JP2003170079A - 石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置 - Google Patents
石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置Info
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Abstract
粉砕装置におけるミル適応制御装置を提供する。 【解決手段】 性状の異なる複数種の石炭を燃料として
使用する石炭焚きボイラに付設される石炭粉砕装置10
0におけるミル適応制御装置であって、前記石炭粉砕装
置に供給される石炭の給炭量15と、前記石炭焚きボイ
ラの運転中に推定された前記石炭の固さを示す固さ指標
値71とに基づいて、前記石炭粉砕装置を制御する。
Description
けるミル適応制御装置に関し、特に、性状の異なる複数
種の石炭を燃料として使用する石炭焚きボイラに付設さ
れる石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置に関する。
砕装置(ミル)100を示している。石炭(原炭)は、
石炭粉砕装置100上部から中央に挿設された給炭管1
を通って石炭粉砕装置100内底部に設けられた回転テ
ーブル2上に落下し、該回転テーブル2の回転による遠
心力により外周部へと運ばれる。
のロール3は、加圧装置4のミル加圧装置の油圧13に
よりテーブル2に押しつけられており、このロール3と
回転テーブル2間において石炭の粉砕が行われる。な
お、この油圧13は、ジャーナル油圧と呼ばれ、ロール
3をテーブル2に押えつける荷重として作用する。
5により上部へ噴き上げられる。この一次空気5は、石
炭の搬送と乾燥の役割を持っている。噴き上げられた微
粉炭のうち、比較的粗い粒子は、回転テーブル2上に落
下し、再粉砕され、比較的細かい粒子のみ、石炭粉砕装
置100上部に設けられた回転分級器(例えば、MR
S:Mitsubishi Rotary Separ
ator)6へと導かれる。ここで、さらに粗い粒子と
細かい粒子が再分級され、比較的細かい粒子である微粉
炭7のみ、回転分級器6を通過し、バーナ(不図示)に
供給される。
ら得た基準値に、粉砕性の影響により変化するプロセス
値から得た補正値を加算して指令値としている。例え
ば、回転分級器6の回転数12の制御では、まず、標準
炭を想定したプログラム関数により給炭量に対応した回
転分級器6の回転数を基準値として求め、次いで、ミル
モータ9を流れるミル電流11を粉砕性の影響の変化
(標準炭との固さの差)を示す指標として用いて補正値
を得て、その補正値を、上記基準値に加算して指令値と
している。すなわち、ミル電流値が標準炭のときよりも
高ければ、標準炭よりも固い石炭であると判定し、回転
分級器6の回転数12を下げる制御を行うことで、石炭
粉砕装置100から排出される石炭の微粉度の所定の要
求(例えば、全体重量の80%が200メッシュをパス
できる(74μm以下)微粉度の要求)に対応するよう
にしている。
る石炭の粉砕性(HGI)は、炭種銘柄により異なり同
一銘柄でもばらつきがあることが知られている。
は、オフラインではボールミル法とハードグローブ法が
ある。これに対し、石炭の粉砕性(HGI)をボイラ運
転中のオンラインで計測することは困難であり、僅かに
図18に示す装置が存在するのみである。
の最適操作量u及び石炭粉砕性推定器105からのパラ
メータθを入力信号として、ミル動特性モデル103で
得られたバーナ入口微粉炭流量推定値χを減算器101
に入力して目標値との偏差を求め、該偏差を操作量調節
器102に投入して最適操作量uを求め、該最適操作量
uに基づいて給炭量、分級器回転数、加圧力の制御を行
う。
値として微粉炭流量推定値χとともに、ミル差圧予測値
y’を得て、該ミル差圧予測値y’を減算器104でミ
ルテーブル差圧計測値yとの偏差信号を石炭粉砕性推定
器105に投入してパラメータθを求めている。
も、ミル動特性モデルが性状の異なる石炭を変動が大き
いミルの差圧を用いて精度良く推定するには、かなりの
労力を必要とする。
プロセス値を用いてミル制御を行っていた理由は、従来
より、石炭粉砕性(HGI)をオンラインで高精度に計
測することができなかったことから、石炭粉砕性(HG
I)をミル制御に用いることが想定できなかったためで
ある。
01−157851号公報には、石炭粉砕性(HGI)
がオンラインで推定できることにより得られる利点に関
して、以下の記載がある。すなわち、多炭種石炭焚きボ
イラにおいては、複数台の石炭粉砕装置から微粉砕され
