JP2003156405A - 非球面レンズの偏心測定方法及び偏心測定装置 - Google Patents

非球面レンズの偏心測定方法及び偏心測定装置

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JP2003156405A JP2001355134A JP2001355134A JP2003156405A JP 2003156405 A JP2003156405 A JP 2003156405A JP 2001355134 A JP2001355134 A JP 2001355134A JP 2001355134 A JP2001355134 A JP 2001355134A JP 2003156405 A JP2003156405 A JP 2003156405A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易かつ高精度に非球面レンズの非球面偏心
量及びその方向の測定方法及び測定装置を提供するこ
と。 【解決手段】 被検レンズ1を保持する為のレンズ受け
部3と、このレンズ受け部を回転自在に構成された回転
レンズ支持部材4と、この回転レンズ支持部材の回転軸9
に対する該被検レンズの両面の近軸曲率中心の偏心量と
方向を検出する為の近軸偏心測定部5と、被検面の形状
を検出する為の被検面形状測定部(変位センサ部)6と、
該被検レンズの回転角を検出する為の回転角測定部7
と、該被検レンズを回転させてその被検面形状測定部で
測定して得たデータと被検面の設計式とを対比させ、両
者の差が最も小さくなる相対的なシフト量及びチルト量
を求め、該シフト量及びチルト量からその回転軸に対す
る面頂の位置を計算し、該面頂の位置とその近軸偏心測
定部で測定した該被検レンズ両面の近軸曲率中心の偏心
量及び方向とから、該被検レンズの光軸に対する非球面
軸の傾き量と方向とを算出する演算部8とを備えた非球
面レンズの偏心測定装置を構成実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両面非球面レンズ
及び片面非球面レンズの双方を含む非球面レンズの非球
面軸の傾きを測定する為の非球面レンズの偏心測定装置
及びその偏心測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】非球面レンズがもつ偏心を検査する為の
測定技術としては、近年、例えば特開平7-15928
3号公報にその非球面レンズ用の偏心測定装置とその偏
心測定方法が開示されている。この従来の非球面レンズ
偏心測定方法を図8(a)〜(e)で説明し、これを実現する
為の従来の非球面レンズ偏心測定装置の概要について図
9に基づき説明する。まず図8(a)に、両面に非球面を
もったレンズを例示する。被検レンズとしてのこの非球
面レンズの実線で示す両面の非球面1b,1aは、仮想線1
a’,1b’で示す近軸球面を基準として設計された面で
ある。近軸球面1a’,1b’の曲率中心1ob,1oaを結ぶ線
hが非球面レンズ1の光軸となる。また、例示のような
両面が非球面のレンズでは、非球面1bの頂点(面頂)1tb
と、近軸球面1b’の曲率中心1obとを結ぶ非球面軸ibと
共に、非球面1aの頂点(面頂)1taと、近軸球面1a’の曲
率中心1oaとを結ぶ非球面軸iaとの2つの非球面軸が存
在する。この非球面レンズが設計どおりに製作されてい
れば、これら3つの軸は完全に一致するが、実際にはそ
のようなレンズを製作することは困難である。
【0003】図8(a)の如く二つの非球面軸ia、ibと光
軸hとがずれた状態では、非球面1bと1aは理想状態から
傾いており、光軸hと非球面軸iaとibはそれぞれ角度ε
aとεbとを成して交差している。この角度εbが非球面1
bの非球面偏心量であり、角度εaが非球面1aの非球面偏
心量である。そして、図8(c),(d)のグラフに表わすよ
うに光軸を基準として、原点から非球面面頂(非球面の
頂点)への方向が非球面偏心の方向である(即ち、受け
面1aの非球面偏心の方向はθεa、受け面の反対面1bの
非球面偏心の方向はθεbとなる)。非球面レンズを製
作した場合、出来上がったレンズの評価をする為には、
まずこの非球面偏心量と方向を測定してから、その後
に、製品の評価及び、型修正などを行なう必要がある。
【0004】一方、図8(b)に、片面のみが非球面の場
合の非球面レンズを例示する。非球面1bは仮想線1b’で
示す近軸球面を基準として設計された面である。非球面
1bの近軸曲率中心1obと球面1aの曲率中心1oaとを結ぶ線
hが非球面レンズ1の光軸となる。このような非球面レ
ンズの場合には、非球面1bの頂点1tbと近軸球面1b’の
曲率中心1obとを結ぶ非球面軸ibが一本定義される。こ
の非球面レンズが設計どおりに製作されていれば、光軸
hと非球面軸ibは完全に一致するが、実際にはそのよう
なレンズを製作することは困難である。図8(b)に示す
如くに非球面1bは理想状態から傾いており、光軸hと非
球面軸ibは角度εbで交差している。この角度εbが非球
面1bの非球面偏心量であり、図8(e)のグラフに表わす
ように光軸を基準として、原点から非球面面頂への方向
が非球面偏心の方向θεbである。よって、片面のみ非
球面の場合にはこの非球面偏心量εb及び方向θεbに基
づいてレンズの評価及び型修正などを行なう必要があ
る。
【0005】図9には、特開平7-159283号公報
に記載された非球面レンズ用の偏心測定装置100が開示
されている。この偏心測定装置100は、両面共に非球面
である被検レンズ101を保持する手段102と、この保持手
段102を該被検レンズの光軸とほぼ重なる回転軸回りに
回転する駆動手段103と、該被検レンズの回転原点位置
を検知する手段104と、該被検レンズに回転軸方向から
光を照射する光源105と、該被検レンズから反射された
光のスポット像を結像する光学系107と、この光学系の
結像位置に設けられスポット像の位置を検知する手段10
8と、該被検レンズの両面の光軸方向の変位を測定する
二つの変位測定手段109,110と、前記スポット像位置検
知手段108、回転原点位置検知手段104、及び各変位測定
手段109,110からのデータを受けて非球面軸の偏心方向
及び偏心量を算出する演算手段112とを有した構成を特
徴としている。さらに、前記演算手段112の指示により
該被検レンズをその光軸kとほぼ直交する方向に移動さ
せるアクチュエータ111を設けた構成とすることが望ま
しいとも示唆されている。
【0006】また上述の従来技術は、次のような第一、
第二、第三の従来測定方法によって非球面偏心測定を行
なうことを教示している。すなわち、第一の従来測定方
法では、前記保持手段102が前記回転軸kとほぼ平行な
軸を有する中空円筒形状の保持部を有し、当該円筒の直
径が前記非球面レンズのほぼ球面と見なせる近軸領域の
直径より大きくない構成にしたり、或いは、前記中空円
筒形状の保持部が薄肉円筒から成る構成や、ナイフエッ
ジ状を成す該被検レンズ101との接触縁を有するような
構成として実施された。上記第一の従来測定方法は、両
面共非球面である被検レンズ101を受け面101aで保持
し、この被検レンズ101を受け面101aの非球面軸回りに
回転させる。そして、該被検レンズに回転軸方向から光
を照射してその被検レンズ101の受け面の反対面101bか
らの反射光を光学系の結像面にスポット像として結像さ
せ、当該スポット像の位置と被検レンズ101が回転する
ときに当該スポット像が描く円の大きさとから受け面10
1aの非球面軸とレンズ光軸との偏心方向及び偏心量を求
め、この偏心量からその偏心に基づく受け面の反対面10
1bに関する回転軸方向の変位を算出値とし、受け面の反
対面101bの回転軸方向の変位を実測する。そして、この
実測値から上記算出値を引算して、受け面の反対面101b
に関する非球面軸のレンズ光軸に対する偏心量及び偏心
方向を求めるという特徴をもっている。
【0007】第二の従来測定方法としては、被検レンズ
101を受け面101aの前記回転に伴う回転軸方向の変位を
測定し、この変位が0になるように被検レンズ101を回
転軸とほぼ直交する方向に移動してその受け面101aの非
球面軸と回転軸とを一致させるような構成や、或いはま
た、この被検レンズ101を前記回転軸kとほぼ直交する
方向に移動するアクチュエータ111を設け、その受け面1
01aの変位についてアクチュエータ111を変位量に応じて
フィードバック駆動するような構成にしてもよいと示唆
している。さらに第三の従来測定方法としては、両面共
非球面である被検レンズ101を受け面101aで保持し、こ
の受け面の反対面101bの近軸曲率中心を通る軸を中心に
して被検レンズ101を回転させる。そしてこの被検レン
ズ101に回転軸方向から光を照射し、被検レンズ101のそ
の受け面101aからの反射光を光学系の結像面にスポット
像として結像させる。当該スポット像の位置と、被検レ
ンズ101が回転するときに当該スポット像が描く円の大
きさとから、その回転軸と被検レンズ101の光軸kとの
偏心方向及び偏心量を求めるという方法と構成や、或い
は、その回転軸と被検レンズ101の光軸との偏心量か
ら、当該偏心に基づく被検レンズ101両面の回転軸方向
の変位を算出し、該被検レンズ両面の回転軸方向の変位
を実測し、得られた各実測値から算出値を差し引くこと
で両非球面軸のレンズ光軸に対する偏心量及び偏心方向
を求めるという方法と構成も示唆している。このような
従来技術により、被検レンズがもつ非球面の非球面軸の
光軸に対する偏心量と偏心方向を測定することができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術においては、以下の理由により高精度にて測
定を行なうのが困難である。すなわち、上記第一の従来
測定方法では、被検レンズの非球面を受ける際に、保持
する部分の径を小さくし、近軸領域でその面を受けるこ
とにより、該被検レンズを傾けても曲率中心がずれない
ことが前提であるが、近軸球面に対する非球面との差が
どの程度までを近軸領域と見なせるかについては明確に
されていない。実際には被検レンズを傾けることによ
り、曲率中心は回転軸からずれる場合も考えられ、しか
もそのずれが大きくなるに従い、非球面軸偏心測定結果
への誤差は大きくなる。また、被検レンズを傾けた際に
発生する曲率中心のずれを小さくする為には、その被検
レンズを受ける面の真円度を測定したい精度に応じた高
い精度で加工を行なう必要があるが、その精度は被検レ
ンズを受ける部分の口径が小径になればなる程、それを
達成するのは困難になる。
【0009】上記第二の従来測定方法では、受け面の回
転に伴う回転軸方向の変位を測定し、この変位が0にな
るように該被検レンズを回転軸とほぼ直交する方向に移
動して受け面の非球面軸と回転軸とを一致させている。
