JP2003156593A - 放射性長尺物の水中レーザ切断装置 - Google Patents

放射性長尺物の水中レーザ切断装置

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JP2003156593A
JP2003156593A JP2001356761A JP2001356761A JP2003156593A JP 2003156593 A JP2003156593 A JP 2003156593A JP 2001356761 A JP2001356761 A JP 2001356761A JP 2001356761 A JP2001356761 A JP 2001356761A JP 2003156593 A JP2003156593 A JP 2003156593A
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cutting
laser
radioactive
fuel channel
channel box
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JP2001356761A
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Tsutomu Tomatsu
勉 戸松
Ikuko Sato
育子 佐藤
Yoshio Hamamoto
良男 濱本
Masahiro Kobayashi
雅弘 小林
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Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】放射性長尺物を高速水中レーザ切断させて切断
効率を向上させるとともに、切断開口部を小さくして切
断粉量を減少させ、周囲への水質汚損を防止させたもの
である。 【解決手段】放射性長尺物12の水中レーザ切断装置1
0は、水中支持の放射性長尺物12にレーザ光を照射す
る切断用レーザユニット19と、レーザ切断時に発生す
る切断粉等を回収する回収装置20と、水中レーザ切断
をアシストするアシストガス供給装置21と、切断用レ
ーザユニット19を移動自在に支持するXYテーブルま
たは走行テーブルと、これらのテーブルを昇降させる昇
降機構18と、放射性長尺物を起立状態に支持する放射
性長尺物支持装置16と、この支持装置16を設置する
本体ベースプレート15と、各装置および機構等を運転
制御する制御装置53とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所等か
ら発生する放射性固体廃棄物の水中切断装置に係り、特
に、使用済制御棒や使用済燃料チャンネルボックス等の
放射性長尺物を水中にてレーザ切断する放射性長尺物の
水中レーザ切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉の炉心機器である使用済制御棒
(以下、CRという。)や使用済燃料チャンネルボック
ス(以下、FCBという。)等の高放射性固体廃棄物
は、これまで原子力発電所の使用済燃料貯蔵プールある
いは高放射性固体廃棄物貯蔵プールに原形のまま貯蔵さ
れている。
【0003】しかし、CRは横断面十字形を有し、その
下部にスピードリミッタが設けられて円型に構成されて
おり、また、FCBは矩形断面の長尺角筒状ボックス形
状であるため、貯蔵プールに貯蔵する際、貯蔵密度が小
さく、貯蔵スペースが大きくなるという問題があった。
【0004】このため、CRやFCB等の放射性長尺物
を貯蔵処理し易い平板状に切断することで貯蔵密度を大
きくし、貯蔵効率を向上させることが要求されており、
この要求に応えるものとして、FCBの切断装置が既に
開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のFCBの切断装
置は、パンチングあるいはロータリカッタによる剪断等
の機械的切断によるものであり、FCBの切断に時間を
要していた。しかも、このFCBの切断装置は、FCB
の切断のみに適用され、他の放射性長尺物であるCRの
切断に適用できないという欠点があった。
【0006】また、FCBの切断装置として噴射砥粒に
よる切断やプラズマによる切断も考慮されているが、噴
射砥粒やプラズマによる切断は切断速度が遅く、かつ切
断開口幅が広くなり、しかも、切断時に周囲の水質を汚
すという問題があった。
【0007】本発明は、上述した事情を考慮してなれさ
れたもので、放射性長尺物を高速切断させて切断効率を
向上させるとともに周囲の水質を切断時に汚すことなく
水質維持ができる放射性長尺物の水中レーザ切断装置を
提供する。
【0008】本発明の他の目的は、同一設備で使用済制
御棒や使用済燃料チャンネルボックス等の放射性長尺物
を高速切断処理でき、かつ切断開口幅を狭くして切断粉
量を減少させ、切断粉および二次生成物の放射性物質を
回収し、切断時に周囲の水質を汚すことなく水質維持が
図れる放射性長尺物の水中レーザ切断装置を提供するに
ある。
【0009】本発明の別の目的は、使用済制御棒や使用
済燃料チャンネルボックス等の放射性長尺物を貯蔵処理
し易い形状、例えば平板状に切断して貯蔵スペースを減
少可能とし、貯蔵効率を向上させた水中レーザ切断装置
を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る放射性長尺
物の水中レーザ切断装置は、上述した課題を解決するた
めに、請求項1に記載したように、使用済燃料チャンネ
ルボックス、使用済制御棒等の放射性長尺物を被切断物
として水中でレーザ切断する水中レーザ切断装置におい
て、レーザ発振器で発振されたレーザ光を被切断物の放
射性長尺物に照射する切断用レーザユニットと、レーザ
光照射による放射性長尺物の切断時に発生する切断粉お
よび二次生成物中に含まれる放射性物質を回収する回収
装置と、レーザ光照射による切断時に放射性長尺物に向
けてアシストガスを供給するガス供給装置と、前記切断
用レーザユニットをXY方向に移動自在に支持するXY
テーブルまたはY方向に移動自在に支持する走行テーブ
ルと、上記XYテーブルまたは走行テーブルを昇降させ
る昇降機構と、前記放射性長尺物を拘束し、支持する放
射性長尺物支持装置と、この放射性長尺物支持装置を貯
蔵プール内に据え付ける本体ベースプレートと、前記切
断用レーザユニット、回収装置、ガス供給装置、XYテ
ーブルまたは走行テーブル、昇降機構および放射性長尺
物支持装置を運転制御する制御装置とを備えたものであ
る。
【0011】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る放射性長尺物の水中レーザ切断装置は、請求
項2に記載したように、前記放射性長尺物支持装置は、
使用済燃料チャンネルボックスを拘束し、支持する燃料
チャンネルボックス支持装置と、使用済制御棒を拘束
し、支持する制御棒支持装置とから構成され、上記両支
持装置は貯蔵プールに据え付けられた本体ベースプレー
トに遠隔操作で各々単独に着脱自在に取り付け得る取付
構造を有したものであり、さらに、請求項3に記載した
ように、前記切断用レーザユニットは、レーザ発振器か
らのレーザ光を被切断物の放射性長尺物に照射するレー
ザヘッドを備え、このレーザヘッドと上記放射性長尺物
との距離を測定する距離測定機構を設けたものである。
【0012】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る放射性長尺物の水中レーザ切断装置は、請
求項4に記載したように、前記切断用レーザユニットに
は切断状態監視機構が設けられ、この切断状態監視機構
で上記切断用レーザユニットによる切断状態を監視する
ように構成したものであり、また、請求項5に記載した
ように、前記制御棒支持装置には制御棒を支持する受台
に荷重検知機構が設けられ、この荷重検知機構でスピー
ドリミッタの切断分離を検出するようにしたものであ
る。
【0013】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る放射性長尺物の水中レーザ切断装置
は、請求項6に記載したように、前記回収装置は、使用
済制御棒の切断粉を回収可能に構成され、使用済制御棒
の切断位置に合せて切断粉の吸収回収位置を制御可能に
構成したものであり、さらに、請求項7に記載したよう
に、前記回収装置は、使用済燃料チャンネルボックスの
切断粉を回収可能に構成され、使用済燃料チャンネルボ
