JPH08336360A - 反芻動物用飼料組成物及びそれを用いる飼養方法 - Google Patents
反芻動物用飼料組成物及びそれを用いる飼養方法Info
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- JPH08336360A JPH08336360A JP7059461A JP5946195A JPH08336360A JP H08336360 A JPH08336360 A JP H08336360A JP 7059461 A JP7059461 A JP 7059461A JP 5946195 A JP5946195 A JP 5946195A JP H08336360 A JPH08336360 A JP H08336360A
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- fat
- oils
- fats
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Abstract
(57)【要約】
【目的】家畜としての反芻動物の健康を害することな
く、DHA、EPA、DPAを高濃度で含有する付加価
値の高い乳又は肉を安定に生産するための反芻動物用飼
料組成物及びそれを用いた反芻動物の飼養方法を提供す
る。 【構成】DHA、EPA及び/又はDPAを20重量%
以上含んだ油脂を原料とする脂肪酸カルシウム、カプセ
ル化油脂、シリカ吸着油脂等から選ばれた少なくとも1
種類のルーメンバイパス油脂を、1日の給与量を総飼料
の粗脂肪として0.5−10重量%の範囲内になるよう
に配合する反芻動物用飼料組成物及びそれを用いた反芻
動物の飼養方法。 【効果】本発明の反芻動物用飼料組成物を用いることに
より、通常の牛乳には含まれていない、DHA、EPA
及び/又はDPAを豊富に含んだ付加価値の高い反芻動
物の乳又は肉の生産ができた。
く、DHA、EPA、DPAを高濃度で含有する付加価
値の高い乳又は肉を安定に生産するための反芻動物用飼
料組成物及びそれを用いた反芻動物の飼養方法を提供す
る。 【構成】DHA、EPA及び/又はDPAを20重量%
以上含んだ油脂を原料とする脂肪酸カルシウム、カプセ
ル化油脂、シリカ吸着油脂等から選ばれた少なくとも1
種類のルーメンバイパス油脂を、1日の給与量を総飼料
の粗脂肪として0.5−10重量%の範囲内になるよう
に配合する反芻動物用飼料組成物及びそれを用いた反芻
動物の飼養方法。 【効果】本発明の反芻動物用飼料組成物を用いることに
より、通常の牛乳には含まれていない、DHA、EPA
及び/又はDPAを豊富に含んだ付加価値の高い反芻動
物の乳又は肉の生産ができた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反芻動物用飼料組成物
及びそれを用いる飼養方法に関する。更に詳しくは、本
発明は、ドコサヘキサエン酸(以下DHAと称す
る。)、イコサペンタエン酸(以下EPAと称する。)
及び/又はドコサペンタエン酸(以下DPAと称す
る。)を高濃度で含有する高付加価値な反芻動物の乳又
は肉を生産するための飼料組成物及びそれを用いる反芻
動物の飼養方法に関する。
及びそれを用いる飼養方法に関する。更に詳しくは、本
発明は、ドコサヘキサエン酸(以下DHAと称す
る。)、イコサペンタエン酸(以下EPAと称する。)
及び/又はドコサペンタエン酸(以下DPAと称す
る。)を高濃度で含有する高付加価値な反芻動物の乳又
は肉を生産するための飼料組成物及びそれを用いる反芻
動物の飼養方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、EPAのエチルエステル誘導体
は医薬品として市販されている。一方、DHAは学習機
能向上作用、網膜反射能向上作用、抗腫瘍作用、抗アレ
ルギー作用等を有しており、n−3系列高度不飽和脂肪
酸(PUFA)の中でも近年特に注目を集め、DHA高
含有魚油のカプセルやDHA強化鶏卵をはじめとする各
種のDHA添加食品が販売されるに至った。現在、更に
多くの食品中へのDHAの添加が試みられている。
は医薬品として市販されている。一方、DHAは学習機
能向上作用、網膜反射能向上作用、抗腫瘍作用、抗アレ
ルギー作用等を有しており、n−3系列高度不飽和脂肪
酸(PUFA)の中でも近年特に注目を集め、DHA高
含有魚油のカプセルやDHA強化鶏卵をはじめとする各
種のDHA添加食品が販売されるに至った。現在、更に
