JP2003167048A - ２周波ｃｗ方式のレーダ - Google Patents
２周波ｃｗ方式のレーダInfo
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- JP2003167048A JP2003167048A JP2001368601A JP2001368601A JP2003167048A JP 2003167048 A JP2003167048 A JP 2003167048A JP 2001368601 A JP2001368601 A JP 2001368601A JP 2001368601 A JP2001368601 A JP 2001368601A JP 2003167048 A JP2003167048 A JP 2003167048A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】相対速度がゼロの目標物を検出し、さらには、
同一の相対速度を有する複数の物体も分離可能な２周波
ＣＷレーダを実現する。 【解決手段】送信部で周波数の異なる２つの連続波を放
射し、受信部で受信された反射信号と局部発振信号源に
より生成される局部発振信号を混合した信号より、目的
物との相対速度及び距離を検出する２周波ＣＷ方式レー
ダであって、送信部は、高周波信号発生器1と送信アン
テナ5より放射される時間を一定周期毎に短い時間のみ
に限定するスイッチ14とをもち、局部発振信号源と、受
信アンテナ9で受信された信号と前記局部信号源からの
局部発振信号を混合する混合器8と、混合器8の出力信号
から目標物の位置及び速度を得る信号処理手段10とをも
ち、前記局部発振信号源はその周波数が鋸歯状に変化す
る信号を発生する。
同一の相対速度を有する複数の物体も分離可能な２周波
ＣＷレーダを実現する。 【解決手段】送信部で周波数の異なる２つの連続波を放
射し、受信部で受信された反射信号と局部発振信号源に
より生成される局部発振信号を混合した信号より、目的
物との相対速度及び距離を検出する２周波ＣＷ方式レー
ダであって、送信部は、高周波信号発生器1と送信アン
テナ5より放射される時間を一定周期毎に短い時間のみ
に限定するスイッチ14とをもち、局部発振信号源と、受
信アンテナ9で受信された信号と前記局部信号源からの
局部発振信号を混合する混合器8と、混合器8の出力信号
から目標物の位置及び速度を得る信号処理手段10とをも
ち、前記局部発振信号源はその周波数が鋸歯状に変化す
る信号を発生する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、２周波ＣＷ方式レ
ーダ、更に詳しく言えば、周波数の僅かに異なる２つの
信号を放射し、この放射信号の目的物からの反射信号を
受信することにより、目的物とレーダの相対速度及びレ
ーダと目的物間の距離を検知する２周波ＣＷ方式のレー
ダ、特に自動車に搭載し、目的物との相対速度と距離を
検知する自動車用レーダに好適な２周波ＣＷ方式レーダ
に関する。
ーダ、更に詳しく言えば、周波数の僅かに異なる２つの
信号を放射し、この放射信号の目的物からの反射信号を
受信することにより、目的物とレーダの相対速度及びレ
ーダと目的物間の距離を検知する２周波ＣＷ方式のレー
ダ、特に自動車に搭載し、目的物との相対速度と距離を
検知する自動車用レーダに好適な２周波ＣＷ方式レーダ
に関する。
【０００２】
【従来の技術】自動車用レーダ等に用いられているレー
ダ方式に、２周波ＣＷ方式がある。２周波ＣＷ方式のレ
ーダは、図２に示すように、高周波信号発生器１により
生成された高周波信号を変調手段２によって変調し、連
続波の周波数をΔｆだけ離れた２つの周波数ｆ1、ｆ2の
連続波の発生する。この２つの信号Ｖ1T及びＶ2Tを Ｖ1T＝ＡTsin(2πf1t) (１) Ｖ2T＝ＡTsin(2πf2t) (２) とする。この信号は、信号分配器３により分配され、一
方は送信アンテナ５により放射される。送信アンテナ５
により放射された信号は、目標物により反射され受信ア
ンテナ９で受信される。このとき受信信号Ｖ1R，Ｖ2Rは
次式で表される。
ダ方式に、２周波ＣＷ方式がある。２周波ＣＷ方式のレ
ーダは、図２に示すように、高周波信号発生器１により
生成された高周波信号を変調手段２によって変調し、連
続波の周波数をΔｆだけ離れた２つの周波数ｆ1、ｆ2の
連続波の発生する。この２つの信号Ｖ1T及びＶ2Tを Ｖ1T＝ＡTsin(2πf1t) (１) Ｖ2T＝ＡTsin(2πf2t) (２) とする。この信号は、信号分配器３により分配され、一
方は送信アンテナ５により放射される。送信アンテナ５
により放射された信号は、目標物により反射され受信ア
ンテナ９で受信される。このとき受信信号Ｖ1R，Ｖ2Rは
次式で表される。
【０００３】
Ｖ1R＝ARsin[2π(f1±fd1)t-4πｆ1R/c] (３)
