JP2003170425A - 樹脂微粒子の製造装置、および、この製造装置を用いた樹脂微粒子の製造方法 - Google Patents
樹脂微粒子の製造装置、および、この製造装置を用いた樹脂微粒子の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 平均粒子径が小さく、かつ、粒子径分布が狭
く、均一な粒子径を有する樹脂微粒子を製造することが
できる樹脂微粒子の製造装置、および、この製造装置を
用いた樹脂微粒子の効率的かつ簡便な製造方法を提供す
る。 【解決手段】 分散媒体液Aで満たされた媒体液槽1
と、原料液Bを分散媒体液A中に噴出する振動ノズル2
と、分散媒体液A中で生成した樹脂微粒子Cと分散媒体
液Aとからなる樹脂微粒子分散液を捕捉して、媒体液槽
1外へ排出する排出管3とを備えた樹脂微粒子Cの製造
装置であって、振動ノズル2の先端部が分散媒体液A中
に位置し、開口部4の内径が開口端に向かって大きくな
るように形成されている排出管3が振動ノズル2の先端
部より下方に設けられており、媒体液槽1には媒体液槽
1内の分散媒体液Aを攪拌するための攪拌装置5が設け
られており、かつ、上記振動ノズル2の先端部が媒体液
槽1の内径の1/10〜3/10の範囲の直径の円周上
に位置している樹脂微粒子Cの製造装置、および、上記
製造装置を用いた樹脂微粒子Cの製造方法。
く、均一な粒子径を有する樹脂微粒子を製造することが
できる樹脂微粒子の製造装置、および、この製造装置を
用いた樹脂微粒子の効率的かつ簡便な製造方法を提供す
る。 【解決手段】 分散媒体液Aで満たされた媒体液槽1
と、原料液Bを分散媒体液A中に噴出する振動ノズル2
と、分散媒体液A中で生成した樹脂微粒子Cと分散媒体
液Aとからなる樹脂微粒子分散液を捕捉して、媒体液槽
1外へ排出する排出管3とを備えた樹脂微粒子Cの製造
装置であって、振動ノズル2の先端部が分散媒体液A中
に位置し、開口部4の内径が開口端に向かって大きくな
るように形成されている排出管3が振動ノズル2の先端
部より下方に設けられており、媒体液槽1には媒体液槽
1内の分散媒体液Aを攪拌するための攪拌装置5が設け
られており、かつ、上記振動ノズル2の先端部が媒体液
槽1の内径の1/10〜3/10の範囲の直径の円周上
に位置している樹脂微粒子Cの製造装置、および、上記
製造装置を用いた樹脂微粒子Cの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂微粒子の製造
装置およびこの製造装置を用いた樹脂微粒子の製造方法
に関する。
装置およびこの製造装置を用いた樹脂微粒子の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂微粒子を製造する方法として
は、例えば、懸濁重合法や乳化重合法等が汎用されてい
る。しかし、これらの重合法で得られた樹脂微粒子は一
般的に粒子径のばらつきが大きくなりがちであり、樹脂
微粒子の粒子径を揃えるために分級作業を行う必要があ
るという問題点がある。
は、例えば、懸濁重合法や乳化重合法等が汎用されてい
る。しかし、これらの重合法で得られた樹脂微粒子は一
般的に粒子径のばらつきが大きくなりがちであり、樹脂
微粒子の粒子径を揃えるために分級作業を行う必要があ
るという問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、平均粒子径が小さく、かつ、粒子径分布
が狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒子を製造するこ
とができる樹脂微粒子の製造装置、および、この製造装
置を用いることによる、平均粒子径が小さく、かつ、粒
子径分布が狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒子の効
率的かつ簡便な製造方法を提供することにある。
問題点に鑑み、平均粒子径が小さく、かつ、粒子径分布
が狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒子を製造するこ
とができる樹脂微粒子の製造装置、および、この製造装
置を用いることによる、平均粒子径が小さく、かつ、粒
子径分布が狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒子の効
率的かつ簡便な製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
を解決するために検討を重ねた結果、樹脂微粒子を分散
させることができる分散媒体液中で振動ノズルを振動さ
せながら原料液を噴出させることにより、均一な粒子径
を有する樹脂微粒子を得ることができることを見出し
た。また、さらに検討を重ねた結果、生成する樹脂微粒
子の平均粒子径は振動ノズルから噴出する原料液の流量
と振動ノズルの振動数とに大きく影響され、平均粒子径
をより小さくするためには、原料液の流量をより少なく
するか、振動ノズルの振動数をより大きくする必要があ
ることを見出した。
を解決するために検討を重ねた結果、樹脂微粒子を分散
させることができる分散媒体液中で振動ノズルを振動さ
せながら原料液を噴出させることにより、均一な粒子径
を有する樹脂微粒子を得ることができることを見出し
た。また、さらに検討を重ねた結果、生成する樹脂微粒
子の平均粒子径は振動ノズルから噴出する原料液の流量
と振動ノズルの振動数とに大きく影響され、平均粒子径
をより小さくするためには、原料液の流量をより少なく
するか、振動ノズルの振動数をより大きくする必要があ
ることを見出した。
【0005】ところが、振動ノズルに付与される振動数
には機械的に自ずから限界があり、限界を超える大きさ
の振動数を付与することは不可能であるから、平均粒子
径をより小さくするためには原料液の流量をより少なく
する必要がある。しかし、原料液の流量を少なくすれば
するほど、分散媒体液の粘性の影響を受けやすくなっ
て、振動ノズルの先端部周辺で生成した樹脂微粒子が合
着しやすくなり、所望の小さな平均粒子径を有する樹脂
微粒子を得ることが困難になるという問題が発生した。
には機械的に自ずから限界があり、限界を超える大きさ
の振動数を付与することは不可能であるから、平均粒子
径をより小さくするためには原料液の流量をより少なく
する必要がある。しかし、原料液の流量を少なくすれば
するほど、分散媒体液の粘性の影響を受けやすくなっ
て、振動ノズルの先端部周辺で生成した樹脂微粒子が合
着しやすくなり、所望の小さな平均粒子径を有する樹脂
微粒子を得ることが困難になるという問題が発生した。