多くの食品中へのDHAの添加が試みられている。
【0003】従来、反芻動物の乳や肉は給与する飼料の
脂肪酸組成を反映しにくいとされており、給与した飼料
中の不飽和脂肪酸は反芻動物の第1胃微生物により加水
分解を受け、更に活発な水素添加を受け飽和化されるこ
とが知られている。そして、不飽和脂肪酸含有量の多い
油脂の給与は、第1胃内のみならず宿主体内の脂肪酸代
謝や脂肪合成にも多大の影響を与えることが知られてい
る。
脂肪酸組成を反映しにくいとされており、給与した飼料
中の不飽和脂肪酸は反芻動物の第1胃微生物により加水
分解を受け、更に活発な水素添加を受け飽和化されるこ
とが知られている。そして、不飽和脂肪酸含有量の多い
油脂の給与は、第1胃内のみならず宿主体内の脂肪酸代
謝や脂肪合成にも多大の影響を与えることが知られてい
る。
【0004】これらの障害を受けることなく脂肪を給与
する方法として考えられているのがルーメンバイパス法
であり、油脂をカプセル化したり、体温では固体の硬化
油で被覆あるいは、カルシウム石鹸(脂肪酸カルシウ
ム)とすることにより第1胃を通過させ、第4胃以降で
消化吸収させる。特に脂肪酸カルシウムはその効果やコ
スト面で有利であるとされている。このようにして、第
4胃以降で消化吸収された脂肪酸はコレステロール、リ
ン脂質やトリグリセライドの画分に取り込まれると考え
られている。
する方法として考えられているのがルーメンバイパス法
であり、油脂をカプセル化したり、体温では固体の硬化
油で被覆あるいは、カルシウム石鹸(脂肪酸カルシウ
ム)とすることにより第1胃を通過させ、第4胃以降で
消化吸収させる。特に脂肪酸カルシウムはその効果やコ
スト面で有利であるとされている。このようにして、第
4胃以降で消化吸収された脂肪酸はコレステロール、リ
ン脂質やトリグリセライドの画分に取り込まれると考え
られている。
【0005】例えば、乳牛にC20とC22の不飽和脂肪酸
を高濃度に含有する鱈肝油を給与すると、乳脂肪中のC
18:1及びC20とC22の不飽和脂肪酸は増加するが、それ
以外の脂肪酸は減少し、乳脂肪生産が減少するとの報告
がある(Hilditch, T.P. etal., The Chemical Constit
ution of Natural Fats. 4th ed., p. 157, Chapmanand
Hall. London., (1964))。同様に、田中は、C20:5を
約14%、C22:6を約5%含有する鱈油を乳牛に給与す
ると、乳生産が減少傾向を示したと報告している(日本
畜産学会報,41 (5): 254-261 (1970))。相井らは、ア
マニ油の脂肪酸カルシウムでα−リノレン酸の増加を報
告(日本畜産学会報,62(1):58-62(1991))している
が、高度不飽和脂肪酸を多量に含む脂肪酸カルシウム給
与がまだ実用になっていないとしている(畜産の研究,
46(7):743-749(1992))。
を高濃度に含有する鱈肝油を給与すると、乳脂肪中のC
18:1及びC20とC22の不飽和脂肪酸は増加するが、それ
以外の脂肪酸は減少し、乳脂肪生産が減少するとの報告
がある(Hilditch, T.P. etal., The Chemical Constit
ution of Natural Fats. 4th ed., p. 157, Chapmanand
Hall. London., (1964))。同様に、田中は、C20:5を
約14%、C22:6を約5%含有する鱈油を乳牛に給与す
ると、乳生産が減少傾向を示したと報告している(日本
畜産学会報,41 (5): 254-261 (1970))。相井らは、ア
マニ油の脂肪酸カルシウムでα−リノレン酸の増加を報
告(日本畜産学会報,62(1):58-62(1991))している
が、高度不飽和脂肪酸を多量に含む脂肪酸カルシウム給
与がまだ実用になっていないとしている(畜産の研究,
46(7):743-749(1992))。
【0006】最近、特開平6−153816号公報に、
n−3脂肪酸に富んだ牛乳を効率よく生産するための乳
牛用飼料組成物が開示されている。この公報では、EP
A、DPA、DHAが給餌後2〜3週間で、牛乳にそれ
ぞれ0.1%、0.1%、0.2%ずつ蓄積されるよう
になったとしているが、n−3脂肪酸供給源として、そ
の構成成分の割合が記載されているのはα−リノレン酸
だけである。また、牛乳の総脂肪酸量が記載されていな
いため、高度不飽和脂肪酸の給与による従来の弊害、乳
量低下、乳脂率低下等を克服したものであるとは言い難
