JP2003169386A - 低音再生スピーカ装置 - Google Patents

低音再生スピーカ装置

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JP2003169386A
JP2003169386A JP2001366832A JP2001366832A JP2003169386A JP 2003169386 A JP2003169386 A JP 2003169386A JP 2001366832 A JP2001366832 A JP 2001366832A JP 2001366832 A JP2001366832 A JP 2001366832A JP 2003169386 A JP2003169386 A JP 2003169386A
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JP
Japan
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air chamber
air chambers
speaker
air
outside
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JP2001366832A
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English (en)
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Yukimi Hiroshima
幸美 廣嶋
Toshiaki Kobayashi
利昭 小林
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響機器等に用いられるものであって、低音
域での再生周波数帯域が広く、かつ、良好な周波数特性
が得られる低音再生スピーカ装置を提供する。 【解決手段】 低音再生スピーカ装置10において、ス
ピーカキャビネット11を隣接する3つの気室11a、
11b、11cから構成し、気室11aの前面内側にス
ピーカユニット12を取り付けて、気室11aと気室1
1cの前面には外部に通気するバスレフポート13、1
4を設けて、互いに隣接する2つの気室はそれぞれ通気
ポート17、18を介して通気する。そして、気室11
aの容積を他の気室の容積よりも大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響機器等に用い
られる低音再生スピーカ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、音響機器等に用いられる低音
再生スピーカ装置は、スピーカユニットの前面側又は背
面側にバスレフポートを設けた密閉箱等から成ってお
り、外部からの音声信号の入力によってスピーカユニッ
トから再生される音波の共振現象を利用する構造となっ
ている。図3はそのような従来のスピーカ装置の一例を
示す側断面の略図である。
【0003】このスピーカ装置30は、箱状のスピーカ
装置本体(スピーカキャビネット)31、スピーカユニ
ット32、筒状のバスレフポート(以下、ポートとい
う)33から成る。水平な状態に置かれたスピーカキャ
ビネット31内は、垂直な仕切り板34によって前後に
隣接する2つの気室に分けられており、前側を気室31
a、後側を気室31bとする。仕切り板34の気室31
b側の面の中央部には、スピーカユニット32が気室3
1a側即ち前方に向けて取り付けられているとともに、
気室31bは密閉されており、一方、気室31aの前面
中央部には、外部に通気するポート33が内側に向けて
設けられている。なお、気室31aの容積は気室31b
の容積よりも大きくなっている。
【0004】前記スピーカユニット32から再生された
音波は、スピーカユニット32の前面側に位置する気室
31a内に広がって共振を起こすとともに、開口ポート
33を介してスピーカキャビネット31の前方へ伝播す
る。このとき、気室31aにおける空洞とポート33に
より得られる共振周波数が、スピーカユニット32を有
する気室31bの共振周波数よりも低く設定されている
ため、スピーカ装置全体としての共振周波数が低くな
り、この装置から再生される音波の周波数帯域は低音側
となる。なお、気室において共振する音波の周波数は、
主に気室の容積や気室に設けられたポートの寸法(径及
び長さ)等に依存して定まるものであり、同じ部材から
成る気室であれば容積やポートの寸法が異なれば異なる
共振周波数が得られる。
【0005】このような従来の低音再生スピーカ装置
は、1つの気室における空洞とポートによる共振を利用
