JP2003159037A - 流動性食品材料の通電加熱装置 - Google Patents

流動性食品材料の通電加熱装置

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JP2003159037A
JP2003159037A JP2001357699A JP2001357699A JP2003159037A JP 2003159037 A JP2003159037 A JP 2003159037A JP 2001357699 A JP2001357699 A JP 2001357699A JP 2001357699 A JP2001357699 A JP 2001357699A JP 2003159037 A JP2003159037 A JP 2003159037A
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fluid food
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高粘度の液状食品や固体−液体混合食品など
の流動性食品材料を通電加熱するにあたり、均一加熱可
能であり、かつ装置コストも低く、装置の耐久性も高い
ものを提供する。 【解決手段】 有底の垂直円筒状をなす容器の少なくと
も内周面に、周方向に連続する外側電極を形成し、前記
容器内に、その中心軸線を基準とする円周に対して交叉
する撹拌面を有する内側電極体を、容器内の中心軸線に
沿って挿入し、容器内に流動性食品材料を注入して内側
電極体と外側電極との間に電圧を加えて流動性食品材料
を通電加熱するとともに、内側電極体と容器とのうち、
少なくとも一方を他方に対して相対的に回転させて、容
器内の流動性食品材料を内側電極体それ自身の撹拌面に
より撹拌するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は味噌やマヨネー
ズ、フルーツソースなどの粘性の高い液状の食品材料あ
るいは茶葉粉末やコーヒー粉末、薬草粉末、鳥ガラ粉末
等と水との混合物や果実入りジャムの如く固体と液体と
が混合された固液混合食品材料などの流動性食品材料の
加熱に適した通電加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように食品材料の製造工程におい
ては、殺菌や調理のために加熱を行なうことが多く、ま
た最近では各種飲料あるいはスープ等の製造のために、
茶やコーヒー、薬草、あるいは鳥ガラ等の粉末と水等の
液体とを混合して、茶葉等の粉末から必要成分を抽出す
るために加熱することも多い。
【0003】ところで食品材料の加熱方法の一つとし
て、最近では食品材料に通電して、食品材料自身の有す
る電気抵抗によって発熱させる通電加熱法(ジュール加
熱法)が注目されており、液状食品材料や固液混合食品
材料などの流動性食品材料についても通電加熱を行なう
試みがなされている。
【0004】従来流動性食品材料の通電加熱装置として
提案されている装置の代表的なものは、角形の有底容器
における相対する一対の側面の内側に、互いに対向する
ようにそれぞれ電極を設けておき、容器内に流動性食品
材料を注入して、対向する一対の電極間で通電するよう
にしたバッチ方式のものがあるが、このような装置で
は、粘性の高い液状食品材料や固液混合食品材料の場
合、容器内での自然対流が生じにくいため、均一に加熱
されないことが多い。そこで容器内に回転撹拌羽根等の
撹拌手段を挿入して、流動性食品材料を撹拌しながら通
電加熱することも考えられているが、その場合、前述の
ような角形の容器では四隅部分がいわゆるデッドスペー
スとなって、その部分で流動性食品材料が充分に撹拌さ
れず、そのため均一加熱を達成することが困難となるこ
とが多い。
【0005】上述の問題を解決するためには、容器を垂
直円筒状のものとし、撹拌によるデッドスペースを消滅
させることも考えられるが、その場合には対向する一対
の電極が容器の内周面に沿った湾曲状のものとなり、そ
のため一対の対向電極間の距離が中央部と端部とで異な
ってしまい、通電加熱時の電流密度分布も不均一となっ
て、流動性食品材料の加熱が均一ではなくなってしまう
ばかりでなく、一対の対向電極の端部間に電流が極端に
集中して、過加熱を生じたり、スパークが発生して食品
材料の品質、風味を劣化させたり、食品材料が内壁面や
電極表面に凝着していわゆる焦げ付きが発生したりして
しまうおそれがあり、特に粘度の高い液状食品材料や固
液混合食品材料ではこのような問題が発生しやすく、し