い。
n−3脂肪酸に富んだ牛乳を効率よく生産するための乳
牛用飼料組成物が開示されている。この公報では、EP
A、DPA、DHAが給餌後2〜3週間で、牛乳にそれ
ぞれ0.1%、0.1%、0.2%ずつ蓄積されるよう
になったとしているが、n−3脂肪酸供給源として、そ
の構成成分の割合が記載されているのはα−リノレン酸
だけである。また、牛乳の総脂肪酸量が記載されていな
いため、高度不飽和脂肪酸の給与による従来の弊害、乳
量低下、乳脂率低下等を克服したものであるとは言い難
い。
【0007】また、特開平6−86641号公報に、n
−3脂肪酸に富んだ牛肉を生産するための牛肉生産用飼
料組成物が開示されている。この公報では、n−3肪酸
供給源としてその構成成分の割合が記載されているのは
リノレン酸だけであり、また、牛肉の各組織における脂
肪酸比率(n−6/n−3)は記載されているものの個
々のn−3脂肪酸量の記載がないため、リノレン酸の牛
肉への移行を明確に表したものとはいえない。
−3脂肪酸に富んだ牛肉を生産するための牛肉生産用飼
料組成物が開示されている。この公報では、n−3肪酸
供給源としてその構成成分の割合が記載されているのは
リノレン酸だけであり、また、牛肉の各組織における脂
肪酸比率(n−6/n−3)は記載されているものの個
々のn−3脂肪酸量の記載がないため、リノレン酸の牛
肉への移行を明確に表したものとはいえない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、DHA、E
PA及び/又はDPAを高濃度で含有する付加価値の高
い反芻動物の乳および肉を生産するため飼料及びそれを
用いた反芻動物の飼養方法を提供することを目的とす
る。
PA及び/又はDPAを高濃度で含有する付加価値の高
い反芻動物の乳および肉を生産するため飼料及びそれを
用いた反芻動物の飼養方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するために鋭意研究の結果、DHA、EPA及び
/又はDPAをルーメンバイパス油脂の形で特定量を飼
料に添加配合することにより、反芻動物の第1胃に存在
する微生物によって水素添加を受けることなく、DH
A、EPA及び/又はDPAを豊富に含み、しかも、他
の脂肪酸組成が変わらない脂肪酸バランスの良い牛乳又
は牛肉を効率よく生産できることを見い出し、本発明を
完成するに至った。
を解決するために鋭意研究の結果、DHA、EPA及び
/又はDPAをルーメンバイパス油脂の形で特定量を飼
料に添加配合することにより、反芻動物の第1胃に存在
する微生物によって水素添加を受けることなく、DH
A、EPA及び/又はDPAを豊富に含み、しかも、他
の脂肪酸組成が変わらない脂肪酸バランスの良い牛乳又
は牛肉を効率よく生産できることを見い出し、本発明を
完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、DHA、EPA及び/又
はDPAを20重量%以上含む油脂から調製されたルー
メンバイパス油脂を総飼料の粗脂肪として0.5−10
重量%となるよう含有せしめることを特徴とする反芻動
物用飼料組成物に関する。
はDPAを20重量%以上含む油脂から調製されたルー
メンバイパス油脂を総飼料の粗脂肪として0.5−10
重量%となるよう含有せしめることを特徴とする反芻動
物用飼料組成物に関する。
【0011】更に、本発明は、DHA、EPA及び/又
はDPAを20重量%以上含む油脂から調製されたルー
メンバイパス油脂を1日に給与する総飼料の粗脂肪とし
て0.5−10重量%となるよう給与することを特徴と
する反芻動物の飼養方法に関するものである。
はDPAを20重量%以上含む油脂から調製されたルー
メンバイパス油脂を1日に給与する総飼料の粗脂肪とし
て0.5−10重量%となるよう給与することを特徴と
する反芻動物の飼養方法に関するものである。
【0012】本発明の飼料組成物におけるDHA、EP
A、DPAとは、これらの酸、塩類、エステル、トリ・
ジ・モノアシルグリセロール、リン脂質、糖脂質、アミ
ノ酸、アスコルビン酸等を意味するものである。本発明
の飼料組成物における脂肪酸の原料となる油脂として
は、DHA、EPA及び/又はDPA含み、その合計が
20重量%以上含むものであれば特に限定はされるもの
ではないが、これらの脂肪酸の合計が30重量%以上含
むものがより好ましい。このような油脂としてはサバ、
アジ、カツオ、マグロ等の抽出油や、タラ、イカの肝
