JP2003154948A - 車両の操舵装置 - Google Patents

車両の操舵装置

Info

Publication number
JP2003154948A
JP2003154948A JP2001356307A JP2001356307A JP2003154948A JP 2003154948 A JP2003154948 A JP 2003154948A JP 2001356307 A JP2001356307 A JP 2001356307A JP 2001356307 A JP2001356307 A JP 2001356307A JP 2003154948 A JP2003154948 A JP 2003154948A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction force
set value
steering
operating
actuator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001356307A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3774655B2 (ja
Inventor
Tomoyasu Kada
友保 嘉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP2001356307A priority Critical patent/JP3774655B2/ja
Publication of JP2003154948A publication Critical patent/JP2003154948A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3774655B2 publication Critical patent/JP3774655B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】操作部材の操作反力を操作用アクチュエータの
制御により付与する車両において、ドライバーに違和感
や不安感を与えることなく操作部材を確実に中立位置に
復帰させる戻し反力を付与できる操舵装置を提供する。 【解決手段】操舵用アクチュエータ2の動きを舵角変化
が生じるように車輪4に伝達する。操作部材1の操作量
と車輪4の転舵量との比が変化するように操舵用アクチ
ュエータ2は制御される。操作部材1の中立位置復帰方
向へ作用する反力を発生する操作用アクチュエータ19
は、中立位置からの操作部材1の操作量の減少時は増大
時に比べ、反力の大きさが戻し反力の付加により設定値
だけ大きくなるように制御される。操作部材1の中立位
置復帰方向への操作速度の大きさが設定値未満の時、操
作用アクチュエータ19は戻し反力が設定値まで漸増す
るように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操作部材の操作反
力を操作用アクチュエータの制御により付与する車両の
操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】操作部材の操作に応じた操舵用アクチュ
エータの動きを車輪に舵角が変化するように伝達する際
に、操作部材の操作量と車輪の転舵量との比を変化させ
ることができる車両の操舵装置が提案されている。その
ような操舵装置として、操作部材を車輪に機械的に連結
しない所謂ステアバイワイヤシステムを採用したものと
機械的に連結したものとがある。ステアバイワイヤシス
テムを採用した操舵装置においては、ステアリングホイ
ールを模した操作部材を車輪に機械的に連結することな
く、操舵用アクチュエータの動きを、その動きに応じて
舵角が変化するように車輪に伝達し、その伝達に際して
操舵用アクチュエータを制御することで操作量と転舵量
との比を変更している。また、操作部材を車輪に機械的
に連結した操舵装置においては、ステアリングホイール
の操作に応じた入力シャフトの回転を出力シャフトに遊
星ギヤ機構等の伝達比可変機構を介して伝達し、その伝
達に際して遊星ギヤ機構を構成するリングギヤ等を駆動
する操舵用アクチュエータを制御することで操作量と転
舵量との比を変更している。
【0003】ステアバイワイヤシステムを採用した操舵
装置においては、車輪と路面との間の摩擦に基づく操舵
抵抗やセルフアライニングトルクは操作部材に伝達され
ない。また、ステアリングホイールと車輪とが伝達比可
変機構を介して機械的に連結されている操舵装置におい
ては、その操舵抵抗やセルフアライニングトルクは操作
部材の操作量に対応しない。そのため、ドライバーに適
正な操舵フィーリングを与える手段が必要とされてい
る。
【0004】そこで、その操作部材を中立位置へ復帰さ
せる方向に作用する反力を発生する操作用アクチュエー
タを設けている。その操作用アクチュエータにより、走
行中においては例えば舵角に比例する反力を付与するこ
とで、ドライバーに操舵フィーリングを与えている。ま
た、その操作用アクチュエータの発生反力は、操作部材
の中立位置からの操作量の減少時は増大時に比べ、戻し
反力の付加により設定値だけ大きくされている。これに
より、操作部材の中立位置からの操作量の減少時は、ド
ライバーが操作部材から手を離した時でも確実に中立位
置近傍まで復帰させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】その操作部材の中立位
置への復帰途中で操作速度の大きさを小さくした場合
や、舵角を一定に保持するために操作部材の動きを停止
させた場合、中立位置から操作量を増大させる場合に比
べて、反力の大きさは戻し反力の大きさだけ一挙に増大
する。そのような操作部材を中立位置へ復帰させる反力
が一挙に大きくなるのを感じると、ドライバーは違和感
や不安感を覚えるという問題がある。本発明は上記従来
技術の問題点を解決することのできる車両の操舵装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、操作部材と、
その操作部材の操作に応じて駆動される操舵用アクチュ
エータと、その操舵用アクチュエータの動きを舵角変化
が生じるように車輪に伝達する機構と、その操作部材の
中立位置復帰方向へ作用する反力を発生する操作用アク
チュエータと、その操作部材の中立位置からの操作量を
検出するセンサと、その操舵用アクチュエータと操作用
アクチュエータの制御系とを備え、その操舵用アクチュ
エータは、操作部材の操作量と車輪の転舵量との比が変
化するように制御可能とされ、その操作用アクチュエー
タは、その操作部材の中立位置からの操作量の減少時は
増大時に比べ、その反力の大きさが戻し反力の付加によ
り設定値だけ大きくなるように制御される車両の操舵装
置であって、その操作部材の中立位置復帰方向への操作
速度の大きさが設定値未満の時、その操作用アクチュエ
ータは前記戻し反力が設定値まで漸増するように制御さ
れることを特徴とする。本発明によれば、操作部材の中
立位置復帰方向への操作速度の大きさが設定値未満の
時、中立位置から操作量を増大させる場合に比べて、反
力の大きさは戻し反力が付加されることで設定値だけ大
きくされる。この際、操作部材の中立位置復帰方向への
