JP2003156273A - 大気冷却用ユニット装置及び大気冷却用装置 - Google Patents

大気冷却用ユニット装置及び大気冷却用装置

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JP2003156273A
JP2003156273A JP2001353970A JP2001353970A JP2003156273A JP 2003156273 A JP2003156273 A JP 2003156273A JP 2001353970 A JP2001353970 A JP 2001353970A JP 2001353970 A JP2001353970 A JP 2001353970A JP 2003156273 A JP2003156273 A JP 2003156273A
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Japan
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water
container
cooling
atmospheric
atmosphere
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Application number
JP2001353970A
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Yasuhiro Imanishi
康博 今西
Yuji Kawaguchi
雄司 川口
Takashi Nakajima
孝 中島
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Original Assignee
Shiga Prefectural Government.
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/32Roof garden systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建造物の屋上等の屋外部分等の気温を下げる
ことが出来、効率的で装置コストや保守のコストがあま
りかからず、軽量で、かつ建造物の屋上等の屋外部分等
の美観の向上や、緑化による安らぎ感の向上をもたらす
大気冷却用装置を提供しようとする。 【解決手段】 上部に開口を有し水が入れられて一時的
に保持される容器を含み、該容器が仕切り板を備え、該
容器の内部が、該仕切り板を境に、前記開口に面し植生
用の土を保持する土保持部と該水を保持する水保持部と
に分けられ、前記容器の該水に面する壁の少なくとも一
部が、連続気孔を有する多孔質体から成り、該連続気孔
を経て前記水が沁み出る大気冷却用ユニット装置であ
り、1の大気冷却用ユニット装置に備えられた溢出孔と
他の大気冷却用ユニット装置に備えられた水補給口とを
連通させる連通手段を介して、各大気冷却用ユニット装
置同士が連通された大気冷却用装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気化熱を利用した簡
易な大気冷却用装置に関する。特には、本発明はビル等
の建造物の屋上やベランダ等の屋外部分の空きスペース
に設置し、屋外部分の気温低下と緑化とに寄与する、気
化熱を利用した簡易な大気冷却用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ビル等の屋上やベランダ等の屋外部分を
緑化することが、ヒートアイランど現象の抑制や、冷房
コストの低減や、美観や緑化による安らぎ感の向上のた
め重要視されるようになってきた。従来より、ビル等の
屋上の緑化のために、屋上に土を敷設して、植物を育成
することが試みられているが、排水の処理や、建造物へ
の水の浸入、土による建造物への荷重の増加等に問題が
ある。又、屋上に通常の植木鉢を多数設置することもな
されているが、重いため建物の構造上の問題がある。
又、植木鉢の土はすぐに乾いてしまうので、多数の植木
鉢の水やり保守の手数が膨大なものとなり、かつ、休日
を問わず水やりが必要となり、オフィス街のビルでは特
に緑化の維持がコスト高になる。自動給水等の装置の導
入も考えられているが、装置コストや保守のコストが高
