JP2003171415A - 付加重合用触媒、予備重合済付加重合用触媒成分および付加重合体の製造方法 - Google Patents

付加重合用触媒、予備重合済付加重合用触媒成分および付加重合体の製造方法

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JP2003171415A
JP2003171415A JP2002187921A JP2002187921A JP2003171415A JP 2003171415 A JP2003171415 A JP 2003171415A JP 2002187921 A JP2002187921 A JP 2002187921A JP 2002187921 A JP2002187921 A JP 2002187921A JP 2003171415 A JP2003171415 A JP 2003171415A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】付加重合体粒子の形成を伴うシングルサイト重
合に好適に適用される高活性な付加重合用触媒、予備重
合済付加重合用触媒成分、ならびに付加重合体の効率的
な製造方法を提供すること。 【解決手段】M11 m 、R1 t-1TH、R2 t-2TH2 およ
び粒子を接触させて得られる改質された粒子(A)、下
記一般式L2 a2(OR3bで表される該遷移金属化合
物(B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触
させて得られる付加重合用触媒。ほか(M1 は典型金属
原子。L1 は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素
基。R1 は電子吸引性基または電子吸引性基を含有する
基。R2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基。T
は第15族または第16族の原子。M 2 は遷移金属原
子。L2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する
基またはヘテロ原子を含有する基。R3 は炭化水素基ま
たはハロゲン化炭化水素基。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シングルサイト触
媒に類別される付加重合用触媒、予備重合済付加重合用
触媒成分および付加重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンやポリエチレン等の付加
重合体は、機械的性質、耐薬品性等に優れ、またそれら
の特性と経済性とのバランスが優れていることにより各
種成形分野に広く用いられている。これらの付加重合体
は従来は主として三塩化チタンや四塩化チタンなどの第
4族金属化合物を用いて得られた固体触媒成分と、有機
アルミニウム化合物に代表される第13族金属化合物と
を組み合わせた従来型固体触媒(マルチサイト触媒)を
用いてオレフィン等を重合させるマルチサイト重合によ
って製造されてきた。
【0003】近年、古くから用いられてきた固体触媒成
分とは異なる遷移金属化合物(例えばメタロセン錯体や
非メタロセン化合物)とアルミノキサン等とを組み合わ
せた、いわゆるシングルサイト触媒を用いてオレフィン
等を重合させるシングルサイト重合による付加重合体の
製造方法が提案されている。例えば、特開昭58−19
309号公報にはビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロライドとメチルアルミノキサンを用いる方
法が報告されている。また、特定のホウ素化合物をかか
る遷移金属化合物と組合わせることも報告されている。
例えば、特表平1−502036号公報にはビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジメチルとトリ(n−
ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレートを用いる方法が報告されている。これら
シングルサイト触媒を用いて得られる付加重合体は従来
型固体触媒(マルチサイト触媒)で得られるものよりも
一般に分子量分布が狭く、また共重合体の場合にはコモ
ノマーがより均一に共重合されていることから、従来型
固体触媒を用いた場合よりも均質な付加重合体が得られ
ることが知られている。
【0004】ところが、これら公知のシングルサイト触
媒は反応系に可溶性であるため、付加重合体粒子の形成
を伴う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重
合等)に適用した場合、生成した付加重合体の形状が不
定形で、粗大な付加重合体粒子、塊状付加重合体、微粉
状付加重合体等の生成、付加重合体の嵩密度の低下、重
合反応器壁への付加重合体の付着等を招きかねない。そ
してこれらが一因となって、反応器における伝熱不良、
除熱不良などが起こり、安定運転が困難な状態、生産性
の低下にいたるという問題があった。特開平11−19
3306号公報には、かかる問題の一解決方法が開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、該公報
記載の解決方法では、固体触媒成分あたりの重合活性と
いう点で未だ不十分であった。本発明の目的は、付加重
合体粒子の形成を伴うシングルサイト重合(たとえばス
ラリー重合、気相重合、バルク重合等)に好適に適用さ
れる高活性な付加重合用触媒、予備重合済付加重合用触
媒成分、ならびに付加重合体の効率的な製造方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(a)、
下記(b)、下記(c)および粒子(d)を接触させて
得られる改質された粒子(A)、並びに下記一般式
[4]で表される遷移金属化合物(B)を接触させて得
られる付加重合用触媒にかかるものであり、そして、該
改質された粒子(A)、下記一般式[4]で表される該
遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウム化合物
(C)を接触させて得られる付加重合用触媒にかかるも
のである。本発明は、該改質された粒子(A)、並びに
下記一般式[4]で表される該遷移金属化合物(B)を
接触させて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを
予備重合して得られる予備重合済付加重合用触媒成分に
かかるものであり、また、該改質された粒子(A)、下
記一般式[4]で表される該遷移金属化合物(B)、並
びに有機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られ
る一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重合して得ら
れる予備重合済付加重合用触媒成分にかかるものであ
り、そして、該予備重合済付加重合用触媒成分、並びに
有機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる付
加重合用触媒にかかるものである。また本発明は、該改
質された粒子(A)、並びに下記一般式[4]で表され
る遷移金属化合物(B)を接触させて得られる一次触媒
の存在下に、オレフィンを予備重合して得られる付加重
合用触媒にかかるものであり、また、該改質された粒子
(A)、下記一般式[4]で表される該遷移金属化合物
(B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触さ
せて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重
合して得られる付加重合用触媒にかかるものである。そ
して本発明は、上記いずれかの付加重合用触媒を用いる
付加重合体の製造方法にかかるものである。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
原子を表し、mはM1 の原子価に相当する数を表す。L
1 は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、
1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであって
も異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子
吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合
はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。
2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。
Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族
の原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相
当する数を表す。) L2 a2(OR3b [4] (上記一般式[4]において、M2 は周期律表第3〜1
1族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子を表す。
2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基ま
たはヘテロ原子を含有する基を表し、L2 は互いに同じ
であっても異なっていてもよく、複数のL2 は互いに直
接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、
窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有
する残基を介して連結されていてもよい。R3 は炭化水
素基またはハロゲン化炭化水素基を表し、R3 が複数あ
る場合それらは互いに同じであっても異なっていてもよ
い。aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を
満足する数を表す。) 以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】化合物(a)は下記一般式[1]
で表される化合物である。 M11 m [1] 上記一般式[1]におけるM1 は、元素の周期律表(I
UPAC無機化学命名法改訂版1989)第1、2、1
2、14または15族の典型金属原子を表す。その具体
例としては、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム
原子、ルビジウム原子、セシウム原子、ベリリウム原
子、マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウ
ム原子、バリウム原子、亜鉛原子、カドミウム原子、水
銀原子、ゲルマニウム原子、スズ原子、鉛原子、アンチ
モン原子、ビスマス原子等が挙げられる。M1 として好
ましくはマグネシウム原子、カルシウム原子、ストロン
チウム原子、バリウム原子、亜鉛原子、ゲルマニウム原
子、スズ原子またはビスマス原子であり、特に好ましく
はマグネシウム原子、亜鉛原子、スズ原子またはビスマ
ス原子であり、最も好ましくは亜鉛原子である。また、
上記一般式[1]におけるmはM1 の原子価に相当する
数を表し、例えばM1 が亜鉛原子の場合mは2である。
【0008】上記一般式[1]におけるL1 は水素原
子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、L1 が複数
存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なって
いても良い。L1 におけるハロゲン原子の具体例として
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙
げられる。L1 における炭化水素基としては、アルキル
基、アリール基、またはアラルキル基が好ましい。
【0009】ここでいうアルキル基としては、炭素原子
数1〜20のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブ
チル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシ
ル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル
基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコ
シル基などが挙げられ、より好ましくはメチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはイソ
ブチル基である。
【0010】これらのアルキル基はいずれも、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子で置換されていてもよい。ハロゲン原子で置換された
炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えばフル
オロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチ
ル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロ
メチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブ
ロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、ト
リヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチ
ル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル
基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロ
ロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル
基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモ
エチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル
基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、
パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パー
フルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフ
ルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パー
フルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パーク
ロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキ
シル基、パークロロクチル基、パークロロドデシル基、
パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、
パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロ
モペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモオク
チル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシ
ル基、パーブロモエイコシル基、1H,1H−パーフル
オロプロピル基、1H,1H−パーフルオロブチル基、
1H,1H−パーフルオロペンチル基、1H,1H−パ
ーフルオロヘキシル基、1H,1H−パーフルオロオク
チル基、1H,1H−パーフルオロドデシル基、1H,
1H−パーフルオロペンタデシル基、1H,1H−パー
フルオロエイコシル基、1H,1H−パークロロプロピ
ル基、1H,1H−パークロロブチル基、1H,1H−
パークロロペンチル基、1H,1H−パークロロヘキシ
ル基、1H,1H−パークロロクチル基、1H,1H−
パークロロドデシル基、1H,1H−パークロロペンタ
デシル基、1H,1H−パークロロエイコシル基、1
H,1H−パーブロモプロピル基、1H,1H−パーブ
ロモブチル基、1H,1H−パーブロモペンチル基、1
H,1H−パーブロモヘキシル基、1H,1H−パーブ
ロモオクチル基、1H,1H−パーブロモドデシル基、
1H,1H−パーブロモペンタデシル基、1H,1H−
パーブロモエイコシル基などが挙げられる。またこれら
のアルキル基はいずれも、メトキシ基、エトキシ基等の
アルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基ま
たはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで
一部が置換されていてもよい。
【0011】アリール基としては、炭素原子数6〜20
のアリール基が好ましく、例えばフェニル基、2−トリ
ル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル
基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6
−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル
基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−
トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニ
ル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5
−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチ
ルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル
基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタ
メチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフ
ェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニ
ル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフ
ェニル基、イソブチルフェニル基、n−ペンチルフェニ
ル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル
基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、
n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル
基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられ、よ
り好ましくはフェニル基である。これらのアリール基は
いずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のア
ルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基また
はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一
部が置換されていてもよい。
【0012】アラルキル基としては、炭素原子数7〜2
0のアラルキル基が好ましく、例えばベンジル基、(2
−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)
メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3
−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフ
ェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチ
ル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,
4−ジメチルフェニル)メチル基、(3,5−ジメチル
フェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニ
ル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メ
チル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル
基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、
(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,
3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,
3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,
3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペン
タメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチ
ル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロ
ピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチ
ル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(ter
t−ブチルフェニル)メチル基、(イソブチルフェニ
ル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、
(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフ
ェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル
基、(n−デシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル
基、アントラセニルメチル基などが挙げられ、より好ま
しくはベンジル基である。これらのアラルキル基はいず
れも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子な
どのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコ
キシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベ
ンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が
置換されていてもよい。
【0013】上記一般式[1]におけるL1 として好ま
しくは水素原子、アルキル基またはアリール基であり、
さらに好ましくは水素原子またはアルキル基であり、特
に好ましくはアルキル基である。
【0014】化合物(b)は下記一般式[2]で表され
る化合物である。 R1 t-1TH [2] また、化合物(c)は下記一般式[3]で表される化合
物である。 R2 t-2TH2 [3] 上記一般式[2]または[3]におけるTはそれぞれ独
立に、元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂
版1989)の第15族または第16族の非金属原子を
表す。一般式[2]におけるTと一般式[3]における
Tとは同じであっても異なっていてもよい。第15族非
金属原子の具体例としては、窒素原子、リン原子など
が、第16族非金属原子の具体例としては、酸素原子、
硫黄原子などが挙げられる。Tとして好ましくは、それ
ぞれ独立に窒素原子または酸素原子であり、特に好まし
くはTは酸素原子である。上記一般式[2]または
[3]におけるtはそれぞれのTの原子価に相当する数
を表し、Tが第15族非金属原子の場合はtは3であ
り、Tが第16族非金属原子の場合はtは2である。
【0015】上記一般式[2]におけるR1 は、電子吸
引性基または電子吸引性基を含有する基を表し、R1
複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異な
っていてもよい。電子吸引性の指標としては、ハメット
則の置換基定数σ等が知られており、ハメット則の置換
基定数σが正である官能基が電子吸引性基として挙げら
れる。
【0016】電子吸引性基の具体例として、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニト
ロ基、カルボニル基、スルホン基、フェニル基等が挙げ
られる。電子吸引性基を含有する基としてはハロゲン化
アルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アル
キル)アリール基、シアノ化アリール基、ニトロ化アリ
ール基、エステル基(アルコキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基やアリールオキシカルボニル
基)、アシル基、ハロゲン化アシル基等が挙げられる。
【0017】ハロゲン化アルキル基の具体例としては、
フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、
ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル
基、ジブロモメチル基、ジヨードメチル基、トリフルオ
ロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル
基、トリヨードメチル基、2,2,2−トリフルオロエ
チル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,2
−トリブロモエチル基、2,2,2−トリヨードエチル
基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、
2,2,3,3,3−ペンタクロロプロピル基、2,
2,3,3,3−ペンタブロモプロピル基、2,2,
3,3,3−ペンタヨードプロピル基、2,2,2−ト
リフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、2,
2,2−トリクロロ−1−トリクロロメチルエチル基、
2,2,2−トリブロモ−1−トリブロモメチルエチル
基、2,2,2−トリヨード−1−トリヨードメチルエ
チル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエチル基 、1,1−ビス(トリ
クロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチル基 、
1,1−ビス(トリブロモメチル)−2,2,2−トリ
ブロモエチル基 、1,1−ビス(トリヨードメチル)
−2,2,2−トリヨードエチル基、1H,1H−パー
フルオロブチル基、1H,1H−パーフルオロペンチル
基、1H,1H−パーフルオロヘキシル基、1H,1H
−パーフルオロオクチル基、1H,1H−パーフルオロ
ドデシル基、1H,1H−パーフルオロペンタデシル
基、1H,1H−パーフルオロエイコシル基、1H,1
H−パークロロブチル基、1H,1H−パークロロペン
チル基、1H,1H−パークロロヘキシル基、1H,1
H−パークロロクチル基、1H,1H−パークロロドデ
シル基、1H,1H−パークロロペンタデシル基、1
H,1H−パークロロエイコシル基、1H,1H−パー
ブロモブチル基、1H,1H−パーブロモペンチル基、
1H,1H−パーブロモヘキシル基、1H,1H−パー
ブロモオクチル基、1H,1H−パーブロモドデシル
基、1H,1H−パーブロモペンタデシル基、1H,1
H−パーブロモエイコシル基等が挙げられる。
【0018】ハロゲン化アリール基の具体例としては、
2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4
−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル
基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオ
ロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,
4,6−トリフルオロフェニル基、3,4,5−トリフ
ルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフ
ェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2,3,5,6
−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル
基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフル
オロフェニルフェニル基、パーフルオロ−1−ナフチル
基、パーフルオロ−2−ナフチル基、4,5,6,7,
8−ペンタフルオロ−2−ナフチル基、2−クロロフェ
ニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル
基、2,4−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロフ
ェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジク
ロロフェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、
3,4,5−トリクロロフェニル基、2,3,5,6−
テトラクロロフェニル基、ペンタクロロフェニル基、
2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリクロロメチル
フェニル基、2,3,5,6−テトラクロロ−4−ペン
タクロロフェニルフェニル基、パークロロ−1−ナフチ
ル基、パークロロ−2−ナフチル基、4,5,6,7,
8−ペンタクロロ−2−ナフチル基、2−ブロモフェニ
ル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、
2,4−ジブロモフェニル基、2,6−ジブロモフェニ
ル基、3,4−ジブロモフェニル基、3,5−ジブロモ
フェニル基、2,4,6−トリブロモフェニル基、3,
4,5−トリブロモフェニル基、2,3,5,6−テト
ラブロモフェニル基、ペンタブロモフェニル基、2,
3,5,6−テトラブロモ−4−トリブロモメチルフェ
ニル基、2,3,5,6−テトラブロモ−4−ペンタブ
ロモフェニルフェニル基、パーブロモ−1−ナフチル
基、パーブロモ−2−ナフチル基、4,5,6,7,8
−ペンタブロモ−2−ナフチル基、2−ヨードフェニル
基、3−ヨードフェニル基、4−ヨードフェニル基、
2,4−ジヨードフェニル基、2,6−ジヨードフェニ
ル基、3,4−ジヨードフェニル基、3,5−ジヨード
フェニル基、2,4,6−トリヨードフェニル基、3,
4,5−トリヨードフェニル基、2,3,5,6−テト
ラヨードフェニル基、ペンタヨードフェニル基、2,
3,5,6−テトラヨード−4−トリヨードメチルフェ
ニル基、2,3,5,6−テトラヨード−4−ペンタヨ
ードフェニルフェニル基、パーヨード−1−ナフチル
基、パーヨード−2−ナフチル基、4,5,6,7,8
−ペンタヨード−2−ナフチル基等が挙げられる。
【0019】(ハロゲン化アルキル)アリール基の具体
例としては、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、
3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフ
ルオロメチル)フェニル基、2,6−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメ
チル)フェニル基、2,4,6−トリス(トリフルオロ
メチル)フェニル基等が挙げられる。
【0020】シアノ化アリール基の具体例としては、2
−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シア
ノフェニル基等が挙げられる。
【0021】ニトロ化アリール基の具体例としては、2
−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニト
ロフェニル基等が挙げられる。
【0022】エステル基の具体例としては、メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカ
ルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、フェノキシ
カルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペ
ンタフルオロフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
【0023】アシル基の具体例としては、ホルミル基、
エタノイル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフ
ルオロエタノイル基、ベンゾイル基、ペンタフルオロベ
ンゾイル基、パーフルオロエタノイル基、パーフルオロ
プロパノイル基、パーフルオロブタノイル基、パーフル
オロペンタノイル基、パーフルオロヘキサノイル基、パ
ーフルオロヘプタノイル基、パーフルオロオクタノイル
基、パーフルオロノナノイル基、パーフルオロデカノイ
ル基、パーフルオロウンデカノイル基、パーフルオロド
デカノイル基等が挙げられる。
【0024】R1 として好ましくはハロゲン化炭化水素
基であり、より好ましくはハロゲン化アルキル基または
ハロゲン化アリール基である。さらに好ましくは、フル
オロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチ
ル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,
3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,2−
トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、1,
1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフ
ルオロエチル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオ
ロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフ
ルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、
3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフ
ェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、3,
4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,5,6−テ
トラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、
2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメ
チルフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4
−ペンタフルオロフェニルフェニル基、パーフルオロ−
1−ナフチル基、パーフルオロ−2−ナフチル基、4,
5,6,7,8−ペンタフルオロ−2−ナフチル基、ク
ロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル
基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,3,
3,3−ペンタクロロプロピル基、2,2,2−トリク
ロロ−1−トリクロロメチルエチル基、1,1−ビス
(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチル
基、4−クロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル
基、3.5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリク
ロロフェニル基、3,4,5−トリクロロフェニル基ま
たはペンタクロロフェニル基であり、特に好ましくは、
フルオロアルキル基またはフルオロアリール基であり、
最も好ましくは、トリフルオロメチル基、2,2,2−
トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、1,
1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフ
ルオロエチル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,
4,5−トリフルオロフェニル基またはペンタフルオロ
フェニル基である。
【0025】上記一般式[3]におけるR2 は炭化水素
基またはハロゲン化炭化水素基を表す。R2 における炭
化水素基としては、アルキル基、アリール基、またはア
ラルキル基が好ましく、一般式[1]におけるL1 とし
て説明したものと同様の炭化水素基が用いられる。R2
におけるハロゲン化炭化水素基としては、ハロゲン化ア
ルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アルキ
ル)アリール基等が挙げられ、上記一般式[2]のR1
における電子吸引性基の具体例として挙げたものと同様
のハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハ
ロゲン化アルキル)アリール基が用いられる。
