JP2003147156A - プロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

プロピレン系樹脂組成物

Info

Publication number
JP2003147156A
JP2003147156A JP2001345077A JP2001345077A JP2003147156A JP 2003147156 A JP2003147156 A JP 2003147156A JP 2001345077 A JP2001345077 A JP 2001345077A JP 2001345077 A JP2001345077 A JP 2001345077A JP 2003147156 A JP2003147156 A JP 2003147156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propylene
weight
component
block copolymer
ethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001345077A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Morioka
哲哉 森岡
Kazuya Sakata
和也 坂田
Toshihiko Sugano
利彦 菅野
Masaaki Ito
正顕 伊藤
Takao Kuno
貴雄 久野
Hiroki Kawai
浩樹 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polychem Corp
Original Assignee
Japan Polychem Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Polychem Corp filed Critical Japan Polychem Corp
Priority to JP2001345077A priority Critical patent/JP2003147156A/ja
Publication of JP2003147156A publication Critical patent/JP2003147156A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】(a)メタロセン触媒を用いて、プロピレ
ン重合体成分(PP)を製造する前段工程及びプロピレ
ン−エチレン共重合体成分(EP)を製造する後段工程
によって得られ、特定の物性を有するプロピレン系ブロ
ック共重合体100重量部に対して、(b)リン系酸化
防止剤を0.01〜1重量部、(c)ヒンダードアミン
系耐候剤及び/または飽和ジアルキルヒドロキシルアミ
ン系化合物を0.005〜1重量部含有してなるプロピ
レン系ブロック共重合体組成物。 【効果】剛性や耐熱変形性に優れると共に、低温での耐
衝撃性に優れ、滅菌処理後においても延性破壊に対する
良好な耐性を示すと共に意匠性を損ない難い良好な変色
耐性を有する成形品を与える。この成形体は、特に食品
分野や医療分野における容器や包装材として有用であ
る。更に、他の材料と積層または接着した複合成形体は
耐久性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なプロピレン
系ブロック共重合体組成物および該組成物よりなる成形
品に関する。
【0002】
【従来の技術】プロピレン系樹脂材料は、成形性、剛性
に優れ、またリサイクル性や耐熱性にも優れていること
から、各種成形加工に供され、塩化ビニル樹脂、ポリス
チレン等の他の樹脂と同様に、自動車、家電製品、産業
資材等の各種用途に広く利用されている。かかる樹脂材
料は通常、射出成形、押出成形、ブロー成形等によって
加工され、これらの用途に利用される。ポリプロピレン
系樹脂からなる構造部材としての成形体や包装用資材の
一部の用途では容易には両立できない良好な剛性と耐衝
撃性のバランスを要求する分野が存在する。この目的を
達成する為に、ポリプロピレンホモ重合部とプロピレン
以外の他のαオレフィンとの共重合部とからなるブロッ
ク共重合体を連続する反応容器槽で製造する方法がよく
知られている。特にその重合物の構造をより規則的に制
御する方法として種々の手法が提案されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そのような重
合組成物を用いても、例えば耐熱変形性などを含めた構
造材としての要求特性の全てを満足する事ができず、そ
の改良が望まれていた。また、これらからなる構造物
は、その供される用途における必要性から、特に成形体
表面における化学的処理や滅菌処理が施される場合があ
る。ここにおける大きな問題は、成形体の変色に伴う意
匠性の悪化や、化学的処理の影響を受けた事による材料
物性、特に、耐衝撃性や延展特性を悪化させる場合が有
りその改善が望まれていた。本発明者らは、この問題を
解決すべく、新規の重合技術とそれを用いた配合技術に
