JP2003147191A - 水性樹脂組成物 - Google Patents

水性樹脂組成物

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JP2003147191A JP2001345172A JP2001345172A JP2003147191A JP 2003147191 A JP2003147191 A JP 2003147191A JP 2001345172 A JP2001345172 A JP 2001345172A JP 2001345172 A JP2001345172 A JP 2001345172A JP 2003147191 A JP2003147191 A JP 2003147191A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性を始めとして耐水性、耐溶剤性等の硬
化物物性に優れ、しかも常温で塗膜形成が可能な水性樹
脂組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)下記式(I)で表される基を有す
る化合物、及び(B)(1)ポリアルキレンポリエーテ
ル構造を有するエポキシ基含有化合物と(2)ポリアミ
ン化合物とを反応させて得られる自己乳化型アミン系硬
化剤を含有してなる水性樹脂組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性樹脂組成物に関
し、詳しくは、優れた塗膜形成性を有し、物性に優れた
塗膜を与えることのできる水性樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
合成樹脂系の塗料、接着剤等は、合成樹脂を各種の低沸
点溶媒に溶解した溶剤タイプのものが塗料安定性、速乾
性に優れ、一般的であったが、火災や爆発等の危険性、
人体への有害性、地球環境への悪影響等の問題から、低
沸点溶媒の使用が制限されるようになり、近年、合成樹
脂を各種変性して水溶性又は乳化性を付与したり、乳化
剤を使用して水中に分散させた水性合成樹脂塗料あるい
は接着剤等が開発され実用化されている。
【0003】一方、溶剤性エポキシ樹脂被覆用組成物は
種々の塗料に応用できる優れた性質を有するものであ
り、これまでにエポキシ樹脂から誘導される水性樹脂組
成物の開発検討が行われている。
【0004】ところが、これらのエポキシ樹脂に由来す
る水性樹脂組成物では、未だ耐水性、耐溶剤性、耐食性
等の諸性能が満足できるものが得られていない。
【0005】一方、エポキシ樹脂に各種の変性を施すこ
とが試みられており、例えば、特開昭48−25099
号公報には、アセト酢酸エステル基によって変性された
エポキシ樹脂が提案されている。また、特開2000−
345022号公報には、アセト酢酸エステル化合物及
び分子量50〜500のポリアミン系硬化剤からなる水
性樹脂組成物が提案されている。
【0006】また、特開平4−351628号公報に
は、ポリアルキレンポリエーテルポリオール化合物、ラ
クトン類及びポリエポキシ化合物をルイス酸を触媒とし
て反応させて得られるエポキシ基含有化合物とポリアミ
ン類とから得られる自己乳化型活性有機アミン硬化剤を
使用してなる水性エポキシ樹脂組成物が提案されてい
る。
【0007】しかしながら、これらの方法によっても耐
食性等の硬化物物性を満足しながら、しかも常温で塗膜
形成が可能な水性樹脂組成物は得られていない。
【0008】従って、本発明の目的は、耐食性を始めと
して耐水性、耐溶剤性等の硬化物物性に優れ、しかも常
温で塗膜形成が可能な水性樹脂組成物を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、特定のアセト酢酸エステル化合物と特定
の硬化剤とを組み合わせてなる水性樹脂組成物が、耐食
性等の硬化物物性に優れた塗膜あるいは成形品を常温で
形成し得ることを見出し、本発明に到達した。
【0010】即ち、本発明は、(A)下記式(I)で表
される基を有する化合物、及び(B)(1)ポリアルキ
レンポリエーテル構造を有するエポキシ基含有化合物と
(2)ポリアミン化合物とを反応させて得られる自己乳
化型アミン系硬化剤を含有してなる水性樹脂組成物を提
供するものである。
【0011】
【化3】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水性樹脂組成物に
ついて詳細に説明する。
【0013】本発明の水性樹脂組成物に使用される
(A)上記式(I)で表される基を有する化合物(アセ
ト酢酸エステル化合物)としては、該基を分子中に有す
る化合物であればよい。特に下記一般式(II)で表され
る化合物であることが好ましい。
【0014】
【化4】
【0015】上記一般式(II)中、Aで表わされる炭素
原子数2〜4のアルキレン基としては、例えば、エチレ
ン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチ
レン等の直鎖又は分岐の基が挙げられる。Bで表される
炭素原子数1〜20のアルキレン基としては、例えば、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イコ
シル等の基が挙げられ、これらは直鎖でも分岐でもよ
く、さらに不飽和結合を有することもできる。Bで表さ