たがってこのような装置を粘度の高い液状食品材料や固
液混合食品材料に適用することは実際上困難であった。
【0006】そこで本発明者等は既に特願2001−1
24165において、たとえば図7、図8に示すよう
に、容器10を垂直円筒状のものとして、その内周面全
面に周方向に連続する電極(外側電極)12を形成し、
一方容器10内にその中心軸線に沿って外周面が円筒面
をなす回転可能な電極(内側電極)14を挿入し、さら
にその内側電極14の外周面から、電気絶縁材料からな
る複数の撹拌部材16を放射状に突設した構成とし、容
器10内に流動性食品材料15を注入して、内側電極1
4を回転させることにより撹拌部材16により流動性食
品材料15を撹拌するとともに、内側電極14と外側電
極12との間に電圧を加えて流動性食品材料を通電加熱
するようにした通電加熱装置を提案している。
【0007】上記提案の通電加熱装置においては、容器
が垂直円筒状であって撹拌部材を容器の中心軸線を基準
として回転させるため、流動性食品材料の撹拌に対する
デッドスペースがなく、粘性の高い流動性食品材料や固
液混合食品材料でも均一に撹拌することができ、しかも
外側電極が周方向に連続していて、容器の半径方向(放
射方向)に外側電極と内側電極とが対向するため、通電
加熱時の電流密度が周方向の各位置で均等となり、その
ため均一に流動性食品材料を通電加熱することが可能と
なり、局部的電流集中による過加熱やスパークの発生を
防止することが可能となった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記提案の通電加熱装
置によれば、粘性の高い食品材料や固液混合食品材料で
も均一加熱が可能となったが、その反面、内側電極の外
周面に撹拌部材を突設しているため、装置コストの上昇
を招かざるを得ない問題があった。すなわち、導電部材
からなる内側電極の外周面から電気絶縁性材料からなる
別部材の撹拌部材を取付けているため、部品点数が多い
とともに組立製造作業のコストも嵩み、トータルとして
コスト上昇を招かざるを得なかったのである。また前記
提案の通電加熱装置では、チタン等の金属を主体とする
導電性材料からなる内側電極体の表面に、樹脂で代表さ
れる絶縁性材料からなる撹拌部材が突出するように取付
けられており、この場合樹脂等からなる撹拌部材の取付
強度やその撹拌部材自体の強度、特に疲労強度を充分に
確保することが困難であり、そのため特に粘度の高い流
動性食品材料や固液混合食品材料に対して長期間使用す
れば、撹拌部材の折損や破壊を招いたりしやすく、耐久
性が低いという問題もあった。
【0009】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、大幅なコスト上昇を招くことなく、粘度の高
い流動性食品材料や固液混合食品材料の場合でも均一に
加熱することができ、かつ耐久性も高い通電加熱装置を
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、この発明の通電加熱装置においては、前記提案の装
置を改良して、基本的には回転可能な内側電極体それ自
体に、容器内の流動性食品材料を撹拌するための撹拌面
を一体に形成することとした。換言すれば、内側電極体
がそれ自体で撹拌部材を兼ねるように構成することとし
た。
【0011】具体的には、請求項1の発明の流動性食品
材料の通電加熱装置は、有底の垂直円筒状をなす容器の
少なくとも内周面に、周方向に連続する外側電極が形成
され、かつ前記容器内には、その中心軸線を基準とする
円周に対して交叉する撹拌面を有する内側電極体が、容
器内の中心軸線に沿って挿入されており、前記容器と内
側電極体とのうち少なくとも一方は、容器の中心軸線を
基準として回転可能に支持されるとともに回転駆動源に
連結されており、前記容器内に流動性食品材料を注入し
て内側電極体と外側電極との間に電圧を加えて流動性食
品材料を通電加熱するとともに、内側電極体と容器との
うち、少なくとも一方を他方に対して相対的に回転させ
て、容器内の流動性食品材料を内側電極体の撹拌面によ
り撹拌するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】また請求項2の発明は、請求項1に記載の
流動性食品材料の通電加熱装置において、前記内側電極
体の撹拌面が容器の直径方向に沿う垂直面と平行となる
ように構成されていることを特徴とするものである。
【0013】さらに請求項3の発明は、請求項1に記載
