JP2003151565A - 燃料電池用電極およびそれを用いた燃料電池 - Google Patents

燃料電池用電極およびそれを用いた燃料電池

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electrode
electrode catalyst
gas diffusion
proton
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Hiroyuki Kanesaka
浩行 金坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】速やかな水の排水処理を行うことのできる燃料
電池用電極を提供する。 【解決手段】プロトンイオン伝導性固体高分子膜1と、
プロトンイオン伝導性固体高分子膜1を狭持する一対の
電極触媒層2と、さらにその外側から狭持し、電極触媒
層2に供給するガスを拡散する一対のガス拡散層3と、
ガス拡散層に供給するガスの流路5を形成する流路形成
部材4とを備えた燃料電池において、電極触媒層2およ
びガス拡散層3が、撥水性を有する撥水部と親水性を有
する親水部を備え、プロトンイオン伝導性固体高分子膜
1側から流路形成部材4に向かって、撥水部の分布の比
率を減少させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池用電極および
それを用いた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】プロトンイオン伝導性固体高分子膜を用
いた固体高分子形燃料電池では、プロトンイオン伝導性
固体高分子膜を挟んだ一対の電極のうち燃料極に水素含
有ガスを、酸素極に酸化剤ガスを供給することにより、
次式で示される反応が起こり、電気エネルギーが取出さ
れる。
【0003】
【式1】 この反応を効率よく行うためには、酸素極で生成された
水を電極から速やかに排出して電極触媒の目詰まりを回
避し、酸素極に酸化剤ガスを連続的に供給する必要があ
る。また、プロトンイオン伝導性固体高分子膜が高プロ
トンイオン伝導性を発現するためには、プロトンイオン
伝導性固体高分子膜が十分に加湿されている必要があ
る。そのために水素含有ガスおよび酸化剤ガスは十分に
加湿された状態で燃料電池用電極に供給されるが、この
ときの酸化剤ガスおよび水素含有ガス中の余剰水分によ
る電極触媒の目詰まりを回避するために酸素極のみなら
ず燃料極においても凝縮した余剰水分を電極から速やか
に排出させる必要がある。
【0004】また、燃料電池の効率的な運転を行うため
には、これらの加湿された水素含有ガスおよび酸化剤ガ
スをプロトンイオン伝導性固体高分子膜にむらなく拡散
させる必要がある。そのため、ガス拡散層における水分
の凝縮によるガス拡散層の目詰まりを回避し、燃料の拡
散流路を確保する必要がある。
【0005】このように燃料電池用電極においては、生
成・凝縮された水をガス流路側に効率よく排出すること
と、加湿されたガスをプロトンイオン伝導性固体高分子
膜にむらなく供給するという異なる特性が要求される。
【0006】従来、このような要求に応える方法とし
て、特開平10−326622に示されているように、
電極触媒層を撥水性を有する多孔性の芯材部と、芯材部
より水の浸透性を高くした浸透部により構成したもの
や、特開2000−243404に示されているよう
に、触媒層を親水性炭素材に触媒粒子を担持させた触媒
体と撥水性炭素材とで構成したものがある。これらの構
成により、電極層からの水の排出処理をスムーズに行
い、水によるガス流路の閉塞を回避している。
【0007】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
従来の燃料電池用電極の撥水処理として、特開2000
−243404に示されているような構成では、電極触
媒層の中での排水処理は行えるが、ガス拡散層での排水
処理が適切に行えず、生成した水による水詰まりのため
にガス拡散性が確保できなかったり、撥水性炭素材には
触媒成分が担持されていないため電極触媒層として十分
な性能を発現させることが難しいという問題があった。
