JP2003161379A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JP2003161379A
JP2003161379A JP2001358888A JP2001358888A JP2003161379A JP 2003161379 A JP2003161379 A JP 2003161379A JP 2001358888 A JP2001358888 A JP 2001358888A JP 2001358888 A JP2001358888 A JP 2001358888A JP 2003161379 A JP2003161379 A JP 2003161379A
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Japan
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valve body
iron core
valve
movable iron
solenoid
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JP2001358888A
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English (en)
Inventor
Naoki Ichikawa
直樹 市川
Yuji Kotake
祐治 小竹
Haruhiko Kurino
治彦 栗野
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Kajima Corp
Senqcia Corp
Toyooki Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kajima Corp
Toyooki Kogyo Co Ltd
Hitachi Metals Techno Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁弁における構成部材の衝突を無くして、
当該電磁弁での打音の発生や構成部材の損傷を無くすこ
と。 【解決手段】 ソレノイド110への通電時には、その
通電にて得られる吸引力で可動鉄心123を固定鉄心1
21に向けて吸引して、可動鉄心123と係合する弁体
125を弾性体127,129の弾性力に抗して作動位
置に移動させることで、弁体125にて流路75,76
間を連通または遮断し、ソレノイド110への非通電時
には、弾性体127,129の弾性力により弁体125
を可動鉄心123とともに原位置に復帰移動させること
で、弁体125にて流路間を遮断または連通する電磁弁
において、弁体125および可動鉄心123の移動量に
対する前記弾性力の変化特性線と前記吸引力の変化特性
線が弁体125および可動鉄心123の移動可能範囲内
にて交差するように設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々な油圧回路ま
たは空気圧回路に組み込まれて使用される電磁弁に係
り、特に、ソレノイドへの通電、非通電(ON・OF
F)により、弁体を作動位置、原位置に移動させて、弁
体にて流路間を連通遮断する電磁弁(二位置電磁弁)に
関する。
【0002】
【従来の技術】電磁弁の一つとして、ソレノイドへの通
電時には、その通電にて得られる吸引力で可動鉄心を固
定鉄心に向けて吸引して、前記可動鉄心と係合する弁体
を弾性体の弾性力に抗して作動位置に移動させること
で、前記弁体にて流路間を連通または遮断し、前記ソレ
ノイドへの非通電時には、前記弾性体の弾性力により前
記弁体を前記可動鉄心とともに原位置に復帰移動させる
ことで、前記弁体にて流路間を遮断または連通する電磁
弁があり、例えば、実開昭48−73320号公報に示
されている。
【0003】実開昭48−73320号公報に示されて
いる電磁弁においては、弾性体として2個のばねが採用
されていて、一方のばねが弁体の原位置から作動位置
(弁体が弁座に着座する位置)までの全ストロークにて
機能し、他方のばねが弁体の中間位置から作動位置まで
