JP2003153577A - 永久磁石型同期モータの駆動制御装置 - Google Patents

永久磁石型同期モータの駆動制御装置

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JP2003153577A JP2002234571A JP2002234571A JP2003153577A JP 2003153577 A JP2003153577 A JP 2003153577A JP 2002234571 A JP2002234571 A JP 2002234571A JP 2002234571 A JP2002234571 A JP 2002234571A JP 2003153577 A JP2003153577 A JP 2003153577A
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    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弱め界磁制御を不要にする。 【解決手段】 トルク指令及びモータ回転数に基づき、
目標動作点を実現するために必要なモータ端子電圧又は
IPM入力電圧Vを算出する(202)。電圧Vがバッ
テリ電圧VBを下回っているときに(204)、バッテ
リとIPMの間に昇圧回路を挿入し、バッテリ電圧VB
をV<VIとなる電圧VIまで昇圧したうえでIPMの
直流端子間に印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石型同期モ
ータ(以下PMモータと呼ぶ)を制御する駆動制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車の車両走行用モータに対して
は、その小形化が強く要請されている。励磁束の発生手
段として永久磁石を用いたモータであるPMモータは、
単位体積当たり界磁起磁力が大きく従ってその他の種類
のモータに比べその小形化が容易であることから、その
車両走行用モータとしてPMモータを使用した電気自動
車がこれまで各種提案されている。
【0003】電気自動車の車両走行用モータに対して
は、同時に、広い速度範囲(回転数範囲)をカバーでき
ることも要請されている。この要請に応える手法として
これまで用いられてきているのが、ベクトル制御の一部
分である弱め界磁制御である。ここに、ベクトル制御と
は、モータ電流IMをトルク電流成分Iq及び界磁電流
成分Idに別けて目標制御する方法である。これらの成
分のうち、Iqは主磁束即ち永久磁石にて得られる励磁
束との鎖交によってトルク(マグネットトルク)を発生
させる成分である。また、Idは主磁束を部分的に補助
し又は打ち消す励磁束を発生させる成分であり、モータ
に突極性がある場合にはIdもId・Iqに比例するト
ルク(リラクタンストルク)を発生させる。モータの速
度範囲を拡張しようとすると、即ちより高速回転の領域
までモータの動作可能領域を延ばそうとすると、速度起
電力ω・E0即ち主磁束E0にて生じモータの回転角速
度ωに比例する起電力が原因となって、一般には回転数
Nの上昇に応じてモータの端子電圧が上昇し、しばしば
電源電圧たるバッテリ電圧VBに相当する値を上回って
しまう。これを防ぐためE0を打ち消す方向の励磁束を
Idの制御により発生させ、モータの動作可能領域を通
常界磁領域よりも高回転側の弱め界磁領域まで延ばす手
法(図6参照)が、上掲の弱め界磁制御であり、これを
実行することにより、比較的小出力のモータでも高速回
転領域をカバーできる。なお、ベクトル制御には絶対値
及びトルク角による態様もあるが、Id,Iqによる態
様と等価であるため、以下の説明では区別しない。
【0004】弱め界磁制御には、このような利点がある
反面、効率低下という側面もある。例えば、弱め界磁制
御を行っているときのId(以下、弱め界磁電流とも呼
ぶ)が多すぎると、トルク発生に寄与しない又は寄与し
にくい電流成分であるIdが増えることによって損失が
増えてしまう。逆に、弱め界磁電流が少なすぎると弱め
界磁本来の目的の達成に支障となる。即ち、モータ出力
制御のため電源たるバッテリと駆動対象たるモータの間
に設けた電力変換器にストレスが加わる他、必要なIq
を出力できなくなる等の支障も生じる。これらを緩和す
