JP2003166854A - 回転角度検出装置及び回転角度検出方法 - Google Patents

回転角度検出装置及び回転角度検出方法

Info

Publication number
JP2003166854A
JP2003166854A JP2001367367A JP2001367367A JP2003166854A JP 2003166854 A JP2003166854 A JP 2003166854A JP 2001367367 A JP2001367367 A JP 2001367367A JP 2001367367 A JP2001367367 A JP 2001367367A JP 2003166854 A JP2003166854 A JP 2003166854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation angle
angle
region
absolute
magnetic sensors
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001367367A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3842115B2 (ja
Inventor
Takashi Sato
孝 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2001367367A priority Critical patent/JP3842115B2/ja
Publication of JP2003166854A publication Critical patent/JP2003166854A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3842115B2 publication Critical patent/JP3842115B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転方向が変化した場合、及び、長期的な使
用等でマグネットの磁力が低下した場合にも検出誤差が
発生しない。 【解決手段】 回転体に連動して回転し、2極に着磁さ
れたマグネット体8と、マグネット体8の180度の回
転角度範囲内に等間隔に配置された5個のホール素子I
〜ICと、5個のホール素子IC〜ICの検
出出力の絶対値の最小値を示すホール素子IC〜IC
の領域毎に区分けして2N個の領域に分類し、5個の
ホール素子IC〜ICの検出出力より領域判定を行
い、領域判定された当該領域のホール素子IC〜IC
の出力値と左右に隣接する2つのホール素子IC
ICの出力値との相対比較演算より、当該領域内にお
ける領域内角度を算出し、領域内角度と当該領域までの
領域外角度とにより絶対角度を算出した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のス
テアリングのような回転体の回転角度を検出する回転角
度検出装置及び回転角度検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に自動車のステアリングは、中立
位置から左右両方向に2回転弱回転し、このような回転
体の回転角度を検出する従来の回転角度検出装置として
は、図7に示すものがある。この回転角度検出装置50
は、図7に示すように、ステアリングと一体に回転する
第1歯車51と、この第1歯車51に噛み合う第2歯車
52と、この第2歯車52に同軸で固定された第3歯車
53と、この第3歯車53に噛み合う第4歯車54と、
この第4歯車54に固定され、第4歯車と共に回転する
マグネット(図示せず)とこのマグネットの回転角度に
応じて被検出位置における磁束密度をリニア変化させる
固定子(図示せず)とを有する磁界発生手段55と、こ
の磁界発生手段55の被検出位置に配置され、磁界発生
手段55の磁界強度を検出するホール素子(図示せず)
とを備えている。
【0003】この回転角度検出装置50によれば、ステ
アリングの最大角の回転が上述の歯車群によって360
度以下に減速され、この減速回転に応じて磁界発生手段
55がホール素子に対してリニア変化する磁束密度の磁
束を発生し、この磁束密度をホール素子が検出すること
によりステアリングの回転角度の検出を行っている。従
って、ステアリングの回転角度に対してホール素子(図
示せず)よりリニアな出力が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の回転角度検出装置50では、リニア変化する磁束密
度を得るために磁界発生手段55の固定子(図示せず)
に軟磁性体を使用するため、磁界発生手段55の磁化特
性にはヒステリシスが発生する。従って、回転方向が変
化した場合に、ヒステリシスによって回転角度に応じた
所望の磁束密度が発生せず、角度検出に誤差が発生する
という問題がある。
