JP2007286252A - 現像ローラおよびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シャフト2と、該シャフト2の外周に形成された弾性層3と、該弾性層3の外周面に形成された表面被覆層4とを備えた現像ローラ1において、前記表面被覆層4がラクトン変性ポリオールをポリイソシアネートで架橋したウレタン樹脂を含み、前記ラクトン変性ポリオールのゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1000〜5000であり、かつ前記ラクトン変性ポリオールのゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
前記表面被覆層が、ラクトン変性ポリオールをポリイソシアネートで架橋したウレタン樹脂を含み、前記ラクトン変性ポリオールのゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1000〜5000であり、かつ前記ラクトン変性ポリオールのゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下であることを特徴とする。
以下に、本発明の現像ローラを、図を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の現像ローラの一例の断面図である。図示例の現像ローラ1は、シャフト2と、該シャフト2の外周に形成された弾性層3と、該弾性層3の外周面に形成された表面被覆層4とを備える。図中、表面被覆層4は一層よりなるが、本発明の現像ローラの表面被覆層4は、二層以上から構成されていてもよい。本発明の現像ローラにおいては、弾性層3の外周面に表面被覆層4が配設されているため、弾性層3から染み出した汚染物質が感光ドラムを汚染するのを十分に防止することができる。
本発明の画像形成装置は、感光ドラムを汚染することがなく、トナーを劣化させず、圧縮永久歪が小さい上述の現像ローラを備えることを特徴とし、かぶり等の画像不良を発生することがなく、良好な画像を安定して形成することができる。本発明の画像形成装置は、上記現像ローラを用いる以外、特に制限はなく、公知の方法で製造することができる。
トリレンジイソシアネート(TDI)とポリエーテルポリオールとから合成したウレタンプレポリマー100質量部と、アセチレンブラック2質量部とを混合して、アセチレンブラックが分散したウレタンプレポリマーを調製し、これをA成分とした。一方、ポリエーテルポリオール30質量部と、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)0.1質量部とを70℃に加熱しながら混合し、更にポリエーテル変性シリコーンオイル(整泡剤)4.5質量部と、ジブチルスズジラウレート(触媒)0.2質量部とを混合して混合物を調製し、これをB成分とした。次に、上記A成分とB成分とをメカニカルフロス法により発泡させて、更に、芯金をセットした円筒形状の金型に注入し、RIM成形によって、発泡ポリウレタンからなる弾性層を有するローラ本体を作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、PCL210N:Mn=1000、Mw/Mn=1.7)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(根上工業製アートパールC800、平均粒径8.8μm)10質量部とをメチルエチルケトン(MEK)500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(日本ポリウレタン製コロネートHx:NCO%=21%)40質量部([NCO]/[OH]のモル比=1.0)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。得られた塗料を上記発泡ウレタンからなる弾性層を有するローラ本体の外周に塗布し、表面被覆層を形成して、現像ローラを作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、PCL230:Mn=3000、Mw/Mn=2.1)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(綜研化学製MX1000、平均粒径10.0μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(日本ポリウレタン製コロネートHx:NCO%=21%)15質量部([NCO]/[OH]のモル比=1.0)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。このようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、試作PCL250B:Mn=5000、Mw/Mn=2.3)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(根上工業製アートパールC800、平均粒径8.8μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(日本ポリウレタン製コロネートHx:NCO%=21%)8質量部([NCO]/[OH]のモル比=1.0)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。このようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、試作PCL250B:Mn=5000、Mw/Mn=2.3)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(大日本インキ化学工業製バーノックCFB101−40、平均粒径14μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(日本ポリウレタン製コロネートHx:NCO%=21%)20質量部([NCO]/[OH]のモル比=2.5)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。このようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、PCL210N:Mn=1000、Mw/Mn=1.7)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(根上工業製アートパールC800、平均粒径8.8μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(三井武田ケミカル製D−140N:NCO%=10.5%)80質量部([NCO]/[OH]のモル比=1.0)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。このようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、PCL230:Mn=3000、Mw/Mn=2.1)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(綜研化学製MX1000、平均粒径10.0μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(三井武田ケミカル製D−140N:NCO%=10.5%)30質量部([NCO]/[OH]のモル比=1.0)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。ここのようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、試作PCL250B:Mn=5000、Mw/Mn=2.3)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(根上工業製アートパールC800、平均粒径8.8μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(三井武田ケミカル製D−140N:NCO%=10.5%)16質量部([NCO]/[OH]のモル比=1.0)を添加し、撹絆モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。このようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、試作PCL250B:Mn=5000、Mw/Mn=2.3)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(大日本インキ化学工業製バーノックCFB101−40、平均粒径14μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(三井武田ケミカル製D−140N:NCO%=10.5%)40質量部([NCO]/[OH]のモル比=2.5)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。このようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、試作PCL210:Mn=1000、Mw/Mn=1.9)100質量部と、カーボンブラック40質量部と、ウレタン粒子(根上工業製アートパールC800、平均粒径8.8μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(日本ポリウレタン製コロネートHx:NCO%=21%)108質量部([NCO]/[OH]のモル比=2.5)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。このようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
中間層としてウレタンエマルジョン塗料(第一工業製薬製、試作E4000)を、上記発泡ウレタンからなる弾性層を有するローラ本体の外周に70μm塗装した後、実施例1の塗料を塗装し、表面被覆層を形成して、現像ローラを作製した。
アジぺート系ポリオール(クラレ製、P−2010:Mn=2000、Mw/Mn=2.2)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(根上工業製アートパールC800、平均粒径8.8μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(日本ポリウレタン製コロネートHx:NCO%=21%)30質量部([NCO]/[OH]のモル比=1.5)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。このようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、PCL205:Mn=500、Mw/Mn=1.6)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(大日本インキ化学工業製バーノックCFB101−40、平均粒径14μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(日本ポリウレタン製コロネートHx:NCO%=21%)120質量部([NCO]/[OH]のモル比=1.5)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。このようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
ラクトン変性ポリオール(ダイセル化学工業製、試作PCL220B:Mn=2000、Mw/Mn=2.8)100質量部と、カーボンブラック30質量部と、ウレタン粒子(根上工業製アートパールC800、平均粒径8.8μm)10質量部とをMEK500質量部に分散させ、次にイソシアネート硬化剤(日本ポリウレタン製コロネートHx:NCO%=21%)30質量部([NCO]/[OH]のモル比=1.5)を添加し、撹拌モータで30分間撹拌し、表面被覆用塗料を調製した。このようにして得られた塗料を実施例1の塗料の代わりに用いて、現像ローラを作製した。