ックス切断時に使用済燃料チャンネルボックス内を吸引
回収する構成としたものである。
【0014】またさらに、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る放射性長尺物の水中レーザ切断装置
は、請求項8に記載したように、前記放射性長尺物支持
装置は、使用済燃料チャンネルボックスを起立状態で支
持する燃料チャンネルボックス支持装置と使用済制御棒
を起立状態で支持する制御棒支持装置とを有し、使用済
燃料チャンネルボックスと使用済制御棒の双方を切断用
レーザユニットでそれぞれレーザ切断可能に構成したも
のであり、また、請求項9に記載したように、前記制御
装置は、XYテーブルまたは走行テーブル、昇降機構お
よび放射性長尺物支持装置を運転制御し、切断用レーザ
ユニットのレーザヘッドと被切断物の放射性長尺物の隙
間をコントロール可能に構成したものである。
【0015】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る放射性長尺物の水中レーザ切断装置は、請
求項10に記載したように、前記燃料チャンネルボック
ス支持装置は被切断物の使用済燃料チャンネルボックス
を起立状態で貯蔵プール内に支持する一方、起立状態に
支持された角筒状使用済燃料チャンネルボックスの対角
線上コーナ部に対をなす切断用レーザユニットを外側か
ら臨ませ、使用済燃料チャンネルボックスの対角線上コ
ーナ部を2箇所同時切断可能に構成したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る放射性長尺物の水中
レーザ切断装置の実施の形態について添付図面を参照し
て説明する。
【0017】図1は、本発明に係る放射性長尺物の水中
レーザ切断装置全体を示すシステム構成図であり、図2
は図1に示された水中レーザ切断装置を示す斜視図であ
る。
【0018】放射性長尺物の水中レーザ光切断装置は全
体を符号10で示す。この水中レーザ切断装置10は、
原子力発電所内の使用済燃料貯蔵プールあるいは高放射
性固体廃棄物貯蔵プール等の貯蔵プール11の限られた
スペースに据え付けられる。水中レーザ切断装置10
は、水を張った貯蔵プール11内で横断面十字状の使用
済制御棒(以下、CRという。)や横断面矩形をなす角
筒状の使用済燃料チャンネルボックス(以下、FCBと
いう。)の放射性長尺物12をレーザ光により切断処理
する装置である。
【0019】水中レーザ切断装置10は、貯蔵プール1
1内の所要スペースに据え付けられ、固定された本体ベ
ースプレート15と、この本体ベースプレート15に立
設された放射性長尺物支持装置16と、この放射性長尺
物支持装置16に拘束され、保持されるCRやFCB等
の放射性長尺物12と、上記放射性長尺物支持装置16
に昇降自在に設けられた昇降テーブル17と、この昇降
テーブル17を放射性長尺物12の長手方向に昇降させ
る昇降機構18と、上記昇降テーブル17上に二次元移
動可能に支持された切断用レーザユニット19と、この
切断用レーザユニット19から照射されるレーザ光によ
り放射性長尺物12を切断し、この切断粉および二次元
生成物中に含まれる放射性物質を回収する回収装置20
と、放射性長尺物12のレーザ光による切断時にアシス
トガスを供給するアシストガス供給装置21とを有す
る。
【0020】前記切断用レーザユニット19は、レーザ
光を発振させるレーザ発振器25と、このレーザ発振器
25から発振されたレーザ光を伝送するファイバケーブ
ル26と、このファイバケーブル26内を伝送されたレ
ーザ光を放射性長尺物12に向けて照射させる走査光学
系27とを有する。切断用レーザユニット19のレーザ
発振器25は、例えば、原子炉建屋の屋外側設置の別建
屋内に設けられるのが一般的であるが、原子炉建屋内に
設置してもよい。
【0021】また、回収装置20は、切断用レーザユニ
ット19から照射されるレーザ光により切断される放射
性長尺物12の切断粉を回収する切断粉回収装置28
と、放射性長尺物12の切断による二次生成物中に含ま
れる放射性物質を回収する放射性物質回収装置29とを
備える。切断粉回収装置28は、貯蔵プール11内に設
置されるが原子炉建屋内、例えば、ドライウェルチャン
バ内に放射性物質回収装置29とともに設けてもよい。
【0022】切断粉回収装置28は、放射性長尺物12
のレーザ切断時に発生する切断粉をプール水とともに回
収するロート状受台等の回収用ホッパ32と、この回収
用ホッパ32で集められた切断粉を吸引ホース33、切
換弁34を経てプール水とともに吸引される吸引ポンプ
35と、この吸引ポンプで吸引された切断粉がプール水
と混合されて案内されるサイクロンセパレータ等のセパ
レータ36と、このセパレータ36で分離除去された切
断粉が回収される回収タンク37と、上記セパレータで
分離された水を濾過するフィルタ38とを有し、フィル
タ38からの清浄水はホース39を介して貯蔵プール1
1に還流されるようになっている。なお、符号40は圧
力計であり、各圧力計40で回収タンク37およびフィ
ルタ38の目詰まりを監視するようになっている。
【0023】また、放射性物質回収装置29は、放射性
長尺物12の切断による二次生成物中に含まれる放射性
物質をアシストガスとともに回収する回収カバー41
と、この回収カバー41で回収された放射性物質を含む
流体が回収ホース42を経て案内される湿分分離器43
と、この湿分分離器43で分離された湿分(ドレン)を
貯蔵プール11内に還流させる還流ホース44と、上記
湿分分離器43で分離されたガス分がエア吸引管45か
らの助けを受け、回収ホース46を介して吸引されるフ
ィルタ47と、このフィルタ47で放射性物質が分離除
去された清浄なガス分を外部に排出する排風機48とを
備え、この排風機48から放射性物質が分離除去された
清浄なガス分(空気)が排出ホース49を介して大気中
に放出されるようになっている。
【0024】さらに、アシストガス供給装置21は、原
子炉建屋のオペレーションフロア30に設置された流体
コンプレッサ50と、このコンプレッサで加圧されたア
シストガス、例えば空気を切断用レーザユニット19に
供給する供給ホース51とを有し、この供給ホース51
から供給されるアシストガス、例えば空気の吹付けによ
り切断用レーザユニット19の切断作用をアシストし、
切断用レーザユニット19の冷却と清浄作用を効果的に
行なうようになっている。
【0025】前記切断用レーザユニット19やそのレー
ザ発振器25、切断粉回収装置28の切換弁34および
吸引ポンプ35、放射性物質回収装置29の排風機48
およびアシストガス供給装置21のエアコンプレッサで
ある流体コンプレッサ50は制御装置53により制御ケ
ーブル54を介して出力される制御信号により運転制御
される。各装置および機構を運転制御する制御装置53
は原子炉建屋内の例えばオペレーションフロア30上に
設置される。
【0026】ところで、水中レーザ切断装置10の放射
性長尺物支持装置16は、図2に示すように、本体ベー
スプレート15上に使用済燃料チャンネルボックス(F
CB)55を保持する燃料チャンネルボックス支持装置
56と使用済制御棒(CR)57を保持する制御棒支持
装置58とを有する。燃料チャンネルボックス支持装置
56と制御棒支持装置58は本体ベースプレート15に
直接あるいは間接的に遠隔操作で着脱自在に取り付ける
ことができ、両支持装置56,58は本体フレーム60
近くに設けられる。
【0027】燃料チャンネルボックス支持装置56は、
本体ベースプレート15上に固定されたベース62上に
据え付けられ、補強される。燃料チャンネルボックス支
持装置56は支持柱および型鋼のフレーム部材を組み立
てて構成されたフレームアッセンブリ63を備える。ベ
ース62は本体ベースプレート15にボルト固定で据え
付けられ、図示しない治工具により遠隔にて取付け、取
外しができる構造となっている。FCB(使用済燃料チ
ャンネルボックス)55の下端部は受台64上に支持さ
れる。この受台64はベース62上に据え付けられる一
方、受台64上に支持されたFCB55はチャンネルボ
ックス拘束機構65によりFCB55の対角線上コーナ
部を外側から挟持して拘束される。チャンネルボックス
拘束機構65はFCB55の長手方向に所定の間隔をお
いて複数台設けられ、FCB55を受台64上に起立状
態で固定される。
【0028】放射性長尺物支持装置16の燃料チャンネ
ルボックス支持装置56は、図3(A)および(B)に
示すように構成され、ベース62の受台64上にFCB