このように一致させる事は、実際の場合では、変位量に
は測定系のノイズや被検面の凹凸等の影響などのため
に、変位量が0になることはなく、非常に困難な作業で
ある。ここで、所定の変位量以下を0と見なす処理を行
なうことで、非球面軸と回転軸が一致したと見なすこと
も可能であるが、その量を大きくすれば調整は簡単にな
るが、測定誤差が大きくなる。反対にその量を小さくす
れば測定誤差は小さくなるが、調整は困難になってしま
う。また、上記第三の従来測定方法では、受け面の反対
面101bの近軸曲率中心を通る軸を中心に被検レンズ101
を回転させて、受け面101aからの反射光のスポット像が
描く円の大きさとから回転軸と被検レンズ101の光軸k
との偏心方向及び偏心量を求めるとある。しかし、明言
されてはいないが、この場合も、被検レンズの受け面の
反対面101bの近軸曲率中心を回転軸に完全に一致させる
という作業が必要になる。但し、完全に一致させること
は近軸曲率中心測定系の分解能や調整系の分解能等の影
響により非常に困難であり、0.5μm程度はその差が
残ってしまう。スポット像が描く円の所定量以下を0と
見なす処理を行なうことにより、近軸曲率中心と回転軸
が一致したと見なすことも可能である。しかし、その量
を大きく設定すれば調整は簡単になるが、測定誤差が大
きくなり、反対に小さくすれば測定誤差は小さくなる
が、調整が困難になってしまう。上述の従来方法におい
ては、その調整残差は無視して取り扱う事になるので、
受け面側の近軸曲率中心位置算出の際に誤差となってし
まい、これが測定精度の低下を招いてしまう。
【0010】このように従来の測定方法では、被検レン
ズとしての非球面レンズの非球面軸と回転軸が一致した
という設置状態の仮定と前提のもとに、そのレンズ設置
状態で測定を始める方式のものであった。また、非球面
レンズとしての光軸hと、その非球面レンズの非球面軸i
bが完全には一致していない事から生ずるその非球面軸
のレンズ光軸に対する偏心量及び偏心方向を求める際に
は、その非球面レンズに関する面頂位置の算出(チルト
量、シフト量の算出に基づく演算)は特に行われず、そ
の面頂を通るはずの軸(非球面軸)のずれについての再確
認は求められていなかった。それ故に適宜な調整もされ
ないので、その結果として、自ずと測定精度の向上に限
界があった。
【0011】そこで、本発明は上述した従来の問題点に
鑑みてなされたもので、本発明の目的は、容易にかつ高
精度に非球面レンズの非球面偏心量及びその方向の測定
方法及びそれを実現する為の測定装置を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成する為、本発明では次のような手段を講じている。
即ち第1の態様によれば、被検レンズを保持する為のレ
ンズ受け部と、このレンズ受け部を回転自在に構成され
た回転レンズ支持部材と、この回転レンズ支持部材の回
転軸に対する該被検レンズの両面の近軸曲率中心の偏心
量と方向を検出する為の近軸偏心測定手段と、被検面の
形状を検出する為の被検面形状測定手段と、該被検レン
ズの回転角を検出する為の回転角測定手段と、該被検レ
ンズを回転させて前記被検面形状測定手段で測定して得
たデータと被検面の設計式とを対比させ、両者の差が最
も小さくなる相対的なシフト量及びチルト量を求め、該
シフト量及びチルト量から前記回転軸に対する面頂の位
置を計算し、該面頂の位置と前記近軸偏心測定手段で測
定した該被検レンズ両面の近軸曲率中心の偏心量及び方
向とから、該被検レンズの光軸に対する非球面軸の傾き
量と方向とを算出する演算手段と、を備えた非球面レン
ズの偏心測定装置を提案する。
【0013】また第2の態様によれば、被検レンズ両面
の近軸曲率中心の偏心量を検出する近軸偏心測定手段
と、該被検レンズの被検面の形状を検出する被検面形状
測定手段と、該被検レンズの回転角を検出する為の回転
角測定手段とを備えた偏心測定装置における非球面レン
ズの偏心測定方法において、前記近軸偏心測定手段によ
り回転軸に対する被検レンズ両面の近軸曲率中心の偏心
量及び方向を検出する近軸曲率中心検出工程と、前記近
軸偏心測定手段により前記被検面の形状を測定する形状
測定工程と、測定した被検面形状と所定の設計式を対比
させ、両者の差が最も小さくなる被検面形状の面頂の位
置を計算する第一の演算工程と、前記被検レンズ両面の
近軸曲率中心の偏心量及び方向と前記面頂の位置とから
非球面レンズの偏心を求める第二の演算工程と、を有す
ることを特徴とする非球面レンズの偏心測定方法を提案
する。なお、ここで云う非球面レンズは、両面非球面レ
ンズ及び片面非球面レンズの両者を含むものとする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明についての実施形態
を挙げ、図1〜図4に基づき説明する。(第1実施形
態)図1は、本発明の第1実施形態としての非球面レン
ズの偏心測定装置を示し、図2及び図3は、非球面偏心
値を求める際の考え方を詳しく図解で示している。図4
は、非球面レンズの偏心測定方法に関係する演算手順を
流れ図で示している。図1において、非球面レンズの偏
心測定装置2は、測定対象の被検レンズ1を回転自在に
保持する被検レンズ受け部3と、被検レンズ受け部3を回
転させる為の回転レンズ支持部材4と、回転レンズ支持
部材4の回転軸9に対する被検レンズ1の両面にある被検
面1a及び1bの近軸曲率中心の偏心量を検出する為の近軸
偏心測定部5と、回転軸9に対するレンズ受け面の反対面
1bにおける非球面軸の傾き角を検出する為の被検面形状
測定部(変位センサ部)6と、回転軸9の回転角を検出する
為の回転角測定部7と、近軸偏心測定部5、被検面形状測
定部(変位センサ部)6及び回転角測定部7の各々の測定値
を演算する演算部8とにより構成されている。
【0015】鉛直断面でここに図示した被検レンズ受け
部3上に載置された被検レンズ1とその受け部となる接触
部(内径、外径エッジ)3a、3bは、回転レンズ支持部材4
の回転軸9に対してほぼ同心加工されている。この回転
レンズ支持部材4の上面には被検レンズ受け部3が設置さ
れ、被検レンズ受け部3の上端面にある内径側の内径エ
ッジ3aまたは外径側の外径エッジ3bにて被検レンズ1を
受けるようになっている。内径エッジ3a及び外径エッジ
3bは回転軸9に対して同心加工されてあるので、内外径
それぞれのエッジ3a、3bの中心は回転軸9上にある。
【0016】なお、ここで測定対象となる被検レンズ1
は、両面に非球面がある非球面レンズである。そして、
10で示す線は非球面軸の検出軸、1oaで示す点は被検レ
ンズ1の受け面側の近軸曲率中心、1obで示す点は被検レ
ンズ1の受け面の反対面の近軸曲率中心である。また、
近軸偏心測定部5は、被検レンズ1の上面にその光学軸を
回転レンズ支持部材4の回転軸9と同軸に設置されてい
る。
【0017】図1には詳しくは示していないが、近軸偏
心測定部5の内部には、光源と光学系と撮像素子とを有
し、更に、光軸に沿った光束を光源及び撮像素子の二方
向に振り分ける為のミラー又はプリズム等から成る光路
切替手段を備えている。ランプ等の光源から照射された
光束は上記光学系により被検レンズ1の被検面の近軸曲
率中心に集光するような光束を照射する。近軸偏心測定
部5の内部に設けられた光学系は、その被検レンズ1の被
検面の曲率に応じて照射する光束の集光点を可変とする
ように、その光学系を構成する一部のレンズ群が移動及
び切替え可能な構成となっている。
【0018】近軸偏心測定部5から照射され被検面で反
射した光束は、同じ光路を戻り近軸偏心測定部5に入射
し、光路内に存在する光路切替手段により折り曲げられ
て、撮像素子上に結像し、スポット状の像を結ぶ。被検
面に全く偏心が無い場合(即ち設計上の理想形態)に
は、被検レンズ1を回転させながらその被検面に照射し
た光束の反射光を撮像素子で観察しても、スポットは
「振れ回り」を生じない。実際、被検面が回転軸に対し
て偏心がある場合においては、被検レンズ1を回転しな
がらその反射光を観察すると、偏心量に応じた半径にて
「振れ回り」としてスポットが回転するのを近軸偏心測
定部5内の撮像素子にて観察できる。よって、このスポ
ットの半径及び被検レンズの原点状態におけるスポット
の回転中心からの方向により、被検面の偏心量及び偏心
方向を検出することが可能である。
【0019】具体的には、近軸偏心測定部5と回転角測
定部7からの出力信号を演算部8に入力することにより、
被検レンズ1を回転させた時の角度変化に対する被検面
の近軸曲率中心の撮像素子上の位置変化の測定を行なっ
て、その被検面の近軸曲率中心の偏心量及び偏心方向を
算出して検出できる(参照:図4のS10)。被検面形
状測定部(変位センサ部)6は、被検レンズ1の回転に伴う
受け面の反対面1bの検出軸10方向の変位量を検出する。
図1にはその詳細な構成は図示していないが、レーザ光
源と干渉光学系とファイバから成り、ファイバ出射端面
から被検面に照射された光束は再度ファイバから被検面
形状測定部(変位センサ部)6に入射され、変位の変化に
より干渉縞が変化する。その干渉縞の変化を受光センサ
で捉えて変位量を検出する。
【0020】また、回転レンズ支持部材4の回転軸9上に
被検面形状測定部(変位センサ部)6の回転移動の支点が
在り、それを中心として被検レンズ1の受け面の反対面1
bの測定点の法線に検出軸10を一致するように調整可能
であり、支点位置の高さは被検レンズ1に応じて回転軸9
上で移動することが可能に構成されている。また、被検
面形状測定部(変位センサ部)6自身も、その検出軸10の
方向に高さを被検レンズ1に応じて変更可能となってい
る。被検面形状測定部(変位センサ部)6と回転角測定部7
からの出力信号を演算部8に入力することにより、被検
レンズ1を回転させたときの角度変化に対する検出軸10
方向の高さ変化の測定を行なえる。尚、本発明のこの第
1実施形態においては、レンズ両面が凸状の非球面形状
から成る被検レンズ1について説明してあるが、レンズ
の両面または片面が凹状の非球面または球面の被検レン
ズであっても同様に適応可能であることは云うまでもな
い。
【0021】さらに具体的に、上述した非球面レンズの
偏心測定の方法について説明する。上記構成の偏心測定
装置において、被検レンズ1を被検レンズ受け部3にて
支持しつつ回転レンズ支持部材4にて回転させながら調
心を行なう。被検レンズ1の受け面1aの曲率中心1oaは受
け面1aが球面の場合には、理論的には常に回転軸9の軸
線上となるように調心される。ただし、受け面1aが非球
面の場合には図1に例示のように、レンズ受け部3の内
径エッジ3aが受け面1aの面頂から等距離にある場合には
近軸曲率中心1oaは回転軸9上に存在するが、その関係が
成り立たない場合には、近軸曲率中心1oaは回転軸9の軸
線上には存在しない。
【0022】そこで、被検レンズ1を回転レンズ支持部
材4で回転させながら、近軸偏心測定部5を介して受け面