Ｖ2R＝ARsin[2π(ｆ2±ｆd2)t-4πｆ2R/c] (４)
ここで、fd1とｆd2は、レーダと目標物の間に相対速度
が存在することにより生じるドップラシフト量である。
また、Ｒはレーダから目標物までの距離である。f1とｆ
2はほぼ等しく、Δｆ≪f1、ｆ2であり、 ｆd1≒ｆd2＝ｆd (５) が成り立つ。この受信信号と信号分配器３で分配された
他方の信号を混合器８で混合することにより、次式のド
ップラー低周波信号が検出される。
が存在することにより生じるドップラシフト量である。
また、Ｒはレーダから目標物までの距離である。f1とｆ
2はほぼ等しく、Δｆ≪f1、ｆ2であり、 ｆd1≒ｆd2＝ｆd (５) が成り立つ。この受信信号と信号分配器３で分配された
他方の信号を混合器８で混合することにより、次式のド
ップラー低周波信号が検出される。
【０００４】
Ｖ1D=ＡD sin（±2πｆdt-4πf1R/c） (６)
Ｖ2D=ＡD sin（±2πｆdt-4πｆ2R/c） (７)
この信号をＦＦＴ（高速フーリエ変換）などの信号処理
を信号処理回路１０で行うことで、ｆdを検出し、目標
物を分離し、さらに目標物との相対速度の情報を得る。
目標物との距離は、二つの信号の位相差 Δφ=４π（f1-ｆ2）R/c (８) を用いて、次式のように表される。
を信号処理回路１０で行うことで、ｆdを検出し、目標
物を分離し、さらに目標物との相対速度の情報を得る。
目標物との距離は、二つの信号の位相差 Δφ=４π（f1-ｆ2）R/c (８) を用いて、次式のように表される。
【０００５】
R=cΔφ/（４πΔf） (９)
ただし、Δｆ＝f1-ｆ2
なお、この種のレーダに関連する記載のある文献とし
て、例えば、特許公開公報、特開平８−１６６４４４号
などが挙げられる。
て、例えば、特許公開公報、特開平８−１６６４４４号
などが挙げられる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の２周波ＣＷ
方式レーダは、受信信号を信号処理することによりドッ
プラシフト周波数ｆdを検出し、目標物を分離、検出を
行っている。しかし、レーダとの相対速度がゼロの物体
（例えば、レーダ装置と全く等しい速度で移動している
被検出物体(目標物)やレーダ装置が静止している場合に
は静止している物体）は、ドップラシフト周波数ｆdが
０となるため、検出されるドップラ低周波信号は、すべ
て直流成分になってしまい、目標物を検出することがで
きない。また、相対速度が全く等しい物体が複数存在す
る場合、それらの物体により反射された信号は、すべて
同一のドップラシフト周波数ｆdを持っているため、分
離して距離を求めることは不可能である。
方式レーダは、受信信号を信号処理することによりドッ
プラシフト周波数ｆdを検出し、目標物を分離、検出を
行っている。しかし、レーダとの相対速度がゼロの物体
（例えば、レーダ装置と全く等しい速度で移動している
被検出物体(目標物)やレーダ装置が静止している場合に
は静止している物体）は、ドップラシフト周波数ｆdが
０となるため、検出されるドップラ低周波信号は、すべ
て直流成分になってしまい、目標物を検出することがで
きない。また、相対速度が全く等しい物体が複数存在す
る場合、それらの物体により反射された信号は、すべて
同一のドップラシフト周波数ｆdを持っているため、分
離して距離を求めることは不可能である。
【０００７】本発明の主な目的は、被検出物体である目
標物とレーダ装置との相対速度がゼロの目標物を検出
し、さらに、同一の相対速度を有する複数の目標物も分
離、検知できる２周波ＣＷレーダを提供することであ
る。
標物とレーダ装置との相対速度がゼロの目標物を検出
し、さらに、同一の相対速度を有する複数の目標物も分
離、検知できる２周波ＣＷレーダを提供することであ
る。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、周波数の異なる２つの連続波を放射
し、この放射波の目標物からの反射信号を受信し、この
受信された反射信号と局部発振信号源により生成される
信号を混合した信号より、上記放射波の照射位置と目的
物との相対速度及び距離を検出する２周波ＣＷ方式のレ
ーダにおいて、送信部分は、前記放射信号を発生する第
一の高周波信号発生器と前記放射信号が送信アンテナよ
り放射される時間を一定周期毎に短い時間のみに限定す
るためのスイッチとを設け、受信部分は受信アンテナ
と、局部発振信号源と、前記受信アンテナにより受信さ
れた信号と前記局部信号発生源からの高周波信号を混合
する混合器と、前記混合器の出力信号から前記目標物の
位置及び速度を得る信号処理手段とを設け、前記局部発
振信号源はその周波数が鋸歯状に変化する信号を発生す
るように構成される。
め、本発明では、周波数の異なる２つの連続波を放射
し、この放射波の目標物からの反射信号を受信し、この
