JP2003159075A - 蛋白質、それをコードするdna、及び宿主細胞 - Google Patents

蛋白質、それをコードするdna、及び宿主細胞

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JP2003159075A
JP2003159075A JP2001359770A JP2001359770A JP2003159075A JP 2003159075 A JP2003159075 A JP 2003159075A JP 2001359770 A JP2001359770 A JP 2001359770A JP 2001359770 A JP2001359770 A JP 2001359770A JP 2003159075 A JP2003159075 A JP 2003159075A
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gly
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protein
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Masatake Oe
正剛 大江
Hitoshi Kakiya
均 柿谷
Satoshi Hanzawa
敏 半澤
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性に優れた新規なω−アミノ酸アミノトラ
ンスフェラーゼを提供する。 【解決手段】モノマーとしての分子量が約52,000
であって、ホモテトラマーのサブユニット構造を有し、
至適pHが7から9であり、90℃以上の温度条件下に
おいてω−アミノ酸アミノトランスフェラーゼ活性を有
する蛋白質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性に優れる新
規なω−アミノ酸アミノトランスフェラーゼ活性を有す
る蛋白質(その誘導体を含む)、該蛋白質をコードする
環状DNAおよびその利用法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ω−アミノ酸アミノトランスフェラーゼ
は、末端にアミノ基を持つアミノ酸、例えばリジン、オ
ルニチンおよび4−アミノ酪酸等のω位のアミノ基をケ
ト酸やアルデヒドに転移し、またその逆反応を触媒する
酵素で、その反応は例えば以下のように表される。
【0003】
【化1】 式中、R1は水素又はアミノ基を、R2及びR3は水素又
はカルボキシル基を、R4は水素、カルボキシル基又は
アミノ基を、nは1以上の整数を、mは0以上の整数を
示す。
【0004】この酵素は医薬、農薬の合成中間体等とし
て利用価値のある有用な酵素である。例えば降圧剤の中
間体の合成にリジンアミノトランスフェラーゼを用いた
例が報告されている(Enzyme−Microb.T
echnol.,27,6,376−389,2000
年)。ω−アミノ酸アミノトランスフェラーゼにはリジ
ンアミノトランスフェラーゼ以外にも幾つか種類があ
り、様々な生物から単離されている。微生物由来の代表
的な報告例としてはフラボバクテリウム・ルテセンス由
来のリジンアミノトランスフェラーゼ(Soda,K.
ら,Biochemistry,7,4102−410
9,1968年)、バチラス・スフェリカス由来のオル
ニチンアミノトランスフェラーゼ(Yasuda,M.
ら,FEBS Lett.,105,209−212,
1979年)、エッシェリヒア・コリ由来のアセチルオ
ルニチンアミノトランスフェラーゼ(Billheim
er.J.T.ら,Arch.Biochem.Bio
phys.,195,401−413,1979年)、
シュードモーナス・エスピー(F−126)由来の4−
アミノ酪酸アミノトランスフェラーゼ(Yonaha,
K.ら、Arch.Biochem.Biophy
s.,200,156−164,1980年)等が知ら
れる。
【0005】これらの酵素はいずれも常温にて生育する
生物由来であるために耐熱性は高くないが、バチラス・
エスピーYM−2より単離されたオルニチンアミノトラ
ンスフェラーゼ(Jhee,K−H ら、J.Bioc
hem.118,101、1995年)は70℃の温度
条件下まではほぼ安定と報告されている。しかしこの酵
素の基質特異性は比較的高く、アミノ基供与体はオルニ
チンにほぼ特異的で、アミノ基受容体は2−ケトグルタ
ル酸に対して突出して高い。また、80℃以上において
活性は急激に低下し、安定性も低くなっている。我々は
更に耐熱性が高く、広い基質域を有するω−アミノ酸ア
ミノトランスフェラーゼを求めて超好熱菌に着目した。
【0006】超好熱菌は安定性が高く、工業的に有用な
酵素を探索する上で貴重な生物資源である。実際にいく
つかの酵素については、同様の活性を有する中温菌由来
のものに比べて著しく高い耐熱性を有しており、温度ス
トレスはもとより、温度以外の種々の物理化学的なスト
レスにも耐性が高く、一般的には酵素が失活したり反応
が阻害されるような条件(例えば攪拌によって生じる強
い機械的衝撃や高濃度の基質などの存在下、有機溶媒中
による反応、酸やアルカリ条件下による反応、界面活性
剤存在下による反応)でも反応をし得るものと期待され
る。
【0007】超好熱菌に由来するアミノ酸アミノトラン
スフェラーゼの報告として、例えばエアロパイラム・ペ
ルニクスの酵素(特願2000−357630)、スル
フォロバス・ソルファタリカスの酵素(Marino,
G.ら,J.Biol.Chem.263、12305
−12309、1988年)、サーモコッカス・リトラ
リスの酵素(Andreotti,G.ら,Eur.