の反対面1bの近軸曲率中心1obの回転軸9に対する偏心量
を検出し、この偏心量が概略0となるように被検レンズ
1の位置調整(偏心調整)を行なう。ここでの偏心調整で
は厳密に近軸曲率中心1obを回転軸9に一致させる必要は
ないが、受け面1aの近軸曲率中心1oaの偏心量を測定す
るときに近軸領域で計算を行なうので、この受け面1aの
反対面1bの偏心量が小さい方が検出精度は高くなる。回
転レンズ支持部材4には回転角測定部7が接続されてお
り、その測定した回転角度値により被検レンズ1の回転
方向の基準を設定し、近軸曲率中心の偏心方向を測定す
る。
【0023】被検レンズ1の受け面の反対面1bの「概略
心出し調整」が完了した後、被検レンズ1の受け面1aの
近軸曲率中心1oaを近軸偏心測定部5により、先程と同様
に回転軸9に対する偏心量と偏心方向を検出する。ただ
しこの場合においては、受け面の反対面1bを通して受け
面1aの近軸曲率中心1oaを観察している故に、近軸偏心
測定部5と被検面の間の面の偏心量と方向との影響を考
慮して計算しなければならない。その計算方法について
は特公昭51-9620号公報にも開示しているよう
に、偏心量を測定する面よりも前方にある面の偏心量が
既知であれば、両面の近軸曲率、肉厚、屈折率などの該
被検レンズの設計データを用いて計算可能であり、この
計算方法により、受け面1aの偏心量δa及び方向θaを算
出可能である。以上のように、近軸偏心測定部5と回転
角測定部7の出力結果を用いれば、演算部8によって、受
け面1a及び受け面の反対面1bの近軸曲率中心の偏心量δ
a、δb及び偏心方向θa、θbを算出することが可能であ
る(詳細後述)。
【0024】次に、図2(a)〜(g)を参照して非球面の偏
心値を求める方法を説明する。図2(a)は、前述した両
面の近軸曲率中心1oa,1obと非球面面頂1ta,1tbの位置を
xyzの三次元の関係で示し、図2(b),(c)は、xz,
yz平面で示し、図2(d)及び(g)は、近軸曲率中心1oa,
1obの位置をxy平面で示し、図2(e),(f)は、非球面面
頂1tb,1taの位置をxy平面で示す。
【0025】図2(d)及び(g)に示すように、近軸曲率中
心1oa,1obの偏心量及び偏心方向より被検レンズ1が回
転原点位置に在るときの近軸曲率球心位置をxy平面に
おける値に換算することが可能である。すなわち、受け
面1aの近軸曲率中心1oaの位置は図2(d)に示すように、
次式で表わせる。
【0026】
【数1】
【0027】この受け面1aの反対面1bの近軸曲率中心位
置は図2(g)に示すように、
【数2】 という換算式を用いて演算部8で求める。
【0028】つづいて、変位センサ部6を被検レンズ1の
被検面1bに応じてその検出軸10の角度を被検面1bの法線
に一致させ、変位センサ部6の検出軸10方向の高さも被
検レンズ1の被検面1bに応じて調整する。その状態で被
検レンズ1を回転レンズ支持部材4により回転させて、検
出軸10方向の高さの変化を、回転角測定部7により被検
レンズ1の角度変化を出力し、両者を演算部8に入力す
る。演算部8では、被検面形状測定部(変位センサ部)6の
検出値を回転レンズ支持部材4の回転軸9の方向に変換す
る。
【0029】被検面形状測定部(変位センサ部)6の検出
軸10の角度の支点位置と被検レンズ1の位置関係より、
図1に示す測定半径rが算出される。この測定半径rと回
転角測定部7の情報と被検面形状測定部(変位センサ部)6
の出力を回転軸9方向に分解した情報より、x,y,z
座標の三次元座標データに換算する。測定部の出力信号
に基づくこの三次元座標データと該被検面1bの設計上の
式(設計式)を対比させる(参照:図4のS20)。こ
の時に被検面形状測定部(変位センサ部)6の検出軸10
は、回転軸9に対して傾いた構成となっているので、設
計式との比較を行なう為には、回転軸方向の変位への変
換を行なう必要がある。
【0030】
【数3】
【0031】回転軸9からrだけ離れたポイントで非球面
軸検出を行なう場合には、(5)式で示される高さ方向の
情報を、次式により、x,yに分離して設計式と比較を
行なう。ここでは、各測定ポイントに対する回転角測定
部7の出力をθrotとする。
【数4】
【0032】なお、図1では検出軸10が回転軸9に対し
て傾いた場合を例示しているが、この傾きθは0度、即
ち回転軸9に対して平行な状態で、被検面形状測定部(変
位センサ部)6の検出軸10を構成しても上記と同様な計算
が成り立つ。
【0033】上述した三次元座標データと設計式とを比
較する具体的方法としては、例えば、測定三次元データ
を被検面1bの設計式上でシフトまたはチルトさせて、両
者の差が最も小さくなるように調整を行なえばよい。即
ち、シフト量として(1),(2)式で与えられる量をそれぞ
れx,y別に代入し、x方向とy方向のシフトを固定
し、球心位置を中心としてx方向とy方向にチルトおよ
びz方向にシフトさせて、両者の差が最小となる状態を
検出する。
【0034】その後、測定三次元データのチルト量およ
びシフト量より逆算すれば、回転軸9に対する受け面の
反対面1bの非球面面頂のxy平面における移動量1tbを
求めることができる(参照:図4のS30)。図3
(a),(b)を参照して、上記チルト量およびシフト量につ
いて説明すると、図3(a),(b)で例示のように、上記計
算で求めたx方向のチルト量をAbx,y方向のチルト量
をAbyとすると、非球面面頂のシフト量1tbxおよび1tby
は次式で求められる。
【数5】
【0035】さらに演算部8は、被検レンズ1の両面の近
軸曲率中心位置と被検面1bの面頂位置とのデータによ
り、被検面1bの非球面偏心量εb及びその方向θεbを算
出する(参照:図4のS40)。この算出方法を図2
(a)〜(g)を用いて、その手順を詳しく説明する。第1の
ステップとして、受け面1aの近軸曲率中心位置1oaと、
受け面の反対面1bの近軸曲率中心値1obを図2(d)及び
(g)に示すようにそれぞれx、yの値に分解する。それ
ぞれの数値は(1)〜(4)式と同様な式にて得られる。
【0036】第2のステップとして、両面の近軸曲率中
心偏心量を考慮して、図2(a)におけるz軸上での1oaか
ら1obまでの高さZoを算出する。この高さZoは次式によ
る。
【数6】
【0037】第3のステップとして、受け面の反対面1b
の面頂シフト量と受け面の偏心量とを考慮して、図2
(a)におけるz軸上での1obから1tbまでの高さZbを算出す
る。また、高さZbは次式による。
【数7】
【0038】以降のステップにおいては、xz平面とyz平
面に分けて計算を行なうことになる。ここでは一例とし
て先にxz平面上での計算を行ない、その後にyz平面の計
算を行なうものとするが、説明の便宜上でそのように行
なうのであって、yz平面を先に計算してもよいし、各ス
テップにおいてxz平面とyz平面を交互に計算を行なって
もよい。
【0039】第4のステップとして、xz平面でのz軸に
対する非球面軸rbxと光軸1oax−1obxの傾きとから非球
面軸偏心のx成分εbxを算出する。図3(a)に示すように
x成分εbxは次式による。
【数8】
【0040】第5のステップとして、xz平面上で非球面
面頂1tbxから光軸1oax−1obxに垂線を下ろし、その長さ
Lbxを算出する。図3(a)に示すようにLbxは次式によ
る。
【数9】
【0041】上記第4と第5のステップをyz平面にも適
用し、yz平面上で非球面面頂1tbyから光軸1oay−1obyに
垂線を下ろし、その長さLbyを算出する。図3(b)に示す
ようにLbyは次式による。
【数10】
【0042】第6のステップとして、光軸1oa−1obに対
する非球面軸rbの傾き、即ち非球面偏心量εbを算出す
る。εbは図3(a),(b)に示すように次式による。
【数11】
【0043】第7のステップとして、光軸1oa−1obに対
する非球面軸rbの偏心方向θbを算出する。θbは光軸に
対して非球面面頂が図3(a),(b)に示すようにx方向に
Lbx、y方向にLbyだけ離れていることより次式による。
【数12】
【0044】上記のステップにより、光軸1oa−1obに対
する受け面の反対面1bの非球面偏心量及び方向を正確に
求めることができる。被検レンズ1を被検レンズ受け部3
上でレンズの回転位置を変えずに上下を反転させて設置
し、同様の検出及び演算を行なえば、上述で求めた面の
反対面の非球面偏心量εa及びその方向θaを正確に求め
ることができる。ただし被検レンズ1を反転しているの
で、偏心方向については反転させる方向により、x方向
もしくはy方向の正負が反転し、設計式については、高
さ方向が反転する。
【0045】(効果A)このように第1実施形態では、
例えばレンズの両面が非球面の場合、近軸偏心測定部5
により被検レンズ1の受け面1a及び受け面の反対面1bの
近軸曲率中心位置の測定を行なうので、受け面1aが非球
面であり、受け面の反対面1bの心出し調整時に受け面1a
の近軸曲率中心が回転軸9からずれたとしても、測定値
から被検レンズ1光軸を定義し直すことで正確な測定が
可能となる。尚、被検レンズ1を受ける被検レンズ受け
部3の受け面も近軸領域である必要がないので、その寸
法は加工精度の確保しやすい直径でよい。また、受け面
1aの近軸曲率中心1oaが正確に回転軸9に一致している必
要が無いので、被検レンズ受け部3の回転軸9に対する同
心度は厳密でなくても高精度の測定が可能となる。
【0046】近軸偏心測定部5により上記受け面1aの反
対面1bと受け面1aの近軸曲率中心を検出し、非球面軸検
出部6によりそのレンズの被検面の非球面の面頂位置を
検出しているので、非球面偏心の定義に従った高精度な
測定が可能となる。被検レンズ1を反転させて両面の非
球面偏心量を求めた場合でも、評価の基準が近軸曲率中
心を結んだ光軸である故に、被検レンズ1を反転させて
姿勢が変化しても、両面の近軸曲率中心とレンズとの位
置関係は1対1で決定できるので、正確に評価の基準を
統一しての高精度測定が可能となる。また、被検レンズ
の外径等のその他の部位や、被検レンズ固定用治具等の
ある基準面を基準として評価を行なう「反転測定評価」
と比較しても、最小箇所の測定評価で可能であり、レン
ズ以外に基準を設けなくてよいという利点がある。
【0047】なお、ここまでは、レンズの両面が非球面
である被検レンズについて説明してきたが、次に説明す
るような片面が非球面である場合でも、同様にして非球
面偏心量及び方向を求めることができる。この場合に
は、図1に例示した構成において、まず被検レンズ1の
球面が受け面1a側となるように被検レンズ受け部3に設
置する。
【0048】片面だけが非球面であるこの被検レンズ1
を被検レンズ受け部3にて支持しつつ、回転レンズ支持
部材4にて回転させながら受け面1aの反対面1bの近軸曲
率がほぼ回転軸9に一致するよう調心を行なうと、被検
レンズ1の球面である受け面1aの曲率中心1oaは理論的に
