JP2003155871A - パワーウインド装置 - Google Patents

パワーウインド装置

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JP2003155871A JP2001358305A JP2001358305A JP2003155871A JP 2003155871 A JP2003155871 A JP 2003155871A JP 2001358305 A JP2001358305 A JP 2001358305A JP 2001358305 A JP2001358305 A JP 2001358305A JP 2003155871 A JP2003155871 A JP 2003155871A
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Shuichi Nagaoka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部電磁波の悪影響を受けにくく、信頼性に
優れたパワーウインド装置を提供する。 【解決手段】 ウインド開閉用のモータ4と、前記モー
タ4の回転に伴って2相のパルスを発生するパルス発生
器5と、前記パルス発生器の故障判定を含む全体的な制
御駆動処理を行うマイクロ制御ユニット2とを備えてパ
ワーウインド装置を構成する。マイクロ制御ユニット2
は、モータ5に制御信号が出力され、かつウインドが全
閉位置よりも下方の特定位置乃至全開位置よりも上方の
特定位置の範囲内で閉方向又は開方向に移動している期
間中においてパルス発生器の故障を判定し、ウインドの
現在位置が特定位置を越えて全閉位置又は全開位置に接
近した後は、パルス発生器5の故障判定を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワーウインド装
置に係り、特に、パワーウインド装置の挟み込み検知に
利用されるパルス発生器の故障判定手段に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、近年の多くの自動車に
は、モータでウインドを開閉するパワーウインド装置が
搭載されており、この種のパワーウインド装置には、ウ
インドと窓枠との間に異物が挟み込まれたことを検知す
るための挟み込み検知手段が備えられている。
【0003】従来より、自動車用パワーウインド装置の
挟み込み検知手段としては、ウインド開閉用のモータに
パルス発生器を付設し、当該パルス発生器より出力され
る前記モータの回転に対応した周期の位相を異にする2
相のパルスをマイクロ制御ユニット(以下、これを「M
CU」という)に供給し、MCUがこれら2つのパルス
のエッジ間隔をクロック信号のカウントによって求め、
そのカウント値と予じめ設定された基準中央値とを比較
し、カウント値が基準中央値よりも相当量大きくなった
とき、ウインドに挟み込みが発生したと判断するものが
一般的である。
【0004】かかる挟み込み検知手段を備えたパワーウ
インド装置においては、モータに付設されたパルス発生
器又は当該パルス発生器と前記MCUとを接続する伝送
系に故障を生じると、前記モータの回転に対応した周期
の2相のパルスがMCUに供給されず、所要の挟み込み
検知が行えなくなるので、かかる不都合が生じた場合に
直ちに修理できるようにするため、パルス発生器の故障
及び当該パルス発生器とMCUとを接続する伝送系の故
障を検知し、ユーザに報知するための故障判定手段が備
えられている。なお、本明細書においては、これらパル
ス発生器の故障及び当該パルス発生器とMCUとを接続
する伝送系の故障を総称して、「パルス発生器の故障」
という。
【0005】従来より、パルス発生器の故障判定手段と
しては、パルス発生器より供給される2相の信号のパル
ス変化をMCUにて監視し、モータに制御信号が出力さ
れている期間中において、MCUに入力される2相のパ
ルスの発生順序が予め定められた所定回数連続して乱れ
たときに、パルス発生器が故障したと判定する方法が用
いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記パルス
