JP2003165928A - エネルギー線硬化性塗料用組成物、その硬化塗膜およびその硬化塗膜を有するプレコートフィルム - Google Patents

エネルギー線硬化性塗料用組成物、その硬化塗膜およびその硬化塗膜を有するプレコートフィルム

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JP2003165928A
JP2003165928A JP2001364023A JP2001364023A JP2003165928A JP 2003165928 A JP2003165928 A JP 2003165928A JP 2001364023 A JP2001364023 A JP 2001364023A JP 2001364023 A JP2001364023 A JP 2001364023A JP 2003165928 A JP2003165928 A JP 2003165928A
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田 佳 憲 亀
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田 章 増
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明のエネルギー線硬化性塗料用組成物
は、(A)エネルギー線硬化性(メタ)アクリレート樹
脂、(B)特定のエネルギー線硬化性フッ素含有樹脂、
(C)エネルギー線重合開始剤および必要により(D)着色
顔料等を含有してなる。本発明の硬化塗膜は、上記組成
物から形成されてなる。本発明のプレコートフィルム
は、ポリプロピレンフィルムの片面または両面に上記組
成物からなる硬化塗膜が形成されてなる。 【効果】本発明によれば、溶剤規制および揮発性有機化
合物による室内空気汚染の問題を避けることができると
ともに、汚染除去性に優れる硬化塗膜を有し、しかも現
場での塗装を行なう必要がなく、現場施工が容易なプレ
コートフィルムを調製できる電子線、光等のエネルギー
線硬化性塗料用組成物、その組成物からなる硬化塗膜、
およびそのプレコートフィルムを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、光、電子線等のエネルギ
ー線硬化性塗料用組成物、その硬化塗膜、およびその硬
化塗膜を有するプレコートフィルム、さらに、プレコー
トフィルムが接着された基材に関し、さらに詳しくは、
汚染除去性に優れたエネルギー線硬化塗膜を形成できる
エネルギー線硬化性塗料用組成物、その硬化塗膜、およ
びポリプロピレンフィルムの片面にその硬化塗膜が形成
されているプレコートフィルム、プレコートフィルムが
接着された基材に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年住宅の高気密化、高断熱化が
進むなかで、揮発性有機化合物に起因する室内空気汚染
が大きな問題となっており、その汚染物質として塗料中
の溶剤が指摘されている。最近、溶剤規制、および揮発
性有機化合物による室内空気汚染等の問題を避けるため
に、建築資材および土木資材の施工現場での脱塗装を目
指し、建築資材、土木資材等の基材に貼るプレコートフ
ィルムが注目されるようになってきている。
【0003】このプレコートフィルムは、フィルムの片
面に硬化塗膜が形成されており、業界紙によれば、「貼
る塗料」と称されている。その使われ方はというと、た
とえば、このプレコートフィルムのフィルム面を、木質
材、紙質材、不燃建材、プラスチック類などの基材表面
に接着剤で貼り合わせて一体化する。しかしながら、従
来のプレコートフィルムでは、ポリオレフィンフィルム
の片面に形成された、従来の一般的な上塗り用光硬化性
塗料組成物の硬化塗膜が、油性マジックインキ等で汚染
された場合、ウエスで空拭きしても汚れが落ちない。ま
た、その汚れが落ちても一過性で継続性がない、すなわ
ち塗装してから一定期間は汚染除去性能が良好である
が、時間がたてば汚染除去が不可能になるという問題が
ある。
【0004】したがって、溶剤規制および揮発性有機化
合物による室内空気汚染の問題を避けることができると
ともに、汚染除去性に優れる硬化塗膜を有し、しかも、
現場施工および工場でのライン化が容易なプレコートフ
ィルムを調製することができる電子線、光等のエネルギ
ー線硬化性塗料用組成物、その組成物からなる硬化塗
膜、およびその硬化塗膜を有するプレコートフィルムの
出現が望まれている。
【0005】なお、特開平10−204127号公報に
は、特定のフルオロオレフィン、シクロヘキシル基含有
アクリル酸エステル、水酸基含有ビニルエーテルを必須
の構成成分とする水酸基含有フッ素共重合体に不飽和酸
クロライドを反応させることにより、硬質で接着性、耐
汚染性、耐薬品性、耐候性、耐熱性に優れた塗膜を形成
し得る含フッ素共重合体が開示されている。
【0006】また、特開平11−171933号公報に
は、特定のフルオロオレフィン、シクロヘキシル基含有
アクリル酸エステル、水酸基含有ビニルエーテルを必須
の構成成分とする含フッ素共重合体は、保存安定性に優
れ、硬質で耐汚染性、耐薬品性、耐候性、耐熱性に優れ
た塗膜を形成し得ることが開示されている。さらに、特
開昭63−178036号公報には、ハードコート層、
プラスチックフィルムおよびパネルがこの順序でラミネ
ートされ、このパネルが木質、無機質、金属、発泡体あ
るいはこれらの複合材であることを特徴とする機能性パ
ネル、およびプラスチックフィルムの片面にハードコー
ト層を形成したプラスチックフィルムを、ハードコート
層を外側にして、木質、無機質、金属、発泡体あるいは
これらの複合材からなるパネルに加熱接着することを特
徴とする機能性パネルの製造方法が開示されている。こ
の製造方法においては、このプラスチックフィルムのハ
ードコート層の反対側に接着剤層が形成されていてもよ
いことが開示されている。そして、上記ハードコート層
形成に使用される塗料として、有機溶剤型の硬化塗料た
とえば電子線または紫外線硬化型塗料が開示されてお
り、オルガノシラン化合物硬化剤を用いた熱硬化型塗料
が好ましいことも開示されている。このハードコート層
が、機能性パネルに、優れた表面硬度、耐擦傷性および
耐汚染性を付与するとされている。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、溶剤規制および
揮発性有機化合物による室内空気汚染の問題を避けるこ
とができるとともに、汚染除去性に優れる硬化塗膜を有
し、しかも、現場施工および工場でのライン化が容易な
プレコートフィルムを調製することができる電子線、光
等のエネルギー線硬化性塗料用組成物、その組成物から
なる硬化塗膜、およびその硬化塗膜を有するプレコート
フィルム、さらにはプレコートフィルムが接着された基
材を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係るエネルギー線硬化性塗料用
組成物は、(A)エネルギー線硬化性(メタ)アクリレ
ート樹脂と、(B)分子内に、少なくとも、フッ素含有
オレフィンから誘導される成分単位(b1)と重合性不
飽和基含有シリコーンから誘導される成分単位(b2)
とを含有する、エネルギー線重合性不飽和基を含有する
エネルギー線硬化性フッ素含有樹脂と、(C)エネルギ