は常に回転軸9の軸線上となるように調心されるが、受
け面1aの面精度や被検レンズ受け部3の被検レンズ1との
接触部3bの真円度や回転軸9に対する同軸度の不足によ
り、曲率中心1oaが回転軸9と一致しなくなる場合が生ず
る。
【0049】被検レンズ1を回転レンズ支持部材4で回転
させながら、近軸偏心測定部5を介して受け面の反対面1
bの近軸曲率中心1obの回転軸9に対する偏心量を検出
し、この偏心量が概略0となるように被検レンズ1の位
置調整を行なう。ここでの偏心調整では厳密に近軸曲率
中心1obを回転軸9に一致させる必要はないが、受け面1a
の曲率中心1oaの偏心量を測定するときに、受け面の反
対面1bの偏心量が小さい方が、検出精度が高くなる故に
ここで行なう。
【0050】回転レンズ支持部材4には回転角測定部7が
接続されており、その値により被検レンズ1の回転方向
の基準を設定し、近軸曲率中心の偏心方向を測定する。
被検レンズ1の受け面の反対面1bの概略心出し調整が完
了した後、被検レンズ1の受け面1aの曲率中心1oaを近軸
偏心測定部5により先程と同様に回転軸9に対する偏心量
と偏心方向を検出する。ただし、この場合においては、
受け面の反対面1bを通して受け面1aの曲率中心1oaを観
察している故に、近軸偏心測定部5と被検面との間の面
の偏心量と方向の影響を考慮しなければならないが、そ
の計算方法については特公昭51-9620号公報にも
記載されているように、偏心量を測定する面よりもその
前にある面の偏心量が既知であれば、両面の近軸曲率、
肉厚、屈折率の被検レンズの設計データを用いて計算可
能であり、その方法により受け面1aの偏心量δa及び方
向θaを算出可能である。このように、近軸偏心測定部5
と回転角測定部7の出力結果を用いて、受け面1aの曲率
中心の偏心量δa、及び偏心方向θa、受け面の反対面1b
の近軸曲率中心の偏心量δb及び偏心方向θbを、演算部
8によって算出可能である。
【0051】図2(d)及び(g)に示すように、近軸曲率中
心または曲率中心の偏心量及び偏心方向より被検レンズ
1が回転原点位置にあるときの近軸曲率球心位置または
曲率中心位置を、xy平面における値に換算することが
可能であり、受け面1aの曲率中心位置は図2(d)に示す
ように、次式で表わせる。
【数13】
【0052】受け面の反対面1bの近軸曲率中心位置は図
2(g)に示すように、次の換算式を用いて演算部8で求め
る。
【数14】
【0053】つづいて、変位センサ部6を被検レンズ1の
被検面1bに応じてその検出軸10の角度を被検面1bの法線
に一致させ、変位センサ部6の検出軸10方向の高さも被
検レンズ1の被検面1bに応じて調整する。その状態で被
検レンズ1を回転レンズ支持部材4により回転させて、検
出軸10方向の高さの変化を、回転角測定部7により被検
レンズ1の角度変化を出力し、両者を演算部8に入力す
る。演算部8では、被検面形状測定部(変位センサ部)6の
検出値を回転レンズ支持部材4の回転軸9の方向に変換す
る。
【0054】被検面形状測定部(変位センサ部)6の検出
軸10の角度の支点位置と被検レンズ1の位置関係より、
図示の測定半径rが算出される。この測定半径rと回転角
測定部7の情報と被検面形状測定部(変位センサ部)6の出
力を回転軸9方向に分解した情報より、x,y,z座標
の三次元座標データに換算する。この測定三次元座標デ
ータと被検面1bの設計式を対比させる。この時、被検面
形状測定部(変位センサ部)6の検出軸10は、回転軸9に対
して傾いた構成となっているので、設計式との比較を行
なう為には、回転軸方向の変位への変換を行なう必要が
ある。
【0055】
【数15】
【0056】回転軸9からrだけ離れたポイントで非球面
軸検出を行なう場合には、(5)式で示される高さ方向の
情報を、次式により、x,yに分離して設計式と比較を
行なう。ここでは、各測定ポイントに対する回転角測定
部7の出力をθrotとして表わす。
【0057】
【数16】
【0058】図1では検出軸10が回転軸9に対して、傾
いた構成としているが、この傾きθは0度、即ち回転軸
9に対して平行な状態で、被検面形状測定部(変位センサ
部)6の検出軸10を構成しても同様な計算が成り立つ。三
次元座標データと設計式とを比較する方法としては、例
えば測定三次元データを被検面1bの設計式上でシフト、
チルトさせて両者の差が最も小さくなるように行なえば
よい。シフト量として(1),(2)式で与えられる量を代入
し、x方向とy方向のシフトを固定し、球心位置を中心
としてx方向とy方向にチルトおよびz方向にシフトさ
せて両者の差が最小となる状態を検出する。
【0059】測定三次元データのチルト量およびシフト
量より逆算すれば回転軸9に対する受け面の反対面1bの
非球面面頂のxy平面における移動量1tbを求めること
ができる。図3(a),(b)で示すように、計算で求めたx
方向のチルト量をAbx,y方向のチルト量をAbyとする
と、非球面面頂のシフト量1tbxおよび1tbyは次式で求め
られる。
【数17】
【0060】次に、演算部8によって、被検レンズ1の近
軸曲率中心位置及び曲率中心位置と被検面1bの面頂位置
とにより被検面1bの非球面偏心量εb及びその方向θεb
を算出する。
【0061】その算出方法について図2(a)〜(g)を用い
て説明する。ここでは、被検レンズ1は受け面の反対面1
bのみが非球面であるので、図2(a),(b),(c),(f)に
示す受け面1a側の非球面面頂1taは存在しない。
【0062】第1のステップとして、受け面1aの曲率中
心位置1oaと受け面の反対面1bの近軸曲率中心値1obを図
2(d)及び(g)に示すようにそれぞれx、yの値に分解す
る。それぞれの数値は(1)式から(4)式と同様な式にて得
られる。第2のステップとして、近軸曲率中心偏心量と
曲率中心偏心量とを考慮して、図2(a)におけるz軸上で
の1oaから1obまでの高さZoを算出する。この高さZoは次
式による。
【数18】
【0063】第3のステップとして、受け面の反対面1b
の面頂シフト量と受け面の偏心量とを考慮して、図2
(a)におけるz軸上での1obから1tbまでの高さZbを算出す
る。この高さzbは次式による。
【数19】
【0064】以降のステップにおいては、xz平面とyz平
面に分けて計算を行なうことになる。ここでは一例とし
て先にxz平面上での計算を行ない、その後にyz平面の計
算を行なうものとするが、説明の便宜上でそのように行
なうのであり、yz平面を先に計算してもよいし、各ステ
ップにおいてxz平面とyz平面を交互に計算を行なっても
よい。
【0065】第4のステップとして、xz平面でのz軸に
対する非球面軸rbxと光軸1oax−1obxの傾きとから非球
面軸偏心のx成分εbxを算出する。図3(a)に示すように
εbxは次式による。
【数20】
【0066】第5のステップとして、xz平面上で非球面
面頂1tbxから光軸1oax−1obxに垂線を下ろし、その長さ
Lbxを算出する。図3(a)に示すようにLbxは次式によ
る。
【数21】
【0067】上記第4と第5の各ステップをyz平面にも
適用し、yz平面上で非球面面頂1tbyから光軸1oay−1oby
に垂線を下ろし、その長さLbyを算出する。図3(b)に示
すようにLbyは次式による。
【0068】
【数22】
【0069】第6のステップとして、光軸1oa−1obに対
する非球面軸rbの傾き、即ち非球面偏心量εbを算出す
る。εbは図3(a),(b)に示すように次式による。
【数23】
【0070】第7のステップとして、光軸1oa−1obに対
する非球面軸rbの偏心方向θbを算出する。θbは光軸に
対して非球面面頂が図3(a),(b)に示すようにx方向に
Lby,y方向にLbyだけ離れていることにより次式によ
る。
【数24】
【0071】(効果B)上記のように実施すれば、被検
レンズ1が片面非球面であっても、光軸1oa−1obに対す
る受け面の反対面1bの非球面偏心量及び方向を正確に求
めることができる。
【0072】以上説明した実施形態は、次のような複数
に変形実施してもよく、上記実施形態と同等またはそれ
以上の効果も期待できる。(変形例1)図5には、その
一変形例に係る非球面レンズの偏心測定装置の概略構成
を示す。図示の如くに被検面形状測定部(変位センサ部)
6を被検レンズ1の上下にそれぞれ設置すれば、反転する
ことなく、受け面1aの非球面軸の傾き量及び方向が検出
可能となり、上下面の非球面偏心量が高精度にて測定可
能となる。詳しくは、図5において、非球面レンズの偏
心測定装置2は、被検レンズ1を回転自在に保持する被
検レンズ受け部3と、被検レンズ受け部3を回転させる為
の回転レンズ支持部材4と、回転レンズ支持部材4の回転
軸9に対する被検レンズ1の両面1a及び1bの近軸曲率中
心の偏心量を検出する為の近軸偏心測定部5と、回転軸9
に対するレンズ受け面の反対面1bにおける非球面軸の傾
き角を検出する為の被検面形状測定部(変位センサ部)6a
と、回転軸9に対するレンズ受け面1aにおける非球面軸
の傾き角を検出する為の被検面形状測定部(変位センサ
部)6bと、回転軸9の回転角を検出する為の回転角測定部
7と、近軸偏心測定部5、被検面形状測定部(変位センサ
部)6b及び回転角測定部7の各々の測定値を演算する演算
部8と、により構成されている。
【0073】つまり変形例1では、被検レンズ1の両面
に係わる非球面軸の傾き角をそれぞれ専用に検出する
為、被検面形状測定部(変位センサ部)6aおよび被検面形
状測定部(変位センサ部)6bの2つで構成し、被検レンズ
1の上下にそれぞれ設置している。
【0074】なお、被検レンズ受け部3における被検レ
ンズ1との接触部3a、3bは、前述と同様に、回転レンズ
支持部材4の回転軸9に対してほぼ同心加工してある。回
転レンズ支持部材4の上面には被検レンズ受け部3が設置
されており、レンズ受け部の上端面にある内径側のエッ
ジ3aまたは外径側のエッジ3bにて被検レンズ1を受け
る。内径エッジ3a及び外径エッジ3bは回転軸9に対して
同心加工してあるので、それぞれのエッジ3a、3bの中心
は回転軸9上にある。
【0075】なお、10aで示す線は受け面の反対面1bの
非球面軸の検出軸、10bで示す線は受け面1aの非球面軸
の検出軸、1oaで示す点は被検レンズ1の受け面側の近軸
曲率中心、1obで示す点は被検レンズ1の受け面の反対面
の近軸曲率中心である。近軸偏心測定部5は、被検レン
ズ1の上面にその光学軸を回転レンズ支持部材4の回転軸
9と同軸に設置されている。
【0076】図1では不図示だが、近軸偏心測定部5の
内部には前述同様に、光源と光学系と撮像素子と、光束
を光源及び撮像素子の二方向に振り分ける為の光路切替
手段とを備えている。光源から照射された光束は光学系
により被検レンズ1の被検面の近軸曲率中心に集光する
ような光束を照射する。近軸偏心測定部5内部の光学系
は被検面の曲率に応じて照射する光束の集光点を可変と
