JP2003152313A - レジスト形成方法 - Google Patents

レジスト形成方法

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JP2003152313A
JP2003152313A JP2001345562A JP2001345562A JP2003152313A JP 2003152313 A JP2003152313 A JP 2003152313A JP 2001345562 A JP2001345562 A JP 2001345562A JP 2001345562 A JP2001345562 A JP 2001345562A JP 2003152313 A JP2003152313 A JP 2003152313A
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resist
resist material
forming method
printer head
dot pattern
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JP2001345562A
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English (en)
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Naoki Kawahara
直樹 河原
Kentaro Kishimoto
健太郎 岸本
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子部品や回路基板などに対するレジストの形
成を良好に行なうことのできるレジスト形成方法を提供
する。 【解決手段】液状または半流動体状のレジスト材を間欠
噴射するインクジェットプリンタヘッド1でドットパタ
ーンを形成しながらレジスト材を被対象物2に塗布する
レジスト形成方法において、インクジェットプリンタヘ
ッド1により一旦塗布された後定着工程を経て被対象物
に定着したレジスト材のドットパターンAに対して、イ
ンクジェットプリンタヘッド1からの間欠噴射により少
なくとも1回ドットパターンBを塗り重ねる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子部品表
面に金属端子をめっき形成するなどの処理する場合にそ
の形成箇所以外の部分の保護用レジストを形成するレジ
スト形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のレジスト形成方法として
は、例えば特開平7−106740号公報に開示されて
いるように、例えば電子部品の保護層としてレジストを
形成するのに、インクジェットプリンタ式のレジスト塗
布装置が利用され、レジスト材からなるインクが間欠噴
射されて被対象物における所望塗布面にドットパターン
を形成することでレジストを形成するものとなってい
た。
【0003】そして、この従来のものの場合、一回の塗
布工程でレジストを形成できるようにするため、比較的
流動性の高いレジスト材を塗布することによって、ドッ
トパターン状に塗布されたレジスト材が流動して自然に
広がることでドットパターン同士がつながるようにして
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のように、レジスト材が流動性の高いものであると、
必要以上にレジスト材が広がるおそれがあって、その広
がりについて制御することが難しいものであった。
【0005】また、このような従来のものにおいて、あ
る程度流動性を抑えたレジスト材を塗布することで、不
当にレジスト材が広がらないようにすることも考えられ
るが、この場合、1回の塗布ではドットパターン同士が
つながらないおそれがあった。
【0006】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
であって、電子部品や回路基板などに対するレジストの
形成を良好に行なうことのできるレジスト形成方法を提
供することを解決課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
レジスト形成方法は、液状または半流動体状のレジスト
材を間欠噴射するインクジェットプリンタヘッドでドッ
トパターンを形成しながら前記レジスト材を被対象物に
塗布するレジスト形成方法において、前記インクジェッ