る方法として、本願出願人は、先に、VBに応じて弱め
界磁電流の値を変化させる方法を提案している(特開平
7−107772号公報参照)。この方法によれば、弱
め界磁制御にて発生する損失を、バッテリの電圧あるい
は充電状態との関連においては最小化最適化できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、弱め界
磁制御を行っている限り、弱め界磁電流に起因した損失
の発生やこれによるシステム効率の低下を無くすことは
できない。他方、高速運転時にバッテリ電圧を昇圧利用
する技術が、特開平8−214592号公報により知ら
れている。本発明の目的の一つは、バッテリ電圧の昇圧
のための昇圧回路とその周辺回路の工夫によって、弱め
界磁制御を不要とすること、それによりシステム効率の
改善を実現すること、PMモータの目標動作点の位置に
応じて昇圧制御を行うこと、それによりPMモータの動
作可能な速度範囲を従来と同程度以上に維持確保するこ
と等と併せ、昇圧回路における損失の発生を抑制し、シ
ステム効率を更に改善することにある。本発明の目的の
一つは、昇圧回路を自律的にバイパスする手段を提供す
ることによって、より自動化されたシステムを実現する
ことにある。本発明の目的の一つは、昇圧回路を強制的
にバイパスする手段を提供することによって、回生制動
等必要が生じたときに昇圧回路をバイパスできるように
することにある。本発明の目的の一つは、昇圧回路の利
用によって、突入防止回路を廃止できるようにすること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この様な目的を達成する
ために、本発明は、バッテリとPMモータとの間に接続
されVBをモータ電流に変換する電流変換器と、バッテ
リと電力変換器との間に接続された昇圧リアクトルを含
み電力変換器への供給に先立ちVBを昇圧する昇圧回路
とにより、PMモータを制御する駆動制御装置におい
て、昇圧回路を介さない導通経路をバッテリと電力変換
器との間にかつ指令に応じて形成する手段を、備えるこ
とを特徴とする。かかる構成においては、適宜指令を発
することによって昇圧回路ひいてはその内部の昇圧リア
クトルがバイパスされる。
【0007】本発明では、例えば、昇圧回路を介さない
導通経路を昇圧回路前後の電圧差に応じバッテリと電力
変換器の間に形成/遮断する自律型ゲート素子(例えば
ダイオード)を設けることにより、昇圧を実行していな
いときに昇圧回路を自律型ゲート素子にてバイパスする
ことができる。即ち、VBが低いときに昇圧を行わない
ようにすることで、昇圧回路における損失の発生を抑制
し、システム効率を更に改善することができる。また、
このバイパス形成/遮断は自律型ゲート素子により自律
的に即ち自動的に実行されるため、そのための制御装置
又は手順は不要である。あるいは、昇圧回路を介さない
導通経路を指令に応じバッテリと電力変換器の間に形成
/遮断する可制御型ゲート素子(例えばサイリスタ)
と、目標動作点が回生側に属しているときに可制御型ゲ
ート素子に指令を与え上記導通経路を強制的に形成させ
る手段とを、設けることにより、回生制動等の必要に応
じ昇圧回路をバイパス可能になる。
【0008】本発明は、昇圧回路を昇圧のみに利用する
構成に限定されるものではない。例えば、昇圧回路とし
て、バッテリから放電されるエネルギを蓄積する受動素
子たる昇圧リアクトルと、指令に応じこの受動素子を電
力変換器の正側及び負側入力端子に切替接続する能動素
子(トランジスタ等)とを有する回路を用いるのであれ
ば、回生時の経路形成にこれらの素子を利用でき、ま
た、突入防止回路、即ち一般に電力変換器直流端子間に
設けられている平滑コンデンサの充電により生じる電流
を防止する回路を、これらの素子を利用して廃止でき
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。
【0010】図1に、本発明の一実施形態に係る電気自
動車のシステム構成を示す。この実施形態においては三
相PMモータ10が車両走行用モータとして用いられて
いる。モータ10の駆動電力は、バッテリ12からイン
テリジェントパワーモジュール(IPM)14を介し供
給される。すなわち、バッテリ12の放電出力は、平滑
コンデンサCにて平滑されたうえでIPM14にて直流