【0005】又、磁界発生手段55に発生させる磁束密
度の強度と角度が比例関係にあることを利用し、磁束密
度の絶対値を基準として角度検出を行っている。従っ
て、長期的な使用等によって磁界発生手段55内のマグ
ネット(図示せず)の磁力が落ちて磁束密度が低くなる
と、角度検出に誤差が発生するという問題がある。
【0006】そこで、本発明は、前記した課題を解決す
べくなされたものであり、回転方向が変化した場合、及
び、長期的な使用等でマグネットの磁力が低下した場合
にも検出誤差が発生しない検出回転角度検出装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、固定
体に対して正逆両方向に回転する回転体の回転角度を検
出する回転角度検出装置であって、前記回転体に連動し
て回転し、180度の回転角度範囲でN極とS極の2極
に着磁されたマグネット体と、このマグネット体の対向
位置で、且つ、180度の回転角度範囲内に等間隔に配
置され、前記マグネット体の磁界強度を検出するN個
(N≧3)の磁気センサと、このN個の磁気センサの検
出出力の絶対値を比較し、絶対値の最小値を示す磁気セ
ンサの領域毎に区分けすることにより2N個の領域に分
類し、この2N個の各領域に対応する前記磁気センサ及
び各領域の絶対角度についての領域角度を予め取得し、
N個の前記磁気センサの検出出力の絶対値より最小値を
出力する磁気センサを特定し、且つ、この特定した磁気
センサの左右に隣接する2つの磁気センサの出力値の大
小より領域判定を行い、この領域判定された当該領域の
磁気センサの出力値と左右に隣接する2つの磁気センサ
の出力値との相対比較演算より、当該領域内における領
域内角度を算出し、この領域内角度と当該領域までの領
域外角度とにより絶対角度を算出したことを特徴とす
る。
【0008】この回転角度検出装置では、着磁されたマ
グネット体の磁束密度を複数の磁気センサが検出し、こ
の検出出力より絶対角度を算出し、又、複数の磁気セン
サの出力レベルを相対比較することで絶対角度を検出す
る。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載の回転角
度検出装置であって、N個の前記磁気センサは、5個で
あることを特徴とする。
【0010】この回転角度検出装置では、請求項1の発
明の作用に加え、360度が10個の領域に分類され、
磁気センサの検出出力のほぼリニアな特性線が得られる
範囲を用いて回転角度の算出がなされる。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
記載の回転角度検出装置であって、前記した相対比較演
算は、左右の隣接する磁気センサの出力値の絶対値の合
計をX、当該領域の磁気センサの出力をIC、領域内
角度をθとすると、(IC /X)×b=θ(但
し、bは所定の係数)であることを特徴とする。
【0012】この回転角度検出装置では、請求項1又は
請求項2の発明の作用に加え、比較的簡単な演算式で領
域内の回転角度を容易に算出できる。
【0013】請求項4の発明は、請求項1〜請求項3記
載の回転角度検出装置であって、前記マグネット体は、
リング形状であり、その円周面に着磁されていることを
特徴とする。
【0014】この回転角度検出装置では、請求項1〜請
求項3の発明と同様の作用が得られる。
【0015】請求項5の発明は、請求項4記載の回転角
度検出装置であって、N個の前記磁気センサは、リング
状の前記マグネット体の内周側に配置されていることを
特徴とする。
【0016】この回転角度検出装置では、請求項4の発
明の作用に加え、N個の磁気センサがマグネット体の内
部に配置される。
【0017】請求項6の発明は、請求項1〜請求項5記
載の回転角度検出装置であって、前記マグネット体は、
前記固定体に対して360度以上の回転角度で両方向に
回転する前記回転体を減速機構により360度未満に変
換されて回転するものであることを特徴とする。
【0018】この回転角度検出装置では、請求項1〜請
求項5の発明の作用に加え、360度以上回転する回転
体の回転角度を検出できる。
【0019】請求項7の発明は、固定体に対して正逆方
向に回転する回転体に連動して回転し180度の回転角
度範囲でN極とS極の2極に着磁されたマグネット体
と、このグネット体の対向位置で、且つ180度の回転
角度範囲内に等間隔に配置され前記マグネット体の磁界
強度を検出するN個(N≧3)の磁気センサとを備えた
回転角度検出装置における回転角度検出方法であって、
N個の磁気センサの検出出力の絶対値を比較し、絶対値
の最小値を示す磁気センサの領域毎に区分けすることに
より2N個の領域に分類し、この2N個の各領域に対応
する前記磁気センサ及び各領域の絶対角度についての領
域角度を予め取得し、N個の前記磁気センサの検出出力
の絶対値より最小値を出力する磁気センサを特定し、且
つ、この特定した磁気センサの左右に隣接する2つの磁
気センサの出力値の大小より領域判定を行い、この領域
