JP2003147232A - インクジェット記録液用水性着色粒子分散体、その製造方法及びインクジェット記録液 - Google Patents

インクジェット記録液用水性着色粒子分散体、その製造方法及びインクジェット記録液

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JP2003147232A
JP2003147232A JP2001291217A JP2001291217A JP2003147232A JP 2003147232 A JP2003147232 A JP 2003147232A JP 2001291217 A JP2001291217 A JP 2001291217A JP 2001291217 A JP2001291217 A JP 2001291217A JP 2003147232 A JP2003147232 A JP 2003147232A
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resin
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recording liquid
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JP2001291217A
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English (en)
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Nobuyoshi Shirai
伸佳 白井
Yoichi Abe
庸一 阿部
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高濃度で、にじみのない高品質な画質、
屋外でも使用に耐える耐水性及び耐候性を備えた画像等
を提供できて、かつ着色樹脂粒子の分散性が良好なイン
クジェット記録液用の水性着色樹脂粒子分散体、その製
造方法及びインクジェット記録液を提供すること。 【解決手段】 アミノ基を有するトリアジン環とカルボ
キシル基を有する化合物とホルムアルデヒド供給物質と
アルコールとから誘導されるアミノ樹脂と、水酸基およ
び/またはカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂
とを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリエステ
ル樹脂中のカルボキシル基の一部乃至全部を中和してな
るポリエステル樹脂の中に顔料が分散されている着色樹
脂が、水性媒体中に粒子状で分散させた水性着色粒子分
散体とその製造方法、及び該分散体を必須成分として含
有するインクジェット記録液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドから記
録液(インク)の液滴を吐出させ、紙等の被記録媒体上
に文字情報、画像等を記録するインクジェット記録液に
好適に使用できる水性着色粒子分散体、その製造方法お
よび該水性着色粒子分散体を含有させてなるインクジェ
ット記録液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来インクジェット記録方法の分野にお
いては、画像形成のために使用される記録液として、染
料を水に溶解し、さらに必要に応じ有機溶剤や水溶性高
分子を添加したものが広く用いられている。しかし、か
かる方法では記録液が水溶性であるため、形成された画
像の耐水性が劣り、また紙等の繊維質からなる記録媒体
中に浸み込み易いため高い画像濃度が得られず、にじみ
等の問題も生じ、高画質の記録ができないのが現状であ
った。さらに、染料を着色剤として使用するため、画像
の耐候性が劣り、屋外用途には使用できないものであっ
た。
【0003】上記従来技術の欠点を解消するため、20
〜1000eq/tonの範囲でイオン性基を有するポリエ
ステル樹脂をテトラヒドロフラン等の溶剤に溶解し、染
料又は顔料を添加することにより着色したポリエステル
樹脂分散体を脱溶剤し、冷却後に水を加えた水系分散体
からなるインクジェット記録液が特開平6−34083
5号公報等に開示されている。しかしながら、使用され
る色材は染料が主体であり、また、ポリエステル樹脂自
体の耐候性も十分でなく、得られた画像の耐水性も不十
分であった。更に、着色樹脂粒子自体の経時的な安定性
が劣るため粒子同士の凝集・沈降が起こり、記録ヘッド
の詰まりや画像のムラ等、種々の不具合が生じていた。
耐候性を向上させるべく、色材に顔料を使用しても、ポ
リエステル樹脂による顔料の被覆が十分でないことによ
り顔料分散が劣ること、また、着色樹脂粒子自体の経時
的な安定性も劣ることから、着色樹脂粒子の沈降、記録
ヘッドの詰まりなどの不具合が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高濃
度で、にじみのない高品質な画質、屋外でも使用に耐え
る耐候性を備えた画像を提供できて、かつ着色樹脂粒子
の分散性が良好なインクジェット記録液用の水性着色樹
脂粒子分散体、その製造方法及びインクジェット記録液
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を行った結果、アミノ基を有するトリアジン環とカルボ
キシル基を有する化合物とホルムアルデヒド供給物質と
アルコールとから誘導されるアミノ樹脂と、水酸基およ
び/またはカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂
とを反応させてなるカルボキシル基含有ポリエステル樹
脂中のカルボキシル基の一部乃至全部を塩基化合物で中
和してなるポリエステル樹脂の中に顔料が分散されてい
る着色樹脂が、水性媒体中に粒子状で分散されているイ
ンクジェット記録液用水性着色粒子分散体が、顔料分散
が良好で、該分散体中の着色樹脂粒子の分散が良好で沈
殿、凝集がなく、耐候性も良いこと、また、該分散体を
必須成分として含有するインクジェット記録液は、高濃
度でにじみのない高品質な画質、屋外でも使用に耐えう
る耐候性を備えた画像が得られること、更に上記分散体
は、着色樹脂をアルコール及び/又はグリコールエーテ
ル系溶剤に溶解させた着色樹脂溶液の、該着色樹脂溶液
に含有されているポリエステル樹脂中のカルボキシル基
の一部乃至全部の塩基性化合物による中和と、該着色樹
脂溶液の水性媒体中へ分散とを行うことにより、容易に
製造できること等を見出し、本発明をなすに至った。
【0006】即ち、本発明は、アミノ基を有するトリア
ジン環とカルボキシル基を有する化合物とホルムアルデ
ヒド供給物質とアルコールとから誘導されるアミノ樹脂
(a1)と、水酸基および/またはカルボキシル基含有
ポリエステル樹脂(a2)とを反応させて得られるカル
ボキシル基含有ポリエステル樹脂(A)中のカルボキシ
ル基の一部乃至全部を塩基化合物で中和してなるポリエ
ステル樹脂の中に顔料が分散されている着色樹脂(I)
が、水性媒体(II)中に粒子状で分散されていることを
特徴とする、インクジェット記録液用水性着色粒子分散
体を提供するものである。