【0006】そこで、本発明者はさらに検討を進めた結
果、分散媒体液を攪拌し、媒体液槽の円周方向に沿った
層流状態の分散媒体液の流れを形成させることにより、
媒体液槽の中心部近傍に設けた振動ノズルの周辺部にお
いて、平均粒子径が小さく、かつ、粒子径分布が狭く、
均一な粒子径を有する樹脂微粒子を生成させることがで
きることを見出し、本発明の製造装置および製造方法を
完成するに至った。
果、分散媒体液を攪拌し、媒体液槽の円周方向に沿った
層流状態の分散媒体液の流れを形成させることにより、
媒体液槽の中心部近傍に設けた振動ノズルの周辺部にお
いて、平均粒子径が小さく、かつ、粒子径分布が狭く、
均一な粒子径を有する樹脂微粒子を生成させることがで
きることを見出し、本発明の製造装置および製造方法を
完成するに至った。
【0007】即ち、本発明の樹脂微粒子の製造装置(以
下、単に「製造装置」と略記する)は、分散媒体液で満
たされた媒体液槽と、原料液を分散媒体液中に噴出する
振動ノズルと、分散媒体液中で生成した樹脂微粒子と分
散媒体液とからなる樹脂微粒子分散液を捕捉して、媒体
液槽外へ排出する排出管とを備えた樹脂微粒子の製造装
置であって、振動ノズルの先端部が分散媒体液中に位置
し、開口部の内径が開口端に向かって大きくなるように
形成されている排出管が振動ノズルの先端部より下方に
設けられており、媒体液槽には媒体液槽内の分散媒体液
を攪拌するための攪拌装置が設けられており、かつ、上
記振動ノズルの先端部が媒体液槽の内径の1/10〜3
/10の範囲の直径の円周上に位置していることを特徴
とする。
下、単に「製造装置」と略記する)は、分散媒体液で満
たされた媒体液槽と、原料液を分散媒体液中に噴出する
振動ノズルと、分散媒体液中で生成した樹脂微粒子と分
散媒体液とからなる樹脂微粒子分散液を捕捉して、媒体
液槽外へ排出する排出管とを備えた樹脂微粒子の製造装
置であって、振動ノズルの先端部が分散媒体液中に位置
し、開口部の内径が開口端に向かって大きくなるように
形成されている排出管が振動ノズルの先端部より下方に
設けられており、媒体液槽には媒体液槽内の分散媒体液
を攪拌するための攪拌装置が設けられており、かつ、上
記振動ノズルの先端部が媒体液槽の内径の1/10〜3
/10の範囲の直径の円周上に位置していることを特徴
とする。
【0008】また、本発明の樹脂微粒子の製造方法(以
下、単に「製造方法」と略記する)は、上記本発明の製
造装置を用いる樹脂微粒子の製造方法であって、媒体液
槽内の分散媒体液の液面より下方の位置であり、かつ、
振動ノズルの先端部を収納した媒体液槽内の排出管の開
口部の下方もしくは上方の位置から媒体液槽内へ分散媒
体液を静かに供給しながら、排出管から分散媒体液を排
出して、分散媒体液の液面を常に振動ノズルの先端部よ
り上方に維持させつつ、攪拌装置を攪拌させて、媒体液
槽内に媒体液槽の円周方向に沿った層流状態の分散媒体
液の流れを形成させておくとともに、振動ノズルを振動
させながら排出管の開口部に向けて原料液を噴出させる
ことを特徴とする。
下、単に「製造方法」と略記する)は、上記本発明の製
造装置を用いる樹脂微粒子の製造方法であって、媒体液
槽内の分散媒体液の液面より下方の位置であり、かつ、
振動ノズルの先端部を収納した媒体液槽内の排出管の開
口部の下方もしくは上方の位置から媒体液槽内へ分散媒
体液を静かに供給しながら、排出管から分散媒体液を排
出して、分散媒体液の液面を常に振動ノズルの先端部よ
り上方に維持させつつ、攪拌装置を攪拌させて、媒体液
槽内に媒体液槽の円周方向に沿った層流状態の分散媒体
液の流れを形成させておくとともに、振動ノズルを振動
させながら排出管の開口部に向けて原料液を噴出させる
ことを特徴とする。
【0009】本発明で用いられる分散媒体液とは、生成
した樹脂微粒子を溶解しない液体のことを言い、樹脂微
粒子を構成する原料液の主成分として用いられる重合性
単量体の種類に応じて適宜選定されれば良く、特に限定
されるものではないが、層流状態の流れを形成しやすい
ことから、粘度が低いものの方が好ましい。
した樹脂微粒子を溶解しない液体のことを言い、樹脂微
粒子を構成する原料液の主成分として用いられる重合性
単量体の種類に応じて適宜選定されれば良く、特に限定
されるものではないが、層流状態の流れを形成しやすい
ことから、粘度が低いものの方が好ましい。
【0010】例えば、重合性単量体がビニル芳香族化合
物や(メタ)アクリル酸エステルである場合、分散媒体
液としては、特に限定されるものではないが、例えば、
水、エチレングリコール等が挙げられ、好適に用いられ
る。これらの分散媒体液は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。なお、本発明で言
う「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」または「メ
タクリル」を意味する。
物や(メタ)アクリル酸エステルである場合、分散媒体
液としては、特に限定されるものではないが、例えば、
水、エチレングリコール等が挙げられ、好適に用いられ
る。これらの分散媒体液は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。なお、本発明で言
う「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」または「メ
タクリル」を意味する。
【0011】上記分散媒体液には、本発明の課題達成を
阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、ポリビニルア
ルコール、セルロース、澱粉等の水溶性もしくはアルコ
ール溶性高分子が分散安定剤として添加されていても良
い。上記分散安定剤は、単独で用いられても良いし、2
種類以上が併用されても良い。
阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、ポリビニルア
ルコール、セルロース、澱粉等の水溶性もしくはアルコ
ール溶性高分子が分散安定剤として添加されていても良
い。上記分散安定剤は、単独で用いられても良いし、2
種類以上が併用されても良い。
【0012】本発明で用いられる原料液とは、樹脂微粒
子を構成する重合性単量体を主成分としてなり、この主
成分に対して、必要に応じて例えばベンゾイルパーオキ
サイドなどの重合開始剤が添加されてなる重合性単量体
組成物を言う。
子を構成する重合性単量体を主成分としてなり、この主
成分に対して、必要に応じて例えばベンゾイルパーオキ
サイドなどの重合開始剤が添加されてなる重合性単量体
組成物を言う。
【0013】上記重合性単量体としては、所望の樹脂微
