JP2003155242A - 肝機能改善剤 - Google Patents
肝機能改善剤Info
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Abstract
化合物(コリン、ベタイン、メチオニン、S−アデノシ
ルメチオニン、ビタミンB12、葉酸、カルニチン等)、
及び、ガラクトースを含む難消化性オリゴ糖(ラフィノ
ース、ラクチュロース、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ
糖、メリビオース等)を有効成分として含有することを
特徴とする肝機能改善剤又は組成物。 【効果】 本組成物は、食品素材成分よりなるため、副
作用がなく、急性肝炎、肝不全、慢性肝炎、脂肪肝、肝
硬変などの肝疾患の治療及び/又は予防に有用な医薬
品、飲食品として利用される。
Description
組成物に関するものである。更に詳細には、本発明は、
食品素材成分であるアミノ酸を包含する含窒素化合物及
び難消化性オリゴ糖を有効成分とする肝機能改善剤又は
組成物に関する。
どの問題に直面している。また、食生活の変化に伴い、
生活習慣病といわれている、心臓病、糖尿病、ガンなど
が増加しており、予防医学の重要性が高まっている。食
品分野においても、それら疾病予防という観点にたっ
て、特定保健用食品を含め、機能性食品の開発が進めら
れ、一般食品、補助食品による健康維持、治療効果を目
指した食品開発が行われている。しかし、それら疾病の
率は上昇傾向にあり、積極的なるそれら食品の開発が望
まれている。
て多く発見される疾病は肝機能障害である。この肝機能
障害は、急性肝炎、肝不全、慢性肝炎、脂肪肝、肝硬変
などが含まれるが、特に肝臓への脂肪蓄積に伴う疾病
(脂肪肝)に起因しているのが多いのが現状である。
り発生する疾病で、肝細胞中に脂肪滴が出現し、異常に
多量の脂肪が沈着する状態である。ヒトにおける脂肪肝
は、食事におけるカロリーの過剰摂取などによる栄養過
多、アルコールの過多なる摂取、高脂血症、更年期障害
などが原因として知られている。正常な肝細胞では、大
部分の脂肪は、リポタンパク質として存在し、脂肪滴が
見られることはない。脂肪肝の状態が長期に経過すると
肝硬変に移行する場合が多く、早期の治療が重要であ
り、生活習慣の改善、すなわち、食事中の栄養バランス
とともに適度な運動が奨められている。
善、または健康に維持するための、これといった処方は
なかった。医療の現場では、いろいろな薬剤が使用され
ているが、副作用を回避するためには、あくまでも食事
療法で対処するのが肝要である。
状に鑑み、従来未知の新しいタイプの肝機能改善剤又は
組成物を開発する目的でなされたものである。
を達成するため各方面から検討の結果、安全性の面から
の重要性から、飲食品、飲食品素材、飲食品や同素材を
構成する又はその中に含まれる飲食品(素材)成分に着
目し、副作用のないこれら成分の中から、肝機能を改善
及び/又は維持する素材を探求した。
に注目した。アミノ酸類としては、種々のアミノ酸製剤
が、薬剤においては、肝機能に対するアミノ酸により治
療は、これまで医療の現揚にて実施されてきた。例え
ば、アミノレバン(登録商標)、ヘバン(登録商標)な
どのアミノ酸製剤が肝硬変、肝不全等の改善を目的とし
て使用されている。しかし、これらアミノ酸製剤は、肝
疾患を直接、治療・改善するというより、肝疾患の栄養
障害を改善するのを目的としているのが多いのが現状で
ある。
ば、コリン、ベタイン、メチオニンは脂質代謝に関与
し、肝機能に影響していることが、数多くの文献により
報告されている。A.J.Barakら(ALCOHO
L、13(4)、1996)は、リポプロテインの合成
に関与するS−アデノシルメチオニン合成において、メ
チル基を有するアミノ酸類の摂取の重要性を報告しては
いる。しかしながら、メチオニンは過剰摂取による弊害