の流動性食品材料の通電加熱装置において、前記内側電
極体が偏平な平板状に作られており、その平板状の内側
電極体の厚み方向に直行する平行な2つの板面が前記撹
拌面とされていることを特徴とするものである。
【0014】そして請求項4の発明は、請求項3に記載
の流動性食品材料の通電加熱装置において、前記内側電
極体の幅方向両端部に電気絶縁性材料がコーティングさ
れて、その部分に表面絶縁層が形成されていることを特
徴とするものである。
【0015】そしてまた請求項5の発明は、請求項1に
記載の流動性食品材料の通電加熱装置において、前記内
側電極体が縦割り半円柱状に作られており、その半円柱
状内側電極体の外面のうち、軸線方向に平行な縦割り状
平面が前記撹拌面とされていることを特徴とするもので
ある。
【0016】さらにまた請求項6の発明は、請求項5に
記載の流動性食品材料の通電加熱装置において、導電性
材料からなる内側電極体の外面のうち、撹拌面を構成す
る前記縦割り状平面の表面に電気絶縁性材料がコーティ
ングされて、その部分に表面絶縁層が形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0017】また請求項7の発明は、請求項1に記載の
流動性食品材料の通電加熱装置において、前記容器が固
定され、内側電極体が回転可能に支持されるとともに回
転駆動源に連結されており、内側電極体を回転させるよ
うにしたことを特徴とするものである。
【0018】またさらに請求項8の発明は、請求項1に
記載の流動性食品材料の通電加熱装置において、前記内
側電極体が固定され、容器が回転可能に支持されるとと
もに回転駆動源に連結されており、容器を回転させるよ
うにしたことを特徴とするものである。
【0019】そしてまた請求項9の発明は、請求項1に
記載の流動性食品材料の通電加熱装置において、前記容
器と内側電極体との両者が回転可能に支持されるととも
に、それぞれ回転駆動源に連結されており、容器と内側
電極体とを相互に反対方向に回転させるようにしたこと
を特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
【0021】
【実施例】図1、図2にこの発明の第1の実施例の通電
加熱装置を示す。
【0022】図1、図2において、容器21は有底の中
空円筒状に作られたものであって、その中心軸線Oが垂
直となるように架台23に固定して支持されている。ま
たその容器21の底面中央部には、排出口21Aが形成
され、この排出口21Aの外部には開閉弁25を介して
排出管27が連結されている。
【0023】前記容器21の周壁部分は中空な内外2重
構造とされ、そのうち内壁部分はチタン等の導電材料に
よって周方向に連続する環状の外側電極29とされてい
る。そして容器21の内壁部分(外側電極29)と外壁
部分31との間の中空部分は、水等の冷却媒体が流通す
る冷却媒体通路33とされている。
【0024】一方容器21内には、内側電極体35が上
方から挿入されている。この内側電極体35は、チタン
等の導電材料によって所定の厚みを有する平板状をなす
ように作られたものであって、その板面(厚み方向に対
して直角な2つの表面)35A,35Bが垂直となるよ
う、すなわち板面35A,35Bが容器21の直径方向
と平行な垂直面に沿うように配設されている。そしてこ
の内側電極体35は、容器21の上方に固定された支持
枠37の導電性回転支持部材37Aから回転可能に垂下
された導電性支軸39によって支持されており、支持枠
37上のモータや減速機等からなる回転駆動源41によ
り駆動されて容器21内においてその中心軸線Oを中心
として回転するように構成されている。ここで、内側電
極体35の板面35A,35Bは容器21の円周方向を
横切ることになり、したがってこの板面35A,35B
が容器21内の流動性食品材料43を撹拌する撹拌面の
機能を有していることになる。なお内側電極体35の内
部にも、水等の冷却媒体を流通させるための冷却媒体通
路45を形成しておくことが望ましい。
【0025】さらに前記外側電極29は、外部に配置さ
れた通電加熱用の電源47の一方の端子47Aに電気的
に接続され、内側電極体35は、同じ電源47の他方の
端子47Bに前記導電性支軸39および導電性回転支持
部材37Aを介して電気的に接続されている。ここで通
電加熱用電源47としては、高周波電源が好ましいが、
商用交流電源なども使用可能である。
【0026】以上の実施例の装置において、容器21内
に固形果実入りジャムなどの固液混合食品材料あるいは
味噌やマヨネーズ等の粘性の高い液状食品材料などの流
