JP2003149347A - 荷電粒子ビームの形状測定装置 - Google Patents

荷電粒子ビームの形状測定装置

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JP2003149347A
JP2003149347A JP2001351249A JP2001351249A JP2003149347A JP 2003149347 A JP2003149347 A JP 2003149347A JP 2001351249 A JP2001351249 A JP 2001351249A JP 2001351249 A JP2001351249 A JP 2001351249A JP 2003149347 A JP2003149347 A JP 2003149347A
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Kenji Yamazaki
謙治 山▲崎▼
Hideo Ikutsu
英夫 生津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッジ部分で散乱した荷電粒子ビームが検出
器に入射するのを阻止して、高精度に荷電粒子ビームの
形状測定をする。 【解決手段】 荷電粒子ビーム11は、形状測定装置1
3に掛からないときには全量が検出器12に入射されて
いるが、走査されていくことにより、エッジ部分13a
側から形状測定装置13に掛かると、掛かった部分が進
行を遮断され、残りが検出器12に入射する。検出器1
2は入射する荷電粒子量を測定し、この測定量からビー
ム形状測定をすることができる。エッジ部分13aの角
の曲率半径を小さくし、散乱する荷電粒子11aを少な
くすると共に、散乱して検出器12側に向かう荷電粒子
11aを、遮蔽部13bにて遮蔽する。このため、検出
器12には散乱されなかった荷電粒子11aのみが入射
され、高精度にビーム形状の測定ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビームやイオ
ンビーム等の荷電粒子ビームのビーム形状を高い精度で
測定する、荷電粒子ビームの形状測定装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子
ビームは、様々な物質や試料の評価・観察、様々な材料
の加工・改質および様々な基板の上に所望のパターンを
形成するリソグラフィ等を目的として広く用いられてい
る。荷電粒子ビームの形状を精度良く測定することは、
上記の評価・観察・加工・改質・リソグラフィの分解能
や解像度などの特性を理解する上で重要であり、また上
記の目的のために荷電粒子ビームを発生・使用する装置
を作製・評価する上で重要である。
【0003】荷電粒子ビームの形状を測定する従来の方
法は、例えば電子・イオンビームハンドブック第3版
(日本学術振興会第132委員会編、日刊工業新聞社
刊、1998年)392頁から396頁や、Journal of
Physics E17巻(1984年)296頁から303
頁に説明されている。
【0004】従来の荷電粒子ビームの形状測定装置と方
法の例を、図3、図4、図5および図6を用いて説明す
る。
【0005】図3は、従来の荷電粒子ビームの形状測定
装置の例を模式的に示した図で、異方性エッチングによ
り形成した結晶シリコンやへき開したGaAs結晶など急峻
なエッジを有する材料が用いられている。図4は、荷電
粒子ビームを発生・使用する装置およびこの装置に組み
込んだ荷電粒子ビームの形状測定装置の模式図である。
図4で、100は荷電粒子ビーム源、101は荷電粒子
ビーム、102は荷電粒子ビームを収束させるレンズ、
103は荷電粒子ビームを偏向させる偏向器、104は
荷電粒子を検出する検出器、105は三角波発生器、1
06はオシロスコープであり、これらは、荷電粒子ビー
ムを発生・使用する装置の一部である。110は荷電粒
子ビームの形状測定装置、110aは荷電粒子ビームの
形状測定装置110のエッジ部分である。
【0006】荷電粒子ビームを発生・使用する装置を本
来の目的に使用する際に、試料、基板、材料等を配置す
る場所に、荷電粒子ビームの形状測定装置110を一時
的に配置して、荷電粒子ビームの形状を測定するために
用いる。分かりやすく説明するために、図4中に示した
様に、荷電粒子ビーム101が進行する方向を−Z方
向、荷電粒子ビームの形状測定装置110のエッジ部分
110aが伸びる方向をY方向、これらに垂直な方向
(荷電粒子ビームが走査される方向)をX方向とする。
【0007】次に、荷電粒子ビームの形状を測定する際
の、荷電粒子ビームを発生・使用する装置の動作および
荷電粒子ビームの形状測定装置の作用を説明する。荷電
粒子ビーム源100は荷電粒子ビーム101を発生す
る。荷電粒子ビーム101は、図4の下方(−Z方向)
に進行していくが、レンズ102の作用により荷電粒子
ビームの形状測定装置110付近で収束する。荷電粒子
ビームを発生・使用する装置を本来の目的に使用する際