ー線重合開始剤と、必要により、(D)着色顔料とを含
有してなることを特徴としている。
【0009】前記エネルギー線硬化性フッ素含有樹脂
(B)は、その分子内に、少なくとも、フッ素含有オレ
フィンから誘導される成分単位(b1)、重合性不飽和
基含有シリコーンから誘導される成分単位(b2)、お
よび水酸基含有不飽和エーテルもしくはエステルから誘
導される成分単位(b3)を含有する共重合体(1)
と、重合性不飽和基を有するイソシアネート(2)との
反応により形成される、エネルギー線重合性不飽和基を
含有するエネルギー線硬化性フッ素含有樹脂であっても
よい。
【0010】本発明に係るエネルギー線硬化性塗料用組
成物は、前記成分(A)、成分(B)、成分(C)およ
び成分(D)の他に、さらに、(E)(メタ)アクリレ
ート系モノマー、(F)艶消し剤を含有していてもよ
い。前記エネルギー線硬化性(メタ)アクリレート樹脂
(A)としては、たとえばエポキシ(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メ
タ)アクリレートまたはポリエーテル(メタ)アクリレ
ートを重合して形成されるエネルギー線硬化性樹脂が挙
げられる。
【0011】本発明に係るエネルギー線硬化性塗料用組
成物としては、たとえば前記エネルギー線硬化性(メ
タ)アクリレート樹脂(A)が光硬化性(メタ)アクリ
レート樹脂であり、前記エネルギー線重合性不飽和基を
含有するエネルギー線硬化性フッ素含有樹脂(B)が光
重合性不飽和基を含有する光硬化性フッ素含有樹脂であ
り、前記エネルギー線重合開始剤(C)が光重合開始剤
である光硬化性塗料用組成物が望ましい。
【0012】本発明に係るエネルギー線硬化性塗料用組
成物は、プレコートフィルムの製造の際に、プレコート
用塗料として好適に用いられる。本発明に係る硬化塗膜
は、前記の、本発明に係るエネルギー線硬化性塗料用組
成物から形成されてなることを特徴としている。本発明
に係るプレコートフィルムは、ポリプロピレンフィルム
と、そのフィルム表面に、前記の本発明に係るエネルギ
ー線硬化性塗料用組成物から形成した硬化塗膜とからな
ることを特徴としている。
【0013】このプレコートフィルムは、さらに、前記
エネルギー線硬化塗膜とは反対側のポリプロピレンフィ
ルム表面に、接着剤層と剥離紙がこの順で積層されてい
てもよい。さらに、このプレコートフィルムは、エネル
ギー線硬化塗膜とは反対側のポリプロピレンフィルム表
面に接着剤を塗布しながら(工場のラインで)接着して
もよい。
【0014】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るエネルギー線
硬化性塗料用組成物、その硬化塗膜およびその硬化塗膜
を有するプレコートフィルムについて具体的に説明す
る。本発明に係るエネルギー線硬化性塗料用組成物は、
(A)エネルギー線硬化性(メタ)アクリレート樹脂
と、(B)エネルギー線硬化性フッ素含有樹脂と、
(C)エネルギー線重合開始剤と、必要により、(D)
着色顔料と、(E)(メタ)アクリレート系モノマー
と、(F)艶消し剤とを含有してなり、着色塗膜を形成
し得る樹脂組成物である。
【0015】エネルギー線硬化性(メタ)アクリレート
樹脂(A) 本発明で用いられるエネルギー線硬化性(メタ)アクリ
レート樹脂(A)としては、従来より公知の光ないし電
子線硬化性(メタ)アクリレート系樹脂を使用すること
ができ、脂肪族、芳香族のいずれの(メタ)アクリレー
ト系化合物からなる樹脂でもよい。
【0016】本発明で用いられる光ないし電子線硬化性
(メタ)アクリレート樹脂は、1分子中に2個以上のア
クリロイル基(CH2=CH−CO−)またはメタクリ
ロイル基(CH2=C(CH3)−CO−)を有する光ま
たは電子線硬化性(メタ)アクリレート系モノマーを重
合して得られる樹脂である。このような光ないし電子線
硬化性(メタ)アクリレート樹脂の具体例としては、た
とえばエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メ
タ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、ポリエーテル(メタ)アクリレートなどの光ないし
電子線硬化性(メタ)アクリレート系モノマーを重合し
て得られる樹脂が挙げられる。
【0017】これらの光ないし電子線硬化性(メタ)ア
クリレート樹脂は、1種単独で、あるいは2種以上組み
合わせて用いることができる。光ないし電子線硬化性
(メタ)アクリレート樹脂を構成するエポキシ(メタ)
アクリレートは、エピクロルヒドリン等のエポキシ化合
物と(メタ)アクリル酸との反応により合成される。
【0018】エポキシ(メタ)アクリレートとしては、
具体的には、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンと
の反応物と(メタ)アクリル酸との反応により合成され
るビスフェノールA型エポキシアクリレート、ビスフェ
ノールSとエピクロルヒドリンとの反応物と(メタ)ア
クリル酸との反応により合成されるビスフェノールS型
エポキシアクリレート、ビスフェノールFとエピクロル
ヒドリンとの反応物と(メタ)アクリル酸との反応によ
り合成されるビスフェノールF型エポキシアクリレー
ト、フェノールノボラックとエピクロルヒドリンとの反
応物と(メタ)アクリル酸との反応により合成されるフ
ェノールノボラック型エポキシアクリレートなどが挙げ
られる。
【0019】光ないし電子線硬化性(メタ)アクリレー
ト樹脂を構成するウレタン(メタ)アクリレートは、た
とえばジイソシアネート類とポリオール類とヒドロキシ
アクリレート類とを反応させることによって得られ、分
子中に官能基としてアクリロイル基(CH2=CHCO
−)またはメタクリロイル基(CH2=C(CH3)−C
O−)と、ウレタン結合(−NH・COO−)とを有す
る。
【0020】ウレタン(メタ)アクリレートの合成に用
いられるジイソシアネート類としては、具体的には、ヘ
キサメチレンジイソシアネート[HDI]、イソホロン
ジイソシアネート[IPDI]、メチレンビス(4-シク
ロヘキシルイソシアネート)[HMDI]、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート[TMHMDI]、ト
リレンジイソシアネート[TDI]、4,4-ジフェニルメ
タンジイソシアネート[MDI]、キシリレンジイソシ
アネート[XDI]などが挙げられる。
【0021】ウレタン(メタ)アクリレートの合成に用
いられるポリオール類としては、具体的には、ポリオキ
シエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA
のプロピレンオキサイド付加物などが挙げられる。ウレ
タン(メタ)アクリレートの合成に用いられるヒドロキ
シアクリレート類としては、具体的には、2-ヒドロキシ
エチルアクリレート[HEA]、2-ヒドロキシエチルメ
タクリレート[HEMA]、2-ヒドロキシプロピルアク
リレート[HPA]、グリシドールジメタクリレート
[GDMA]、ペンタエリスリトールトリアクリレート
[PETA]、ポリカプロラクトン変性2-ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0022】光ないし電子線硬化性(メタ)アクリレー
