JP2003167400A - 弾性部材及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

弾性部材及びこれを用いた画像形成装置

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JP2003167400A
JP2003167400A JP2001365712A JP2001365712A JP2003167400A JP 2003167400 A JP2003167400 A JP 2003167400A JP 2001365712 A JP2001365712 A JP 2001365712A JP 2001365712 A JP2001365712 A JP 2001365712A JP 2003167400 A JP2003167400 A JP 2003167400A
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Manabu Yakushiji
薬師寺  学
Yukihiro Kusano
行弘 草野
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Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】トナー固着が発生せず、長期間に渡って安定し
た画像を供給し得る弾性体を具備した弾性部材と、上記
弾性部材を用いた電子写真装置を提供する。 【解決手段】 弾性体の表面に、低圧プラズマ処理によ
って、フッ素化合物を化学的に結合させること、及び該
弾性体を具備した弾性部材を、帯電部材1、現像剤供給
体3、現像剤担持体4、転写部材7、現像剤量規制ブレ
ード6、中間転写部材等として電子写真装置に組み込む
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性体に関するも
ので、主に電子写真装置の部材である、帯電部材、現像
剤供給体、現像剤担持体、転写部材、現像剤量規制ブレ
ード、中間転写部材等に用いられる弾性体と、この弾性
体を装着して成る電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ
ー等の電子写真方式あるいは静電記録方式の画像形成装
置においては、例として図1に示す様に、まず、帯電部
材1を画像形成部材2に当接させ、この被帯電体との間
に電圧を印加することにより画像形成部材2を帯電させ
る。この画像形成部材2上にレーザー光を用いて画像を
書き込むことにより静電潜像を形成する。一方、現像剤
供給体3より現像剤担持体4に対して現像剤5が供給さ
れ、次に現像剤担持体4が回転することにより矢印方向
に運ばれた現像剤5が、現像剤担持体4と圧接する形で
配置された現像剤量規制ブレ−ド6との間を通過するこ
とで現像剤担持体4上の現像剤5が適正な厚さに規制さ
れ、同時に現像剤量規制ブレ−ド6と現像剤5との摩擦
帯電により現像剤5に適正な電荷が帯電され、さらに、
現像剤担持体4に対して当接あるいは一定の距離をもっ
て配置された画像形成部材2上の静電潜像に現像剤5が
付着することにより、現像が行われる。その後、転写部
材7を用いて画像形成部材2上の現像剤5を紙面8に転
写し、その後加熱・定着することにより紙面への印刷が
行われる。
【0003】このような、帯電部材、現像剤供給体、現
像剤担持体、転写部材、現像剤量規制ブレード等の部材
には、いずれもゴム・ウレタンなどの弾性体が用いられ
るが、長期間使用し続けるためには、表面にトナーが付
着・凝固するいわゆるトナー固着が発生しにくいことが
必要である。一般に、トナーの固着を低減する方法とし
ては、上記部材上にフッ素樹脂等の低付着性・低摩擦性
の塗膜層を形成する方法や、フッ素やシリコーンを含有
する低分子量の離型剤を部材に添加する方法が採られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、弾性体
が発泡体の場合は塗膜が塗布できず、またフッ素樹脂で
形成した塗膜は非常に脆いため、長期間の使用で塗膜が
割れる等の問題を抱えている。一方、上記離型剤を部材
に添加した場合、長期間の使用によって離型剤が表面に
ブリードアウトし、紙面や感光体を汚染し画像の劣化を
引き起こすという問題を抱えている。本発明は、上記実
情に鑑みて鋭意検討されたものであり、トナー固着が発
生せず、長期間に渡って安定した画像を供給し得る弾性
体と、上記弾性体を用いた電子写真装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、低圧プラズマ
処理により弾性体の表面にフッ素化合物を化学的に結合
することによってトナー固着が低減することを見出し、
