JPH01218298A - ステレオ型スピーカ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、単一のキャビネットを備えたステレオ型スピ
ーカ装置に関する。

（発明の概要） 本発明は、同一特性の１対のスピーカを収納するキャビ
ネットの内部に、所定寸法のスリットを有する仕切板を
設けて、両スピーカの収納部を中高音域で分離し、低音
域で連通さセることにより、低音域では両スピーカが互
いに他方をパッシブラジェータとして利用することがで
きて、小型で廉価な構成で、定位が明瞭な再生音像と迫
力ある低音とが得られるようにしたものである。

（従来の技術） 従来、設置場所に関する制約が少なく、使い勝手が良い
ために、同一のキャビネット内に左チヤンネル用及び右
チヤンネル用の２個のスピーカを収納したステレオ型ス
ピーカ装置が広く用いられている。

〔発明が解決しようとする課ａ） ところが、この場合、キャビネットの内部において、両
スピーカユニットの背面音が混合してしまい、特に中域
及び高域の再生音が濁って聰こえると共に、再生音像の
定位が不明跋になるという問題があった。

また、キャビネットの内部に仕切板を設けて、個々のス
ピーカを密閉した場合、中高音の混合による問題は解消
されるものの、各スピーカコトノキャビネットの容積が
充分大きくても、スピーカの低域共振周波数に制限され
て、低音の再生に不利となるという問題が生ずる。

スピーカ装置の低域再生限界に影響を及ぼす、キャビネ
ットの内容積の上限Ｖと、スピーカユニットの実効半径
ａ及び低域共振周波数ｒｏとの間には、次の１１）式に
示す関係があることが知られている。

Ｖｏｃａ’　／ｆｏ　２　　　”（１）これにより、キ
ャビネットの内容積Ｖを小さくするためには、スピーカ
ユニットの実効半径ａが小さく、低域共振周波数ｆｏが
高いことが必要となり、低域成分が不足して、再生音が
迫力に欠けるという問題があった。

ところで、キャビネットの内容積を一定に抑えながら限
界周波数ｆＬを下げて、再生音の低域を拡張するために
、キャビネットを位相反転型（バスレフレックス型）と
することが広く行なわれている。

周知のように、バスレフレックス型キャビネットは、ス
ピーカ振動板の背後に放射される音波を、適当な位相変
化を与えて、スピー、力の前面から放射される音波と位
相を揃えて放射するようにしたものである。位相の変化
は、スピーカ取付面に音響管（ボート）を設けることに
より、その等価質門と、キャビネット内の空気の呈する
スティフネスとで与えられる。この場合、スピーカの振
動系のＱは０．５程度であることが好ましい。

また、このバスレフレックス型の変形として、ポートを
極端に短かくして、スピーカとほぼ等面積の開口に、ド
ロンコーンまたはパッシブラジェータと呼ばれる磁気回
路を持たないコーンを取り付けたものも知られている。

このパッシブラジェータまたはバスレフレックス型のい
ずれの場合も、−様再生範囲をスピーカユニットのｆｏ
の約８０％まで拡張することができる。また、低音再生
範囲一定という条件では、キャビネットの容積は密閉型
の場合の６０％程度で足りる。

ところが、パッシブラジェータ方式をステレオ型スピー
カ装置に用いようとすると、左及び右の両チャンネルに
それぞれスピーカユニット・とパッシブラジェータとが
必要となって、装置が木型になると共に、高価になると
いう問題が生ずる。

かかる点に鑑み、本発明の目的は、定位が明瞭な再生音
像と迫力ある低音とを得ることができる、小型で廉価な
ステレオ型スピーカ装置を提供するところにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、同一特性の第１及び第２のスピーカユニット
（１１，＋２）と、この第１及び第２のスピーカユニッ
トを収納するキャビネット（１０）と、所定寸法の細隙
（１３ｓ）を設けた仕切板（１３）とを備え、この仕切
板をキャビネット内の第１及び第２のスピーカユニット
の中間に配設して、第１及び第２のスピーカ収納部（１
４）　、　　（１５）を形成すると共に、第１及び第２
のスピーカ収納部を所定の低周波数帯域で音響的に連通
させたステレオ型スピーカ装置である。

〔作用〕

かかる本発明によれば、両スピーカが互いに他方をパッ
シブラジェータとして利用することができて、小型で廉
価な構成ながら定位が明瞭な再生音像と迫力ある低音と
が得られる。

〔実施例〕

以下、第１図及び第２図を参照しながら、本発明による
スピーカ装置の一実施例について説明する。

本発明の一実施例の構成を第１図及び第２図に示す、こ
の両図において、（１）及び（２）は同一特性のフルレ
ンジのスピーカユニットであって、例えば、口径がそれ
ぞれ１２ｃｍ＋、低域共撮周波数がそれぞれｆｏ−７０
Ｈｚとされ、図示を省略した左及び右チャンネルの音声
増幅器によって独立に駆動される。

