JP2003147180A - 乳酸系ポリマー組成物及びその成形体 - Google Patents

乳酸系ポリマー組成物及びその成形体

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JP2003147180A
JP2003147180A JP2001350019A JP2001350019A JP2003147180A JP 2003147180 A JP2003147180 A JP 2003147180A JP 2001350019 A JP2001350019 A JP 2001350019A JP 2001350019 A JP2001350019 A JP 2001350019A JP 2003147180 A JP2003147180 A JP 2003147180A
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俊之 加茂川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、結晶性(耐熱性)及び分解性を有す
る成形体を製造できる乳酸系ポリマー組成物、並びに該
乳酸系ポリマー組成物を成形してなる成形品を提供す
る。 【解決手段】 ポリアセタール、エステル系可塑剤及び
乳酸系ポリマーを含有する乳酸系ポリマー組成物、並び
に該乳酸系ポリマー組成物を成形してなる成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳酸系ポリマーを
含有する乳酸系ポリマー組成物、該乳酸系ポリマー組成
物を成形してなる乳酸系ポリマー成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】乳酸系ポリマーは、生分解性を有し、燃
焼カロリーがポリエチレンやポリプロピレンなどの約1
/3〜1/2と低く、焼却炉を傷めることがなく、ま
た、焼却時に塩化水素、NOx、SOx、とりわけダイ
オキシン等の有毒ガスを発生しない特徴がある。さら
に、乳酸系ポリマーは、毎年再生可能な植物資源(コー
ンスターチ等)を出発原料に利用できるため、石油のよ
うな化石資源を使用しなくてもよく、汎用プラスチック
の代替可能な材料として期待されている。
【0003】一方、近年、エレクトロニクス、メカトロ
ニクス、オプトエレクトロニクス、レーザー、液晶、光
学、オフィスオートメーション、ファクトリーオートメ
ーション等の分野における技術開発の急速な進展に伴
い、透明なプラスチックフィルムの需要が急増し、その
用途も飛躍的に拡大しつつある。具体的には、例えば、
オーバーへッドプロジェクター用フィルム、製版用フィ
ルム、トレーシングフィルム、食品ラッピングフィル
ム、農業用フィルム、透明導電性フィルム(例えば、コ
ンピューター入力用画面タッチパネル等)、熱線反射フ
ィルム、液晶ディスプレー用フィルム、液晶ディスプレ
ー用偏光フィルム、プリント回路基盤等の用途が挙げら
れる。
【0004】従来、これらの用途には、ガラス、アクリ
ル(例えば、ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボ
ネート等の可撓性(フレキシビリティー)の低い硬質な
フィルムが使用されてきたが、最近は、可撓性、成形容
易性、耐熱性等に優れた透明フィルムへの代替が急速に
進行しつつある。このような代替フィルムの一部とし
て、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを
利用できるが、例えば、分解性が要求される用途には、
PETでは問題となる場合がある。このような背景か
ら、透明フィルムの技術分野においては、今後、透明
性、耐熱性(結晶性)、及び分解性を有する透明フィル
ムの果たす役割は一段と大きくなることが予想される。
【0005】ところで、分解性、熱可塑性ポリマーであ
るポリ乳酸や乳酸と他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸及
び/又は脂肪族多価アルコールと脂肪族多価カルボン酸
のコポリマー等の乳酸系ポリマーの成形体(例えば、フ
ィルム、シート、ボ卜ル、カップ、各種成形品等)は、
通常、成形直後は非晶性であり、光を散乱する原因とな
る光の波長と同程度以上の大きさの結晶が殆ど存在しな
いので透明である。しかしながら、得られた成形体は、
通常、非晶性であるため、耐熱性に劣る。このため、非
晶性ポリ乳酸容器は、透明性に優れているが耐熱性が低
く、熱湯又は電子レンジを使用することができず、用途
が限定されていた。耐熱性を向上させるための方法とし
ては、成形加工時に結晶化温度付近に保持した金型内に
充填するか、又は成形後に非晶性の成形品を熱処理(ア
ニール)する等の熱処理する方法が採用されている。し
かし、熱処理して結晶化度をあげると、通常、光を散乱
する原因となる光の波長と同程度以上の大きさの結晶
(例えば、球晶)が、結晶を可視光の波長以上の大きさ
まで急速に成長するため、成形体は不透明となってしま
う。
【0006】乳酸系ポリマーに関する技術分野において
は、例えば、以下の添加剤を添加する技術が開示されて
いるが、球晶の成長を抑制し、透明性を付与したり、結
晶化速度を促進する目的で、結晶核剤を添加する技術
は、ほとんど知られていない。
【0007】1)特開平5−70696号には、プラス
チック製容器の材料として、ポリ−3−ヒドロキシブチ
レート/ポリ−3−ヒドロキシバリレート共重合体、ポ
リカプロラクトンあるいはポリ乳酸のような生分解性プ
ラスチックに、平均粒径20μm以下の炭酸カルシウ
ム、含水珪酸マグネシウム(タルク)を重量比で10〜
40%混合することが開示されている。しかしながら、
この技術においては、無機充填剤を大量に添加すること
により、分解性を促進することはできるが、ポリマーの
透明性や耐熱性(結晶性)を改善することは困難であ
る。
【0008】2)特表平4−504731号公報(WO
90/01521号公報)には、ラクチド熱可塑性プ
ラスチックに、シリカ、カオリナイトのような無機化合
物の充填剤を添加することにより、硬度、強度、温度抵
抗性の性質を変える技術が開示されている。その実施例
には、L,DL−ラクチド共重合体に、核剤として、乳
酸カルシウム5重量%を加え、170℃の加熱ロールで
5分間ブレンドすることにより、剛性と強度に優れ、結
晶化度が高いシートを製造する技術が開示されている。
しかしながら、このような技術においても、やはり、透
明性が著しく低下することが開示されている。
【0009】3)特表平6−504799号公報(WO
92/04413号公報)には、ラクチド熱可塑性プ
ラスチックに、核剤として、乳酸塩、安息香酸塩を添加
する技術が開示されている。その実施例には、ポリラク
チドコポリマーに、1%の乳酸カルシウムを配合し、2
分間の滞留時間で、約85℃に保持した型で射出成形
し、さらに、型中で約110〜135℃でアニーリング
する技術が開示されている。この場合も、やはり、透明
性が著しく低下することが開示されている。
【0010】これら文献記載の技術では、乳酸系ポリマ
ーの成形体に、透明性と結晶性を同時に付与することは
困難であった。
【0011】
【課題を解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
課題を解決し、透明性及び結晶性(耐熱性)を有する成
形体を製造できる乳酸系ポリマー組成物、及び該乳酸系
ポリマー組成物を成形してなる成形体を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、ポリアセタールとエ
ステル系可塑剤とを乳酸系ポリマーに添加し、成形時
(又は成形後)に、成形体を結晶化させることにより、
ポリアセタールとエステル系可塑剤が相乗的に作用して
透明性及び結晶性(耐熱性)を有する成形体が得られ、
