JP2003161272A - スクロール型ポンプ - Google Patents

スクロール型ポンプ

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JP2003161272A JP2001363731A JP2001363731A JP2003161272A JP 2003161272 A JP2003161272 A JP 2003161272A JP 2001363731 A JP2001363731 A JP 2001363731A JP 2001363731 A JP2001363731 A JP 2001363731A JP 2003161272 A JP2003161272 A JP 2003161272A
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斉 北野
Naoyuki Kondo
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    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C27/00Sealing arrangements in rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動部材を介して背圧付加手段によって可動
スクロールに均等に背圧力を付加することができるスク
ロール型ポンプを提供する。 【解決手段】 固定スクロール1と可動スクロール2と
にそれぞれ渦巻き状の羽根部20を形成した。一方の羽
根部20が他方の羽根部20間に位置するように固定ス
クロール1と可動スクロール2とを重ね合わせた。可動
スクロール2が所定半径で公転して両方の羽根部20間
に形成される密閉空間Sを移動圧縮するスクロール型ポ
ンプにおいて、可動スクロール2の背面側に複数の摺動
部材3を配置し、該摺動部材3を背面側より押圧するこ
とで摺動部材3を介して可動スクロール2を固定スクロ
ール1の方へ押圧して且つ前記押圧方向と略直交する方
向に摺動部材3を移動可能とする背圧付加手段4をそれ
ぞれの摺動部材3の背面に独立して取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定スクロールと
可動スクロールとにそれぞれ渦巻き状の羽根部を形成
し、一方の羽根部が他方の羽根部間に位置するように固
定スクロールと可動スクロールとを重ね合わせ、可動ス
クロールが所定半径で公転して両方の羽根部間に形成さ
れる密閉空間を移動圧縮するスクロール型ポンプに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、固定スクロールと可動スクロ
ールとにそれぞれ渦巻き状の羽根部を形成し、一方の羽
根部が他方の羽根部間に位置するように固定スクロール
と可動スクロールとを重ね合わせ、可動スクロールが所
定半径で公転して両方の羽根部間に形成される密閉空間
を移動圧縮するスクロール型ポンプが良く用いられる。
【0003】このようなスクロール型ポンプにあって
は、可動スクロールと固定スクロールとの間の密閉空間
を移動・圧縮することでポンプ機能を達成するのである
が、密閉空間を圧縮するにしたがって、可動スクロール
と固定スクロールとは互いに離れる方向に力を受けるも
のである。このため、可動スクロールの背面側より可動
スクロールを固定スクロールに押圧する背圧付加手段及
び、背圧付加手段にて可動スクロールに直接押圧される
摺動部材が設けられるものである。
【0004】背圧付加手段及び摺動部材は、図29に示
すように、可動スクロール2の下面に円枠状をした摺動
部材3’を配置し、この摺動部材3’の背面側に複数の
背圧付加手段4を取り付けるものである。
【0005】しかしながら、このようなスクロール型ポ
ンプにあっては、一つの摺動部材3’に複数の背圧付加
手段4が取り付けられるものであるため、一つの摺動部
材3’を複数の背圧付加手段4にて押圧することによる
摺動部材3’に対する背圧のバラつきや摺動部材3’の
変形によって、摺動部材3’が可動スクロール2に片当
り状に当たって局部的な接触となってしまい、可動スク
ロール2に均等に背圧力を付加することが不可能であっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、摺
動部材が複数の背圧付加手段によって押圧されるものの
ように背圧のバラつきや摺動部材の変形によって摺動部
材が可動スクロールに片当り状に当たってしまうことが
なく、可動スクロールに均等に背圧力を付加することが
できるスクロール型ポンプを提供することを課題とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係るスクロール型ポンプは、固定スクロール
1と可動スクロール2とにそれぞれ渦巻き状の羽根部1
0,20を形成し、一方の羽根部10が他方の羽根部2
0間に位置するように固定スクロール1と可動スクロー
ル2とを重ね合わせ、可動スクロール2が所定半径で公
転して両方の羽根部10,20間に形成される密閉空間
Sを移動圧縮するスクロール型ポンプにおいて、可動ス
クロール2の背面側に複数の摺動部材3を配置し、該摺
動部材3を背面側より押圧することで摺動部材3を介し
て可動スクロール2を固定スクロール1の方へ押圧して
且つ前記押圧方向と略直交する方向に摺動部材3を移動
可能とする背圧付加手段4をそれぞれの摺動部材3の背
面に独立して取り付けて成ることを特徴とするものであ
る。このような構成とすることで、摺動部材3が複数の
背圧付加手段4によって押圧される場合に背圧のバラつ
きや摺動部材3の変形によって摺動部材3が可動スクロ
ール2に片当り状に当たってしまうようなことを防止す
ることができる。
【0008】また、摺動部材3を可動スクロール2の公
転中心を中心とする円周上に等間隔に配置することが好
ましい。このような構成とすることで、摺動部材3にて
可動スクロール2を均等に押圧することが可能となる。
【0009】また、背圧付加手段4を固体の弾性体で形
成することが好ましい。このような構成とすることで、
背圧付加手段4の力−変位関係により安定した背圧力が
得られるように設計可能となる。
【0010】また、背圧付加手段4をゴムで形成するこ
とが好ましい。このような構成とすることで、背圧付加
手段4の力−変位関係により安定した背圧力が得られる
ように設計可能となる。
【0011】また、背圧付加手段4をばねで形成するこ
とが好ましい。このような構成とすることで、背圧付加
手段4の力−変位関係が線形となって安定した背圧力が
得られるように設計可能となる。
【0012】また、背圧付加手段4をコイルばねで形成
することが好ましい。このような構成とすることで、背
圧付加手段4の力−変位関係が線形となって安定した背
圧力が得られるように設計可能となる。
【0013】また、背圧付加手段4をベローズ式の伸縮
機構部材で形成することが好ましい。このような構成と
することで、背圧力の変動を抑えることができると共
に、振動を減衰させることでこれを低減し、騒音も低減
することができ、安定して可動スクロール2を支持する