動性食品材料43を注入して、内側電極体35と外側電
極体29との間に電圧を加えれば、容器21内の流動性
食品材料43に電流が流れ、その流動性食品材料43が
有する電気抵抗によって発熱し、温度上昇する。すなわ
ち、いわゆるジュール熱を利用した通電加熱がなされ
る。そしてこのように通電加熱を行なっている間に、内
側電極体35を回転させることによって、流動性食品材
料43が容器21内において全体的に回転流動して撹拌
され、そのため容器21内の流動性食品材料43が全体
的に均一に加熱される。すなわち、内側電極体35の板
面(撹拌面)35A,35Bは容器21の軸線(したが
って内側電極体35の回転軸線)Oを中心とする円周方
向に対して交叉しているため、内側電極体35を回転さ
せることによって、流動性食品材料43が内側電極体3
5の板面(撹拌面)35A,35Bによって強制的に押
しやられ、これによって容器21内の流動性食品材料4
3が撹拌流動される。またここで容器21の全体が円筒
形状であるため、角型容器を用いた場合のような内側電
極体35の撹拌面35A,35Bによる撹拌流動に対す
るデッドスペースが生じることもなく、したがって流動
性食品材料43はその全体が均一に撹拌されることにな
る。その結果、容器21内の流動性食品材料43が、た
とえ粘性の高いものや固液混合材料であっても、均一に
加熱することが可能となり、局部的に過加熱や加熱不良
が生じたりすることを有効に防止することができる。
【0027】ここで図1、図2の例では、内側電極体3
5は全体として平板状をなしているため、外側電極29
と内側電極体35との間の距離は不均等となっている。
すなわち内側電極体35の幅方向中央位置よりも幅方向
両端付近(端面35C,35D付近)で外側電極29と
の間の距離が小さくなる。そのため電流密度に不均一が
生じるが、前述のように内側電極体35の回転によって
容器21内の流動性食品材料43は全体的に均一に撹拌
流動されるため、ある時刻をとってみれば電流密度の不
均一により加熱の程度が不均一となっていても、流動性
食品材料の全体的な撹拌流動により、経時的に温度の不
均一が解消されて、均一に加熱されることになる。
【0028】なお、平板状の内側電極体35の幅方向両
側の端面35C,35Dにおける電流集中を防止するた
めには、たとえば図3に示すように、内側電極体35の
端面35C,35Dやその近くの部分に樹脂やセラミッ
ク等の絶縁材料をコーティングして、それらの部分に表
面絶縁層49を形成しても良い。
【0029】なお図1、図2の例においては、容器21
の内壁部分の冷却媒体通路33に水等の冷却媒体を流す
ことによって、外側電極29が過度に温度上昇すること
を防止でき、また内側電極体35の内部の冷却媒体通路
45に同じく水等の冷却媒体を流すことによって、内側
電極体35が過度に温度上昇することを防止できる。な
お図1、図2の例では外側電極29と内側電極体35と
の両者を冷却することとしているが、場合によってはい
ずれか一方のみに冷却媒体通路を設けて、一方のみを冷
却するように構成しても良い。
【0030】ここで、図1、図2の例においては、外側
電極29(容器21)を固定しておき、内側電極体35
を回転させる構成としているが、外側電極29と内側電
極体35は、要は相対的に回転すれば良く、したがって
たとえば外側電極29を有する容器21を架台23上に
回転可能に支持しておき、容器21を軸中心に回転させ
るように構成する一方、内側電極体35を固定した構成
としても良い。あるいはまた、外側電極29を有する容
器21と内側電極体35とを、相互に反対方向に回転さ
せる構成としても良い。
【0031】なお図1、図2の例においては容器21の
下底部に排出口21Aを形成しているが、容器21の全
体を傾動可能に支持しておけば、排出口21Aを形成し
ておかなくても容器21内の通電加熱済みの流動性食品
材料を排出することは可能である。
【0032】図4、図5には、この発明の第2の実施例
を示す。
【0033】図4、図5の例においては、内側電極体3
5はチタン等の導電性材料によって縦割り半円柱状をな
すように作られている。すなわち内側電極体35は、半
円筒状湾曲面35Eと、その半円筒状湾曲面35Eの軸
線と平行な平面、すなわち縦割り状平面35Fとによっ
て囲まれた形状とされている。そしてこのような半円柱
状の内側電極体35は、半円柱状湾曲面35Eの軸線が
容器21の軸線Oと一致するように容器21内に上方か
ら挿入されており、その軸線位置を中心として回転する
ように構成されている。
