JP2003160959A - 雨水利用の水洗トイレ用ロータンク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一つのロータンク内に水道水用、雨水用そ
れぞれのボールタップと浮き球を設置し、お互い独立し
て、又は影響し合いながらそれぞれの給水量をコントロ
ールし、最終的には雨水を利用することにより水道水の
節水を図ることが出来る装置を作る。 【解決手段】 ロータンク１内の異なる場所二ヶ所
に、雨水用ボールタップ３と水道水用ボールタップ８を
設置し、それぞれに適切な形状の浮き玉６，１１及び浮
き玉連結棒５，１０を、適切な位置に取り付けた。そし
て雨水の給水は雨水貯水槽内１９に貯水された雨水を水
ポンプ１８などを利用して供給される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一つのロータンク
内への洗浄水の給水を、水道水と雨水を同時、又はそれ
ぞれ単独に行うことを可能にした装置及びその製造方法
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の水道水と雨水の併用装置は、ロー
タンクの他にもう一台貯水タンクを設置することにより
電磁バルブ又は手動により、ロータンク内に雨水及び水
道水を導入する（例えば、登録実用新案公報、実登３０
１１０４４ 平成７年）か、ロータンクへの給水入口部
位で、切換レバーにより手動又は自動で水道水回路と雨
水回路のどちらかを選択するための切換えを行う（例え
ば、公開特許公報、特開平８−４９２７５）ものであっ
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の水道水、雨水併
用水洗トイレ用ロータンクにあっては、水道水と雨水が
それぞれの水系回路上直接接する事が無い様にするため
に、付帯として通常のロータンク以外に別の装置やタン
クの追加があったり、雨水が欠乏した場合には、センサ
ーによる電気的監視や目視により、水道水への自動又は
手動での切換操作が必要であった。

【０００４】本発明は、水道水用と雨水用の二個の浮き
玉及びその連結棒の構造及び配置を変化させることによ
り、煩雑な操作をしなくても、水道水回路と雨水回路を
隔離して、水道水と雨水を併用することが出来るため、
結果として水道水の使用量を減少させることが出来る装
置及びその製造方法を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、ロータンクに水道水用と雨水用のそれぞれ独立した
二個の給水口を設け、そこに至るまでの系統も、雨水は
雨水貯水槽から水ポンプを介して一方の給水口に導か
れ、水道水もその支管から直接他方の給水口に導かれ、
それぞれの止水、給水の指令は、それぞれの浮き玉によ
り連繋して、又は独立してそれぞれのボールタップに出
されるようにしたものである。

【０００６】ロータンク内に水がない時は、水道用、雨
水用両方の浮き玉は重力によりそれぞれ下がっている。
このときは両方のボールタップバルブは開の状態にな
り、水道水、雨水共に水圧及び水路系の開口面積に応じ
た水量だけロータンク内に給水される。水道水と雨水の
混在する水が増水すると、ロータンク内に浮かぶ二つの
浮き玉は、同一水面上に離れて又は水面下で接しながら
浮かんで行き、基本的にはそれぞれ独立した軌道を取る
が、水道水、雨水両方のボールタップバルブが閉の状態
になった時点で、ロータンク内への給水は終了する。

【０００７】もしも、雨水貯水槽内の雨水が渇水した場
合には、手動で又は自動で水ポンプを停止させるなどし
て、必然的に雨水給水口からの給水は停止するので、こ
のときは水道水給水口からの給水のみになる。又雨水貯
水槽内の雨水が充分にあり、全ての給水を雨水のみにし
たい場合には、水道水の給水口部以前に設置した水道水
用止水栓を手動又は自動で閉じることにより、目的が達
せられる。又雨水の使用を早めに停止させたいときには
雨水の給水口部以前に設置した雨水用止水栓を手動又は
自動で閉じて雨水の給水を止めることも出来る。

