JP2003150076A - 表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶パネルなどのフラット表示パネルを軽量
・小型化が可能な形で取り付けることができる表示装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 フロントカバー１１の短手方向に跨設さ
れる中央ステー１４、左ステー１５および右ステー１６
によって液晶パネル１３の外周辺縁部を押えることで、
液晶パネル１３をフロントカバー１１に固定する。液晶
パネル１３の取り付け部を使わないため、液晶パネル１
３をフロントカバー１１にねじ止めするための厚さ方向
に長いねじ受け構造が必要なく、フロントカバー１１を
薄型化できる。液晶パネル１３を収容した表示部分が傾
斜および回転可能に取り付けられるスタンド部分を中央
ステー１４のねじ穴２０に直接ねじ止めするようにし
た。これにより、リアカバーにスタンド部分を支持する
だけの丈夫な構造にする必要がなく、リアカバーを薄型
軽量にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は表示装置に関し、特
に液晶パネルやプラズマパネルなどのフラット表示パネ
ルを備えた表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】液晶パネルを使用した表示装置は、一般
に、液晶パネルをフロントカバーおよびリアカバーによ
って覆い、これにスタンド部分を取り付けて構成され
る。リアカバー内には、液晶パネルを駆動するための液
晶ドライバ基板が内蔵され、これに必要に応じてスピー
カやそれを駆動するための増幅器が内蔵される。スタン
ド部分は、表示面の角度を変えることができるような機
構を持たせたり、場合によっては、表示部分を回転させ
て縦長の表示面になるような回転機構を備えている表示
装置もある。また、表示部分と回路部分とを分離させ
て、表示部分をより薄型のデザインにし、別体のボック
スに回路部分を収容して、これらをケーブルで接続する
ようにした分離形態の表示装置も知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の表示装
置では、液晶パネルがその構造上中央部の表示部分に応
力をかけることができないため、外周部分に形成された
指定の取り付け部を利用してフロントカバーまたはリア
カバーにねじ止めにより取り付けるようにしているが、
取り付け部が限られているため、フロントカバーまたは
リアカバー側の螺入部を丈夫な形状にしたり金属板など
で補強したりする必要があり、取り付け部が大きくなっ
てしまうという問題点があった。特に、液晶パネルをそ
の取り付け部を利用してフロントカバーに取り付けよう
とした場合、フロントカバーの側に十分な長さのねじを
受けるだけの丈夫なボスを形成しなければならないた
め、画像表示側のフレームの面が液晶パネルの表示面か
ら前面に大きく出てしまい、薄型が困難であった。

【０００４】また、表示部分を傾斜あるいは回転させる
機構を有するものでは、スタンド部分のアームの先端を
表示部分に傾斜あるいは回転可能に取り付けなければな
らないため、その表示部分への取り付け部を十分に強度
を確保できる構造にしなければならず、取り付け部が大
きくなってしまうという問題点があった。

【０００５】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、液晶パネルなどのフラット表示パネルを軽量
・小型化が可能な形で取り付けることができる表示装置
を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、フラッ
ト表示パネルを備えた表示装置において、前記フラット
表示パネルは、フロントケースとこのフロントケースに
跨設されたパネル保持手段とによって挟装されているこ
とを特徴とする表示装置が提供される。

【０００７】上記構成によれば、液晶パネルなどのフラ
ット表示パネルを、その取り付け部を利用しないでフロ
ントカバーとパネル保持手段とにより挾持することでフ
ロントカバー側に取り付けるため、フラット表示パネル
をその取り付け部を利用してフロントカバーにねじ止め
するための厚さ方向に長いねじを受ける構造が必要な
く、フロントカバーを薄型化することができる。また、
フラット表示パネルを収容した表示部分が傾斜および回
転可能に取り付けられるスタンド部分を直接パネル保持
手段に固定するようにすれば、リアカバーにスタンド部
分を支持するだけの丈夫な構造にする必要がなく、リア
カバーを薄型軽量にでき、表示部分を軽量・小型化する
ことが可能になる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、液
晶表示装置に適用した場合を例に図面を参照して説明す
る。