【0007】また、本発明は、アミノ基を有するトリア
ジン環とカルボキシル基を有する化合物とホルムアルデ
ヒド供給物質とアルコールとから誘導されるアミノ樹脂
(a1)と、水酸基および/またはカルボキシル基とを
含有するポリエステル樹脂(a2)とを反応させて得ら
れるカルボキシル基含有ポリエステル樹脂(A)中に顔
料が分散されている着色樹脂(I)をアルコ−ル系溶剤
及び/又はグリコ−ルエ−テル系溶剤に溶解させてなる
着色樹脂溶液を用い、ポリエステル樹脂(A)中のカル
ボキシル基の一部乃至全部の塩基性化合物による中和
と、該着色樹脂溶液の水性媒体中(II)への分散を行う
ことを特徴とする、インクジェット記録液用水性着色粒
子分散体の製造方法を提供するものである。
【0008】更に、本発明は、上記の水性着色粒子分散
体を必須成分として含有することを特徴とするインクジ
ェット記録液を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。アミノ樹脂(a1)の調製に用いる、アミノ基を
有するトリアジン環とカルボキシル基を有する化合物
は、アミノ基を有するトリアジン環とカルボキシル基を
有していれば特に制限なく使用することができるが、2
−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イ
ル)基を有するカルボン酸系化合物が好ましく、なかで
も2−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2
−イル)−ベンゾイックアシッド系化合物が好ましい。
2−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−
イル)−ベンゾイックアシッド系化合物のなかでも、2
−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イ
ル)−ベンゾイックアシッド(以下「安息香酸グアナミ
ン」と言う。)が特に好ましい。また、トリアジン環と
カルボキシル基を有する化合物は、例えば、アルキル
基、アルケニル基等の置換基を有していても良い。
【0010】アミノ樹脂(a1)の調製に用いる、ホル
ムアルデヒド供給物質としては、例えばホルムアルデヒ
ド、ホルムアルデヒド水溶液であるホルマリン、パラホ
ルムアルデヒド、トリオキサン、ヘミホルマール等が挙
げられるが、ホルマリンが安価で好ましい。
【0011】アミノ樹脂(a1)の調製に用いる、アル
コールとしては、例えば、メタノ−ル、エタノ−ル、イ
ソプロピルアルコ−ル、n−ブタノ−ル、i−ブタノ−
ル等が挙げられる。これらの中では、メタノ−ル、n−
ブタノ−ル、i−ブタノ−ルが好ましい。
【0012】アミノ樹脂(a1)の調製方法としては、
例えば、アミノ基を有するトリアジン環とカルボキシル
基を有する化合物である安息香酸グアナミンとホルムア
ルデヒド供給物質と、アルコールを加え、安息香酸グア
ナミンのメチロール化とエーテル化反応を行いアミノ樹
脂を得る方法等が挙げられる。アルコールは更に反応系
に添加しても良い。
【0013】上記調整方法のエ−テル化反応には、適当
な酸触媒を使用することができる。これらの酸触媒とし
て使用できる化合物には、硫酸、リン酸等の無機酸や蓚
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、無水コハ
ク酸、フタル酸、無水フタル酸等の有機酸を挙げること
ができる。
【0014】また、アミノ樹脂(a1)は、必要に応じ
て、アセトグアナミン、メラミンあるいは尿素等を併用
して調製しても良い。
【0015】カルボキシル基含有ポリエステル樹脂
(A)の調製に用いるポリエステル樹脂(a2)の調製
に用いる原料としては、例えば、ジカルボン酸等の多塩
基酸およびその無水物あるいはその低級アルキルエステ
ルの如き反応性誘導体(以下「多塩基酸類」という。)
と、ジオ−ル等の多価アルコ−ル類が挙げられ、以下の
ものが好適に用いられる。
【0016】多塩基酸類として用いるジカルボン酸とし
ては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル
酸、イタコン酸、無水イタコン酸、修酸、マロン酸、コ
ハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バチン酸、デカン−1,10−ジカルボン酸等の脂肪族
二塩基酸;フタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタ
ル酸およびその無水物、ヘキサヒドロフタル酸およびそ
の無水物、テトラブロムフタル酸およびその無水物、テ
トラクロルフタル酸およびその無水物、ヘット酸および
その無水物、ハイミック酸およびその無水物、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族又は脂環式
の二塩基酸類;等が挙げられる。
【0017】さらに、3官能以上の多塩基酸類の一つと
して、1分子中に3個以上のカルボキシル基を有するカ
ルボン酸およびその反応性誘導体を使用することができ
る。これらの代表的なものを挙げると、トリメリット
酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカ
ルボン酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水
物、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸等がある。
【0018】これらの多塩基酸類は、それぞれ単独で使
用してもよいし、2種以上のものを併用してもよい。
【0019】さらに、上記した多塩基酸類は、そのカル
ボキシル基の一部または全部がアルキルエステル、アル
ケニルエステル又はアリ−ルエステルとなっているもの
も使用できる。
【0020】また、原料成分として、例えば、ジメチロ
−ルプロピオン酸、ジメチロ−ルブタン酸、6−ヒドロ
キシヘキサン酸のような、1分子中に水酸基とカルボキ
シル基を併有する化合物あるいはそれらの反応性誘導体
も使用できる。
【0021】さらに、安息香酸、p−tert−ブチル
安息香酸のような一塩基酸も本発明の効果を損なわない
範囲内で併用することができる。
【0022】次に、多価アルコ−ル類として使用できる
代表的なものを挙げると、エチレングリコ−ル、1,2
−プロピレングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、
1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−
ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、
トリエチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の
脂肪族ジオ−ル類;ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ル
F等のビスフェノ−ル類;ビスフェノ−ルAのエチレン
オキサイド付加物、ビスフェノ−ルAのプロピレンオキ
サイド付加物等のビスフェノ−ルAアルキレンオキサイ
ド付加物;キシリレンジグリコ−ル、シクロヘキサンジ