操作速度の大きさが設定値未満である時は、その戻し反
力は一挙に付加されるのではなく漸増される。これによ
り、操作部材の中立位置への復帰時の操作速度の大きさ
が小さい場合や、中立位置への復帰途中で舵角を一定に
保持するために操作部材の動きを停止させた場合に、操
作部材を中立位置へ復帰させる反力が大きくなるのをド
ライバーが感じるのを防止できる。
【0007】その操作部材の中立位置への操作速度の大
きさが戻し反力の漸増途中に前記設定値以上になった場
合、その戻し反力は操作速度の大きさに応じた設定値と
され、その後に操作部材の中立位置への操作速度の大き
さが前記設定値未満になった場合、その戻し反力は、操
作速度の大きさが前記設定値以上になった時の値よりも
小さな値から漸増されるのが好ましい。これにより、操
作部材の中立位置復帰方向への操作速度の大きさが設定
値以上である場合は戻し反力を一挙に設定値まで大きく
してドライバーの操作を補助することができる。しか
も、その後に操作部材の中立位置復帰方向への操作速度
の大きさが設定値未満になることで再び戻し反力を漸増
させる時、操作速度の大きさが設定値以上になった時の
値よりも小さな値から漸増させるので、操作部材を中立
位置へ復帰させる反力が大きくなるのをドライバーが感
じるのを防止できる。この場合、その操作部材の中立位
置への操作速度の大きさが戻し反力の漸増途中に前記設
定値以上になった後に設定値未満になった場合、その戻
し反力は、その設定値以上であった時間が長い程に、そ
の設定値未満になった当初の値から大きく減少されるの
が好ましい。これにより、操作部材を中立位置へ復帰さ
せる反力が大きくなるのをドライバーが感じるのをより
確実に防止できる。
【0008】操作部材の中立位置からの操作量が設定値
未満である場合、および、車速が設定値以上である場合
の中の少なくとも一方である場合は、その戻し反力の付
加は解除されるのが好ましい。操作部材が中立位置近傍
まで復帰した場合や、車速が大きく走行安定性が要求さ
れるために戻し反力を大きくする必要がない場合に、不
必要な制御が不要になる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に示す車両の操舵装置は、ス
テアリングホイールを模した操作部材1と、その操作部
材1の操作に応じて駆動される操舵用アクチュエータ2
と、その操舵用アクチュエータ2の動きを、その操作部
材1を前部左右車輪4に機械的に連結することなく、舵
角変化が生じるように前部左右車輪4に伝達する機構と
してステアリングギヤ3とを備える。
【0010】その操舵用アクチュエータ2は、例えば公
知のブラシレスモータ等の電動モータにより構成でき
る。そのステアリングギヤ3は、その操舵用アクチュエ
ータ2の出力シャフトの回転運動をステアリングロッド
7の直線運動に変換する例えばボールネジ機構等の運動
変換機構により構成されている。そのステアリングロッ
ド7の動きがタイロッド8とナックルアーム9を介して
車輪4に伝達され、車輪4のトー角が変化する。そのス
テアリングギヤ3は、公知のものを用いることができ、
操舵用アクチュエータ2の動きを舵角が変化するように
前部左右車輪4に伝達できれば構成は限定されない。な
お、操舵用アクチュエータ2が駆動されていない状態で
は、前部左右車輪4はセルフアライニングトルクにより
直進位置に復帰できるようにホイールアラインメントが
設定されている。
【0011】その操作部材1は、車体側により回転可能
に支持される回転シャフト10に連結されている。その
回転シャフト10に操作用アクチュエータ19の出力シ
ャフトが一体化されている。その操作用アクチュエータ
19は操作部材1の中立位置復帰方向へ作用する反力を
発生する。その操作用アクチュエータ19はブラシレス
モータ等の電動モータにより構成できる。
【0012】操作部材1の中立位置からの操作量を操作
角δhとして検出する角度センサ11が設けられてい
る。車輪4の転舵量に対応する舵角δを検出する手段と
して舵角センサ13が設けられ、本実施形態では、その
舵角δに対応する操舵用アクチュエータ2の出力シャフ
ト回転角を検出するセンサにより構成されている。車速
Vを検出する速度センサ14が設けられている。さら
に、操舵用アクチュエータ2の負荷対応値として駆動電
流を検出する電流センサ25と、操作用アクチュエータ
19の負荷対応値として駆動電流を検出する電流センサ
26が設けられている。その角度センサ11、舵角セン
サ13、速度センサ14、電流センサ25、26は、コ
ンピュータにより構成される制御装置20に接続され
る。制御装置20は、時系列に検知される回転角度の検
出値から操作部材1の中立位置からの操作角δhが増大
しているか減少しているかを判断し、また、操作部材1
の操作速度dδh/dtを演算する。
【0013】その制御装置20は駆動回路22を介して
操舵用アクチュエータ2を制御する制御系を構成する。
例えば、制御装置20は操作部材1の操作角δhと車速
Vと目標舵角との間の関係を予め定めて記憶し、目標舵
角と検出舵角δとの偏差をなくすように駆動回路22を
介して操舵用アクチュエータ2の駆動信号を出力する。
その操作角δhと車速Vと目標舵角との間の関係は、例
えば車速Vが大きくなる程に目標舵角が小さくなるもの
とされている。これにより、操舵用アクチュエータ2の
動きを車輪4に舵角が変化するように伝達する際に、操
作部材1の操作角δhと車輪4の転舵量との比を変化さ
せることが可能とされている。操作部材1の操作角δh
に対する車輪4の転舵量の比を低車速で大きくすること
で旋回性能を向上し、高車速で小さくすることで走行安
定性を向上できる。なお、このような操舵用アクチュエ
ータ2の制御方法は特に限定されず、操作部材1の操作
に応じて操舵用アクチュエータ2が駆動されるものであ
れば良い。
【0014】その制御装置20は駆動回路23を介して
操作用アクチュエータ19を制御する制御系を構成す
る。本実施形態では、車両の走行時であって操作部材1
の中立位置からの操作角δhの増大時は、その操作角δ
hに比例する舵角比例反力Rpを操作用アクチュエータ
19が発生するものとされ、その操作角δhと舵角比例
反力Rpとの関係は予め定められて制御装置20に記憶
され、その関係に従って操作用アクチュエータ19が制
御される。なお、その操作角δhと舵角比例反力Rpと
の関係は比例関係に限定されず、ドライバーに適正な操
舵フィーリングを与えるものであればよい。
【0015】車両の走行時であって、操作部材1の中立
位置からの操作角δhが減少する時は、その操作角δh
の増加時に発生する反力に戻し反力を付加した反力を操
作用アクチュエータ19が発生するものとされ、その操
作角δhと反力との関係は予め定められて制御装置20
に記憶され、その関係に従って操作用アクチュエータ1
9が制御される。これにより操作用アクチュエータ19
は、操作部材1の中立位置からの操作角δhの減少時は
増大時に比べ、その反力の大きさが戻し反力の付加によ
り設定値Rlimitだけ大きくなるように制御され
る。
【0016】その操作部材1の中立位置復帰方向への操
作速度dδh/dtの大きさが予め定められて制御装置
20に記憶された設定値C(例えば90deg/s)未
満の時、その戻し反力が設定値Rlimitまで漸増さ
れるように操作用アクチュエータ19は制御される。そ