ことが可能となる。
【0014】また、摺動部材3をPPS樹脂をベースと
してカーボンフィラーを充填した材料で形成することが
好ましい。このような構成とすることで、摺動部材3が
変形し難くなり局部的な摩耗が生じるのを抑えることが
でき、消費電力が小さくなると共に耐摩耗性が向上して
ポンプ特性の低下が抑制され、スクロール型ポンプの長
寿命化が図られる。
【0015】また、摺動部材3と摺動する可動スクロー
ル2の背面角部に面取り2aを形成することが好まし
い。このような構成とすることで、摺動部材3と可動ス
クロール2の摩耗や応力集中、摩擦力を低減することが
できて、スクロール型ポンプの長寿命化が図られると共
に消費電力が低減される。
【0016】また、摺動部材3の背面に背圧付加手段4
が係合される摺動部材3側の凹部31又は凸部32を形
成することが好ましい。このような構成とすることで、
背圧付加手段4の摺動部材3に対する組立て性及び位置
決め精度が向上する。
【0017】また、背圧付加手段4の摺動部材3が設け
られる側と反対側の端部が取り付けられるハウジング5
に該背圧付加手段4の端部が係合されるハウジング5側
の凹部52又は凸部53を形成することが好ましい。こ
のような構成とすることで、背圧付加手段4のハウジン
グ5に対する組立て性及び位置決め精度が向上する。
【0018】また、摺動部材3側の凹部31又は凸部3
2あるいはハウジング5側の凹部52又は凸部53に背
圧付加手段4の端部を圧入して取り付けることが好まし
い。このような構成とすることで、背圧付加手段4と摺
動部材3あるいはハウジン5グとが確実に固定されて、
スクロール型ポンプの作動中に背圧付加手段4が摺動部
材3あるいはハウジング5より外れるのを防止すること
ができる。
【0019】また、摺動部材3側の凹部31又は凸部3
2あるいはハウジング5側の凹部52又は凸部53とこ
れに取り付けられる背圧付加手段4の端部との間に伸縮
変形する部材81を介在させることが好ましい。このよ
うな構成とすることで、背圧付加手段4と摺動部材3あ
るいはハウジング5との間に生じる力を緩和することが
できて応力が低減され、これらの部品の変形,破壊を防
止することができるものである。
【0020】また、摺動部材3側又はハウジング5側の
凸部32,53として突起部60を設け、背圧付加手段
4の一端部に前記突起部60が嵌入される凹所43を形
成し、突起部60の基部61と先端部62とをそれぞれ
前記凹所43の径より小径,大径に形成することが好ま
しい。このような構成とすることで、摺動部材3あるい
はハウジング5の突起部60を背圧付加手段4の凹所4
3に嵌め込むと、突起部60の先端部62は凹所43内
に弾圧されると共に、基部61が位置する凹所43の開
口縁は突起部60の先端部62より小径となるため、ス
クロール型ポンプの作動中に背圧付加手段4が摺動部材
3あるいはハウジング5より抜け落ちるのを防止するこ
とができる。
【0021】また、摺動部材3側又はハウジング5側の
凸部32,53として複数の突起63を設けると共に背
圧付加手段4の一端部に前記複数の突起63が挿入され
る凹所43を形成し、それぞれの突起63の先端部62
に凹所43に被嵌される爪部64を形成することが好ま
しい。このような構成とすることで、爪部64を形成し
た突起63を片持ち状に設けてあるので容易に突起63
が撓んで背圧付加手段4の凹所43に嵌入することがで
き、突起63を背圧付加手段4の凹所43に嵌入後には
突起63の弾性復元力にて爪部64が背圧付加手段4の
凹所43を弾圧して、スクロール型ポンプの作動中に背
圧付加手段4が摺動部材3あるいはハウジング5より抜
け落ちるのを防止することができる。
【0022】また、摺動部材3側の凹部31又は凸部3
2あるいはハウジング5側の凹部52又は凸部53に背
圧付加手段4の端部を接着して取り付けることが好まし
い。このような構成とすることで、背圧付加手段4と摺
動部材3あるいはハウジング5とを容易に固定すること
ができ、スクロール型ポンプの作動中に背圧付加手段4
が摺動部材3あるいはハウジング5より抜け落ちるのを
防止することができ、また、摺動部材3と背圧付加手段
4との間でのガタつきが無くなり、振動・騒音やこの間
の摺動による部品の損傷を低減することができる。
【0023】また、摺動部材3側の凹部31又は凸部3
2あるいはハウジング5側の凹部52又は凸部53に背
圧付加手段4の端部をすきまばめ状に挿入して取り付け
ることが好ましい。このような構成とすることで、摺動
部材3あるいはハウジング5を背圧付加手段4に取り付
けるのに力を加えることなく容易に組立てることが可能
となる。
【0024】また、摺動部材3側の凹部31又は凸部3
2あるいはハウジング5側の凹部52又は凸部53に背
圧付加手段4の端部を螺子締結して取り付けることが好
ましい。このような構成とすることで、背圧付加手段4
を摺動部材3あるいはハウジング5に取り付けるのに力
を加えることなく容易に組立てることが可能となる。
【0025】また、摺動部材3あるいはハウジング5を
射出成形する時に金型82により摺動部材3側の凹部3
1又は凸部32あるいはハウジング5側の凹部52又は
凸部53を一体成形することが好ましい。このような構
成とすることで、摺動部材3と凸部32とを別々に形成
して取り付けるものと比較して部品点数が低減される。
【0026】また、摺動部材3側の凹部31又は凸部3
2あるいはハウジング5側の凹部52又は凸部53を、
凸部であれば先端側、凹部であれば奥側に行く程断面積
が小さくなるように形成することが好ましい。このよう
な構成とすることで、背圧付加手段4を摺動部材3又は
ハウジング5に取り付ける際に背圧付加手段4がテーパ
によって誘導され、取付位置からずれることなく取り付
けることができる。
【0027】また、摺動部材3側の凹部31又は凸部3
2あるいはハウジング5側の凹部52又は凸部53を、
凸部であれば先端側、凹部であれば奥側に行く程断面積
が小さな円錐台側面状に形成することが好ましい。この
ような構成とすることで、背圧付加手段4を摺動部材3
又はハウジング5に取り付ける際に背圧付加手段4がテ
ーパによって誘導され、取付位置からずれることなく取
り付けることができる。
【0028】また、摺動部材3側の凹部31又は凸部3
2あるいはハウジング5側の凹部52又は凸部53を、
凸部であれば基部61側、凹部であれば開口側に円筒側
面部33を有し、且つ円筒側面部33に隣接して凸部3
2であれば円筒側面部33の先端側、凹部であれば円筒
側面部33の奥側に行く程断面積が小さくなるように形
成することが好ましい。このような構成とすることで、
背圧付加手段4を摺動部材3又はハウジング5に取り付
ける際に背圧付加手段4がテーパによって誘導され、取
付位置からずれることなく取り付けることができると共
に、円筒側面部33が凹所43に嵌入されてスクロール
型ポンプの作動中に摺動部材3が抜け落ちるのを防止す
ることができる。
【0029】また、摺動部材3と背圧付加手段4とをイ
ンサート成形にて一体に形成することが好ましい。この
ような構成とすることで、摺動部材3と背圧付加手段4
とを確実に固定することができると共に、摺動部材3に
別体の背圧付加手段4を取り付ける作業が省略される。