から三相交流に変換され、その結果得られた電流iu,
iv,iwがモータ10の各相巻線に供給される。ま
た、モータ10の出力トルクはコントローラ16によっ
て制御されている。すなわち、コントローラは、車両操
縦者によるアクセル、ブレーキ、シフト等の操作に応
じ、かつレゾルバ等の回転センサ18にて検出されるモ
ータ10の回転数(またはロータ角度位置)に応じ、ス
イッチング信号を発生させ、これにより、IPM14を
構成するスイッチング素子のスイッチングパターンを制
御する。このような制御を実行することによって、モー
タ10の出力トルクを、車両操縦者のアクセル操作等に
応じたトルクとすることができる。この制御にあたって
は、モータ10の各巻線に対応して設けられている電流
センサ20u,20v,20wによってモータ10の各
相電流iu,iv,iwが検出され、コントローラ16
にフィードバックされる。
【0011】また、バッテリ12とIPM14の間に
は、突入防止回路22、ダイオードDf及びサイリスタ
Dr並びに昇圧回路24が設けられている。これらのう
ち突入防止回路22は、バッテリ12をIPM14に接
続した直後に平滑コンデンサCの充電によって流れる突
入電流を抑制乃至防止するための回路であり、イグニッ
ション(IG)の操作に応じオン/オフされる並列接続
された2個のスイッチSW1及びSW2、並びにスイッ
チSW2に直列接続された抵抗Rsから、構成されてい
る。また、昇圧回路24は本発明の特徴の一部をなして
おり、バッテリ12の端子電圧VBをコントローラ16
の制御の下により高い電圧VIに昇圧してIPM14の
直流端子間に印加する。ダイオードDfは昇圧回路24
の入力端と出力端の間に大きな電位差が発生していない
ときすなわち昇圧回路24が昇圧動作を実行していない
ときにこの昇圧回路24をバイパスする手段である。サ
イリスタDrはコントローラ16から供給される信号に
てターンオン/オフし、ダイオードDfによって定まる
電流方向とは逆方向の電流経路を発生させる。なお、図
中符号25及び26で示されているのはそれぞれVB及
びVIを検出するための電圧センサである。また、昇圧
回路24の一例構成として、IPM14の直流端子間に
順方向直列接続された2個のトランジスタTr1及びT
r2、これらのトランジスタに逆並列接続されたダイオ
ードD1及びD2、並びにトランジスタTr1及びTr
2の接続点にその一端がまたバッテリ12側に他端が接
続された昇圧リアクトルLを備える構成を、示してい
る。
【0012】図2に、この実施形態におけるモータ10
の速度範囲拡張の原理を示す。この図において領域Aと
して表されている領域は図6において通常界磁領域とし
て表された領域に相当している。従来は、モータ回転数
Nの上昇に応じて弱め界磁電流Idを増大させることに
より、図2中実線で示される特性、すなわち図6中弱め
界磁領域として示されている領域まで、モータ10の出
力可能領域を拡張していた。これに対し、本実施形態に
おいては、Idの制御によらずに、昇圧回路24の制御
によって、モータ10の出力可能領域を拡張している。
すなわち、現在の目標動作点(T,N)が、現在のVB
又はVIにて実現できる領域よりも高回転側に位置して
いるときに、本実施形態においては、例えば領域Aから
Bへ、BからCへ、さらにはCからDへ、…というよう
に、モータ10の出力可能領域が広がっていくよう、昇
圧回路24により昇圧比を高め、VIを高めている。ま
た、この原理による出力可能領域乃至速度範囲拡張には
Idの制御は関与していないため、従来の弱め界磁制御
と異なり、そのような原因によってシステム効率が損わ
れることがない。
【0013】図3及び図4に、このような原理を実現す
るためコントローラ16により実行される手順の一例を
示す。まず、図3に示されるように、コントローラ16
はIGオン直後に突入防止回路22のスイッチSW2を
オンさせ、その後しばらく時間が経過した後にスイッチ
SW1をオンさせる(100)。すなわち、IGオン直
後しばらくの間は抵抗Rsを充電抵抗として平滑コンデ
ンサCを充電し、その後平滑コンデンサCが十分充電さ
れたとみなせる時点でSW1をオンさせ抵抗Rsの両端
を短絡する。この後、コントローラ16の動作は、モー
タ10の出力トルク制御のための一連の繰り返し手順に
移行する。