メタノ−ル、水添ビスフェノ−ルA等のアラルキレング
リコ−ルまたは脂環族のジオ−ル類;等が挙げられる。
【0023】3官能以上の多価アルコール類として、3
個以上の水酸基を有する化合物も使用することができ、
その代表的なものとしては、グリセリン、トリメチロ−
ルエタン、トリメチロ−ルプロパン、ソルビト−ル、
1,2,3,6−ヘキサンテトロ−ル、1,4−ソルビ
タン、ペンタエリスリト−ル、ジペンタエリスリト−
ル、2−メチルプロパントリオ−ル、1,3,5−トリ
ヒドロキシベンゼン、トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレ−ト等が挙げられる。
【0024】また、下記に示すようなポリエポキシ化合
物も3官能以上の多価アルコ−ル類として使用すること
ができる。例えば、エチレングリコール、ヘキサンジオ
−ル、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタエリス
リトール、ソルビトール、水添ビスフェノールA等の如
き、各種の脂肪族ないしは脂環式ポリオールのポリグリ
シジルエーテル類;
【0025】ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、
ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノール
F等の如き、各種のフェノ−ル性水酸基の2個を含有す
る化合物のポリグリシジルエーテル類;上記したフェノ
−ル性水酸基の2個を含有する化合物のエチレンオキシ
ドもしくはプロピレンオキシド付加体等の如き誘導体の
ジグリシジルエーテル類;
【0026】ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール等の如き、
各種のポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテ
ル類;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ−
トのポリグリシジルエーテル類;アジピン酸、ブタンテ
トラカルボン酸、プロパントリカルボン酸、フタル酸、
テレフタル酸、トリメリット酸等の如き、各種の脂肪族
ないしは芳香族ポリカルボン酸のポリグリシジルエステ
ル類;等が挙げられる。
【0027】これら上記した多価アルコ−ル類は、単独
で使用してもよいし2種以上のものを併用することもで
きる。さらに、これらの多価アルコ−ル類の他、ステア
リルアルコ−ルなどの1価の高級アルコ−ル等も本発明
の特徴を損なわない範囲で併用することができる。
【0028】ポリエステル樹脂(a2)の製造には、例
えば種々の方法が使用でき、特に限定されないが、一般
的には、多塩基酸類と多価アルコ−ル類を窒素雰囲気中
で加熱下に脱水縮合させる方法を使用することができ
る。縮合重合の際に使用される装置としては、窒素導入
口、温度計、攪拌装置、精留塔等を備えた反応容器の如
き回分式の製造装置が好適に使用できるほか、脱気口を
備えた押出機や連続式の反応装置、混練機等も使用でき
る。また、必要に応じて反応系を減圧することによっ
て、エステル化反応を促進することもできる。さらに、
エステル化反応の促進のために、種々の触媒を添加する
こともできる。
【0029】ポリエステル樹脂(a2)の水酸基価とし
ては、5〜150mgKOH/gの範囲であることが好
ましく、なかでも、10〜100mgKOH/gの範囲
であることが、より好ましい。また、酸価については、
5〜100mgKOH/の範囲にあることが好ましく、
10〜50mgKOH/gの範囲であることが、より好
ましい
【0030】ポリエステル樹脂(A)の製造方法として
は、特に制限はないが、例えば、ポリエステル樹脂(a
2)が有する水酸基やカルボキシル基に、アミノ樹脂
(a1)を反応させる方法等が挙げられる。これらの製
造方法においてポリエステル樹脂(a2)は、水酸基を
有するポリエステル樹脂であるのが好ましい。
【0031】アミノ樹脂(a1)と、ポリエステル樹脂
(a2)とを反応させる方法としては、特に制限はない
が、ポリエステル樹脂(a2)を溶剤で溶解した溶液に
アミノ樹脂(a1)を加え、80〜140℃程度に加熱
する方法等により容易にポリエステル樹脂(A)を調製
することができる。
【0032】アミノ樹脂(a1)と、ポリエステル樹脂
(a2)の反応は、例えば、安息香酸グアナミンを適当
な水溶性溶剤中でホルムアルデヒドと反応させて得られ
る末端にメチロール基を有するアミノ樹脂の末端メチロ
ール基と、ポリエステル樹脂(a2)中の水酸基による
脱水エーテル化や、メチロール基含有アミノ樹脂に更に
アルコールを加えて、脱水縮合及びエーテル化反応を行
うことにより得られるエーテル基含有アミノ樹脂の末端
のエーテル基と、ポリエステル樹脂(a2)中の水酸基
による脱アルコール反応等が挙げられる。
【0033】ポリエステル樹脂(B)の調製に際して
は、アミノ樹脂(a1)とポリエステル樹脂(a2)の
仕込みの総重量100重量%を基準として、アミノ樹脂
(a1)が1〜50重量%となる範囲で使用するのが、
顔料の分散が良好なポリエステル樹脂(A)が得られる
ことから好ましく、5〜30重量%となる範囲がより好
ましい。
【0034】ポリエステル樹脂(A)はアミノ樹脂(a
1)と、ポリエステル樹脂(a2)とを反応させて得ら
れたものであれば制限はないが、なかでも、更に、炭素
原子数4〜20のアルキル基および/または炭素原子数
4〜20のアルケニル基(以下「C4−20のアルキル
基/アルケニル基」と言う)を有するポリエステル樹脂
(A1)であれば、顔料(B)が分散している着色樹脂
が水性媒体中で粒子状で安定に分散することから好まし
い。
【0035】C4−20のアルキル基/アルケニル基
は、直鎖状でも、分岐状のものでもよく、例えば、ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基、ドデシル基、ドデセニル基等のアルキル基ない
しアルケニル基が挙げられる。
【0036】上記のポリエステル樹脂(A1)の製造方
法としては、例えば、ポリエステル樹脂(A)の製造方
法において、ポリエステル樹脂(a2)として、C4−
20のアルキル基/アルケニル基を有する多塩基酸類
(多塩基酸無水物を含む)やC4−20のアルキル基/
アルケニル基を有する多価アルコール類を原料として得
られるポリエステル樹脂を用いれば容易に得ることがで
きる。
【0037】また、ポリエステル樹脂(A)は、末端に
カルボキシル基を有するポリエステル樹脂の末端カルボ
キシル基にC4−20のアルキル基/アルケニル基を有
する脂肪族モノエポキシ化合物を開環付加させてなる末
端構造を持つ、ポリエステル樹脂であれば、上記のアル
キル基および/またはアルケニル基と、水酸基をその末
端に有することにより水性媒体中への分散と顔料の分散
が良好となること、耐候性が向上することから、好まし
い。
【0038】このようなポリエステル樹脂は、例えば、
末端にカルボキシル基を有するポリエステル樹脂に、例
えば、カ−ジュラ−E10(シェルケミカル社製分岐脂
肪酸のグリシジルエステル)等のC4−20のアルキル
基/アルケニル基を有する脂肪族モノエポキシ化合物を