【0030】また、背圧付加手段4の摺動部材3が設け
られる側と反対側の端部が取り付けられるハウジング5
と背圧付加手段4とをインサート成形にて一体に形成す
ることが好ましい。このような構成とすることで、摺動
部材3とハウジング5とを確実に固定することができる
と共に、摺動部材3に別体のハウジング5を取り付ける
作業が省略される。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て添付図面に基づいて説明する。
【0032】本実施形態のスクロール型ポンプは、図
1,図2に示すように、ハウジング5と、ハウジング5
に固定される固定スクロール1と、固定スクロール1に
対して相対運動を行う可動スクロール2と、可動スクロ
ール2を固定スクロール1側に押圧するための背圧付加
手段4及び摺動部材3と、可動スクロール2を駆動する
モータ71とで主体が構成される。
【0033】ハウジング5は、上面側に可動スクロール
2が配設されると共に固定スクロール1が固定され、下
面側にモータ71が配設されるものである。
【0034】ハウジング5は、大略で高さが低い有底円
筒状をしたもので、底板部51の中央部には貫通穴51
aが穿設され、モータ71の出力軸71a及び偏芯カム
72等からなる駆動部が配設される。モータ71は上下
蓋面を有する円筒状をしたもので、その上蓋面がハウジ
ング5の底板部51の下面に当接され、上蓋面より突出
した出力軸71aがハウジング5の底板部51の貫通穴
51aに挿通される。そしてこのモータ71の出力軸7
1aは、偏芯カム72の下端部に穿設した出力軸孔73
に嵌入される。偏芯カム72は、平面視中央部の下端部
に出力軸71aが嵌入される上述した出力軸孔73が穿
設され、上面には、平面視中央部から偏芯した位置に遊
嵌孔74が穿孔されて後述する可動スクロール2の下突
部21が遊嵌される。
【0035】可動スクロール2は、背面即ち下面が摺動
平面となる平面視略円形状をした鏡板で、その上面側に
は渦巻き状をした羽根部20が形成される。また、可動
スクロール2の平面視中央部の下面側には、下突部21
が下方に突設される。下突部21は、その径が偏芯カム
72の遊嵌孔74の径より小さく形成され、遊嵌孔74
に遊嵌されるものである。このように、偏芯カム72を
介してモータ71に接続される可動スクロール2は、モ
ータ71の出力軸71aの回転によって偏芯カム72が
出力軸孔73を中心に回転し、これによって偏芯カム7
2の遊嵌孔74及びこの遊嵌孔74に遊嵌される可動ス
クロール2の下突部21が出力軸孔73を中心に偏芯量
を所定半径として回転することで、可動スクロール2が
平面視においてモータ71の出力軸71a(即ち偏芯カ
ム72の出力軸孔73)を中心に前記所定半径の旋回運
動を行うものである。なお、本実施形態では、可動スク
ロール2はオルダムリング75によって自転を伴わない
公転のみの旋回運動を行うものであり、これについては
後で説明する。そして、このような旋回運動を行う可動
スクロール2は、これと重なり合うように配置される固
定スクロール1との協同によって、密閉空間Sを形成し
てこの密閉空間Sを移動圧縮してポンプとしての機能を
果たすものである。
【0036】固定スクロール1は、平面視略円形状をし
た大略板状のもので、その下面側には可動スクロール2
と同様の渦巻き状をした羽根部10が形成される。この
固定スクロール1の羽根部10と可動スクロール2の羽
根部20とは、一方の羽根部が他方の羽根部の間に配置
可能なように平面視において同方向に渦巻くように形成
されるものである。この固定スクロール1は、ハウジン
グ5の側筒部上端に固定され、その羽根部10が可動ス
クロール2の羽根部20の間に位置するように可動スク
ロール2に重ね合わせて配置される。なお、図中84は
固定スクロール1と可動スクロール2との間に介在され
る摺動材を示す。
【0037】次に、オルダムリング75による可動スク
ロール2の自転を伴わない公転のみの旋回運動について
説明する。オルダムリング75は、平面視円形状の枠部
材で、可動スクロール2とハウジング5の底板部51と
の間に配置される。オルダムリング75には、上面(即
ち可動スクロール2側の面)の円周上の対向する2点に
上係合突起75a(図示せず)を突設し、下面(即ちハ
ウジング5側の面)の円周上の対向する2点に下係合突
起75b(図示せず)を突設するのであるが、上係合突
起75a同士を結ぶ線分と下係合突起75b同士を結ぶ
線分とが平面視において直交するように突設してある。
また、ハウジング5の底板部51の上面には、オルダム
リング75の下係合突起75bが係合される下係合溝5
6が平面視直線状に形成してあり、オルダムリング75
を底板部51の貫通穴51aの周りに配置してその下係
合突起75bを下係合溝56に係合させることで、オル
ダムリング75がハウジング5に対して下係合溝56方
向、即ちオルダムリング75の下係合突起75b同士を
結ぶ線分方向に移動自在に係合されるものである。これ
と同様にして、可動スクロール2の下面には、オルダム
リング75の上係合突起75aが係合される上係合溝2
2が平面視直線状に形成してあり、オルダムリング75
の上係合突起75aを可動スクロール2の上係合溝22
に係合させることで、オルダムリング75が可動スクロ
ール2に対してオルダムリング75の上係合突起75a
同士を結ぶ線分方向に移動自在に係合されるものであ
る。
【0038】このようにすることで、オルダムリング7
5を介して可動スクロール2がハウジング5に対して自
転を伴わない公転のみによる旋回運動を行うことが可能
となり、これによって、可動スクロール2の羽根部20
と固定スクロール1の羽根部10との間に形成される密
閉空間Sが外周側から中心側へと容積を小さくしながら
移動・圧縮され、固定スクロール1の中心部に形成され
た吐出口11より吐出されるものである。
【0039】また、本実施形態では、偏芯カム72に遊
嵌孔74が形成されるスライダー76を設けてある。こ
れは、図に示すように、偏芯カム72の上端部にスライ
ド溝77を形成し、これに遊嵌孔74を形成したスライ
ダー76をスライド自在に嵌め込むと共に、スライド溝
77の一側壁とスライダー76との間に弾性体78を介
在させてスライダー76を付勢するもので、これによっ
て可動スクロール2の羽根部20が固定スクロール1の
羽根部10に確実に接触して密閉空間Sの密閉度を高く
することができる。
【0040】上記のようにして、可動スクロール2と固
定スクロール1との間の密閉空間Sを移動圧縮するので
あるが、密閉空間Sを圧縮するにしたがって、可動スク
ロール2と固定スクロール1とは互いに離れる方向に力
を受けるものである。このため、可動スクロール2の背
面側より可動スクロール2を固定スクロール1に押圧す
る背圧付加手段4及び、背圧付加手段4にて可動スクロ
ール2に直接押圧される摺動部材3を設けるものであ
る。
【0041】背圧付加手段4は、本実施形態ではコイル
ばねからなるものである。この背圧付加手段4は、ハウ
ジング5の底板部51の上面の取付部55に下端部が嵌
入されて取り付けられる。取付部55は、コイルばねの
径とほぼ同径の略円筒状をしたもので、ハウジング5の