のストロークにて機能するように設定されている。した
がって、この電磁弁においては、弁体が弁座に着座する
際の急激な衝突を防止することができて、当該電磁弁で
の打音の発生や構成部材の損傷を抑制することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の電磁弁では、各ばねの弾性力がソレノイドへの通電に
よって得られる吸引力より小さく設定されていて、両ば
ねが機能している際の弾性力(両ばねの合力)でもソレ
ノイドへの通電によって得られる吸引力を上回ることは
ない。したがって、この電磁弁においては、ソレノイド
への通電時において、構成部材の急激な衝突を防止する
ことができて、当該電磁弁での打音の発生や構成部材の
損傷を抑制することができるものの、構成部材の衝突を
無くして、当該電磁弁での打音の発生や構成部材の損傷
を無くすことはできない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した問題
に対処すべくなされたものであり、ソレノイドへの通電
時には、その通電にて得られる吸引力で可動鉄心を固定
鉄心に向けて吸引して、前記可動鉄心と係合する弁体を
弾性体の弾性力に抗して作動位置に移動させることで、
前記弁体にて流路間を連通または遮断し、前記ソレノイ
ドへの非通電時には、前記弾性体の弾性力により前記弁
体を前記可動鉄心とともに原位置に復帰移動させること
で、前記弁体にて流路間を遮断または連通する電磁弁に
おいて、前記弁体および前記可動鉄心の移動量に対する
前記弾性力の変化特性線と前記吸引力の変化特性線が前
記弁体および前記可動鉄心の移動可能範囲内にて交差す
るように設定したことに特徴がある。
【0006】この場合において、前記弾性体の弾性力
を、前記弁体の原位置から作動位置までの全ストローク
にて機能する第1弾性体の第1弾性力と、前記弁体の中
間位置から作動位置までのストロークにて機能する第2
弾性体の第2弾性力とで構成し、前記第1弾性力を前記
吸引力より小さく設定し、前記弁体および前記可動鉄心
の移動量に対する前記第1弾性力の変化率を小さく設定
し、前記弁体および前記可動鉄心の移動量に対する前記
第2弾性力の変化率を大きく設定することも可能であ
る。
【0007】
【発明の作用・効果】本発明による電磁弁においては、
弁体および可動鉄心の移動量に対する弾性力の変化特性
線と吸引力の変化特性線が弁体および可動鉄心の移動可
能範囲内にて交差するように設定したため、この交差す
る点では弾性力と吸引力が平衡して弁体および可動鉄心
が停止する。したがって、弾性力の変化特性線と吸引力
の変化特性線が交差する点にて、弁体が作動位置に保持
されるように設定するとともに、可動鉄心と固定鉄心間
に所定の隙間が形成されるように設定することにより、
当該電磁弁での構成部材の衝突を無くして、当該電磁弁
での打音の発生や構成部材の損傷を無くすことができ
る。
【0008】また、本発明による電磁弁において、弾性
体の弾性力を、弁体の原位置から作動位置までの全スト
ロークにて機能する第1弾性体の第1弾性力と、弁体の
中間位置から作動位置までのストロークにて機能する第
2弾性体の第2弾性力とで構成し、第1弾性力を吸引力
より小さく設定し、弁体および可動鉄心の移動量に対す
る第1弾性力の変化率を小さく設定し、弁体および前記
可動鉄心の移動量に対する第2弾性力の変化率を大きく
設定した場合には、弾性力の変化特性線と吸引力の変化
特性線との交差角を大きくすることが可能である。
【0009】このため、この電磁弁においては、ソレノ
イドに印加される電圧の変動等による吸引力の増減変動
に対して、弾性力の変化特性線と吸引力の変化特性線と
の交差点(弁体の作動位置)が弁体および可動鉄心の移
動方向に変移する変移量を小さくすることが可能であ
る。したがって、弁体による流路間の連通または遮断の
精度低下を軽減して、良好な弁作動を得ることが可能で
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1は本発明による電磁弁すな
わち電磁操作式パイロット弁Vを組み込んだ制振用油圧
