JP2018519828A - 新規トランスアミナーゼ、及びそれを利用したアミノ化合物の脱アミン方法 - Google Patents

新規トランスアミナーゼ、及びそれを利用したアミノ化合物の脱アミン方法 Download PDF

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Abstract

トランスアミナーゼ活性を有する新規分離されたポリペプチド、及びそれをコーディングするポリヌクレオチド、該ポリヌクレオチドを含む微生物、及び該ポリペプチドまたは該微生物を利用して、アミノ化合物を脱アミン化させる方法に関する。【選択図】図4

Description

本開示は、トランスアミナーゼ活性を有する新規分離されたポリペプチド、及びそれをコーディングするポリヌクレオチド、前記ポリヌクレオチドを含む微生物、及び前記ポリペプチドまたは前記微生物を利用して、アミノ化合物を脱アミン化させる方法に関する。
アジピン酸(adipic acid)は、(CH(COOH)の分子式を有するジカルボン酸(dicarboxylic acid)化合物である。アジピン酸は、ナイロン樹脂原料、プラスチック可塑剤、染料・医薬品などの原料として汎用されており、特に、ナイロン6,6のようなポリアミドの製造に重要な中間生成物であり、商業的価値が非常に高い。
アジピン酸は、主に石油化合物を原料物質として、2段階の工程を経る化学的方法によって生産する。具体的には、開始物質であるフェノール、シクロヘキサン、シクロヘキセン、ベンゼンなどの環状化合物を、シクロヘキサノン、またはシクロヘキサノールと命名されるケトン・アルコールオイル(KA oil:ketone-alcohol oil)に転換させた後、硝酸を利用した酸化工程を介して、アジピン酸を生産する。該化学的工程は、高効率性及び経済性を有しているが、ベンゼンを原料として使用し、膨大な量の窒素酸化物を副産物として発生させるという問題点がある。かような問題点と共に、最近強化される環境規制により、アジピン酸の生産において親環境的工程の必要性が叫ばれ、それにより、アジピン酸を、微生物を介して生産する努力が始まっている。しかし、アジピン酸生産の中間体として使用される6−アミノカプロン酸の正確な生合成または生分解の経路は、いまだに知られていない。6−アミノカプロン酸の6−アミン基を除去し、ケトン基が導入されれば、アジペートセミアルデヒド(adipate semialdehyde)になり、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(aldehyde dehydrogenase)の反応を介して、アジピン酸を合成することができると予想される(Guerrillot L. et al., Eur J Biochem., 1977, 81 (1): 185-92; Vandecasteele, J. P. et al., Methods Enzymol., 1982, 89: 484-490)。同数の炭素からなる6−アミノカプロン酸からアジピン酸への酵素転換反応は、商業的価値だけではなく、新規技術として可能性が高く評価されるが、実際、反応に関与することができる酵素または微生物も、公知されていない。
そのために、本発明者らは、6−アミノカプロン酸を脱アミンする方法を研究している間、脱アミン活性を有する新規微生物を分離し、そこから新規酵素を発見することにより、本開示を完成した。
本開示の一目的は、トランスアミナーゼ活性を有する新規分離されたポリペプチドを提供することである。
本開示の他の目的は、前記ポリペプチドをコーディングするポリヌクレオチドを提供することである。
本開示のさらに他の目的は、前記新規ポリペプチドを発現するように形質転換された微生物を提供することである。
本開示のさらに他の目的は、前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドを利用して、アミノ化合物を脱アミン化させる方法、及びセミアルデヒド化合物をアミノ化合物に転換させる方法を提供することである。
前記課題を解決するために、本開示は、配列番号7のアミノ酸配列、またはそれと75%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、アミノ化合物に対するトランスアミナーゼ活性を有する分離されたポリペプチドを提供する。
本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドを最初に発掘した。また、前記ペプチドを利用して、アミノ化合物を脱アミン化させる方法は、アジピン酸のバイオ基盤の生産方法において利用することができる。それは、従来、化学的方法で生産していたアジピン酸生産において、新規経路を利用して、バイオ基盤でアジピン酸を生産することができる基盤を設けたところに意義がある。
6−アミノカプロン酸を窒素源として使用した最小培地を利用して選別された菌株が、バイオフィルム(biofilm)を形成するところを示す写真である。具体的には、単一コロニーを培養した後、それを遠心分離して得られた結果物、及び該結果物を蒸溜水を利用して、バイオフィルムと菌株とに分離させたのである。 5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、アルファ−ケトグルタル酸、リン酸ピリドキサールの多様な濃度、及びそれぞれの基質の有無によるグルタメートの生成、及び基質の分解程度をTLC上で比べた結果を示す[5AVA:10mM 5−アミノ吉草酸(standard);1:20mM 6−アミノカプロン酸(standard);2:シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB+20mM 6−アミノカプロン酸;3:シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB+10mM 6−アミノカプロン酸及び20mM5−アミノ吉草酸;4:シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB+20mM 6−アミノカプロン酸、10mMアルファ−ケトグルタレート及び0.1mMリン酸ピリドキサール;4−1:シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB+20mM 6−アミノカプロン酸及び10mMアルファ−ケトグルタレート;5:シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB+10mM 6−アミノカプロン酸、20mM 5−アミノ吉草酸、10mMアルファ−ケトグルタレート及び0.1mMリン酸ピリドキサール;5−1:シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB+10mM 6−アミノカプロン酸、20mM 5−アミノ吉草酸及び10mMアルファ−ケトグルタレート;6:シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB+20mM 6−アミノカプロン酸及び20mMグルタメート;E:10mMグルタメート(standard)]。 5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、アルファ−ケトグルタル酸、リン酸ピリドキサールの多様な濃度、及びそれぞれの基質の有無によるグルタメートの生成、及び基質の分解程度をTLC上で比べた結果を示す。 