トプリンタヘッドにより前記被対象物に一旦塗布された
レジスト材のドットパターンに対して、前記インクジェ
ットプリンタヘッドからのレジスト材の間欠噴射により
少なくとも1回ドットパターンを塗り重ねることを特徴
とする。
【0008】請求項1に係るレジスト形成方法によれ
ば、従来、インクジェットプリンタヘッドからのレジス
ト材の間欠噴射で一度だけの塗布によりレジストの形成
を図っていたのに対して、少なくとも2回ドットパター
ンを塗り重ねるようにしているから、従来のようにドッ
トパターン同士が塗布後つながるような流動性の高いレ
ジスト材を用いなくてよく、このように流動性が高いレ
ジスト材を用いた場合に生じやすいレジスト材の必要以
上の拡散を抑制できるものとなる。また、そのような利
点がありながら、重ね塗りをすることにより、塗り残し
が生じないようにでき、レジストの形状なども精度の良
いものにできる。
【0009】本発明の請求項2に係るレジスト形成方法
は、請求項1に記載のレジスト形成方法において、前記
インクジェットプリンタヘッドにより一旦塗布された後
定着工程を経て前記被対象物に定着したレジスト材のド
ットパターンに対して、前記インクジェットプリンタヘ
ッドからのレジスト材の間欠噴射により少なくとも1回
ドットパターンを塗り重ねることを特徴とする。
【0010】請求項2に係るレジスト形成方法によれ
ば、インクジェットプリンタヘッドで被対象物に塗布さ
れたドットパターンが定着工程を経て一旦定着した状態
となった後、そのドットパターンに対して、さらにドッ
トパターンを重ね塗りするものであるから、重ね塗りさ
れてもドットパターンが不当に飛び散ったり流動したり
することもなく、後に塗布されたレジスト材は先に塗布
されたドットパターン間を埋めるように塗布されること
になり、不必要にレジスト材が広がらないようにでき
る。
【0011】これにより、形状などにおいて精度良くレ
ジスト材を被対象物に形成することができることにな
る。
【0012】すなわち、インクジェットプリンタヘッド
によりドットパターンを形成するようにレジスト材を塗
布するのに、作業を迅速に行なうため先に塗布したドッ
トパターンが定着する前にさらに重ねてドットパターン
を塗布する場合、すなわち先に塗布されたレジスト材に
流動性が残っているにもかかわらずさらに重ねてドット
パターンを塗布する場合、レジスト材としては塗布時の
流動性を考慮して適宜なものを採用しないと、後からの
塗布によって、レジスト材が飛び散ったり、流動してむ
やみに拡がっていくおそれがあるが、この請求項2に係
るレジスト形成方法では、先に塗布されたドットパター
ンが定着した後にさらにドットパターンを塗布するか
ら、そのような不具合の発生は解消できる。
【0013】本発明の請求項3に係るレジスト形成方法
は、請求項2に記載のレジスト形成方法において、前記
定着工程は、前記レジスト材から溶媒が気化して除去さ
れることにより前記レジスト材を前記被対象物に定着さ
せることを特徴とする。
【0014】請求項3に係るレジスト形成方法によれ
ば、被対象物に塗布されたレジスト材は溶媒が揮発や蒸
発などで気化することにより、流動性のない定着状態と
なるので、定着のための特別な設備や定着を促すような
操作をレジスト材に対して特に作用させなくても良く、
簡易なものとなる。
【0015】本発明の請求項4に係るレジスト形成方法
は、請求項2に記載のレジスト形成方法において、前記
定着工程は、前記レジスト材に含まれる硬化促進剤で硬
化させることにより前記レジスト材を前記被対象物に定
着させることを特徴とする。
【0016】請求項4に係るレジスト形成方法によれ
ば、硬化促進剤による硬化によりレジスト材を定着させ
るので、比較的迅速に定着させることができ、作業効率
の向上を図れる。
【0017】本発明の請求項5に係るレジスト形成方法
は、前記請求項4に記載のレジスト形成方法において、
前記硬化促進剤は光硬化性のものであって、光の照射に
より前記レジスト材を硬化させることを特徴とする。
【0018】請求項5に係るレジスト形成方法によれ
ば、光の照射による硬化によってレジスト材を定着させ
ることができるので、時間的な硬化の制御や、定着状態
の制御などを適宜行なえる。
【0019】本発明の請求項6に係るレジスト形成方法
は、請求項1から5のいずれかに記載のレジスト形成方
法において、前記インクジェットプリンタヘッドから間
欠噴射される前記レジスト材の粘性を調整することによ
り前記ドットパターンの直径を制御することを特徴とす
る。
【0020】請求項6に係るレジスト形成方法によれ
ば、レジスト材の粘性が高くなるほどドットパターンは