いため普及していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら問題
点に鑑み、建造物の屋上等の屋外部分の気温を下げるこ
とが出来、効率的で装置コストや保守のコストがあまり
かからず、軽量で、かつ建造物の屋上等の屋外部分の美
観の向上や、緑化による安らぎ感の向上をもたらす大気
冷却用装置を提供しようとする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、上部に開口を有し水が入れられて一時的に保持さ
れる容器を含み、該容器が仕切り板を備え、該容器の内
部が、該仕切り板を境に、前記開口に面し植生用の土を
保持する土保持部と該水を保持する水保持部とに分けら
れ、前記容器の該水に面する壁の少なくとも一部が、連
続気孔を有する多孔質体から成り、該連続気孔は、該連
続気孔を経て前記水が沁み出るものである大気冷却用ユ
ニット装置であることにある。
【0005】前記大気冷却用ユニット装置は、前記容器
の外壁が連続気孔を有する多孔質体から成り得、該連続
気孔は、該連続気孔を経て前記水が沁み出るものであり
得る。
【0006】前記大気冷却用ユニット装置は、水が浸透
する1又は複数の浸透路を備え、該浸透路を介して前記
水保持部と前記土保持部とが導通して成り得る。
【0007】前記大気冷却用ユニット装置は、前記水保
持部に面する側壁に、前記水保持部内に水を補給する水
補給口及び水が溢出する溢出孔を備え得る。
【0008】又、本発明の要旨とするところは、水を入
れて一時的に保持する容器を含み、該容器の該水に面す
る側壁の少なくとも一部が連続気孔を有する多孔質体か
ら成り、前記側壁に、容器内に水を補給する水補給口及
び水が溢出する溢出孔を備え、前記連続気孔を経て前記
水が沁み出る大気冷却用ユニット装置であることにあ
る。
【0009】更に、本発明の要旨とするところは、複数
の前記大気冷却用ユニット装置を備え、各前記水補給口
を経て各前記容器に水を供給する水供給手段を備えた大
気冷却用装置であることにある。
【0010】前記大気冷却用装置は、1の前記大気冷却
用ユニット装置の溢出孔と、他の前記大気冷却用ユニッ
ト装置の水補給口とを連通させる連通手段を備え、各大
気冷却用ユニット装置同士が該連通手段を介して連通さ
れ得る。
【0011】又、本発明の要旨とするところは、前記大
気冷却用装置を建造物の屋外部分に設置することを特徴
とする、建造物の屋外部分の大気冷却方法であることに
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る大気冷却用装置の態
様を図面に基づいて詳しく説明する。図1は本発明の大
気冷却用装置に用いる大気冷却用ユニット装置2の構造
を示す断面模式図である。大気冷却用ユニット装置2
は、容器4から成る。容器4は、外面が円錐状に下方に
すぼまって行く筒状の側壁6と底8と上部の開口11と
を有する。容器4は、円盤状の仕切り板10により仕切
られた、水14を入れて一時的に保持する水保持部12
と、仕切り板10の上部に土16を入れる土保持部18
とを備える。水保持部12は底8に面し、土保持部18
は容器4の上部の開口11に面している。仕切り板10
は容器4の上部開口11と底8の中間に位置し、中底1
3を形成する。容器4の外壁即ち底8と側壁6は連続気
孔を有する多孔質体から成る。
【0013】土保持部18に入れられた土16には植物
28が植えられている。土保持部18に面する側壁の内
壁面24には、釉のような非透水層26が形成されても
よい。非透水層26があると土保持部18の部分の内壁
面24から水分が沁みだすことによる土16の乾燥が防
止出来る。また、内壁面24から肥料成分が沁みだすこ
とが防止出来る。非透水層26は、防水塗料を塗布して
形成してもよい。
【0014】水保持部12に面する側壁21には、水保
持部12に水を供給するための水補給口32と、溢れる
水を容器の外部に溢出させる溢出口33が設けられてい
る。
【0015】図2に、仕切り板10の形状を示す。仕切
り板10は中心部に開口34を備える。図1の容器4の
側壁6の、水保持部12と土保持部18が仕切られる位
置に段差40が設けられ、仕切り板10の外縁部を段差
40に載置する。これにより、仕切り板10が容器4の
所定の位置に装着される。
【0016】容器4には網状部材から成る筒体40が装
填されている。筒体40の下端が容器4の内底に載置さ
れ、上端部42が、仕切り板10の開口34を貫通して