油、ニシン油、イワシ油等の一般的に安価に入手できる
魚油、あるいはそれらの精製油脂を挙げることができ
る。
A、DPAとは、これらの酸、塩類、エステル、トリ・
ジ・モノアシルグリセロール、リン脂質、糖脂質、アミ
ノ酸、アスコルビン酸等を意味するものである。本発明
の飼料組成物における脂肪酸の原料となる油脂として
は、DHA、EPA及び/又はDPA含み、その合計が
20重量%以上含むものであれば特に限定はされるもの
ではないが、これらの脂肪酸の合計が30重量%以上含
むものがより好ましい。このような油脂としてはサバ、
アジ、カツオ、マグロ等の抽出油や、タラ、イカの肝
油、ニシン油、イワシ油等の一般的に安価に入手できる
魚油、あるいはそれらの精製油脂を挙げることができ
る。
【0013】本発明の飼料組成物においては上記油脂を
用いてルーメンバイパス油脂を調製することを特徴とす
るものである。ルーメンバイパス油脂としては、例え
ば、上記油脂のケン化物であるカルシウム、マグネシウ
ム、ナトリウム等のアルカリ金属塩、ゼラチン、カゼイ
ン、保護タンパク質等のカプセル化油脂、セルロース、
澱粉、サイクロデキストリン、キチン、大麦、小麦、ト
ウモロコシ等の炭水化物や蛋白質に混合、吸着させた油
脂、シリカ、骨粉、炭等の多孔質材料に吸着させた油
脂、硬化油、被覆油、乳化油等を例示することができ
る。これらのルーメンバイパス油脂は単独又は2種類以
上を適宜組み合わせて使用することもできる。
用いてルーメンバイパス油脂を調製することを特徴とす
るものである。ルーメンバイパス油脂としては、例え
ば、上記油脂のケン化物であるカルシウム、マグネシウ
ム、ナトリウム等のアルカリ金属塩、ゼラチン、カゼイ
ン、保護タンパク質等のカプセル化油脂、セルロース、
澱粉、サイクロデキストリン、キチン、大麦、小麦、ト
ウモロコシ等の炭水化物や蛋白質に混合、吸着させた油
脂、シリカ、骨粉、炭等の多孔質材料に吸着させた油
脂、硬化油、被覆油、乳化油等を例示することができ
る。これらのルーメンバイパス油脂は単独又は2種類以
上を適宜組み合わせて使用することもできる。
【0014】ルーメンバイパス油脂の調製は、例えば、
脂肪酸のカルシウム塩では魚油(含有量:DHA 29.5%、E
PA 7.8%、DPA 2.0%)700gに水酸化カルシウム20
0gを分散させ、これに蒸留水100ml中にリパーゼ
PL−266(名糖産業社製)0.6gを分散させたも
のを加え、放置しても油分が分離しない程度まで攪拌を
続ける。1昼夜放置し、生成した固体のカルシウム石鹸
を粉砕して使用する。
脂肪酸のカルシウム塩では魚油(含有量:DHA 29.5%、E
PA 7.8%、DPA 2.0%)700gに水酸化カルシウム20
0gを分散させ、これに蒸留水100ml中にリパーゼ
PL−266(名糖産業社製)0.6gを分散させたも
のを加え、放置しても油分が分離しない程度まで攪拌を
続ける。1昼夜放置し、生成した固体のカルシウム石鹸
を粉砕して使用する。
【0015】カルシウム石鹸へのケン化は、クロロホル
ム:メタノール=2:1で抽出し、薄層クロマトグラフ
ィーで展開することにより確認した。
ム:メタノール=2:1で抽出し、薄層クロマトグラフ
ィーで展開することにより確認した。
【0016】本発明の飼料組成物は嗜好性を向上させる
ために、糖蜜やアルファルファミール、各種フレーバ
ー、酸味料等と混合したり、石鹸臭のマスキング剤、酵
母や乳酸菌等を添加しても良い。さらに、酸化、腐敗を
防ぎ保存性を上げるための抗酸化剤、抗菌剤の添加、栄
養価を高めるためのビタミン、ミネラルを添加しても良
い。また、この飼料組成物はペレット状、キューブ状や
ウエファー状、フレーク状等の形態に加工して用いても
良い。
ために、糖蜜やアルファルファミール、各種フレーバ
ー、酸味料等と混合したり、石鹸臭のマスキング剤、酵
母や乳酸菌等を添加しても良い。さらに、酸化、腐敗を
防ぎ保存性を上げるための抗酸化剤、抗菌剤の添加、栄
養価を高めるためのビタミン、ミネラルを添加しても良
い。また、この飼料組成物はペレット状、キューブ状や
ウエファー状、フレーク状等の形態に加工して用いても
良い。
【0017】このルーメンバイパス油脂の配合割合は総
飼料の粗脂肪として0.5−10重量%の範囲である。
この配合割合は基礎飼料の粗脂肪量の多少によって変化
させもよいが、好ましくは0.5−5重量%の範囲であ
る。
飼料の粗脂肪として0.5−10重量%の範囲である。
この配合割合は基礎飼料の粗脂肪量の多少によって変化
させもよいが、好ましくは0.5−5重量%の範囲であ
る。