のある場合が一部指摘されているとともに、コリン、ベ
タインの投与では顕著な肝機能の維持・改善効果が見出
せないのが現実である。ましてや、オリゴ糖、しかもガ
ラクトースを含有するオリゴ糖とを併用する点について
の報告もないところ、これらの併用によって極めて顕著
な相乗的肝機能改善に成功した点についての知見は全く
ないのが技術の現状である。
発されてきた、難消化性オリゴ糖についても、肝疾患の
治療効果を有するとの報告が一部なされている。しかし
ながら、それらのオリゴ糖は、アンモニア低下剤(渡辺
ら;Pharma Medica,Vol.16、N
o.2、1998)としての用途であって、肝機能の維
持・改善とは異なる。また、王らは(日本栄養・食糧学
会誌、Vol.48、No.3、1995)、ガラクト
サミン肝障害発症をモデルとしたラット試験において、
各種オリゴ糖の影響を調査し、ガラクトースを含むラク
チュロース、ラフィノースがその発癌抑制に効果がある
ことを報告している。しかし、肝毒性投与なしの試験に
おいて、また実際のヒトへのオリゴ糖投与が、肝機能の
維持・改善に、効果があるという報告はいまだなされて
いない。ましてや、これらオリゴ糖とメチル基含有アミ
ノ酸類との併用、しかもその併用によって極めて顕著な
相乗的肝機能改善に成功した点についての知見は全くな
いのが技術の現状である。
も、食物繊維、タウリン、グルタチオン、ビタミンC、
ビタミンBなどにおいて、肝機能の改善作用があるとの
報告はあるものの、これといった効果を本発明者らの研
究において確認されてもいないし、また、他の研究者か
ら格別の報告もなされていない。
は、肝機能改善剤又は組成物を開発するにあたり、安全
性の重要さにも鑑み、食品素材成分において肝臓機能を
維持及び/又は改善できる素材があれば、ヒトの健康管
理上、このうえなく貢献できるものであると確信し、鋭
意研究したが、目的とする飲食品素材成分をスクリーニ
ングすることができなかった。そこで本発明者らは、発
想を転換して、各成分の単用ではなく、併用に着目し、
各成分を広く選択した後、これらを併用してなる各種組
み合わせについて広範なスクリーニングを行った。その
結果、ベタインとラフィノースの併用の場合に卓越した
相乗効果が奏されることをはじめて見出し、この有用新
知見に基づき更に研究の結果、本発明の完成に至ったも
のである。
ル基供与体として脂質代謝に関与し、肝機能維持に関わ
っているメチル基を有するアミノ酸類と、いまだ肝機能
との関連において明確な報告がない難消化性オリゴ糖、
特にガラクトースを含むオリゴ糖を併用することによ
り、肝機能の維持・改善に極めて明解なる効果を発揮す
ることを見出し、本発明を完成させたものである。
くアミノ酸類とガラクトースを含む難消化性オリゴ糖を
主成分とする肝機能改善剤又は組成物に関するものであ
る。それは、メチル基を有するアミノ酸類(コリン、ベ
タインなど)と共に、ガラクトースを含む難消化性オリ
ゴ糖(ラフィノース、ラクチュロースなど)を併用する
ことにより、顕著な肝機能を維持・改善することを解明
し、このアミノ酸類と難消化性オリゴ糖を主成分とする
肝機能改善組成物が、肝機能を健康に維持することを新
たに見出したことに基づくものである。
して働く含窒素化合物としては、コリン、ベタイン、メ
チオニン、S−アデノシルメチオニン(SAM)、ビタ
ミンB12、葉酸、カルニチン等の少なくともひとつが使
用され、また、ガラクトースを含む難消化性オリゴ糖と
しては、ラフィノース、ラクチュロース、大豆オリゴ
糖、ガラクトオリゴ糖、メリビオース、スタキオース等
の少なくともひとつが使用される。なお、体内でメチル
基供与体として働く含窒素化合物は、アミノ酸を包含す
るものであるので、以下、これを、メチル基を有するア
ミノ酸(類)あるいは単にアミノ酸類ということもあ
る。
善とは、肝機能を悪化させないということであり、また
急性肝炎、肝不全、慢性肝炎、脂肪肝、肝硬変など疾病