には、試料、基板、材料等の場所で荷電粒子ビーム10
1が収束するように、レンズ102の作用を調整する
が、荷電粒子ビームの形状測定装置110を用いて荷電
粒子ビーム101のビーム形状を測定する際にも、荷電
粒子ビームの形状測定装置110の場所で荷電粒子ビー
ム101が収束するように、あらかじめレンズ102の
作用を調整しておく。
【0008】また、荷電粒子ビーム101は、偏向器1
03の作用により偏向され、荷電粒子ビームの形状測定
装置110のエッジ部分110aの上をX方向に走査す
る。その際、荷電粒子ビーム101の一部または全部が
荷電粒子ビームの形状測定装置110と相互作用する。
その結果、下方に透過した荷電粒子ビーム101の一部
または全部は、検出器104に入射する。検出器104
は、検出した荷電粒子ビームの量に比例した信号をオシ
ロスコープ106に出力する。三角波発生器105は、
三角波の信号を偏向器103およびオシロスコープ10
6に出力し、偏向器103は、荷電粒子ビーム101を
この三角波の信号に比例する量だけ偏向させる。オシロ
スコープ106は、三角波発生器105から入力した三
角波の信号と、検出器104から入力した信号を関連づ
け、画面に表示する。
【0009】図5は、オシロスコープ106に表示され
た、三角波の信号と検出器104から入力した信号を関
連付けたグラフの例であり、横軸が三角波の信号の値、
縦軸が検出器104から入力した信号の値を示す。上述
の動作から、このグラフの横軸は、荷電粒子ビームの形
状測定装置101のエッジ部分110a付近における荷
電粒子ビーム101の走査方向(X方向)の距離に対応
し、縦軸は検出器104に達した荷電粒子ビーム101
の量に対応している。
【0010】図6は、荷電粒子ビーム101の走査位置
とエッジ部分110aの位置関係、荷電粒子ビーム10
1の散乱の様子、検出器104の関係を示す模式図であ
る。図6(a)は、荷電粒子ビーム101が全てエッジ
部分110aの外側(左側、−X側)を通っている場
合、図6(b)は、荷電粒子ビーム101が半分程エッ
ジ部分110aに掛かっている場合、図6(c)は、荷
電粒子ビーム101が全てエッジ部分110aの内側
(右側、X側)に入射している場合であり、順に図5の
グラフのA、B、Cの矢印で示した位置の状態に相当す
る。
【0011】図6(a)の状態の様に、エッジ部分11
0aの外側(−X側)を通った荷電粒子ビーム101の
部分は全てが検出器104に達する。図6(b)の状態
の様に、荷電粒子ビーム101が半分程エッジ部分11
0aに掛かった場合は、ビーム形状(XY面上に分布を
持ったビーム量)のうちエッジ部分110aより外側
(−X側)を通った分については、そのまま検出器10
4に達する。エッジ部分に入射した分については、その
多くは荷電粒子ビームの測定装置110の中に止まるか
検出器104以外の方向に散乱される。図6(c)の状
態の様に、荷電粒子ビーム101の全てがエッジ部分1
10aの内側に入射した場合は、その多くは荷電粒子ビ
ームの測定装置110の中に止まるか検出器104以外
の方向に散乱される。
【0012】理想的には、エッジ部分110aの内側
(+X)に入射した荷電粒子ビーム101の部分につい
ては、全く荷電粒子ビームの形状測定装置110を透過
せず、検出器104に達しないという仮定のもと、オシ
ロスコープ106に表示されたグラフ(図5)は、荷電
粒子ビーム101のエッジ部分110aの高さにおけ
る、ビーム形状(XY面上に分布を持ったビーム量)を
Y方向に積分したものをX方向に積分した値と、X方向
の距離の関係を示していることになる。言い換えると、
同様の仮定の下、オシロスコープ106に表示された図
形をX方向に微分した波形は、荷電粒子ビーム101の
エッジ部分110aの高さにおける、ビーム形状をY方
向に積分したものを示している。
【0013】しかしながら実際には、エッジ部分110
aの内側に入射した荷電粒子ビーム101の部分につい
ても、その一部はエッジ部分110aを透過したり、エ
ッジ部分110aで低い角度で散乱されることにより、
検出器104に達してしまう。エッジ部分110aの側
壁が非常に平坦である場合、図6に示した様に、エッジ
部分110aの側壁を荷電粒子ビーム101の進行方向
に平行に近づけることで、まっすぐ透過する荷電粒子ビ
ームは、無視できる程度におさえることが出来る。この
様にして、荷電粒子ビーム101のX方向に沿ったビー
ム形状を測定することが出来る。同様にして、荷電粒子
ビームの形状測定装置110のエッジ部分110aの方
向と荷電粒子ビーム101を走査する方向を適宜変更し
て、測定を繰り返すことにより、荷電粒子ビーム101
のXY平面上における任意の方向に対するこれに垂直な
方向にビーム形状を積分した分布が測定でき、これらの
測定された分布の形状から荷電粒子ビーム101のXY
平面上における形状を導くことができる。
【0014】しかし、一般には、1方向か直交する2方
向の測定をするだけで本来の目的、つまり荷電粒子ビー
ムを発生・使用する装置の評価・観察・加工・リソグラ