ト樹脂を構成するポリエステル(メタ)アクリレートと
しては、具体的には、無水フタル酸とプロピレングリコ
ールと(メタ)アクリル酸とからなるポリエステル(メ
タ)アクリレート、アジピン酸と1,6-ヘキサンジオール
と(メタ)アクリル酸とからなるポリエステル(メタ)
アクリレート、トリメリット酸とジエチレングリコール
と(メタ)アクリル酸とからなるポリエステル(メタ)
アクリレートなどが挙げられる。
【0023】光ないし電子線硬化性(メタ)アクリレー
ト樹脂を構成するポリエーテル(メタ)アクリレート
は、たとえば1,2,6-ヘキサントリオール等のポリオール
を、塩基性または酸性触媒(BF3 、NaOH)の存在
下に、エチレンオキサイドまたはプロピレン オキサイ
ドと反応させ、次いで、得られたポリエーテルと(メ
タ)アクリル酸とを反応させることにより合成される。
【0024】上記のような光ないし電子線硬化性(メ
タ)アクリレート樹脂は、光ないし電子線硬化性塗料用
組成物全体100重量部に対して、15〜75重量部、
好ましくは20〜65重量部、さらに好ましくは25〜
55重量部の割合で用いられる。エネルギー線硬化性フッ素含有樹脂(B) 本発明で用いられるエネルギー線硬化性フッ素含有樹脂
(B)としては、たとえば光ないし電子線硬化性フッ素
含有樹脂が用いられる。
【0025】この光ないし電子線硬化性フッ素含有樹脂
は、その分子内に、少なくとも、フッ素含有オレフィン
から誘導される成分単位(b1)と、重合性不飽和基含
有シリコーンから誘導される成分単位(b2)とを含有
してなり、光ないし電子線重合性不飽和基を含有してい
る。上記成分単位(b1)を誘導させることができるフ
ッ素含有オレフィンとしては、分子中に少なくとも1個
のフッ素原子を有するオレフィンであって、具体的に
は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレンな
どが挙げられる。
【0026】これらのフッ素含有オレフィンは、1種単
独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。このような組み合わせとしては、たとえばフッ化ビ
ニリデンとテトラフルオロエチレンとの組み合わせが好
ましく、フッ化ビニリデン(VDF)とテトラフルオロ
エチレン(TFE)との配合比率(VDF/TFE)
は、好ましくは0.05/1〜2.0/1、さらに好ま
しくは0.1/1〜1.5/1である。
【0027】また、上記成分単位(b2)を誘導させる
ことができる重合性不飽和基含有シリコーンとしては、
一般式[I]または[II]で表わされる反応性シリコー
ンオイルが好ましく用いられる。 R1−[Si(CH32−O]n−Si(CH32−R2 ・・・[I] 一般式[I]において、R1は、炭素原子数1〜6のア
ルキル基、ビニル基、または−(CH2)r−O−CO−
(CH3)C=CH2 を表わす。またR2は、ビニル基、ま
たは−(CH2)r−O−CO−(CH3)C=CH2 を表わ
す。nは1〜420であり、rは1〜6である。
【0028】 CH2=CH(CH2m−O−R3−OH ・・・[II] 一般式[II]におけるR2は、上記一般式[I]におけ
るR2と同じである。これらの一般式で示される反応性
シリコーンオイルとしては、たとえば片末端がメタクリ
ル変性されたポリジメチルシロキサン、片末端がアクリ
ル変性されたポリジメチルシロキサン、両末端がメタク
リル変性されたポリジメチルシロキサンなどが挙げられ
る。これらシリコーンの数平均分子量(Mn)は、20
0〜30,000の範囲内にあることが好ましい。
【0029】これらのシリコーンは、1種単独で、ある
いは2種以上組み合わせて用いることができる。また、
本発明で用いられる光ないし電子線硬化性フッ素含有樹
脂は、フッ素含有オレフィンから誘導される成分単位
(b1)、重合性不飽和基含有シリコーンから誘導され
る成分単位(b2)、および水酸基含有不飽和エーテル
もしくはエステルから誘導される成分単位(b3)を含
有する共重合体(1)と、不飽和イソシアネート(2)
との反応により形成され、重合性不飽和基(二重結合)
を含有している。
【0030】この共重合体(1)において、上記成分単
位(b1)を誘導させることができるフッ素含有オレフ
ィン、上記成分単位(b2)を誘導させることができる
重合性不飽和基含有シリコーンについては、上記した通
りである。また、上記成分単位(b3)を誘導させるこ
とができる水酸基含有不飽和エーテルもしくはエステル
としては、具体的には、ヒドロキシメチルビニルエーテ
ル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロ
ピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテ
ル、エチレングリコールモノアリルエーテル、シクロヘ
キシルビニルエーテル、4-ヒドロキシシクロヘキシルビ
ニルエーテル、3-アリルオキシ-1,2-プロパンジオール
等のアルキルビニルエーテル類;エチルビニルエーテ
ル、イソプロピルビニルエーテル、n-プロピルビニルエ
ーテル、イソブチルビニルエーテル、n-ブチルビニルエ
ーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシル
ビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;エチル
アリルエーテル、ブチルアリルエーテル、イソブチルア
リルエーテル、n-プロピルアリルエーテル、シクロヘキ
シルアリルエーテル等のアルキルアリルエーテル類;ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-ブチ
ル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸2-ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸2-ヒドロキシブチル等のアクリル酸エス
テル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸n-ブチル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリ
ル酸グリシジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタク
リル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシ
プロピル等のメタクリル酸エステル類などの水酸基含有
不飽和エーテルおよびエステルが挙げられる。
【0031】これらの水酸基含有不飽和エーテルもしく
はエステルは、1種単独で、あるいは2種以上組み合わ
せて用いることができる。上記共重合体(1)は、上記
成分単位(b1)、(b2)および(b3)の他に、他
の共重合可能な単量体から誘導される成分単位を、本発
明の目的を損なわない範囲で含ませることができる。こ
のような他の共重合可能な単量体としては、たとえばエ
チレン、プロピレン等のオレフィン類などが挙げられ
る。
【0032】共重合体(1)における上記成分単位(b
1)の含有量は、通常15〜85モル%、好ましくは3
0〜80モル%であり、上記成分単位(b2)の含有量