5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、アルファ−ケトグルタル酸、リン酸ピリドキサールの多様な濃度、及びそれぞれの基質の有無によるグルタメートの生成、及び基質の分解程度をTLC上で比べた結果を示す。 5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、アルファ−ケトグルタル酸、リン酸ピリドキサールの多様な濃度、及びそれぞれの基質の有無によるグルタメートの生成、及び基質の分解程度をTLC上で比べた結果を示す。 5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、アルファ−ケトグルタル酸、リン酸ピリドキサールの多様な濃度、及びそれぞれの基質の有無によるグルタメートの生成、及び基質の分解程度をTLC上で比べた結果を示す。 5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、アルファ−ケトグルタル酸、リン酸ピリドキサールの多様な濃度、及びそれぞれの基質の有無によるグルタメートの生成、及び基質の分解程度をTLC上で比べた結果を示す。 本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドの遺伝子に形質転換された大腸菌菌株から可溶性タンパク質に過発現されることを示すSDS−PAGEゲル写真である[T:細胞粉砕液(cell lysate);S:可溶性タンパク質(soluble protein)]。 本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドが過発現された大腸菌の粉砕液を利用して、アミノ化合物に対する反応性を、TLCを介して示した結果である[1:過発現されたpETDuet1(空ベクター)と4−アミノ酪酸との反応;2:過発現された本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドと、4−アミノ酪酸との反応;4:過発現されたpETDuet1と6−アミノカプロン酸との反応;5:過発現された本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドと、6−アミノカプロン酸との反応;7:過発現されたpETDuet1とN−アセチルオルニチンとの反応;8:過発現された本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドと、N−アセチルオルニチンとの反応;及び10:グルタメート(standard)]。 6−アミノカプロン酸の濃度を上昇させ、本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドによる転換反応で生成されるグルタメートの生成量をTLCを介して示した結果である[C:過発現されたpETDuet1と6−アミノカプロン酸との反応;D:過発現された本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドと、6−アミノカプロン酸との反応、及びE:10mMグルタメート(standard)]。 5種のシュードモナス菌株から得たN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドを大腸菌で過発現させた結果を示すSDS−PAGEゲル写真である。 5種のシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドと、6−アミノカプロン酸との反応1時間後、LC−MASSを利用して、6−アミノカプロン酸減少程度を分析したグラフである。 図7と同一サンプルに対して、シフ試薬(Schiff’s reagent)を介して、アルデヒド生成程度を相対的な活性値で比較した結果を示す。 5種のシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドと、N−アセチルオルニチンとの反応後、LC−MASSを利用して、N−アセチルオルニチンの減少程度を分析したグラフである。 5種のシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドと、ガンマアミノ酪酸との反応後、LC−MASSを利用して、ガンマアミノ酪酸の減少程度を分析したグラフである。 5種のシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドと、5−アミノ吉草酸との反応後、LC−MASSを利用して、5−アミノ吉草酸の減少程度を分析したグラフである。 本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドの逆反応評価のために、6−アミノカプロン酸で反応させた後、さらに逆反応を誘導し、シフ試薬を介して、相対的な酵素活性を比較した結果を示す。
本開示の一様態は、配列番号7のアミノ酸配列、またはそれと75%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、トランスアミナーゼ(transaminase)活性を有する分離されたポリペプチドを提供する。
本開示において用語「トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチド」は、アミノ酸とα−ケト酸との可逆的なアミノ基転移反応を触媒する活性を有するポリペプチドを意味する。前記トランスアミナーゼは、アミノトランスフェラーゼ(aminotransferase)とも命名される。
本開示において用語「ポリペプチド」は、アミノ酸の重合体を意味し、一般的に、少数のアミノ酸が連結された形態をペプチドと呼び、多くのアミノ酸が連結されれば、タンパク質と呼ぶ。タンパク質をなしている約20種のアミノ酸が化学結合を介して互いに連結され、ポリペプチドを作る。本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドは、配列番号7のアミノ酸配列を含んでもよい。また、前記ポリペプチドは、配列番号7のアミノ酸配列と、75%以上、80%以上、具体的には、90%以上、さらに具体的には、95%以上、一層具体的には、99%以上の配列相同性を有するアミノ酸配列であり、本開示のトランスアミナーゼのアミノ基転移反応を触媒する活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列であるならば、制限なしに含んでもよい。また、前記ポリペプチドと、生物学的に同一であるか、あるいは相応する活性を有する限り、その変異体または類似体などをいずれも含んでもよい。
本開示において用語「相同性」は、与えられたポリペプチド配列またはポリヌクレオチド配列と一致する程度を意味し、百分率でも表示される。本明細書において、与えられたポリペプチド配列またはポリヌクレオチド配列と同一であるか、あるいは類似した活性を有する相同性配列が「%相同性」で表示される。例えば、点数(score)、同一性(identity)及び類似度(similarity)などの媒介変数(parameter)を計算する標準ソフトウェア、具体的には、BLAST 2.0を利用するか、あるいは定義された厳格な条件下で、サザン混成化実験によって配列を比較することによっても確認することができ、定義される適切な混成化条件は、当業者に周知の方法でも決定される。