の治療効果を指し、具体的には、例えば肝臓の脂肪蓄積
防止、または、肝機能の臨床検査項目となっているγ−
GTP、GOT、GPTの上昇抑制を指している。また
更には、肝機能低下に伴う、血中中性脂肪、血中LDL
−コレステロールの上昇の抑制作用も含まれる。
ノ酸類と難消化性オリゴ糖を主成分とするものである
が、アミノ酸類においては、一般のアミノ酸と比較し、
メチル基を有するアミノ酸類がメチオニン代謝を介して
肝機能維持に関与していることは多くの報告、及び本発
明者らの研究により裏付けされている。しかし、その効
果は、バラツキが多く、また、明確に発揮することはま
れである。また、オリゴ糖については、これまで肝性脳
症での血中アンモニア低下剤としての機能が主であり、
肝機能の維持・改善については報告は少なく、メチル基
を有するアミノ酸類、食物繊維素材などとの比較におけ
る肝機能への効果は低いというのが、これまでの学会や
当業界での認識である。
の肝機能を維持又は改善できる素材を追求する過程にお
いて、上記したように肝機能の維持又は改善に対する明
確な有効性が示されていない、メチル基を有するアミノ
酸類と、ガラクトースを含有するオリゴ糖にあえて着目
し、これらを併用したところ、全く予期せざることに、
肝機能の維持・改善に顕著に効果を発揮することを見出
し、本発明を完成させたものである。
混合組成物が肝機能の維持・改善に効果を発揮する点の
詳細については、今後の研究にまたねばならないが、現
時点においては、肝臓の環境が常に変化している中、メ
チル基を有するアミノ酸類がメチオニン代謝を介してリ
ポタンパク合成等で肝中の脂質代謝を調整するととも
に、オリゴ糖が腸内発酵を介して代謝での副産物(アン
モニアなど)を浄化させ、その相乗的効果が肝機能の維
持・改善に結びついているものと、一応、推測してい
る。
飲食品として使用することができ、粉末状のままで摂取
しても、あるいは水に溶解して水溶液等として摂取して
も良い。摂取方法も、経口投与、直腸投与、静脈注射、
点滴等の一般的な投与経路を経て投与できる。
る以外に、医薬上許される担体、賦形剤、希釈剤と共に
混合し、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、トローチ剤
等として用いても良い。但し固体散剤や錠剤では吸収に
時間を要することがあるため、組成物自体の経口投与が
望ましい。この場合には、適切な添加剤、例えば塩化ナ
トリウムのような塩類、pH調節剤、キレート剤と共に
前述した溶液として投与しても良い。注射剤として使用
する場合には、適切な緩衝剤や等張剤等を添加し、滅菌
蒸留水に溶解したものを用いれば良い。
期に摂取すればよく、例えばドリンク剤(清涼飲料、粉
末飲料、等の飲食品タイプのほか、医薬品としての飲料
等を含む)として摂取すると好適である。
品である肝機能改善剤として投与できるほか、肝機能改
善飲食品としても投与できる。飲食品の場合、本組成物
をそのまま飲食品として利用できるほか、他の飲食品、
それを製造するための飲食品素材、あるいはそれを構成
する素材成分の少なくともひとつを混合して用いること
もできる。なお、本剤又は組成物は、医薬品、飲食品の
いずれの場合においても、アミノ酸類とオリゴ糖を常に
同時に服用する必要はなく、別々に服用してもさしつか
えない。
天然物由来で格別の毒性は認められないため、その投与
量は広範に設定することができ、ヒトの性別、体質、年
齢、症状等により異なるが、1日の摂取量としては、成
人の場合、次のとおりである:S−アデノシルメチオニ
ン0.01〜0.1g、コリン0.2〜1.0g、メチ
オニン0.2〜1.0g、ベタイン1.0〜6.0g、
オリゴ糖2.0〜6.0g。また、アミノ酸類とオリゴ
糖の混合ないし併用比率は、適宜定めることができ、例
えば、ベタインとラフィノースの場合は、1:10〜1
0:1の範囲で適宜選択できるが、通常、オリゴ糖の使
