JP2003156650A - 光ファイバアレイおよび光ファイバアレイの製造方法 - Google Patents

光ファイバアレイおよび光ファイバアレイの製造方法

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JP2003156650A
JP2003156650A JP2001367439A JP2001367439A JP2003156650A JP 2003156650 A JP2003156650 A JP 2003156650A JP 2001367439 A JP2001367439 A JP 2001367439A JP 2001367439 A JP2001367439 A JP 2001367439A JP 2003156650 A JP2003156650 A JP 2003156650A
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JP
Japan
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optical fiber
groove
substrate
adhesive
coupling agent
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JP2001367439A
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Kotaro Hayashi
康太郎 林
Naoaki Fujii
直明 藤井
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバを収納するための溝と接着剤との
間の密着性に優れるため、上記溝の表面と上記接着剤と
の間で剥離が発生したり、光ファイバの位置ズレが発生
したりすることがなく、正確に光信号を伝送することが
できる光ファイバアレイを提供する。 【解決手段】 基板上面の一部に複数の溝が形成され、
上記溝に、接着剤を介して光ファイバが収納された光フ
ァイバアレイであって、少なくとも上記溝の表面に、カ
ップリング剤層が形成されていることを特徴とする光フ
ァイバアレイ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバアレイ
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信分野を中心として光ファイバ
に注目が集まっている。特にIT(情報技術)分野にお
いては、高速インターネット網の整備に、光ファイバを
用いた通信技術が必要となる。光ファイバは、低損
失、高帯域、細径・軽量、無誘導、省資源等の
特徴を有しており、この特徴を有する光ファイバを用い
た通信システムでは、従来のメタリックケーブルを用い
た通信システムに比べ、中継器数を大幅に削減すること
ができ、建設、保守が容易になり、通信システムの経済
化、高信頼性化を図ることができる。
【0003】また、光ファイバでは、一つの波長の光だ
けでなく、多くの異なる波長の光を1本の光ファイバで
同時に多重伝送することができるため、多様な用途に対
応可能な大容量の伝送路を実現することができ、映像サ
ービス等にも対応することができるという大きな利点を
有する。
【0004】また、光ファイバを用いた光通信において
は、複数の光ファイバが並列に配置され、その周囲に被
覆樹脂層が形成された光ファイバリボンが用いられてい
る。そして、この光ファイバリボンを、受光素子や発光
素子、各種端末機器(パソコン、モバイル、ゲーム等)
と接続するには、通常、光ファイバリボンの端部の被覆
樹脂層を除去することにより、複数の光ファイバの端部
を露出させ、この露出した光ファイバをV溝を有する基
板の溝に載置、固定することにより複数の光ファイバが
所定の間隔で離間して配置された光ファイバアレイが用
いられている。
【0005】そこで、従来、光ファイバアレイとして
は、例えば、基板に形成された複数のV溝のそれぞれに
光ファイバが整列して収容され、該光ファイバが接着剤
を介して固定されたものが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような光ファイバ
アレイでは、該光ファイバアレイを光学素子に接続する
際や、光ファイバアレイに外部から力が加わった際に、
光ファイバの位置ズレが発生し、光ファイバアレイと受
光素子や発光素子等の光学素子との間で接続不良が発生
することがあった。また、このような光ファイバアレイ
を用いてヒートサイクル試験等の信頼性評価を行った場
合には、基板表面(溝の表面)と接着剤との間で剥離が
発生することがあった。このような光ファイバの位置ズ
レや接着剤の剥離は、基板表面(溝の表面)と接着剤と
の親和性(密着性)が不充分なために発生すると考えら
れた。
【0007】すなわち、光ファイバアレイを製造する際
には、通常、その上面の一部に溝を形成した基板を作製
した後、この溝に光ファイバを収納し、その後、基板の
端面から未硬化の接着剤を流し込み、さらに、この未硬
化の接着剤を硬化させることにより溝に光ファイバを固
定することとなるが、溝の表面状態によっては、未硬化
の接着剤を流し込む際に、未硬化の接着剤が均一に流し
込まれず、接着剤が未充填の部分が生じたり、充填した
接着剤中に気泡が発生したりすることがあった。これ
が、光ファイバの位置ズレや接着剤の剥離が発生する一
因であると考えられた。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記した種々の課題を解決するための手段について、鋭
意検討した結果、基板の溝の表面と接着剤との密着性を
向上させればよいことに想到し、具体的には、溝の表面
にカップリング剤層を形成すればよいことを見出し、本
発明の光ファイバアレイおよびその製造方法を完成し
た。
【0009】すなわち、本発明の光ファイバアレイは、
基板上面の一部に複数の溝が形成され、上記溝に、接着
剤を介して光ファイバが収納された光ファイバアレイで
あって、少なくとも上記溝の表面に、カップリング剤層
が形成されていることを特徴とする。
【0010】本発明の光ファイバアレイにおいては、上
記溝の表面を含む基板上面、および/または、上記光フ
ァイバの表面にカップリング剤層が形成されていること
が望ましい。
【0011】また、本発明の光ファイバアレイにおいて
は、上記基板上に蓋部が形成されていることが望まし
く、この場合、上記溝の表面を含む基板上面、上記蓋部
の上記基板と対向する面、および、上記光ファイバの表
面のうちの少なくとも1の面にカップリング剤層が形成
されていることが望ましい。
【0012】本発明の光ファイバアレイにおいて、上記
カップリング剤層は、エポキシシラン、および/また
は、イミドシランを用いて形成されていることが望まし
い。
【0013】また、本発明の光ファイバアレイの製造方
法は、少なくとも下記(A)〜(D)の工程を含むこと
を特徴とする。 (A)基板上面の一部に複数の溝を形成する溝形成工
程、(B)少なくとも上記溝の表面にカップリング剤層
を形成するカップリング剤層形成工程、(C)上記溝に
光ファイバを収納する光ファイバ収納工程、および、
(D)上記溝の光ファイバ非収納部分に未硬化の接着剤
を充填する接着剤充填工程。
【0014】本発明の光ファイバアレイの製造方法にお
いて、上記(B)の工程の前に、少なくとも上記溝の表
面にプラズマ処理および/または酸化処理を施すことが
望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、本発明の光ファイバアレイ
について説明する。本発明の光ファイバアレイは、基板
上面の一部に複数の溝が形成され、上記溝に、接着剤を
介して光ファイバが収納された光ファイバアレイであっ
て、少なくとも上記溝の表面に、カップリング剤層が形
成されていることを特徴とする。
【0016】本発明の光ファイバアレイでは、少なくと
も基板に形成された溝の表面に、カップリング剤層が形
成されており、このカップリング剤層が形成された溝の
表面は、接着剤との密着性に優れるため、上記光ファイ
バアレイにおいては、溝の表面と接着剤との間で剥離が
発生したり、光ファイバの位置ズレが発生したりするこ
とがなく、該光ファイバアレイでは、正確に光信号を伝
送することができる。加えて、溝の表面にカップリング
剤層が形成されている場合には、製造時に、溝の端面か
ら未硬化の接着剤を流し込んだ際に、未硬化の接着剤が
溝と光ファイバとの間隙に均一に流し込まれることとな
り、硬化処理後の接着剤にボイド等が発生することもな
い。
【0017】以下、本発明の光ファイバアレイについ
て、図面を参照しながら説明する。図1(a)は、本発
明の光ファイバアレイの一例を模式的に示す部分斜視図
であり、(b)は、(a)のA−A線断面図である。
【0018】図1に示すように、光ファイバアレイ10
0では、基板151上に、並列に形成された複数のV溝
157にカップリング剤層(図示せず)が形成されてお
り、このV溝157のそれぞれに、光ファイバ115が
接着剤159を介して収納されている。また、基板15
1上面には、溝157とは別に、光ファイバをその周囲
の被覆樹脂層114とともに一括して保持するための被
覆樹脂層保持部158が形成されている。なお、この被
覆樹脂層保持部158の上面は、溝157を形成した溝
形成面よりも低くなっている。また、この被覆樹脂層保
持部158上に載置した被覆樹脂層114の周囲には接
着剤層159′が形成されている。なお、被覆樹脂層保
持部158は、必要に応じて形成すればよく、基板上に
はV溝のみが形成されていてもよい。また、図中、11
0は光ファイバリボン、111はコア、112はクラッ
ドである。
【0019】また、基板の上面に溝とともに、被覆樹脂
層保持部を形成する場合、溝形成面と、被覆樹脂層保持
部との境目は、垂直な壁面であってもよいが、図1に示
すような、被覆樹脂層保持部に向かって下るような傾斜
を有する壁面であることが望ましい。光ファイバを収納
した際、該光ファイバにかかる負荷を軽減することがで
きるからである。なお、本明細書においては、溝形成面
と被覆樹脂層保持部との境目の壁面も被覆樹脂層保持部
に含むこととする。また、このような溝形成面と被覆樹
脂層保持部との境目が傾斜を有する壁面である光ファイ
バアレイでは、溝において、露出した光ファイバが固定
され、被覆樹脂層保持部において、露出した光ファイバ
と被覆樹脂層とが固定されることとなる。
【0020】また、基板上には、被覆樹脂層保持部に代
えて、光ファイバをその周囲の被覆樹脂層ごと収納する
ことができる凹部が形成されていてもよい。なお、ここ
でいう凹部の形状としては、例えば、図1に示す被覆樹
脂層保持部の側方外縁部に基板の上面と同一の高さか、
または、これよりも低い壁面が設けられたような形状等
が挙げられる。
【0021】図2(a)は、蓋部が形成された本発明の
光ファイバアレイの一例を模式的に示す部分斜視図であ
り、(b)は、光ファイバアレイに取り付けた蓋部のみ
を示す斜視図であり、(c)は、(a)のA−A線断面
図である。図2に示すように、本発明の光ファイバアレ
イ102は、光ファイバリボン110を収納した基板1
51上に、蓋部160が形成されていてもよく、この蓋
部160には、光ファイバ115の一部(光ファイバの
うち溝157に収納されなかった一部)を一括して収納
する凹部161が形成されている。また、この凹部16