れる炭素原子数1〜10のアルカントリイル基として
は、メタントリイル、エタントリイル、プロパントリイ
ル、ブタントリイル、ヘプタントリイル、ヘキサントリ
イル、ヘプタントリイル、オクタントリイル等の基が挙
げられ、これらは直鎖でも分岐でもよい。B1及びB2
表される炭素原子数1〜4のアルキレン基としては、例
えば、メチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレ
ン、イソブチレン等の直鎖又は分岐の基が挙げられる。
1、R2及びR3で表される炭素原子数1〜4のアルキ
ル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル等の基が挙げられる。
【0016】上記一般式(II)で表される化合物のう
ち、特に好ましい化合物としては、上記一般式(II)の
1及びX2が直接結合であり、rが0であり、且つ、m
及びqを合わせた数が2以上である化合物;上記一般式
(II)のX1が上記式(a−2)で表される基、且つ、
2が上記式(b−2)で表される基である化合物;上
記一般式(II)のX1が上記式(a−3)で表される
基、且つ、X2が上記式(b−3)で表される基である
化合物等が挙げられる。
【0017】本発明に使用される上記一般式(I)で表
される基を有する化合物をその製造方法から分類する
と、例えば、(a)ビスフェノール化合物のポリグリシ
ジルエーテルのグリシジル基にアセト酢酸を直接付加し
て得られる化合物、(b)ビスフェノール化合物のポリ
グリシジルエーテルのグリシジル基にアルコール性水酸
基含有カルボン酸、アルコール性水酸基含有アミンを付
加して得られるポリヒドロキシ化合物のヒドロキシ基に
アセト酢酸エステル基を導入する方法により得られる化
合物、(c)ビスフェノール化合物のアルキレンオキシ
ド付加物のヒドロキシル基にアセト酢酸エステル基を導
入する方法により得られる化合物等が挙げられる。
【0018】ここで上記ビスフェノール化合物として
は、メチリデンビスフェノール(ビスフェノールF)、
エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェ
ノール(ビスフェノールA)、ブチリデンビスフェノー
ル等が挙げられる。
【0019】上記(a)の化合物において、ビスフェノ
ール化合物のポリグリシジルエーテルのグリシジル基に
アセト酢酸を直接付加する方法は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、エチルトリフェニルホスホニウム
ブロミドの如きエステル化触媒を用いて100〜200
℃で数時間反応させることによって容易に実施すること
ができる。
【0020】上記(b)の化合物において、アルコール
性水酸基含有カルボン酸としては、例えば、乳酸、ひま
し油脂肪酸等のモノヒドロキシカルボン酸;ジメチロー
ルプロピオン酸、ジエチロールプロピオン酸、ジメチロ
ールブタン酸、ジメチロールペンタン酸等のジヒドロキ
シカルボン酸等が挙げられ、アルコール性水酸基含有ア
ミンとしては、例えば、モノメタノールアミン、モノエ
タノールアミン等のモノアルカノールアミン;ジメタノ
ールアミン、ジエタノールアミン等のジアルカノールア
ミン等が挙げられる。
【0021】ここでビスフェノール化合物のポリグリシ
ジルエーテルにモノ又はジヒドロキシカルボン酸、ある
いはモノ又はジアルカノールアミンを付加する方法は、
特に限定されるものではないが、例えば、溶媒中、無触
媒で100℃以上に加熱することで容易に付加すること
ができる。
【0022】上記(b)及び(c)の化合物において、
ポリヒドロキシ化合物にアセト酢酸エステル基を導入す
る方法としては、例えば、アセト酢酸の低級エステルを
用いたエステル交換法により製造する方法、ジケテンを
反応させる方法等によって容易に製造することができ
る。
【0023】ここで使用されるアセト酢酸低級エステル
としては、例えば、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチ
ル、アセト酢酸プロピル、アセト酢酸ブチル、アセト酢
酸第三ブチル等が挙げられる。
【0024】本発明の水性樹脂組成物の好ましい実施形
態においては、上記式(I)で表される基を有する化合
物〔(A)成分〕はエマルジョンとして用いられる。上
記エマルジョンの形成においては、(A)成分100重
量部に対し、水10〜500重量部が使用される。
【0025】また、(A)成分を水に分散させる際に
は、必要に応じて、乳化剤及び有機溶剤を使用すること
ができる。
【0026】ここで使用することのできる乳化剤として
は、例えば、脂肪酸塩、高級アルコールの硫酸エステル
塩、液体脂肪油の硫酸エステル塩、脂肪族アミン及び脂
肪族アマイドの硫酸塩、脂肪族アルコールのリン酸エス
テル、二塩基性酸性脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂
肪酸アミドのスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン
酸、ホルマリン縮合ナフタリン酸塩等のアニオン系界面
活性剤;第一アミン塩、第二アミン塩、第三アミン塩、
第四級アミン塩、ピリジニウム塩等のカチオン系界面活