J.Biochem.220、543−549、199
4年)、パイロコッカス・フリオサスの酵素(Andr
eotti,G.ら,Biochemica et B
iophysica Acta 1247、90−9
6、1995年)、サーモコッカス・プロファンダスの
酵素(Kobayashi,T.,The 5th A
nniversary Novo Nordisk E
nzyme Symposium 要旨集21−26、
1997年)、パイロコッカス・ホリコシイの酵素(M
atsui,I.ら,J.Biol.Chem.27
5、4871−4879、2000年)等が知られる。
しかし、いずれの酵素もα‐アミノ酸アミノトランスフ
ェラーゼであるためにω−アミノ酸やアミン化合物には
作用せず、超好熱菌由来のω−アミノ酸アミノトランス
フェラーゼは今まで知られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
性に優れた新規なω−アミノ酸アミノトランスフェラー
ゼ、および該蛋白質をコードするDNAなどを提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、パイロコ
ッカス・フリオサス(Pyrococcus furi
osus)の菌体抽出物を用いることにより、ω−アミ
ノ酸のリジン、オルニチンおよび4−アミノ酪酸をアミ
ノ基供与体にして2−ケトグルタル酸からグルタミン酸
が生成することを知見し、該知見に基づいて前記反応を
触媒する酵素遺伝子を探索した結果、パイロコッカス・
フリオサスに耐熱性ω−アミノ酸アミノトランスフェラ
ーゼ遺伝子を見出し、本発明を完成するに到った。
【0010】即ち本発明は、90℃以上の温度条件下に
おいてω−アミノ酸アミノトランスフェラーゼ活性を有
する蛋白質である。また本発明は、配列番号1の塩基配
列、又は配列番号1の塩基配列の一部からなるDNAを
含む染色体外増殖性DNAであって、適切な宿主細胞に
導入することにより上述の蛋白質を生産し得る環状DN
Aである。更に本発明は、上述のDNAによって形質転
換された宿主細胞である。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0011】本発明は90℃以上の温度条件下において
ω−アミノ酸アミノトランスフェラーゼ活性を有する蛋
白質であり、例えば配列番号1の塩基配列によってコー
ドされるパイロコッカス・フリオサスのω−アミノ酸ア
ミノトランスフェラーゼをあげることができる。このパ
イロコッカス・フリオサスのω−アミノ酸アミノトラン
スフェラーゼは、モノマーとしての分子量が約52,0
00であって、ホモテトラマーのサブユニット構造を有
し、至適pHが7から9であるという性質を有するもの
であり、より具体的には、後述するように配列番号5の
アミノ酸残基配列からなる蛋白質を含むものである。こ
の塩基配列、即ちパイロコッカス・フリオサスのω−ア
ミノ酸アミノトランスフェラーゼをコードするDNA
は、パイロコッカス・フリオサス染色体DNAの特定の
領域を異種遺伝子発現系で発現しやすいよう、超好熱菌
エアロパイラム・ペルニクスの酵素を組換え大腸菌にて
発現させた例(特願2000−357630)を参考
に、改変することにより得ることができる。より具体的
には、例えば配列番号2及び配列番号3のオリゴヌクレ
オチドをプライマーとして用い、パイロコッカス・フリ
オサスの染色体DNAを材料にPCR法を実施して特定
領域のDNAを増幅し、これを制限酵素SacIとPs
tIで処理した後に配列番号4のオリゴヌクレオチドを
その5’末端側に付加することによって得ることができ
る。ここで、配列番号4よりなるオリゴヌクレオチドの
付加は、予めプラスミド上に該配列を配置することによ
って達成することもできる。またこの配列番号4よりな
るオリゴヌクレオチドは、その5’末端に位置するAT
G配列が翻訳開始メチオニンとして認識されやすいよう
に上記プラスミドと連結されていることが望ましい。
【0012】配列番号2及び3をプライマーDNAとし
てPCR増幅したDNA断片を制限酵素SacIとPs
tIで処理した後、配列番号4である人工的な配列をパ
イロコッカス・フリオサスのゲノムDNAにある配列に
連結させることにより融合蛋白質として発現させるよう
に設計し、これらの配列を含む染色体外増殖性DNAを
宿主大腸菌に導入することが、ω−アミノ酸アミノトラ
ンスフェラーゼ活性のある蛋白質を大量に製造するうえ
で好ましいのである。
【0013】上記ようにプラスミドベクターに組み込ん
だDNAは、例えば、配列番号5で示したように456
アミノ酸残基からなる蛋白質をコードするDNAであ
る。配列番号5の蛋白質においては、N末端から5アミ
ノ酸残基に渡って人工的な配列が付加されており、それ
よりC末端側に451アミノ酸残基に渡ってパイロコッ
カス・フリオサスのゲノムDNAがコードする部分が続
いている。このように本発明の蛋白質は、具体的に配列
番号1の塩基配列によってコードされる蛋白質(具体的
には、例えば配列番号5のN末端6番目から456番目
までのアミノ酸残基からなる蛋白質)を含むものであ
る。また本発明の蛋白質は、これら具体的なアミノ酸残
基配列中の一部のアミノ酸残基が欠失した誘導体、一部
のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換された誘導
体、そして他のアミノ酸残基がいずれかの部位に挿入又
は付加された蛋白質を含むものである。
【0014】上記のDNAを組み込んだプラスミドベク
ターで適切な宿主細胞を形質転換し、形質転換宿主を培
養することによって製造される本発明の蛋白質は、パイ
ロコッカス属微生物に由来する他の蛋白質を実質的に含
まない、という特徴を有するものである。プラスミドベ
クターの構築から形質転換宿主細胞の培養、そして蛋白
質の発現に至る操作は遺伝子工学の分野における常法を
採用することができ、プラスミドの種類や宿主細胞の選
択、蛋白質の発現等は適宜実施可能である。例えば、染
色体外増殖性であるプラスミドベクターとしては、pU
C18/19、pBR322、pACYC184等を例