粒子を得られるものであれば如何なる重合性単量体であ
っても良く、特に限定されるものではないが、例えば、
ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレ
ン、ジビニルナフタレン、トリビニルベンゼン、ジビニ
ルジフェニルエーテル、ジビニルジフェニルスルホンな
どのビニル芳香族化合物や、テトラメチロールメタンテ
トラアクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレートなどの(メタ)アクリル酸エステル等が挙げら
れ、好適に用いられる。これらの重合性単量体は、単独
で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。また、例えばベンゾイルパーオキサイドなどの重合
開始剤も、単独で用いられても良いし、2種類以上が併
用されても良い。
粒子を得られるものであれば如何なる重合性単量体であ
っても良く、特に限定されるものではないが、例えば、
ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレ
ン、ジビニルナフタレン、トリビニルベンゼン、ジビニ
ルジフェニルエーテル、ジビニルジフェニルスルホンな
どのビニル芳香族化合物や、テトラメチロールメタンテ
トラアクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレートなどの(メタ)アクリル酸エステル等が挙げら
れ、好適に用いられる。これらの重合性単量体は、単独
で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。また、例えばベンゾイルパーオキサイドなどの重合
開始剤も、単独で用いられても良いし、2種類以上が併
用されても良い。
【0014】本発明の製造装置を構成する振動ノズル
は、上記重合性単量体を主成分とする原料液を前記分散
媒体液中に噴出する機能を有する。
は、上記重合性単量体を主成分とする原料液を前記分散
媒体液中に噴出する機能を有する。
【0015】本発明の製造装置においては、上記振動ノ
ズルの先端部が媒体液槽の内径の1/10〜3/10の
範囲の直径の円周上に位置している。振動ノズルの先端
部が媒体液槽の内径の上記範囲を逸脱した直径の円周上
に位置していると、分散媒体液を攪拌し、媒体液槽の円
周方向に沿った層流状態の分散媒体液の流れを形成させ
ても、平均粒子径が小さく、かつ、粒子径分布が狭く、
均一な粒子径を有する原料液の液滴およびこの液滴が重
合してなる樹脂微粒子(以下、原料液の液滴も含めて
「樹脂微粒子」と記載する)を得ることができなくな
る。
ズルの先端部が媒体液槽の内径の1/10〜3/10の
範囲の直径の円周上に位置している。振動ノズルの先端
部が媒体液槽の内径の上記範囲を逸脱した直径の円周上
に位置していると、分散媒体液を攪拌し、媒体液槽の円
周方向に沿った層流状態の分散媒体液の流れを形成させ
ても、平均粒子径が小さく、かつ、粒子径分布が狭く、
均一な粒子径を有する原料液の液滴およびこの液滴が重
合してなる樹脂微粒子(以下、原料液の液滴も含めて
「樹脂微粒子」と記載する)を得ることができなくな
る。
【0016】上記振動ノズルの噴出口(ノズル)の形状
は、原料液を所望の流量で遅滞なく噴出できるものであ
れば如何なる形状であっても良く、特に限定されるもの
ではないが、なかでも、円形の断面を有し、出口(先端
部)に向かって縮径されているものが好ましい。
は、原料液を所望の流量で遅滞なく噴出できるものであ
れば如何なる形状であっても良く、特に限定されるもの
ではないが、なかでも、円形の断面を有し、出口(先端
部)に向かって縮径されているものが好ましい。
【0017】上記噴出口の数は、1個であっても良い
し、2個以上の複数個であっても良く、特に限定される
ものではないが、複数個並設すると、各噴出口からの原
料液の噴出量にばらつきを生じることがあるので、1個
の方が好ましい。
し、2個以上の複数個であっても良く、特に限定される
ものではないが、複数個並設すると、各噴出口からの原
料液の噴出量にばらつきを生じることがあるので、1個
の方が好ましい。
【0018】上記振動ノズルにより分散媒体液中に噴出
された原料液は加振されることが好ましい。上記原料液
を加振する方法としては、特に限定されるものではない
が、例えば、振動ノズルを支持する部材に振動子を接続
して振動ノズルを機械的に振動させることにより原料液
を加振する方法や、規則的な振動数を有する電気信号を
発生する発振器に接続されたピストンにより生ずる往復
運動を原料液もしくは分散媒体液と接触させて伝えるこ
とにより原料液を加振する方法等が挙げられ、いずれの
方法が採られても良い。なお、上記振動子の原動力とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、圧電素
子の振動、電磁振動素子の振動、ファンクションジェネ
レータ等が挙げられ、いずれの原動力が用いられても良
い。
された原料液は加振されることが好ましい。上記原料液
を加振する方法としては、特に限定されるものではない
が、例えば、振動ノズルを支持する部材に振動子を接続
して振動ノズルを機械的に振動させることにより原料液
を加振する方法や、規則的な振動数を有する電気信号を
発生する発振器に接続されたピストンにより生ずる往復
運動を原料液もしくは分散媒体液と接触させて伝えるこ
とにより原料液を加振する方法等が挙げられ、いずれの
方法が採られても良い。なお、上記振動子の原動力とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、圧電素
子の振動、電磁振動素子の振動、ファンクションジェネ
レータ等が挙げられ、いずれの原動力が用いられても良
い。
【0019】本発明の製造装置においては、上記振動ノ
ズルの先端部が媒体液槽に満たされた分散媒体液中に位
置するように、換言すれば、分散媒体液の液面より下方
に位置するようになされている。
ズルの先端部が媒体液槽に満たされた分散媒体液中に位
置するように、換言すれば、分散媒体液の液面より下方
に位置するようになされている。
【0020】振動ノズルの先端部が分散媒体液の液面付
近に位置していると、振動ノズルの振動により分散媒体
液の液面が乱されることがあるので、振動ノズルの先端
部は分散媒体液の液面から離れている方が好ましい。従
って、媒体液槽中の分散媒体液の液面は振動ノズルの振
動により液面が乱されない高さに常に維持することが好
ましい。
近に位置していると、振動ノズルの振動により分散媒体