するため、装置の共振周波数が単一となり、スピーカユ
ニットから再生される音波の一定出力に対して、図5に
示すように、共振周波数帯域の前後における音波の音圧
レベルは急激に低くなる。このため、再生周波数帯域の
広い低音再生スピーカ装置を得ることは困難であった。
【0006】この点を解決するものとして、2つの開口
ポートを有するスピーカキャビネットから成るものがあ
る。図4はそのような従来のスピーカ装置の別の例を示
す側断面の略図である。
【0007】このスピーカ装置40は、スピーカキャビ
ネット41、スピーカユニット42、ポート43、44
から成り、垂直に立てた状態に置かれたスピーカキャビ
ネット41内は、水平な仕切り板45で上下2つの気室
に分けられている。各気室のうち、上側を気室41a、
下側を気室41bとして、仕切り板45の気室41b側
の面の中央部には、スピーカユニット42が気室41a
側即ち上方に向けて取り付けられているとともに、気室
41bの前面中央部には、外部に通気するポート44が
内側に向けて設けられている。そして、気室41aの前
面中央部にも外部に通気するポート43が内側に向けて
設けられている。なお、気室41bの容積は気室41a
の容積よりも大きくなっており、ポート44の寸法もポ
ート43の寸法よりも大きくなっている。
【0008】前記スピーカユニット42の前面側に位置
する気室41aと背面側に位置する気室41bの2つの
気室の双方の空洞とポートによる共振を利用するととも
に、これら2つの気室の容積やポートの寸法が異なって
いるため、2つの異なる共振周波数が得られるので、単
一の共振を利用する前述したスピーカ装置30に比べ
て、図6に示すように、スピーカ装置40の再生周波数
帯域は広い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の低音再生スピーカ装置では、スピーカユニッ
トの前面側と背面側の各気室内の空気の振動が互いに半
周期ずれるため、これらの隣接する2つの気室において
共振する音波の位相は互いに逆転する。このため、各気
室に設けられた開口ポートから発生する音波の位相も互
いに逆転するので、これらのポートから発生した音波の
うち重なった周波数領域において、2つの音波の干渉に
より音圧レベルが低くなり(図6における周波数80〜
100Hz付近参照)、良好な低音域周波数特性を得る
ことは困難であるといった問題があった。
【0010】また、各気室における音波の共振に、2つ
の気室を仕切る仕切り板に取り付けられたスピーカユニ
ットの前面と背面の双方の振動を用いるため、共振によ
ってスピーカユニットの振幅量が著しく大きくなり、装
置の小型化には不向きであるといった問題もあった。
【0011】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、低音域での再生周波数
帯域が広くて、かつ、良好な低音域周波数特性が得られ
る低音再生スピーカ装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による低音再生スピーカ装置は、少なくとも
2つのバスレフポートを有するスピーカキャビネットか
ら成り、前記スピーカキャビネットを隣接する3つ以上
の気室から構成するとともに前記気室のうち少なくとも
2つの気室に外部に通気する前記バスレフポートを設け
ており、前記外部に通気するバスレフポートを設けた気
室と前記外部に通気するバスレフポートを有しない気室
を交互に配置するとともに互いに隣接する2つの気室を
通気ポートを介して通気する一方、前記外部に通気する
バスレフポートを設けた各気室の容積を互いに異なるよ
うにすることと前記外部に通気するバスレフポートの寸
法をそれぞれ異なるようにすることのいずれか一方或い
は両方を行ったことを特徴としている。
【0013】このような構成によれば、外部に通気する
ポートを設けた各気室の容積やポートの寸法が異なって
いることによって、これら複数の気室における空洞とポ
ートによる異なる共振周波数が得られるとともに、外部
に通気するポートを設けた気室と外部に通気するポート
を有しない気室とが交互に配置されていることで、開口
ポートから発生する音波の位相が揃えられるので、低音
域での再生周波数帯域を広くすることができるととも
に、良好な低音域周波数特性が得られる。
【0014】また、前記外部に通気するバスレフポート
を設けた気室のうちの1つの気室の前面内側にスピーカ
ユニットを取り付けるようにしたり、このスピーカユニ
ットを含む気室の容積を他の気室の容積よりも大きくし
たり、前記外部に通気するバスレフポートを前記スピー
カキャビネットの前面に設けるようにすると、より優れ
た低音再生スピーカ装置が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態である低