【0026】上記一般式[3]におけるR2 として好ま
しくはハロゲン化炭化水素基であり、さらに好ましくは
フッ素化炭化水素基である。
【0027】化合物(a)を具体的に例示すると、M1
が亜鉛原子の場合の具体例としては、ジメチル亜鉛、ジ
エチル亜鉛、ジプロピル亜鉛、ジ−n−ブチル亜鉛、ジ
イソブチル亜鉛、ジ−n−ヘキシル亜鉛等のジアルキル
亜鉛;ジフェニル亜鉛、ジナフチル亜鉛、ビス(ペンタ
フルオロフェニル)亜鉛等のジアリール亜鉛;ジアリル
亜鉛等のジアルケニル亜鉛;ビス(シクロペンタジエニ
ル)亜鉛;塩化メチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、塩化プロ
ピル亜鉛、塩化−n−ブチル亜鉛、塩化イソブチル亜
鉛、塩化−n−ヘキシル亜鉛、臭化メチル亜鉛、臭化エ
チル亜鉛、臭化プロピル亜鉛、臭化−n−ブチル亜鉛、
臭化イソブチル亜鉛、臭化−n−ヘキシル亜鉛、よう化
メチル亜鉛、よう化エチル亜鉛、よう化プロピル亜鉛、
よう化−n−ブチル亜鉛、よう化イソブチル亜鉛、よう
化−n−ヘキシル亜鉛等のハロゲン化アルキル亜鉛;ふ
っ化亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、よう化亜鉛等のハロゲ
ン化亜鉛等が挙げられる。
【0028】化合物(a)として好ましくは、ジアルキ
ル亜鉛であり、さらに好ましくは、ジメチル亜鉛、ジエ
チル亜鉛、ジプロピル亜鉛、ジ−n−ブチル亜鉛、ジイ
ソブチル亜鉛、またはジ−n−ヘキシル亜鉛であり、特
に好ましくはジメチル亜鉛またはジエチル亜鉛である。
【0029】化合物(b)を具体的に例示すると、アミ
ン類としては、ジ(フルオロメチル)アミン、ジ(クロ
ロメチル)アミン、ジ(ブロモメチル)アミン、ジ(ヨ
ードメチル)アミン、ビス(ジフルオロメチル)アミ
ン、ビス(ジクロロメチル)アミン、ビス(ジブロモメ
チル)アミン、ビス(ジヨードメチル)アミン、ビス
(トリフルオロメチル)アミン、ビス(トリクロロメチ
ル)アミン、ビス(トリブロモメチル)アミン、ビス
(トリヨードメチル)アミン、ビス(2,2,2−トリ
フルオロエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリクロ
ロエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリブロモエチ
ル)アミン、ビス(2,2,2−トリヨードエチル)ア
ミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロ
ピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタクロ
ロプロピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペン
タブロモプロピル)アミン、ビス(2,2,3,3,3
−ペンタヨードプロピル)アミン、ビス(2,2,2−
トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル)アミ
ン、ビス(2,2,2−トリクロロ−1−トリクロロメ
チルエチル)アミン、ビス(2,2,2−トリブロモ−
1−トリブロモメチルエチル)アミン、ビス(2,2,
2−トリヨード−1−トリヨードメチルエチル)アミ
ン、ビス(1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス(1,1−
ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエ
チル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリブロモメチ
ル)−2,2,2−トリブロモエチル)アミン、ビス
(1,1−ビス(トリヨードメチル)−2,2,2−ト
リヨードエチル)アミン、ビス(2−フルオロフェニ
ル)アミン、ビス(3−フルオロフェニル)アミン、ビ
ス(4−フルオロフェニル)アミン、ビス(2−クロロ
フェニル)アミン、ビス(3−クロロフェニル)アミ
ン、ビス(4−クロロフェニル)アミン、ビス(2−ブ
ロモフェニル)アミン、ビス(3−ブロモフェニル)ア
ミン、ビス(4−ブロモフェニル)アミン、ビス(2−
ヨードフェニル)アミン、ビス(3−ヨードフェニル)
アミン、ビス(4−ヨードフェニル)アミン、ビス
(2,6−ジフルオロフェニル)アミン、ビス(3,5
−ジフルオロフェニル)アミン、ビス(2,6−ジクロ
ロフェニル)アミン、ビス(3,5−ジクロロフェニ
ル)アミン、ビス(2,6−ジブロモフェニル)アミ
ン、ビス(3,5−ジブロモフェニル)アミン、ビス
(2,6−ジヨードフェニル)アミン、ビス(3,5−
ジヨードフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリフ
ルオロフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリクロ
ロフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリブロモフ
ェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリヨードフェニ
ル)アミン、ビス(3,4,5−トリフルオロフェニ
ル)アミン、ビス(3,4,5−トリクロロフェニル)
アミン、ビス(3,4,5−トリブロモフェニル)アミ
ン、ビス(3,4,5−トリヨードフェニル)アミン、
ビス(ペンタフルオロフェニル)アミン、ビス(ペンタ
クロロフェニル)アミン、ビス(ペンタブロモフェニ
ル)アミン、ビス(ペンタヨードフェニル)アミン、ビ
ス(2−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビ
ス(3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビ
ス(4−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビ
ス(2,6−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)アミ
ン、ビス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニ
ル)アミン、ビス(2,4,6−トリ(トリフルオロメ
チル)フェニル)アミン、ビス(2−シアノフェニル)
アミン、(3−シアノフェニル)アミン、ビス(4−シ
アノフェニル)アミン、ビス(2−ニトロフェニル)ア
ミン、ビス(3−ニトロフェニル)アミン、ビス(4−
ニトロフェニル)アミン、ビス(1H,1H−パーフル
オロブチル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロ
ペンチル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロヘ
キシル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロオク
チル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロドデシ
ル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロペンタデ
シル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロエイコ
シル)アミン、ビス(1H,1H−パークロロブチル)
アミン、ビス(1H,1H−パークロロペンチル)アミ
ン、ビス(1H,1H−パークロロヘキシル)アミン、
ビス(1H,1H−パークロロオクチル)アミン、ビス
(1H,1H−パークロロドデシル)アミン、ビス(1
H,1H−パークロロペンタデシル)アミン、ビス(1
H,1H−パークロロエイコシル)アミン、ビス(1
H,1H−パーブロモブチル)アミン、ビス(1H,1
H−パーブロモペンチル)アミン、ビス(1H,1H−
パーブロモヘキシル)アミン、ビス(1H,1H−パー
ブロモオクチル)アミン、ビス(1H,1H−パーブロ
モドデシル)アミン、ビス(1H,1H−パーブロモペ
ンタデシル)アミン、ビス(1H,1H−パーブロモエ
イコシル)アミン等が挙げられる。また、窒素原子がリ
ン原子に置換されたホスフィン化合物も同様に例示する
ことができる。それらホスフィン化合物は、上述の具体
例のアミンをホスフィンに書き換えることによって表さ
れる化合物等である。
【0030】アルコール類としては、フルオロメタノー
ル、クロロメタノール、ブロモメタノール、ヨードメタ
ノール、ジフルオロメタノール、ジクロロメタノール、
ジブロモメタノール、ジヨードメタノール、トリフルオ
ロメタノール、トリクロロメタノール、トリブロモメタ
ノール、トリヨードメタノール、2,2,2−トリフル
オロエタノール、2,2,2−トリクロロエタノール、
2,2,2−トリブロモエタノール、2,2,2−トリ
ヨードエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロパノール、2,2,3,3,3−ペンタクロロプ
ロパノール、2,2,3,3,3−ペンタブロモプロパ
ノール、2,2,3,3,3−ペンタヨードプロパノー
ル、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチ
ルエタノール、2,2,2−トリクロロ−1−トリクロ
ロメチルエタノール、2,2,2−トリブロモ−1−ト
リブロモメチルエタノール、2,2,2−トリヨード−
1−トリヨードメチルエタノール、1,1−ビス(トリ
フルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエタノー
ル、1,1−ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−
トリクロロエタノール、1,1−ビス(トリブロモメチ
ル)−2,2,2−トリブロモエタノール、1,1−ビ
ス(トリヨードメチル)−2,2,2−トリヨードエタ
ノール、1H,1H−パーフルオロブタノール、1H,
1H−パーフルオロペンタノール、1H,1H−パーフ
ルオロヘキサノール、1H,1H−パーフルオロオクタ
ノール、1H,1H−パーフルオロドデカノール、1
H,1H−パーフルオロペンタノール、1H,1H−パ
ーフルオロエイコサノール、1H,1H−パークロロブ
タノール、1H,1H−パークロロペンタノール、1
H,1H−パークロロヘキサノール、1H,1H−パー
クロロオクタノール、1H,1H−パークロロドデカノ
ール、1H,1H−パークロロペンタデカノール、1
H,1H−パークロロエイコサノール、1H,1H−パ
ーブロモブタノール、1H,1H−パーブロモペンタノ
ール、1H,1H−パーブロモヘキサノール、1H,1
H−パーブロモオクタノール、1H,1H−パーブロモ
ドデカノール、1H,1H−パーブロモペンタデカノー
ル、1H,1H−パーブロモエイコサノール等が挙げら
れる。また、酸素原子が硫黄原子に置換されたチオール
化合物も同様に例示することができる。それらチオール
化合物は、上述の具体例のメタノールをメタンチオール
に、エタノールをエタンチオールに、プロパノールをプ
ロパンチオールに、ブタノールをブタンチオールに、ペ
ンタノールをペンタンチオールに、ヘキサノールをヘキ
サンチオールに、オクタノールをオクタンチオールに、
ドデカノールをドデカンチオールに、ペンタデカノール
をペンタデカンチオールに、エイコサノールをエイコサ
ンチオールに書き換えることによって表される化合物等
である。
【0031】フェノール類としては、2−フルオロフェ
ノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロフェノ
ール、2,4−ジフルオロフェノール、2,6−ジフル
オロフェノール、3,4−ジフルオロフェノール、3,
5−ジフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロ
フェノール、3,4,5−トリフルオロフェノール、
2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、ペンタフ
ルオロフェノール、2,3,5,6−テトラフルオロ−
4−トリフルオロメチルフェノール、2,3,5,6−
テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェノー
ル、パーフルオロ−1−ナフトール、パーフルオロ−2
−ナフトール、4,5,6,7,8−ペンタフルオロ−
2−ナフトール、2−クロロフェノール、3−クロロフ
ェノール、4−クロロフェノール、2,4−ジクロロフ
ェノール、2,6−ジクロロフェノール、3,4−ジク
ロロフェノール、3,5−ジクロロフェノール、2,
4,6−トリクロロフェノール、3,4,5−トリクロ
ロフェノール、2,3,5,6−テトラクロロフェノー
ル、ペンタクロロフェノール、2,3,5,6−テトラ
クロロ−4−トリクロロメチルフェノール、2,3,
5,6−テトラクロロ−4−ペンタクロロフェニルフェ
ノール、パークロロ−1−ナフトール、パークロロ−2
−ナフトール、4,5,6,7,8−ペンタクロロ−2
−ナフトール、2−ブロモフェノール、3−ブロモフェ
ノール、4−ブロモフェノール、2,4−ジブロモフェ
ノール、2,6−ジブロモフェノール、3,4−ジブロ
モフェノール、3,5−ジブロモフェノール、2,4,
6−トリブロモフェノール、3,4,5−トリブロモフ
ェノール、2,3,5,6−テトラブロモフェノール、
ペンタブロモフェノール、2,3,5,6−テトラブロ
モ−4−トリブロモメチルフェノール、2,3,5,6
−テトラブロモ−4−ペンタブロモフェニルフェノー
ル、パーブロモ−1−ナフトール、パーブロモ−2−ナ
フトール、4,5,6,7,8−ペンタブロモ−2−ナ
フトール、2−ヨードフェノール、3−ヨードフェノー
ル、4−ヨードフェノール、2,4−ジヨードフェノー
ル、2,6−ジヨードフェノール、3,4−ジヨードフ
ェノール、3,5−ジヨードフェノール、2,4,6−
トリヨードフェノール、3,4,5−トリヨードフェノ
ール、2,3,5,6−テトラヨードフェノール、ペン
タヨードフェノール、2,3,5,6−テトラヨード−
4−トリヨードメチルフェノール、2,3,5,6−テ
トラヨード−4−ペンタヨードフェニルフェノール、パ
ーヨード−1−ナフトール、パーヨード−2−ナフトー
ル、4,5,6,7,8−ペンタヨード−2−ナフトー
ル、2−(トリフルオロメチル)フェノール、3−(ト
リフルオロメチル)フェノール、4−(トリフルオロメ
チル)フェノール、2,6−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェノール、3,5−ビス(トリフルオロメチル)
フェノール、2,4,6−トリス(トリフルオロメチ
ル)フェノール、2−シアノフェノール、3−シアノフ
ェノール、4−シアノフェノール、2−ニトロフェノー
ル、3−ニトロフェノール、4−ニトロフェノール等が
挙げられる。また、酸素原子が硫黄原子に置換されたチ
オフェノール化合物も同様に例示することができる。そ
れらチオフェノール化合物は、上述の具体例のフェノー
ルをチオフェノールに書き換えることによって表される
化合物(ナフトールの場合は、ナフトールをナフチルチ
オールに書き換えることによって表される化合物)等で
ある。
【0032】ハロゲン化カルボン酸としては、ペンタフ
ルオロベンゾイックアシッド、パーフルオロエタノイッ
クアシッド、パーフルオロプロパノイックアシッド、パ
ーフルオロブタノイックアシッド、パーフルオロペンタ
ノイックアシッド、パーフルオロヘキサノイックアシッ
ド、パーフルオロヘプタノイックアシッド、パーフルオ
ロオクタノイックアシッド、パーフルオロノナノイック
アシッド、パーフルオロデカノイックアシッド、パーフ
ルオロウンデカノイックアシッド、パーフルオロドデカ
ノイックアシッド等が挙げられる。
【0033】化合物(b)として好ましくは、アミン類
としては、ビス(トリフルオロメチル)アミン、ビス
(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)アミ
ン、ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオ
ロメチルエチル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリフ
ルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル)ア
ミン、またはビス(ペンタフルオロフェニル)アミン、
アルコール類としては、トリフルオロメタノール、2,
2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3
−ペンタフルオロプロパノール、2,2,2−トリフル
オロ−1−トリフルオロメチルエタノール、または1,
1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフ
ルオロエタノール、フェノール類としては、2−フルオ
ロフェノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロ
フェノール、2,6−ジフルオロフェノール、3,5−
ジフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロフェ
ノール、3,4,5−トリフルオロフェノール、ペンタ
フルオロフェノール、2−(トリフルオロメチル)フェ
ノール、3−(トリフルオロメチル)フェノール、4−
(トリフルオロメチル)フェノール、2,6−ビス(ト
リフルオロメチル)フェノール、3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)フェノールまたは2,4,6−トリス
(トリフルオロメチル)フェノールである。
【0034】化合物(b)としてより好ましくは、ビス
(トリフルオロメチル)アミン、ビス(ペンタフルオロ
フェニル)アミン、トリフルオロメタノール、2,2,
2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエタノー
ル、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2
−トリフルオロエタノール、2−フルオロフェノール、
3−フルオロフェノール、4−フルオロフェノール、
2,6−ジフルオロフェノール、3,5−ジフルオロフ
ェノール、2,4,6−トリフルオロフェノール、3,
4,5−トリフルオロフェノール、ペンタフルオロフェ
ノール、4−(トリフルオロメチル)フェノール、2,
6−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、または
2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェノール
であり、さらに好ましくは、3,5−ジフルオロフェノ
ール、3,4,5−トリフルオロフェノール、ペンタフ
ルオロフェノール、または1,1−ビス(トリフルオロ
メチル)−2,2,2−トリフルオロエタノールであ
る。
【0035】化合物(c)を具体的に例示すると、水、
硫化水素、アルキルアミン、アリールアミン、アラルキ
ルアミン、ハロゲン化アルキルアミン、ハロゲン化アリ
ールアミン、または(ハロゲン化アルキル)アリールア
ミンであり、さらに好ましくは、水、硫化水素、メチル
アミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロ
ピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミ
ン、tert−ブチルアミン、イソブチルアミン、n−
ペンチルアミン、ネオペンチルアミン、イソペンチルア
ミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、n−
デシルアミン、n−ドデシルアミン、n−ペンタデシル
アミン、n−エイコシルアミン、アリルアミン、シクロ
ペンタジエニルアミン、アニリン、2−トリルアミン、
3−トリルアミン、4−トリルアミン、2,3−キシリ
ルアミン、2,4−キシリルアミン、2,5−キシリル
アミン、2,6−キシリルアミン、3,4−キシリルア
ミン、3,5−キシリルアミン、2,3,4−トリメチ
ルアニリン、2,3,5−トリメチルアニリン、2,
3,6−トリメチルアニリン、2,4,6−トリメチル
アニリン、3,4,5−トリメチルアニリン、2,3,
4,5−テトラメチルアニリン、2,3,4,6−テト
ラメチルアニリン、2,3,5,6−テトラメチルアニ
リン、ペンタメチルアニリン、エチルアニリン、n−プ
ロピルアニリン、イソプロピルアニリン、n−ブチルア
ニリン、sec−ブチルアニリン、tert−ブチルア
ニリン、n−ペンチルアニリン、ネオペンチルアニリ
ン、n−ヘキシルアニリン、n−オクチルアニリン、n
−デシルアニリン、n−ドデシルアニリン、n−テトラ
デシルアニリン、ナフチルアミン、アントラセニルアミ
ン、
【0036】ベンジルアミン、(2−メチルフェニル)
メチルアミン、(3−メチルフェニル)メチルアミン、
(4−メチルフェニル)メチルアミン、(2,3−ジメ
チルフェニル)メチルアミン、(2,4−ジメチルフェ
ニル)メチルアミン、(2,5−ジメチルフェニル)メ
チルアミン、(2,6−ジメチルフェニル)メチルアミ
ン、(3,4−ジメチルフェニル)メチルアミン、
(3,5−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,4−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,5−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、(3,
4,5−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,
3,4,5−テトラメチルフェニル)メチルアミン、
(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチルアミ
ン、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル
アミン、(ペンタメチルフェニル)メチルアミン、(エ
チルフェニル)メチルアミン、(n−プロピルフェニ
ル)メチルアミン、(イソプロピルフェニル)メチルア
ミン、(n−ブチルフェニル)メチルアミン、(sec
−ブチルフェニル)メチルアミン、(tert−ブチル
フェニル)メチルアミン、(n−ペンチルフェニル)メ
チルアミン、(ネオペンチルフェニル)メチルアミン、
(n−ヘキシルフェニル)メチルアミン、(n−オクチ
ルフェニル)メチルアミン、(n−デシルフェニル)メ
チルアミン、(n−テトラデシルフェニル)メチルアミ
ン、ナフチルメチルアミン、アントラセニルメチルアミ
ン、フルオロメチルアミン、クロロメチルアミン、ブロ
モメチルアミン、ヨードメチルアミン、ジフルオロメチ
ルアミン、ジクロロメチルアミン、ジブロモメチルアミ
ン、ジヨードメチルアミン、トリフルオロメチルアミ
ン、トリクロロメチルアミン、トリブロモメチルアミ
ン、トリヨードメチルアミン、2,2,2−トリフルオ
ロエチルアミン、2,2,2−トリクロロエチルアミ
ン、2,2,2−トリブロモエチルアミン、2,2,2
−トリヨードエチルアミン、2,2,3,3,3−ペン
タフルオロプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペン
タクロロプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペンタ
ブロモプロピルアミン、2,2,3,3,3−ペンタヨ
ードプロピルアミン、2,2,2−トリフルオロ−1−
トリフルオロメチルエチルアミン、2,2,2−トリク
ロロ−1−トリクロロメチルエチルアミン、2,2,2
−トリブロモ−1−トリブロモメチルエチルアミン、
2,2,2−トリヨード−1−トリヨードメチルエチル
アミン、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエチルアミン 、1,1−ビス
(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチル
アミン、1,1−ビス(トリブロモメチル)−2,2,
2−トリブロモエチルアミン、1,1−ビス(トリヨー
ドメチル)−2,2,2−トリヨードエチルアミン、
【0037】パーフルオロプロピルアミン、パークロロ
プロピルアミン、パーブロモプピルアミン、パーヨード
プロピルアミン、パーフルオロブチルアミン、パークロ
ロブチルアミン、パーブロモブチルアミン、パーヨード
ブチルアミン、パーフルオロペンチルアミン、パークロ
ロペンチルアミン、パーブロモペンチルアミン、パーヨ
ードペンチルアミン、パーフルオロヘキシルアミン、パ
ークロロヘキシルアミン、パーブロモヘキシルアミン、
パーヨードヘキシルアミン、パーフルオロオクチルアミ
ン、パークロロオクチルアミン、パーブロモオクチルア
ミン、パーヨードオクチルアミン、パーフルオロドデシ
ルアミン、パークロロドデシルアミン、パーブロモドデ
シルアミン、パーヨードドデシルアミン、パーフルオロ
ペンタデシルアミン、パークロロペンタデシルアミン、
パーブロモペンタデシルアミン、パーヨードペンタデシ
ルアミン、パーフルオロエイコシルアミン、パークロロ
エイコシルアミン、パーブロモエイコシルアミン、パー
ヨードエイコシルアミン、
【0038】2−フルオロアニリン、3−フルオロアニ
リン、4−フルオロアニリン、2−クロロアニリン、3
−クロロアニリン、4−クロロアニリン、2−ブロモア
ニリン、3−ブロモアニリン、4−ブロモアニリン、2
−ヨードアニリン、3−ヨードアニリン、4−ヨードア
ニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,5−ジフル
オロアニリン、2,6−ジクロロアニリン、3,5−ジ
クロロアニリン、2,6−ジブロモアニリン、3,5−
ジブロモアニリン、2,6−ジヨードアニリン、3,5
−ジヨードアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリ
ン、2,4,6−トリクロロアニリン、2,4,6−ト
リブロモアニリン、2,4,6−トリヨードアニリン、
3,4,5−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリ
クロロアニリン、3,4,5−トリブロモアニリン、
3,4,5−トリヨードアニリン、ペンタフルオロアニ
リン、ペンタクロロアニリン、ペンタブロモアニリン、
ペンタヨードアニリン、2−(トリフルオロメチル)ア
ニリン、3−(トリフルオロメチル)アニリン、4−
(トリフルオロメチル)アニリン、2,6−ジ(トリフ
ルオロメチル)アニリン、3,5−ジ(トリフルオロメ
チル)アニリン、2,4,6−トリ(トリフルオロメチ
ル)アニリン等が挙げられる。
【0039】化合物(c)として好ましくは、水、硫化
水素、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミ
ン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−
ブチルアミン、tert−ブチルアミン、イソブチルア
ミン、n−オクチルアミン、アニリン、2,6−キシリ
ルアミン、2,4,6−トリメチルアニリン、ナフチル
アミン、アントラセニルアミン、ベンジルアミン、トリ
フルオロメチルアミン、ペンタフルオロエチルアミン、
パーフルオロプロピルアミン、パーフルオロブチルアミ
ン、パーフルオロペンチルアミン、パーフルオロヘキシ
ルアミン、パーフルオロオクチルアミン、パーフルオロ
ドデシルアミン、パーフルオロペンタデシルアミン、パ
ーフルオロエイコシルアミン、2−フルオロアニリン、
3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2,6
−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニリン、
2,4,6−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリ
フルオロアニリン、ペンタフルオロアニリン、2−(ト
リフルオロメチル)アニリン、3−(トリフルオロメチ
ル)アニリン、4−(トリフルオロメチル)アニリン、
2,6−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、3,5
−ビス(トリフルオロメチル)アニリンまたは2,4,
6−トリス(トリフルオロメチル)アニリンであり、特
に好ましくは、水、トリフルオロメチルアミン、パーフ
ルオロブチルアミン、パーフルオロオクチルアミン、パ
ーフルオロペンタデシルアミン、2−フルオロアニリ
ン、3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、
2,6−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニ
リン、2,4,6−トリフルオロアニリン、3,4,5
−トリフルオロアニリン、ペンタフルオロアニリン、2
−(トリフルオロメチル)アニリン、3−(トリフルオ
ロメチル)アニリン、4−(トリフルオロメチル)アニ
リン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、
3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、または
2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)アニリンで
あり、もっとも好ましくは水またはペンタフルオロアニ
リンである。
【0040】粒子(d)としては一般に担体として用い
られているものが好ましく使用され、粒径の整った、多
孔性の物質が好ましく、無機物質または有機ポリマーが
好適に使用され、無機物質がより好適に使用される。粒
子(d)としては、得られるポリマーの粒径分布の観点
から、粒子(d)の粒径の体積基準の幾何標準偏差とし
て好ましくは2.5以下、より好ましくは2.0以下、
さらに好ましくは1.7以下である。
【0041】粒子(d)として用いられ得る無機物質の
例としては、無機酸化物等が挙げられ、粘土や粘土鉱物
等も使用可能である。これらは混合して用いてもかまわ
ない。無機酸化物の具体例としては、SiO2、Al2
3、MgO、ZrO2、TiO 2、B23、CaO、Zn
O、BaO、ThO2等、およびこれらの混合物、例え
ば、SiO2−MgO、SiO2−Al23、SiO2
TiO2、SiO2−V2 5、SiO2−Cr23、Si
2−TiO2−MgOなどを例示することができる。こ
れらの無機酸化物の中では、SiO2および/またはA
23が好ましく、特にSiO2(即ちシリカ)が好ま
しい。なお、上記無機酸化物には少量のNa2CO3、K
2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al
2(SO43、BaSO4、KNO3、Mg(NO32
Al(NO33、Na2O、K2O、Li2O等の炭酸
塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有してもかまわな
い。
【0042】粘土または粘土鉱物としては、カオリン、
ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、
ヒシンゲル石、バイロフィライト、タルク、ウンモ群、
モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石
群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、デ
ィッカイト、ハロイサイト等が挙げられる。これらの中
で好ましくは、スメクタイト、モンモリロナイト、ヘク
トライト、ラポナイト、サポナイトであり、さらに好ま
しくはモンモリロナイト、ヘクトライトである。
【0043】これらの無機物質のうちでは、無機酸化物
が好適に用いられる。これらの無機物質は、乾燥し実質
的に水分が除去されていることが好ましく、加熱処理に
より乾燥させたものが好ましい。加熱処理は通常、目視
で水分を確認できない無機物質について温度100〜
1,500℃で、好ましくは100〜1,000℃で、
さらに好ましくは200〜800℃で実施される。その
加熱時間は特に限定されるものではないが、好ましくは
10分間〜50時間、より好ましくは1時間〜30時間
である。さらに加熱中、例えば、乾燥した不活性ガス
(例えば、窒素またはアルゴン等)を一定の流速で流通
させる方法、あるいは、減圧する方法等も挙げられる
が、その方法に限定されるものではない。
【0044】また、無機酸化物には通常、表面に水酸基
が生成し存在しているが、無機酸化物としてはその表面
水酸基の活性水素を種々の置換基で置換した改質無機酸
化物を使用しても良い。この際の置換基はシリル基が好
ましい。改質無機酸化物として具体的には、トリメチル
クロロシラン、tert−ブチルジメチルクロロシラン
等のトリアルキルクロロシラン、トリフェニルクロロシ
ラン等のトリアリールクロロシラン、ジメチルジクロロ
シラン等のジアルキルジクロロシラン、ジフェニルジク
ロロシラン等のジアリールジクロロシラン、メチルトリ
クロロシラン等のアルキルトリクロロシラン、フェニル
トリクロロシラン等のアリールトリクロロシラン、トリ
メチルメトキシシラン等のトリアルキルアルコキシシラ
ン、トリフェニルメトキシシラン等のトリアリールアル
コシキシラン、ジメチルジメトキシシラン等のジアルキ
ルジアルコキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等
のジアリールジアルコキシシラン、メチルトリメトキシ
シラン等のアルキルトリアルコキシシラン、フェニルト
リメトキシシラン等のアリールトリアルコキシシラン、
テトラメトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、
1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン等の
アルキルジシラザン、テトラクロロシランなどと接触処
理した無機酸化物が挙げられる。
【0045】無機物質の平均粒子径として好ましくは、
5〜1000μmであり、より好ましくは10〜500
μm、さらに好ましくは10〜100μmである。細孔
容量として好ましくは0.1ml/g以上、より好まし
くは0.3〜10ml/gである。比表面積として好ま
しくは、10〜1000m2/g、より好ましくは10
0〜500m2/gである。
【0046】粒子(d)として用いられ得る有機ポリマ
ーとしては、どの有機ポリマーを用いても良く、また複
数種の有機ポリマーを混合物として用いても構わない。
有機ポリマーとしては、活性水素を有する官能基もしく
は非プロトン供与性のルイス塩基性官能基を有する重合
体が好ましい。
【0047】活性水素を有する官能基としては、活性水
素を有していれば特に制限はなく、具体例としては1級
アミノ基、2級アミノ基、イミノ基、アミド基、ヒドラ
ジド基、アミジノ基、ヒドロキシ基、ヒドロペルオキシ
基、カルボキシル基、ホルミル基、カルバモイル基、ス
ルホン酸基、スルフィン酸基、スルフェン酸基、チオー
ル基、チオホルミル基、ピロリル基、イミダゾリル基、
ピペリジル基、インダゾリル基、カルバゾリル基等が挙
げられる。好ましくは、1級アミノ基、2級アミノ基、
イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドロキシ基、ホルミ
ル基、カルボキシル基、スルホン酸基またはチオール基
である。特に好ましくは、1級アミノ基、2級アミノ
基、アミド基またはヒドロキシ基である。なお、これら
の基はハロゲン原子や炭素原子数1〜20の炭化水素基
で置換されていてもよい。
【0048】非プロトン供与性のルイス塩基性官能基と
しては、活性水素原子を有しないルイス塩基部分を有す
る官能基であれば特に制限はなく、具体例としてはピリ
ジル基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリ
ル基、ニトリル基、アジド基、N−置換イミノ基、N,
N−置換アミノ基、N,N−置換アミノオキシ基、N,
N,N−置換ヒドラジノ基、ニトロソ基、ニトロ基、ニ
トロオキシ基、フリル基、カルボニル基、チオカルボニ
ル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、
N,N−置換カルバモイル基、チオアルコキシ基、置換
スルフィニル基、置換スルホニル基、置換スルホン酸基
等が挙げられる。好ましくは、複素環基であり、さらに
好ましくは、酸素原子および/または窒素原子を環内に
有する芳香族複素環基である。特に好ましくは、ピリジ
ル基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリル
基であり、最も好ましくはピリジル基である。なお、こ
れらの基はハロゲン原子や炭素原子数1〜20の炭化水
素基で置換されていてもよい。
【0049】かかる活性水素を有する官能基もしくは非
プロトン供与性のルイス塩基性官能基の量は特に限定さ
れないが、好ましくは、重合体の単位グラム当りの官能
基のモル量として0.01〜50mmol/gであり、
より好ましくは0.1〜20mmol/gである。
【0050】かかる官能基を有する重合体は、例えば、
活性水素を有する官能基もしくは非プロトン供与性のル
イス塩基性官能基と1個以上の重合性不飽和基とを有す
るモノマーを単独重合することにより、またはこれと重
合性不飽和基を有する他のモノマーとを共重合すること
により得ることができる。このときさらに2個以上の重
合性不飽和基を有する架橋重合性モノマーをもいっしょ
に共重合することが好ましい。
【0051】かかる活性水素を有する官能基もしくは非
プロトン供与性のルイス塩基性官能基と1個以上の重合
性不飽和基を有するモノマーとしては、上記の活性水素
を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモ
ノマー、あるいは、上記の活性水素原子を有しないルイ
ス塩基部分を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基
を有するモノマーを挙げることができる。かかる重合性
不飽和基の例としては、ビニル基、アリル基等のアルケ
ニル基、エチン基等のアルキニル基等が挙げられる。活
性水素を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有