本発明に到った。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の弾性体は、プリンター、複写機、ファク
シミリなどの電子写真装置に装着される、帯電部材、現
像剤供給体、現像剤担持体、転写部材、現像剤量規制ブ
レード、中間転写部材等の部材に用いられるもので、特
にその形状が限定されるものではなく、ロール状、プレ
ート状、ブロック状、ベルト状、ドラム状などの各種形
状のものが用途に応じて適宜選択される。例えば、帯電
部材、現像剤供給体、現像剤担持体、転写部剤等の部材
にはロール形状が適当であり、例えば図2aに示すよう
に、金属あるいはプラスチック製のシャフト9と、この
シャフト9の外周に形成された弾性体からなる弾性層1
0とを備えた構造や、図2bに示すように、弾性層10
の外側に保護層11を備えた構造を例示することが出来
る。
【0007】また、現像剤量規制ブレード等の部材には
プレート形状が適当であり、図3aに例示する様に、金
属あるいは樹脂からなる支持部材12aの少なくとも現
像剤担持体と当接する表面に弾性体層13aを形成した
ものが挙げられる。支持部材12a表面に弾性体層13
aを形成する手段としては、一般には塗布、一体成形、
あるいは予めシ−ト状に成形され、適当な形状に裁断さ
れた弾性体を支持部材12aに接着するなどの方法が採
られている。支持部材12aと弾性体層13aとの間に
は、必要に応じて接着剤層を設けても良い。また、図3
bに例示する様に、金属あるいは樹脂からなる支持部材
12bの先端の現像剤担持体と当接する位置に弾性体1
3bを形成したものも挙げられる。支持部材12b表面
に弾性体層13bを形成する手段としては一体成形など
の方法が採られている。支持部材12bと弾性体層13
bとの間には、必要に応じて接着剤層を設けても良い。
【0008】本発明の弾性体を形成する弾性層として
は、特に制限はないが、例示すると、イソプレンゴム、
ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、アクリロ
ニトリル・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレ
ン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレンタ−ポリマ
−、ブチルゴム、アクリルゴム、クロルスルフォン化ポ
リエチレン、シリコ−ンゴム、フッ素ゴム、ポリエ−テ
ルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム等のゴ
ム材料や、ポリウレタン、ポリスチレン・ポリブタジエ
ンブロック重合体、ポリオレフィン、ポリエチレン、塩
素化ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の
エラストマ−が挙げられる。これらは、単独で用いても
2種以上組み合わせても良いが、特に、ウレタン、シリ
コーンゴム、エチレン・プロピレンゴムが好ましい。ま
た、硬度を低下させるために弾性層は発泡体としても良
く、この場合、密度は0.1〜0.9g/cm3 が適当
である。
【0009】また、本発明の弾性体を帯電部材、現像剤
供給体、現像剤担持体、転写部材等の半導電性が要求さ
れる部材に用いる場合には、その要求に合わせて体積抵
抗を102 〜1014Ωcmに調整することが必要であ
り、そのために導電材が添加される。用いられる導電材
に特に制限はないが、例えばカーボンブラック、金属、
金属酸化物等の電子導電性物質や4級アンモニウム塩等
のイオン導電性物質などが挙げられる。更に例示する
と、電子導電性物質ではケッチェンブラック、アセチレ
ンブラック等の導電性カーボン、SAF、ISAF、H
AF、FEF、GPF、SRF、FT、MTなどのゴム
用カーボン、酸化処理を施したインク用カーボン、熱分
解カーボン、天然グラファイト等のカーボンブラック、
アンチモンドープの酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛等の
金属酸化物、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属
などが挙げられる。
【0010】また、イオン導電性物質としては、テトラ
エチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデ
シルトリメチルアンモニウム(例えばラウリルトリメチ
ルアンモニウム)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウ
ム、オクタデシリルトリメチルアンモニウム(例えばス
テアリルトリメチルアンモニウム)、ベンジルトリメチ
ルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウ
ムなどの過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨ
ウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸
塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム
塩、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マ
グネシウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属の過
塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、
ホウフッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スル
ホン酸塩などが挙げられる。これらの導電材は、単独で
用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。その添
加量は特に制限はなく、弾性体に要求される体積抵抗に
応じて決定すればよい。更に、弾性体には、必要に応じ
てシリカ、炭酸カルシウムなどの充填剤、オイル等の可
塑剤、架橋促進剤、架橋遅延剤、老化防止剤、着色剤な
どを適宜配合しても良い。
【0011】現像剤量規制ブレード等の部材における、
支持部材12a,12bを形成する金属としては、鉄、
銅、洋白、ステンレス、リン青銅などが挙げられ、樹脂
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタ
ン、ポリアミド、ポリアセタ−ル、ポリカ−ボネ−ト、
ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリエステル、フェノ−ル樹脂、メラミン樹
脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、尿素樹脂等の合成樹脂が挙げられる。ま
た、前記弾性層から汚染物質がブリードアウトし、紙面
や画像形成部材を汚染し画像の劣化を引き起こす恐れが
ある場合は、それを防ぐために、弾性層上に保護層を形
成しても良い。保護層を形成する材料は、特に限定され
ないが、表面に柔軟性、平滑性を付与し得るものが好適
に用いられる。具体的には、ポリエステル樹脂、アクリ
ル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ナイロ
ン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩
化ビニリデン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等が挙
げられる。更に、この保護層にも、必要に応じて、前記
導電材や架橋剤、増粘剤などの適宜な添加剤を必要に応
じて適量添加することができる。
【0012】本発明における、低圧プラズマ処理によっ
てフッ素化合物を弾性体表面に化学的に結合させる方法
は、弾性体を処理室内に配置し、フッ素化合物を処理室
内に導入して処理室内に低圧プラズマを発生させる方法
であり、弾性体表面に発生したラジカルと、フッ素化合
物のラジカルが結合し、弾性体表面にフッ素化合物を導
入できる。プラズマの発生方法としては、プラズマを発
生し、かつこれにより弾性体表面をフッ素化できる方法
であればいかなる方法であっても良いが、具体的には、
内部電極方式による直流グロー放電や低周波放電、内部
電極方式または外部電極方式またはコイル形方式による
高周波放電、導波管型方式によるマイクロ波放電や電子
サイクロトロン共鳴放電などが挙げられる。また、フッ
素化合物としては、プラズマ処理後に表面をフッ素化出
来る、言い換えれば、プラズマ処理時にフッ素化合物の
ラジカルを発生するような化合物であればいかなるもの
であっても使用できる。
【0013】上記フッ素化合物が処理室内温度や常温下
において気体状である場合には、これをそのまま処理室
内へ流入することができ、また液体状である場合には、
蒸気圧が比較的高ければその蒸気をそのまま流入しても
よいし、その液体を不活性ガスなどの希釈ガスでバブリ
ングして流入してもよい。一方、気体状でなくしかも蒸
気圧が比較的低い場合には、加熱することにより、気体
状または蒸気圧が高い状態にして用いることが出来る
が、処理の簡便性・安全性から、CHF3 、CH
2 2 、CH3 F、CF4 、SF6 、C3 6 、C4
8 等のフッ素化合物ガスが用いられるが、C3 6 の中
でもヘキサフルオロプロピレンが、また、C4 8 のな
かでもオクタフルオロシクロブタンが好適に用いられ
る。また、これらのフッ素化合物ガスは、そのまま用い
ても良いが、放電の持続性、安定性、経済性等の観点か