受信された反射信号と局部発振信号源により生成される
信号を混合した信号より、上記放射波の照射位置と目的
物との相対速度及び距離を検出する２周波ＣＷ方式のレ
ーダにおいて、送信部分は、前記放射信号を発生する第
一の高周波信号発生器と前記放射信号が送信アンテナよ
り放射される時間を一定周期毎に短い時間のみに限定す
るためのスイッチとを設け、受信部分は受信アンテナ
と、局部発振信号源と、前記受信アンテナにより受信さ
れた信号と前記局部信号発生源からの高周波信号を混合
する混合器と、前記混合器の出力信号から前記目標物の
位置及び速度を得る信号処理手段とを設け、前記局部発
振信号源はその周波数が鋸歯状に変化する信号を発生す
るように構成される。
【０００９】本発明の実施形態では、前記周波数の異な
る２つの連続波は、同時に発生する場合と、一定周期
で、交互に発生する場合がある。一定周期で、交互に発
生する場合の周期は、前記鋸歯状に変化する信号の周期
の整数倍となることが、信号処理を簡易化するためには
望ましい。
る２つの連続波は、同時に発生する場合と、一定周期
で、交互に発生する場合がある。一定周期で、交互に発
生する場合の周期は、前記鋸歯状に変化する信号の周期
の整数倍となることが、信号処理を簡易化するためには
望ましい。
【００１０】本発明によれば、局部信号発生源からの高
周波信号の周波数は時間的に変動するものであり、後で
図面を用いて説明するように、ドプラーシフト周波数が
零であっても、上記混合器から低周波の信号を検出でき
るため、被検出物体である目標物とレーダ装置との相対
速度がゼロの場合も、混合器きから有意の低周波信号を
取り出すことが出来、有意の低周波信号を処理すること
により、目標物を検出し、さらには、同一の相対速度を
有する複数の目標物も分離、検知できる。
周波信号の周波数は時間的に変動するものであり、後で
図面を用いて説明するように、ドプラーシフト周波数が
零であっても、上記混合器から低周波の信号を検出でき
るため、被検出物体である目標物とレーダ装置との相対
速度がゼロの場合も、混合器きから有意の低周波信号を
取り出すことが出来、有意の低周波信号を処理すること
により、目標物を検出し、さらには、同一の相対速度を
有する複数の目標物も分離、検知できる。
【００１１】
【発明の実施の形態】図１は本発明によるレーダの一実
施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態は、
周波数の異なる２つの連続波を一定周期Ｔｓで交互に放
射し、この放射信号の目標物からの反射信号を受信し、
受信された反射信号と局部発振信号源により生成される
信号を混合することにより、目的物との相対速度と距離
を検出する２周波ＣＷ方式のレーダである。
施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態は、
周波数の異なる２つの連続波を一定周期Ｔｓで交互に放
射し、この放射信号の目標物からの反射信号を受信し、
受信された反射信号と局部発振信号源により生成される
信号を混合することにより、目的物との相対速度と距離
を検出する２周波ＣＷ方式のレーダである。
【００１２】本実施形態の２周波ＣＷ方式のレーダの送
信部は、前記周波数の異なる２つの連続波周波数は76GHz
〜77GHzの範囲を一定周期Ｔｓで交互に発生する高周波
信号発生器１と、高周波信号発生器１の出力信号を分配
する信号分配器３と、信号分配器３で分配された一方の
信号を一定周期TT毎に短い時間幅ｔTのみ通すスイッチ
４と、スイッチ４の出力を放射信号として放射する送信
アンテナ５で送信部が構成される。周期TTはレーダの検
知距離範囲の最大値により決められ、時間幅ｔ Tは信号
処理に必要な情報が含まれる範囲に設定される。変調手
段２は高周波信号発生器１を電圧制御発振器で構成する
場合、電圧制御手段で構成される。
信部は、前記周波数の異なる２つの連続波周波数は76GHz
〜77GHzの範囲を一定周期Ｔｓで交互に発生する高周波
信号発生器１と、高周波信号発生器１の出力信号を分配
する信号分配器３と、信号分配器３で分配された一方の
信号を一定周期TT毎に短い時間幅ｔTのみ通すスイッチ
４と、スイッチ４の出力を放射信号として放射する送信
アンテナ５で送信部が構成される。周期TTはレーダの検
知距離範囲の最大値により決められ、時間幅ｔ Tは信号
処理に必要な情報が含まれる範囲に設定される。変調手
段２は高周波信号発生器１を電圧制御発振器で構成する
場合、電圧制御手段で構成される。
【００１３】受信部は、周波数が鋸歯状に変化する鋸歯
状波発生器７と、信号分配器３により分配された他方の
信号を前記鋸歯状波発生器７の信号で変調する変調手段
６とで構成される局部発振信号源と、受信アンテナ９か
らの受信反射信号と前記局部発振信号源からの局部を混
合する混合器８と、混合器８の出力から低周波(中間周