液の液面が乱されることがあるので、振動ノズルの先端
部は分散媒体液の液面から離れている方が好ましい。従
って、媒体液槽中の分散媒体液の液面は振動ノズルの振
動により液面が乱されない高さに常に維持することが好
ましい。
【0021】本発明の製造装置を構成する排出管は、分
散媒体液中で生成した樹脂微粒子と分散媒体液とからな
る樹脂微粒子分散液を捕捉して、媒体液槽外へ排出する
機能を有する。
散媒体液中で生成した樹脂微粒子と分散媒体液とからな
る樹脂微粒子分散液を捕捉して、媒体液槽外へ排出する
機能を有する。
【0022】上記排出管は、平滑な内面を有する配管で
あり、開口部の内径が開口端に向かって大きくなるよう
に形成されている。上記排出管の開口部の内径が開口端
に向かって大きくなるように形成されていないと、振動
ノズルの周辺部に生成した樹脂微粒子を含有する樹脂微
粒子分散液を十分に捕捉できなくなる。
あり、開口部の内径が開口端に向かって大きくなるよう
に形成されている。上記排出管の開口部の内径が開口端
に向かって大きくなるように形成されていないと、振動
ノズルの周辺部に生成した樹脂微粒子を含有する樹脂微
粒子分散液を十分に捕捉できなくなる。
【0023】前記振動ノズルが上記排出管近傍で振動す
ることにより、排出管が共振することがあるので、振動
ノズルを振動させる際には排出管の固有振動数と重なら
ない振動数とすることが好ましい。従って、排出管とし
ては、振動ノズルに付与される振動数領域に存在しない
固有振動数を有する排出管を用いることが好ましい。
ることにより、排出管が共振することがあるので、振動
ノズルを振動させる際には排出管の固有振動数と重なら
ない振動数とすることが好ましい。従って、排出管とし
ては、振動ノズルに付与される振動数領域に存在しない
固有振動数を有する排出管を用いることが好ましい。
【0024】本発明の製造装置においては、上記排出管
が前記振動ノズルの先端部より下方に設けられている。
換言すれば、振動ノズルの先端部は排出管の開口端より
上方に位置している。
が前記振動ノズルの先端部より下方に設けられている。
換言すれば、振動ノズルの先端部は排出管の開口端より
上方に位置している。
【0025】振動ノズルの先端部と排出管の開口端との
距離は、特に限定されるものではないが、10〜20m
mであることが好ましい。振動ノズルの先端部と排出管
の開口端との距離が10mm未満であると、媒体液槽の
円周方向に沿って形成された層流状態の分散媒体液の流
れの影響を受けにくくなって、平均粒子径が小さく、か
つ、粒子径分布が狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒
子を得られなくなることがあり、逆に振動ノズルの先端
部と排出管の開口端との距離が20mmを超えると、振
動ノズルの周辺部に生成した樹脂微粒子を含有する樹脂
微粒子分散液を十分に捕捉できなくなることがある。
距離は、特に限定されるものではないが、10〜20m
mであることが好ましい。振動ノズルの先端部と排出管
の開口端との距離が10mm未満であると、媒体液槽の
円周方向に沿って形成された層流状態の分散媒体液の流
れの影響を受けにくくなって、平均粒子径が小さく、か
つ、粒子径分布が狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒
子を得られなくなることがあり、逆に振動ノズルの先端
部と排出管の開口端との距離が20mmを超えると、振
動ノズルの周辺部に生成した樹脂微粒子を含有する樹脂
微粒子分散液を十分に捕捉できなくなることがある。
【0026】本発明の製造装置を構成する攪拌装置は、
媒体液槽内の分散媒体液を攪拌することにより、媒体液
槽の円周方向に沿った層流状態の流れを形成させる機能
を有する。
媒体液槽内の分散媒体液を攪拌することにより、媒体液
槽の円周方向に沿った層流状態の流れを形成させる機能
を有する。
【0027】上記攪拌装置としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、スターラー式攪拌装置、モータ
ー式攪拌装置等が挙げられ、いずれの攪拌装置が用いら
れても良い。上記攪拌装置による分散媒体液の攪拌速度
は、特に限定されるものではないが、分散媒体液に適切
な層流状態の流れを形成させることができることから、
50〜150rpmであることが好ましい。また、上記
攪拌装置は、単独で用いられても良いし、2種類以上が
併用されても良い。
のではないが、例えば、スターラー式攪拌装置、モータ
ー式攪拌装置等が挙げられ、いずれの攪拌装置が用いら
れても良い。上記攪拌装置による分散媒体液の攪拌速度
は、特に限定されるものではないが、分散媒体液に適切
な層流状態の流れを形成させることができることから、
50〜150rpmであることが好ましい。また、上記
攪拌装置は、単独で用いられても良いし、2種類以上が
併用されても良い。
【0028】本発明の製造装置は、原料液を貯留する原
料液貯留槽と樹脂微粒子分散液を貯留する樹脂微粒子分
散液貯留槽とを備え、原料液貯留槽と振動ノズルとの間
および樹脂微粒子分散液貯留槽と媒体液槽に設けられた
供給口との間に流量調節装置が設けられていることが好
ましい。
料液貯留槽と樹脂微粒子分散液を貯留する樹脂微粒子分
散液貯留槽とを備え、原料液貯留槽と振動ノズルとの間
および樹脂微粒子分散液貯留槽と媒体液槽に設けられた
供給口との間に流量調節装置が設けられていることが好
ましい。
【0029】上記流量調節装置としては、脈動の少ない
ものが好ましく、特に限定されるものではないが、例え
ば、ギヤポンプ、プランジャーポンプ、流量調整弁、流
量計等が挙げられるが、回転数の調整により流量の制御
を容易に行えることから、ギヤポンプが好適に用いられ
る。プランジャーポンプを用いる場合には、整流装置を
併用することが好ましい。また、振動ノズルの先端部に
配管によって接続された原料液貯留槽に圧縮空気を送入
して原料液を貯留槽から押出し、流量調整弁を用いて原
料液の定量を送出するようにしても良い。
ものが好ましく、特に限定されるものではないが、例え
ば、ギヤポンプ、プランジャーポンプ、流量調整弁、流
量計等が挙げられるが、回転数の調整により流量の制御
を容易に行えることから、ギヤポンプが好適に用いられ
る。プランジャーポンプを用いる場合には、整流装置を
併用することが好ましい。また、振動ノズルの先端部に
配管によって接続された原料液貯留槽に圧縮空気を送入
して原料液を貯留槽から押出し、流量調整弁を用いて原
料液の定量を送出するようにしても良い。
【0030】次に、本発明の製造方法は、上述した本発
明の製造装置を用いる製造方法であって、媒体液槽内の