底板部51の上面において平面視でモータ71の出力軸
71aを中心とする円周上に等間隔に8個設けられ、そ
の内部に形成される上方に開口した凹部52に背圧付加
手段4のコイルばねが嵌入される。これによって可動ス
クロール2を均等に押圧することができる。そして、背
圧付加手段4の上端部には、摺動部材3が取り付けられ
る。
【0042】摺動部材3は、略円板状をしたもので、本
実施形態ではPPS樹脂をベースとしてカーボンフィラ
ーを充填した材料で形成される。この摺動部材3は、背
圧付加手段4一個に対して一個設けられるもので、本実
施形態では図14に示すように、摺動部材3にはその背
面即ち下面に凸部32が形成してあり、この凸部32を
背圧付加手段4のコイルばねの上端凹所43に嵌め込ん
で取り付け、摺動部材3の上面が可動スクロール2を上
方へ押圧しながら可動スクロール2の下面に摺接するも
のである。
【0043】また、背圧付加手段4は、摺動部材3の押
圧方向と略直交する方向に摺動部材3が移動可能となっ
ている。即ち本実施形態では、背圧付加手段4はコイル
ばねで形成してあり、コイルばねの下端部がハウジング
5に取り付けてあるため、コイルばねの上端部に取り付
けてある摺動部材3は、コイルばねが伸張方向と直交す
る方向に撓む範囲内で、押圧方向(即ち上方向)と略直
交する方向(横方向)に移動可能となっている。
【0044】以上のような構成によれば、背圧付加手段
4によって摺動部材3を介して可動スクロール2が固定
スクロール1側に押圧され、可動スクロール2と固定ス
クロール1とで密閉空間Sを移動圧縮する際に可動スク
ロール2と固定スクロール1とが互いに離れる方向に力
がかかっても、背圧付加手段4の背圧力でこれらが離れ
て密閉空間Sの密閉度が低下するのを防止することがで
きる。そして摺動部材3は、背圧付加手段4一個に対し
て一個設けてあるので、摺動部材3が複数の背圧付加手
段4によって押圧される場合に背圧のバラつきや摺動部
材3の変形によって摺動部材3が可動スクロール2に片
当り状に当たってしまうようなことを防止することがで
きる。また、背圧付加手段4は、摺動部材3の押圧方向
と略直交する方向に摺動部材3が移動可能となっている
ため、摺動部材3がハウジング5に固定されて相対的な
運動ができない場合と比べて、摺動部材3と可動スクロ
ール2との間での摩擦,発熱が低減される。
【0045】なお、摺動部材3の材料としては、本実施
形態では上述したようにPPS樹脂をベースとしてカー
ボンフィラーを充填した材料を用いるものである。これ
は、摺動部材3に変形及び摩耗が発生し難いために用い
るもので、ポリフェニレンサルファイド樹脂にカーボン
繊維を充填したものである。これによって、剛性が高い
ポリフェニレンサルファイド樹脂にカーボン繊維を加え
て更に剛性を高め、カーボン繊維の高摺動性及び耐摩耗
性が加わることで、摺動部材3が変形し難くなり局部的
な摩耗を抑えることができ、消費電力が小さくなると共
に耐摩耗性が向上してポンプ特性の低下が抑制されて長
寿命化が図られる。ちなみに、摺動部材の材料として、
金属が用いられる場合には剛性は高いものの耐摩耗性が
劣ることになり、ポリエチレンやテトラフルオロエチレ
ンやポリアセタール等の合成樹脂が用いられる場合には
摺動性及び耐摩耗性が優れるものの剛性が低くなるもの
であり、ポリフェニレンサルファイドのような剛性の高
い合成樹脂にポリエチレンやテトラフルオロエチレンや
ポリアセタール等の合成樹脂を分散したものの場合には
摺動性が改善されるものの耐摩耗性の改善効果が小さい
ものであった。
【0046】また、背圧付加手段4をコイルばねで形成
してあることで、コイルばねは力−変位関係が線形であ
るため安定した背圧力が得られるように設計することが
容易となると共に、押圧方向と略直交する方向へも大き
く移動可能とすることができる。更に、コイルばねは他
のばねと比較して弾性係数を小さく形成することが可能
であるため、同じ大きさの力に対して撓み量を大きくす
ることができ、部品の製造誤差による背圧力のばらつき
を抑えることができる。
【0047】また、図11に示すように、摺動部材3と
摺動する可動スクロール2の背面角部に面取り2aを形
成してあってもよい。また更に、図12に示すように、
摺動部材3の可動スクロール2と摺動する上面角部に面
取り3aを形成してあってもよい。これは、摺動部材
3,可動スクロール2の平面度の精度が悪い場合に、可
動スクロール2の摺動面が傾いて摺動部材3や可動スク
ロール2の角部に接触して摩耗したり、摩擦力が増加し
てしまうのを予め面取りを形成しておくことで防止する
ものである。これによって、摺動部材3と可動スクロー
ル2の摩耗や応力集中、摩擦力を低減することができ
て、スクロール型ポンプの長寿命化が図られると共に消
費電力が低減される。
【0048】また、背圧付加手段4としてはコイルばね
に限定されず、例えば板ばねのように一般的なばね、更
には固体の弾性体で形成してあってもよい。このように
することで、背圧付加手段4の力−変位関係により(ば
ねの場合には力−変位関係は線形)安定した背圧力が得
られるように設計可能となる。また、図7に示すよう
に、背圧付加手段4をゴムで形成してあってもよい。こ
のようにすることで、金属製のコイルばね等からなる背
圧付加手段4を用いる場合と比較して、振動・騒音を低
減させることが可能となると共に、軽量化することも可
能となる。
【0049】次に、摺動部材3やハウジング5への背圧
付加手段4の取り付け方法の他例について説明する。ま
ず、摺動部材3を上述したようなコイルばねからなる背
圧付加手段4の上端部に取り付ける方法について説明す
る。
【0050】これは、図16に示すように、摺動部材3
の凸部32を背圧付加手段4のコイルばねの上端凹所4
3に圧入して取り付けるものである。摺動部材3の凸部
32の径はコイルばねの上端凹所43の径より大きく形
成してあり、摺動部材3の凸部32をコイルばねの上端
凹所43にしまり嵌め状に嵌め込むものである。このよ
うにすることで、摺動部材3と背圧付加手段4とが確実
に固定されて、スクロール型ポンプの作動中に摺動部材
3が外れるのを防止することができる。
【0051】また、図17に示すように、摺動部材3側
の凸部32と該凸部32が嵌め込まれる背圧付加手段4
のコイルばねの上端凹所43との間に伸縮変形する部材
81を介在させてもよい。伸縮変形する部材81として
は、加硫ゴム,エラストマー、シリコンゴム等のゴム弾
性を有する材料が好ましいものである。伸縮変形する部
材81は、円枠状に形成してあり、その内径を摺動部材
3の凸部32の外形とほぼ同径に形成してこの凸部32
に圧入して被嵌する。なお、圧入する方法としては、熱
可塑製性樹脂を射出成形して摺動部材3を形成し、その
後で伸縮変形する部材81を熱可塑性エラストマーを用
いて背圧付加手段4の内径に対して圧入可能な形状の金
型82に射出成形して一体形成してもよい。このように
することで、摺動部材3と背圧付加手段4との間に生じ
る力を緩和することができて、摺動部材3と背圧付加手
段4との間の応力が低減され、これらの部品の変形,破
壊を防止することができるものである。
【0052】また、図18に示すように、摺動部材3の