波)成分を取り出すフィルタ１１とフィルタ１１型の信
号を入力し、目的物の相対速度と距離を検出する処理を
する信号処理手段２０を備えて構成される。
状波発生器７と、信号分配器３により分配された他方の
信号を前記鋸歯状波発生器７の信号で変調する変調手段
６とで構成される局部発振信号源と、受信アンテナ９か
らの受信反射信号と前記局部発振信号源からの局部を混
合する混合器８と、混合器８の出力から低周波(中間周
波)成分を取り出すフィルタ１１とフィルタ１１型の信
号を入力し、目的物の相対速度と距離を検出する処理を
する信号処理手段２０を備えて構成される。
【００１４】本実施形態によって、目的物の相対速度と
距離を検出する動作を用いて説明する。図３は、図１の
各部の信号のタイムチャートで、縦軸は周波数f、横軸
は時間tを示す。 高周波信号発生器1で発生される周波数
の異なる２つの連続波信号を前記式（１）、（２）と同
様にＶ1T,Ｖ2Tとする。これらの信号に周波数ｆ１及び
ｆ２は(a)に示すように、周期Tsで変わる。信号Ｖ1T及び
Ｖ2Tは信号分配器３により分配され、一方信号は、スイ
ッチ４によって図（b）に示すように、ある一定の周期T
Tで、かつ、短い時間幅tTの信号に変換され、アンテナ５
により放射される。なお、Ｔｓ≫ｔＴが成り立つとす
る。
距離を検出する動作を用いて説明する。図３は、図１の
各部の信号のタイムチャートで、縦軸は周波数f、横軸
は時間tを示す。 高周波信号発生器1で発生される周波数
の異なる２つの連続波信号を前記式（１）、（２）と同
様にＶ1T,Ｖ2Tとする。これらの信号に周波数ｆ１及び
ｆ２は(a)に示すように、周期Tsで変わる。信号Ｖ1T及び
Ｖ2Tは信号分配器３により分配され、一方信号は、スイ
ッチ４によって図（b）に示すように、ある一定の周期T
Tで、かつ、短い時間幅tTの信号に変換され、アンテナ５
により放射される。なお、Ｔｓ≫ｔＴが成り立つとす
る。
【００１５】この放射される信号は、目標物により反射
される際、本レーダ装置との相対速度により、反射信号
の周波数にドップラーシフトｆｄが生じる。この反射信
号の時間幅tT内のＣＷ波は前記式（３）、（４）と同様
にＶ1R、Ｖ2Rで表される。
される際、本レーダ装置との相対速度により、反射信号
の周波数にドップラーシフトｆｄが生じる。この反射信
号の時間幅tT内のＣＷ波は前記式（３）、（４）と同様
にＶ1R、Ｖ2Rで表される。
【００１６】この反射信号は、受信アンテナ９により受
信され、混合器８に入力される。
信され、混合器８に入力される。
【００１７】一方、信号分配器３により分配された他方
の信号は、変調手段６に入力され、鋸歯状波発生器７の
信号で変調される。鋸歯状波発生器７の信号は、その周
波数fkが図（ｂ）のfkで示すように、周期をＴとする鋸
歯状の経時変化をする。鋸歯状波発生器７の信号の周波
数fkは、 fk=fko+fmtm (0<tm<T) で表される。鋸歯状の周期Ｔは任意に設定できるが、周
期Tsと同期できるように、Ts＝ｎＴ（ｎは自然数）の関
係が成立するように設定することが、信号処理回路の構
成の都合上望ましい。
の信号は、変調手段６に入力され、鋸歯状波発生器７の
信号で変調される。鋸歯状波発生器７の信号は、その周
波数fkが図（ｂ）のfkで示すように、周期をＴとする鋸
歯状の経時変化をする。鋸歯状波発生器７の信号の周波
数fkは、 fk=fko+fmtm (0<tm<T) で表される。鋸歯状の周期Ｔは任意に設定できるが、周
期Tsと同期できるように、Ts＝ｎＴ（ｎは自然数）の関
係が成立するように設定することが、信号処理回路の構
成の都合上望ましい。
【００１８】局部発信源の出力、すなわち変調手段６の
出力として、図(ｃ)に示すような、周波数が鋸歯状に変
化する次の信号V1LO及びV2LOが得られる。なお、図(ｃ)
は、図（ｂ）の期間２TTを拡大して、信号V1LOのみの周
波数をf1−fkで示す。 V1LO=ALOsin[2pπ(f1−fk)t] （１０） V2LO=ALOsin[2pπ(f２−fk)t] （１１） 変調手段６の出力は、混合器８に入力され、受信アンテ
ナ９により受信された反射波と混合される。時刻Ｔ0に放
射された信号が、目標物に反射され受信アンテナ９によ
り受信されるまでの時間をτとすると、混合器８により
出力される信号は、次式のように表される中間周波信号
成分を含んでいる。 V1F=AIF sin[2π(fｈ+fd)t-4πf1R/C] =AIF sin[2π{fｈ0+fm(T0+τ)＋fd}t-２πf１τ] （１２） V2F=AIF sin[2π(fｈ+fd)t-4πf2R/C] =AIF sin[2π{fh0+fm(T0+τ)＋fd}t-２πf２τ] （１３） ただし、τ＝２Ｒ／Ｃ ｆk0＝０の場合、この信号が次式で表される中間周波
（ＩＦ）信号となる。また、ｆｈ０≠０の場合は、この