分散媒体液の液面より下方の位置であり、かつ、振動ノ
ズルの先端部を収納した媒体液槽内の排出管の開口部の
下方もしくは上方の位置から媒体液槽内へ分散媒体液を
静かに供給しながら、排出管から分散媒体液を排出し
て、分散媒体液の液面を常に振動ノズルの先端部より上
方に維持させつつ、攪拌装置を攪拌させて、媒体液槽内
に媒体液槽の円周方向に沿った層流状態の分散媒体液の
流れを形成させておくとともに、振動ノズルを振動させ
ながら排出管の開口部に向けて原料液を噴出させること
により、樹脂微粒子の製造を行う。
明の製造装置を用いる製造方法であって、媒体液槽内の
分散媒体液の液面より下方の位置であり、かつ、振動ノ
ズルの先端部を収納した媒体液槽内の排出管の開口部の
下方もしくは上方の位置から媒体液槽内へ分散媒体液を
静かに供給しながら、排出管から分散媒体液を排出し
て、分散媒体液の液面を常に振動ノズルの先端部より上
方に維持させつつ、攪拌装置を攪拌させて、媒体液槽内
に媒体液槽の円周方向に沿った層流状態の分散媒体液の
流れを形成させておくとともに、振動ノズルを振動させ
ながら排出管の開口部に向けて原料液を噴出させること
により、樹脂微粒子の製造を行う。
【0031】このように、分散媒体液の液面を常に振動
ノズルの先端部より上方に維持させ、攪拌装置を攪拌さ
せて、媒体液槽内に媒体液槽の円周方向に沿った層流状
態の分散媒体液の流れを形成させた状態で、振動ノズル
を振動させながら排出管の開口部に向けて原料液を噴出
させる方法を採ることにより、平均粒子径が小さく、か
つ、粒子径分布が狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒
子を効率的かつ簡便に製造することができる。
ノズルの先端部より上方に維持させ、攪拌装置を攪拌さ
せて、媒体液槽内に媒体液槽の円周方向に沿った層流状
態の分散媒体液の流れを形成させた状態で、振動ノズル
を振動させながら排出管の開口部に向けて原料液を噴出
させる方法を採ることにより、平均粒子径が小さく、か
つ、粒子径分布が狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒
子を効率的かつ簡便に製造することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の製造装置の一例を
示す概念図である。
に基づいて説明する。図1は本発明の製造装置の一例を
示す概念図である。
【0033】図1に例示した製造装置は、原料液Bを貯
留する原料液貯留槽6と分散媒体液Aで満たされた透明
なガラス製の媒体液槽1とにポンプ(流量調節装置)9
を経由して接続された内径0.15mmの噴出口(ノズ
ル)を有する振動ノズル2が設けられており、振動ノズ
ル2の先端部に設けられた噴出口は上記媒体液槽1内に
満たされた分散媒体液A中に開口している。
留する原料液貯留槽6と分散媒体液Aで満たされた透明
なガラス製の媒体液槽1とにポンプ(流量調節装置)9
を経由して接続された内径0.15mmの噴出口(ノズ
ル)を有する振動ノズル2が設けられており、振動ノズ
ル2の先端部に設けられた噴出口は上記媒体液槽1内に
満たされた分散媒体液A中に開口している。
【0034】振動ノズル2の噴出口から開口部4の内径
が開口端に向かって大きくなるように形成されている排
出管3の開口部4に向けて分散媒体液A中に噴出された
原料液Bは、振動ノズル2を支持する部材に接続された
振動子10によって加振されることにより、原料液Bの液
滴bを生成する。
が開口端に向かって大きくなるように形成されている排
出管3の開口部4に向けて分散媒体液A中に噴出された
原料液Bは、振動ノズル2を支持する部材に接続された
振動子10によって加振されることにより、原料液Bの液
滴bを生成する。
【0035】この際、原料液Bの液滴bの径が大きすぎ
る場合には、ポンプ9のコントローラ(図示しない)を
操作して原料液Bの噴出量を減少させるか、増幅器11に
接続されたファンクションジェネレータ12を操作して原
料液Bを加振する振動数を増加させることにより、原料
液Bの液滴bの径を縮小させる。また、原料液Bの液滴
bの径が小さすぎる場合には、上記と逆の操作を行っ
て、原料液Bの噴出量を増加させるか、原料液Bを加振
する振動数を減少させることにより、原料液Bの液滴b
の径を拡大させる。このような操作で原料液Bの液滴b
の径の調整を行うことにより、原料液Bの液滴bの径を
均一化させることができる。
る場合には、ポンプ9のコントローラ(図示しない)を
操作して原料液Bの噴出量を減少させるか、増幅器11に
接続されたファンクションジェネレータ12を操作して原
料液Bを加振する振動数を増加させることにより、原料
液Bの液滴bの径を縮小させる。また、原料液Bの液滴
bの径が小さすぎる場合には、上記と逆の操作を行っ
て、原料液Bの噴出量を増加させるか、原料液Bを加振
する振動数を減少させることにより、原料液Bの液滴b
の径を拡大させる。このような操作で原料液Bの液滴b
の径の調整を行うことにより、原料液Bの液滴bの径を
均一化させることができる。
【0036】また、図1に例示した製造装置は、分散媒
体液Aで満たされた媒体液槽1と、原料液Bを排出管3
の開口部4に向けて分散媒体液A中に噴出する振動ノズ
ル2と、分散媒体液A中で生成した樹脂微粒子Cと分散
媒体液Aとからなる樹脂微粒子分散液を媒体液槽1外へ
排出する排出管3とを備えており、上記振動ノズル2の
先端部は分散媒体液A中に位置しており、上記排出管3
は振動ノズル2の先端部より下方に設けられている。
体液Aで満たされた媒体液槽1と、原料液Bを排出管3
の開口部4に向けて分散媒体液A中に噴出する振動ノズ
ル2と、分散媒体液A中で生成した樹脂微粒子Cと分散
媒体液Aとからなる樹脂微粒子分散液を媒体液槽1外へ
排出する排出管3とを備えており、上記振動ノズル2の
先端部は分散媒体液A中に位置しており、上記排出管3
は振動ノズル2の先端部より下方に設けられている。
【0037】また、媒体液槽1の内底には分散媒体液A
を攪拌するためのスターラー回転子5が設けられてお
り、媒体液槽1の外下部にはマグネチックスターラー
(図示しない)が設置されている。また、媒体液槽1の
下方には樹脂微粒子分散液貯留槽7から分散媒体液Aを
供給するための供給口8が設けられている。上記供給口
8は、媒体液槽1内の分散媒体液Aの液面より下方に設
けられているとともに、振動ノズル2の先端部の下方に
設けられている排出管3の開口部4の下方に設けられて
いる。
を攪拌するためのスターラー回転子5が設けられてお
り、媒体液槽1の外下部にはマグネチックスターラー
(図示しない)が設置されている。また、媒体液槽1の