するモノマーの例としては、ビニル基含有1級アミン、
ビニル基含有2級アミン、ビニル基含有アミド化合物、
ビニル基含有ヒドロキシ化合物を挙げることができる。
具体例としては、N−(1−エテニル)アミン、N−
(2−プロペニル)アミン、N−(1−エテニル)−N
−メチルアミン、N−(2−プロペニル)−N−メチル
アミン、1−エテニルアミド、2−プロペニルアミド、
N−メチル−(1−エテニル)アミド、N−メチル−
(2−プロペニル)アミド、ビニルアルコール、2−プ
ロペン−1−オール、3−ブテン−1−オール等が挙げ
られる。活性水素原子を有しないルイス塩基部分を有す
る官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマー
の具体例としては、ビニルピリジン、ビニル(N−置
換)イミダゾール、ビニル(N−置換)インダゾールを
挙げることができる。
【0052】重合性不飽和基を有する他のモノマーとし
ては、エチレン、α−オレフィン、芳香族ビニル化合物
等が例示され、具体例としては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペン
テン、スチレンなどが挙げられる。好ましくはエチレン
またはスチレンである。これらのモノマーは2種以上を
用いても良い。また、2個以上の重合性不飽和基を有す
る架橋重合性モノマーの具体例としては、ジビニルベン
ゼン等が挙げられる。
【0053】有機ポリマーの平均粒子径として好ましく
は、5〜1000μmであり、より好ましくは10〜5
00μmである。細孔容量として好ましくは、0.1m
l/g以上、より好ましくは0.3〜10ml/gであ
る。比表面積として好ましくは、10〜1000m2
g、より好ましくは50〜500m2/gである。
【0054】これらの有機ポリマーは、乾燥し実質的に
水分が除去されていることが好ましく、加熱処理により
乾燥させたものが好ましい。加熱処理は通常、目視で水
分を確認できない有機ポリマーについて温度30〜40
0℃で、好ましくは50〜200℃で、さらに好ましく
は70〜150℃で実施される。その加熱時間は特に限
定されるものではないが、好ましくは10分間〜50時
間、より好ましくは1時間〜30時間である。さらに加
熱中、例えば、乾燥した不活性ガス(例えば、窒素また
はアルゴン等)を一定の流速で流通させる方法、あるい
は、減圧する方法等も挙げられるが、その方法に限定さ
れるものではない。
【0055】本発明の改質された粒子は、上記の
(a)、(b)、(c)および(d)を接触させて得ら
れる改質された粒子である。(a)、(b)、(c)お
よび(d)を接触させる順序としては特に限定されるこ
とはなく、以下の順序等が挙げられる。 <1>(a)と(b)との接触物と、(c)とを接触さ
せて得られる接触物と(d)とを接触させる。 <2>(a)と(b)との接触物と、(d)とを接触さ
せて得られる接触物と(c)とを接触させる。 <3>(a)と(c)との接触物と、(b)とを接触さ
せて得られる接触物と(d)とを接触させる。 <4>(a)と(c)との接触物と、(d)とを接触さ
せて得られる接触物と(b)とを接触させる。 <5>(a)と(d)との接触物と、(b)とを接触さ
せて得られる接触物と(c)とを接触させる。 <6>(a)と(d)との接触物と、(c)とを接触さ
せて得られる接触物と(b)とを接触させる。 <7>(b)と(c)との接触物と、(a)とを接触さ
せて得られる接触物と(d)とを接触させる。 <8>(b)と(c)との接触物と、(d)とを接触さ
せて得られる接触物と(a)とを接触させる。 <9>(b)と(d)との接触物と、(a)とを接触さ
せて得られる接触物と(c)とを接触させる。 <10>(b)と(d)との接触物と、(c)とを接触さ
せて得られる接触物と(a)とを接触させる。 <11>(c)と(d)との接触物と、(a)とを接触さ
せて得られる接触物と(b)とを接触させる。 <12>(c)と(d)との接触物と、(b)とを接触さ
せて得られる接触物と(a)とを接触させる。 接触順序として好ましくは上記の<1>、<2>、<3
>、<5>、<11>または<12>である。
【0056】このような接触処理は不活性気体雰囲気下
で実施するのが好ましい。処理温度は通常−100〜3
00℃であり、好ましくは−80〜200℃である。処
理時間は通常1分間〜200時間であり、好ましくは1
0分間〜100時間である。また、このような処理は溶
媒を用いてもよく、用いることなくこれらの化合物を直
接処理してもよい。
【0057】溶媒としては、その溶媒を使用するときに
接触させる成分のそれぞれや接触させて得られる接触物
と反応しない溶媒が通常用いられる。上述のように、段
階的に各成分を接触させる場合には、例えば上記(a)
と反応するような溶媒であっても、上記(a)と他の成
分とが接触して得られた接触物はもはや該溶媒とは反応
しないときがあり、そのようなときには、該接触物をひ
とつの成分とする接触操作の際の溶媒として該溶媒を用
いることができる。以下に溶媒を例示するが、このよう
に適宜使い分ければよい。使用され得る溶媒を例示する
と、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒などの非
極性溶媒、またはハロゲン化物溶媒、エーテル系溶媒、
アルコール系溶媒、フェノール系溶媒、カルボニル系溶
媒、リン酸誘導体、ニトリル系溶媒、ニトロ化合物、ア
ミン系溶媒、硫黄化合物などの極性溶媒が挙げられる。
具体例としてはブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、2,2,4−トリメチルペンタン、シク
ロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ジクロロメタ
ン、ジフルオロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,1,2−トリ
クロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、テトラクロ
ロエチレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジ
クロロベンゼン等のハロゲン化物溶媒、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−
n−ブチルエーテル、メチル−tert−ブチル−エー
テル、アニソール、1,4−ジオキサン、1,2−ジメ
トキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル
系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノール、
2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、
2−メチル−1−プロパノール、3−メチル−1−ブタ
ノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、2−メトキ
シエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、グリセリン等のア
ルコール系溶媒、フェノール、p−クレゾール等のフェ
ノール系溶媒、アセトン、エチルメチルケトン、シクロ
ヘキサノン、無水酢酸、酢酸エチル、酢酸ブチル、炭酸
エチレン、炭酸プロピレン、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2
−ピロリドン等のカルボニル系溶媒、ヘキサメチルリン
酸トリアミド、リン酸トリエチル等のリン酸誘導体、ア
セトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、
ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロメタン、ニ
トロベンゼン等のニトロ化合物、ピリジン、ピペリジ
ン、モルホリン等のアミン系溶媒、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン等の硫黄化合物が挙げられる。
【0058】(a)、(b)および(c)を接触させて
得られる接触物(e)と、粒子(d)とを接触させる場
合、つまり上記の<1>、<3>、<7>の場合におい
て、接触物(e)を製造する際の溶媒(s1)として
は、上記の脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒ま
たはエーテル系溶媒が好ましい。
【0059】一方、接触物(e)と粒子(d)とを接触
させる際の溶媒(s2)としては極性溶媒が好ましい。
溶媒の極性を表す指標としては、ET N値(C.Reic
hardt,“Solvents and Solve
nts Effects in Organic Ch
emistry”, 2nd ed., VCH Ve
rlag (1988).)等が知られており、0.8
≧ET N≧0.1を満足する溶媒が特に好ましい。かかる
極性溶媒を例示するとジクロロメタン、ジクロロジフル
オロメタンクロロホルム、1,2−ジクロロエタン、
1,2−ジブロモエタン、1,1,2−トリクロロ−
1,2,2−トリフルオロエタン、テトラクロロエチレ
ン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジクロロベ
ンゼン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、メチル−
tert−ブチルエーテル、アニソール、1,4−ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキ
シエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒド
ロピラン、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、2−メチル−1−プロパノール、3−メチル−1−
ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−
メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、アセトン、
エチルメチルケトン、シクロヘキサノン、無水酢酸、酢
酸エチル、酢酸ブチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメ
チルリン酸トリアミド、リン酸トリエチル、アセトニト
リル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、ベンゾニ
トリル、ニトロメタン、ニトロベンゼン、エチレンジア
ミン、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン等が挙げられる。溶媒(s2)
としてさらに好ましくはジメチルエーテル、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエー
テル、メチル−tert−ブチルエーテル、アニソー
ル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、
ビス(2−メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフ
ラン、テトラヒドロピラン、メタノール、エタノール、
1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノー
ル、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、
3−メチル−1−ブタノール、シクロヘキサノール、ベ
ンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタ
ノール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリ
コールであり、特に好ましくはジ−n−ブチルエーテ
ル、メチル−tert−ブチルエーテル、1,4−ジオ
キサン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノー
ル、3−メチル−1−ブタノールまたはシクロヘキサノ
ールであり、最も好ましくはテトラヒドロフラン、メタ
ノール、エタノール、1−プロパノールまたは2−プロ
パノールである。
【0060】また、前記溶媒(s2)としては、これら
極性溶媒と炭化水素溶媒との混合溶媒を用いることもで
きる。炭化水素溶媒としては上に例示した脂肪族炭化水
素溶媒や芳香族炭化水素溶媒が用いられる。極性溶媒と
炭化水素溶媒との混合溶媒を具体的に例示すると、ヘキ
サン/メタノール混合溶媒、ヘキサン/エタノール混合
溶媒、ヘキサン/1−プロパノール混合溶媒、ヘキサン
/2−プロパノール混合溶媒、ヘプタン/メタノール混
合溶媒、ヘプタン/エタノール混合溶媒、ヘプタン/1
−プロパノール混合溶媒、ヘプタン/2−プロパノール
混合溶媒、トルエン/メタノール混合溶媒、トルエン/
エタノール混合溶媒、トルエン/1−プロパノール混合
溶媒、トルエン/2−プロパノール混合溶媒、キシレン
/メタノール混合溶媒、キシレン/エタノール混合溶
媒、キシレン/1−プロパノール混合溶媒、キシレン/
2−プロパノール混合溶媒等を例示することができる。
好ましくはヘキサン/メタノール混合溶媒、ヘキサン/
エタノール混合溶媒、ヘプタン/メタノール混合溶媒、
ヘプタン/エタノール混合溶媒、トルエン/メタノール
混合溶媒、トルエン/エタノール混合溶媒、キシレン/
メタノール混合溶媒、キシレン/エタノール混合溶媒で
ある。さらに好ましくはヘキサン/メタノール混合溶
媒、ヘキサン/エタノール混合溶媒、トルエン/メタノ
ール混合溶媒またはトルエン/エタノール混合溶媒であ
る。最も好ましくはトルエン/エタノール混合溶媒であ
る。トルエン/エタノール混合溶媒における、エタノー
ル分率の好ましい範囲は10〜50体積%であり、さら
に好ましくは15〜30体積%である。
【0061】(a)、(b)および(c)を接触させて
得られる接触物(e)と、(d)とを接触させる方法、
つまり上記の<1>、<3>、<7>の場合において、
溶媒(s1)および溶媒(s2)として、共に炭化水素
溶媒を用いることもできるが、この場合(a)、(b)
および(c)を接触させた後、得られた接触物(e)と
粒子(d)とを接触させるまでの時間間隔は短い方が好
ましい。時間間隔として好ましくは0〜5時間であり、
さらに好ましくは0〜3時間であり、最も好ましくは0
〜1時間である。また、接触物(e)と粒子(d)とを
接触させる際の温度は、通常−100℃〜40℃であ
り、好ましくは−20℃〜20℃であり、最も好ましく
は−10℃〜10℃である。
【0062】上記の<2>、<5>、<6>、<8>、
<9>、<10>、<11>、<12>の場合、上記の非極性
溶媒、極性溶媒いずれも使用することができるが、非極
性溶媒がより好ましい。というのも、(a)と(c)と
の接触物や、(a)と(b)との接触物と(c)とが接
触した接触物は一般的に非極性溶媒に対し溶解性が低い
ので、これら接触物が生成する時に反応系内に(d)が
存在する場合、生成した接触物が非極性溶媒中に存在す
るより(d)の表面に析出する方が安定であるため、よ
り固定化されやすくなると考えられるため好ましい。
【0063】上記(a)、(b)、(c)各化合物の使
用量は特に制限はないが、各化合物の使用量のモル比率
を(a):(b):(c)=1:y:zのモル比率とす
ると、yおよびzが下記式(1)を実質的に満足するこ
とが好ましい。 |m−y−2z|≦1 (1) (上記式(1)において、mはM1 の原子価に相当する
数を表す。) 上記式(1)におけるyとして好ましくは0.01〜
1.99の数であり、より好ましくは0.10〜1.8
0の数であり、さらに好ましくは0.20〜1.50の
数であり、最も好ましくは0.30〜1.00の数であ
り、また上記式(1)におけるzの同様の好ましい範囲
は、m、yおよび上記式(1)によって決定される。
【0064】実際の各化合物の接触処理においては、仮
に完全に上記式(1)を満足するよう各化合物の使用を
企図しても、微妙に使用量は変動してしまうことがあ
り、また未反応で残存してしまう化合物の量等を考慮し
て適宜使用量を若干増減させることは通常行われること
である。ここでいう“式(1)を実質的に満足する”と
は、完全に上記式(1)を満足せずとも、上記式(1)
を満足するモル比率で各化合物を接触させて得られるよ
うな目的物を得ようと企図する場合は含むことを意味す
る。
【0065】本発明の改質された粒子の調製において、
(a)に対して使用する(d)の量としては、(a)と
(d)との接触により得られる粒子に含まれる(a)に
由来する典型金属原子が、得られる粒子1gに含まれる
典型金属原子のモル数にして、0.1mmol以上とな
る量であることが好ましく、0.5〜20mmolとな
る量であることがより好ましいので、該範囲になるよう
に適宜決めればよい。
【0066】上記のような接触処理の後、反応をより進
行させるため、加熱することも好ましく行われる。加熱
に際しては、より高温とするためより沸点の高い溶媒を
使用することが好ましく、そのために接触処理に用いた
溶媒を他のより沸点の高い溶媒に置換してもよい。
【0067】本発明の改質された粒子としては、このよ
うな接触処理の結果、原料である(a)、(b)、
(c)および/または(d)が未反応物として残存して
いてもよい。しかし、付加重合体粒子の形成を伴う重合
に適用する場合、予め未反応物を除去する洗浄処理を行
った方が好ましい。その際の溶媒は、接触時の溶媒と同
一でも異なっていても良い。このような洗浄処理は不活
性気体雰囲気下で実施するのが好ましい。処理温度は通
常−100〜300℃であり、好ましくは−80〜20
0℃である。処理時間は通常1分間〜200時間であ
り、好ましくは10分間〜100時間である。
【0068】また、このような接触処理や洗浄処理の
後、生成物から溶媒を留去し、その後25℃以上の温度
で減圧下1時間〜24時間乾燥を行うことが好ましい。
より好ましくは40℃〜200℃の温度で1時間〜24
時間、さらに好ましくは60℃〜200℃の温度で1時
間〜24時間、特に好ましくは60℃〜160℃の温度
で2時間〜18時間、最も好ましくは80℃〜160℃
の温度で4時間〜18時間乾燥を行うことが好ましい。
【0069】本発明の改質された粒子の製造方法の具体
例を、M1 が亜鉛原子であり、化合物(b)がペンタフ
ルオロフェノールであり、化合物(c)が水であり、粒
子(d)がシリカである場合についてさらに詳細に以下
に示す。テトラヒドロフランを溶媒とし、そこへジエチ
ル亜鉛のヘキサン溶液を加え、3℃に冷却し、そこへジ
エチル亜鉛に対して等モル量のペンタフルオロフェノー
ルを滴下し室温にて10分間〜24時間攪拌を行った
後、さらにジエチル亜鉛に対して0.5倍モル量の水を
滴下し室温にて10分間〜24時間撹袢する。その後、
溶媒を留去し、120℃で減圧下8時間乾燥を行う。以
上の操作によって得られた固体成分に、テトラヒドロフ
ラン、シリカを加え、40℃で2時間攪拌する。固体成
分をテトラヒドロフランで洗浄した後、120℃で減圧
下8時間乾燥を行う。かくして本発明の改質された粒子
を製造することができる。
【0070】本発明の付加重合用触媒は、上記の改質さ
れた粒子(A)、並びに、下記一般式[4]で表される
遷移金属化合物(B)を接触させて得られる付加重合用
触媒、または、上記の改質された粒子(A)、下記一般
式[4]で表される遷移金属化合物(B)、並びに、有
機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる付加
重合用触媒であり、後者がより高活性であり好ましい。 L2 a2(OR3b [4] (上記一般式[4]において、M2 は周期律表第3〜1
1族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子を表す。
2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基ま
たはヘテロ原子を含有する基を表し、L2 は互いに同じ
であっても異なっていてもよく、複数のL2 は互いに直
接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、
窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有
する残基を介して連結されていてもよい。R3 は炭化水
素基またはハロゲン化炭化水素基を表し、R3 が複数あ
る場合それらは互いに同じであっても異なっていてもよ
い。aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を
満足する数を表す。)以下、該付加重合用触媒について
さらに詳細に説明する。
【0071】(B)遷移金属化合物 一般式[4]において、M2 は周期律表(IUPAC1
989年)第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷
移金属原子である。その具体例としては、スカンジウム
原子、イットリウム原子、チタン原子、ジルコニウム原
子、ハフニウム原子、バナジウム原子、ニオビウム原
子、タンタル原子、クロム原子、鉄原子、ルテニウム原
子、コバルト原子、ロジウム原子、ニッケル原子、パラ
ジウム原子、サマリウム原子、イッテルビウム原子等が
挙げられる。一般式[4]におけるM2 として好ましく
は、チタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子、
バナジウム原子、クロム原子、鉄原子、コバルト原子ま
たはニッケル原子であり、特に好ましくはチタン原子、
ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、最も好
ましくはジルコニウム原子である。
【0072】一般式[4]において、L2 はシクロペン
タジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を
含有する基であり、複数のL2 は同じであっても異なっ
ていてもよい。また複数のL2 は互いに直接連結されて
いるか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸
素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介
して連結されていてもよい。
【0073】L2 におけるシクロペンタジエン形アニオ
ン骨格を有する基としてはη5 −(置換)シクロペンタ
ジエニル基、η5 −(置換)インデニル基、η5 −(置
換)フルオレニル基などが挙げられる。具体的に例示す
れば、η5 −シクロペンタジエニル基、η5 −メチルシ
クロペンタジエニル基、η5 −エチルシクロペンタジエ
ニル基、η5 −n−ブチルシクロペンタジエニル基、η
5 −tert−ブチルシクロペンタジエニル基、η5
1,2−ジメチルシクロペンタジエニル基、η 5 −1,
3−ジメチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチ
ル−2−エチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メ
チル−3−エチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−
tert−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル
基、η5 −1−tert−ブチル−3−メチルシクロペ
ンタジエニル基、η5 −1−メチル−2−イソプロピル
シクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−3−イソ
プロピルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−
2−n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メ
チル−3−n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5
1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5
−1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル基、η
5 −テトラメチルシクロペンタジエニル基、η 5 −ペン
タメチルシクロペンタジエニル基、η5 −インデニル
基、η5 −4,5,6,7−テトラヒドロインデニル
基、η5 −2−メチルインデニル基、η5 −3−メチル
インデニル基、η5 −4−メチルインデニル基、η5
5−メチルインデニル基、η5 −6−メチルインデニル
基、η5 −7−メチルインデニル基、η5 −2−ter
t−ブチルインデニル基、η5 −3−tert−ブチル
インデニル基、η5 −4−tert−ブチルインデニル
基、η5 −5−tert−ブチルインデニル基、η5
6−tert−ブチルインデニル基、η5 −7−ter
t−ブチルインデニル基、η5 −2,3−ジメチルイン
デニル基、η5 −4,7−ジメチルインデニル基、η5
−2,4,7−トリメチルインデニル基、η5 −2−メ
チル−4−イソプロピルインデニル基、η5 −4,5−
ベンズインデニル基、η5 −2−メチル−4,5−ベン
ズインデニル基、η5 −4−フェニルインデニル基、η
5 −2−メチル−5−フェニルインデニル基、η5 −2
−メチル−4−フェニルインデニル基、η5 −2−メチ
ル−4−ナフチルインデニル基、η 5 −フルオレニル
基、η5 −2,7−ジメチルフルオレニル基、η5
2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル基、および
これらの置換体等が挙げられる。なお、本明細書におい
ては、遷移金属化合物の名称については「η5 −」を省
略することがある。
【0074】前記ヘテロ原子を含有する基におけるヘテ
ロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン
原子等が挙げられ、かかる基としてはアルコキシ基、ア
リールオキシ基、チオアルコキシ基、チオアリールオキ
シ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキル
ホスフィノ基、アリールホスフィノ基、キレート性配位
子、あるいは酸素原子、硫黄原子、窒素原子および/ま
たはリン原子を環内に有する芳香族もしくは脂肪族複素
環基が好ましい。
【0075】ヘテロ原子を含有する基を具体的に例示す
れば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基,2,6
−ジメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェ
ノキシ基、2−エチルフェノキシ基、4−n−プロピル
フェノキシ基、2−イソプロピルフェノキシ基、2,6
−ジイソプロピルフェノキシ基、4−sec−ブチルフ
ェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、2,
6−ジ−sec−ブチルフェノキシ基、2−tert−
ブチル−4−メチルフェノキシ基、2,6−ジ−ter
t−ブチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、
2,6−ジメトキシフェノキシ基、3,5−ジメトキシ
フェノキシ基、2−クロロフェノキシ基、4−ニトロソ
フェノキシ基、4−ニトロフェノキシ基、2−アミノフ
ェノキシ基、3−アミノフェノキシ基、4−アミノチオ
フェノキシ基、2,3,6−トリクロロフェノキシ基、
2,4,6−トリフルオロフェノキシ基、チオメトキシ
基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピル
アミノ基、ジフェニルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、tert−ブチルアミノ基、ピロリル基、ジメチル
ホスフィノ基、2−(2−オキシ−1−プロピル)フェ
ノキシ基、カテコール、レゾルシノール、4−イソプロ
ピルカテコール、3−メトキシカテコール、1,8−ジ
ヒドロキシナフチル基、1,2−ジヒドロキシナフチル
基、2,2’−ビフエニルジオール基、1,1’−ビ−
2−ナフトール基、2,2’−ジヒドロキシ−6,6’
−ジメチルビフェニル基、4,4’,6,6’−テトラ
−tert−ブチル−2,2’メチレンジフェノキシ
基、4,4’,6,6’−テトラメチル−2,2’−イ
ソブチリデンジフェノキシ基等が例示できる。
【0076】また、前記ヘテロ原子を含有する基として
は下記一般式[5]で表される基も例示することができ
る。 R4 3P=N− [5] (式中、R4 はそれぞれの場合に水素原子、ハロゲン原
子または炭化水素基を表し、それらは互いに同じであっ
ても異なっていても良く、それら2つ以上が互いに結合
していても良く、環を形成していても良い。)
【0077】前記一般式[5]におけるR4 の具体例と
しては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、
よう素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、シ
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロへプチル基、
シクロヘキシル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−
ナフチル基、ベンジル基等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。
【0078】さらに前記ヘテロ原子を含有する基として
は下記一般式[6]で表される基も例示することができ
る。 (式中、R5 はそれぞれの場合に水素原子、ハロゲン原
子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、炭化水素オキ
シ基、シリル基またはアミノ基を表し、それらは互いに
同じであっても異なっていても良く、それら2つ以上が
互いに結合していても良く、環を形成していても良
い。)
【0079】前記一般式[6]におけるR5 の具体例と
しては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、
よう素原子、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチ
ル基、tert−ブチル基、2,6−ジメチルフェニル
基、2−フルオレニル基、2−メチルフェニル基、4−
トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル
基、4−ピリジル基、シクロヘキシル基、2−イソプロ
ピルフェニル基、ベンジル基、メチル基、トリエチルシ
リル基、ジフェニルメチルシリル基、1−メチル−1−
フェニルエチル基、1,1−ジメチルプロピル基、2−
クロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0080】前記キレート性配位子とは複数の配位部位
を有する配位子を指し、具体的に例示すれば、アセチル
アセトナート、ジイミン、オキサゾリン、ビスオキサゾ
リン、テルピリジン、アシルヒドラゾン、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、ポルフィリン、ク
ラウンエーテル、クリプタートなどが挙げられる。
【0081】前記複素環基の具体例としては、ピリジル
基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリル基
であり、好ましくはピリジル基である。
【0082】シクロペンタジエン形アニオン骨格を有す
る基同士、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する
基とヘテロ原子を含有する基、またはヘテロ原子を含有
する基同士は、それぞれ、直接連結されていても良く、
炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子
もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されてい
てもよい。かかる残基として好ましくは、2つのL2
結合する原子が炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素
原子、硫黄原子および/またはリン原子である2価の残
基であり、さらに好ましくは、2つのL2 と結合する原
子が炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄
原子および/またはリン原子であり、2つのL2 と結合
する原子間の最小原子数が3以下の2価の残基(これに
は2つのL2 と結合する原子が単一の場合を含む。)で
ある。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基等のアルキレン基、ジメチルメチレン基(イソプロ
ピリデン基)、ジフェニルメチレン基などの置換アルキ
レン基、またはシリレン基、ジメチルシリレン基、ジエ
チルシリレン基、ジフェニルシリレン基、テトラメチル
ジシリレン基、ジメトキシシリレン基などの置換シリレ
ン基、または窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子
などのヘテロ原子などが挙げられ、特に好ましくはメチ
レン基、エチレン基、ジメチルメチレン基(イソプロピ
リデン基)、ジフェニルメチレン基、ジメチルシリレン
基、ジエチルシリレン基、ジフェニルシリレン基または
ジメトキシシリレン基である。
【0083】一般式[4]におけるR3 は、炭化水素基
またはハロゲン化炭化水素基を表す。R3 としては、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン化アル
キル基、ハロゲン化アリール基またはハロゲン化アラル
キル基が好ましい。
【0084】アルキル基の具体例としては、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブ
チル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシ
ル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル
基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基が挙げられ
る。
【0085】ハロゲン化アルキル基の具体例としては、
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロ
メチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリク
ロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、ト
リブロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル
基、トリヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオ
ロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエ
チル基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジ
クロロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエ
チル基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブ
ロモエチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチ
ル基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル
基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、
パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パ
ーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、
パーフルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パ
ークロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロ
ヘキシル基、パークロロクチル基、パークロロドデシル
基、パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル
基、パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パー
ブロモペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモ
オクチル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタ
デシル基、パーブロモエイコシル基が挙げられる。
【0086】アリール基の具体例としては、フェニル
基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,
3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリ
ル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,
5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、
2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリ
メチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル
基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,
5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラ
メチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェ
ニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、
n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n
−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、te
rt−ブチルフェニル基、2,6−ジ(tert−ブチ
ル)フェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチ
ルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチル
フェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェ
ニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、ア
ントラセニル基が挙げられる。
【0087】ハロゲン化アリール基の具体例としては、
2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4
−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル
基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオ
ロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,
4,5−トリフルオロフェニル基、2,4,6−トリフ
ルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフ
ェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2,3,5,6
−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル
基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフル
オロフェニルフェニル基、パーフルオロ−1−ナフチル
基、パーフルオロ−2−ナフチル基、2−クロロフェニ
ル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、
2,4−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニ
ル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロ
フェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、2,
3,5,6−テトラクロロフェニル基、ペンタクロロフ
ェニル基、2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリク
ロロメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラクロロ
−4−ペンタクロロフェニルフェニル基、パークロロ−
1−ナフチル基、パークロロ−2−ナフチル基、2−ブ
ロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフ
ェニル基、2,4−ジブロモフェニル基、2,6−ジブ
ロモフェニル基、3,4−ジブロモフェニル基、3,5
−ジブロモフェニル基、2,4,6−トリブロモフェニ
ル基、2,3,5,6−テトラブロモフェニル基、ペン
タブロモフェニル基、2,3,5,6−テトラブロモ−
4−トリブロモメチルフェニル基、2,3,5,6−テ
トラブロモ−4−ペンタブロモフェニルフェニル基、パ
ーブロモ−1−ナフチル基、パーブロモ−2−ナフチル
基、2−ヨードフェニル基、3−ヨードフェニル基、4
−ヨードフェニル基、2,4−ジヨードフェニル基、
2,6−ジヨードフェニル基、3,4−ジヨードフェニ
ル基、3,5−ジヨードフェニル基、2,4,6−トリ
ヨードフェニル基、2,3,5,6−テトラヨードフェ
ニル基、ペンタヨードフェニル基、2,3,5,6−テ
トラヨード−4−トリヨードメチルフェニル基、2,
3,5,6−テトラヨード−4−ペンタヨードフェニル
フェニル基、パーヨード−1−ナフチルオキシ基、パー
ヨード−2−ナフチルオキシ基が挙げられる。
【0088】アラルキル基の具体例としては、ベンジル
基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフ
ェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、
(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジ
メチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニ
ル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル
基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(3,5
−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメ
チルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフ
ェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニ
ル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メ
チル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル
基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル
基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル
基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル
基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェ
ニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、
(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェ
ニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル
基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペ
ンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)
メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−
オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)
メチル基、(n−テトラデシルフェニル)メチル基、ナ
フチルメチル基、アントラセニルメチル基が挙げられ
る。
【0089】ハロゲン化アラルキル基の具体例として
は、トリス(ペンタフルオロフェニル)メチル基、ビス
(トリフルオロメチル)フェニルメチル基が挙げられ
る。
【0090】R3 として好ましくは炭素原子数1〜20
のアルキル基もしくはハロゲン化アルキル基、炭素原子
数6〜20のアリール基もしくはハロゲン化アリール
基、または炭素原子数7〜20のアラルキル基もしくは
ハロゲン化アラルキル基である。R3 としてより好まし
くはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−
ブチル基、イソブチル基、トリフルオロメチル基、パー
フルオロブチル基、フェニル基、2,6−ジ(tert
−ブチル)フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、
2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロ
フェニルフェニル基、またはベンジル基である。R3
して特に好ましくはメチル基、フェニル基、2,6−ジ
(tert−ブチル)フェニル基、ペンタフルオロフェ
ニル基またはベンジル基であり、最も好ましくはフェニ
ル基である。
【0091】一般式[4]におけるaは0<a≦8を満
足する数を、bは0<b≦8を満足する数を表し、M2
の価数に応じて適宜選択される。M2 がチタン原子、ジ
ルコニウム原子またはハフニウム原子である場合、aは
2であることが好ましく、bも2であることが好まし
い。
【0092】一般式[4]で表される遷移金属化合物の
内、遷移金属原子がチタン原子、ジルコニウム原子また
はハフニウム原子である化合物の具体例としては、ビス
(シクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、
ビス(エチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシ
ド、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジ
メトキシド、ビス(tert−ブチルシクロペンタジエ
ニル)チタンジメトキシド、ビス(1,2−ジメチルシ
クロペンタジエニル)チタンジメトキシド、ビス(1,
3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシ
ド、ビス(1−メチル−2−エチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジメトキシド、ビス(1−メチル−3−エチ
ルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、ビス
(1−メチル−2−n−ブチルシクロペンタジエニル)
チタンジメトキシド、ビス(1−メチル−3−n−ブチ
ルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、ビス
(1−メチル−2−イソプロピルシクロペンタジエニ
ル)チタンジメトキシド、ビス(1−メチル−3−イソ
プロピルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、
ビス(1−tert−ブチル−2−メチルシクロペンタ
ジエニル)チタンジメトキシド、ビス(1−tert−
ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)チタンジメ
トキシド、ビス(1,2,3−トリメチルシクロペンタ
ジエニル)チタンジメトキシド、ビス(1,2,4−ト
リメチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、
ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメ
トキシド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
チタンジメトキシド、ビス(インデニル)チタンジメト
キシド、ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニ
ル)チタンジメトキシド、ビス(フルオレニル)チタン
ジメトキシド、ビス(2−フェニルインデニル)チタン
ジメトキシド、
【0093】ビス[2−(ビス−3,5−トリフルオロ
メチルフェニル)インデニル]チタンジメトキシド、ビ
ス[2−(4−tert−ブチルフェニル)インデニ
ル]チタンジメトキシド、ビス[2−(4−トリフルオ
ロメチルフェニル)インデニル]チタンジメトキシド、
ビス[2−(4−メチルフェニル)インデニル]チタン
ジメトキシド、ビス[2−(3,5−ジメチルフェニ
ル)インデニル]チタンジメトキシド、ビス[2−(ペ
ンタフルオロフェニル)インデニル]チタンジメトキシ
ド、シクロペンタジエニル(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)チタンジメトキシド、シクロペンタジエニル
(インデニル)チタンジメトキシド、シクロペンタジエ
ニル(フルオレニル)チタンジメトキシド、インデニル
(フルオレニル)チタンジメトキシド、ペンタメチルシ
クロペンタジエニル(インデニル)チタンジメトキシ
ド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(フルオレニ
ル)チタンジメトキシド、シクロペンタジエニル(2−
フェニルインデニル)チタンジメトキシド、ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル(2−フェニルインデニル)チ
タンジメトキシド、
【0094】ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエ
ニル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレンビス(2
−メチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、
ジメチルシリレンビス(3−メチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレンビス(2−
n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレンビス(3−n−ブチルシクロペン
タジエニル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレンビ
ス(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジ
メトキシド、ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチル
シクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレンビス(2,5−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレンビス(3,
4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレンビス(2,3−エチルメチルシク
ロペンタジエニル)チタンジメトキシド、ジメチルシリ
レンビス(2,4−エチルメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレンビス(2,
5−エチルメチルシクロペンタジエニル)チタンジメト
キシド、ジメチルシリレンビス(3,5−エチルメチル
シクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレンビス(2,3,4−トリメチルシクロペンタジ
エニル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレンビス
(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)チタ
ンジメトキシド、ジメチルシリレンビス(テトラメチル
シクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、
【0095】ジメチルシリレンビス(インデニル)チタ
ンジメトキシド、ジメチルシリレンビス(2−メチルイ
ンデニル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレンビス
(2−tert−ブチルインデニル)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチルインデニ
ル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレンビス(2,
4,7−トリメチルインデニル)チタンジメトキシド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−イソプロピル
インデニル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレンビ
ス(4,5−ベンズインデニル)チタンジメトキシド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンズイ
ンデニル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレンビス
(2−フェニルインデニル)チタンジメトキシド、ジメ
チルシリレンビス(4−フェニルインデニル)チタンジ
メトキシド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−
フェニルインデニル)チタンジメトキシド、ジメチルシ
リレンビス(2−メチル−5−フェニルインデニル)チ
タンジメトキシド、ジメチルシリレンビス(2−メチル
−4−ナフチルインデニル)チタンジメトキシド、ジメ
チルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロイン
デニル)チタンジメトキシド、
【0096】ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(インデニル)チタンジメトキシド、ジメチルシリ
レン(メチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チ
タンジメトキシド、ジメチルシリレン(n−ブチルシク
ロペンタジエニル)(インデニル)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)(インデニル)チタンジメトキシド、ジメチルシ
リレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタ
ンジメトキシド、ジメチルシリレン(メチルシクロペン
タジエニル)(フルオレニル)チタンジメトキシド、ジ
メチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)
(フルオレニル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレ
ン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニ
ル)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(インデニ
ル)(フルオレニル)チタンジメトキシド、ジメチルシ
リレンビス(フルオレニル)チタンジメトキシド、ジメ
チルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチル
シクロペンタジエニル)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(フル
オレニル)チタンジメトキシド、
【0097】シクロペンタジエニルチタントリメトキシ
ド、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメト
キシド、シクロペンタジエニル(ジメチルアミド)チタ
ンジメトキシド、シクロペンタジエニル(フェノキシ)
チタンジメトキシド、シクロペンタジエニル(2,6−
ジメチルフェニル)チタンジメトキシド、シクロペンタ
ジエニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジ
メトキシド、シクロペンタジエニル(2,6−ジ−te
rt−ブチルフェニル)チタンジメトキシド、ペンタメ
チルシクロペンタジエニル(2,6−ジメチルフェニ
ル)チタンジメトキシド、ペンタメチルシクロペンタジ
エニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジメ
トキシド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(2,6
−tert−ブチルフェニル)チタンジメトキシド、イ
ンデニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジ
メトキシド、フルオレニル(2,6−ジイソプロピルフ
ェニル)チタンジメトキシド、
【0098】ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレン(シクロペンタジエニル)(3−メチル−2−
フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン
(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フ
ェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(シ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フ
ェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(シ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メ
チル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジ−te
rt−ブチル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、
ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(5−メチ
ル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−
tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フ
ェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(シ
クロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシ
リル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブ
チル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3
−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チ
タンジメトキシド、ジメチルシリレン(シクロペンタジ
エニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタン
ジメトキシド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(1
−ナフトキシ−2−イル)チタンジメトキシド、
【0099】ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジ
エニル)(2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメ
チルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−メ
チル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ
メチル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチ
ルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、
ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3
−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チ
タンジメトキシド、ジメチルシリレン(メチルシクロペ
ンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−
フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン
(メチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フ
ェニル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチ
ルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノ
キシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(メチル
シクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチル
シリル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチ
ルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタン
ジメトキシド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタ
ジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−
フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン
(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−
2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレ
ン(メチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2
−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン
(メチルシクロペンタジエニル)(1−ナフトキシ−2
−イル)チタンジメトキシド、
【0100】ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペン
タジエニル)(2−フェノキシ)チタンジメトキシド、
ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)
(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、
ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)
(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタ
ンジメトキシド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロ
ペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル
−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリ
レン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ
−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)
チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(n−ブチルシ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチル
シリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェ
ノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(n−
ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル
−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニ
ル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノ
キシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(n−ブ
チルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−
フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン
(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−
2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレ
ン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(1−ナフトキ
シ−2−イル)チタンジメトキシド、
【0101】ジメチルシリレン(tert−ブチルシク
ロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペン
タジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジ
メトキシド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシク
ロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキ
シ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(tert
−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチ
ル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシ
リレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3
−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チ
タンジメトキシド、ジメチルシリレン(tert−ブチ
ルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブ
チル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)
(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタン
ジメトキシド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチル
シリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペン
タジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2
−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン
(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタン
ジメトキシド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−ク
ロロ−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)
(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペン
タジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタン
ジメトキシド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシ
クロペンタジエニル)(1−ナフトキシ−2−イル)チ
タンジメトキシド、
【0102】ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタン
ジメトキシド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノ
キシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(テトラ
メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル
−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、
ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキ
シ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニ
ル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシ
リレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−t
ert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェ
ノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−ト
リメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フ
ェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(テ
トラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブ
チル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジ
メトキシド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタ
ンジメトキシド、ジメチルシリレン(テトラメチルシク
ロペンタジエニル)(1−ナフトキシ−2−イル)チタ
ンジメトキシド、
【0103】ジメチルシリレン(トリメチルシリルシク
ロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペン
タジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジ
メトキシド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシク
ロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキ
シ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(トリメチ
ルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチ
ル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシ
リレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3
−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チ
タンジメトキシド、ジメチルシリレン(トリメチルシリ
ルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブ
チル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)
(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタン
ジメトキシド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチル
シリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペン
タジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2
−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン
(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタン
ジメトキシド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシ
クロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−ク
ロロ−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)
(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペン
タジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタン
ジメトキシド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシ
クロペンタジエニル)(1−ナフトキシ−2−イル)チ
タンジメトキシド、
【0104】ジメチルシリレン(インデニル)(2−フ
ェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(イ
ンデニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジメ
トキシド、ジメチルシリレン(インデニル)(3,5−
ジメチル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメ
チルシリレン(インデニル)(3−tert−ブチル−
2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレ
ン(インデニル)(3−tert−ブチル−5−メチル
−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリ
レン(インデニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−
2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレ
ン(インデニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フ
ェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(イ
ンデニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5
−メチル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメ
チルシリレン(インデニル)(5−メチル−3−トリメ
チルシリル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジ
メチルシリレン(インデニル)(3−tert−ブチル
−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレン(インデニル)(3−tert−
ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(インデニル)(3,5−ジア
ミル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチル
シリレン(インデニル)(3−フェニル−2−フェノキ
シ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(インデニ
ル)(1−ナフトキシ−2−イル)チタンジメトキシ
ド、
【0105】ジメチルシリレン(フルオレニル)(2−
フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン
(フルオレニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタ
ンジメトキシド、ジメチルシリレン(フルオレニル)
(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジメトキ
シド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3−ter
t−ブチル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジ
メチルシリレン(フルオレニル)(3−tert−ブチ
ル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3,5−ジ−
tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジメトキシ
ド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(5−メチル−
3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジメトキシド、
ジメチルシリレン(フルオレニル)(3−tert−ブ
チルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チ
タンジメトキシド、ジメチルシリレン(フルオレニル)
(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキ
シ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(フルオレ
ニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フ
ェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(フ
ルオレニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2
−フェノキシ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン
(フルオレニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキ
シ)チタンジメトキシド、ジメチルシリレン(フルオレ
ニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジメト
キシド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(1−ナフ
トキシ−2−イル)チタンジメトキシド、
【0106】(tert−ブチルアミド)テトラメチル
シクロペンタジエニル−1,2−エタンジイルチタンジ
メトキシド、(メチルアミド)テトラメチルシクロペン
タジエニル−1,2−エタンジイルチタンジメトキシ
ド、(エチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニ
ル−1,2−エタンジイルチタンジメトキシド、(te
rt−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニ
ルジメチルシランチタンジメトキシド、(ベンジルアミ
ド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシラン
チタンジメトキシド、(フェニルフォスファイド)テト
ラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジ
メトキシド、(tert−ブチルアミド)インデニル−
1,2−エタンジイルチタンジメトキシド、(tert
−ブチルアミド)テトラヒドロインデニル−1,2−エ
タンジイルチタンジメトキシド、(tert−ブチルア
ミド)フルオレニル−1,2−エタンジイルチタンジメ
トキシド、(tert−ブチルアミド)インデニルジメ
チルシランチタンジメトキシド、(tert−ブチルア
ミド)テトラヒドロインデニルジメチルシランチタンジ
メトキシド、(tert−ブチルアミド)フルオレニル
ジメチルシランチタンジメトキシド、
【0107】(ジメチルアミノメチル)テトラメチルシ
クロペンタジエニルチタン(III)ジメトキシド、(ジ
メチルアミノエチル)テトラメチルシクロペンタジエニ
ルチタン(III)ジメトキシド、(ジメチルアミノプロ
ピル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタン(II
I)ジメトキシド、(N−ピロリジニルエチル)テトラ
メチルシクロペンタジエニルチタンジメトキシド、(B
−ジメチルアミノボラベンゼン)シクロペンタジエニル
チタンジメトキシド、シクロペンタジエニル(9−メシ
チルボラアントラセニル)チタンジメトキシド、
【0108】2,2’−チオビス[4−メチル−6−t
ert−ブチルフェノキシ]チタンジメトキシド、2,
2’−チオビス[4−メチル−6−(1−メチルエチ
ル)フェノキシ]チタンジメトキシド、2,2’−チオ
ビス(4,6−ジメチルフェノキシ)チタンジメトキシ
ド、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−
ブチルフェノキシ)チタンジメトキシド、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ
キシ)チタンジメトキシド、2,2’−エチレンビス
(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタ
ンジメトキシド、2,2’−スルフィニルビス(4−メ
チル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジメト
キシド、2,2’−(4,4’,6,6’−テトラ−t
ert−ブチル−1,1’ビフェノキシ)チタンジメト
キシド、(ジ−tert−ブチル−1,3−プロパンジ
アミド)チタンジメトキシド、(ジシクロヘキシル−
1,3−プロパンジアミド)チタンジメトキシド、
【0109】[ビス(トリメチルシリル)−1,3−プ
ロパンジジアミド]チタンジメトキシド、[ビス(te
rt−ブチルジメチルシリル)−1,3−プロパンジア
ミド]チタンジメトキシド、[ビス(2,6−ジメチル
フェニル)−1,3−プロパンジアミド]チタンジメト
キシド、[ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−
1,3−プロパンジアミド]チタンジメトキシド、[ビ
ス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−1,3
−プロパンジアミド]チタンジメトキシド、[ビス(ト
リイソプロピルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジ
メトキシド、[ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジ
アミド]チタンジメトキシド、[ビス(tert−ブチ
ルジメチルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジメト
キシド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリ
ル)ボレート]チタントリメトキシド、[ヒドロトリス
(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]チタントリ
メトキシド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−
ブチルピラゾリル)ボレート]チタントリメトキシド、
[トリス(3,5−ジメチルピラゾリル)メチル]チタ
ントリメトキシド、[トリス(3,5−ジエチルピラゾ
リル)メチル]チタントリメトキシド、[トリス(3,
5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)メチル]チタン
トリメトキシドなどや、これらの化合物のチタンをジル
コニウムまたはハフニウムに変更した化合物、(2−フ
ェノキシ)を(3−フェニル−2−フェノキシ)、(3
−トリメチルシリル−2−フェノキシ)、または(3−
tert−ブチルジメチルシリル−2−フェノキシ)に
変更した化合物、ジメチルシリレンをメチレン、エチレ
ン、ジメチルメチレン(イソプロピリデン)、ジフェニ
ルメチレン、ジエチルシリレン、ジフェニルシリレン、
またはジメトキシシリレンに変更した化合物、ジメトキ
シドを、ジエトキシド、ジ−n−プロポキシド、ジイソ
プロポキシド、ジ−n−ブトキシド、ジイソブトキシ
ド、ジ−tert−ブトキシド、ジフェノキシド、ジ
(ペンタフルオロフェノキシド)、またはジ(2,6−
ジ−tert−ブチルフェノキシド)に変更した化合
物、トリメトキシドを、トリエトキシド、トリ−n−プ
ロポキシド、トリイソプロポキシド、トリ−n−ブトキ
シド、トリイソブトキシド、トリ−tert−ブトキシ
ド、トリフェノキシド、トリ(ペンタフルオロフェノキ
シド)、またはトリ(2,6−ジ−tert−ブチルフ
ェノキシド)に変更した化合物などを例示することがで
きる。
【0110】一般式[4]で表される遷移金属化合物の
うち、遷移金属原子がニッケル原子である化合物の具体
例としては、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
フェニル−5,5’−ジメチルオキサゾリン]ニッケル
ジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4
−フェニル−5,5’−ジエチルオキサゾリン]ニッケ
ルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−フェニル−5,5’−ジ−n−プロピルオキサゾリ
ン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジイソプロピル
オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチ
レンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジシク
ロヘキシルオキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,
5’−ジメトキシオキサゾリン]ニッケルジメトキシ
ド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル
−5,5’−ジエトキシオキサゾリン]ニッケルジメト
キシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェ
ニル−5,5’−ジフェニルオキサゾリン]ニッケルジ
メトキシド、
【0111】2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
メチル−5,5−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾ
リン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−メチル−5,5−ジ−(3−メチルフ
ェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−メチル−5,5−
ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジ
メトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
メチル−5,5−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサ
ゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビ
ス[(4R)−4−メチル−5,5−ジ−(3−メトキ
シフェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、
2,2’−メチレンビス[(4R)−4−メチル−5,
5−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッ
ケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[スピロ
{(4R)−4−メチルオキサゾリン−5,1’−シク
ロブタン}]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレ
ンビス[スピロ{(4R)−4−メチルオキサゾリン−
5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジメトキシド、
2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−メチ
ルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]ニッケ
ルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[スピロ
{(4R)−4−メチルオキサゾリン−5,1’−シク
ロヘプタン}]ニッケルジメトキシド、
【0112】2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
イソプロピル−5,5−ジメチルオキサゾリン]ニッケ
ルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−イソプロピル−5,5−ジエチルオキサゾリン]ニ
ッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−イソプロピル−5,5−ジ−n−プロピルオ
キサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4
−イソプロピル−5,5−ジイソプロピルオキサゾリ
ン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−イソプロピル−5,5−ジシクロヘキ
シルオキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−
メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5−
ジフェニルオキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−
5,5−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニ
ッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−イソプロピル−5,5−ジ−(3−メチルフ
ェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−
5,5−ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]ニ
ッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−イソプロピル−5,5−ジ−(2−メトキシ
フェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−
5,5−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]
ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−イソプロピル−5,5−ジ−(4−メトキシ
フェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、
【0113】2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−イソプロピルオキサゾリン−5,1’−シク
ロブタン}]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレ
ンビス[スピロ{(4R)−4−イソプロピルオキサゾ
リン−5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジメトキ
シド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4
−イソプロピルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサ
ン}]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス
[スピロ{(4R)−4−イソプロピルオキサゾリン−
5,1’−シクロヘプタン}]ニッケルジメトキシド、
2,2−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−
5,5−ジメチルオキサゾリン]ニッケルジメトキシ
ド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチ
ル−5,5−ジエチルオキサゾリン]ニッケルジメトキ
シド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブ
チル−5,5−ジ−n−プロピルオキサゾリン]ニッケ
ルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−イソブチル−5,5−ジ−イソプロピルオキサゾリ
ン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−イソブチル−5,5−ジシクロヘキシ
ルオキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メ
チレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5−ジフ
ェニルオキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’
−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5−
ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジ
メトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
イソブチル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)オキ
サゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレン
ビス[(4R)−4−イソブチル−5,5−ジ−(4−
メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシ
ド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチ
ル−5,5−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリ
ン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−イソブチル−5,5−ジ−(3−メト
キシフェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、
2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−
5,5−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]
ニッケルジメトキシド、
【0114】2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−イソブチルオキサゾリン−5,1’−シクロ
ブタン}]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレン
ビス[スピロ{(4R)−4−イソブチルオキサゾリン
−5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジメトキシ
ド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−
イソブチルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサ
ン}]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス
[スピロ{(4R)−4−イソブチルオキサゾリン−
5,1’−シクロヘプタン}]ニッケルジメトキシド、
2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブ
チル−5,5−ジメチルオキサゾリン]ニッケルジメト
キシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−te
rt−ブチル−5,5−ジエチルオキサゾリン]ニッケ
ルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−4−tert−ブチル−5,5−ジ−n−プロピル
オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチ
レンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5−
ジ−イソプロピルオキサゾリン]ニッケルジメトキシ
ド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert
−ブチル−5,5−ジフェニルオキサゾリン]ニッケル
ジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4
−tert−ブチル−5,5−ジシクロヘキシルオキサ
ゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビ
ス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5−ジ−
(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジメト
キシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−te
rt−ブチル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)オ
キサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレ
ンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5−ジ
−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジメ
トキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−t
ert−ブチル−5,5−ジ−(2−メトキシフェニ
ル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−
メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,
5−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッ
ケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)
−4−tert−ブチル−5,5−ジ−(4−メトキシ
フェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、
【0115】2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−tert−ブチルオキサゾリン−5,1’−
シクロブタン}]ニッケルジメトキシド、2,2’−メ
チレンビス[スピロ{(4R)−4−tert−ブチル
オキサゾリン−5,1’−シクロペンタン}]ニッケル
ジメトキシド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−tert−ブチルオキサゾリン−5,1’−
シクロヘキサン}]ニッケルジメトキシド、2,2’−
メチレンビス[スピロ{(4R)−4−tert−ブチ
ルオキサゾリン−5,1’−シクロヘプタン}]ニッケ
ルジメトキシド、
【0116】2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
フェニル−5,5−ジメチルオキサゾリン]ニッケルジ
メトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
フェニル−5,5−ジエチルオキサゾリン]ニッケルジ
メトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
フェニル−5,5−ジ−n−プロピルオキサゾリン]ニ
ッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−フェニル−5,5−ジ−イソプロピルオキサ
ゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビ
ス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジシクロヘキシ
ルオキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メ
チレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジフェ
ニルオキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−
メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−
(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジメト
キシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェ
ニル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)オキサゾリ
ン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(4−メチル
フェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5
−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケ
ルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−フェニル−5,5−ジ−(3−メトキシフェニル)
オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチ
レンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(4
−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキ
シド、
【0117】2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シクロブ
タン}]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビ
ス[スピロ{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−
5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジメトキシド、
2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−フェ
ニルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]ニッ
ケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[スピロ
{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シ
クロヘプタン}]ニッケルジメトキシド、
【0118】2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
ベンジル−5,5−ジメチルオキサゾリン]ニッケルジ
メトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
ベンジル−5,5−ジエチルオキサゾリン]ニッケルジ
メトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−
ベンジル−5,5−ジ−n−プロピルオキサゾリン]ニ
ッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4
R)−4−ベンジル−5,5−ジ−イソプロピルオキサ
ゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビ
ス[(4R)−4−ベンジル−5,5−ジシクロヘキシ
ルオキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メ
チレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5−ジフェ
ニルオキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−
メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5−ジ−
(2−メチルフェニル)オキサゾリン]ニッケルジメト
キシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベン
ジル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)オキサゾリ
ン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス
[(4R)−4−ベンジル−5,5−ジ−(4−メチル
フェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,
2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5
−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケ
ルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[(4R)−
4−ベンジル−5,5−ジ−(3−メトキシフェニル)
オキサゾリン]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチ
レンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5−ジ−(4
−メトキシフェニル)オキサゾリン]ニッケルジメトキ
シド、
【0119】2,2’−メチレンビス[スピロ{(4
R)−4−ベンジルオキサゾリン−5,1’−シクロブ
タン}]ニッケルジメトキシド、2,2’−メチレンビ
ス[スピロ{(4R)−4−ベンジルオキサゾリン−
5,1’−シクロペンタン}]ニッケルジメトキシド、
2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−ベン
ジルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]ニッ
ケルジメトキシド、2,2’−メチレンビス[スピロ
{(4R)−4−ベンジルオキサゾリン−5,1’−シ
クロヘプタン}]ニッケルジメトキシド、および上記各
化合物の対掌体などを例示することができる。また、上
記ビスオキサゾリン型化合物の一方のオキサゾリン環の
不斉炭素の立体配置を逆の配置にした化合物や、これら
の化合物のジメトキシドを、ジエトキシド、ジ−n−プ
ロポキシド、ジイソプロポキシド、ジ−n−ブトキシ
ド、ジイソブトキシド、ジ−tert−ブトキシド、ジ
フェノキシド、ジ(ペンタフルオロフェノキシド)、ま
たはジ(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド)
に変更した化合物などを例示することができる。
【0120】さらにニッケル化合物の具体例としては、
[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレー
ト]ニッケルメトキシド、[ヒドロトリス(3,5−ジ
エチルピラゾリル)ボレート]ニッケルメトキシド、
[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾ
リル)ボレート]ニッケルメトキシドや、これらの化合
物のメトキシドを、エトキシド、n−プロポキシド、イ
ソプロポキシド、n−ブトキシド、イソブトキシド、t
ert−ブトキシド、フェノキシド、ペンタフルオロフ
ェノキシド、または2,6−ジ−tert−ブチルフェ
ノキシドに変更した化合物などを例示することができ
る。
【0121】そしてニッケル化合物として、下記構造式
にて示される化合物などを例示することができる。 (式中、R6 とR7 はそれぞれ2,6−ジイソプロピル
フェニル基であり、R8およびR9 はそれぞれ水素原子
またはメチル基あるいはR8 とR9 とがいっしょになっ
てアセナフテン基であり、R3はメチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、tert−ブチル基、フェニル基、ペンタフ
ルオロフェニル基、2,6−ジ−tert−ブチルフェ
ニル基またはアセチル基である。) また、上記のニッケル化合物において、ニッケルをパラ
ジウム、コバルト、ロジウム、またはルテニウムに置き
換えた化合物も同様に例示することができる。
【0122】一般式[4]で表される遷移金属化合物の
うち、遷移金属原子が鉄である化合物の具体例として
は、2,6−ビス−[1−(2,6−ジメチルフェニル
イミノ)エチル]ピリジン鉄ジメトキシド、2,6−ビ
ス−[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)
エチル]ピリジン鉄ジメトキシド、2,6−ビス−[1
−(2−tert−ブチル−フェニルイミノ)エチル]
ピリジン鉄ジメトキシドなどや、ジメトキシドを、ジエ
トキシド、ジ−n−プロポキシド、ジイソプロポキシ
ド、ジ−n−ブトキシド、ジイソブトキシド、ジ−te
rt−ブトキシド、ジフェノキシド、ジ(ペンタフルオ
ロフェノキシド)、またはジ(2,6−ジ−tert−
ブチルフェノキシド)に変更した化合物等を例示するこ
とができる。
【0123】さらに鉄化合物の具体例としては、[ヒド
ロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]鉄
メトキシド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾ
リル)ボレート]鉄メトキシド、[ヒドロトリス(3,
5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]鉄メ
トキシドなどや、これらの化合物のメトキシドを、エト
キシド、n−プロポキシド、イソプロポキシド、n−ブ
トキシド、イソブトキシド、tert−ブトキシド、フ
ェノキシド、ペンタフルオロフェノキシド、または2,
6−ジ−tert−ブチルフェノキシドに変更した化合
物を例示することができる。また、上記の鉄化合物にお
いて、鉄をコバルトまたはニッケルに置き換えた化合物
も同様に例示することができる。
【0124】また一般式[4]で表される遷移金属化合
物のμ−オキソタイプの遷移金属化合物の具体例として
は、μ−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタ
ジエニル)(2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ
−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノ
キシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[イソプロ
ピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノ
キシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[イソプロ
ピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−ter
t−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンメト
キシド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(テトラ
メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタ
ンメトキシド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン
(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert
−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンメトキ
シド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペ
ンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンメトキシ
ド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペン
タジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2
−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス
[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)
(2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビ
ス[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)
(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキ
シ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[ジメチルシ
リレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フ
ェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[ジメ
チルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)
(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキ
シ)チタンメトキシド]などを例示することができる。
また、これらの化合物のメトキシドを、エトキシド、n
−プロポキシド、イソプロポキシド、n−ブトキシド、
イソブトキシド、tert−ブトキシド、フェノキシ
ド、ペンタフルオロフェノキシド、または2,6−ジ−
tert−ブチルフェノキシドに変更した化合物などを
例示することができる。
【0125】これらの遷移金属化合物は一種類のみを用
いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0126】以上に例示した遷移金属化合物のうち、本
発明で用いられる遷移金属化合物(B)として好ましく
は、上記一般式[4]におけるM2 が第4族原子である
遷移金属化合物が好ましく、一般式[4]におけるL2
としてシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を
少なくとも一つ持つ遷移金属化合物がより好ましい。中
でも、L2 としてシクロペンタジエン形アニオン骨格を
有する基を二つ持ち、それらが炭素原子、ケイ素原子、
窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有
する残基を解して連結されている第4族遷移金属化合物
が好ましく、L2 としてη5 −(置換)インデニル基を
二つ持ち、それらがメチレン基、エチレン基、ジメチル
メチレン基、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基
またはジフェニルシリレン基で連結されているラセミ体
の第4族遷移金属化合物がさらに好ましく、特にラセミ
−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェ
ノキシドが好ましい。
【0127】上記一般式[4]で表される遷移金属化合
物は、上記一般式[4]におけるOR3 に対応するR3
OHを用意し、それと有機リチウム化合物等の強塩基と
を反応させ、得られた化合物と、上記一般式[4]にお
けるOR3 が塩素原子である遷移金属化合物とを反応さ
せて得られる。市販品があればそれを購入して用いても
よい。
【0128】(C)有機アルミニウム化合物 本発明の付加重合用触媒に使用される成分(C)有機ア
ルミニウム化合物としては、公知の有機アルミニウム化
合物が使用できる。好ましくは、下記一般式[7]で示
される有機アルミニウム化合物である。 R10 cAlY3-c [7] (式中、R10は炭化水素基を表し、全てのR10は同一で
あっても異なっていてもよい。Yは水素原子、ハロゲン
原子、アルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアリー
ルオキシ基を表し、全てのYは同一であっても異なって
いてもよい。cは0<c≦3を満足する数を表す。)
【0129】有機アルミニウム化合物を表す一般式
[7]におけるR10として好ましくは炭素原子数1〜2
4の炭化水素基であり、より好ましくは炭素原子数1〜
24のアルキル基である。具体例としては、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、n−ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、n−オク
チル基等が挙げられ、好ましくはエチル基、n−ブチル
基、イソブチル基、n−ヘキシル基またはn−オクチル
基である。
【0130】また、Yがハロゲン原子である場合の具体
例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子が挙げられ、好ましくは塩素原子である。Yにおけ
るアルコキシ基としては炭素原子数1〜24のアルコキ
シ基が好ましく、具体例としては、例えばメトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n
−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキ
シ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキ
ソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−
ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、
好ましくはメトキシ基、エトキシ基またはtert−ブ
トキシ基である。
【0131】Yにおけるアリールオキシ基としては炭素
原子数6〜24のアリールオキシ基が好ましく、具体例
としては、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ
基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ
基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチル
フェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6
−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ
基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリ
メチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキ
シ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,
5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチル
フェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、
2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,
4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−
テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ
基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、
イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、
sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノ
キシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェ
ノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシル
フェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基など
が挙げられる。
【0132】Yにおけるアラルキルオキシ基としては炭
素原子数7〜24のアラルキルオキシ基が好ましく、具
体例としては、例えばベンジルオキシ基、(2−メチル
フェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキ
シ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−
ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフ
ェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メ
トキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、
(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−
ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメ
チルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチル
フェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェ
ニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニ
ル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)
メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メト
キシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メ
トキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)
メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、
(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニ
ル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ
基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブ
チルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニ
ル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ
基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシ
ルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニ
ル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニル
メトキシ基などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ
基である。
【0133】一般式[7]で表される有機アルミニウム
化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、ト
リエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウ
ム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−
n−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウ
ム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミ
ニウムクロライド、ジ−n−プロピルアルミニウムクロ
ライド、ジ−n−ブチルアルミニウムクロライド、ジイ
ソブチルアルミニウムクロライド、ジ−n−ヘキシルア
ルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロ
ライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアル
ミニウムジクロライド、n−プロピルアルミニウムジク
ロライド、n−ブチルアルミニウムジクロライド、イソ
ブチルアルミニウムジクロライド、n−ヘキシルアルミ
ニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジクロラ
イド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルア
ルミニウムハイドライド、ジ−n−プロピルアルミニウ
ムハイドライド、ジ−n−ブチルアルミニウムハイドラ
イド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジ−n
−ヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキルア
ルミニウムハイドライド;メチル(ジメトキシ)アルミ
ニウム、メチル(ジエトキシ)アルミニウム、メチル
(ジ−tert−ブトキシ)アルミニウム等のアルキル
(ジアルコキシ)アルミニウム;ジメチル(メトキシ)
アルミニウム、ジメチル(エトキシ)アルミニウム、ジ
メチル(tert−ブトキシ)アルミニウム等のジアル
キル(アルコキシ)アルミニウム;メチル(ジフェノキ
シ)アルミニウム、メチルビス(2,6−ジイソプロピ
ルフェノキシ)アルミニウム、メチルビス(2,6−ジ
フェニルフェノキシ)アルミニウム等のアルキル(ジア
リールオキシ)アルミニウム;ジメチル(フェノキシ)
アルミニウム、ジメチル(2,6−ジイソプロピルフェ
ノキシ)アルミニウム、ジメチル(2,6−ジフェニル
フェノキシ)アルミニウム等のジアルキル(アリールオ
キシ)アルミニウム等を例示することができる。
【0134】これらの内、好ましくはトリアルキルアル
ミニウムであり、さらに好ましくはトリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘ
キシルアルミニウムまたはトリ−n−オクチルアルミニ
ウムであり、特に好ましくはトリイソブチルアルミニウ
ムまたはトリ−n−オクチルアルミニウムである。これ
らの有機アルミニウム化合物は一種類のみを用いても、
二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0135】成分(B)の使用量は、成分(A)1gに
対し通常1×10-6〜1×10-3molであり、好まし
くは5×10-6〜5×10-4molである。また成分
(C)の使用量は、成分(B)遷移金属化合物の遷移金
属原子に対する成分(C)有機アルミニウム化合物のア
ルミニウム原子のモル比(C)/(B)として、0.0
1〜10,000であることが好ましく、0.1〜5,
000であることがより好ましく、1〜2,000であ
ることが最も好ましい。
【0136】本発明の付加重合用触媒としては、成分
(A)および成分(B)、場合によってはさらに成分
(C)を予め接触させて得られた反応物を用いてもよ
く、重合反応装置中に別々に投入して用いてもよい。成
分(A)、(B)および(C)を用いる場合には、それ
らの内の任意の2つの成分を予め接触させて、その後も
う一つの成分を接触させてもよい。
【0137】各触媒成分を触媒調製用反応器もしくは重
合用反応器に供給する方法も、特に制限されるものでは
ない。各成分を固体状態で供給する方法、水分や酸素等
の触媒成分を失活させる成分を十分に取り除いた炭化水
素溶媒に溶解させた溶液状態、または懸濁もしくはスラ
リー化させた状態で供給する方法等が挙げられる。この
ときの溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン等の脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、
トルエン等の芳香族炭化水素溶媒、またはメチレンクロ
ライド等のハロゲン化炭化水素が挙げられ、脂肪族炭化
水素または芳香族炭化水素が好ましい。
【0138】各触媒成分を溶液状態、または懸濁もしく
はスラリー化させた状態で供給する場合、成分(A)の
濃度は、通常0.01〜1000g/リットル、好まし
くは0.1〜500g/リットルである。成分(C)の
濃度は、Al原子換算で通常0.0001〜100モル
/リットル、好ましくは0.01〜10モル/リットル
である。成分(B)の濃度は、遷移金属原子換算で通常
0.0001〜1000ミリモル/リットル、好ましく
は0.01〜50ミリモル/リットルである。
【0139】重合方法も特に限定されるものではなく、
ガス状のモノマー中での気相重合、溶媒を使用する溶液
重合、スラリー重合等が可能である。溶液重合、または
スラリー重合に用いる溶媒としては、ブタン、ヘキサ
ン、ペンタン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素
溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒、ま
たはメチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素溶媒が
挙げられ、あるいはオレフィン自身を溶媒に用いる(バ
ルク重合)ことも可能である。重合方法は、回分式重
合、連続式重合のいずれでも可能であり、さらに重合を
反応条件の異なる2段階以上に分けて行っても良い。重
合時間は、一般に、目的とするオレフィン重合体の種
類、反応装置により適宜決定されるが、1分間〜20時
間の範囲を取ることができる。
【0140】本発明は、付加重合体粒子の形成を伴う重
合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合等)に
特に好適に適用される。スラリー重合は、公知のスラリ
ー重合方法、重合条件に従って行えばよいが、それらに
限定される事はない。スラリー法における好ましい重合
方法として、モノマー(およびコモノマー)、供給物、
稀釈剤などを必要に応じて連続的に添加し、かつ、ポリ
マー生成物を連続的または少なくとも周期的に取出す連
続式反応器が含まれる。反応器としては、ループ反応器
を使用する方法や攪拌反応器を使用する方法を挙げるこ
とが出来る。また、反応器が異なったり、反応条件が異
なる複数の攪拌反応器を直列または並列またはこれらの
組合せなどが挙げられる。
【0141】稀釈剤としては、例えばパラフィン、シク
ロパラフィンまたは芳香族炭化水素のような不活性稀釈
剤(媒質)を用いることができる。重合反応器または反
応帯域の温度は、通常約0℃〜約150℃、好ましくは
30℃〜100℃の範囲をとることができる。圧力は通
常約0.1MPa〜約10MPaに変化させることがで
き、好ましくは0.5MPa〜5MPaである。触媒を
懸濁状態に保持し、媒質および少なくとも一部のモノマ
ーおよびコモノマーを液相に維持し、モノマーおよびコ
モノマーを接触させることができる圧力をとることがで
きる。従って、媒質、温度、および圧力は、付加重合体
が固体粒子として生成され、その形態で回収されるよう
に選択すればよい。
【0142】付加重合体の分子量は反応帯域の温度の調
節、水素の導入等、公知の各種の手段によって制御する
ことができる。各触媒成分、モノマー(およびコモノマ
ー)は、公知の任意の方法によって、任意の順序で反応
器、または反応帯域に添加できる。例えば、各触媒成
分、モノマー(およびコモノマー)を反応帯域に同時に
添加する方法、逐次に添加する方法等を用いることがで
きる。所望ならば、各触媒成分はモノマー(およびコモ
ノマー)と接触させる前に、不活性雰囲気中において予
備接触させることができる。
【0143】気相重合は、公知の気相重合方法、重合条
件に従って行えばよいが、それらに限定されることはな
い。気相重合反応装置としては、流動層型反応槽、好ま
しくは、拡大部を有する流動層型反応槽が用いられる。
反応槽内に攪拌翼が設置された反応装置でも何ら問題は
ない。各成分を重合槽に供給する方法としては通常、窒
素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用い
て、水分のない状態で供給する、あるいは溶媒に溶解ま
たは稀釈して、溶液またはスラリー状態で供給する等の
方法を用いることができる。各触媒成分は個別に供給し
てもよいし、任意の成分を任意の順序にあらかじめ接触
させて供給してもよい。
【0144】重合条件として、温度は重合体が溶融する
温度未満、好ましくは0℃〜150℃、特に好ましくは
30℃〜100℃の範囲である。さらに最終製品の溶融
流動性を調節する目的で、水素を分子量調節剤として添
加しても構わない。また、重合に際して、混合ガス中に
不活性ガスを共存させてもよい。
【0145】本発明においては、このような重合(本重
合)の実施前に以下に述べる予備重合を行ってもかまわ
ない。
【0146】予備重合は、上記の改質された粒子(A)
および遷移金属化合物(B)の存在下、あるいはさらに
有機アルミニウム化合物(C)の存在下、少量のオレフ
ィンを供給して実施され、スラリー状態で行うのが好ま
しい。スラリー化するのに用いる溶媒としては、プロパ
ン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエンのような不活性炭化水素を挙げることがで
きる。また、スラリー化に際し、不活性炭化水素溶媒の
一部または全部に変えて液状のオレフィンを用いること
ができる。
【0147】予備重合時の有機アルミニウム化合物
(C)の使用量は、遷移金属化合物(B)1モル当た
り、0.5〜700モルのごとく広範囲に選ぶことがで
きるが、0.8〜500モルが好ましく、1〜200モ
ルが特に好ましい。
【0148】また、予備重合されるオレフィンの量は、
上記の改質された粒子1g当たり通常0.01〜100
0g、好ましくは0.05〜500g、特に好ましくは
0.1〜200gである。
【0149】予備重合を行う際のスラリー濃度は、0.
1〜50g−上記の改質された粒子/リットル−溶媒が
好ましく、特に0.5〜20g−上記の改質された粒子
/リットル−溶媒が好ましい。予備重合温度は、−20
℃〜100℃が好ましく、特に0℃〜80℃が好まし
い。また、予備重合中の気相部でのオレフィンの分圧
は、0.001MPa〜2MPaが好ましく、特に0.
01MPa〜1MPaが好ましいが、予備重合の圧力、
温度において液状であるオレフィンについては、この限
りではない。さらに、予備重合時間に特に制限はない
が、通常2分間から15時間が好適である。
【0150】予備重合を実施する際、上記の改質された
粒子(A)、遷移金属化合物(B)、有機アルミニウム
化合物(C)、オレフィンを供給する方法としては、上
記の改質された粒子(A)と、遷移金属化合物(B)と
を接触させておいた後、あるいは必要に応じて有機アル
ミニウム化合物(C)をも接触させておいた後オレフィ
ンを供給する方法、上記の改質された粒子(A)と、遷
移金属化合物(B)およびオレフィンとを接触させてお
いた後、有機アルミニウム化合物(C)を供給する方
法、オレフィン存在下、有機アルミニウム化合物(C)
および遷移金属化合物(B)を接触させた後、上記の改
質された粒子(A)を供給する方法などのいずれの方法
を用いても良いが、上記の改質された粒子(A)と有機
アルミニウム化合物(C)とを接触させる際にはオレフ
ィンが予め存在している方が好ましい。また、オレフィ
ンの供給方法としては、重合槽内が所定の圧力になるよ
うに保持しながら順次オレフィンを供給する方法、或い
は所定のオレフィン量を最初にすべて供給する方法のい
ずれの方法を用いても良い。また、得られる重合体の分
子量を調節するために水素等の連鎖移動剤を添加するこ
とも可能である。
【0151】本発明においては、このようにして予備重
合して得られたものについて、触媒成分として、あるい
は触媒として使用する。本発明に係る予備重合済の触媒
成分は、上記の改質された粒子(A)、並びに遷移金属
化合物(B)を接触させて得られる一次触媒の存在下
に、オレフィンを予備重合して得られる予備重合済付加
重合用触媒成分、あるいは、上記の改質された粒子
(A)、遷移金属化合物(B)、並びに有機アルミニウ
ム化合物(C)を接触させて得られる一次触媒の存在下
に、オレフィンを予備重合して得られる予備重合済付加
重合用触媒成分である。また本発明に係る予備重合済の
触媒は、上記の改質された粒子(A)、並びに遷移金属
化合物(B)を接触させて得られる一次触媒の存在下
に、オレフィンを予備重合して得られる付加重合用触
媒、あるいは、上記の改質された粒子(A)、遷移金属
化合物(B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を
接触させて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを
予備重合して得られる付加重合用触媒である。本発明に
係る該予備重合済付加重合用触媒成分を用いる触媒は、
該予備重合済付加重合用触媒成分、並びに有機アルミニ
ウム化合物(C)を接触させて得られる付加重合用触媒
である。
【0152】本発明の付加重合体の製造方法は、前記の
本発明の付加重合用触媒の存在下、付加重合可能なモノ
マーを付加重合させる付加重合体の製造方法である。重
合に使用するモノマーとしては、炭素原子数2〜20の
オレフィン、ジオレフィン、環状オレフィン、アルケニ
ル芳香族炭化水素、極性モノマー等を挙げることがで
き、同時に2種以上のモノマーを用いることもできる。
【0153】これらの具体例としては、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−
ペンテン、5−メチル−1−ヘキセン、1−ヘキセン、
1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン
等のオレフィン;1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキ
サジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタジエ
ン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、4−メ
チル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘ
キサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−
エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエ
ン、5−ビニル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエ
ン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,5−シクロ
オクタジエン、5,8−エンドメチレンヘキサヒドロナ
フタレン、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−
ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロ
オクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等のジオレ
フィン;ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネ
ン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−
ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−
ベンジル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、
トリシクロデセン、トリシクロウンデセン、ペンタシク
ロペンタデセン、ペンタシクロヘキサデセン、8−メチ
ルテトラシクロドデセン、8−エチルテトラシクロドデ
セン、5−アセチル−2−ノルボルネン、5−アセチル
オキシ−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−
2−ノルボルネン、5−エトキシカルボニル−2−ノル
ボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−
ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、8−メ
トキシカルボニルテトラシクロドデセン、8−メチル−
8−テトラシクロドデセン、8−シアノテトラシクロド
デセン等の環状オレフィン;スチレン、2−フェニルプ
ロピレン、2−フェニルブテン、3−フェニルプロピレ
ン等のアルケニルベンゼン、p−メチルスチレン、m−
メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−エチルスチ
レン、m−エチルスチレン、o−エチルスチレン、α−
メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−
ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5
−ジメチルスチレン、3−メチル−5−エチルスチレ
ン、1,1−ジフェニルエチレン、p−第3級ブチルス
チレン、p−第2級ブチルスチレンなどのアルキルスチ
レン、ジビニルベンゼン等のビスアルケニルベンゼン、
1−ビニルナフタレン等のアルケニルナフタレン等のア
ルケニル芳香族炭化水素;アクリル酸、メタクリル酸、
フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン
酸、ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−
ジカルボン酸等のα,β−不飽和カルボン酸、およびそ
のナトリウム、カリウム、リチウム、亜鉛、マグネシウ
ム、カルシウム等の金属塩、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソ
プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソ
ブチル等のα,β−不飽和カルボン酸エステル、マレイ
ン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン
酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ト
リフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸
グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノ
グリシジルエステル等の不飽和カルボン酸グリシジルエ
ステル等の極性モノマーなどが挙げられる。
【0154】本発明は、これらのモノマーの単独重合ま
たは共重合に適用される。共重合体を構成するモノマー
の具体例としては、エチレンとプロピレン、エチレンと
1−ブテン、エチレンと1−ヘキセン、エチレンと1−
オクテン、プロピレンと1−ブテン、エチレンとプロピ
レンとブテン、エチレンとプロピレンと1−ヘキセン等
が例示されるが、本発明はこれらに限定されるべきもの
ではない。
【0155】本発明の付加重合用触媒はオレフィン重合
用触媒として特に好適であり、オレフィン重合体の製造
方法に好適に用いられる。かかるオレフィン重合体とし
て特に好ましくはエチレンとα−オレフィンとの共重合
体であり、中でもポリエチレン結晶構造を有するエチレ
ンとα−オレフィンとの共重合体が好ましい。ここでい
うα−オレフィンとして好ましくは、炭素原子数3〜8
のα−オレフィンであり、具体的には1−ブテン、1−
ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。
【0156】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。実施例中の各項目の測定値は、下記の方
法で測定した。
【0157】(1)共重合体におけるα−オレフィンか
ら誘導される繰り返し単位の含有量は、赤外分光光度計
(日本分光工業社製 FT−IR7300)を用い、エ
チレンとα−オレフィンの特性吸収より検量線を用いて
求め、炭素原子1000個当たりの短鎖分岐数(SC
B)として表した。
【0158】(2)極限粘度=[η]:ウベローデ型粘
度計を用い、135℃でテトラリン溶液中で測定した
(単位:dl/g)。
【0159】(3)メルトフローレート=MFR:JI
S K7210−1995に規定された方法に従い、1
90℃にて荷重21.18N(2.16kg)で測定し
たメルトフローレート値である(単位:g/10分)。
【0160】(4)スウェル比=SR:MFR測定時に
得られたストランド径をダイの内径である2.095m
mで除した値である。
【0161】(5)メルトフローレート比=MFRR:
JIS K7210−1995に規定された方法に従
い、190℃、荷重211.82N(21.60kg)
で測定されたメルトフローレート値を、荷重21.18
N(2.16kg)で測定されたメルトフローレート値
(MFR)で除した値である。 上記メルトフローレート測定についてはすべて、予め酸
化防止剤を1000ppm配合した重合体を用いた。
【0162】(6)分子量および分子量分布 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より、下記の条件で測定した。検量線は標準ポリスチレ
ンを用いて作成した。分子量分布は重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で評
価した。 機種: ミリポアウオーターズ社製 150C型 カラム: TSK−GEL GMH−HT 7.5×6
00×2本 測定温度:140℃ 溶媒: オルトジクロロベンゼン、 測定濃度:5mg/5ml ただし、実施例6〜12および17は、 カラムTSK−GEL GMH6−HT 7.5×30
0×3本 を使用して測定を行った。
【0163】(7)元素分析: Zn:試料を硫酸水溶液(1mol/リットル)に投じ
たのち超音波をあてて金属成分を抽出した。得られた液
体部分についてICP発光分析法により定量した。 F:酸素を充填させたフラスコ中で試料を燃焼させて生
じた燃焼ガスを水酸化ナトリウム水溶液(10%)に吸
収させ、得られた当該水溶液についてイオン電極法を用
いて定量した。
【0164】[実施例1] (1)遷移金属化合物の合成 アルゴン置換した3リットルの4つ口フラスコに、フェ
ノール 55.3g(588mmol)、トルエン 1
200mlを入れ、攪拌を行った。5℃に冷却した後、
nBuLiのヘキサン溶液(1.56mol/リット
ル)377ml(588mmol)を徐々に滴下した。
内容物は、白色スラリーとなった。滴下終了後、トルエ
ン 700mlを加えた。ラセミ−エチレンビス(1−
インデニル)ジルコニウムジクロライド 110g(2
63mmol)を徐々に加えた後、5℃で1時間攪拌を
行った。その後、還流条件下で3時間攪拌を行った。白
色固体が析出していた。一晩静置すると、白色固体が下
方へ沈降していた。上澄みの黄色透明溶液を、アルゴン
置換したフラスコにシリンジで分け取り、濃縮すると黄
色固体が析出した。これにヘキサンを加えることによっ
て、黄色固体をさらに析出させた。冷蔵庫で一晩静置し
た後、黄色固体を分け取った。ラセミ−エチレンビス
(インデニル)ジルコニウムジフェノキシドを第1晶と
して46.8g得た。反応後、沈降し分け取っていた白
色固体にジクロロメタンを加え、これをセライトろ過し
た。ろ液を濃縮すると黄色固体が析出した。これにヘキ
サンを加えることによって、黄色固体をさらに析出させ
た。冷蔵庫で一晩静置した後、黄色固体を分け取った。
ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウム
ジフェノキシドを第2晶として59.3g得た。第1晶
とあわせた収量は、106g(199mmol)であっ
た。収率76%。
【0165】(2)窒素置換した5リットルの四つ口フ
ラスコに、テトラヒドロフラン 2リットル、ジエチル
亜鉛のヘキサン溶液(2mol/リットル)1.35リ
ットル(2.7mol)を入れ、−50℃に冷却した。
これに、ペンタフルオロフェノール251.5g(1.