た石炭(微粉砕)が燃料として供給される訳であるが、
従来の制御装置にあっては、石炭粉砕性(HGI)によ
るミル実容量の変化が把握できず、石炭粉砕装置の台数
制御は、かなり余裕を見た台数切替えが必要であったの
に対し、石炭の粉砕性(HGI)がオンラインで推定で
きれば、以下の利点が生じると記載されている。 1)石炭粉砕装置の最大容量の把握が容易となり、的確
な石炭粉砕装置の台数制御が可能である。 2)石炭粉砕装置からバーナに供給される微粉炭量の予
測も適当なモデルを用いることで可能となる。 3)上記利点を制御装置で活用すれば制御性及び信頼性
の向上が期待できる。
は、石炭粉砕性(HGI)をミル制御に用いること、ま
た、石炭粉砕性(HGI)をミル制御にどのように用い
るかという点については、十分には想定されていない。
いたミル制御方法では、補正値を得るために多大な時間
がかかるという問題がある。さらに、その補正値には裕
度があるため、粉砕機の性能が十分発揮できていないと
いう問題がある。
は、次の石炭ミル制御装置が開示されている。その石炭
ミル制御装置は、油圧作動の石炭ミルにおいて、ミル給
炭量信号を受けて所定の炭種における上記石炭ミルのジ
ャーナル油圧の先行信号を出力する第2の関数発生器
と、上記ミル給炭量信号を受けて上記石炭ミルのロール
リフトの設定信号を出力する第1の関数発生器と、同第
1の関数発生器の出力信号および上記石炭ミルのロール
リフト信号を受けてその差を出力する第1の減算器と、
同第1の減算器の出力を受けて制御信号を出力する第1
の制御器と、同第1の制御器および上記第2の関数発生
器の出力を受ける加算器と、同加算器の出力および上記
石炭ミルのジャーナル油圧信号を受けその差を出力する
第2の減算器と、同第2の減算器の出力を受け制御弁へ
操作信号を出力する第2の制御器とを備えてなることを
特徴としている。
は、次のミル適応制御装置が開示されている。そのミル
適応制御装置は、石炭焚きボイラの微粉炭ミルの投入さ
れた石炭粉砕性推定値を石炭湿分推定値で補正すること
により、より正確な石炭粉砕性の精度向上を図ることを
目的としている。そのミル適応制御装置は、石炭搬送量
を調節する給炭機と、前記給炭機からの石炭を粉砕する
微粉炭ミルと、を備えて、微粉炭ミルで粉砕された微粉
炭をバーナへ供給して燃焼させる微粉炭焚きボイラにお
いて、ミル物理モデルから算出されたミル保有炭量推定
値とミル入口温度実測値に基づいてミル出口温度を推定
し、ミル出口温度実測値とミル出口温度推定値とに基づ
いて微粉炭ミルで粉砕中の石炭湿分を推定し、ミル差圧
実測値とミル物理モデルから算出されたミル差圧推定値
とに基づいて求められた石炭粉砕性推定値を、石炭湿分
推定値で補正し、前記補正された石炭粉砕性推定値を用
いてミル操作量制御を行うものである。
ることができる石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置
を提供することである。本発明の他の目的は、よりリア
ルタイムに近い形でミルを制御することができる石炭粉
砕装置におけるミル適応制御装置を提供することであ
る。
形態]で使用する番号・符号を用いて、[課題を解決す
るための手段]を説明する。これらの番号・符号は、
[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記
載との対応関係を明らかにするために付加されたもので
あるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技
術的範囲の解釈に用いてはならない。
御装置は、性状の異なる複数種の石炭を燃料として使用
する石炭焚きボイラに付設される石炭粉砕装置(10
0)におけるミル適応制御装置であって、前記石炭粉砕
装置(100)に供給される石炭の給炭量(15)と、
前記石炭焚きボイラの運転中に推定された前記石炭の固
さを示す固さ指標値(71)とに基づいて、前記石炭粉
砕装置(100)を制御する。
御装置において、前記給炭量(15)の関数として、前
記石炭粉砕装置(100)が制御されるときの基準値
(12a)が生成され、前記給炭量(15)および前記
固さ指標値(71)の2変数関数として、前記基準値
(12a)に対応する補正値(12c)が生成され、前
記基準値(12a)および前記補正値(12c)に基づ
いて、前記石炭粉砕装置(100)を制御する。
御装置において、前記補正値(12c)には、前記給炭
量(15)が前記石炭粉砕装置(100)の制御に与え
る影響が正規化された上で反映されている。
御装置において、前記給炭量(15)と前記固さ指標値
(71)に加えて、前記石炭焚きボイラの運転中に推定
された前記石炭の微粉度を示す微粉度指標値(72)と