土保持部18に突出している。筒体40の中空部には砂
37が充填されている。筒体40と砂とで、水保持部1
2に保持された水を毛細管現象で吸い上げ土保持部18
に導入する、水浸透路15を構成している。このような
態様で、水保持部12と土保持部18とが、水が浸透す
る浸透路15を介して導通している。図3に筒体40の
形状を示す。筒体40は網状部材41から成る。水浸透
路15は、毛細管現象で水を吸い上げる機能を有する材
料、例えば、繊維束、連続気孔を有するスポンジ等を備
えたものであればよい。
【0017】本発明のこのような構成により、水補給口
32から供給され水保持部12に保持された水は、側壁
21を含む壁20を構成する多孔質体の連続気孔を通過
して容器4の外壁面22に全面にわたり沁み出し蒸発
し、その気化熱で容器4の周辺の温度を下げる。土保持
部18の内壁面24の非透水層26の有無にかかわら
ず、水保持部12に面する側壁21から壁に侵入した水
の一部が、連続気孔を通過して土保持部18の壁の外表
面に達することができ、この全面にわたる水の沁み出し
は、容器4の外壁面22の全面にわたる。この全面にわ
たる沁み出しにより、水保持部12に面する壁のみが多
孔質体から成る場合に比べ更に効率よく周辺大気の冷却
がなされる。
【0018】一方、筒体40の中空部に充填された砂を
伝わって水保持部12に保持された水が毛細管現象で吸
い上げられて、土保持部18に達し、土16に水分を絶
えず補給する。この水の補給が植物28を枯らさずに育
成することに役立つ。植物28が成長して葉が茂れば、
更に容器4の周辺の温度を下げる効果をもたらす。
【0019】又、本発明の大気冷却用ユニット装置2
は、上部が土保持部18で封止されており、水保持部1
2に保持されている水の面が直接外部に殆んど露出して
いないので、水保持部12に蚊等の虫の浸入が殆んどな
く、ぼうふらがわいたりせず、衛生的である。
【0020】本発明の大気冷却用ユニット装置2に用い
られる容器4の横断面形状は、成形性の容易さから円形
であることがことが好ましいが、正方形、矩形であって
もよい。小判型、楕円形、蒲鉾形等の形状であってもよ
い。その他の形状であってもよい。
【0021】複数の大気冷却用ユニット装置2をビル等
の建築物の屋上に図4に示すように列状に配置して、本
発明の大気冷却用装置50を構築することが出来る。図
4において、大気冷却用ユニット装置2がビル等の建築
物の屋上の床面52に多数配置される。各大気冷却用ユ
ニット装置2は外底部56が床面52から離れて設置さ
れるようにスタンド54により保持される。又、各大気
冷却用ユニット装置2には植木28が植えられている。
【0022】各大気冷却用ユニット装置2は、各大気冷
却用ユニット装置2同士を連通させる連通手段60であ
る連結パイプ55を介して連結されている。連通手段6
0は樋状のものであってもよい。連結パイプ55は、一
端が1の大気冷却用ユニット装置2の溢出口33と結合
し、他端が1の大気冷却用ユニット装置2に隣接する他
の大気冷却用ユニット装置2の水補給口32に結合し、
1の大気冷却用ユニット装置2の溢出口33から溢出し
た水が連結パイプ55を通って他の大気冷却用ユニット
装置2の水補給口32を経て他の大気冷却用ユニット装
置2の容器4内に流入するようになっている。
【0023】大気冷却用ユニット装置2の列の端に位置
する大気冷却用ユニット装置2aの水補給口32aは、
水道の蛇口62のような水供給手段64に連結されてい
る。水道の蛇口62を適時に開放して、列の端に位置す
る大気冷却用ユニット装置2aに水を供給すると、大気
冷却用ユニット装置2aの容器4に水が充満して、溢出
口33aから溢出した水が隣接の大気冷却用ユニット装
置2の水補給口32を経由して隣接の大気冷却用ユニッ
ト装置2の容器内に流入し、以下順次その次の隣接の大
気冷却用ユニット装置2の容器内に流入する。
【0024】このように、列の端に位置する大気冷却用
ユニット装置2aに連結された水供給手段64から適時
に、例えば1日に一回水を供給することにより、列全体
の大気冷却用ユニット装置に絶えず水を保持させておく
ことが出来る。これにより、各大気冷却用ユニット装置
2(2a)の側壁から絶えず沁みだす水が周囲から気化
熱を奪って蒸散する。更に、植木28の葉からも水が蒸
散し、又、植木28の葉が直射日光を遮り、これらの複
合された効果により、大気冷却用装置50が設置された
周辺の大気温度を下げる。