開環付加反応させる製造方法等で得られるポリエステル
樹脂をポリエステル樹脂(a2)として使用すれば得ら
れる。
【0039】ここで用いるC4−20のアルキル基/ア
ルケニル基を有する脂肪族モノエポキシ化合物として
は、例えば、ヤシ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、大豆油脂
肪酸、イソノナン酸、バ−サティック酸等の脂肪酸とグ
リシド−ルとのエステル化物(グリシジルエステル)や
αオレフィンオキサイド、モノエポキシ化脂肪酸のアル
キルエステル等を挙げることができる。なお、本発明に
おいてC4−20のアルキル基/アルケニル基を有する
脂肪族モノエポキシ化合物の中には、シクロヘキサンモ
ノカルボン酸グリシジルエステルのような脂環族モノエ
ポキシ化合物も含まれるものとする。
【0040】さらに、ポリエステル樹脂(A)は下記の
一般式(1)又は(2)で表される構造の末端基を有す
るポリエステル樹脂がより好ましい。
【化3】 (式中、R1及びR2は、炭素原子数4〜20のアルキル
基又は炭素原子数4〜20のアルケニル基を表す。)
【0041】次に、ポリエステル樹脂(A)の性状につ
いて説明する。ポリエステル樹脂(A)は、顔料を分散
させて着色樹脂を調製する際に顔料の分散が良いこと、
着色樹脂粒子が水性媒体中沈殿、凝集することなく安定
に分散すること、画像等に耐水性と耐候性を与えること
等から、ゲルパーミェーションクロマトグラフィー(G
PC)法による重量平均分子量が5,000〜300,
000の範囲にあることが好ましく、さらに、7,00
0〜100,000の範囲であることが好ましい。
【0042】ポリエステル樹脂(A)は、該樹脂中のカ
ルボキシル基の一部乃至全部が、塩基化合物により中和
されていることにより着色樹脂の微細な粒子化が容易
で、かつ、粒子が水性媒体中で安定に存在する。このた
め、ポリエステル樹脂(A)はカルボキシル基を有して
いることが必須であるが、ポリエステル樹脂(A)の酸
価は、5〜100mgKOH/gの範囲であることが、
好ましく、なかでも10〜50mgKOH/gの範囲で
あることが特に好ましい。
【0043】ポリエステル樹脂(A)中のカルボキシル
基の一部乃至全部の中和に使用される塩基化合物として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ムなどのアルカリ化合物、それらの炭酸塩、それらの酢
酸塩類;アンモニア水;メチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミンなどのアルキルアミン類;ジエタ
ノールアミンなどのアルカノールアミン類等を使用する
ことができる。これらは、単独でも、2種以上の併用で
も構わない。なかでもトリエチルアミンが好ましい。
【0044】塩基性化合物の使用量は、ポリエステル樹
脂(A)を水性媒体中に安定に分散させるような量であ
れば良く特に制限はないが、ポリエステル樹脂(A)中
のカルボキシル基に対して、1.0〜2.0倍当量が好
ましく、更に、1.05〜1.3倍当量がより好まし
い。
【0045】次に、本発明で使用する顔料について説明
する。本発明において「顔料」とは、着色剤であって、
水、油、有機溶剤等に不溶の粉末をいう。顔料として使
用できる代表的なものを挙げると、特に制限はないが、
アゾ系、フタロシアニン系、ペリレン系、キナクリドン
系などの多環式顔料;酸化チタン、亜鉛華、酸化鉄、酸
化コバルト等の金属酸化物;サ−マルブラック法、アセ
チレンブラック法、チャンネルブラック法、ファ−ネス
ブラック法、ランプブラック法等により製造される各種
のカ−ボンブラックなどがある。これらはそれぞれ単独
で使用できるし、2種以上を併用してもよい。
【0046】顔料の使用量は、特に制限はないが、水性
媒体(II)への着色樹脂(I)の分散性、画像品質等を
考慮した場合、ポリエステル樹脂(A)と顔料の全重量
を基準として、0.2〜40重量%の範囲にあることが
好ましい。
【0047】本発明においては、水性着色粒子を構成す
る必須成分であるポリエステル樹脂(A)及び顔料以外
に他の成分を加えることもできる。使用できる他の成分
としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料分
散剤等の添加剤類、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカ−ボ
ネ−ト、石油樹脂、ポリエチレンオキサイド、ポリプロ
ピレンオキサイドなどの他の樹脂類等を例示することが
できる。
【0048】次に、本発明の製造方法について説明す
る。本発明の水性着色粒子分散体の製造方法として、好
ましい方法として、例えば、 工程 ポリエステル樹脂(A)及び顔料とその他必要
に応じて、添加剤、例えば保湿剤、分散助剤などと共に
混合、好ましくは溶融混練して着色樹脂とする工程、 工程 着色樹脂(I)をアルコ−ル及び/又はグリコ
−ルエ−テル系溶剤に溶解して着色樹脂溶液とする工
程、 工程 着色樹脂溶液と塩基性化合物を含有する水性媒
体(II)とを混合して、ポリエステル樹脂中(A)のカ
ルボキシル基の一部乃至全部の塩基性化合物による中和
と、着色樹脂溶液の水性媒体(II)中への分散とを行
い、その後好ましくは急速冷却させることにより水性着
色粒子分散体を得る工程、 からなる製造方法等が挙げられる。
【0049】工程において、使用される装置に特に制
限はないが、ポリエステル樹脂(A)に顔料が良好に湿
潤し、顔料をポリエステル樹脂(A)中に良好に分散さ
せることができるものであればよい。これらの装置の例
としては、1軸あるいは2軸の各種の混練機若しくは押
出機、加圧ニ−ダ−、2本あるいは3本ロ−ル等があ
る。
【0050】工程において、着色樹脂(I)はアルコ
−ル及び/又はグリコ−ルエ−テル系溶剤に溶解され
る。ここで使用されるアルコ−ル系溶剤には特に制限は
なく、ポリエステル樹脂(A)を溶解できるものであれ
ば使用することができる。
【0051】アルコ−ル系溶剤としては、例えば、メタ
ノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、アミ
ルアルコ−ル、ヘキサノ−ル、オクタノ−ル、シクロヘ
キサノ−ル、ベンジルアルコ−ル等の1価アルコ−ル
類;エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジエ
チレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、グリセリ
ン等のグリコ−ル類:等が挙げられる
【0052】本発明においてグリコ−ルエ−テル系溶剤
とは、グリコ−ル類のアルキルエ−テル又はグリコ−ル
類のアルキルエ−テルエステルを総称するものである。
かかるグリコ−ルエ−テル系溶剤としては、ポリエステ
ル樹脂(A)を溶解できるものであれば特に制限はな
く、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、エチレン
グリコ−ルモノエチルエ−テル、エチレングリコ−ルモ
ノブチルエ−テル、エチレングリコ−ルジメチルエ−テ
ル、エチレングリコ−ルジエチルエ−テル、エチレング
リコ−ルジブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルモノ
メチルエ−テル、プロピレングリコ−ルモノエチルエ−
テル、プロピレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジエ
チレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジエチレングリ
コ−ルモノエチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノ
ブチルエ−テル、トリエチレングリコ−ルモノメチルエ
−テル、トリエチレングリコ−ルモノエチルエ−テル、
トリエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、エチレン
グリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−ト、ジエチレン
グリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−ト、プロピレン
グリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−ト等が挙げられ
る。
【0053】これらのアルコ−ル又はグリコ−ルエ−テ
ル系溶剤は、それぞれ単独で使用しても良いし、2種以
上を併用することもできる。工程において使用する上
記アルコ−ル及び/又はグリコ−ルエ−テル系溶剤は、
最終のインクジェット記録液の成分としてそのまま使用
することができるので、製造工程中において、これら溶
剤類を除去する必要がなく、製造工程が著しく簡略化さ
れ、時間的・コスト的な利点も大きいという顕著な効果
をももたらす。
【0054】工程において、着色樹脂(I)をアルコ
−ル及び/又はグリコ−ルエ−テル系溶剤に溶解させて
得られた着色樹脂溶液は、必要に応じて加熱及び/又は
加圧し、塩基性化合物を含有する水性媒体(II)と混合
される。そして、ポリエステル樹脂(A)のカルボキシ
ル基の塩基性化合物による一部乃至全部が中和された着
色樹脂が粒子状で水性媒体(II)中に分散した水性分散
体が得られる。
【0055】本発明においては、水性着色樹脂粒子の分
散安定性の点で、ポリエステル樹脂(A)のカルボキシ
ル基の一部ないし全部を塩基性化合物で中和することが
必要であるが、上記工程中着色樹脂(I)又は着色樹脂
溶液に所定量の塩基性化合物を加えて予め中和してもよ
いし、水性媒体(II)中に塩基性化合物を含有させてお
き、水性分散体を調製する際に中和してもよい。
【0056】工程で用いる分散装置は、通常の機械的
撹拌が可能な装置等であれば特に制限なく使用すること
ができる。かかる装置としては、例えば、マントンゴ−
リン高圧ホモジナイザ−(ゴ−リン社)、連続式超音波
ホモジナイザ−(日本精機株式会社)、ナノマイザ−
(ナノマイザ−社)、マイクロフルイダイザ−(みずほ
工業株式会社)、ハレル型ホモジナイザ−、スラッシャ
(三井鉱山株式会社)、キャビトロン(株式会社ユ−ロ
テック)などがあり、なかでも回転型連続式分散装置で
ある「キャビトロン」が好ましい。
【0057】上記回転型連続式分散装置キャビトロン
は、スリットを有するリング状の突起を備えた固定子
と、スリットを有するリング状の突起を備えた回転子と
が、間隔を保って相互に咬み合うように同軸上に設けら
れた構造を有する回転型連続分散装置であり、これを用
いた分散方法は、この分散装置の固定子と回転子の中心
部分に、着色樹脂溶液と水性媒体(II)とを供給し、回
転子を回転させながら該スリットと該間隔とを通して中
心部分から外周の方向に流動させることにより、水性媒
体(II)中に着色樹脂(I)を粒子状で分散させる方法
である。
【0058】以下、図面により上記のような回転型連続
式分散装置を用いた本発明の製造方法について詳しく説
明する。
【0059】図1は本発明の製造方法に用いられる回転
型連続式分散装置の固定子の一例を示す斜視図、図2は
本発明の製造方法に用いられる回転型連続式分散装置の
回転子の一例を示す斜視図、図3は本発明に用いる回転
型連続式分散装置の要部の一例を表した断面図、図4は
図3のA−A’断面を側面から見たときの固定子突起と
回転子突起の組み合わせ状態を表した図である。
【0060】図1〜図4に示すように、回転型連続式分
散装置の固定子1は、中心に設置され、その中心に液入
口2を備えている。固定子1の円形状の面上には、固定
子1と同心円でリング状に並べられた突起3が1段又は
2段以上の多段状に備えられており、従って、突起3同
士の間隙には、円周溝4が形成されている。そして、突
起3同士の間には複数のスリット5が形成されている。
【0061】この分散装置内の固定子1に対向する内壁
の中心には駆動軸6が設置され、駆動装置に接続されて
回転される。回転子7は、固定子1と平行で、かつ中心
が揃うように駆動軸6の先端に固定されている。固定子
1に対向する回転子7の面上には、回転子7と同心円で
リング上に並べられた突起8が一段または2段以上の多
段状に備わっている。従って、突起8同士の間隙には、
固定子1と同様に、環状の溝9が形成されている。そし
て、突起8同士の間には複数のスリット10が形成され
ている。
【0062】この固定子1と回転子7とは、固定子1の
突起3と回転子7の突起8が僅かな間隙を保つように、
咬み合わされた状態で使用に供される。
【0063】この分散装置の液入口部2に、着色樹脂溶
液と加熱された水性媒体(II)が供給され、これらから
なる混合物は回転子7が回転すると、最も内側に位置す
る回転子7の突起8のスリット10に入り、遠心力によ
り該回転子7の突起8の外側から環状の溝9に吐出さ
れ、次いで最も内側に位置する固定子1の突起3のスリ
ット5に入る。さらに、このスリット5に流入した混合
物は、固定子1の環状の溝4に押し出される。
【0064】このようにして当該混合物は、回転子7の
回転により遠心力を受け、スリット内を液入口から吐出
口へと流動する。一方、回転子7と固定子1のスリット
のずれにより混合物の遠心流れの封じ込めと開放が繰り
返されて差圧が発生する。さらに、回転子7と固定子1
の微少隙間で混合液に対し剪断力が働く。この中心から
外周方向への流れと円周方向流れが直角に衝突し、それ
によって、強力な撹拌・破砕効果が発生し、これにより
着色樹脂溶液中の着色樹脂(I)が、加熱された水性媒
体(II)中に粒子状で分散した分散体が得られる。
【0065】この分散装置の回転子7の回転数は駆動軸
に接続された駆動モーターで制御される。回転数が大き
く周速が大きいほど大きい遠心力と剪断力を受けて、水
性媒体(II)中に粒子状で分散した着色樹脂(I)の粒
子径が小さくなる。直径10cmの回転子を使用して重
量平均粒子径が100nm以下のインクジェット記録液
用水性着色粒子分散体を製造する場合、好ましい回転数
は3,000〜10,000rpmである。
【0066】このような回転型連続式分散装置を使用す
る場合、着色樹脂溶液の良好な流動性を維持するため
に、当該分散装置には保温のためのジャケットを設置す
ることが好ましい。そして、分散装置内の温度は、着色
樹脂溶液の温度、供給する水性媒体(II)の温度、およ
び、ジャケットによる保温効果と装置内での剪断により
発生する熱量のバランスを取ることにより、一定温度に