は、通常0.001〜30モル%、好ましくは0.00
5〜25モル%であり、上記成分単位(b3)の含有量
は、通常1〜50モル%である。上記のような成分単位
(b1)、成分単位(b2)および成分単位(b3)を
含有する共重合体(1)は、これらの成分単位を誘導す
ることができる各単量体を所定割合で混合し、重合開始
剤を用いて共重合させることにより調製することができ
る。
【0033】上記重合開始剤としては、具体的には、t-
ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシ
アセテート等のパーオキシエステル型過酸化物、ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート、ジn-プロピルパー
オキシジカーボネート等のジアルキルパーオキシジカー
ボネート、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブ
チロニトリルなどが挙げられる。
【0034】これらの重合開始剤の使用量は、その種
類、共重合反応条件等に応じて適宜選ばれるが、通常
は、使用する単量体全量に対して、0.005〜5重量
%、好ましくは0.1〜2重量%の範囲内で選ばれる。
上記の重合方法については、特に制限はなく、たとえば
塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法など
を採用することができるが、酢酸エチル、酢酸ブチル、
キシレン、トルエン、メチルエチルケトン等を溶媒とし
て用いる溶液重合法や、水性溶媒中での乳化重合法が好
ましい。
【0035】上記不飽和イソシアネート(2)として
は、具体的には、2-イソシアネートエチルメタクリレー
ト、2-イソシアネートエチルアクリレート、4-イソシア
ネートブチルメタクリレート、4-イソシアネートブチル
アクリレート、不飽和モノアルコール1モルとジイソシ
アネート化合物1モルとの反応生成物、不飽和モノアル
コール2モルとトリイソシアネート化合物1モルとの反
応生成物などが挙げられる。
【0036】上記不飽和モノアルコールとしては、具体
的には、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシブチルメ
タクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、アリル
アルコールなどが挙げられる。上記ジイソシアネート化
合物としては、具体的には、トリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0037】上記トリイソシアネート化合物としては、
具体的には、イソシアヌレート結合HDI、イソシアヌ
レート結合IPDI、TMP変性HDI、TMP変性I
PDIなどが挙げられる。本発明で用いられる光ないし
電子線硬化性フッ素含有樹脂は、上記のような共重合体
(1)と不飽和イソシアネート(2)とを反応させるこ
とにより、得られる。
【0038】この反応は、特に限定されるものではない
が、共重合体(1)を溶媒に溶解した溶液に、不飽和イ
ソシアネート(2)を滴下しながら加え、撹拌下に行な
うことが好ましい。また、共重合体(1)と不飽和イソ
シアネート(2)との反応割合は、イソシアネート基/
水酸基の比で、0.1〜1の範囲内で選ばれる。
【0039】反応温度は、通常10〜130℃、好まし
くは25〜85℃である。反応に使用する溶媒として
は、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸ブチル等の
酢酸エステル類、キシレン等の芳香族炭化水素類などが
好ましい。反応触媒としてジブチル錫ジラウレート等の
有機錫化合物を使用することが好ましい。
【0040】本発明で用いられる光ないし電子線硬化性
フッ素含有樹脂は、光照射または電子線照射による硬化
が可能であるため、短時間で硬化を完了させることがで
きる。上記光ないし電子線硬化性フッ素含有樹脂は、光
ないし電子線硬化性塗料用組成物全体100重量部に対
して、5〜70重量部、好ましくは15〜55重量部、
さらに好ましくは25〜50重量部の割合で用いられ
る。光ないし電子線硬化性フッ素含有樹脂を上記割合で
用いると、汚染除去性に優れる硬化塗膜を形成できる光
ないし電子線硬化性塗料用組成物を得ることができる。
【0041】エネルギー線重合開始剤(C) 本発明で用いられるエネルギー線重合開始剤(C)は、
光照射により塗膜を硬化させる場合には、必ず必要であ
り、また電子線照射により塗膜を硬化させる場合には、
必ずしも必要ではない。エネルギー線重合開始剤(C)
としては、具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等の
ベンゾイン系エネルギー線重合開始剤;ベンジルジメチ
ルケタール(別名、2,2-ジメトキシ-2- フェニルアセト
フェノン)、ジエトキシアセトフェノン、4-フェノキシ
ジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル- ジクロロアセト
フェノン、4-t-ブチル- トリクロロアセトフェノン、2-
ヒドロキシ-2- メチル-1- フェニルプロパン-1- オン、
1-(4-イソプロピルフェニル)-2- ヒドロキシ-2- メチ
ルプロパン-1- オン、1-(4-ドデシルフェニル)-2- ヒ
ドロキシ-2- メチルプロパン-1- オン、4-(2-ヒドロキ
シエトキシ)- フェニル(2-ヒドロキシ-2- プロピル)
ケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
2-メチル-1-[4- (メチルチオ)フェニル]-2- モルホ
リノプロパン-1等のアセトフェノン系エネルギー線重合
開始剤;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾ
イル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒド
ロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4-
ベンゾイル-4'-メチルジフェニルサルファイド、3,3'-
ジメチル-4- メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノ
ン系エネルギー線重合開始剤;チオキサンソン、2-クロ
ルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン、2,4-ジメ
チルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,
4-ジクロロチオキサンソン、2,4-ジエチルチオキサンソ
ン、2,4-ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサン
トン系エネルギー線重合開始剤などが挙げられる。中で
も、ベンジルジメチルケタール、1-ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトンが好ましく用いられる。
【0042】上記のようなエネルギー線重合開始剤
(C)は、光照射により塗膜を硬化させる場合には、エ
ネルギー線硬化性塗料用組成物全体100重量部に対し
て、1〜10重量部、好ましくは2〜8重量部、さらに