55が立設され、立設されたFCB55はガイド機構6
6の円筒形状あるいはロッド状ガイド66aにより起立
状態に保持される。受台64には切断粉回収用穴が設け
られている。FCB55を拘束するチャンネルボックス
拘束機構65は、図3(B)に示すように、FCB55
の軸方向に沿って複数個、例えば5個設けられる。チャ
ンネルボックス拘束機構65は横断面矩形の対角線上に
対をなす拘束シリンダ67を備え、この拘束シリンダ6
7からFCB55に向って進退されるFCB押えピスト
ンロッド68によりFCB55はその対角線上コーナ部
を両側から挟持され、拘束される。チャンネルボックス
拘束機構65は燃料チャンネルボックス支持装置56の
フレームアッセンブリ63に取り付けられる。
【0029】また、ベース62の受台64は回収用ホッ
パを兼ねており、この受台64は切断粉回収装置28の
吸引ホース(図1参照)に継手68を介して接続されて
おり、切換弁34の切換により、この継手68側に継が
るように選択される。受台64はFCB55の切断時に
切断粉の吸引回収を切断粉回収装置28の作動で行なう
ようになっている。
【0030】一方、制御棒支持装置58は、図4(A)
および(B)に示すように、本体ベースプレート15上
に据え付けられたベース70上の受台71に荷重検知機
構72を介して立設され、受台71上に使用済制御棒
(CR)57を略垂直かつ回転しないように支持されて
いる。
【0031】制御棒支持装置58は、例えば中空角管形
状で高さ方向に数分割可能に連結された支柱73および
フレーム部材を組み立てたフレームアッセンブリ74
と、上記支柱73の上部に固定され、使用済制御棒(C
R)57のハンドル57aをサポートするハンドル受け
75と、上記支柱73の側面に固定されてCR57を拘
束するスイングクランプ装置76と、前記支柱71に連
結管77を介して連結される吸引管78と、上記連結管
77の吸引口を開閉するエアシリンダ79およびパッド
80と、吸引管78に下端に取り付けられた継手81を
有し、この継手80を介して吸引管77は切断粉回収装
置28の吸引ホース33(図1参照)に接続される。
【0032】スイングクランプ装置75はCR57の長
手方向(軸方向)に沿って複数台設けられ、CR57の
ウイング部をクランプし、拘束するようになっている。
【0033】また、支柱73はCR57のタイロッド5
7b側に向って長手方向略全長に亘ってスリットが切ら
れており、支柱73は切断粉回収装置28の回収操作に
より、切断粉の吸引回収がスリット部分により行なわれ
るようになっている。
【0034】さらに、制御棒支持装置58は、CR57
のシース部(ウイング部)57cとスピードリミッタ8
4との境界部であるフィン部57dを両側から拘束する
中空角筒状、例えば中空五角形状のスピードリミッタ押
え85を備える。スピードリミッタ押え85はフレーム
アッセンブリ74の短尺支柱86に固定されたエアシリ
ンダ87により移動操作される。
【0035】スピードリミッタ押え85のフィン切断部
周りにもスリットが切られており、このスリット部分に
よりフィン切断時に発生する切断粉を吸引回収を行なう
ために、切断粉回収装置28の吸引ホース(図1参照)
は継手88を介して継がれる。
【0036】前記短尺支柱86はベース70に固定され
ており、このベース70は本体ベースプレート15にボ
ルト固定で設置され、図示しない治工具により遠隔操作
にて着脱自在に取り付けられる。
【0037】また、CR57の真下に受台71が設置さ
れ、この受台71で切断されたスピードリミッタ84を
受け止める。受台71上にはスピードリミッタ84の荷
重を検知する荷重検知機構72が設けられる。受台71
上には、図4(B)に示すように、スピードリミッタ8
4が載置されるプレート90と、このプレート90に固
定され、受台71に形成された穴を上下摺動自在に接続
されたロッド91と、このロッド91の外周に、受台7
1とプレート90との間に取り付けられた圧縮ばね92
と、受台62に取り付けられ、スピードリミッタ84の
荷重により、上記プレート90が下側に一定寸法動いた
ことを検知するリミットスイッチ93と、プレート90
の下方への動きを一定寸法に維持させるストッパ94と
を備える。
【0038】また、水中レーザ切断装置10の本体フレ
ーム60は型鋼を起立させて組み合されたフレーム組立
構造を有する。本体フレーム60には対をなすガイドレ
ール100が等間隔に略垂直に設けられる。対をなすガ
イドレール100に沿って昇降する昇降テーブル17が
設けられ、この昇降テーブル17は昇降機構18により
上下に駆動せしめられる。
【0039】昇降機構18はモータ駆動のスプロケット
チェーン機構102を図3(A),(B)および図4
(A),(B)に示すように備える。スプロケットチェ
ーン機構102は、昇降モータ103の出力軸に減速ギ
ヤ装置104を介して回転駆動されるドライブスプロケ
ット105とドリブンスプロケット106との間に動力
伝達チェーンとしてのローラチェーン107が巻き掛け
られ、このローラチェーン107に昇降テーブル17が
取り付けられる。昇降テーブル17は、具体的にはロー
ラチェーン107の両端に取り付けられた端末金具10
8に固定ナット109等の締着手段により固定される。
ドライブスプロケット105は本体フレーム60の頂部
に設けられ、ドリブンスプロケット106は本体フレー
ム60のベース62近くに設けられる。
【0040】また、昇降テーブル17上には二次元移動
機構を構成するXYテーブル110が対をなすように対
向して設けられ、このXYテーブル110上に切断用レ
ーザユニット19を構成するFCB切断用レーザユニッ
ト111が一対対向して設けられる。このレーザユニッ
ト111は燃料チャンネルボックス支持装置56に支持
されたFCB55の対角線上コーナ部に対向して設置さ
れ、FCB55の対角線コーナ部を同時2箇所レーザ切
断するようになっている。FCB切断用レーザユニット
111はXYテーブル110により左右および前後の二
次元移動可能に設けている。
【0041】XYテーブル110は、図5に示すよう
に、下部プレート115と、この下部プレート115の
左右方向(X方向)にスライド自在に支持された上部プ
レート116と、この上部プレート116の前後方向
(Y方向)にスライド自在に支持された載置プレート1
17とを有する。上部プレート116は下部プレート1
15上に設けられ、X方向に延設される対をなすガイド
レール118を有し、このガイドレール118上に上部
プレート116下部に設けられたスライドローラ119
がスライド自在に係合する。スライドローラ119は左
右のガイドレール118に例えば2個ずつ合計4個係合
している。
【0042】上部プレート116は可逆回転可能な左右
駆動モータ120の駆動力により、下部動力伝達機構1
21を介して左右方向(X方向)に駆動せしめられる。
左右駆動モータ120は下部プレート115の下部に設
けられ、そのモータ出力は、下部動力伝達機構123を
介して上部プレート116を左右方向に進退駆動させて
いる。下部動力伝達機構123は、例えばギヤベルト機
構124とこのギヤベルト機構124に連結されたスク
リューシャフト機構125とから構成される。
【0043】ギヤベルト機構124は左右駆動モータ1
20の出力軸に軸装されたドライブギア127と、この
ドライブギヤ127の回転駆動力が歯付ベルト128を
介して伝達されるドリブンギヤ129とを有し、このド
リブンギヤ129がスクリューシャフト機構125のス
クリューシャフト130に軸装される。スクリューシャ
フト130は上部プレート116下部に固定されたボー
ルナット131にねじ結合される。スクリューシャフト
130は左右駆動モータ120のモータ出力によりギヤ
ベルト機構124を介して回転駆動され、このスクリュ
ーシャフト130の回転駆動により、上部プレート11
6はガイドレール118上をX方向にスライドせしめら
れる。
【0044】また、載置プレート117は、可逆回転可
能な前後駆動モータ135の駆動力により、上部動力伝
達機構136を介して前後方向(Y方向)に駆動せしめ
られる。前後駆動モータ135は上部プレート116上
の一側部に設けられ、そのモータ出力は図6に示すよう
に上部動力伝達機構136を介して載置プレート117
に伝達され、この載置プレート117を前後方向(Y方
向)に進退駆動させるようになっている。上部動力伝達
機構136は、下部動力伝達機構123と同様、ギヤベ
ルト機構137とスクリューシャフト機構138とから
構成される。
【0045】スクリューシャフト機構138はスクリュ