凸部32として突起部60を設け、この突起部60の基
部61と先端部62とをそれぞれ背圧付加手段4のコイ
ルばねの上端凹所43の径より小径,大径に形成し、コ
イルばねの上端凹所43に嵌め込んでもよい。突起部6
0は、摺動部と突起部60とを別々に作製した後で、突
起部60を接着,圧入,ねじ止め等の方法によって固定
することができる。このようにすることで、摺動部材3
の突起部60を背圧付加手段4のコイルばねの上端凹所
43に嵌め込むと、突起部60の先端部62はコイルば
ねの上端凹所43内に弾圧されると共に、基部61が位
置するコイルばねの上端凹所43の開口縁は突起部60
の先端部62より小径となるため、スクロール型ポンプ
の作動中に摺動部材3が背圧付加手段4から抜け落ちる
のを防止することができる。
【0053】また、図19に示すように、摺動部材3の
凸部32として二個の突起63を設け、それぞれの突起
63の先端部に凹所43に被嵌される爪部64を形成
し、背圧付加手段4のコイルばねの上端凹所43に嵌め
込んでもよい。本実施形態においては突起63は二個形
成されるものであるが、本数については特に限定されな
い。複数の突起63の先端部には外側に突出する爪部6
4を設け、片持ち状の爪部64をコイルばねの上端凹所
43に嵌入して摺動部材3を背圧付加手段4に取り付け
るものである。このようにすることで、突起63,爪部
64を片持ち状に形成してあるので容易に突起63が撓
んでコイルばねの上端凹所43に嵌入することができ、
突起63をコイルばねの上端凹所43に嵌入後には突起
63の弾性復元力にて爪部64がコイルばねの上端凹所
43を弾圧して、スクロール型ポンプの作動中に摺動部
材3が背圧付加手段4から抜け落ちるのを防止すること
ができる。また、突起63の突出基部には応力が集中す
るため、図19(b)のように応力集中を回避するため
のRを設けてもよい。
【0054】また、図20に示すように、摺動部材3の
凸部32と背圧付加手段4のコイルばねの上端凹所43
とを接着材83にて接着してもよい。このようにするこ
とで、摺動部材3と背圧付加手段4とを容易に固定する
ことができ、スクロール型ポンプの作動中に摺動部材3
が背圧付加手段4から抜け落ちるのを防止することがで
きる。また、摺動部材3と背圧付加手段4との間でのガ
タつきが無くなり、振動・騒音やこの間の摺動による部
品の損傷を低減することができる。
【0055】また、図21に示すように、摺動部材3の
凸部32を背圧付加手段4のコイルばねの上端凹所43
にすきまばめ状に挿入して取り付けてもよい。このよう
にすることで、摺動部材3を背圧付加手段4に取り付け
るのに力を加えることなく容易に組立てることが可能と
なる。
【0056】また、図22に示すように、摺動部材3の
凸部32に螺子部を形成し、背圧付加手段4のコイルば
ねの上端凹所43に螺子締結してもよい。本例では摺動
部材3の凸部32に雄螺子を形成するものであるが、こ
れは摺動部材3側又はハウジング5側の凸部32,53
に螺子部を形成する場合には雄螺子部を、摺動部材3側
又はハウジング5側の凹部31,52に螺子部を形成す
る場合には雌螺子部を形成するものである。更に本例の
場合には、コイルばねの上端凹所43内においてコイル
間の凹みを雌螺子として利用するものである。このよう
にすることで、摺動部材3を背圧付加手段4に取り付け
るのに力を加えることなく容易に組立てることが可能と
なる。
【0057】また、図23に示すように、摺動部材3を
射出成形する金型82に凸部32となる部分を形成し、
射出成形によって摺動部材3と凸部32とを一体成形し
てもよい。本例では摺動部材3に凸部32を一体に形成
するものであるが、これは摺動部材3あるいはハウジン
グ5を射出成形する時に金型82により摺動部材3側の
凹部31又は凸部32あるいはハウジング5側の凹部5
2又は凸部53を一体成形するものである。このように
することで、摺動部材3と凸部32とを別々に形成して
取り付けるものと比較して部品点数が低減される。
【0058】また、摺動部材3の凸部32は、図25に
示すように、先端側に行く程断面積が小さな円錐台側面
状に形成してもよい。本例では摺動部材3に凸部32を
円錐台側面状に形成するものであるが、摺動部材3側又
はハウジング5側の凹部31,52を奥側に行く程断面
積が小さくなるテーパ状に(図24(a)(b)参
照)、摺動部材3側又はハウジング5側の凸部32,5
3を先端側に行く程断面積が小さくなるテーパ状に(図
24(c)(d)参照)、特に円錐台側面状に形成する
ものである。このようにすることで、背圧付加手段4を
摺動部材3やハウジング5に取り付ける際に背圧付加手
段4がテーパによって誘導され、取付位置からずれるこ
となく取り付けることができる。
【0059】また、図26に示すように、摺動部材3の
凸部32の基部側に円筒側面部33を形成し、この円筒
側面部33の先端側を上述したようなテーパ状に形成し
てもよい。本例では摺動部材3の凸部32に円筒側面部
33とその先端側をテーパ状に形成するものであるが、
これは、摺動部材3側の凹部31又は凸部32あるいは
ハウジング5側の凹部52又は凸部53を、凸部であれ
ば基部側、凹部であれば開口側に円筒側面部33を有
し、且つ円筒側面部33に隣接して凸部32であれば円
筒側面部33の先端側、凹部であれば円筒側面部33の
奥側に行く程断面積が小さくなるようにするものであ
る。このようにすることで、背圧付加手段4を摺動部材
3やハウジング5に取り付ける際に背圧付加手段4がテ
ーパによって誘導され、取付位置からずれることなく取
り付けることができると共に、円筒側面部33が背圧付
加手段4の上端凹所43に嵌入されてスクロール型ポン
プの作動中に摺動部材3が背圧付加手段4から抜け落ち
るのを防止することができる。
【0060】また、摺動部材3と背圧付加手段4,ハウ
ジング5とは、インサート成形にて一体に形成してもよ
い。これは、図27に示すように、摺動部材3とコイル
ばねとをインサート成形にて一体に形成したり、図28
に示すように、コイルばねの摺動部材3が設けられる側
と反対側の端部が取り付けられるハウジング5とコイル
ばねとをインサート成形にて一体に形成したりするもの
である。このようにすることで、摺動部材3と背圧付加
手段4,ハウジング5とを確実に固定することができる
と共に、摺動部材3に別体の背圧付加手段4,ハウジン
グ5を取り付ける作業が省略される。
【0061】次に、図9に示すように、背圧付加手段4
として、ベローズ式の伸縮機構部材を用いてもよい。こ
れは、大略円筒状をした表皮をベローズ式の伸縮機構部
材で形成し、その内部空間に気体を加圧封入するもので
ある。このベローズ式の伸縮機構部材は、組立て時には
ベローズの内部には気体は封入せずに無負荷状態として
おき、スクロール型ポンプ使用時に内部に気体を加圧封
入するに従って、ベローズ式の伸縮機構部材が伸張して
背圧力が上昇するもので、背圧力はベローズの剛性と内
部に加圧封入する気体の圧力とによって決定される。こ
のようなベローズ式の伸縮機構部材は、上端部に取り付
けられる摺動部材3が伸張方向と直交する方向にも移動
可能となっている。このようなベローズ式の伸縮機構部
材を用いることで、背圧力の変動を抑えることができる