【0025】本発明においては、列状に配置された各大
気冷却用ユニット装置ごとにそれぞれの水補給口に水供
給手段から直接水を供給する態様も可能である。この場
合は、各大気冷却用ユニット装置に均等に水が供給され
るように、水分配装置を併用する必要があり、図4に示
す態様に比べて装置が複雑になる。
【0026】本発明の大気冷却用ユニット装置2を構成
する容器4の水保持部12の壁20を形成する多孔質体
は、素焼きの陶器であってもよい。素焼きの陶器は、強
度が低く、割れないよう取り扱いに注意を要するので、
本焼きされた陶器であることが好ましい。本焼きされた
陶器は一般に気孔の径が小さく水が沁みだしにくいの
で、生地の粘土に可燃性の粉末を、陶器素地原料乾燥粉
末100重量部に対し、10〜50重量部混入して成形
し、焼成によりその可燃性の粉末を消失させることが、
その消失跡に連続気孔が形成されて、本発明に用いる多
孔質体として好ましい。
【0027】図5に本発明の他の態様の大気冷却用ユニ
ット装置2sを示す。大気冷却用ユニット装置2sは、
最上部に細長の開口76を有する高さの高い矩形の箱状
の容器4sから成る。容器4sは、連続気孔を有する多
孔質体から形成されている。容器4sの一対の側壁74
には上部にそれぞれ水補給口32sと溢出孔33sとが
設けられている。又、容器4sは蓋80を備えている。
容器4sの外底72には、スペーサーの役をする脚70
が取り付けられている。これにより、床面に大気冷却用
ユニット装置2sを設置したときに、容器4sの外底7
2と床面との間に隙間が出来、この隙間を風が吹き抜け
るようになっている。
【0028】図6に複数の大気冷却用ユニット装置2s
から組み立てられた大気冷却用装置50sの構成を示
す。大気冷却用ユニット装置2sが等間隔で側壁74同
士を対向させ間隔をおいて床面上に並べられる。1の大
気冷却用ユニット装置2sの水補給口32sと隣接の他
の大気冷却用ユニット装置2sの溢出孔33sとが連結
パイプ55sにより連結されている。最端の大気冷却用
ユニット装置2sの水補給口32sが水道の蛇口(水供
給手段64)に連結されて、水が水補給口32sを経て
容器4s内に導入される。このような態様の大気冷却用
装置50sは水が容器4sの内部から外壁面に沁みだす
表面積が広く、この沁みだした水が気化熱を奪うことに
より効率よく周辺大気を冷却することが出来る。
【0029】本発明の効果を実施例により説明する。
【0030】[実施例1]図1に示す形状の大気冷却用
ユニット装置2を縦横10行10列に並べて、3階建の
ビルの屋上に図4に示す態様で配置し大気冷却用装置を
構築した。容器4の上縁部の径は20cm、高さは25
cm、底の径は17cmである。内底から10cmの高
さのところの内側壁面に段差40を設け仕切り板10を
載置した。又、内底から9cmの高さのところの内側壁
面に1cm径の水補給口32と、溢出口33を設けた。
仕切り板10の上部の土保持部18に土を入れ、植木と
してぎぼしを植え付けた。仕切り板10の中央の孔に、
網状部材から成る筒体40を装填し、筒体40の中空部
に砂が充填した。仕切り板10の中央の孔及び筒体40
の径は略4cmである。筒体40の高さは15cmであ
る。図1に示される非透水層26は設けなかった。
【0031】容器4は陶器から成り、その陶器は、花崗
岩粉末と木節粘土粉末を主体とする陶器素地原料乾燥粉
末100重量部に対し、平均粒径50μmの、単独の気
孔よりなる球状中空の樹脂粉末(エクスパンセル社製、
商標EXPANCEL−551WE)8重量部を加え、
さらに水を加えて混練り調整した坏土を用いて可塑成形
し、焼成して製造した。
【0032】隣接の大気冷却用ユニット装置2の間の間
隔は、それぞれの中心間の距離で30cmであり、隣接
の大気冷却用ユニット装置2の間に略10cm幅の隙間
ができるようにした。又、屋上の床面52と大気冷却用
ユニット装置2の外底部56との間に略6cmの隙間が
できるように、スタンド54により各大気冷却用ユニッ
ト装置2を保持した。
【0033】各大気冷却用ユニット装置2の水補給口3
2と、隣接の溢出口33とを連結パイプ55で連結し
た。連結は、水補給口32と、隣接の溢出口33の孔
に、それぞれ外径1cmの柔軟な透明塩ビパイプから成
る連結パイプ55の各端部を嵌入させて行なった。
【0034】この連結は、10×10個の大気冷却用ユ
ニット装置2を直列的に連結する態様でなされた。この