に基づいて、前記石炭粉砕装置(100)を制御する。
御装置は、性状の異なる複数種の石炭を燃料として使用
する石炭焚きボイラに付設され回転分級器(6)を有す
る石炭粉砕装置(100)におけるミル適応制御装置で
あって、前記石炭粉砕装置(100)に供給される石炭
の給炭量(15)を示す信号に応答して、前記回転分級
器(6)の回転数(12)の基準値(12a)を出力す
る第1関数発生器(31)と、前記給炭量(15)を示
す信号に応答して、前記給炭量(15)が前記回転分級
器(6)の前記回転数(12)の制御に与える影響を正
規化して補正係数(32a)として出力する第2関数発
生器(32)と、前記石炭焚きボイラの運転中に推定さ
れた前記石炭の固さを示す固さ指標値(71)を示す信
号に応答して、前記基準値(12a)に対応する第1補
正値(12b)を出力する第3関数発生器(33)と、
前記補正係数(32a)と前記第1補正値(12b)と
を乗算して第2補正値(12c)を出力する乗算器(3
4)と、前記基準値(12a)と前記第2補正値(12
c)とを加算して前記回転数(12)の指令値(12
d)を出力する加算器(35)とを備え、前記指令値
(12d)に基づいて、前記回転分級器(6)の前記回
転数(12)を制御する。
御装置において、更に、前記石炭焚きボイラの運転中に
推定された前記石炭の微粉度を示す微粉度指標値(7
2)に応答して、前記基準値(12a)に対応する第3
補正値(12e)を出力する第4関数発生器(41)を
備え、前記加算器(42)は、前記基準値(12a)と
前記第2補正値(12c)に加えて前記第3補正値(1
2e)とを加算して前記指令値(12d)を出力する。
御装置は、性状の異なる複数種の石炭を燃料として使用
する石炭焚きボイラに付設され前記石炭を粉砕するため
のロール(3)を有する石炭粉砕装置(100)におけ
るミル適応制御装置であって、前記石炭粉砕装置(10
0)に供給される石炭の給炭量(15)を示す信号に応
答して、前記ロール(3)に与えられる圧力(13)の
基準値(13a)を出力する第1関数発生器(36)
と、前記給炭量(15)を示す信号に応答して、前記給
炭量(15)が前記ロール(3)に与えられる前記圧力
(13)の制御に与える影響を正規化して補正係数(3
2a)として出力する第2関数発生器(37)と、前記
石炭焚きボイラの運転中に推定された前記石炭の固さを
示す固さ指標値(71)を示す信号に応答して、前記基
準値(13a)に対応する第1補正値(13b)を出力
する第3関数発生器(38)と、前記補正係数(32
a)と前記第1補正値(13b)とを乗算して第2補正
値(13c)を出力する乗算器(34)と、前記基準値
(13a)と前記第2補正値(13c)とを加算して前
記圧力(13)の指令値(13d)を出力する加算器
(40)とを備え、前記指令値(13d)に基づいて、
前記ロール(3)に与えられる前記圧力(13)を制御
する。
御装置において、更に、前記石炭焚きボイラの運転中に
推定された前記石炭の微粉度を示す微粉度指標値(7
2)に応答して、前記基準値(13a)に対応する第3
補正値(13e)を出力する第4関数発生器(43)を
備え、前記加算器(44)は、前記基準値(13a)と
前記第2補正値(13c)に加えて前記第3補正値(1
3e)とを加算して前記指令値(13f)を出力する。
御装置は、性状の異なる複数種の石炭を燃料として使用
する石炭焚きボイラに付設され一次空気(5)にて粉砕
された前記石炭を搬送する石炭粉砕装置(100)にお
けるミル適応制御装置であって、前記石炭粉砕装置(1
00)に供給される石炭の給炭量(15)を示す信号に
応答して、前記一次空気(5)の空気流量(16)の基
準値(16a)を出力する第1関数発生器(45)と、
前記石炭焚きボイラの運転中に推定された前記石炭の固
さを示す固さ指標値(71)を示す信号に応答して、前
記基準値(16a)に対応する第1補正値(16b)を
出力する第2関数発生器(46)と、前記石炭焚きボイ
ラの運転中に推定された前記石炭の微粉度を示す微粉度
指標値(72)に応答して、前記微粉度指標値(72)
が前記一次空気(5)の前記空気流量(16)の制御に
与える影響を正規化して補正係数(47a)として出力
する第3関数発生器(47)と、前記補正係数(47
a)と前記第1補正値(16b)とを乗算して第2補正
値(16d)を出力する乗算器(48)と、前記基準値
(16a)と前記第2補正値(16d)とを加算して前
記空気流量(16)の指令値(16e)を出力する加算
器(49)とを備え、前記指令値(16e)に基づい
て、前記一次空気(5)の前記空気流量(16)を制御
する。
実施形態を説明する。