と共に、振動を減衰させることでこれを低減し、騒音も
低減することができ、安定して可動スクロール2を支持
することができる。
【0062】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1記載の発
明にあっては、固定スクロールと可動スクロールとにそ
れぞれ渦巻き状の羽根部を形成し、一方の羽根部が他方
の羽根部間に位置するように固定スクロールと可動スク
ロールとを重ね合わせ、可動スクロールが所定半径で公
転して両方の羽根部間に形成される密閉空間を移動圧縮
するスクロール型ポンプにおいて、可動スクロールの背
面側に複数の摺動部材を配置し、該摺動部材を背面側よ
り押圧することで摺動部材を介して可動スクロールを固
定スクロールの方へ押圧して且つ前記押圧方向と略直交
する方向に摺動部材を移動可能とする背圧付加手段をそ
れぞれの摺動部材の背面に独立して取り付けたので、背
圧付加手段によって摺動部材を介して可動スクロールが
固定スクロール側に押圧され、可動スクロールと固定ス
クロールとで密閉空間を移動圧縮する際に可動スクロー
ルと固定スクロールとが互いに離れる方向に力がかかっ
ても、背圧付加手段の背圧力でこれらが離れて密閉空間
の密閉度が低下するのを防止することができると共に、
摺動部材が背圧付加手段一個に対して一個設けてあるの
で、摺動部材が複数の背圧付加手段によって押圧される
場合に背圧のバラつきや摺動部材の変形によって摺動部
材が可動スクロールに片当り状に当たってしまうような
ことを防止することが可能となる。
【0063】また請求項2記載の発明にあっては、上記
請求項1記載の発明の効果に加えて、摺動部材を可動ス
クロールの公転中心を中心とする円周上に等間隔に配置
したので、可動スクロールを均等に押圧することが可能
となる。
【0064】また請求項3記載の発明にあっては、上記
請求項1記載の発明の効果に加えて、背圧付加手段を固
体の弾性体で形成したので、背圧付加手段の力−変位関
係が線形となって安定した背圧力が得られるように設計
可能となる。
【0065】また請求項4記載の発明にあっては、上記
請求項3記載の発明の効果に加えて、背圧付加手段をゴ
ムで形成したので、背圧付加手段の力−変位関係が線形
となって安定した背圧力が得られるように設計可能とな
る。
【0066】また請求項5記載の発明にあっては、上記
請求項3記載の発明の効果に加えて、背圧付加手段をば
ねで形成したので、背圧付加手段の力−変位関係が線形
となって安定した背圧力が得られるように設計可能とな
る。
【0067】また請求項6記載の発明にあっては、上記
請求項5記載の発明の効果に加えて、背圧付加手段をコ
イルばねで形成したので、背圧付加手段の力−変位関係
が線形となって安定した背圧力が得られるように設計可
能となる。
【0068】また請求項7記載の発明にあっては、上記
請求項1記載の発明の効果に加えて、背圧付加手段をベ
ローズ式の伸縮機構部材で形成したので、背圧力の変動
を抑えることができると共に、振動を減衰させることで
これを低減し、騒音も低減することができ、安定して可
動スクロールを支持することが可能となる。
【0069】また請求項8記載の発明にあっては、上記
請求項1記載の発明の効果に加えて、摺動部材をPPS
樹脂をベースとしてカーボンフィラーを充填した材料で
形成したので、摺動部材が変形し難くなり局部的な摩耗
を抑えることができ、消費電力が小さくなると共に耐摩
耗性が向上してポンプ特性の低下が抑制されて長寿命化
が図られる。
【0070】また請求項9記載の発明にあっては、上記
請求項1記載の発明の効果に加えて、摺動部材と摺動す
る可動スクロールの背面角部に面取りを形成したので、
摺動部材と可動スクロールの摩耗や応力集中、摩擦力を
低減することができて、スクロール型ポンプを長寿命化
が図られると共に消費電力が低減される。
【0071】また請求項10記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明の効果に加えて、摺動部材の背面
に背圧付加手段が係合される摺動部材側の凹部又は凸部
を形成したので、背圧付加手段の摺動部材に対する組立
て性及び位置決め精度が向上する。
【0072】また請求項11記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明の効果に加えて、背圧付加手段の
摺動部材が設けられる側と反対側の端部が取り付けられ
るハウジングに該背圧付加手段の端部が係合されるハウ
ジング側の凹部又は凸部を形成したので、背圧付加手段
のハウジングに対する組立て性及び位置決め精度が向上
する。
【0073】また請求項12記載の発明にあっては、上
記請求項10又は11記載の発明の効果に加えて、摺動
部材側の凹部又は凸部あるいはハウジング側の凹部又は
凸部に背圧付加手段の端部を圧入して取り付けたので、
背圧付加手段と摺動部材あるいはハウジングとが確実に
固定されて、スクロール型ポンプの作動中に背圧付加手
段が摺動部材あるいはハウジングより外れるのを防止す
ることができる。
【0074】また請求項13記載の発明にあっては、上
記請求項12記載の発明の効果に加えて、摺動部材側の
凹部又は凸部あるいはハウジング側の凹部又は凸部とこ
れに取り付けられる背圧付加手段の端部との間に伸縮変
形する部材を介在させたので、背圧付加手段と摺動部材
あるいはハウジングとの間に生じる力を緩和することが
できて、背圧付加手段と摺動部材あるいはハウジングと
の間の力が低減され、これらの部品の変形,破壊を防止
することができるものである。
【0075】また請求項14記載の発明にあっては、上
記請求項12記載の発明の効果に加えて、摺動部材側又
はハウジング側の凸部として突起部を設け、背圧付加手
段の一端部に前記突起部が嵌入される凹所を形成し、突
起部の基部と先端部とをそれぞれ前記凹所の径より小
径,大径に形成したので、摺動部材あるいはハウジング
の突起部を背圧付加手段の凹所に嵌め込むと、突起部の
先端部は凹所内に弾圧されると共に、基部が位置する凹
所の開口縁は突起部の先端部より小径となるため、スク
ロール型ポンプの作動中に背圧付加手段が摺動部材ある
いはハウジングより抜け落ちるのを防止することができ
る。
【0076】また請求項15記載の発明にあっては、上
記請求項12記載の発明の効果に加えて、摺動部材側又
はハウジング側の凸部として複数の突起を設けると共に
背圧付加手段の一端部に前記複数の突起が挿入される凹
所を形成し、それぞれの突起の先端部に凹所に被嵌され
る爪部を形成したので、爪部を形成した突起を片持ち状
に設けてあるので容易に突起が撓んで背圧付加手段の凹
所に嵌入することができ、突起を背圧付加手段の凹所に
嵌入後には突起の弾性復元力にて爪部が背圧付加手段の
凹所を弾圧して、スクロール型ポンプの作動中に摺動部
材が背圧付加手段から抜け落ちるのを防止することがで
きる。
【0077】また請求項16記載の発明にあっては、上
記請求項10又は11記載の発明の効果に加えて、摺動
部材側の凹部又は凸部あるいはハウジング側の凹部又は
凸部に背圧付加手段の端部を接着して取り付けたので、
背圧付加手段と摺動部材あるいはハウジングとを容易に
固定することができ、スクロール型ポンプの作動中に背