【0034】このような実施例においては、内側電極体
35における縦割り状平面35Fの部分が撹拌面として
機能する。すなわち、この縦割り状平面35Fの部分
は、容器21内の中心軸線Oと平行な垂直面に沿った面
となっているから、内側電極体35を回転させることに
よって容器21内の流動性食品材料はその縦割り状平面
35Fによって強制的に押しやられて、容器21内で流
動し、撹拌されることになる。したがって図1、図2の
実施例と同様に、流動性食品材料43を容器21内に収
容して、内側電極体35を回転させながら内側電極体3
5と外側電極29との間で通電することにより、流動性
食品材料を充分に撹拌流動させつつ、その全体を均一に
加熱することができる。
【0035】なお図4、図5の実施例の場合、内側電極
体35における半円筒状湾曲面35Eの表面と外側電極
29との間の距離は、半円筒状湾曲面35Eの周方向の
いずれの位置においても同じであり、したがって半円筒
状湾曲面35Eの側では電流密度がいずれの箇所でも均
等となる。一方、内側電極体35における縦割り状平面
35Fの側においては、その縦割り状平面35Fと外側
電極29との間の距離が、半円筒状湾曲面35Eと外側
電極29との間の距離よりも小さくなるため、その縦割
り状平面35Fの側の電流密度は低く、したがってその
部分で電流の集中が生じるおそれは少ない。したがって
図1、図2の実施例の場合よりもより一層均一に加熱す
ることができる。
【0036】但し場合によっては図6に示すように、縦
割り状平面35Fの表面に樹脂やセラミック等の絶縁材
料をコーティングして表面絶縁層51を形成しておいて
も良く、このようにすれば縦割り状平面(すなわち撹拌
面)と外側電極29との間で電流が流れることを防止で
き、そのためより一層電流密度の均一化を図ることがで
きる。
【0037】また図4、図5の例においては、容器21
を固定する一方、内側電極体35を回転させる構成とし
ているが、既に図1、図2の実施例に関して述べたと同
様に、内側電極体35を固定して容器21を回転させる
構成としたり、また内側電極体35と容器21を互いに
逆方向に回転させるようにしても良い。
【0038】さらに前記各実施例では、内側電極体35
を、その上端側から垂下支持して、その下端が容器21
の底面上方に浮いている構成としているが、もちろん内
側電極体35の下端を容器21の底面で回転自在に受け
る構成としても良い。さらには、内側電極体35の回転
支軸をその内側電極体35の下端側に延出させて、その
回転支軸が容器21の底面を貫通する構成とし、容器2
1の下側から内側電極体35を回転駆動する構成として
も良い。
【0039】
【発明の効果】前述の説明から明らかなように、この発
明の流動性食品部材の通電加熱装置によれば、粘性の高
い流動性食品材料や、固体と液体とが混在する固液混合
食品材料を通電加熱する場合でも、均一に加熱すること
が可能であって、しかも電極面において焦げ付き等によ
りスケールが発生したりスパークが発生したりするおそ
れも少なく、さらには固体中の含有成分を液体中へ抽出
する目的などから長時間の加熱を行なう場合でも、特に
大幅なコスト上昇や設置スペースの問題を生じることな
く、大量の流動性食品材料を処理することができる。さ
らにこの発明の通電加熱装置では、内側電極体それ自体
の外面の少なくとも一部が撹拌面となっていて、その内
側電極体自体の相対的回転によって容器内の流動性食品
材料を撹拌流動させる構成とされているため、樹脂等の
比較的強度が低い撹拌部材を内側電極体の表面から突設
した場合のように、長時間の使用により撹拌部材の折損
や破壊が生じたりするおそれが少なく、そのため耐久性
が著しく高く、長時間の連続使用に耐えることができ、
また上述のように撹拌部材を内側電極から突設した場合
と比べて部品点数が少ないため、低コスト化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の通電加熱装置を示す
縦断正面図である。
【図2】図1のII−II線における横断平面図であ
る。
【図3】図1、図2に示される第1の実施例に使用され
る内側電極体の他の例を示す拡大横断平面図である。
【図4】この発明の第2の実施例の通電加熱装置を示す
縦断正面図である。
【図5】図4のV−V線における縦断面図である。
【図6】図4、図5に示される第2の実施例に使用され
る内側電極体の他の例を示す横断平面図である。
【図7】本発明者等が先に提案した通電加熱装置の一例
を示す縦断面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線における横断面図