【０００８】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき図面を参照して説明する。図１はロータンク１内の
洗浄水１５が満水のときの状態を示す。ロータンク１の
一方から水道水用止水栓１７、水道水用ボールタップ８
内の水道水用ボールタップバルブ９及び手洗い用給水パ
イプ７などを介してロータンク内に水道水が給水され
る。一方ロータンク１の他方からは、雨水貯水槽１９に
貯水されている雨水を、雨水ポンプ１８で吸上げ雨水用
止水栓１６、雨水用ボールタップ３内の雨水用ボールタ
ップバルブ４を介してロータンク１内に雨水が給水され
る。この他に排水レバー２、排水用フロートバルブ１
３、これらを繋ぐ排水バルブチェーン１２、配水管１４
などから構成されている。又この図１は、満水状態を示
し水道水用浮き玉１１と雨水用浮き球６はそれぞれ独立
して、又は干渉しながら浮上し、水位１５ａの位置で水
道水及び雨水両方の給水が停止するようにあらかじめ浮
き球６，１１及び浮き玉連結棒５，１０の形状と位置が
調整されている。又図１のように両方の浮き球６，１１
を干渉させることにより一方の浮き球を水没させること
により節水を図ることもできる。

【０００９】図２はロータンク１内の洗浄水１５が、排
水レバー２ａの作動により、排水バルブチェーン１２ａ
を介して排水用フロートバルブ１３ａを開くことによ
り、排水された状態を示す。このときは水道水用浮き球
１１ａ及び雨水用浮き球６ａはこれらを浮かす水が無く
なるので、それぞれの重力により図２のように垂れ下が
る、そしてこのときは水道水用ボールタップバルブ９ａ
及び雨水用ボールタップ４ａはそれぞれ全開位置にある
ので、タンク１内へ水道水及び雨水が給水され、排水用
フロートバルブ１３ａが閉じた時点から、タンク１内は
増水が始まる。増水が始まると水道水及び雨水用浮き球
１１ａ、６ａはこの増水する水に接し始めた時点から浮
上を開始し、それぞれ独立に又はそれぞれが干渉し、影
響しあいながら、最後は水道水及び雨水用ボールタップ
バルブ９ａ、４ａが両方とも完封する（図１の状態）ま
で浮上し続ける。

【００１０】水道水用止水栓１７及び雨水用止水栓１６
の開度をそれぞれ独立して変化させて、それぞれの給水
量をコントロールすることにより、全洗浄水に対する水
道水と雨水の占める量的配分比率を雨水貯水槽１９内の
残水量に応じ変化させることが出来る。

【００１１】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。

【００１２】センサーによる電気的監視と操作や目視に
よる手動操作をすることなく、雨水の貯水量に応じて簡
便に雨水をトイレの洗浄水に利用することが出来る。

【００１３】雨水、水道水の同時併用又は単独使用の選
択が可能なので、たとえ雨水が貯水槽になくなり放置し
ておいても、ロータンクには水道水のみが給水されるの
で心配ない。又雨水が貯水槽に充分あり雨水のみの給水
を行いたい場合には、水道水の給水を止め雨水の給水の
みとすることにより、水道水の節水を図ることも出来
る。

【００１４】システム全体の機構が比較的シンプルなの
で、製造又は改造のコストも少なくて済む。

【００１５】浮き球と連結棒の形状及び作動方法を変化
させることによって、一回の洗浄水使用量の減量を図る
ことも出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】ロータンク内洗浄水が満水状態時のシステム全
体図である。

【図２】ロータンク内洗浄水が空水状態時のシステム全
体図である。

【符号の説明】

１ ロータンク ２ 排水レバー ３ 雨水用ボールタップ ４ 雨水用ボールタップバルブ ５ 雨水用浮き玉連結棒 ６ 雨水用浮き玉 ７ 手洗い給水パイプ ８ 水道水用ボールタップ ９、水道水用ボールタップバルブ １０、水道水用浮き玉連結棒 １１、水道水用浮き玉 １２、排水バルブチェーン １３、排水用フロートバルブ １４、配水管 １５、洗浄水 １６、雨水用止水栓 １７、水道水用止水栓 １８、雨水ポンプ １９、雨水貯水槽

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ロータンク（１）の一端より水道水用止水
   栓（１７）、水道水用ボールタップ（８）を介して、水
   道水を導入し、他端よりは雨水貯水槽（１９）から雨水
   ポンプ（１８）などで加圧された雨水を、雨水用止水栓
   （１６）、雨水用ボールタップ（３）を介して、それぞ
   れ独立して導入する装置。
2. 【請求項２】ボールタップを作動させるための水道水用
   及び雨水用の二個の浮き玉（６，１１）が一個のロータ
   ンク内（１）に入り、それぞれが影響し合うか、又は独
   立して作動し、水道水の供給を早めに停止させたり、ロ
   ータンク（１）内に貯水する全水量の調整することが出
   来る機構を有する装置。