示することができる。また宿主細胞としては、例えば大
腸菌K12株や、その誘導体であるHB101、JM1
09、MC4100、W3110、C600等を例示で
きる。
【0015】この形質転換体を用いて該耐熱性酵素が生
産されるが、用いられる培地は菌株が増殖し得るもので
あればいずれを使用してもよく、このとき使用する培地
として、炭素源にはグルコース、ショ糖、デンプン、乳
糖、グリセロールなどが、窒素源には肉エキス、ペプト
ン、トリプトン、酢酸アンモニウムや硫酸アンモニウム
等のアンモニウム塩等などが、無機塩にはリン酸1ナト
リウム、リン酸2ナトリウム、リン酸1カリウム、リン
酸2カリウム等のリン酸塩やNaClなどが、金属イオ
ンには硫酸マグネシウム・7水和物、硫酸第一鉄・7水
和物、塩化カルシウム・2水和物などが使用できる。ま
た、培地には酵母エキス、ビタミン類などを添加するこ
ともできる。培養は通気撹拌、振とうによって好気的条
件で行なうことが好ましく、pHは6〜8の範囲に調整
する。pHの調整に使用するアルカリとしてはアンモニ
ア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミン化合物
など任意のものが使用でき、酸としては塩酸、硫酸、リ
ン酸などが使用できる。培養時間は酵素の生成量が最大
になるまで行なえばよく、12時間〜72時間程度が好
ましい。培養温度としては20〜40℃付近が好まし
く、培地中の溶存酸素濃度は5〜50%付近が好まし
い。また、必要に応じて酵素の誘導処理を行なうことも
できるが、その際使用する誘導剤としては糖類やその誘
導体のイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド
(IPTG)などが使用できる。
【0016】このようにして培養した培養液より菌体を
回収するが、回収方法としては遠心分離やろ過などを用
いることができる。回収した菌体を緩衝液に懸濁し破砕
するが、使用する緩衝液は酵素が安定に抽出されればい
ずれの緩衝液でもよく、例えばリン酸緩衝液、トリス−
塩酸緩衝液、酢酸緩衝液などがあげられる。濃度やpH
についても同様に酵素が安定に抽出されればいずれの濃
度やpHでもよいが、好ましくは濃度は10〜200m
M、pHは5〜9である。また必要に応じてキレート剤
のEDTAや酸化防止剤の2−メルカプトエタノールや
ジチオスレイトールを添加できる。菌体の破砕は浸透圧
ショックや超音波処理、フレンチプレス処理、マントン
・ゴーリン・ホモジナイザー処理などの通常の方法によ
って処理できる。
【0017】得られた酵素抽出液に対し1回目の加熱処
理を行なうが、それに先立ち酵素の安定化剤を添加する
ことが好ましく、アミノトランスフェラーゼにはピリド
キサールリン酸やピリドキサミンリン酸、2−ケトグル
タル酸などが挙げられる。熱処理条件は目的とする耐熱
性酵素がなるべく安定に回収される条件がよく、好まし
くは温度が60〜100℃、時間が10〜120分であ
る。また必要に応じて酵素を沈殿法や膜を用いて濃縮、
あるいは透析によって低分子化合物を除去したりするこ
ともできるが、沈殿法による濃縮はアセトン、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ポリエチレングリ
コールなどの有機溶媒や硫酸アンモニウム、硫酸ナトリ
ウム、リン酸カリウムなどの無機塩による塩析が使用で
きる。膜を用いた濃縮は限外ろ過膜など用いることがで
き、膜を用いた透析は市販の透析膜が使用できる。その
際に使用する膜の分画分子量は目的の酵素が膜外に溶出
しなければいずれをも使用できる。
【0018】沈殿法による濃縮を行なった場合は緩衝液
に再溶解し、不溶物がある場合は遠心分離あるいはろ過
により除去し、2回目の加熱処理を行なう。2回目の加
熱処理条件は1回目と同様に酵素が安定に保たれればい
ずれの条件でもよいが、1回目より高い温度もしくは長
い時間で処理すればより多く夾雑蛋白質を除くことがで
きる。
【0019】得られた酵素溶液を透析や市販の脱塩カラ
ムにより脱塩を行ない、イオン交換クロマトグラフィ
ー、疎水クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィ
ー、ゲルろ過クロマトグラフィー等の各種クロマトグラ
フィーを用いることにより更に高純度に精製することが
できる。
【0020】以下、本願発明を実施例によりさらに詳細
に説明するが、本願発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0022】実施例1 パイロコッカス・フリオサスの
培養 市販の培地(商品名;マリンブロス2216、Difc
o社製)を1リットル容のメジュームビンに37.4g
取り、純水1リットルを加えて溶解し、更に少量のリサ
ズリンを酸化還元指示薬として加えて120℃で20分
間加圧滅菌した。滅菌後、薬サジ一杯分の元素硫黄粉末
を加え、窒素雰囲気下で密栓して97℃に加熱した。こ
の溶液に2%の2−メルカプトエタノールをリサズリン
の赤色が消失するまで滴下し、さらにパイロコッカス・
フリオサスDSM3638株を植菌して97℃で一晩培
養を行なった。
【0023】培養終了後、室温まで培養液を冷却し、残
存する元素硫黄及び硫黄酸化物の沈殿を培養液を傾斜さ
せて分離、除去し、8000回転、20分の遠心分離に
より微生物菌体を回収した。
【0024】実施例2 パイロコッカス・フリオサスの
菌体抽出液からの酵素活性測定 実施例1で得られた菌体の一部を50mMトリス−塩酸
(pH7.6)に懸濁し、超音波で菌体の破砕を行な
い、遠心分離により沈殿を除去した。得られた上清を分
画分子量12000〜14000の膜にて一晩透析(2
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.6))を行なった
のち、ピリドキサールリン酸を1mMの濃度になるよう
加えた。酵素反応はアミノ基受容体に2−ケトグルタル
酸、アミノ基供与体にL−リジン塩酸塩、L−オルニチ
ン塩酸塩または4−アミノ酪酸をそれぞれ20mMの濃
度で用い、0.1Mのリン酸カリウム緩衝液(pH7.
