JP2003165187A - コンクリート面被覆用防食パネル - Google Patents

コンクリート面被覆用防食パネル

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JP2003165187A
JP2003165187A JP2001365440A JP2001365440A JP2003165187A JP 2003165187 A JP2003165187 A JP 2003165187A JP 2001365440 A JP2001365440 A JP 2001365440A JP 2001365440 A JP2001365440 A JP 2001365440A JP 2003165187 A JP2003165187 A JP 2003165187A
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Tsutomu Sugie
勉 杉江
Seiji Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で作業性に優れ、コンクリートとの接着
力に優れ、しかも長期安定性に優れたコンクリート面被
覆用防食パネルを提供することを目的とする。 【解決手段】 繊維補強されたポリオレフィン系樹脂か
らなる芯材と、この芯材の両面に一体化された耐食性樹
脂フィルムとを有する。このような構成のパネルによっ
てコンクリート表面が覆われることで、耐食性を有した
構造物が構築される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート構造
物を保護するコンクリート面被覆用防食パネルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物の中でも、下水道施
設や家畜糞尿処理施設等のように、厳しい環境条件下で
使用されるものには、防食処理が施される。防食工法と
しては、主に塗装工法が行われているが、この塗装工法
について従来の実績では、塗装皮膜のピンホール等の問
題があり、5年程度というような短い期間で腐食が発生
し、再び補修工事を行わねばならない状況が見られる。
【0003】そこで、塗装工法に代わり、ビニルエステ
ル樹脂系などのレジンコンクリート板や、ガラス繊維補
強不飽和ポリエステルなどのFRP板等を利用した成型
板形式の防食被覆工法(シートライニング)が注目され
始めている。しかし、これらはいずれも板の重量が重く
作業性に問題がある。一方、長期に耐酸・耐アルカリ性
を有するポリオレフィン系樹脂製で約1mm程度の厚み
のシートを防食に使用するものが提案されている。ポリ
エチレンやポリプロピレン等で代表されるポリオレフィ
ンシートは、コンクリートとの付着をとるために、シー
トに多数の突起部を設けている。しかし、これらのシー
トの熱膨張率がコンクリートのそれより10倍ほど大き
く、使用環境の温度変化による剥離や亀裂等により、コ
ンクリート構造物の長期にわたる安定性の問題をかかえ
ている。また、ポリオレフィンシートの目地部は熱融着
による処理が行われているが、検査が十分でない場合に
は、欠陥が生じやすい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、前記
問題点を解決し、軽量で作業性に優れ、コンクリートと
の接着力に優れ、しかも長期にわたる安定性に優れたコ
ンクリート面被覆用防食パネルを提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のコンクリート面被覆用防食パネルは、以下
の構成を有する。
【0006】(1)繊維補強されたポリオレフィン系樹
脂からなる芯材と、この芯材の両面に一体化された耐食
性樹脂フィルムとを有することを特徴とするコンクリー
ト面被覆用防食パネル。
【0007】(2)芯材が、組成―質量比がガラス短繊
維/ポリオレフィン系樹脂=30〜70/70〜30で
あり、目付が1000〜6000g/m2であり、密度
が0.4〜1.2g/cm3である材料にて形成されて
いることを特徴とするコンクリート面被覆用防食パネ
ル。
【0008】(3)片面側の耐食性樹脂フィルムの表面
に表面エネルギーを増加させる処理が施されていること
を特徴とするコンクリート面被覆用防食パネル。上記の