【0014】モータ10の出力トルクを制御するに際し
ては、コントローラ16は、まず、車両各部から信号を
入力する(102)。例えば、アクセル開度、ブレーキ
踏力、シフトレバーのポジション、モータ回転数N、モ
ータ電流iu,iv,iw、バッテリ電圧VB、IPM
入力電圧VI等を入力する。その後、コントローラ16
は、アクセル開度、ブレーキ踏力、シフトポジション、
モータ回転数N等の情報に基づきトルク指令T* すなわ
ちモータ10から出力させるべきトルクの目標値を決定
する(104)。コントローラ16は、このようにして
決定したトルク指令T* に基づき、かつモータ10のシ
ステム効率が最大になるよう、電流指令(Id* ,Iq
* )を決定する。ここにいう電流指令のうちId* は界
磁電流成分Idに関する指令であり、Iq* はトルク電
流成分Iqに関する指令である。コントローラ16は、
このようにして決定した電流指令(Id* ,Iq* )を
利用しIPM入力電圧VIの調整を行った後(10
8)、IPM14その他に信号を出力する(110)。
すなわち、電流指令(Id* ,Iq* )に応じた電流i
u,iv,iwが流れるようIPM14に対しスイッチ
ングパターンを示す信号を出力し、また、トルク指令T
* が回生領域(図2中T<0の領域)に属しているとき
にはサイリスタDrにターンオンする旨の指令を与え
る。以上ステップ102〜110の動作は、車両操縦者
によってIGがオフされるまで繰り返される(11
2)。IGがオフされると、コントローラ16はスイッ
チSW1及びSW2をオフさせ(114)、バッテリ1
2からモータ10への電力の供給を断つ。
【0015】ステップ108に示されているIPM入力
電圧の調整は図4に示されるような手順にて実行され
る。すなわち、コントローラ16は、例えば次の式
【数1】 Vd=(R+pLd)・Id* −ω・Lq・Iq* Vq= ω・Ld・Id* +(R+pLq)・Iq* +ω・E0 但し、R:モータ巻線の抵抗 Ld,Lq:モータ巻線のd軸,q軸インダクタンス ω:モータ電気角速度 E0:主磁束 p:微分演算子 に従い(Vd* ,Vq* )を算出する(200)。ある
いは、これに代え、次の式
【数2】 Vd=Kp・ΔId+Ki・∫ΔId−ω・Lq・Iq Vq=Kp・ΔIq+Ki・∫ΔIq+ω・Ld・Id+ωE0 但し、ΔId=Id* −Id ΔIq=Iq* −Iq に従い(Vd* ,Vq* )を求めてもよい。このように
して得られた(Vd* ,Vq* )は、トルク指令T*
実現するのに、あるいは電流指令(Id* ,Iq * )を
実現するのに必要な電圧を表している。コントローラ1
6は、さらに、次の式
【数3】V=k・(Vd2 +Vq2 1/2 但し、k:モータ端子電圧をIPM入力電圧に換算する
ための係数に従い電圧Vを求める。このようにして得ら
れる電圧Vは、モータ10の目標動作点すなわち
(T* ,N)を実現するのに必要なモータ10の端子電
圧をIPM14の直流端子側の値に換算したものであ
る。コントローラ16は、この電圧VがVBを上回って
いるか否か(204)及びVIを上回っているか否か
(206)を判定する。これらの判定条件のうちV>V
Bの条件が成立していないときには、現在のバッテリ電
圧VBをほぼそのまますなわちダイオードDfを介して
IPM14にVIとして印加したとき目標動作点
(T* ,N)を実現できるとみなせるため、コントロー
ラ16は昇圧回路24による昇圧なしで、ステップ11
0に移行する。また、V>VBの条件が成立していると
きは、そのとき昇圧回路24がその動作を開始していな
いのであればV>VIも必ず成り立つから、コントロー
ラ16の動作はステップ208すなわち昇圧回路24に
対する昇圧比の指令動作に移行する。ステップ208に
おいては、コントローラ16は、V<VIを満たすVI
が得られるよう、トランジスタTr1及びTr2を制御
する動作を開始する。さらに、昇圧回路24による昇圧
動作が始まった後でも、昇圧比の不足によってV>VI
の条件が成立することがあり、この場合(206)にも
ステップ208が実行される。
【0016】以上のような制御手順により、本実施形態
においては、図2に示す原理による力行可能領域(特に
速度範囲)の確保及びモータシステム効率の改善を実現
している。
【0017】図5に、本発明の第2の実施形態に係る電