ダンパの油圧回路を示したものであり、この制振用油圧
ダンパは、例えば建物における制振対象物または基盤に
取付けられるシリンダ11と、このシリンダ11を液密
的かつ軸方向へ往復動可能に貫通して基盤または制振対
象物に取付けられるピストンロッド13と、シリンダ1
1内にてピストンロッド13に一体的に設けられてシリ
ンダ11内に第1作動室15と第2作動室17を形成し
ピストンロッド13とともに往復動するピストン19を
備えている。
【0011】また、制振用油圧ダンパは、両作動室1
5,17間での作動油の流通を制御する一対のパイロッ
ト操作式開閉弁A,Bを備えるとともに、これらの開閉
弁A,Bとは別に両作動室15,17間での作動油の流
通を制御する一対のチェック弁21,23、一対の絞り
25,27、一対のリリーフ弁29,31およびアキュ
ムレータ33と絞り35および断電時開放弁37とを備
えている。
【0012】各チェック弁21,23は、各絞り25,
27に対して並列に設けられていて、アキュムレータ3
3から各作動室15,17への作動油の流れを許容し、
各作動室15,17からアキュムレータ33への作動油
の流れを阻止するようになっている。各絞り25,27
は、作動油の流れ(アキュムレータ33に向けての流
れ)を制限して許容するようになっている。
【0013】各リリーフ弁29,31は、各絞り25,
27に対して直列に設けられていて、両作動室15,1
7間での作動油の流動を制御して所定速度以上の揺れに
対しては速度にほぼ無関係な略一定の減衰力が得られる
ようにするためのものであり、互いに逆向きに設けられ
ていることを除いて同一構成であって、設定値にてリリ
ーフ作動して作動油をアキュムレータ33に向けて流す
(逃がす)ようになっている。なお、各リリーフ弁2
9,31がリリーフ作動しない領域においては、両作動
室15,17間での作動油の流動が両パイロット操作式
開閉弁A,Bによって制御されて、建物の揺れの速度に
応じた減衰力が得られる。
【0014】断電時開放弁37は、停電等の断電時(通
電異常時)に機能する電磁開閉弁であり、パイロット操
作式開閉弁A,Bに対して並列に設けられていて、通常
時には通電によりソレノイド37aが励磁されて閉状態
にあり、シリンダ11の両作動室15,17間の連通を
遮断する。また、停電等の断電時には非通電によりソレ
ノイド37aが非励磁となって開作動し、シリンダ11
の両作動室15,17間を絞り35を介して連通する。
【0015】パイロット操作式開閉弁A,Bは、互いに
逆向きに設けられていることを除いて同一構成であっ
て、両作動室15,17間での作動油の流通を制御して
減衰力を発生させるものであり、一方の開閉弁Aを例と
して図1、図2及び図3に示したように、ブロック4
1、スリーブ43及びプラグ45等によって構成した弁
本体47と、この弁本体47に組付けた主弁体であるポ
ペット弁体51、固定絞り52、可変絞り弁53および
電磁操作式パイロット弁Vと、ポペット弁体51に組付
けた絞り61と第1,第2逆止め弁63,65を備えて
いる。
【0016】弁本体47のブロック41は、第1作動室
15に接続された主流路71と、第2作動室17に接続
された主流路73を有するとともに、パイロット流路7
5,76を有している。弁本体47のスリーブ43は、
図3に示したように、主流路71に連通する小径孔77
と主流路73に連通する大径孔79とを弁座81を介し
て連設してなるもので、プラグ45とともにブロック4
1に液密的に組付けられている。また、スリーブ43の
小径孔77には、ポペット弁体51の先端部に一体的に
形成した円錐形状の可動弁部83とによって可変絞りC
を構成する中径孔85が形成されている。
【0017】ポペット弁体51は、上記した可動弁部8
3を有するとともに、弁座81に着座・離座可能な円錐
形状の着座部87を有していて、大径孔79に軸方向へ
摺動自在に嵌挿されている。可動弁部83は、円錐角度
を15度程度とした円錐形状に形成されていて、図3に
示した状態でスリーブ43の小径孔77に所定の小隙間
をもって挿通されている。着座部87は、円錐角度を3
0度程度とした円錐形状に形成されていて、図3に示し