の漸増速度は予め定められて制御装置20に記憶され
る。
【0017】その操作部材1の中立位置復帰方向への操
作速度dδh/dtの大きさが戻し反力の漸増途中に上
記設定値C以上になった場合、その戻し反力は操作部材
1の操作速度dδh/dtの大きさに応じた値Ryに設
定される非漸増戻し反力とされる。その操作速度dδh
/dtの大きさと非漸増戻し反力の設定値Ryとの関係
は予め定められて制御装置20に記憶され、例えば図9
に示すような関係とされる。その戻し反力の漸増途中に
上記設定値C以上になった後に、操作部材1の中立位置
復帰方向への操作速度dδh/dtの大きさが再び上記
設定値C未満になった場合、その戻し反力は、操作速度
dδh/dtの大きさが上記設定値C以上になった時の
値よりも小さな値から漸増される。この場合、その中立
位置復帰方向への操作速度dδh/dtの大きさが設定
値C以上であった時間が長い程に、その設定値C未満に
なった当初の戻し反力の値は大きく減少される。
【0018】操作部材1の中立位置からの操作角δhの
大きさが設定値A未満である場合、および、車速Vが予
め定められて記憶された設定値Va以上である場合の中
の少なくとも一方である場合は、その戻し反力の付加は
解除される。その操作角δhの大きさが設定値A未満で
あれば、操作部材1は遊びの範囲で操作されていると判
断される。その車速Vが設定値Va以上であれば、操作
部材1の中立位置からの操作角δhの増大時に作用する
反力が十分に大きくされ、戻し反力の付加を作用させる
必要はないものとされている。
【0019】検出車速Vが零の停車時にあっては、操作
部材1の操作量に対応する操作角δhと車輪4の転舵量
に対応する舵角δとの偏差が設定値GAPよりも大きい
場合は、その偏差が大きい程に操作用アクチュエータ1
9の発生反力が大きくされ、本実施形態では、その偏差
と設定値GAPとの差に操作用アクチュエータ19の発
生反力は比例するものとされている。さらに、その偏差
の設定値GAPは操作部材1の操作速度dδh/dtの
大きさが大きい程に大きくされ、本実施形態では図11
に示すように、その偏差の設定値GAPは操作速度dδ
h/dtの大きさに比例するものとされている。
【0020】上記のように操作用アクチュエータ19
は、車両の走行状態に対応した大きさの反力と、停車状
態に対応した大きさの反力とを発生するように制御さ
れ、その走行状態に対応した反力の大きさと停車状態に
対応した反力の大きさとは相異する。制御装置20は、
車両の停車状態と走行状態との間での状態移行の有無を
判断し、その状態移行直前の操作用アクチュエータ19
の発生反力を旧反力として記憶する。また、その状態移
行直後に、その移行後の状態に対応して操作用アクチュ
エータ19が発生すべき反力を新反力として演算する。
換言すれば、その状態移行の影響を受けることなく、停
車状態と走行状態それぞれに対応して定められた制御ロ
ジックに従って操作用アクチュエータ19の発生反力を
新反力として演算する。その旧反力の大きさと新反力の
大きさとの偏差の大きさが設定値δfを超える時、発生
反力Rの大きさが状態移行直前の旧反力の大きさから状
態移行直後に演算された新反力の大きさまで漸次変化す
るように操作用アクチュエータ19は制御される。その
操作用アクチュエータ19の発生反力の大きさの旧反力
の大きさからの漸次変化速度は、車両の加速度dV/d
tが大きい程に大きくされる。その操作部材1の操作速
度dδh/dtの大きさが設定値Hを超える時、操作用
アクチュエータ19の発生反力の大きさの旧反力の大き
さからの漸次変化は中断されると共に、その発生反力の
大きさは状態移行直後に演算された新反力の大きさとさ
れる。
【0021】制御装置20により記憶したプログラムに
従い駆動回路23を介して操作用アクチュエータ19を
制御する際、電流センサ26により検出する操作用アク
チュエータ19の駆動電流と反力に対応する電流指示値
との偏差をなくすように閉ループ制御するのが好まし
い。
【0022】図2のフローチャートを参照して制御装置
20による操舵用アクチュエータ2と操作用アクチュエ
ータ19の制御手順を説明する。まず、初期設定を行い
(ステップS1)、各センサによる検出値を読み込み
(ステップS2)、操作部材1の中立位置復帰方向へ作
用する反力Rが生じるように操作用アクチュエータ19
を制御する(ステップS3)。また、操作部材1の操作
に応じて車両が挙動するように、検出した操作角δh、
車速V、舵角δに基づき操舵用アクチュエータ2を例え
ばフィードバック制御する(ステップS4)。しかる後
に、制御を終了するか否かを判断し(ステップS5)、
終了しない場合はステップS2に戻る。その終了判断
は、例えば車両の始動用キースイッチがオンか否かによ
り判断できる。
【0023】図3〜図6のフローチャートを参照して制
御装置20による操作用アクチュエータ19の制御手順
を説明する。まず、車速Vが零でないか否かを判断する
(ステップS101)。車速Vが零でなく走行中であれ
ば走行フラグをオンし(ステップS102)、操作角δ
hの大きさが設定値A未満か否かを判断する(ステップ
S103)。その操作角δhの大きさが設定値A未満か
否かにより、操作部材1が遊びの範囲で操作されている
か否かを判断する。ステップS103において操作角δ
hの大きさが設定値A以上であれば舵角比例反力Rpを
演算し(ステップS104)、操作部材1の中立位置か
らの操作角δhが増加しているか否かの判断を行う(ス
テップS105)。この判断は、操作角δhの符号と操
作速度dδh/dtの符号とが同一であるか否かにより
行うことができる。本実施形態では右操舵状態が正、左
操舵状態が負とされる。ステップS105において操作
角δhが増加していれば、舵角比例反力Rpを反力Rと
して設定する(ステップS106)。ステップS105
において操作角δhが増加していなければ後述の戻し反
力制御を行い(ステップS107)、操作部材1の中立
位置復帰方向への操作速度dδh/dtの大きさが設定
値C未満か否かを判断する(ステップS108)。ステ
ップS108において操作速度dδh/dtの大きさが
設定値C未満であれば、戻し反力制御により漸増される
戻し反力Rfと上記舵角比例反力Rpとの和を反力Rと
して設定する(ステップS109)。ステップS108
において操作速度dδh/dtの大きさが設定値C以上
であれば、ドライバーが操作部材1を積極的に中立位置
へ復帰させているため、戻し反力を漸増させる必要はな
い。この場合、戻し反力制御により操作速度dδh/d
tの大きさに応じた値Ryに設定された上記非漸増戻し
反力Rftと上記舵角比例反力Rpとの和を反力Rとし
て設定する(ステップS110)。
【0024】上記ステップS103において操作角δh
の大きさが設定値Aよりも小さい場合、操作部材1は遊
び範囲で操作されていると判断される。この場合、図4
に示すように、操作角δhの符号から操作部材1の操作
方向が右方向か否かを判断する(ステップS111)。
右操作であれば、遊び範囲の操作部材1を中立位置に戻
すための予め定められて記憶した設定値Rnを反力Rと
して設定する(ステップS112)。右操舵でなければ
操作部材1が停止中か否かを操作速度dδh/dtの大
きさが零か否かにより判断する(ステップS113)。
操作部材が停止中であれば反力Rを零に設定する(ステ