【０００９】図１は液晶表示装置の表示部分のフロント
カバーを裏側から見た状態で示す図である。液晶表示装
置のフロントカバー１１は、中央に表示窓１２が開けら
れた額縁形状を有している。このフロントカバー１１の
内側には、液晶パネル１３が配置される。この液晶パネ
ル１３は、その外周部分に設けられた取り付け用ねじ穴
を使うことなくフロントカバー１１に固定される。すな
わち、液晶パネル１３は、フロントカバー１１と、中央
ステー１４、左ステー１５および右ステー１６とによっ
て挾持されることでフロントカバー１１に固定される。

【００１０】中央ステー１４は、フロントカバー１１の
中央部分にてその短手方向に跨設されることで、液晶パ
ネル１３の上下辺縁部の中央をフロントカバー１１に固
定する。左ステー１５は、フロントカバー１１の左端部
分（図では裏側から見ているので右側）にてその短手方
向に跨設されることで、液晶パネル１３の左辺縁部をフ
ロントカバー１１に固定する。同様に、右ステー１６
は、フロントカバー１１の右端部分にてその短手方向に
跨設されることで、液晶パネル１３の右辺縁部をフロン
トカバー１１に固定する。

【００１１】このように、液晶パネル１３は、その外周
辺縁部を中央ステー１４、左ステー１５および右ステー
１６によってフロントカバー１１に固定することができ
るので、液晶パネル１３が備えているねじ止め用の穴な
どの取り付け部の形状・配置に依存しないフロントカバ
ー１１への取り付けが可能になり、取り付け部が別の形
状・配置を有する代替液晶パネルの採用も可能になる。
また、液晶パネル１３をフロントカバー１１へ取り付け
るようにしたことで、液晶パネル１３、中央ステー１
４、左ステー１５、右ステー１６の取り付け、さらに
は、後述するリアカバー、スタンド部分などの取り付け
を裏側から、すなわち同一方向から順次行うことが可能
になる。

【００１２】また、中央ステー１４は、液晶パネル１３
を固定する機能以外に、液晶ドライバ基板１７を搭載す
る機能、リアカバーおよびスタンド部分を固定する機能
を有している。すなわち、中央ステー１４は、その縦方
向に延びる２本の縦フレーム１４ａの内側に基板受部１
８が一体に突設されていて、縦フレーム１４ａによって
挟まれた空間に液晶ドライバ基板１７を配置し、基板受
部１８にねじ止めすることによって中央ステー１４に液
晶ドライバ基板１７を搭載することができる。また、縦
フレーム１４ａの上下端を接続している横フレーム１４
ｂには、リアカバーを固定するためのねじ穴１９が設け
られ、さらに、縦フレーム１４ａには、スタンド部分の
ネック部分を固定するためのねじ穴２０が設けられてい
る。

【００１３】右ステー１６も、同様に、基板受部２１が
一体に突設されていて、各種機能切換用のスイッチ群を
搭載した基板（図示しない）をその基板受部２１にねじ
止めすることができる。

【００１４】さらに、中央ステー１４、左ステー１５お
よび右ステー１６は、図示の例では、それらの上端部を
フロントカバー１１に一体に形成された掛止壁２２に掛
止し、下端部をフロントカバー１１に一体に形成された
ボス２３にそれぞれねじ止めすることでフロントカバー
１１に固定するようにしている。この場合、ボス２３
は、少なくとも液晶パネル１３の厚さ分の長さのねじを
螺入することができる高さをもって形成することができ
るため、このボス２３を形成するためにフロントカバー
１１の厚さを厚くすることはない。

【００１５】次に、それらのフロントカバー１１への取
り付けの詳細を説明する。なお、中央ステー１４、左ス
テー１５および右ステー１６のフロントカバー１１への
掛止構造は、それぞれ同じであるため、ここでは、それ
らを代表して、右ステー１６のフロントカバー１１への
掛止構造について説明する。