た状態で弁座81に着座している。
【0018】また、ポペット弁体51は、大径孔79に
軸方向へ摺動自在に嵌挿されることで、パイロット流路
75に連通する作用室88を背部に区画形成していて、
作用室88に収容したばね89によって弁座81に向け
て付勢されている。ばね89は、リテーナ91を介して
調整ねじ92に係合していて、ロックナット93を緩め
て調整ねじ92をプラグ45に対して進退させることに
よりばね力を調整可能となっている。
【0019】可変絞りCは、ポペット弁体51の着座部
87と弁座81間に形成される開口(着座部87が弁座
81から離座することで着座部87と弁座81間に形成
されて離座量に応じて面積が増大する開口)の面積増加
初期(ポペット弁体51が図3の状態から図4の状態に
移動するとき)において同開口を流れる作動油の流量を
規制する流量規制手段であり、スリーブ43の小径孔7
7および中径孔85(弁本体に形成した内孔)とポペッ
ト弁体51の可動弁部83とによって構成されている。
【0020】可変絞り弁53は、図2に示したように、
ロックナット95を緩めて調整ねじ96を進退させるこ
とにより進退操作可能な弁体97を備えていて、作用室
88と電磁操作式パイロット弁V間のパイロット流路7
5に介装されており、電磁操作式パイロット弁Vの開作
動時に作用室88から低圧側に流れる作動油の流量を制
御することにより、ポペット弁体51が開作動する際の
速度を調整するようになっている。
【0021】ポペット弁体51に組付けた絞り61と第
1逆止め弁63は、ポペット弁体51に設けられて小径
孔77と作用室88を接続する第1接続路62に直列に
配設されていて、小径孔77内の圧力が大径孔79内の
圧力より高圧である場合に小径孔77から作用室88に
向けて作動油を流し得るようになっている。
【0022】一方、ポペット弁体51に組付けた第2逆
止め弁65は、ポペット弁体51に設けられて大径孔7
9と作用室88を接続する第2接続路64に配設されて
いて、大径孔79内の圧力が小径孔77内の圧力より高
圧である場合に大径孔79から作用室88に向けて作動
油を流し得るようになっている。
【0023】電磁操作式パイロット弁Vは、図2および
図4に示したように、パイロット流路75,76に介装
された2ポート二位置電磁開閉弁であり、その開閉作動
は、図1に示したように、ピストン19と一体的に往復
動するピストンロッド13の軸方向移動(変位)を検出
するストロークセンサとシリンダ11の両作動室15,
17内油圧をそれぞれ検出する両圧力センサからの各検
出信号に基づいて弁開閉指令信号を出力する制御回路E
CUによって制御されるようになっている。
【0024】また、電磁操作式パイロット弁Vは、コイ
ルブロック114、固定鉄心121、可動鉄心123等
から構成するソレノイド110およびスプール弁体12
5を備えるとともに、第1ばね127、第2ばね129
および第3ばね131を備えていて、バルブスリーブ1
33に組付けられている。なお、バルブスリーブ133
は、弁本体47に液密的に嵌合されていて、ボルト(図
示省略)を用いて弁本体47に固着されている。
【0025】コイルブロック114は、ボビン111に
巻き回したコイル112と、このコイル112を収容す
る筒状ヨーク113と、この筒状ヨーク113およびコ
イル112とともに組付けられる板状ヨーク115を備
えていて、これらの部材がエポキシ樹脂で筒状に一体成
形されている。
【0026】固定鉄心121は、バルブスリーブ133
に螺合されていて、その軸心をピン135が軸方向へ移
動自在に貫通している。また、固定鉄心121の外端部
には、可動鉄心123を軸方向へ移動可能に収容する筒
状部材137と、これの外端部を閉塞する蓋部材139
がそれぞれ溶接で一体的に連結されていて、固定鉄心1
21、筒状部材137、蓋部材139等の外周にコイル
ブロック114を嵌合した状態で、蓋部材139にキャ
ップ141を螺合することで、コイルブロック114が
バルブスリーブ133に締め付け固定されている。
【0027】可動鉄心123は、固定鉄心121を貫通
するピン135の一端に当接係合していて、ピン135