直径が小さく形成される傾向があるため、その粘性を制
御することにより、例えばドットパターンを列状につな
いで直線をなすレジストを形成する場合、その直線の幅
をレジスト材の粘性を変えることにより適宜設定するこ
とができる。
【0021】本発明の請求項7に係るレジスト形成方法
は、請求項1から6のいずれかに記載のレジスト形成方
法において、前記インクジェットプリンタヘッドのイン
ク噴射方向に対して、レジスト材を塗布する被対象物の
凸角部の2面が共に臨むように、前記インクジェットプ
リンタヘッドと前記被対象物との相対姿勢を設定して、
前記インクジェットプリンタヘッドから被対象物の前記
凸角部に対してレジスト材を塗布することを特徴とす
る。
【0022】請求項7に係るレジスト形成方法によれ
ば、被対象物の凸角部分の2面が共に、インクジェット
プリンタヘッドのインク噴射方向に対して臨んでいる状
態で、レジスト材を塗布するので、その凸角部の2面に
均等にレジスト材を塗布できるとともに、一方の面に不
当にレジスト材が偏って塗布されることも抑制でき、そ
の凸角部の2面間にレジスト材がつながらないような塗
布や、レジスト材が一方の面において不当に流動して広
がったりするような不具合なく、良好にかつ迅速にレジ
スト材の被対象物の凸角部での形成が行なえる。
【0023】本発明の請求項8に係るレジスト形成方法
は、請求項1から7のいずれかに記載のレジスト形成方
法において、前記レジスト材のインクには、塗布後の加
熱処理により耐熱性レジストを形成することのできる耐
熱性素材を含有していることを特徴とする。
【0024】請求項8に係るレジスト形成方法によれ
ば、耐熱性素材を含有していることで、レジストが形成
された被対象物に対して加熱処理すると、被対象物表面
に耐熱性レジストが形成されることになる。
【0025】本発明の請求項9に係るレジスト形成方法
は、請求項1から8のいずれかに記載のレジスト形成方
法において、前記レジスト材を塗布する対象領域が塗布
された前記レジスト材で全て埋まるまで前記インクジェ
ットプリンタヘッドによって先に塗布されたドットパタ
ーンが定着した後塗り重ねることを特徴とする。
【0026】請求項9に係るレジスト形成方法によれ
ば、レジスト材の塗布対象領域にレジスト材が隙間なく
塗布されることにより、後工程での不良発生を抑制でき
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施形態に基づいて説明する。
【0028】図1から図6は、本発明の実施形態に係
り、図1は、レジストを塗布する様子を側面視で示す概
略説明図、図2は、図1においてレジストを塗布する様
子を示す斜視図、図3は、2種のドットパターン
(a),(b)と両パターンを重ね塗りした状態(c)
とを示す平面図、図4は、レジスト材の粘性が強い場合
(a)とそれより弱い場合(b)のドットパターンをそ
れぞれ示すの平面および縦断面図、図5は、チップ部品
の凸角部へレジスト材を塗布する様子を側面視で示す概
略説明図、図6は、図5と同様チップ部品の凸角部へレ
ジストを塗布する様子を示す斜視図である。
【0029】図1および図2に、インクジェットプリン
タヘッド1からレジスト材のインクを間欠噴射すること
によって、被対象物としてのチップ部品2にレジストR
を形成する様子を示している。
【0030】すなわち、例えば誘電体共振器のようなチ
ップ部品2をワークWとしてX−Yテーブル3に載置支
持し、このX−Yテーブル3の上方に支持状態で配置さ
れたインクジェットプリンタヘッド1からチップ部品2
に対して液状または半流動体状のレジスト材を間欠噴射
するようにしている。
【0031】インクジェットプリンタヘッド1およびX
−Yテーブル3のアクチュエータAは、制御装置4によ
って駆動制御されるものである。
【0032】インクジェットプリンタヘッド1は、その
具体的構成について図示しないが、間欠噴射される液状
のレジスト材のインクの一粒一粒に適宜大きさの電荷を
与え、一定電圧を印加している偏向板によりそのレジス
ト材のインク滴の進行方向を決定する制御が行なわれ
る。このレジスト材のインク滴の進行方向の制御と、前
記X−Yテーブル3によるチップ部品2のX方向やY方
向での位置制御とによって、チップ部品2上へのレジス
ト材のインク滴の塗布位置が決定される。
【0033】この場合、チップ部品2の表面に塗布され
る一つのレジスト材のインク滴で形成されるドットパタ
ーンの直径は、0.2mm〜0.3mm程度の円形とな
っている。
【0034】以下に、チップ部品2にレジストを形成す