前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドは、シュードモナス・スタッツェリ(Pseudomonas stutzeri)に由来したものでもある。具体的には、前記ポリペプチドは、シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB(KCCM11587P)に由来したものでもある。一実施例において、本発明者らは、6−アミノカプロン酸を窒素源として固定化させる新規菌株であるシュードモナス・スタッツェリCJ−MKBを分離し、そこから新規トランスアミナーゼを得た。
本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドは、アミノ化合物を脱アミンさせることができる。前記アミノ化合物は、具体的には、N−アセチルオルニチン、ガンマアミノ酪酸(4−アミノ酪酸)、5−アミノ吉草酸及び6−アミノカプロン酸からなる群から選択される1以上でもあるが、それらに限定されるものではない。さらに具体的には、前記アミノ化合物は、5−アミノ吉草酸または6−アミノカプロン酸でもある。従来公知のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼは、基質として、N−アセチルオルニチン及びN−スクシニル−L−2−アミノ−6−オキソピメレート(N−succinyl−L−2−amino−6−oxopimelate)を使用することは知られているが、ガンマアミノ酪酸、5−アミノ吉草酸または6−アミノカプロン酸などを基質として使用する否かということについては、全く知られていなかった(Rajaram V, Ratna Prasuna P, Savithri HS, Murthy MR. Structure of biosynthetic N-acetylornithine aminotransferase from Salmonella typhimurium: studies on substrate specificity and inhibitor binding, Proteins, 2008, 70(2): 429-441)。しかし、本開示のポリペプチドは、N−アセチルオルニチン以外にも、ガンマアミノ酪酸、5−アミノ吉草酸または6−アミノカプロン酸を基質として使用し、それらの脱アミン化反応を触媒することができる。一実施例において、本開示のポリペプチドにより、N−アセチルオルニチン、ガンマアミノ酪酸、5−アミノ吉草酸または6−アミノカプロン酸が脱アミン化され、グルタメートが生成されるということを確認することができる。
本開示の他の様態は、前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドをコーディングするポリヌクレオチドを提供する。
本開示において用語「ポリヌクレオチド」とは、ヌクレオチド単位体(monomer)が、共有結合によって長く鎖状につながったヌクレオチドの重合体(polymer)であり、一般的に、一定長以上のDNA(deoxyribonucleic acid)鎖やRNA(ribonucleic acid)鎖本を意味する。
前記ポリヌクレオチドは、配列番号7のポリペプチド、またはそれと75%以上の相同性を有するポリペプチドをコーディングするポリヌクレオチドを含むものでもある。具体的には、前記ポリヌクレオチドは、配列番号4の塩基配列を含むものでもある。また、前記ポリヌクレオチドは、配列番号4の塩基配列と、80%以上、具体的には、90%以上、さらに具体的には、95%以上、一層具体的には、99%以上の相同性を示す配列であり、本開示のトランスアミナーゼ活性を有するタンパク質をコーディングするヌクレオチド配列であるならば、制限なしに含んでもよい。また、遺伝暗号の縮退性(genetic code degeneracy)に起因し、同一アミノ酸配列をコーディングする前記ヌクレオチド配列の変異体も、本開示に含んでもよい。
本開示のさらに他の様態は、前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドを発現するように形質転換された微生物を提供する。具体的には、前記微生物は、トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドをコーディングするポリヌクレオチドが発現されるように形質転換された微生物、さらに具体的には、前記ポリヌクレオチドが発現ベクターに作動可能に連結された組み換えベクターによって形質転換された微生物でもある。
前記ポリペプチド及び前記ポリヌクレオチドは、それぞれ前述の通りである。
本開示において用語「作動可能に連結」とは、本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドをコーディングするポリヌクレオチドの転写を開始して媒介させるプローモーター配列と、前記遺伝子配列とが機能的に連結されていることを意味する。発現ベクターとの作動可能な連結は、当業界公知の遺伝子組み換え技術を利用して製造することができ、部位特異的DNA切断及び連結は、当業界の切断酵素及び連結酵素などを使用して作製することができる。
本開示の用語「発現ベクター」は、適する宿主内で目的タンパク質を発現させることができるように、適する調節配列に作動可能に連結された前記目的タンパク質を暗号化するポリヌクレオチドの塩基配列を含むDNA製造物を意味する。前記調節配列は、転写を開始することができるプローモーター、かような転写を調節するための任意のオペレーター配列、適するmRNAリボソーム結合部位をコーディングする配列、及び転写及び解読の終結を調節する配列を含む。該ベクターは、適当な宿主内に形質転換された後、宿主ゲノムと係わりなく、複製されたり機能したりすることができ、ゲノムそれ自体にも統合される。本開示で使用されるベクターは、宿主内で複製可能なものであるならば、特別に限定されるものではなく、当業界公知の任意ベクターを利用することができる。一般的に使用されるベクター例としては、天然状態であったり、組み換えられたりした状態のプラスミド、コスミド、ウイルス及びバクテリオファージを有することができるが、それらに限定されるものではない。前記製造されたトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドをコーディングするポリヌクレオチドを含む発現ベクターを、宿主細胞に形質転換(transformation)または形質感染(transfection)させることにより、目的とするトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドを、当該宿主細胞において発現させることができる。