値71をオンラインで容易に推定した後に、そのHGI
推定値71をそのままミル制御に用いる方法について述
べる。
定する方法としては、例えば、本出願人の先の出願に係
る特開2001−157851公報、ならびに同公報に
て引用された特願平10−361298号公報および特
開2000−218191号公報のいずれかに開示され
た方法を用いることができる。
義は、以下の通りである。図17において、ミルモータ
9を流れる電流がミルモータ電流11、回転分級器6の
回転数が回転分級器回転数12、ミル加圧装置4の油圧
がジャーナル油圧13、ロールのリフトがロールリフト
14、原炭の供給量が給炭量15、熱空気5の流量が空
気流量16である。
ついて説明する。
は、第1関数発生器31に入力され、その第1関数発生
器31から出力される回転分級器回転数12の信号12
aが基準値となる。給炭量15を示す信号は、第2関数
発生器32に入力され、その第2関数発生器32から補
正値の信号32aが出力される。
された方法により求められたHGI推定値71は、第3
関数発生器33に入力され、その第3関数発生器33か
ら回転分級器回転数12の信号12bが出力される。
号12bと、補正値の信号32aとを乗算して、回転分
級器回転数12の信号12cを出力する。加算器35
は、回転分級器回転数信号12aと回転分級器回転数信
号12cとを加算して、回転分級器回転数信号12dを
出力する。本実施形態では、回転分級器回転数信号12
dの回転分級器回転数により、石炭粉砕装置100が制
御される。
示す。図2に示すように、第1関数発生器31から出力
される回転分級器回転数12aは、給炭量15が小さい
値aまでの所定の範囲では、概ね所定の回転数bに保持
され、その値aを超えての給炭量15の増加に連れて、
その所定の回転数bから漸次増加傾向にあり、あるレベ
ル(cからdのレベル)の給炭量15で概ね一定の値e
を保持した後に、ある値dを超えた後の給炭量15の増
加に連れて、その回転数12aは値eから漸次減少傾向
にある。
示す。図3に示すように、第2関数発生器32は、給炭
量15の影響を正規化して表すもので、第2関数発生器
32から出力される補正値32aは、給炭量15が所定
値fになるまでは漸次増加傾向にあり、その所定値fに
て1となり、その所定値fを超えた後は1に保持され
る。第2関数発生器32は、給炭量15が所定値f以下
の場合には、制御値である回転数12dに対するHGI
推定値71の影響を相対的に小さくするためのものであ
る。
示す。図4に示すように、第3関数発生器33から出力
される回転分級器回転数12bは、HGI推定値71が
小さい値gまでの所定の範囲では、概ね所定の回転数h
に保持され、その値gを超えてのHGI推定値71の増
加に連れて、その所定の回転数hから漸次減少傾向にあ
り、ある高いHGI推定値71の値iを超えてからは、
低い回転数kに保持される。
回転数12の制御では、例えば、まず、標準炭を想定し
たプログラム関数31’により給炭量15に対応した回
転分級器6の回転数12a’を基準値として求め、次い
で、ミルモータ9を流れるミル電流11を粉砕性の影響
の変化を示す指標として用いて補正値を得て、その補正
値を、上記基準値に加算して指令値としていた。このよ
うに従来のミル電流11(プロセス値)を用いて補正値
を得る方法に代えて、本実施形態では、ミル電流11
(プロセス値)に代えて、オンラインで求められたHG
I推定値71そのものを直接用いて、回転分級器回転数
12の制御を行うため、補正値を得るための時間が少な
くて済む。さらに、本実施形態では、ミル電流11(プ
ロセス値)を用いて得られた補正値に比べて、高精度の
補正値を得られる。
形態について説明する。
は、第4関数発生器36に入力され、その第4関数発生
器36から出力されるジャーナル油圧13の信号13a
が基準値となる。給炭量15を示す信号は、第5関数発
生器37に入力され、その第5関数発生器37から補正
値の信号37aが出力される。
に入力され、その第6関数発生器38からジャーナル油
圧13の信号13bが出力される。
13bと、補正値の信号37aとを乗算して、ジャーナ
ル油圧13の信号13cを出力する。加算器40は、ジ
ャーナル油圧13aとジャーナル油圧13cとを加算し
て、ジャーナル油圧信号13dを出力する。本実施形態
では、ジャーナル油圧信号13dのジャーナル油圧によ
り、石炭粉砕装置100が制御される。
示す。図6に示すように、第4関数発生器36から出力
されるジャーナル油圧13aは、給炭量15が小さい値
lまでの所定の範囲では、概ね所定の油圧mに保持さ
れ、その値lを超えての給炭量15の増加に連れて、そ