【００１６】図２は右ステーの側面図、図３は掛止壁を
示す図１のａ−ａ矢視断面図、図４は掛止部分を示す部
分拡大断面図である。右ステー１６は、図２にその側面
図で示したように、その上端部に、鉤状に屈曲形成され
た掛止部２４を備えている。なお、この右ステー１６
は、その長手方向に沿う両縁部を折り曲げ加工して補強
片２５，２６を構成し、そのうち表示装置正面側に屈曲
された補強片２６は、液晶パネル１３の右辺縁部を保持
してその横方向の動きを規制するのに使用される。

【００１７】フロントカバー１１に一体に形成された掛
止壁２２は、図３に示したように、中央ステー１４用の
掛止穴２７ａ、左ステー１５用の掛止穴２７ｂおよび右
ステー１６用の掛止穴２７ｃが穿設されている。右ステ
ー１６の上端側は、図４に示したように、掛止壁２２の
掛止穴２７ｃに掛止部２４の先端部を引っ掛けることで
固定し、下端部は、図１に示したように、フロントカバ
ー１１に設けられたボス２３にねじ止めすることで固定
される。

【００１８】図５はリアカバーを示す背面図、図６は液
晶表示装置の概観を示す背面図である。以上のようにし
て液晶パネル１３がフロントカバー１１に固定された
後、液晶表示装置の表示部分は、リアカバー２８によっ
て覆われる。このリアカバー２８は、図５に示したよう
に、中央ステー１４のねじ穴１９に対応するそれぞれの
位置にねじ挿通穴２９が形成され、同じように、中央ス
テー１４のねじ穴２０に対応するそれぞれの位置にねじ
挿通穴３０が形成されている。

【００１９】リアカバー２８は、そのねじ挿通穴２９を
介して中央ステー１４のねじ穴１９にねじ止めすること
で、フロントカバー１１の側に固定される。また、液晶
表示装置は、その表示部分がスタンド部分に傾斜および
回転可能に支持される。スタンド部分は、図６に示した
ように、ベース部３１に揺動可能に設けられたアーム３
２を有し、そのアーム３２の先端には直角方向に回動可
能な回転機構および表示面の高さおよび角度を変更でき
る傾斜機構が設けられていて、これらがリアカバー２８
のねじ挿通穴３０を介して中央ステー１４のねじ穴２０
にねじ止めすされることで、表示部分が傾斜および回転
可能にスタンド部分に支持される。

【００２０】なお、上記の実施の形態では、中央ステー
１４、左ステー１５および右ステー１６のフロントカバ
ー１１への固定を、一方は、フロントカバー１１に一体
に形成された掛止壁２２に掛止し、他方はボス２３への
ねじ止めによって行っているが、一方に掛止部を有し、
他方にねじ穴およびねじ挿通穴を有するステーを２つ用
い、フロントカバー１１の長辺に平行に設けられた掛止
壁にそれぞれのステーの掛止部を掛止させ、他端側を互
いにねじ止めすることで、２つのステーをフロントカバ
ー１１に固定するような構成にしてもよい。この場合、
２つのステーのねじ止め部は、これらを固定するねじが
液晶パネル１３の表示面に平行な方向になるような取り
付け構造にすることで、液晶パネル１３の厚さ方向の寸
法を抑えることができる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように本発明では、フロン
トカバーとこれに固定されるパネル保持手段とによって
フラット表示パネルを挟装する構成にし、かつ、そのパ
ネル保持手段にスタンド部分を取り付けて、フラット表
示パネルを収容した表示部分が傾斜および回転可能にす
る構成にした。これにより、フラット表示パネルをこれ
自身が備えている指定の取り付け部を使うことなくフロ
ントカバーの側に固定することができるため、液晶パネ
ルをその取り付け部を利用してフロントカバーにねじ止
めするための厚さ方向に長いねじを受ける構造が必要な
く、したがってフロントカバーを薄型化することができ
る。

【００２２】また、フラット表示パネルをフロントカバ
ーの側に固定するので、これ以降の組み立てにて行われ
るリアカバーおよびスタンド部分の取り付けを、フラッ
ト表示パネルが収容された表示部分をひっくり返したり
する操作を必要とすることなく同じ方向からすることが
でき、組立性が向上する。