7)中、70℃60分間保温した。この溶液10μlを
取り、エタノール35μl、トリエチルアミン5μl、
フェニルイソチオシアネート(PITC)5μlを加
え、室温で20分間反応させたのち、デシケーター内で
90分間減圧乾固させ、一部を高速液体クロマトグラフ
ィー(Tsk−gel ODS−80TM、商品名、東
ソー(株)製を使用)によって生成したグルタミン酸を
定量した。溶離液として0.14M酢酸ナトリウム−
0.05%トリエチルアミン(pH6.35)を用い、
アセトニトリルの直線濃度勾配で溶出させ、254nm
での吸光度で検出を行ない、1分間に1μmoleのグ
ルタミン酸を生成する活性を1Uとした。その結果、表
2に示すようにパイロコッカス・フリオサスの菌体抽出
液からL−リジン、L−オルニチン、4−アミノ酪酸を
アミノ基供与体に2−ケトグルタル酸からグルタミン酸
の生成が確認された。また酵素活性の高い順はL−オル
ニチン、L−リジン、4−アミノ酪酸だった。
【0025】
【表1】 実施例3 パイロコッカス・フリオサス染色体DNA
の調製 実施例1で得られた菌体の一部を1mlのTNE緩衝液
(10mMトリス−塩酸(pH7.5)、200mMN
aCl、1mMEDTA)に懸濁した。これに10%S
DSを0.1ml加えて室温に10分間静置し、溶菌さ
せた。
【0026】これに水相と等容のフェノール−クロロフ
ォルム(10mMトリス−塩酸で飽和)を加えて穏やか
に攪拌し、遠心操作によって水相を回収した。この操作
を3回繰り返した後、水相と等容のクロロフォルムによ
る抽出を行なった。得られた水相に2.5容のエタノー
ルを加え、室温で10分間静置した後、遠心によって核
酸を回収した。沈殿を70%エタノールで洗浄した後、
再度遠心して核酸をペレットとして回収し、これを40
0μlのTE緩衝液(10mMトリス−塩酸(pH7.
5、1mMEDTA)に溶解した。
【0027】この溶液に10mg/mlのRNaseA
(あらかじめDNaseを熱処理により除去)を最終濃
度50μg/mlになるように2μl加え、37℃で1
時間保温した。これに20%PEG6000/2.5M
NaClを240μl加えてから0℃で2時間静置し
た。これを4℃で遠心し、ペレットを70%エタノール
で洗浄して再度遠心した。得られたペレットを乾固させ
た後400μlのTE緩衝液に溶解してDNA標品とし
た。これにより140μgのDNAが回収された。
【0028】実施例4 PCRによる特異的DNA配
列の増幅 実施例3で得られた染色体DNAを鋳型として特定の配
列をもつDNAを以下の手順により増幅した。まずプラ
イマーとしては、増幅させようとするDNA配列に相当
する配列を20ないし25塩基含み、かつその5’側に
適当な制限酵素認識配列と、さらにその5’側に1ない
し3塩基の余分な配列を持つように設計した。この余分
な配列は制限酵素が効率的に働くことを助けるものであ
り、その配列と長さは用いる制限酵素によって異なる。
SacIについてはATCCなる4塩基、PstIにつ
いてはAAよりなる2塩基が付加することにより制限酵
素が十分に切断活性をもつことが知られているので(N
EB社カタログ)、これを用いることにした。すなわち
下記のような配列番号2及び3よりなるDNA配列をプ
ライマーとすることに決定し、これらのオリゴヌクレオ
チドを常法により合成した。
【0029】配列番号2 5’ATCCGAGCTC
GGCCAAATGTTAAAGAAATCCCA3’
(下線部は、SacIの認識部位を示す) 配列番号3 5’AACTGCAGTGGAGCAAA
GAACAGGCCGAATTTAT3’(下線部は、
PstIの認識部位を示す)。
【0030】PCR反応はPyrobestDNAポリ
メラーゼ(宝酒造製)を用い、以下の手順で行なった。
すなわち10×Pyrobest緩衝液(宝酒造製)を
10μl、各2.5mMになるように調製されたdNT
P混合溶液を8μl、鋳型となる染色体DNA標品を3
50ng、上記プライマーDNAを各々100pmo
l、PyrobestDNAポリメラーゼ(宝酒造製)
を0.5μl加えて、全量を100μlとした。Per
kin Elmer製Thermal Cyclerを
用いて、<94℃、20秒−60℃、60秒−72℃、
120秒>のサイクルを30回繰り返し、その後72
℃、10分の伸長反応を行なって終了させた。その一部
を1.0%アガロースで分析することにより、約140
0bpのDNAが特異的に増幅されていることが観察さ
れた。この反応によって得られたDNA量は約10μg
であった。
【0031】実施例5 組換え大腸菌の作製 実施例4で得られたDNAを常法に従いフェノール−ク
ロロフォルム(10mMトリス−塩酸で飽和)抽出で除
蛋白し、次いでクロロフォルムによる抽出を行なった。
エタノール沈殿により回収したDNAのうち5μgに6
UのSacIと6UのPstIによる酵素消化を各々3
7℃で90分間行なった。一方、5μgのプラスミドp
UK02−A3(特開平3−155788号参照)DN
Aを用いて、これを同様に6UのSacIと6UのPs
tIで各々37℃で2時間酵素消化を行なった。こうし
て得られた両方の酵素消化物を1.0%アガロースで電
気泳動させ、ゲルから常法により抽出して各DNA断片
を精製した。
【0032】次に前記pUK02−A3由来の4kbp
断片とPCR産物の1.4kbp断片を等モル混合し、
ライゲーション反応に供した。これにより図1に示した
プラスミドpPFOAT3が得られた。図中、A3/l
ac promoterは大腸菌T3ファージA3プロ
モーターと大腸菌lacオペレーターとの融合プロモー
ターを、SacIは制限酵素SacIの切断部位を、E
coRIは制限酵素EcoRIの切断部位を、PstI
は制限酵素PstIの切断部位を、ω−ATはパイロコ
ッカス・フリオサスのω−アミノ酸アミノトランスファ
ラーゼがコードされている領域を、rrnB T1T2
は大腸菌rrnBオペロンの転写終結シグナルを、Am
pはアンピシリン耐性の遺伝子を、oriはプラスミド
の複製開始部位を、そしてlacIqは大腸菌のlac
リプレッサーバリアントの遺伝子をそれぞれ示す。
【0033】反応物を常法に従って大腸菌MC4100
に導入した。形質転換菌は50μg/mlのカルベニシ
リンを含む寒天培地で選択し、生じたコロニーからプラ
スミドを常法によって抽出、分析することにより、約
1.4kbpのSacI−PstI挿入断片を有するプ