信号を二次混合器により周波数ｆｈ０をもつ信号と混合
することにより、次式で表されるＩＦ信号が含まれる。 V1IF'=AIF sin[2πfm(T0+τ)＋fd]t-２πf１τ] （１４） V2IF'=AIF sin[2π{fm(T0+τ)＋fd}t-２πf2τ] （１５） この信号成分は、受信反射波の周波数と変調器６の信号
の周波数の差に相当する中間周波（ＩＦ）に対応する。 図(ｃ)は、目標物(被検出体)が２個有り、それぞれの目
標物に反射され受信アンテナ９により受信されるまでの
時間をτ１及びτ２としている。上記中間周波（ＩＦ）
の信号成分 V1IF'、V2IF'をローパスフィルタ１１等で
抽出しすると、図(ｄ)に示す周波数の中間周波信号が得
られる。中間周波信号は信号処理手段２０によりＦＦＴ
などの信号処理を行い、周波数成分 fd'=fm(T0+τ)+fd （１６） を求め、ターゲットの分離を行う。このとき、レーダと
の相対速度がゼロの物体でも、すなわちドップラ周波数
fdが０でも、そのレーダと目標物の距離により遅延時間
τが存在するため、ｆｄ´はゼロとならず、目標物の検
知ができる。
出力として、図(ｃ)に示すような、周波数が鋸歯状に変
化する次の信号V1LO及びV2LOが得られる。なお、図(ｃ)
は、図（ｂ）の期間２TTを拡大して、信号V1LOのみの周
波数をf1−fkで示す。 V1LO=ALOsin[2pπ(f1−fk)t] （１０） V2LO=ALOsin[2pπ(f２−fk)t] （１１） 変調手段６の出力は、混合器８に入力され、受信アンテ
ナ９により受信された反射波と混合される。時刻Ｔ0に放
射された信号が、目標物に反射され受信アンテナ９によ
り受信されるまでの時間をτとすると、混合器８により
出力される信号は、次式のように表される中間周波信号
成分を含んでいる。 V1F=AIF sin[2π(fｈ+fd)t-4πf1R/C] =AIF sin[2π{fｈ0+fm(T0+τ)＋fd}t-２πf１τ] （１２） V2F=AIF sin[2π(fｈ+fd)t-4πf2R/C] =AIF sin[2π{fh0+fm(T0+τ)＋fd}t-２πf２τ] （１３） ただし、τ＝２Ｒ／Ｃ ｆk0＝０の場合、この信号が次式で表される中間周波
（ＩＦ）信号となる。また、ｆｈ０≠０の場合は、この
信号を二次混合器により周波数ｆｈ０をもつ信号と混合
することにより、次式で表されるＩＦ信号が含まれる。 V1IF'=AIF sin[2πfm(T0+τ)＋fd]t-２πf１τ] （１４） V2IF'=AIF sin[2π{fm(T0+τ)＋fd}t-２πf2τ] （１５） この信号成分は、受信反射波の周波数と変調器６の信号
の周波数の差に相当する中間周波（ＩＦ）に対応する。 図(ｃ)は、目標物(被検出体)が２個有り、それぞれの目
標物に反射され受信アンテナ９により受信されるまでの
時間をτ１及びτ２としている。上記中間周波（ＩＦ）
の信号成分 V1IF'、V2IF'をローパスフィルタ１１等で
抽出しすると、図(ｄ)に示す周波数の中間周波信号が得
られる。中間周波信号は信号処理手段２０によりＦＦＴ
などの信号処理を行い、周波数成分 fd'=fm(T0+τ)+fd （１６） を求め、ターゲットの分離を行う。このとき、レーダと
の相対速度がゼロの物体でも、すなわちドップラ周波数
fdが０でも、そのレーダと目標物の距離により遅延時間
τが存在するため、ｆｄ´はゼロとならず、目標物の検
知ができる。
【００１９】また、複数の目的物の相対速度が全く等し
い物体でも、レーダとの距離が異なる場合、遅延時間τ
が異なるため、ｆｄ´は異なる値を持ち分離検知可能と
なる。物体までの距離は、式（１４）と（１５）の位相
差から、 Δφ=４π（ｆ１−ｆ２）R/C (１７) を用いて、２周波ＣＷ方式と同様に次式のように求める
ことができる。 R=cΔφ/4πΔf (１８) ただし、Δｆ＝ｆ１−ｆ２ 一例として、図（ｃ）のように、同一速度の二つの目標
物がそれぞれ距離Ｒ１とＲ２にある場合、τ１＝２×Ｒ
１／ｃ、τ２＝２×Ｒ２／ｃである。また、同一速度の
物体を分離検知できる分解能ΔＲｍｉｎは、送信信号を
放射する時間ｔＴにより決まり、次式で表される。 ΔRmin=（C×ｔT）/２ (１９) 図４は、本発明によるレーダの第２の実施形態の構成を
示す。本実施形態は、Δｆだけ離れた周波数ｆ１、ｆ２
の信号を発生する高周波信号発生部を周波数ｆ１の信号
を発生する高周波信号発生器１−１と、周波数Δｆの低
周波信号発生器１−２と、低周波信号発生器１−２の出
力信号を高周波信号発生器１−１の信号で変調しの周波
数ｆ２＝ｆ１＋Δｆを持つ信号を生成する変調器３-１
と、高周波信号発生器１-１で生成した周波数ｆ１の連
続波信号と変調器３-１の出力の周波数ｆ２の信号を加
算する加算器３−２で構成される。本実施例では二つの
周波数ｆ１、ｆ２成分を持つ信号を同時に放射する。他
の構成部分は、図１に示した実施形態と実質的に同じで