である。
【符号の説明】
21 容器 29 外側電極 35 内側電極体 35A,35B 撹拌面としての板面 35F 撹拌面としての縦割り状平面 41 回転駆動源

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底の垂直円筒状をなす容器の少なくと
    も内周面に、周方向に連続する外側電極が形成され、か
    つ前記容器内には、その中心軸線を基準とする円周に対
    して交叉する撹拌面を有する内側電極体が、容器内の中
    心軸線に沿って挿入されており、前記容器と内側電極体
    とのうち少なくとも一方は、容器の中心軸線を基準とし
    て回転可能に支持されるとともに回転駆動源に連結され
    ており、前記容器内に流動性食品材料を注入して内側電
    極体と外側電極との間に電圧を加えて流動性食品材料を
    通電加熱するとともに、内側電極体と容器とのうち、少
    なくとも一方を他方に対して相対的に回転させて、容器
    内の流動性食品材料を内側電極体の撹拌面により撹拌す
    るようにしたことを特徴とする、流動性食品材料の通電
    加熱装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の流動性食品材料の通電
    加熱装置において、 前記内側電極体の撹拌面が容器の直径方向に沿う垂直面
    と平行となるように構成されていることを特徴とする、
    流動性食品材料の通電加熱装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の流動性食品材料の通電
    加熱装置において、 前記内側電極体が偏平な平板状に作られており、その平
    板状の内側電極体の厚み方向に直行する平行な2つの板
    面が前記撹拌面とされていることを特徴とする、流動性
    食品材料の通電加熱装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の流動性食品材料の通
    電加熱装置において、前記内側電極体の幅方向両端部に
    電気絶縁性材料がコーティングされて、その 部分に表面絶縁層が形成されていることを特徴とする、
    流動性食品材料の通電加熱装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の流動性食品材料の通電
    加熱装置において、 前記内側電極体が縦割り半円柱状に作られており、その
    半円柱状内側電極体の外面のうち、軸線方向に平行な縦
    割り状平面が前記撹拌面とされていることを特徴とす
    る、流動性食品材料の通電加熱装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の流動性食品材料の通電
    加熱装置において、 導電性材料からなる内側電極体の外面のうち、撹拌面を
    構成する前記縦割り状平面の表面に電気絶縁性材料がコ
    ーティングされて、その部分に表面絶縁層が形成されて
    いることを特徴とする、流動性食品材料の通電加熱装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の流動性食品材料の通電
    加熱装置において、 前記容器が固定され、内側電極体が回転可能に支持され
    るとともに回転駆動源に連結されており、内側電極体を
    回転させるようにしたことを特徴とする、流動性食品材
    料の通電加熱装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の流動性食品材料の通電
    加熱装置において、 前記内側電極体が固定され、容器が回転可能に支持され
    るとともに回転駆動源に連結されており、容器を回転さ
    せるようにしたことを特徴とする、流動性食品材料の通
    電加熱装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の流動性食品材料の通電
    加熱装置において、 前記容器と内側電極体との両者が回転可能に支持される
    とともに、それぞれ回転駆動源に連結されており、容器
    と内側電極体とを相互に反対方向に回転させるようにし
    たことを特徴とする、流動性食品材料の通電加熱装置。
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