ラスミドを保有する菌株を同定した。これをMC410
0/pPFOAT3と呼び、以下の実験に供した。
【0034】実施例6 酵素の調製 実施例5で得られた組換え大腸菌MC4100/pPF
OAT3を200ml容のバッフル付き3角フラスコを
用い50μg/mlのカルベニシリンを含むLB培地
(1%バクトトリプトン、0.5%バクトイーストエキ
ストラクト、0.5%NaCl)40mlで34℃で1
4時間振とう培養を行なった。この培養液30mlを5
0μg/mlのアンピシリンを含むLB4Y培地(1%
バクトトリプトン、2%バクトイーストエキストラク
ト、0.5%NaCl)3リットルに植菌し、5リット
ル容の発酵槽を用いて30℃で23時間好気的培養を行
なった。この培養物を常法に従って菌体を集めると42
gであった。集めた菌体を250mlの50mMのトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.6)で洗浄後、同じ緩衝液2
50mlで再度懸濁し、超音波で菌体の破砕をなった。
この菌体破砕物にピリドキサールリン酸を1mMの濃度
になるよう加え、70℃の湯浴にて30分間浸し熱処理
を行なった。生じた沈殿物を遠心分離により除去し、上
清を回収した。
【0035】得られた上清に硫酸アンモニウムを70%
飽和濃度になるようゆっくり添加し、生じた沈殿を遠心
分離により回収した。この沈殿物を18mlの50mM
トリス−塩酸緩衝液(pH7.6)に溶解し、80℃の
湯浴にて20分間浸し生じた沈殿を遠心分離により除去
し、上清を回収した。得られた上清を分画分子量120
00〜14000の膜にて一晩透析(20mMトリス−
塩酸緩衝液(pH7.6))を行ない、市販のゲル(D
EAE−Toyopearl650M、商品名、東ソー
(株)製)により分画を行ない、SDS−ポリクリルア
ミドゲル電気泳動による分析にてほぼ単一な成分の画分
を回収し、酵素化学的特性評価用の標品とした。SDS
−ポリクリルアミドゲル電気泳動による分析結果より、
本酵素の分子量は約52,000と決定され、また高速
液体クロマトグラフィーによるゲルろ過分析(TSk−
gel G3000SWXL、商品名、東ソー(株)製
を使用)の結果から、本酵素はホモテトラマーのサブユ
ニット構造を有することが明らかになった。
【0036】実施例7 組換え体の酵素活性測定 20mMのL−オルニチン塩酸塩及び20mMの2−ケ
トグルタル酸を含む0.1Mのリン酸カリウム緩衝液
(pH7.7)中70℃30分間保温し酵素反応を行な
い、等量の1N酢酸水溶液を加え反応を停止させた。こ
の溶液10μlを取り、エタノール35μl、トリエチ
ルアミン5μl、フェニルイソチオシアネート(PIT
C)5μlを加え、室温で20分間反応させたのち、デ
シケーター内で90分間減圧乾固させ、一部を高速液体
クロマトグラフィー(TSk−gel ODS−80T
M、商品名、東ソー(株)製を使用)によって生成した
グルタミン酸を定量した。溶離液として0.14M酢酸
ナトリウム−0.05%トリエチルアミン(pH6.3
5)を用い、アセトニトリルの直線濃度勾配で溶出さ
せ、254nmでの吸光度で検出した。1分間に1μm
oleのグルタミン酸を生成する活性を1Uとした場
合、実施例6の培養液1リットル当たりの酵素活性は1
87Uであった。
【0037】実施例8 酵素活性の温度プロファイル 実施例7に記載した酵素反応を50、60、70、8
0、90、100℃の各温度で行ない、温度による活性
の変化を図2に示した。図中、横軸は反応温度(℃)、
縦軸は相対活性(%)である。その結果本酵素は100
℃の温度において最も高い活性を有していた。
【0038】実施例9 酵素活性のpHプロファイル 実施例7に記載した酵素反応を、酢酸緩衝液、リン酸カ
リウム緩衝液、トリス−塩酸緩衝液、またはグリシン−
水酸化カリウム緩衝液を用いてpH4.2〜10.2の
間で行ない、pHによる活性の変化を図3に示した。図
中、横軸はpH、縦軸は相対活性(%)である。その結
果本酵素は7〜9の間で高い活性を有していた。
【0039】実施例10 酵素の耐熱性 実施例6の精製酵素にピリドキサール−5−リン酸を1
mMの濃度になるよう加え、95℃の温度で23時間処
理を行ない、実施例7に記載した酵素反応を行ない活性
の変化を求めた。その結果本酵素は59%の残存活性を
示し、極めて高い耐熱性を有していた。
【0040】実施例11 アミノ基供与体に対する基質
特異性 アミノ基受容体を2−ケトグルタル酸に固定し、表2に
記載した化合物をアミノ基供与体に用いて実施例7に記
載した酵素反応を行なった。その結果、表2に示すよう
に本酵素は様々なL体およびD体のアミノ酸およびアミ
ノ化合物に作用した。
【0041】
【表2】 実施例12 アミノ基受容体に対する基質特異性 アミノ基供与体をL−オルニチンに固定し、表3に記載
した化合物をアミノ基受容体に用いて実施例7に記載し
た酵素反応を行なった。その結果、表3に示すように本
酵素はスクシニックセミアルデヒドに対して2−ケトグ
ルタル酸とほぼ同程度作用した。またピルビン酸にも作
用することも見出された。
【0042】
【表3】
【発明の効果】本発明によって耐熱性が高くかつω−ア
ミノ酸やアミノ化合物を合成する活性を有するω−アミ
ノ酸アミノトランスフェラーゼおよびω−アミノ酸アミ
ノトランスファラーゼをコードするDNAが新規に提供
される。このDNAを使用することにより、安価かつ安
定的に、大量のω−アミノ酸アミノトランスファラーゼ
を製造することや、天然に存在するω−アミノ酸アミノ
トランスファラーゼのアミノ酸残基の一部を置換等した
変異型アミノトランスファラーゼを製造することが可能
となる。
【0043】本発明は更に、前記ω−アミノ酸アミノト
ランスファラーゼを用いることにより、医薬品あるいは
農薬等の原料として重要なω−アミノ酸やアミノ化合物
を安価に製造することが可能となる。
【0044】前記した本発明の蛋白質は、100℃の温
度条件下でもω−アミノ酸アミノトランスフェラーゼ活
性を発現し得るものである。例えば配列番号1の塩基配
列によってコードされる蛋白質では、95℃で23時間
の処理でも59%と極めて高い残存活性を示した。この
ように高い好熱性と耐熱性を有するω−アミノ酸アミノ
トランスフェラーゼは知られていない。こうした物性を
有する酵素は、一般的な酵素が失活したり反応が阻害さ
れるような温度以外の条件、例えば攪拌によって生じる