【0008】また、特開平10−326622に示され
ているような構成では、プロトンイオン伝導性固体高分
子膜側からガス流路側までの芯材部と浸透部の比率が一
定であり、生成・凝縮された水によりプロトンイオン伝
導性固体高分子膜側に水が溜まり、ガスの拡散流路が詰
まりやすくなる。 その結果、燃料電池の運転中にガス
拡散流路が閉塞して出力が十分に取出せないという問題
があった。
【0009】そこで本発明は、燃料電池触媒層およびガ
ス拡散層において、電気化学反応により生成された水や
余剰水分の凝縮により生成された水の流れを制御できる
燃料電池用電極およびその電極を用いた燃料電池を提供
することを目的とする。
【0010】
【問題点を解決するための手段】第1の発明は、 プロ
トンイオン伝導性固体高分子膜と、前記プロトンイオン
伝導性固体高分子膜を狭持する一対の電極触媒層と、さ
らにその外側から狭持し、前記電極触媒層に供給するガ
スを拡散する一対のガス拡散層と、前記ガス拡散層に供
給するガスの流路を形成する流路形成部材とを積層する
ことにより形成した燃料電池において、前記電極触媒層
および前記ガス拡散層が、撥水性を有する撥水部と親水
性を有する親水部で構成され、その積層面に垂直な方向
について前記撥水部と前記親水部の分布の比率を変化さ
せた。
【0011】第2の発明は、第1の発明において、前記
電極触媒層および前記ガス拡散層において、前記プロト
ンイオン伝導性固体高分子膜側で前記撥水部の比率を高
く、前記流路形成部材側にいくに従って前記撥水部の比
率を減少させる。
【0012】第3の発明は、第1または2の発明におい
て、前記電極触媒層が、触媒金属が担持された撥水性を
有する撥水部と、触媒金属が担持された親水性を有する
親水部とを備える。
【0013】第4の発明は、プロトンイオン伝導性固体
高分子膜と、前記プロトンイオン伝導性固体高分子膜を
狭持する一対の電極触媒層と、さらにその外側から狭持
し、前記電極触媒層に供給するガスを拡散する一対のガ
ス拡散層と、前記ガス拡散層に供給するガスの流路を形
成する流路形成部材とを積層することにより形成した燃
料電池において、前記電極触媒層および前記ガス拡散層
が、撥水性を有する撥水部と親水性を有する親水部で構
成され、その積層面に垂直な方向について前記撥水部と
前記親水部の分布の比率を変化させた燃料電池用電極を
用いる。
【0014】
【作用及び効果】第1の発明によれば、電極触媒層およ
びガス拡散層を、撥水部と親水部で構成し、積層面に垂
直な方向で撥水部と親水部の分布の比率を変化させるこ
とにより、余剰水分の流れを制御して電極触媒層および
ガス拡散層内での目詰まりを回避することができる。
【0015】第2の発明によれば、プロトンイオン伝導
性固体高分子膜側から流路形成部材側に向かって撥水部
を減少させることにより、余剰水分をガスの流路側へ積
極的に排除することができるので、電極触媒層およびガ
ス拡散層の目詰まりを回避することができる。
【0016】第3の発明によれば、撥水部および親水部
に触媒金属を担持させることで、電極触媒層として十分
な性能を発現できる。
【0017】第4の発明によれば、電極触媒層およびガ
ス拡散層において、積層面に垂直な方向について撥水部
と親水部の比率を変化させた燃料電池用電極を用いるこ
とで、高効率の燃料電池を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】第1の実施形態における燃料電池
に用いる燃料電池用電極の構成を図1に示す。
【0019】燃料電池用電極を、プロトンイオン伝導性
固体高分子膜1、電極触媒層2、ガス拡散層3、セパレ
ータ板4(流路形成部材)を積層することにより形成す
る。プロトンイオン伝導性固体高分子膜1を一対の電極
触媒層2により狭持し、その両側に十分に加湿された水
素含有ガスまたは酸化剤ガスを電極触媒層2にむらなく
供給するためのガス拡散層3を形成する。その両側に、
対峙面に凹状の溝4aを形成したセパレータ板4を設置
し、ガス拡散層3とセパレータ板4の溝4aにより形成
されたガス流路5からガス拡散層3へ加湿された水素含
有ガスまたは酸化剤ガスを供給する。
【0020】ここで、電極触媒層2およびガス拡散層3