本開示において用語「形質転換」は、標的タンパク質を暗号化するポリヌクレオチドを含むベクターを宿主細胞内に導入し、宿主細胞内において、前記ポリヌクレオチドが暗号化するタンパク質を発現させることを意味する。形質転換されたポリヌクレオチドは、宿主細胞内に発現されさえすれば、宿主細胞の染色体内に挿入されて位置しても、染色体外に位置しても、それらいずれでもよい。前記細胞内において、本開示のベクターを形質転換させる方法は、塩基を細胞内に導入するいかなる方法も含まれ、当分野で公知されているように、適する標準技術を選択して遂行することができる。エレクトロポレーション(electroporation)、リン酸カルシウム共同沈澱(calcium phosphate co-precipitation)、レトロウイルス感染(retroviral infection)、微細注入法(microinjection)、DEAE−デクストラン(DEAE−dextran)、陽イオンリポソーム(cationic liposome)法などがあるが、それらに制限されるものではない。
本開示において用語「形質転換された微生物」は、前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドを発現することができる微生物であるならば、原核微生物及び真核微生物のいずれも含まれる。前記微生物は、例えば、エシェリキア(Escherichia)属、エルウィニア(Erwinia)属、セラチア(Serratia)属、プロビデンシア(Providencia)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属またはブレビバクテリウム(Brevibacterium)属に属する微生物菌株でもある。前記微生物は、具体的には、エシェリキア属微生物でもあり、さらに具体的には、大腸菌でもある。
本開示のさらに他の様態は、前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチド、またはそれを発現する微生物を、アミノ化合物が含有された溶液に添加する段階を含む、アミノ化合物を脱アミン化させる方法を提供する。
前記方法において、前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドは、前述の通りである。
前記方法において、前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドを発現する微生物は、本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドをコーディングするポリヌクレオチドを含む組み換えベクターに形質転換された微生物でもある。前記形質転換された微生物は、前述の通りである。前記微生物は、微生物の培養物、または微生物の粉砕液(lysate)の形態で、アミノ化合物が含有された溶液に加えられる。
前記アミノ化合物は、例えば、N−アセチルオルニチン、ガンマアミノ酪酸、5−アミノ吉草酸及び6−アミノカプロン酸からなる群から選択される1以上でもあるが、それらに限定されるものではない。また、前記アミノ化合物は、具体的には、ガンマアミノ酪酸、5−アミノ吉草酸または6−アミノカプロン酸でもある。
前記アミノ化合物が含有された溶液は、ピルベート(pyruvate)、オキサロ酢酸(oxaloacetate)及びα−ケトグルタレート(α−ketoglutarate)からなる群から選択される1以上、及びリン酸ピリドキサールを含んでもよい。前記リン酸ピリドキサールは、本開示のポリペプチドのトランスアミナーゼの反応において、助酵素としても要求される。また、前記ピルベート、オキサロ酢酸及びα−ケトグルタレートは、反応において、アミノ基から離脱されたアミノ基を受容するアミン受容体(amine acceptor)としても利用される。
また、前記アミノ化合物を脱アミン化させる方法は、前記反応物からアミノ基が除去された化合物を回収する段階をさらに含んでもよい。前記アミノ基が除去された化合物は、具体的には、N−アセチルグルタメート5−セミアルデヒド、スクシネートセミアルデヒド、グルタレートセミアルデヒド及びアジペートセミアルデヒドからなる群から選択される1以上でもあるが、それらに限定されるものではない。細胞または培養物からアミノ基が除去された化合物を回収する方法は、培養方法により、当該分野に公知の適する方法を利用して、培養物から生産されたアミノ基が除去された化合物を収集したり回収したりすることができる。例えば、遠心分離、濾過、陰イオン交換クロマトグラフィ、結晶化及びHPLC(high performance liquid chromatography)などが使用されるが、それらの例に限定されるものではない。
本開示のさらに他の様態は、前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチド、またはそれを発現する微生物を、セミアルデヒド化合物が含有された溶液に添加する段階を含む、アミノ化合物を生産する方法を提供する。
前記方法において、前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドは、前述の通りである。前記トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドは、アミノ化合物の脱アミン化反応の逆反応に対しても触媒活性を有しており、セミアルデヒド化合物をアミノ化合物に転換させることができる。前記セミアルデヒド化合物は、N−アセチルグルタメート5−セミアルデヒド、スクシネートセミアルデヒド、グルタレートセミアルデヒド及びアジペートセミアルデヒドからなる群から選択される1以上でもあるが、それらに限定されるものではない。前記アミノ化合物生産方法において、前記セミアルデヒド化合物が含有された溶液は、グルタメートまたはアスパルテート及びリン酸ピリドキサールを追加して含んでもよい。
また、前記アミノ化合物の生産方法は、前記溶液から生産されたアミノ化合物を回収する段階をさらに含んでもよい。前記アミノ化合物は、N−アセチルオルニチン、ガンマアミノ酪酸、5−アミノ吉草酸及び6−アミノカプロン酸からなる群から選択される1以上でもあるが、それらに限定されるものではない。前記アミノ化合物を回収する方法は、当該分野に公知の適する方法を利用することができる。
前記アミノ化合物を脱アミン化させる方法は、アジピン酸の生産方法にも利用される。前記アジピン酸の生産方法は、アミノ化合物として、6−アミノカプロン酸を含む溶液に、本開示のトランスアミナーゼ、またはそれを含む微生物の粉砕液を加えて反応させた後、前記6−アミノカプロン酸から転換されたアジペートセミアルデヒドから、適する当業者に公知の方法を利用して、アジピン酸を合成することができる。前記アジペートセミアルデヒドからのアジピン酸合成は望ましくは、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(aldehyde dehydrogenase)反応によるものでもある。
以下、本開示について、 実施例によってさらに詳細に説明する。しかし、それら実施例は、本開示について例示的に説明するためのものであり、本開示の範囲は、それら実施例によって制限されるものではない。
実施例1:6−アミノカプロン酸を窒素源として使用する微生物同定
1)6−アミノカプロン酸を窒素源として使用する微生物選別及び16Sr RNA分析
窒素源を6−アミノカプロン酸(6−ACA)に固定させ、継代培養方法を介して、6−アミノカプロン酸を脱アミンさせることができる新規菌株シュードモナス・スタッツェリCJ−MKBを選別した。選別のために、微生物が培養される最小培地を、下記表1の組成のように製造し、菌株培養に必要な窒素源として6−アミノカプロン酸を使用した。