制御される。
【0067】かかる分散装置内の圧力は、水性媒体(I
I)の装置内における蒸気圧と高速回転する回転子によ
る吐出圧で決まる。また、得られた水性着色粒子分散体
を冷却して得られる分散体の取り出しは、取り出し口に
自動圧力制御弁を設けて、内部圧を一定に保ちつつ、分
散液を大気圧下に連続的に取り出すのが好ましい。
【0068】次に、本発明の水性着色粒子分散体の性状
について説明する。本発明の水性着色粒子分散体は、ポ
リエステル樹脂(A)と顔料とを必須の成分とする着色
樹脂(I)が水性媒体中に粒子状で安定に存在している
ものである。かかる樹脂粒子の重量平均粒子径は、記録
ヘッドの目詰まりを防止するため、5〜1000nm
(ナノメ−トル)の範囲にあることが好ましく、10〜
100nmの範囲にあることがより好ましい。
【0069】なお、本発明で用いる水性媒体(II)と
は、水を主成分とする液体であればよく、水以外の成分
として、各種水溶性塩類、水不溶性の塩類、ポリビニル
アルコ−ル、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシ
メチルセルロ−ス、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸
等の水溶性高分子、各種の界面活性剤、メタノ−ル、エ
タノ−ル、ジアセトンアルコ−ル、アセトン、エチレン
グリコ−ル、ジエチレングリコ−ル等の水溶性溶剤等を
含むこともできる。
【0070】本発明のインクジェット記録液は、上記水
性着色粒子分散体を必須の成分とし、さらに必要に応じ
て各種の添加剤等を加えて調製される。これら添加剤と
しては、多価アルコ−ル類のような湿潤剤、表面張力調
整剤として各種の界面活性剤、シリコ−ン系化合物等の
消泡剤等を好適に使用することができる。
【0071】
【実施例】次に、合成例、実施例および比較例を挙げて
本発明を具体的に説明する。なお、例中において
「部」、「%」は、特にことわりがない限り、重量基準
である。
【0072】合成例1〔アミノ樹脂(a1)の合成〕 攪拌装置、窒素導入管、温度センサ−及び還流器(デカ
ンタ−)を備えた内容量5リットルのフラスコに、安息
香酸グアナミン1,000部、コ−エイホルミットIB
[広栄化学工業(株)製のヘミホルマ−ル溶液:ホルム
アルデヒド/イソブタノ−ル/水=4/5/1(重量組
成比)]970部及びイソブタノ−ル1,440部を仕
込み、攪拌しながら90℃まで加熱した。同温度で1時
間反応を継続し、さらに、1.0×10―2MPaの減
圧下に沸騰状態を維持しながら3時間反応を続け、不揮
発分が約60%となるまでイソブタノ−ル、未反応のホ
ルムアルデヒド、及び水を系外に留去した。その結果、
不揮発分が60.5%でガ−ドナ−型泡粘度計法(25
℃)による粘度が、Vであるアミノ樹脂を得た。これを
アミノ樹脂(a1−1)と略記する。
【0073】合成例2(同上) 攪拌装置、窒素導入管、温度センサ−及び還流器(デカ
ンタ−)を備えた内容量5リットルのフラスコに、安息
香酸グアナミン1,000部、92%パラホルムアルデ
ヒド430部及びメタノ−ル1,660部を仕込み、攪
拌しながら70℃まで加熱した。さらに、1.0×10
―2MPaの減圧下に30時間反応を継続し、沸騰状態
を維持しながら不揮発分が約60%となるまでメタノ−
ル、未反応のホルムアルデヒド、及び水を系外に留去し
た。その結果、不揮発分が60.7%でガ−ドナ−型泡
粘度計法(25℃)による粘度がM−Nであるアミノ樹
脂を得た。これをアミノ樹脂(a1−2)と略記する。
【0074】合成例3〔ポリエステル樹脂(A)の合
成〕 攪拌装置、窒素導入管、温度センサ−及び精留塔を備え
た内容量10リットルのフラスコに、ビスフェノ−ルA
のエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数2.2、
水酸基価360mgKOH/g)1,743部、1,4
−シクロヘキサンジメタノ−ル169部を仕込み、フラ
スコ内の気相中に窒素ガスを導入しながら1時間を要し
て温度を130℃まで上げ、内容物が溶解したことを確
認した後、ジブチル錫オキサイド1.4部、テレフタル
酸1,200部及びイソフタル酸140部を投入し、さ
らに6時間を要して温度を240℃まで上げた。次い
で、同温度で4時間反応させ、酸価が23.0mgKO
H/g、環球法による軟化点が118℃のポリエステル
樹脂中間体を調製した。次いで、同温度でカ−ジュラE
10(シェルケミカル社製の分岐脂肪酸のグリシジルエ
ステル)134部を投入し、GPC法による重量平均分
子量が16,400で、酸価が12.1mgKOH/g
のポリエステル樹脂を得た。次いで、フラスコ内温を2
00℃まで下げ、精留塔をコンデンサ−に交換した後、
トリエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル2,090
部を徐々に投入し、系を均一に混合しながら、さらに温
度を120℃まで下げた。ついで、アミノ樹脂(a−
1)550部を投入し、同温度で4時間反応を継続し
た。その結果不揮発分が61.2%、GPCによる重量
平均分子量が33,200、酸価が11.0mgKOH
/g(固形分換算)であるアミノ樹脂が共縮合されたポ
リエステル樹脂溶液を得た。これをポリエステル樹脂
(A−1)と略記する。なお、GPC法による重量平均
分子量の測定は、Shodex GPC SYSTEM−
21〔昭和電工(株)製〕を使用して行った
【0075】合成例4(同上) アミノ樹脂(a1−1)の550部に替えて、アミノ樹
脂(a1−2)2,250部を使用し、共縮合の反応温
度を120℃から80℃に下げた以外は合成例3と同様
にして、不揮発分が62.5%、GPCによる重量平均
分子量が47,300、酸価が8.5mgKOH/g
(固形分換算)であるポリエステル樹脂溶液を得た。こ
れをポリエステル樹脂(A−2)と略記する。
【0076】合成例5〔比較対照用ポリエステル樹脂
(A´)の合成〕 攪拌装置、窒素導入管、温度センサ−及び精留塔を備え
た内容量5リットルのフラスコに、ビスフェノ−ルAの
エチレンオキサイド付加物(平均付加モル数2.2、水
酸基価360mgKOH/g)1,743部、1,4−
シクロヘキサンジメタノ−ル169部を仕込み、フラス
コ内の気相中に窒素ガスを導入しながら1時間を要して
温度を130℃まで上げ、内容物が溶解したことを確認
した後、ジブチル錫オキサイド1.4部、テレフタル酸
1,000部及びイソフタル酸140部を投入し、さら
に5時間を要して温度を240℃まで上げた。次いで、
同温度で4時間反応させ、酸価が23.0mgKOH/
g、環球法による軟化点が117℃、GPCによる重量
平均分子量が15,900であるポリエステル樹脂を調
製した。これを比較対照用ポリエステル樹脂(A´)と
略記する。
【0077】実施例1 ポリエステル樹脂(A−1)900部とカーボンブラッ
ク(キャボット社製エルフテックス8)100部とを3
本ロ−ルを用いて混練して着色樹脂溶液を得た。この着
色樹脂溶液を80℃に加熱しながらキャビトロンCD1
010(ユ−ロテック社製分散装置)に毎分100gの
速度で移送した。別途準備した水性媒体タンクにトリエ
チルアミンをイオン交換水で希釈した4.1%濃度のト
リエチルアミン水溶液を入れ、熱交換器で80℃に加熱