判定された当該領域の磁気センサの出力値と左右に隣接
する2つの磁気センサの出力値との相対比較演算によ
り、当該領域内における領域内角度を算出し、この領域
内角度と当該領域までの領域外角度とにより絶対角度を
算出することを特徴とする。
【0020】この回転角度検出装置では、着磁されたマ
グネット体の磁束密度を複数の磁気センサで検出し、こ
れらの磁気センサの検出出力から絶対角度を算出して、
複数の磁気センサの出力レベルを相対的に比較すること
で絶対角度を検出する。
【0021】請求項8の発明は、請求項7記載の回転角
度検出方法であって、前記相対比較演算は、左右の隣接
する磁気センサ(IC)〜(IC)の出力値の絶対
値の合計をXとし、当該領域の磁気センサの出力をIC
、領域内角度をθとしたとき、(IC/X)×b
=θ(但し、bは所定の係数)であることを特徴とす
る。
【0022】この回転角度検出装置では、請求項7の発
明の作用に加え、比較的簡単な演算式で領域内の回転角
度を容易に算出することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0024】図1〜図6は本発明の一実施形態を示し、
図1(a)は回転角度検出装置の一部切欠平面図、図1
(b)は回転角度検出装置の断面図、図2はマグネット
体とこのマグネット体の近接位置に配置されるホール素
子の配置状態を示す図、図3はホール素子の出力特性線
図、図4はホール素子の出力特性線において直線からの
ずれ量を示す特性線図、図5は領域3の第1〜第3ホー
ル素子の特性線図、図6は領域3の絶対角度における各
ホール素子の出力、X、θ等の値を示す図である。
【0025】図1(a)、(b)に示すように、回転角
度検出装置1は、センサケース2内に収容された減速歯
車機構3を有する。この減速歯車機構3は、固定体であ
る車体(図示せず)に対し回転体であるステアリング
(図示せず)と一体に回転する第1歯車4と、この第1
歯車4に噛み合う第2歯車5と、この第2歯車5に同軸
で固定された第3歯車6と、この第3歯車6に噛み合う
第4歯車7とから構成されており、ステアリング(図示
せず)の回転を約1/4に減速することによってステア
リング(図示せず)の最大角の回転を360度以下の回
転とする。
【0026】マグネット体8は、第4歯車7の下面に固
定され、第4歯車と共に回転する。マグネット体8の近
接下方には回路基板9が配置され、この回路基板9には
磁気センサであるホール素子IC〜ICが5箇所に
固定されている。この各ホール素子IC〜ICの検
出出力は、演算手段10に導かれており、演算手段10
はホール素子IC〜ICの検出出力より回転角度を
算出する。この演算内容については、後述する。
【0027】次に、マグネット体8と5個のホール素子
IC〜ICについて説明する。図2に示すように、
マグネット体8は、リング状に形成され、N極とS極の
2極に平行着磁されている。つまり、1極が180度の
回転角度範囲に亘って形成され、180度対向位置に着
磁の境界が設けられている。図2では、リング状のマグ
ネット体8の内周面の着磁方向が矢印で示され、内周面
に矢印の先端が向かっている場合がN極に、内周面に矢
印の根元が向いている場合がS極に着磁されていること
を示す。ホール素子IC〜ICは、マグネット体8
の内周面の対向位置で、且つ、180度の回転角度範囲
内に等間隔(36度間隔)に配置されており、マグネッ
ト体8の磁界強度に応じた電圧を出力する。各ホール素
子IC〜ICの検出出力は、図3に示すように、隣
接するホール素子IC〜ICに対して36度の位相
差を有するサイン波形を示す。図3では、サイン波形の
検出出力を−1〜+1の大きさに規格化してあり、図3
の出力0のポイントがマグネット体8の磁極の境界の検
出位置になる。
【0028】次に、演算手段10の演算内容(回転角度
検出方法)を説明する。5個のホール素子IC〜IC
の検出出力の絶対値を比較し、絶対値の最小値を示す
ホール素子IC〜ICの領域毎に区分けする。これ
により図3に示すように、10個の領域に分類され、こ
の10個の各領域に対応するホール素子IC〜IC
及び各領域の絶対角度についての角度(領域外角度)を
予め取得する。つまり、領域1はホール素子ICが最
小値を示し、絶対角度で54度〜90度の範囲、領域2
はホール素子ICが最小値を示し、絶対角度で90度
〜126度の範囲、領域3はホール素子ICが最小値
を示し、絶対角度で126度〜162度の範囲、領域4
はホール素子ICが最小値を示し、絶対角度で162
度〜198度の範囲、の如くである。演算手段10は、
この領域データを保持している。
【0029】そして、5個のホール素子IC〜IC
の検出出力の絶対値を比較してその最小値を出力するホ
ール素子IC〜ICを特定する。ここで、同じホー
ル素子IC〜ICで2つの領域が存在するため、特
定したホール素子IC〜ICの左右に隣接する2つ
のホール素子IC〜ICの出力値の大小よりどちら
の領域かを判定する。つまり、N番目のホール素子IC