好ましくは3〜6重量部の割合で用いられる。着色顔料(D) 本発明で必要に応じて用いられる着色顔料(D)は、特
に制限はなく、従来より塗料用に使用されている着色顔
料であれば、いずれも使用することができる。着色顔料
は、1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0043】着色顔料(D)は、エネルギー線硬化性塗
料用組成物全体100重量部に対して、通常0.05〜
5重量部、好ましくは0.1〜3重量部、さらに好まし
くは0.5〜2重量部の割合で用いられる。(メタ)アクリレート系モノマー(E) 本発明で必要に応じて用いられる(メタ)アクリレート
系モノマー(E)としては、具体的には、アクリレー
ト、メタクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレー
ト、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、2(2- エトキシエトキ
シ)エチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアク
リレート、2-フェノキシエチルアクリレート、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレ
ート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオ
ペンチルグリコールジアクリレートなどが挙げられる。
【0044】上記のような(メタ)アクリレート系モノ
マー(E)は、反応性希釈剤として1種単独で、または
2種以上組合わせて用いることができる。(メタ)アク
リレート系モノマー(E)は、必要に応じて、エネルギ
ー線硬化性樹脂組成物全体100重量部に対して、通常
5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部、さらに
好ましくは15〜25重量部の割合で用いられる。
【0045】艶消し剤(F) 本発明で必要に応じて用いられる艶消し剤(F)は、特
に制限はなく、従来より塗料用に使用されている艶消し
剤であれば、いずれも使用することができる。艶消し剤
は、1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いる
ことができる。艶消し剤(F)の使用量は、硬化塗膜の
艶消しの程度により適宜決定される。艶消し剤(F)
は、エネルギー線硬化性塗料用組成物全体100重量部
に対して、通常0.5〜10重量部の割合で用いられ
る。
【0046】その他の成分 本発明に係るエネルギー線硬化性樹脂組成物中に、エネ
ルギー線硬化性(メタ)アクリレート樹脂(A)、エネ
ルギー線硬化性フッ素含有樹脂(B)およびエネルギー
線重合開始剤(C)の他に、必要に応じて着色顔料
(D)、(メタ)アクリレート系モノマー(E)、艶消
し剤(F)が配合されるが、その他に、重合禁止剤、非
反応性希釈剤、消泡剤、沈降防止剤、レベリング剤、分
散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤などを、本発明の目的を
損なわない範囲で配合することができる。
【0047】組成物の調製 本発明に係るエネルギー線硬化性塗料用組成物は、上記
の諸成分を従来より公知の混合機、分散機、撹拌機等の
装置を用い、混合・撹拌することにより得られる。この
ような装置としては、たとえば混合・分散ミル、モルタ
ルミキサー、ロール、ペイントシェーカー、ホモジナイ
ザーなどが挙げられる。
【0048】本発明に係るエネルギー線硬化性塗料用組
成物は、上塗り塗料として、従来公知の任意の方法でフ
ィルム表面に塗装することができる。塗装方法として
は、たとえばグラビアコーター、リバースコーター、エ
アナイフコーター、キスコーター、バーコーター、コン
マコーター、ロールコーターを用いて、自動化して塗装
してもよく、また、手動にて塗装してもよい。
【0049】プレコートフィルムを貼り付ける基材とし
ては、具体的には、合板、ハードボード、パーティクル
ボード等の木質材、フレキシブルボード、ケイ酸カルシ
ウム板、石膏ボード、石綿スレート板等の不燃建材、紙
質材、プラスチック類、鉄等の金属などが挙げられる。
エネルギー線硬化性塗料用組成物の塗装は、グラビアコ
ーター、リバースコーター、エアナイフコーター、キス
コーター、バーコーター、コンマコーター、ロールコー
ターなどの塗装機を用いて行なわれるが、これらの塗装
機は、一種または二種以上組み合わせて用いることがで
きる。
【0050】エネルギー線硬化性塗料用組成物の塗布量
は、使用する用途により異なるが、たとえば木質基材貼
り付け用プレコートフィルムの場合、ウェット状態で通
常2〜100g/m2、好ましくは5〜60g/m2であ
ることが望ましい。このエネルギー線硬化性塗料用組成
物の塗装回数は、特に制限はなく、一回または二回以上
でもよい。
【0051】上記のようにして基材表面に塗布されたエ
ネルギー線硬化性塗料用組成物の塗布面に、電子線また
は光、好ましくは光を照射してウェット状態の塗膜を硬
化させることにより、汚染除去性に優れるとともに、表
面平滑性に優れた硬化塗膜(被膜)が得られる。この電
子線照射は、従来公知の照射方法により行なうことがで
きる。たとえば200kV、3〜10Mradの条件で
電子線照射して塗膜を硬化させる。
【0052】また、光照射の光は、紫外線または可視光
線であり、光照射は、従来公知の照射方法により行なう
ことができる。たとえば高圧水銀ランプは、80〜12
0W/cm1灯で、ベルトスピードは5〜100m/分
であり、灯数を増すことにより、ベルトスピードを早く
することができる。また、W/cmの能力を増すことに
より、ベルトスピードを早くすることができる。
【0053】このエネルギー線硬化性塗料用組成物は、
汚染除去性に優れ、青インク、油性マジックインキ等で
プレコートフィルム表面が汚染された場合でも、その汚
れを容易に落とすことができる硬化塗膜をポリプロピレ
ンフィルム表面に形成することができ、表面平滑性に優
れる硬化塗膜を形成することができる。また、このエネ
ルギー線硬化性塗料用組成物は、プレコートフィルムの
製造の際に、プレコート用塗料として好適に用いられ
る。
【0054】硬化塗膜 本発明に係る硬化塗膜は、上記のような方法により、上
述した本発明に係るエネルギー線硬化性塗料用組成物か
ら形成される被膜(塗膜)である。プレコートフィルム 本発明に係るプレコートフィルムは、ポリプロピレンフ
ィルムの片面に、上述した、本発明に係るエネルギー線
硬化性塗料用組成物の硬化塗膜(プレコート層)が形成
されている。
【0055】このプレコートフィルムは、さらに、この
硬化塗膜とは反対側のポリプロピレンフィルム表面に、
接着剤層と剥離紙がこの順で積層されていてもよい。ま
た、このプレコートフィルムは、硬化塗膜とは反対側の
ポリプロピレンフィルム表面に接着剤を塗布しながら
(工場のラインで)接着してもよい。上記のポリプロピ
レンフィルムとしては、いわゆるプライマー処理やコロ
ナ放電処理等の表面処理が施されていないポリプロピレ
ンフィルムが用いられる。このポリプロピレンフィルム
は、未延伸フィルムでも、一軸または二軸延伸フィルム
でもよいが、延伸フィルム特に二軸延伸フィルムが好ま
しい。