フィの分解能や解像度などの特性を理解するには十分で
ある場合がほとんどである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この様に、従来の荷電
粒子ビームの形状測定の方法では、荷電粒子ビーム10
1の形状測定装置のエッジ部分110aの内側(+X
側)に入射した荷電粒子ビーム101の部分は全く検出
器104に達しない、という仮定があるにもかかわら
ず、実際には無視できない程度の荷電粒子ビーム101
がエッジ部分110aで散乱されて、検出器104に入
射してしまうという問題があった。
【0016】例えば、図6(b)に示した様に、エッジ
部分110aの内側に入射した荷電粒子ビーム101の
一部が検出器104に達することにより、図5に斜線で
示されたような領域が測定誤差として現れてしまう。よ
って、実際のビーム形状よりも大きなサイズのビーム形
状として計測されてしまう。
【0017】透過型電子顕微鏡や走査透過型電子顕微鏡
の一部など荷電粒子ビームを発生・使用する装置によっ
ては、荷電粒子ビームの測定装置110と検出器104
の間に絞りを入れることが可能で、散乱された荷電粒子
ビーム101の一部が検出器104に入射するのをある
程度防ぐことができるものもある。しかし、電子ビーム
リソグラフィ装置等、荷電粒子ビーム101の形状測定
をすることが重要な装置でも、試料、基板等を駆動する
ステージ機構との関係で絞りを取り付けることが困難だ
ったり、絞りがあってもその位置調整をする機構を取り
付けることが困難な場合がほとんどであるため、エッジ
部分110aで散乱された荷電粒子ビーム101を効果
的に遮蔽する手段がなかった。
【0018】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、荷電粒子ビームを発生・
使用する装置の荷電粒子ビームの形状を高い精度で測定
するための、荷電粒子ビームの形状測定装置を提供する
ことにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の荷電粒子ビームの形状測定装置において
は、急峻なエッジ部分および荷電粒子ビームのうち当該
エッジ部分によって散乱された部分を遮蔽する様に配置
した遮蔽部を有することを特徴としている。
【0020】また、上記の荷電粒子ビームの形状測定装
置において、前記遮蔽部が、前記エッジ部分と一体のも
のとして形成されていることが、エッジ部分に対する遮
蔽部の配置を簡便且つ精度良くでき、好適である。
【0021】より具体的には、板状をなすとともにエッ
ジ部分を有しており、検出器に向けて進行している荷電
粒子ビームが、エッジ部分よりも外側の位置からエッジ
部分の内側の位置に向けて走査されてくると、エッジ部
分よりも内側に入った荷電粒子ビームを遮り残りの荷電
粒子ビームを前記検出器に入射させる、荷電粒子ビーム
の形状測定装置において、前記エッジ部分の角の曲率半
径が小さく、しかも、前記荷電粒子ビームのうち前記エ
ッジ部分にて散乱された荷電粒子ビームが、前記検出器
に向かって進行するのを遮蔽する位置に配置した遮蔽部
を有していることを特徴とする。この場合において、遮
蔽部が前記エッジ部分と一体のものとして形成されてい
るようにしてもよい。
【0022】更に、前記エッジ部分の角の曲率半径は、
ナノメータオーダであることを特徴とする。
【0023】上記の荷電粒子ビームの形状測定装置にお
いて、前記エッジ部分に異方性エッチングにより形成さ
れた結晶シリコンを用いることが、より一層の精度向上
を図る上で好適である。
【0024】更に上記の荷電粒子ビームの形状測定装置
において、前記遮蔽部に原子番号40以上の元素を含む
材料を用いることが、より一層の精度向上を図る上で好
適である。
【0025】また、上記の荷電粒子ビームの形状測定装
置において、板状の荷電粒子ビームの形状測定装置のう
ち、前記荷電粒子ビームが侵入してくる面である表面側
から、前記検出器側の面である裏面側に達する開口部を
形成し、この開口部の表面側に隣接して前記エッジ部を
形成するとともに開口部の裏面側に隣接して前記遮蔽部
を形成し、表面側に形成された前記エッジ部分と裏面側
に形成された前記遮蔽部を位置的に整合させて形成して
いることが、エッジ部分に対する遮蔽部の配置を簡便且
つ精度良くでき、好適である。
【0026】更に、上記荷電粒子ビームの形状測定装置
において、前記エッジ部分に隣接する表面側開口部の荷
電粒子ビームの走査方向に対する幅を、遮蔽部に隣接す
る裏面側開口部の前記走査方向に対する幅より広くする
ことが、より一層の精度向上を図る上で好適である。
【0027】「作用」本発明の荷電粒子ビームの形状測
定装置においては、エッジ部分で荷電粒子ビームの一部
を遮り、残りの荷電粒子ビームが検出器に入射すること
で、その量を測定する際に、前記エッジ部分で前方に散
乱された荷電粒子ビームの一部が、検出器に入射しない
様に、遮蔽部を備えている。よって、荷電粒子ビームの
所望の部分のみのビーム量を検出器で精度良く測定する
ことが可能となる。