強い機械的衝撃や高濃度の基質などの存在下等において
も高い耐性が期待できることから、産業的な有用性が高
い。
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110>TOSOH Corporation <120>蛋白質、それをコードするDNA、及び宿主細胞 <130>PA211-0636 <160>7 <210>1 <211>1371 <212>DNA <213>Pyrococcus furiosus <400>1 atg agc aac gag ctc agg cca aat gtt aaa gaa atc cca ggt cca aag 48 Met Ser Asn Glu Leu Arg Pro Asn Val Lys Glu Ile Pro Gly Pro Lys 5 10 15 gcg aga gaa ata ata gag aaa cac cac aaa tac atg gca act acc acc 96 Ala Arg Glu Ile Ile Glu Lys His His Lys Tyr Met Ala Thr Thr Thr 20 25 30 aat gat ccc aat gag tac ttc tta gtt att gag aga gcg gag gga gtt 144 Asn Asp Pro Asn Glu Tyr Phe Leu Val Ile Glu Arg Ala Glu Gly Val 35 40 45 tac tgg att gat gtg gat gga aat gta atc ctc gac ttc tct tca gga 192 Tyr Trp Ile Asp Val Asp Gly Asn Val Ile Leu Asp Phe Ser Ser Gly 50 55 60 att ggt gtt ctc aat gtt gga tta agg aat cct agg gtt gtt gag gcc 240 Ile Gly Val Leu Asn Val Gly Leu Arg Asn Pro Arg Val Val Glu Ala 65 70 75 80 ata aag aag cag ttg gac tta gtt ctt cat gct gct gga aca gac tac 288 Ile Lys Lys Gln Leu Asp Leu Val Leu His Ala Ala Gly Thr Asp Tyr 85 90 95 tat aat cca tat caa gtt gcc ttg gca gaa aag ctt gtt caa ata aca 336 Tyr Asn Pro Tyr Gln Val Ala Leu Ala Glu Lys Leu Val Gln Ile Thr 100 105 110 cct gga gat ttc gag aag aaa gta ttc ttg agc aac agt gga act gag 384 Pro Gly Asp Phe Glu Lys Lys Val Phe Leu Ser Asn Ser Gly Thr Glu 115 120 125 gcc aac gag gca gca cta aag ata gca aag tgg tcc aca aac aga aag 432 Ala Asn Glu Ala Ala Leu Lys Ile Ala Lys Trp Ser Thr Asn Arg Lys 130 135 140 atg ttc att gca ttt ata ggg gca ttc cac gga aga act cat gga aca 480 Met Phe Ile Ala Phe Ile Gly Ala Phe His Gly Arg Thr His Gly Thr 145 150 155 160 atg agc ctc acc gct agt aag ccc gtt cag agg agc agg atg ttc cca 528 Met Ser Leu Thr Ala Ser Lys Pro Val Gln Arg Ser Arg Met Phe Pro 165 170 175 aca atg cct ggt gtt gag cac gtt cct tat cca aac cca tac aga aat 576 Thr Met Pro Gly Val Glu His Val Pro Tyr Pro Asn Pro Tyr Arg Asn 180 185 190 ccc tgg cac att gat ggt tat gag aac cca gac gaa ctc ata aat aga 624 Pro Trp His Ile Asp Gly Tyr Glu Asn Pro Asp Glu Leu Ile Asn Arg 195 200 205 gtt ctg gag tac ata gag gaa tat ctc ttt agt cac tat gtt cca gca 672 Val Leu Glu Tyr Ile Glu Glu Tyr Leu Phe Ser His Tyr Val Pro Ala 210 215 220 gaa gag gtt gca gga ata gtc ttt gag cca att cag gga gag ggt ggt 720 Glu Glu Val Ala Gly Ile Val Phe Glu Pro Ile Gln Gly Glu Gly Gly 225 230 235 240 tac gtc gtt ccc cca agg aac ttc ttc aag gaa cta aag aag ctg gct 768 Tyr Val Val Pro Pro Arg Asn Phe Phe Lys Glu Leu Lys Lys Leu Ala 245 250 255 gac aag tac ggc ata ctc tta att gat gac gag gtt caa atg gga att 816 Asp Lys Tyr Gly Ile Leu Leu Ile Asp Asp Glu Val Gln Met Gly Ile 260 265 270 ggt aga act gga aag atg tgg gca att gag cac ttt gga ata gcc cca 864 Gly Arg Thr Gly Lys Met Trp Ala Ile Glu His Phe Gly Ile Ala Pro 275 280 285 gat atc atc act