る工程について説明する。
【0035】まず、図3(a)に示すように、チップ部
品2上へレジストのインク滴が所定のドットパターンA
を成すよう、インクジェットプリンタヘッド1から間欠
噴射されて塗布される。次いで、この塗布されたドット
パターンAを乾燥させる、すなわち液状のレジスト材か
ら溶媒を気化させることでチップ部品2表面に定着させ
る。この場合、塗布されたドットパターンAを乾燥させ
る工程が定着工程である。
【0036】この後、定着したドットパターンAに対し
て、別のドットパターンB(図3(b)参照)を重ねる
ように塗布する。すると、この両者のドットパターン
A,Bを重ねた状態では、それぞれのドットパターン
A,Bにおける隙間部分を埋めるように互いが位置する
ため、レジストを所望の形成領域において隙間なく形成
できることになる(図3(c)参照)。なお、この場合
は、ドットパターンAとドットパターンBとを重ね塗り
することにより矩形状のレジストRが形成されるように
している。
【0037】なお、このように矩形状のレジストRのみ
ならず、インクジェットプリンタヘッド1と、チップ部
品2とを相対的に移動させて先のドットに対して後のド
ットの重ね合わせる位置を適宜変えることによって、任
意の直線や曲線を描くようにドットパターンを塗布して
いくことが可能である。
【0038】また、インクジェットプリンタヘッド1か
らのインクジェットの噴射方向と直交する平面部分に対
してだけドットパターンを塗布できるというものでな
く、比較的緩やかな凸角部分や、曲面部分に対してもそ
のまま塗布することは可能である。
【0039】なお、レジスト材としてのインクジェット
用インクは、「16−5600」(品種名)(株式会社マ
ルコーニデータシステムズジャパンの製品)が代表例で
あり、溶質としてのインク成分に対して、溶媒として、
「2−Butanone(メチルエチルケトン:C4
10O:30〜60%)」,「Methanol(メタノ
ール:CH4O:25〜45%)」,「1−Mehox
y−2−Propanol(プロピレングリコールモノ
メチルエーテル:C4102:3〜7%)」,「Cyc
lohexanone(シクロヘキサノン:C6
10O;1〜3%)」の混合物を用いる。
【0040】次に、塗布するレジスト材のインクの粘性
の調整について説明する。レジスト材は、そのインクの
希釈溶剤(例えば、メチルエチルケトン、メタノールな
どの有機溶剤)の混合割合を適宜調整することによっ
て、その粘性を所望のものに設定できる。
【0041】これにより、レジスト材の粘性が高い場合
は、図4(a)に示すように、被対象物に塗布されたと
きにレジスト材のインク滴の横広がりが小さくなるの
で、そのドット径も小さくなる。希釈溶剤の混合割合を
多くすることで、インクの粘性は低下することになり、
その場合は、図4(b)に示すように、レジスト材のイ
ンク滴が横に広がる傾向が高まるので、そのドット径は
粘性が高い場合より大きくなる。
【0042】したがって、細い線のレジストを描きたい
場合には、粘性の高いレジスト材を使用し、それよりも
太い線のレジストを描きたい場合には、それよりも粘性
の低いレジスト材を使用することになり、形成する所望
の線幅の大小に対応してレジスト材の粘性を適宜設定す
ることになる。
【0043】なお、粘度の調整が適正に行える範囲は、
3〜5mPa・s(コンデンサティニュアス方式)、1
1〜13mPa・s(オンデマンド方式)である。
【0044】次に、直方体状に外形を構成する上記チッ
プ部品2の隣り合う2面で構成される凸角部分、すなわ
ち稜線を形成する角部分に対するレジストRの形成方法
について説明する。
【0045】図5に示すように、X−Yテーブル3に治
具を介してチップ部品2をX−Y平面に対してほぼ45
°傾いた姿勢で保持する。そのときに、チップ部品2の
一つの辺aが上側に臨み、かつその辺aが水平に沿うよ
うにする。
【0046】チップ部品2の各辺は、幾分かR状の面取
りがなされているのであって、上記のように姿勢を設定
して保持されているチップ部品2の上側に位置されてい
る前記辺aは、上方に配置したインクジェットプリンタ
ヘッド1のインクジェットの噴射方向zに臨むようにな
っている。すなわち、図5及び図6に示すように、この
辺aで交差するチップ部品2の2つの側面b,cが共に
インクジェットの噴射方向zに臨むものとなっている。
【0047】このように姿勢設定された状態で、前記両
側面における辺a近傍にレジストをインクジェットプリ
ンタヘッド1からのインクジェットの間欠噴射によりド