圧付加手段が摺動部材あるいはハウジングから抜け落ち
るのを防止することができ、また、背圧付加手段と摺動
部材あるいはハウジングとの間でのガタつきが無くな
り、振動・騒音やこの間の摺動による部品の損傷を低減
することができる。
【0078】また請求項17記載の発明にあっては、上
記請求項10又は11記載の発明の効果に加えて、摺動
部材側の凹部又は凸部あるいはハウジング側の凹部又は
凸部に背圧付加手段の端部をすきまばめ状に挿入して取
り付けたので、背圧付加手段を摺動部材あるいはハウジ
ングに取り付けるのに力を加えることなく容易に組立て
ることが可能となる。
【0079】また請求項18記載の発明にあっては、上
記請求項10又は11記載の発明の効果に加えて、摺動
部材側の凹部又は凸部あるいはハウジング側の凹部又は
凸部に背圧付加手段の端部を螺子締結して取り付けたの
で、背圧付加手段を摺動部材又はハウジングに取り付け
るのに力を加えることなく容易に組立てることが可能と
なる。
【0080】また請求項19記載の発明にあっては、上
記請求項10又は11記載の発明の効果に加えて、摺動
部材あるいはハウジングを射出成形する時に金型により
摺動部材側の凹部又は凸部あるいはハウジング側の凹部
又は凸部を一体成形したので、摺動部材と凸部とを別々
に形成して取り付けるものと比較して部品点数が低減さ
れる。
【0081】また請求項20記載の発明にあっては、上
記請求項10又は11記載の発明の効果に加えて、摺動
部材側の凹部又は凸部あるいはハウジング側の凹部又は
凸部を、凸部であれば先端側、凹部であれば奥側に行く
程断面積が小さくなるように形成したので、背圧付加手
段を摺動部材又はハウジングに取り付ける際に背圧付加
手段がテーパによって誘導され、取付位置からずれるこ
となく取り付けることができる。
【0082】また請求項21記載の発明にあっては、上
記請求項20記載の発明の効果に加えて、摺動部材側の
凹部又は凸部あるいはハウジング側の凹部又は凸部を、
凸部であれば先端側、凹部であれば奥側に行く程断面積
が小さな円錐台側面状に形成したので、背圧付加手段を
摺動部材又はハウジングに取り付ける際に背圧付加手段
がテーパによって誘導され、取付位置からずれることな
く取り付けることができる。
【0083】また請求項22記載の発明にあっては、上
記請求項20記載の発明の効果に加えて、摺動部材側の
凹部又は凸部あるいはハウジング側の凹部又は凸部を、
凸部であれば基部側、凹部であれば開口側に円筒側面部
を有し、且つ円筒側面部に隣接して凸部であれば円筒側
面部の先端側、凹部であれば円筒側面部の奥側に行く程
断面積が小さくなるように形成したので、背圧付加手段
を摺動部材やハウジングに取り付ける際に背圧付加手段
がテーパによって誘導され、取付位置からずれることな
く取り付けることができと共に、円筒側面部が凹所に嵌
入されてスクロール型ポンプの作動中に摺動部材が抜け
落ちるのを防止することができる。
【0084】また請求項23記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明の効果に加えて、摺動部材と背圧
付加手段とをインサート成形にて一体に形成したので、
摺動部材と背圧付加手段とを確実に固定することができ
ると共に、摺動部材に別体の背圧付加手段を取り付ける
作業が省略される。
【0085】また請求項24記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明の効果に加えて、背圧付加手段の
摺動部材が設けられる側と反対側の端部が取り付けられ
るハウジングと背圧付加手段とをインサート成形にて一
体に形成したので、摺動部材とハウジングとを確実に固
定することができると共に、摺動部材に別体のハウジン
グを取り付ける作業が省略される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の側断面図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上の実施形態の可動スクロールと摺動部材と
背圧付加手段の分解斜視図である。
【図4】同上の側面図である。
【図5】同上の側断面図である。
【図6】同上の実施形態において摺動部材が円周上に等
間隔で配置される状態を説明する説明図である。
【図7】ゴムからなる背圧付加手段と可動スクロールと
摺動部材の側断面図である。
【図8】コイルばねからなる背圧付加手段を示し、
(a)は側断面図であり、(b)は斜視図である。
【図9】ベローズ式の伸縮機構からなる背圧付加手段と
可動スクロールと摺動部材の側断面図である。
【図10】(a)は背圧付加手段が取り付けられた摺動
部材の斜視図であり、(b)は摺摺動部材の斜視図であ
る。
【図11】可動スクロールに形成される面取りを説明す
る説明図であり、(a)は可動スクロールと摺動部材の
分解斜視図であり、(b)は可動スクロールと摺動部材
の側断面図である。
【図12】摺動部材に形成される面取りを説明する説明
図であり、(a)は可動スクロールと摺動部材の分解斜
視図であり、(b)は可動スクロールと摺動部材の側断
面図である。
【図13】摺動部材と背圧付加手段の側断面図の断面箇
所を説明する摺動部材と背圧付加手段の分解斜視図であ
る。
【図14】摺動部材の一例と背圧付加手段の側断面図で
ある。
【図15】背圧付加手段をハウジングの凸部に嵌め込む
のを説明する説明図である。
【図16】摺動部材の他例と背圧付加手段の側断面図で
ある。
【図17】摺動部材の更に他例と背圧付加手段の側断面
図である。
【図18】摺動部材の更に他例と背圧付加手段の側断面
図である。
【図19】(a)は摺動部材の更に他例の側面図であ
り、(b)は(a)の摺動部材にRを形成したものの側
断面図である。
【図20】摺動部材の更に他例と背圧付加手段の側断面
図である。
【図21】摺動部材の更に他例と背圧付加手段の側断面
図である。
【図22】摺動部材の更に他例と背圧付加手段の側断面
図である。
【図23】摺動部材と凸部の金型による一体成形の説明
図であり、(a)は金型の側断面図であり、(b)は金
型にて成形される一次成形品の斜視図であり、(c)は
金型にて成形される二次成形品の斜視図である。
【図24】(a)(b)は摺動部材側又はハウジング側
の凹部を奥側に行く程断面積が小さくなるテーパ状に形
成する場合を説明する説明図であり、(c)(d)は摺
動部材側又はハウジング側の凸部を先端側に行く程断面
積が小さくなるテーパ状に形成する場合を説明する説明
図である。
【図25】先端側に行く程断面積が小さな円錐台側面状
をした摺動部材の凸部を説明する図であり、(a)は摺
動部材と背圧付加手段の分解斜視図であり、(b)は摺
動部材の斜視図である。
【図26】摺動部材の更に他例を説明する説明図であ
り、(a)は凹部を形成した摺動部材の側断面図であ
り、(b)は凸部の斜視図であり、(c)は凸部と側背
圧付加手段の側断面図である。
【図27】背圧付加手段のコイルばねをインサート成形
にて一体に形成した摺動部材の側断面図である。
【図28】背圧付加手段のコイルばねをインサート成形
にて一体に形成したハウジングの側断面図である。
【図29】従来例の可動スクロールと摺動部材と背圧付