具体的には、ソウル特別市加陽洞所在のCJ第一製糖(株)金浦工場の土壌サンプルを、表1の組成を有する培地を利用して、37℃、200rpm条件で培養した。培養された候補菌株は、初期接種光学密度(OD600)を0.05に合わせ、同一培地、37℃、200rpm条件で、光学密度が0.5に逹するまで培養した。5回の継代培養を介して、表1の組成を有する培地で培養される微生物を選別することができた。選別された微生物を、一次的に「CJ−MKB」と命名し、新規微生物であるということを確認するために、次の実験を進めた。
液体培地で培養されたCJ−MKB菌株を、M9アガールプレートに塗抹し、コロニーを確保した。得られたコロニーは、25mg/ml濃度のアンピシリンに対して抵抗性を有した。そして、コロニー周辺で薄色のバイオフィルム(biofilm)が形成されることを確認した。2つのコロニーを選択し、M9液体培地で再培養し、商用化されたgenomic DNA prep kitを利用して、遺伝体(genomic DNA)をそれぞれ抽出した。得られた遺伝体同定のために、16S ribosomal RNA(16Sr RNA)の配列を分析した。微生物16Sr RNAの配列分析で普遍的に使用されるプライマー27F(AGA GTT TGA TCC TGG CTC AG:配列番号18)及びプライマー1492R(GGT TAC CTT GTT ACG ACT T:配列番号19)を利用して、CJ−MKB遺伝体の16Sr RNAが配列番号1の塩基配列を有するということを確認した。
米国・国立生物情報センター(NCBI:National Center for Biotechnology Information)で提供されるBLASTプログラムを利用して、配列番号1と高い核酸相同性を有する菌株を検索した(http://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi℃PROGRAM=blastn&PAGE_TYPE=BlastSearch&LINK_LOC=blasthome)。その結果、シュードモナス・スタッツェリNBRIS11菌株(Pseudomonas stutzeri strain NBRIS11)、ガンマプロテオバクテリウムBP44−iso8(Gamma proteobacterium BP44−iso8)、アンカルチャードバクテリウムクローン9(uncultured bacterium clone 9)、エシェリキアコリBM0446菌株(Escherichia coli strain BM0446)及びエンテロバクテリアセエバクテリウムBM005(Enterobacteriaceae bacterium BM005)の16Sr RNAと、それぞれ同一配列を有するとで確認された。
確認された微生物のうちさまざまなシュードモナス種微生物が、エキソポリサッカライド(exopolysaccharide)を作り、バイオフィルムを形成すると知られており、またシュードモナス種微生物は、ペニシリンのようなベータ−ラクタム系の抗生剤に対する抵抗性を有している。CJ−MKB菌株の16Sr RNAの配列情報、培養中に見られるバイオフィルム、及びアンピシリンに対する抵抗性を有するということを考慮して見るとき、選別された菌株が、シュードモナス系微生物である確率が高いと予想された。25mg/ml濃度のアンピシリンを含んだM9培地アガールプレートで得られた単一コロニーをLBブロスで培養し、13,000rpmで1分間遠心分離し、培養された菌株を得ることができた(図1)。得られた菌株に蒸溜水を入れて軽く振れば、バイオフィルムと菌株と容易に分離される。
2)酸化還元酵素の塩基配列分析
選別された菌株が、シュードモナス属微生物であるか否かということを確認するために、シュードモナス種に存在する酸化還元酵素(oxidoreductase)の塩基配列を、新規菌株CJ−MKBが有している否かということを分析した。そのために、新たにデザインしたプライマーNCPPB 5P(ATGAGCAAGACTAACGAATCCC:配列番号20)及びプライマーNCPPB 3P(TCCAGAATGGCCAGCCCGCG:配列番号21)を利用して、配列分析を進めた。その結果、配列番号2の塩基配列を有するということを確認した。
配列番号2の塩基配列を、NCBI BLASTによって分析した結果、配列番号2が、公知のシュードモナス・スタッツェリA1501菌株の酸化還元酵素のモリブドプテリン結合(molybdopterin-binding)配列と、同一配列を有するということを確認することにより、選別された新規菌株CJ−MKBがシュードモナス属微生物であるということを確認した。
3)トランスアミナーゼの塩基配列分析
相同性が確認された核酸配列は、714個の短い配列であるので、微生物の従属を正確に分類することができなかった。そのために、さらなるタンパク質核酸配列を分析して従属を確認した。該微生物が、6−ACAを窒素源として使用する場合、その酵素転換反応に関与すると予想されるトランスアミナーゼのうち、N−アセチルオルニチントランスアミナーゼまたは4−アミノブチレートトランスアミナーゼが特異的であると予想し、前記2つの酵素活性を有するタンパク質の塩基配列を確認した。
具体的には、シュードモナス・スタッツェリA1501と、選別された菌株CJ−MKBのゲノム(genome)に存在するN−アセチルオルニチントランスアミナーゼとの塩基配列を比較分析するために、argD_F2(5’プライマー:ATTTAAGGATCCGTCCGCCCCGCACACCCCGG:配列番号22)及びargD_R2(3’プライマー:ATTTAAGAGCTCTCAGGCCTGGGTCAGCGTC:配列番号23)を使用して、PCR遂行によって核酸配列を分析した。その結果、シュードモナス・スタッツェリA1501と、新規微生物のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼとがそれぞれ配列番号3及び配列番号4の塩基配列を有するということを確認した。
また、同一方法で、シュードモナス・スタッツェリA1501と、選別された菌株の4−アミノブチレートトランスアミナーゼとの塩基配列を比較分析するために、gabT_F(5’プライマー:ATTTAACATATGCAACGCCGTGTCGCCGCCGTTCC:配列番号24)と、gabT_R(3’プライマー:ATTTAAGAATTCTCAGGTCAGCTCGTCGAAACACT:配列番号25)とを利用して、PCRを行った。その結果、それぞれ配列番号5及び配列番号6の塩基配列を有するということを確認した。
シュードモナス・スタッツェリA1501と、選別された菌株のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ塩基配列とを比較分析するために、多重配列整列(multiple sequence alignment)を利用した。その結果、1,221個の核酸配列のうち、13個の核酸が異なると確認された(核酸相同性:98.9353%)。また、同一方法で、シュードモナス・スタッツェリA1501と、新規菌株の4−アミノブチレートトランスアミナーゼとの核酸配列を比較分析した結果1,257個の核酸配列のうち、21個の核酸が異なると確認された(核酸相同性:98.3294%)
結論として、選別された菌株シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB(Pseudomonas stutzeri CJ−MKB)は、現在まで知られた微生物遺伝体配列内に、シュードモナス・スタッツェリA1501と最も高い相同性を有し、新たな菌株であるということが確認された。それにより、選別された菌株を、2014年10月22日付けで、韓国微生物保存センターに寄託し、受託番号KCCM11587Pを受けた。