1と光ファイバとの間隙にも接着剤159が充填されて
いる。また、基板151の外縁部と蓋部160の外縁部
とは、接着剤(図示せず)を介して密着している。な
お、図2に示した光ファイバアレイ102は、蓋部16
0が形成されている点で、図1に示した光ファイバアレ
イ100と異なるものの、その他の構成は光ファイバア
レイ100と略同一である。
【0022】なお、本発明の光ファイバアレイにおい
て、基板上に蓋部を取り付ける場合、該蓋部の形状は、
例えば、平板状の板状体や、基板と対向する側の面に光
ファイバを別々に収納する溝が形成された形状であって
もよいが、図2に示したような光ファイバの一部を一括
して収納する凹部が形成されている形状であることが望
ましい。光ファイバを一括して収納するための凹部は、
その形成が容易であり、また、上記凹部に収納された光
ファイバ同士の間には空隙が存在するため、光ファイバ
の相対的な位置ズレが発生しにくく、さらに、空隙内に
は、接着剤等を充填しやすいからである。
【0023】また、上記蓋部に光ファイバを一括して収
納するための凹部が形成されている場合、該凹部の形状
としては、ほぼ直角に交わる平面のみを組み合わせた形
状、曲面により形成された形状、平面と曲面とを組み合
わせた形状等が挙げられる。また、上記凹部の深さは、
光ファイバの溝内に収納されなかった部分の高さと同一
であることが望ましい。また、上記蓋部は、その光ファ
イバの軸に垂直な方向の断面の形状が、矩形の両方の側
方下部が切り取られた形状となるような形状であっても
よく、この場合、上記切り取られた形状としては、例え
ば、三角形、四角形、多角形、円弧(楕円弧)と直交す
る二直線とに囲まれた形状等が挙げられる。
【0024】また、上記蓋部は、基板の全面を覆う形状
(溝を形成した領域および被覆樹脂層保持部のそれぞれ
を一体的に覆う形状)であってもよい。また、基板上に
基板の溝を形成した領域を覆う形状の蓋部とともに、被
覆樹脂層保持部を覆う形状の蓋部が別途取り付けられて
いてもよい。また、この場合、溝を形成した領域を覆う
形状の蓋部と被覆樹脂層保持部を覆う形状の蓋部との間
には隙間が形成されていてもよいし、形成されていなく
てもよい。
【0025】また、図1、2に示す光ファイバアレイ1
00、102においては、4本の光ファイバが収納され
ているが、本発明の光ファイバアレイの溝に収納される
光ファイバの本数は4本に限定されるわけではなく、3
本以下であってもよいし、5本以上であってもよい。
【0026】このような光ファイバアレイにおいて、溝
157の表面には、カップリング剤層が形成されてい
る。本発明の光ファイバアレイでは、少なくとも基板に
形成した溝の表面にカップリング剤層が形成されている
ため、上記溝の表面と接着剤との密着性に優れ、溝と接
着剤との間で剥離が発生したり、この剥離に起因して光
ファイバの位置ズレが発生したりすることがない。
【0027】上記カップリング剤層は、例えば、シラン
系、チタン系、有機リン酸系、シリルパーオキシド系等
のカップリング剤を用いて形成することができる。
【0028】上記シラン系カップリング剤としては、例
えば、イミドシラン、エポキシシラン、ビニルトリクロ
ルシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタアクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
トリフロロプロピルメチジメトキシシラン等が挙げられ
る。また、トリメチルシリルイソシアネート、ジメチル
シリルジイソシアネート、ビニルシリルトリイソシアネ
ート、フェニルシリルトリイソシアネート等を用いるこ
ともできる。
【0029】また、チタン系カップリング剤としては、
例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネ
ート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェ
ート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチ
ルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリ
ルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)
ホスファイトチタネート、ビスジオクチルパイロホスフ
ェート)オキシアセテートチタネート、トリス(ジオク
チルパイロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げ
られる。
【0030】上記カップリング剤層は、少なくとも溝の
表面に形成されていればよいが、該溝の表面を含む基板
上面に形成されていることが望ましい。特に、基板上に
蓋部を形成する場合には、少なくとも基板上面の蓋部と
対向する部分にカップリング剤層が形成されていること
が望ましい。蓋部を形成する場合、通常、該蓋部は接着
剤を介して基板に取り付けられており、この場合、接着
剤は基板上面の溝非形成部にも接することとなるからで
ある。また、上記カップリング剤層は基板上面全体に形
成されていてもよい。その形成が容易だからである。
【0031】上記カップリング剤層を形成する方法とし
ては特に限定されず、カップリング剤の種類に応じて適
宜選択すればよい。なお、上記カップリング剤層を形成
する方法については、本発明の光ファイバアレイの製造
方法について説明する際に、詳述する。
【0032】また、少なくとも溝の表面にカップリング
剤層を形成する前に、酸化膜を溝の表面に形成しておい
てもよい。予め酸化膜を溝の表面に形成しておくこと
で、該溝の表面を略均一な状態にすることができ、その
上に形成するカップリング剤層も略均一な状態にするこ
とができる。従って、溝に光ファイバを収納し、該溝
(カップリング剤層)と光ファイバとの間に未硬化の接
着剤を充填する際、均一な状態で上記未硬化の接着剤を
充填することができ、溝と光ファイバとの間に未硬化の
接着剤が未充填の部分が生じたり、硬化処理後の接着剤
にボイドが発生したりすることがなく、溝(カップリン
グ剤層)と接着剤との密着性を向上させることができる
からである。
【0033】上記溝の表面に酸化膜を形成する方法とし
ては、例えば、硫酸と過酸化水素との混合液を用いる酸
化処理、発煙硝酸溶液を用いる酸化処理、および、基板
を加熱する酸化処理等が挙げられる。なお、これらの各
酸化処理の詳しい内容については、後述する本発明の光
ファイバアレイの製造方法において説明する。
【0034】ここで、上記溝の表面に酸化膜を形成し、
基板がシリコンからなる場合、上記酸化膜の酸化度は、
その下限は0.1nmが望ましく、10nmがより望ま
しい。また、上記酸化度の上限は、1000nmが望ま
しく、300nmがより望ましく、100nmが特に望
ましい。酸化度がこの範囲であると、溝の表面に形成さ
れる酸化膜を略確実に均一な状態とすることができるた
め、その上に形成されるカップリング剤層も略確実に均
一な状態とすることができるからである。
【0035】なお、本明細書において、上記酸化度と
は、ESCA(Electron SpectroscopyFor Chemical An
alysis)により測定されたものである。ESCAは、真
空中で単色軟X線を基板上に照射し、放出した電子のエ
ネルギーを分光分析することで、表面の構成元素や酸化
状態等を評価することができる。
【0036】また、基板の表面のカップリング剤層が形
成される部分には、予め、プラズマ処理が施されていて
もよい。上記基板の表面のカップリング剤層が形成され
る部分に、予めプラズマ処理を施しておくことで、上記
基板の表面状態が均一になるとともに、異物を除去する
ことができ、その上に形成するカップリング剤層を略均
一な状態にすることができる。従って、溝に光ファイバ
を収納し、該溝(カップリング剤層)と光ファイバとの
間に未硬化の接着剤を充填する際、均一な状態で上記未
硬化の接着剤を充填することができ、溝と光ファイバと
の間に未硬化の接着剤が未充填の部分が生じたり、硬化
後の接着剤にボイドが発生したりすることがなく、溝
(カップリング剤層)と接着剤との密着性を向上させる
ことができるからである。
【0037】上記プラズマ処理としては、例えば、酸
素、窒素、炭酸ガス、アルゴン、四塩化炭素および四フ
ッ化炭素等から選択される少なくとも一種を用いる方法
等が挙げられる。なお、上記プラズマ処理の具体的な処
理条件等については、本発明の光ファイバアレイの製造
方法について説明する際に、詳述する。
【0038】さらに、基板のカップリング剤層が形成さ
れる部分には、予め、洗浄処理、酸処理等の前処理が施
されていてもよい。このような前処理を施すことによ
り、基板の表面状態が均一になり、カップリング剤層を
形成するのに適した状態となるからである。なお、洗浄
処理、酸処理等の前処理については、本発明の光ファイ
バアレイの製造方法について説明する際に、詳述する。
【0039】なお、基板の表面のカップリング剤層が形
成される部分には、上記プラズマ処理、洗浄処理、酸処
理等の前処理が施された後、上述した酸化膜が形成され
ていてもよい。酸化膜の表面状態がより均一な状態とな
るため、その上に形成するカップリング剤層の表面状態
もより均一な状態となるからである。
【0040】また、上記溝が形成された基板の材質とし
ては、例えば、シリコン、炭化ケイ素、アルミナ、窒化
アルミニウム、ムライト、セラミック、ガリウム砒素、
ジルコニア、石英、ガラス等の無機材料;銅、鉄、ニッ
ケル等の金属材料;熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、感光
性樹脂、これらの複合体等の有機材料やこれらの有機材
料にガラス繊維等の補強材を含浸させたもの等が挙げら
れる。これらのなかでは、熱や湿度による伸縮(変形)
が少なく、機械的強度に優れる点からシリコンが望まし
い。シリコンからなる基板では、特に、光ファイバを収
納した際に、光ファイバの変形やうねりが発生しにく
く、光ファイバを介して光信号を伝送する際に特に不都
合が発生しにくい。
【0041】また、本発明の光ファイバアレイの基板上
に蓋部が形成されている場合、該蓋部の基板と対向する
側の面にもカップリング剤層が形成されていることが望
ましい。上記蓋部は、通常、接着剤を介して基板に取り
付けられており、蓋部の基板と対向する側の面にカップ
リング剤層を形成することにより、蓋部と接着剤との密
着性が向上するからである。従って、蓋部の表面のうち
接着剤と接触する部分にのみ上記カップリング剤層が形
成されていてもよい。なお、基板の溝を形成した領域を
覆う形状の蓋部とともに、被覆樹脂層保持部を覆う形状
の蓋部が別途取り付けられている場合には、被覆樹脂層
保持部を覆う形状の蓋部の基板と対向する側の面にもカ
ップリング剤層が形成されていることが望ましい。ま
た、蓋部の基板と対向する側の面に形成するカップリン
グ剤層は、例えば、上記溝の表面にカップリング剤層を
形成する方法と同様の方法等により形成することができ
る。
【0042】上記蓋部の材質としては、例えば、上記基
板の材質と同様のもの等が挙げられる。なお、上記蓋部
の材質と上記基板の材質とは、同一であってもよいし、
異なっていてもよい。
【0043】上記蓋部の材質としては、特に、ガラスま
たは石英が望ましく、特に、軟化点が500℃以上の耐
熱ガラスが望ましい。ガラスまたは石英からなる蓋部を
用いる場合には、光ファイバを溝に固定する接着剤や蓋