ら、必要に応じて、ヘリウム、アルゴン、ネオンなどの
不活性ガス、あるいは、窒素、水素、酸素などのガスの
1種を単独でまたは2種以上の混合ガスで希釈すること
も有効である。
【0014】本発明にかかるプラズマ処理は、前記方法
によりプラズマ放電領域が形成される処理室内に被処理
物を収容し、この処理室内に上記フッ素化合物ガスや必
要に応じて同時に希釈ガスを連続的に供給することによ
り実施することが出来る。本発明において、プラズマ処
理を行う場合、処理室内を減圧し、この低圧処理室内へ
フッ素化合物ガスあるいはフッ素化合物ガスと希釈ガス
を供給して行うことが出来る。処理室内の圧力は、通常
10-4〜102 Torr、さらに好ましくは10-2〜1
1 Torrに調整される。なお、本発明の弾性体は、
プリンター、複写機、ファクシミリなどの電子写真装置
に用いられる帯電部材、現像剤供給体、現像剤担持体、
転写部材、現像剤量規制ブレード、中間転写部材等の部
材に用いられる。
【0015】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示し、本発明を
具体的に説明するが、本発明は下記に限定されるもので
はない。
【0016】実施例1 下記の配合1のウレタンエラストマ−原料を混合機で攪
拌混合し、金属シャフトを配置した金型に注型し、90
℃で6時間硬化した後研磨し、上記金属シャフトの外周
に長さ20cm、肉厚0.3cmの半導電性弾性体を形
成したローラ状の半導電性部材Aを作成した。この半導
電性部材Aの動摩擦係数μは、1.03であった。 (配合1) サンニックスGR5000(ポリエーテル系ポリオー
ル:三洋化成製:)60g PTG1000SN(ポリテトラメチレングリコール:
保土ヶ谷化学製)40g ルプラネートMB301(MDI系イソシアネート:B
ASF・イノアック製)22g ネオスタンU−100(錫触媒:日東化成製)0.00
4g デンカブラック(カーボンブラック:電気化学工業製)
2g
【0017】この半導電性部材Aを、図4に示した外部
電極型高周波プラズマ放電装置を用いて、下記の条件で
処理し、弾性体の表面にフッ素化合物を結合した。 フッ素ガス:C3 6 圧力:0.1Torr 放
電電力:100W 放電周波数:13.56MHz 処理時間:60se
c なお、図4中14は処理室、15はフッ素ガス供給管
で、供給管15よりフッ素ガスを処理室内へ供給すると
共に、電極16a,16b間にプラズマ電源17よりプ
ラズマ領域を形成させるとラジカルが発生し、電極16
a,16b間の被処理物18表面にフッ素化合物が結合
する。なお、19はガス排出管、20はポンプ、21
a、21bはバルブである。この処理をして得られた半
導電性部材A−Fの動摩擦係数μは、0.48であっ
た。
【0018】この半導電性部材A−Fを、現像剤担持体
として、図1に示す様な電子写真装置に組み込んでプリ
ンターに装着し、常温常湿条件(22℃、50%RH)
にて連続印刷試験を行ったところ、5000枚まで良好
な画像が得られた。また連続印刷試験終了後に半導電性
部材A−Fを取り外し、表面を1000倍の顕微鏡にて
観察した結果、トナー固着は見られなかった。
【0019】実施例2 下記の配合2のウレタン原料を混合機で攪拌混合し、金
属シャフトを配置した金型に注型し、90℃で6時間硬
化した後研磨し、上記金属シャフトの外周に長さ20c
m、肉厚0.3cmの半導電性発泡体を形成したローラ
状の半導電性部材Bを作成した。この半導電性部材Bの
動摩擦係数μは、1.50であった。 (配合2) サンニックスGR5000(ポリエーテル系ポリオー
ル:三洋化成製:)60g PTG1000SN(ポリテトラメチレングリコール:
保土ヶ谷化学製)40g ルプラネートMB301(MDI系イソシアネート:B
ASF・イノアック製)22g SF2941F(整泡剤:東レ・ダウコーニング・シリ
コーン製)4g ネオスタンU−100(錫触媒:日東化成製)0.00
8g デンカブラック(カーボンブラック:電気化学工業製)
2g
【0020】この半導電性部材Bを、実施例1と同様の
条件で低圧プラズマ処理し、表面にフッ素化合物を結合
した。この処理をして得られた半導電性部材B−Fの動
摩擦係数μは、0.72であった。この半導電性部材B
−Fを、転写部材として、図1に示すような電子写真装
置に組み込んでプリンターに装着し、常温常湿条件(2
2℃、50%RH)にて連続印刷試験を行ったところ、
10000枚まで良好な画像が得られた。また連続印刷
試験終了後に半導電性部材B−Fを取り外し、表面を1
000倍の顕微鏡にて観察した結果、トナー固着は見ら
れなかった。
【0021】実施例3 下記の配合3のウレタンエラストマ−原料を混合し、片
面を鏡面加工した金属モ−ルドに注型、加熱硬化して
1.5mm厚のシ−ト状の弾性体を得た。得られたシ−