音再生スピーカ装置の側断面の略図である。
【0016】図1に示すように、本実施形態では、低音
再生スピーカ装置10は、箱状のスピーカキャビネット
11、スピーカユニット12、筒状のポート13、1
4、17、18から成っている。垂直に立てた状態に置
かれたスピーカキャビネット11内は、2つの水平な仕
切り板15、16によって1列に積み重なった3つの気
室に分けられている。各気室は上側から順に、第1の気
室11a、第2の気室11b、第3の気室11cとす
る。
【0017】前記気室11aの容積は、他の2つの気室
11b、11cの容積よりも大きくなっており、気室1
1aの前面の上方寄り内側には、スピーカユニット12
が前方に向けて取り付けられているとともに、気室11
aの前面の下方寄りには、外部に通気するポート13が
内側に向けて設けられている。
【0018】また、上下に隣接する2つの気室11aと
気室11bの間の仕切り板15の後方寄りには、2つの
気室11a、11bを通気するポート17が気室11a
側に向けて設けられており、気室11bと気室11cに
ついても同様に、間の仕切り板16の前方寄りには、ポ
ート18が気室11c側に向けて設けられている。そし
て、気室11cの前面には、外部に通気するポート14
が内側に向けて設けられている。これにより、全体とし
て、外部に通気するポートが設けれられた気室と外部に
通気するポートを有しない気室とが交互に配置される。
なお、気室11bの容積は、装置全体のサイズを小さく
するために他の2つの気室11a、11cの容積よりも
小さくなっており、また、各ポートの寸法(径及び長
さ)については、ポート13とポート14、ポート17
とポート18はそれぞれほぼ同じ寸法となっているとと
もに、ポート17、18の寸法はポート13、14の寸
法よりも小さくなっている。
【0019】このようにすると、装置10の気室11a
内に取り付けられたスピーカユニット12から再生され
た音波は、スピーカユニット12の前面側即ちスピーカ
キャビネット11の前方に向けて伝播する一方、スピー
カユニット12の背面側即ち気室11a内に広がる。そ
して、この気室11a内に広がった音波は、隣接する気
室11b、11cに各ポート17、18を介して順次伝
搬されて共振する。このとき、互いに隣接する2つの気
室11a、11bにおいてポート17を介して共振する
音波の位相は、各気室内における空気の振動が互いに半
周期ずれるため、互いに逆転している。互いに隣接する
2つの気室11b、11cについても同様に、ポート1
8を介して共振する音波の位相は互いに逆転している。
このため、外部に通気するポートを有する2つの気室1
1aと気室11cで共振する音波の位相は同位相とな
る。
【0020】したがって、本実施形態のスピーカ装置1
0によれば、2つの気室11aと気室11cの双方の空
洞とポートによる共振が利用できるとともに、これら2
つの気室11a、11cの容積が互いに異なっているた
め、異なる2つの共振周波数が得られるので、低音域で
の再生周波数帯域を広くすることができる。そして、2
つの気室11a、11cの間に気室11bが介在するこ
とによって、気室11aにおいて共振する音波の位相と
気室11cにおいて共振する音波の位相が揃うため、そ
れぞれの気室に設けられた開口ポート13、14から発
生放射される音波の位相も同位相となるので、前述した
従来のスピーカ装置のように音波の干渉によって音圧レ
ベルが低くなるといったようなことは起こらず、従っ
て、極めて良好な低音域周波数特性が得られる。
【0021】また、かさばるスピーカユニット12を含
む気室11aの容積を他の2つの気室11b、11cの
容積よりも大きくすることは、装置10の設計上有利で
あり、そして、外部に通気するポート13、14をそれ
ぞれスピーカキャビネット11の前面に配置すること
で、より優れた効果が期待される。
【0022】図2に本実施形態の低音域周波数特性をグ
ラフにして示す。横軸は再生音波の周波数(Hz)、縦
軸は測定された音圧レベル(dB)を表す。この図から
明らかなように、本実施形態の低音域での再生周波数帯
域は極めて広く、しかも、周波数特性が優れていること
がわかる。なお、これらの周波数特性は、口径160m
mのスピーカユニットを用いた全容積10リットルのス
ピーカキャビネットを試作して測定したものである。
【0023】また、スピーカユニット12を気室11a
の前面に取り付けることにより、各気室における空洞と
ポートによる音波の共振に、スピーカユニット12の背
面の振動のみが利用されるため、前述した従来のスピー
カ装置のようにスピーカユニットの振幅量が著しく大き
くなるといったようなことはなく、装置の小型化も可能