〜ICの出力をホールICとすると、ホールIC
の出力>ホールICn+1の場合は、領域1〜領域5
の間と判定し、ホールICの出力<ホールICn+1
の場合は、領域6〜領域10の間と判定する。但し、n
+1の最大は6であり、ホールIC=ホールIC
する。
【0030】次に、領域判定された当該領域のホール素
子IC〜ICの出力値と左右に隣接する2つのホー
ル素子IC〜ICの出力値との相対比較演算より、
当該領域内における角度(領域内角度)θを算出す
る。各領域幅は36度であり、この領域内での角度演算
は、次の手順で±18度の値に直す。
【0031】つまり、絶対値の最小値を示すホール素子
IC〜ICの出力をホールIC とすると、(ホー
ルICn−1の絶対値)+(ホールICn+1の絶対
値)=Xを演算し、次に、(ホールIC/X)×b=
θを演算する。
【0032】ここで、bは係数であり、図6より約6
5.1になる。上記式より領域幅36度の範囲をほぼリ
ニアな±18度の値に変換できる。ここで、上記演算式
について説明する。絶対値の最小値を示すホール素子I
〜ICの出力は、着磁境界の検出ポイントでゼロ
であり、このポイントを0度とする±18度の領域は、
図4に示すリニアニティ(直線からのずれ)の特性線で
分かるように、サイン波形では元々かなりの直線性を保
有している。そして、領域3を例にすると、当該領域で
最小値を示すホール素子ICの左右に隣接するホール
素子IC,IC の特性線は、図5に示すように、ホ
ールセンサICの特性線に対して所定量だけ±方向に
シフトしたものとなり、左右に隣接するホール素子IC
,ICの出力値の合計であるXは、図6に示すよう
に、領域内でほぼ一定値を示す。この一定値は、マグネ
ット体8の磁力に応じて変化するため、(ホールIC
/X)の演算によりホール素子ICの各角度における
比較値、つまり、マグネット体8の磁力低下の影響を受
けない比較値が算出される。例えばマグネット体8の磁
力が低下して磁束密度がY%になったと仮定すると、X
の値がX・Yとなり、ホールICの出力がホールIC
×Yとなり、上記式(ホールIC/X)の演算結果
が同じ値(比較値)となる。こような比較値に対し、ホ
ール素子ICの126度におけるθの値が18度に
なるように係数(b=65.1)を掛ければ、マグネッ
ト体8の磁力低下の影響を受けない領域内角度θを求
めることができる。図6に示すように、領域内角度θ
の値は、直線からの誤差0.3度未満に抑えられてい
る。
【0033】次に、図3に示すように、領域1〜領域4
及び領域10の場合には角度増加に対してXが減少する
ため、θ=θ×−1とすることで角度増加に対しθ
も増加するようにする。
【0034】次に、当該領域までの領域外角度θを算
出する。領域内角度θの基準点(値がゼロのポイン
ト)は、各領域の中間点であるため、この中間点までの
角度が領域外角度θとなる。領域外角度θは、領域
の番号をmとすると、領域外角度θは、θ=m×3
6+36の演算により求まる。但し、領域10の場合に
はθ=36とする。
【0035】絶対角θは、領域内角度θと当該領域ま
での領域外角度θとの合計により求まるため、θ=θ
+θの式より算出する。
【0036】以上により、360度内の絶対角θが演算
され、このθを歯車減速機構3の減速比を考慮してステ
アリング(図示せず)の絶対舵角を求めることができ
る。
【0037】この回転角度検出装置1では、着磁された
マグネット体8の磁束密度を5個のホール素子IC
ICが検出し、この検出出力より絶対角度を算出する
ため、回転方向が変化した場合にヒステリシスによる検
出誤差が発生しない。つまり、従来例では軟磁性体の発
生する磁束密度を検出していたため、ヒステリシスによ
る悪影響を受けたが、本発明では軟磁性体を使用しない
ため、ヒステリシスにより悪影響を受けることなく角度
検出できる。又、5個のホール素子IC〜ICの出
力レベルを相対比較することで絶対角度を検出するた
め、長期的な使用等でマグネット体8の磁力が低下した
場合にも検出誤差が発生しない。つまり、従来例ではマ
グネット体の磁束密度の強度と角度とが比例関係にある
ことを利用し、検出出力の絶対値を基準に回転角度を検
出していたため、マグネット体の磁力低下による検出誤
差があったが、本発明ではマグネット体8の磁束密度の
強度と角度とが比例関係にあることは利用しているが、
複数のホール素子IC〜ICの出力レベルを相対比
較することで絶対角度を検出するため、マグネット体8
の磁力低下による検出誤差が発生しない。
【0038】この実施形態では、磁気センサであるホー
ル素子IC〜ICは、その個数をNとすると、Nが
5個であるので、360度が10個の領域に分類され、
ホール素子IC〜ICの検出出力のほぼリニアな特
性線が得られる範囲を用いて回転角度の算出がなされる
ため、回転角度が高精度に検出できる。又、ホール素子
IC〜ICの個数は3以上(N≧3)であれば良い
が、ホール素子IC〜ICの個数は多ければ多いほ
ど精度上好ましい。つまり、ホール素子IC〜IC