かつ結晶化速度を速めることにより成形サイクルを短縮
させることができることを見い出だした。
【0013】即ち、本発明は、かかる知見に基づいて完
成されたものであり、下記の乳酸系ポリマー組成物及び
その成形体を提供することを目的とする。 項1 ポリアセタール、エステル系可塑剤及び乳酸系ポ
リマーを含有することを特徴とする乳酸系ポリマー組成
物。
【0014】項2 ポリアセタールのメルトマスフロー
レイト(MFR)が、0.1g/10分〜200g/1
0分の範囲である上記項1に記載の乳酸系ポリマー組成
物。
【0015】項3 エステル系可塑剤が、多価アルコー
ル誘導体、ヒドロキシカルボン酸誘導体、脂肪族若しく
は芳香族カルボン酸エステル、ポリエーテルポリオール
誘導体及びリン酸誘導体からなる群から選ばれる少なく
とも1種である上記項1又は2に記載の乳酸系ポリマー
組成物。
【0016】項4 エステル系可塑剤が、グリセリン誘
導体、クエン酸誘導体及びポリアルキレングリコール誘
導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記
項1〜3のいずれかに記載の乳酸系ポリマー組成物。
【0017】項5 グリセリン誘導体が、グリセリント
リ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜1
8)エステルの少なくとも1種である上記項4に記載の
乳酸系ポリマー組成物。
【0018】項6 クエン酸誘導体が、アセチルクエン
酸トリアルキル(アルキル基:炭素数1〜18)エステ
ル及びクエン酸トリアルキル(アルキル基:炭素数1〜
18)エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種
である上記項4に記載の乳酸系ポリマー組成物。
【0019】項7 ポリアルキレングリコール誘導体
が、ジエチレングリコールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族
カルボン酸:炭素数2〜18)エステル、トリエチレン
グリコールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭
素数2〜18)エステル、テトラエチレングリコールジ
脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜1
8)エステル、ポリエチレングリコールジ脂肪族カルボ
ン酸(脂肪酸カルボン酸:炭素数2〜18)エステル、
ジエチレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、ト
リエチレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、テ
トラエチレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、
ポリエチレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、
ジプロピレングリコールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カ
ルボン酸:炭素数2〜18)エステル、トリプロピレン
グリコールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭
素数2〜18)エステル、テトラプロピレングリコール
ジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜1
8)エステル、ポリプロピレングリコールジ脂肪族カル
ボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜18)エステ
ル、ジプロピレングリコールジ芳香族カルボン酸エステ
ル、トリプロピレングリコールジ芳香族カルボン酸エス
テル、テトラプロピレングリコールジ芳香族カルボン酸
エステル及びポリプロピレングリコールジ芳香族カルボ
ン酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種で
ある上記項4に記載の乳酸系ポリマー組成物。
【0020】項8 乳酸系ポリマーが重量平均分子量5
万以上のものである上記項1〜7のいずれかに記載の乳
酸系ポリマー組成物。
【0021】項9 乳酸系ポリマー100重量部に対し
て、ポリアセタールを0.1〜80重量部及びエステル
系可塑剤を1〜300重量部含む上記項1〜8のいずれ
かに記載の乳酸系ポリマー組成物。
【0022】項10 上記項1〜9のいずれかに記載の
乳酸系ポリマー組成物を成形してなる成形体。
【0023】項11 シート又はフィルムの形態にある
上記項10に記載の成形体。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。ポリアセタール 本発明に用いられるポリアセタールとは、一般式(1)
で表されるオキシメチレン基を主たる構成単位とする高
分子化合物で、i)オキシメチレンホモポリマー、及びi
i)オキシメチレン基を主たる繰り返し単位とし、これ以
外の構成単位を含有するコポリマーが例示できる。具体
的には、前者のオキシメチレンホモポリマーとしては、
ホルムアルデヒド又はトリオキサンを単独重合して得ら
れる重合体が挙げられる。また、後者のコポリマーとし
ては、例えば、下記一般式(1)で示されるオキシメチ
レン単位と下記一般式(2)で表されるオキシアルキレ
ン単位がランダムに結合した構造を有する共重合体が挙
げられる。 [式中、nは1以上の整数である。] [式中、R及びRは同一又は異なって、それぞれ水
素原子、ハロゲン、アルキル基、アリル基、アリール置
換アルキル基、アリール基、アルキル置換アリール基、
又はアルコキシ基を示す。mは2〜6の整数である。]
【0025】このオキシアルキレン単位の割合は、オキ
シメチレン単位100モルに対して、好ましくは0.0
5〜50モル、より好ましくは、0.1〜20モルの範
囲である。このオキシアルキレン単位としては、例え
ば、オキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、オキ
シテトラメチレン単位、オキシフェニレン単位などが挙
げられる。これらオキシアルキレン単位の中でもオキシ
メチレン共重合体の物性を向上させる観点から、オキシ
エチレン単位及びオキシテトラメチレン単位が特に好ま
しい。これらのコポリマーはホルムアルデヒド、トリオ
キサンと環状エーテル、環状ホルマールとを共重合させ
ることによって得られる。
【0026】環状エーテル及び環状ホルマールとして
は、具体的には、エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン、エピブロ
モヒドリン、スチレンオキシド、オキセタン、3,3−
ビス(クロルメチル)オキセタン、テトラヒドロフラ
ン、トリオキセパン、1,3−ジオキソラン、プロピレ
ングリコールホルマール、ジエチレングリコールホルマ
ール、トリエチレングリコールホルマール、1,4−ブ
タンジオールホルマール、1,5−ペンタンジオールホ
ルマール、1,6−ヘキサンジオールホルマール等が例
示される。
【0027】本発明に用いられるポリアセタールのう
ち、重合直後にポリアセタール末端にヒドロキシル基を
有している場合は不安定である。ポリアセタールがホモ
ポリマーの場合には、末端のヒドロキシル基をエステル
化、エーテル化、ウレタン化等により安定な基に変換
(封止)することが好ましい。また、ポリアセタールが
コポリマーの場合には、ホモポリマーと同様に処理する
か、又は末端の不安定部分を加水分解によって除去する
ことが好ましい。
【0028】また、本発明に用いられるポリアセタール
の重合度に関しては、特に制限はなく、溶融成形加工性
を有するものであればよい。好ましいポリアセタールと