発生器としては一般にホール素子が用いられているが、
ホール素子は外部電磁波の影響を受けて出力パルスの位
相が反転しやすく、かつ一旦位相が反転されると、外部
電磁波が除かれた後もヒステリシスによって位相が反転
されたままになるという特性を有する。
【0007】パルス発生器が正常の作動している状態に
おいては、モータに制御信号が出力され、かつモータが
回転駆動されてウインドが閉方向又は開方向に移動して
いる期間中においては、外部電磁波の影響を受けてパル
ス発生器より出力されるパルスの位相が反転しても、パ
ルス発生器より2相のパルスが出力され続けるので、M
CUはこのパルスをカウントすることができ、したがっ
て挟み込み検出及びウインドの現在位置の算出を行うこ
とができる。
【0008】しかしながら、ウインドが全閉位置又は全
開位置に達した後、モータへの制御信号の出力が切断さ
れるまでの期間中に外部電磁波の影響を受けてパルス発
生器より出力されるパルスの位相が反転すると、MCU
はモータが回転駆動されておらず、ウインドが停止して
いるにも拘わらず、外部電磁波の影響によって発生した
パルスをカウントして現在位置の算出を繰り返すので、
ウインドの正確な現在位置の算出が不可能になり、それ
以後の挟み込み検出並びに全閉位置及び全開位置の算出
も不可能になる。
【0009】このような不都合が生じた場合、パワーウ
インド装置においては、安全確保のため、ウインドをロ
ック状態にし、MCUのパルスカウント数とウインドの
現在位置とを合致させる初期化処理を行わない限り、以
後のウインドの開閉動作を禁止するものが一般的であ
る。そして、前記初期化処理は、自動車を修理工場に持
ち込まない限り行うことができない。
【0010】このように、従来のパワーウインド装置
は、モータへの制御信号の出力中、常に、MCUに入力
される2相のパルスの発生順序の乱れを監視しているの
で、外部電磁波の悪影響によってパルス発生器が故障し
たと誤って判定されやすく、無用な修理が必要になりや
すいという不都合がある。
【0011】本発明は、このような従来技術の不備を解
消するためになされたものであって、その目的は、外部
電磁波の悪影響を受けにくく、信頼性に優れたパワーウ
インド装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するため、第1に、ウインド開閉用のモータと、前
記モータの回転に伴って2相のパルスを発生するパルス
発生器と、前記パルス発生器の故障判定を含む全体的な
制御駆動処理を行うMCUとを備え、前記MCUは、前
記モータに制御信号が出力され、かつ前記ウインドが全
閉位置よりも下方の特定位置乃至全開位置よりも上方の
特定位置の範囲内で閉方向又は開方向に移動している期
間中において、前記MCUに入力される2相のパルスの
発生順序が予め定められた所定回数連続して乱れたとき
に前記パルス発生器が故障したと判定し、前記ウインド
の現在位置が前記特定位置を越えて前記全閉位置又は全
開位置に接近した後は前記パルス発生器の故障判定を停
止するという構成にした。
【0013】このように、ウインドの全閉位置よりも下
方及びウインドの全開位置よりも上方にそれぞれ特定位
置を設定し、これら2つの特定位置の範囲内でウインド
が閉方向又は開方向に移動している期間中にのみパルス
発生器の故障判定を行い、ウインドの現在位置が前記特
定位置を越えて全閉位置又は全開位置に接近した後はパ
ルス発生器の故障判定を停止するという構成にすると、
ウインドが全閉位置又は全開位置に達した後、モータへ
の制御信号の出力が切断されるまでの期間中に外部電磁
波の影響を受けてパルス発生器より出力されるパルスの
位相が反転しても、MCUは外部電磁波の影響によって
発生したパルスをカウントしないので、ウインドの正確
な現在位置の算出が不可能になることがなく、誤ったパ
ルス発生器の故障判定を防止することができる。
【0014】また、本発明は、前記の目的を達成するた
め、第2に、前記第1の課題解決手段に係るパワーウイ
ンド装置において、前記MCUは、前記ウインドの現在
位置、特定位置、全閉位置及び全開位置を、前記パルス