の個数が多いと、ホール素子IC〜ICの検出出力
の内で更にリニアな特性線が得られる範囲を用いて回転
角度の算出がなされるため、検出精度が向上する。又、
この実施形態では、磁気センサとしてホール素子IC
〜ICを用いたが、マグネット体8からの磁界強度を
検出するものであれば良く、例えば磁界強度を抵抗値に
変換する素子を用いても良い。
【0039】この実施形態では、演算処理回路(図示せ
ず)による相対比較演算は、左右の隣接するホール素子
IC〜ICの出力値の絶対値の合計をX、当該領域
のホール素子IC〜ICの出力をIC、領域内角
度をθとすると、(IC/X)×b=θ(但し、
bは所定の係数)の式より演算したので、比較的簡単な
演算式で領域内の回転角度を容易に算出できる。
【0040】この実施形態では、マグネット体8はリン
グ形状であり、その円周面に着磁されているが、マグネ
ット体8の形状及び着磁面はこれに限定されるものでは
なく、マグネット体8を円筒状とし、その円筒面に着磁
したものでも良く、マグネット体8をディスク状とし、
その平坦面に着磁したものでも良いことはもちろんであ
る。
【0041】この実施形態では、5個のホール素子IC
〜ICは、リング状のマグネット体8の内周側に配
置されているので、5個のホール素子IC〜IC
マグネット体8の内部に配置されるため、装置のコンパ
クト化になる。
【0042】この実施形態では、マグネット体8は、固
定体である車体に対して360度以上の回転角度で両方
向に回転するステアリング(図示せず)をギア減速機構
3により360度未満に変換されて回転するものである
ので、360度以上回転する回転体であるステアリング
(図示せず)の回転角度を検出できる。つまり、この実
施形態では、ステアリング(図示せず)の絶対舵角検出
装置として説明したが、本発明はこれに限定するもので
はなく360度の絶対角を検出する回転角検出装置とし
ても利用できることはもちろんである。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、着磁されたマグネット体の磁束密度を複数の磁
気センサが検出し、この検出出力より演算手段が絶対角
度を算出するため、回転方向が変化した場合にヒステリ
シスによる検出誤差が発生しない。すなわち、従来例で
は軟磁性体の発生する磁束密度を検出していたため、ヒ
ステリシスによる悪影響を受けたが、本発明では軟磁性
体を使用しないため、ヒステリシスにより悪影響を受け
ることなく角度検出できる。又、複数の磁気センサの出
力レベルを相対比較することで絶対角度を検出するた
め、長期的な使用等でマグネット体の磁力が低下した場
合にも検出誤差が発生しない。つまり、従来例ではマグ
ネット体の磁束密度の強度と角度とが比例関係にあるこ
とを利用し、検出出力の絶対値を基準に回転角度を検出
していたため、マグネット体の磁力低下による検出誤差
があったが、本発明ではマグネット体の磁束密度の強度
と角度とが比例関係にあることは利用するが、複数の磁
気センサの出力レベルを相対比較することで絶対角度を
検出するため、マグネット体の磁力低下による検出誤差
が発生しない。
【0044】請求項2の発明によれば、請求項1記載の
回転角度検出装置であって、N個の磁気センサは、5個
であるので、請求項1の発明の効果に加え、360度が
10個の領域に分類され、磁気センサの検出出力の内で
ほぼリニアな特性線が得られる範囲を用いて回転角度の
算出がなされるため、高精度に回転角度が検出できる。
【0045】請求項3の発明によれば、請求項1又は請
求項2記載の回転角度検出装置であって、前記した相対
比較演算は、左右の隣接する磁気センサの出力値の絶対
値の合計をX、当該領域の磁気センサの出力をIC
領域内角度をθとすると、(IC/X)×b=θ
(但し、bは所定の係数)であるので、請求項1又は請
求項2の発明の効果に加え、割りと簡単な演算式で領域
内の回転角度を算出できる。
【0046】請求項4の発明によれば、請求項1〜請求
項3記載の回転角度検出装置であって、マグネット体
は、リング形状であり、その円周面に着磁されているの
で、請求項1〜請求項3の発明と同様の効果が得られ
る。
【0047】請求項5の発明によれば、請求項4記載の
回転角度検出装置であって、N個の磁気センサは、リン
グ状のマグネット体の内周側に配置されているので、請
求項4の発明の効果に加え、N個の磁気センサがマグネ
ット体の内部に配置されるため、装置をコンパクトでき
る。
【0048】請求項6の発明によれば、請求項1〜請求
項5記載の回転角度検出装置であって、マグネット体
は、固定体に対して360度以上の回転角度で両方向に
回転する回転体を減速機構により360度未満に変換さ
れて回転するものであるので、360度以上回転する回
転体の回転角度を検出できる。
【0049】請求項7の発明によれば、マグネット体の
磁束密度を複数の磁気センサが検出し、この検出出力よ
り絶対角度を算出するため、回転方向が変化した場合に
ヒステリシスによる検出誤差が発生しない。すなわち、