【0028】また、本発明の荷電粒子ビームの形状測定
装置においては、荷電粒子ビームの一部を遮るエッジ部
分と、前記エッジ部分で前方に散乱された荷電粒子ビー
ムの一部を遮る遮蔽部を一体のものとして形成してい
る。よって、エッジ部分と遮蔽部との位置調整などにわ
ずらわされることなく、簡便に高精度の測定をすること
が可能となる。
【0029】また、本発明の荷電粒子ビームの形状測定
装置においては、非常に鋭いエッジが得られ、かつ非常
に平坦な側面を形成できる、異方性エッチングにより形
成した結晶シリコンのエッジ部分を用いる。よって、非
常に平坦な側面を持ちかつ非常に鋭いエッジ部分が得ら
れるとともに、シリコン半導体加工プロセス技術を用い
ることにより、単価が安くかつ高精度な作製が可能とな
る。
【0030】更に、本発明の荷電粒子ビームの形状測定
装置においては、原子番号40以上の元素を含む材料で
遮蔽部を構成することにより、エッジ部分で散乱された
荷電粒子ビームの一部を効率的に遮蔽することが可能と
なる。
【0031】また、本発明の荷電粒子ビームの形状測定
装置においては、表面側に形成された前記エッジ部分と
裏面側に形成された前記遮蔽部をあらかじめ位置的に整
合させて形成しておく。即ち、開口部の表面側のエッジ
部分で散乱したビームが検出器側に向かうのを防止する
位置(開口部の裏面側の最適位置)に遮蔽部を配置して
形成する。よって、エッジ部分と遮蔽部との位置調整や
適切な位置になっている部分を選択する手間を省くこと
ができ、簡便に高精度の測定をすることが可能となる。
【0032】また、本発明の荷電粒子ビームの形状測定
装置においては、前記エッジ部分に隣接する表面側開口
部の荷電粒子ビームの走査方向に対する幅よりも、遮蔽
部に隣接する裏面側開口部の前記走査方向に対する幅が
狭くなっている。よって、前記エッジ部分で前方に散乱
された荷電粒子ビームの一部が、極力検出器に入射しな
い様にすることができ、より高精度な測定が可能とな
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態を示
す荷電粒子ビームの形状測定装置および荷電粒子ビーム
および荷電粒子ビームを発生・使用する装置の一部の模
式図であって、11は荷電粒子ビーム、12は荷電粒子
を検出する検出器、13は荷電粒子ビームの形状測定装
置、13aは荷電粒子ビームの形状測定装置13のエッ
ジ部分、13bは荷電粒子ビームの形状測定装置13の
遮蔽部、11aは荷電粒子ビーム11のうちエッジ部分
13aで散乱された部分、11bは荷電粒子ビーム11
のうちエッジ部分13aで散乱されなかった部分であ
る。図1中に示した様に、荷電粒子ビーム11が進行す
る方向を−Z方向、図の右手方向をX方向、エッジ部分
13aが伸びる方向をY方向とする。
【0034】従来例の説明で述べたように、荷電粒子ビ
ーム11がエッジ部分13aの端をまたぐようにX方向
に走査され、その走査位置に対して検出器12に検出さ
れた荷電粒子ビーム11の量の関係を表示することによ
り、荷電粒子ビーム11のエッジ部分13aの高さでの
ビーム形状の情報が得られる。この際、ビーム形状の測
定を高精度に行うためには、エッジ部分13aの端より
右側(+X方向)に入射した荷電粒子ビーム11の部分
が、検出器12になるべく到達しないということが重要
である。
【0035】しかし、エッジ部分13a付近に入射した
荷電粒子ビーム11の多くの部分は、さまざまな方向に
散乱され、左側(−X方向)に散乱された部分(11a
で示した部分)のうち散乱角の小さいものはそのままで
は検出器12に到達してしまう。この小さい角度だけ散
乱された荷電粒子ビーム11の一部を検出器12に到達
させないように、荷電粒子ビームの形状測定装置13の
遮蔽部13bがこの遮蔽部13bの方向に散乱されてき
た荷電粒子ビームの散乱された部分11aを効果的に遮
蔽する。
【0036】さて、エッジ部分13aで小さい角度で散
乱された荷電粒子ビームの一部11aは遮蔽部13bに
入射するが、入射した荷電粒子ビームの一部11aがそ
のまま遮蔽部13bを透過してしまったのでは意味がな
い。そこで、遮蔽部13bは荷電粒子ビーム11の種類
とエネルギーに応じて適切に設計されなくてはいけな
い。例えば、100keVのエネルギーをもつ電子ビー
ムの場合、8μmの厚さのTaを透過する確率は無視で
きるほど小さい。透過する電子ビームが無視できるほど
小さくなる遮蔽部13bの厚さは、電子が物質を通過す
る際の単位走行距離当たり失うエネルギー(阻止能)か
ら簡単に計算できる。この阻止能(dE/ds)は一般
に次のような式で表すことができる。
【0037】
【数1】
【0038】ここで、Nは物質の原子数密度、Zは原子
番号、θは電子が散乱する角度、E 2 (θ)はθの関数
としての電子の物質に対する反跳エネルギー、σ(θ)
はθの関数としての電子に対する物質原子の散乱断面
積、Eは電子のエネルギー、sは電子の進行する距離で
ある。100keVの電子に対する金属Taの阻止能を
計算すると、1.1×10-9J/m程であり、8μmの
厚さの金属Ta膜により100keVの電子が遮蔽でき
ることが分かる。
【0039】上記の表式からも分かるように、遮蔽部1
3bの材質の原子番号Zにほぼ比例して阻止能が大きく
なり、よって必要な遮蔽部の厚さは概ねZに反比例して
薄くなる。例えば、電子ビームリソグラフィ装置でよく
用いられている100keVの電子ビームの場合、遮蔽
部13bを形成するための現実的な薄膜堆積の厚さを2
0μm程度とすると、必要な遮蔽部13bの材質の原子
番号Zは40程度以上であることが必要である。
【0040】さて、エッジ部分13aの側面(yz面)
はなるべく平坦であることが望ましい。この場合、エッ
ジ部分13aの側面が荷電粒子ビーム11の進行方向に
水平になる様に荷電粒子ビームの形状測定装置13を配
置することにより、エッジ部分13aの端より右側に入
射した荷電粒子ビーム11の部分が、荷電粒子ビームの
測定装置13を突き抜けて、検出器12に到達すること
を極力さけることができる。
【0041】もし、エッジ部分13aの側面が十分平坦
でないならば、エッジの端の位置が正確に定まらず、エ
ッジ部分13aの外側(−X側)と思われるところに照
射した荷電粒子ビーム11の一部がエッジ部分13aの
側面の凸部に当たることにより散乱されて検出器12に
到達しなかったり、エッジ部分13aの端より内側(+
X側)と思われるところに照射した荷電粒子ビーム11
の一部がエッジ部分13aの側面の凹部に突き抜けて、
検出器12に到達したりする割合が増えてしまう。
【0042】ところで、結晶シリコンは水酸化カリウム
水溶液に溶解するが、結晶面に依存してエッチング速度
が大きく異なり、エッチング速度の遅い(111)面で
は、原子レベルでほとんど平坦なエッチング面が得られ
る。この水酸化カリウム水溶液で異方性エッチングして
得られた結晶シリコンをエッジ部分13aに用いること
により、エッジの端の位置が原子オーダのサイズで正確
に定まり、エッジの外側に照射した荷電粒子ビーム11
は全て検出器12に到達し、エッジの内側に照射した荷
電粒子ビーム11は効果的に検出器12に到達すること
が抑制される。
【0043】また、エッジ部分13aは、なるべく急峻
な角となっていることが望ましく、かつY方向に直線的
に伸びていることが望ましい。エッジの角が急峻である
こと、つまりエッジの角の曲率半径が小さいことで、エ
ッジ部分13aの端の位置がより正確に決まる。つま
り、荷電粒子ビーム11の一部がエッジの角で非常に浅
い角度で反射することで、荷電粒子ビーム11の一部の
入射位置が同じであるにもかかわらず、検出器12に到
達したり、しなかったりすることが起きてしまうが、エ
ッジの角の曲率半径が小さいことでそのようなことが起
こる幅を非常に短く抑えることができる。
【0044】また、エッジの端がY方向に直線的に伸び
ていることで、荷電粒子ビーム11のX方向の入射位置
が同じであるにも関わらず、検出器12に到達したり、
しなかったりすることを防ぐことができる。もし、エッ
ジ部分13aの端が荷電粒子ビームのビーム形状に比べ
て小さいスケールでY方向に曲がりくねっていたら、検
出器12で検出された荷電粒子ビーム11の量は、荷電
粒子ビーム11の形状の複雑な領域を積分した値に対応
することになり、ビーム形状を導き出す解析が著しく困
難になる。
【0045】水酸化カリウム水溶液で異方性エッチング
して得られた結晶シリコンのエッジの角は、曲率半径が
ナノメータオーダと非常に小さく、かつ原子オーダのス
ケールで直線的なので、これをエッジ部分13aに用い
ることにより、エッジの角で非常に浅い角度で反射する
荷電粒子ビーム11の量を抑えることができ、かつ検出
器12に到達する荷電粒子ビーム11の領域が明確とな
る。
【0046】目的に応じて予め、最適な位置に整合的に
遮蔽部13bをエッジ部分13aと一体のものとして形
成することにより(即ち、開口部の表面側のエッジ部分
13aで散乱したビームを検出器側に向かうのを防止す
る位置(開口部の裏面側の最適位置)に遮蔽部13bを
配置して一体形成することにより)、あるいは、エッジ
部分13aと遮蔽部13bの位置関係を幾つか変えたも
のを作成しておき、目的に応じて最適なものを選択する
ことにより、エッジ部分13aに対する遮蔽部13bの
位置調整をする手間が省け、荷電粒子を発生・使用する
装置の中に簡便に配置することができる。
【0047】このように、急峻で直線的かつ平坦な側面
を持つエッジ部分13aでは、エッジの端の位置が正確
に決められる。このエッジより右側に入射した荷電粒子
ビーム11が検出器12になるべく到達しないようにエ
ッジ部分13aで低い角度で散乱した荷電粒子ビーム1
1aを遮蔽するように、荷電粒子ビームの形状測定装置
13に遮蔽部13bを付加することにより、荷電粒子ビ
ーム11のビーム形状の測定をより高精度に行うことが
できる様になる。
【0048】図2は上記実施の形態を分かりやすく説明
するための、荷電粒子ビームの形状測定装置および荷電
粒子ビームの断面図であって、13は荷電粒子ビームの
形状測定装置、13aはエッジ部分、13bは遮蔽部、
11は荷電粒子ビームである。また、Tは荷電粒子ビー
ムの形状測定装置13の厚さ、Dは荷電粒子ビームの形
状測定装置13の表面側開口部の荷電粒子ビームの走査
方向に対する幅、dは荷電粒子ビームの形状測定装置1
3の裏面側開口部の荷電粒子ビーム11の走査方向に対
する幅、tは遮蔽部13bの厚さ、αは荷電粒子ビーム
11の開き半角を示している。
【0049】本実施の形態では、(110)方位の結晶
シリコン基板を用い、エッジ部分13a部分に隣接する
表面側開口部の形状を形成し、KOH水溶液を用いた異
方性エッチングによりシリコン基板の裏面まで達する開
口部を形成する。更に、裏面にtの厚さだけ堆積させて
いた金属Ta膜に、表面側開口部の位置に整合的に(ち
ょうど真裏の位置に)、裏面側開口部を形成する。よっ
て、裏面側開口部に隣接する遮蔽部13bを表面側開口
部またはエッジ部分13aの位置に対して所望の配置と
することができる。
【0050】ところで、荷電粒子ビーム11の開き半角
αは、通常1〜10mrad程度の小さい角度である
が、有限の値を持つ。従来例の説明で述べたように、荷
電粒子ビーム11の全てがエッジ部分の外側(左側)を
通過する場合には、荷電粒子ビーム11は荷電粒子ビー
ムの形状測定装置13と全く相互作用せず全て検出器1
2に到達する必要がある。つまり、この場合、荷電粒子
ビーム11の一部でも、エッジ部分13aの側壁や、遮
蔽部13bに入射しない様になっていなければならな
い。このため、エッジ部分13aの側壁が、αより少し
大きい角度だけ傾く様に、荷電粒子ビームの形状測定装
置13全体を傾ける必要がある。また、裏面開口部の幅
dは、2αT以上でなければならず、かつエッジ部分1
3aで散乱された荷電粒子ビームの一部を効率的に遮蔽
するためにはなるべく小さい値であることが好ましい。
例えば、Tが500μm、αが1mradの場合、dは
1μm以上の小さい値であることが好ましい。
【0051】また、エッジ部分13aで散乱された荷電
粒子ビーム11の一部が、エッジ部分13aの対面側の
側壁に反射して検出器に入射しては、測定精度が落ちて
しまう。そこで、図2の様に、表面側開口部の幅Dは、
裏面側開口部の幅dより広いのが好ましい。
【0052】このように、荷電粒子ビームの特性を考慮
して、エッジ部分13aに対して遮蔽部13bを適正に
配置することにより、エッジ部分13aの外側を通った
荷電粒子ビームは全て検出器12に到達し、エッジ部分
13aの内側に入射した荷電粒子ビームの部分について
は、ほとんど検出器12に到達しない様にすることがで
きる。よって、荷電粒子ビーム11のビーム形状の測定
を高精度に行うことができる様になる。
【0053】[実施例]本発明の第一の実施例を示す。
本実施例の荷電粒子ビームの形状測定装置は以下の通り
である。(110)方位の表面を持つ結晶シリコンウエ
ハを用い、表面および裏面にシリコン酸化膜を形成した
後、表面の線状のパターンを形成しKOH水溶液により
異方性エッチングを行い結晶シリコン部分に貫通穴を形
成した。更に、裏面にTa膜を堆積した後、線状のパタ
ーンを形成してTa膜をエッチングし、最後にシリコン
酸化膜を化学的に溶解させることで、図2に示した断面
形状を持つ荷電粒子ビームの形状測定装置を作製した。
【0054】図2の中に示した各種の構造の大きさは、
次の通りであった。荷電粒子ビームの形状測定装置13
の厚さTは350μm、荷電粒子ビームの形状測定装置
13の表面側開口部の荷電粒子ビームの走査方向に対す
る幅Dは30μm、荷電粒子ビームの形状測定装置13
の裏面側開口部の荷電粒子ビーム11の走査方向に対す
る幅dは10μm、遮蔽部13bの厚さtは8μmであ
った。
【0055】市販の電子ビームリソグラフィ装置の中に
発生させた、加速電圧100kVのガウシアン型のビー
ム形状を持つ電子ビームについて、従来の異方性エッチ
ングによる結晶シリコン製の荷電粒子ビームの形状測定
装置および、本実施例による荷電粒子ビームの形状測定
装置を用いた比較測定を行った。この装置における電子
ビームの開き半角αは2mradである。この電子ビー
ムの半値幅は、電子ビームの発生・収束等のシミュレー
ションおよび、リソグラフィの結果得られた最小パター
ンの大きさから4〜5nm程度と推定されるが、上記従
来の形状測定装置を用いて得られた半値幅は7〜8nm
であり、3nm程度もの誤差があった。一方、本実施例
による形状測定装置では、4〜5nm程度の半値幅の値
が得られた。誤差は1nm程度以下であり、測定精度が
向上している。
【0056】上記実施例では、エッジ部分13aに異方
性エッチングにより形成した結晶シリコンを用いる例を
示したが、荷電粒子ビームの種類やエネルギーに応じ
て、既知の種々な荷電粒子ビームの形状測定用のエッジ
を用いても良いことは言うまでもない。例えば、GaA
s結晶をへき開して得られたエッジや、酸化マグネシウ
ム結晶、金を細く伸ばした金線などについても、同様に
遮蔽部を形成して用いることにより、同様の効果が得ら
れるものである。
【0057】上記実施例で示した異方性エッチングによ
り形成した結晶シリコンは、上述の様に急峻なエッジ等
が容易に得られること、遮蔽部を形成する際にシリコン
半導体加工技術を用いて安価に高精度な加工が可能であ
ることから、電子ビームや比較的軽い元素のイオンビー
ムの形状測定に適している。
【0058】上記実施例では、遮蔽部13bにTaの薄
膜を用いる例を示したが、アモルファスシリコンなど小
さい原子番号の材料を遮蔽部13bに用いても良い。上
述したように、大きい原子番号の材料を用いることで、
遮蔽部13bを薄くすることができるので、この場合、
遮蔽部を作成する際の堆積時間が短くてすむという利点
がある。また、アモルファスシリコンを用いた場合、加
工が比較的容易なので、製造装置がより安価なもので済
むという利点がある。
【0059】上記実施例では、遮蔽部13bの厚さを荷
電粒子ビームが十分に遮蔽される厚さとする例を示した
が、遮蔽部13bの厚さをこの厚さの数分の1として且
つ荷電粒子ビームの形状測定装置13と検出器12の間
に絞りを配置しても良い。十分に遮蔽される厚さの数分
の1の厚さでは、荷電粒子ビーム11は遮蔽部13bで
止められないものの散乱により異なった方向に進行方向
を曲げられるため、荷電粒子ビームの形状測定装置13
と検出器12の間に絞りを配置することにより、ほとん
ど検出器12に入射しない様にすることができる。前者
の場合は、荷電粒子ビームの形状測定装置と検出器の間
に絞りを配置する必要がないという利点があり、後者の
場合は、遮蔽部を形成する際の堆積時間や加工時間が短
くてすむという利点があり、更にシリコンなど小さい原
子番号の材料を使えるので、加工が比較的容易だった
り、製造装置がより安価なもので済むという利点があ
る。
【0060】また、上記実施例では、荷電粒子ビームの
形状測定装置13のエッジ部分13aの左側に隣接する
表面側開口部および遮蔽部13bはともにY方向に直線
的に伸びる例を示したが、前記開口部および遮蔽部13
bを荷電粒子ビーム11の位置を中心とした半円形の形
状としてもよい。前記穴の部分と遮蔽部13bが直線的
に伸びている場合は、荷電粒子ビームによりエッジ部分
13aが汚染されたり加工された場合に、Y方向に隣接
したエッジ部分を使用することができるため、荷電粒子
ビームの測定装置13の寿命が長く、よって安価に使用
することができるという利点があり、半円形の形状とし
た場合は、エッジ部分13aでYZ平面上の方向に散乱
された荷電粒子ビーム11の部分も検出器12に到達し
ないように遮蔽部13bで効率的に遮蔽できるため、よ
り高精度なビーム形状の測定ができるという利点があ
る。
【0061】荷電粒子ビームの形状測定装置13に遮蔽
部13bを取り付ける方法は、荷電粒子ビームの形状測
定装置13の上面(−Z方向)と下面(Z方向)から半
導体加工技術を用いて位置合わせを行って遮蔽部13b
を形成してもよいし、エッチングにより穴を形成した後
に、下面の斜め方向から薄膜を堆積させることにより遮
蔽部13bを形成しても良い。前者は遮蔽部13bの位
置や形状を制御しやすいという利点があり、後者は簡便
で安価に製造できるという利点がある。
【0062】なお、以上に挙げた本発明の実施例は、本
発明により考え得る実施例の極一部であり、荷電粒子ビ
ームの形状測定装置に関する既存の方法や荷電粒子ビー
ムの形状測定方法に関する既存の方法、さらに荷電粒子
ビームを遮蔽する方法の組み合わせにより本発明は多数
の実施態様を取り得るものである。具体的な組み合わせ
の方法は、荷電粒子ビームの種類やエネルギー、ビーム
の大きさや目的に応じて最適なものを選択するべきであ
るが、適切な組み合わせにより同様の効果が得られるも
のである。
【0063】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
荷電粒子ビームの形状測定装置においては、エッジ部分
で低い角度で散乱された荷電粒子ビームの一部を検出器
に到達しないように遮蔽部で遮蔽することにより、荷電
粒子ビームのビーム形状を高精度に測定することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための荷電粒子
ビームの形状測定装置および荷電粒子ビームおよび荷電
粒子ビームを発生・使用する装置の一部を示す模式図で
ある。
【図2】本発明の実施例を分かりやすく説明するための
荷電粒子ビームの形状測定装置および荷電粒子ビームを
示す断面図である。
【図3】従来の荷電粒子ビームの形状測定装置を示す模
式図である。
【図4】従来の荷電粒子ビームの形状測定装置と方法を
説明するための、荷電粒子ビームを発生・使用する装置
およびこの装置に組み込んだ荷電粒子ビームの形状測定
装置を示す模式図である。
【図5】従来の荷電粒子ビームの形状測定装置と方法お
よびその課題点を分かりやすく説明するための説明図で
ある。
【図6】従来の荷電粒子ビームの形状測定装置と方法お
よびその課題点を分かりやすく説明するための説明図で
ある。
【符号の説明】
11 荷電粒子ビーム 11a 荷電粒子ビームのうちの散乱された部分 11b 荷電粒子ビームのうちの散乱されなかった部分 12 検出器 13 荷電粒子ビームの形状測定装置 13a エッジ部分 13b 遮蔽部 100 荷電粒子ビーム源 101 荷電粒子ビーム 102 レンズ 103 偏向器 104 検出器 105 三角波発生器 106 オシロスコープ 110 荷電粒子ビームの形状測定装置 110a エッジ部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G088 EE29 EE30 FF12 JJ12 JJ29 KK32 LL02 LL09 LL11 LL12 5C030 AA02 AA04 AB03 AB05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 急峻なエッジ部分および、 荷電粒子ビームのうち前記エッジ部分によって散乱され
    た部分を遮蔽する様に配置した遮蔽部を有することを特
    徴とする荷電粒子ビームの形状測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷電粒子ビームの形状
    測定装置において、前記遮蔽部が、前記エッジ部分と一
    体のものとして形成されていることを特徴とする荷電粒
    子ビームの形状測定装置。
  3. 【請求項3】 板状をなすとともにエッジ部分を有して
    おり、検出器に向けて進行している荷電粒子ビームが、
    エッジ部分よりも外側の位置からエッジ部分の内側の位
    置に向けて走査されてくると、エッジ部分よりも内側に
    入った荷電粒子ビームを遮り残りの荷電粒子ビームを前
    記検出器に入射させる、荷電粒子ビームの形状測定装置
    において、 前記エッジ部分の角の曲率半径が小さく、 しかも、前記荷電粒子ビームのうち前記エッジ部分にて
    散乱された荷電粒子ビームが、前記検出器に向かって進
    行するのを遮蔽する位置に配置した遮蔽部を有している
    ことを特徴とする荷電粒子ビームの形状測定装置。
  4. 【請求項4】 板状をなすとともにエッジ部分を有して
    おり、検出器に向けて進行している荷電粒子ビームが、
    エッジ部分よりも外側の位置からエッジ部分の内側の位
    置に向けて走査されてくると、エッジ部分よりも内側に
    入った荷電粒子ビームを遮り残りの荷電粒子ビームを前
    記検出器に入射させる、荷電粒子ビームの形状測定装置
    において、 前記エッジ部分の角の曲率半径が小さく、 しかも、前記荷電粒子ビームのうち前記エッジ部分にて
    散乱された荷電粒子ビームが、前記検出器に向かって進
    行するのを遮蔽する位置に配置した遮蔽部を有してお
    り、この遮蔽部が前記エッジ部分と一体のものとして形
    成されていることを特徴とする荷電粒子ビームの形状測
    定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の荷電粒子ビームの形状測定装置において、前記エ
    ッジ部分の角の曲率半径は、ナノメータオーダであるこ
    とを特徴とする荷電粒子ビームの形状測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に
    記載の荷電粒子ビームの形状測定装置において、前記エ
    ッジ部分が異方性エッチングにより形成された結晶シリ
    コンであることを特徴とする荷電粒子ビームの形状測定
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に
    記載の荷電粒子ビームの形状測定装置において、前記遮
    蔽部が原子番号40以上の元素を含む材料で構成されて
    いることを特徴とする荷電粒子ビームの形状測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に
    記載の荷電粒子ビームの形状測定装置において、板状の
    荷電粒子ビームの形状測定装置のうち、前記荷電粒子ビ
    ームが侵入してくる面である表面側から、前記検出器側
    の面である裏面側に達する開口部を形成し、この開口部
    の表面側に隣接して前記エッジ部分を形成するとともに
    開口部の裏面側に隣接して前記遮蔽部を形成し、表面側
    に形成された前記エッジ部分と裏面側に形成された前記
    遮蔽部を位置的に整合させて形成していることを特徴と
    する荷電粒子ビームの形状測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の荷電粒子ビームの形状
    測定装置において、前記エッジ部分に隣接する表面側の
    開口部の荷電粒子ビームの走査方向に対する幅が、遮蔽
    部に隣接する裏面側の開口部の前記走査方向に対する幅
    より広いことを特徴とする荷電粒子ビームの形状測定装
    置。
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