発生器より出力される2相のパルスのパルス数をカウン
トすることにより算出するという構成にした。
【0015】このように、ウインドの現在位置、特定位
置、全閉位置及び全開位置を、パルス発生器より出力さ
れる2相のパルスのパルス数をカウントすることにより
MCUで算出すると、リミットスイッチ等の他の手段を
備えることなく、これらウインドの現在位置、特定位
置、全閉位置及び全開位置を求めることができるので、
パワーウインド装置の構成の簡略化を図ることができる
と共に、窓枠に設けられた緩衝ラバーの劣化やモータと
ウインドとを連結するウインド駆動機構のガタ等に応じ
て前記特定位置、全閉位置及び全開位置を自動的に修正
することができるので、高精度の挟み込み検出及びパル
ス発生器の故障判定を持続することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施形態例に係るパワーウ
インド装置を図面を参照して説明する。
【0017】図1は実施形態例に係るパワーウインド装
置のブロック構成図であって、この図から明らかなよう
に、本例のパワーウインド装置は、スイッチ装置1と、
MCU2と、モータ駆動部3と、モータ4と、パルス発
生器5と、プルアップ抵抗6と、分圧抵抗器7と、パル
ス伝送路8とを備えている。
【0018】図2は図1に示したパワーウインド装置に
用いられるパルス発生器のパルス発生原理とモータ4の
回転駆動時にパルス発生器から発生される2相方形波パ
ルスとを示す図であって、図2(a)に示すように、本
例のパルス発生器5は、回転体5と、ホール素子
、5とを備えてなり、モータ4の回転駆動に伴っ
て、図2(b)に示すように、ホール素子5、5
り、位相が90度ずれた2相の方形波パルス(A相パル
スとB相パルス)を出力するようになっている。
【0019】前記スイッチ装置1には、個別に操作され
る3個のスイッチ1、1、1が具備されている。
これらの各スイッチ1乃至1の中で、スイッチ1
は、ウインドの上昇(閉)動作を指令するものであり、
スイッチ1は、ウインドの下降(開)動作を指令する
ためのものであって、スイッチ1、1を操作してい
るときだけ、ウインドが指定された方向に移動し、スイ
ッチ1、1の操作を停止すると、ウインドの移動も
停止する。スイッチ1は、動作の自動継続を指令する
ものであって、スイッチ1とスイッチ1とを同時操
作すると、前述のようにウインドが上昇(閉)動作を始
めるが、その後、スイッチ1とスイッチ1の操作を
停止しても、ウインドの上昇(閉)動作が継続され、ウ
インドが窓枠の最上部に達したときに停止する。また、
スイッチ1とスイッチ1とを同時操作すると、やは
り前述のようにウインドが下降(開)動作を始めるが、
その後、スイッチ1とスイッチ1の操作を停止して
も、ウインドの下降(開)動作が継続され、ウインドが
窓枠の最下部に達したときに停止する。
【0020】MCU2は、制御・演算部9と、挟み込み
検出に適用する各種のデータが格納される第1メモリ1
0と、モータ駆動電圧検出部11と、パルスエッジカウ
ンタ12と、タイマー13と、パルス発生器5の故障判
定に適用する各種のデータが格納される第2メモリ14
と、パルス発生器5の故障判定部15とを具備する。
【0021】これらの各構成要素の中で、制御・演算部
9は、スイッチ装置1の操作状態に対応した制御信号を
発生し、この制御信号をモータ駆動部3を介してモータ
4に供給し、モータ4を回転駆動すると共に、モータ駆
動電圧検出部11及びパルスエッジカウンタ12から供
給されるデータ並びに第1メモリ10に記憶されている
データに基づいて所定の挟み込み検知を行い、かつ、パ
ルスエッジカウンタ12から供給されるデータ及び第2
メモリ14に記憶されているデータに基づいてパルス発
生器5の故障判定を行う。
【0022】第1メモリ10は、基準中央値記憶エリア
10、基準許容値記憶エリア10 、トルクデータ加
算値記憶エリア10、起動キャンセル記憶エリア10
、分割移動領域内トルクデータ数記憶エリア10
総トルクデータ数記憶エリア10からなる6つの記憶
エリアと、第1タイムテーブル10、第2タイムテー