の所定の回転数mから漸次増加傾向にある。
示す。図7に示すように、第5関数発生器37は、給炭
量15の影響を正規化して表すもので、第5関数発生器
37から出力される補正値37aは、給炭量15が所定
値pになるまでは漸次増加傾向にあり、その所定値pに
て1となり、その所定値pを超えた後は1に保持され
る。第5関数発生器37は、給炭量15が所定値p以下
の場合には、制御値であるジャーナル油圧13dに対す
るHGI推定値71の影響を相対的に小さくするための
ものである。
示す。図8に示すように、第6関数発生器38から出力
されるジャーナル油圧13bは、HGI推定値71が小
さい値qまでの所定の範囲では、概ね所定の回転数rに
保持され、その値qを超えてのHGI推定値71の増加
に連れて、その所定の回転数rから漸次減少傾向にあ
り、ある高いHGI推定値71の値sを超えてからは、
低い回転数tに保持される。
のジャーナル油圧13の制御では、例えば、まず、標準
炭を想定したプログラム関数36’により給炭量15に
対応したジャーナル油圧13a’を基準値として求め、
次いで、ロールリフト14を粉砕性の影響の変化を示す
指標として用いて補正値を得て、その補正値を、上記基
準値に加算して指令値としていた。このように従来のロ
ールリフト14(プロセス値)を用いて補正値を得る方
法に代えて、本実施形態では、ロールリフト14(プロ
セス値)に代えて、オンラインで求められたHGI推定
値71そのものを直接用いて、ジャーナル油圧13の制
御を行うため、補正値を得るための時間が少なくて済
む。さらに、本実施形態では、ロールリフト14(プロ
セス値)を用いて得られた補正値に比べて、高精度の補
正値を得られる。
実施形態について説明する。
1の第1実施形態に加えて、微粉度推定値72を用いた
補正値も、回転分級器回転数12の制御に用いられるよ
うになっている。
いてオンラインで求められた微粉度(例えば、200メ
ッシュをパスできる74μm以下の微粉が全体の中に含
まれる割合)の推定値である。
は、第1関数発生器31に入力され、その第1関数発生
器31から出力される回転分級器回転数12の信号12
aが基準値となる。給炭量15を示す信号は、第2関数
発生器32に入力され、その第2関数発生器32から補
正値の信号32aが出力される。
に入力され、その第3関数発生器33から回転分級器回
転数12の信号12bが出力される。
号12bと、補正値の信号32aとを乗算して、回転分
級器回転数12の信号12cを出力する。微粉度推定値
72は、第7関数発生器41に入力され、その第7関数
発生器41から回転分級器回転数12の信号12eが出
力される。加算器42は、回転分級器回転数12aと回
転分級器回転数12cと回転分級器回転数12eとを加
算して、回転分級器回転数12fを出力する。本実施形
態では、回転分級器回転数12fにより、石炭粉砕装置
100が制御される。
器32、第3関数発生器33の入出力関係は、基本的
に、図1の第1関数発生器31、第2関数発生器32、
第3関数発生器33の入出力関係と同様であり、図2、
図3および図4に示した通りである。
に示す。図10に示すように、第7関数発生器41から
出力される回転分級器回転数12eは、微粉度推定値7
2が小さい値auまでの所定の範囲では、概ね所定の回
転分級器回転数vに保持され、その値auを超えての微
粉度推定値72の増加に連れて、その所定の回転数vか
ら漸次増加傾向にある。微粉度推定値72がax以上で
は、回転分級器回転数12eは、概ね所定の回転分級器
回転数ayに保持される。
オンラインで求められた微粉度推定値72を用いて回転
分級器回転数12の制御を行うため、より最適な高精度
の制御を行うことができる。
4実施形態について説明する。第4実施形態では、図5
の第2実施形態に比べて、微粉度推定値72を用いた補
正値も、ジャーナル油圧13の制御に用いられるように
なっている。
号は、第4関数発生器36に入力され、その第4関数発
生器36から出力されるジャーナル油圧13の信号13
aが基準値となる。給炭量15を示す信号は、第5関数
発生器37に入力され、その第5関数発生器37から補
正値の信号37aが出力される。
に入力され、その第6関数発生器38からジャーナル油
圧13の信号13bが出力される。
13bと、補正値の信号37aとを乗算して、ジャーナ
ル油圧13の信号13cを出力する。微粉度推定値72
は、第8関数発生器43に入力され、その第8関数発生
器43からジャーナル油圧13の信号13eが出力され
る。加算器44は、ジャーナル油圧13aとジャーナル
油圧13cとジャーナル油圧13eとを加算して、ジャ
ーナル油圧13fを出力する。本実施形態では、ジャー