を介してスプール弁体125の一端に当接係合してい
る。また、可動鉄心123は、コイル112への通電に
より固定鉄心121に向けて吸引されるようになってお
り、その吸引力は固定鉄心121、可動鉄心123、バ
ルブスリーブ133、筒状ヨーク113、板状ヨーク1
15等で構成される磁気回路にて生じるようになってい
る。
【0028】スプール弁体125は、バルブスリーブ1
33内に軸方向へ摺動可能に嵌合されていて、図4の左
半分に示した原位置ではパイロット流路75,76間の
連通を遮断し、図4の右半分に示した作動位置ではパイ
ロット流路75,76間を連通するものであり、第1ば
ね127および第2ばね129のばね力(弾性力)に抗
して作動位置に向けて移動可能とされている。このスプ
ール弁体125は、原位置にある状態にてリテーナ14
3を介して第1ばね127に係合し、原位置から作動位
置に向けて設定量以上に移動した状態にてリテーナ14
3を介して第1ばね127と第2ばね129に係合す
る。
【0029】第1ばね127は、スプール弁体125の
原位置から作動位置までの全ストロークにて機能するも
のであり、バルブスリーブ133の内端部に螺着したプ
ラグ145とリテーナ143間に所定の予備荷重を付与
して介装されていて、図5に示したように、そのばね力
F1をコイル112への通電により得られる吸引力Fo
より小さく設定(予備荷重を小さく設定)されるととも
に、スプール弁体125および可動鉄心123の移動量
に対するばね力F1の変化率を小さく設定(ばね定数を
小さく設定)されている。
【0030】第2ばね129は、スプール弁体125の
中間位置(作動位置側に寄った位置)から作動位置まで
のストロークにて機能するものであり、プラグ145と
リテーナ143間に予備荷重無しで介装されていて、図
5の仮想線に示したようにスプール弁体125および可
動鉄心123の移動量に対するばね力F2の変化率を大
きく設定(ばね定数を大きく設定)されている。
【0031】また、図5に示したように、スプール弁体
125および可動鉄心123の移動量に対する両ばね力
F1,F2の変化特性線と、ソレノイド110への通電
によって得られる吸引力Foの変化特性線が、スプール
弁体125および可動鉄心123の移動可能範囲(図4
にて、可動鉄心123とピン135とスプール弁体12
5が一体で、可動鉄心123が蓋部材139に当接する
位置からスプール弁体125がプラグ145に当接する
位置までの範囲)内にて交差するように設定されてい
る。
【0032】第3ばね131は、スプール弁体125が
作動位置から原位置に戻る際に無用に移動する(オーバ
ーシュートする)ことを防止するためのものであり、リ
テーナ147を介してリングプレート149に当接係合
していて、固定鉄心121とリテーナ147間に所定の
予備荷重を付与して介装されている。リングプレート1
49は、固定鉄心121とバルブスリーブ133間にて
僅かに軸方向へ移動可能であり、バルブスリーブ133
またはスプール弁体125に選択的に当接係合可能であ
る。
【0033】上記のように構成した本実施形態の制振用
油圧ダンパにおいては、その通常使用時に地震や風等の
振動外力が作用してシリンダ11内にてピストン19が
往復動すると、何れか一方の作動室15または17の圧
力が上昇して同作動室から何れか他方の作動室17また
は15に向けて作動油が流動し、この作動油の流動に伴
って両作動室15,17を連結する油路にてパイロット
操作式開閉弁A,Bにより減衰力が発生する。このた
め、振動に対する減衰作用が得られて、建物の振れが低
減される。
【0034】また、本実施形態の制振用油圧ダンパにお
いては、周囲温度の上昇等の要因によって両作動室1
5,17内の作動油の体積が膨張してその圧力が設定値
以上に上昇すると、各絞り25,27と各リリーフ弁2
9,31を通して作動油がアキュムレータ33に向けて
流れる。このため、非作動状態にて両作動室15,17
内の作動油の圧力が異常に上昇することを防止できて、
上記した要因に殆ど影響されることなくダンパ性能を安
定して得ることができる。
【0035】ところで、本実施形態の制振用油圧ダンパ