下方には樹脂微粒子分散液貯留槽7から分散媒体液Aを
供給するための供給口8が設けられている。上記供給口
8は、媒体液槽1内の分散媒体液Aの液面より下方に設
けられているとともに、振動ノズル2の先端部の下方に
設けられている排出管3の開口部4の下方に設けられて
いる。
【0038】また、原料液Bを貯留する原料液貯留槽6
と樹脂微粒子分散液を貯留する樹脂微粒子分散液貯留槽
7とを備え、原料液貯留槽6と振動ノズル2との間およ
び樹脂微粒子分散液貯留槽7と媒体液槽1に設けられた
供給口8との間の流量を調節するためのポンプ(流量調
節装置)9が設けられている。
と樹脂微粒子分散液を貯留する樹脂微粒子分散液貯留槽
7とを備え、原料液貯留槽6と振動ノズル2との間およ
び樹脂微粒子分散液貯留槽7と媒体液槽1に設けられた
供給口8との間の流量を調節するためのポンプ(流量調
節装置)9が設けられている。
【0039】図1に例示した本発明の製造装置を用いて
本発明の製造方法により樹脂微粒子を製造する場合、先
ず、媒体液槽1内の分散媒体液Aの液面より下方に位置
し、かつ、振動ノズル2の先端部を収納した媒体液槽1
内の排出管3の開口部4の下方に位置する供給口8から
媒体液槽1内へ分散媒体液Aを静かに供給しながら、排
出管3から分散媒体液Aを排出して、分散媒体液Aの液
面を常に振動ノズル2の先端部より上方に維持させつ
つ、スターラー回転子(攪拌装置)5を攪拌させて、媒
体液槽1内に媒体液槽1の円周方向に沿った層流a状態
の分散媒体液Aの流れを形成させておき、次いで、振動
ノズル2を振動させながら排出管3の開口部4に向けて
原料液Bを噴出させる。
本発明の製造方法により樹脂微粒子を製造する場合、先
ず、媒体液槽1内の分散媒体液Aの液面より下方に位置
し、かつ、振動ノズル2の先端部を収納した媒体液槽1
内の排出管3の開口部4の下方に位置する供給口8から
媒体液槽1内へ分散媒体液Aを静かに供給しながら、排
出管3から分散媒体液Aを排出して、分散媒体液Aの液
面を常に振動ノズル2の先端部より上方に維持させつ
つ、スターラー回転子(攪拌装置)5を攪拌させて、媒
体液槽1内に媒体液槽1の円周方向に沿った層流a状態
の分散媒体液Aの流れを形成させておき、次いで、振動
ノズル2を振動させながら排出管3の開口部4に向けて
原料液Bを噴出させる。
【0040】本発明の製造方法によれば、粒子径分布が
狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒子を平均粒子径が
小さいものから大きいものまで幅広く製造することが可
能であり、原料液の流量と振動ノズルの振動数とを適宜
調節することにより、少なくとも10μmから30mm
までの任意の平均粒子径を有する樹脂微粒子を効率的か
つ簡便に製造することができる。
狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒子を平均粒子径が
小さいものから大きいものまで幅広く製造することが可
能であり、原料液の流量と振動ノズルの振動数とを適宜
調節することにより、少なくとも10μmから30mm
までの任意の平均粒子径を有する樹脂微粒子を効率的か
つ簡便に製造することができる。
【0041】本発明の製造装置は、平均粒子径が小さい
樹脂微粒子の製造に適しており、なかでも、平均粒子径
が10〜250μmで粒子径分布が狭く、均一な粒子径
を有する樹脂微粒子の製造に特に適している。
樹脂微粒子の製造に適しており、なかでも、平均粒子径
が10〜250μmで粒子径分布が狭く、均一な粒子径
を有する樹脂微粒子の製造に特に適している。
【0042】例えば、平均粒子径が200μmの樹脂微
粒子を得るためには、振動ノズルに800〜900Hz
の振動を与えながら、原料液を0.25cc/分の流量
で振動ノズルから噴出させ、例えばスターラー回転子の
ような攪拌装置の攪拌速度を50〜150rpmとすれ
ば良い。
粒子を得るためには、振動ノズルに800〜900Hz
の振動を与えながら、原料液を0.25cc/分の流量
で振動ノズルから噴出させ、例えばスターラー回転子の
ような攪拌装置の攪拌速度を50〜150rpmとすれ
ば良い。
【0043】本発明の製造方法において、樹脂微粒子分
散液貯留槽に貯留された樹脂微粒子分散液は、加熱する
ことにより重合性単量体の重合が進み、高分子重合体と
なる。上記高分子重合体となった樹脂微粒子は、濾過に
よって分散媒体液を除去し、例えば90℃程度の熱水で
数回洗浄を行い、次いで、例えばアセトンのような樹脂
微粒子を溶解しない親水性溶媒を用いて再度濾過を行っ
た後、例えば真空乾燥機などの乾燥機を用いて乾燥する
ことにより、樹脂微粒子の製品となされる。
散液貯留槽に貯留された樹脂微粒子分散液は、加熱する
ことにより重合性単量体の重合が進み、高分子重合体と
なる。上記高分子重合体となった樹脂微粒子は、濾過に
よって分散媒体液を除去し、例えば90℃程度の熱水で
数回洗浄を行い、次いで、例えばアセトンのような樹脂
微粒子を溶解しない親水性溶媒を用いて再度濾過を行っ
た後、例えば真空乾燥機などの乾燥機を用いて乾燥する
ことにより、樹脂微粒子の製品となされる。
【0044】本発明をさらに詳しく説明するため図1に
例示した製造装置を用いて行った実施例を以下に挙げる
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。
例示した製造装置を用いて行った実施例を以下に挙げる
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。
【0045】(実施例1)ジビニルベンゼン50重量部
およびトリメチロールプロパントリメタクリレート50
重量部からなる重合性単量体100重量部に対して、重
合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド2重量部を添
加し、均一に混合して、原料液Bを調製した後、原料液
貯留槽5に注入した。
およびトリメチロールプロパントリメタクリレート50
重量部からなる重合性単量体100重量部に対して、重
合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド2重量部を添
加し、均一に混合して、原料液Bを調製した後、原料液
貯留槽5に注入した。
【0046】次いで、透明なガラス製の媒体液槽1内に
満たされたポリビニルアルコール2重量%を含有する水
からなる分散媒体液A中に、上記原料液Bを、振動ノズ
ル2の内径0.15mmの噴出口(ノズル)から流量
0.48cc/分で噴出させながら、振動ノズル2を振
動数865Hzで振動させて、噴出された原料液Bを加