トを所定の大きさに裁断した後、両面テ−プを用いて支
持部材に接着することにより図3aに示す様な形状の半
導電性部材Cを得た。この半導電性部材Cの動摩擦係数
μは、1.41であった。 (配合3) コロネ−ト4387(ポリエステル系プレポリマ−:日
本ポリウレタン製)93.55g ニッポラン4038(低分子量ポリオ−ル:日本ポリウ
レタン製)5.95g ネオスタンU−100(錫触媒:日東化成製)0.00
2g
【0022】この半導電性部材Cを、実施例1と同様の
条件で低圧プラズマ処理し、表面にフッ素化合物を結合
した。この処理をして得られた半導電性部材C−Fの動
摩擦係数μは、0.64であった。この半導電性部材C
−Fを、現像剤量規制ブレードとして、図1に示すよう
な電子写真装置に組み込んでプリンターに装着し、常温
常湿条件(22℃、50%RH)にて連続印刷試験を行
ったところ、5000枚まで良好な画像が得られた。ま
た連続印刷試験終了後に半導電性部材C−F(現像剤量
規制ブレ−ド)を取り外し、表面を1000倍の顕微鏡
にて観察した結果、トナー固着は見られなかった。
【0023】実施例4 実施例1と同様に作成した半導電性弾性体上に、下記の
配合4の塗料をディッピング法により塗布することによ
り、厚さ5.0μmの導電性塗膜を形成したローラ状の
半導電性部材Dを形成した。この半導電性部材Dの動摩
擦係数μは、1.60であった。 (配合4) EAU65B(アクリルウレタン樹脂:亜細亜工業製)
50g デンカブラック(カーボンブラック:電気化学工業製)
2g 2−ブタノン(溶剤)150g
【0024】この半導電性部材Dを、実施例1と同様に
表1に示した条件で低圧プラズマ処理し、表面にフッ素
化合物を結合した。この処理をして得られた半導電性部
材D−Fの動摩擦係数μは、0.81であった。この半
導電性部材D−Fを、帯電部材として、図1に示すよう
な電子写真装置に組み込んでプリンターに装着し、常温
常湿条件(22℃、50%RH)にて連続印刷試験を行
ったところ、5000枚まで良好な画像が得られた。ま
た連続印刷試験終了後に半導電性部材D−Fを取り外
し、表面を1000倍の顕微鏡にて観察した結果、トナ
ー固着は見られなかった。
【0025】比較例1 実施例1における半導電性部材Aを、低圧プラズマ処理
を行わないで、現像剤担持体として、図1に示すような
電子写真装置に組み込んでプリンターに装着し、常温常
湿条件(22℃、50%RH)にて連続印刷試験を行っ
たところ、3000枚で画像上に斑点状の不良が見ら
れ、表面を1000倍の顕微鏡にて観察した結果、トナ
ー固着が見られた。
【0026】比較例2 実施例2における半導電性部材Bを、低圧プラズマ処理
を行わないで、転写部材として、図1に示すような電子
写真装置に組み込んでプリンターに装着し、常温常湿条
件(22℃、50%RH)にて連続印刷試験を行ったと
ころ、6000枚で画像上に斑点状の不良が見られ、表
面を1000倍の顕微鏡にて観察した結果、トナー固着
が見られた。
【0027】比較例3 実施例3における半導電性部材Cを、低圧プラズマ処理
を行わないで、現像剤量規制ブレードとして、図1に示
すような電子写真装置に組み込んでプリンターに装着
し、常温常湿条件(22℃、50%RH)にて連続印刷
試験を行ったところ、3000枚で画像上に筋状の不良
が見られ、表面を1000倍の顕微鏡にて観察した結
果、トナー固着が見られた。
【0028】比較例4 実施例4における半導電性部材Dを、低圧プラズマ処理
を行わないで、帯電部材として、図1に示すような電子
写真装置に組み込んでプリンターに装着し、常温常湿条
件(22℃、50%RH)にて連続印刷試験を行ったと
ころ、3000枚で画像上に斑点状の不良が見られ、表
面を1000倍の顕微鏡にて観察した結果、トナー固着
が見られた。
【0029】実施例5 下記の配合5を二軸混練機によって溶融混練し、得られ
た混練物を押出し成形することにより、内径24.5c
m、厚さ100μm、幅25cmの寸法を有する半導電
性エンドレスベルトを得た。この半導電性エンドレスベ
ルトEの動摩擦係数μは、1.20であった。 (配合5) セビアンV510(アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン樹脂:ダイセルポリマー製) 1000g デンカブラック(カーボンブラック:電気化学工業製)
300g この半導電性エンドレスベルトEを、実施例1と同様の
条件で低圧プラズマ処理し、表面にフッ素化合物を結合
した。この処理をして得られた半導電性エンドレスベル
トE−Fの動摩擦係数μは、0.74であった。この半
導電性エンドレスベルトE−Fを、中間転写ベルトとし
て、プリンターに装着し、常温常湿条件(22℃、50
%RH)にて連続印刷試験を行ったところ、5000枚
まで良好な画像が得られた。また連続印刷試験終了後に