あるため、同じ機能構成部分には図１と同じ番号を付し
て、説明を省く。
い物体でも、レーダとの距離が異なる場合、遅延時間τ
が異なるため、ｆｄ´は異なる値を持ち分離検知可能と
なる。物体までの距離は、式（１４）と（１５）の位相
差から、 Δφ=４π（ｆ１−ｆ２）R/C (１７) を用いて、２周波ＣＷ方式と同様に次式のように求める
ことができる。 R=cΔφ/4πΔf (１８) ただし、Δｆ＝ｆ１−ｆ２ 一例として、図（ｃ）のように、同一速度の二つの目標
物がそれぞれ距離Ｒ１とＲ２にある場合、τ１＝２×Ｒ
１／ｃ、τ２＝２×Ｒ２／ｃである。また、同一速度の
物体を分離検知できる分解能ΔＲｍｉｎは、送信信号を
放射する時間ｔＴにより決まり、次式で表される。 ΔRmin=（C×ｔT）/２ (１９) 図４は、本発明によるレーダの第２の実施形態の構成を
示す。本実施形態は、Δｆだけ離れた周波数ｆ１、ｆ２
の信号を発生する高周波信号発生部を周波数ｆ１の信号
を発生する高周波信号発生器１−１と、周波数Δｆの低
周波信号発生器１−２と、低周波信号発生器１−２の出
力信号を高周波信号発生器１−１の信号で変調しの周波
数ｆ２＝ｆ１＋Δｆを持つ信号を生成する変調器３-１
と、高周波信号発生器１-１で生成した周波数ｆ１の連
続波信号と変調器３-１の出力の周波数ｆ２の信号を加
算する加算器３−２で構成される。本実施例では二つの
周波数ｆ１、ｆ２成分を持つ信号を同時に放射する。他
の構成部分は、図１に示した実施形態と実質的に同じで
あるため、同じ機能構成部分には図１と同じ番号を付し
て、説明を省く。
【００２０】第1の実施形態で示した単一の高周波信号
発生器１で周波数の異なった信号を切り替え周期Ｔｓで
発生する場合通常、電圧制御発振器を用い、制御電圧を
制御することにより実現されるが、本実施形態は電圧制
御発振器を使用する場合に対し、高精度の信号が得られ
る利点がある。
発生器１で周波数の異なった信号を切り替え周期Ｔｓで
発生する場合通常、電圧制御発振器を用い、制御電圧を
制御することにより実現されるが、本実施形態は電圧制
御発振器を使用する場合に対し、高精度の信号が得られ
る利点がある。
【００２１】図５は、本発明によるレーダの第３の実施
形態の構成を示す。本実施形態は、送信部において、第
１の実施形態における信号分配器１３を不要としたもの
で、送信部の高周波信号発生器１で発生した信号は、直
接スイッチ４を通し、送信アンテナ５から放射される。
送信アンテナ５から放射される放射信号は第１の実施形
態と同じである。
形態の構成を示す。本実施形態は、送信部において、第
１の実施形態における信号分配器１３を不要としたもの
で、送信部の高周波信号発生器１で発生した信号は、直
接スイッチ４を通し、送信アンテナ５から放射される。
送信アンテナ５から放射される放射信号は第１の実施形
態と同じである。
【００２２】受信部は高周波信号発生器１の信号と同じ
周波数の連続波を発生する高周波信号発生器３-４を備
える。高周波信号発生器３-４からの高周波信号は、変
調器６により、その周波数が鋸歯状に変調され、混合器
８の一方の入力端子に入力される。他の部分の構成は第
１の実施形態と同様である。
周波数の連続波を発生する高周波信号発生器３-４を備
える。高周波信号発生器３-４からの高周波信号は、変
調器６により、その周波数が鋸歯状に変調され、混合器
８の一方の入力端子に入力される。他の部分の構成は第
１の実施形態と同様である。
【００２３】本実施形態は、第１の実施形態における信
号分配器３を除くことができ、装置を簡易化できる。
号分配器３を除くことができ、装置を簡易化できる。
【００２４】図６は、本発明によるレーダの第４の実施
形態の構成を示す。本実施形態は、送信部は、第２の実
施形態における信号分配器３を除いたものと同じで、受
信部は、第３の実施形態の受信部と同じ構成である。第
２及び第３の実施形態の構成部分と同じ部分には同じ番
号を付して、その詳細な説明は省く。
形態の構成を示す。本実施形態は、送信部は、第２の実
施形態における信号分配器３を除いたものと同じで、受
信部は、第３の実施形態の受信部と同じ構成である。第
２及び第３の実施形態の構成部分と同じ部分には同じ番
号を付して、その詳細な説明は省く。
【００２５】本実施形態では例は、第２の実施形態と同
じように、送信アンテナ１５により、二つの周波数ｆ１
及びｆ２＝ｆ１＋Δｆ成分を持つ信号を同時に放射す
る。従って、信号処理回路２０の処理は、第２の実施形
態における信号処理回路の場合と同様になる。本実施形
態は、信号分配器１４を必要とせず、また、送信部の高
周波発振器の周波数制御を精度良く行える利点をもつ。
じように、送信アンテナ１５により、二つの周波数ｆ１
及びｆ２＝ｆ１＋Δｆ成分を持つ信号を同時に放射す
る。従って、信号処理回路２０の処理は、第２の実施形
態における信号処理回路の場合と同様になる。本実施形