【0018】なお、本発明でいう反芻動物とは、牛、
羊、山羊、カモシカ、鹿等の反芻動物を指し、とりわけ
本発明の飼料組成物は牛に有用である。
羊、山羊、カモシカ、鹿等の反芻動物を指し、とりわけ
本発明の飼料組成物は牛に有用である。
【0019】次に、本発明の反芻動物の飼養方法は、上
記のルーメンバイパス油脂を1日に給与する飼料の粗脂
肪として0.5−10重量%の範囲である。この配合割
合は、各農家による濃厚飼料と粗飼料の混合割合による
粗脂肪量によっての変化やその日の健康状態、また、個
体差等により多少前後し、好ましくは0.5−5重量%
の範囲である。給与回数は1回で給与しても良いが、1
日に数回に分配したほうが好ましい。
記のルーメンバイパス油脂を1日に給与する飼料の粗脂
肪として0.5−10重量%の範囲である。この配合割
合は、各農家による濃厚飼料と粗飼料の混合割合による
粗脂肪量によっての変化やその日の健康状態、また、個
体差等により多少前後し、好ましくは0.5−5重量%
の範囲である。給与回数は1回で給与しても良いが、1
日に数回に分配したほうが好ましい。
【0020】以下、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。
【0021】
【0022】参考例1 実験牛の給餌方法 肉を採取する牛には、1日当たりクミアイ配合飼料乳牛
用・クインエース17:スーダン乾草=1:2を牛の体
重の1.3%を、それぞれ朝、夕に2等分して給与し
た。水はウォーターカップから自由飲水させた。また、
搾乳牛には、1日当たり基礎飼料12kg(クミアイ配
合飼料乳牛用・クインエース17を4.0kg、ヘイキュー
ブを2.0kg、スーダン乾草を6.0kg)を、それぞれ朝、夕
に2等分して給与した。水はウォーターカップから自由
飲水させた。
用・クインエース17:スーダン乾草=1:2を牛の体
重の1.3%を、それぞれ朝、夕に2等分して給与し
た。水はウォーターカップから自由飲水させた。また、
搾乳牛には、1日当たり基礎飼料12kg(クミアイ配
合飼料乳牛用・クインエース17を4.0kg、ヘイキュー
ブを2.0kg、スーダン乾草を6.0kg)を、それぞれ朝、夕
に2等分して給与した。水はウォーターカップから自由
飲水させた。
【0023】このようにして、飼養した反芻動物の乳や
肉の脂肪酸の分析は、例えば、血漿および乳の脂肪酸含
有量、含有率の分析はサンプルを凍結乾燥し、8%塩酸
メタノールによりメチルエステル化してガスクロマトグ
ラフィーにより分析した。肉の脂肪酸は等量の蒸留水を
加え、ホモジナイズ後、フォルチらの方法に準じで総脂
質を抽出し、8%塩酸メタノールによりメチルエステル
化してガスクロマトグラフィーにより分析した。脂肪酸
の同定は標準物質との保持時間の比較により行ない、定
量は内部標準法により行なった。
肉の脂肪酸の分析は、例えば、血漿および乳の脂肪酸含
有量、含有率の分析はサンプルを凍結乾燥し、8%塩酸
メタノールによりメチルエステル化してガスクロマトグ
ラフィーにより分析した。肉の脂肪酸は等量の蒸留水を
加え、ホモジナイズ後、フォルチらの方法に準じで総脂
質を抽出し、8%塩酸メタノールによりメチルエステル
化してガスクロマトグラフィーにより分析した。脂肪酸
の同定は標準物質との保持時間の比較により行ない、定
量は内部標準法により行なった。
【0024】参考例2 前記の方法で給餌されていた搾乳牛1頭(体重530kg)
に、1日あたり精製マグロ眼窩脂肪油(含有量:DHA 25.
2%、EPA 7.1%、DPA 1.2%(神奈川化学研究所製))1
20mlを朝の給与時に基礎飼料に添加して与えた。こ
れは粗脂肪として約0.7%にあたる。給与開始後13
日目の牛乳中の脂肪酸をエステル化後、ガスクロマトグ
ラフィーにより測定したが、牛乳中にDHAは検出され
なかった。また、給与開始後26日目も、同様にDHA
は検出されなかった。
に、1日あたり精製マグロ眼窩脂肪油(含有量:DHA 25.
2%、EPA 7.1%、DPA 1.2%(神奈川化学研究所製))1
20mlを朝の給与時に基礎飼料に添加して与えた。こ
れは粗脂肪として約0.7%にあたる。給与開始後13
日目の牛乳中の脂肪酸をエステル化後、ガスクロマトグ
ラフィーにより測定したが、牛乳中にDHAは検出され
なかった。また、給与開始後26日目も、同様にDHA
は検出されなかった。
【0025】実施例1 前記の方法で給餌されていた肉採取用の牛2頭(体重68
5kg、634kg)に、粗精製カツオ頭部油(含有量:DHA 23.