ように構成されたコンクリート面被覆用防食パネルは、
軽量で、しかも長期にわたる安定性に優れている。従っ
て、この防食パネルを用いてコンクリートの表面を覆っ
た防食パネル被覆コンクリート構造物は、厳しい環境下
でも長期間保護される。
【0009】また、コンクリート面被覆用防食パネルの
厚みが1〜9mmであり、建研式接着力試験機を用いて
測定された前記パネルとコンクリート間との接着力が
0.2N/mm2以上であることがより好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のコンクリート面被覆用防食パネルは、繊
維補強されたポリオレフィン系樹脂からなる芯材と、こ
の芯材の両面に一体化された耐食性樹脂フィルムとを有
するものであり、接着剤等を使用してコンクリート面の
被覆に供するためのものである。以下、「コンクリート
面被覆用防食パネル」を単に「防食パネル」と称す。
【0011】まず、繊維補強されたポリオレフィン系樹
脂からなる芯材について説明する。補強のための繊維と
しては、ガラス短繊維、炭素短繊維などの高い曲げ弾性
率を有する短繊維素材が使用できる。ガラス短繊維であ
れば、繊維径6〜20μm、繊維長6〜30mmのもの
が、芯材の曲げ強度/弾性率の確保ならびに密度確保の
ために有効である。
【0012】マトリックス樹脂としては、ポリオレフィ
ン系樹脂が使用され、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンあるいはその共重合体などが挙げられる。これら
短繊維/樹脂からなる芯材原料の製造方法は、特許第2
971161号などに記載されている。この文献におい
ては、比重、形状の異なる材料を均一に混合するため
に、いわゆる湿式抄紙法が採用されている。例えば、繊
維径6〜20μm、繊維長6〜30mmのガラス短繊維
と、粒子径20〜200メッシュの樹脂とを水中に均一
分散した液をつくり、これをメッシュベルトに連続して
抄いてシート状物を形成させた後、脱水、乾燥、巻き取
りを行う。これにより短繊維と樹脂とが均質な状態を維
持したままの原料シート(ウエブ)が得られる。この方
法の利点は、用いたガラス短繊維が開繊状態で繊維長を
維持できる点にある。そして、得られた原料シートに熱
プレス法を適用することにより、パネル状の芯材を製造
することができる。なお、ガラス短繊維の損傷を伴わず
に芯材の密度を調整可能であれば、湿式抄紙法以外の方
法を使用することもできる。
【0013】補強のための繊維としてガラス短繊維を用
いる場合は、ガラス短繊維とポリオレフィン系樹脂との
配合割合が、質量比で、ガラス短繊維/ポリオレフィン
系樹脂=30〜70/70〜30の範囲であることが好
ましい。
【0014】芯材の目付は、1000g/m2〜600
0g/m2の範囲であるのが好ましい。芯材の密度は
0.4g/cm3〜1.2g/cm3の範囲であるのが好
ましい。この芯材の密度の調整は、湿式抄紙法により得
た原料シートの場合は、この原料シートを使用したポリ
オレフィン系樹脂の軟化温度以上の温度で半溶融あるい
は溶融状態に予熱、加熱プレスを行った後に、使用した
補強用繊維の曲げ弾性回復力(自己復元力)を利用して
冷却ゾーンでクリアランスを調整したうえで、冷却固化
させることにより、行うことができる。このようにする
と、同時に、所望のパネル厚みとすることができる。熱
プレス工程は、加熱―冷却を連続して行える連続プレス
法、半連続プレス法、バッチプレス法のいずれでもよ
い。しかし、生産性の観点からは、半連続・連続法が好
ましい。
【0015】次に、防食層を構成する材料としての耐食
性樹脂フィルムについて説明する。コンクリート製の下
水道施設における水槽の内面や天井面は、コンクリート
にとって有害な酸性溶液、雰囲気に曝される。そこで耐
食性樹脂フィルムとしては、耐薬品性、特に耐酸性に優
れた、ポリエチレン、ポリプロピレン、その共重合フィ
ルム・シートを、好適に使用することができる。その厚
みは、0.1mm〜1.5mmが好適である。
【0016】フッ素系樹脂からなるフィルム・シート
も、耐食性樹脂フィルムとして使用することができる。
例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フ
ッ化エチレンプロピレンコポリマー(FEP)、テトラ
フルオロエチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテ
ルコポリマー(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチ
レン(PCTFE)、エチレン・テトラフルオロエチレ
ンコポリマー(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(P
VDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)等が挙げられ
る。これらフッ素系樹脂からなるフィルム・シートは、
単独あるいはポリエチレンやポリプロピレンなどと予め
積層ラミネートしたフィルム・シートとして、用いるこ
とができる。そして、このフィルム・シートを、上述の
芯材の熱プレス時または別工程において芯材と一体化さ
せることで、防食層を形成することができる。
【0017】パネル状の芯材の表側には、腐食環境下で
の耐腐食性を付与するために、上記の耐食性樹脂フィル
ムが設けられる。また、パネル状の芯材の裏側すなわち
コンクリート側の面にも、浸透水やコンクリートに起因
するアルカリ水溶液の影響があるため、このアルカリ水
溶液の芯材への浸透を防止するために、防食層として、
同様に耐食性樹脂フィルムを設ける。これにより、コン
クリートに起因するアルカリ性溶液への耐性を持つ耐食
性樹脂フィルム層が形成される。このような耐アルカリ
性のある材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、その共重合フィルム・シートなどを好適に使用する
ことができる。その厚みは、0.1mm〜1.5mmが
好適である。
【0018】本発明の防食パネルでコンクリート面を被
覆する際には、接着剤が使用される。このときの接着剤
との接着力を高めるために、防食パネルの片側面、すな
わちコンクリート側にあたる面の耐食性樹脂フィルム面
に表面エネルギーを増加させる処理が施されることが好
ましい。
【0019】このような表面処理は特に限定されるもの
ではないが、例えば、フィルムの表面にプラズマ処理の
ような物理的処理を施して、フィルム表面に酸素基等を
導入することによりフィルムを改質する方法が挙げられ
る。プラズマ処理を行う際の放電処理としては、ダイレ
クトフレームプラズマ、コロナ放電、グロー放電などが
適宜使用できる。これらのプラズマ処理のうち、経済的
には低温プラズマ処理が好ましい。
【0020】また、プライマーの一種であるカプリング
剤でその有機官能基をフィルム表面と結合させるような
化学的処理方法が挙げられる。具体的には、カップリン
グ剤を含むコーテング剤をフィルムの表面に塗布し、乾
燥あるいは脱溶媒後、フィルムの表面に厚さ1〜10μ
mの皮膜を形成することで、容易にフィルムの表面処理
を行える。カップリング剤を含むコーティング剤として
は、ポリエチレン、ポリプロピレンの変性樹脂でカルボ
ニル基、カルボン酸基、エステル基、水酸基、アミノ基
などを含むものを揮発性有機溶媒に溶かした溶液などが
挙げられるが、環境面から変性樹脂の水エマルジョンを
用いることが好ましい。コーティング剤が水性である
と、その表面張力すなわち表面エネルギーが溶剤ベース
のものより高いため、フィルム表面との接着力を高める
効果が著しくなる。上記の表面処理はフィルム段階で行
っても良く、パネルを形成した後に行っても良い。
【0021】接着剤としては、コンクリートの表面やそ
れをモルタルで修復した表面の凹凸やゆがみをカバーす
るために、弾力性のあるものが好ましい。このような接
着剤としては、エポキシ樹脂系接着剤、ブチルゴムなど
のゴム系の接着剤、接着フィルム(シート)などを用い
ることができるが、中でもエポキシ樹脂系の接着剤が好
適に使用できる。接着剤の使用量は、300g/m2
1500g/m2の範囲であることが好適である。ま
た、接着剤の使用に先立ち、必要に応じて、コンクリー
トの表面やそれをモルタルで修復した表面にエポキシ樹
脂系プライマーを塗布しても良い。
【0022】以上において説明した防食パネルの製造方
法においては、原料シート(ウエブ)、防食層を構成す
る耐食性樹脂フィルム、芯材の他の面(裏面)を構成す
るフィルムを積層して、加熱プレスすることにより芯材