加手段を示し、(a)は分解斜視図であり、(b)は側
面図である。
【符号の説明】
1 固定スクロール 10 羽根部 2 可動スクロール 20 羽根部 3 摺動部材 4 背圧付加手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 直幸 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA02 3H039 AA03 AA12 BB02 BB04 CC02 CC25

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定スクロールと可動スクロールとにそ
    れぞれ渦巻き状の羽根部を形成し、一方の羽根部が他方
    の羽根部間に位置するように固定スクロールと可動スク
    ロールとを重ね合わせ、可動スクロールが所定半径で公
    転して両方の羽根部間に形成される密閉空間を移動圧縮
    するスクロール型ポンプにおいて、可動スクロールの背
    面側に複数の摺動部材を配置し、該摺動部材を背面側よ
    り押圧することで摺動部材を介して可動スクロールを固
    定スクロールの方へ押圧して且つ前記押圧方向と略直交
    する方向に摺動部材を移動可能とする背圧付加手段をそ
    れぞれの摺動部材の背面に独立して取り付けて成ること
    を特徴とするスクロール型ポンプ。
  2. 【請求項2】 摺動部材を可動スクロールの公転中心を
    中心とする円周上に等間隔に配置して成ることを特徴と
    する請求項1記載のスクロール型ポンプ。
  3. 【請求項3】 背圧付加手段を固体の弾性体で形成して
    成ることを特徴とする請求項1記載のスクロール型ポン
    プ。
  4. 【請求項4】 背圧付加手段をゴムで形成して成ること
    を特徴とする請求項3記載のスクロール型ポンプ。
  5. 【請求項5】 背圧付加手段をばねで形成して成ること
    を特徴とする請求項3記載のスクロール型ポンプ。
  6. 【請求項6】 背圧付加手段をコイルばねで形成して成
    ることを特徴とする請求項5記載のスクロール型ポン
    プ。
  7. 【請求項7】 背圧付加手段をベローズ式の伸縮機構部
    材で形成して成ることを特徴とする請求項1記載のスク
    ロール型ポンプ。
  8. 【請求項8】 摺動部材をPPS樹脂をベースとしてカ
    ーボンフィラーを充填した材料で形成して成ることを特
    徴とする請求項1記載のスクロール型ポンプ。
  9. 【請求項9】 摺動部材と摺動する可動スクロールの背
    面角部に面取りを形成して成ることを特徴とする請求項
    1記載のスクロール型ポンプ。
  10. 【請求項10】 摺動部材の背面に背圧付加手段が係合
    される摺動部材側の凹部又は凸部を形成して成ることを
    特徴とする請求項1記載のスクロール型ポンプ。
  11. 【請求項11】 背圧付加手段の摺動部材が設けられる
    側と反対側の端部が取り付けられるハウジングに該背圧
    付加手段の端部が係合されるハウジング側の凹部又は凸
    部を形成して成ることを特徴とする請求項1記載のスク
    ロール型ポンプ。
  12. 【請求項12】 摺動部材側の凹部又は凸部あるいはハ
    ウジング側の凹部又は凸部に背圧付加手段の端部を圧入
    して取り付けて成ることを特徴とする請求項10又は1
    1記載のスクロール型ポンプ。
  13. 【請求項13】 摺動部材側の凹部又は凸部あるいはハ
    ウジング側の凹部又は凸部とこれに取り付けられる背圧
    付加手段の端部との間に伸縮変形する部材を介在させて
    成ることを特徴とする請求項12記載のスクロール型ポ
    ンプ。
  14. 【請求項14】 摺動部材側又はハウジング側の凸部と
    して突起部を設け、背圧付加手段の一端部に前記突起部
    が嵌入される凹所を形成し、突起部の基部と先端部とを
    それぞれ前記凹所の径より小径,大径に形成して成るこ
    とを特徴とする請求項12記載のスクロール型ポンプ。
  15. 【請求項15】 摺動部材側又はハウジング側の凸部と
    して複数の突起を設けると共に背圧付加手段の一端部に
    前記複数の突起が挿入される凹所を形成し、それぞれの
    突起の先端部に凹所に被嵌される爪部を形成して成るこ
    とを特徴とする請求項12記載のスクロール型ポンプ。
  16. 【請求項16】 摺動部材側の凹部又は凸部あるいはハ
    ウジング側の凹部又は凸部に背圧付加手段の端部を接着
    して取り付けて成ることを特徴とする請求項10又は1
    1記載のスクロール型ポンプ。
  17. 【請求項17】 摺動部材側の凹部又は凸部あるいはハ
    ウジング側の凹部又は凸部に背圧付加手段の端部をすき
    まばめ状に挿入して取り付けて成ることを特徴とする請
    求項10又は11記載のスクロール型ポンプ。
  18. 【請求項18】 摺動部材側の凹部又は凸部あるいはハ
    ウジング側の凹部又は凸部に背圧付加手段の端部を螺子
    締結して取り付けて成ることを特徴とする請求項10又
    は11記載のスクロール型ポンプ。
  19. 【請求項19】 摺動部材あるいはハウジングを射出成
    形する時に金型により摺動部材側の凹部又は凸部あるい
    はハウジング側の凹部又は凸部を一体成形して成ること
    を特徴とする請求項10又は11記載のスクロール型ポ
    ンプ。
  20. 【請求項20】 摺動部材側の凹部又は凸部あるいはハ
    ウジング側の凹部又は凸部を、凸部であれば先端側、凹
    部であれば奥側に行く程断面積が小さくなるように形成
    して成ることを特徴とする請求項10又は11記載のス
    クロール型ポンプ。
  21. 【請求項21】 摺動部材側の凹部又は凸部あるいはハ
    ウジング側の凹部又は凸部を、凸部であれば先端側、凹
    部であれば奥側に行く程断面積が小さな円錐台側面状に
    形成して成ることを特徴とする請求項20記載のスクロ
    ール型ポンプ。
  22. 【請求項22】 摺動部材側の凹部又は凸部あるいはハ
    ウジング側の凹部又は凸部を、凸部であれば基部側、凹
    部であれば開口側に円筒側面部を有し、且つ円筒側面部
    に隣接して凸部であれば円筒側面部の先端側、凹部であ
    れば円筒側面部の奥側に行く程断面積が小さくなるよう
    に形成して成ることを特徴とする請求項20記載のスク
    ロール型ポンプ。
  23. 【請求項23】 摺動部材と背圧付加手段とをインサー
    ト成形にて一体に形成して成ることを特徴とする請求項
    1記載のスクロール型ポンプ。
  24. 【請求項24】 背圧付加手段の摺動部材が設けられる
    側と反対側の端部が取り付けられるハウジングと背圧付
    加手段とをインサート成形にて一体に形成して成ること
    を特徴とする請求項1記載のスクロール型ポンプ。
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