振することにより、原料液Bの液滴bを生成させた。な
お、スターラー回転子5を約100rpmの回転速度で
回転させることにより、媒体液槽1内に媒体液槽1の円
周方向に沿った層流a状態の分散媒体液Aの流れを形成
させ、ポンプ9によって循環させた。
満たされたポリビニルアルコール2重量%を含有する水
からなる分散媒体液A中に、上記原料液Bを、振動ノズ
ル2の内径0.15mmの噴出口(ノズル)から流量
0.48cc/分で噴出させながら、振動ノズル2を振
動数865Hzで振動させて、噴出された原料液Bを加
振することにより、原料液Bの液滴bを生成させた。な
お、スターラー回転子5を約100rpmの回転速度で
回転させることにより、媒体液槽1内に媒体液槽1の円
周方向に沿った層流a状態の分散媒体液Aの流れを形成
させ、ポンプ9によって循環させた。
【0047】上記操作中、撮影装置13によって撮影さ
れ、CRTディスプレイ14に拡大表示された画像によ
り、生成した原料液Bの液滴bの粒子径の状態を目視で
観察し、その結果に基づいて、手動操作により原料液B
の液滴bの粒子径を均一化させる調整を行った。
れ、CRTディスプレイ14に拡大表示された画像によ
り、生成した原料液Bの液滴bの粒子径の状態を目視で
観察し、その結果に基づいて、手動操作により原料液B
の液滴bの粒子径を均一化させる調整を行った。
【0048】所定量の原料液Bを噴出させた後、攪拌機
および冷却管(図示しない)を備えた樹脂微粒子分散液
貯留槽7を加熱攪拌して、原料液Bの液滴b中の重合性
単量体を重合させることにより、樹脂微粒子Cを製造し
た。
および冷却管(図示しない)を備えた樹脂微粒子分散液
貯留槽7を加熱攪拌して、原料液Bの液滴b中の重合性
単量体を重合させることにより、樹脂微粒子Cを製造し
た。
【0049】(実施例2)ジビニルベンゼン50重量部
およびテトラメチロールメタンテトラアクリレート50
重量部からなる重合性単量体を用いたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、樹脂微粒子Cを製造した。
およびテトラメチロールメタンテトラアクリレート50
重量部からなる重合性単量体を用いたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、樹脂微粒子Cを製造した。
【0050】(比較例1)スターラー回転子5を回転さ
せず、媒体液槽1内に媒体液槽1の円周方向に沿った層
流a状態の分散媒体液Aの流れを形成させなかったこと
以外は実施例1の場合と同様にして、樹脂微粒子Cを製
造した。
せず、媒体液槽1内に媒体液槽1の円周方向に沿った層
流a状態の分散媒体液Aの流れを形成させなかったこと
以外は実施例1の場合と同様にして、樹脂微粒子Cを製
造した。
【0051】実施例1、実施例2および比較例1で得ら
れた樹脂微粒子の性能(数平均粒子径、粒子径分
布)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すと
おりであった。
れた樹脂微粒子の性能(数平均粒子径、粒子径分
布)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すと
おりであった。
【0052】数平均粒子径:樹脂微粒子100個につ
いて、マイクロスコープにより観察し、付属の解析ソフ
トを使って、円周上の任意の3点から決定される円の半
径を測定し、得られた半径から数平均粒子径(μm)を
求めた。 粒子径分布:上記で測定された粒子径の内、数平均
粒子径±5μmの範囲に入る樹脂微粒子の個数をカウン
トし、粒子径分布(個数%)とした。
いて、マイクロスコープにより観察し、付属の解析ソフ
トを使って、円周上の任意の3点から決定される円の半
径を測定し、得られた半径から数平均粒子径(μm)を
求めた。 粒子径分布:上記で測定された粒子径の内、数平均
粒子径±5μmの範囲に入る樹脂微粒子の個数をカウン
トし、粒子径分布(個数%)とした。
【0053】
【表1】
【0054】表1から明らかなように、本発明による実
施例1および実施例2の樹脂微粒子は、いずれも平均粒
子径が小さく、かつ、粒子径分布が狭く、均一な粒子径
を有していた。これに対し、分散媒体液に媒体液槽の円
周方向に沿った層流状態の流れを形成させなかった比較
例1の樹脂微粒子は、平均粒子径は小さかったものの、
粒子径分布が広く、不均一な粒子径であった。
施例1および実施例2の樹脂微粒子は、いずれも平均粒
子径が小さく、かつ、粒子径分布が狭く、均一な粒子径
を有していた。これに対し、分散媒体液に媒体液槽の円
周方向に沿った層流状態の流れを形成させなかった比較
例1の樹脂微粒子は、平均粒子径は小さかったものの、
粒子径分布が広く、不均一な粒子径であった。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の製造装置
は、平均粒子径が小さく、かつ、粒子径分布が狭く、均
一な粒子径を有する樹脂微粒子を製造することができる
ものであり、上記性能を有する樹脂微粒子の製造用とし
て好適に用いられる。
は、平均粒子径が小さく、かつ、粒子径分布が狭く、均
一な粒子径を有する樹脂微粒子を製造することができる
ものであり、上記性能を有する樹脂微粒子の製造用とし
て好適に用いられる。
【0056】また、上記本発明の製造装置を用いる本発
明の製造方法によれば、平均粒子径が小さく、かつ、粒
子径分布が狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒子を効
率的かつ簡便に製造することができる。
明の製造方法によれば、平均粒子径が小さく、かつ、粒
子径分布が狭く、均一な粒子径を有する樹脂微粒子を効
率的かつ簡便に製造することができる。
【図1】本発明の製造装置の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 媒体液槽
2 振動ノズル
3 排出管
4 排出管の開口部
5 スターラー回転子(攪拌装置)
6 原料液貯留槽
7 樹脂微粒子分散液貯留槽
8 供給口
9 ポンプ(流量調節装置)
10 振動子
11 増幅器
12 ファンクションジェネレータ
13 撮影装置
14 CRTディスプレイ
A 分散媒体液
B 原料液
C 樹脂微粒子
a 分散媒体液の層流
b 原料液の液滴
Claims (3)
- 【請求項1】 分散媒体液で満たされた媒体液槽と、原
料液を分散媒体液中に噴出する振動ノズルと、分散媒体
液中で生成した樹脂微粒子と分散媒体液とからなる樹脂
微粒子分散液を捕捉して、媒体液槽外へ排出する排出管
とを備えた樹脂微粒子の製造装置であって、振動ノズル