0%、EPA 6.9%、DPA 1.1%(神奈川化学研究所製))を
原料として調製したルーメンバイパス油脂(脂肪酸カル
シウム塩、65%が油分)を配合試料にそれぞれ1日あた
り200gを給与した。これは粗脂肪として約1.9%
にあたる。給与開始後10日目にルーメンバイパス油脂
の添加を停止し、14日目までの血漿中のDHAとEP
Aの含有量を測定した。さらに、ルーメン内性状も調べ
た。総コレステロールの定量はCOD・p−クロロフェ
ノール法(和光純薬工業社製測定キット)、アンモニア
性窒素は比色法、揮発性脂肪酸(以下VFA)は内部標
準法により定量した。プロトゾア数は鏡検法で、pHは
pHメーターで測定した。その結果を表1に示す。牛N
o.1とNo.2の血漿脂質中のDHA含量の最高値は
各々5.31mg/dlと6.10mg/dl、EPA
含量の最高値は各々が9.11mg/dlと7.97m
g/dlに達した。また、総コレステロール値に変化は
なかった。ルーメン内容物の検査では、0日目、5日
目、9日目、14日目のpH、アンモニア性窒素、VF
A、プロトゾア数(全毛虫数、貧毛虫数)等に異常を示
すような変化が見られなかった。また、不審な行動、下
痢や食欲の減退等外見上の異常も見られなかった。
5kg、634kg)に、粗精製カツオ頭部油(含有量:DHA 23.
0%、EPA 6.9%、DPA 1.1%(神奈川化学研究所製))を
原料として調製したルーメンバイパス油脂(脂肪酸カル
シウム塩、65%が油分)を配合試料にそれぞれ1日あた
り200gを給与した。これは粗脂肪として約1.9%
にあたる。給与開始後10日目にルーメンバイパス油脂
の添加を停止し、14日目までの血漿中のDHAとEP
Aの含有量を測定した。さらに、ルーメン内性状も調べ
た。総コレステロールの定量はCOD・p−クロロフェ
ノール法(和光純薬工業社製測定キット)、アンモニア
性窒素は比色法、揮発性脂肪酸(以下VFA)は内部標
準法により定量した。プロトゾア数は鏡検法で、pHは
pHメーターで測定した。その結果を表1に示す。牛N
o.1とNo.2の血漿脂質中のDHA含量の最高値は
各々5.31mg/dlと6.10mg/dl、EPA
含量の最高値は各々が9.11mg/dlと7.97m
g/dlに達した。また、総コレステロール値に変化は
なかった。ルーメン内容物の検査では、0日目、5日
目、9日目、14日目のpH、アンモニア性窒素、VF
A、プロトゾア数(全毛虫数、貧毛虫数)等に異常を示
すような変化が見られなかった。また、不審な行動、下
痢や食欲の減退等外見上の異常も見られなかった。
【0026】
【表1】
【0027】実施例2 前記の方法で給餌されていた搾乳牛2頭(体重524kg、5
78kg)に、精製カツオ・マグロ頭部油(含有量:DHA 29.
5%、EPA 7.8%、DPA 2.0%(神奈川化学研究所製))を
原料として調製したルーメンバイパス油脂(脂肪酸カル
シウム塩、70%が油分)を配合飼料と共にそれぞれ1日
あたり200g(No.1の牛には朝の飼料給与時に200
g、No.2の牛には朝夕の飼料給与時にそれぞれ100g)を
給与した。これは粗脂肪として約1.2%にあたる。給
与開始後50日目にルーメンバイパス油脂の添加を停止
し、64日目までの牛乳脂質を分析した。その結果を表
2に示す。DHAはそれぞれ給与後2日目より検出さ
れ、No.1の牛のDHA含量の最高値は42.0mg/
dl、No.2の牛は32.9mg/dlに達した。EP
Aも給与後2日目より検出され、No.1の牛のEPA含
量の最高値は21.4mg/dl、No.2の牛は19.
4mg/dlに達した。同様に、DPA含量もNo.1の
牛は給与後49日目に17.8mg/dl、No.2の牛
は給与後35日目に15.6mg/dlに達した。n−
3系PUFAの総量の最高値はそれぞれ91.4mg/
dl、81.9mg/dlに達し、このときのn−3/
n−6比は0.59および0.80であった。そして、
給与停止と同時にDHAおよび総n−3系列PUFAは
漸減した。
78kg)に、精製カツオ・マグロ頭部油(含有量:DHA 29.
5%、EPA 7.8%、DPA 2.0%(神奈川化学研究所製))を
原料として調製したルーメンバイパス油脂(脂肪酸カル
シウム塩、70%が油分)を配合飼料と共にそれぞれ1日
あたり200g(No.1の牛には朝の飼料給与時に200
g、No.2の牛には朝夕の飼料給与時にそれぞれ100g)を
給与した。これは粗脂肪として約1.2%にあたる。給
与開始後50日目にルーメンバイパス油脂の添加を停止
し、64日目までの牛乳脂質を分析した。その結果を表
2に示す。DHAはそれぞれ給与後2日目より検出さ
れ、No.1の牛のDHA含量の最高値は42.0mg/
dl、No.2の牛は32.9mg/dlに達した。EP
Aも給与後2日目より検出され、No.1の牛のEPA含
量の最高値は21.4mg/dl、No.2の牛は19.