aca gca aag gct ctt ggt gga ggc att cca att gga 912 Asp Ile Ile Thr Thr Ala Lys Ala Leu Gly Gly Gly Ile Pro Ile Gly 290 295 300 gct aca atc ttc aga aag gat ttg gac ttt gga gtt agt gga gtg cac 960 Ala Thr Ile Phe Arg Lys Asp Leu Asp Phe Gly Val Ser Gly Val His 305 310 315 320 agc aat acc ttt gga gga aat gcc gta gcc gca gca gct gca ctt gca 1008 Ser Asn Thr Phe Gly Gly Asn Ala Val Ala Ala Ala Ala Ala Leu Ala 325 330 335 gta atg gag gag ttg gag aat gga ttg tta gag aat gtc cag aaa tta 1056 Val Met Glu Glu Leu Glu Asn Gly Leu Leu Glu Asn Val Gln Lys Le 340 345 350 gag ccc ctg ttc agg gag aga ctt gaa gaa atg aag gag aag tat gag 1104 Glu Pro Leu Phe Arg Glu Arg Leu Glu Glu Met Lys Glu Lys Tyr Glu 355 360 365 atc ata gga gat gtc aga ggt ata ggc ctt gca tgg ggt gta gaa ttc 1152 Ile Ile Gly Asp Val Arg Gly Ile Gly Leu Ala Trp Gly Val Glu Phe 370 375 380 gta aag gac aga aag acc aag gaa tat gca act aag gag aga aat gaa 1200 Val Lys Asp Arg Lys Thr Lys Glu Tyr Ala Thr Lys Glu Arg Asn Glu 385 390 395 400 gta gta gtt gag gct ctt aag aga ggt cta gca ttg cta ggg tgt gga 1248 Val Val Val Glu Ala Leu Lys Arg Gly Leu Ala Leu Leu Gly Cys Gly 405 410 415 aag agt gcc ata aga cta att cca cca cta ata atc agc gaa gag gag 1296 Lys Ser Ala Ile Arg Leu Ile Pro Pro Leu Ile Ile Ser Glu Glu Glu 420 425 430 gcc aag ata gga ctt gac ata ttt gag gaa gca ata agg gta gtc agt 1344 Ala Lys Ile Gly Leu Asp Ile Phe Glu Glu Ala Ile Arg Val Val Ser 435 440 445 gag agg tat gga tat aag atc cac tag 1371 Glu Arg Tyr Gly Tyr Lys Ile His 450 455 <210>2 <211>34 <212>DNA <213>Artificial Sequence <400>2 atcc gag ctc agg cca aat gtt aaa gaa atc caa 34 <210>3 <211>34 <212>DNA <213>Artificial Sequence <400>3 aactgcagtg gagcaaagaa caggccgaat ttat 34 <210>4 <211>14 <212>DNA <213>Artificial Sequence <400>4 atg agc aac gag ct 14 <210>5 <211>456 <212>PRT <213>Pyrococcus furiosus <400>5 Met Ser Asn Glu Leu Arg Pro Asn Val Lys Glu Ile Pro Gly Pro Lys 1 5 10 15 Ala Arg Glu Ile Ile Glu Lys His His Lys Tyr Met Ala Thr Thr Thr 20 25 30 Asn Asp Pro Asn Glu Tyr Phe Leu Val Ile Glu Arg Ala Glu Gly Val 35 40 45 Tyr Trp Ile Asp Val Asp Gly Asn Val Ile Leu Asp Phe Ser Ser Gly 50 55 60 Ile Gly Val Leu Asn Val Gly Leu Arg Asn Pro Arg Val Val Glu Ala 65 70 75 80 Ile Lys Lys Gln Leu Asp Leu Val Leu His Ala Ala Gly Thr Asp Tyr 85 90 95 Tyr Asn Pro Tyr Gln Val Ala Leu Ala Glu Lys Leu Val Gln Ile Thr 100 105 110 Pro Gly Asp Phe Glu Lys Lys Val Phe Leu Ser Asn Ser Gly Thr Glu 115 120 125 Ala Asn Glu Ala Ala Leu Lys Ile Ala Lys Trp Ser Thr Asn Arg Lys 130 135 140 Met Phe Ile Ala Phe Ile Gly Ala Phe His Gly Arg Thr His Gly Thr 145 150 155 160 Met Ser Leu Thr Ala Ser Lys Pro Val Gln Arg Ser Arg Met Phe Pro 165 170 175 Thr Met Pro Gly Val Glu His Val Pro Tyr Pro Asn Pro Tyr Arg Asn 180 185 190 Pro Trp His Ile Asp Gly Tyr Glu Asn Pro Asp Glu Leu Ile Asn Arg 195 200 205 Val