ブル10からなる2つのタイムテーブルを具備する。
これらの各記憶エリア及びタイムテーブルへの記憶内容
については、公知に属する事項であり、かつ、本発明の
要旨でもないので、説明を省略する。
【0023】モータ駆動電圧検出部11は、分圧抵抗器
7の分圧点に得られる車載電源(バッテリー)電圧を表
す分圧電圧の検出を行う。
【0024】パルスエッジウンタ12は、パルス発生器
5から供給された2相方形波パルスのパルスエッジの検
出を行う。
【0025】第2メモリ14は、前回の演算で求められ
たウインドの全閉位置を記憶する前回の全閉位置記憶エ
リア14、前回の演算で求められたウインドの全開位
置を記憶する前回の全開位置記憶エリア14、前回の
演算で求められたウインドの全閉位置よりも下方の特定
位置を記憶する上部特定位置記憶エリア14、及び前
回の演算で求められたウインドの全開位置よりも上方の
特定位置を記憶する下部特定位置記憶エリア14とを
具備する。前回の演算で求められたウインドの全閉位置
と上部特定位置との差、及び前回の演算で求められたウ
インドの全開位置と下部特定位置との差(本明細書にお
いては、この差を「公差」という。)は、前記モータ4
とウインドとを連結するウインド駆動機構のガタや窓枠
に設けられた緩衝ラバーの劣化等を考慮し、公差がこれ
らのガタや劣化よりもやや大きくなるように設定され
る。なお、前記ウインドの現在位置、特定位置、全閉位
置及び全開位置は、前記パルス発生器より出力される2
相のパルスのパルス数を前記パルスエッジウンタ12に
てカウントすることにより算出される。このように、ウ
インドの現在位置、特定位置、全閉位置及び全開位置
を、パルス発生器5より出力される2相のパルスのパル
ス数をパルスエッジウンタ12でカウントすることによ
りMCU2で算出すると、リミットスイッチ等の他の手
段を備えることなく、これらウインドの現在位置、特定
位置、全閉位置及び全開位置を求めることができるの
で、パワーウインド装置の構成の簡略化を図ることがで
きると共に、窓枠に設けられた緩衝ラバーの劣化やモー
タとウインドとを連結するウインド駆動機構のガタ等に
応じて前記特定位置、全閉位置及び全開位置を自動的に
修正することができるので、高精度の挟み込み検出及び
パルス発生器の故障判定を持続することができる。
【0026】故障判定部15は、MCU2で算出される
ウインドの現在位置及び第2メモリ14より読み出され
る前回の演算で求められたウインドの全閉位置、前回の
演算で求められたウインドの全開位置、上部特定位置及
び下部特定位置を参照し、モータ4に制御信号が出力さ
れ、かつウインドが下部特定位置乃至上部特定位置の範
囲内で閉方向又は開方向に移動している期間中におい
て、MCUに入力される2相のパルスの発生順序が予め
定められた所定回数連続して乱れたときにパルス発生器
5が故障したと判定し、ウインドの現在位置が上部特定
位置を越えて全閉位置に接近した後、又は下部特定位置
を越えて全開位置に接近した後は、パルス発生器5の故
障判定を停止する。
【0027】モータ駆動部3は、制御信号反転用の2つ
のインバータ3、3と、モータの回転を正転、逆
転、停止のいずれかに切替設定する2つのリレー3
と、火花発生防止用の2個のダイオード3,3
とを具備し、MCU2から供給される制御信号の状態に
応じたモータ4の回転駆動を行う。
【0028】モータ4は、回転軸が図示されていないウ
インド駆動機構を介して自動車のウインドに結合されて
おり、モータの回転時、例えば、正方向回転時にウイン
ドを閉じ、逆方向回転時にウインドを開く。
【0029】パルス発生器5は、モータ4に直接装着さ
れているもので、図2(a)に示されるように、モータ
4の回転軸に取り付けられ、対向円周部分にS極及びN
極が着磁された回転体5と、この回転体5の円周部
分の近くに、モータ4の回転時に互いに90°位相を異
にする2相パルスを発生するように配置されたホール素
子5、5とを具備している。そして、モータ4が回
転すると、その回転によって回転体5も同時回転し、
図2(b)に示されるように、2個のホール素子5
が回転体5の着磁部分を検出し、2個のホール素
子5、5からそれぞれモータ4の1回転時に1周期