しながら毎分0.1リットルの速度で、上記着色樹脂溶
液と同時にキャビトロンに移送し、キャビトロンを回転
子の回転速度7500rpmの条件で運転して、固形分
が33%の水性着色粒子分散体を得た。
【0078】得られた水性着色粒子分散体80部に、グ
リセリン7部、イオン交換水12.5部及びデモ−ルN
〔花王(株)製ナフタレンスルフォン酸系界面活性剤〕
0.5部を加え混合して、インクジェット記録液を得
た。このインクジェット記録液中に粒子状で分散してい
る着色粒子の重量平均粒子径は35nm(ナノメ−ト
ル)であった。これをインクジェット記録液(J−1)
と略記する。尚、重量平均粒子径の測定は、マイクロト
ラックUPA150(Leeds plus Nort
hlop社製光散乱式粒度分布計)を用いて行った(以
下同様)。
【0079】実施例2 ポリエステル樹脂(A−1)900部とカーボンブラッ
ク(キャボット社製エルフテックス8)100部の代わ
りに、ポリエステル樹脂(A−2)900部とKET
BLUE 123〔大日本インキ化学工業(株)製銅フタ
ロシアニンブル−系顔料〕100部を使用した以外は実
施例1と同様にして、インクジェット記録液を得た。こ
のインクジェット記録液中に粒子状で分散している着色
粒子の重量平均粒子径は64nmであった。これをイン
クジェット記録液(J−2)と略記する。
【0080】実施例3 ポリエステル樹脂(A−1)900部とカーボンブラッ
ク(キャボット社製エルフテックス8)100部の代わ
りに、ポリエステル樹脂(A−1)600部とTone
r Yellow HG〔クラリアントジャパン(株)製
ベンズイミダゾロン系黄色顔料〕400部を使用した以
外は実施例1と同様にして、インクジェット記録液を得
た。このインクジェット記録液中に粒子状で分散してい
る着色粒子の重量平均粒子径は83nmであった。これ
をインクジェット記録液(J−3)と略記する。
【0081】実施例4 ポリエステル樹脂(A−1)900部とカーボンブラッ
ク(キャボット社製エルフテックス8)100部の代わ
りに、ポリエステル樹脂(A−2)700部とTone
r Magenta E02〔クラリアントジャパン
(株)製キナクリドン系赤色顔料〕300部を使用した以
外は実施例1と同様にして、インクジェット記録液を得
た。このインクジェット記録液中に粒子状で分散してい
る着色粒子の重量平均粒子径は41nmであった。これ
をインクジェット記録液(J−4)と略記する。
【0082】比較例1(比較対照用インクジェット記録
液の調製) 内容積が3リットルのセパラブルフラスコにポリエステ
ル樹脂(A´)450部、カ−ボンブラック(キャボッ
ト社製エルフテックス8)50部及びメチルエチルケト
ン250部を仕込み、撹拌しながら温度を60℃まで上
げて着色樹脂溶液を調製した。次いで、この着色樹脂溶
液に、ジメチルエタノ−ルアミン6.0gを加えてポリ
エステル樹脂(A´)のカルボキシル基を中和した。さ
らに、系の温度を40℃に下げ、別途準備しておいたデ
モ−ルN〔花王(株)製ナフタレンスルフォン酸系界面活
性剤〕0.5%水溶液の750部を、攪拌しながら30
分間で滴下し、水性着色粒子分散体を得た。次いで、フ
ラスコ内圧を常圧から徐々に5.3Paまで減圧しなが
ら、メチルエチルケトンを留去した後、グリセリン13
0部とイオン交換水244部を加えてインクジェット記
録液を得た。この記録液中の着色粒子の重量平均粒子径
は1,150nmであった。これを比較対照用インクジ
ェット記録液(j−1)と略記する。
【0083】比較例2(同上) ポリエステル樹脂(A´)450部とカ−ボンブラック
(キャボット社製エルフテックス8)50部の代わり
に、ポリエステル樹脂(A´)350部とKayase
t Magenta J−011〔日本化薬(株)製赤色
直接染料:C.I.DR−227〕150部を使用した
以外は比較例1と同様にして、インクジェット記録液を
得た。この記録液中の着色樹脂粒子の重量平均粒子径は
860nmであった。これを比較対照用インクジェット
記録液(j−2)と略記する。
【0084】試験例1〜4及び比較試験例1〜2 実施例1〜4及び比較例1〜2で調製したインクジェッ
ト記録液(J−1)〜(J−4)及び(j−1)〜(j
−2)の評価(記録液の安定性評価、印字画質の評価、
耐水性の評価、耐候性の評価、記録ヘッドの詰まり易さ
の評価)を以下のようにして行った。結果を重量平均粒
子径と共に第1表及び第2表に示す。
【0085】(1)記録液の安定性の評価;インクジェ
ット記録液を70℃で14日間保存した後の重量平均粒
子径で評価した。この数値が初期値と近い程保存安定性
が良好であることを表す。
【0086】(2)印字画質の評価;EPSON社製イ
ンクジェットプリンタ−:MJ−830Cを使用し、漢
字混じり日本語文字(明朝体、14ポイント)をA4サ
イズ普通紙に印字し、文字の鮮明度及びひげ状のにじみ
の程度を以下の基準で5段階目視評価した。 5:鮮明でにじみがない。 4:概ね鮮明であるが部分的ににじみがある。 3:複雑な漢字が不鮮明。 2:かな文字部分にもにじみが多い。 1:全体に不鮮明。
【0087】(3)耐水性の評価;印字画質の評価の際
に印字した普通紙を20℃で24時間放置した後、静水
中に1分間浸漬してから引き上げ、自然乾燥させた後に
印字画像を下記の基準で5段階目視評価した。 5:鮮明でにじみがほとんどない。 4:にじみが若干認められる。 3:画線部分が広がっている。 2:文字の判読が困難。 1:文字がほとんど消失。
【0088】(4)耐候性の評価;普通紙にベタ印字し
た試験片を用い、キセノンウェザ−メ−タ−Ci35A
〔アトラス(Atlas)社製促進耐候性試験機、照射
強度0.5J/sec/m2 、ブラックパネル温度63
℃、相対湿度55%〕を使用して、連続照射100時間
後の試験片と未照射試験片の色差(△E)で評価した。
この値が大きい程耐候性が悪いことを示す。
【0089】(5)記録ヘッドの詰まり易さの評価;イ
ンクジェットプリンタ−(EPSON社製MJ−830
C)で10分間連続印字した後、プリンタ−を停止し、
40℃で相対湿度25%の環境下に10日間放置した。
放置後、再度印字を開始し放置前と同等の品質の印字が
得られるまでに要した復帰動作の回数で評価した。この
回数が多い程、記録ヘッドの詰まりが生じていることを
表す。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【発明の効果】実施例及び比較例に示したとおり、本発
明の水性着色粒子分散体を用いてなるインクジェット記
録液を使用すると、高品質の印字画像が得られ、その画
像の耐水性及び耐候性も良好であることが明らかであ
る。また、本発明のインクジェット記録液は保存安定性
も良好で、記録ヘッドの詰まりもほとんど起こさず極め
て有用であり、万年筆、水性ボ−ルペン等の筆記具にも
使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いる回転型連続式分散装置の固定
子の一例を示す斜視図である。
【図2】 本発明に用いる回転型連続式分散装置の回転
子の一例を示す斜視図である。
【図3】 本発明に用いる回転型連続式分散装置の要部
の一例を表した断面図である。
【図4】 図3のA−A′部を側面から見たときの固定