しては、メルトマスフローレイト(JIS K−721
0)が、0.1g/10分〜200g/10分、好まし
くは0.5g/10分〜100g/10分、より好まし
くは1.0g/10分〜80g/10分の範囲である。
かかる範囲を外れて、メルトマスフローレイトが低くな
ると溶融粘度が高くなり、乳酸系ポリマーとの相溶性が
悪くなる傾向が見られ、また、メルトマスフローレイト
が高くなると、ポリアセタールの核剤性能が低くなる傾
向が見られ好ましくない。
【0029】エステル系可塑剤 本発明で用いられるエステル系可塑剤としては、特に限
定されるものではないが、例えば、多価アルコール誘導
体、ヒドロキシカルボン酸誘導体、脂肪族又は芳香族カ
ルボン酸エステル、ポリエーテルポリオール誘導体、リ
ン酸誘導体などが挙げられ、特に、多価アルコール誘導
体、ヒドロキシカルボン酸誘導体、ポリエーテルポリオ
ール誘導体が好ましい。これらは単独で又は2種以上組
み合わせて使用することもできる。
【0030】多価アルコール誘導体としては、グリセリ
ン誘導体、ヒドロキシカルボン酸誘導体、及びポリエー
テルポリオール誘導体が好ましい、
【0031】グリセリン誘導体としては、グリセリント
リ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数1〜1
8)エステルが好ましく、具体的には、グリセリントリ
酢酸エステル、グリセリントリプロピオン酸エステル、
グリセリントリカプロン酸エステル、グリセリントリカ
プリル酸エステル、グリセリントリ(2−エチルヘキサ
ン酸エステル)、グリセリントリイソノナン酸エステ
ル、グリセリントリイソステアリン酸エステルなどが例
示される。
【0032】ヒドロキシカルボン酸誘導体としてはクエ
ン酸誘導体が好ましく、具体的にはアセチルクエン酸ト
リアルキル(アルキル基:炭素数1〜18)エステル、
及びクエン酸トリアルキル(アルキル基:炭素数1〜1
8)エステルが好ましい。アセチルクエン酸トリアルキ
ル(アルキル基:炭素数1〜18)エステルとしては、
具体的には、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルク
エン酸トリイソプロピル、アセチルクエン酸トリブチ
ル、アセチルクエン酸トリ(2−エチルヘキシル)、ア
セチルクエン酸トリイソノニル、アセチルクエン酸トリ
イソステアリルなどが例示でき、またクエン酸トリアル
キル(アルキル基:炭素数1〜18)エステルとして
は、具体的には、クエン酸トリエチル、クエン酸トリイ
ソプロピル、クエン酸トリブチル、クエン酸トリ(2−
エチルヘキシル)、クエン酸トリイソノニル、クエン酸
トリイソステアリルなどが例示される。
【0033】ポリエーテルポリオール誘導体としてはポ
リアルキレングリコール誘導体が好ましく、具体的に
は、ジエチレングリコールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族
カルボン酸:炭素数2〜18)エステル、トリエチレン
グリコールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭
素数2〜18)エステル、テトラエチレングリコールジ
脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜1
8)エステル、ポリエチレングリコールジ脂肪族カルボ
ン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜18)エステル、
ジエチレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、ト
リエチレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、テ
トラエチレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、
ポリエチレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、
ジプロピレングリコールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カ
ルボン酸:炭素数2〜18)エステル、トリプロピレン
グリコールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭
素数2〜18)エステル、テトラプロピレングリコール
ジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜1
8)エステル、ポリプロピレングリコールジ脂肪族カル
ボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜18)エステ
ル、ジプロピレングリコールジ芳香族カルボン酸エステ
ル、トリプロピレングリコールジ芳香族カルボン酸エス
テル、テトラプロピレングリコールジ芳香族カルボン酸
エステル、ポリプロピレングリコールジ芳香族カルボン
酸エステルなどが例示できる。
【0034】ポリアルキレングリコール誘導体の具体例
として、ジエチレングリコールジ酢酸エステル、ジエチ
レングリコールジプロピオン酸エステル、ジエチレング
リコールジカプロン酸エステル、ジエチレングリコール
ジカプリル酸エステル、ジエチレングリコールジ(2−
エチルヘキサン酸エステル)、ジエチレングリコールジ
イソノナン酸エステル、ジエチレングリコールジイソス
テアリン酸エステル、トリエチレングリコールジ酢酸エ
ステル、トリエチレングリコールジプロピオン酸エステ
ル、トリエチレングリコールジカプロン酸エステル、ト
リエチレングリコールジカプリル酸エステル、トリエチ
レングリコールジ(2−エチルヘキサン酸エステル)、
トリエチレングリコールジイソノナン酸エステル、トリ
エチレングリコールジイソステアリン酸エステル、テト
ラエチレングリコールジ酢酸エステル、テトラエチレン
グリコールジプロピオン酸エステル、テトラエチレング
リコールジカプロン酸エステル、テトラエチレングリコ
ールジカプリル酸エステル、テトラエチレングリコール
ジ(2−エチルヘキサン酸エステル)、テトラエチレン
グリコールジイソノナン酸エステル、テトラエチレング
リコールジイソステアリン酸エステル、ポリエチレング
リコールジ酢酸エステル、ポリエチレングリコールジプ
ロピオン酸エステル、ポリエチレングリコールジカプロ
ン酸エステル、ポリエチレングリコールジカプリル酸エ
ステル、ポリエチレングリコールジ(2−エチルヘキサ
ン酸エステル)、ポリエチレングリコールジイソノナン
酸エステル、ポリエチレングリコールジイソステアリン
酸エステル、ジエチレングリコールジ安息香酸エステ
ル、ジエチレングリコールジトルイル酸エステル、ジエ
チレングリコールジ(エチル安息香酸エステル)、ジエ
チレングリコールジ(イソプロピル安息香酸エステ
ル)、ジエチレングリコールジ(t−ブチル安息香酸エ
ステル)、ジエチレングリコールジ(クロロ安息香酸エ
ステル)、ジエチレングリコールジ(ヒドロキシ安息香
酸エステル)、ジエチレングリコールジ(フェニル安息
香酸エステル)、トリエチレングリコールジ安息香酸エ
ステル、トリエチレングリコールジトルイル酸エステ
ル、トリエチレングリコールジ(エチル安息香酸エステ
ル)、トリエチレングリコールジ(イソプロピル安息香
酸エステル)、トリエチレングリコールジ(t−ブチル
安息香酸エステル)、トリエチレングリコールジ(クロ
ロ安息香酸エステル)、トリエチレングリコールジ(ヒ
ドロキシ安息香酸エステル)、トリエチレングリコール
ジ(フェニル安息香酸エステル)、ポリエチレングリコ
ールジ安息香酸エステル、テトラエチレングリコールジ
トルイル酸エステル、テトラエチレングリコールジ(エ
チル安息香酸エステル)、テトラエチレングリコールジ
(イソプロピル安息香酸エステル)、テトラエチレング