態は、信号分配器１４を必要とせず、また、送信部の高
周波発振器の周波数制御を精度良く行える利点をもつ。
【００２６】
【本発明の効果】本発明による２周波ＣＷレーダによれ
ば、送信信号を一定周期毎に、かつ、短い時間のみ放射
し、さらに、受信部の混合器に入力される局部発振信号
源の信号を、その周波数を鋸歯状に変化するように変調
することで、相対速度がゼロの物体でも、ＩＦ信号周波
数はゼロにならず、また、同一速度を持つ複数の物体
も、レーダまでの距離に応じたＩＦ信号周波数として観
測されるため、相対速度がゼロの目標物を検出し、さら
には、同一の相対速度を有する複数の物体も分離でき
る。
ば、送信信号を一定周期毎に、かつ、短い時間のみ放射
し、さらに、受信部の混合器に入力される局部発振信号
源の信号を、その周波数を鋸歯状に変化するように変調
することで、相対速度がゼロの物体でも、ＩＦ信号周波
数はゼロにならず、また、同一速度を持つ複数の物体
も、レーダまでの距離に応じたＩＦ信号周波数として観
測されるため、相対速度がゼロの目標物を検出し、さら
には、同一の相対速度を有する複数の物体も分離でき
る。
【図１】本発明によるレーダの第１の実施形態の構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図２】従来の２周波ＣＷレーダの構成を示すブロック
図である。
図である。
【図３】本発明によるレーダの第１の実施形態におけ動
作説明のための各部の周波数を時間軸で表した図であ
る。
作説明のための各部の周波数を時間軸で表した図であ
る。
【図４】本発明によるレーダの第２の実施形態の構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図５】本本発明によるレーダの第３の実施形態の構成
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図６】本発明によるレーダの第４の実施形態の構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
１、１−１・・・高周波信号発生器、
１−２・・・低周波信号発生器、
２・・・変調手段、
３・・・信号分配器、
３-１・・・変調手段、
３−２・・・加算器、
３-４・・・受信側の高周波信号発生器、
４・・・スイッチ、
５・・・送信アンテナ、
６・・・変調手段、
７・・・鋸歯状周波数発生器、
８・・・混合器、
９・・・受信アンテナ、
１０・・・信号処理手段。
Claims (5)
- 【請求項１】送信部で周波数の異なる２つの連続波を放
射し、この放射波の目標物からの反射信号を受信し、受
信部で受信された反射信号と局部発振信号源により生成
される局部発振信号を混合した信号より、上記放射波の
照射位置と目的物との相対速度及び距離を検出する２周
波ＣＷ方式レーダであって、 上記送信部は、前記放射信号を発生する第一の高周波信
号発生器と前記放射信号が送信アンテナより放射される
時間を一定周期毎に短い時間のみに限定するスイッチと
をもち、 上記受信部は受信アンテナと、局部発振信号源と、前記
受信アンテナで受信された信号と前記局部信号源からの
局部発振信号を混合する混合器と、前記混合器の出力信
号から前記目標物の位置及び速度を得る信号処理手段と
をもち、前記局部発振信号源はその周波数が鋸歯状に変
化する信号を発生するように構成されたことを特徴とす
る２周波ＣＷ方式レーダ。 - 【請求項２】前記送信部分は前記第一の高周波信号発生
器と前記スイッチの間に第一及び第二の信号に分配する
信号分配器が設けられ、前記局部発振信号源は前記第二
の信号をその周波数を鋸歯状に変調する変調器で構成さ
れたことを特徴とする請求項１記載の２周波ＣＷ方式レ
ーダ。 - 【請求項３】前記局部発振信号源は、前記第一の高周波
信号発生器の発振周波数に近似した周波数の信号を発生
する第二の高周波信号発生器と、前記第二の高周波信号
発生器の信号をその周波数を鋸歯状に変調する変調器で
構成されたことを特徴とする請求項１記載の２周波ＣＷ
方式レーダ。 - 【請求項４】前記第一の高周波信号発生器は前記周波数
の異なる２つの連続波を前記鋸歯状の周期の整数倍の周
期で交互に発生するように構成されたことを特徴とする
請求項１、２又は３記載の２周波ＣＷ方式レーダ。 - 【請求項５】前記第一の高周波信号発生器の出力信号の
周波数は76GHz〜77GHz範囲のである周波数をもつことを
特徴とする請求項１ないし内４のいずれか一つに記載の