各実施例及び比較例の塗料形成に用いたポリオールの数平均分子量(Mn)及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で、単分散ポリスチレン標準試料を基準として算出した。
各実施例及び比較例の現像ローラの表面被覆層の塗工液をキャスト法により製膜し、溶剤を充分に揮発させた後、100℃、1時間で加熱硬化させ、0.3mmの塗膜を作製した。その後、6mm幅で打ち抜き測定サンプルとした。貯蔵弾性率は動的粘弾性装置modelDDV−01FP(A&D(株)製)を用いて、チャック間30mmでセットし伸縮モードで、周波数10Hz、歪み1%、昇温速度5℃/min、温度範囲−50℃から80℃の条件で測定を行った。ここで、E’(25℃)とは25℃における貯蔵弾性率を表わす。
各実施例及び比較例のローラ抵抗を下記のようにして求めた。すなわち、円柱状の対極に現像ローラの外周面を1kgの圧力で押し当て、シャフトと対極との間に100Vの電圧を印加し、その際の電流値から求めた。
各実施例及び比較例のJIS 算術平均粗さ(Ra)及びJIS 10点平均粗さ(Rz)をJIS B0601に準拠して評価した。
各実施例及び比較例の現像ローラの表面硬度を、マイクロゴム硬度計MD−1(高分子計器社製)を用いて測定した。
各実施例及び比較例の現像ローラを感光ドラムに1kgの荷重で押し付け、40℃、95%RHの高温高湿下で放置した。所定期間(1週間)後に取り出し、現像ローラを実機に組み付けて画像出しし、現像ローラと接触部の画像を下記基準で判断した。丸:感光ドラムの汚染が見られなかったもの、三角:感光ドラムの汚染が若干見られたもの、×:ブリードして感光ドラムの汚染が見られたもの。
感光ドラム汚染と同様な試験を行い、試験後に現像ローラを取り出し、現像ローラを実機に組み付けて画像出しし、現像ローラと接触部の画像を下記基準で判断した。丸:感光ドラムとの接触跡が見られなかったもの、三角:感光ドラムとの接触跡が若干見られたもの、×:感光ドラムとの接触跡がはっきりと見られたもの。
各実施例及び比較例の現像ローラをカートリッジに組み込み、低温低湿(LL)環境下(15℃、10%RH)、常温常湿(NN)環境下(25℃、50%RH)、高温高湿(HH)環境下(30℃、80%RH)において、ヒューレットパッカード社製カラーLBP4600にて印字率2%の連続画像形成を行い、初期と5000枚印刷後にベタ画像とハーフトーン画像を形成した。ベタ画像とハーフトーン画像について、目視にて下記基準で判断した。丸:濃度ムラなし、三角:若干濃度ムラあり、×:濃度ムラあり。
白ベタの画像出し中に、プリンタを強制停止し、白地部分における感光ドラムヘのトナー飛翔量を、テープ転写による濃度比較(マクベス濃度計により測定)により実施した。丸:0.15未満、三角:0.15〜0.20、×:0.20以上。
各実施例及び比較例の現像ローラ表面にトナーをまぶして、カートリッジに組み込み40℃、95%RHで1週間放置した後、画像出しを行った。丸:1枚目から現像ローラ表面にトナーの付着が見られなかったもの、三角:10枚目までに現像ローラ表面にトナーの付着が見られなかったもの、×:10枚を超えても現像ローラ表面にトナーの付着が見られたもの。
2 シャフト
3 弾性層
4 表面被覆層
5 トナー
6 トナー供給ローラ
7 感光ドラム
8 成層ブレード
9 帯電ローラ
10 転写ローラ
11 クリーニング部
12 クリーニングブレード
Claims (11)
- シャフトと、該シャフトの外周に形成された弾性層と、該弾性層の外周面に形成された表面被覆層とを備えた現像ローラにおいて、
前記表面被覆層が、ラクトン変性ポリオールをポリイソシアネートで架橋したウレタン樹脂を含み、前記ラクトン変性ポリオールのゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1000〜5000であり、かつ前記ラクトン変性ポリオールのゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下であることを特徴とする現像ローラ。 - 前記弾性層がポリウレタンからなることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
- 前記弾性層が発泡体からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像ローラ。
- 前記発泡体の気泡が独立気泡であることを特徴とする請求項4に記載の現像ローラ。
- 前記ポリイソシアネートがヌレート変性ヘキサメチレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネートの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1記載の現像ローラ。
- 前記ラクトン変性ポリオールの水酸基(OH)に対する前記ポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO)のモル比([NCO]/[OH])が1.0〜2.5であることを特徴とする請求項1記載の現像ローラ。
- 前記表面被覆層が、前記ラクトン変性ポリオール100質量部に対して、カーボンブラックを5〜35質量部含有することを特徴とする請求項1記載の現像ローラ。
- 前記表面被覆層の25℃の貯蔵弾性率(E’)が3〜50MPa以下であることを特徴とする請求項1又は7に記載の現像ローラ。
- 前記弾性層と前記表面被覆層との間に中間層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の現像ローラ。
- 表面のJIS 10点平均粗さ(Rz)が3〜10μmであることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の現像ローラを備える画像形成装置。
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