リコールジ(t−ブチル安息香酸エステル)、テトラエ
チレングリコールジ(クロロ安息香酸エステル)、テト
ラエチレングリコールジ(ヒドロキシ安息香酸エステ
ル)、テトラエチレングリコールジ(フェニル安息香酸
エステル)、トリエチレングリコールジ安息香酸エステ
ル、ポリエチレングリコールジトルイル酸エステル、ポ
リエチレングリコールジ(エチル安息香酸エステル)、
ポリエチレングリコールジ(イソプロピル安息香酸エス
テル)、ポリエチレングリコールジ(t−ブチル安息香
酸エステル)、ポリエチレングリコールジ(クロロ安息
香酸エステル)、ポリエチレングリコールジ(ヒドロキ
シ安息香酸エステル)、ポリエチレングリコールジ(フ
ェニル安息香酸エステル)、ジプロピレングリコールジ
酢酸エステル、ジプロピレングリコールジプロピオン酸
エステル、ジプロピレングリコールジカプロン酸エステ
ル、ジプロピレングリコールジカプリル酸エステル、ジ
プロピレングリコールジ(2−エチルヘキサン酸エステ
ル)、ジプロピレングリコールジイソノナン酸エステ
ル、ジプロピレングリコールジイソステアリン酸エステ
ル、トリプロピレングリコールジ酢酸エステル、トリプ
ロピレングリコールジプロピオン酸エステル、トリプロ
ピレングリコールジカプロン酸エステル、トリプロピレ
ングリコールジカプリル酸エステル、トリプロピレング
リコールジ(2−エチルヘキサン酸エステル)、トリプ
ロピレングリコールジイソノナン酸エステル、トリプロ
ピレングリコールジイソステアリン酸エステル、テトラ
プロピレングリコールジ酢酸エステル、テトラプロピレ
ングリコールジプロピオン酸エステル、テトラプロピレ
ングリコールジカプロン酸エステル、テトラプロピレン
グリコールジカプリル酸エステル、テトラプロピレング
リコールジ(2−エチルヘキサン酸エステル)、テトラ
プロピレングリコールジイソノナン酸エステル、テトラ
プロピレングリコールジイソステアリン酸エステル、ポ
リプロピレングリコールジ酢酸エステル、ポリプロピレ
ングリコールジプロピオン酸エステル、ポリプロピレン
グリコールジカプロン酸エステル、ポリプロピレングリ
コールジカプリル酸エステル、ポリプロピレングリコー
ルジ(2−エチルヘキサン酸エステル)、ポリプロピレ
ングリコールジイソノナン酸エステル、ポリプロピレン
グリコールジイソステアリン酸エステル、ジプロピレン
グリコールジ安息香酸エステル、ジプロピレングリコー
ルジトルイル酸エステル、ジプロピレングリコールジ
(エチル安息香酸エステル)、ジプロピレングリコール
ジ(イソプロピル安息香酸エステル)、ジプロピレング
リコールジ(t−ブチル安息香酸エステル)、ジプロピ
レングリコールジ(クロロ安息香酸エステル)、ジプロ
ピレングリコールジ(ヒドロキシ安息香酸エステル)、
ジプロピレングリコールジ(フェニル安息香酸エステ
ル)、トリプロピレングリコールジ安息香酸エステル、
トリプロピレングリコールジトルイル酸エステル、トリ
プロピレングリコールジ(エチル安息香酸エステル)、
トリプロピレングリコールジ(イソプロピル安息香酸エ
ステル)、トリプロピレングリコールジ(t−ブチル安
息香酸エステル)、トリプロピレングリコールジ(クロ
ロ安息香酸エステル)、トリプロピレングリコールジ
(ヒドロキシ安息香酸エステル)、トリプロピレングリ
コールジ(フェニル安息香酸エステル)、テトラプロピ
レングリコールジ安息香酸エステル、テトラプロピレン
グリコールジトルイル酸エステル、テトラプロピレング
リコールジ(エチル安息香酸エステル)、テトラプロピ
レングリコールジ(イソプロピル安息香酸エステル)、
テトラプロピレングリコールジ(t−ブチル安息香酸エ
ステル)、テトラプロピレングリコールジ(クロロ安息
香酸エステル)、テトラプロピレングリコールジ(ヒド
ロキシ安息香酸エステル)、テトラプロピレングリコー
ルジ(フェニル安息香酸エステル)、ポリプロピレング
リコールジ安息香酸エステル、ポリプロピレングリコー
ルジトルイル酸エステル、ポリプロピレングリコールジ
(エチル安息香酸エステル)、ポリプロピレングリコー
ルジ(イソプロピル安息香酸エステル)、ポリプロピレ
ングリコールジ(t−ブチル安息香酸エステル)、ポリ
プロピレングリコールジ(クロロ安息香酸エステル)、
ポリプロピレングリコールジ(ヒドロキシ安息香酸エス
テル)、ポリプロピレングリコールジ(フェニル安息香
酸エステル)などが挙げられる。
【0035】カルボン酸誘導体としては、例えば、オレ
イン酸ブチル、イソステアリン酸ブチルなどのモノカル
ボン酸エステルや、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、
フタル酸ジイソノニルなどのフタル酸エステル、アジピ
ン酸ジイソブチル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル
などのアジピン酸エステル、アジピン酸の代わりにセバ
シン酸やアゼライン酸を用いたエステルなどが挙げられ
る。
【0036】リン酸誘導体としては、例えば、リン酸ト
リブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸ト
リフェニル、リン酸トリクレジルなどが挙げられる。
【0037】乳酸系ポリマー 本発明に係る主成分である乳酸系ポリマーとしては、
(a)乳酸ホモポリマー、(b)乳酸コポリマー、及び(c)乳
酸ホモポリマー及び乳酸コポリマーからなる群から選ば
れた少なくとも1種と他のポリマーとのブレンドポリマ
ー等を例示できる。かかる乳酸系ポリマーの原料である
乳酸成分としては、特に限定されるものではないが、L
−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸又はこれらの混合物又
は、乳酸環状2量体であるL−ラクチド、D−ラクチ
ド、meso−ラクチド、又はこれらの混合物を使用す
ることができる。
【0038】乳酸としては、L体とD体の比(L/D)
は特に限定されるものではないが、高い融点を得るため
には、光学純度が高いことが好ましい。具体的には、乳
酸として、総乳酸中、L体を80モル%以上、更にL体
を95モル%以上含むことが好ましい。また、ラクチド
についても、総ラクチド中、L体を80モル%以上、更
にL体を95モル%以上含むことが好ましい。かかる乳
酸系ポリマーのうち、乳酸ホモポリマー及び乳酸コポリ
マーの重量平均分子量は、特に限定されず広い範囲から
適宜選択できるが、好ましくは5万以上、更に好ましく
は5万〜50万、更に好ましくは10万〜50万であ
る。
【0039】〈乳酸ホモポリマー〉本発明で使用する乳
酸ホモポリマーとしては、L−乳酸、D−乳酸、DL−
乳酸又はこれらの混合物を直接脱水縮合するか、又は、
L−ラクチド、D−ラクチド、meso−ラクチド、又
はこれらの混合物等の乳酸環状2量体ラクチドを開環重
合することにより得られるポリマーを例示できる。
【0040】〈乳酸コポリマー〉乳酸コポリマーは、前
記の乳酸モノマー、ラクチド又は乳酸ホモポリマーと他
の共重合可能な成分とのランダム又はブロック共重合体
である。この場合、乳酸コポリマーの製造に使用する乳
酸ホモポリマーとしては、広い範囲のものが使用できる
が、重量平均分子量1000〜200000程度、好ま
しくは5000〜100000程度のものを使用するの
が望ましい。上記共重合可能な他の成分としては、例え
ば、分子内に2個以上のエステル結合形成性の官能基を
持つ化合物、例えば、a)ジカルボン酸、b)多価アル
コール、c)乳酸以外のヒドロキシカルボン酸、d)ラ
クトン等、及びe)これらの種々の構成成分より成る各
種ポリエステル、各種ポリエーテル、各種ポリカーボネ
ート等が挙げられる。
【0041】a)上記ジカルボン酸としては、具体的に
は、炭素数4〜50、特に炭素数4〜20の直鎖又は分
岐の飽和又は不飽和脂肪族ジカルボン酸、炭素数8〜2
0の芳香族ジカルボン酸、及びポリエーテルジカルボン
