。図1は動圧型流体軸受装置備える情報機器用ス
ピンドルモータの断面図で、一例としてHDD(ハード
ディスクドライブ)スピンドルモータを示している。こ
のスピンドルモータは、軸部材2を回転自在に支持する
流体軸受装置1と、軸2に取付けられ、磁気ディスクD
を一又は複数枚保持するディスクハブ3と、半径方向の
ギャップを介して対向させたモータステータ4およびモ
ータロータ5とを有する。ステータ4は、流体軸受装置
1を保持するケーシング9の円筒状外周部に取付けら
れ、ロータ5はディスクハブ3の内周面に取付けられて
いる。ステータ4に通電すると、ステータ4とロータ5
との間の励磁力でロータ5が回転し、ディスクハブ3お
よび軸2が回転する。
【0017】流体軸受装置1は、軸2と、有底円筒状の
いわゆる袋型ハウジング6と、ハウジング6の内周面に
固定された厚肉円筒状の軸受7と、軸受7の一端側(ハ
ウジング6の開口側をいう)を密封するシールワッシャ
等のシール部材8とを主な構成要素とする。軸2は、軸
2aと軸2aの下端部に設けられたフランジ部2bとか
らなり、かつ軸2aを軸受7の内周部に、フランジ部2
bを軸受7とハウジング6の底部との間に収容して配置
される。
【0018】軸受7は、例えば銅や真鍮等の軟質金属等
で形成される。軸受7の内周面には、動圧溝を有するラ
ジアル軸受面10aが形成され、これより軸2と軸受7
との相対回転時(図1では軸2の回転時)には、ラジア
ル軸受面10aと軸2aの外周面との間のラジアル軸受
隙間Crに動圧が発生し、軸2aをラジアル方向で非接
触支持するラジアル軸受部10が構成される。なお、図
中のラジアル軸受隙間Crの幅は誇張して描かれている
(後述のスラスト軸受隙間Cs1、Cs2についても同様
である)。
【0019】フランジ部2bの軸方向両側には、軸方向
の隙間であるスラスト軸受隙間Cs1、Cs2が設けられ
る。スラスト軸受隙間Cs1は、フランジ部2bの上端
面2b1とこれに対向する軸受7の端面との間に形成さ
れ、他方のスラスト軸受隙間Cs2は、フランジ部2b
の下端面2b2と、これに対向するスラスト支持部13
の上面との間に形成される。図1は、スラスト支持部1
3をハウジング6と一体に形成し、かつスラスト支持部
13をハウジング6の他端開口を封口する底部とした構
造を例示している。一方のスラスト軸受隙間Cs1を臨
む軸受7の下端面、および他方のスラスト軸受隙間Cs
2を臨むスラスト支持部13の上面には、それぞれ動圧
溝を有するスラスト軸受面11a、11bが形成され、
これより上記回転時には、スラスト軸受隙間Cs1、C
s2に動圧が発生し、フランジ部2bをスラスト方向両
側から非接触支持するスラスト軸受部11が構成され
る。
【0020】上記ラジアル軸受面10aおよびスラスト
軸受面11a、11bの動圧溝形状は任意に選択するこ
とができ、公知のへリングボーン型、スパイラル型、ス
テップ型、多円弧型等の何れかを選択し、あるいはこれ
らを適宜組合わせて使用することができる。ラジアル軸
受隙間には、上述した本発明の流体軸受用潤滑剤組成物
が満たされており、軸2の回転に伴い動圧が発生する。
また、本発明の流体軸受用潤滑剤組成物を用いることに
より、動圧軸受の回転側と固定側を電気的に導通させや
すくなり、動圧軸受の回転側で発生する静電気を固定側
であるケーシング9等から接地により放電できる。
【0021】
【実施例】実施例1〜実施例6、および比較例1〜比較
例5 基油として、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル(DO
S)を用意して、このジエステル油に表1に示す配合剤
を、潤滑剤組成物全体に対して表1に示す割合で添加し
て、流体軸受用潤滑剤組成物を得た。得られた流体軸受
用潤滑剤組成物の体積抵抗率(Ωcm)、以下に示す溶解
試験および高温劣化試験を行なった。結果を表1に示
す。なお、双極子モーメントは、分子軌道計算ソフトW
inMopacVer.2(富士通社製)にて計算し
た。
【0022】溶解試験 ジエステル油(DOS)に表1に示す化合物を加えて、
室温 2 時間、激しく攪拌して、その後、4 ℃の恒温槽
中に 2 時間放置して、化合物の溶解性を目視で確認し
た。化合物がジエステル油(DOS)に溶解して析出が
見られなかった場合を○で、溶解せず析出が見られた場
合を×で、それぞれ示した。
【0023】高温劣化試験 ジエステル油(DOS)に表1に示す化合物を添加した
各実施例および各比較例の供試潤滑油、およびジエステ
ル油(DOS)単独のブランク潤滑油を直径φ37mm の
ビーカーにそれぞれ入れ、空気雰囲気中で 120 ℃、200
0 時間放置した。その後、JIS K2501にしたが
って各潤滑油の全酸価を測定し、以下の式にしたがって
全酸価変化率(%)を算出した。 全酸価変化率(%)=[(S1−S2)/(A1−A
2)]×100 ここで、 S1:高温劣化試験後の供試潤滑油の全酸価値 S2:高温劣化試験前の供試潤滑油の全酸価値 A1:高温劣化試験後のブランク潤滑油の全酸価値 A2:高温劣化試験前のブランク潤滑油の全酸価値 全酸価変化率(%)が 100 %以上105 %以下の場合を
○、 105 %をこえ 120%以下の場合を△、120 %をこ
える場合を×として、表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示すように、(双極子モーメント/
分子量)×100(D・mol/g)の値が 1.0〜3.8
(D・mol/g)の化合物を配合することにより、無
配合時に体積抵抗率が 1.0×1012Ωcmであるセバシン酸