用比率はアミノ酸類と同等又はそれ以上とするのがよ
い。しかしながら、これらの使用量、使用比率について
は例示として挙げたものであって、本剤又は組成物はそ
の安全性が高いこととも相まって、上記範囲から逸脱し
ても構わない。
1に示す基本飼料Aと、該基本飼料Aにアミノ酸類及び
/又はオリゴ糖をそれぞれ以下のように混合して、試験
飼料(B)、(C)、(D)をそれぞれ調整した。 (対照区):基本飼料のみ (B) :基本飼料99部+ベタイン1部 (C) :基本飼料97部+ラクチュロース3部 (D) :基本飼料96部+ベタイン1部+ラクチュロ
ース3部
飼育した。飼育に当り、飼料と水は特に制限することな
く平常給与とし、12週目に、腹大動脈より採血し、血
液分析するとともに、肝臓を摘出して脂質分析に供し
た。
標準誤差(SE)で示した。
対して、飼料(B)区、飼料(D)区は、肝臓のコレス
テロール、脂質とも、顕著な低下効果を示し、また、血
中中性脂肪値においても同じ効果が示された。その反
面、飼料(C)区のラクチュロース5%添加区は、やや
それらの値が対照区より低い傾向を示すものの明確な効
果ではなかった。飼料(B)区と飼料(D)区の比較に
おいては、ベタインとラクチュロースを混合した飼料
(D)区が、ベタインのみを混合した飼料(B)区よ
り、更に明確に肝臓のコレステロール値、及び脂質値の
低下作用を示した。
はアミノ酸類単独の投与より、本発明のアミノ酸類とオ
リゴ糖を組成物が、より顕著に、肝臓中の脂質蓄積上昇
を抑制することが認められた。
1に示した基本飼料Bを8週間投与した後、1群を腹大
動脈よりの採血と肝臓の脂質分析に供した。残りの7群
に、該基本飼料A(飼料(A))のみ、及び、該基本飼
料Aにアミノ酸類及び/又はオリゴ糖をそれぞれ以下の
ように混合して、飼料(B)、(C)、(D)、
(E)、(F)をそれぞれ調整した。
ス3部 (F):基本飼料A96部+メチオニン1部+ラフィノ
ース3部
育した。飼育に当り、飼料と水は特に制限することなく
平常給与とし、8週目に、腹大動脈より採血し、血液分
析するとともに、肝臓を摘出して脂質分析に供した。
均値±標準誤差(SE)で示した。
群は、高い肝臓中のコレステロール及び脂質の蓄積を示
した。また、その後、飼料(A)〜(F)を投与した群
は、飼料中にラードが含まれないため、血中脂質の上昇
は示さなかった。しかし、飼料(A)を与えた一群に対
して、ベタインとラフィノースを混合した飼料(E)、
及びメチオニンとラフィノースを混合した飼料(F)の
群が、肝臓のコレステロール、脂質とも、顕著な低下効
果を示し、また、血中中性脂肪値においても同じ効果が
示された。アミノ酸類を単独混合した飼料(B)及び飼
料(C)の群は、肝臓中のコレステロール及び脂質の低
下作用を示すものの、顕著な効果ではなかった。なお、
ラフィノースを単独混合した飼料(D)の群は、飼料
(A)を与えた群とほぼ同じの低下作用であった。
中に蓄積した脂質に対して、オリゴ糖単独、またはアミ
ノ酸類単独の投与より、本発明のアミノ酸類とオリゴ糖
を一緒に投与する方が、肝脂質の低減効果が顕著である
ことが認められた。
2群には表1に示す基礎飼料Bを、3群と4群には表1
に示すベタインとラフィノースが3%配合された試験飼
料Cを6週間給与した。6週目に1群と3群は腹大動脈
よりの採血と肝臓の脂質分析に供した。その後、2群と
4群には、給与飼料を交換し引き続いて、2群には試験
飼料C、4群には基木飼料Bを6週間給与した。試験終
了12週目に、2群と4群は、腹大動脈より採血し、血
液分析に供するとともに、肝臓を摘出して脂質分析に供
した。
標準誤差(SE)で示した。
週目で、基本飼料Bを与えた1群は、肝臓のコレステロ
ール及び脂質、そして血中中性脂肪とも、顕著な上昇を
示したのに対し、ベタインとラフィノースを3%混合配
合した試験飼料Cを与えた3群は、上昇抑制作用を示し