ットパターンとして塗布する。そして、一旦塗布された
ドットパターンを乾燥させることでチップ部品2に定着
させ、その定着されたドットパターンに一部位置ずれし
た状態で重なるようにさらにインクジェットプリンタヘ
ッド1からのインクジェットの間欠噴射によりドットパ
ターンを塗り重ねる。以上の工程を少なくとも1回以上
行なうことにより、チップ部品2の凸角部となる所定の
辺a近傍でその辺aで交差する側面b,cに対してレジ
ストRを塗布形成するのである。
【0048】次に、具体的に誘電体共振器の電極形成工
程の一部として本発明に係るレジスト形成方法を採用し
ていることについて説明する。
【0049】図2に示すように、チップ部品2を成す誘
電体共振器の外表面に部分的に電極を形成するために、
電極を形成しない箇所についてレジストRを塗布して形
成する。その形成は、上述した各実施の形態での説明と
同様である。その過程を順に説明する。
【0050】(1)まず、セラミック材からなるチップ
部品2の表面に銅めっきを形成するための活性化膜を形
成するために、パラジウム溶液中に、そのチップ部品2
を浸漬処理する。
【0051】(2)次に、上記処理が施されたチップ部
品2の表面の所定箇所に電極を形成する範囲を露出する
状態で、レジストRを形成する。このレジストRの形成
は、インクジェットプリンタヘッド1からのレジスト材
からなるインクの間欠噴射によって行なわれる。
【0052】詳述すると、上述したように、チップ部品
2の表面の所望レジスト形成箇所にインクジェットプリ
ンタヘッド1からインクを間欠噴射して、ドットパター
ンを塗布した後、その塗布に伴うドットパターンについ
て溶媒が蒸発するなどの気化によって乾燥させること
で、ドットパターンをチップ部品2上に定着する。その
後、定着したドットパターンに対して、位置ずれさせた
状態でさらにインクジェットプリンタヘッド1からイン
クを間欠噴射してドットパターンを重ね塗りする。その
重ね塗りを一回、または再度乾燥させた状態のドットパ
ターンに重ね塗りすることを繰り返すことで、所望レジ
ストを膜状に形成する。
【0053】(3)チップ部品2をめっき溶液中に浸す
ことで、レジストRが形成されたチップ部品2の表面に
銅めっき膜を形成する。このとき、レジストRが形成さ
れている箇所には銅めっき膜は形成されない。
【0054】(4)そして、次の工程では、銅めっき膜
が形成されたチップ部品2のその銅めっきを安定したも
のに改質するため、チップ部品2全体を加熱処理する。
【0055】以上の工程を経て、誘電体共振器のチップ
部品2の外面の所望箇所に銅めっきされた電極が形成さ
れることになる。また、レジストRが形成されている箇
所は銅めっきされない、絶縁部分を形成している。
【0056】チップ部品2において、熱処理を行なうも
のについては、インクジェットプリントヘッド1からの
レジスト材のインクを間欠噴射するに、そのインクに予
め耐熱性素材としてシリカ(SiO2)の微粉末あるい
はケイ素化合物を混合したもので、レジスト材のチップ
部品2への塗布を行なう。
【0057】シリカとしては、「スノーテックス」(品種
名)(日産化学工業株式会社の製品)が代表例であり、
溶質として、コロイダルシリカ(20%)(SiO2
微粒子が溶媒に溶けて拡散している状態)、溶媒とし
て、水(80%)の混合物を用いる。
【0058】また、ケイ素化合物としては、「OCD」
(品種名)(東京応化工業株式会社の製品)が代表例で
あり、溶質として、ケイ素化合物[RnSi(O
H)4-n](R=アルキル基)(9パーセント)、溶媒
として、エタノール(73%),酢酸エチル(18%)
の混合物を用いる。
【0059】この場合、チップ部品2に対する熱処理温
度650〜700℃の加熱処理に伴いシリカなどが溶融
してガラス化するため、レジストとしての機能は維持さ
れるとともに、レジストの耐熱性も高まることになる。
なお、本発明者の実験によれば上記熱処理温度での熱処
理においても、レジスト材の絶縁性が維持されているこ
とを確認しており、該チップ部品2の特性の低下はない
と推測できる。そして、本発明者は、該レジスト材の場
合、1000℃まで加熱しても通常の絶縁性が維持され
ていることを確認した。
【0060】シリカなどを混合していないインクを用い
た場合、チップ部品を後工程で熱処理する際にレジスト
材において絶縁性が低下するという問題が生じていた
が、このように、レジスト材のインクにシリカの微粉末
を混合したことにより、熱処理後でもレジストの絶縁性
が高く維持される。また、単にシリカ微粉末のみをイン
クジェットプリンタヘッドからチップ部品表面に付着さ