に、後述の調整方法により形成した撥水性を有する撥水
部と親水性を有する親水部とを形成する。撥水部および
親水部は積層面に平行な方向に均一に分布するように形
成する。つまり、電極触媒層2およびガス拡散層3を、
撥水部および親水部を均一に分布させた面を積層するこ
とにより形成する。また、撥水部と親水部の分布の比率
を積層面に垂直な方向(断面方向)で変化させる。これ
により、電極触媒層2およびガス拡散層3内の凝縮され
た水の流れを制御でき、目詰まりを回避できるので燃料
電池用電極としての性能低下を防止できる。ここでは、
プロトンイオン伝導性固体高分子膜1からセパレータ板
4側、つまりガス流路5が形成されている方向にいくに
つれ撥水部の分布比率が減少するように形成するので、
水を撥水部ではじきガス流路5側に積極的に移動させる
ことができる。反対に親水部は、プロトンイオン伝導性
固体高分子膜1からセパレータ板4側にいくにしたがい
増加するように形成するので、さらに積極的に水を移動
させることができる。
【0021】このように形成することで、プロトンイオ
ン伝導性固体高分子膜1付近に多く分布している撥水部
では水分をはじき、はじかれた水はセパレータ板4側に
多く分布している親水部へ移動する。つまり、電極触媒
層2で生成された水や水素ガス及び空気中の凝縮された
余剰水蒸気を、電極触媒層2側からガス流路5へ速やか
に移動させて排出することができる。これにより、生成
された水や余剰水分による触媒の目詰まりを回避し、電
極触媒層2に十分な酸化剤ガスおよび水素含有ガスを供
給することができるので、燃料電池用電極としての性能
を維持し、高効率の燃料電池を形成することができる。
【0022】電極触媒層2のうち水素含有ガスが供給さ
れた燃料極2aにおいてプロトンイオンが生成され、こ
れがプロトンイオン伝導性固体高分子膜1を介してもう
一方の電極触媒2である酸素極2bへ伝導される。この
プロトンイオンの発生に伴って発生する電子を取出すこ
とにより化学エネルギーを電気エネルギーに変換して効
率のよい発電を行うことができる。
【0023】次に、プロトンイオン伝導性固体高分子膜
1の両側に形成した電極触媒層2を形成する撥水部と親
水部の調製方法について説明する。
【0024】粒径が数μm以下のカーボンブラック粒子
に、塩化白金酸溶液を用いて白金を含浸担持させる。こ
の時、燃料電池の出力を安定させるために白金に還元処
理を行う。本実施形態では、白金の担持量が調整後に5
0重量%となるように調整する。
【0025】この調製した白金担持カーボンブラック粉
末と、高分子電解質、アルコール溶液、水とを用いて、
親水部となる親水性のカーボンブラックスラリーを調整
し、また、調製した白金担持カーボンブラック粉末と、
フッ素樹脂粉末の水性ディスバージョン、高分子分解
膜、アルコール溶液、水とを用いて、撥水部となる撥水
性のカーボンブラックスラリーを調製する。
【0026】このように調製した親水性カーボンブラッ
クと撥水性カーボンブラックを、プロトンイオン伝導性
固体高分子膜1の表面に飛沫状に塗布する。このとき
に、撥水部および親水部がプロトンイオン伝導性固体高
分子膜1に平行な面について同時にかつ均一に存在する
ように、親水性カーボンブラックと撥水性カーボンブラ
ックの塗布を複数回交互に行う。このとき各塗布工程に
おけるプロトンイオン伝導性固体高分子膜1に平行な面
についての撥水部および親水部の分布の比率をコントロ
ールする。その比率はプロトンイオン伝導性固体高分子
膜1側で撥水性カーボンブラックの塗布量の比率を高く
し、ガス拡散層3側にいくにしたがって低くしていく。
反対に、親水性カーボンブラックの塗布量はプロトンイ
オン固体高分子膜1側で低くし、ガス拡散層3側にいく
にしたがって高くしていく。このように、カーボンブラ
ックを繰り返し塗布していくことで、所定の厚さを持つ
電極触媒層2を形成する。
【0027】ここでは、撥水部および親水部の両方に白
金の担持させるので、電極触媒層2は燃料電池用電極と
しての高性能を維持しつつ、余剰水分を排除することが
できる。
【0028】次にガス拡散層3の撥水部と親水部の調製
方法について説明する。
【0029】厚さ400μmのカーボン不織布の電極触