となる、互いに1/4周期ずれた2相方形波パルスが出
力される。
【0030】プルアップ抵抗6は、スイッチ装置1の出
力及びMCU2の入力と、5V電源との間に接続された
3個の並列結合抵抗からなるもので、3個のスイッチ1
、1、1の非操作時にMCU2の入力に電源電圧
(5V)を供給する。
【0031】分圧抵抗器7は、車載電源(バッテリー)
と接地間に直列接続された2個の抵抗からなり、これら
の抵抗の接続点がMCU2のモータ駆動電圧検出部11
に接続される。
【0032】パルス伝送路8は、パルス発生器5の出力
と5V電源との間に接続された2個のプルアップ抵抗
と、同出力と接地間に接続されたコンデンサと、同期出
力とMCU2のパルスエッジカウンタ12の入力との間
に接続された2個の直列抵抗とからなり、パルス発生器
5から出力された2相方形波パルスをパルスエッジカウ
ンタ12に伝送する。
【0033】モータ4が回転し、ウインドの開閉動作が
行われているとき、パルス発生器5で発生された2相方
形波パルスは、パルス伝送路8を介してMCU2に供給
される。このとき、パルスエッジカウンタ12は、2相
方形波パルスのそれぞれのパルスエッジ(立上り及び立
下り)を検出し、パルスエッジが到来する度にエッジ検
出信号を制御・演算部9及び故障判定部15に供給す
る。制御・演算部9は、エッジ検出信号の供給タイミン
グをタイマー13でカウントし、1つのエッジ検出信号
とそれに続く1つのエッジ検出信号との到来時間間隔
(以降、これをエッジ間隔データという)を測定する。
なお、このエッジ間隔データは、モータ4が1/4回転
する度に1つ得られるものである。
【0034】なお、図1に図示のパワーウインド装置に
おいては、ウインドへの挟み込みの有無を検知するた
め、その検出パラメータとしてモータ負荷トルク値を用
いており、基準中央値や基準許容値もモータ負荷トルク
によって設定されている。また、図1に図示のパワーウ
インド装置は、ウインドの全移動領域(全開位置と全閉
位置との間の移動領域)を、エッジ間隔データの到来毎
にカウントされるカウント数に基づいて複数に分割した
分割移動領域が設定されており、各分割移動領域に対し
て、予設定したモータ負荷トルクの基準中央値及び基準
許容値が設定されている。
【0035】以下、前記のように構成されたパワーウイ
ンド装置におけるパルス発生器5の故障判定動作を、図
3及び図4を用いて説明する。図3はパルス発生器5の
故障判定の手順を示すフローチャートであり、図4はパ
ルス発生器5の故障判定のタイミングを示すタイミング
チャートである。
【0036】まず、図3に図示の動作を実行するに先立
ち、パワーウインド装置においては次の動作が実行され
る。
【0037】即ち、スイッチ装置1の中の1つのスイッ
チ、例えばスイッチ1を操作すると、スイッチ1
接続されたMCU2の入力が5V電位から接地電位に変
化する。MPU2の制御・演算部9は、入力された接地
電位に応答してモータ制御部3にモータ4を正方向回転
する制御信号を供給し、モータ制御部3は、制御信号に
応答して2つのリレー3、3を切替え、モータ4を
正方向回転する。モータ4が正方向回転すると、モータ
4に連結されたウインド駆動機構を介してウインドが閉
じる方向に移動する。また、モータ4の回転により、モ
ータ4に取り付けられたパルス発生器5が2相方形波パ
ルスを発生し、発生した2相方形波パルスがパルス伝送
路8を介してMCU2のパルスエッジカウンタ12に供
給される。
【0038】ここで、スイッチ1の操作を停止する
と、スイッチ1に接続されたMCU2の入力が接地電
位から5V電位に変化する。MPU2の制御・演算部9
は、入力した5V電位に応答してモータ制御部3にモー
タ4の回転を停止する制御信号を供給し、モータ制御部
3は、この制御信号に応答して2つのリレー3、3
を切替え、モータ4への電源の供給を止め、モータ4の
回転を停止させる。モータ4の回転が停止すると、モー
タ4に連結されたウインド駆動機構の動作が停止し、ウ
インドが現在の位置で停止する。また、モータ4の回転
が停止すると、モータ4に取り付けられたパルス発生器