ナル油圧13fにより、石炭粉砕装置100が制御され
る。
生器37、第6関数発生器38の入出力関係は、基本的
に、図2の第4関数発生器36、第5関数発生器37、
第6関数発生器38の入出力関係と同様であり、図6、
図7および図8に示した通りである。
に示す。図12に示すように、第8関数発生器43から
出力されるジャーナル油圧13eは、微粉度推定値72
が小さい値aaまでの所定の範囲では、概ね所定の回転
数abに保持され、その値aaを超えての微粉度推定値
72の増加に連れて、その所定の回転数abから漸次減
少傾向にあり、ある高い微粉度推定値72の値acを超
えてからは、低い回転数adに保持される。微粉度推定
値72が高く、十分に微粉度が高い石炭が石炭粉砕装置
100から排出されていると推定される場合には、ジャ
ーナル油圧13を高く設定する必要がない。
オンラインで求められた微粉度推定値72を用いてジャ
ーナル油圧13の制御を行うため、より最適な高精度の
制御を行うことができる。
実施形態について説明する。
号は、第9関数発生器45に入力され、その第9関数発
生器45から出力される熱空気5の空気流量16の信号
16aが基準値となる。
6に入力され、その第10関数発生器46から空気流量
16の信号16bが出力される。微粉度推定値72は、
第11関数発生器47に入力され、その第11関数発生
器47から補正値47aが出力される。
と、補正値47aとを乗算して、空気流量16の信号1
6dを出力する。加算器49は、空気流量16aと空気
流量16dとを加算して、空気流量16eを出力する。
本実施形態では、空気流量16eにより、石炭粉砕装置
100が制御される。
に示す。図14に示すように、第9関数発生器45から
出力される空気流量16aは、給炭量15の増加に連れ
て、漸次増加するように設定される。
5に示す。図15に示すように、微粉度推定値72が小
さい値afまでの所定の範囲では、概ね所定の空気流量
agに保持され、その値afを超えての微粉度推定値7
2の増加に連れて、その所定の空気流量agから漸次減
少傾向にある。微粉度推定値72がah以上では、空気
流量16bは、概ね所定の空気流量aiに保持される。
分)または発火性(燃料比)と相関が強い。HGI推定
値71が小さい(石炭が固い)と、相対的に発火性が強
い(燃料比が小さい)。よって、HGI推定値71が小
さい石炭は、バーナに供給されたときに、バーナ近傍で
(投入直後に)、火炎が小さな状態で燃える。HGI推
定値71が小さい石炭をバーナから離れたところで火炎
が大きな状態で燃やすためには、空気流量16を増やし
て火炎を遠くに飛ばす必要があり、この考え方が第10
関数発生器46に表れている。
6に示す。図16に示すように、第11関数発生器47
から出力される補正値47aは、微粉度推定値72が所
定値akになるまでは概ね所定の値alに保持され、そ
の所定値ak以上では所定値amに至る迄漸次増加傾向
にあり、その所定値amにて1となり、その所定値am
を超えた後は1に保持される。第11関数発生器47
は、微粉度推定値72の影響を正規化して表すもので、
微粉度推定値72の大きさに連れて、制御値である空気
流量16に対するHGI推定値71の影響を相対的に大
きくするためのものである。
ーナに供給されたときに、火炎が小さな状態でバーナ近
傍で燃える。微粉度推定値72が高い石炭をバーナから
離れたところで火炎が大きな状態で燃やすためには、空
気流量16を増やして火炎を遠くに飛ばす必要があり、
この考え方が第11関数発生器47に表れている。
16dは、HGI推定値71と微粉度推定値72の2変
数関数で表せる。
HGI推定値71および微粉度推定値72を用いて空気
流量16の制御を行うため、より最適な高精度の制御を
行うことができる。
は、以下の技術が開示される。
基準ミル回転数を作り、HGI推定値を入力とする関数
出力でHGI用補正ミル回転数を設ける。両者の加算結
果をミル回転数設定とする(図1)。
基準ミル油圧を作り、HGI推定値を入力とする関数出
力でHGI用補正ミル油圧を設ける。両者の加算結果を
ミル油圧設定とする(図5)。
基準ミル回転数を作り、HGI推定値を入力とする関数
出力でHGI用補正ミル回転数を作り、微粉度推定値を
入力とする関数出力で微粉度用補正ミル回転数を設け
る。これらの加算結果をミル回転数設定とする(図
9)。
基準ミル油圧を作り、HGI推定値を入力とする関数出
力でHGI用補正ミル油圧を作り、微粉度推定値を入力
とする関数出力で微粉度用補正ミル油圧を設ける。これ
らの加算結果をミル設定油圧とする(図11)。
基準空気流量を作り、HGI推定値を入力とする関数出
力でHGI用空気流量補正値を作り、微粉度推定値を入