において採用した電磁操作式パイロット弁V(電磁弁)
においては、スプール弁体125および可動鉄心123
の移動量に対する両ばね127,129のばね力F1,
F2の変化特性線と、ソレノイド110への通電によっ
て得られる吸引力Foの変化特性線が、スプール弁体1
25および可動鉄心123の移動可能範囲内にて交差す
るように設定したため、この交差する点(図5の交点
X)では、両ばね127,129によるばね力(F1+
F2)とソレノイド110への通電によって得られる吸
引力Foが平衡して、スプール弁体125および可動鉄
心123が停止する。
【0036】したがって、両ばね127,129のばね
力F1,F2の変化特性線と吸引力Foの変化特性線が
交差する点にて、スプール弁体125が作動位置に保持
されるように設定するとともに、図4に示したように、
可動鉄心123と固定鉄心121間に所定の隙間Sが形
成されるように設定することにより、当該電磁操作式パ
イロット弁Vでの構成部材の衝突を無くして、当該電磁
操作式パイロット弁Vでの打音の発生や構成部材の損傷
を無くすことができる。
【0037】また、本実施形態の電磁操作式パイロット
弁Vにおいては、スプール弁体125を可動鉄心123
とともに原位置に復帰移動させるための弾性力を、スプ
ール弁体125の原位置から作動位置までの全ストロー
クにて機能する第1ばね127のばね力F1と、スプー
ル弁体125の中間位置から作動位置までのストローク
にて機能する第2ばね129のばね力F2とで構成し
た。
【0038】また、第1ばね127のばね力F1を吸引
力Foより小さく設定し、スプール弁体125および可
動鉄心123の移動量に対するばね力F1の変化率を小
さく設定し、スプール弁体125および可動鉄心123
の移動量に対する第2ばね129のばね力F2の変化率
を大きく設定して、両ばね127,129によるばね力
F1,F2の変化特性線と吸引力Foの変化特性線との
交差角θを大きくした。
【0039】このため、この電磁操作式パイロット弁V
においては、ソレノイド110に印加される電圧の変動
等による吸引力Foの増減変動(図5の仮想線参照)に
対して、両ばね127,129によるばね力F1,F2
の変化特性線と吸引力Foの変化特性線との交差点(弁
体の作動位置)がスプール弁体125および可動鉄心1
23の移動方向に変移する変移量δを、上記した交差角
θを小さくした場合(例えば、第2ばね129のばね力
F2の変化率を小さく設定した場合)に比して、小さく
することが可能である。したがって、スプール弁体12
5によるパイロット流路75,76間の連通または遮断
の精度低下を軽減して、良好な弁作動を得ることが可能
である。
【0040】上記実施形態においては、電磁操作式パイ
ロット弁Vすなわちパイロット流路75,76に介装さ
れた2ポート二位置電磁開閉弁に本発明を実施したが、
本発明は他の種々な二位置電磁弁(例えば、3ポート二
位置開閉弁、3ポート二位置切換弁、4ポート二位置開
閉弁、4ポート二位置切換弁等)にも同様にまたは適宜
変更して実施可能である。また、上記実施形態において
は、電磁操作式パイロット弁V(電磁弁)の弁体がスプ
ール弁体125である実施形態に本発明を実施したが、
電磁弁の弁体がポペット弁体である実施形態にも本発明
は同様にまたは適宜変更して実施可能である。
【0041】また、上記実施形態においては、ソレノイ
ド110への通電時にスプール弁体125にてパイロッ
ト流路75,76間を連通し、ソレノイド110への非
通電時にスプール弁体125にてパイロット流路75,
76間の連通を遮断する電磁操作式パイロット弁Vに本
発明を実施したが、本発明は、ソレノイドへの通電時に
弁体にて流路間の連通を遮断し、ソレノイドへの非通電
時に弁体にて流路間を連通する電磁弁にも、同様にまた
は適宜変更して実施することが可能である。
【0042】また、上記実施形態においては、スプール
弁体125の原位置から作動位置までの全ストロークに
て機能する第1弾性体として第1ばね127を採用し、
スプール弁体125の中間位置から作動位置までのスト
ロークにて機能する第2弾性体として第2ばね129を