本発明では軟磁性体を使用しないため、ヒステリシスに
より悪影響を受けることなく角度検出できる。
【0050】また、複数の磁気センサの出力レベルを相
対比較することで絶対角度を検出するため、長期的な使
用等でマグネット体の磁力が低下した場合にも検出誤差
が発生しない。すなわち、マグネット体の磁束密度の強
度と角度とが比例関係にあることを利用し、検出出力の
絶対値を基準に回転角度を検出すると、マグネット体の
磁力低下による検出誤差が生じるが、本発明ではマグネ
ット体の磁束密度の強度と角度とが比例関係にあること
を利用するが、複数の磁気センサの出力レベルを相対比
較することで絶対角度を検出するため、マグネット体の
磁力低下による検出誤差が発生しない。
【0051】請求項8の発明によれば、請求項7の発明
の効果に加え、比較的簡単な演算式で領域内の回転角度
を容易に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、(a)は回転角度
検出装置の一部切欠平面図、(b)は回転角度検出装置
の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示し、マグネット体とこ
のマグネット体の近接位置に配置されるホール素子の配
置状態を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態を示し、ホール素子の出力
特性線図である。
【図4】本発明の一実施形態を示し、ホール素子の出力
特性線において直線からのずれ量を示す特性線図であ
る。
【図5】本発明の一実施形態を示し、領域3の第1〜第
3ホール素子の特性線図である。
【図6】本発明の一実施形態を示し、領域3の絶対角度
における各ホール素子の出力、X、θ等の値を示す図
である。
【図7】従来例の回転角度検出装置の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 回転角度検出装置 3 ギア減速機構(減速機構) 8 マグネット体 10 演算手段 IC〜IC ホール素子(磁気センサ)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定体に対して正逆両方向に回転する回
    転体の回転角度を検出する回転角度検出装置であって、 前記回転体に連動して回転し、180度の回転角度範囲
    でN極とS極の2極に着磁されたマグネット体と、 このマグネット体の対向位置で、且つ、180度の回転
    角度範囲内に等間隔に配置され、前記マグネット体の磁
    界強度を検出するN個(N≧3)の磁気センサと、 これらの磁気センサの検出出力から前記回転体の絶対回
    転角度を算出する演算手段とを備え、 前記演算手段は、N個の磁気センサの検出出力の絶対値
    を比較し、絶対値の最小値を示す磁気センサの領域毎に
    区分けすることにより2N個の領域に分類し、この2N
    個の各領域に対応する前記磁気センサ及び各領域の絶対
    角度についての領域角度を予め取得し、 N個の前記磁気センサの検出出力の絶対値より最小値を
    出力する磁気センサを特定し、且つ、この特定した磁気
    センサの左右に隣接する2つの磁気センサの出力値の大
    小より領域判定を行い、 この領域判定された当該領域の磁気センサの出力値と左
    右に隣接する2つの磁気センサの出力値との相対比較演
    算より、当該領域内における領域内角度を算出し、 この領域内角度と当該領域までの領域外角度とにより絶
    対角度を算出することを特徴とする回転角度検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転角度検出装置であっ
    て、 N個の前記磁気センサは、5個であることを特徴とする
    回転角度検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の回転角度検
    出装置であって、 前記した相対比較演算は、左右の隣接する磁気センサの
    出力値の絶対値の合計をX、当該領域の磁気センサの出
    力をIC、領域内角度をθとすると、(IC
    X)×b=θ(但し、bは所定の係数)であることを
    特徴とする回転角度検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3記載の回転角度検出
    装置であって、 前記マグネット体は、リング形状であり、その円周面に
    着磁されていることを特徴とする回転角度検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の回転角度検出装置であっ
    て、 N個の前記磁気センサは、リング状の前記マグネット体
    の内周側に配置されていることを特徴とする回転角度検
    出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5記載の回転角度検出