媒層2に対峙する面に撥水処理を施す部分を切り欠いた
パターンをかぶせ、電極触媒層2側からフッ素樹脂粉末
の水性ディスバージョンを飛沫状にして塗布する。これ
と同時に、ガス流路5側から真空ポンプにより空気を吸
い込むことにより、カーボン不織布の断面方向へ撥水部
となるフッ素樹脂粉末を拡散させる。ここで真空ポンプ
による空気の吸い込み程度を制御することで拡散量を制
御し、断面方向の撥水部が分布する比率をコントロール
する。ここでは、電極触媒層2に対峙する面側からセパ
レータ板4に対峙する面側にいくにしたがい減少するよ
うにした。これにより、ガス拡散層3中の水分をセパレ
ータ板4に対峙する面側に移動させることができる。
【0030】ここで、電極触媒層2とガス拡散層3の撥
水部の分布を、電極触媒層2のプロトンイオン伝導性固
体高分子膜1側からガス拡散層3のセパレータ板4側に
いくにしたがって、徐々に減少していくように設定す
る。これにより、電極触媒層2およびガス拡散層3中の
余剰水分を速やかにガス流路5に排出することができ
る。このようにしてフッ素樹脂粉末を付着させ、カーボ
ン不織布を乾燥した後、400℃で熱処理してガス拡散
層3を製造する。
【0031】調製したガス拡散層3で、プロトンイオン
伝導性固体高分子膜1にカーボンブラックを塗布して電
極触媒層2を付着させたものを挟み、温度140℃、圧
力100kgf/cm2で90秒プレスして接合一体化をはか
る。接合一体化した燃料電池用電極を用い、その両側か
らセパレータ板4で挟むことで、燃料電池の単電池を形
成する。
【0032】このように電極触媒層2およびガス拡散層
3を調製し、燃料電池用電極およびそれを用いた燃料電
池を形成することで、プロトンイオン伝導性固体高分子
膜1と電極触媒層2との界面で電気化学反応により生成
された水は撥水部ではじかれ、親水部に選択的に付着し
ていく。ここでは、プロトンイオン伝導性固体高分子膜
1側からガス流路5側に向けて、撥水部分の割合がしだ
いに低くなっていくため、生成した水は親水部を伝わっ
てガス流路5側へ排出されていく。
【0033】また、親水部と撥水部が同一平面上で混在
しているため、電極触媒層2およびガス拡散層3の断面
方向で常に撥水部が存在し水をはじくので、ガスの拡散
流路を確保することができる。そのため酸素極2bで
は、生成された水によりガスの拡散流路が閉塞されるこ
とによって、プロトンイオン伝導性固体高分子膜1への
ガス供給が阻害されるのを防ぐことができ、酸化剤ガス
がプロトンイオン伝導性固体高分子膜1へ均等に供給さ
れるので、燃料電池の性能低下を防止できる。
【0034】燃料極2aにおいては、余分に加湿された
水によるガスの拡散流路の閉塞を防ぐことができ、同時
に、プロトンイオン伝導性固体高分子膜1への水素含有
ガス供給の阻害による燃料電池の性能低下が抑制でき
る。
【0035】第2の実施形態において、ガス拡散層3と
して厚さ400μmの第1の実施形態におけるカーボン
不織布の替わりに、厚さ300μmのカーボンペーパを
用い、第1の実施形態と同じ構成の燃料電池を形成す
る。このように形成することで、第1の実施形態と同様
の効果を得ることができる。
【0036】第3の実施形態において、ガス拡散層3と
して、撥水性のカーボン繊維と親水性のカーボン繊維を
用いてカーボン不織布を調製する。
【0037】撥水性のカーボン繊維としては、フッ素樹
脂粉末の水性ディスバージョンを付着させたカーボン繊
維を用い、親水性のカーボン繊維としては、フッ素樹脂
粉末の水性ディスバージョンを付着させないカーボン繊
維を用いて、それぞれを二次平面内で無作為に配向させ
てカーボン不織布を形成する。二次平面で無作為に配向
させる方法としては、液体の媒体中にカーボン繊維を分
散させて抄造する湿式法や、空中でカーボン繊維を分散
させて降り積もらせる乾式法を用いることができる。ま
た、撥水部と親水部の比率は、撥水性のカーボン繊維と
親水性のカーボン繊維の比率を変更することによりコン
トロールすることができる。
【0038】このように形成することにより、撥水部と
親水部の比率を容易にかつ正確にコントロールすること
ができるので、電極に存在する水を速やかに排出するこ
とができる。