直列の始端の大気冷却用ユニット装置2の水補給口32
は、外径1cmの柔軟な透明塩ビパイプを介して水道の
蛇口(水供給手段64)に連結した。
【0035】本実施例においては、略1回/2〜3日の
ペースで水道の蛇口を開けて、水を各大気冷却用ユニッ
ト装置2の水保持部12に供給した。稼動させた大気冷
却用装置の各容器の水保持部12の外壁面22からは絶
えず水が沁みだし、外壁面22から蒸発し、各容器の周
辺の温度が低下した。
【0036】この大気冷却用装置を晩夏の5日間連続稼
動させたときの容器の周辺の温度の経時推移を図7、図
8に示す。図7は、縦軸が容器の周辺の温度(℃)であ
り、横軸が稼動開始時を起点(1)とする時間(単位:
日)である。折線Cは、ブランク(本大気冷却用装置の
設置位置の近傍の本大気冷却用装置が設置されてない床
面)の温度であり、折線Bは、稼動中の本大気冷却用装
置の容器の周辺の温度、折線Aは、本大気冷却用装置の
設置位置の近傍の本大気冷却用装置が設置されてない床
面で、高さ略2mの位置に配された寒冷紗で覆われた床
面の温度である。本発明の大気冷却用装置は、ブランク
に比べてわかるように、建造物の屋上床面の日照時の温
度を約5〜8℃低下させる効果がある。
【0037】図8は、縦横軸の単位が図7と同様であ
り、折線Fは、ブランク(本大気冷却用装置の設置位置
の近傍の本大気冷却用装置が設置されてない床面)の温
度であり、折線Eは、高さ略2mの位置に配された寒冷
紗で覆われた床面に設置されて稼動中の本大気冷却用装
置の容器の周辺の温度、折線Dは、本大気冷却用装置の
設置位置の近傍の本大気冷却用装置が設置されてない床
面で、寒冷紗で覆われた床面の温度である。本発明の大
気冷却用装置は、ブランクに比べて建造物の屋上床面の
日照時の温度を低下させる効果があることは勿論図7の
場合と同様である。又、寒冷紗で覆われた床面に設置さ
れて稼動中の本大気冷却用装置の容器の周辺の日照時の
温度が、寒冷紗のみを設置した床面の日照時の温度に比
べて2〜4℃低くなっている。このことは、容器に植え
られた植物が繁茂して、床面を寒冷紗で覆った場合と同
様の日覆いの効果がもたらされたときには、更に本発明
の大気冷却用装置の大気冷却効果が増大することを意味
する。因みに、この実施例1の実施時には、各容器に植
えられたぎぼしは、地面から葉先までの長さが10〜1
5cm程であり、屋上の美観の向上と、緑化による安ら
ぎ感の向上にはおおいに寄与したが、日覆いの効果は殆
んどなかったものである。
【0038】[実施例2]実施例1と同様の大気冷却用
装置とその配置により、同様に操作してビルの屋上の気
温を下げる操作を実施した。但し、各容器に植えられた
ぎぼしは、地面から葉先までの長さが30〜40cm程
であり、床面を全体に覆い隠す程に成長したものであっ
た。床面に設置されて稼動中の本大気冷却用装置の容器
の周辺の日照時の温度が、ブランク(本大気冷却用装置
の設置位置の近傍の本大気冷却用装置が設置されてない
床面)の温度に比べて5〜12℃低下させる効果があっ
た。又、本大気冷却用装置を設置せずに寒冷紗のみを設
置した床面の日照時の温度に比べて2〜4℃低くなっ
た。あわせて屋上の美観の向上と、緑化による安らぎ感
の向上に寄与した。
【0039】本発明の大気冷却用装置は、屋上に限ら
ず、ベランダ等の建造物の屋外部分や、アスファルト舗
装の空きスペースに設置して、効率的で装置コストや保
守のコストがあまりかからず、かつ屋上の美観の向上
や、緑化による安らぎ感の向上をもたらすとともに、ヒ
ートアイランド現象の緩和等の目的に使用する大気冷却
用装置として好適に使用出来る。
【0040】
【発明の効果】本発明の大気冷却用装置は、設置部周辺
の気温を下げる目的で使用することが出来、軽量で、効
率的で装置コストや保守のコストがあまりかからない。
又、都会のヒートアイランド現象の緩和に有効である。
【0041】本発明の大気冷却用装置は、設置部周辺の
美観の向上や、緑化による安らぎ感の向上をもたらす。
【0042】本発明の大気冷却用装置は、建造物の屋上
等の屋外部分の気温を下げる目的で特に好適に使用する
ことが出来、効率的で装置コストや保守のコストがあま
りかからない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の大気冷却用装置に用いる大気冷却用ユ
ニット装置の構造を示す断面模式図である。
【図2】大気冷却用ユニット装置に用いられる仕切り板