    装置であって、 前記マグネット体は、前記固定体に対して360度以上
    の回転角度で両方向に回転する前記回転体を減速機構に
    より360度未満に変換されて回転するものであること
    を特徴とする回転角度検出装置。
  7. 【請求項7】 固定体に対して正逆方向に回転する回転
    体に連動して回転し180度の回転角度範囲でN極とS
    極の2極に着磁されたマグネット体と、このグネット体
    の対向位置で、且つ180度の回転角度範囲内に等間隔
    に配置され前記マグネット体の磁界強度を検出するN個
    (N≧3)の磁気センサとを備えた回転角度検出装置に
    おける回転角度検出方法であって、 N個の磁気センサの検出出力の絶対値を比較し、絶対値
    の最小値を示す磁気センサの領域毎に区分けすることに
    より2N個の領域に分類し、この2N個の各領域に対応
    する前記磁気センサ及び各領域の絶対角度についての領
    域角度を予め取得し、 N個の前記磁気センサの検出出力の絶対値より最小値を
    出力する磁気センサを特定し、且つ、この特定した磁気
    センサの左右に隣接する2つの磁気センサの出力値の大
    小より領域判定を行い、 この領域判定された当該領域の磁気センサの出力値と左
    右に隣接する2つの磁気センサの出力値との相対比較演
    算により、当該領域内における領域内角度を算出し、 この領域内角度と当該領域までの領域外角度とにより絶
    対角度を算出することを特徴とする回転角度検出方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の回転角度検出方法であっ
    て、前記相対比較演算は、左右の隣接する磁気センサの
    出力値の絶対値の合計をXとし、当該領域の磁気センサ
    の出力をIC、領域内角度をθとしたとき、(IC
    /X)×b=θ(但し、bは所定の係数)であるこ
    とを特徴とする回転角度検出方法。
JP2001367367A 2001-11-30 2001-11-30 回転角度検出装置及び回転角度検出方法 Expired - Fee Related JP3842115B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001367367A JP3842115B2 (ja) 2001-11-30 2001-11-30 回転角度検出装置及び回転角度検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001367367A JP3842115B2 (ja) 2001-11-30 2001-11-30 回転角度検出装置及び回転角度検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003166854A true JP2003166854A (ja) 2003-06-13
JP3842115B2 JP3842115B2 (ja) 2006-11-08

Family

ID=19177121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001367367A Expired - Fee Related JP3842115B2 (ja) 2001-11-30 2001-11-30 回転角度検出装置及び回転角度検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3842115B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008241635A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Furukawa Electric Co Ltd:The 回転センサ
JP2009109433A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Tdk Corp 回転角検出装置および回転角検出方法
JP2009109435A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Tdk Corp 回転角検出装置および回転角検出方法
JP2015094725A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 株式会社東海理化電機製作所 位置検出装置
CN108152525A (zh) * 2018-01-23 2018-06-12 深圳市友基技术有限公司 一种磁滚轮装置及其旋转信息计算方法
US11714099B2 (en) 2018-01-23 2023-08-01 Hanvon Ugee Technology Co., Ltd. Magnetic roller device and rotation information calculating method thereof