ーシャフト140が上部プレート116上で回転自在に
支持されて前後方向(Y方向)に延設されており、この
スクリューシャフト140に載置プレート127の下部
に固定されたボールナット141がねじ結合される。ス
クリューシャフト140の回転駆動により、載置プレー
ト127が前後方向に移動操作される。
【0046】載置プレート127は上部プレート116
上に敷設された対のガイドレール144上にスライドロ
ーラ145がスライド自在に支持される。スライドロー
ラ145は載置プレート127の下面に取り付けられ、
このスライドローラ145がガイドレール144上を摺
動することにより、載置プレート127は前後方向(Y
方向)に移動せしめられる。
【0047】水中レーザ切断装置10に用いられるXY
テーブル110は、下部プレート115を昇降テーブル
17上で制御棒支持装置58側に直接設置してもよい
が、昇降テーブル17自体の一部を下部プレートとして
もよい。
【0048】また、XYテーブル110の載置プレート
127上に使用済制御棒(CR)切断用レーザユニット
150が、図5および図6に示すように、旋回自在に設
けられる。
【0049】CR切断用レーザユニット150は載置プ
レート117上のベアリング装置151により回転自在
に支持される回転テーブル152と、この回転テーブル
152上に設置されるレーザヘッド153と、このレー
ザヘッド153内に納められたレーザ光の走査光学系1
55と、走査光学系155を通るレーザ光を放射性長尺
物12であるCR57に向って出力するレーザノズル1
56とを有する。図1のレーザ発振器25で発振された
レーザ光はファイバケーブル26内を案内されて走査光
学系155に導かれるようになっている。
【0050】CR切断用レーザユニット150を載置す
る回転テーブル152は、レーザユニット回転モータ1
56から動力伝達機構157を介して伝達されるモータ
出力により回転操作される。動力伝達機構157はレー
ザユニット回転モータ156から減速装置を介して出力
されるモータ出力軸にドライブギヤ158が軸装され、
このドライブギヤ158に歯付ベルト159を介してド
リブンギヤ160が作動連結している。このドリブンギ
ヤ160は回転テーブル152と一体に形成され、ドリ
ブンギヤ160の回転により、CR切断用レーザユニッ
ト150が最大限10数度以内、好ましくは数度の回転
角度内で旋回せしめられる。
【0051】また、CR切断用レーザユニット150の
走査光学系155は、集光レンズ162と反射鏡16
3、対物レンズ(加工レンズ)164とを組み合せたレ
ンズミラー光学系であり、この走査光学系155の途中
に可視光反射鏡165が設置され、この可視光反射鏡1
65は照射レーザ光をそのまま通過させ、反射レーザ光
の可視光のみを反射させるようになっており、反射鏡1
66およびライトガイド167とともに切断状態監視機
構170を構成している。
【0052】切断状態監視機構170は、被切断物であ
る放射性長尺物のCR57へ照射されるレーザ光による
切断が完全でない場合、僅かであるが反射して戻るレー
ザ光が存在し、この反射レーザ光をレーザヘッド153
内の可視光反射鏡165で反射させ、反射鏡166を介
してライトガイド167に伝送して集光させており、こ
の反射レーザ光を光伝送ケーブル168により制御装置
53(図1参照)に伝送して制御装置53を作動させ、
レーザ発振器25を停止させるようになっている。
【0053】さらに、CR切断用レーザユニット150
のレーザヘッド153のレーザノズル155側に、噴射
ノズル172が設けられており、この噴射ノズル172
にアシストガス供給装置21の供給ホース51(図1参
照)が接続される。アシストガス供給装置21の供給ホ
ース51から供給されるアシストガス、例えば圧縮空気
は噴射ノズル172に案内され、レーザノズル155の
周りから被切断物であるCR57に向って吹き出される
ようになっている。アシストガスの吹出により、CR5
7の切断をアシストする一方、レーザヘッド153を冷
却し、加工レンズ164の清浄作用を行なうようになっ
ている。
【0054】また、レーザヘッド153のレーザノズル
155近傍に距離測定機構175が設けられる。距離測
定機構175はレーザノズル155と被切断物であるC
R57との距離を測定するもので、XYテーブル110
の回転テーブル152に取付ボルト等の取付手段で取り
付けられる。
【0055】距離測定機構175は、CR57のタイロ
ッド57bに接触し、回転する転動ローラ177をリニ
アゲージ178の先端に有し、このリニアゲージ178
をCR57のタイロッド57b側に押し当てるエアシリ
ンダ装置179を有する。リニアゲージ178の先端に
転動ローラ177が回転自在に支持されており、リニア
ゲージ178で転動ローラ177の前後方向の動き量を
検出している。リニアゲージ178を取り付けたエアシ
リンダ装置179はレーザヘッド153の下部フランジ
部に固定される。
【0056】また、FCB切断用レーザユニット11
は、図2および図3(A),(B)に示すように昇降テ
ーブル17上にXYテーブル110が設けられ、このX
Yテーブル110上に対をなす走行テーブル180が載
置テーブルとして設けられる。XYテーブル110は、
CR切断用レーザユニット150のXYテーブルを兼ね
るようにしてもよい。XYテーブル110は、図3
(A),(B)に示すように下部プレート115と、こ
の下部プレート115の左右方向(X方向)にスライド
自在に支持された上部プレート116と、この上部プレ
ート116の前後方向(Y方向)に、図7に示すよう
に、スライド自在に支持された載置プレート117とを
有する。
【0057】図7および図8に示すように、走行テーブ
ル180を昇降テーブル17上に前後方向(Y方向)に
スライド自在に支持させてもよい。この場合、上部プレ
ート116を昇降テーブル17上に直接設置したり、上
部プレート116が昇降テーブル17の一部を構成する
ようにしてもよい。
【0058】図5および図6に示す可逆回転可能な前後
駆動モータ135および上部動力伝達機構138と同様
に、上部プレート116上の載置プレート117は、図
7および図8に示す前後駆動モータ182および上部動
力伝達機構183により、前後方向(Y方向)にスライ
ド自在に設けられる。
【0059】載置プレート117は、走行テーブル18
0の一部を構成している。この載置プレート117は、
上部プレート116上に前後方向に間隔をおいて敷設さ
れた対のガイドレール185上を摺動自在にスライドし
ており、例えば2個ずつ4個のスライドローラ186に
案内されて摺動する。スライドローラ186は載置プレ
ート117の下部に固設される。
【0060】また、載置プレート117と上部プレート
116との間に上部動力伝達機構138のスクリューシ
ャフト機構188が設けられ、前後駆動モータ182か
らのモータ出力により上部動力伝達機構183のギヤベ
ルト機構189を介してスクリューシャフト機構188
のスクリューシャフト190が回転駆動され、載置プレ
ート117は上部プレート116に対し前後方向に移動
せしめられる。
【0061】載置プレート117にはベアリング装置1
91を介して回転テーブル192が回転角度10数度、
例えば数度以内で回転できるように支持され、この回転
テーブル192上に流体シリンダとしてのエアシリンダ
装置193が設置される。このエアシリンダ装置193
によりFCB切断用レーザユニット111のレーザノズ
ル194をFCB55側に進退自在に移動できるように
なっている。
【0062】FCB切断用レーザユニット111はレー
ザヘッド195がエアシリンダ装置193上に設けられ
ており、このレーザヘッド195に図1に示すレーザ発
振器25からレーザ光がファイバケーブル26を通して
伝達され、レーザノズル194からFCB55に向けて
照射されるようになっている。
【0063】レーザヘッド195内には、図5に示され
たレーザヘッド153と同様に、走査光学系196が収
納されている。走査光学系196は、集光レンズ19
7、反射鏡198、対物レンズ(加工レンズ)199を
組み合せたレンズミラー光学系で構成される。
【0064】FCB切断用レーザユニット111は、C
R切断用レーザユニット150と同様、切断状態監視機
構200およびアシストガス供給装置21の噴射ノズル
201が設けられる。切断状態監視機構200は、CR
切断用レーザユニット150の切断状態監視機構170
と同じ構成を備え、同じ機能を有する。切断状態監視機
構200は可視光反射鏡202、反射鏡203、ライト