の形成及びフィルムとの一体化を同時に行う方法が、最
も経済的で好ましい。しかし、芯材の形成やフィルムと
の一体化を工程別に実施することもできる。
【0023】このようにして得られたパネルは、その厚
みが1〜9mmの範囲であることが好ましい。パネルの
厚みが1mmよりも薄いと、繊維補強された芯材のもつ
熱寸法安定効果すなわち熱膨張率の抑制効果が十分でな
く、パネルの熱膨張率が高くなる。一方、パネルの厚み
が9mmを超えると、パネルの重量が大きくなり、パネ
ルをコンクリートに接着材で接合する際の施工性が悪く
なる。
【0024】次に、上述のコンクリート面被覆用防食パ
ネルを用いたコンクリート面の被覆工事について説明す
る。工事の対象としては、新設の場合と既存設備の補修
の場合とがある。以下、既存設備の補修を例に挙げてそ
の作業手順を説明するが、本発明はこの方法にのみ限定
されるものではない。 (1)腐食・劣化部の除去:コンクリート劣化部を高圧
水洗浄やハツリにより除去する。 (2)コンクリートの補修:劣化部の清掃を行なった後
に、モルタル等を用いて、吹き付けや左官等で欠陥面の
補修を行なう。必要に応じて、プライマー等を塗布す
る。 (3)防食パネルの設置:防食パネルの裏面全体に接着
材を塗布し、事前に計画した割付図に基づいて、所定の
位置に貼り付ける。 (4)目地部処理:パネル間の隙間(目地部)には、防
食性能を有したシーリング材を充填させる。
【0025】このように腐食のおそれのある、あるいは
腐食されたコンクリート躯体の表面に、上述の防食パネ
ルおよびその施工法を適用することにより、防食性に優
れた防食パネル被覆コンクリート構造物を提供できる。
この防食パネルで被覆されたコンクリート構造物におい
て、防食パネルとコンクリート間の接着力としては、建
研式接着力試験機を用いて測定された接着力が0.2N
/mm2以上の性能を有することが好ましい。腐食環境
下の施設/箇所としては、硫化水素の発生のおそれのあ
る下水道施設の貯水槽、塩素やオゾンが溶け込んだ水に
曝されるプール、下水または鉱山等の廃液を含む河川ま
たは水路、海浜地区、あるいは温泉地域などのように腐
食性ガス、酸性雨や硫黄分の多い環境での使用、産業用
の洗浄水や廃液などの貯水槽、家畜糞尿処理場などが挙
げられる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこの実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0027】まず、コンクリート面被覆用防食パネルに
ついて説明する。コンクリート面被覆用防食パネルを構
成する各材料は下記のように構成した。なお、パネルサ
イズは幅0.5m、長さ1m、厚み6mmとした。
【0028】芯材の材料として直径13μm、長さ13
mmのガラス短繊維と、50〜100メッシュ粒度のポ
リプロピレン粉末とを用い、ガラス短繊維とポリプロピ
レン粉末との配合割合を質量比で50/50として、湿
式抄紙法により得た目付が2800g/m2の原料シー
ト(ウエブ)を用いた。
【0029】次に、耐食性樹脂フィルムとしては、厚さ
1mmのポリプロピレンフィルム(シート)を芯材の両
面に使用した。上記原料シート(ウエブ)の両面に耐食
性樹脂フィルムをが積層されるようにして、ダブルベル
トプレス機を用いて連続プレス法により一体成形を行っ
た。その条件としては、予熱の後、加熱ゾーンで200
℃の条件で連続熱プレスし、引き続き、冷却ゾーンでベ
ルト間のクリアランス調整を行い、冷却固化させて板厚
が6mmで芯材密度0.7g/cm3のパネルを得た。
【0030】このパネルの片面(上面)にコロナ放電ラ
ンプを用いてプラズマ処理し、引き続き、変性オレフィ
ン樹脂の水エマルジョンをコートし、乾燥ゾーンで加熱
・乾燥して、パネルを作成した。
【0031】得られたパネルを、幅0.5m、長さ1m
に切断した。端面(小口)の処理として、上述のポリプ
ロピレンフィルム(シート)を6mm幅にカットしたも
のを、ポリオレフィン系のホットメルト樹脂を用いて温
度200℃で貼り付け、防食パネルを補修用の施工に準
備した。
【0032】また、上記の防食パネルを用いて既設施設
の補修を行った。まず、腐食したコンクリート部を15
0MPaの超高圧水で除去し、ポリマーセメントモルタ