部と基板との間に充填する接着剤として、紫外線硬化型
樹脂組成物の硬化物を用いることができる。これらの材
質からなる蓋部は、紫外線を透過するからである。な
お、紫外線等の光を透過しない材料からなる蓋部を用い
る場合には、光ファイバを溝に固定する接着剤等とし
て、少なくとも熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物等を用い
ることとなる。
【0044】また、図1、2に示す光ファイバアレイ1
00、102においては、複数のV溝157が形成され
た基板151に、一端部の被覆樹脂層が除去されること
により光ファイバが露出した光ファイバリボン110が
収納されている。上記光ファイバリボンとしては特に限
定されず、従来公知のものを用いることができ、例え
ば、図1に示すようなコア111とクラッド112とか
らなる光ファイバ115の周囲に一次被覆樹脂層113
が形成され、この一次被覆樹脂層113で被覆された光
ファイバ115が並列に配置された状態で二次被覆樹脂
層114により一括して被覆されている光ファイバリボ
ン110を用いることができる。
【0045】光ファイバリボンを構成する光ファイバ1
15としては、例えば、石英ガラス(SiO)を主成
分とする石英系光ファイバ、ソーダ石灰、ガラス、ホウ
硅ガラス等を主成分とする多成分系光ファイバ、シリコ
ーン樹脂やアクリル樹脂等のプラスチックを主成分とす
るプラスチック系光ファイバ等が挙げられる。これらの
なかでは、石英系光ファイバが望ましい。その表面に粗
化面を形成することにより、接着剤との密着性が特に向
上するため、本発明の光ファイバアレイに適しているか
らである。
【0046】一次被覆樹脂層113は、光ファイバが傷
付いたりすること等を防止する保護層としての役割を果
たしている。また、その材料としては特に限定されず、
例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン
樹脂、フッ素樹脂等の熱硬化性樹脂や、メタクリル酸や
アクリル酸等を用い、上述した熱硬化性樹脂の熱硬化基
を(メタ)アクリル化反応させた感光性樹脂等が挙げら
れる。なお、上記一次被覆樹脂層の層数は1層に限定さ
れず、2層以上であってもよい。
【0047】また、二次被覆樹脂層114は、一次被覆
樹脂層がその周囲に形成された光ファイバを保護すると
ともに、光ファイバが並列に配置された光ファイバリボ
ンの形態を保持する役割を果たしている。また、その材
料としては特に限定されず、上記一次被覆樹脂層の材料
と同様の熱硬化性樹脂や感光性樹脂等が挙げられる。な
お、上記二次被覆樹脂層の層数は1層に限定されず、2
層以上であってもよい。
【0048】また、光ファイバアレイ100、102に
おいて、被覆樹脂層が除去され、V溝157に収納され
た光ファイバの表面には、粗化面(図示せず)が形成さ
れていることが望ましい。光ファイバと接着剤との密着
性が向上するからである。上記粗化面は、その平均粗度
Raは、その下限が1nmであることが望ましく、その
上限が100nmであることが望ましい。平均粗度Ra
が、1nm未満では、光ファイバと接着剤との密着性は
ほとんど向上せず、一方、平均粗度Raが100nmを
超えると、光ファイバ表面の凹凸が大きくなるため、光
ファイバの断面の形状が円形状からはずれ、光ファイバ
の位置ズレが発生しやすくなり、光信号の伝送に悪影響
を及ぼすことがある。上記粗化面の平均粗度Raは、そ
の下限が10nmであることがより望ましく、その上限
が50nmであることがより望ましい。
【0049】また、上記粗化面を形成する方法は特に限
定されないが、フッ化物を含む粗化液を用いて形成する
ことが望ましい。上記範囲の平均粗度Raを有する粗化
面を、短時間で形成することができるからである。
【0050】上記フッ化物を含む粗化液としては、例え
ば、HF水溶液、HF−NHF混合液、NaF水溶
液、BaF水溶液、KF水溶液、CaF水溶液、X
eF水溶液等が挙げられる。これらのなかでは、HF
を含む溶液が望ましい。光ファイバに悪影響(光ファイ
バの変形等)を及ぼすことなく、所望の平均粗度Raを
有する粗化面を短時間で形成することができるからであ
り、特に、石英系光ファイバや多成分系光ファイバの表
面に粗化面を形成するのに適している。
【0051】また、上記光ファイバの表面には、上記粗
化面に代えてカップリング剤層が形成されていることが
望ましい。光ファイバの表面にカップリング剤層を形成
することにより、光ファイバと接着剤との密着性が向上
することとなるからである。上記光ファイバの表面に形
成するカップリング剤層は、該光ファイバの表面に上記
した粗化面を形成した後、この粗化面の形状に追従する
ように形成してもよい。カップリング剤層を形成する効
果と粗化面を形成する効果とを得ることができるからで
ある。
【0052】また、光ファイバアレイ100、102に
おいては、その一端部の被覆樹脂層が除去された光ファ
イバリボンが基板に収納されているが、基板の溝に収納
される光ファイバは、複数本の単心の光ファイバであっ
てもよいし、複数の光ファイバリボンが積み重ねられた
積層光ファイバリボンであってもよい。積層光ファイバ
リボンを用いる場合には、基板の溝に、複数の光ファイ
バを高密度で並列に配置することができる。
【0053】図3(a)は、積層光ファイバリボンを用
いた本発明の光ファイバアレイの一例を模式的に示す部
分斜視図であり、(b)は、(a)のA−A線断面図で
ある。図3に示すように、光ファイバアレイ200で
は、積層光ファイバリボン210の一端部の露出した光
ファイバ235、245が基板251上のV溝257に
接着剤259を介して収納され、積層光ファイバリボン
210の一部が被覆樹脂層ごと被覆樹脂層保持部258
に保持されている。また、図示はしないが、少なくとも
V溝257の表面にはカップリング剤層が形成されてお
り、被覆樹脂層保持部258に保持された被覆樹脂層の
周囲には接着剤層259′が形成されている。
【0054】また、積層光ファイバリボン210は、そ
れぞれ一端部の光ファイバが露出した2本の光ファイバ
リボン230、240が積み重ねられ、下段の光ファイ
バリボン240の露出した光ファイバ245と、上段の
光ファイバリボン230の露出した光ファイバ235と
が交互に配置されている。
【0055】また、積層光ファイバリボン210では、
露出した光ファイバ235、245が同一の高さに配置
されるように、露出した光ファイバ235、245は、
それぞれが、その一部で曲げられている。なお、積層光
ファイバリボン210では、上段の光ファイバリボン2
30の露出した光ファイバ235、および、下段の光フ
ァイバリボン240の露出した光ファイバ245のそれ
ぞれの一部が曲げられているが、両者の光ファイバを同
一の高さに配置することができるのであれば、上段の光
ファイバリボンの露出した光ファイバのみが曲げられて
いてもよいし、下段の光ファイバリボンの露出した光フ
ァイバのみが曲げられていてもよい。
【0056】また、積層光ファイバリボン210におい
ては、上段の光ファイバリボン230と、下段の光ファ
イバリボン240とが、接着剤等を介して固定されてい
ることが望ましい。高密度で並列に配置した光ファイバ
の位置ズレがより発生しにくくなるからである。また、
この光ファイバアレイ200においても、基板の上面に
溝とともに、被覆樹脂層保持部を形成する場合、溝形成
面と、被覆樹脂層保持部との境目は被覆樹脂層保持部に
向かって下るような傾斜を有する壁面であることが望ま
しく、被覆樹脂層保持部に代えて、光ファイバを被覆樹
脂層ごと収納するための凹部が形成されていてもよい。
【0057】また、上述したように、本発明の光ファイ
バアレイにおいて、光ファイバが接着剤を介して溝に収
納されており、また、上述したような凹部を有する蓋部
が形成されている場合、上記凹部と光ファイバとの間隙
にも接着剤が充填されており、上記基板と蓋部の外縁部
とは接着剤を介して接着されている。さらに、上記基板
に被覆樹脂層保持部が形成されている場合、この被覆樹
脂層保持部上には接着剤層を介して光ファイバが被覆樹
脂層ごと固定されている。この接着剤層は、上記接着剤
と同様の成分からなることが望ましい。
【0058】上記接着剤としては、例えば、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、および、感光性樹脂のうちの少なく
とも一種を含む樹脂組成物の硬化物等が挙げられる。こ
れらのなかでは、熱硬化性樹脂や感光性樹脂を含む樹脂
組成物の硬化物が望ましい。上記熱硬化性樹脂として
は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコー
ン樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0059】上記エポキシ樹脂としては、例えば、ビス
フェノール型エポキシ樹脂や、ノボラック型エポキシ樹
脂等が挙げられる。上記ビスフェノール型エポキシ樹脂
を用いることは、A型やF型の樹脂を選択することによ
り、希釈溶媒を使用しなくてもその粘度を調整すること
ができる点から望ましく、より低粘度に調整することが
できる点からビスフェノールF型エポキシ樹脂がより望
ましい。また、上記ノボラック型エポキシ樹脂を用いる
ことは、この樹脂が、高強度で耐熱性や耐薬品性に優
れ、また、熱分解しにくい点から望ましい。また、上記
ノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂およびクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂が望ましい。
【0060】また、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂
と上記ノボラック型エポキシ樹脂とは、混合して用いる
ことが望ましい。この場合、上記ビスフェノール型エポ
キシ樹脂と上記ノボラック型エポキシ樹脂との混合比
は、1:1〜1:100であることが望ましい。この範
囲で混合することにより、粘度の上昇を抑えることがで
きるからである。
【0061】また、上記感光性樹脂としては、例えば、
上記熱硬化性樹脂に感光性を付与した樹脂等が挙げられ
る。具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸等を用い
て、熱硬化性樹脂の熱硬化基を(メタ)アクリル化した
もの等が挙げられる。これらのなかでは、エポキシ樹脂
の(メタ)アクリレートが望ましく、一分子中に2個以
上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂がより望ましい。
また、上記感光性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂
等も挙げられる。これらの感光性樹脂は単独で用いても
よいし、2種以上併用してもよい。
【0062】また、上記接着剤としては、例えば、エポ
キシ系またはアクリレート系の紫外線硬化型樹脂組成物
の硬化物等も挙げることができる。後述するように、光
ファイバアレイを製造する際に、光ファイバと溝との間
隙や光ファイバと蓋部との間隙に未硬化の接着剤を流し
込むと、表面張力により該間隙に未硬化の接着剤が充填
されることとなるが、上記紫外線硬化型樹脂組成物で
は、より確実に上記光ファイバと溝との間隙等を充填す
ることができるため、上記紫外線硬化型樹脂組成物の硬
化物を介して固定された光ファイバでは、位置ズレが発