実施例2:シュードモナス・スタッツェリCJ−MKBの脱アミン反応性確認
シュードモナス・スタッツェリCJ−MKBの5−アミノ吉草酸及び6−アミノカプロン酸の脱アミン化反応性評価を行った。トランスアミナーゼの反応は、アミン基とケトン基との置換反応であるので、反応結果物は、薄層クロマトグラフィ(TLC)を利用した物質分離後、ニンヒドリン(ninhydrin)のアミン基発色反応を介して、基質及び生成物を容易に確認することができる。シュードモナス・スタッツェリCJ−MKBのトランスアミナーゼ活性確認のために、前細胞反応を進めた。シュードモナス・スタッツェリCJ−MKBを培養し、光学密度が0.7に逹したとき、新たなM9培地で継代培養し、6−アミノカプロン酸と5−アミノ吉草酸とを窒素源として固定させて培養を進めた。前記培地に必要なアルファ−ケトグルタレートとリン酸ピリドキサールとを入れ、5−アミノ吉草酸及び6−アミノカプロン酸の脱アミン程度確認のために、TLCを行った。反応体積は、100μlであり、5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、アルファ−ケトグルタレート、リン酸ピリドキサールの多様な濃度、それぞれの基質有無によるグルタメート(glutamate)の生成、及び基質の分解程度をTLC上で比較した。TLC展開が終わり、3%ニンヒドリン溶液で、アミン基が存在する物質を発色させた。TLC結果を介して、5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸が消滅し、グルタメートが生成されるということを確認することができた(図2Aないし図2F)。
図2Fの97h反応、レーン4から分かるように、培地に、20mM 6−アミノカプロン酸、10mMアルファ−ケトグルタレート、0.1mMのリン酸ピリドキサールを添加した菌株が、97時間以前に、6−アミノカプロン酸をいずれも反応させるということを確認することができた。トランスアミナーゼ反応が充足されたときと比較すれば、反応速度は遅いが、リン酸ピリドキサールがない条件でも、6−アミノカプロン酸の減少がTLC上で確認された(図2Fの97h反応レーン4−1)。5−アミノ吉草酸及び6−アミノカプロン酸が同時に存在する場合には、6−アミノカプロン酸減少が確認されなかった(図2Fの97h反応、レーン5及び5−1)。それを介して、シュードモナス・スタッツェリCJ−MKBを最小培地条件で培養するとき、6−アミノカプロン酸と5−アミノ吉草酸とが窒素源として競争反応すると評価された。
該実験結果から、シュードモナス・スタッツェリCJ−MKBが、6−アミノカプロン酸を単一窒素源として使用することができ、アルファ−ケトグルタレート及びリン酸ピリドキサールの存在下において、5−アミノ吉草酸及び6−アミノカプロン酸の脱アミン化反応を加速化させるということを確認することができた(図2Aないし図2F)。一方、図2D及び図2Eの24h反応、レーン5と、72h反応、レーン4とにおいて、少量のグルタメートが確認されたが、持続的に蓄積されないと分かった。それは、6−アミノカプロン酸の反応と共にグルタメートが生成されるが、該グルタメートのほどんどがアミン供給源として使用されるために、細胞内に蓄積されず、迅速に転換されると評価される。
実施例3:大腸菌菌株での本開示の新規トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドの過発現誘導、及びその反応性評価
1)大腸菌でのシュードモナス・スタッツェリCJ−MKB菌株由来トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチド過発現誘導
実施例1で選別及び同定された新規シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB菌株から、脱アミン反応に関与すると予想されたトランスアミナーゼと推定される酵素の活性を確認する実験を進めた。配列分析を介して、前記シュードモナス・スタッツェリCJ−MKBのトランスアミナーゼをコーディングする遺伝子(以下、「argD」とする)の塩基配列を確認した(配列番号4)。
発現及び精製のために、argD遺伝子塩基配列の5−末端に、His−tagを追加して発現するようにクローニングした。具体的には、大腸菌発現ベクターpETDuet1(Merck Millipore、Darmstadt、ドイツ)に組み換えられたシュードモナス・スタッツェリCJ−MKB由来argDを、大腸菌Rosettaに入れ、形質転換された菌株を作製した。作られた菌株を、3mLのLB溶液培地に、50mg/ml濃度のアンピシリンを入れ、37℃で12時間培養した。培養された菌株を、抗生物質を含んだ50mLLBに入れ、37℃で培養し、光学光度(600nm波長)が0.8になれば、発現を誘導し、18℃で48時間培養した。培養された菌株を洗浄し、ソニケータを利用して、細胞を粉砕した。粉砕後、過発現される可溶性タンパク質を、SDS−PAGEゲル結果を介して確認した(図3)。
前記形質転換された大腸菌Rosettaを「大腸菌ロゼッタCC04−0057」と命名し、2014年10月22日付けで、韓国微生物保存センターに寄託し、受託番号KCCM11588Pを受けた。
2)本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドが過発現された大腸菌粉砕液の脱アミン反応性評価
実施例3−1のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼが過発現された大腸菌粉砕液を利用して、アミノ化合物(ガンマアミノ酪酸、6−アミノカプロン酸及びN−アセチルオルニチン)それぞれに対する反応性を評価した。10mMの前記アミノ化合物それぞれ3種、10mMのアルファケトグルタレート及び0.1mMリン酸ピリドキサールを入れ、過発現されたN−アセチルオルニチントランスアミナーゼの活性を評価した。過発現が誘導された大腸菌粉砕液(cell lysate)50μlと基質とを添加し、50mM HEPES緩衝液(pH8.0)で充填し、100μl体積で反応を進めた。37℃で30分の反応後、6−アミノカプロン酸の脱アミン反応程度をTLCで確認した(図4)。
過発現されたN−アセチルオルニチントランスアミナーゼは、本来基質として知られたN−アセチルオルニチンに対して高い反応性を示すと観察された(図4のレーン8)。具体的には、N−アセチルオルニチンが大きく減少し、トランスアミナーゼの共同反応物であるグルタメートが確実に増加するということを確認することができた。また、6−アミノカプロン酸を基質として反応が進められたとき、グルタメートが生成されるということを肉眼で確認することができた(図4のレーン5)。
また、前記反応性評価のような方法で、6−アミノカプロン酸の濃度を上昇させ、その転換反応で生成されるグルタメートの生成量をTLC上で分析した(図5)。その結果(図5 D)、反応から確認することができるように、6−アミノカプロン酸の濃度が2倍(20mM)または3倍(30mM)と上昇するにつれ、グルタメートの生成量が増加するということを確認することができた。それにより、N−アセチルオルニチントランスアミナーゼによる6−アミノカプロン酸の転換反応が、前記基質が増加するほど、反応物が増加する典型的な酵素反応であるということを確認することができた。