性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルアリールエーテル、ソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、脂肪酸モノグリセライド、トリメチロールプロパ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオキシプロピレ
ン共重合体、エチレンオキサイドの脂肪酸アミン、アミ
ド又は酸との縮合生成物等のノニオン系界面活性剤;ベ
タイン型、硫酸エステル型、スルホン酸型等の両性界面
活性剤;高分子界面活性剤;分子中にエポキシ基を有す
る反応性界面活性剤等が挙げられる。反応性界面活性剤
を用いることで硬化物の物性等に悪影響がないため好ま
しい。反応性界面活性剤としては、例えばアルキレンフ
ェノールポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコー
ル等のエーテルアルコールと遊離の水酸基を有するポリ
エポキシ化合物をポリイソシアネートで架橋して得られ
るもの等が挙げられる。
【0027】これら乳化剤の使用量は、上記式(I)で
表される基を有する化合物に対して、好ましくは0.1
〜20重量%である。該使用量が0.1重量%未満の場
合には乳化安定性が不十分であり、また、20重量%を
超えると、得られる水系樹脂組成物から形成される皮膜
の特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0028】ここで上記有機溶剤としては、例えば、ア
セトン、メチルイソプロピルケトン、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、シクロヘキサノン等のケトン
類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、
1,2−ジエトキシエタン等のエーテル類;酢酸エチ
ル、酢酸n−ブチル等のエステル類;イソ−又はn−ブ
タノール、イソ−又はn−プロパノール、アミルアルコ
ール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素;テレピン油、D−リモネン、ピネ
ン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、ス
ワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッ
ソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶
剤;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、
塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素;クロロベ
ンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素;アニリン、トリ
エチルアミン、ピリジン、ジオキサン、酢酸、アセトニ
トリル、二硫化炭素等が挙げられる。これらの溶剤は単
独で用いることも、また任意に2種以上の混合溶剤とし
て用いることも可能である。
【0029】これらの有機溶媒は、エマルジョンの形成
に用いた水100重量部に対し、0〜100重量部の範
囲で適宜使用される。
【0030】本発明の水性樹脂組成物は、上記(A)成
分とエポキシエマルジョンとを混合して主剤成分とす
る。該エポキシエマルジョンとしては、通常のエポキシ
樹脂を乳化剤を用いて強制乳化して得られるもの、ある
いは分子中に水溶性基を持った自己乳化型のものであっ
てもよい。
【0031】本発明の水性樹脂組成物に使用される硬化
剤成分としての(B)自己乳化型アミン系硬化剤は、
(1)ポリアルキレンポリエーテル構造を有するエポキ
シ基含有化合物と(2)ポリアミン化合物とを反応させ
て得られる。
【0032】ここで上記(1)ポリアルキレンポリエー
テル構造を有するエポキシ基含有化合物としては、平
均分子量200〜4500のポリアルキレンポリエーテ
ルポリオール化合物と、ポリエポキシ化合物と、ラ
クトン類とを反応させて得られるエポキシ基含有化合物
が好ましい。
【0033】ここで上記平均分子量200〜4500
のポリアルキレンポリエーテルポリオール化合物として
は、下記一般式(III)で表される化合物である。
【0034】
【化5】
【0035】上記一般式(III)中、R1を提供する多価
アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、グリセリン、トリオキシイソブタン、
1,2,3−ブチレングリコール、1,2,3−ペンタ
ントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリ
オール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、
2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,
4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオ
ール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオー
ル、2,4−ジメチル−2,3,4−ヘプタントリオー
ル、ペンタメチルグリセリン、ペンタグリセリン、1,
2,4−ブタントリオール、トリメチロールプロパン、
エリトリット、ペンタエリトリット、1,2,3,4−
ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロ
ール、1,2,3,5−ペンタンテトロール、1,3,
4,5−ヘキサンテトロール、アドニット、アラビッ
ト、キシリット、ソルビット、マンニット、イジット等
が挙げられる。
【0036】これらの多価アルコールの中でも特に好ま
しいのは、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリンである。
【0037】上記一般式(III)で表される化合物は、
かかる多価アルコールに、常法により、好ましくは炭素
数2〜4個のアルキレンオキサイドを、所望の分子量と
なるように付加せしめることによって製造することがで
きる。
【0038】ここで、炭素数2〜4個のアルキレンオキ
サイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。
これらのアルキレンオキサイドの中でも特に好ましいの
は、エチレンオキサイドである。
【0039】上記ポリエポキシ化合物としては、例え
ば、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコール、フ
ロログルシノール等の単核多価フェノール化合物のポリ
グリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、
ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノー
ルF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデ
ンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール
(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルト
クレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3
−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビ
ス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−ト
リス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,
2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビ
スフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェ
ノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボ
ラック、エチルフェノールノボラック、ブチルフェノー
ルノボラック、オクチルフェノールノボラック、レゾル
シンノボラック、ビスフェノールAノボラック、ビスフ
ェノールFノボラック、テルペンジフェノール等の多核
多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合
物;上記単核多価フェノール化合物あるいは多核多価フ
ェノール化合物にエチレンオキシド及び/又はプロピレ
ンオキシド付加物のポリグリシジルエーテル化合物;上
記単核多価フェノール化合物の水添物のポリグリシジル
エーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリ
グリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物、ジシ
クロペンタジエンジメタノール等の多価アルコール類の
ポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0040】これらポリグリシジルエーテル化合物の中
でも、芳香族ポリグリシジルエーテル化合物を使用する
ことによって、より硬化物物性に優れたものが得られる
ため好ましい。
【0041】上記ラクトン類としては、例えば、γ−
ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラク
トン等が挙げられる。
【0042】ここで、ポリアルキレンポリエーテルポ
リオール化合物、ポリエポキシ化合物及びラクトン
類の好ましい反応比は、ポリアルキレンポリエーテル
ポリオール化合物1.0モルに対して、ポリエポキシ
化合物1.2〜10モル、ラクトン類0.1〜5モル
である。
【0043】上記(2)ポリアミン化合物としては、例
えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリ
アミン化合物;1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,
4−ジアミノ−3,6−ジエチルシクロヘキサン、イソ
ホロンジアミン、メチレンビス(p−アミノシクロヘキ
サン)等の脂環式ポリアミン化合物;メタキシレンジア
ミン等の芳香脂肪族ポリアミン化合物;ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポ
リアミン化合物等が挙げられる。
【0044】また、これらポリアミン化合物の変性品
(変性ポリアミン)も使用することができ、これらポリ
アミン化合物とポリエポキシ化合物から得られるエポキ
シアダクト変性品、これらポリアミン化合物とカルボン
酸化合物から得られるアミド変性品、これらポリアミン
化合物、フェノール類及びホルムアルデヒドより得られ
るマンニッヒ変性品等が挙げられる。
【0045】これらの中でも、脂環式ポリアミン化合
物、とりわけイソホロンジアミン、メチレンビス(p−
アミノシクロヘキサン)、芳香脂肪族ポリアミン化合
物、とりわけメタキシレンジアミン、あるいは芳香脂肪
族ポリアミン化合物、フェノール類及びホルムアルデヒ
ドより得られるマンニッヒ変性品が好適に使用される。
【0046】本発明の水性樹脂組成物に使用される
(B)自己乳化型アミン系硬化剤を製造する方法は、特
に制限されるものではないが、溶媒中あるいは無溶媒
で、(1)エポキシ基含有化合物及び(2)ポリアミン
化合物を反応させて得られるものであり、反応温度は4
0〜150℃、好ましくは60〜110℃、反応時間は
1〜10時間、好ましくは3〜5時間程度で行う。
【0047】反応比率は、(1)エポキシ基含有化合物
のエポキシ基と(2)ポリアミン化合物のアミノ基の当
量比が、アミノ基過剰、好ましくはエポキシ基1.0当
量に対してアミノ基1.8〜5.0当量である。
【0048】また、(B)自己乳化型アミン系硬化剤
は、(1)エポキシ基含有化合物及び(2)ポリアミン
化合物ともに、さらに(3)エポキシ化合物(例えば、
上記で例示されたもの)を反応させる方法によっても
製造し得る。反応温度は40〜150℃、好ましくは6
0〜110℃、反応時間は1〜10時間、好ましくは3
〜5時間程度で行う。
【0049】反応比率は、(1)/(3)が重量比で、
1/10〜10/1、好ましくは1/5〜5/1の範囲
とし、(1)及び(3)のエポキシ基と(2)のアミノ
基の当量比は、アミノ基過剰、好ましくはエポキシ基
1.0当量に対してアミノ基1.8〜5.0である。
【0050】これら(B)自己乳化型アミン系硬化剤
は、予め水と混合しておくこともでき、この場合の水の
使用量は(B)自己乳化型アミン系硬化剤100重量部
に対し、10〜100重量部である。
【0051】これら(B)自己乳化型アミン系硬化剤
は、キシレン樹脂、テルペン樹脂、ベンジルアルコー
ル、フェニルキシリルエタン等の芳香族系の希釈剤を併
用することもできる。
【0052】また、これら(B)自己乳化型アミン系硬
化剤は、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、
ノニルフェノール、クミルフェノール、テルペンフェノ
ール、カルダノール等の保存安定剤を併用することもで
きる。
【0053】本発明の水性樹脂組成物において、(B)
自己乳化型硬化剤の使用量は、その活性水素当量が、主
剤成分における上記式(1)で表される基を有する化合
物〔(A)成分〕のアセト酢酸エチルエステル当量とエ
ポキシ当量との総量と等しくなるように使用され、場合
によって多少上下してもよい。
【0054】また、上記(A)成分を含む主剤成分と上
記(B)自己乳化型硬化剤を用いる硬化剤成分とからな
る本発明の水性樹脂組成物には、必要に応じて、硬化触
媒;モノグリシジルエーテル類、ジオクチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ベンジルアルコール、コール
タール等の反応性又は非反応性の希釈剤(可塑剤);ガ
ラス繊維、炭素繊維、セルロース、ケイ砂、セメント、
カオリン、クレー、水酸化アルミニウム、ベントナイ
ト、タルク、シリカ、微粉末シリカ、二酸化チタン、カ
ーボンブラック、グラファイト、酸化鉄、瀝青物質等の
充填剤もしくは顔料;増粘剤;チキソトロピック剤;難
燃剤;消泡剤;防錆剤;コロイダルシリカ、コロイダル
アルミナ等の常用の添加物を含有してもよく、さらに、
キシレン樹脂、石油樹脂等の粘着性の樹脂類を併用する
こともできる。
【0055】本発明の水性樹脂組成物は、例えば、コン
クリート、セメントモルタル、各種金属、皮革、ガラ
ス、ゴム、プラスチック、木、布、紙等に対する塗料あ
るいは接着剤;包装用粘着テープ、粘着ラベル、冷凍食
品ラベル、リムーバルラベル、POSラベル、粘着壁
紙、粘着床材の粘着剤;アート紙、軽量コート紙、キャ
ストコート紙、塗工板紙、カーボンレス複写機、含浸紙
等の加工紙;天然繊維、合成繊維、ガラス繊維、炭素繊
維、金属繊維等の収束剤、ほつれ防止剤、加工剤等の繊
維処理剤;シーリング材、セメント混和剤、防水材等の
建築材料等の広範な用途に使用することができる。
【0056】
【実施例】以下、実施例を示して本発明の水性樹脂組成
物を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。尚、参考製造例1は反応性乳化剤の製
造例を示し、製造例1〜5は(A)成分を含有するエポ
キシエマルジョンの製造例を示し、比較製造例1は
(A)成分を含有しないエポキシエマルジョンの製造例
を示す。また、参考製造例2〜4は(1)エポキシ基含
有化合物の製造例を示す。また、製造例6〜13は
(B)自己乳化型アミン系硬化剤の製造例を示す。
【0057】〔参考製造例1〕 (反応性乳化剤の製造例)アデカノールNP−1000
(旭電化工業(株)製;ノニルフェノールEO付加物分
子量は約2000)37g、エポキシ当量250のビス
フェノールA型エポキシ樹脂151g、エポキシ当量1
90のビスフェノールA型エポキシ樹脂32g及び分子
量6000のポリエチレングリコール264gを仕込ん
だ後、120℃で減圧脱気を2時間行い、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート156gを添加
し、均一になったところで、ディスモジュールWS(住
化バイエルウレタン(株)製;水添MDI)25gを添
加し、120℃で1時間反応させた。さらにアデカスタ
ブBT−11(旭電化工業(株)製;ジブチル錫ラウレ
ート)5gを添加して、125℃で2時間反応させた。
IRでNCOの吸収(2200〜2400cm-1)が消
滅したことを確認した。反応終了後、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル235gを添加して、エポキシ
当量1320、固形分50質量%の反応性乳化剤(E−
1)を得た。
【0058】〔製造例1〕 (エポキシエマルジョンEM−1の製造例)アデカレジ
ンEP−4100(旭電化工業(株)製;ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190)380重量
部及びジメチロールプロピオン酸268重量部を混合し
て130℃まで加熱して、酸価が1以下となるまで反応
させた。そこへアセト酢酸エチル624重量部を添加
後、常圧にて揮発成分を溜去した後、さらに減圧下にて
揮発成分を溜去した。残さ物をフェニルキシリルエタン
及びプロピレングリコールモノメチルエーテル〔重量比
2/1〕で固形分90重量%となるように希釈した。こ
れにより、アセトアセテート含有率33重量%、カルボ
ニル基当量257の黄褐色液状樹脂を製造した。
【0059】ここで得られた黄褐色液状樹脂200重量
部と反応性乳化剤(E−1)50重量部とを40℃以下
で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水306重量部
を徐々に加えて、さらにアデカレジンEM−101−5
0(旭電化工業(株)製;エポキシエマルジョン)40
0重量部を加えて攪拌し、固形分45重量%、官能基当
量484の乳白色のエマルジョン(EM−1)を得た。
【0060】〔製造例2〕 (エポキシエマルジョンEM−2の製造例)エピコート
#1002(油化シェルエポキシ(株)製;ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量650)1300
重量部及びジメチロールプロピオン酸268重量部を混
合して130℃まで加熱して、酸価が1以下となるまで
反応させた。そこへアセト酢酸エチル624重量部を添
加後、常圧にて揮発成分を溜去した後、さらに減圧下に
て揮発成分を溜去した。残さ物をフェニルキシリルエタ
ン及びプロピレングリコールモノメチルエーテル〔重量
比2/1〕で固形分90重量%となるように希釈した。
これにより、アセトアセテート含有率16重量%、カル
ボニル基当量530の黄褐色液状樹脂を製造した。
【0061】ここで得られた黄褐色液状樹脂200重量
部と反応性乳化剤(E−1)50重量部とを40℃以下
で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水306重量部
を徐々に加えて、さらにアデカレジンEM−101−5
0 400重量部を加えて攪拌し、固形分45重量%、
官能基当量800の乳白色のエマルジョン(EM−2)
を得た。
【0062】〔製造例3〕 (エポキシエマルジョンEM−3の製造例)ビスフェノ
ールAのエチレンオキシド4モル付加物404重量部に
アセト酢酸エチル312重量部を添加後、120℃に昇
温し、常圧にて揮発成分を溜去した後、さらに減圧下に
て揮発成分を溜去した。残さ物をフェニルキシリルエタ
ン及びプロピレングリコールモノメチルエーテル〔重量
比2/1〕で固形分90重量%となるように希釈した。
これにより、アセトアセテート含有率26重量%、カル
ボニル基当量320の黄褐色液状樹脂を製造した。
【0063】ここで得られた黄褐色液状樹脂200重量
部と反応性乳化剤(E−1)50重量部とを40℃以下
で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水306重量部
を徐々に加えて、さらにアデカレジンEM−101−5
0 400重量部を加えて攪拌し、固形分45重量%、
官能基当量567の乳白色のエマルジョン(EM−3)
を得た。
【0064】〔製造例4〕 (エポキシエマルジョンEM−4の製造例)アデカレジ
ンEP−4100 380重量部にアセト酢酸204重
量部を添加後、120℃まで昇温し、エチルトリフェニ
ルホスホニウムブロミド0.1重量部を添加し、120
〜130℃で2時間反応させ、酸価が5以下になること
を確認した。残さ物をフェニルキシリルエタン及びプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル〔重量比2/1〕
で固形分90重量%となるように希釈した。これによ
り、アセトアセテート含有率27重量%、カルボニル基
当量310の黄褐色液状樹脂を製造した。
【0065】ここで得られた黄褐色液状樹脂200重量
部と反応性乳化剤(E−1)50重量部とを40℃以下
で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水306重量部
を徐々に加えて、さらにアデカレジンEM−101−5
0 400重量部を加えて攪拌し、固形分45重量%、
官能基当量554の乳白色のエマルジョン(EM−4)
を得た。
【0066】〔製造例5〕 (エポキシエマルジョンEM−5の製造例)エピコート
#1002 1300重量部を100℃で溶解し、ここ
にジエタノールアミン210重量部を混合して100℃
で2時間反応し、エポキシ当量が無限大になっているこ
とを確認した。そこへアセト酢酸エチル624重量部を
添加後、常圧にて揮発成分を溜去した後、さらに減圧下
にて揮発成分を溜去した。残さ物をフェニルキシリルエ
タン及びプロピレングリコールモノメチルエーテル〔重
量比2/1〕で固形分90重量%となるように希釈し
た。これにより、アセトアセテート含有率16重量%、
カルボニル基当量510の黄褐色液状樹脂を製造した。
【0067】ここで得られた黄褐色液状樹脂200重量
部と反応性乳化剤(E−1)50重量部とを40℃以下
で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水306重量部
を徐々に加えて、さらにアデカレジンEM−101−5
0 400重量部を加えて攪拌し、固形分45重量%、
官能基当量784の乳白色のエマルジョン(EM−5)
を得た。
【0068】〔比較製造例1〕 (エポキシエマルジョンEM−Xの製造例)エピコート
#1002 140重量部、反応性乳化剤(E−1)5
0重量部、フェニルキシリルエタン40重量部及びプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル20重量部とを4
0℃以下で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水26
1重量部を徐々に加えて、固形分45重量%、官能基当
量2035の乳白色のエマルジョン(EM−X)を得
た。
【0069】〔参考製造例2〕 ((1)エポキシ基含有化合物MF1の製造例)温度
計、撹拌機、冷却管を備えたガラス製三口フラスコに、
分子量2000のポリエチレングリコール2000gと
ε−カプロラクトン228gとを加え、80℃、2時間
反応させた後、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯塩
(橋本化成工業(株)製)とアデカレジンEP−410
0(旭電化工業(株)製;ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、エポキシ当量190)3040gとを加え、14
0℃、4時間反応させてエポキシ当量480のエポキシ
基含有化合物(MF−1)を得た。
【0070】〔参考製造例3〕 ((1)エポキシ基含有化合物MF2の製造例)温度
計、撹拌機、冷却管を備えたガラス製三口フラスコに、
分子量1000のポリエチレングリコール2000gと
ε−カプロラクトン228gとを加え、80℃、2時間
反応させた後、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯塩と
アデカレジンEP−4100 3040gとを加え、1
40℃、4時間反応させてエポキシ当量385のエポキ
シ基含有化合物(MF−2)を得た。
【0071】〔参考製造例4〕 ((1)エポキシ基含有化合物MF3の製造例)温度
計、撹拌機、冷却管を備えたガラス製三口フラスコに、
分子量4000のポリエチレングリコール4000gと
ε−カプロラクトン228gとを加え、80℃、2時間
反応させた後、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯塩と
アデカレジンEP−4100 3040gとを加え、1
40℃、4時間反応させてエポキシ当量515のエポキ
シ基含有化合物(MF−3)を得た。
【0072】〔製造例6〜8、10、12及び13〕 ((B)自己乳化型アミン系硬化剤の製造例EM−1〜
3、5、7及び8)下記の表1に示した組成にて配合
し、ホモミキサーを用いて強制乳化した。
【0073】〔製造例9及び11〕 ((B)自己乳化型アミン系硬化剤の製造例EM−4及
び6)それぞれ下記表1の重量比にて、メタキシレンジ
アミン及びYP−90LLを常温で混合し、80℃以下
で37%ホルムアルデヒドを滴下した後、130℃まで
昇温して常圧脱水し、50mmHgで30分減圧脱水を
してメタキシレンジアミンのマンニッヒ変性品を得た。
これと下記表1の他の組成を配合し、ホモミキサーを用
いて強制乳化した。
【0074】
【表1】
【0075】〔実施例1−1〜1−12及び比較例1−
1〜1−4〕上記製造例により得られたエポキシエマル
ジョン(主剤成分)及び硬化剤(硬化剤成分)を下記表
2及び3に示した如き比率で混ぜ合わせて水性樹脂組成
物(塗料)を製造し、以下の試験を行った。試験結果を
下記表2及び3に示す。
【0076】<ポットライフ>塗料を50gスケール、
23℃、相対湿度65%の条件下でゲル状になるまでの
時間(ポットライフ、時間)を測定した。
【0077】<タックフリー>塗料を軟鋼板(#240
研磨)に100ミクロンの厚さで塗布し、25℃、相対
湿度65%での指触乾燥時間(タックフリー、時間)を
測定した。
【0078】<鉛筆硬度>JIS K 5400に従
い、鉛筆硬度を測定した。
【0079】<耐食性>JIS K 5400に従い、
500時間SSTにかけて耐食性試験を行なった。耐食
性の評価は、塗膜表面状態のふくれの観察、クロスカッ
ト部のふくれ及びさびの観察、ナイフカットによる剥離
(平面及び屈曲面〔φ10mm、∠180〕)の観察を
下記評価基準に従って行った。
【0080】<評価基準> ◎:さび、ふくれ、剥離なし。 ○:さび、ふくれ、剥離わずかにみられる。 △:さび、ふくれ、剥離みられる。 ×:さび、ふくれ、剥離多くみられる。
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】実施例と比較例との対比より明らかなよう
に、通常のエポキシ樹脂と汎用の水溶性硬化剤を組み合
わせて使用した場合には、耐食性の劣るものしか得られ
ず(比較例1−4)、また通常のエポキシ樹脂と本発明
で用いる特定の硬化剤を組み合わせても耐食性に劣るも
のしか得られない(比較例1−1)。一方で、本発明で
用いるアセト酢酸エステル化合物を含むエポキシエマル
ジョンに汎用の水溶性硬化剤を組み合わせた場合でも耐
食性に劣るものしか得られない(比較例1−2及び1−
3)。
【0084】これに対し、本発明で用いるアセト酢酸エ
ステル化合物を含むエポキシエマルジョンに本発明で用
いる特定の硬化剤を組み合わせて使用することによっ
て、硬化塗膜の耐食性が著しく優れたものとなる(実施
例1−1〜1−12)。
【0085】
【発明の効果】本発明は、常温での硬化速度が速く、耐
食性等の硬化物物性に優れた、塗料、接着剤等への利用
が可能な水性樹脂組成物を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CH051 EE046 EN096 FD141 FD206 GH01 HA04 4J038 DB471 DB472 DF002 GA02 JA34 JB04 JB05 KA03 KA06 MA08 MA10 MA14 NA11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記式(I)で表される基を有す
    る化合物、及び(B)(1)ポリアルキレンポリエーテ
    ル構造を有するエポキシ基含有化合物と(2)ポリアミ
    ン化合物とを反応させて得られる自己乳化型アミン系硬
    化剤を含有してなる水性樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記(A)成分が下記一般式(II)で表
    される化合物である請求項1記載の水性樹脂組成物。 【化2】
  3. 【請求項3】 上記一般式(II)のX1及びX2が直接結
    合であり、rが0であり、且つ、m及びqを合わせた数
    が2以上である請求項2記載の水性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 上記一般式(II)のX1が上記式(a−
    2)で表される基、且つ、X2が上記式(b−2)で表
    される基である請求項2記載の水性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 上記一般式(II)のX1が上記式(a−
    3)で表される基、且つ、X2が上記式(b−3)で表
    される基である請求項2記載の水性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 上記(1)ポリアルキレンポリエーテル
    構造を有するエポキシ基含有化合物が、平均分子量2
    00〜4500のポリアルキレンポリエーテルポリオー
    ル化合物と、ポリエポキシ化合物と、ラクトン類と
    を反応させて得られるエポキシ基含有化合物である請求
    項1〜5のいずれかに記載の水性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 上記(1)ポリアルキレンポリエーテル
    構造を有するエポキシ基含有化合物が、上記平均分子
    量200〜4500のポリアルキレンポリエーテルポリ
    オール化合物1.0モルに対し、上記ポリエポキシ化
    合物1.2〜10モル、上記ラクトン類0.1〜5モ
    ルとを反応させて得られるエポキシ基含有化合物である
    請求項6記載の水性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 上記(2)ポリアミン化合物が、芳香脂
    肪族ポリアミン化合物、脂環式ポリアミン化合物、ある
    いは芳香脂肪族ポリアミン化合物、フェノール類及びホ
    ルマリンから得られる変性ポリアミン化合物である請求
    項1〜7のいずれかに記載の水性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 上記芳香脂肪族ポリアミン化合物が、メ
    タキシレンジアミンである請求項8記載の水性樹脂組成
    物。
  10. 【請求項10】 上記脂環式ポリアミン化合物が、イソ
    ホロンジアミン又はメチレンビス(p−アミノシクロヘ
    キサン)の中から選ばれる少なくとも一種である請求項
    8記載の水性樹脂組成物。
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