するように、光学系を構成する一部のレンズ群が移動及
び切り替え可能な構成となっている。
【0077】近軸偏心測定部5から照射され被検面で反
射した光束は同じ光路を戻り、近軸偏心測定部5に入射
し、光路内に存在する光路切替手段により折り曲げられ
て、撮像素子上に結像し、スポット状の像を結ぶ。被検
面に全く偏心が無い場合には、被検レンズ1を回転させ
ながら被検面に照射した光束の反射光を撮像素子で観察
しても、スポットは振れ回りを生じない。
【0078】被検面が回転軸に対して偏心がある場合に
おいては、被検レンズ1を回転しながらその反射光を観
察すると、偏心量に応じた半径にてスポットが回転する
のを撮像素子にて観察できる。このスポットの回転半径
及び被検レンズの原点状態におけるスポットの回転中心
からの方向により、被検面の偏心量及び偏心方向を検出
することが可能である。 具体的には、近軸偏心測定部
5と回転角測定部7からの信号を演算部8に入力すること
により、被検レンズ1を回転させた時の角度変化に対す
る被検面の近軸曲率中心の近軸偏心測定部5内の撮像素
子上の位置変化の測定を行なうことにより、被検面の近
軸曲率中心の偏心量及び偏心方向を検出する。
【0079】被検面形状測定部(変位センサ部)6a及び6b
は、被検レンズ1の回転に伴う被検面1bまたは1aの検出
軸10bまたは10a方向の変位量を検出する。図5にはその
構成を図示していないが、レーザ光源と干渉光学系とフ
ァイバから成り、ファイバ出射端面から被検面に照射さ
れた光束は再度ファイバから被検面形状測定部(変位セ
ンサ部)6aまたは6bに入射され、変位の変化により干渉
縞が変化する、その干渉縞の変化を受光センサで捉え変
位量を検出する。
【0080】また、回転レンズ支持部材4の回転軸9上に
被検面形状測定部(変位センサ部)6a及び6bの回転移動の
支点があり、それを中心として被検レンズ1の被検面の
測定点の法線に検出軸10aまたは10bを一致するように調
整可能であり、支点位置の高さは被検レンズ1に応じて
回転軸9上で移動することが可能である。また、被検面
形状測定部(変位センサ部)6a及び6bもその検出軸10の方
向に高さを被検レンズ1の形状に応じて変更可能であ
る。
【0081】被検面形状測定部(変位センサ部)6a及び6b
と回転角測定部7からの信号を演算部8に入力することに
より、被検レンズ1を回転させたときの角度変化に対す
る検出軸10a及び10b方向の高さの変化の測定を行なう。
尚、この変形例1においては、両面凸の非球面形状から
成る被検レンズ1について説明してあるが、両面または
片面が凹の非球面または球面の被検レンズであっても同
様に適応可能であることはいうまでもない。
【0082】上述のように変形構成された偏心測定装置
においては、被検レンズ1を被検レンズ受け部3にて支
持しつつ回転レンズ支持部材4にて回転させながら調心
を行なうと、被検レンズ1の受け面1aの曲率中心1oaは受
け面1aが球面の場合には理論的には常に回転軸9の軸線
上となるように調心されるが、受け面1aが非球面の場合
には図1に例示のように、レンズ受け部3の内径エッジ3
aが受け面1aの面頂から等距離にある場合には近軸曲率
中心1oaは回転軸9上にあるが、その関係が成り立たない
場合には、近軸曲率中心1oaは回転軸9の軸線上にあると
は限らない。
【0083】被検レンズ1を回転レンズ支持部材4で回転
させながら、近軸偏心測定部5を介して受け面の反対面1
bの近軸曲率中心1obの回転軸9に対する偏心量を検出
し、この偏心量が概略0となるように被検レンズ1の位
置調整を行なう。ここでの偏心調整では厳密に近軸曲率
中心1obを回転軸9に一致させる必要はないが、受け面1a
の近軸曲率中心1oaの偏心量を測定するときに受け面の
反対面1bの偏心量が小さい方が、検出精度が高くなる故
に行なっている。
【0084】回転レンズ支持部材4には回転角測定部7が
接続されており、その値により被検レンズ1の回転方向
の基準を設定し、近軸曲率中心の偏心方向を測定する。
被検レンズ1の受け面の反対面1bの概略心出し調整が完
了した後、被検レンズ1の受け面1aの近軸曲率中心1oaを
近軸偏心測定部5により先程と同様に回転軸9に対する偏
心量と偏心方向を検出する。ただし、この場合において
は、受け面の反対面1bを通して受け面1aの近軸曲率中心
1oaを観察している故に、近軸偏心測定部5と被検面の間
の面の偏心量と方向の影響を考慮しなければならない
が、その計算方法については特公昭51-9620号公
報にも開示のように、偏心量を測定する面よりも前にあ
る面の偏心量が既知であれば両面の近軸曲率、肉厚、屈
折率の被検レンズの設計データを用いて計算可能であ
り、その方法により受け面1aの偏心量δa及び方向θaを
算出可能である。以上のように、近軸偏心測定部5と回
転角測定部7の出力結果を用いて、受け面1a及び受け面
の反対面1bの近軸曲率中心の偏心量δa、δb及び偏心方
向θa、θbを演算部8により算出可能である。
【0085】図2(d)及び図2(g)に示すように、近軸曲
率中心の偏心量及び偏心方向より被検レンズ1が回転原
点位置にあるときの近軸曲率球心位置をxy平面におけ
る値に換算することが可能である。受け面1aの近軸曲率
中心位置は図2(d)に示すように、次式で表わせる。
【数25】
【0086】受け面の反対面1bの近軸曲率中心位置は図
2(g)に示すように、次の換算式を用いて演算部8で求め
る。
【数26】
【0087】次に、変位センサ部6aを被検レンズ1の受
け面の反対面1bに応じてその検出軸10の角度を被検面1b
の法線に一致させ、変位センサ部6aの検出軸10方向の高
さも被検レンズ1の被検面1bに応じて調整する。その状
態で被検レンズ1を回転レンズ支持部材4により回転させ
て、検出軸10a方向の高さの変化を、回転角測定部7によ
り被検レンズ1の角度変化を出力し、両者を演算部8に入
力する。
【0088】また、同様に変位センサ部6bを被検レンズ
1の受け面1aに応じてその検出軸10の角度を被検面1aの
法線に一致させ、変位センサ部6の検出軸10方向の高さ
も被検レンズ1の被検面1aに応じて調整する。その状態
で被検レンズ1を回転レンズ支持部材4により回転させ
て、検出軸10b方向の高さの変化を、回転角測定部7によ
り被検レンズ1の角度変化を出力し、両者を演算部8に入
力する。演算部8では被検面形状測定部(変位センサ部)6
a及び6bの検出値を回転レンズ支持部材4の回転軸9の方
向に変換する。
【0089】被検面形状測定部(変位センサ部)6aの検出
軸10aの角度の支点位置と被検レンズ1の形状及び位置関
係より、図5に示す測定半径ra’が算出される。このr
a’と回転角測定部7の情報と被検面形状測定部(変位セ
ンサ部)6の出力を回転軸9方向に分解した情報より、
x,y,z座標の三次元座標データに換算する。この測
定三次元座標データと被検面1bの設計式を対比させる。
この時に被検面形状測定部(変位センサ部)6aの検出軸10
aは、回転軸9に対してθaだけ傾いた構成となっている
ので、設計式との比較を行なう為には、回転軸方向の変
位への変換を行なう必要がある。
【0090】
【数27】
【0091】回転軸9からra’だけ離れたポイントで非
球面軸検出を行なう場合には、(5)式で示される高さ方
向の情報を、次式により、x,yに分離して設計式と比
較を行なう。ここでは、各測定ポイントに対する回転角
測定部7の出力をθrotとする。
【数28】
【0092】図5では検出軸10aが回転軸9に対して傾い
た構成としているが、この傾きθaは0度、即ち回転軸9
に対して平行な状態で、被検面形状測定部(変位センサ
部)6の検出軸10aを構成しても同様な計算が成り立つ。
三次元座標データと設計式とを比較する方法としては、
例えば測定三次元データを被検面1bの設計式上でシフ
ト、チルトさせて両者の差が最も小さくなるように行な
えばよい。シフト量として(1),(2)式で与えられる量を
代入し、x方向とy方向のシフトを固定し、球心位置を
中心としてx方向とy方向にチルトおよびz方向にシフ
トさせて両者の差が最小となる状態を検出する。
【0093】測定三次元データのチルト量およびシフト
量より逆算すれば、回転軸9に対する受け面の反対面1b
の非球面面頂のxy平面における移動量1tbを求めるこ
とができる。図4(a),(b)で示すように、計算で求めた
x方向のチルト量をAbx、y方向のチルト量をAbyとする
と、非球面面頂のシフト量1tbxおよび1tbyは次式で求め
られる。
【数29】
【0094】尚、ここでは説明の都合上、受け面の反対
面1bについて述べたが、同様に被検面形状測定部(変位
センサ部)6bの出力についても同様の処理を行なえばよ
い。
【数30】
【0095】回転軸9からrb’だけ離れたポイントで非
球面軸検出を行なう場合には、(5)’式で示される高さ
方向の情報を、次式により、x,yに分離して設計式と
比較を行なう。また、各測定ポイントに対する回転角測
定部7の出力をθrotとすと、次式が成り立つ。
【数31】
【0096】受け面の反対面1bと同様に(6)’式で表さ
れる三次元データと設計式とを比較してx方向とy方向
のチルト量Aax,Aayを求める。
【0097】図6(a),(b)に示すように非球面の面頂の
シフト量1taxおよび1tayは、次式で求められる。
【数32】
【0098】次に、演算部8により被検レンズ1の両面の
近軸曲率中心位置と被検面1bの面頂位置とにより被検面
1bの非球面偏心量εb及びその方向θεbを算出する。そ
の算出方法について、図2(a)〜(g)を用いて詳しく説明
すると、第1のステップとして、受け面1aの近軸曲率中
心位置1oaと受け面の反対面1bの近軸曲率中心値1obを図
2(d)及び(g)に示すようにそれぞれx、yの値に分解す
る。 それぞれの数値は(1)式から(4)式と同様な関係
式にて得られる。
【0099】第2のステップとして、両面の近軸曲率中
心偏心量を考慮して、図2(a)におけるz軸上での1oaか
ら1obまでの高さZoを算出する。高さZoは次式による。
【数33】
【0100】第3のステップとして、受け面の反対面1b
の面頂シフト量と受け面の偏心量とを考慮して、図2
(a)におけるz軸上での1obから1tbまでの高さZbを算出す
る。この高さZbは次式による。
【数34】
【0101】以降のステップにおいては、xz平面とyz平
面に分けて計算を行なうことになる。ここでは一例とし
て先にxz平面上での計算を行ない、その後にyz平面の計
算を行なうものとするが、説明の便宜上で上記のように
行なうのであり、yz平面を先に計算してもよいし、各ス
テップにおいてxz平面とyz平面を交互に計算を行なって
もよい。
【0102】第4のステップとして、xz平面でのz軸に
対する非球面軸rbxと光軸1oax−1obxの傾きとから非球
面軸偏心のx成分εbxを算出する。図3(a)に示すように
εbxは次式による。