生しない。また、このエポキシ系またはアクリレート系
の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物は、被覆樹脂層を被
覆樹脂層保持部に固定する接着剤としても用いることが
できる。また、上記紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物
は、その一部がフッ素化されていることが望ましい。フ
ッ素化することにより、硬化した接着剤で水が生成しに
くく、耐湿性が向上することとなる。また、絶縁性、耐
熱性、耐薬品性等も向上することとなる。
【0063】上記エポキシ系の紫外線硬化型樹脂組成物
の具体例としては、例えば、ダイキン工業社製、オプト
ダインUV−1000、オプトダインUV−1100、
オプトダインUV−2100、オプトダインUV−31
00、オプトダインUV−3200、オプトダインUV
−4000等が挙げられる。
【0064】上記アクリレート系の紫外線硬化型樹脂組
成物の具体例としては、例えば、オプトダインUV−2
000、オプトダインUV−3000等が挙げられる。
上記アクリレート系の紫外線硬化型樹脂組成物の具体例
としては、例えば、40〜50重量%のアクリレートオ
リゴマー、1〜10重量%のビニルエステル樹脂、45
〜55重量%のアクリレート系モノマー、および、1〜
10重量%の重合開始剤を含むもの等も挙げられる。
【0065】また、上記アクリレートオリゴマーや上記
アクリレート系モノマーは、その一部がフッ素化されて
いることが望ましい。このように、紫外線硬化型樹脂組
成物に含まれる成分の一部がフッ素化されている場合、
紫外線硬化型樹脂組成物は透光性に優れるため、紫外線
照射時に、樹脂組成物全体が短時間で硬化することとな
る。
【0066】また、接着剤として上記紫外線硬化型樹脂
組成物の硬化物を用いる場合、露出した光ファイバを固
定する接着剤、および、光ファイバを周囲の被覆樹脂層
ごと固定する接着剤として、ともに、エポキシ系または
アクリレート系の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物を用
いてもよいし、露出した光ファイバを固定する接着剤と
してエポキシ系の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物を用
い、光ファイバを周囲の被覆樹脂層ごと固定する接着剤
としてアクリレート系の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化
物を用いてもよい。
【0067】露出した光ファイバを固定する接着剤とし
て、比較的硬いエポキシ系の紫外線硬化型樹脂組成物の
硬化物を用いることにより光ファイバの位置ズレがより
発生しにくくなり、光ファイバを被覆樹脂層ごと固定す
る接着剤として比較的柔らかいアクリレート系の紫外線
硬化型樹脂組成物の硬化物を用いることにより、被覆樹
脂層部分は、光ファイバアレイを取り付ける部分の形状
等に合わせて、ある程度変形することができることとな
る。なお、その形状が基板の全面を覆う形状の蓋部が取
り付けられる場合は、1種類の接着剤を用いることが望
ましい。
【0068】また、接着剤として上記紫外線硬化型樹脂
組成物の硬化物を用いる場合、上記紫外線硬化型樹脂組
成物の25℃における粘度は、特に限定されないが、2
00〜2000mPa・sであることが望ましい。上記
粘度が200mPa・s未満では、粘度が低すぎるた
め、溝と光ファイバとの間隙に流し込んだ紫外線硬化型
樹脂組成物が硬化前に流出してくるおそれがあり、20
00mPa・sを超えると、溝と光ファイバとの間隙が
確実に充填されないことがある。
【0069】また、上記紫外線硬化型樹脂組成物の25
℃における粘度は、露出した光ファイバを固定するため
に用いる紫外線硬化型樹脂組成物の粘度が200〜20
00mPa・sであり、光ファイバを被覆樹脂層ごと固
定するために用いる紫外線硬化型樹脂組成物の粘度が5
000〜30000mPa・sであることも望ましい。
光ファイバを固定するための紫外線硬化型樹脂組成物と
して、上記範囲の粘度を有する樹脂組成物を用いること
により、樹脂組成物が光ファイバと溝との間隙に確実に
充填されることとなり、光ファイバを樹脂組成物ごと固
定するための紫外線硬化型樹脂組成物として、上記範囲
の粘度を有する樹脂組成物を用いる場合には、被覆樹脂
層の周囲に樹脂組成物を塗布しやすい。なお、上記紫外
線硬化型樹脂組成物の粘度の調整は、溶剤や各種添加剤
の配合量を調整することにより行えばよい。
【0070】また、上記光ファイバを被覆樹脂層ごと固
定する接着剤としては、上記アクリレート系の紫外線硬
化型樹脂組成物の硬化物に代えて、または、上記アクリ
レート系の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物と組み合わ
せて、シリコーン系接着剤を用いてもよい。上記シリコ
ーン系の接着剤としては、例えば、信越化学工業社製、
KJC−7806、ダウコーニング社製、734等が挙
げられる。
【0071】上記接着剤は、必要に応じて、硬化剤、樹
脂粒子、無機粒子、金属粒子等の粒子、光沢剤、反応安
定剤、光重合剤等の添加剤を含んでいてもよい。これら
の添加剤を含むことにより、流動性の向上や硬化度の調
整等を図ることができるからである。上記硬化剤として
は特に限定されず、一般に使用される硬化剤を用いるこ
とができ、具体例としては、例えば、イミダゾール系硬
化剤、アミン系硬化剤等が挙げられる。
【0072】上記樹脂粒子としては、例えば、熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂等からなるものが挙げられ、具体的
には、例えば、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素樹脂、
グアナミン樹脂)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレン樹脂、
ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ビスマレイミド−ト
リアジン樹脂等からなるものが挙げられる。これらは単
独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。また、
上記樹脂粒子としては、アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム、ポリクロロプレンゴム等のゴムからなる粒子を用
いることもできる。
【0073】上記無機粒子としては、アルミナ、水酸化
アルミニウム等のアルミニウム化合物、炭酸カルシウ
ム、水酸化カルシウム等のカルシウム化合物、炭酸カリ
ウム等のカリウム化合物、マグネシア、ドロマイト、塩
基性炭酸マグネシウム等のマグネシウム化合物、シリ
カ、ゼオライト等のケイ素化合物、チタニア等のチタン
化合物等からなるものが挙げられる。これらは単独で用
いてもよいし、2種以上併用してもよいまた、上記無機
粒子としては、リンやリン化合物からなるものを用いる
こともできる。
【0074】上記金属粒子としては、例えば、金、銀、
銅、スズ、亜鉛、ステンレス、アルミニウム、ニッケ
ル、鉄、鉛等からなるものが挙げられる。これらは単独
で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。これらの
粒子を含むことにより、熱膨張係数の調整や難燃性の向
上等を図ることができる。
【0075】また、上記接着剤は、溶剤を含んでいても
よいし、溶剤を全く含まないものであってもよい。ま
た、溶剤を含む場合、溶剤としては、例えば、NMP
(ノルマルメチルピロリドン)、DMDG(ジエチレン
グリコールジメチルエーテル)、グリセリン、シクロヘ
キサノール、シクロヘキサノン、メチルセルソルブ、メ
チルセルソルブアセテート、メタノール、エタノール、
ブタノール、プロパノール等が挙げられる。
【0076】また、本発明の光ファイバアレイにおいて
は、光ファイバを溝に固定する接着剤や、蓋部を基板上
に取り付ける接着剤、被覆樹脂層を被覆樹脂層保持部に
固定する接着剤として、上述したような樹脂組成物の硬
化物に代えて、半田を用いてもよい。なお、接着剤とし
て半田を用いる場合には、予め、半田と接する部分に金
属層を形成しておくことが望ましい。密着性が向上する
からである。
【0077】このような構成からなる本発明の光ファイ
バアレイは、例えば、以下に記載する本発明の光ファイ
バアレイの製造方法により製造することができる。
【0078】次に、本発明の光ファイバアレイを製造す
る方法について説明する。本発明の光ファイバアレイの
製造方法は、少なくとも下記(A)〜(D)の工程を含
むことを特徴とする。 (A)基板上面の一部に複数の溝を形成する溝形成工
程、(B)少なくとも上記溝の表面にカップリング剤層
を形成するカップリング剤層形成工程、(C)上記溝に
光ファイバを収納する光ファイバ収納工程、および、
(D)上記溝の光ファイバ非収納部分に未硬化の接着剤
を充填する接着剤充填工程。
【0079】本発明の光ファイバアレイの製造方法で
は、少なくとも基板上面の一部に形成した複数の溝の表
面にカップリング剤層を形成するカップリング剤層形成
工程を含むため、少なくとも上記溝の表面にカップリン
グ剤層を形成することができる。このようなカップリン
グ剤層が形成された溝の表面は、接着剤との密着性に優
れるため、本発明の光ファイバアレイの製造方法により
製造した光ファイバアレイにおいては、溝の表面と接着
剤との間で剥離が発生したり、光ファイバの位置ズレが
発生したりすることがなく、該光ファイバアレイでは、
正確に光信号を伝送することができる。加えて、本発明
の光ファイバアレイの製造方法では、上記カップリング
剤層形成工程で、溝の表面にカップリング剤層を形成す
るため、後の上記接着剤充填工程で、溝の端面から未硬
化の接着剤を流し込んだ際に、未硬化の接着剤が溝と光
ファイバとの間隙に均一に流し込まれることとなり、硬
化処理後の接着剤にボイド等が発生することもない。
【0080】以下、本発明の光ファイバアレイの製造方
法について工程順に説明する。 (1)上述したシリコン等からなる基板を出発材料と
し、まず、上記(A)の工程、すなわち、基板上面の一
部に複数の溝を形成する溝形成工程を行う。具体的に
は、例えば、下記(i)〜(vi)の工程を経ることによ
り基板上面に溝を形成することができる。図4(a)〜
(f)は、基板に溝を形成する方法の一例を示す断面図
である。
【0081】(i)まず、基板151上にマスク層15
2(152a、152b)を形成する(図4(a)参
照)。なお、上記マスク層の層数は、図4に示すような
2層に限定されず、1層であってもよいし、3層以上で
あってもよい。
【0082】マスク層152を形成する方法としては、
例えば、スパッタリング、CVD、めっき等により薄膜
を形成する方法、熱酸化等により酸化膜を形成する方
法、これらを組み合わせた方法等を用いることができ
る。これらのなかでは、例えば、シリコンからなる基板
上にマスク層を形成する場合には、まず、熱酸化により
酸化膜(SiO膜)を形成し、次に、この酸化膜上
に、CVDにより薄膜を形成する方法が望ましい。この
ようなマスク層を形成することにより、後工程で任意の
部分にエッチング処理を施すことにより、任意の形状の
マスクを形成することができる。
【0083】(ii)次に、マスク層152上にレジスト