気自動車のシステム構成を示す。この実施形態において
は、突入防止回路22に代えて、バッテリ12をIPM
14側と昇圧回路24側とに切替接続するためのスイッ
チSWが用いられており、かつダイオードDf及びサイ
リスタDrは廃止されている。また、これに伴い、コン
トローラ16の動作の手順にも変更が発生している。
【0018】まず、前述の実施形態においては図3のス
テップ100においてスイッチSW1及びSW2の時間
差オン制御が行われていたが、実施形態においては、ス
テップ100においてまずスイッチSWが側に倒さ
れ、バッテリ12が昇圧回路24に接続される。昇圧回
路24には前述のように昇圧リアクトルLが内蔵されて
いる。コントローラ16は、上側のトランジスタTr1
をオンさせ、下側のトランジスタTr2をオフさせるこ
とにより、昇圧リアクトルLを介しバッテリ12がIP
M14側に接続された状態を形成し、昇圧リアクトルL
を介し平滑コンデンサCを充電することによって第1実
施形態における突入防止回路22と同様の機能を達成し
ている。
【0019】また、コントローラ16は、平滑コンデン
サCが十分充電されたとみなせる程度の時間が経過した
後にスイッチSWを側に倒し、バッテリ12をIPM
14側に接続する。これ以降は、前述の第1実施形態と
同様、ステップ102〜110にかかる手順が、車両操
縦者がIGをオフするまで繰り返し実行される。ただ
し、トルク指令T* が回生領域に属しているときには、
サイリスタDrをターンオンする制御に代えて、トラン
ジスタTr1をオンさせトランジスタTr2をオフさせ
る制御が実行される。このような制御により、IGオン
直後と同様、昇圧リアクトルLを介した電流経路が形成
されるため、バッテリ12へ制動エネルギを回生するこ
とが可能になる。また制動エネルギを回生する手段とし
て、スイッチを倒し、昇圧リアクトルLを介さないで
回生することも可能である。また、IGがオフされた後
は、コントローラ16はスイッチSWをに倒し、バッ
テリ12をIPM14からもまた昇圧回路24からも切
り離す。
【0020】このような構成及び手順によっても、前述
の第1実施形態と同様、モータ10の出力可能領域を拡
張しかつシステム効率を改善することができる。さら
に、この実施形態では、突入防止回路その他を廃止する
ことができる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、適宜指令を発すること
によって、昇圧回路ひいてはその内部の昇圧リアクトル
を、バイパスさせることができる。特に、自律型ゲート
素子を設けることにより、そのための制御装置又は手順
なしで、昇圧回路における損失の発生を抑制し、システ
ム効率を更に改善することができる。また、可制御型ゲ
ート素子やその制御手段を設けることにより、回生制動
等の必要に応じ昇圧回路をバイパスできる。そして、昇
圧リアクトル等の受動素子を、改正の経路形成や、一般
に電力変換器直流端子間に設けられている平滑コンデン
サの充電に利用でき、これにより突入防止回路の廃止等
回路の簡素化を達成できる。
【0022】
【補遺】以上の説明では、本発明を「駆動制御装置」に
係る発明として表現したが、本発明は例えば「駆動制御
方法」「駆動装置」「駆動方法」「電力供給装置」「電
力供給方法」等としても表現できる。更に、純粋な電気
自動車への応用を想定したが、本発明は電気車やいわゆ
るハイブリッド車等の他、産業用・民生用の別を問わず
各種の用途に適用できる。また、制御対象たる永久磁石
型同期モータは、三相交流モータに限定されるものでは
なく、またリラクタンストルクの利用有無も問わない。
【0023】更に、モータの出力トルクを回転数検出値
に基づきオープンループ制御する構成を前提として説明
を行ったが、出力トルクの制御(トルク制御)ではなく
回転数の制御(速度制御)を行う構成にも、またオープ
ンループ制御ではなくクローズドループ制御を行う構成
にも、更には回転数検出値ではなく回転数推定値に基づ
き制御を行う構成にも、本発明を適用できる。加えて、
モータの動作点を専らトルク回転数空間で表現したが、
モータ電圧電流空間等、モータの出力を表現できるので
あればその他の種類の空間に準拠してもよい。
【0024】また、バッテリ電圧が低いときにこれを昇