ガイド204および光伝送ケーブル205を有する。
【0065】また、FCB切断用レーザユニット111
には、レーザノズル194と被切断物であるFCB55
との距離を一定間隔に保つ加工間隔保持機構210が設
けられる。加工間隔保持機構210はレーザヘッド19
5の下部に固定される。加工間隔保持機構210は、レ
ーザヘッド195から側方に突出するレーザノズル19
4と同じ方向に延びるサポート211と、このサポート
211の先端に設けられたローラ組立体212とを組み
立てて構成され、ローラ組立体212が被切断物である
FCB55に外接することで、レーザノズル194とF
CB55との切断間隔が一定になるように保持される。
【0066】また、この水中レーザ切断装置10は、F
CB切断用レーザユニット111およびCR切断用レー
ザユニット150にも、レーザ発振器25からのレーザ
光をファイバケーブル26を介してレーザヘッド19
5,153に送り、レーザヘッド195,153内の走
査光学系196,154を通し、反射鏡198,163
で向きを90度変えた後、対物レンズ(加工レンズ)1
99,164から被切断物である放射性長尺物12のF
CB55およびCR57に照射するようになっている。
【0067】レーザ発振器25で発振されたレーザ光を
被切断物のFCB55やCR57に照射して切断してい
る間、エアコンプレッサ等の流体コンプレッサ50から
の圧縮空気等のアシストガスを供給ホース51を介して
各噴射ノズル201,172に供給し、噴射ノズル20
1,172からレーザ光の照射部に向って噴射され、被
切断物のFCB55やCR57の切断をアシストするよ
うになっている。
【0068】さらに、この水中レーザ切断装置10には
図1に示すように回収装置20として切断粉回収装置2
8と放射性物質回収装置29とが設けられる。
【0069】切断粉回収装置28は、切換弁34によ
り、各吸引ホース33を介して燃料チャンネルボックス
支持装置56の継手69(図3(A)参照)や、制御棒
支持装置58の継手81および88(図4(A)および
(B)参照)にそれぞれ接続される。切換弁34は図1
に示すように、吸引ホースにより吸引ポンプ35に接続
され、この吸引ポンプ35はサイクロンセパレータ等の
セパレータ36に接続され、セパレータ36からは2つ
に分かれ、片方は回収タンク37へ、他方はフィルタ3
8を介してホース39により清浄水を貯蔵プール11内
に戻すようになっている。切断粉回収装置28の各ホー
スの途中に、例えば3箇所設けられた圧力計40は、回
収タンク37およびフィルタ38の目詰まりを監視する
ものである。
【0070】また、放射性物質回収装置29は回収カバ
ー41が放射性長尺物支持装置16、具体的には図2に
示す燃料チャンネルボックス支持装置56および制御棒
支持装置58の上部をそれぞれ覆うように設置される。
回収カバー41には回収ホース42を介して湿分分離ド
レンである湿分分離器43が接続され、この湿分分離器
43にエア吸引管45と回収ホース46とが接続されて
おり、回収ホース46はフィルタ47を介して排風機4
8に接続される。排風機48はフィルタ47で清浄化さ
れたエアを排出ホース49により大気中に放出するよう
になっている。
【0071】さらに、オペレーションフロア30上に設
置される制御装置53は、放射性長尺物支持装置16と
しての燃料チャンネルボックス支持装置56および制御
棒支持装置58、XYテーブル110、走行テーブル1
80、昇降機構18、切断用レーザユニット19として
のFCB切断用レーザユニット111およびCR切断用
レーザユニット150、レーザ発振器25、アシストガ
ス供給装置21の流体コンプレッサ50、回収装置20
としての切断粉回収装置28および放射性物質回収装置
29に、各制御ケーブル54を介して接続され、制御装
置53を操作することにより、前記各装置や機構は運転
制御できるように構成されている。
【0072】次に、放射性長尺物の水中レーザ切断装置
10による水中レーザ切断方法を説明する。
【0073】初めに、放射性長尺物12として使用済制
御棒(CR)57を切断する手順を説明する。
【0074】CR57の切断作業を行なう場合、使用済
燃料貯蔵プールや高放射性固体廃棄物貯蔵プール等の貯
蔵プール11に予め本体ベースプレート15を据え付け
ておき、この本体ベースプレート15上に放射性長尺物
支持装置16としての制御棒支持装置58と燃料チャン
ネルボックス支持装置56を遠隔操作にて設置し、固定
する。制御棒支持装置58および燃料チャンネルボック
ス支持装置56にはXYテーブル110、昇降機構1
8、CR切断用レーザユニット150が取り付けられ
る。
【0075】レーザ光発振器25は原子炉建屋外に設置
し、レーザユニット25からのファイバケーブル26を
CR切断用レーザユニット150およびCB切断用レー
ザユニット111にそれぞれ接続する。
【0076】回収装置20としての切断粉回収装置28
は使用済燃料貯蔵プールあるいは高放射性固体廃棄物貯
蔵プール等の貯蔵プール11内に設置する。
【0077】二次生成物中に含まれる放射性物質を回収
する放射性物質回収装置29はオペレーションフロア3
0上に設置する。但し、放射性物質回収装置29の回収
カバー41は仮置とする。また、アシストガスを供給す
るアシストガス供給装置21の流体コンプレッサ50は
オペレーションフロア30上に設置する。
【0078】制御装置53もオペレーションフロア30
上に設置し運転制御できる状態にする。この状態でガス
供給装置20の流体コンプレッサ50を動作させ、次
に、レーザ光発振器25を動作させる。
【0079】専用の吊り具(図示せず)によりCR57
のハンドルを制御棒支持装置58のハンドル受け75に
取り付ける。次に、CR57を把持し、起立状態に支持
するために、図4(A)に示すように、スイングクラン
プ71を動作させ、CR57のシース(ブレード部)5
7bをフレームアッセンブリ63に拘束させる。
【0080】続いて、図2および図4(B)に示すスピ
ードリミッタ押え85を動作させCR57のスピードリ
ミッタ84を両側より挟み込んで拘束する。このように
して、制御棒支持装置58により使用済制御棒57を拘
束し、貯蔵プール11内の水中で起立状態に支持する。
【0081】その後、CR57のレーザ切断作業に入
り、回収装置20としての切断粉回収装置28の切換弁
34を動作させ、吸引ホース33からの吸引を可能と
し、吸引ポンプ35を動作させて、吸引を開始する。回
収装置20の他方の放射性物質回収装置29は、回収カ
バー41を制御棒支持装置58と燃料チャンネルボック
ス支持装置56の上部を覆うように設置する。そして、
放射性物質回収装置29の排風機48を動作させる。
【0082】次に、図2および図4(A),(B)に示
すように、昇降機構18の昇降モータ103を駆動さ
せ、昇降テーブル17、XYテーブル110、CR切断
用レーザユニット150のレーザヘッド153をCR5
7のスピードリミッタ84を切り離すため、スピードリ
ミッタ84とCR57のブレード部57cの切断高さ位
置へ移動させる。
【0083】続いて、XYテーブル110を駆動させて
CR切断用レーザユニット150のレーザヘッド153
をCR57からスピードリミッタ84を切り離すブレー
ド(フィン)切断開始点へセットする。
【0084】再び、XYテーブル110を駆動させレー
ザヘッド153のレーザノズル155の切断動作を行な
う。このとき、図5に示すように、距離測定機構175
によりレーザノズル155と被切断物であるCR57と
の距離を測定し、制御装置53(図1参照)に伝送す
る。この伝送により、制御装置53はXYテーブル11
0を制御してレーザノズル155と被切断物との距離を
所定の距離にする。
【0085】同時にアシストガス供給装置21の流体コ
ンプレッサ50としてのエアコンプレッサから圧縮空気
がレーザヘッド153の噴射ノズル172(図5および
図6参照)へ送られ、送られた圧縮空気は噴射ノズル1
72から噴射せしめられる。また、このときにはレーザ
発振器25を動作させてレーザ光をレーザヘッド153
のレーザノズル155より照射し、図9に示すように横
断面十字形の使用済制御棒(CR)57のスピードリミ
ッタ84を切り離すように、CR57のフィン部57d
を2箇所切断する。このとき、図5に示された切断状態
監視機構170により、スピードリミッタ84のフィン
部57dの切断状況を確認でき、もし切断されていなけ
れば切断されてない部分をもう一度切断するようにセッ
トされている。
【0086】なお、CR57の切断が完了するとレーザ