【数35】
【0103】第5のステップとして、xz平面上で非球面
面頂1tbxから光軸1oax−1obxに垂線を下ろし、その長さ
Lbxを算出する。図3(a)に示すようにLbxは次式によ
る。
【数36】
【0104】第4と第5のステップをyz平面にも適用し
て、yz平面上で非球面面頂1tbyから光軸1oay−1obyに垂
線を下ろし、その長さLbyを算出する。図3(b)に示す如
くLbyは次式による。
【数37】
【0105】第6のステップとして、光軸1oa−1obに対
する非球面軸rbの傾き、即ち非球面偏心量εbを算出す
る。εbは図3(a),(b)に示すように次式による。
【数38】
【0106】第7のステップとして、光軸1oa−1obに対
する非球面軸rbの偏心方向θbを算出する。θbは光軸に
対して非球面面頂が図3(a),(b)に示すようにx方向に
Lbx、y方向にLbyだけ離れていることより、次式で求め
られる。
【数39】
【0107】同様に演算部8によって、被検レンズ1の両
面の近軸曲率中心位置と受け面1aの面頂位置とにより、
受け面1aの非球面偏心量εa及びその方向θεaを算出す
る。その算出方法を図2(a)〜(g)を用いて説明すると、
第1のステップとして、受け面1aの近軸曲率中心位置1o
aと受け面の反対面1bの近軸曲率中心値1obを、図2(d)
及び(g)に示すようにそれぞれx、yの値に分解する。
それぞれの数値は(1)式から(4)式と同様な式にて得られ
る。
【0108】第2のステップとして、両面の近軸曲率中
心偏心量を考慮して、図2(a)におけるz軸上での1oaか
ら1obまでの高さZoを算出する。この高さZoは次式によ
る。
【数40】
【0109】(8)’式の結果は、先に受け面の反対面1b
の非球面偏心量を求める時の(8)のZoと同じであるの
で、省略してよい。
【0110】第3のステップとして、受け面1aの面頂シ
フト量と受け面1aの偏心量とを考慮して、図2(a)にお
けるz軸上での1oaから1taまでの高さZaを算出する。こ
の高さZaは次式による。
【数41】
【0111】以降のステップにおいては、xz平面とyz平
面に分けて計算を行なうことになる。ここでは一例とし
て、先にxz平面上での計算を行ない、その後にyz平面の
計算を行なうものとするが、説明の便宜上でそのように
行なうのであり、yz平面を先に計算してもよいし、各ス
テップにおいてxz平面とyz平面を交互に計算を行なって
もよい。
【0112】第4のステップとして、xz平面でのz軸に
対する非球面軸raxと光軸1oax−1obxの傾きとから非球
面軸偏心のx成分εaxを算出する。図6(a)に示すように
εaxは次式による。
【数42】
【0113】第5のステップとして、xz平面上で非球面
面頂1taxから光軸1oax−1obxに垂線を下ろし、その長さ
Laxを算出する。図6(a)に示すようにLaxは次式によ
る。
【数43】
【0114】第4と第5のステップをyz平面にも適用し
て、yz平面上で非球面面頂1tayから光軸1oay−1obyに垂
線を下ろし、その長さLayを算出する。図6(b)に示すよ
うに、Layは次式による。
【数44】
【0115】第6のステップとして、光軸1oa−1obに対
する非球面軸raの傾き、即ち非球面偏心量εaを算出す
る。Εaは図6(a),(b)に示すように次式による。
【数45】
【0116】第7のステップとして、光軸1oa−1obに対
する非球面軸raの偏心方向θaを算出する。θaは光軸に
対して非球面面頂が図6(a),(b)に示すようにx方向に
Lay、y方向にLayだけ離れていることより、次式で求め
られる。
【数46】
【0117】上記のステップにより、光軸1oa−1obに対
する受け面1aの非球面偏心量及び方向を正確に求めるこ
とができる。
【0118】このように変形例1によれば、被検面形状
測定部(変位センサ部)6aおよび被検面形状測定部(変位
センサ部)6bをそれぞれ被検レンズ1の上下に設置してい
るので、両面に係わる非球面軸の傾き角をそれぞれ専用
に検出できるので、その被検レンズを反転することなく
上下面それぞれの非球面偏心量が測定可能であり、ま
た、被検レンズを反転する為に測定作業を中断する必要
がなくなる。
【0119】(変形例2)第1実施形態はさらに次のよ
うにも変形実施してよく、その第1実施形態と同等また
はそれ以上の効果も期待できる。図7にはこの変形例に
係る非球面レンズの偏心測定装置の概略構成を示す。こ
の偏心測定装置2は、図示の如く、被検レンズ1を回転
自在に保持する被検レンズ受け部3と、鉛直断面で図示
された被検レンズ受け部3を回転させる為の回転レンズ
支持部材4と、鉛直断面で同様に図示された回転レンズ
支持部材4の、回転軸9に対する被検レンズ1の受け面の
反対面1bの近軸曲率中心の偏心量を検出する為の近軸偏
心測定部5aと、回転レンズ支持部材4の回転軸9に対する
被検レンズ1の受け面1aの近軸曲率中心の偏心量を検出
する為の近軸偏心測定部5bと、回転軸9に対するレンズ
受け面の反対面1bにおける非球面軸の傾き角を検出する
為の被検面形状測定部(変位センサ部)6と、回転軸9の回
転角を検出する為の回転角測定部7と、上記した近軸偏
心測定部5、被検面形状測定部(変位センサ部)6及び回転
角測定部7の各々の測定値を演算する演算部8と、により
構成されている。
【0120】つまり変形例2では、被検レンズ1の両面
に係わる近軸曲率中心の偏心量を検出する為に、近軸偏
心測定部5aおよび近軸偏心測定部5bをそれぞれ専用に構
成し、被検レンズ1の上下にそれぞれ設置している。な
お、被検レンズ受け部3における被検レンズ1との接触部
3a、3bは、前述同様に回転レンズ支持部材4の回転軸9に
対してほぼ同心加工されている。この回転レンズ支持部
材4もまた、回転軸9に対してほぼ同心加工されている。
【0121】回転レンズ支持部材4の上面には被検レン
ズ受け部3が設置されており、レンズ受け部の上端面に
ある内径側のエッジ3aまたは外径側のエッジ3bにて被検
レンズ1を受ける。内径エッジ3a及び外径エッジ3bは回
転軸9に対して同心加工してあるので、それぞれのエッ
ジ3a、3bの中心は回転軸9上に存在する。なお、10aで示
す軸線は受け面の反対面1bの非球面軸の検出軸、10bで
示す軸線は受け面1aの非球面軸の検出軸である。1oaで
示す点は被検レンズ1の受け面側の近軸曲率中心、1obで
示す点は被検レンズ1の受け面の反対面の近軸曲率中心
である。
【0122】近軸偏心測定部5aは被検レンズ1の上面に
その光学軸を回転レンズ支持部材4の回転軸9と同軸に設
置されていて、同様に近軸偏心測定部5bは被検レンズ1
の下面にその光学軸を回転レンズ支持部材4の回転軸9と
同軸に設置されている。鉛直断面で図示された如く回転
レンズ支持部材4もまた、近軸偏心測定部5bの測定光束
をけらないように、図示の如く回転軸付近の中央部が中
空に形成されている。回転角測定部7は、近軸偏心測定
部5bの測定光束をけらないように配置されており、図示
していないが、ベルトとプーリにより回転レンズ支持部
材4の回転角を回転角測定部7に伝達することにより、回
転レンズ支持部材4の回転角を検出する。
【0123】図7には示していないが、近軸偏心測定部
5aおよび5bの内部には、光源と光学系と撮像素子と、光
束を光源及び撮像素子の二方向に振り分ける為の光路切
替手段とを備えている。光源から照射された光束は光学
系により被検レンズ1の被検面の近軸曲率中心に集光す
るような光束を照射する。近軸偏心測定部5a及び5bの内
部の光学系は被検面の曲率に応じて照射する光束の集光
点を可変とするように、光学系を構成する一部のレンズ
群が移動及び切り替え可能な構成となっている。
【0124】近軸偏心測定部5a及び5bから照射されそれ
ぞれの被検面で反射した光束は、同じ光路を戻って近軸
偏心測定部5a及び5bに入射し、光路内に存在する光路切
替手段により折り曲げられて、撮像素子上に結像し、ス
ポット状の像を結ぶ。被検面に全く偏心が無い場合に
は、被検レンズ1を回転させながら被検面に照射した光
束の反射光を撮像素子で観察しても、スポットは振れ回
りを生じない。
【0125】被検面が回転軸に対して偏心がある場合に
おいては、被検レンズ1を回転しながらその反射光を観
察すると、偏心量に応じた半径にてスポットが回転する
のを撮像素子にて観察できる。このスポットの回転半径
及び被検レンズの原点状態におけるスポットの回転中心
からの方向により、被検面の偏心量及び偏心方向を検出
することが可能である。
【0126】具体的には、近軸偏心測定部5a及び5bと回
転角測定部7からの信号を演算部8に入力することによ
り、被検レンズ1を回転させた時の角度変化に対する被
検面の近軸曲率中心の近軸偏心測定部5a及び5b内の撮像
素子上の位置変化の測定を行なうことにより、それぞれ
の被検面の近軸曲率中心の偏心量及び偏心方向を検出す
る。被検面形状測定部(変位センサ部)6は、被検レンズ1
の回転に伴う被検面1bの検出軸10a方向の変位量を検出
する。
【0127】また、図7にはその構成を図示していない
が、レーザ光源と干渉光学系とファイバから成り、ファ
イバ出射端面から被検面に照射された光束は再度ファイ
バから被検面形状測定部(変位センサ部)6に入射され、
変位の変化により干渉縞が変化する、その干渉縞の変化
を受光センサで捉え変位量を検出する。また、回転レン
ズ支持部材4の回転軸9上に被検面形状測定部(変位セン
サ部)6の回転移動の支点があり、それを中心として被検
レンズ1の被検面の測定点の法線に検出軸10を一致する
ように調整可能であり、支点位置の高さは被検レンズ1
に応じて回転軸9上で移動することが可能である。ま
た、被検面形状測定部(変位センサ部)6もその検出軸10
の方向に高さを被検レンズ1の形状に応じて変更可能に
なっている。
【0128】被検面形状測定部(変位センサ部)6と回転
角測定部7からの出力信号を演算部8に入力することによ
り、被検レンズ1を回転させたときの角度変化に対する
検出軸10方向の高さの変化に関する測定を行なえる。な
お、この変形例2においては、両面凸の非球面形状から
成る被検レンズ1について説明してあるが、両面または
片面が凹の非球面または球面の被検レンズであっても同
様に適応可能であることは云うまでもない。
【0129】上述のように変形構成された偏心測定装置
において、被検レンズ1を被検レンズ受け部3にて支持
しつつ回転レンズ支持部材4にて回転させながら調心を
行なうと、被検レンズ1の受け面1aの曲率中心1oaは受け
面1aが球面の場合には理論的には常に回転軸9の軸線上
となるように調心されるが、受け面1aが非球面の場合に
は図1に示すようにレンズ受け部3の支持点3bが受け面1
aの面頂から等距離にある場合には近軸曲率中心1oaは回
転軸9上にあるが、その関係が成り立たない場合には、
近軸曲率中心1oaは回転軸9の軸線上にあるとは限らな
い。