である。
【0024】なお、本実施形態では、異なる共振周波数
を得るために開口ポートを有する各気室の容積を互いに
異なるようにしたが、開口ポートの寸法をそれぞれ異な
るようにしても良い。また、スピーカキャビネットに設
けられる気室とポートの数を更に増やすことで、利用で
きる共振周波数をより多くすることができるようにな
り、更に広くて良好な周波数特性を有するスピーカ装置
が得られる。
【0025】
【発明の効果】以上説明した通り本発明の低音再生スピ
ーカ装置は、複数の共振周波数を利用するとともに、開
口ポートから発生する音波の位相が揃っているので、低
音域での再生周波数帯域が広く、かつ、良好な低音域周
波数特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である低音再生スピー
カ装置の側断面の略図。
【図2】 図1のスピーカ装置の低音域周波数特性を
グラフにして示す図。
【図3】 従来のスピーカ装置の一例を示す側断面の
略図。
【図4】 従来のスピーカ装置の別の例を示す側断面
の略図。
【図5】 図3のスピーカ装置の低音域周波数特性を
グラフにして示す図。
【図6】 図4のスピーカ装置の低音域周波数特性を
グラフにして示す図。
【符号の説明】
10 低音再生スピーカ装置 11 スピーカキャビネット 12 スピーカユニット 11a、11b、11c 気室 13、14 バスレフポート 17、18 通気ポート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つのバスレフポートを有す
    るスピーカキャビネットから成り、前記スピーカキャビ
    ネットを隣接する3つ以上の気室から構成するとともに
    前記気室のうち少なくとも2つの気室に外部に通気する
    前記バスレフポートを設けており、前記外部に通気する
    バスレフポートを設けた気室と前記外部に通気するバス
    レフポートを有しない気室を交互に配置するとともに互
    いに隣接する2つの気室を通気ポートを介して通気する
    一方、前記外部に通気するバスレフポートを設けた各気
    室の容積を互いに異なるようにすることと前記外部に通
    気するバスレフポートの寸法をそれぞれ異なるようにす
    ることのいずれか一方或いは両方を行ったことを特徴と
    する低音再生スピーカ装置。
  2. 【請求項2】 前記外部に通気するバスレフポートを設
    けた気室のうちの1つの気室の前面内側にスピーカユニ
    ットが取り付けられていることを特徴とする請求項1に
    記載の低音再生スピーカ装置。
  3. 【請求項3】 前記スピーカユニットを含む気室の容積
    が他の気室の容積よりも大きいことを特徴とする請求項
    1、2のいずれか一項に記載の低音再生スピーカ装置。
  4. 【請求項4】 垂直に立てた状態に置かれたスピーカキ
    ャビネットが1列に積み重なった3つの気室から構成さ
    れており、第1の気室の前面内側にはスピーカユニット
    が前方に向けて取り付けられているとともに、この第1
    の気室の容積が他の気室の容積よりも大きくなってお
    り、第1の気室及び第3の気室には外部に通気するバス
    レフポートが設けられている一方、互いに隣接する第1
    の気室と第2の気室、第2の気室と第3の気室がそれぞ
    れ通気ポートを介して通気されていることを特徴とする
    低音再生スピーカ装置。
  5. 【請求項5】 前記外部に通気するバスレフポートが前
    記スピーカキャビネットの前面に設けられていることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の低音再
    生スピーカ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007096653A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Nidec Pigeon Corp スピーカー
JP2007166589A (ja) * 2005-11-15 2007-06-28 Victor Co Of Japan Ltd スピーカキャビネット及びスピーカシステム
WO2015195952A1 (en) * 2014-06-19 2015-12-23 Clean Energy Labs, Llc Electrically conductive membrane pump/transducer and methods to make and use same

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