用樹脂層154を形成する(図4(b)参照)。具体的
には、予め粘度を調整しておいたレジスト用樹脂組成物
をスピンコータ、カーテンコータ、ロールコータ、印刷
等により塗布する方法や、予めフィルム状に成形してお
いたレジスト用樹脂フィルムを貼り付ける方法等を用い
ることができる。
【0084】上記レジスト用樹脂組成物やレジスト用樹
脂フィルムとしては、例えば、樹脂成分と、必要に応じ
て配合された硬化剤、粒子、ゴム成分、添加剤、反応安
定剤、溶剤等とからなるものが挙げられる。上記樹脂成
分としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、感
光性樹脂、熱硬化性樹脂の一部が感光性基で置換された
樹脂、これらの複合樹脂等が挙げられる。
【0085】具体的には、例えば、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポ
リフェニレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂等
の熱硬化性樹脂;これらの熱硬化性樹脂の熱硬化基(例
えば、エポキシ樹脂におけるエポキシ基)にメタクリル
酸やアクリル酸等を反応させ、アクリル基(感光性基)
を付与した樹脂;フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフ
ォン(PES)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフェ
ニレンスルホン(PPS)、ポリフェニレンサルファイ
ド(PPES)、ポリフェニルエーテル(PPE)、ポ
リエーテルイミド(PI)等の熱可塑性樹脂;アクリル
樹脂、紫外線硬化樹脂等の感光性樹脂等が挙げられる これらのなかでは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リイミド樹脂、アクリル樹脂、紫外線硬化樹脂が望まし
い。後工程で、レジスト用樹脂層下のマスク層にエッチ
ング液を用いた処理を施す際に、該エッチング液に対す
る耐性に優れるからである。上記硬化剤としては、イミ
ダゾール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤
等が挙げられる。
【0086】また、上記レジスト用樹脂層の厚さは10
〜50μmが望ましい。また、上記レジスト用樹脂層
は、硬化状態であってもよいし、半硬化状態であっても
よい。具体的には、例えば、後工程で露光、現像処理に
より、基板に形成する溝に相当する部分のレジスト用樹
脂層を除去する場合には、半硬化状態であることが望ま
しく、レーザ処理等により、上記溝に相当する部分のレ
ジスト用樹脂層を除去する場合には、硬化状態であって
もよいし、半硬化状態であってもよい。なお、完全に硬
化した状態や、半硬化状態のレジスト用樹脂層を形成す
る場合、硬化処理は、例えば、70〜200℃に加熱す
ることにより行うことが望ましい。また、段階的に加熱
温度を変化させるステップ硬化を行ってもよい。
【0087】(iii)次に、レジスト用樹脂層154の
一部、すなわち、基板151に形成する溝に相当する部
分を除去し、エッチングレジスト155とする(図4
(c)参照)。レジスト用樹脂層154の除去は、例え
ば、露光、現像処理により行うことができる。具体的に
は、例えば、半硬化状態のレジスト用樹脂層上にマスク
を載置した後、露光処理を施し、その後、アルカリ溶液
や有機溶剤等の薬液による現像処理を施す。上記現像処
理は、上記薬液中に上記レジスト用樹脂層を形成した基
板を浸漬したり、上記薬液をスプレーしたりすることに
より行うことができる。また、上記マスクとしては、上
記レジスト用樹脂層の除去部分に相当する部分に溝のパ
ターンが描画されたマスクを用いることができる。
【0088】また、レジスト用樹脂層154の除去は、
レーザ処理を用いて行ってもよい。上記レーザ処理に用
いるレーザとしては、例えば、炭酸ガスレーザ、エキシ
マレーザ、UVレーザ、YAGレーザ等が挙げられる。
これらのレーザは、上記レジスト用樹脂層の除去部分の
形状や、上記レジスト用樹脂層の組成等を考慮して使い
分ければよい。なお、この工程で形成するエッチングレ
ジストの形状を調整することにより、後工程を経て形成
する溝の形状を調整することができる。
【0089】(iv)次に、エッチングレジスト155非
形成部に露出したマスク層152を除去し、基板151
の溝を形成する部分を露出させたマスク156を形成す
る(図4(d)参照)。マスク層152の除去は、例え
ば、酸素プラズマや窒素プラズマ等を用いたプラズマ処
理、コロナ処理、逆スパッタリング等のドライエッチン
グ処理により行うことができる。具体的には、例えば、
真空下または減圧下において、マスク層に酸素プラズマ
を照射することにより行うことができる。このようなド
ライエッチング処理を行うことにより、エッチングレジ
ストに損傷や変形等を発生させることなく、選択的にレ
ジスト非形成部分のマスク層のみを除去することができ
る。
【0090】また、マスク層152の除去は、例えば、
エッチング液や酸溶液に、マスク層152が形成された
基板を浸漬したり、溶液中に浸漬するとともに超音波処
理を施したり、エッチング液や酸溶液をマスク層にスプ
レーしたりすることによっても行うことができる。具体
的にどのような除去方法を選択するかは、マスク層の材
質や厚さ等を考慮して適宜決定すればよく、例えば、マ
スク層が酸化膜からなる場合には、プラズマ処理やエッ
チング液による処理を選択し、マスク層が金属層からな
る場合には、逆スパッタリングやエッチング液による処
理を選択すればよい。
【0091】(v)次に、エッチングレジスト155を
剥離除去する(図4(e)参照)。エッチングレジスト
155の剥離除去は、NaOH、KOH等のアルカリ溶
液、硫酸、酢酸、炭酸等の酸溶液、メタノール、エタノ
ール等のアルコール類、アミン類、ケトン、アセトン等
の有機溶剤等を用いて行うことができる。これにより、
基板151上に、溝を形成する部分に相当する部分が開
口したマスク156のみが形成されることとなる。
【0092】(vi)次に、基板151に溝157を形成
する(図4(f)参照)。溝157は、例えば、基板1
51にマスク156を介して、エッチング液を吹き付け
たり、マスク156が形成された基板151をエッチン
グ液中に浸漬したりすることにより形成することができ
る。上記エッチング液としては、例えば、NaOH、K
OH等のアルカリ、硝酸、燐酸、硫酸等の酸、フッ化水
素、フッ化臭素等のフッ素系化合物、ハロゲン化物、過
酸化水素水、メタノール、エタノール等のアルコール類
等を用いることができる。これらのエッチング液を用い
て溝を形成した場合、溝の断面の形状は、V字状や倒立
台形状、矩形状、これらを組み合わせた形状等となる。
【0093】上記エッチング液の濃度は、10〜50重
量%が望ましい。上記濃度が、10重量%未満ではエッ
チング処理に長時間を要することがあり、一方、50重
量%を超えてもエッチング速度はほとんど変化しない。
また、上記エッチング液の温度は20〜90℃が望まし
く、エッチング速度は0.5〜5.0μm/分が望まし
い。上記エッチング液の温度が20℃未満では、充分に
エッチングできないことがあり、エッチング液の温度が
90℃を超えてもエッチング量はほとんど変わらず、作
業時の安全性が低下することとなる。
【0094】ここで、その材質がシリコンやガリウム砒
素の基板に溝を形成する場合には、KOH等のアルカリ
溶液を用いたエッチング処理を行うことが望ましい。シ
リコンやガリウム砒素からなる基板に、エッチング処理
を行う場合、エッチング面、エッチング液の種類、およ
び、エッチングレジスト非形成部の形状として適宜なも
のを選択することにより、所望の形状の溝を形成するこ
とができる。
【0095】すなわち、KOHを含むエッチング液を用
いてシリコン基板をエッチングする場合、シリコン基板
の(100)面が、(111)面および(110)面に
比べて優先的にエッチングされ、それぞれの結晶面のエ
ッチング速度比がほぼ一定であるため、所望の形状の溝
を形成することができる。具体的には、シリコン基板の
(100)面にエッチング処理を施す場合には、断面の
形状がV字状や倒立台形状の溝を形成することができ、
(110)面にエッチング処理を施す場合には、断面の
形状が矩形状の溝を形成することができる。
【0096】また、KOHを含むエッチング液を用いて
ガリウム砒素基板をエッチングする場合には、(11
1)Ga面のエッチング速度が最も遅く、(111)A
s面のエッチング速度が最も速いことを利用することに
より、所望の形状の溝を形成することができる。
【0097】この工程で、エッチング処理を施す際に
は、エッチング液中に界面活性剤等を添加しておいても
よい。エッチング処理時に激しく発泡する場合には、こ
の発泡によりエッチング面に凹凸が形成されることがあ
るが、界面活性剤を添加しておくことによりエッチング
処理時の発泡を抑えることができるからである。また、
上記エッチング処理を超音波を印加しながら行ってもよ
い。超音波を印加することによっても発泡を抑えること
ができるからである。
【0098】また、基板をエッチング液中に浸漬してエ
ッチング処理を行う場合には、基板を揺動したり、エッ
チング液を攪拌したりしながらエッチング処理を行って
もよい。このような(i)〜(vi)工程を経ることによ
り、基板に所望の形状の溝を形成することができる。
【0099】なお、上記(i)〜(vi)の工程を経るこ
とにより基板に溝を形成した場合、この形成工程で、基
板上に形成したマスクは特に除去しないため、後工程で
光ファイバを収納する部分は、厳密には、マスク非形成
部分と基板に設けた溝とを合わせた部分であるが、本明
細書において基板に溝を形成した後には、特にことわり
のない限り、この両者を合わせた部分を溝ということと
する。
【0100】また、この(1)の工程においては、基板
に溝を形成するとともに、光ファイバや光ファイバリボ
ンを被覆樹脂層ごと保持するための被覆樹脂層保持部を
形成することが望ましい。上記被覆樹脂層保持部の形成
方法としては特に限定されず、例えば、ダイヤモンド刃
を備えた装置を用いる方法等が挙げられる。また、上記
被覆樹脂層保持部の形成は、一回で行ってもよいし、二
回以上に分けて行ってもよい。
【0101】上記被覆樹脂層保持部を形成した際に、該
被覆樹脂層保持部の上面は凹凸を有することがある。こ
の場合、凹凸を平坦化するための研磨処理を行ってもよ
いが、光ファイバリボン等を保持した際に光ファイバリ
ボンが大きく傾いたりするほどの凹凸でなければ、特
に、研磨処理等を施すことなく、そのままにしておくこ
とが望ましい。これは、上記被覆樹脂層保持部で接着剤
を介して被覆樹脂層を保持した場合に、アンカー効果に
より被覆樹脂層保持部と接着剤との密着性が向上するか
らである。また、ここで被覆樹脂層保持部を形成する場
合、該被覆樹脂層保持部には、保持する光ファイバリボ
ン等の形状に追従するように、高さの異なる複数の保持
面を形成してもよい。
【0102】なお、基板上面に溝とともに、上記被覆樹
脂層保持部を形成する場合、溝形成面と、被覆樹脂層保
持部との境目は、図1に示すような、被覆樹脂層保持部
に向かって下るような傾斜を有する壁面とすることが望
ましい。光ファイバにかかる負荷を軽減することができ
るからである。また、上記被覆樹脂層保持部に代えて、
光ファイバをその周囲の被覆樹脂層ごと収納することが