せるよう噴射させる場合、つまりなどの不具合が発生し
てその吐出性に問題が生じるおそれがあるが、液状のレ
ジスト材と混合されているシリカ微粉末は、インクジェ
ットプリンタヘッド1から良好に吐出噴射される。
【0061】なお、シリカなどに代えて、アルミナ(A
23)の微粉末を耐熱性素材としてインクに混合して
も良い。
【0062】本発明は、上述した実施の形態の構成に限
定されるものでなく、例えば以下に示すように、さまざ
まな変形例が考えられる。
【0063】(1)上記実施の形態では、定着工程にお
いて、塗布されたレジスト材のドットパターンを乾燥、
すなわち溶媒の気化によってドットパターンの定着を図
ることを示したが、予めレジスト材のインクに硬化促進
剤を混合させておき、そのインクが被対象物に塗布され
た状態で、硬化促進剤によってレジスト材が硬化される
ことで定着させるようにしても良い。
【0064】この硬化促進剤でレジスト材のインクを硬
化させるのに、光硬化性の硬化促進剤を用いることで、
塗布されたレジスト材のドットパターンに対して光を照
射して、そのレジスト材を硬化させてドットパターンを
定着させても良い。
【0065】また、硬化促進剤でレジスト材のインクを
硬化させるのに、熱硬化性の硬化促進剤を用いること
で、被対象物と共に塗布されたレジスト材のドットパタ
ーンを加熱処理して、そのレジスト材を硬化させてドッ
トパターンを定着させても良い。
【0066】(2)上記実施の形態では、誘電体共振器
などの電子部品についてレジストを形成するものを示し
たが、これに限定されるものでなく、電子部品としては
例えばコンデンサのチップ部品などにも本発明を適用で
きるとともに、電子部品以外では、例えばプリント基板
にレジストを形成する場合などにも本発明を適用でき
る。
【0067】(3)上記実施の形態では、単一のインク
ジェットプリンタヘッドからのインクジェットによりレ
ジストを形成するものを示したが、複数のインクジェッ
トプリンタヘッドからのインクジェットによりレジスト
を形成しても良い。この場合、各インクジェットプリン
タヘッドが各別に対応する複数個の被対象物にそれぞれ
に同時にレジストを塗布するように制御しても良いとと
もに、一つの被対象物に複数のインクジェットプリンタ
ヘッドからのインクジェットでそれぞれのインクジェッ
トプリンタヘッドが対応した形成領域についてレジスト
を形成するようにしても良い。
【0068】(4)上記実施の形態では、液状のレジス
ト材のインクをインクジェットプリンタヘッドから間欠
噴射することにより被対象物にドットパターンを塗布す
るものを示したが、例えばスラリー状の半流動体状のレ
ジスト材のインクを用いてもよい。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、従来、インクジェット
プリンタヘッドからのレジスト材の間欠噴射で一度だけ
の塗布によりレジストの形成を図っていたのに対して、
少なくとも2回ドットパターンを塗り重ねるようにして
いるから、従来のようにドットパターン同士が塗布後つ
ながるような流動性の高いレジスト材を用いなくてよ
く、このように流動性が高いレジスト材を用いた場合に
生じやすいレジスト材の必要以上の拡散を抑制できるも
のとなる。また、そのような利点がありながら、重ね塗
りをすることにより、塗り残しが生じないようにでき、
レジストの形状なども精度の良いものにできるという効
果を奏する。
【0070】また、インクジェットプリンタヘッドで被
対象物に塗布されたドットパターンが定着工程を経て一
旦定着した状態となった後、そのドットパターンに対し
て、さらにドットパターンを重ね塗りすると、重ね塗り
されてもドットパターンが不当に飛び散ったり流動した
りすることもなく、後に塗布されたレジスト材は先に塗
布されたドットパターン間を埋めるように塗布されるこ
とになり、不必要にレジスト材が広がらないようにでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】レジストを塗布する様子を側面視で示す概略説
明図
【図2】レジストを塗布する様子を示す斜視図
【図3】2種のドットパターン(a),(b)と両パタ
ーンを重ね塗りした状態(c)とを示す平面図
【図4】レジスト材の粘性が強い場合(a)とそれより
弱い場合(b)のドットパターンをそれぞれ示すの平面
および縦断面図
【図5】チップ部品の凸角部へレジスト材を塗布する様
子を側面視で示す概略説明図
【図6】図5においてレジストを塗布する様子を示す斜
視図