自動車搭載用２周波ＣＷ方式レーダ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001368601A JP2003167048A (ja) | 2001-12-03 | 2001-12-03 | ２周波ｃｗ方式のレーダ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001368601A JP2003167048A (ja) | 2001-12-03 | 2001-12-03 | ２周波ｃｗ方式のレーダ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003167048A true JP2003167048A (ja) | 2003-06-13 |
Family
ID=19178168
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001368601A Pending JP2003167048A (ja) | 2001-12-03 | 2001-12-03 | ２周波ｃｗ方式のレーダ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003167048A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7138939B2 (en) | 2004-01-09 | 2006-11-21 | Fujitsu Ten Limited | Radar |
| JP2006337223A (ja) * | 2005-06-03 | 2006-12-14 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | レーダ装置 |
| CN107817501A (zh) * | 2017-10-27 | 2018-03-20 | 广东电网有限责任公司机巡作业中心 | 一种可变扫描频率的点云数据处理方法 |
| JP2020165811A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 古河電気工業株式会社 | 位置推定装置および位置推定方法 |
| US10809368B2 (en) | 2015-10-16 | 2020-10-20 | Nec Corporation | Target information detection system and target information detection method |
| CN112485762A (zh) * | 2020-10-14 | 2021-03-12 | 武汉大学 | 双频雷达 |
| US11226409B2 (en) | 2017-03-31 | 2022-01-18 | Denso Corporation | In-vehicle radar device |
| DE112021001051T5 (de) | 2020-04-17 | 2023-02-02 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Radarvorrichtung, fahrzeug und abstandsmessverfahren |
-
2001
- 2001-12-03 JP JP2001368601A patent/JP2003167048A/ja active Pending
Cited By (10)
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| US11226409B2 (en) | 2017-03-31 | 2022-01-18 | Denso Corporation | In-vehicle radar device |
| CN107817501A (zh) * | 2017-10-27 | 2018-03-20 | 广东电网有限责任公司机巡作业中心 | 一种可变扫描频率的点云数据处理方法 |
| CN107817501B (zh) * | 2017-10-27 | 2021-07-13 | 广东电网有限责任公司机巡作业中心 | 一种可变扫描频率的点云数据处理方法 |
| JP2020165811A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 古河電気工業株式会社 | 位置推定装置および位置推定方法 |
| DE112021001051T5 (de) | 2020-04-17 | 2023-02-02 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Radarvorrichtung, fahrzeug und abstandsmessverfahren |
| CN112485762A (zh) * | 2020-10-14 | 2021-03-12 | 武汉大学 | 双频雷达 |
| CN112485762B (zh) * | 2020-10-14 | 2024-01-16 | 武汉大学 | 双频雷达 |
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