光(図示せず)の照射と圧縮空気(図示せず)の噴射は
停止せしめられる。
【0087】CR57からスピードリミッタ84を切り
離すレーザ切断が完了すると、XYテーブル110が駆
動されてレーザヘッド153をCR57から後退させ、
CR57が制御棒支持装置58から容易に取り外され、
再取付できる位置まで移動せしめられる。回収装置20
の放射性物質回収装置29に備えられた排風機48は停
止せしめられる。
【0088】その後、放射性物質回収装置29の回収カ
バー41を制御棒支持装置58と燃料チャンネルボック
ス支持装置56を覆う上部より取り外す。そしてスピー
ドリミッタ押え85を動作させ、CR57のスピードリ
ミッタ84を両側より後退させ、挟み込み拘束を解除す
る。
【0089】次に、制御棒支持装置58のスイングクラ
ンプ76を動作させCR57のシース(ブレード)57
cを解放し、フレームアッセンブリ63へのCR57の
拘束を解除する。そして、専用の吊り具(図示せず)に
よりCR57を図4(A)に示す制御棒支持装置58の
ハンドル受け75より取り外し、CR57を180゜回
転させたのち再びハンドル受け75に取り付ける。続い
て、スイングクランプ76を動作させ、CR57のシー
ス(ブレード)57cをフレームアッセンブリ63に拘
束させる。その後、スピードリミッタ押え59を動作さ
せCR1のスピードリミッタ4を両側より挟み込んで拘
束する。
【0090】放射性廃棄物回収装置21の回収カバー4
1は、制御棒支持装置58と燃料チャンネルボックス支
持装置56の上部を覆うように設置された後、放射性廃
棄物回収装置21の排風機48を動作させる。
【0091】続いて、XYテーブル110を駆動させC
R切断用レーザユニット150のレーザヘッド153を
CR57のスピードリミッタ84のフィン57c切断開
始点へセットする。
【0092】そして、再び、XYテーブル110を駆動
させてレーザヘッド153のレーザノズル155からレ
ーザ光を照射してレーザ切断動作を行なう。このとき、
図5に示す距離測定機構175によりレーザノズル15
5と被切断物との距離を測定し、測定信号を制御装置5
3に伝送する。この伝送により、制御装置53はXYテ
ーブル110を制御してレーザノズル155と被切断物
との距離が所常時定の距離となるようにセットされる。
【0093】同時に、放射性廃棄物回収装置21のエア
コンプレッサ50から圧縮空気がレーザヘッド153の
噴射ノズル172へ送られて噴射せしめられる。一方、
このときにはレーザ発振器25を動作させレーザ光をC
R切断用レーザユニット150により、CR57に照射
し、CR57のスピードリミッタ84のフィン57dの
2箇所を切断する。このフィン切断状況は、切断状態監
視機構170により確認でき、もし切断されていなけれ
ば切断されていない部分をもう一度切断するようにセッ
トされる。
【0094】なお、切断が完了するとCR切断用レーザ
ユニット150からのレーザ光の照射と放射性物質回収
装置29のエアコンプレッサからの噴射は停止せしめら
れる。
【0095】これによりCR57のスピードリミッタ8
4のフィン57c切断は完了する。
【0096】CR57のスピードリミッタ84のフィン
切断が4箇所完了すると、スピードリミッタ84は切り
離され、その自重によりCR57のシース(ブレード
部)57cより離れ、図4(A)および(B)に示すよ
うに受台71に載置される。この載置状態を荷重検知機
構72により検出することで確実に切断されたことが確
認できる。
【0097】次に、XYテーブル110を再び駆動させ
てレーザヘッド153を、CR57が制御棒支持装置5
8から取り外し、再取付できる位置まで後退させる。
【0098】図1に示される切断粉回収装置28の切換
弁34を、図4(B)の継手88接続用の吸引ホースへ
の継ぎから、図4(A)の継手81接続用吸引ホース3
3に切り換え、吸引操作が続けられる。
【0099】次に、昇降機構18の昇降モータ103を
駆動させ昇降テーブル17、XYテーブル110、CR
切断用レーザユニット150のレーザヘッド153をC
R57のタイロッド57a切断高さ位置に移動させる一
方、XYテーブル110を駆動させCR切断用レーザユ
ニット150のレーザヘッド153をCR57のタイロ
ッド切断開始点へセットする。
【0100】昇降機構18の昇降モータ103を駆動さ
せレーザヘッド153のレーザノズル155を上から下
へ制御棒(CR)57の長手方向に動作させ、水中にて
レーザ切断を行なう。このとき図5に示す距離測定機構
175によりレーザノズル155と被切断物との距離を
測定し制御装置53(図1参照)に伝送される。この伝
送を受けて制御装置53はXYテーブル110を運転制
御し、レーザノズル155と被切断物との距離を所定の
距離に維持させる。
【0101】同時に、放射性物質回収装置29のエアコ
ンプレッサ150から圧縮空気がレーザヘッド153の
噴射ノズル172へ送られ噴射せしめられる。このとき
には、レーザ発振器25からのレーザ光がCR切断用レ
ーザユニット150に導かれて、レーザヘッド153の
レーザノズル155より照射せしめられ、使用済制御棒
57のタイロッド57bがレーザ切断される。このタイ
ロッド切断状態は、切断状態監視機構170により確認
できる。もし切断されていなければ切断されてない部分
をもう一度レーザ切断するようにセットする。また、こ
のレーザ切断時、図4(A)に示すように切断高さ位置
に合わせてエアシリンダ79を開放させるように動作さ
せて、パッド80を開閉し切断粉の部分吸引を行なうよ
うになっている。
【0102】切断粉回収装置28はCR57のタイロッ
ド57bの切断で発生する切断粉を、CR57の切断位
置に合せて切断粉の吸収回収装置を制御可能に位置調整
し、切断粉の部分吸収を行なうようにしたもので、CR
57のタイロッド57bの切断により発生する切断粉を
小さなエネルギで効率よく有効的に回収できる。
【0103】なお、切断が完了するとレーザ光(図示せ
ず)の照射と圧縮空気(図示せず)の噴射は停止せしめ
られる。
【0104】CR57のタイロッド57bの切断が完了
したら、XYテーブル110を再び駆動させてレーザヘ
ッド153を制御棒支持装置58から後退させ、CR5
7を制御棒支持装置58から取り外し、再取付できる位
置まで移動させる。そして、切断粉回収装置28の吸引
ポンプ35を停止させる一方、放射性廃棄物回収装置2
9の排風機48の作動を停止させる。その後、放射性廃
棄物回収機構29の回収カバー41を制御棒支持装置5
8と燃料チャンネルボックス支持装置56の上部より取
り外し、撤去する。
【0105】また、CR57のスピードリミッタ84を
拘束していたスピードリミッタ押え85を動作させ、C
R57のスピードリミッタ84を両側より遠ざけて挟み
込み拘束を解除する。
【0106】続いて、専用の吊り具(図示せず)により
半割りされたCR57の片方(1つ)を掴む一方、専用
の吊り具で掴んだ半割CR57側のスイングクランプ7
6(図4(A)参照)を動作させ、CR57のシース
(ブレード部)57cのフレームアッセンブリ63への
拘束を解除する。また、専用の吊り具(図示せず)で掴
んだ半割CR57を制御棒支持装置58から取り外し、
所定の場所にあるラック(図示せず)へ移動させて収納
させる。もう片側の半割制御棒57についてもスイング
クランプ76を動作させシース(ブレード部)57cの
フレームアッセンブリ63への拘束を解除し、専用の吊
り具により制御棒支持装置58から取り外し、所定の場
所にあるラックへ移動し収納する。
【0107】スピードリミッタ84についても専用の吊
り具により吊り上げ、所定の場所にあるラック(図示せ
ず)へ移動させ、収納させる。この収納によりCR57
の水中でのレーザ切断作業が完了する。
【0108】図10は、放射性長尺物12として使用済
燃料チャンネルボックス55を水中にてレーザ切断する
FCB切断手順を示すものである。
【0109】水中レーザ切断装置10により角筒状の使
用済燃料チャンネルボックス55を貯蔵プール11内の
水中にてレーザ切断処理する場合、CR切断用レーザユ
ニット150を図示しない遠隔取外し治具を用いて遠隔
操作により取り外し、XYテーブル110を制御棒支持
装置58側から燃料チャンネルボックス支持装置56側
へ移動させる。燃料チャンネルボックス支持装置56は
貯蔵プール11に据え付け(固定され)た本体ベースプ
レート15に遠隔操作にて図示しない専用の吊り具を用
いて着脱自在に取り付けられる。
【0110】そして、図3(A)に示すように、FCB