ップS114)。ステップS113において操作部材1
が停止していなければ左操作であるので、右操作の場合
と大きさが等しく符号が逆の設定値−Rnを反力Rとし
て設定する(ステップS115)。
【0025】ステップS101において車両が停止中で
あると判断された場合、据え切りフラグをオンし(ステ
ップS116)、図5に示すように、操作部材1の操作
方向が右方向か否かを判断する(ステップS117)。
ステップS117において右操作状態であれば、据え切
り状態での基準となる反力として予め定められて記憶し
た設定値Rsを据え切り基準反力R′として設定する
(ステップS118)。その据え切り基準反力R′は、
例えば操作部材1の操作速度dδh/dtの大きさが一
定以上では一定値に設定され、操作速度dδh/dtの
大きさが一定未満では零に設定される。ステップS11
7において右操作でなければ操作部材1が停止している
か否かを判断し(ステップS119)、操作部材1が停
止していれば据え切り基準反力R′を零に設定する(ス
テップS120)。ステップS119において操作部材
1が停止していなければ左操作であるので、右操作の場
合と大きさが等しく符号が逆の設定値−Rsを据え切り
基準反力R′として設定する(ステップS121)。し
かる後に後述の据え切り反力制御を行って反力Rの設定
を行う(ステップS122)。
【0026】上記ステップS106、S109あるいは
S110において反力Rの設定を行った後に、車両が据
え切り状態から走行状態に移行したか否かの判断を行
う。すなわち、ステップS106、S109あるいはS
110において反力Rを設定したならば、図6に示すよ
うに、据え切りフラグがオンか否かを判断する(ステッ
プS123)。ステップS123において据え切りフラ
グがオンでなければ、車両は据え切り状態から走行状態
に移行した直後ではない。この場合、移行制御中フラグ
(Sフラグ)がオフか否かを判断する(ステップS12
4)。移行制御中フラグがオフであれば、操作部材1の
操作速度dδh/dtの大きさが予め定めた設定値B以
上か否かを判断する(ステップS125)。ステップS
125において操作速度dδh/dtの大きさが設定値
B以上であれば、緊急操舵に対応できるように予め定め
て記憶した設定値Rrを反力Rとして設定し(ステップ
S126)、図5に示すように、その反力Rを旧反力R
oldとして記憶する(ステップS127)。ステップ
S125において操作速度dδh/dtの大きさが設定
値B未満であれば、ステップS106、S109あるい
はS110において設定した反力Rを旧反力Roldと
して記憶する(ステップS127)。ステップS123
において据え切りフラグがオンであれば、車両は据え切
り状態から走行状態に移行した直後である。この場合、
その状態移行直後に、その移行後の状態に対応して操作
用アクチュエータ19が発生すべき反力として演算した
新反力Rnewを、移行当初反力Rmとして記憶し(ス
テップS128)、据え切りフラグをオフし(ステップ
S129)、後述の移行制御により据え切り状態から走
行状態に移行する場合における反力Rの設定を行い(ス
テップS130)、ステップS125に進む。ステップ
S124において移行制御中フラグ(Sフラグ)がオン
である場合、移行制御の途中であることからステップS
130において移行制御を継続する。
【0027】また、上記ステップS122の据え切り反
力制御において反力Rの設定を行った後に、車両が走行
状態から据え切り状態に移行したか否かの判断を行う。
すなわち、ステップS122において反力Rを設定した
ならば、走行フラグがオンか否かを判断する(ステップ
S131)。ステップS131において走行フラグがオ
ンでなければ、車両は走行状態から据え切り状態に移行
した直後ではない。この場合、移行制御中フラグ(Sフ
ラグ)がオフか否かを判断する(ステップS132)。
移行制御中フラグがオフであれば、ステップS122に
おいて設定した反力RをステップS127において旧反
力Roldとして記憶する。ステップS131において
走行フラグがオンであれば、車両は据え切り状態から走
行状態に移行した直後である。この場合、その状態移行
直後に、その移行後の状態に対応して操作用アクチュエ
ータ19が発生すべき反力として演算した新反力Rne
wを、移行当初反力Rmとして記憶し(ステップS13
3)、走行フラグをオフし(ステップS134)、後述
の移行制御により据え切り状態から走行状態に移行する
場合における反力Rの設定を行い(ステップS13
5)、ステップS127に進む。ステップS132にお
いて移行制御中フラグ(Sフラグ)がオンである場合、
移行制御の途中であることからステップS135におい
て移行制御を継続する。
【0028】次に図7、図8のフローチャートを参照し
て、上記ステップS107における戻し反力制御を説明
する。まず、操作部材1の操作速度dδh/dtの大き
さが設定値C未満か否かを判断する(ステップS20
1)。その設定値C未満であればドライバーは操作部材
1を操作することなく保持しているか、積極的に中立位
置まで戻そうとしていないと判断する。この場合、操作
部材1の操作角度δhの大きさが上記設定値A以上か否
かを判断する(ステップS202)。その設定値A以上
である場合、操作部材1は遊びの範囲を超えて操作され
ているので戻し反力漸増フラグ(Mフラグ)をオンし
(ステップS203)、予め定めて記憶した初期値Rf
oを仮戻し反力Rf′として設定する(ステップS20
4)。ステップS202において操作角度δhの大きさ
が設定値A未満であれば、操作部材1は中立位置近傍に
あるので、戻し反力Rfの設定値を零にし、戻し反力漸
増フラグ(Mフラグ)をオフし、積算時間Σtを零にす
ることで戻し反力制御をリセットし(ステップS20
5)、リターンする。ステップS201において操作速
度dδh/dtの大きさが設定値C以上である場合は、
操作部材1の操作速度dδh/dtの大きさに応じた値
Ryを非漸増戻し反力Rftとして設定し(ステップS
206)、戻し反力漸増フラグ(Mフラグ)をオフし
(ステップS207)、積算時間Σtを零にする(ステ
ップS208)。ステップS204において仮戻し反力
Rf′を設定し、あるいはステップS208において積
算時間Σtを零にした後に、戻し反力漸増フラグ(Mフ
ラグ)がオンか否かを判断する(ステップS209)。
ステップS209において戻し反力漸増フラグ(Mフラ
グ)がオンであれば、積算時間Σtが設定時間T未満か
否かを判断する(ステップS210)。ステップS21
0において積算時間Σtが設定時間T未満であれば積算
時間Σtに単位時間Δtを加える(ステップS21
1)。その積算時間Σtは初期値が零とされ、その単位
時間Δtは本実施形態では一制御周期に相当する時間と
されている。その設定時間Tは戻し反力Rfの漸増速度
に応じて適宜設定すればよい。ステップS210におい
て積算時間Σtが設定時間Tに至っていれば、積算時間
Σtを零にリセットし(ステップS212)、仮戻し反
力Rf′が最大値Rmax未満か否かを判断し(ステッ
プS213)、最大値Rmax未満であれば仮戻し反力
Rf′に単位戻し反力ΔRaを加算した値を新たな仮戻
し反力Rf′に設定する(ステップS214)。これに
より、仮戻し反力Rf′を設定時間T毎に単位戻し反力