キャビネット（１０）は横長の直方体状に構成され、そ
の正面板（１０ｆ）に穿たれた開口（１１）及び（１２
）の内側にスピーカ（１）及び（２）がそれぞれ取り付
けられる。　ｉｉ＋４スピーカ（１）及び（２）の中間
に、キャビネット（１０）の両側板（１０ｃ）及び（１
０ｄ）に平行に、正面板（１０ｆ）及び背面板（１０ｒ
）並びに天＆（１０ｔ）及び底板（１０ｂ）に亘って、
仕切１（１３）が取り付けられる。これにより、キャビ
ネット（ｌＯ）の内部は、それぞれスピーカ１１）及び
（２）を収納する左側及び右側のスピーカ収納部（１４
）及び（１５）に区分される。

仕切＃１（１３）に穿たれているスリット（１３ｓ）は
、例えば３００　Ｈｚのような所定の低周波数ｆｃ以ド
の低周波数帯域の音響だけを通過させるように、即ち、
ハイカットフィルタとして機能するように、各スピーカ
収納部（１４）及び（１５）の容積に応じて、その寸法
が設定される。このため、スピーカ（１）及び（２）の
背面音のうち、周波数【Ｃを超える中高域成分は仕切板
（１３）により遮断さ°れて、左及び右のスピーカ収納
部（１４）及び（１５）は、中高音域においてそれぞれ
独立となる。そして、スピーカ（１）及び（２）の背面
音のうち、周波数ｆｃ以下の低域成分だけが、左右両側
のスピーカ収納部（１４）及び（１５）から、それぞれ
仕切板（１３）のスリット（１３ｇ）を通過して、他方
の収納部に流入する。

これにより、両スピーカ収納部（１４）及び（１５＞。

は低音域において相互に連通ずる。

本実施例においては、前述のように、左及び右チャンネ
ルの音声増幅器によって、スピーカ（１）及び（２）が
それぞれ独立に駆動される。このため、低音域において
、例えば左側のスピーカ（１）は、右側のスピーカ（２
）の背面音によって振動し、スピーカ（２）に対応する
パッシブラジェータとしても動作する。この場合、スピ
ーカ（２）からの右チャンネルの背面音に対しては、例
えば０．１Ωを下回るような、左チャンネルの増幅器の
出力インピーダンスによって、スピーカ（１）のボイス
コイルがほぼ短絡されるため、左側のスピーカ（１）は
充分辷制動されて、歯切れの良い低音が再生される。

同様に、右側のスピーカ（２）が左側のスピーカ（１）
に対応する、充分に制動されたパッシブラジェータとし
ても動作して、スピーカ（１）及び（２）はキャビネッ
ト（１０）の例えば８Ｉｌの全容積をパッシブラジェー
タ型として共通に利用することができる。

これにより、低音の一様再生範囲がスピーカ＋１）及び
（２）の低域共振周波数ｆｏより格段に低い周波数まで
拡張されて、重厚な低音が得られる。

史に、中高音領域においては、前述のように、両スピー
カ収納部（１４）及び（１５）が、仕切板（１３）によ
り、音響的に分離されているため、左右のスピーカ（１
１及び（２）の再生音の中高域成分がキャビネット（１
０）の内部で混合することがなく、音像の定位が明瞭で
、澄んだステレオ再生音が得られる。

（発明の効果〕 以上詳述のように、本発明によれば、同一特性の１対の
スピーカを収納するキャビネットの内部に、所定寸法の
スリットを有する仕切板を設けて、両スピーカの収納部
を中高音域で分離し、低音域で連通させるようにしたの
で、低音域では両スピーカが互いに他方をパッシブラジ
ェータとして利用することができて、定位が明瞭な音像
と迫力ある低音とを再生することができる小型で廉価な
ステレオ型スピーカ装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明によるスピーカ装置の一実施
例の構成を示す斜視図及び横断面図である。 （１）、（２）はスピーカユニット、（１０）はキャビ
ネット、（１３）は仕切板、（１３ｓ）は細隙である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 同一特性の第１及び第２のスピーカユニットと、この第
   １及び第２のスピーカユニットを収納するキャビネット
   と、 所定寸法の細隙を設けた仕切板とを備え、 この仕切板を上記キャビネット内の上記第１及び第２の
   スピーカユニットの中間に配設して、第１及び第２のス
   ピーカ収納部を形成すると共に、この第１及び第２のス
   ピーカ収納部を所定の低周波数帯域で音響的に連通させ
   たことを特徴とするステレオ型スピーカ装置。