【0130】被検レンズ1を回転レンズ支持部材4で回転
させながら、近軸偏心測定部5aを介して受け面の反対面
1bの近軸曲率中心1obの回転軸9に対する偏心量を検出
し、この偏心量が概略0となるように被検レンズ1の位置
調整を行なう。ここでの偏心調整では厳密に近軸曲率中
心1obを回転軸9に一致させる必要はないが、受け面1aの
近軸曲率中心1oaの偏心量を測定するときに受け面の反
対面1bの偏心量が小さい方が検出精度は高くなる故に行
なっている。
【0131】回転レンズ支持部材4には回転角測定部7が
接続されており、その値により被検レンズ1の回転方向
の基準を設定し、近軸曲率中心の偏心方向を測定する。
被検レンズ1の受け面の反対面1bの概略心出し調整が完
了した後、被検レンズ1の受け面1aの近軸曲率中心1oaを
近軸偏心測定部5bにより先程と同様に回転軸9に対する
偏心量と偏心方向を検出する。以上のように、近軸偏心
測定部5a及び5bと回転角測定部7の出力結果を用いて、
受け面1a及び受け面の反対面1bの近軸曲率中心の偏心量
δa、δb及び偏心方向θa、θbを演算部8により算出可
能である。
【0132】図2(d)及び(g)に示すように、近軸曲率中
心の偏心量及び偏心方向より被検レンズ1が回転原点位
置にあるときの近軸曲率球心位置をxy平面における値
に換算することが可能である。受け面1aの近軸曲率中心
位置は図2(d)に示すように、次式で表わせる。
【数47】
【0133】受け面の反対面1bの近軸曲率中心位置は図
2(g)に示すように、次の換算式を用いて演算部8で求め
る。
【数48】
【0134】次に変位センサ部6を被検レンズ1の受け面
の反対面1bに応じてその検出軸10の角度を被検面1bの法
線に一致させ、変位センサ部6の検出軸10方向の高さも
被検レンズ1の被検面1bに応じて調整する。その状態で
被検レンズ1を回転レンズ支持部材4により回転させて、
検出軸10a方向の高さの変化を、回転角測定部7により被
検レンズ1の角度変化を出力し、両者を演算部8に入力す
る。演算部8では被検面形状測定部(変位センサ部)6の検
出値を回転レンズ支持部材4の回転軸9の方向に変換す
る。
【0135】被検面形状測定部(変位センサ部)6の検出
軸10の角度の支点位置と被検レンズ1の形状及び位置関
係より図7に示す測定半径rが算出される。この測定半
径rと回転角測定部7の情報と被検面形状測定部(変位セ
ンサ部)6の出力を回転軸9方向に分解した情報より、
x,y,z座標の三次元座標データに換算する。この測
定三次元座標データと被検面1bの設計式を対比させる。
この時に被検面形状測定部(変位センサ部)6の検出軸10
は、回転軸9に対してθa傾いた構成となっているので、
設計式との比較を行なう為には、回転軸方向の変位への
変換を行なう必要がある。
【0136】
【数49】
【0137】回転軸9からrだけ離れたポイントで非球面
軸検出を行なう場合には、(5)式で示される高さ方向の
情報を、次式により、x,yに分離して設計式と比較を
行なう。ここでは、各測定ポイントに対する回転角測定
部7の出力をθrotとする。
【数50】
【0138】図7では検出軸10が回転軸9に対して、傾
いた構成としているが、この傾きθは0度、即ち回転軸9
に対して平行な状態で、被検面形状測定部(変位センサ
部)6の検出軸10を構成しても同様な計算が成り立つ。三
次元座標データと設計式とを比較する方法としては、例
えば測定三次元データを被検面1bの設計式上でシフト、
チルトさせて両者の差が最も小さくなるように行なえば
よい。シフト量として(1),(2)式で与えられる量を代入
し、x方向とy方向のシフトを固定し、球心位置を中心
としてx方向とy方向にチルトおよびz方向にシフトさ
せて両者の差が最小となる状態を検出する。
【0139】測定三次元データのチルト量およびシフト
量より逆算すれば回転軸9に対する受け面の反対面1bの
非球面面頂のxy平面における移動量1tbを求めること
ができる。図2(e)に示すように移動量1tbのx方向の量
を1tbx、y方向の量を1tbyとする。また、x方向のチル
ト量をAbx,y方向のチルト量をAbyとすると、非球面面
頂のシフト量1tbxおよび1tbyは次式で求められる。
【数51】
【0140】次に演算部8により、被検レンズ1の両面の
近軸曲率中心位置と被検面1bの面頂位置とにより被検面
1bの非球面偏心量εb及びその方向θεbを算出する。そ
の演算方法を図2(a)〜(g)を用いて説明すると、第1の
ステップとして、受け面1aの近軸曲率中心位置1oaと受
け面の反対面1bの近軸曲率中心値1obを図2(d)及び(g)
に示すようにそれぞれx,yの値に分解する。それぞれ
の数値は(1)式から(4)式と同様な式にて得られる。
【0141】第2のステップとして、両面の近軸曲率中
心偏心量を考慮して、図2(a)におけるz軸上での1oaか
ら1obまでの高さZoを算出する。高さZoは次式による。
【数52】
【0142】第3のステップとして、受け面の反対面1b
の面頂シフト量と受け面の偏心量とを考慮して、図2
(a)におけるz軸上での1obから1tbまでの高さZbを算出す
る。この高さZbは次式による。
【数53】
【0143】以降のステップにおいては、xz平面とyz平
面に分けて計算を行なうことになる。ここでは一例とし
て先にxz平面上での計算を行ない、その後にyz平面の計
算を行なうものとするが、説明の便宜上でそのように行
なうのであり、yz平面を先に計算してもよいし、各ステ
ップにおいてxz平面とyz平面を交互に計算を行なっても
よい。第4のステップとして、xz平面でのz軸に対する
非球面軸rbxと光軸1oax−1obxの傾きとから非球面軸偏
心のx成分εbxを算出する。図3(a)に示すようにεbxは
次式による。
【数54】
【0144】第5のステップとして、xz平面上で非球面
面頂1tbxから光軸1oax−1obxに垂線を下ろし、その長さ
Lbxを算出する。図3(a)に示すようにLbxは次式によ
る。
【数55】
【0145】第4と第5のステップをyz平面にも適用
し、yz平面上で非球面面頂1tbyから光軸1oay−1obyに垂
線を下ろし、その長さLbyを算出する。図3(b)に示すよ
うにLbyは次式による。
【数56】
【0146】第6のステップとして、光軸1oa−1obに対
する非球面軸rbの傾き、即ち非球面偏心量εbを算出す
る。εbは図3(a),(b)に示すように次式による。
【数57】
【0147】第7のステップとして、光軸1oa−1obに対
する非球面軸rbの偏心方向θbを算出する。θbは光軸に
対して非球面面頂が、図3(a),(b)に示すようにx方向
にLbx、y方向にLbyだけ離れていることより、次式で求
められる。
【数58】
【0148】上記のステップにより、光軸1oa−1obに対
する受け面の反対面1bの非球面偏心量及び方向を正確に
求めることができる。被検レンズ1を被検レンズ受け部3
上で上下を反転させて設置し、同様の検出及び演算を行
なえば上記で求めた面の反対面の非球面偏心量εa及び
その方向θaを正確に求めることができる。
【0149】このように変形例2によれば、被検レンズ
1の上下に近軸偏心測定部5aおよび近軸偏心測定部5bを
それぞれ専用に設置しているので、測定用の光線を被検
レンズ1の受け面1aの反対面1bを透過させずに、その受
け面1aの近軸曲率中心の偏心量と方向を検出できるの
で、高精度に近軸曲率中心を求めることが可能となり、
非球面偏心量が高精度に測定可能となる。このほかに
も、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が
可能である。
【0150】以上、実施形態とその変形例に基づき説明
したが、本明細書中には次の発明が含まれている。 (1) 前記被検レンズは、両面が非球面の場合のみな
らず、両面または片面が非球面または球面である場合で
あっても、同様に測定可能であることを特徴とする、請
求項1に記載の偏心測定装置を提供できる。 (2) 前記被検レンズは、両面が凸形状の非球面のみ
ならず、両面または片面が凹形状の非球面または球面で
あっても、同様に測定可能であることを特徴とする、請
求項1に記載の偏心測定装置を提供できる。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
容易にかつ高精度に非球面レンズの非球面偏心量及びそ
の方向の測定方法及び測定装置を提供することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態として非球面レンズの
偏心測定装置の構成を概略的に示す構成図。
【図2】 図2(a)〜(g)は非球面偏心値を求める際の考
え方を示し、(a)は、レンズ両面の近軸曲率中心と非球
面面頂をx,y,zの三次元で示す説明図、(b)は、レン
ズ両面の近軸曲率中心と非球面面頂をxz平面で示す説
明図、(c)は、レンズ両面の近軸曲率中心と非球面面頂
をyz平面で示す説明図、(d)は、受け面の近軸曲率中
心の位置をxy平面で示す説明図、(e)は、受け面の反
対面の非球面面頂の位置をxy平面で示す説明図、(f)
は、受け面の非球面面頂の位置をxy平面で示す説明
図、(g)は、受け面の反対面の近軸曲率中心の位置をx
y平面で示す説明図。
【図3】 図3(a),(b)は、非球面偏心値を求める際の
考え方を図解する説明図。
【図4】 非球面レンズの偏心測定方法に関係する演算
の手順を示す流れ図。
【図5】 第1実施形態の変形例として非球面レンズの
偏心測定装置の構成を概略的に示す構成図。
【図6】 図6(a),(b)は、非球面の面頂のシフト量1t
axおよび1tayを示す説明図。
【図7】 第1実施形態のもう1つの変形例として非球
面レンズの偏心測定装置の構成を概略的に示す構成図。
【図8】 図8(a)〜(e)は非球面をもった非球面レンズ
を示し、(a)は、両面が非球面の場合の二つの非球面軸
と光軸とのずれを示す説明図、(b)は、片面のみ非球面
の場合の非球面軸と光軸とのずれを示す説明図、(c)〜
(e)は、非球面偏心の方向(原点から非球面面頂への方
向)を表わすグラフ。
【図9】 従来の非球面レンズの偏心測定装置を示す概
略構成図。
【符号の説明】
1…被検レンズ(測定対象非球面レンズ)、 1a,1b…被検面(測定対象レンズ面:受け面、反対
面)、 1oa,1ob…近軸曲率中心、 1ta,1tb…面頂、 2…偏心測定装置、 3…被検レンズ受け部、 3a,3b…接触部(内径、外径エッジ)、 4…回転レンズ支持部材、 5,5a,5b…近軸偏心測定部、 6,6a,6b…変位センサ部(被検面形状測定部)、 7…回転角測定部、 8…演算部(CPU:各種プログラムを含む)、 9…回転軸、 10…検出軸。 S10〜S40…偏心測定の演算手順。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月5日(2001.12.