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008241635A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Furukawa Electric Co Ltd:The 回転センサ
JP2009109433A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Tdk Corp 回転角検出装置および回転角検出方法
JP2009109435A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Tdk Corp 回転角検出装置および回転角検出方法
JP2015094725A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 株式会社東海理化電機製作所 位置検出装置
CN108152525A (zh) * 2018-01-23 2018-06-12 深圳市友基技术有限公司 一种磁滚轮装置及其旋转信息计算方法
JP2021513084A (ja) * 2018-01-23 2021-05-20 ハンヴォン ユージー テクノロジー カンパニー リミテッドHanvon Ugee Technology Co., Ltd. 磁気ホイール装置及びその回転情報の計算方法
US11714099B2 (en) 2018-01-23 2023-08-01 Hanvon Ugee Technology Co., Ltd. Magnetic roller device and rotation information calculating method thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP3842115B2 (ja) 2006-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5245114B2 (ja) 位置検出装置
US7235968B2 (en) Sensor for detecting the direction of a magnetic field in a plane
EP2738563B1 (en) Magnetic field measuring device
TWI392856B (zh) 原點位置信號檢測器
US11598653B2 (en) Rotational angle detection apparatus and rotating machine apparatus
JP5131537B2 (ja) 角度検出装置
JP2007024738A (ja) 回転角度検出装置
JP6969581B2 (ja) 回転角度検出装置
US9337757B2 (en) Motor controller
JP2006119082A (ja) 操舵角検出装置
US20080143323A1 (en) Method of detecting rotational position by using hall element and hall element resolver
JP2003166854A (ja) 回転角度検出装置及び回転角度検出方法
US10697798B2 (en) Position forecasting apparatus and position detection apparatus
CN209877990U (zh) 一种旋转体的非接触式绝对角度位置传感器
JP5158867B2 (ja) 回転角度検出装置
WO2019171763A1 (ja) リニアポジションセンサ
KR101271828B1 (ko) 차량 조향각 감지 장치를 이용한 조향각 산출 방법
JP2004205370A (ja) 回転角検出装置
JP2020016439A (ja) 角度センサの補正装置および角度センサ
JP2015049046A (ja) 角度検出装置
JP7242352B2 (ja) 回転部材の少なくとも1つの回転パラメータを決定するためのシステム
US10809097B2 (en) Detector apparatus and detector system
JP2006047228A (ja) 回転角度検出装置
JPH1010141A (ja) 磁気式回転検出装置
JP7002577B2 (ja) 角度検出装置及び回転電機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20051130

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060725

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060809

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees