JP2003147193A - 水中生物付着防止用樹脂及び水中生物付着防止用組成物 - Google Patents

水中生物付着防止用樹脂及び水中生物付着防止用組成物

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JP2003147193A
JP2003147193A JP2001351005A JP2001351005A JP2003147193A JP 2003147193 A JP2003147193 A JP 2003147193A JP 2001351005 A JP2001351005 A JP 2001351005A JP 2001351005 A JP2001351005 A JP 2001351005A JP 2003147193 A JP2003147193 A JP 2003147193A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】水中構築物、漁具、船底、水路、冷却系配管、
シルトフェンス等の海洋土木関連資材、クーリングタワ
ー等への水中生物の付着を防止するために使用される、
水中生物付着防止用樹脂及び該樹脂を含有する水中生物
付着防止用組成物を提供する。 【解決手段】ポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂及びポリ
ウレタン−ウレア樹脂の少なくとも1種を含有する、水
中生物付着防止用樹脂、及び該樹脂と水中生物付着防止
に有効な薬剤を含有することを特徴とする水中生物付着
防止用組成物。 【効果】付着量や膜厚の制御もしやすく、有効成分たる
薬剤の溶出の制御等を行いやすく、公知の種々の薬剤を
用いうると云う適用範囲の広さを有し、更に、塗料、ペ
ースト、パテ等の各種の形態として使用できるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中構築物、漁
具、船底、水路、冷却系配管、シルトフェンス等の海洋
土木関連資材、クーリングタワー等への水棲生物の付着
を防止するたに使用される水中生物付着防止用樹脂及び
該樹脂を含有する水中生物付着防止用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水中構築物、漁具、船底、水路、
冷却系配管、シルトフェンス等の海洋土木関連資材、ク
ーリングタワー等への水棲生物の付着を防止するための
水中生物付着防止剤の有効成分として主に有機スズ化合
物が用いられていた。有機スズ化合物は広範な生物に活
性を示し、卓越した防汚効果を示したが、その海洋汚染
のため、近年使用が大幅に制限或いは禁止されている。
【0003】一方、有機スズ化合物に替わる有効成分を
含む水中生物付着防止剤も提案されている。しかしなが
ら、それらは水中生物付着の防汚活性がいまだ充分とは
言えないものも多かった。即ち、実験室的には充分に有
効な水中生物付着防汚活性を示す有効成分を水中生物付
着防止剤に用いても、実使用場面における有効成分の溶
出の仕方は、水中生物付着防止剤中の塗膜形成剤の性質
や量等、水中生物付着防止剤に含まれる水中生物付着防
止用樹脂の性質や処方等に依存するところが大きいた
め、適した水中生物付着防止用樹脂を適当な処方で使用
しなければ、有効成分の溶出が意図した通りに進まず、
結果として、実使用場面において初期の目的を達し得な
かったのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水棲生物の
付着防止に卓越した効果を示し、なおかつ安全性が高
く、有効成分の溶出を意図した通りに進めるのに適した
水中生物付着防止用樹脂、水中生物付着防止用樹脂の水
中生物付着防止用途への使用及び該樹脂を使用した新規
な水中生物付着防止用組成物を提供することを課題とし
てなされた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、特定の樹脂を、水中生物
付着防止用樹脂として用いた場合に、有効成分の溶出を
意図した通りに進めることができることを見出し、ま
た、該樹脂を含有させることにより、従来から実験室的
に有効性が知られていた公知の種々の薬剤を用いうる
上、該薬剤の溶出の容易な制御や効果持続期間の容易な
制御等が可能となった、新たな水中生物付着防止用組成
物が製造できることを見出し、この知見を基に本発明を
完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち本発明は、下記〔1〕乃
〔9〕項記載の発明を提供することにより前記課題を
解決したものである。
【0007】〔1〕ポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂及
びポリウレタン−ウレア樹脂の少なくとも1種を含有す
る、水中生物付着防止用樹脂。
【0008】〔2〕ポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂及
びポリウレタン−ウレア樹脂の少なくとも1種を、全樹
脂成分中25重量%以上含有する、水中生物付着防止用
樹脂。
【0009】〔3〕ポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂及
びポリウレタン−ウレア樹脂の少なくとも1種を含有す
る樹脂成分の、水中生物付着防止用途への使用。
【0010】〔4〕〔1〕乃至〔2〕項に記載の水中生
物付着防止用樹脂、及び水中生物付着防止に有効な薬剤
を含有することを特徴とする、水中生物付着防止用組成
物。
【0011】〔5〕水中生物付着防止用樹脂を、組成物
全重量に対して3〜95重量%含有する、〔4〕項記載
の水中生物付着防止用組成物。
【0012】〔6〕水中生物付着防止に有効な薬剤が、
ジンクジメチルジチオカーバメート、トリフェニルボラ
ン・ピリジン錯化合物(ピリジントリフェニルボラ
ン)、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド、
2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニ
ル)ピリジン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フ
タルイミド、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロ
ニトリル、ジフェニルメチルボラン イソプロピル ピ
リジン、テトラエチルチウラムジスルフィド、3−ヨー
ド−2−プロピニールブチルカーバメート、ジヨードメ
チル−P−トリルスルホン、4,5−ジクロロ−2−n
−オクチル−3(2H)イソチアゾロン、3−(2−ク
ロロフェニル)−2−(4−t−ブチル−2,3−ジヒ
ドロチアゾール−2−イリデン)−3−オキソプロピオ
ニトリル、3−(2−クロロフェニル)−2−(4−フ
ェニル−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデン)
−3−オキソプロピオニトリル、3−(2−ブロモフェ
ニル)−2−〔4−(2−メチルフェニル)−2,3−
ジヒドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オキソプロ
ピオニトリル、3−(2−ヨードフェニル)−2−〔4
−(2−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロチアゾー
ル−2−イリデン〕−3−オキソプロピオニトリル、3
−(2−クロロフェニル)−2−〔4−(2−クロロフ
ェニル)−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデ
ン〕−3−オキソプロピオニトリル、3−(2−クロロ
フェニル)−2−〔4−(2−フルオロフェニル)−
2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オ
キソプロピオニトリル、3−(2−クロロフェニル)−
2−〔4−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−
2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オ
キソプロピオニトリル、3−(2−クロロフェニル)−
2−(4−フェニル−2,3−ジヒドロチアゾール−2
−イリデン〕−3−オキソプロピオニトリル ジメチル
アンモニウム塩、3−(2−クロロフェニル)−2−
(4−フェニル−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イ
リデン〕−3−オキソプロピオニトリル ジヘキシルア
ンモニウム塩、3−(2−クロロフェニル)−2−(4
−t−ブチル−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリ
デン〕−3−オキソプロピオニトリル ジブチルアンモ
ニウム塩、5,6−ジクロログラミン、5−クロロ−2
−メチルグラミン、5−ブロモ−2−メチルグラミン、
1,2−ジメチル−6−ブロモグラミン、及び5,6−
ジクロロ−1−メチルグラミンからなる群より選ばれる
少なくとも1種である、〔4〕乃至〔5〕項の何れか1
項に記載の水中生物付着防止用組成物。 〔7〕〔4〕乃至〔6〕項の何れかに記載の水中生物付
着防止用組成物を含有する水中生物付着防止塗料。
【0013】〔8〕〔4〕乃至〔6〕項の何れか1項に
記載の水中生物付着防止用組成物を含有する水中生物付
着防止ペースト或いは水中生物付着防止パテ。
【0014】
〔9〕〔4〕乃至〔6〕項の何れか1項に
記載の水中生物付着防止用組成物から形成される、水中
生物付着防止塗膜。
【0015】以下、本発明の水中生物付着防止用樹脂に
ついて詳細に説明する。なお、本明細書で云う水中生物
付着防止用樹脂は、水中生物の付着防止が必要とされ
る、様々な材質の広範な対象、例えば船底、水中構築
物、水路等、漁具、ロープ、冷却系配管、シルトフェン
ス等の海洋土木関連資材、クーリングタワー等の、水中
生物の付着防止を必要とする任意の用途に適用できるも
のである。
【0016】まず、〔1〕の発明について説明する。
【0017】本発明〔1〕の水中生物付着防止用樹脂
は、ポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂、及びポリウレタ
ン−ウレア樹脂の少なくとも1種が、含有されているこ
とを、好ましくは全樹脂成分中25重量%以上、より好
ましくは50重量%以上含有されていることを特徴とす
る。
【0018】本発明〔1〕の水中生物付着防止用樹脂に
用い得るポリウレタン樹脂は、一般に知られているポリ
ウレタン樹脂であれば良く、該ポリウレタン樹脂は、1
液型のものでも2液型のものでも、ポリオールとポリイ
ソシアネートから調製されたウレタンプレポリマーを用
いて形成されたものでも良い。該ウレタンプレポリマー
は公知の方法で製造できるものである。
【0019】本発明〔1〕の樹脂の製造で使用するポリ
オールとしては、通常のウレタン樹脂組成物に用いられ
る、例えばポリアルキレンポリエーテルポリオール、ポ
リアルキレンポリエステルポリオール、ポリカーボネー
トポリオール、ポリ(メタ)アクリレートポリオール、
フェノールレジンポリオール、エポキシポリオール、ブ
タジエンポリオール、ポリエステル−ポリエーテルポリ
オール、アクリル、スチレン、ビニル付加、及び/又は
分散ポリマーポリオール、ウレア分散ポリオール、カー
ボネートポリオール等のポリオールが挙げられる。
【0020】ポリアルキレンポリエーテルポリオールと
しては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ビスフェノールA等のジオール類、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等のトリ
オール類、ソルビトール等、更にアンモニア、エチレン
ジアミン、尿素、モノメチルジエタノールアミン、モノ
エチルジエタノールアミン等のアミン類の1種又は2種
以上の存在下、エチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等を開
環重合して得られるランダム又はブロック共重合体、こ
の他エチレン・αオレフィン骨格を有するポリオレフィ
ン骨格のポリオール、アクリル骨格のポリオール等、及
びこれらの混合物等が挙げられる。これらのものの他、
弗素原子、珪素原子、窒素原子、硫黄原子等を含有する
ポリオール化合物も含まれる。
【0021】また、グリセリン、1,1,1−トリメチ
ロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、
4,4’−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4’−
ジヒドロキシフェニルメタン、ペンタエリスリトール等
の多価アルコールの1種または2種以上に、プロピレン
オキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイ
ド、スチレンオキサイド等の1種または2種以上を付加
して得られるポリエーテルポリオール;ポリオキシテト
ラメチレンオキサイドが挙げられる。具体的には、例え
ば、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、
ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレントリオ
ールがや、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン
などのポリオールを開始剤として、エチレンオキシド、
プロピレンオキシド、テトラヒドロフランなどを開環重
合させて得られるポリエーテルポリオールが挙げられ
る。
【0022】ポリオールに含まれる、上記以外のポリア
ルキレンポリエーテルポリオールとしては、ポリマーポ
リオール;ポリブタジエンポリオール;水素添加された
ポリブタジエンポリオール;アクリルポリオール;ジエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール等の低分子
ポリオールが挙げられる。
【0023】ポリアルキレンポリエステルポリオールと
しては、例えばマレイン酸、フマル酸、アジピン酸、セ
バシン酸、フタル酸等のジカルボン酸単独若しくは混合
物と上記ジオール類単独若しくは混合物を重縮合して得
られる重合体、ε−カプロラクトン、バレロラクトン等
の開環重合物等、ヒマシ油等の活性水素を2個以上有す
る活性水素化合物等が挙げられ、通常、分子量が200
〜25,000のものが使用され、それらは使用目的や
性能によって使い分ければ良い。例えば、脂肪族グリコ
ールをジカルボン酸と縮合し、鎖延長させて得られるポ
リエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート等の
脂肪族ポリエステルグリコール、エチレンオキシド、プ
ロピレンオキシド、テトラヒドロフランなどの開環重合
によって得られるポリプロピレンエーテルグリコール、
テトラメチレンエーテルグリコールなどのポリアルキレ
ンエーテルグリコール、ε−カプロラクトンの開環重合
によって得られるポリエステルグリコールや、ポリブタ
ジエンの末端基を水酸基化したもの、2種以上のアルキ
レンオキシドの共重合物、2種以上のグリコールとジカ
ルボン酸との共重合物、及び芳香族グリコールの混合物
などの長鎖状ジオールやグリセリン、トリメチロールプ
ロパンなどのポリオールと脂肪族グリコールとジカルボ
ン酸とを共重合させて得られるポリエステルポリオール
を例示できる。他にエチレングリコール、プロピレング
リコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサ
ンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリ
ン、1,1,1−トリメチロールプロパンその他の低分
子ポリオールの1種または2種以上と、グルタル酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸その他の低分子カルボン酸やオ
リゴマー酸の1種または2種以上との縮合重合体;プロ
ピオラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン等をポ
リアルキレンポリエステルポリオールに含まれるものと
して挙げられる。
【0024】他に、ポリオールとしては、またはこれら
の末端水酸基を公知のアミノ化法によりアミノ基に置換
した末端アミノ基含有ポリオール等をあげることができ
る。
【0025】本発明〔1〕の樹脂の製造で使用するポリ
イソシアネートとしては、例えばジイソシアネート化合
物、ジイソシアネート化合物を除くポリイソシアネート
化合物が挙げられる。
【0026】本発明〔1〕の樹脂の製造で使用するポリ
イソシアネートに含まれるジイソシアネートとしては、
例えば
【0027】脂肪族ジイソシアネート、具体的には例
えばトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペ
ンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジ
イソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、
2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレン
ジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイ
ソシアネートメチルカプロエート、4,4’−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアナート(H12MDI)、
1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン
(H6XDI)、3−イソシアナトメチル−3,5,5
−トリメチルシクロヘキシルイソシアナート(IPD
I)、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアナート(H
MDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレ
ンジイソシアナート(TMXDI)、1,3,6−ヘキ
サメチレントリイソシアナート、シクロヘキサンジイソ
シアナート等の脂肪族ジイソシアネート
【0028】脂環式ジイソシアネート、具体的には例
えば1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4
−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘ
キサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネー
ト、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシア
ネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネ
ート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘ
キサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロ
ヘキサン、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイ
ソシアネート
【0029】芳香脂肪族ジイソシアネート、具体的に
は例えば1,3−若しくは1,4−キシリレンジイソシ
アネート又はそれらの混合物、ω,ω′−ジイソシアネ
ート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−若しくは
1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチ
ル)ベンゼン又はそれらの混合物等の芳香脂肪族ジイソ
シアネート、
【0030】芳香族ジイソシアネート、具体的には例
えばトリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシ
アネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、
2,4,6−トリイソシアネートトルエン、4,4′−
ジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシ
アネート、2,4−トリレンジイソシアナート(2,4
−TDI)、2,6−トリレンジイソシアナート(2,
6−TDI)、2,4−TDIと2,6−TDIとの混
合物、2,4−トリレンジイソシアナートの2量体、キ
シリレンジイソシアナート(XDI)、メタキシリレン
ジイソシアナート(MXDI)、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、
(IPDI)、m−フェニレンジイソシアナート、4,
4’−ビフェニルジイソシアナート、ジフェニルエーテ
ル−4,4’−ジイソシアナート、3,3’−ジトルエ
ン−4,4’−ジイソシアナート(TODI)、ジアニ
シジンジイソシアナート(DADI)、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアナート(MDI)、液状MDI
(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートを一部
カルボジイミド変性して液状化したもの)、3,3’−
ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアナート(NDI)、
トリフェニルメタントリイソシアナート(TTI)等の
芳香族ジイソシアネート等が挙げられる。
【0031】本発明〔1〕の樹脂の製造で使用するポリ
イソシアネートに含まれる、ジイソシアネートを除くポ
リイソシアネートとしては、例えばリジンエステルトリ
イソシアネート、1,4,8−トリイソシアネートオク
タン、1,6,11−トリイソシアネートウンデカン、
1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチル
オクタン、1,3,6−トリイソシアネートヘキサン、
2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアネート−
5−イソシアネートメチルオクタン等の脂肪族ポリイソ
シアネート;1,3,5−トリイソシアネートシクロヘ
キサン、1,3,5−トリメチルイソシアネートシクロ
ヘキサン、3−イソシアネートメチル−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキシルイソシアネート、2−(3−イ
ソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシアネート
メチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2−(3
−イソシアネートプロピル)−2,6−ジ(イソシアネ
ートメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、3−
(3−イソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシ
アネートメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、
5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネー
トメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシ
クロ[2,2,1]ヘプタン、6−(2−イソシアネー
トエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イ
ソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプ
タン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシ
アネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)
−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、6−(2−イソシ
アネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−
(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,
1]ヘプタン等の脂環式ポリイソシアネート;1,3,
5−トリイソシアネートメチルベンゼン等の芳香脂肪族
ポリイソシアネート;トリフェニルメタン−4,4′,
4″−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシア
ネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトル
エン、4,4′−ジフェニルメタン−2,2′,5,
5′−テトライソシアネート等の芳香族ポリイソシアネ
ート等が挙げられる。
【0032】本発明〔1〕の樹脂の製造で使用するポリ
イソシアネートに含まれるポリイソシアネートとして
は、その他のポリウレタンの製造に使用されている任意
のポリイソシアネートを使用することができる。
【0033】また、本発明〔1〕の樹脂の製造で使用す
るポリイソシアネートとしては、プレポリマー化してい
ないポリイソシアネートを、公知の方法で三量化したも
のや、トリイソシアネート以上のポリイソシアネートも
挙げることができる。
【0034】なお、本発明〔1〕の樹脂の製造で使用す
るポリイソシアネートは単独で、あるいは2種以上を混
合して使用して差し支え無い。
【0035】本発明〔1〕で使用しうるポリウレタン樹
脂の製造に用いるウレタンプレポリマーは、上記ポリイ
ソシアネートとポリオールを使用して、NCO/OH=
1.3〜10、好ましくは1.4〜2.5の範囲で公知
のプレポリマーの製造方法に準じて製造することができ
るものである。
【0036】本発明〔1〕で使用しうるポリウレタン樹
脂を2液硬化型樹脂として使用する場合にも、上記ポリ
イソシアネートとポリオールを使用して、NCO/OH
=0.9〜1.5、好ましくは0.95〜1.3の範囲
で公知の製造方法に準じて製造することができるもので
ある。
【0037】ポリオールやポリイソシアネートを種々組
み合わせて、及び/又はそれぞれの配合比(NCO/O
H)も変化させることにより、得られるポリウレタン樹
脂の硬度、強靱性、耐熱性、引張強度や曲げ強度等の強
度、伸び、耐熱性等の特性を変化させることもでき、ま
た、本発明〔1〕で使用しうるポリウレタン樹脂に水中
生物付着防止に有効な薬剤を含有させる場合、その薬剤
の溶出量を制御することもできる。
【0038】本発明〔1〕の樹脂では、ポリウレタン樹
脂を製造する際に、更に、ポリアミンを原料として用い
て製造されたポリウレタン−ウレア型樹脂を用いること
もでき、その製造においてはウレタンプレポリマーを使
用するのが一般に好ましい。ポリアミンを原料として用
いることにより、得られるポリウレタン−ウレア型樹脂
の硬度、強靱性、耐熱性、引張強度や曲げ強度等の強
度、伸び、耐熱性等の特性を変化させることもでき、ま
た、本発明〔1〕で使用しうるポリウレタン樹脂に水中
生物付着防止に有効な薬剤を含有させる場合、その薬剤
の溶出量を制御することもできる。
【0039】この目的で使用するポリアミンとしては、
例えば
【0040】ジアミノジフェニルメタン系の芳香族ジ
アミン、具体的には4,4’−メチレンビスアニリン、
4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)、4,
4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)(T
CDAM)、4,4’−メチレンビス(2,5−ジクロ
ロアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−メチルア
ニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチルアニリ
ン)、4,4’−メチレンビス(2−イソプロピルアニ
リン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルア
ニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチル
アニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチル−6
−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−ク
ロロ−6−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス
(2−クロロ−6−エチルアニリン)、4,4’−メチ
レンビス(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)、
4,4’−メチレンビス(2−トリフルオロメチルアニ
リン)、4,4’−メチレンビス(2−メトキシカルボ
ニルアニリン)等のジアミノジフェニルメタン系の芳香
族ジアミン
【0041】アミノ安息香酸エステル系の芳香族ジア
ミン、具体的には1,3−プロパンジオールビス(4−
アミノベンゾエート)、1,4−ブタンジオール(4−
アミノベンゾエート)、ジエチレングリコール(4−ア
ミノベンゾエート)、トリエチレングリコール(4−ア
ミノベンゾエート)、4−クロロ−3,5−ジアミノ安
息香酸イソプロピル、4−クロロ−3,5−ジアミノ安
息香酸イソブチル等のアミノ安息香酸エステル系芳香族
ジアミン
【0042】酸素原子または硫黄原子を含有する芳香
族ジアミン、具体的には4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジクロロジ
フェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスル
ホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジクロロジフェ
ニルスルホン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)
スルホン、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エ
タン、ビス〔2−(2−アミノフェニルチオ)エチル〕
テレフタレート等の酸素原子または硫黄原子を含有する
芳香族ジアミン
【0043】トルエンジアミン系の芳香族ジアミン、
具体的には2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエ
ンジアミン、3,5−ジエチル−2,4−トルエンジア
ミン、3,5−ジエチル−2,6−トルエンジアミン、
3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミン、
3,5−ジメチルチオ−2,6−トルエンジアミン等の
トルエンジアミン系の芳香族ジアミン
【0044】ジアミノジフェニルプロパン系の芳香族
ジアミン、具体的には2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−メチル
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−
エチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ
−3−イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−アミノ−3,5−ジエチルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3,5−ジ
イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
アミノ−3−エチル−5−メチルフェニル)プロパン等
のジアミノジフェニルプロパン系の芳香族ジアミン
【0045】3,3’−ジアミノベンゾフェノン、m
−もしくはp−キシリレンジアミン等の芳香族ジアミン
【0046】を、ポリウレタン−ウレアエラストマーの
製造において使用するポリアミンの具体例として挙げら
れる。
【0047】これらのポリアミンは単独で、あるいは2
種以上を混合して使用することができ、また、ジアミノ
ジフェニルメタン系、あるいはアミノ安息香酸エステル
系の芳香族ジアミンの使用が好ましい。
【0048】ポリアミンの使用量は、NCO/NH
0.9〜1.5、好ましくは0.95〜1.3の範囲で
あればよい。
【0049】本発明〔1〕記載の水中生物付着防止用樹
脂であるポリウレタン樹脂は、1液型ポリウレタン樹
脂、2液型ポリウレタン樹脂で良、又、湿気硬化型ポリ
ウレタン樹脂も使い良いものとして挙げることができ
る。
【0050】本発明の水中生物付着防止用樹脂に用いう
る上記ポリウレタン樹脂は、市販されているものである
か、或いは公知の一般的なポリウレタン樹脂の製造方法
或いはその変法等、公知の技術に従って製造できるもの
である。
【0051】続いて、本発明〔1〕の水中生物付着防止
用樹脂に用いられる、及びポリ尿素樹脂、及びポリウレ
ア−ウレタン樹脂について説明する。
【0052】本発明〔1〕の水中生物付着防止用樹脂に
用いられる、及びポリ尿素樹脂、及びポリウレア−ウレ
タン樹脂は、一般に知られているポリ尿素樹脂、及びポ
リウレタン−ウレア樹脂であれば良く、例えば一般式
(1)
【化1】
【0053】(式中、Rは、n価で、不飽和結合を含ん
でも良い、数平均分子量200以上のポリオール残基を
表し、nは2〜4の整数を示す。)
【0054】で表されるアミン化合物、及び更に必要に
応じポリアミンからなるアミン成分と、ポリイソシアネ
ートから形成された、ポリ尿素樹脂やポリウレタン−ウ
レア樹脂を挙げることができるが、これに限らず、公知
のあらゆるポリ尿素樹脂、ポリウレタン−ウレア樹脂が
使用できる。
【0055】本発明〔1〕の水中生物付着防止用樹脂に
用いられるポリ尿素樹脂の製造に用いられる一般式
(1)のアミン化合物としては、具体的には例えばポリ
エチレンエーテルグリコールビス(4−アミノベンゾエ
ート)、ポリテトラメチレンエーテルグリコールビス
(4−アミノベンゾエート)、ポリプロピレンエーテル
グリコールビス(4−アミノベンゾエート)、ポリ(オ
キシエチレン−オキシプロピレン)グリコールビス(4
−アミノベンゾエート)、ポリオキシブチレングリコー
ルビス(4−アミノベンゾエート)、ポリプロピレンエ
ーテルグリセロールトリス(4−アミノベンゾエート)
等を挙げることができる。
【0056】これらのアミン化合物は単独で、あるいは
2種以上を混合して使用することができる。
【0057】これらのアミン化合物において、中心部の
ポリアルキレンポリエーテルまたはポリアルキレンポリ
エステル〔一般式(1)中のRで表わされる部分構造〕
の平均分子量は常に200以上の範囲に入るものであ
る。
【0058】一般式(1)で表されるアミン化合物は、
例えば特開昭63−202612号公報記載の方法(特
公昭60−32641号公報記載の方法及び特開昭56
−135514号公報記載の方法)で、ポリオールと、
対応するニトロベンゾイルクロリド或いはイサト酸無水
物等から製造することができる。
【0059】上記一般式(1)で表されるアミン化合物
の製造において、ポリオールと、対応するニトロベンゾ
イルクロリド或いはイサト酸無水物等の当量比を適宜変
化させることにより、ポリ尿素樹脂の製造原料(ポリオ
ール由来の水酸基が実質的に残っていない上記一般式
(1)で表されるアミン化合物。)とポリウレタン−ウ
レア樹脂の製造原料(ポリオール由来の水酸基が一残存
している上記一般式(1)で表されるアミン化合物。)
を造りわけることができる。
【0060】本発明〔1〕の水中生物付着防止用樹脂に
用いられるポリ尿素樹脂及びポリウレア−ウレタン樹脂
の製造において、アミン成分として、必要に応じ用いら
れるポリアミンとしては、前記ポリウレタン樹脂の項で
説明したものと同様である。
【0061】これらのポリアミンは、1種又は2種以上
を使用してよい。
【0062】芳香族ポリアミンの使用量は、全アミン成
分中50重量%以下、好ましくは40重量%以下であれ
ばよい。
【0063】本発明〔1〕の水中生物付着防止用樹脂に
用いられるポリ尿素樹脂、ポリウレタン−ウレア樹脂の
製造において必要に応じ用いられるポリイソシアネート
は、前記ポリウレタン樹脂の製造に使用できるとして記
載したポリイソシアネートと同様のものを挙げることが
でき、1種又は2種以上を使用することができる。
【0064】その使用量は、NCO/(NH+OH)
=0.9〜1.5、好ましくは0.95〜1.3であれ
ばよい。アミン成分(アミン化合物と、場合により芳香
族ポリアミンからなる)やポリイソシアネートを種々組
み合わせ、及び/又はそれぞれの配合比も変化させるこ
とにより、得られるポリ尿素樹脂及びポリウレタン−ウ
レア樹脂の硬度、強靱性、耐熱性、引張強度や曲げ強度
等の強度、伸び、耐熱性等の特性を変化させることもで
き、また、本発明〔1〕で使用しうるポリ尿素樹脂、ポ
リウレタン−ウレア樹脂に水中生物付着防止に有効な薬
剤を含有させる場合、その薬剤の溶出量を制御すること
もできる。
【0065】本発明〔1〕記載の水中生物付着防止用樹
脂の、数平均分子量や重量分子量は、本発明の目的を達
する限り制限はなく、意図する水中生物付着防止用樹脂
の付着量や膜厚、意図する粘度や作業性、水中生物付着
防止用組成物に付与しようとする薬剤の溶出制御性、水
中生物付着防止用組成物に付与しようとする効果持続期
間、施用場所の条件等に応じて適宜決定すればよいが、
数平均分子量が200以上であることが好ましい。
【0066】本発明〔1〕記載の水中生物付着防止用樹
脂は、硬化時の硬度がショアーA(HsA)30〜ショ
アーD(HsD)95、好ましくはショアーA(Hs
A)35〜ショアーD(HsD)80、より好ましくは
ショアーA(HsA)40〜ショアーD(HsD)75
であればよい。
【0067】このような本発明〔1〕記載の水中生物付
着防止用樹脂としては、例えば、パンデックス(ディー
アイシー バイエル ポリマー株式会社の商品名) 7
27−NS、パンデックス 727−(W)等のパンデ
ックスシリーズのポリウレタン樹脂(1液型);プルー
フロン(日本特殊塗料株式会社の商品名 )C−200
等のプルーフロンシリーズのポリウレタン樹脂(1液
型);オルタックカラー(田島ルーフィング社の商品)
等のポリウレタン樹脂(2液型);ミゼロン(三井金属
化学塗料株式会社の商品) B−500/A−5000
等のポリウレタン樹脂(2液型);ポレア(イハラケミ
カル工業(株)の登録商標、イハラケミカル工業株式会
社の商品名)R−110等のポリ尿素樹脂(2液型)
等、市販されているポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂、
及びポリウレタン−ウレア樹脂も、使用してよいものと
して挙げることができる。
【0068】続いて、本発明〔3〕について説明する。
【0069】本発明の水中生物付着防止用樹脂たる前記
本発明〔1〕乃至〔2〕記載のポリウレタン樹脂は、例
えば塗料の塗膜形成剤として用いる等の方法で使用でき
るほか、それ自体でペーストやパテとする、或いはペー
ストやパテに添加するなどの方法で、水中生物付着防止
用途に広く使用できるものである。その使用対象の材質
としては、例えばシルトフェンス等に使用されるポリエ
ステル布や木綿等の布材;耐水合板を包含する木材;コ
ンクリート、スレート、モルタル等;鉄、銅、アルミ等
の金属;FRP等の様々な材質を使用対象として例示で
きるが、これらの材質に限られるものではない。
【0070】次に、本発明〔4〕乃至〔6〕の水中生物
付着防止用組成物について説明する。
【0071】本発明の水中生物付着防止用組成物は、前
記本発明〔1〕乃至〔2〕記載のポリウレタン樹脂、ポ
リ尿素樹脂及びポリウレタン−ウレア樹脂の少なくとも
1種及び水中生物付着防止に有効な薬剤を含む。
【0072】本発明の水中生物付着防止用組成物におけ
る、ポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂或いはポリウレタ
ン−ウレア樹脂の含量は、本発明の水中生物付着防止用
組成物の目的を達する限り制限はなく、用いるポリウレ
タン樹脂、ポリ尿素樹脂或いはポリウレタン−ウレア樹
脂の構造や、数平均分子量、重量平均分子量、意図する
付着量や膜厚、意図する粘度や作業性、水中生物付着防
止用組成物に付与しようとする薬剤の溶出制御性、水中
生物付着防止用組成物に付与しようとする効果持続期
間、施用場所の条件等に応じて適宜決定すればよいので
あるが、水中生物付着防止用組成物の全重量に対して3
〜95重量%、好ましくは5〜85重量%と云う範囲を
例示できる。
【0073】本発明の水中生物付着防止用組成物に用い
る、水中生物付着防止に有効な薬剤としては、従来から
水中生物付着防止効果が知られている公知の全ての薬剤
を使用することができる。本発明の水中生物付着防止用
組成物に使用し得る、水中生物付着防止に有効な薬剤
を、非限定例として例示すれば、例えば、テトラメチル
チウラムジスルフィド、ジンクジメチルジチオカーバメ
ート、3−ヨード−2−プロピニールブチルカーバメー
ト、ジヨードメチル−P−トリルスルホン、ベンジルマ
レイミド、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛
塩、4−ノニルフェノール、ジジンクビス(ジメチルジ
チオカーバメート)エチレンビス(ジチオカーバメー
ト)、2−メチルチオ−4−ターシャリーブチルアミノ
−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン、2,3
−ジクロロ−N−2’,6’−ジエチルフェニルマレイ
ミド、2,3−ジクロロ−N−2’−エチル−6’−メ
チルフェニルマレイミド、2,4,6−トリクロロフェ
ニルマレイミド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)
フタルイミド、テトラエチルチウラムジスルフィド、
2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、N
−フルオロジクロロメチルチオフタルイミド、2−チオ
シアノメチルチオベンゾチアゾール、トリフェニルボラ
ン・ピリジン錯化合物(ピリジントリフェニルボラ
ン)、テトラフェニルボラン・ピリジン錯化合物、ジフ
ェニルメチルボラン イソプロピル ピリジン、3,4
−ジクロロフェニルイソチオシアネート、2,3,5,
6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジ
ン、亜酸化銅、ロダン銅、ジヨードメチルパラトリルス
ルホン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3(2
H)イソチアゾロン、3−(2−クロロフェニル)−2
−(4−t−ブチル−2,3−ジヒドロチアゾール−2
−イリデン)−3−オキソプロピオニトリル、3−(2
−クロロフェニル)−2−(4−フェニル−2,3−ジ
ヒドロチアゾール−2−イリデン)−3−オキソプロピ
オニトリル、3−(2−ブロモフェニル)−2−〔4−
(2−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロチアゾール
−2−イリデン〕−3−オキソプロピオニトリル、3−
(2−ヨードフェニル)−2−〔4−(2−メチルフェ
ニル)−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデン〕
−3−オキソプロピオニトリル、3−(2−クロロフェ
ニル)−2−〔4−(2−クロロフェニル)−2,3−
ジヒドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オキソプロ
ピオニトリル、3−(2−クロロフェニル)−2−〔4
−(2−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロチアゾ
ール−2−イリデン〕−3−オキソプロピオニトリル、
3−(2−クロロフェニル)−2−〔4−(2−クロロ
−6−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロチアゾー
ル−2−イリデン〕−3−オキソプロピオニトリル、3
−(2−クロロフェニル)−2−(4−フェニル−2,
3−ジヒドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オキソ
プロピオニトリル ジメチルアンモニウム塩、3−(2
−クロロフェニル)−2−(4−フェニル−2,3−ジ
ヒドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オキソプロピ
オニトリル ジヘキシルアンモニウム塩、3−(2−ク
ロロフェニル)−2−(4−t−ブチル−2,3−ジヒ
ドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オキソプロピオ
ニトリル ジブチルアンモニウム塩、5,6−ジクロロ
グラミン、5−クロロ−2−メチルグラミン、5−ブロ
モ−2−メチルグラミン、1,2−ジメチル−6−ブロ
モグラミン、及び5,6−ジクロロ−1−メチルグラミ
ン等を挙げることができる。これらの水中生物付着防止
に有効な薬剤は、1種または2種以上を使用しても差し
支えない。
【0074】中でも、本発明の水中生物付着防止用組成
物に好ましい薬剤として、ジンクジメチルジチオカーバ
メート、トリフェニルボラン・ピリジン錯化合物(ピリ
ジントリフェニルボラン)、2,4,6−トリクロロフ
ェニルマレイミド、2,3,5,6−テトラクロロ−4
−(メチルスルホニル)ピリジン、N−(フルオロジク
ロロメチルチオ)フタルイミド、2,4,5,6−テト
ラクロロイソフタロニトリル、ジフェニルメチルボラン
イソプロピル ピリジン、テトラエチルチウラムジス
ルフィド、3−ヨード−2−プロピニールブチルカーバ
メート、ジヨードメチル−P−トリルスルホン、4,5
−ジクロロ−2−n−オクチル−3(2H)イソチアゾ
ロン、3−(2−クロロフェニル)−2−(4−t−ブ
チル−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデン)−
3−オキソプロピオニトリル、3−(2−クロロフェニ
ル)−2−(4−フェニル−2,3−ジヒドロチアゾー
ル−2−イリデン)−3−オキソプロピオニトリル、3
−(2−ブロモフェニル)−2−〔4−(2−メチルフ
ェニル)−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデ
ン〕−3−オキソプロピオニトリル、3−(2−ヨード
フェニル)−2−〔4−(2−メチルフェニル)−2,
3−ジヒドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オキソ
プロピオニトリル、3−(2−クロロフェニル)−2−
〔4−(2−クロロフェニル)−2,3−ジヒドロチア
ゾール−2−イリデン〕−3−オキソプロピオニトリ
ル、3−(2−クロロフェニル)−2−〔4−(2−フ
ルオロフェニル)−2,3−ジヒドロチアゾール−2−
イリデン〕−3−オキソプロピオニトリル、3−(2−
クロロフェニル)−2−〔4−(2−クロロ−6−フル
オロフェニル)−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イ
リデン〕−3−オキソプロピオニトリル、3−(2−ク
ロロフェニル)−2−(4−フェニル−2,3−ジヒド
ロチアゾール−2−イリデン〕−3−オキソプロピオニ
トリル ジメチルアンモニウム塩、3−(2−クロロフ
ェニル)−2−(4−フェニル−2,3−ジヒドロチア
ゾール−2−イリデン〕−3−オキソプロピオニトリル
ジヘキシルアンモニウム塩、3−(2−クロロフェニ
ル)−2−(4−t−ブチル−2,3−ジヒドロチアゾ
ール−2−イリデン〕−3−オキソプロピオニトリル
ジブチルアンモニウム塩、5,6−ジクロログラミン、
5−クロロ−2−メチルグラミン、5−ブロモ−2−メ
チルグラミン、1,2−ジメチル−6−ブロモグラミ
ン、及び5,6−ジクロロ−1−メチルグラミンを例示
できる。
【0075】本発明の水中生物付着防止用組成物に用い
る得る水中生物付着防止に有効な薬剤の含量は、本発明
の水中生物付着防止用組成物の目的を達する限り制限は
なく、用いるポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂或いはポ
リウレタン−ウレア樹脂の構造や、数平均分子量、重量
平均分子量、その配合量、意図する付着量や膜厚、意図
する粘度や作業性、水中生物付着防止用組成物に付与し
ようとする薬剤の溶出制御性、水中生物付着防止用組成
物に付与しようとする効果持続期間、施用場所の条件等
に応じて適宜決定すればよいのであるが、水中生物付着
防止に有効な薬剤の含量としては、水中生物付着防止用
組成物の全重量に対して5〜70重量%、好ましくは1
0〜60重量%と云う範囲を例示することができる。
【0076】続いて本発明〔7〕乃至
〔9〕について説
明する。
【0077】本発明の水中生物付着防止用組成物には、
ポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂及びポリウレタン−ウ
レア樹脂の少なくとも1種及び薬剤の他に、必要応じ、
顔料、可塑剤、撥水性付与剤、界面活性剤、沈降防止
剤、増粘剤、有機溶剤、水等の、従来の水中生物付着防
止用組成物に用いられる資材を適宜配合することが可能
である。そして、本発明の水中生物付着防止用組成物
は、意図する付着量や膜厚、粘度や作業性、水中生物付
着防止用組成物に付与しようとする薬剤の溶出制御性、
水中生物付着防止用組成物に付与しようとする効果持続
期間、施用場所の条件等に応じて、例えば塗料、ペース
ト、パテ等の、任意の種々の形態とすることができる。
湿気硬化型のポリウレタン樹脂を用いる場合には、必要
に応じ、水分量を制御した状態で、塗料化、ペースト
化、パテ化を行うのが好ましい。
【0078】本発明の水中生物付着防止用組成物は、
布、木材、コンクリート、スレート、モルタル、金属、
FRP等に代表される、広範な材質に適用することがで
き、何れの材質においても優れた水中生物付着防止の効
果を示す。本発明の水中生物付着防止用組成物の使用に
当たっては、本発明の水中生物付着防止用組成物それ自
体を、例えば使用対象の表面処理なしに、直接その表面
に例えば塗布する等の方法で使用することもできるし、
必要に応じ、使用対象を表面処理しておいてから使用す
ることもできる。該表面処理としては、例えば、適用す
る材質の表面をサンダーにより目荒らしする、公知のア
クリル樹脂系塗料(例えば、8400−1(日立化成
(株)の商品)、198−XB(大日本インキ化学工業
(株)の商品)等)で下塗りする、公知の液状ゴム(例
えば、PLASTI DIPシリーズ(米国ピーディー
アイ(PDI)社の製品)や、熱可塑性エラストマ−で
あるクレイトン(シェル・インターナショナル・ペトロ
リウム・カンパニー・リミテッドの登録商標、KRAT
ON) Dシリーズ(クレイトンポリマージャパン
(株)の商品)、クレイトン Gシリーズ(クレイトン
ポリマー ジャパン社の商品)等)で下塗りする、公知
のポリ尿素樹脂(例えば、ポレア(イハラケミカル工業
(株)の登録商標)シリーズ(イハラケミカル工業
(株)の商品)、T−41(大日本インキ化学工業
(株)の商品)等)で下塗りする、公知の防錆塗料(例
えば、ビニタール防錆塗料、(タール)エポキシ樹脂系
防錆塗料等)で下塗りする、公知の防食プライマー(例
えばジンクリッチプライマー)で下塗りする、その他の
公知のプライマー(例えば、ミゼロン R プライマー
(三井金属化学塗料株式会社の商品)、ミゼロン RW
プライマー(三井金属化学塗料株式会社の商品)、ミ
ゼロン シーラー U−60(三井金属化学塗料株式会
社の商品)等)で下塗りする等の方法による表面処理を
例示できる。また、複数のプライマーや防錆塗料を重ね
塗りした上に、本発明の水中生物付着防止用組成物を更
に上塗りすることもできる。
【0079】本発明の水中生物付着防止用組成物に使用
できる顔料としては、例えば弁柄、カーボンブラック、
二酸化チタン、シアニンブルー等の着色顔料や、例えば
タルク、亜鉛華(酸化亜鉛)、硫酸バリウム等の体質顔
料を挙げることができ、これらは必要に応じ脱水・乾燥
されたものを用いても良い。
【0080】本発明の水中生物付着防止用組成物に使用
できる可塑剤としては、例えば塩素化パラフィン、トリ
クレジルフォスフェート、ジオクチルフタレート等を挙
げることができる。
【0081】本発明の水中生物付着防止用組成物に使用
できる撥水性付与剤としては、例えば流動パラフィン、
変成シリコーンオイル等を挙げることができる。
【0082】本発明の水中生物付着防止用組成物に使用
できる界面活性剤、沈降防止剤、増粘剤、有機溶剤等に
ついても、特に使用が制限されるものはなく、この目的
で用いられる全ての資材が使用可能である。
【0083】本発明の水中生物付着防止用組成物を、例
えば塗料とする場合には、前記ポリウレタン樹脂、ポリ
尿素樹脂及びポリウレタン−ウレア樹脂の少なくとも1
種、及び有効成分となる薬剤の他、一般に用いられるB
TX系溶剤に代表される塗料シンナー等の、塗料として
必要な各種資材の中で分散機で分散しても変化しない資
材をディゾルバー等の攪拌機で混合し、サンドミル、三
本ロール或いはペイントシェーカー、アトライター等の
分散機で分散し、後に残りの資材を攪拌機で混合し、調
製すればよい。湿気硬化型のポリウレタン樹脂を用いる
場合には、イソシアナート基の失活等を防止するため
に、必要に応じ、水分量を制御した状態で該調製を行う
のが好ましい。
【0084】また、本発明の水中生物付着防止用組成物
を、常法により例えばペーストやパテとすることもでき
る。湿気硬化型のポリウレタン樹脂を用いる場合には、
イソシアナート基の失活等を防止するために、必要に応
じ、水分量を制御した状態で行うのが好ましい。
【0085】本発明の水中生物付着防止用組成物を、例
えばペーストやパテとする場合には、前記ポリウレタン
樹脂、ポリ尿素樹脂及びポリウレタン−ウレア樹脂の少
なくとも1種、及び有効成分となる薬剤の他、ペースト
或いはパテに使用される公知の、例えば、顔料その他の
無機或いは有機の充填物、鉱物油等のワクシー成分、各
種の有機溶剤、粘度調節剤、軟化剤、着色剤、粘性付与
剤等の、各種の慣用の資材を用いて、公知の一般的な方
法で混煉し、所望の粘度或いはダレ性等を有するペース
トやパテを調製できる。湿気硬化型のポリウレタン樹脂
を用いる場合には、イソシアナート基の失活等を防止す
るために、必要に応じ、水分量を制御した状態で該調製
を行うのが好ましい。
【0086】本発明の水中生物付着防止用組成物は、そ
の形態をパテとした様な場合は云うに及ばず、例えば塗
料やペースト等の形態にした場合でも、例えば重ね塗り
をすることによって、その付着量や膜厚を意図した量或
いは厚さまで増す様な制御が可能であり、薬剤付着量を
増大せしめ、長期間に渡ってその水中生物付着防止効果
を持続的に発揮させることが可能である。
【0087】
【発明の効果】本発明の水中生物付着防止用樹脂は、重
ね塗り等を行うにより付着量や膜厚の制御もしやすく、
有効成分たる薬剤の溶出の制御等を行いやすく、従って
長期にわたってその効果を発揮させることが可能で、し
かも、従来から実験室的に有効性が知られていたが実使
用場面ではそれほどの有効性を示さなかった公知の種々
の薬剤をその有効成分として用いうると云う適用範囲の
広さを有し、しかも、充分に安価であることから、水中
生物付着防止用樹脂として極めて適している。
【0088】また、本発明の水中生物付着防止用組成物
は、例えば布、木材、コンクリート、スレート、モルタ
ル、金属、FRP等に代表される広範な材質に適用する
ことができ、何れの材質においても優れた水中生物付着
防止の効果を示す。さらに、本発明の水中生物付着防止
用組成物は、その形態を選択したり、或いは重ね塗り等
を行うにより付着量や膜厚の制御もしやすく、有効成分
たる薬剤の溶出の制御等を行いやすく、従って長期にわ
たってその効果を発揮させることが可能で、公知の種々
の薬剤を用いうると云う適用範囲の広さを有し、しか
も、充分に安価な前記ポリウレタン樹脂を用いるもので
あるうえ、更に、塗料、ペースト、パテ等の各種の形態
として使用できるものであるから、実使用場面でも環境
条件や作業条件等に合わせた形態で使用できるため非常
に使いやすく、水中生物付着防止が求められる場面で長
期にわたってその効果を発揮させることが可能であって
非常に有用である。
【0089】
【実施例】以下に、(処方例)及び(浸漬試験例)によ
り本発明をより詳細且つ具体的に説明するが、本発明は
これら実施例によりなんら限定されるものではない。
【0090】処方例1(1液型ウレタン処方) 使用樹脂:パンデックス 727(ディーアイシー バ
イエル ポリマー株式会社の商品) 粘度:60Pa・s(60000cP(センチポア
ズ))(B型回転粘度計) 不揮発分:92 硬化膜硬度:60(JIS A) (処方) パンデックス 727 50重量部 テトラエチルチウラムジスル フィド 10重量部 4,5−ジクロロ−2−n− オクチル−3(2H)イソチ アゾロン 2重量部塗料シンナー 30重量部 計 92重量部
【0091】処方例2(2液型ポリ尿素樹脂処方) 使用樹脂: ポレア R−110(イハラケミカル工業株式会社の商
品) (A液)粘度:7Pa・s(7000cP(センチポア
ズ、25℃))(B型回転粘度計) (B液)粘度:0.1Pa・s(100cP(センチポ
アズ、25℃))(B型回転粘度計) (処方) R−110A液 35重量部 R−110B液 15重量部 2,4,6−トリクロロフェ ニルマレイミド 15重量部 4,5−ジクロロ−2−n− オクチル−3(2H)イソチ アゾロン 2重量部塗料シンナー 10重量部 計 77重量部
【0092】処方例3〜14(塗料) 使用する薬剤を、後記(表1)の試験例1〜13の薬剤
に変えた以外(薬剤の使用総重量部は処方例1又は処方
例2に同じ。)は、処方例1又は処方例2に準じて水中
生物付着防止用組成物を塗料として得た。薬剤と処方の
対応は(表1)に示した。
【0093】試験例1〜13 処方例3〜14で得られた塗料を、湿潤時の膜厚が10
00μm(1mm)になるように30cm×10cm×
0.3cmの浸漬試験板(耐水合板製)に塗布し、実際
の海(試験地:三重県尾鷲湾、水深1.5m)で浸漬試
験を行い、1ヶ月後及び3ヶ月後に、下記評価基準1に
より水中生物付着防止効果を評価した。結果を(表1)
に試験1〜13として示した。
【0094】評価基準1 +++:付着面積が50%以上 ++ :付着面積が30%以上50%未満 + :付着面積が15%以上30%未満 − :付着面積が10%以上15%未満 −− :付着面積が5%以上10%未満 −−−:付着面積が5%未満
【0095】
【表1】
【0096】対照試験 何も塗布していない浸漬試験板(耐水合板製)を、試験
例1〜13と同条件で実際の海(試験地:三重県尾鷲
湾、水深1.5m)で浸漬試験を行い、1ヶ月後及び3
ヶ月後に、前記評価基準1により水中生物付着防止効果
を評価した。結果を(表1)に対照として示した。
【0097】試験例14 上記処方例1で調製された塗料を塗布した浸漬試験板
(耐水合板製)は、何れも3ヶ月に渡って実際の海(試
験地:三重県尾鷲湾、水深1.5m)で充分な水中生物
付着防止効果(上記評価基準1の「−−−」相当)を維
持できた。
【0098】試験例15 上記処方例2で調製された塗料を塗布した浸漬試験板
(耐水合板製)は、何れも3ヶ月に渡って実際の海(試
験地:三重県尾鷲湾、水深1.5m)で充分な水中生物
付着防止効果(上記評価基準1の「−−−」相当)を維
持できた。
【0099】使用例1 ポレアR−110で表面処理した30cm×10cm×
0.3cmの浸漬試験板(ポリエステル布製)に、処方
例2で得られた塗料を、湿潤時の膜厚が1000μm
(1mm)になるように塗布した。
【0100】使用例2 30cm×10cm×0.3cmの浸漬試験板(耐水合
板製)に、処方例2で得られた塗料を、湿潤時の膜厚が
1000μm(1mm)になるように塗布した。
【0101】使用例3 アクリル樹脂系塗料で表面処理した30cm×10cm
×0.3cmの浸漬試験板(耐水合板製)に、処方例1
で得られた塗料を、湿潤時の膜厚が1000μm(1m
m)になるように塗布した。
【0102】使用例4 30cm×10cm×0.3cmの浸漬試験板(スレー
ト製)に、処方例1で得られた塗料を、湿潤時の膜厚が
1000μm(1mm)になるように塗布した。
【0103】使用例5 30cm×10cm×0.3cmのコンクリート板に、
処方例2で得られた塗料を、湿潤時の厚が1000μm
(1mm)になるように塗布した。
【0104】使用例6 ポレアR−110で表面処理した30cm×10cm×
0.3cmの浸漬試験板(銅製)に、処方例1で得られ
た塗料を、湿潤時の膜厚が1000μm(1mm)にな
るように塗布した。
【0105】使用例7 予めサンダーで目荒らしした30cm×10cm×0.
3cmの浸漬試験板(銅製)に、処方例2で得られた塗
料を、湿潤時の膜厚が1000μm(1mm)になるよ
うに塗布した。
【0106】使用例8 30cm×10cm×0.3cmの浸漬試験板(木綿布
製)に、処方例2で得られた塗料を、湿潤時の膜厚が1
000μm(1mm)になるように塗布した。
【0107】使用例9 アクリル樹脂系塗料で表面処理した30cm×10cm
×0.3cmの浸漬試験板(コンクリート製)に、処方
例2で得られた塗料を、湿潤時の厚が1000μm(1
mm)になるように塗布した。
【0108】使用例10 ジンクリッチプライマー処理の後、エポキシ系防錆塗料
を上塗りして表面処理した30cm×10cm×0.3
cmの浸漬試験板(鉄製)に、処方例2で得られた塗料
を、湿潤時の厚が1000μm(1mm)になるように
塗布した。
【0109】上記使用例1〜10で調製された試験板等
は、何れも1ヶ月に渡って実際の海(試験地:三重県尾
鷲湾、水深1.5m)で充分な水中生物付着防止効果
(上記評価基準1の「−−−」相当)を維持できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 37/34 104 A01N 37/34 104 41/10 41/10 A 43/36 43/36 C 43/38 43/38 43/40 101 43/40 101E 43/78 43/78 E 43/80 102 43/80 102 47/12 47/12 Z 47/14 47/14 A 55/08 55/08 C08K 5/00 C08K 5/00 C09D 5/14 C09D 5/14 5/34 5/34 175/00 ZAB 175/00 ZAB Fターム(参考) 4H011 AD01 BA01 BB06 BB07 BB09 BB10 BB13 BB16 BC01 BC06 BC19 DA11 DA15 DC05 DD01 DF02 DH05 4J002 CK011 CK021 CK031 CK041 CK051 ET006 EU026 EU046 EV086 EV166 EV246 EV326 EY016 EZ076 FD186 GH01 GJ02 GL00 4J038 DG111 DG121 DG131 DG161 DG191 DG27 DG28 JA20 JA21 JB01 JB23 JB25 JB27 JB29 JC02 JC12 JC18 JC31 JC38 KA02 KA03 PB05 PB06 PB07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂及びポリ
    ウレタン−ウレア樹脂の少なくとも1種を含有する、水
    中生物付着防止用樹脂。
  2. 【請求項2】ポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂及びポリ
    ウレタン−ウレア樹脂の少なくとも1種を、全樹脂成分
    中25重量%以上含有する、水中生物付着防止用樹脂。
  3. 【請求項3】ポリウレタン樹脂、ポリ尿素樹脂及びポリ
    ウレタン−ウレア樹脂の少なくとも1種を含有する樹脂
    成分の、水中生物付着防止用途への使用。
  4. 【請求項4】請求項1乃至2に記載の水中生物付着防止
    用樹脂、及び水中生物付着防止に有効な薬剤を含有する
    ことを特徴とする、水中生物付着防止用組成物。
  5. 【請求項5】水中生物付着防止用樹脂を、組成物全重量
    に対して3〜95重量%含有する、請求項4記載の水中
    生物付着防止用組成物。
  6. 【請求項6】水中生物付着防止に有効な薬剤が、ジンク
    ジメチルジチオカーバメート、トリフェニルボラン・ピ
    リジン錯化合物(ピリジントリフェニルボラン)、2,
    4,6−トリクロロフェニルマレイミド、2,3,5,
    6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジ
    ン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミ
    ド、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリ
    ル、ジフェニルメチルボラン イソプロピル ピリジ
    ン、テトラエチルチウラムジスルフィド、3−ヨード−
    2−プロピニールブチルカーバメート、ジヨードメチル
    −P−トリルスルホン、4,5−ジクロロ−2−n−オ
    クチル−3(2H)イソチアゾロン、3−(2−クロロ
    フェニル)−2−(4−t−ブチル−2,3−ジヒドロ
    チアゾール−2−イリデン)−3−オキソプロピオニト
    リル、3−(2−クロロフェニル)−2−(4−フェニ
    ル−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデン)−3
    −オキソプロピオニトリル、3−(2−ブロモフェニ
    ル)−2−〔4−(2−メチルフェニル)−2,3−ジ
    ヒドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オキソプロピ
    オニトリル、3−(2−ヨードフェニル)−2−〔4−
    (2−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロチアゾール
    −2−イリデン〕−3−オキソプロピオニトリル、3−
    (2−クロロフェニル)−2−〔4−(2−クロロフェ
    ニル)−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデン〕
    −3−オキソプロピオニトリル、3−(2−クロロフェ
    ニル)−2−〔4−(2−フルオロフェニル)−2,3
    −ジヒドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オキソプ
    ロピオニトリル、3−(2−クロロフェニル)−2−
    〔4−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−2,3
    −ジヒドロチアゾール−2−イリデン〕−3−オキソプ
    ロピオニトリル、3−(2−クロロフェニル)−2−
    (4−フェニル−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イ
    リデン〕−3−オキソプロピオニトリル ジメチルアン
    モニウム塩、3−(2−クロロフェニル)−2−(4−
    フェニル−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデ
    ン〕−3−オキソプロピオニトリル ジヘキシルアンモ
    ニウム塩、3−(2−クロロフェニル)−2−(4−t
    −ブチル−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデ
    ン〕−3−オキソプロピオニトリル ジブチルアンモニ
    ウム塩、5,6−ジクロログラミン、5−クロロ−2−
    メチルグラミン、5−ブロモ−2−メチルグラミン、
    1,2−ジメチル−6−ブロモグラミン、及び5,6−
    ジクロロ−1−メチルグラミンからなる群より選ばれる
    少なくとも1種である、請求項4乃至請求項5の何れか
    1項に記載の水中生物付着防止用組成物。
  7. 【請求項7】請求項4乃至請求項6の何れかに記載の水
    中生物付着防止用組成物を含有する水中生物付着防止塗
    料。
  8. 【請求項8】請求項4乃至請求項6の何れか1項に記載
    の水中生物付着防止用組成物を含有する水中生物付着防
    止ペースト或いは水中生物付着防止パテ。
  9. 【請求項9】請求項4乃至請求項6の何れか1項に記載
    の水中生物付着防止用組成物から形成される、水中生物
    付着防止塗膜。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1321165C (zh) * 2004-11-12 2007-06-13 中国水产科学研究院东海水产研究所 低表面能海洋网箱网衣防污涂料
CN104775302A (zh) * 2015-03-20 2015-07-15 巢湖市荷花渔网有限公司 一种具有防腐净水功能的渔网
JP2016203561A (ja) * 2015-04-27 2016-12-08 新日鐵住金株式会社 2層プライマーを有するウレタン重防食
JP7090368B1 (ja) * 2022-01-24 2022-06-24 有限会社エコテックジャパン 水中生物付着抑制材の製造方法、及び水中生物付着抑制材用ポリ尿素前駆体

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