できる凹部を形成してもよい。なお、該凹部もまた、ダ
イヤモンド刃を備えた装置等を用いて形成することがで
きる。
【0103】(2)次に、上記(B)の工程、すなわ
ち、少なくとも上記溝の表面にカップリング剤層形成す
るカップリング剤層形成工程を行う。
【0104】このようなカップリング剤層形成工程を行
うことで、少なくとも基板に形成した溝の表面と、後工
程で充填する接着剤との親和性(密着性)を向上させる
ことができ、具体的には、溝の表面にカップリング剤層
を形成することができ、溝の表面状態を均一にすること
ができる。
【0105】上記溝の表面にカップリング剤層を形成す
る方法としては、例えば、カップリング剤を含む溶液中
に溝を形成した基板を浸漬する方法等を用いることがで
きる。上記溶液の温度は、その下限が20℃であること
が望ましく、その上限が50℃であることが望ましい。
上記溶液の温度が20℃未満では、カップリング剤が基
板の表面(溝の表面)に付着しにくく、一方、50℃を
超えると、カップリング剤が分解してしまうことがあ
る。上記溶液の温度は、その下限が25℃であることが
より望ましく、その上限が35℃であることがより望ま
しい。
【0106】また、カップリング剤を含む溶液中に基板
を浸漬する方法に代えて、該溶液を基板の表面(溝の表
面)にスプレーしたり、塗布したりする方法等も用いる
ことができる。また、この工程では、基板に形成した溝
の表面のみならず、溝を含む基板上面の蓋部と対向する
部分や、基板上面全体にカップリング剤層を形成するこ
とが望ましい。
【0107】また、上記溝形成工程において、上記
(i)〜(vi)の工程を経ることにより、基板上に溝を
形成した場合には、上述したように、エッチング処理し
た部分とマスク非形成部分とを合わせた部分が溝とな
る。従って、この場合、カップリング剤層の形成を行う
溝の表面は、エッチング処理により露出した部分とマス
クの壁面とを合わせた部分が該当することとなる。
【0108】そのため、上述したように、溝の壁面にカ
ップリング剤層を形成する場合には、溝の壁面の材質等
を考慮して、使用するカップリング剤、処理条件を適宜
選択することが望ましい。また、溝の表面を含む基板の
全表面にカップリング剤層を形成する場合にも、基板上
面の溝非形成部分にマスクが残っており、該溝非形成部
分とエッチングにより露出した溝の壁面とでその材質が
異なることがあるが、この場合も、基板上面の溝非形成
部分および溝の壁面の材質等を考慮して、使用するカッ
プリング剤、処理条件を適宜選択することが望ましい。
【0109】また、上記(B)の工程の前に、少なくと
も上記溝の表面にプラズマ処理および/または酸化処理
を施しておくことが望ましい。
【0110】上記プラズマ処理としては、例えば、酸
素、窒素、炭酸ガス、アルゴン、四塩化炭素および四フ
ッ化炭素等から選択される少なくとも一種を用いる方法
等が挙げられる。これらのなかでは、酸素を用いる方法
が望ましい。基板を損傷することがなく、安価に処理す
ることができるからである。また、上記プラズマ処理
は、溝の表面のみならず、基板の表面全体に施すことが
望ましい。
【0111】また、上記プラズマ処理におけるプラズマ
放射量としては200〜1000Wが望ましい。プラズ
マ放射量が200W未満では、溝の表面状態を充分に改
善することができないことがあり、一方、プラズマ放射
量が1000Wを超えると、基板を損傷することがあ
る。また、上記プラズマ処理における気体供給量として
は100〜500sec./Mが望ましく、処理時間と
しては1〜20分間が望ましい。処理時間が1分未満で
は、溝の表面状態を充分に改善することができないこと
があり、一方、20分を超えても表面状態の改善効果は
ほとんど変わらないからである。また、上記プラズマ処
理は、真空下または減圧下で行うことが望ましい。
【0112】上記酸化処理としては、例えば、硫酸と過
酸化水素との混合液を用いる酸化処理、発煙硝酸溶液を
用いる酸化処理、および、基板を加熱する酸化処理等が
挙げられる。また、上記酸化処理は、溝の表面のみなら
ず、基板の表面全体に施すことが望ましい。なお、以下
に上記基板を構成する材料をシリコンとした場合の、上
記各酸化処理の望ましい条件等について説明するが、こ
れらの酸化処理の条件等は、使用する基板の種類等によ
り適宜調整することとなる。
【0113】上記硫酸と過酸化水素水との混合液を用い
る酸化処理において、上記混合液中の硫酸の配合量(重
量)は、過酸化水素水の配合量(重量)に対して、その
下限が1倍であることが望ましく、4倍であることがよ
り望ましい。また、その上限が7倍であることが望まし
く、5倍であることがより望ましい。また、上記硫酸と
過酸化水素水との混合液を用いてシリコンからなる基板
を処理する際の液温度は、その下限が30℃であること
が望ましく、90℃であることがより望ましい。また、
その上限が120℃であることが望ましく、100℃で
あることがより望ましい。また、上記硫酸と過酸化水素
水との混合液を用いて処理する際の処理時間は、1〜2
5分が望ましい。
【0114】上記発煙硝酸溶液を用いる酸化処理におい
て、上記溶液の濃度は、その下限が1重量%であること
が望ましく、2重量%であることがより望ましい。ま
た、その上限が5重量%であることが望ましく、4重量
%であることがより望ましい。また、上記発煙硝酸溶液
を用いてシリコンからなる基板を処理する際の液温度
は、その下限が25℃であることが望ましく、40℃で
あることがより望ましい。また、その上限が100℃で
あることが望ましく、80℃であることがより望まし
い。また、上記発煙硝酸溶液を用いて基板を処理する際
の処理時間は、1〜25分が望ましい。
【0115】また、シリコンからなる基板を加熱する酸
化処理において、上記シリコンからなる基板を加熱する
際の加熱温度は、その下限が200℃であることが望ま
しく、400℃であることがより望ましい。また、その
上限が600℃であることが望ましく、500℃である
ことがより望ましい。また、上記シリコンからなる基板
を加熱する際の処理時間は、1〜30分が望ましい。
【0116】このような条件でシリコンからなる基板の
少なくとも溝の表面に酸化処理を行うことで、上記溝の
表面の酸化度を0.1〜1000nmにすることができ
る。
【0117】なお、この工程で、プラズマ処理と、酸化
処理とを行う場合には、両者の処理はこの順序で行うこ
ととなる。
【0118】また、上記(B)の工程の前に、基板のカ
ップリング剤層を形成する部分に、洗浄処理、酸処理等
の前処理を施してもよい。
【0119】上記洗浄処理としては、例えば、アルカリ
洗浄、酸洗浄、中性洗浄等が挙げられる。上記洗浄処理
では、主に、脱脂作用や異物の除去作用により溝の表面
状態を所望の状態にすることができる。
【0120】上記アルカリ洗浄は、例えば、陰イオン界
面活性剤と非イオン界面活性剤とにカセイソーダや、ア
ルカリ性のケイ酸、炭酸、リン酸、縮合リン酸等の塩を
添加した溶液をスプレーしたり、該溶液中に基板を浸漬
したりすることにより行うことができる。また、界面活
性剤を添加した電解洗浄法により行うこともできる。
【0121】上記酸洗浄は、例えば、硫酸や塩酸等の酸
に、陽イオン界面活性剤を添加した溶液をスプレーした
り、該溶液中に基板を浸漬したりすることにより行うこ
とができる。
【0122】上記酸処理としては、例えば、塩酸、硝
酸、硫酸、フッ酸およびリン酸からなる群より選択され
る少なくとも一種の酸を含む溶液に溝を形成した基板を
浸漬する方法等が挙げられる。上記酸処理において、溶
液中の酸の濃度は10重量%以上であることが望まし
い。上記酸の濃度が10重量%未満では、基板の表面状
態を所望の状態にするのに長時間を要することとなるか
らである。
【0123】また、上記酸処理における処理時間は、使
用する酸の種類、および、その濃度を考慮して適宜選択
すればよいが、通常、その下限が1分であることが望ま
しく、その上限が15分であることが望ましい。上記浸
漬時間が、1分未満では、基板の表面状態を充分に改善
することができないことがあり、一方、15分を超えて
も、基板の表面状態はほとんど変化しないからである。
上記酸処理の処理時間の下限は2分であることがより望
ましく、その上限は10分であることがより望ましい。
また、上記酸処理時の酸からなる溶液の液温度は、通
常、20〜40℃が望ましい。
【0124】なお、上記したプラズマ処理や酸化処理を
行う場合には、これらの洗浄処理、酸処理等の前処理
は、プラズマ処理および/または酸化処理の前に行うこ
ととなる。
【0125】また、このような酸化処理、プラズマ処
理、洗浄処理、酸処理等を、基板上に形成した溝の壁面
や、溝の壁面を含む基板上面全体等に施す場合、上述し
たカップリング剤層を形成する場合と同様に、被処理部
分の材質が異なることがある。このような場合も、上記
した処理条件のなかで、被処理部分の材質等を考慮して
適宜処理条件を選択することが望ましい。
【0126】(3)ここでは、基板の作製とは別に、一
部の被覆樹脂層が除去され、光ファイバが露出した光フ
ァイバリボンを作製する。ここで、除去する被覆樹脂層
は、光ファイバリボンの一端部の被覆樹脂層であってよ
いし、光ファイバリボンの両端部以外の一部の被覆樹脂
層であってもよいが、光ファイバリボンの両端部以外の
一部の被覆樹脂層であることが望ましい。このような両
端部以外の一部の被覆樹脂層を除去した光ファイバリボ
ンでは、露出した光ファイバの両端が固定されているた
め、より光ファイバの軸方向のバラツキが発生しにく
く、後工程で、基板に収納するのに適しているからであ
る。
【0127】上記被覆樹脂層の除去は、例えば、ストリ
ッパ等の被覆樹脂層剥離装置を用いて機械的に除去する
方法や、有機溶剤を用いて被覆樹脂層を溶解することに
より化学的に除去する方法等を用いて行うことができ
る。また、レーザ光を照射することにより除去する方法
を用いてもよい。
【0128】また、被覆樹脂層を除去した後には、上述
した方法により、光ファイバの表面に粗化面を形成する
ことが望ましい。光ファイバの表面に粗化面を形成した
場合には、後工程で基板の端面から未硬化の接着剤を流
し込む際に、表面張力による未硬化の接着剤の流入の度
合いが略均一であるため、確実に溝と光ファイバとの間
隙に未硬化の接着剤を流し込むことができる。
【0129】また、被覆樹脂層を除去した後には、露出
した光ファイバの表面にカップリング剤層を形成するこ
とが望ましい。カップリング剤層の形成は、上述した基
板の上面(溝の表面)にカップリング剤層を形成する方
法と同様の方法等を用いて行うことができる。なお、こ
こで、カップリング剤層の形成は上述したカップリング
剤層の形成に代えて行ってもよいし、光ファイバの表面
に粗化面を形成した後、該粗化面の形状に追従するカッ
プリング剤層を形成してもよい。
【0130】(4)次に、上記(C)の工程、すなわ
ち、上記溝に光ファイバを収納する光ファイバ収納工程
を行う。
【0131】ここで、その一端部の被覆樹脂層が除去さ
れた光ファイバリボンを収納する場合、それぞれの光フ
ァイバの端面と基板の側面とが揃うように収納してもよ
いし、それぞれの光ファイバが基板の側面から一定長さ
だけ突出するように収納してもよい。
【0132】また、ここで、その両端部以外の一部の被
覆樹脂層が除去された光ファイバリボンを収納した場合
には、光ファイバリボンを収納した後、基板に収納しな
かった光ファイバリボンの一端部を切断除去することと
なる。なお、光ファイバリボンの一端部を切断除去する
場合、それぞれの光ファイバの端面と基板の側面とが揃