ΔRaずつ漸増させることができる。ステップS21
1、ステップS214の処理の後、あるいはステップS
213で仮戻し反力Rf′が最大値Rmax以上である
と判断された後、仮戻し反力Rf′が上限値Rlimi
t以下か否かを判断する(ステップS215)。その上
限値Rlimitは最大値Rmaxよりも小さくされ
る。ステップS215において仮戻し反力Rf′が上限
値Rlimitよりも大きければ、その上限値Rlim
itを仮戻し反力Rf′として設定する(ステップS2
16)。ステップS215において仮戻し反力Rf′が
上限値Rlimit以下であれば、現在の仮戻し反力R
f′が継続して用いられる。これにより、仮戻し反力R
f′は上限値Rlimitまで漸増される。ステップS
209において戻し反力漸増フラグ(Mフラグ)がオフ
であれば、仮戻し反力Rf′が零より大きいか否かを判
断し(ステップS217)、零より大きければ仮戻し反
力Rf′から予め定めた値Rbを差し引いた値を新たな
仮戻し反力Rf′として設定する(ステップS21
8)。これにより仮戻し反力Rf′は、操作部材1の中
立位置への操作速度dδh/dtの大きさが設定値C以
上になると、その設定値C以上である時間が長い程に、
その設定値C未満になった当初の値から減少される。ス
テップS217において仮戻し反力Rf′が零以下にな
っていれば、現在の仮戻し反力Rf′が継続して用いら
れる。次に、車速Vが設定値Va未満であるか否かを判
断し(ステップS219)、設定値Va以上であれば仮
戻し反力Rf′を零に設定する(ステップS220)。
これにより、車速が大きく走行安定性が要求されるため
に戻し反力を大きくする必要がない場合に、不必要な制
御が不要になる。その設定値Vaは予め定められて記憶
され、例えば30km/hとされる。ステップS219
において車速Vが設定値Va未満であれば現在の仮戻し
反力Rf′が継続して用いられる。次に、操作部材1の
操作方向が右方向か否かを判断する(ステップS22
1)。右操作であれば設定された仮戻し反力Rf′を戻
し反力Rfとして設定する(ステップS222)。右操
舵でなければ左操作であるので、設定された仮戻し反力
Rf′と大きさが等しく符号が逆の値−Rf′を戻し反
力Rfとして設定する(ステップS223)。
【0029】次に、図10のフローチャートを参照して
上記ステップS122における据え切り反力制御を説明
する。まず、操作部材1の操作量に対応する操作角δh
と車輪4の転舵量に対応する舵角δとの偏差の設定値G
APを設定する(ステップS301)。その設定値GA
Pは正値とされ、例えば図11に示すように操作速度d
δh/dtの大きさに比例するように設定される。次
に、舵角δから操作角δhを差し引くことで求められる
偏差(δ−δh)が設定値GAPよりも大きいか否かを
判断する(ステップS302)。本実施形態では車輪4
の転舵量に対応する舵角δとして操舵用アクチュエータ
2の出力シャフトの回転角を検出するので、右操舵状態
であれば偏差(δ−δh)は正になる。ステップS30
2において偏差(δ−δh)が設定値GAPよりも大き
い場合、その偏差(δ−δh)から設定値GAPを引い
た値に予め設定した係数Kを乗じた値を、右操舵状態で
の反力加算値ΔFとして設定する(ステップS30
3)。ステップS302において偏差(δ−δh)が設
定値GAP以下の場合、操作角δhから舵角δを差し引
くことで求められる偏差(δh−δ)が設定値GAPよ
りも大きいか否かを判断する(ステップS304)。ス
テップS304において偏差(δh−δ)が設定値GA
Pよりも大きい場合、その偏差(δh−δ)から設定値
GAPを引いた値に予め設定した係数Kと−1とを乗じ
た値を、左操舵状態での反力加算値ΔFとして設定する
(ステップS305)。ステップS304において偏差
(δh−δ)が設定値GAP以下である場合、操作部材
1の操作量と車輪4の転舵量との偏差は小さいので据え
切り反力を大きくする必要はない。よって、この場合は
反力加算値ΔFを零に設定する(ステップS306)。
しかる後に、上記設定した据え切り基準反力R′と反力
加算値ΔFとの和を反力Rとして設定する(ステップS
307)。これにより、図12に示すように、その反力
加算値ΔFは設定値GAP以上では設定値GAPに比例
することから、操作部材1の操作量と車輪4の転舵量と
の偏差が設定値GAPよりも大きい場合は、その偏差が
大きい程に操作用アクチュエータ19の発生反力Rが大
きくなる。なお、反力加算値ΔFと設定値GAPとの関
係は図12のような比例関係に限定されず、その偏差が
大きい程に操作用アクチュエータ19の発生反力が大き
くなる関係であればよい。
【0030】なお、据え切り反力制御の変形例として、
車速が零の停車時において、操作部材1の操作速度dδ
h/dtの大きさが設定値以下の時に、操舵用アクチュ
エータ2の負荷対応値である電流値が設定値よりも大き
い場合は、その電流値が大きい程に操作用アクチュエー
タ19の発生反力を大きくしてもよい。図13のフロー
チャートを参照して変形例に係る据え切り反力制御を説
明する。まず、操舵部材1の操作速度dδh/dtの大
きさが設定値η未満か否かを判断する(ステップS40
1)。その設定値ηは、通常ならば操作速度dδh/d
tの大きさが設定値η未満であれば操舵用アクチュエー
タ2の負荷が過大になることがないように設定すればよ
く、例えば45deg/sとされる。その操作速度dδ
h/dtの大きさが設定値η未満であれば、操舵用アク
チュエータ2の検出駆動電流iが設定電流iaよりも大
きいか否かを判断する(ステップS402)。その設定
電流iaは、操作速度dδh/dtの大きさが設定値η
未満の時は操舵用アクチュエータ2の駆動電流iが通常
ならば設定電流ia以下になるように設定すれば良く、
例えば20Aとされる。その検出駆動電流iが設定電流
iaよりも大きければ、その検出駆動電流iに予め設定
した係数Keを乗じた値を反力加算値ΔFとして設定す
る(ステップS403)。ステップS401において操
作速度dδh/dtの大きさが設定値η以上である場
合、ステップS402において駆動電流iが設定電流i
a以下である場合、反力加算値ΔFを零に設定する(ス
テップS404)。しかる後に、上記設定した据え切り
基準反力R′と反力加算値ΔFとの和を反力Rとして設
定する(ステップS405)。これにより、図14に示
すように、操作速度dδh/dtの大きさが設定値η未
満であって検出駆動電流iが設定電流iaよりも大きい
場合は、反力加算値ΔFは操舵用アクチュエータ2の駆
動電流iに比例することから、操舵用アクチュエータ2
の負荷が大きい程に操作用アクチュエータ19の発生反
力Rが大きくされる。これにより、据え切り操舵時に操
作部材1の操作速度dδh/dtの大きさが小さいにも
関わらず操舵用アクチュエータ2の負荷が過大になる
と、操作用アクチュエータ19の発生反力が大きくな
る。よって、障害物によって車輪4の転舵が阻止されて
いるような場合に、ドライバーに障害物の存在を気付か
せることができる。
【0031】なお、据え切り反力制御の変形例におい
て、操舵用アクチュエータ2の負荷対応値として操舵用
アクチュエータ2の駆動電流以外を検出してもよく、例
えば、上記直線的に動くステアリングロッド7に作用す
る軸方向力を負荷対応値として検出してもよい。また、