た。また、6週目で飼料を交換し、試験飼料Bからベタ
インとラフィノースを3%混合配合した試験飼料Cに切
り替えた3群は、肝臓のコレステロール及び脂質、そし
て血中中性脂肪の値において、6週目の1群より顕著な
低下作用を示した。また、6週目で試験飼料Cから試験
飼料Bに切り換えた4群は、6週目の3群のそれらの値
より高い値であった。
とオリゴ糖の混合物(ベタインとラフィノース混合)
は、肝脂質の上昇を抑制するとともに蓄積した肝脂質を
低減する、肝脂質調整作用を有することが認めれた。
及びアルコール性肝障害をもつ下記被験者1〜6(男4
名、女2名、36〜58歳)に、本発明肝機能改善剤
(ベタイン:ラフィノース=2:1の混合粉末)を1回
3グラムを1日3回経口的に服用させた。投与期間は2
ヶ月間とし、その期間、薬剤の併用は中止し、食事や、
アルコールの摂取などは日常通りとした。
液生化学データを示す。これらの表は、投与開始1週間
前に、投与2ヶ月後のデータを比較したものである。
能改善剤の投与により、被験者によってバラツキはある
ものの、肝機能(γ−GTP、GOT、GPT)の平均
においては改善され、特に高い値を示す被験者において
は、顕著な効果を示した。また、血中総コレステロール
には変化がなかったが、血清中性脂肪においてはすべて
の被験者で顕著な低下を示した。いずれについても、悪
化した例は見られなかった。
ール性肝障害によると思われる肝機能(γ−GTP)が
低下している被験者(男10名、43〜58歳)を2チ
ームに分け、1チームには、本発明肝機能改善剤(ベタ
イン:ラクチュロース=1:1の混合粉末)を1回3グ
ラムを1日3回経口的に服用させた。また、他のチーム
には、プラセボとしてグルコースを服用させた。投与期
間は2ヶ月間とし、その期間、薬剤の併用は中止し、食
事や、アルコールの摂取などは日常通りとした。
データを表8として示した。この表は、投与開始1週間
前と、投与2ヶ月後のデータを比較した表である。その
結果、本発明肝機能改善剤の投与により、すべての被験
者が肝機能(γ−GTP)が統計的に有意差をもって改
善されたが、プラセボを投与したチームにおいては、γ
−GTPの値に変化は見られなかった。
量混合物をラットに対して500mg/日経口投与し
た。その結果、10日間経過後においても急性毒性は認
められなかった。
よりなり、副作用がなく、急性肝炎、肝不全、慢性肝
炎、脂肪肝、肝硬変などの肝疾患の治療ならびに予防す
ることができる優れた肝機能改善剤又は組成物である。
Claims (6)
- 【請求項1】 体内でメチル基供与体として働く含窒素
化合物、及び、ガラクトースを含む難消化性オリゴ糖を
有効成分として含有すること、を特徴とする肝機能改善
剤。 - 【請求項2】 体内でメチル基供与体として働く含窒素
化合物、及び、ガラクトースを含む難消化性オリゴ糖を
有効成分として含有すること、を特徴とする肝機能改善
組成物。 - 【請求項3】 該アミノ酸が、コリン、ベタイン、メチ
オニン、S−アデノシルメチオニン、ビタミンB12、葉
酸、カルニチンから選ばれる少なくともひとつであり、
該オリゴ糖が、ラフィノース、ラクチュロース、大豆オ
リゴ糖、ガラクトオリゴ糖、メリビオース、スタキオー
スから選ばれる少なくともひとつであること、を特徴と
する請求項1又は請求項2に記載の肝機能改善剤又は組
成物。 - 【請求項4】 ベタイン及びラフィノースを有効成分と
して含有すること、を特徴とする肝機能改善剤。 - 【請求項5】 ベタイン及びラフィノースを有効成分と
して含有すること、を特徴とする肝機能改善組成物。 - 【請求項6】 請求項2、請求項3又は請求項5のいず
れか1項に記載の肝機能改善組成物単独からなるか、あ
るいは、更に他の飲食品又は飲食品素材を添加してなる
こと、を特徴とする肝機能改善飲食品。
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