うように切断除去してもよいし、それぞれの光ファイバ
が基板の側面から一定長さだけ突出するように切断除去
してもよい。上記光ファイバリボンの切断除去は、カッ
ター等を用いた切削加工により行うことができる。ま
た、機械研磨により行ってもよい。
【0133】また、上記(1)の工程で、被覆樹脂層保
持部を形成した場合には、この工程で、溝に光ファイバ
を収納するとともに、該被覆樹脂層保持部上に光ファイ
バリボンを被覆樹脂層ごと載置する。また、基板上に、
光ファイバリボンを被覆樹脂層ごと収納するための凹部
を形成した場合には、該凹部に光ファイバリボンを被覆
樹脂層ごと収納する。
【0134】(5)次に、上記(D)の工程、すなわ
ち、上記溝の光ファイバ非収納部分に未硬化の接着剤を
充填する接着剤充填工程を行う。
【0135】この工程では、具体的には、例えば、基板
の端面(溝の端部)から未硬化の接着剤を流し込み、そ
の後、該未硬化の接着剤を硬化させることにより光ファ
イバを固定する。また、基板に被覆樹脂層保持部を形成
し、該被覆樹脂層保持部に光ファイバリボンを被覆樹脂
層ごと載置する場合や、光ファイバリボンを被覆樹脂層
ごと凹部に収納する場合には、上記被覆樹脂層の周囲に
も未硬化の接着剤を塗布しておき、この未硬化の接着剤
を硬化させることにより、接着剤層を介して被覆樹脂層
を固定することが望ましい。ここで、被覆樹脂層保持部
の形状が傾斜を有する壁面を含む形状である場合、この
被覆樹脂層保持部では、露出した光ファイバの一部と、
被覆樹脂層とを接着剤層を介して固定することが望まし
い。なお、光ファイバを収納する前に、予め,溝内等に
未硬化の接着剤を流し込んでおき、光ファイバを収納し
た後、接着剤を硬化することにより光ファイバを固定し
てもよい。
【0136】また、上述した工程において、少なくとも
基板に形成した溝の表面には、カップリング剤層が形成
されているため、溝の表面は未硬化の接着剤との親和性
が高いものとなっている。そのため、この工程で未硬化
の接着剤を流し込んだ際には、該接着剤が溝内に確実に
流し込まれ、また、硬化処理後に接着剤にボイド等が発
生することがない。
【0137】上記未硬化の接着剤の硬化は、例えば、8
0〜250℃で加熱することにより行うことができる。
また、感光性樹脂を含む接着剤の硬化は、紫外線や赤外
線を照射することにより行えばよい。
【0138】また、上記光ファイバリボンの露出した光
ファイバを収納、固定した後、露出した光ファイバのう
ちの溝に収納した部分を覆う蓋部を形成することが望ま
しい。上記蓋部の形状は、上述したように、平板状等で
あってもよいが、上記基板と対向する側の面に、溝内に
収納されなかった光ファイバを一括して収納する凹部が
形成された形状であることが望ましい。ここで、蓋部を
形成する際には、該蓋部の基板と対向する側の面に、予
め、カップリング剤層を形成しておくことが望ましい。
接着剤との密着性が向上するとともに、未硬化の接着剤
を充填する際に、該未硬化の接着剤の流入の度合いが均
一になるからである。なお、蓋部の基板と対向する側の
面にカップリング剤層を形成する方法としては、基板の
溝の表面にカップリング剤層を形成する方法と同様の方
法等を用いることができる。
【0139】また、上記凹部の形成は、上記蓋部が無機
材料や金属材料からなる場合は、これらからなる板状体
に切削加工を施すことにより行えばよく、上記蓋部が有
機材料からなる場合には、該有機材料を板状体に成形し
た後、露光現像処理やレーザ処理を施したり、または、
完全に硬化した有機材料からなる板状体に切削加工を施
すことにより行えばよい。
【0140】また、蓋部を形成した場合には、該蓋部と
光ファイバとの間隙にも、未硬化の接着剤を流し込み、
この未硬化の接着剤を硬化させることにより蓋部と光フ
ァイバとを固定することが望ましい。また、光ファイバ
を基板の溝に収納した後、光ファイバを溝に固定する前
に、先に蓋部の形成を行い、その後、溝と光ファイバと
の間隙、および、凹部と光ファイバとの間隙に同時に未
硬化の接着剤を流し込むことが望ましい。接着剤を塗布
した後、この接着剤上に蓋部を載置した場合、接着剤と
蓋部との間に空気が入りこみやすくなるからである。ま
た、接着剤として感光性樹脂からなるものを用いた場合
には、蓋部を介して、紫外線や赤外線を照射することと
なるため、上述したように、蓋部の材質は、石英やガラ
ス等の紫外線や赤外線を透過するものであることが望ま
しい。また、工程では、未硬化の接着剤に代えて半田ペ
ーストを充填し、その後、リフロー処理を施すことによ
り、半田を介して光ファイバや蓋部等を固定してもよ
い。
【0141】また、上記(4)の工程において、その両
端部以外の一部の被覆樹脂層が除去された光ファイバリ
ボンを収納し、該光ファイバリボンの基板に収納されな
かった部分を切断除去する場合、この切断除去は蓋部を
形成した後に行うことが望ましい。
【0142】また、その一端部が露出した光ファイバリ
ボンを収納した後や、両端部以外の一部の露出した光フ
ァイバの収納と、光ファイバリボンの一端部の切断除去
とを行った後には、光ファイバの端面に研磨処理を施す
ことが望ましい。ここで、研磨処理を施す場合には、光
ファイバ、基板および蓋部の端面に傾斜を持たすように
研磨処理を施すことが望ましい。光信号伝送時のもどり
光の発生を抑制することができるからである。また、こ
の場合、光ファイバの端面に研磨処理を施すとともに、
基板や蓋部の側面に研磨処理を施してもよい。
【0143】このような工程を経ることにより、本発明
の光ファイバアレイを製造することができる。なお、こ
こでは、光ファイバリボンを用いて光ファイバアレイを
製造する方法について説明したが、本発明の光ファイバ
アレイは、単心の光ファイバを用いたり、積層光ファイ
バリボンを用いても製造することができる。
【0144】具体的には、単心の光ファイバを用いて光
ファイバアレイを製造する場合には、例えば、一端部の
被覆樹脂層を剥離した複数本の光ファイバを、整列器を
用いて並列に整列させた後、上記(4)の工程で、整列
器で保持したまま、基板に収納し、その後、上記した方
法と同様の方法を用いて光ファイバの固定や蓋部の形成
等を行うことにより光ファイバアレイを製造することが
できる。
【0145】また、積層光ファイバリボンを用いて光フ
ァイバアレイを製造する場合には、例えば、図5に示す
ような、その一部の被覆樹脂層が除去された積層光ファ
イバリボン300を作製し、その後、この積層光ファイ
バリボンを基板に収納、固定させることにより光ファイ
バアレイを製造することができる。図5は、積層光ファ
イバリボンの一実施形態を模式的に示す部分斜視図であ
る。
【0146】図5に示すように、積層光ファイバリボン
300は、その両端部以外の一部の光ファイバ345a
が露出した第二の光ファイバリボン(下段の光ファイバ
リボン)340の露出した光ファイバ345aの間に、
その一端部の光ファイバ335aが露出した第一の光フ
ァイバリボン(上段の光ファイバリボン)330の露出
した光ファイバ335aが配置されるように、第一の光
ファイバリボン330と第二の光ファイバリボン340
とが積み重ねられている。
【0147】また、積層光ファイバリボン300では、
露出した光ファイバ335a、345aが同一の高さに
配置されるように、露出した光ファイバ335a、34
5aは、それぞれが、その一部で曲げられている。この
ように、光ファイバ335aおよび光ファイバ345a
を同一の高さに配置することより、基板の溝に収納する
のに適した形状となる。
【0148】なお、積層光ファイバリボン300では、
第一の光ファイバリボン330の露出した光ファイバ3
35a、および、第二の光ファイバリボン340の露出
した光ファイバ345aのそれぞれの一部が曲げられて
いるが、両者の光ファイバを同一の高さに配置すること
ができるのであれば、第一の光ファイバリボンの露出し
た光ファイバのみが曲げられていてもよいし、第二の光
ファイバリボンの露出した光ファイバのみが曲げられて
いてもよい。
【0149】また、積層光ファイバリボン300におい
て、第一の光ファイバリボン330と第二の光ファイバ
リボンとは、接着剤を介して固定されていることが望ま
しい。なお、図5に示す積層光ファイバリボン300に
おいては、8本の光ファイバが同一の高さに配置されて
いるが、積層光ファイバリボンにおける光ファイバの本
数は8本に限定されず、7本以下であってもよいし、9
本以上であってもよい。また、上記第一および第二の光
ファイバリボンのそれぞれの光ファイバの本数は、図5
に示す光ファイバリボンのように同数か、第一の光ファ
イバリボンのほうが1本多いか、または、第二の光ファ
イバリボンのほうが1本多いことが望ましい。このよう
な場合、光ファイバを最も高密度で配列させることがで
きるからである。
【0150】上記積層光ファイバリボンの作製は、例え
ば、まず、光ファイバリボンの一端部の被覆樹脂層を、
上述したような、被覆樹脂層剥離装置を用いる方法、有
機溶剤で溶解させる方法、レーザ光を照射する方法等を
用いて除去することにより第一の光ファイバリボンを作
製し、これとは別に、上記と同様の被覆樹脂層の除去方
法を用いて、光ファイバリボンの両端部以外の一部の被
覆樹脂層を除去することにより第二の光ファイバリボン
を作製し、次に、光ファイバの一部を曲げた後、両者の
光ファイバが、交互に等間隔で配置されるように、第一
および第二の光ファイバリボンを、接着剤を介して積み
重ねることにより行うことができる。
【0151】このような積層光ファイバリボンを基板に
収納、固定させる方法としては、上記(4)および
(5)の工程で用いた方法と同様の方法を用いることが
できる。なお、上記積層光ファイバリボンを用いて光フ
ァイバアレイを製造する場合も、上記基板に積層光ファ
イバリボンを収納、固定した後、第二の光ファイバリボ
ンの一端部の切断除去と光ファイバの端面等の研磨処理
とを行う。
【0152】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0153】(実施例1) A.一部の被覆樹脂層が除去された光ファイバリボンの
作製 直径250μmの光ファイバ115が、クラッド間隔2
50μmで8本並列に配置され、該光ファイバの周囲に
アクリレート系紫外線硬化型樹脂からなる被覆樹脂層
(一次被覆層113および二次被覆層114)が被覆さ
れた光ファイバリボン(住友電気工業社製)を準備し、
この光ファイバリボンの一端部から5〜50mmのとこ
ろの部分の被覆樹脂層(一次被覆層および二次被覆層)
を被覆樹脂層剥離装置で剥離した(図6(a)参照)。
【0154】B.蓋部の作製 石英ガラスからなる基板に、ダイヤモンド刃を備えた装
置を用いて切削加工を施すことにより、露出した光ファ
イバを収納するための凹部161を形成し、蓋部160
とした(図7(a)参照)。なお、該凹部は、その断面
の形状が矩形状である。
【0155】C.光ファイバアレイの作製 (1)その表面に研磨処理を施した厚さ0.5〜2.0
mmのシリコン基板151を出発材料とし、このシリコ
ン基板151上に下記の方法によりマスク層152を形
成した(図4(a)参照)。すなわち、まず、シリコン
基板151の表面に熱酸化炉中で、厚さ0.04μmの
SiO膜152aを形成し、次に、このSiO膜上
に減圧CVD法を用いて、厚さ0.1μmのSi
膜152bを形成することにより、SiO膜152a
とSi膜152bとの2層からなるマスク層15
2を形成した。
【0156】(2)次に、マスク層152上に、厚さ2