切断用レーザユニット111の1台をXYテーブル11
0に、残りの1台を走行テーブル180上に取り付け、
設置する。昇降テーブル17上に一対のFCB切断用レ
ーザユニット111,111を対向させて設置する。
【0111】その後、図示しない専用の吊り具により、
使用済燃料チャンネルボックス(FCB)55から図1
0に示すクリップ215を取り除き、続いてスペーサ2
16を取り外して除去する。FCB55からクリップ2
15およびスペーサ216を取り除いたFCB55を、
図2に示す燃料チャンネルボックス支持装置56のガイ
ド機構66のロッド状あるいは円筒状ガイド66aに案
内させて起立状態に取り付ける。
【0112】続いて、FCB拘束機構65の各対の拘束
シリンダ67を動作させ、それぞれ対をなすFCB押え
ピストンロッド68でFCB55の対角線上コーナ部を
両側から挟持して拘束し、FCB55を起立状態に支持
する。その際、ガイド機構66のガイド66aはFCB
拘束機構65の一部を構成している。
【0113】このようにして、燃料チャンネルボックス
支持装置56にFCB55を貯蔵プール11内で起立状
態に支持させることにより、FCBレーザ切断作業の準
備が完了し、続いてFCB55のレーザ切断作業に入
る。
【0114】FCB55のレーザ切断作業開始に先立
ち、回収装置20の切断粉回収装置28の切換弁34を
動作させ、切断粉回収装置28の吸引ホース33を図3
(A)に示す燃料チャンネルボックス支持装置56の継
手69に継がるように切り換える。切換弁34の切換
後、吸引ポンプ35を動作させ、吸引を開始する一方、
放射性物質回収装置29の回収カバー41を制御棒支持
装置58と燃料チャンネルボックス支持装置56の上部
を覆うように設置する。この設置後に、排風機48を動
作させ、排風を開始する。
【0115】次に、オペレーションフロア30上の制御
装置53を制御して、図3(A)および(B)に示すよ
うに、XYテーブル110を駆動させFCB切断用レー
ザユニット111のレーザヘッド195をFCB55側
へ移動させる。続いて、昇降機構18の昇降モータ10
3を駆動させて昇降テーブル17を昇降させ、FCB切
断用レーザユニット111のレーザヘッド195をFC
B55の拘束位置から90゜ずらした対角線上コーナ部
の切断高さ位置へ移動させる。
【0116】その後、制御装置53により、XYテーブ
ル110および走行テーブル180を駆動させ、FCB
切断用レーザユニット111のレーザヘッド195をF
CB55の対角線上コーナ部切断開始点へセットする。
【0117】昇降機構18の昇降モータ103を駆動さ
せ、各レーザヘッド195のレーザノズル194を上か
ら下へ動作させ、貯蔵プール11の水中にて2箇所同時
にレーザ切断を行なう。このとき、図7に示すように、
切断状態監視機構200によりFCB55の対角線上コ
ーナ部切断状況が確認でき、もし切断されていなければ
切断されてない部分をもう一度切断するようにセットし
ている。
【0118】同時に、アシストガス供給装置21のエア
コンプレッサ50から圧縮空気が図7および図8に示す
レーザヘッド195の噴射ノズルへ送られて噴射させ、
FCB55の切断操作をアシストしている。また、レー
ザ発振器25から発振されるレーザ光をFCB切断用レ
ーザユニット110により、FCB55に照射し、FC
B55の対角線上コーナ部2箇所を同時に水中にてレー
ザ切断する。
【0119】なお、このレーザ切断が完了すると、レー
ザ光の照射と圧縮空気の噴射は停止せしめられる。
【0120】レーザ切断が完了したら、XYテーブル1
10および走行テーブル180を駆動させてFCB55
から遠ざけ、レーザヘッド195からFCB55を取外
しできる位置まで後退させる。
【0121】続いて、切断粉回収装置28の吸引ポンプ
35のポンプ作動を停止させる一方、放射性物質回収装
置29の排風機48の作動を停止させる。また、放射性
物質回収装置29の回収カバー41を制御棒支持装置5
8と燃料チャンネルボックス支持装置56の上部より取
外す。
【0122】その後、専用の吊り具(図示せず)により
半割りされたFCB55の片方(1つ)を掴み、掴んだ
半割FCB55側のFCB拘束シリンダ65aを動作さ
せ、FCB55への拘束を解除する。
【0123】専用の吊り具で掴んだ半割FCB55を燃
料チャンネルボックス支持装置56のFCB拘束機構6
5から取り外し、所定の場所にある図示しないラックへ
移動させ、収納させる。残りの片側の半割FCB55に
ついてもFCB拘束シリンダを動作させFCB55への
拘束を解除し、専用の吊り具により燃料チャンネルボッ
クス支持装置56のFCB拘束機構65から取外し所定
の場所のラックへ移動させ、収納させる。
【0124】FCB55の各半割使用済燃料チャンネル
ボックスを図示しないラックに収納させ、格納すること
によりFCB55の水中レーザ切断作業が完了し、次の
放射性長尺物12の水中レーザ切断作業に備えられる。
ラックに格納される半割使用済燃料チャンネルボックス
はほぼく字状あるいはL字状となるので積み重ね格納が
可能になり、貯蔵密度が大きくなり、貯蔵スペースを格
段に少なくすることができる。
【0125】この放射性長尺物の水中レーザ設置装置1
0は、1台の切断装置で使用済燃料チャンネルボックス
55だけでなく、使用済制御棒57の水中レーザ切断を
行なうことができる。このように、複数種類の放射性長
尺物の水中レーザ切断が1台の水中レーザ切断装置10
で可能となるので、レーザ切断を効率よく短時間で行な
うことができる。放射性長尺物は、使用済燃料チャンネ
ルボックス55や使用済制御棒以外の長尺物であっても
よい。
【0126】水中レーザ切断装置10は、切断用レーザ
ユニット19で放射性長尺物12に照射されるレーザ光
を絞り込み、レーザ光のエネルギ密度を高めた切断操作
となるので、レーザ切断による開口幅を小さくし、高速
切断させることが可能となって、切断効率を向上させる
とともに、回収装置20を設けて切断粉やガス状放射性
物質を回収するようにしたので、水中レーザ切断時に周
囲の水質を汚損させることもない。
【0127】
【発明の効果】本発明に係る放射性長尺物の水中レーザ
切断装置によれば、同一設備で使用済制御棒や使用済燃
料チャンネルボックス等の複数種類の放射性長尺物を高
速水中レーザ切断でき、作業時間が短かくなり、作業員
の被曝作業を低減させることができ、さらに、レーザ切
断による開口幅を狭くできるので切断粉の廃棄物量を大
幅に低減させることができる。
【0128】また、回収装置を設けて切断粉や放射性物
質を外部に拡散するのを確実かつ有効的に防止でき、水
中レーザ切断時に周囲の水質を汚すことなく維持でき、
さらに、水中レーザ切断で貯蔵効率のよい形状に切断す
ることができて貯蔵効率を向上させ、貯蔵スペースを小
さくすることができる優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射性長尺物の水中レーザ切断装
置の一実施形態を示す全体的なシステム構成図。
【図2】本発明に係る放射性長尺物の水中レーザ切断装
置の一実施形態を示す斜視図。
【図3】(A)および(B)は水中レーザ切断装置を構
成する燃料チャンネルボックス支持装置を正面および側
面からそれぞれ見た構成図。
【図4】(A)および(B)は水中レーザ切断装置を構
成する制御棒支持装置を正面および側面からそれぞれ見
た構成図。
【図5】CR切断用レーザユニットおよびXYテーブル
を示す詳細図。
【図6】CR切断用レーザユニットおよびXYテーブル
を示す平面図。
【図7】FCB切断用レーザユニットおよび走行テーブ
ルを示す詳細図。
【図8】FCB切断用レーザユニットおよび走行テーブ
ルを部分的に省略して示す平面図。
【図9】使用済制御棒の切断作業手順およびレーザ切断
位置を示す図。
【図10】使用済燃料チャンネルボックスの切断作業手
順およびレーザ切断位置を示す図。
【符号の説明】