酸が例示される。脂肪族ジカルボン酸としては、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸など
が好ましく、及び芳香族ジカルボンとしては、フタル
酸、テレフタル酸、イソフタル酸などが好ましい。
【0042】ポリエーテルジカルボン酸としては、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
ブチレングリコール、ポリエチレンポリプロピレングリ
コールなどのポリアルキレンエーテルの両末端にカルボ
キシメチル基を有するジカルボン酸が好ましく、これら
のうちでも、特に数平均分子量が2000以下、好まし
くは1000以下、さらに好ましくは178〜1000
のポリエーテルジカルボン酸が好ましい。
【0043】b)上記多価アルコールとしては、脂肪族
ポリオール類、芳香族多価アルコール類、及びポリアル
キレンエーテル類が例示される。
【0044】脂肪族ポリオール類としては、ブタンジオ
ール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジ
オール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセ
リン、ソルビタン、トリメチロールプロパン、ネオペン
チルグリコールなどの水酸基2〜4個有する炭素数2〜
50、特に2〜20の脂肪族ポリオール類が例示され
る。
【0045】芳香族多価アルコール類としては、ビス−
(オルソ、メタ又はパラ)ヒドロキシメチルベンゼン、
ヒドロキノンなどの炭素数6〜20の芳香族ジオール
類、ビスフェノールAやビスフェノールFなどのビスフ
ェノール類に炭素数2〜4のアルキレンオキシド、特に
エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキ
シドを付加反応させた数平均分子量2000以下、特に
数平均分子量1000未満の芳香族ジオール類が例示さ
れる。
【0046】ポリアルキレンエーテル類としては、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等の数平均分子量が
2000以下、特に1000以下のエーテルグリコール
類が挙げられる。
【0047】c)乳酸以外のヒドロキシカルボン酸とし
ては、グリコール酸、ヒドロキシブチルカルボン酸、6
−ヒドロキシカプロン酸等の炭素数3〜10のヒドロキ
シカルボン酸(但し乳酸を除く)が例示される。
【0048】d)ラクトンとしては、グリコリド、ε−
カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、β−
プロピオラクトン、δ−ブチロラクトン、β−またはγ
−ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクト
ン等が例示される。
【0049】e)各種ポリエステル、各種ポリエーテ
ル、各種ポリカーボネートとしては、乳酸コポリマー製
造に従来から使用されているものであれば、特に制限さ
れることなく使用でき、これらの重量平均分子量として
は、1000〜150000、好ましくは5000〜1
00000の範囲のものが推奨される。
【0050】上記各種ポリエステル、各種ポリエーテ
ル、各種ポリカーボネートのうちでも、特に、ポリエス
テルをコモノマーとするのが好ましい。かかるコモノマ
ーとしてのポリエステルとしては、例えば、脂肪族ジカ
ルボン酸と脂肪族ジオールからなる脂肪族ポリエステル
が好ましい。
【0051】上記脂肪族ポリエステルの一方の構成成分
である脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸などの炭素数4
〜20の直鎖脂肪族ジカルボン酸が好ましいが、側鎖や
二重結合を有しているものも使用することができる。
【0052】上記脂肪族ポリエステルの一方の構成成分
である脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、
プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオー
ル、オクタンジオールなどの炭素数2〜20の脂肪族ジ
オール及びポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリブチレングリコールなどのポリアルキレ
ンエーテル(単独重合体又は共重合体)及びポリアルキ
レンカーボネートが例示される。ポリアルキレンエーテ
ル及びポリアルキレンカーボネートとしては、数平均分
子量が2000以下、特に1000以下のものが好まし
い。 かかる脂肪族ジカルボン酸や脂肪族ジオールの他
に、副次的な成分として、乳酸、グリコール酸、ヒドロ
キシブチルカルボン酸などのヒドロキシカルボン酸、ブ
チロラクトン、ε−カプロラクトンなどのラクトン、芳
香族ジカルボン酸などのエステル結合形成性の官能基を
有する化合物であれば、本発明の効果が損なわれない範
囲で、上記脂肪族ポリエステルの構成成分として用いる
こともできる。以上のような乳酸コポリマーのうちで
も、特に乳酸と前記ヒドロキシカルボン酸(乳酸を除
く)との共重合体、乳酸/ジオール/ジカルボン酸共重
合体(特に、乳酸と前記脂肪族ジオールと前記脂肪族ジ
カルボン酸との共重合体)、乳酸と前記ラクトンとの共
重合体等が好ましい。
【0053】本発明で使用する乳酸コポリマーにおい
て、上記共重合成分a)〜e)は、乳酸を主成分とする
乳酸系ポリマーの全重量の50重量%未満が好ましい。
共重合体成分が多いと、乳酸系ポリマーの結晶性や耐熱
性が低下する傾向が見られることから、共重合成分の比
率は目的や用途によって適宜選択されるが、乳酸系ポリ
マーの全重量に対して、好ましくは1〜30重量%、さ
らに好ましくは5〜20重量%であることが推奨され
る。
【0054】〈ブレンドポリマー〉ブレンドポリマー
は、上記乳酸ホモポリマー及び乳酸コポリマーからなる
群から選ばれた少なくとも1種を主成分とし、更に、他
のポリマーとして、ポリエステル、例えば、脂肪族ポリ
エステル、芳香族ポリエステル又はそれらの混合物を含
む配合物である。該他のポリマーとしては、特に、生分
解性の点から脂肪族ポリエステルが好ましい。
【0055】他のポリマーの配合比率は、目的と用途に
より適宜選択されるが、上記乳酸ホモポリマー及び乳酸
コポリマーからなる群から選ばれた少なくとも1種95
〜50重量%に対し、ポリエステル5〜50重量%の範
囲が好ましい。ポリエステルの量が、5重量%未満だと
柔軟性や耐衝撃性が得られにくい傾向にあり、50重量
%を越えると、機械物性が不充分となる傾向が見られ、
また透明性が得られにくくなる傾向にある。上記乳酸ホ
モポリマー及び乳酸コポリマーからなる群から選ばれた
少なくとも1種94〜60重量%に対し、ポリエステル
6〜40重量%の範囲がより好ましい。
【0056】かかるブレンドポリマーにおけるポリエス
テルの分子量は、あまり低分子量であると機械物性が不
充分となり好ましくない。ポリエステルとしては、重量
平均分子量が、好ましくは1万以上、更に好ましくは3
万以上、更に好ましくは5万以上、通常50000〜3
00000のものが最も広く用いられる。
【0057】脂肪族ポリエステルの構成成分である脂肪
族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸、デカンジカルボン酸などの炭素数4〜20の直
鎖脂肪族ジカルボン酸が好ましいが、側鎖や二重結合を
有しているものも用いることができる。
【0058】もう一方の構成成分である脂肪族ジオール
としては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブ
タンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオールな
どの炭素数2〜20の脂肪族ジオール及びポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレン
グリコールなどのポリアルキレンエーテル(単独重合体
又は共重合体)及びポリアルキレンカーボネートが例示
される。ポリアルキレンエーテル及びポリアルキレンカ
ーボネートとしては、数平均分子量が2000以下、特
に1000以下のものが好ましい。
【0059】かかる脂肪族ジカルボン酸や脂肪族ジオー
ルの他に、副次的な成分としては、乳酸、グリコール
酸、ヒドロキシブチルカルボン酸などのヒドロキシカル
ボン酸、ブチロラクトン、ε−カプロラクトンなどのラ
クトン、芳香族ジカルボン酸などのエステル結合形成性
の官能基を有するものであれば、本発明の効果が損なわ
れない範囲で、上記脂肪族ポリエステルの構成成分とし
て用いることもできる。
【0060】〈乳酸系ポリマーの製造方法〉本発明の主
成分である乳酸系ポリマーは、いずれも、従来公知の方
法で製造することができる。具体的には、乳酸ホモポリ
マーは、乳酸モノマーからの直接脱水縮合、または乳酸
環状2量体ラクチドの開環重合によって製造することが
できる(例えば、特開平7−33861号公報、特開昭
59−96123号公報)。
【0061】ラクチドの合成、精製及び重合操作は、例
えば、米国特許第4057537号明細書、公開欧州特
許出願第261572号明細書、Polymer Bu
lletin、14、491−495(1985)及び
Makromol Chem,187、1611−16
28(1986)等の文献に記載されている。
【0062】乳酸系ポリマーとして、乳酸と前記c)の
ヒドロキシカルボン酸との共重合体又は乳酸と前記d)
のラクトンとの共重合体を用いる場合の該共重合体の製
造方法としては、乳酸と前記c)のヒドロキシカルボン
酸を直接脱水重縮合するか、乳酸環状2量体(ラクチ
ド)と前記d)のラクトンとを、触媒としてジカプロン
酸スズ等の脂肪族金属塩を適宜用いて開環重合する方法
が挙げられる(例えば、特開平6−306264号公
報、米国特許第4057537号明細書)。
【0063】乳酸系ポリマーとして乳酸/ジオール/ジ
カルボン酸共重合体を用いる場合の該共重合体の製造方
法としては、開環重合触媒の存在下で乳酸環状2量体と
種々の構成割合からなる脂肪族ジカルボン酸成分及びジ
オール成分からなるポリエステルポリマーと反応させる
方法(例えば、特開平7−173266号公報)、(i)
乳酸ホモポリマーと、(ii)脂肪族ジオール及び脂肪族ジ
カルボン酸成分からなるポリエステルとを、有機溶媒存
在下に反応させる方法(例えば、EP0712880A
2公報)等が挙げられる。
【0064】また、本発明で使用するブレンドポリマー
は、上記乳酸ホモポリマー及び乳酸コポリマーからなる
群から選ばれる少なくとも1種と前記他のポリマーと
を、常法に従って、ブレンドすることにより得られる。
ブレンド法としては、特に限定されないが、例えば、溶
融状態や溶液状態で機械的撹拌等で混合してもよく、粉
末状や粒子状で混合して、溶融又は溶解する従来公知の
方法が採用できる。具体的には、押出機、リアクター、
ロール等を使用して上記ブレンドポリマーを用いること
ができる。
【0065】乳酸系ポリマー組成物 本発明の乳酸系ポリマー組成物は、乳酸系ポリマー、上
記ポリアセタール、上記エステル系可塑剤、及び必要に
応じてその他の添加剤を含有するものである。
【0066】該ポリアセタールの添加量は、乳酸系ポリ
マー100重量部に対して、0.1〜80重量部であ
り、好ましくは、1〜50重量部、さらに好ましくは3
〜30重量部である。0.1重量部未満では、透明核剤
としての効果が不十分となる傾向があり、逆に80重量
部を越えると、該ポリアセタール自身が結晶性ポリマー
であるため成形物の透明性が悪化する傾向が見られる。
【0067】該エステル系可塑剤の添加量は、乳酸系ポ
リマー100重量部に対して、1〜300重量部であ
り、好ましくは、1〜100重量部、さらに好ましくは
1〜50重量部である。1重量部未満では結晶促進剤と
しての効果が不十分となる傾向があり、逆に300重量
部を越えると、得られる成形体の表面に該可塑剤がブリ
ードアウトし、経時劣化を起こす傾向がある。また、乳
酸系ポリマーに配合される該エステル系可塑剤は、通常
単独で使用されるが、必要に応じて2種以上併用して使
用してもよい。
【0068】乳酸系ポリマーにポリアセタール及びエス
テル系可塑剤を配合する方法は、特に制限されるもので
はなく、従来この分野で公知の混練装置が採用できる。
例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、押出
機、リアクター、ニーダー、ロール及びこれらの組合せ
などを用い、各原料を固体状で混合させたり、又、さら
にポリマーを溶融させながら混合混練させる方法が挙げ
られる。この混合混練は通常120〜250℃、好まし
くは150〜200℃の温度で行われる。得られる本発
明の乳酸系ポリマー組成物は、通常、ペレットの形態に
製造される。
【0069】更に、本発明の乳酸系ポリマー組成物に
は、結晶化速度、耐熱性、機械物性、耐ブロッキング性
等の諸物性を改善するためにタルク、カオリナイト、S
iO、クレー等無機添加剤を、得られる成形体の透明
性を損なわない範囲で必要に応じて配合することができ
る。例えば、i)耐ブロッキング性の物性改良を目的とし
た場合、例えば、粒径が1〜50nmのSiO等が透
明性を損なうことがないため好適である。ii)成形加工
時の結晶化速度をさらに向上させることを目的とした場
合、SiO成分を10重量%以上含む結晶性の無機物
を用いることができ、具体的には、タルクTM−30
(富士タルク社製)、カオリンJP−100(土屋カオ
リン社製)、NNカオリンクレー(土屋カオリン社
製)、カオリナイトASP−170(富士タルク社
製)、カオリンUW(エンゲルハード社製)、タルクR
F(富士タルク社製)等が挙げられる。
【0070】かかる無機添加剤の添加量は、成形体の透
明性を損なわない範囲であれば特に制限はないが、乳酸
系ポリマー100重量部に対して、30重量%以下、好
ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以
下、さらに好ましくは5重量%以下、最も好ましくは1
重量%以下が好適である。また、更に他の添加剤とし
て、成形体の透明性を損なわない範囲で、顔料、安定
剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、
離型剤、滑剤、染料、抗菌剤、各種エラストマー、各種
フィラーなどを目的や用途に応じて適宜使用することが
できる。
【0071】本発明の成形体 かくして得られる本発明の乳酸系ポリマー組成物を成形
することにより得られる成形体は、生分解性も良好で、
透明性及び結晶性(耐熱性)に優れている。
【0072】成形方法としては、一般のプラスチックと
同様の押出成形、射出成形、真空成形、圧空成形などの
各種成形方法が採用でき、特に限定されるものではな
い。
【0073】〈結晶化〉乳酸系ポリマー組成物を成形
時、又は成形後において成形体を結晶化させる方法とし
て、例えば、1)成形時に該組成物の溶融物を金型内に
充填し、金型内でそのまま結晶化させる方法、2)該組
成物の溶融物をTダイ押出成形機から押出し、チルロー
ルにて結晶化させる方法(以下1)と2)を「一段階結
晶化法」と略記する。)及び3)該組成物の非晶性又は
一部結晶化した成形体を熱処理する方法(以下「二段階
結晶化法」と略記する。)が挙げられる。この一段階結
晶化法及び二段階結晶化法では、成形体を結晶化する際
の最適の温度条件は異なる。
【0074】一段階結晶化法における結晶化の温度条件
は、該組成物の示差走査熱量分析(以下「DSC分析」
と略記する。)における乳酸系ポリマーの結晶化開始温
度(以下「Tc」と略記する。)から、ガラス転移温度