結論として、前記結果を介して、シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB由来トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドの遺伝子を組み換え、大腸菌で過発現することにより、本開示のポリペプチドが、6−アミノカプロン酸に対する脱アミン反応活性を有するということを確認することができた。
実施例4:多様なシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼの脱アミン活性評価
前記実施例3を介して、シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB由来トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドの6−アミノカプロン酸に対する脱アミン活性が評価された。それにより、同一生転換反応が可能であると判断されるシュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)、シュードモナス・プチダ(P.putida)、シュードモナス・レジノボランス(P.resinovorans)、シュードモナス・シリンガエ(P.syringae)、シュードモナス・サーモトレランス(P.thermotolerans)などの多様なシュードモナス属微生物由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ遺伝子を大腸菌に発現させ、その反応性を評価した。
1)多様なシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ相同性比較
シュードモナス属微生物のうち5個の菌株を選定し、NCBI(National Center for Biotechnology Information)(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)で提供されるnucleotideとgenomeとのプログラムを利用して、シュードモナス・メンドシナ、シュードモナス・プチダ、シュードモナス・レジノボランス、シュードモナス・シリンガエ、シュードモナス・サーモトレランス由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼの遺伝子とアミノ酸配列とを確認し、シュードモナス・スタッツェリCJ−MKB由来トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列と相同性とを比較した(表2)。各シュードモナス属微生物に由来したそれぞれの酵素は、互いに約75以上%のアミノ酸相同性を示した。
2)5種のシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ及び本開示のポリペプチドの分離及び精製
前記実施例4−1)の5種のシュードモナス菌株から得られたN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ遺伝子、及び本開示のシュードモナス・スタッツェリCJ−MKB由来トランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドの遺伝子を、実施例3−1)のような方法で大腸菌で発現させ、His−tagカラムを利用して精製されたタンパク質を得ることができた。得られたタンパク質を、SDS−PAGEゲル上で比較した結果、正常な精製がなされているということを確認した(図6)。
3)5種のシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び本開示のポリペプチドの6−アミノカプロン酸に対する脱アミン活性評価
実施例4−2)で精製されたタンパク質(図6のレーン3,5,7,9,11,13)をもって、6−アミノカプロン酸に対する反応性を検証した。具体的には、20mM 6−アミノカプロン酸、10mMアルファ−ケトグルタレート、及び0.1mMのリン酸ピリドキサールに、精製されたそれぞれのN−アセチルオルニチントランスアミナーゼを、全体反応液の0.5mg/ml濃度で添加した。前記混合液に、50mM HEPES緩衝液(pH8.0)を付加し、100μlの体積で反応を進めた。37℃で1時間の反応後、反応完了したサンプル10μlを、990μlのエチルアルコールに希釈し、酵素活性を除去した。その後、14,000rpm、4℃、10分の条件で遠心分離し、上澄み液のうち10μlを、990μlの滅菌蒸溜水(sterilized distilled water)で希釈し、液体クロマトグラフィ質量分析機(LC−MASS)で、6−アミノカプロン酸の減少程度を分析した。
その結果、P.シリンガエ由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼが、56.69%の6−アミノカプロン酸転換を示し、P.ストチェリCJ−MKB由来のポリペプチドは、45.52%と、他の比較菌株と類似した程度を示した。
同じサンプルに対して、シフ試薬を介して、アルデヒド生成程度を、相対的な活性値で比較した(図8)。20mM 6−アミノカプロン酸反応において、10μlの反応物を、50mM HEPES緩衝液(pH8.0)180μlに希釈し、10μlのシフ試薬を入れ、常温で30分間反応させた。基質を入れていない酵素サンプルと、基質だけ入れたサンプルとを対照群サンプルとして使用した。96ウェルプレートリーダを利用して、490nmの波長で吸収される値を基に、相対的な酵素活性を比較した(図8)。
P.サーモトレランス由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ反応サンプルのアルデヒド生成が、LC−Mass結果と比較して高く測定されたが、全体的な反応程度は、同一順であると確認された。また、LC−Massの結果と、シフ試薬結果とが相関関係を有すると確認された。
4)N−アセチルオルニチン、ガンマアミノ酪酸、5−アミノ吉草酸基質に係わる種のシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び本開示のポリペプチドの脱アミン活性評価
実施例4−3)で反応性確認された5種のシュードモナス種由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び本開示のポリペプチドの多様な基質に係わる反応性を評価した。10mMアルファ−ケトグルタレート、0.1mMのリン酸ピリドキサールと共に、それぞれ全体反応液の10mM濃度で、N−アセチルオルニチン、ガンマアミノ酪酸または5−アミノ吉草酸、及び全体反応液の0.5mg/ml濃度で、N−アセチルオルニチントランスアミナーゼを添加し、37℃で1時間反応させた。総100μlの反応物のうち10μlを、180μlの50mM HEPES緩衝液(pH8.0)に希釈し、10μlのシフ試薬を使用して、30分間反応させた後、96ウェルプレートリーダを利用して、相対的な酵素活性を比較した。