ジ−2−エチルヘキシル(DOS)の体積抵抗率が 1.8
×109〜 1.0×1010Ωcmと低下した。一方、比較例1は
(双極子モーメント/分子量)が小さいため体積抵抗率
が低下せず、比較例2および比較例3はエステル油に溶
解せず析出が見られた。また、(双極子モーメント/分
子量)×100(D・mol/g)の値が 1.0〜3.8
(D・mol/g)の化合物であっても、配合量が少な
い場合(比較例4)は体積抵抗率が低下せず、配合量が
多い場合(比較例5)は高温時の劣化が促進された。
【0026】
【発明の効果】本発明の流体軸受用潤滑剤組成物は、
(双極子モーメント/分子量)×100(D・mol/
g)の値が 1.0〜3.8 (D・mol/g)の化合物を
0.1〜5 重量%基油に配合剤を配合してなるので、導電
性が向上する。その結果、動圧軸受の回転側と固定側を
電気的に導通させて、動圧軸受で発生する静電気を放電
できる。また、基油がエステル油であるので、動圧軸受
に必要とされる耐熱性、低蒸発量、低コスト、金属に対
する濡れ性を兼ね備える。また、上記化合物がトリアゾ
ール誘導体、テトラゾール誘導体、ソルビタン脂肪酸エ
ステルまたは式(1)に示す化合物から選ばれた少なく
とも一つの化合物であるので、導電性と溶解性とを兼ね
備える。
【0027】本発明の流体軸受装置は、軸と、この軸を
受ける軸受との動圧発生面に上記流体軸受用潤滑剤組成
物を介在させているので、配合剤の析出によるトルク上
昇など潤滑性能を損なうことがなく、また導電性に優れ
ているので磁気ディスク駆動装置等を破壊しない。ま
た、流体軸受装置がスピンドルモータ用軸受装置に最適
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】スピンドルモータの断面図である。
【符号の説明】
1 軸受装置 2 軸 3 ディスクハブ 4 モータステータ 5 モータロータ 6 ハウジング 7 軸受 8 シール部材 9 ケーシング 10 ラジアル軸受部 11 スラスト軸受部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 133/44 C10M 133/44 F16C 17/10 F16C 17/10 A H02K 5/16 H02K 5/16 Z 7/08 7/08 A 21/22 21/22 M // C10N 20:04 C10N 20:04 40:02 40:02 Fターム(参考) 3J011 AA04 AA06 BA06 CA02 JA02 KA04 MA22 4H104 BB33A BB34A BB34C BE07C BE29C PA01 5H605 AA05 BB05 BB10 BB14 BB19 CC04 EB02 EB06 5H607 AA04 BB01 BB07 BB09 BB14 BB17 BB25 CC01 GG01 GG02 GG07 GG09 GG12 KK10 5H621 BB07 GA01 HH01 JK19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基油に配合剤を配合してなる流体軸受用
    潤滑剤組成物であって、 前記配合剤は、(双極子モーメント/分子量)×100
    (D・mol/g)の値が 1.0〜3.8 (D・mol/
    g)の化合物であり、前記配合剤が潤滑剤組成物全体に
    対して 0.1〜5 重量%配合されてなることを特徴とする
    流体軸受用潤滑剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記基油がエステル油であることを特徴
    とする請求項1記載の流体軸受用潤滑剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記化合物がトリアゾール誘導体、テト
    ラゾール誘導体またはソルビタン脂肪酸エステルから選
    ばれた少なくとも一つの化合物であることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の流体軸受用潤滑剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記化合物が式(1)で表される化合物
    であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    流体軸受用潤滑剤組成物。 【化1】 (ここで、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に
    水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜1
    5の芳香族炭化水素基または炭素数6〜12の脂環族炭
    化水素基である。)
  5. 【請求項5】 上記R1およびR3が水素原子であること
    を特徴とする請求項4記載の流体軸受用潤滑剤組成物。
  6. 【請求項6】 軸と、この軸を受ける軸受との動圧発生
    面に流体を介在させてなる流体軸受装置において、 前記流体が請求項1ないし請求項5のいずれか一項記載
    の流体軸受用潤滑剤組成物であることを特徴とする流体
    軸受装置。
  7. 【請求項7】 前記流体軸受装置がスピンドルモータ用
    軸受装置であることを特徴とする請求項6記載の流体軸
    受装置。
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