子突起と回転子突起の組み合わせ状態を表した図であ
る。
【符号の説明】
1 固定子 2 液入口 3 固定子の突起 4 固定子の円周溝 5 固定子突起のスリット 6 回転子の駆動軸 7 回転子 8 回転子の突起 9 回転子の円周溝 10 回転子突起のスリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC02 2H086 BA02 BA53 BA55 BA59 BA60 4J037 CA08 CC22 CC24 CC29 DD11 DD30 EE02 EE11 EE28 EE43 EE48 FF01 FF15 FF22 4J039 AE03 AE06 BE01 CA06 EA34 EA38 EA47 GA24

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ基を有するトリアジン環とカルボ
    キシル基を有する化合物とホルムアルデヒド供給物質と
    アルコールとから誘導されるアミノ樹脂(a1)と、水
    酸基および/またはカルボキシル基を含有するポリエス
    テル樹脂(a2)とを反応させて得られるカルボキシル
    基含有ポリエステル樹脂(A)中のカルボキシル基の一
    部乃至全部を塩基化合物で中和してなるポリエステル樹
    脂の中に顔料が分散されている着色樹脂(I)が、水性
    媒体(II)中に粒子状で分散されていることを特徴とす
    る、インクジェット記録液用水性着色粒子分散体。
  2. 【請求項2】 アミノ樹脂(a1)が、2−(4,6−
    ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ベン
    ゾイックアシッドとホルムアルデヒド供給物質とアルコ
    ールとから誘導されるアミノ樹脂である請求項1記載の
    インクジェット記録液用水性着色粒子分散体。
  3. 【請求項3】 ポリエステル樹脂(A)が、カルボキシ
    ル基と、炭素原子数4〜20のアルキル基および/また
    は炭素原子数4〜20のアルケニル基とを有するポリエ
    ステル樹脂である、請求項2記載のインクジェット記録
    液用水性着色粒子分散体。
  4. 【請求項4】 ポリエステル樹脂(A)が、末端にカル
    ボキシル基を有するポリエステル樹脂の末端カルボキシ
    ル基に炭素原子数4〜20のアルキル基および/または
    炭素原子数4〜20のアルケニル基を有する脂肪族モノ
    エポキシ化合物を開環付加反応させてなる末端構造を有
    するポリエステル樹脂である、請求項2記載のインクジ
    ェット記録液用水性着色粒子分散体。
  5. 【請求項5】 ポリエステル樹脂(A)が、一般式
    (1)又は(2)で示される末端構造を有する、請求項
    2記載のインクジェット記録液用水性着色粒子分散体。 【化1】 (式中、R1及びR2は、炭素原子数4〜20のアルキル
    基又は炭素原子数4〜20のアルケニル基を表す。)
  6. 【請求項6】 トリアジン環とカルボキシル基を有する
    化合物とホルムアルデヒド供給物質とアルコールとから
    誘導されるアミノ樹脂(a1)と、水酸基および/また
    はカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂(a2)
    とを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリエステ
    ル樹脂(A)中に顔料が分散されている着色樹脂(I)
    をアルコ−ル系溶剤及び/又はグリコ−ルエ−テル系溶
    剤に溶解させてなる着色樹脂溶液を用い、ポリエステル
    樹脂(A)中のカルボキシル基の一部乃至全部の塩基性
    化合物による中和と、該着色樹脂溶液の水性媒体中(I
    I)への分散を行うことを特徴とする、インクジェット
    記録液用水性着色粒子分散体の製造方法。
  7. 【請求項7】 スリットを有するリング状の突起を備え
    た固定子と、スリットを有するリング状の突起を備えた
    回転子とが、間隔を保って相互に咬み合うように同軸上
    に設けられた構造を有する回転型連続分散装置を用い、
    この分散装置の固定子と回転子の中心部分に、着色樹脂
    溶液と塩基性化合物を含有する水性媒体(II)とを供給
    して、回転子を回転させながら該スリットと該間隔とを
    通して中心部分から外周の方向に流動させることによ
    り、ポリエステル樹脂(A)中のカルボキシル基の一部
    乃至全部が塩基性化合物で中和された着色樹脂を水性媒
    体(II)中に粒子状で分散させる、請求項6記載のイン
    クジェット記録液用水性着色粒子分散体の製造方法。
  8. 【請求項8】 ポリエステル樹脂(A)が、アミノ樹脂
    (a1)が2−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリ
    アジン−2−イル)−ベンゾイックアシッドとホルムア
    ルデヒド供給物質とアルコールとから誘導されるアミノ
    樹脂と、水酸基および/またはカルボキシル基を含有す
    るポリエステル樹脂(a2)とを反応させて得られるポ
    リエステル樹脂である請求項7記載のインクジェット記
    録液用水性着色粒子分散体の製造方法。
  9. 【請求項9】 ポリエステル樹脂(A)が、カルボキシ
    ル基と、炭素原子数4〜20のアルキル基および/また
    は炭素原子数4〜20のアルケニル基とを有するポリエ
    ステル樹脂である、請求項7記載のインクジェット記録
    液用水性着色粒子分散体の製造方法。
  10. 【請求項10】 ポリエステル樹脂(A)が、末端にカ
    ルボキシル基を有するポリエステル樹脂の末端カルボキ
    シル基に炭素原子数4〜20のアルキル基および/また
    は炭素原子数4〜20のアルケニル基を有する脂肪族モ
    ノエポキシ化合物を開環付加反応させてなる末端構造を
    有するポリエステル樹脂である、請求項7記載のインク
    ジェット記録液用水性着色粒子分散体の製造方法。
  11. 【請求項11】 ポリエステル樹脂(A)が、一般式
    (1)又は(2)で示される末端構造を1種以上有す
    る、請求項7記載のインクジェット記録液用水性着色粒
    子分散体の製造方法。 【化2】 (式中、R1及びR2は、炭素原子数4〜20のアルキル
    基又は炭素原子数4〜20のアルケニル基を表す。)
  12. 【請求項12】 ポリエステル樹脂(A)の酸価が、5
    〜100mgKOH/gであり、水性媒体(II)が塩基
    性物質を含有する水性媒体である、請求項6〜11のい
    ずれか1項記載のインクジェット記録液用水性着色粒子
    分散体の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜5のいずれか1項記載のイ
    ンクジェット記録液用水性着色粒子分散体を必須成分と
    してなることを特徴とする、インクジェット記録液。
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