【００２３】さらに、フラット表示パネルを収容した表
示部分が傾斜および回転可能に取り付けられるスタンド
部分を直接パネル保持手段に固定するようにしたこと
で、リアカバーにスタンド部分を支持するだけの丈夫な
構造にする必要がなく、リアカバーを薄型軽量にするこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】液晶表示装置の表示部分のフロントカバーを裏
側から見た状態で示す図である。

【図２】右ステーの側面図である。

【図３】掛止壁を示す図１のａ−ａ矢視断面図である。

【図４】掛止部分を示す部分拡大断面図である。

【図５】リアカバーを示す背面図である。

【図６】液晶表示装置の概観を示す背面図である。

【符号の説明】

１１……フロントカバー、１２……表示窓、１３……液
晶パネル、１４……中央ステー、１４ａ……縦フレー
ム、１４ｂ……横フレーム、１５……左ステー、１６…
…右ステー、１７……液晶ドライバ基板、１８……基板
受部、１９，２０……ねじ穴、２１……基板受部、２２
……掛止壁、２３……ボス、２４……掛止部、２５，２
６……補強片、２７ａ，２７ｂ，２７ｃ……掛止穴、２
８……リアカバー、２９，３０……ねじ挿通穴、３１…
…ベース部、３２……アーム。

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フラット表示パネルを備えた表示装置に
   おいて、 前記フラット表示パネルは、フロントケースとこのフロ
   ントケースに跨設されたパネル保持手段とによって挟装
   されていることを特徴とする表示装置。
2. 【請求項２】 前記パネル保持手段は、それぞれ前記フ
   ロントケースの短手方向の向きに跨設され、長手方向の
   両端および中央に配置された少なくとも３つのステーを
   含んでいることを特徴とする請求項１記載の表示装置。
3. 【請求項３】 前記ステーは、その一端に前記フロント
   ケースに形成された掛止穴に引っ掛ける掛止部を有し、
   他端に前記フロントケースに形成されたボスにねじ止め
   するねじ挿通穴を有していることを特徴とする請求項２
   記載の表示装置。
4. 【請求項４】 前記ステーは、それぞれ一端に前記フロ
   ントケースに形成された掛止穴に引っ掛ける掛止部を有
   し、他端にねじ止め部を有する２部材からなり、前記２
   部材は前記掛止部を前記フロントケースに掛止した状態
   で前記ねじ止め部にて互いに固定するようにしたことを
   特徴とする請求項２記載の表示装置。
5. 【請求項５】 前記フロントケースの長手方向の両端に
   配置されたステーは、前記フラット表示パネルが前記フ
   ロントケースの長手方向に動くのを規制する形状に屈曲
   形成されていることを特徴とする請求項２記載の表示装
   置。
6. 【請求項６】 前記ステーの一方は、機能切換用のスイ
   ッチを搭載した回路基板を固定する基板受部が突設され
   ていることを特徴とする請求項５記載の表示装置。
7. 【請求項７】 前記フロントケースの長手方向の中央に
   配置されたステーは、前記フロントケースの短手方向に
   延びる離間配置の２つの第１フレームを有し、前記第１
   フレームには、前記フラット表示パネルを有する表示部
   分を保持するためのスタンド部分を固定するねじ穴を有
   していることを特徴とする請求項２記載の表示装置。
8. 【請求項８】 前記第１フレームは、互いに対向する側
   に回路基板を固定する基板受部が突設され、前記第１フ
   レームによって挟まれた空間に前記フラット表示パネル
   を駆動するドライバ基板が実装されていることを特徴と
   する請求項７記載の表示装置。
9. 【請求項９】 前記フロントケースの長手方向の中央に
   配置されたステーは、前記第１フレームの両端を互いに
   接続する第２フレームを有し、前記第２フレームには、
   リアカバーを固定するためのねじ穴を有していることを
   特徴とする請求項８記載の表示装置。