【0056】このフィルムは、プロピレン単独重合体か
ら成形されたフィルムでもよく、またプロピレンと他の
α- オレフィンとの共重合体から成形されたフィルムで
あってもよい。このポリプロピレンフィルムの厚さは、
プレコートフィルムの具体的な用途により異なるが、通
常は、10〜300μm、好ましくは30〜200μm
である。
【0057】また、このポリプロピレンフィルムの片面
にプレコート層として形成される硬化塗膜の厚さは、通
常1〜50μm、好ましくは3〜30μmである。この
ポリプロピレンフィルムの片面に、エネルギー線硬化性
塗料用組成物を塗布する方法としては、グラビアコーテ
ィング法、リバースロールコーティング法、オフセット
グラビアコーティング法などが好適である。
【0058】上記のような塗布法によりポリプロピレン
の片面に塗布された塗膜を硬化させるために、電子線照
射を行なう場合、従来公知の照射方法により行なうこと
ができる。たとえば200kV、3〜10Mradの条
件で電子線照射して塗膜を硬化させる。また、上記塗膜
を光照射により硬化させる場合、この光照射の光は、紫
外線または可視光線であり、光照射は、従来公知の照射
方法により行なうことができる。たとえば高圧水銀ラン
プは、80〜120W/cm1灯で、ベルトスピードは
5〜20m/分であり、灯数を増すことにより、ベルト
スピードを早くすることができる。また、W/cmの能
力を増すことにより、ベルトスピードを早くすることが
できる。
【0059】また、上記接着剤層の形成に用いられる接
着剤としては、具体的には、アクリル系接着剤、合成ゴ
ム系接着剤、ホットメルト接着剤などが挙げられる。こ
れらの中では、アクリル系接着剤が好ましく用いられ
る。また、このプレコートフィルムを工場ラインで接着
剤を塗布しながら接着する場合の接着剤としては、反応
型ホットメルト接着剤、ウレタン系接着剤等が挙げられ
る。
【0060】接着剤の塗布量は、通常、1m2当たり2
0〜150g、好ましくは40〜100gである。プレ
コート層とは反対側のポリプロピレンフィルム表面に接
着剤を塗布する方法としては、具体的には、リバースコ
ーティング法、ナイフコーティング法、グラビアコーテ
ィング法などが挙げられる。
【0061】上記剥離紙としては、従来より市販されて
いる剥離紙を使用することができ、具体的には、ポリオ
レフィンラミネート紙、グラシン紙、クレーコート紙、
水溶性樹脂コート紙、プラスチックフィルムが挙げられ
る。これらの中では、グラシン紙、クレーコート紙、水
溶性樹脂コート紙が好ましく用いられる。本発明に係る
プレコートフィルムは、工場内でエネルギー線硬化塗装
により製造されるため、施工現場では、塗装を行なう必
要がなく、プレコートフィルムのフィルム表面と基材表
面とを接着剤で貼り合わせるだけでよい。
【0062】また、このプレコートフィルムのプレコー
ト層と反対側の表面に接着剤層、剥離紙がこの順に積層
されている場合には、この剥離紙をプレコートフィルム
から手で引き剥がし、露出した接着剤層面を基材表面と
接するように貼り合わせればよい。このように、このプ
レコートフィルムは、現場での施工が非常に簡単であ
る。さらに、工場のラインで接着剤を塗布しながら被着
物に接着することもでき、ライン化も容易である。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、溶剤規制および揮発性
有機化合物による室内空気汚染の問題を避けることがで
きるとともに、汚染除去性に優れる硬化塗膜を有し、し
かも、現場での塗装を行なう必要がなく、現場施工およ
び工場でのライン化が容易なプレコートフィルムを調製
することができる電子線、光等のエネルギー線硬化性塗
料用組成物、その組成物からなる硬化塗膜、およびその
硬化塗膜を有するプレコートフィルム、さらにはプレコ
ートフィルムが接着された基材を提供することができ
る。
【0064】また、本発明に係る硬化塗膜および本発明
に係るプレコートフィルムの硬化被膜は、汚染除去性に
優れるだけでなく、表面平滑性に優れている。
【0065】
【実施例】以下に、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に何ら限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例における仕上がり外観
(表面平滑性)、塗膜の付着性、汚染除去性(A)、
(B)、および塗装作業性の評価は、次の方法に従って
行なった。 (1)仕上がり外観(表面平滑性) プレコートフィルムが接着された基材を目視にて観察
し、塗膜のハジキとフィルム表面の平滑性で3段階評価
した。
【0066】<3段階評価> 3・・・ 塗膜の波打ちが無く、平滑である。(合格) 2・・・ 僅かに塗膜の波打ちがある。(不合格) 1・・・ 大きな塗膜のうねりがある。(不合格) (2)塗膜の付着性(フィルム表面への付着)) 塗膜の付着性は、JIS K 5400に基づき、碁盤目
試験(1mm幅の碁盤目、セロテープ(R)剥離試験)
を行ない、塗膜の残存マス目の数で3段階評価し た。
【0067】<3段階評価> 3・・・ 残存マス目が98〜100個(合格) 2・・・ 残存マス目が90〜97個(不合格) 1・・・ 残存マス目が89個以下(不合格) (3)汚染除去性(A) 基材表面に形成された塗膜表面を、黒マジック、赤マジ
ック、赤クレヨン、青インキで汚し、その4時間後、2
4時間後に、水またはJASラッカーシンナーで拭き取
って、その表面を目視観察し、汚染除去性を3段階評価
した。
【0068】<3段階評価> 3・・・ 汚れ無し。(合格) 2・・・ 僅かな汚れあり。(合格) 1・・・ 汚れあり。(不合格) (4)汚染除去性(B) 基材表面に形成された塗膜表面を、黒マジックで汚し、
その10秒後にウエスで空拭きをする。この操作を同一
箇所にて繰り返し行ない、黒マジックの跡が残るまでの
回数で、汚染除去性を5段階評価した。
【0069】<5段階評価> 5・・・ 30回以上黒マジックを拭き取りできる。(合
格) 4・・・ 10〜30回の間で黒マジックの跡が残る。(合
格) 3・・・ 5〜10回の間で黒マジックの跡が残る。(不合
格) 2・・・ 1〜5回の間で黒マジックの跡が残る。(不合
格) 1・・・ 1回で黒マジックの跡が残る。(不合格) (5)塗装作業性 基材(フィルム)表面に塗膜を形成する際のラインスピ
ードで、塗装作業性を3段階評価した。
【0070】<3段階評価> 3・・・ ラインスピード20m/分以上で作業ができる
(合格) 2・・・ ラインスピード10〜20m/分の間でしか作業
ができない。(不合格) 1・・・ ラインスピード10m/分以下でしか作業ができ
ない。(不合格)
【0071】
【実施例1】〔塗料組成物の調製〕光硬化性(メタ)ア
クリレート樹脂として、カヤラッドARC−87(商品
名)[日本化薬(株)製のウレタンアクリレート樹脂]
30重量部、光硬化性フッ素含有(メタ)アクリレート
樹脂として、KDFワニスU−2000(商品名)[関
東電化工業(株)製]40重量部、アクリルモノマーと
して、ビームセット770(商品名)[荒川化学工業
(株)製]10重量部、アロニックスM−400(商品
名)[東亞合成(株)製]15重量部、光重合開始剤と
して、バイキュア−55(商品名)[アクゾノーベル
(株)製]2.5重量部、イルガキュア−184(商品