力とする関数出力で微粉度用空気流量補正値を設ける。
HGI用空気流量補正値と微粉度用空気流量補正値の乗
算に基準空気流量を加算した結果を空気流量設定とする
(図13)。
炭種に適応した最適制御の実施により、ミル出炭量を
安定に確保、ミル性能を最大限発揮、磨耗の減少に
より経年劣化防止が可能となる。また、安定した微粉度
が得られるため安定した微粉燃料燃焼が得られ、NOx
低減も可能となる。
制御装置によれば、ミルをより最適に制御することがで
きる。
応制御装置の第1実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
応制御装置の第1実施形態で用いられる第1関数発生器
の入出力関係を示すグラフである。
応制御装置の第1実施形態で用いられる第2関数発生器
の入出力関係を示すグラフである。
応制御装置の第1実施形態で用いられる第3関数発生器
の入出力関係を示すグラフである。
応制御装置の第2実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
応制御装置の第2実施形態で用いられる第4関数発生器
の入出力関係を示すグラフである。
応制御装置の第2実施形態で用いられる第5関数発生器
の入出力関係を示すグラフである。
応制御装置の第2実施形態で用いられる第6関数発生器
の入出力関係を示すグラフである。
応制御装置の第3実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
ル適応制御装置の第3実施形態で用いられる第7関数発
生器の入出力関係を示すグラフである。
ル適応制御装置の第4実施形態の構成を示すブロック図
である。
ル適応制御装置の第4実施形態で用いられる第8関数発
生器の入出力関係を示すグラフである。
ル適応制御装置の第5実施形態の構成を示すブロック図
である。
ル適応制御装置の第5実施形態で用いられる第9関数発
生器の入出力関係を示すグラフである。
ル適応制御装置の第5実施形態で用いられる第10関数
発生器の入出力関係を示すグラフである。
ル適応制御装置の第5実施形態で用いられる第11関数
発生器の入出力関係を示すグラフである。
炭粉砕装置の構成を示す概念図である。
する装置を示す概念図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 性状の異なる複数種の石炭を燃料として
使用する石炭焚きボイラに付設される石炭粉砕装置にお
けるミル適応制御装置であって、 前記石炭粉砕装置に供給される石炭の給炭量と、前記石
炭焚きボイラの運転中に推定された前記石炭の固さを示
す固さ指標値とに基づいて、前記石炭粉砕装置を制御す
る石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の石炭粉砕装置におけるミ
ル適応制御装置において、 前記給炭量の関数として、前記石炭粉砕装置が制御され
るときの基準値が生成され、 前記給炭量および前記固さ指標値の2変数関数として、
前記基準値に対応する補正値が生成され、 前記基準値および前記補正値に基づいて、前記石炭粉砕
装置を制御する石炭粉砕装置におけるミル適応制御装
置。 - 【請求項3】 請求項2記載の石炭粉砕装置におけるミ
ル適応制御装置において、 前記補正値には、前記給炭量が前記石炭粉砕装置の制御
に与える影響が正規化された上で反映されている石炭粉
砕装置におけるミル適応制御装置。 - 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置において、 前記給炭量と前記固さ指標値に加えて、前記石炭焚きボ
イラの運転中に推定された前記石炭の微粉度を示す微粉
度指標値とに基づいて、前記石炭粉砕装置を制御する石
炭粉砕装置におけるミル適応制御装置。 - 【請求項5】 性状の異なる複数種の石炭を燃料として
使用する石炭焚きボイラに付設され回転分級器を有する
石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置であって、 前記石炭粉砕装置に供給される石炭の給炭量を示す信号
に応答して、前記回転分級器の回転数の基準値を出力す
る第1関数発生器と、 前記給炭量を示す信号に応答して、前記給炭量が前記回
転分級器の前記回転数の制御に与える影響を正規化して
補正係数として出力する第2関数発生器と、 前記石炭焚きボイラの運転中に推定された前記石炭の固
さを示す固さ指標値を示す信号に応答して、前記基準値
に対応する第1補正値を出力する第3関数発生器と、 前記補正係数と前記第1補正値とを乗算して第2補正値
を出力する乗算器と、 前記基準値と前記第2補正値とを加算して前記回転数の