(以下「Tg」と略記する。)までの温度範囲が好まし
い。Tcより高い温度では、結晶化速度が著しく小さく
なり、生産性、操作性が悪くなったり、さらには結晶化
しなくなり、目的とする成形体が得られない場合があ
り、逆にTg温度より低い温度では結晶化速度が著しく
小さく、目的とする成形体が得られない場合がある。こ
の方法では、結晶化の保持時間は、該乳酸系ポリマー組
成物によっても異なるが、成形体が十分に結晶化するに
たる時間以上であれば、特に制限はない。
【0075】また、二段階結晶化法の場合、設定温度条
件は、該組成物における乳酸系ポリマーの融点(以下
「Tm」と略記する。)からTgまでの温度範囲、より
好ましくは、(Tg+5℃)から(Tm−20℃)、さ
らに好ましくは(Tg+10℃)から(Tm−40℃)
までの温度範囲がよい。設定温度がTmより高い場合
は、短時間で結晶化させても透明性を損ねたり、形状が
歪んだりする場合があり、さらに長時間加熱すると融解
する場合がある。逆にTgより低い温度では、結晶化速
度が著しく小さく、目的とする結晶性の成形体が得られ
ない場合がある。この方法では成形体を熱処理する時間
は、組成物により異なるが、成形体が十分に結晶化する
に足る時間以上であれば、特に制限されない。
【0076】但し、二段階結晶化法は、一段階結晶化法
に比べて成形サイクルスピードが遅いため、工業的には
必ずしも十分な方法とは言えない。本発明の乳酸系ポリ
マー組成物は、上記、一段階結晶化法、二段階結晶化法
の何れの結晶化方法でも、透明性と結晶性の高い成形体
を得ることができる。
【0077】本発明における推定される結晶化機構は、
溶融状態の乳酸系ポリマー組成物が冷却されていくと、
乳酸系ポリマー組成物の中で結晶化開始温度の高いポリ
アセタールが結晶化し、次いで、ポリアセタールの結晶
を核として乳酸系ポリマーが結晶化するため、小さな結
晶となり、透明性で結晶性の高い成形体が得られ、ポリ
アセタールが透明核剤として作用しているものと推定さ
れる。また、エステル系可塑剤は、結晶化速度を上げる
機能を有し、特に乳酸系ポリマーの結晶化速度を上げ、
成形体の成形サイクルを短縮できたものと推定される。
【0078】なお、本明細書において、Tg、Tmと
は、DSC分析にて、乳酸系ポリマー組成物を10℃/
分の条件下で昇温した時の乳酸系ポリマーがゴム状に変
わる点をガラス転移温度(Tg)、乳酸系ポリマーの融
解ピークの頂点温度(融点:Tm)を示し、また、Tc
とは、DSC分析にて該組成物の溶融物を10℃/分の
条件下で冷却した時の乳酸系ポリマーの結晶化開始温度
(Tc)を示す。
【0079】〈成形体の製造方法〉以下に、本発明に係
る、成形体に透明性と結晶性を同時に付与することがで
きる成形体の製造方法を説明する。
【0080】例えば、a)射出成形の場合、ポリアセタ
ール、エステル系可塑剤及び乳酸系ポリマーを添加した
乳酸系ポリマー組成物(ペレット)の溶融物を、Tcか
らTgの温度範囲内に保持された金型内に充填し保持す
ることにより、本発明で目的とする透明性及び結晶性を
有する成形体を一段階製造方法により得ることができ
る。また、例えば、上記ペレットを用いてTg未満の温
度に保持された金型に充填して、得られた非晶性又は一
部結晶化した成形体を、TgからTmの温度範囲内の雰
囲気下に保持したり、又は適当な熱媒体と接触させるこ
とにより、本発明で目的とする透明性及び結晶性を有す
る成形体を二段階製造法により得ることができる。
【0081】b)押出成形の場合、例えば、上記ペレッ
トの溶融物を、一般的なTダイ押出成形機でTcからT
gの温度範囲内に保持されたチルロールに押出し、チル
ロール上で結晶化させることにより、本発明で目的とす
る透明性及び結晶性を有するシートやフィルムを一段階
製造法で得ることができる。また、例えば、上記ペレッ
トを、一般的なTダイ押出成形機でTg未満の温度に保
持されたチルロールに押出して得られた非晶性又は一部
結晶化したフィルムやシートを、TgからTmの範囲内
に保持されたオーブン(加熱炉)中や温水中に連続的に
通過させ熱処理したり、あるいはバッチ的に熱処理した
りすることにより、本発明で目的とする透明性及び結晶
性を有するシートやフィルムを二段階製造方法で得るこ
とができる。
【0082】本発明の乳酸系ポリマー成形体は、優れた
透明性を有しており、透明性の指標として、特に厚みが
0.5mmの該成形体のへイズが30%以下であること
が好ましい。また、乳酸系ポリマー成形体は、高い結晶
性を有しており、結晶性の指標として、特にX線回折装
置により測定された結晶化度が30%以上であることが
好ましい。上記製造方法により、結晶化度が30%以上
であり、厚みが0.5mmにおいてヘイズが30%以下
の成形体が容易に得られる。更に上記成形条件の中で結
晶化の適切な温度条件を選べば、厚みが0.5mmにお
いてヘイズが15%以下の結晶性(耐熱性)及び透明性
を有する乳酸系ポリマー成形体を得ることもできる。
【0083】本発明の透明性、結晶性(耐熱性)及び分
解性を有する乳酸系ポリマー成形体の用途としては、フ
ィルム、シート、テープ、ラベル、ラミネート、繊維、
編物、織物、不織布、紙、フェルト、板、棒、袋、チュ
ーブ、多孔質成形品、各種容器、各種部品、及びその他
の成形品を容易に得ることができる。具体的には、本発
明の成形体は、農業用袋、マルチフィルム、トンネルフ
ィルム、植生シート、植生ネット、種紐、養生シート、
苗木用ポット、釣糸、漁網などの農水産業・園芸用資
材、食器用容器(例えば、インスタント食品、弁当箱、
ファーストフード)、食品包装用フィルム、トレー、ス
トレッチフィルム、シュリンクフィルム、飲料用ボトル
などの食品包装用材料、断熱材、型枠、土留め、保水シ
ート、土嚢などの土木・建築資材、紙おむつ、生理用品
包装などの衛生用材料、食品袋、レジ袋、ゴミ袋、一般
規格袋、シート、テープ、ラベル、シャンプーボトル、
リンスボトル、化粧品容器などの日用雑貨品、梱包材、
緩衝材、結束テープ、紐などの産業用資材である。
【0084】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明を説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。尚、ポリアセタールのメルトマスフローレイト、及
び本発明の乳酸系ポリマー組成物から得れれる成形体の
物性評価は、以下の通りである。 1)ポリアセタールのメルトマスフローレイト JIS K−7210に準拠し、試験温度190℃、公
称荷重2.16kgの条件で測定した。 2)透明性(ヘイズ) JIS K−6714に準拠し、東洋精機製作所製、H
aze Meterを使用して測定した。 3)結晶化度 X線回折装置(理学電機社製、RINT−2100型)
にて成形後の試験片を測定し、得られたチャートの結晶
ピーク面積の総面積に対する比率を求めた。 4)引張試験 JIS K−6723に準拠し、降伏強度及び伸びを測
定した。 5)耐熱性試験 試験片を80℃のギヤオーブンに入れ、24時間後の試
験片の変形状態を目視により判断し、次の3段階で評価
した。 ○:変形が認められない △:少し変形が認められる ×:明らかに変形が認められる 6)結晶化開始温度(Tc) 示差走査熱量分析装置(島津製作所製、DSC−50)
を使用して乳酸系ポリマー組成物を一旦溶融した後、1
0℃/分の条件下で降温した時、乳酸系ポリマーの結晶
化ピークが認められた温度を結晶化開始温度(Tc)と
した。 7)ガラス転移温度(Tg)、融点(Tm) 示差走査熱量分析装置(島津製作所製、DSC−50)
を使用して乳酸系ポリマー組成物を10℃/分の条件下
で昇温した時、乳酸系ポリマーがゴム状に変化する点を
ガラス転移点(Tg)、乳酸系ポリマーの融解ピークの
頂点を融点(Tm)とした。
【0085】以下の実施例中のポリアセタールは、ポリ
プラスチック社製のMFR(g/10分)が、a)2.