名)[チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製]2.5
重量部、艶消し剤として、ミズカシールP−802Y
(商品名)[水澤化学工業(株)製]4重量部を加え、
撹拌し、光硬化性塗料組成物を調製した。 〔プレコートフィルムの調製〕上記光硬化性塗料組成物
を、ポリプロピレンフィルム[グンゼ製;シルファンM
L II(商品名) ]表面にグラビアコーターで塗布、U
V硬化させた。このときのグラビアコーターのラインス
ピードは50m/分であった。
【0072】さらに、このフィルムの非塗装面に、接着
剤としてハイボン10−600−2(商品名)[日立化
成ポリマー社製;アクリル系接着剤]をナイフコーター
で塗布し、その上から離型紙をラミネートし、プレコー
トフィルムを調製した。 〔木質造作材の調製〕上記プレコートフィルムを、木質
造作材に離型紙を剥がしながら接着し、プレコートフィ
ルム接着の木質造作材を調製した。
【0073】上記のようにして得られたプレコートフィ
ルムが貼られた木質造作材について、仕上がり外観(表
面平滑性)、汚染除去性(A)、(B)の評価を、上記
方法に従って行なった。その結果を表1に示す。
【0074】
【実施例2】〔塗料組成物の調製〕実施例1と同様にし
て、光硬化性塗料組成物を調製した。 〔プレコートフィルムの調製および木質造作材の調製〕
上記光硬化性塗料組成物を、ポリプロピレンフィルム
[グンゼ製;シルファンML II(商品名) ]表面にグ
ラビアコーターで塗布、UV硬化させた。このときのグ
ラビアコーターのラインスピードは50m/分であっ
た。
【0075】さらに、プロフィールラミネーター[丸仲
鐵工所製、品番 PL−300PUR]で、接着剤ハイ
ボンYR861−1(商品名)[日立化成ポリマー社
製;反応性ホットメルト]をポリプロピレンフィルムの
非塗装面にアプリケーターMC−4420(商品名)
[ノードソン社製]で塗布しながら、被着物に貼り合わ
せ、木質造作材を調製した。
【0076】上記のようにして得られたプレコートフィ
ルムが貼られた木質造作材について、仕上がり外観(表
面平滑性)、汚染除去性(A)、(B)の評価を、上記
方法に従って行なった。その結果を表1に示す。
【0077】
【実施例3】〔塗料組成物の調製〕実施例1において、
KDFワニスU−2000(商品名)[関東電化工業
(株)製]をKDFワニスU−2500(商品名)[関
東電化工業(株)製]に変更し、かつ、ビームセット7
70(商品名)[荒川化学工業(株)製]をGX−83
01S(商品名)[第一工業製薬社製]に変更した以外
は、実施例1と同様にして、光硬化性塗料組成物を調製
した。〔プレコートフィルムの調製および木質造作材の
調製〕上記光硬化性塗料組成物を用い、実施例1と同様
にして、プレコートフィルム、木質造作材を調製した。
【0078】上記のようにして得られたプレコートフィ
ルムが貼られた木質造作材について、仕上がり外観(表
面平滑性)、汚染除去性(A)、(B)の評価を、上記
方法に従って行なった。その結果を表1に示す。
【0079】
【実施例4】〔塗料組成物の調製〕実施例1と同様にし
て調製された光硬化性塗料組成物に、さらに、着色剤と
して、ステインN CB色を3重量部加え、撹拌し、光
硬化性塗料組成物を調製した。 〔プレコートフィルムの調製および木質造作材の調製〕
上記光硬化性塗料組成物を用い、実施例1と同様にし
て、プレコートフィルム、木質造作材を調製した。
【0080】上記のようにして得られたプレコートフィ
ルムが貼られた木質造作材について、仕上がり外観(表
面平滑性)、汚染除去性(A)、(B)の評価を、上記
方法に従って行なった。その結果を表1に示す。
【0081】
【実施例5】〔塗料組成物の調製〕実施例1において、
カヤラッドARC−87(商品名)[日本化薬(株)製
のウレタンアクリレート樹脂]を30重量部から20重
量部に変更し、かつ、KDFワニスU−2000(商品
名)[関東電化工業(株)製]を40重量部から50重
量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、光硬化
性塗料組成物を調製した。 〔プレコートフィルムの調製および木質造作材の調製〕
上記光硬化性塗料組成物を用い、実施例1と同様にし
て、プレコートフィルム、木質造作材を調製した。
【0082】上記のようにして得られたプレコートフィ
ルムが貼られた木質造作材について、仕上がり外観(表
面平滑性)、汚染除去性(A)、(B)の評価を、上記
方法に従って行なった。その結果を表1に示す。
【0083】
【実施例6】〔塗料組成物の調製〕実施例1において、
カヤラッドARC−87(商品名)[日本化薬(株)製
のウレタンアクリレート樹脂]を30重量部から40重
量部に変更し、かつ、KDFワニスU−2000(商品
名)[関東電化工業(株)製]を40重量部から25重
量部に変更し、酢酸ブチルを15重量部用いた以外は、
実施例1と同様にして、光硬化性塗料組成物を調製し
た。 〔プレコートフィルムの調製および木質造作材の調製〕
上記光硬化性塗料組成物を用い、実施例1と同様にし
て、プレコートフィルム、木質造作材を調製した。
【0084】上記のようにして得られたプレコートフィ
ルムが貼られた木質造作材について、仕上がり外観(表
面平滑性)、汚染除去性(A)、(B)の評価を、上記
方法に従って行なった。その結果を表1に示す。
【0085】
【比較例1】〔塗料組成物の調製〕実施例1において、
カヤラッドARC−87(商品名)[日本化薬(株)
製]、KDFワニスU−2000(商品名)[関東電化
工業(株)製]、ビームセット770(商品名)[荒川
化学工業(株)製]、アロニックスM−400(商品
名)[東亞合成(株)製]の配合量をそれぞれ40重量
部、0重量部、25重量部、25重量部に変更した以外
は、実施例1と同様にして、光硬化性塗料組成物を調製
した。 〔プレコートフィルムの調製および木質造作材の調製〕
上記光硬化性塗料組成物を用い、実施例1と同様にし
て、プレコートフィルム、木質造作材を調製した。
【0086】上記のようにして得られたプレコートフィ
ルムが貼られた木質造作材について、仕上がり外観(表
面平滑性)、汚染除去性(A)、(B)の評価を、上記
方法に従って行なった。その結果を表1に示す。
【0087】
【比較例2】〔塗料組成物の調製〕実施例1において、
カヤラッドARC−87(商品名)30重量部の代わり
にシコウUV−6630B(商品名)[日本合成化学社
製のウレタンアクリレート]70重量部を用い、かつ、
KDFワニスU−2000(商品名)[関東電化工業
(株)製]の配合量を0重量部に変更した以外は、実施
例1と同様にして、光硬化性塗料組成物を調製した。 〔プレコートフィルムの調製および木質造作材の調製〕
上記光硬化性塗料組成物を用い、実施例1と同様にし
て、プレコートフィルム、木質造作材を調製した。
【0088】上記のようにして得られたプレコートフィ
ルムが貼られた木質造作材について、仕上がり外観(表
面平滑性)、汚染除去性(A)、(B)の評価を、上記
方法に従って行なった。その結果を表1に示す。
【0089】
【比較例3】〔塗料組成物の調製〕フッ素樹脂としてK
DFワニス H−1000(商品名)[関東電化工業
(株)製]90重量部、酢酸ブチル5重量部、艶消し剤
として、ミズカシールP−802Y(商品名)[水澤化
学工業(株)製]5重量部を加え、撹拌し、主剤を調製