指令値を出力する加算器とを備え、 前記指令値に基づいて、前記回転分級器の前記回転数を
制御する石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置。 - 【請求項6】 請求項5記載の石炭粉砕装置におけるミ
ル適応制御装置において、 更に、 前記石炭焚きボイラの運転中に推定された前記石炭の微
粉度を示す微粉度指標値に応答して、前記基準値に対応
する第3補正値を出力する第4関数発生器を備え、 前記加算器は、前記基準値と前記第2補正値に加えて前
記第3補正値とを加算して前記指令値を出力する石炭粉
砕装置におけるミル適応制御装置。 - 【請求項7】 性状の異なる複数種の石炭を燃料として
使用する石炭焚きボイラに付設され前記石炭を粉砕する
ためのロールを有する石炭粉砕装置におけるミル適応制
御装置であって、 前記石炭粉砕装置に供給される石炭の給炭量を示す信号
に応答して、前記ロールに与えられる圧力の基準値を出
力する第1関数発生器と、 前記給炭量を示す信号に応答して、前記給炭量が前記ロ
ールに与えられる前記圧力の制御に与える影響を正規化
して補正係数として出力する第2関数発生器と、 前記石炭焚きボイラの運転中に推定された前記石炭の固
さを示す固さ指標値を示す信号に応答して、前記基準値
に対応する第1補正値を出力する第3関数発生器と、 前記補正係数と前記第1補正値とを乗算して第2補正値
を出力する乗算器と、 前記基準値と前記第2補正値とを加算して前記圧力の指
令値を出力する加算器とを備え、 前記指令値に基づいて、前記ロールに与えられる前記圧
力を制御する石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置。 - 【請求項8】 請求項7記載の石炭粉砕装置におけるミ
ル適応制御装置において、 更に、 前記石炭焚きボイラの運転中に推定された前記石炭の微
粉度を示す微粉度指標値に応答して、前記基準値に対応
する第3補正値を出力する第4関数発生器を備え、 前記加算器は、前記基準値と前記第2補正値に加えて前
記第3補正値とを加算して前記指令値を出力する石炭粉
砕装置におけるミル適応制御装置。 - 【請求項9】 性状の異なる複数種の石炭を燃料として
使用する石炭焚きボイラに付設され一次空気にて粉砕さ
れた前記石炭を搬送する石炭粉砕装置におけるミル適応
制御装置であって、 前記石炭粉砕装置に供給される石炭の給炭量を示す信号
に応答して、前記一次空気の空気流量の基準値を出力す
る第1関数発生器と、 前記石炭焚きボイラの運転中に推定された前記石炭の固
さを示す固さ指標値を示す信号に応答して、前記基準値
に対応する第1補正値を出力する第2関数発生器と、 前記石炭焚きボイラの運転中に推定された前記石炭の微
粉度を示す微粉度指標値に応答して、前記微粉度指標値
が前記一次空気の前記空気流量の制御に与える影響を正
規化して補正係数として出力する第3関数発生器と、 前記補正係数と前記第1補正値とを乗算して第2補正値
を出力する乗算器と、 前記基準値と前記第2補正値とを加算して前記空気流量
の指令値を出力する加算器とを備え、 前記指令値に基づいて、前記一次空気の前記空気流量を
制御する石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置。
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JP2001371688A JP3785088B2 (ja) | 2001-12-05 | 2001-12-05 | 石炭粉砕装置におけるミル適応制御装置 |
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JP2012057821A (ja) * | 2010-09-06 | 2012-03-22 | Kobe Steel Ltd | 微粉炭燃焼方法および微粉炭燃焼装置 |
JP2017202472A (ja) * | 2016-05-13 | 2017-11-16 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 石炭粉砕装置及びその制御装置及び制御方法、並びに石炭焚き火力発電プラント |
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- 2001-12-05 JP JP2001371688A patent/JP3785088B2/ja not_active Expired - Lifetime
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