採用して実施したが、上記した第1弾性体と第2弾性体
の少なくとも一方を他の弾性体、例えば、ゴム弾性体と
して実施することも可能である。
【0043】また、上記実施形態においては、制振用油
圧ダンパの油圧回路に組み込まれる電磁操作式パイロッ
ト弁V(電磁弁)に本発明を実施したが、本発明は他の
種々な油圧回路または空気圧回路に組み込まれる電磁弁
にも同様にまたは適宜変更して実施することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電磁操作式パイロット弁(電磁
弁)を組み込んだ制振用油圧ダンパの一実施形態を示す
油圧回路図である。
【図2】 図1に示した要部の詳細な構成を示す断面図
である。
【図3】 図2に示したポペット弁体を含む部位の拡大
断面図である。
【図4】 図2に示した電磁操作式パイロット弁を含む
部位の拡大断面図である。
【図5】 図1、図2および図4に示した電磁操作式パ
イロット弁Vにおける両ばね127,129のばね力F
1,F2の変化特性線と、ソレノイド110への通電に
よって得られる吸引力Foの変化特性線を示す特性線図
である。
【符号の説明】
11…シリンダ、13…ピストンロッド、15…第1作
動室、17…第2作動室、19…ピストン、A,B…パ
イロット操作式開閉弁、47…弁本体、51…ポペット
弁体、71,73…主流路、75…パイロット流路、7
7…小径孔、79…大径孔、81…弁座、83…可動弁
部、85…中径孔、87…着座部、88…作用室、89
…ばね、C…可変絞り、V…電磁操作式パイロット弁
(電磁弁)、110…ソレノイド、121…固定鉄心、
123…可動鉄心、125…スプール弁体、127…第
1ばね(弾性体)、129…第2ばね(弾性体)、S…
隙間、Fo…吸引力、F1,F2…ばね力(弾性力)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 直樹 愛知県岡崎市鉢地町字開山45番地 豊興工 業株式会社内 (72)発明者 小竹 祐治 東京都江東区東陽二丁目4番2号 日立機 材株式会社内 (72)発明者 栗野 治彦 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 Fターム(参考) 3H106 DA07 DA23 DA33 DB02 DB12 DB23 DB32 DC09 DC17 DD04 EE20 EE33 GC07 GC11 KK02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソレノイドへの通電時には、その通電に
    て得られる吸引力で可動鉄心を固定鉄心に向けて吸引し
    て、前記可動鉄心と係合する弁体を弾性体の弾性力に抗
    して作動位置に移動させることで、前記弁体にて流路間
    を連通または遮断し、前記ソレノイドへの非通電時に
    は、前記弾性体の弾性力により前記弁体を前記可動鉄心
    とともに原位置に復帰移動させることで、前記弁体にて
    流路間を遮断または連通する電磁弁において、前記弁体
    および前記可動鉄心の移動量に対する前記弾性力の変化
    特性線と前記吸引力の変化特性線が前記弁体および前記
    可動鉄心の移動可能範囲内にて交差するように設定した
    ことを特徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記弾性体の弾性力を、前記弁体の原位
    置から作動位置までの全ストロークにて機能する第1弾
    性体の第1弾性力と、前記弁体の中間位置から作動位置
    までのストロークにて機能する第2弾性体の第2弾性力
    とで構成し、前記第1弾性力を前記吸引力より小さく設
    定し、前記弁体および前記可動鉄心の移動量に対する前
    記第1弾性力の変化率を小さく設定し、前記弁体および
    前記可動鉄心の移動量に対する前記第2弾性力の変化率
    を大きく設定したことを特徴とする請求項1記載の電磁
    弁。
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