4mg/dlに達した。同様に、DPA含量もNo.1の
牛は給与後49日目に17.8mg/dl、No.2の牛
は給与後35日目に15.6mg/dlに達した。n−
3系PUFAの総量の最高値はそれぞれ91.4mg/
dl、81.9mg/dlに達し、このときのn−3/
n−6比は0.59および0.80であった。そして、
給与停止と同時にDHAおよび総n−3系列PUFAは
漸減した。
【0028】
【表2】 *単位:mg/dl
【0029】実施例3 前記の方法で給餌されていた搾乳牛2頭(体重524kg、5
78kg)に、精製カツオ・マグロ頭部油(含有量:DHA 29.
5%、EPA 7.8%、DPA 2.0%(神奈川化学研究所製))を
原料として調製したルーメンバイパス油脂(脂肪酸カル
シウム塩、70%が油分)を配合飼料と共にそれぞれ1日
あたり200g(No.1の牛には朝の飼料給与時に200
g、No.2の牛には朝夕の飼料給与時にそれぞれ100g)を
給与した。これは粗脂肪として約1.2%にあたる。給
与開始後50日目にルーメンバイパス油脂の添加を停止
し、翌日、牛の右側中腹部の内腹斜筋の一部を手術によ
り採取し、肉脂質の脂肪酸組成を分析した。その結果を
表3に示す。No.1の牛の赤身にはEPAは1.10
%,DHAは1.50%含まれていた。No.2の牛では
EPAは1.40%,DHAは1.20%含まれてい
た。
78kg)に、精製カツオ・マグロ頭部油(含有量:DHA 29.
5%、EPA 7.8%、DPA 2.0%(神奈川化学研究所製))を
原料として調製したルーメンバイパス油脂(脂肪酸カル
シウム塩、70%が油分)を配合飼料と共にそれぞれ1日
あたり200g(No.1の牛には朝の飼料給与時に200
g、No.2の牛には朝夕の飼料給与時にそれぞれ100g)を
給与した。これは粗脂肪として約1.2%にあたる。給
与開始後50日目にルーメンバイパス油脂の添加を停止
し、翌日、牛の右側中腹部の内腹斜筋の一部を手術によ
り採取し、肉脂質の脂肪酸組成を分析した。その結果を
表3に示す。No.1の牛の赤身にはEPAは1.10
%,DHAは1.50%含まれていた。No.2の牛では
EPAは1.40%,DHAは1.20%含まれてい
た。
【0030】
【表3】
【0031】実施例4 前記の方法で給餌されていた搾乳牛2頭(体重511kg、5
92kg)に、精製カツオ・マグロ頭部油(含有量:DHA 29.
5%、EPA 7.8%、DPA 2.0%(神奈川化学研究所製))を
原料として調製したルーメンバイパス油脂(脂肪酸カル
シウム塩、70%が油分)を配合飼料と共にそれぞれ1日
あたり150gを添加給与した。これは粗脂肪として約
0.9%にあたる。給与開始後15日目から20日間ル
ーメンバイパス油脂の添加を停止し、その後6日間1日
あたり450g(これは粗脂肪として約2.7%にあた
る。)のルーメンバイパス油脂を添加して飼養した。こ
の間の牛乳脂質を分析した。その結果を表4に示す。
92kg)に、精製カツオ・マグロ頭部油(含有量:DHA 29.
5%、EPA 7.8%、DPA 2.0%(神奈川化学研究所製))を
原料として調製したルーメンバイパス油脂(脂肪酸カル
シウム塩、70%が油分)を配合飼料と共にそれぞれ1日
あたり150gを添加給与した。これは粗脂肪として約
0.9%にあたる。給与開始後15日目から20日間ル
ーメンバイパス油脂の添加を停止し、その後6日間1日
あたり450g(これは粗脂肪として約2.7%にあた
る。)のルーメンバイパス油脂を添加して飼養した。こ
の間の牛乳脂質を分析した。その結果を表4に示す。
【0032】150g給与時のDHAおよび総n−3系
列PUFA含量の最高値は、それぞれ28.9mg/d
lと60.3mg/dl、18.7mg/dと41.9
mg/dlであった。試料給与停止とともにそれらは漸
減し、450g給与の再開に伴い再び上昇し始めた。
列PUFA含量の最高値は、それぞれ28.9mg/d
lと60.3mg/dl、18.7mg/dと41.9
mg/dlであった。試料給与停止とともにそれらは漸
減し、450g給与の再開に伴い再び上昇し始めた。
【0033】
【表4】 *単位: mg/dl
【0034】実施例5 前記の方法で給餌されていた肉採取用の牛2頭(No.1:
体重698kg、No.2:体重460kg)に、精製カツオ・マグロ
頭部油(含有量:DHA 29.5%、EPA 7.6%、DPA 1.9%(神
奈川化学研究所製))を原料として調製したルーメンバ
イパス油脂(脂肪酸カルシウム塩、70%が油分)にトウ
モロコシタンパク質を2.5%被覆した油脂を配合飼料
と共にそれぞれ1日あたり200g(No.1の牛には朝
の飼料給与時に200g、No.2の牛には朝夕の飼料給与時
にそれぞれ100g)を添加給与した。これは粗脂肪として
約1.2%にあたる。給与開始後36日目に屠殺処分
し、肉としてカタ、バラ、ロース、モモを、内蔵組織と
して心臓、肝臓、子宮、舌を採取し、分析時まで−20
℃で凍結保存し、各組織の脂肪酸組成を分析した。その
結果を表5、表6に示す。
体重698kg、No.2:体重460kg)に、精製カツオ・マグロ
頭部油(含有量:DHA 29.5%、EPA 7.6%、DPA 1.9%(神