5μmのレジスト用樹脂フィルムを貼り付けることによ
りレジスト用樹脂層154を形成した(図4(b)参
照)。
【0157】(3)次に、上記レジスト用樹脂層154
上に溝パターンが描画されたマスクを載置し、800m
J/cmで露光し、その後、アルカリ溶液で現像処理
することにより、マスク層上にエッチングレジスト15
5を形成した(図4(c)参照)。
【0158】(4)次に、エッチングレジスト155非
形成部に露出したマスク層を下記の方法により除去し、
基板151の一部を露出させたマスク156を形成した
(図4(d)参照)。すなわち、まず、露出したSi
膜を、酸素プラズマを用いたドライエッチング処理
により除去することによりSiO膜を露出させ、さら
に、このSiO 膜をHF系のエッチング液を用いたウ
ェットエッチング処理により除去し、シリコン基板を露
出させた。
【0159】(5)次に、10重量%のNaOH水溶液
を用いてエッチングレジストを剥離除去した(図4
(e)参照)。これにより、シリコン基板151上に
は、溝を形成する部分に相当する部分が開口したマスク
156のみが形成されていることとなった。
【0160】(6)次に、マスク156が形成されたシ
リコン基板151を、KOH濃度25重量%、液温度7
8℃のエッチング液(KOH:100g、HO:30
0g)中に浸漬することにより、深さ120μmのV溝
を8本形成した(図4(f)参照)。その後、基板15
1の一部に光ファイバリボンを被覆樹脂層ごと保持する
ための被覆樹脂層保持部158(図6(a)参照)を、
ダイヤモンド刃を備えた装置を用いて切削加工を施すこ
とにより形成した。なお、図6に示した基板には、溝は
4本しか形成されていないが、この図は模式図であり、
実際には、上述したように、基板上に8本の溝を形成し
た。
【0161】(7)次に、基板に形成した溝の表面を含
む基板の上面全体に下記の条件でカップリング剤層を形
成した。すなわち、予め、常温でpH4.0に調整した
酢酸水溶液にシランカップリング剤(信越化学社製、B
KM573)を2.0重量%となるようにゆっくりと添
加し、1時間攪拌した。そのカップリング剤溶液中に基
板を1分間浸漬した後、110℃、30分乾燥させるこ
とにより、上記基板の上面全体にカップリング剤層を形
成した。なお、カップリング剤層の形成は、基板の上面
全体に上記カップリング剤溶液を塗布した後、上記条件
で乾燥させることにより行ってもよい。
【0162】(8)次に、上記Aで作製した光ファイバ
リボン110Aの光ファイバ115の露出した部分を、
V溝157に載置し(図6(a)、(b)参照)、さら
に、上記Bで作製した蓋部160を基板151上に接着
剤(ダイキン工業社製、UV−3000)を介して取り
付けた(図7(a)参照)。なお、上記接着剤は、蓋部
の外縁部に予め塗布しておいた。さらに、溝157と光
ファイバ115との間隙、および、蓋部160と光ファ
イバ115との間隙に、接着剤(ダイキン工業社製、U
V−3000)を流し込んだ。また、被覆樹脂層保持部
158に載置した被覆樹脂層の周囲にも上記接着剤(U
V−3000)を塗布した。
【0163】次に、蓋部160を設けた基板151の上
部から、高圧水銀ランプを用いて、10J/cmの紫
外線を照射し、その後、60℃で1時間加熱することに
より、接着剤を完全に硬化させ、蓋部160を固定し
た。また、ここでは、被覆樹脂層保持部にも紫外線を照
射することにより、該被覆樹脂層保持部で、露出した光
ファイバの一部と被覆樹脂層とを接着剤(図示せず)を
介して固定した。
【0164】(9)次に、光ファイバリボン110Aの
一端部の基板に収納しなかった被覆樹脂層114aと、
この被覆樹脂層に覆われた光ファイバとをダイヤモンド
カッターにより切断除去し、さらに、光ファイバの端面
と、基板および蓋部の端面とが揃うように研磨処理を施
し、光ファイバアレイ102を製造した(図7(b)参
照)。
【0165】(実施例2)実施例1のCの(7)の工程
において、基板に形成した溝の表面を含む基板の上面全
体に、下記の条件で酸化処理を施した後、カップリング
剤層を形成したほかは、実施例1と同様にして光ファイ
バアレイを製造した。すなわち、上記溝を形成した基板
を、硫酸と過酸化水素水との混合液(混合比=4:1
(重量比)、液温度95℃)中に10分間浸漬した。な
お、上記酸化処理後の溝の表面を、ESCAにより測定
したところ、溝の表面に酸化膜が存在することが確認さ
れ、その酸化度は10nmであった。
【0166】(実施例3)実施例1のCの(7)の工程
において、基板に形成した溝の表面を含む基板の上面全
体に、下記の条件でプラズマ処理を施した後、カップリ
ング剤層を形成したほかは、実施例1と同様にして光フ
ァイバアレイを製造した。すなわち、プラズマスクリー
ニング装置(九州松下電器社製、PC12F−G型)を
用い、真空状態にした中で、プラズマ照射量800W、
酸素供給量300sec./M、酸素供給圧0.15M
Pa、処理時間10分の条件で基板にプラズマ処理を施
した。
【0167】(実施例4)実施例1のCの(7)の工程
において、基板に形成した溝の表面を含む基板の上面全
体に、下記の条件でプラズマ処理および酸化処理をこの
順番で施した後、カップリング剤層を形成したほかは、
実施例1と同様にして光ファイバアレイを製造した。す
なわち、プラズマスクリーニング装置(九州松下電器社
製、PC12F−G型)を用い、真空状態にした中で、
プラズマ照射量800W、酸素供給量300sec./
M、酸素供給圧0.15MPa、処理時間10分の条件
で基板にプラズマ処理を施した後、発煙硝酸溶液(濃度
3重量%、液温度60℃)中に10分間浸漬した。な
お、上記酸化処理後の溝の表面を、実施例2と同様にE
SCAにより測定したところ、溝の表面に酸化膜が存在
することが確認され、その酸化度は15nmであった。
【0168】(実施例5)実施例1のBの工程(蓋部の
作製)において、硼珪酸ガラス(パイレックス(R))
からなる基板に、ダイヤモンド刃を備えた装置を用いて
切削加工を施すことにより、深さの異なる、露出した光
ファイバを収納するための凹部171と、光ファイバリ
ボンを被覆樹脂層ごと収納するための凹部172とを有
する蓋部170を作製し(図8(a)参照)、実施例1
のCの(8)の工程において、この蓋部170を基板に
取り付けた以外は、実施例1と同様にして光ファイバア
レイ101を製造した(図8(b)参照)。
【0169】実施例1〜5で得た光ファイバアレイにつ
いて、130℃で3分間、および、−65℃で3分間保
持するサイクルを1サイクルとし、このサイクルを10
00サイクル繰り返す信頼性試験を施し、その後、光フ
ァイバを通るように、光ファイバの軸方向に光ファイバ
アレイを切断し、その断面を観察した。
【0170】その結果、実施例1〜5の光ファイバアレ
イでは、接着剤と基板と間での剥離の発生は観察され
ず、また、接着剤にもクラックは発生していなかった。
また、信頼性試験を行う前の実施例1〜5の光ファイバ
アレイを分解し、接着剤の充填され具合を観察したとこ
ろ、溝と光ファイバとの間隙および蓋部と光ファイバと
の間隙は接着剤で完全に充填されており、接着剤中にも
ボイドが発生している部分は見られなかった。
【0171】また、実施例1〜5の光ファイバアレイを
8個の受光素子を配設した受光装置に接続し、結合損失
を測定したところ、その結合損失は低く、製品として要
求される品質を充分に満足していた。
【0172】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ファイ
バアレイは、上述した構成からなるため、溝の表面と接
着剤とが密着性に優れており、上記光ファイバアレイで
は、溝の表面と接着剤との間で剥離が発生したり、光フ
ァイバの位置ズレが発生したりすることがなく、正確に
光信号を伝送することができる。加えて、本発明の光フ
ァイバアレイでは、製造時に、溝の端面から未硬化の接
着剤を流し込んだ際に、未硬化の接着剤が溝と光ファイ
バとの間隙に均一に流し込まれることとなり、硬化処理
後の接着剤にボイド等が発生することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の光ファイバアレイの一例を
模式的に示す部分斜視図であり、(b)は、(a)のA
−A線断面図である。
【図2】(a)は、蓋部が形成された本発明の光ファイ
バアレイの一例を模式的に示す部分斜視図であり、
(b)は、光ファイバアレイに取り付けた蓋部のみを示
す斜視図であり、(c)は、(a)のA−A線断面図で
ある。
【図3】(a)は、積層光ファイバリボンを用いた本発
明の光ファイバアレイの一例を模式的に示す部分斜視図
であり、(b)は、(a)のA−A線断面図である。
【図4】(a)〜(f)は、基板に溝を形成する方法の
一例を示す断面図である。
【図5】積層光ファイバリボンの一実施形態を模式的に
示す部分斜視図である。
【図6】(a)、(b)は、本発明の光ファイバアレイ
の製造工程の一部を模式的に示す斜視図である。
【図7】(a)、(b)は、本発明の光ファイバアレイ
の製造工程の一部を模式的に示す斜視図である。
【図8】(a)、(b)は、本発明の光ファイバアレイ
の製造工程の一部を模式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
110 光ファイバリボン 115、235、245 光ファイバ 151、251 基板 157、257 溝 160、170 蓋部 100、200 光ファイバアレイ 210 積層光ファイバリボン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上面の一部に複数の溝が形成され、
    前記溝に、接着剤を介して光ファイバが収納された光フ
    ァイバアレイであって、少なくとも前記溝の表面に、カ
    ップリング剤層が形成されていることを特徴とする光フ
    ァイバアレイ。
  2. 【請求項2】 前記溝の表面を含む基板上面、および/
    または、前記光ファイバの表面にカップリング剤層が形
    成されている請求項1に記載の光ファイバアレイ。
  3. 【請求項3】 前記基板上に蓋部が形成されている請求
    項1に記載の光ファイバアレイ。
  4. 【請求項4】 前記溝の表面を含む基板上面、前記蓋部
    の前記基板と対向する面、および、前記光ファイバの表
    面のうちの少なくとも1の面にカップリング剤層が形成
    されている請求項3に記載の光ファイバアレイ。
  5. 【請求項5】 前記カップリング剤層は、エポキシシラ
    ン、および/または、イミドシランを用いて形成されて
    いる請求項1〜4のいずれか1に記載の光ファイバアレ
    イ。
  6. 【請求項6】 少なくとも下記(A)〜(D)の工程を
    含むことを特徴とする光ファイバアレイの製造方法。 (A)基板上面の一部に複数の溝を形成する溝形成工
    程、(B)少なくとも前記溝の表面にカップリング剤層
    を形成するカップリング剤層形成工程、(C)前記溝に
    光ファイバを収納する光ファイバ収納工程、および、
    (D)前記溝の光ファイバ非収納部分に未硬化の接着剤
    を充填する接着剤充填工程。
  7. 【請求項7】 前記(B)の工程の前に、少なくとも前
    記溝の表面にプラズマ処理および/または酸化処理を施
    す請求項6に記載の光ファイバアレイの製造方法。
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