ルを吹き付けて欠損部の補修を行なった。仕上げ面にエ
ポキシ樹脂系プライマーを塗布した。シリコーン変性エ
ポキシ弾性接着剤を500g/m 2をコンクリート面被
覆用防食パネルに塗布し、コンクリート仕上げ面に貼り
付け、目地部にシリコーン樹脂でシーリングを行い、防
食パネル被覆コンクリート構造物を完成させた。
【0033】得られた防食パネル被覆コンクリート構造
物は、耐腐食性や熱寸法安定性に優れており、腐食環境
下に曝されても、長期間に渡って安定性に優れたものと
なった。
【0034】別途、接着試験を行うために、上記と同様
のコンクリート仕上げ面に30cm角の防食パネルをシ
リコーン変性エポキシ弾性接着剤を用いて接着固定し、
1週間後にコンクリートと防食パネル間の接着力を建研
式接着力試験機を用いて測定したところ、その接着力は
7N/mm2であった。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によると、パネルの
芯材を繊維補強されたポリオレフィン系樹脂にて形成し
たため、このパネルを軽量で熱寸法安定性に優れたもの
とすることができ、従って、コンクリートに接合する作
業が容易で安全性に優れているる。また、この防食性パ
ネルにて表面を覆われたコンクリート面被覆用防食パネ
ル被覆コンクリートは、使用環境の温度変化による剥離
や亀裂などがなく、厳しい環境条件の下でも長期にわた
る安定性を有するものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 昌史 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 池谷 純一 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 杉江 勉 大阪府大阪市中央区南船場1丁目18番17号 ユニチカグラスファイバー株式会社内 (72)発明者 鈴木 精二 大阪府大阪市中央区南船場1丁目18番17号 ユニチカグラスファイバー株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AE01D AG00A AK01B AK01C AK03A AK07 BA03 BA06 BA10B BA10C DG03A DH02A GB07 JA13A JB02 JB02B JB02C YY00A 4G028 FA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維補強されたポリオレフィン系樹脂か
    らなる芯材と、この芯材の両面に一体化された耐食性樹
    脂フィルムとを有することを特徴とするコンクリート面
    被覆用防食パネル。
  2. 【請求項2】 芯材が、組成―質量比がガラス短繊維/
    ポリオレフィン系樹脂=30〜70/70〜30であ
    り、目付が1000〜6000g/m2であり、密度が
    0.4〜1.2g/cm3である材料にて形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のコンクリート面被覆
    用防食パネル。
  3. 【請求項3】 片面側の耐食性樹脂フィルムの表面に表
    面エネルギーを増加させる処理が施されていることを特
    徴とする請求項1または2記載のコンクリート面被覆用
    防食パネル。
  4. 【請求項4】 コンクリートの表面が請求項1〜3まで
    のいずれか1項に記載のコンクリート面被覆用防食パネ
    ルにて覆われていることを特徴とする防食パネル被覆コ
    ンクリート構造物。
  5. 【請求項5】 コンクリート面被覆用防食パネルの厚み
    が1〜9mmであり、建研式接着力試験機を用いて測定
    された前記防食パネルとコンクリート間の接着力が0.
    2N/mm2以上であることを特徴とする請求項4記載
    の防食パネル被覆コンクリート構造物。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7066236B1 (ja) * 2021-10-04 2022-05-13 大泰化工株式会社 コンクリートの防食方法

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