10 水中レーザ切断装置 11 貯蔵プール 12 放射性長尺物 15 本体ベースプレート 16 放射性長尺物支持装置 17 昇降テーブル 18 昇降機構 19 切断用レーザユニット 20 回収装置 21 アシストガス供給装置 25 レーザ発振器 26 ファイバケーブル 28 切断粉回収装置 29 放射性物質回収装置 30 オペレーションフロア 32 回収用ホッパ 33 吸引ホース 34 切換弁 35 吸引ポンプ 36 セパレータ 37 回収タンク 38 フィルタ 39 ホース 40 圧力計 41 回収カバー 42 回収ホース 43 湿分分離器 44 還流ホース 45 エア吸引管 46 回収ホース 47 フィルタ 48 排風機 49 排出ホース 50 流体コンプレッサ(エアコンプレッサ) 51 供給ホース 53 制御装置 54 制御ケーブル 55 使用済燃料チャンネルボックス(FCB) 56 燃料チャンネルボックス支持装置 57 使用済制御棒(CR) 58 制御棒支持装置 60 本体フレーム 62 ベース 63 フレームアッセンブリ 64 受台 65 チャンネルボックス拘束機構 66 ガイド機構 66a ガイド 67 拘束シリンダ 68 FCB押えピストンロッド 69 継手 70 ベース 71 受台 72 荷重検知機構 73 支柱 74 フレームアッセンブリ 75 ハンドル受け 76 スイングクランプ装置 77 連結管 78 吸引管 79 エアシリンダ 80 パッド 81 継手 84 スピードリミッタ 85 スピードリミッタ押え 86 短尺支柱 88 継手 90 プレート 91 ロッド 92 圧縮ばね 93 リミットスイッチ 94 ストッパ 100 ガイドレール 102 スプロケットチェーン機構 103 昇降モータ 104 減速ギア装置 105 ドライブスプロケット 106 ドリブンスプロケット 107 ローラチェーン 110 XYテーブル 111 FCB切断用レーザユニット 115 下部プレート 116 上部プレート 117 載置プレート 118 ガイドレール 119 スライドローラ 120 左右駆動モータ 123 下部動力伝達機構 124 ギヤベルト機構 125 スクリューシャフト機構 127 ドライブギヤ 128 歯付ベルト 129 ドリブンギヤ 130 スクリューシャフト 131 ボールナット 135 前後駆動モータ 136 上部動力伝達機構 137 ギヤベルト機構 138 スクリューシャフト機構 140 スクリューシャフト 141 ボールナット 144 ガイドレール 150 CR切断用レーザユニット 151 ベアリング装置 152 回転テーブル 153 レーザヘッド 154 走査光学系(レンズミラー光学系) 155 レーザノズル 156 レーザユニット回転モータ 157 動力伝達機構 158 ドライブギヤ 159 歯付ベルト 160 ドリブンギヤ 162 集光レンズ 163 反射鏡 164 対物レンズ(加工レンズ) 165 可視光反射鏡 166 反射鏡 167 ライトガイド 168 光伝送ケーブル 170 切断状態監視機構 172 噴射ノズル 175 距離測定機構 177 転動ローラ 178 リニアゲージ 179 エアシリンダ装置 180 走行テーブル(載置テーブル) 182 前後駆動モータ 183 上部動力伝達機構 185 ガイドレール 186 スライドローラ 188 スクリューシャフト 189 ギヤベルト機構 190 スクリューシャフト 191 ベアリング装置 192 回転テーブル 193 エアシリンダ装置 194 レーザノズル 195 レーザヘッド 196 走査光学系 197 集光レンズ 198 反射鏡 199 対物レンズ(加工レンズ) 200 切断状態監視機構 201 噴射ノズル 202 可視光反射鏡 203 反射鏡 204 ライトガイド 205 光伝送ケーブル 210 加工間隔保持機構 211 サポート 212 ローラ組立体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 26/16 B23K 26/16 G21C 19/375 G21C 19/36 B (72)発明者 濱本 良男 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 小林 雅弘 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 4E068 AE00 CA09 CA17 CE02 CE08 CE09 CG02 CJ08 DB00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済燃料チャンネルボックス、使用済
    制御棒等の放射性長尺物を被切断物として水中でレーザ
    切断する水中レーザ切断装置において、レーザ発振器で
    発振されたレーザ光を被切断物の放射性長尺物に照射す
    る切断用レーザユニットと、 レーザ光照射による放射性長尺物の切断時に発生する切
    断粉および二次生成物中に含まれる放射性物質を回収す
    る回収装置と、 レーザ光照射による切断時に放射性長尺物に向けてアシ
    ストガスを供給するガス供給装置と、 前記切断用レーザユニットをXY方向に移動自在に支持
    するXYテーブルまたはY方向に移動自在に支持する走
    行テーブルと、 上記XYテーブルまたは走行テーブルを昇降させる昇降
    機構と、 前記放射性長尺物を拘束し、支持する放射性長尺物支持
    装置と、 この放射性長尺物支持装置を貯蔵プール内に据え付ける
    本体ベースプレートと、 前記切断用レーザユニット、回収装置、ガス供給装置、
    XYテーブルまたは走行テーブル、昇降機構および放射
    性長尺物支持装置を運転制御する制御装置とを備えたこ
    とを特徴とする放射性長尺物の水中レーザ切断装置。
  2. 【請求項2】 前記放射性長尺物支持装置は、使用済燃
    料チャンネルボックスを拘束し、支持する燃料チャンネ
    ルボックス支持装置と、使用済制御棒を拘束し、支持す
    る制御棒支持装置とから構成され、上記両支持装置は貯
    蔵プールに据え付けられた本体ベースプレートに遠隔操
    作で各々単独に着脱自在に取り付け得る取付構造を有す
    る請求項1記載の放射性長尺物の水中レーザ切断装置。
  3. 【請求項3】 前記切断用レーザユニットは、レーザ発
    振器からのレーザ光を被切断物の放射性長尺物に照射す
    るレーザヘッドを備え、このレーザヘッドと上記放射性
    長尺物との距離を測定する距離測定機構を設けた請求項
    1記載の放射性長尺物の水中レーザ切断装置。
  4. 【請求項4】 前記切断用レーザユニットには切断状態
    監視機構が設けられ、この切断状態監視機構で上記切断
    用レーザユニットによる切断状態を監視するように構成
    した請求項1記載の放射性長尺物の水中レーザ切断装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御棒支持装置には制御棒を支持す
    る受台に荷重検知機構が設けられ、この荷重検知機構で
    スピードリミッタの切断分離を検出するようにした請求
    項2記載の放射性長尺物の水中レーザ切断装置。
  6. 【請求項6】 前記回収装置は、使用済制御棒の切断粉
    を回収可能に構成され、使用済制御棒の切断位置に合せ
    て切断粉の吸収回収位置を制御可能に構成した請求項1
    記載の放射性長尺物の水中レーザ切断装置。
  7. 【請求項7】 前記回収装置は、使用済燃料チャンネル
    ボックスの切断粉を回収可能に構成され、使用済燃料チ
    ャンネルボックス切断時に使用済燃料チャンネルボック
    ス内を吸引回収する構成とした請求項1記載の放射性長
    尺物の水中レーザ切断装置。
  8. 【請求項8】 前記放射性長尺物支持装置は、使用済燃
    料チャンネルボックスを起立状態で支持する燃料チャン
    ネルボックス支持装置と使用済制御棒を起立状態で支持
    する制御棒支持装置とを有し、使用済燃料チャンネルボ
    ックスと使用済制御棒の双方を切断用レーザユニットで
    それぞれレーザ切断可能に構成した請求項1記載の放射
    性長尺物の水中レーザ切断装置。
  9. 【請求項9】 前記制御装置は、XYテーブルまたは走
    行テーブル、昇降機構および放射性長尺物支持装置を運
    転制御し、切断用レーザユニットのレーザヘッドと被切
    断物の放射性長尺物の隙間をコントロール可能に構成し
    た請求項1記載の放射性長尺物の水中レーザ切断装置。
  10. 【請求項10】 前記燃料チャンネルボックス支持装置
    は被切断物の使用済燃料チャンネルボックスを起立状態
    で貯蔵プール内に支持する一方、起立状態に支持された
    角筒状使用済燃料チャンネルボックスの対角線上コーナ
    部に対をなす切断用レーザユニットを外側から臨ませ、
    使用済燃料チャンネルボックスの対角線上コーナ部を2
    箇所同時切断可能に構成した請求項1記載の放射性長尺
    物の水中レーザ切断装置。
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