圧しモータの逆起電力を上回るよう調整する例を述べた
が、バッテリ電圧が高い領域(の一部)で逆に降圧する
ようにしてもよい。また、回生時に昇(降)圧を行わな
い例を示したが、行うようにしてもよい。その場合、I
PM内のスイッチング素子等を利用できる。昇(降)圧
回路の具体的な構成には、様々な変形が可能である。更
に、昇降圧双方の機能を有する回路を用いる場合には、
昇圧回路をバイパスするためのスイッチ、ダイオード、
サイリスタ等の素子を、廃止することができる。また、
前述の第1実施形態ではダイオードとサイリスタの並列
回路を用いているが、これに代え双方向サイリスタ等の
素子を用いても構わない。昇圧回路の動作に関してはそ
の詳細を省略したが、当該動作は当業者には周知であ
る。
【0025】なお、上述の実施形態の変形、特にこの欄
にて述べた趣旨のものについては、当業者であれば本願
の開示に基づき容易に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る電気自動車のシ
ステム構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施形態における出力可能領域拡張及びシ
ステム効率改善の原理を示すトルク回転数空間図であ
る。
【図3】 本実施形態におけるコントローラの動作の流
れを示すフローチャートである。
【図4】 本実施形態におけるコントローラの動作の流
れを示すフローチャートである。
【図5】 本発明の第2実施形態に係る電気自動車のシ
ステム構成を示すブロック図である。
【図6】 従来の弱め界磁制御を説明するためのトルク
回転数空間図である。
【符号の説明】
10 モータ、12 バッテリ、14 IPM、16
コントローラ、18レゾルバ、24 昇圧回路、25,
26 電圧センサ、Df ダイオード、Drサイリス
タ、L 昇圧リアクトル、Tr1,Tr2 昇圧用トラ
ンジスタ、SW スイッチ、C 平滑コンデンサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D035 BA01 5H115 PA11 PC06 PG04 PI16 PO17 PU11 PV02 PV09 QE02 QE03 QI04 QN02 QN09 RB22 RB26 RB27 SE03 SE10 TB07 TD19 TI05 TO12 TO13 TO21 TO23 5H560 AA08 BB04 BB12 DA10 DB20 DC12 DC13 EB01 EC01 RR05 SS02 SS03 TT15 UA01 XA02 XA12 XA13 XA15 XA17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリと永久磁石型同期モータとの間
    に接続されバッテリ電圧をモータ電流に変換する電流変
    換器と、バッテリと電力変換器との間に接続された昇圧
    リアクトルを含み電力変換器への供給に先立ちバッテリ
    電圧を昇圧する昇圧回路とにより、永久磁石型同期モー
    タを制御する駆動制御装置において、 昇圧回路を介さない導通経路をバッテリと電力変換器と
    の間にかつ指令に応じて形成する手段を、備えることを
    特徴とする駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の駆動制御装置において、 上記昇圧回路を介さない導通経路を当該昇圧回路前後の
    電圧差に応じ上記バッテリと上記電力変換器の間に形成
    /遮断する自律型ゲート素子を備え、 昇圧を実行していないときに上記昇圧回路が上記自律型
    ゲート素子により自動的にバイパスされることを特徴と
    する駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の駆動制御装置において、 上記昇圧回路を介さない導通経路を指令に応じ上記バッ
    テリと上記電力変換器の間に形成/遮断する可制御型ゲ
    ート素子と、 上記目標動作点が回生側に属しているときに上記可制御
    型ゲート素子に指令を与え上記導通経路を強制的に形成
    させる手段と、 を備えることを特徴とする駆動制御装置。
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