37mol)をテトラヒドロフラン 390mlに溶解
させた溶液を25分間で滴下した。滴下終了後、室温ま
で徐々に温度を上げ、3時間攪拌を行った。その後、4
5℃に加熱し、1時間攪拌した。氷浴で20℃まで温度
を下げ、H2O 37.72g(2.09mol)を
1.4時間で滴下した。その結果、黄色透明液状物と、
黄色ゲル状物に分かれた。滴下終了後、2時間攪拌を行
い、40℃に加熱をしてから、さらに1時間攪拌を行っ
た。室温で、終夜静置した後、黄色透明液状物のうちの
72重量%と、黄色ゲル状物の全量を、それぞれ窒素置
換した別々のフラスコにわけ取り、それぞれ揮発性成分
を留去し、減圧下、120℃で8時間乾燥を行った。そ
の後、黄色透明液状物由来の固形物を、テトラヒドロフ
ラン 3リットルに溶解させ、これを、黄色ゲル状物由
来の固形物が入った5リットルのフラスコに移した。室
温で、69時間静置した後、120℃で8時間、減圧乾
燥を行った。その結果、固体生成物 374gを得た。
【0166】(3)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記実施
例1(2)で合成した固体生成物 374g、テトラヒ
ドロフラン 3リットルを入れ、攪拌を行った。これに
窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デ
ビソン社製 Sylopol948;平均粒子径=61
μm;細孔容量=1.61ml/g;比表面積=296
2/g)282gを入れた。40℃に加熱し、2時間
攪拌を行った後、固体成分を沈降させ、上層のスラリー
成分を取り除いた。洗浄操作として、これに、テトラヒ
ドロフラン 3リットルを加え、攪拌を行った後、固体
成分を沈降させ、上層のスラリー成分を取り除いた。以
上の洗浄操作を計5回繰り返した。グラスフィルターで
液体成分を取り除いた後、減圧下、120℃で8時間乾
燥を行うことにより、成分(A)452gを得た。元素
分析の結果Zn=2.8mmol/g、F=3.6mm
ol/gであった。
【0167】(4)重合減圧乾燥後、アルゴンで置換し
た内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブ内を真
空にし、水素をその分圧が0.018MPaになるよう
に加え、ブタンを700g、1−ブテンを50g仕込
み、70℃まで昇温した。その後、エチレンを、その分
圧が1.6MPaになるように加え系内を安定させた。
ガスクロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成
は、水素=0.67mol%、1−ブテン=2.37m
ol%であった。これに、濃度を1mmol/mlに調
整したトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液
0.9mlを投入した。次に、濃度を2μmol/ml
に調整したラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジ
ルコニウムジフェノキシドのトルエン溶液 0.25m
lを投入し、続いて上記実施例1(3)で得られた成分
(A)15.6mgを固体触媒成分として投入した。全
圧を一定に保つように水素を0.31mol%含有した
エチレンと水素との混合ガスをフィードしながら70℃
で、60分間重合を行った。その結果、粒子性状の良好
なオレフィン重合体 75gが得られた。ジルコニウム
原子当たりの重合活性は1.5×108 g/molZr
/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は4810g/
g固体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフ
ィン重合体はSCB=13.2、MFR=0.43、M
FRR=109、SR=1.21、Mw=1.12×1
5 、Mw/Mn=10.4、[η]=1.35であっ
た。
【0168】[実施例2] (1)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.028MPaになるように加え、ブタンを700
g、1−ブテンを50g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.90mol
%、1−ブテン=2.80mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド
のトルエン溶液 0.25mlを投入し、続いて上記実
施例1(3)で得られた成分(A)15.8mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素
を0.31mol%含有したエチレンと水素との混合ガ
スをフィードしながら70℃で、60分間重合を行っ
た。その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 6
7gが得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は
1.3×108 g/molZr/時間で、固体触媒成分
当りの重合活性は4240g/g固体触媒成分/時間で
あった。また、得られたオレフィン重合体はSCB=1
6.1、MFR=1.54、MFRR=76.9、SR
=1.34、Mw=8.90×104 、Mw/Mn=
9.5、[η]=1.16であった。
【0169】[実施例3] (1)窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、テ
トラヒドロフラン1.5リットル、ジエチル亜鉛のヘキ
サン溶液(2.01mol/リットル)1.34リット
ル(2.7mol)を入れ、5℃に冷却した。これに、
ペンタフルオロフェノール 197.3g(1.07m
ol)をテトラヒドロフラン380mlに溶解させた溶
液を55分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1時間攪
拌した。その後、45℃まで加熱し1時間攪拌をした。
氷浴で20℃まで温度を下げ、H2O44.0g(2.
44mol)を1.5時間で滴下した。その結果、黄白
色スラリー状物となった。滴下終了後、1時間攪拌を行
い、45℃に加熱をしてから、さらに1時間攪拌を行っ
た。室温で、終夜静置した後、揮発性成分を留去し、減
圧下、120℃で8時間乾燥を行った。その結果、固体
生成物 423gを得た。
【0170】(2)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記実施
例3(1)で合成した固体生成物 423g、テトラヒ
ドロフラン 3リットルを入れ、攪拌を行った。これに
実施例1(3)で使用したものと同じロットの加熱処理
したシリカ 325gを入れた。40℃に加熱し、2時
間攪拌を行った後、固体成分を沈降させ、上層のスラリ
ー成分を取り除いた。残りの液成分をガラスフィルター
にてろ過を行った。洗浄操作として、これに、テトラヒ
ドロフラン 3リットルを加え、攪拌を行った後、固体
成分を沈降させ、上層のスラリー成分を取り除いた。残
りの液部をガラスフィルターにてろ過を行った。以上の
洗浄操作を計5回繰り返した。その後、減圧下、120
℃で8時間乾燥を行うことにより、成分(A)516g
を得た。元素分析の結果Zn=2.6mmol/g、F
=3.2mmol/gであった。
【0171】(3)予備重合 内容積0.4リットルの撹拌機付きオートクレーブを真
空にした後、室温下で水素を圧力で0.005MPa仕
込み、溶媒としてブタンを90g仕込み、オートクレー
ブを50℃まで昇温した。さらにエチレンを、その分圧
が0.5MPaになるように加え系内を安定させた。ガ
スクロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成は、
水素=0.12mol%であった。これに、濃度を1m
mol/mlに調整したトリイソブチルアルミニウムの
ヘキサン溶液 0.2mlを投入した。次に、ジルコニ
ウム濃度を50μmol/ml、アルミニウム濃度を
0.5mmol/mlに調製したラセミ−エチレンビス
(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシドとトリ
イソブチルアルミニウムのヘキサン溶液 1mlを投入
し、続いて上記実施例3(2)で得られた成分(A)
0.42gを投入して重合を開始した。重合中は、オー
トクレーブ内のガス相圧力が1.0MPaを保つように
調整しながら、水素を0.28mol%含有したエチレ
ンと水素の混合ガスを連続して供給した。6.3時間後
にエチレン、ブタン、水素ガスをパージして、オートク
レーブ内に残った固体を室温で30分間真空乾燥するこ
とにより、成分(A)1g当り102gのポリエチレン
が予備重合された予備重合済付加重合用触媒成分を得
た。該ポリエチレンのMFRは2.0g/10分であっ
た。
【0172】(4)本重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積5リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、10℃下で水素
をその分圧が0.018MPaになるように加え、ブタ
ンを1066g、1−ヘキセンを200ml仕込み、7
0℃まで昇温した。その後、エチレンを、その分圧が
1.6MPaになるように加え系内を安定させた。ガス
クロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成は、水
素=0.98mol%であった。これに、濃度を1mm
ol/mlに調整したトリイソブチルアルミニウムのヘ
プタン溶液 1.5mlを投入した。次に、上記実施例
3(3)で得られた予備重合済付加重合用触媒成分
2.17gを投入した。全圧を一定に保つように水素を
0.69mol%含有したエチレンと水素の混合ガスを
フィードしながら70℃で、60分間重合を行った。そ
の結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 129g
が得られた。固体触媒成分(上記実施例3(2)で得ら
れた成分(A))当りの重合活性は6100g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はMFR=3.52、MFRR=53、SR=1.
52であった。
【0173】[実施例4] (1)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、ヘキサン
1.5リットル、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2.
01mol/リットル)1.49リットル(3.0mo
l)を入れ5℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフ
ェノール 198.8g(1.07mol)をヘキサン
342mlとトルエン 194mlとの混合溶媒に溶
解させた溶液を85分間で滴下した。滴下終了後、5℃
で1時間攪拌した。その後、40℃に加熱し、1時間攪
拌した後、室温にて一晩静置した。氷浴で20℃にした
後、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ
(デビソン社製 Sylopol948;平均粒子径=
59μm;細孔容量=1.61ml/g;比表面積=3
06m2/g)359gを入れ、次いでヘキサン0.3
リットルを入れてフラスコ壁面に付着したシリカを洗い
流した。5分間攪拌後、HO 44.2g(2.46
mol)を1時間で滴下した。滴下終了後、20℃で1
時間、40℃で2時間、60℃で2時間攪拌した。その
後、静置し、固体成分を沈降させ、沈降した固体成分の
層と上層のスラリー部分との界面が見えた時点で上層の
スラリー部分を取り除き、次いで残りの液成分をフィル
ターにてろ過した。洗浄操作として、これに、ヘキサン
3リットルを加え、攪拌を行った後、静置し、固体成
分を沈降させ、同様に界面が見えた時点で上層のスラリ
ー部分を取り除き、残りの液成分をフィルターにてろ過
した。以上の洗浄操作を計3回繰り返した。その後、固
体成分を減圧下、60℃で4時間乾燥を行うことによ
り、成分(A)814gを得た。元素分析の結果、Zn
=3.7mmol/g、F=6.3mmol/gであっ
た。
【0174】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.015MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.75mol
%、1−ブテン=2.76mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド
のトルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実
施例4(1)で得られた成分(A)10.0mgを固体
触媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素
を0.23mol%含有したエチレンと水素の混合ガス
をフィードしながら70℃で、60分間重合を行った。
その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 89g
が得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は5.
9×10g/molZr/時間で、固体触媒成分当り
の重合活性は8900g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=15.
7、MFR=0.14、MFRR=118、SR=1.
05であった。
【0175】[実施例5] (1)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、トルエン
2.5リットル、テトラヒドロフラン 71mlを入
れ、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2.01mol/リ
ットル)0.871リットル(1.75mol)を入れ
5℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノール
164.8g(0.90mol)をトルエン 277m
lに溶解させた溶液を80分間で滴下した。滴下終了
後、5℃で1時間攪拌した。その後、40℃に加熱し、
1時間攪拌した。氷浴で5℃にした後、実施例4(1)
で使用したものと同じロットの加熱処理したシリカ 3
50gを入れ、次いでトルエン 0.1リットルを入れ
てフラスコ壁面に付着したシリカを洗い流した。5分間
攪拌後、HO 23.8g(1.32mol)を1.
5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で85分間、40
℃で2時間攪拌した。その後、室温にて一晩静置した。
その後80℃で2時間攪拌した。その後、静置し、固体
成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上層のスラリ
ー部分との界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取
り除き、次いで残りの液成分をフィルターにてろ過した
後、トルエン 3.5リットルを加え95℃で2時間攪
拌した。その後、95℃でトルエン 3.5リットルに
て4回、室温でヘキサン 3.5リットルにて2回、静
置し、固体成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上
層のスラリー部分との界面が見えた時点で上層のスラリ
ー部分を取り除き、次いで残りの液成分をフィルターに
てろ過する洗浄を行った。その後、固体成分を減圧下、
120℃で4時間乾燥を行うことにより、成分(A)5
71gを得た。元素分析の結果、Zn=2.6mmol
/g、F=4.9mmol/gであった。
【0176】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.015MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.67mol
%、1−ブテン=3.29mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド
のトルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実
施例5(1)で得られた成分(A)8.3mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素を
0.25mol%含有したエチレンと水素の混合ガスを
フィードしながら70℃で、60分間重合を行った。そ
の結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 133g
が得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は8.
9×10g/molZr/時間で、固体触媒成分当り
の重合活性は16000g/g固体触媒成分/時間であ
った。また、得られたオレフィン重合体はSCB=1
7.7、MFR=2.50、MFRR=45.9、SR
=1.33であった。
【0177】[実施例6] (1)予備重合 内容積0.4リットルの撹拌機付きオートクレーブを真
空にした後、室温下で水素を圧力で0.004MPa仕
込み、溶媒としてブタンを90g仕込み、オートクレー
ブを50℃まで昇温した。さらにエチレンを、その分圧
が0.15MPaになるように加え系内を安定させた。
ガスクロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成
は、水素=0.15mol%であった。これに、濃度を
1mmol/mlに調整したトリイソブチルアルミニウ
ムのヘキサン溶液 0.2mlを投入した。次に、ジル
コニウム濃度を150μmol/ml、アルミニウム濃
度を1.0mmol/mlに調製したラセミ−エチレン
ビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシドと
トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液 2mlを
投入し、続いて上記実施例5(1)で得られた成分
(A)2.12gを投入して重合を開始した。重合中
は、オートクレーブ内のガス相圧力が0.8MPaを保
つように調整しながら、水素を0.19mol%含有し
たエチレンと水素の混合ガスを連続して供給した。3.
4時間後にエチレン、ブタン、水素ガスをパージして、
オートクレーブ内に残った固体を室温で30分間真空乾
燥することにより、成分(A)1g当り20.8gのポ
リエチレンが予備重合された予備重合済付加重合用触媒
成分を得た。
【0178】(2)本重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.015MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.72mol
%、1−ブテン=3.09mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、上記実施例6(1)で得られた予備重合済付加重合
用触媒成分 227mgを投入した。全圧を一定に保つ
ように水素を0.26mol%含有したエチレンと水素
の混合ガスをフィードしながら70℃で、60分間重合
を行った。その結果、粒子性状の良好なオレフィン重合
体 100gが得られた。固体触媒成分(上記実施例5
(1)で得られた成分(A))当りの重合活性は917
0g/g固体触媒成分/時間であった。また、得られた
オレフィン重合体はSCB=19.3、MFR=5.3
7、MFRR=33.8、SR=1.47であった。
【0179】[実施例7] (1)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、トルエン
3.0リットル、テトラヒドロフラン 43ml、ジ
エチル亜鉛のヘキサン溶液(2.00mol/リット
ル)0.522リットル(1.05mol)を入れ5℃
に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノール 9
8.1g(0.53mol)をトルエン 160mlに
溶解させた溶液を60分間で滴下した。滴下終了後、5
℃で1時間攪拌した。その後、40℃に加熱し、1時間
攪拌した。氷浴で5℃にした後、実施例4(1)で使用
したものと同じロットの加熱処理したシリカ 350g
を入れ、次いでトルエン 0.1リットルを入れてフラ
スコ壁面に付着したシリカを洗い流した。5分間攪拌
後、HO 14.4g(0.80mol)を1.5時
間で滴下した。滴下終了後、5℃で1.5時間、40℃
で2時間攪拌した。その後、室温にて一晩静置した。そ
の後80℃で2時間攪拌した。その後、静置し、固体成
分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上層のスラリー
部分との界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り
除き、次いで残りの液成分をフィルターにてろ過した
後、トルエン 3.5リットルを加え95℃で2時間攪
拌した。その後、95℃でトルエン 3.5リットルに
て4回、室温でヘキサン 3.5リットルにて2回、静
置し、固体成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上
層のスラリー部分との界面が見えた時点で上層のスラリ
ー部分を取り除き、次いで残りの液成分をフィルターに
てろ過する洗浄を行った。その後、固体成分を減圧下、
120℃で4時間乾燥を行うことにより、成分(A)5
16gを得た。元素分析の結果、Zn=2.0mmol
/g、F=4.3mmol/gであった。
【0180】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.015MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.72mol
%、1−ブテン=3.21mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド
のトルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実
施例7(1)で得られた成分(A)6.2mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素を
0.25mol%含有したエチレンと水素の混合ガスを
フィードしながら70℃で、60分間重合を行った。そ
の結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 81gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は5.4
×10g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は13100g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=16.
1、MFR=0.92、MFRR=63.0、SR=
1.23であった。
【0181】[実施例8] (1)成分(A)の合成 窒素置換した50mlの四つ口フラスコに、ジエチル亜
鉛のヘキサン溶液(2.01mol/リットル)12.
5ml(25mmol)、テトラヒドロフラン12.5
mlを入れ5℃に冷却した。これに、濃度を2mmol
/mlに調整したペンタフルオロフェノールのテトラヒ
ドロフラン溶液 6.25mlを21分間で滴下した。
滴下終了後、5℃で1時間、40℃で1時間攪拌した。
その後、氷浴で5℃にした後、実施例4(1)で使用し
たものと同じロットの加熱処理したシリカ 2.98g
を入れ、次いでテトラヒドロフラン 8mlを入れてフ
ラスコ壁面に付着したシリカを洗い流した。5分間攪拌
後、HO 0.34g(18.8mmol)を38分
間で滴下した。滴下終了後、5℃で2.5時間、60℃
で2時間攪拌した。その後、80℃でトルエン 25m
lにて4回、室温でヘキサン 25mlにて2回、フィ
ルターを用いた洗浄を行った。その後、固体成分を減圧
下、120℃で2時間乾燥を行うことにより、成分
(A)4.80gを得た。元素分析の結果、Zn=2.
9mmol/g、F=5.3mmol/gであった。
【0182】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.015MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.73mol
%、1−ブテン=3.38mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド
のトルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実
施例8(1)で得られた成分(A)8.2mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素を
0.25mol%含有したエチレンと水素の混合ガスを
フィードしながら70℃で、60分間重合を行った。そ
の結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 163g
が得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は1.
1×108g/molZr/時間で、固体触媒成分当り
の重合活性は19900g/g固体触媒成分/時間であ
った。また、得られたオレフィン重合体はSCB=1
6.2、MFR=1.37、MFRR=51.8、SR
=1.29であった。
【0183】[実施例9] (1)成分(A)の合成 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、トルエン
2.9リットル、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2.
00mol/リットル)0.525リットル(1.05
mol)を入れ5℃に冷却した。これに、ペンタフルオ
ロフェノール101g(0.55mol)をトルエン
120mlに溶解させた溶液を60分間で滴下した。滴
下終了後、5℃で1時間攪拌した。その後、40℃に加
熱し、1時間攪拌した。氷浴で5℃にした後、窒素流通
下で400℃において加熱処理した後、1,1,1,
3,3,3−ヘキサメチルジシラザンと接触処理したシ
リカ(デビソン社製 XPO2403;平均粒子径=4
1μm;細孔容量=1.38ml/g;比表面積=33
4m2/g)351gを入れ、次いでトルエン 0.1
リットルを入れてフラスコ壁面に付着したシリカを洗い
流した。5分間攪拌後、HO 14.7g(0.82
mol)を1.5時間で滴下した。滴下終了後、5℃で
1.5時間、40℃で2時間攪拌した。その後、室温に
て一晩静置した。その後80℃で2時間攪拌した後、静
置し、固体成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上
層のスラリー部分との界面が見えた時点で上層のスラリ
ー部分を取り除き、次いで残りの液成分をフィルターに
てろ過した後、トルエン 3.7リットルを加え95℃
で2時間攪拌した。その後、95℃でトルエン 3.7
リットルにて4回、室温でヘキサン 3.7リットルに
て2回、それぞれ攪拌したのち、静置し、固体成分を沈
降させ、沈降した固体成分の層と上層のスラリー部分と
の界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り除き、
次いで残りの液成分をフィルターにてろ過する洗浄を行
った。その後、固体成分を減圧下、120℃で4時間乾
燥を行うことにより、成分(A)487gを得た。元素
分析の結果、Zn=1.4mmol/g、F=3.8m
mol/gであった。
【0184】(2)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積3リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.018MPaになるように加え、ブタンを690
g、1−ブテンを60g仕込み、70℃まで昇温した。
その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaになるよ
うに加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分
析の結果、系内のガス組成は、水素=0.65mol
%、1−ブテン=2.87mol%であった。これに、
濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチルアル
ミニウムのヘプタン溶液 0.9mlを投入した。次
に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチレ
ンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド
のトルエン溶液 0.75mlを投入し、続いて上記実
施例9(1)で得られた成分(A)6.0mgを固体触
媒成分として投入した。全圧を一定に保つように水素を
0.25mol%含有したエチレンと水素の混合ガスを
フィードしながら70℃で、60分間重合を行った。そ
の結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 62gが
得られた。ジルコニウム原子当たりの重合活性は4.1
×10g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの
重合活性は10330g/g固体触媒成分/時間であっ
た。また、得られたオレフィン重合体はSCB=16.
7、MFR=0.05、MFRR=176、SR=1.
01であった。
【0185】[実施例10] (1)シリカの処理 窒素置換した3リットルの四つ口フラスコに、窒素流通
下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社
製 Sylopol948;平均粒子径=61μm;細
孔容量=1.70ml/g;比表面積=291m2
g)203gを入れ、次いでフラスコ壁面に付着したシ
リカを洗い流しつつ、トルエン1.2リットルを入れ
た。5℃に冷却した後、1,1,1,3,3,3−ヘキ
サメチルジシラザン84.4mlとトルエン115ml
の混合溶液を25分間で滴下した。滴下終了後、5℃で
1時間、95℃で3時間攪拌し、ろ過した。その後、9
5℃でトルエン 1.2リットルにて4回、フィルター
を用いた洗浄を行った。その後、トルエンを1.2リッ
トル加えた後、一晩静置した。
【0186】(2)成分(A)の合成 上記実施例10(1)で得られたスラリーに、ジエチル
亜鉛のヘキサン溶液(2.00mol/リットル)0.
550リットル(1.10mol)を入れ5℃に冷却し
た。これに、ペンタフルオロフェノール 105g
(0.570mol)をトルエン 173mlに溶解さ
せた溶液を65分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1
時間攪拌した。その後、40℃に加熱し、1時間攪拌し
た。氷浴で5℃にした後、HO 14.9g(0.8
28mol)を90分間で滴下した。滴下終了後、5℃
で1.5時間、40℃で2時間攪拌した。その後、室温
にて一晩静置した。その後80℃で2時間攪拌した後、
静置し、固体成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と
上層のスラリー部分との界面が見えた時点で上層のスラ
リー部分を取り除き、次いで残りの液成分をフィルター
にてろ過した後、トルエン 1.7リットルを加え95
℃で2時間攪拌した。その後、95℃でトルエン1.7
リットルにて4回、室温でヘキサン 1.7リットルに
て2回、それぞれ攪拌したのち、静置し、固体成分を沈
降させ、沈降した固体成分の層と上層のスラリー部分と
の界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り除き、
次いで残りの液成分をフィルターにてろ過する洗浄を行
った。その後、固体成分を減圧下、室温で3時間乾燥を
行うことにより、成分(A)386gを得た。元素分析
の結果、Zn=2.4mmol/g、F=6.8mmo
l/gであった。
【0187】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例10(2)で得られた
成分(A)6.5mgを用いたことと、ガスクロマトグ
ラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.86
mol%、1−ブテン=3.21mol%であったこと
と、フィードしたエチレンと水素の混合ガスにおける水
素の含有率が0.25mol%であったこと以外は、実
施例9(2)と同様にして重合を行った。その結果、粒
子性状の良好なオレフィン重合体 70gが得られた。
ジルコニウム原子当たりの重合活性は4.7×10
/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活性は
10800g/g固体触媒成分/時間であった。また、
得られたオレフィン重合体はSCB=15.2、MFR
=0.20、MFRR=106、SR=1.11であっ
た。
【0188】[実施例11] (1)予備重合 内容積0.4リットルの撹拌機付きオートクレーブを真
空にした後、10℃まで冷却し、水素を圧力で0.00
3MPa仕込み、溶媒としてブタンを90g仕込み、コ
モノマーとして1−ヘキセンを2.0ml仕込み、さら
にエチレンを、その分圧が0.20MPaになるように
加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィー分析の
結果、系内のガス組成は、水素=1.60mol%であ
った。これに、濃度を1mmol/mlに調整したトリ
−n−オクチルアルミニウムのヘキサン溶液 0.2m
lを投入した。次に、ジルコニウム濃度を60μmol
/ml、アルミニウム濃度を0.5mmol/mlに調
製したラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコ
ニウムジフェノキシドとトリ−n−オクチルアルミニウ
ムのヘキサン溶液 1.5mlを投入し、続いて上記実
施例10(2)で得られた成分(A)0.42gを投入
して重合を開始した。重合中は、オートクレーブ内のガ
ス相圧力が0.45MPaを保つように調整しながら、
水素を3.7mol%含有したエチレンと水素の混合ガ
スを連続して供給した。3時間後にエチレン、ブタン、
水素ガスをパージして、オートクレーブ内に残った固体
を室温で30分間真空乾燥することにより、成分(A)
1g当り37gのポリエチレンが予備重合された予備重
合済付加重合用触媒成分を得た。
【0189】(2)本重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積5リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、10℃下で水素
をその分圧が0.036MPaになるように加え、ブタ
ンを1064g、1−ヘキセンを200ml仕込み、7
0℃まで昇温した。その後、エチレンを、その分圧が
1.6MPaになるように加え系内を安定させた。ガス
クロマトグラフィー分析の結果、系内のガス組成は、水
素=1.75mol%であった。これに、濃度を1mm
ol/mlに調整したトリイソブチルアルミニウムのヘ
プタン溶液 1.5mlを投入した。次に、上記実施例
11(1)で得られた予備重合済付加重合用触媒成分
0.41gを投入した。全圧を一定に保つように水素を
0.31mol%含有したエチレンと水素の混合ガスを
フィードしながら70℃で、60分間重合を行った。そ
の結果、粒子性状の良好なオレフィン重合体 85gが
得られた。固体触媒成分(上記実施例10(2)で得ら
れた成分(A))当りの重合活性は7680g/g固体
触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン重
合体はMFR=0.68、SR=1.35であった。
【0190】[実施例12] (1)シリカの処理 窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、窒素流通
下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社
製 Sylopol948;平均粒子径=60μm;細
孔容量=1.70ml/g;比表面積=292m2
g)351gを入れ、次いでフラスコ壁面に付着したシ
リカを洗い流しつつ、トルエン2.1リットルを入れ
た。5℃に冷却した後、1,1,1,3,3,3−ヘキ
サメチルジシラザン148mlとトルエン200mlの
混合溶液を30分間で滴下した。滴下終了後、5℃で1
時間、95℃で3時間攪拌し、ろ過した。その後、95
℃でトルエン 2.1リットルにて4回、フィルターを
用いた洗浄を行った。その後、トルエンを2.1リット
ル加えた。
【0191】(2)成分(A)の合成 上記実施例12(1)で得られたスラリーを室温に冷却
後、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2.00mol/リ
ットル)0.960リットル(1.92mol)を入れ
5℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノール
178g(0.965mol)をトルエン 297ml
に溶解させた溶液を60分間で滴下した。滴下終了後、
5℃で1時間攪拌した。その後、40℃に加熱し、1時
間攪拌した。氷浴で5℃にした後、HO 26.1g
(1.45mol)を1.5時間で滴下した。滴下終了
後、5℃で1.5時間、40℃で2時間攪拌した。その
後80℃で2時間攪拌した後、静置し、固体成分を沈降
させ、沈降した固体成分の層と上層のスラリー部分との
界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り除き、次
いで残りの液成分をフィルターにてろ過した後、トルエ
ン 3.0リットルを加え95℃で2時間攪拌した。そ
の後、95℃でトルエン 3.0リットルにて4回、室
温でヘキサン 3.0リットルにて2回、それぞれ攪拌
したのち、静置し、固体成分を沈降させ、沈降した固体
成分の層と上層のスラリー部分との界面が見えた時点で
上層のスラリー部分を取り除き、次いで残りの液成分を
フィルターにてろ過する洗浄を行った。その後、固体成
分を減圧下、室温で3時間乾燥を行うことにより、成分
(A)685gを得た。
【0192】(3)重合 固体触媒成分として、上記実施例12(2)で得られた
成分(A)10.7mgを用いたことと、ガスクロマト
グラフィー分析による系内のガス組成が、水素=0.7
5mol%、1−ブテン=3.09mol%であったこ
とと、フィードしたエチレンと水素の混合ガスにおける
水素の含有率が0.25mol%であったこと以外は、
実施例9(2)と同様にして重合を行った。その結果、
粒子性状の良好なオレフィン重合体 105gが得られ
た。ジルコニウム原子当たりの重合活性は7.0×10
g/molZr/時間で、固体触媒成分当りの重合活
性は9810g/g固体触媒成分/時間であった。ま
た、得られたオレフィン重合体はSCB=15.4、M
FR=0.18、MFRR=108、SR=1.09で
あった。
【0193】[比較例1] (1)窒素置換した5リットルの4つ口フラスコに撹拌
機、滴下ロートおよび温度計を取り付けた。そのフラス
コへ、窒素流通下で300℃において加熱処理したシリ
カ(デビソン社製 Sylopol948;平均粒子径
=64μm;細孔容量=1.62ml/g;比表面積=
312m2 /g)382gを採取した。そこへトルエン
3.3リットルを加えてスラリーとし、氷浴を用いて
5℃に冷却した後、濃度を2.1mmol/mlに調整
したトリメチルアルミニウムのトルエン溶液 375m
lを徐々に滴下した。その際、ガスの発生が見られた。
5℃で30分間、80℃で2時間撹拌した後、上澄み液
を除去し、残存の固体生成物をトルエン 3.3リット
ルで4回洗浄した。その後、再びトルエンを3.3リッ
トル加えてスラリーとした。
【0194】(2)上記比較例1(1)にて得られたス
ラリーを氷浴を用いて5℃に冷却した後、濃度を2mm
ol/mlに調整したペンタフルオロフェノールのトル
エン溶液420mlをゆっくりと加えた。その際、ガス
の発生が見られた。5℃で30分、80℃で2時間撹袢
した後、上澄み液を濾過し、残存の固体生成物をトルエ
ン3.3リットルで4回、ヘキサン 3.3リットルで
2回洗浄した。その後、固体生成物を減圧乾燥して、流
動性のある固体生成物 434gを得た。元素分析の結
果、Al=1.2mmol/g、F=4.6mmol/
gであった。
【0195】(3)重合 減圧乾燥後、アルゴンで置換した内容積5リットルの撹
拌機付きオートクレーブ内を真空にし、水素をその分圧
が0.007MPaになるように加え、ブタンを114
5g、1−ブテンを55g仕込み、70℃まで昇温し
た。その後、エチレンを、その分圧が1.6MPaにな
るように加え系内を安定させた。ガスクロマトグラフィ
ー分析の結果、系内のガス組成は、水素=0.37mo
l%、1−ブテン=1.55mol%であった。これ
に、濃度を1mmol/mlに調整したトリイソブチル
アルミニウムのヘプタン溶液 1.5mlを投入した。
次に、濃度を2μmol/mlに調整したラセミ−エチ
レンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド
のトルエン溶液 0.5mlを投入し、続いて上記比較
例1(2)で得られた固体生成物 36mgを固体触媒
成分として投入した。全圧を一定に保つようにエチレン
/水素混合ガス(水素0.22mol%)をフィードし
ながら70℃で、60分間重合を行った。その結果、オ
レフィン重合体135gが得られた。ジルコニウム原子
当たりの重合活性は1.4×108 g/molZr/時
間で、固体触媒成分当りの重合活性は3720g/g固
体触媒成分/時間であった。また、得られたオレフィン
重合体はSCB=12.4、MFR=2.55、MFR
R=48、SR=1.35であった。
【0196】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、シ
ングルサイト触媒の分野で、付加重合体粒子の形成を伴
う重合(例えばスラリー重合、気相重合、バルク重合
等)に好適に使用される高活性な付加重合用触媒、予備
重合済付加重合用触媒成分、ならびに該付加重合用触媒
を用いる付加重合体の効率的な製造方法が提供される。
また本発明によれば、シングルサイト触媒の分野で、付
加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー重合、
気相重合、バルク重合等)に適用した場合に、粒子性状
に優れた付加重合体を与える付加重合用触媒、予備重合
済付加重合用触媒成分、ならびに該付加重合用触媒を用
いる付加重合体粒子の形成を伴う重合(例えばスラリー
重合、気相重合、バルク重合等)に適用した場合に、粒
子性状に優れた付加重合体の製造方法も提供される。な
お、ここでいうシングルサイト触媒は従来型固体触媒と
区別される概念であり、分子量分布が狭く、共重合の場
合には組成分布が狭い付加重合体の得られる狭義のシン
グルサイト触媒のみならず、そのような狭義のシングル
サイト触媒と似た調整法で得られる触媒であれば、分子
量分布が広い付加重合体や、共重合の場合に組成分布が
広い付加重合体の得られる触媒も含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大鐘 卓也 千葉県袖ヶ浦市北袖2番1 三井住友ポリ オレフィン株式会社内 Fターム(参考) 4J015 DA03 DA06 DA10 4J128 AA01 AB00 AB01 AC08 AC09 AC10 AC18 AC19 AC20 AC26 AC27 AC28 AC39 AC41 AC42 AC45 AC46 AC47 AC48 AC49 AD01 AD02 AD05 AD06 AD07 AD08 AD11 AD13 AD15 AD16 AD18 AD19 AD21 AE01 AE02 AE03 AE06 AE11 BA01B BB01B BC00A BC01A BC03A BC08A BC09A BC15B BC16B BC17B BC18B BC24B CA24A CA25A CA27A CA28A CA29A CA30A CA32A CA47A CB26A CB54A CB63A CB64A CB65A DA00 EA01 EB01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB10 EB11 EB12 EB13 EB14 EB17 EB18 EB21 EB24 EB25 EC01 EC02 FA01 FA02 FA04 GA01 GA04 GA05 GA06 GA07 GA16

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a)、下記(b)、下記(c)およ
    び粒子(d)を接触させて得られる改質された粒子
    (A)、並びに下記一般式[4]で表される遷移金属化
    合物(B)を接触させて得られる付加重合用触媒。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
    周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
    原子を表し、mはM1 の原子価に相当する数を表す。L
    1 は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、
    1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであって
    も異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子
    吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合
    はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。
    2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。
    Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族
    の原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相
    当する数を表す。) L2 a2(OR3b [4] (上記一般式[4]において、M2 は周期律表第3〜1
    1族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子を表す。
    2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基ま
    たはヘテロ原子を含有する基を表し、L2 は互いに同じ
    であっても異なっていてもよく、複数のL2 は互いに直
    接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、
    窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有
    する残基を介して連結されていてもよい。R3 は炭化水
    素基またはハロゲン化炭化水素基を表し、R3 が複数あ
    る場合それらは互いに同じであっても異なっていてもよ
    い。aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を
    満足する数を表す。)
  2. 【請求項2】下記(a)、下記(b)、下記(c)およ
    び粒子(d)を接触させて得られる改質された粒子
    (A)、下記一般式[4]で表される遷移金属化合物
    (B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触さ
    せて得られる付加重合用触媒。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
    周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
    原子を表し、mはM1 の原子価に相当する数を表す。L
    1 は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、
    1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであって
    も異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子
    吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合
    はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。
    2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。
    Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族
    の原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相
    当する数を表す。) L2 a2(OR3b [4] (上記一般式[4]において、M2 は周期律表第3〜1
    1族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子を表す。
    2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基ま
    たはヘテロ原子を含有する基を表し、L2 は互いに同じ
    であっても異なっていてもよく、複数のL2 は互いに直
    接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、
    窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有
    する残基を介して連結されていてもよい。R3 は炭化水
    素基またはハロゲン化炭化水素基を表し、R3 が複数あ
    る場合それらは互いに同じであっても異なっていてもよ
    い。aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を
    満足する数を表す。)
  3. 【請求項3】遷移金属化合物(B)が、シクロペンタジ
    エン形アニオン骨格を有する基を少なくとも一つ持つ遷
    移金属化合物である請求項1または2記載の付加重合用
    触媒。
  4. 【請求項4】下記(a)、下記(b)、下記(c)およ
    び粒子(d)を接触させて得られる改質された粒子
    (A)、並びに下記一般式[4]で表される遷移金属化
    合物(B)を接触させて得られる一次触媒の存在下に、
    オレフィンを予備重合して得られる予備重合済付加重合
    用触媒成分。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
    周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
    原子を表し、mはM1 の原子価に相当する数を表す。L
    1 は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、
    1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであって
    も異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子
    吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合
    はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。
    2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。
    Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族
    の原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相
    当する数を表す。) L2 a2(OR3b [4] (上記一般式[4]において、M2 は周期律表第3〜1
    1族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子を表す。
    2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基ま
    たはヘテロ原子を含有する基を表し、L2 は互いに同じ
    であっても異なっていてもよく、複数のL2 は互いに直
    接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、
    窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有
    する残基を介して連結されていてもよい。R3 は炭化水
    素基またはハロゲン化炭化水素基を表し、R3 が複数あ
    る場合それらは互いに同じであっても異なっていてもよ
    い。aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を
    満足する数を表す。)
  5. 【請求項5】下記(a)、下記(b)、下記(c)およ
    び粒子(d)を接触させて得られる改質された粒子
    (A)、下記一般式[4]で表される遷移金属化合物
    (B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触さ
    せて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重
    合して得られる予備重合済付加重合用触媒成分。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
    周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
    原子を表し、mはM1 の原子価に相当する数を表す。L
    1 は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、
    1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであって
    も異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子
    吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合
    はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。
    2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。
    Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族
    の原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相
    当する数を表す。) L2 a2(OR3b [4] (上記一般式[4]において、M2 は周期律表第3〜1
    1族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子を表す。
    2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基ま
    たはヘテロ原子を含有する基を表し、L2 は互いに同じ
    であっても異なっていてもよく、複数のL2 は互いに直
    接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、
    窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有
    する残基を介して連結されていてもよい。R3 は炭化水
    素基またはハロゲン化炭化水素基を表し、R3 が複数あ
    る場合それらは互いに同じであっても異なっていてもよ
    い。aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を
    満足する数を表す。)
  6. 【請求項6】請求項4または5記載の予備重合済付加重
    合用触媒成分、並びに有機アルミニウム化合物(C)を
    接触させて得られる付加重合用触媒。
  7. 【請求項7】下記(a)、下記(b)、下記(c)およ
    び粒子(d)を接触させて得られる改質された粒子
    (A)、並びに下記一般式[4]で表される遷移金属化
    合物(B)を接触させて得られる一次触媒の存在下に、
    オレフィンを予備重合して得られる付加重合用触媒。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
    周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
    原子を表し、mはM1 の原子価に相当する数を表す。L
    1 は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、
    1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであって
    も異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子
    吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合
    はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。
    2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。
    Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族
    の原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相
    当する数を表す。) L2 a2(OR3b [4] (上記一般式[4]において、M2 は周期律表第3〜1
    1族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子を表す。
    2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基ま
    たはヘテロ原子を含有する基を表し、L2 は互いに同じ
    であっても異なっていてもよく、複数のL2 は互いに直
    接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、
    窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有
    する残基を介して連結されていてもよい。R3 は炭化水
    素基またはハロゲン化炭化水素基を表し、R3 が複数あ
    る場合それらは互いに同じであっても異なっていてもよ
    い。aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を
    満足する数を表す。)
  8. 【請求項8】下記(a)、下記(b)、下記(c)およ
    び粒子(d)を接触させて得られる改質された粒子
    (A)、下記一般式[4]で表される遷移金属化合物
    (B)、並びに有機アルミニウム化合物(C)を接触さ
    せて得られる一次触媒の存在下に、オレフィンを予備重
    合して得られる付加重合用触媒。 (a):下記一般式[1]で表される化合物 M11 m [1] (b):下記一般式[2]で表される化合物 R1 t-1TH [2] (c):下記一般式[3]で表される化合物 R2 t-2TH2 [3] (上記一般式[1]〜[3]においてそれぞれ、M1
    周期律表第1、2、12、14または15族の典型金属
    原子を表し、mはM1 の原子価に相当する数を表す。L
    1 は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表し、
    1 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであって
    も異なっていても良い。R1 は電子吸引性基または電子
    吸引性基を含有する基を表し、R1 が複数存在する場合
    はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。
    2 は炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を表す。
    Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族
    の原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相
    当する数を表す。) L2 a2(OR3b [4] (上記一般式[4]において、M2 は周期律表第3〜1
    1族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子を表す。
    2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基ま
    たはヘテロ原子を含有する基を表し、L2 は互いに同じ
    であっても異なっていてもよく、複数のL2 は互いに直
    接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、
    窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有
    する残基を介して連結されていてもよい。R3 は炭化水
    素基またはハロゲン化炭化水素基を表し、R3 が複数あ
    る場合それらは互いに同じであっても異なっていてもよ
    い。aは0<a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を
    満足する数を表す。)
  9. 【請求項9】請求項1、2、3、6、7または8記載の
    付加重合用触媒を用いる付加重合体の製造方法。
  10. 【請求項10】付加重合体が、オレフィン重合体である
    請求項9記載の付加重合体の製造方法。
  11. 【請求項11】付加重合体が、エチレンとα−オレフィ
    ンとの共重合体である請求項9記載の付加重合体の製造
    方法。
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