Leu Glu Tyr Ile Glu Glu Tyr Leu Phe Ser His Tyr Val Pro Ala 210 215 220 Glu Glu Val Ala Gly Ile Val Phe Glu Pro Ile Gln Gly Glu Gly Gly 225 230 235 240 Tyr Val Val Pro Pro Arg Asn Phe Phe Lys Glu Leu Lys Lys Leu Ala 245 250 255 Asp Lys Tyr Gly Ile Leu Leu Ile Asp Asp Glu Val Gln Met Gly Ile 260 265 270 Gly Arg Thr Gly Lys Met Trp Ala Ile Glu His Phe Gly Ile Ala Pro 275 280 285 Asp Ile Ile Thr Thr Ala Lys Ala Leu Gly Gly Gly Ile Pro Ile Gly 290 295 300 Ala Thr Ile Phe Arg Lys Asp Leu Asp Phe Gly Val Ser Gly Val His 305 310 315 320 Ser Asn Thr Phe Gly Gly Asn Ala Val Ala Ala Ala Ala Ala Leu Ala 325 330 335 Val Met Glu Glu Leu Glu Asn Gly Leu Leu Glu Asn Val Gln Lys Leu 340 345 350 Glu Pro Leu Phe Arg Glu Arg Leu Glu Glu Met Lys Glu Lys Tyr Glu 355 360 365 Ile Ile Gly Asp Val Arg Gly Ile Gly Leu Ala Trp Gly Val Glu Phe 370 375 380 Val Lys Asp Arg Lys Thr Lys Glu Tyr Ala Thr Lys Glu Arg Asn Glu 385 390 395 400 Val Val Val Glu Ala Leu Lys Arg Gly Leu Ala Leu Leu Gly Cys Gly 405 410 415 Lys Ser Ala Ile Arg Leu Ile Pro Pro Leu Ile Ile Ser Glu Glu Glu 420 425 430 Ala Lys Ile Gly Leu Asp Ile Phe Glu Glu Ala Ile Arg Val Val Ser 435 440 445 Glu Arg Tyr Gly Tyr Lys Ile His 450 455 <210>6 <211>35 <212>DNA <213>Artificial Sequence <400>6 atccgagctc caggccaaat gttaaagaaa tccca 35 <210>7 <211>34 <212>DNA <213>Artificial Sequence <400>7 aactgcagtg gagcaaagaa caggccgaat ttat 34
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例5で得られたプラスミドpPFOAT3
の概要を示す図である。
【図2】実施例8で行った温度による活性の変化を示す
図である。
【図3】実施例9で行ったpHによる活性の変化を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA01 AA07 BA10 CA04 DA05 DA06 EA04 FA02 GA11 HA01 HA03 4B050 CC01 CC03 DD02 FF10 FF12 LL01 LL05 4B065 AA01Y AA26X AB01 BA01 CA16 CA27 CA44 CA47

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】90℃以上の温度条件下においてω−アミ
    ノ酸アミノトランスフェラーゼ活性を有する蛋白質。
  2. 【請求項2】モノマーとしての分子量が約52,000
    であって、ホモテトラマーのサブユニット構造を有し、
    至適pHが7から9であることを特徴とする、請求項1
    記載の蛋白質。
  3. 【請求項3】配列番号1の塩基配列によってコードされ
    る蛋白質、又はその一部のアミノ酸配列が欠失し、一部
    のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換され、他のア
    ミノ酸残基が挿入され、若しくは他のアミノ酸残基が付
    加された蛋白質であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の蛋白質。
  4. 【請求項4】パイロコッカス属微生物に由来する他の蛋
    白質を実質的に含まないことを特徴とする、請求項1〜
    3いずれかに記載の蛋白質。
  5. 【請求項5】配列番号1の塩基配列、又は配列番号1の
    塩基配列の一部からなるDNAを含む染色体外増殖性D
    NAであって、適切な宿主細胞に導入することにより請
    求項1〜4いずれかに記載の蛋白質を生産し得る環状D
    NA。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のDNAによって形質転換
    された宿主細胞。
  7. 【請求項7】大腸菌K12株又はその誘導体であること
    を特徴とする、請求項6に記載の宿主細胞。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018519828A (ja) * 2015-07-02 2018-07-26 シージェイ チェイルジェダン コーポレーション 新規トランスアミナーゼ、及びそれを利用したアミノ化合物の脱アミン方法
US10538747B2 (en) 2015-07-02 2020-01-21 Cj Cheiljedang Corporation Transaminases and method, for deaminating amino compound, using same
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