奈川化学研究所製))を原料として調製したルーメンバ
イパス油脂(脂肪酸カルシウム塩、70%が油分)にトウ
モロコシタンパク質を2.5%被覆した油脂を配合飼料
と共にそれぞれ1日あたり200g(No.1の牛には朝
の飼料給与時に200g、No.2の牛には朝夕の飼料給与時
にそれぞれ100g)を添加給与した。これは粗脂肪として
約1.2%にあたる。給与開始後36日目に屠殺処分
し、肉としてカタ、バラ、ロース、モモを、内蔵組織と
して心臓、肝臓、子宮、舌を採取し、分析時まで−20
℃で凍結保存し、各組織の脂肪酸組成を分析した。その
結果を表5、表6に示す。
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】
【発明の効果】本発明の反芻動物用飼料組成物を用いて
の飼養方法により、DHA、EPA、DPAが高濃度で
含有される付加価値の高い反芻動物の乳又は肉が生産で
きた。
の飼養方法により、DHA、EPA、DPAが高濃度で
含有される付加価値の高い反芻動物の乳又は肉が生産で
きた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】従来、反芻動物の乳や肉は給与する飼料の
脂肪酸組成を反映しにくいとされており、給与した飼料
中の不飽和脂肪酸は反芻動物の第1胃微生物により加水
分解を受け、更に活発な水素添加を受け飽和化されるこ
とが知られている。そして、不飽和脂肪酸含有量の多い
油脂の給与は、第1胃内のみならず宿主体内の脂肪酸代
謝や脂質合成にも多大の影響を与えることが知られてい
る。
脂肪酸組成を反映しにくいとされており、給与した飼料
中の不飽和脂肪酸は反芻動物の第1胃微生物により加水
分解を受け、更に活発な水素添加を受け飽和化されるこ
とが知られている。そして、不飽和脂肪酸含有量の多い
油脂の給与は、第1胃内のみならず宿主体内の脂肪酸代
謝や脂質合成にも多大の影響を与えることが知られてい
る。
フロントページの続き (72)発明者 阿部 又信 東京都世田谷区豪徳寺1−29−6 (72)発明者 佐野 譲二 神奈川県横浜市港北区篠原町1005番地の1
Claims (4)
- 【請求項1】 ドコサヘキサエン酸、イコサペンタエン
酸及び/又はドコサペンタエン酸を20重量%以上含む
油脂から調製されたルーメンバイパス油脂を、総飼料の
粗脂肪として0.5−10重量%の範囲内となるよう含
有せしめることを特徴とする反芻動物用飼料組成物。 - 【請求項2】 前記ルーメンバイパス油脂が、油脂のケ
ン化物、カプセル化油脂、炭水化物や蛋白質に混合、吸
着させた油脂、多孔質材料に吸着させた油脂、硬化油、
被覆油、乳化油から選ばれたものである請求項1記載の
反芻動物用飼料。 - 【請求項3】 ドコサヘキサエン酸、イコサペンタエン
酸及び/又はドコサペンタエン酸を20重量%以上含む
油脂から調製されたルーメンバイパス油脂を、1日に給
与する総飼料の粗脂肪として0.5−10重量%の範囲
内となるよう給与することを特徴とする反芻動物の飼養
方法。 - 【請求項4】 前記ルーメンバイパス油脂が、油脂のケ
ン化物、カプセル化油脂、炭水化物や蛋白質に混合、吸
着させた油脂、多孔質材料に吸着させた油脂、硬化油、
被覆油、乳化油から選ばれたものである請求項3記載の
反芻動物の飼養方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7059461A JPH08336360A (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 反芻動物用飼料組成物及びそれを用いる飼養方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7059461A JPH08336360A (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 反芻動物用飼料組成物及びそれを用いる飼養方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08336360A true JPH08336360A (ja) | 1996-12-24 |
Family
ID=13113982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7059461A Pending JPH08336360A (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 反芻動物用飼料組成物及びそれを用いる飼養方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08336360A (ja) |
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-03-17 JP JP7059461A patent/JPH08336360A/ja active Pending
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