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタヘッド 2 チップ部品(被対象物) A,B ドットパターン R レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EC73 EC74 FA15 FB01 FB05 FC01 2C062 RA03 2H025 AA18 AB15 AB17 EA04 5E339 AC10 BC01 CC01 CD01 CE02 CE13 CE20 DD02 EE05 GG10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状または半流動体状のレジスト材を間
    欠噴射するインクジェットプリンタヘッドでドットパタ
    ーンを形成しながら前記レジスト材を被対象物に塗布す
    るレジスト形成方法において、 前記インクジェットプリンタヘッドにより前記被対象物
    に一旦塗布されたレジスト材のドットパターンに対し
    て、前記インクジェットプリンタヘッドからのレジスト
    材の間欠噴射により少なくとも1回ドットパターンを塗
    り重ねることを特徴とするレジスト形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレジスト形成方法にお
    いて、 前記インクジェットプリンタヘッドにより一旦塗布され
    た後定着工程を経て前記被対象物に定着したレジスト材
    のドットパターンに対して、前記インクジェットプリン
    タヘッドからのレジスト材の間欠噴射により少なくとも
    1回ドットパターンを塗り重ねることを特徴とするレジ
    スト形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のレジスト形成方法にお
    いて、 前記定着工程は、前記レジスト材から溶媒が気化して除
    去されることにより前記レジスト材を前記被対象物に定
    着させることを特徴とするレジスト形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のレジスト形成方法にお
    いて、 前記定着工程は、前記レジスト材に含まれる硬化促進剤
    で硬化させることにより前記レジスト材を前記被対象物
    に定着させることを特徴とするレジスト形成方法。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載のレジスト形成方法
    において、 前記硬化促進剤は光硬化性のものであって、光の照射に
    より前記レジスト材を硬化させることを特徴とするレジ
    スト形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載のレジ
    スト形成方法において、 前記インクジェットプリンタヘッドから間欠噴射される
    前記レジスト材の粘性を調整することにより前記ドット
    パターンの直径を制御することを特徴とするレジスト形
    成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載のレジ
    スト形成方法において、 前記インクジェットプリンタヘッドのインク噴射方向に
    対して、レジスト材を塗布する被対象物の凸角部の2面
    が共に臨むように、前記インクジェットプリンタヘッド
    と前記被対象物との相対姿勢を設定して、前記インクジ
    ェットプリンタヘッドから被対象物の前記凸角部に対し
    てレジスト材を塗布することを特徴とするレジスト形成
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載のレジ
    スト形成方法において、 前記レジスト材のインクには、塗布後の加熱処理により
    耐熱性レジストを形成することのできる耐熱性素材を含
    有していることを特徴とするレジスト形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれかに記載のレジ
    スト形成方法において、 前記レジスト材を塗布する対象領域が前記レジスト材で
    隙間なく埋まるまで前記インクジェットプリンタヘッド
    によって先に塗布されたドットパターンが定着した後塗
    り重ねることを特徴とするレジスト形成方法。
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