反力加算値ΔFと負荷対応値との関係は図14に示すよ
うな比例関係に限定されず、その負荷対応値が大きい程
に操作用アクチュエータ19の発生反力が大きくなる関
係であればよい。
【0032】次に、図15、図16のフローチャートを
参照して上記ステップS130、S135における移行
制御を説明する。まず、偏差演算フラグ(Hフラグ)と
移行制御中フラグ(Sフラグ)とをオンする(ステップ
S501)。次に、操作部材1の操作速度dδh/dt
の大きさが設定値Hより大きいか否かを判断する(ステ
ップS502)。その設定値Hは、操作速度dδh/d
tの大きさが設定値H以下であれば、停車状態から走行
状態への移行時に反力を漸次変化させても操作が軽くな
り過ぎることがないように定めればよい。ステップS5
02において操作速度dδh/dtの大きさが設定値H
よりも大きい場合、偏差演算フラグをオフし(ステップ
S503)、移行制御中フラグをオフし(ステップS5
04)、上記移行当初反力Rmを反力Rとして設定し
(ステップS505)、リターンする。ステップS50
2において操作速度dδh/dtの大きさが設定値H以
下である場合は、偏差演算フラグと移行制御中フラグを
オフすることなく、現在の反力Rを新反力Rnewとし
て設定する(ステップS506)。次に、偏差演算フラ
グがオンか否かを判断する(ステップS507)。ステ
ップS507において偏差演算フラグがオンであれば、
旧反力Roldに予め定めた設定値δfを加えた値が新
反力Rnewよりも小さいか否かを判断する(ステップ
S508)。ステップS508において新反力Rnew
が旧反力Roldと設定値δfとの和よりも大きい場
合、新反力Rnewから旧反力Roldを差し引いた偏
差(Rnew−Rold)を分割数Nにより除すること
で、漸次付加反力δRを求める(ステップS509)。
ステップS508において新反力Rnewが旧反力Ro
ldと設定値δfとの和以下である場合、旧反力Rol
dから設定値δfを差し引いた値が新反力Rnewより
も大きいか否かを判断する(ステップS510)。ステ
ップS510において新反力Rnewが旧反力Rold
と設定値δfとの差よりも小さい場合、旧反力Rold
から新反力Rnewを差し引いた偏差(Rold−Rn
ew)を分割数Nにより除することで、漸次付加反力δ
Rを求める(ステップS511)。その分割数Nは本実
施形態では車両の加速度の関数とされ、加速度dV/d
tに反比例し、加速度dV/dtが大きい程に小さくな
る。これにより、加速度dV/dtが大きい程に操作用
アクチュエータ19の発生反力の大きさの旧反力の大き
さからの漸次変化速度は大きくなる。ステップS510
において新反力Rnewが旧反力Roldと設定値δf
との差以上の場合、漸次付加反力δRを零に設定する
(ステップS512)。しかる後に偏差演算フラグをオ
フにし(ステップS513)、移行制御中フラグがオン
か否かを判断する(ステップS514)。ステップS5
07において偏差演算フラグがオフの場合にもステップ
S514において同様に判断を行う。ステップS514
において移行制御中フラグがオンであれば、新反力Rn
ewから旧反力Roldを差し引いた偏差(Rnew−
Rold)が漸次付加反力δRよりも大きいか否かを判
断する(ステップS515)。ステップS515におい
て偏差(Rnew−Rold)が漸次付加反力δRより
も大きければ、旧反力Roldと漸次付加反力δRとの
和を新反力Rnewとして設定する(ステップS51
6)。ステップS515において偏差(Rnew−Ro
ld)が漸次付加反力δR以下であれば、旧反力Rol
dから新反力Rnewを差し引いた偏差(Rold−R
new)が漸次付加反力δRよりも大きいか否かを判断
する(ステップS517)。ステップS517において
偏差(Rold−Rnew)が漸次付加反力δRよりも
大きければ、旧反力Roldから漸次付加反力δRを差
し引いた値を新反力Rnewとして設定する(ステップ
S518)。ステップS516あるいはステップS51
8において設定した新反力Rnewを反力Rとして設定
し(ステップS519)、リターンする。ステップS5
17において偏差(Rold−Rnew)が漸次付加反
力δR以下であれば、移行制御中フラグをオフする(ス
テップS520)。ステップS514において移行制御
中フラグがオフである場合、あるいはステップS520
において移行制御中フラグがオフされたならばリターン
する。
【0033】上記実施形態によれば、操作部材1の中立
位置復帰方向への操作速度dδh/dtの大きさが設定
値C未満の時、中立位置から操作量を増大させる場合に
比べて、反力Rの大きさは戻し反力Rfの大きさだけ大
きくされる。この際、その戻し反力Rfは、操作部材1
の中立位置復帰方向への操作速度dδh/dtの大きさ
が設定値未満になった時に一挙に付加されるのではなく
漸増される。これにより、操作部材1の中立位置への復
帰時の操作速度dδh/dtの大きさが小さい場合や、
中立位置への復帰途中で舵角を一定に保持するために操
作部材1の動きを停止させた場合に、操作部材1を中立
位置へ復帰させる反力Rが大きくなるのをドライバーが
感じるのを防止できる。また、操作部材1の中立位置復
帰方向への操作速度dδh/dtの大きさが設定値C以
上である場合は戻し反力Rfを大きくしてドライバーの
操作を補助することができる。しかも、その後に操作部
材1の中立位置復帰方向への操作速度dδh/dtの大
きさが設定値C未満になることで再び戻し反力Rfを漸
増させる時、操作速度dδh/dtの大きさが設定値C
以上になった時の値よりも小さな値から漸増させるの
で、操作部材1を中立位置へ復帰させる反力が大きくな
るのをドライバーが感じるのを防止できる。この場合、
その戻し反力Rfは、その操作速度dδh/dtの大き
さが設定値C以上であった時間が長い程に、その設定値
C未満になった当初の値から大きく減少される。これに
より、操作部材1を中立位置へ復帰させる反力Rが大き
くなるのをドライバーが感じるのをより確実に防止でき
る。さらに、操作部材1の中立位置からの操作量が設定
値A未満である場合や、車速Vが設定値Va以上である
場合、その戻し反力Rfの付加は解除される。よって、
操作部材1が中立位置近傍まで復帰した場合や、車速V
が大きく走行安定性のために戻し反力Rfを大きくする
必要がない場合に、不必要な制御が不要になる。
【0034】また、据え切り操舵時に操作部材1の操作
速度dδh/dtの大きさが過大になると反力Rが大き
くなるので、据え切り操舵の頻度が必要以上に多くなる
のを抑制し、操作部材1の操作に対する操舵用アクチュ
エータ2の応答遅れが生じるのを防止できる。さらに、
操作速度dδh/dtの大きさが小さいにも関わらず操
作部材1の操作量と車輪4の転舵量との偏差が大きくな
ると反力Rを大きくすることができる。よって、障害物
によって車輪4の転舵が阻止されているような場合に反
力Rを大きくし、ドライバーに障害物の存在を気付かせ
ることができる。また、操作速度dδh/dtの大きさ
が大きい場合は、操作部材1の操作量と車輪4の転舵量
との偏差が多少大きくなっても反力Rを大きくすること
がないので、より操作性を向上できる。
【0035】さらに、車両が停車状態と走行状態との間
で状態移行した時に、その状態移行直前の操作用アクチ