した。さらに、イソシアネートとしてコロネートHX
(商品名)[日本ポリウレタン社製]を主剤に対して
8:1(主剤:イソシアネート)の混合比で加え、撹拌
し、フッ素ウレタン樹脂組成物を調製した。 〔プレコートフィルムの調製および木質造作材の調製〕
実施例1において、上記フッ素ウレタン樹脂組成物を用
い、グラビアコーターのラインスピードを5m/分に変
更した以外は、実施例1と同様にして、プレコートフィ
ルム、木質造作材を調製した。
【0090】上記のようにして得られたプレコートフィ
ルムが貼られた木質造作材について、仕上がり外観(表
面平滑性)、汚染除去性(A)、(B)の評価を、上記
方法に従って行なった。その結果を表1に示す。
【0091】
【比較例4】〔塗料組成物の調製〕アクリル樹脂として
アクリディックDL−967(商品名)[大日本インキ
社製]60重量部、メラミン樹脂としてサイメル202
(商品名)[三井サイテック社製]30重量部、触媒と
してリン酸系のキャタリスト296−9(商品名)[三
井サイテック社製]0.5重量部、艶消し剤としてガン
ツパールGM−0401S(商品名)[ガンツ化成社
製]10重量部を加え、撹拌し、アクリルメラミン樹脂
組成物を調製した。 〔プレコートフィルムの調製および木質造作材の調製〕
上記アクリルメラミン樹脂組成物を用い、実施例1と同
様にして、プレコートフィルム、木質造作材を調製し
た。
【0092】上記のようにして得られたプレコートフィ
ルムが貼られた木質造作材について、仕上がり外観(表
面平滑性)、汚染除去性(A)、(B)の評価を、上記
方法に従って行なった。その結果を表1に示す。
【0093】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧 和 夫 滋賀県野洲郡野洲町字三上2306番地の7 中国塗料株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AK07B AK17A AK17E AK17J AK25A AK25E AK25J AK52A AK52E AK52J AL01A AL01E AL05A AL05E AT00B BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D BA10E BA13 CA13A CA13E CA30A CA30E CB00C CC00A CC00E DG10D EH46 EH46A EJ54 GB07 GB90 JB14A JB14E JK12 JK15 JL06 JL14D JN26A JN26E 4J038 FA232 FA251 FA261 FA271 FA281 KA03 KA08 PC08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エネルギー線硬化性(メタ)アクリ
    レート樹脂と、(B)分子内に、少なくとも、フッ素含
    有オレフィンから誘導される成分単位(b1)と重合性
    不飽和基含有シリコーンから誘導される成分単位(b
    2)とを含有する、エネルギー線重合性不飽和基を含有
    するエネルギー線硬化性フッ素含有樹脂と、(C)エネ
    ルギー線重合開始剤と、必要により、(D)着色顔料と
    を含有してなることを特徴とするエネルギー線硬化性塗
    料用組成物。
  2. 【請求項2】前記エネルギー線硬化性フッ素含有樹脂
    (B)が、その分子内に、少なくとも、フッ素含有オレ
    フィンから誘導される成分単位(b1)、重合性不飽和
    基含有シリコーンから誘導される成分単位(b2)、お
    よび水酸基含有不飽和エーテルもしくはエステルから誘
    導される成分単位(b3)を含有する共重合体(1)
    と、重合性不飽和基を有するイソシアネート(2)との
    反応により形成される、エネルギー線重合性不飽和基を
    含有するエネルギー線硬化性フッ素含有樹脂であること
    を特徴とする請求項1に記載のエネルギー線硬化性塗料
    用組成物。
  3. 【請求項3】前記成分(A)、成分(B)、成分(C)
    および成分(D)の他に、さらに、(E)(メタ)アク
    リレート系モノマーを含有していることを特徴とする請
    求項1に記載のエネルギー線硬化性塗料用組成物。
  4. 【請求項4】前記エネルギー線硬化性(メタ)アクリレ
    ート樹脂(A)が、エポキシ(メタ)アクリレート、ウ
    レタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)ア
    クリレートまたはポリエーテル(メタ)アクリレートを
    重合して形成されるエネルギー線硬化性樹脂であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエネルギ
    ー線硬化性塗料用組成物。
  5. 【請求項5】前記成分(A)、成分(B)、成分(C)
    および成分(D)の他に、さらに、(F)艶消し剤を含
    有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載のエネルギー線硬化性塗料用組成物。
  6. 【請求項6】前記エネルギー線硬化性(メタ)アクリレ
    ート樹脂(A)が光硬化性(メタ)アクリレート樹脂で
    あり、前記エネルギー線重合性不飽和基を含有するエネ
    ルギー線硬化性フッ素含有樹脂(B)が光重合性不飽和
    基を含有する光硬化性フッ素含有樹脂であり、前記エネ
    ルギー線重合開始剤(C)が光重合開始剤であることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエネルギー
    線硬化性塗料用組成物。
  7. 【請求項7】プレコートフィルムの製造の際に、プレコ
    ート用塗料として用いられることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載のエネルギー線硬化性塗料用組成
    物。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれかに記載のエネルギ
    ー線硬化性塗料用組成物から形成されてなることを特徴
    とする硬化塗膜。
  9. 【請求項9】ポリプロピレンフィルムと、そのフィルム
    表面に請求項1〜6のいずれかに記載のエネルギー線硬
    化性塗料用組成物から形成した硬化塗膜とからなること
    を特徴とするプレコートフィルム。
  10. 【請求項10】さらに、前記エネルギー線硬化塗膜とは
    反対側のポリプロピレンフィルム表面に、接着剤層と剥
    離紙がこの順で積層されていることを特徴とする請求項
    9に記載のプレコートフィルム。
  11. 【請求項11】さらに、前記エネルギー線硬化塗膜とは
    反対側のポリプロピレンフィルム表面に接着剤を塗布し
    ながら請求項9に記載のプレコートフィルムを接着する
    方法。
  12. 【請求項12】請求項9に記載のプレコートフィルムが
    接着された基材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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