半導電性エンドレスベルトE−Fを取り外し、表面を1
000倍の顕微鏡にて観察した結果、トナー固着は見ら
れなかった。
【0030】比校例5 実施例5における半導電性エンドレスベルトEを、低圧
プラズマ処理を行わないで、中間転写ベルトとして、プ
リンターに装着し、常温常湿条件 (22℃、50%R
H)にて連続印刷試験を行ったところ、3000枚で画
像上に斑点状の不良が見られ、表面を1000倍の顕微
鏡にて観察した結果、トナー固着が見られた。
【0031】
【発明の効果】本発明の弾性体は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター等における電子写真プロセスに用いた場
合、トナー固着が発生せず、長期間に渡って安定した画
像を供給し得る弾性体を提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像形成装置の概略図を示す。
【図2】 ローラ状部材の断面図を示す。
【図3】 現像剤量規制部材の断面図を示す。
【図4】 低圧プラズマ処理装置の概略図を示す。
【符号の説明】
1:帯電部材 2:画像形成部材 3:現像剤供給体 4:現像剤担持体 5:現像剤 6:現像剤量規制ブレード 7:転写部材 8:紙面 9:シャフト 10:弾性層 11:保護層 12a,12b:支持部材 13a,13b:弾性体 14:処理室 15:ガス供給管 16a、16b:電極 17:電源 18:被処理物 19:ガス排出管 20:ポンプ 21a、21b:バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 G03G 15/16 103 103 Fターム(参考) 2H071 BA43 DA06 DA08 DA09 2H077 AD06 AD13 AD14 AD23 FA13 FA22 FA25 2H200 FA13 HA03 HB12 HB22 HB45 HB46 HB47 JA02 JA25 JA26 JA27 JB10 JC03 LC03 LC06 MA03 MA04 MA06 MA08 MA17 MA20 MB04 MC05 3J103 AA02 AA21 BA41 EA02 EA03 EA11 FA07 FA18 GA02 GA57 GA58 GA60 HA03 HA20 HA53 HA54

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低圧プラズマ処理によって、フッ素化合
    物を表面に化学的に結合させた弾性体を具備することを
    特徴とする弾性部材。
  2. 【請求項2】 上記弾性体が、ウレタン、シリコーンゴ
    ム及びエチレン・プロピレンゴムのいずれか1種又はこ
    れらを2種以上混合したもので構成されることを特徴と
    する請求項1に記載の弾性部材。
  3. 【請求項3】 低圧プラズマ処理が、弾性体を処理室内
    に配置し、フッ素化合物ガス又はフッ素化合物ガスと希
    釈ガスを処理室内に導入して処理室内に低圧プラズマを
    発生させる方法であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の弾性部材。
  4. 【請求項4】 フッ素化合物がヘキサフルオロプロピレ
    ン又はオクタフルオロシクロブタンであることを特徴と
    する請求項3に記載の弾性部材。
  5. 【請求項5】 処理室内の圧力が10-4〜102 Tor
    rであることを特徴とする請求項3又は4に記載の弾性
    部材。
  6. 【請求項6】 上記弾性部材が現像剤担持体である請求
    項1〜5の何れかに記載の弾性部材。
  7. 【請求項7】 上記弾性部材が現像剤量規制ブレードで
    ある請求項1〜5の何れかに記載の弾性部材。
  8. 【請求項8】 上記弾性部材が転写部材である請求項1
    〜5の何れかに記載の弾性部材。
  9. 【請求項9】 上記弾性部材が帯電部材である請求項1
    〜5の何れかに記載の弾性部材。
  10. 【請求項10】 上記弾性部材が中間転写部材である請
    求項1〜5の何れかに記載の弾性部材。
  11. 【請求項11】 上記請求項1〜10のいずれかに記載
    の弾性部材を具備した画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005321764A (ja) * 2004-04-08 2005-11-17 Hokushin Ind Inc 導電性ロール及びその製造方法
JP2015212763A (ja) * 2014-05-02 2015-11-26 住友ゴム工業株式会社 半導電性ローラ

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