ュエータ19の発生反力Roldと、状態移行直後に、
その状態移行後における操作用アクチュエータ19の発
生反力として演算した値Rmとの偏差が設定値δfを超
える場合、その状態移行後における反力Rは、その状態
移行前の反力Roldから、状態移行直後に状態移行後
の状態に対応して演算された操作用アクチュエータ19
が発生すべき反力Rmまで漸次変化する。これにより、
その状態移行時における反力Rの急変を防止できるの
で、操作部材1を操作した停車状態から車両を発進させ
た時の急激な反力増加と、操作部材1を操作した走行状
態から停車させた時の急激な反力減少を緩和できる。例
えば車庫入れ等の際に、舵角δが大きな状態で次第に車
速Vを減少させて停車させる時に、急激な反力減少なく
操作部材1の操作を円滑に連続して行うことができる。
また、操作速度dδh/dtの大きさが設定値Hを超え
る場合、その反力Rの漸次変化を中断し、状態移行直後
に状態移行後の状態に対応して演算された操作用アクチ
ュエータ19が発生すべき反力Rmを作用させること
で、操作部材1の操作が軽くなり過ぎるのを防止でき
る。さらに、車両の加速度dV/dtが大きい場合は迅
速に反力Rを大きくして高速走行時における走行安定性
を向上することができる。
【0036】本発明は上記実施形態に限定されない。例
えば、上記実施形態では操作部材1と車輪4とが機械的
に連結されていないステアバイワイヤシステムを採用し
た操舵装置に本発明を適用したが、図17の変形例に示
すように、操作部材であるステアリングホイールHが車
輪(図示省略)に機械的に連結された操舵装置101に
本発明を適用してもよい。そのステアリングホイールH
の操作に応じた入力シャフト102の回転は、回転伝達
機構130により出力シャフト111に伝達され、その
出力シャフト111の回転が車輪に舵角が変化するよう
にステアリングギヤ(図示省略)により伝達される。そ
のステアリングギヤはラックピニオン式ステアリングギ
ヤやボールスクリュー式ステアリングギヤ等の公知のも
のを用いることができる。その回転伝達機構130の構
成要素をモータ(操舵用アクチュエータ)139により
駆動することで、そのモータ139の動きが車輪に舵角
が変化するように伝達される。その入力シャフト102
と出力シャフト111は互いに同軸心に隙間を介して配
置され、ベアリング107、108、112、113を
介してハウジング110により支持されている。その回
転伝達機構130は、本変形例では遊星ギヤ機構とさ
れ、サンギヤ131とリングギヤ132とに噛み合う遊
星ギヤ133をキャリア134により保持する。そのサ
ンギヤ131は、入力シャフト102の端部に同行回転
するように連結されている。そのキャリア134は、出
力シャフト111に同行回転するように連結されてい
る。そのリングギヤ132は、入力シャフト102を囲
むホルダー136にボルト362を介して固定されてい
る。そのホルダー136は、入力シャフト102を囲む
ようにハウジング110に固定された筒状部材135に
よりベアリング109を介して支持されている。そのホ
ルダー136の外周にウォームホイール137が同行回
転するように嵌め合わされている。そのウォームホイー
ル137に噛み合うウォーム138がハウジング110
により支持されている。そのウォーム138がハウジン
グ110に取り付けられたモータ139により駆動され
る。また、そのステアリングホイールHの中立位置復帰
方向へ作用する反力を発生する操作用アクチュエータ1
19が設けられている。その操作用アクチュエータ11
9の制御系を上記実施形態と同様に構成することで本発
明を適用することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、操作部材の操作反力を
操作用アクチュエータの制御により付与する車両におい
て、ドライバーに違和感や不安感を与えることなく操作
部材を確実に中立位置に復帰させる戻し反力を付与でき
る操舵装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の車両の操舵装置の構成説明
【図2】本発明の実施形態の車両の操舵装置における操
舵用アクチュエータと操作用アクチュエータの制御手順
を示すフローチャート
【図3】本発明の実施形態の車両の操舵装置における操
作用アクチュエータの制御手順を示すフローチャート
【図4】本発明の実施形態の車両の操舵装置における操
作用アクチュエータの制御手順を示すフローチャート
【図5】本発明の実施形態の車両の操舵装置における操
作用アクチュエータの制御手順を示すフローチャート
【図6】本発明の実施形態の車両の操舵装置における操
作用アクチュエータの制御手順を示すフローチャート
【図7】本発明の実施形態の車両の操舵装置における戻
し反力制御の制御手順を示すフローチャート
【図8】本発明の実施形態の車両の操舵装置における戻
し反力制御の制御手順を示すフローチャート
【図9】本発明の実施形態の車両の操舵装置における操
作部材の操作速度と非漸増戻し反力の設定値との関係を
示す図
【図10】本発明の実施形態の車両の操舵装置における
据え切り反力制御の制御手順を示すフローチャート
【図11】本発明の実施形態の車両の操舵装置における
操作部材の操作角と車輪の転舵量に対応する舵角との偏
差の設定値と操作部材の操作速度との関係を示す図
【図12】本発明の実施形態の車両の操舵装置における
操作部材の操作角と車輪の転舵量に対応する舵角との偏
差の設定値と反力加算値との関係を示す図
【図13】本発明の変形例の車両の操舵装置における据
え切り反力制御の制御手順を示すフローチャート
【図14】本発明の変形例の車両の操舵装置における操
舵用アクチュエータの電流値と反力加算値との関係を示
す図
【図15】本発明の実施形態の車両の操舵装置における
移行制御の制御手順を示すフローチャート
【図16】本発明の実施形態の車両の操舵装置における
移行制御の制御手順を示すフローチャート
【図17】本発明の変形例の車両の操舵装置の構成説明
【符号の説明】
1 操作部材 2 操舵用アクチュエータ 3 ステアリングギヤ 4 車輪 11 角度センサ 13 舵角センサ 14 速度センサ 19 操作用アクチュエータ 20 制御装置 119 操作用アクチュエータ 139 モータ H ステアリングホイール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作部材と、その操作部材の操作に応じて
    駆動される操舵用アクチュエータと、その操舵用アクチ
    ュエータの動きを舵角変化が生じるように車輪に伝達す
    る機構と、その操作部材の中立位置復帰方向へ作用する
    反力を発生する操作用アクチュエータと、その操作部材
    の中立位置からの操作量を検出するセンサと、その操舵
    用アクチュエータと操作用アクチュエータの制御系とを
    備え、その操舵用アクチュエータは、操作部材の操作量
    と車輪の転舵量との比が変化するように制御可能とさ
    れ、その操作用アクチュエータは、その操作部材の中立
    位置からの操作量の減少時は増大時に比べ、その反力の
    大きさが戻し反力の付加により設定値だけ大きくなるよ
    うに制御される車両の操舵装置であって、その操作部材
    の中立位置復帰方向への操作速度の大きさが設定値未満