5、b)9.0、及びc)45.0のものを使用した。
また、例中の部は、全て重量基準である。
【0086】実施例1〜18 ポリ乳酸(重量平均分子量14万、L−乳酸/D−乳酸
=95/5、島津製作所製、商品名「ラクティ#900
0」)100重量部に対し、表1に記載のポリアセター
ル及びエステル系可塑剤を所定量混合し、直径20mm
の押出機(長さ/直径の比=19、東洋精機製作所製、
商品名「ラボプラストミル」)を用いて200℃で混練
りし、窒素パージにより押し出された樹脂組成物を水に
より冷却後、ペレタイザーにてペレット化した。得られ
たペレットは成形前に、予め、50℃で真空乾燥を24
時間行った後に使用した。
【0087】次に、上記乾燥ペレットを、200℃/2
minで溶融させ、さらに200℃/100kgf/c
/5minでプレスし、引き続き表1記載の条件下
で熱処理し、厚さ0.5mmのシートを一段階結晶化法
により得た。
【0088】得られたシートから、試験片(厚さ=0.
5mm)を切り出し、その試験片の透明性(ヘイズ)、
結晶化度、引張試験、及び耐熱性試験を測定した。その
結果を表1に示す。
【0089】比較例1〜5 ポリアセタールを添加しないことを除いて、実施例1と
同様にペレット化した。得られたペレットを乾燥し、実
施例と同様の方法により成形し、表2に示す条件下で熱
処理し、厚さ0.5mmのシートを得た。得られたシー
トの物性測定結果を表2に示す。
【0090】比較例6〜7 エステル系可塑剤を添加しないことを除いて、実施例1
と同様にペレット化した。得られたペレットを乾燥し、
実施例1と同様に方法により成形し、表2に示す条件で
熱処理し、厚さ0.5mmのシートを得た。得られたシ
ートの物性測定結果を表2に示す。
【0091】比較例8〜9 ポリアセタール及びエステル系可塑剤を添加しないこと
を除いて、実施例1と同様にペレット化した。得られた
ペレットを乾燥し、実施例1と同様に方法により成形
し、表2に示す条件で熱処理し、厚さ0.5mmのシー
トを得た。得られたシートの物性測定結果を表2に示
す。
【0092】
【0093】
【0094】注)表1及び表2において、A〜Kの各記
号は、次のエステル系可塑剤を指す。 A:グリセリントリ酢酸エステル B:アセチルクエン酸トリブチル C:クエン酸トリ(2−エチルへキシル) D:トリエチレングリコールジ(2−エチルへキサン酸
エステル) E:ジエチレングリコールジ安息香酸エステル F:数平均分子量400ポリエチレングリコールのジ
(2−エチルへキサン酸エステル) G:数平均分子量200ポリエチレングリコールのジ安
息香酸エステル H:トリプロピレングリコールジ(2−エチルへキサン
酸エステル) I:ジプロピレングリコールジ安息香酸エステル J:数平均分子量400ポリプロピレングリコールのジ
(2−エチルへキサン酸エステル) K:数平均分子量400ポリプロピレングリコールのジ
安息香酸エステル
【0095】
【発明の効果】本発明により、透明性及び結晶性(耐熱
性)を有する乳酸系ポリマーからなる成形体を提供する
ことができる。本発明により、乳酸系ポリマーからなる
成形体に、高い透明性と高い結晶性を同時に付与するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA40 AA43 AA51 AA81 AA89 AC10 AE04 AF15 AF30 AH01 AH03 AH04 AH05 BB05 BB06 BC01 4J002 CB002 CF181 CF192 CH053 EH036 EH046 EH126 EH156 FD010 FD026 GB00 GG01 GG02 GK01 GL00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール、エステル系可塑剤及び
    乳酸系ポリマーを含有することを特徴とする乳酸系ポリ
    マー組成物。
  2. 【請求項2】 ポリアセタールのメルトマスフローレイ
    ト(MFR)が、0.1g/10分〜200g/10分
    の範囲である請求項1に記載の乳酸系ポリマー組成物。
  3. 【請求項3】 エステル系可塑剤が、多価アルコール誘
    導体、ヒドロキシカルボン酸誘導体、脂肪族若しくは芳
    香族カルボン酸エステル、ポリエーテルポリオール誘導
    体及びリン酸誘導体からなる群から選ばれる少なくとも
    1種である請求項1又は2に記載の乳酸系ポリマー組成
    物。
  4. 【請求項4】 エステル系可塑剤が、グリセリン誘導
    体、クエン酸誘導体及びポリアルキレングリコール誘導
    体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項
    1〜3のいずれかに記載の乳酸系ポリマー組成物。
  5. 【請求項5】 グリセリン誘導体が、グリセリントリ脂
    肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜18)
    エステルの少なくとも1種である請求項4に記載の乳酸
    系ポリマー組成物。
  6. 【請求項6】 クエン酸誘導体が、アセチルクエン酸ト
    リアルキル(アルキル基:炭素数1〜18)エステル及
    びクエン酸トリアルキル(アルキル基:炭素数1〜1
    8)エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種で
    ある請求項4に記載の乳酸系ポリマー組成物。
  7. 【請求項7】 ポリアルキレングリコール誘導体が、ジ
    エチレングリコールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボ
    ン酸:炭素数2〜18)エステル、トリエチレングリコ
    ールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2
    〜18)エステル、テトラエチレングリコールジ脂肪族
    カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜18)エス
    テル、ポリエチレングリコールジ脂肪族カルボン酸(脂
    肪酸カルボン酸:炭素数2〜18)エステル、ジエチレ
    ングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、トリエチレ
    ングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、テトラエチ
    レングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、ポリエチ
    レングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、ジプロピ
    レングリコールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン
    酸:炭素数2〜18)エステル、トリプロピレングリコ
    ールジ脂肪族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2
    〜18)エステル、テトラプロピレングリコールジ脂肪
    族カルボン酸(脂肪族カルボン酸:炭素数2〜18)エ
    ステル、ポリプロピレングリコールジ脂肪族カルボン酸
    (脂肪族カルボン酸:炭素数2〜18)エステル、ジプ
    ロピレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、トリ
    プロピレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル、テ
    トラプロピレングリコールジ芳香族カルボン酸エステル
    及びポリプロピレングリコールジ芳香族カルボン酸エス
    テルからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求
    項4に記載の乳酸系ポリマー組成物。
  8. 【請求項8】 乳酸系ポリマーが、重量平均分子量5万
    以上のものである請求項1〜7のいずれかに記載の乳酸
    系ポリマー組成物。
  9. 【請求項9】 乳酸系ポリマー100重量部に対して、
    ポリアセタールを0.1〜80重量部及びエステル系可
    塑剤を1〜300重量部含む請求項1〜8のいずれかに
    記載の乳酸系ポリマー組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の乳酸
    系ポリマー組成物を成形してなる成形体。
  11. 【請求項11】 シート又はフィルムの形態にある請求
    項10に記載の成形体。
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