5の2相方形波パルスの発生も停止し、MCU2のパル
スエッジカウンタ12に2相方形波パルスが供給されな
くなる。
【0039】次に、スイッチ装置1の中の他のスイッ
チ、例えばスイッチ1を操作すると、前述の場合と同
様に、スイッチ1に接続されたMCU2の入力が接地
電位に変化する。MPU2の制御・演算部9は、入力さ
れた接地電位に応答してモータ制御部3にモータ4を逆
方向回転する制御信号を供給し、モータ制御部3は、こ
の制御信号に応答して2つのリレー3、3を切替
え、モータ4を逆方向に回転する。モータ4が逆方向に
回転すると、モータ4に連結された駆動機構を介してウ
インドを開く方向に移動させる。この場合も、モータ4
が回転すると、モータ4に取り付けられたパルス発生器
5が2相方形波パルスを発生し、発生した2相方形波パ
ルスがパルス伝送路8を介してMCU2のパルスエッジ
カウンタ12に供給される。
【0040】その後、スイッチ1の操作を停止した場
合、スイッチ1とスイッチ1とを同時操作した場
合、スイッチ1とスイッチ1とを同時操作した場合
の動作も、前述の各動作と同じ動作が行われるか、又
は、前述の各動作に準じた動作が行われる。
【0041】そして、スイッチ装置1の中の1つのスイ
ッチが操作されると、制御・演算部9は、モータ4に制
御信号が出力されているか否かを判定し(手順S−
1)、モータ4に制御信号が出力されていると判定され
た場合には、パルスエッジカウンタ12からのパルスエ
ッジの取り込みを開始して、変化パルスがA相パルスで
あるかB相パルスであるかを判定する(手順S−2)。
【0042】手順S−2において変化パルスがA相パル
スであると判定された場合には、手順S−3に移行し
て、A相ウインド位置検出用パルスカウントの更新と、
故障検知パルスカウントのA相データの+1と、故障検
知パルスカウントのB相データのクリアとをした後(手
順S−3)、現在のウインド位置をウインド位置検出用
パルスカウントを用いて更新する(手順S−4)。一
方、手順S−2において変化パルスがB相パルスである
と判定された場合には、手順S−5に移行して、B相ウ
インド位置検出用パルスカウントの更新と、故障検知パ
ルスカウントのB相データの+1と、故障検知パルスカ
ウントのA相データのクリアとをした後、現在のウイン
ド位置をウインド位置検出用パルスカウントを用いて更
新する(手順S−4)。
【0043】次いで、手順S−6に移行し、故障検知パ
ルスカウントのA相データとB相データクリアとの差の
絶対値が予め定められた所定の故障検知パルス数以上で
あるか否か、即ち、MCU2に入力される2相のパルス
の発生順序が予め定められた所定回数連続して乱れたか
否かが判定される。
【0044】次いで、手順S−6において、MCU2に
入力される2相のパルスの発生順序が予め定められた所
定回数連続して乱れたと判定された場合には、手順S−
7に移行し、ウインドの現在位置が上部特定位置乃至下
部特定位置の範囲内であるか否かが判定される。
【0045】そして、手順S−7において、ウインドの
現在位置が上部特定位置乃至下部特定位置の範囲内であ
るかと判定された場合には、手順S−8に移行し、パル
ス発生器5の故障を、例えばランプやブザー等を駆動す
ることによってユーザに報知する故障処理を行った後
に、再度手順S−1に戻って上記のフローを繰り返す。
また、手順S−1、S−6及びS−7においてNOと判
定された場合にも、再度手順S−1に戻って上記のフロ
ーを繰り返す。
【0046】このように、図3に示した手順によってパ
ルス発生器5の故障判定を行うと、図4に示すように、
ウインドの現在位置が上部特定位置を越えて全閉位置に
接近した場合及び下部特定位置を越えて全開位置に接近
した状態ではパルス発生器5の故障判定を行わないの
で、仮にウインドが全閉位置又は全開位置に達した後、
モータへの制御信号の出力が切断されるまでの期間中に
外部電磁波の影響を受けてパルス発生器より出力される
パルスの位相が反転しても、ウインドの正確な現在位置
の算出が不可能になるということがなく、それ以後の挟
み込み検出及びパルス発生器5の故障判定を正確に行う
ことができる。
【0047】なお、ウインドの挟み込み検出の手順につ