の先端部が分散媒体液中に位置し、開口部の内径が開口
端に向かって大きくなるように形成されている排出管が
振動ノズルの先端部より下方に設けられており、媒体液
槽には媒体液槽内の分散媒体液を攪拌するための攪拌装
置が設けられており、かつ、上記振動ノズルの先端部が
媒体液槽の内径の1/10〜3/10の範囲の直径の円
周上に位置していることを特徴とする樹脂微粒子の製造
装置。 - 【請求項2】 原料液を貯留する原料液貯留槽と樹脂微
粒子分散液を貯留する樹脂微粒子分散液貯留槽とを備
え、原料液貯留槽と振動ノズルとの間および樹脂微粒子
分散液貯留槽と媒体液槽に設けられた供給口との間に流
量調節装置が設けられていることを特徴とする請求項1
に記載の樹脂微粒子の製造装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の樹脂微
粒子の製造装置を用いる樹脂微粒子の製造方法であっ
て、媒体液槽内の分散媒体液の液面より下方の位置であ
り、かつ、振動ノズルの先端部を収納した媒体液槽内の
排出管の開口部の下方もしくは上方の位置から媒体液槽
内へ分散媒体液を静かに供給しながら、排出管から分散
媒体液を排出して、分散媒体液の液面を常に振動ノズル
の先端部より上方に維持させつつ、攪拌装置を攪拌させ
て、媒体液槽内に媒体液槽の円周方向に沿った層流状態
の分散媒体液の流れを形成させておくとともに、振動ノ
ズルを振動させながら排出管の開口部に向けて原料液を
噴出させることを特徴とする樹脂微粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001370338A JP2003170425A (ja) | 2001-12-04 | 2001-12-04 | 樹脂微粒子の製造装置、および、この製造装置を用いた樹脂微粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003170425A true JP2003170425A (ja) | 2003-06-17 |
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ID=19179578
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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---|---|
JP (1) | JP2003170425A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006102574A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-04-20 | Nuclear Fuel Ind Ltd | 滴下装置 |
JP2015157397A (ja) * | 2014-02-24 | 2015-09-03 | Towa株式会社 | 樹脂成形装置及び樹脂成形方法 |
JP2021511210A (ja) * | 2018-01-24 | 2021-05-06 | 思納福(北京)医療科技有限公司Sniper(Beijing)Medical Technologies Co.,Ltd. | 運動制御機構、液体吐出ピペットチップ、微小液滴生成装置及び生成方法、流体駆動機構及び流体駆動方法、微小液滴生成方法並びに液体吐出ピペットチップの表面処理方法 |
US11946100B2 (en) | 2018-01-24 | 2024-04-02 | Sniper (Suzhou) Life Technology Co., Ltd. | Microdroplet container and method for manufacturing the same, method for spreading microdroplets, microdroplet-generating kit, temperature-controlling device, oil phase composition for microdroplet generating and method for treating the same |
-
2001
- 2001-12-04 JP JP2001370338A patent/JP2003170425A/ja active Pending
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JP7220366B2 (ja) | 2018-01-24 | 2023-02-10 | 思納福(蘇州)生命科技有限公司 | 運動制御機構、液体吐出ピペットチップ、微小液滴生成装置及び生成方法、流体駆動機構及び流体駆動方法、微小液滴生成方法並びに液体吐出ピペットチップの表面処理方法 |
US11666900B2 (en) | 2018-01-24 | 2023-06-06 | Sniper (Suzhou) Life Technology Co. | Motion controlling mechanism, liquid discharging nozzle, microdroplet generating device and method, liquid driving mechanism and method, microdroplet generating method, and surface processing method of liquid discharging nozzle |
JP7452896B2 (ja) | 2018-01-24 | 2024-03-19 | 思納福(蘇州)生命科技有限公司 | 運動制御機構微小液滴生成装置 |
US11946100B2 (en) | 2018-01-24 | 2024-04-02 | Sniper (Suzhou) Life Technology Co., Ltd. | Microdroplet container and method for manufacturing the same, method for spreading microdroplets, microdroplet-generating kit, temperature-controlling device, oil phase composition for microdroplet generating and method for treating the same |
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