    の時、その操作用アクチュエータは前記戻し反力が設定
    値まで漸増するように制御されることを特徴とする車両
    の操舵装置。
  2. 【請求項2】その操作部材の中立位置への操作速度の大
    きさが戻し反力の漸増途中に前記設定値以上になった場
    合、その戻し反力は操作速度の大きさに応じた設定値と
    され、その後に操作部材の中立位置への操作速度の大き
    さが前記設定値未満になった場合、その戻し反力は、操
    作速度の大きさが前記設定値以上になった時の値よりも
    小さな値から漸増される請求項1に記載の車両の操舵装
    置。
  3. 【請求項3】その操作部材の中立位置への操作速度の大
    きさが戻し反力の漸増途中に前記設定値以上になった後
    に設定値未満になった場合、その戻し反力は、その設定
    値以上であった時間が長い程に、その設定値未満になっ
    た当初の値から大きく減少される請求項2に記載の車両
    の操舵装置。
  4. 【請求項4】操作部材の中立位置からの操作量が設定値
    未満である場合、および、車速が設定値以上である場合
    の中の少なくとも一方である場合は、その戻し反力の付
    加は解除される請求項1〜3の中の何れかに記載の車両
    の操舵装置。
JP2001356307A 2001-11-21 2001-11-21 車両の操舵装置 Expired - Fee Related JP3774655B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001356307A JP3774655B2 (ja) 2001-11-21 2001-11-21 車両の操舵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001356307A JP3774655B2 (ja) 2001-11-21 2001-11-21 車両の操舵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003154948A true JP2003154948A (ja) 2003-05-27
JP3774655B2 JP3774655B2 (ja) 2006-05-17

Family

ID=19167855

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001356307A Expired - Fee Related JP3774655B2 (ja) 2001-11-21 2001-11-21 車両の操舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3774655B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006159963A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Nissan Motor Co Ltd 車両用操舵装置
JP2007203841A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Jtekt Corp 航行用操舵装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006159963A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Nissan Motor Co Ltd 車両用操舵装置
JP4581660B2 (ja) * 2004-12-02 2010-11-17 日産自動車株式会社 車両用操舵装置
JP2007203841A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Jtekt Corp 航行用操舵装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3774655B2 (ja) 2006-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10217998A (ja) 操舵制御装置
EP1935757B1 (en) Vehicle steering apparatus
JP2003261054A (ja) 車輌用自動操舵装置
JP2006335213A (ja) 車両用操舵装置
JP2003261053A (ja) 車輌用自動操舵装置
JP2000062632A (ja) 車両用操舵装置
JP3841674B2 (ja) 車両の操舵装置
JP2003154948A (ja) 車両の操舵装置
JP4100082B2 (ja) 車両用操舵装置
JP4158807B2 (ja) 車両の操舵装置
JP2003154949A (ja) 車両の操舵装置
JP2003118618A (ja) 車両の操舵装置
JP2003154950A (ja) 車両の操舵装置
JP2003118617A (ja) 車両の操舵装置
JP2002193120A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5117066B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2009096414A (ja) ステアリング装置
JP3289772B2 (ja) 後輪舵角制御装置
JP4803338B2 (ja) 車両の操舵装置
JP2004098744A (ja) 車両用操舵装置
JP4200363B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2003175848A (ja) 車両の操舵装置
JP2004161140A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3969046B2 (ja) 車両の操舵装置
JP3975777B2 (ja) 車両の操舵装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040721

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100224

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100224

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120224

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120224

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130224

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130224

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140224

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees