JP2003147389A5 - - Google Patents

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Description

【0005】
魚油は、100%のグリセリド含有量を有する。即ち、魚油中の脂肪酸は全てグリセリドの形態にある。脂肪酸グリセリドは、上記に列記された特許に示されたプロセスを使用した場合には、容易にカルシウム塩を形成する反応を行わない。製品を商業的に実現可能にすべく、自由に流動し、かつ安定した製品を生産するためには、約5重量%未満のグリセリド濃度が好適である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
商業的に実施可能であるために、オメガ−3脂肪酸カルシウム塩の飼料栄養補助剤は、一定量の飼料に畜牛業に認容可能と考えられる程度において添加されたときにこれらのオメガ−3脂肪酸の有益な影響を受けるべく十分高濃度でDHAおよびEPAを含有する必要がある。高濃度のオメガ−3脂肪酸を有した魚油から、自由に流動し、及び安定している、顧客にとって取り扱いが容易な形態にあるとともに、未反応グリセリド濃度が低減されている、カルシウム塩の生成方法に対する需要がある。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、グリセリド高含量脂肪酸フィードストックを、自由に流動する粉末又は粒状の脂肪酸カルシウム塩第一胃バイパス飼料栄養補助剤に変換し得る方法を提供する。それは魚油から、有用かつ有益な多量のオメガ−3脂肪酸を含有する脂肪酸カルシウム塩を生成することを可能とする。そのようなグリセリド高含量脂肪酸フィードストックの使用は、脂肪酸カルシウム塩飼料栄養補助剤の製造のための従来方法からの有意な逸脱を意味する。本明細書で使用される「グリセリド」の用語には、C10〜C22の脂肪酸モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド及びこれらの任意の混合物が含まれる。
【0028】
過剰の水は、生成された発熱によって蒸気に変換され、急速に蒸発する。反応は、大気圧下で、或いは蒸気を吸引すべき真空下で行うことが可能である。
反応のために必要となる時間は、約5〜約60分の間、より典型的には約6〜約15分の間にある。反応は、混和物の固形粒状体への変形によって容易に識別される。反応容器からの移動後直ちに、それは容易に乾燥した自由に流動する粒子へ処理可能となる。
【0036】
実施例
実施例1
メンハーデン魚油(オメガプロテイン(Omega Protein)、ハモンド、LA)190kg及びPFAD740kgの混合物を収容した縦型ミキサー(「コールズ(Cowles)型」ディスペンスブレードを備える)に酸化カルシウム190kgを加える。魚油はEPAを15.7重量%、及びDHAを11.7重量%の濃度で含有していた。グリセリド含量の合計はおよそ35重量%だった。酸化カルシウムを加える前に、魚油/PFAD混和物が約54.4℃(130°F)の温度に加熱された。酸化カルシウムが均一に分散された後(約2分)、水204kgが添加され、混和物を約71.1〜76.7℃(160〜170°F)の温度まで加熱した発熱反応を生じた。一定の均一なの混和物が得られるまでアジテーションが継続され、混和物は容器からトレイへ排出された後、約98.9〜115.6℃(210〜240°F)以上の煮沸により反応を完了させた。その後、生成物は放冷された。完成品の粉砕は、4重量%未満の未反応グリセリド含有量を有し、粉末状ではなく自由に流動する粒状物を生成した。脂肪の含有量の合計は、DHAとEPAを含めて約82重量%であった。
【0037】
実施例2〜6
以下の分量の水、酸化カルシウム、魚油、及びPFADを使用して実施例1を繰り返した。
【表1】
Figure 2003147389
粉末状でなく、5%重量未満の未反応グリセリド含量を有した、自由に流動する粒状体が得られた。脂肪含量は81〜84重量%の間にあり、それはDHA及びEPAを含んでいた。
【0039】
生じた生成物は、未反応の脂肪として残留するグリセリド含有量を5%未満で有していた。生じたカルシウム塩は、自由に流動する乾燥粉末であった。
実施例8
魚油に1%の乾燥リパーゼが加えられたことに相当する量において200,000FIP/粒の活性を有し、イーストに由来したリパーゼを使用して実施例7が繰り返された。
生じた生成物は、未反応の脂肪として残留するグリセリド含有量を5%未満で含有していた。生じたカルシウム塩は、自由に流動する乾燥粉末であった。
【0041】
生じた生成物は、未反応の脂肪として残留するグリセリド含有量を5%未満で含有していた。生じたカルシウム塩は、自由に流動する乾燥粉末であった。
本発明はこのように、反芻動物の繁殖力増強のための、DHA及びEPAに豊富、かつ第一胃から保護された脂肪酸カルシウム塩を提供する。本発明は、さらに酪農業及び畜牛業において一般的であり、認容されている形態においてこれらの生成物を形成するための方法を提供する。

Claims (28)

  1. (a)約30〜約60重量%のグリセリド含有量を有する脂肪酸フィードストックを準備する工程と、
    (b)前記フィードストックに対して約2〜3等量の酸化カルシウムを同フィードストックに添加して、反応性混和物を形成する工程と、
    (c)前記反応性混和物に、前記酸化カルシウムに対して約2〜約5等量の水を添加して酸化カルシウムを水酸化し、前記脂肪酸を中和してカルシウム塩を形成する工程とからなる脂肪酸カルシウム塩を生成するための方法。
  2. 前記フィードストックのグリセリドは魚油からなる請求項1に記載の方法。
  3. 前記フィードストックは約15〜約50重量%の魚油からなる請求項2に記載の方法。
  4. 前記フィードストックは約50〜約85重量%のパーム脂肪酸蒸留液(PFAD)からなる請求項2に記載の方法。
  5. 前記魚油は、メンハーデン、ニシン、サバ、カラフトシシャモ、ティラピア、マグロ、イワシ、サンマ、及びクリールからなるグループから選択された1つ以上の魚油に由来する請求項2に記載の方法。
  6. 前記魚油は、約10〜約17重量%のドコサヘキサエン酸(DHA)及び約7〜約16重量%のエイコサペンタエン酸(EPA)を含有する請求項2に記載の方法。
  7. 前記脂肪酸フィードストックは約50〜約80重量%の不飽和脂肪酸を含有する請求項1に記載の方法。
  8. 約2.25〜約2.75等量の酸化カルシウムが使用される請求項1に記載の方法。
  9. 前記フィードストックは約20〜約35重量%の魚油を含有する請求項3に記載の方法。
  10. グリセリド含量を減少させ、かつ遊離脂肪酸の含量を増加させるべく、前記魚油を前処理する工程からなる請求項3に記載の方法。
  11. 前記魚油を前処理する工程はグリセリドを遊離脂肪酸に変換する酵素で前記魚油を前処理する工程からなる請求項10に記載の方法。
  12. 前記酵素はリパーゼである請求項11に記載の方法。
  13. 前記魚油を前処理する工程は前記魚油グリセリドの加水分解を含む
    請求項10に記載の方法。
  14. 前記混和物を冷却し、自由に流動する固体粒状の脂肪酸カルシウム塩生成物を生成する工程からなる請求項1に記載の方法。
  15. 請求項3に記載の方法によって生成され、約5重量%未満のグリセリド含量を有した自由に流動する脂肪酸カルシウム塩。
  16. 約1〜約10重量%のエイコサペンタエン酸(EPA)、及び約1〜約10重量%のドコサヘキサエン酸(DHA)からなり、約5重量%未満の残余のグリセリド含量を有した、自由に流動する脂肪酸カルシウム塩生成物。
  17. 約15〜約50重量%の1つ以上の魚油を約85〜50重量%のPFADと混和することに起因するプロフィールと一致した脂肪酸プロフィールを有する請求項16に記載の生成物。
  18. 前記魚油は、メンハーデン、ニシン、サバ、カラフトシシャモ、ティラピア、マグロ、イワシ、サンマ、及びクリールからなるグループから選択された1つ以上の魚油の出所に由来する請求項17に記載の生成物。
  19. 請求項16に記載の生成物の有効量を反芻動物に供給する工程からなる同反芻動物の繁殖力を増加させるための方法。
  20. 前記反芻動物は雌の反芻動物である請求項19に記載の方法。
  21. 前記雌の反芻動物は雌の乳牛である請求項20に記載の方法。
  22. 前記雌の反芻動物に分娩前21日から分娩後28日前の間に前記生成物の供給を開始する工程からなる請求項20に記載の方法。
  23. 前記雌の反芻動物への前記生成物の供給は少なくとも受胎が生じるまで継続される請求項22に記載の方法。
  24. 前記生成物は前記雌の反芻動物に毎日供給される請求項20に記載の方法。
  25. 前記生成物は受胎後少なくとも30日間前記雌の反芻動物に供給される請求項23に記載の方法。
  26. 前記生成物は受胎後少なくとも60日間前記雌の反芻動物に供給される請求項25に記載の方法。
  27. 前記生成物は受胎後少なくとも150日間前記雌の反芻動物に供給される請求項26に記載の方法。
  28. EPA及びDHAを含む前記生成物の供給は、受胎又はその後150日以内に中止され、前記方法は、EPA及びDHAを含む生成物の供給が中止された後、雌の反芻動物に乳生産エネルギーを供給すべく、前記雌の反芻動物に脂肪酸カルシウム塩生成物を毎日供給する工程からなる請求項23に記載の方法。
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