【0039】このように形成した第1〜3の実施形態に
おける燃料電池の特性評価を図2、図3に示す。特性評
価は電流密度を0〜1.6A/cm2まで流し、その時の電
圧変化を測定したもので、図2、図3に示すのは燃料電
池単セルのI-V特性である。
【0040】また比較例として、電極触媒層2において
触媒のカーボンブラックスラリーとして撥水性のカーボ
ンスラリーのみを用いた比較例1と、ガス拡散層3にお
いて十分に真空ポンプの吸引時間を長くして、断面方向
での撥水部の分布を均一にした比較例2を同時に示す。
【0041】図2に比較例1、比較例2、実施形態1の
I-V特性を示す。比較例1、2と比べて第1の実施形態
に用いた燃料電池は電流密度が大きくなっても電圧を保
つことができる。つまり、電極触媒層2に撥水性のみな
らず親水性のカーボンスラリーを用い、プロトンイオン
伝導性固体高分子膜1側からガス流路5にかけて撥水部
を減少させることにより、効率的な出力を得ることがで
きる。
【0042】また図3に実施形態2および3のI-V特性
を示した。第2および3の実施形態における燃料電池も
第1の実施形態における燃料電池と同様の効果が得られ
る。
【0043】ここで、本実施形態においては、燃料電池
を単電池としたが、単セルを複数枚積層して燃料電池を
形成してもよい。このように、本発明は上記の実施形態
に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載した
技術思想の範囲以内で様々な変更が成し得ることは言う
までもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における燃料電池用電極の構成図で
ある。
【図2】第1の実施形態における燃料電池の単位セルあ
たりのI-V特性を示す図である。
【図3】第2および3の実施形態における燃料電池の単
位セルあたりのI-V特性を示す図である。
【符号の説明】
1 プロトンイオン伝導性固体高分子膜 2 電極触媒層 3 ガス拡散層 4 セパレータ板(流路形成部材) 5 ガス流路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロトンイオン伝導性固体高分子膜と、 前記プロトンイオン伝導性固体高分子膜を狭持する一対
    の電極触媒層と、 さらにその外側から狭持し、前記電極触媒層に供給する
    ガスを拡散する一対のガス拡散層と、 前記ガス拡散層に供給するガスの流路を形成する流路形
    成部材とを積層することにより形成した燃料電池におい
    て、 前記電極触媒層および前記ガス拡散層が、撥水性を有す
    る撥水部と親水性を有する親水部で構成され、その積層
    面に垂直な方向について前記撥水部と前記親水部の分布
    の比率を変化させたことを特徴とする燃料電池用電極。
  2. 【請求項2】前記電極触媒層および前記ガス拡散層にお
    いて、前記プロトンイオン伝導性固体高分子膜側で前記
    撥水部の比率を高く、前記流路形成部材側にいくに従っ
    て前記撥水部の比率を減少させる請求項1に記載の燃料
    電池用電極。
  3. 【請求項3】前記電極触媒層が、触媒金属が担持された
    撥水性を有する撥水部と、触媒金属が担持された親水性
    を有する親水部とを備える請求項1または2に記載の燃
    料電池用電極。
  4. 【請求項4】プロトンイオン伝導性固体高分子膜と、 前記プロトンイオン伝導性固体高分子膜を狭持する一対
    の電極触媒層と、 さらにその外側から狭持し、前記電極触媒層に供給する
    ガスを拡散する一対のガス拡散層と、 前記ガス拡散層に供給するガスの流路を形成する流路形
    成部材とを積層することにより形成した燃料電池におい
    て、 前記電極触媒層および前記ガス拡散層が、撥水性を有す
    る撥水部と親水性を有する親水部で構成され、その積層
    面に垂直な方向について前記撥水部と前記親水部の分布
    の比率を変化させた燃料電池用電極を用いることを特徴
    とする燃料電池。
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