N−アセチルオルニチントランスアミナーゼの本来的基質として知られたN−アセチルオルニチンに係わる脱アミン反応は、P.メンドシナ由来が最も高い活性を示した(図9)。
ガンマアミノ酪酸については、P.レジノボランス由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼが最も高い反応性を示した(図10)。
5−アミノ吉草酸に係わる反応性は、本開示のP.ストチェリCJ−MKB由来のポリペプチドが最も高いということを確認した(図11)。
実施例5:P.ストチェリCJ−MKB由来のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドの逆反応活性評価
前記実施例4を介して、多様なシュードモナス由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び本開示のポリペプチドが6−アミノカプロン酸などのアミン化合物を脱アミンさせながら、アジペートセミアルデヒドなどに転換されるということを確認した。本実施例においては、その逆反応として、アジペートセミアルデヒドから6−アミノカプロン酸への転換反応性を確認するために、N−アセチルオルニチントランスアミナーゼによって生成されるアジペートセミアルデヒドが存在する状況において、過量のグルタメートを処理することにより、アジペートセミアルデヒドがさらに6−アミノカプロン酸に生成されるか否かということを確認した。
まず、5mM 6−アミノカプロン酸、5mMアルファ−ケトグルタレート、0.1mMのリン酸ピリドキサールを、50mM HEPES緩衝液(pH8.0)において、100μlの体積を固定し、全体反応液の0.5mg/ml濃度で、5種のシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び本開示のポリペプチドを添加し、37℃で1時間反応を進めた。反応終了後には、反応サンプルを、100℃で5分以上処理し、酵素の活性を除去した。熱処理が終わったサンプルは、14,000rpm、4℃、10分の条件で遠心分離し、上澄み液中の10μlを取り、180μlの50mM HEPES緩衝液(pH8.0)で希釈した。(生反応、α−KG反応(アルファ−ケトグルタレート反応))
また、その逆反応を誘導するために、200μlの体積を有する同一サンプルを作製し、前述のところと同一条件で処理して遠心分離した後、97μlの上澄み液に、20mMグルタメートと、0.5mg/mlの酵素とを入れ、100μl体積の反応サンプルを、37℃で1時間反応させ、100℃で5分間処理した。その後、14,000rpm、4℃、10分の条件で遠心分離し、上澄み液中の10μlを、180μlの50mM HEPES緩衝液(pH8.0)で希釈した(逆反応、グルタメート反応)。
得られたサンプルに10μlのシフ試薬を使用し、30分間反応させた後、96ウェルプレートリーダを利用して、相対的な酵素活性を比較した。その結果、シフ試薬の反応後、96ウェルプレートリーダを介して得られた値を比較するとき、5種のシュードモナス菌株由来のN−アセチルオルニチントランスアミナーゼ、及び及び本開示のポリペプチドが、アジペートセミアルデヒドを転換させ、6−アミノカプロン酸を生成するということを確認することができた(図12)。
寄託機関名:韓国微生物保存センター(国外)
受託番号:KCCM11587P
受託日:20141022
寄託機関名:韓国微生物保存センター(国外)
受託番号:KCCM11588P
受託日:20141022
本開示において用語「ポリペプチド」は、アミノ酸の重合体を意味し、一般的に、少数のアミノ酸が連結された形態をペプチドと呼び、多くのアミノ酸が連結されれば、タンパク質と呼ぶ。タンパク質をなしている約20種のアミノ酸が化学結合を介して互いに連結され、ポリペプチドを作る。本開示のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドは、配列番号7のアミノ酸配列を含んでもよい。また、前記ポリペプチドは、配列番号7のアミノ酸配列と、75%以上、80%以上、具体的には、90%以上、さらに具体的には、95%以上、一層具体的には、99%以上の配列相同性を有するアミノ酸配列であり、本開示のトランスアミナーゼのアミノ基転移反応を触媒する活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列であるならば、制限なしに含んでもよい。また、前記ポリペプチドは、配列番号7のアミノ酸配列と、75%以上、80%以上、具体的には、90%以上、さらに具体的には、95%以上、一層具体的には、99%以上の配列相同性を有するアミノ酸配列であり、本開示のトランスアミナーゼのアミノ基転移反応を触媒する活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号9、11、13、15または17のアミノ酸配列を含んでもよい。また、前記ポリペプチドと、生物学的に同一であるか、あるいは相応する活性を有する限り、その変異体または類似体などをいずれも含んでもよい。

Claims (12)

  1. 配列番号7のアミノ酸配列、またはそれと75%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、アミノ化合物に対するトランスアミナーゼ活性を有する分離されたポリペプチド。
  2. 前記アミノ化合物は、N−アセチルオルニチン、ガンマアミノ酪酸、5−アミノ吉草酸及び6−アミノカプロン酸からなる群から選択される1以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリペプチド。
  3. 請求項1に記載のトランスアミナーゼ活性を有するポリペプチドをコーディングする ポリヌクレオチド。
  4. 前記ポリヌクレオチドは、配列番号4のヌクレオチド配列を含むことを特徴とする請求項3に記載のポリヌクレオチド。
  5. 請求項1に記載のポリペプチドを発現するように形質転換された微生物。
  6. 前記微生物は、エシェリキア属であることを特徴とする請求項5に記載の微生物。
  7. 前記微生物は、大腸菌であることを特徴とする請求項6に記載の微生物。
  8. 請求項1に記載のポリペプチド、または請求項5に記載の微生物を、アミノ化合物が含有された溶液に加える段階を含むアミノ化合物を脱アミン化させる方法。
  9. 前記アミノ化合物は、N−アセチルオルニチン、ガンマアミノ酪酸、5−アミノ吉草酸及び6−アミノカプロン酸からなる群から選択される1以上であることを特徴とする請求項8に記載のアミノ化合物を脱アミン化させる方法。
  10. 前記溶液は、ピルベート、オキサロ酢酸及びアルファ−ケトグルタレートからなる群から選択される1以上、並びにリン酸ピリドキサールを追加して含むことを特徴とする請求項9に記載のアミノ化合物を脱アミン化させる方法。
  11. 請求項1に記載のポリペプチド、または請求項5に記載の微生物を、セミアルデヒド化合物が含有された溶液に加える段階を含むアミノ化合物を生産する方法。
  12. 前記セミアルデヒド化合物は、N−アセチルグルタメート5−セミアルデヒド、スクシネートセミアルデヒド、グルタレートセミアルデヒド及びアジペートセミアルデヒドからなる群から選択される1以上であることを特徴とする請求項11に記載のアミノ化合物を生産する方法。
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