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】また第2の態様によれば、被検レンズ両面
の近軸曲率中心の偏心量を検出する近軸偏心測定手段
と、該被検レンズの被検面の形状を検出する被検面形状
測定手段と、該被検レンズの回転角を検出する為の回転
角測定手段とを備えた偏心測定装置における非球面レン
ズの偏心測定方法において、前記近軸偏心測定手段によ
り回転軸に対する被検レンズ両面の近軸曲率中心の偏心
量及び方向を検出する近軸曲率中心検出工程と、前記
検面形状測定手段により前記被検面の形状を測定する形
状測定工程と、測定した被検面形状と所定の設計式を対
比させ、両者の差が最も小さくなる被検面形状の面頂の
位置を計算する第一の演算工程と、前記被検レンズ両面
の近軸曲率中心の偏心量及び方向と前記面頂の位置とか
ら非球面レンズの偏心を求める第二の演算工程と、を有
することを特徴とする非球面レンズの偏心測定方法を提
案する。なお、ここで云う非球面レンズは、両面非球面
レンズ及び片面非球面レンズの両者を含むものとする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】
【数3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】
【数15】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】図5では不図示だが、近軸偏心測定部5の
内部には前述同様に、光源と光学系と撮像素子と、光束
を光源及び撮像素子の二方向に振り分ける為の光路切替
手段とを備えている。光源から照射された光束は光学系
により被検レンズ1の被検面の近軸曲率中心に集光する
ような光束を照射する。近軸偏心測定部5内部の光学系
は被検面の曲率に応じて照射する光束の集光点を可変と
するように、光学系を構成する一部のレンズ群が移動及
び切り替え可能な構成となっている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】上述のように変形構成された偏心測定装置
においては、被検レンズ1を被検レンズ受け部3にて支
持しつつ回転レンズ支持部材4にて回転させながら調心
を行なうと、被検レンズ1の受け面1aの曲率中心1oaは受
け面1aが球面の場合には理論的には常に回転軸9の軸線
上となるように調心されるが、受け面1aが非球面の場合
には図5に例示のように、レンズ受け部3の内径エッジ3
aが受け面1aの面頂から等距離にある場合には近軸曲率
中心1oaは回転軸9上にあるが、その関係が成り立たない
場合には、近軸曲率中心1oaは回転軸9の軸線上にあると
は限らない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正内容】
【0090】
【数27】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】回転軸9からra’だけ離れたポイントで非
球面軸検出を行なう場合には、(5)式で示される高さ方
向の情報を、次式により、x,yに分離して設計式と比
較を行なう。ここでは、各測定ポイントに対する回転角
測定部7の出力をθrotとする。
【数28】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正内容】
【0093】測定三次元データのチルト量およびシフト
量より逆算すれば、回転軸9に対する受け面の反対面1b
の非球面面頂のxy平面における移動量1tbを求めるこ
とができる。図3(a),(b)で示すように、計算で求めた
x方向のチルト量をAbx、y方向のチルト量をAbyとする
と、非球面面頂のシフト量1tbxおよび1tbyは次式で求め
られる。
【数29】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】尚、ここでは説明の都合上、受け面の反対
面1bについて述べたが、同様に被検面形状測定部(変位
センサ部)6bの出力についても同様の処理を行なえばよ
い。
【数30】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0136
【補正方法】変更
【補正内容】
【0136】
【数49】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA01 AA06 AA17 AA19 AA20 AA21 AA31 AA46 AA53 BB05 BB22 CC22 DD19 FF04 FF09 FF43 FF51 FF61 FF65 GG02 GG04 HH04 HH13 JJ01 JJ03 JJ05 JJ09 JJ15 JJ26 LL02 LL12 MM04 PP02 PP12 PP13 PP22 QQ23 QQ25 QQ28 QQ29 RR05 TT08 2G086 FF04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検レンズを保持する為のレンズ受け部
    と、 前記レンズ受け部を回転自在に構成された回転レンズ支
    持部材と、 前記回転レンズ支持部材の回転軸に対する該被検レンズ
    の両面の近軸曲率中心の偏心量と方向を検出する為の近
    軸偏心測定手段と、 被検面の形状を検出する為の被検面形状測定手段と、 該被検レンズの回転角を検出する為の回転角測定手段
    と、 該被検レンズを回転させて前記被検面形状測定手段で測
    定して得たデータと被検面の設計式とを対比させ、両者
    の差が最も小さくなる相対的なシフト量及びチルト量を
    求め、該シフト量及びチルト量から前記回転軸に対する
    面頂の位置を計算し、該面頂の位置と前記近軸偏心測定
    手段で測定した該被検レンズ両面の近軸曲率中心の偏心
    量及び方向とから、該被検レンズの光軸に対する非球面
    軸の傾き量と方向とを算出する演算手段と、を具備する
    ことを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  2. 【請求項2】 前記非球面形状測定手段は、該被検レン
    ズの両面近傍にそれぞれ設置された2つの被検面形状測
    定部から構成され、 それぞれ独立に、該非球面レンズの両面の被検面形状を
    検出することを特徴とする、請求項1に記載の非球面レ
    ンズの偏心測定装置。
  3. 【請求項3】 前記近軸偏心測定手段は、該被検レンズ
    の上下鉛直方向にそれぞれ専用設置された2つの近軸偏
    心測定部から構成されると共に、測定用の光線が該被検
    レンズの受け面の反対側を透過しないように構成され、 前記回転レンズ支持部材は、前記回転軸に対して略同心
    加工されて成ることを特徴とする、請求項1又は請求項
    2に記載の非球面レンズの偏心測定装置。
  4. 【請求項4】 被検レンズ両面の近軸曲率中心の偏心量
    を検出する近軸偏心測定手段と、該被検レンズの被検面
    の形状を検出する被検面形状測定手段と、該被検レンズ
    の回転角を検出する為の回転角測定手段とを備えた偏心
    測定装置における非球面レンズの偏心測定方法におい
    て、 前記近軸偏心測定手段により回転軸に対する被検レンズ
    両面の近軸曲率中心の偏心量及び方向を検出する近軸曲
    率中心検出工程と、 前記近軸偏心測定手段により前記被検面の形状を測定す
    る形状測定工程と、 測定した被検面形状と所定の設計式を対比させ、両者の
    差が最も小さくなる被検面形状の面頂の位置を計算する
    第一の演算工程と、 前記被検レンズ両面の近軸曲率中心の偏心量及び方向と
    前記面頂の位置とから非球面レンズの偏心を求める第二
    の演算工程と、を有することを特徴とする非球面レンズ
    の偏心測定方法。
  5. 【請求項5】 前記第一の演算工程は、測定した被検面
    形状と所定の設計式とを対比させ、両者の相対的なシフ
    ト量及びチルト量が最も小さくなるような被検面形状の
    面頂位置を計算する工程であることを特徴とする、請求
    項4に記載の非球面レンズの偏心測定方法。
  6. 【請求項6】 前記第二の演算工程は、前記被検レンズ
    両面の近軸曲率中心を結んだ光軸と、面頂の位置と該面
    頂を含む非球面の近軸曲率中心を結ぶ非球面軸と、の傾
    き量及び方向を算出する工程であることを特徴とする、
    請求項4又は請求項5に記載の非球面レンズの偏心測定
    方法。
  7. 【請求項7】 該被検レンズ両面の近軸曲率中心を結ん
    だ光軸に対する第1の面の非球面軸の傾き量と方向を算
    出し、さらに該被検レンズを反転させて両面の近軸曲率
    中心を結んだ光軸に対する第2の面の非球面軸の傾き量
    と方向を算出することを特徴とする、請求項4乃至請求
    項6のいずれかに記載の非球面レンズの偏心測定方法。
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