の形状を示す要部斜視図である。
【図3】大気冷却用ユニット装置に用いられる筒体の形
状を示す要部斜視図である。
【図4】複数の大気冷却用ユニット装置を列状に配置し
てなる、本発明の大気冷却用装置の構成を示す説明図で
ある。
【図5】本発明の大気冷却用装置に用いる大気冷却用ユ
ニット装置の他の態様を示す要部斜視図である。
【図6】複数の図5に示す大気冷却用ユニット装置を列
状に配置してなる、本発明の大気冷却用装置の構成を示
す説明図である。
【図7】本発明の大気冷却用装置を稼動させたときの容
器の周辺の温度の経時推移を示すグラフである。
【図8】本発明の大気冷却用装置を稼動させたときの容
器の周辺の温度の経時推移を示すグラフである。
【符号の説明】
2:大気冷却用ユニット装置 4:容器 8:底 10:仕切り板 11:開口 12:水保持部 13:中底 15:水浸透路 16:土 18:土保持部 14:水 20:壁 21:側壁 22:外壁面 24:内壁面 32:水補給口 33:溢出孔 50:大気冷却用装置 64:水供給手段 60:連通手段 74:側壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01G 27/00 E04B 1/74 T 27/06 A01G 27/00 502D E04B 1/74 502S 502W (72)発明者 中島 孝 滋賀県甲賀郡信楽町長野498 滋賀県工業 技術センター信楽窯業技術試験場内 Fターム(参考) 2B022 AA01 AA03 AB04 2B027 NC05 NC08 NC13 NC16 NC56 ND01 QA02 QB03 QC35 QC38 RA05 RA14 RA28 RC32 UA03 UA16 UA21 UA29 2E001 DD04 FA18 GA01 GA81 HE10 3L044 AA04 BA09 CA02 DD03 FA00 KA01 KA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に開口を有し水が入れられて一時的
    に保持される容器を含み、該容器が仕切り板を備え、該
    容器の内部が、該仕切り板を境に、前記開口に面し植生
    用の土を保持する土保持部と該水を保持する水保持部と
    に分けられ、前記容器の該水に面する壁の少なくとも一
    部が、連続気孔を有する多孔質体から成り、該連続気孔
    は、該連続気孔を経て前記水が沁み出るものである大気
    冷却用ユニット装置。
  2. 【請求項2】 前記容器の外壁が連続気孔を有する多孔
    質体から成り、該連続気孔は、該連続気孔を経て前記水
    が沁み出るものである請求項1に記載の大気冷却用ユニ
    ット装置。
  3. 【請求項3】 水が浸透する1又は複数の浸透路を備
    え、該浸透路を介して前記水保持部と前記土保持部とが
    導通した請求項1又は2に記載の大気冷却用ユニット装
    置。
  4. 【請求項4】 前記水保持部に面する側壁に、前記水保
    持部内に水を補給する水補給口及び水が溢出する溢出孔
    を備える請求項1乃至3のいずれかに記載の大気冷却用
    ユニット装置。
  5. 【請求項5】 水を入れて一時的に保持する容器を含
    み、該容器の該水に面する側壁の少なくとも一部が連続
    気孔を有する多孔質体から成り、前記側壁に、容器内に
    水を補給する水補給口及び水が溢出する溢出孔を備え、
    前記連続気孔を経て前記水が沁み出る大気冷却用ユニッ
    ト装置。
  6. 【請求項6】 複数の請求項4又は5に記載の大気冷却
    用ユニット装置を備え、各前記水補給口を経て各前記容
    器に水を供給する水供給手段を備えた大気冷却用装置。
  7. 【請求項7】 1の前記大気冷却用ユニット装置の溢出
    孔と、他の前記大気冷却用ユニット装置の水補給口とを
    連通させる連通手段を備え、各大気冷却用ユニット装置
    同士が該連通手段を介して連通された請求項6に記載の
    大気冷却用装置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の大気冷却用装置
    を建造物の屋外部分に設置することを特徴とする、建造
    物の屋外部分の大気冷却方法。
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