いては、公知に属する事項であり、かつ、本発明の要旨
でもないので、説明を省略する。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ウイン
ドの全閉位置よりも下方及びウインドの全開位置よりも
上方にそれぞれ特定位置を設定し、これら2つの特定位
置の範囲内でウインドが閉方向又は開方向に移動してい
る期間中にのみパルス発生器の故障判定を行い、ウイン
ドの現在位置が前記特定位置を越えて全閉位置又は全開
位置に接近した後はパルス発生器の故障判定を停止する
ので、ウインドが全閉位置又は全開位置に達した後、モ
ータへの制御信号の出力が切断されるまでの期間中に外
部電磁波の影響を受けてパルス発生器より出力されるパ
ルスの位相が反転しても、ウインドの正確な現在位置の
算出が不可能になることがなく、誤ったパルス発生器の
故障判定を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例に係るパワーウインド装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】実施形態例に係るパワーウインド装置に適用さ
れるパルス発生器のパルス発生原理と出力波形とを示す
図である。
【図3】実施形態例に係るパワーウインド装置において
実行されるパルス発生器の故障判定の手順を示すフロー
チャートである。
【図4】実施形態例に係るパワーウインド装置において
実行されるパルス発生器の故障判定のタイミングを示す
タイミングチャートである。
【符号の説明】
1 スイッチ装置 2 マイクロ制御ユニット(MCU) 3 モータ駆動部 4 モータ 5 パルス発生器 6 プルアップ抵抗 7 分圧抵抗器 8 パルス伝送路 9 制御・演算部 14 第2メモリ 15 故障判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永岡 秀一 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 Fターム(参考) 2E052 AA09 BA02 CA06 EB01 GA08 GA10 GB06 GB12 GB13 KA13 2F063 AA02 BA30 CB19 DA01 DA05 EA03 GA52 GA67 GA72 KA04 NA06 3D127 AA02 AA07 CB05 CC05 FF19

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウインド開閉用のモータと、前記モータ
    の回転に伴って2相のパルスを発生するパルス発生器
    と、前記パルス発生器の故障判定を含む全体的な制御駆
    動処理を行うマイクロ制御ユニットとを備え、前記マイ
    クロ制御ユニットは、前記モータに制御信号が出力さ
    れ、かつ前記ウインドが全閉位置よりも下方の特定位置
    乃至全開位置よりも上方の特定位置の範囲内で閉方向又
    は開方向に移動している期間中において、前記マイクロ
    制御ユニットに入力される2相のパルスの発生順序が予
    め定められた所定回数連続して乱れたときに前記パルス
    発生器が故障したと判定し、前記ウインドの現在位置が
    前記特定位置を越えて前記全閉位置又は全開位置に接近
    した後は前記パルス発生器の故障判定を停止することを
    特徴とするパワーウインド装置。
  2. 【請求項2】 前記マイクロ制御ユニットは、前記ウイ
    ンドの現在位置、特定位置、全閉位置及び全開位置を、
    前記パルス発生器より出力される2相のパルスのパルス
    数をカウントすることにより算出することを特徴とする
    請求項1に記載のパワーウインド装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102889036A (zh) * 2011-07-19 2013-01-23 爱信精机株式会社 车辆开闭体控制装置

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