関し鋭意検討を重ねた結果、メタロセン触媒で製造され
た特定のプロピレン系ブロック共重合体に特定の安定剤
を組み合わせることにより剛性や耐熱変形性に優れると
ともに、低温での耐衝撃性に優れ、滅菌処理後も延性破
壊に対する良好な耐性を示すことを見出し、本発明に到
達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(a)メタロセン触媒を用いて、プロピレン重合体成分
(PP)を製造する前段工程及びプロピレン−エチレン
共重合体成分(EP)を製造する後段工程によって得ら
れ、下記の要件(1)〜(6)を満たすプロピレン系ブ
ロック共重合体100重量部に対して、(b)リン系酸
化防止剤を0.01〜1重量部、(c)ヒンダードアミ
ン系耐候剤及び/または飽和ジアルキルヒドロキシルア
ミン系化合物を0.005〜1重量部含有してなること
を特徴とするプロピレン系ブロック共重合体組成物(以
下、「組成物I」という)を提供するものである。 (1)メルトフローレート(MFR)が、0.1〜15
0g/10分である。 (2)100℃のオルトジクロルベンゼンに不溶、かつ
140℃のオルトジクロルベンゼンに可溶な成分のプロ
ピレン含有量が、99.5重量%以上である。 (3)プロピレン系ブロック共重合体中のプロピレン−
エチレン共重合体成分(EP)の含有量が、5〜50重
量%である。 (4)EPのエチレン含有量(G)が、10〜90重量
%である。 (5)EPのエチレン含有量(G)と、EPのうち結晶
性を持たない成分のエチレン含有量(E)との間に、関
係式(I)が成り立つ。 G≧E≧−4.5×10-3×G2 + 1.3×G − 7.0 (I) (6)当該ブロック共重合体の融点が157℃以上であ
る。
【0005】また、本発明は、射出成形品、射出圧縮成
形品、中空成形品、及び押出成形品からなる群から選ば
れる成形品であって、上記組成物Iにより構成されてい
ることを特徴とするプロピレン系樹脂成形品を提供する
ものである。
【0006】また、本発明は、上記の成形品を、更に放
射線、高エネルギー光、高温蒸気または反応性気体によ
り処理することによって得られる滅菌処理成形品または
接着性成形品を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明のプロピレン系樹脂組成物(組成物
I)は、プロピレン系ブロック共重合体と該プロピレン
系ブロック共重合体への配合成分とからなる。 (i)プロピレン系ブロック共重合体の説明 本発明の(a)プロピレン系ブロック共重合体は、メタ
ロセン触媒を用いて、プロピレン重合体成分(PP)を
製造する前段工程及びプロピレン−エチレン共重合体成
分(EP)を製造する後段工程によって得られ、下記の
要件(1)〜(6)を満たすものである。 (1)メルトフローレート(MFR)が、0.1〜15
0g/10分である。 (2)100℃のオルトジクロルベンゼンに不溶、かつ
140℃のオルトジクロルベンゼンに可溶な成分のプロ
ピレン含有量が、99.5重量%以上である。 (3)プロピレン系ブロック共重合体中のプロピレン−
エチレン共重合体成分(EP)の含有量が、5〜50重
量%である。 (4)EPのエチレン含有量(G)が、10〜90重量
%である。 (5)EPのエチレン含有量(G)と、EPのうち結晶
性を持たない成分のエチレン含有量(E)との間に、関
係式(I)が成り立つ。 G≧E≧−4.5×10-3×G2 + 1.3×G − 7.0 (I) (6)当該ブロック共重合体の融点が157℃以上であ
る。
【0008】(ii)要件(1)〜(6)の説明要件(1)メルトフローレート(MFR) 本発明のプロピレン系ブロック共重合体は、MFRが
0.1〜150g/10分の範囲にあることが必要であ
る。MFRは、一般的には分子量が高いほど低い値とな
るため、MFRは、分子量の大小を表すおおよその目安
となる。MFRが、0.1g/10分未満では樹脂成形
加工時に流動性が低下し過ぎて成形効率が低下する。ま
た、分子鎖の絡み合いが強すぎて、球晶成長速度が低下
し、結果的に結晶化度が低下して剛性も低下するという
不都合が生じる。逆に、MFRが150g/10分を超
えると分子量が小さくなりすぎて、衝撃強度が低下する
という不都合が生じる。本発明において好ましいMFR
の範囲は、成形性および材料物性の両面から、好ましく
は4〜100g/10分、特に好ましくは、5〜50g
/10分の範囲である。MFRの調整は、一般的には連
鎖移動剤である水素ガスを使用するが、その他にも、重
合温度、重合圧力、モノマー/コモノマーの原料組成
比、およびこれらの組合せによっても制御することが可
能である。これらの条件は、使用する触媒の種類によっ
ても、制御範囲が変わることがある。
【0009】要件(2)オルトジクロルベンゼン(OD
CB)不溶成分 本発明のプロピレン系ブロック共重合体は、100℃の
ODCBに不溶、かつ140℃のODCBには可溶な成
分のプロピレン含有量が99.5重量%以上であること
が必要である。このような成分は、前段工程においてプ
ロピレンの単独重合(ホモ重合)あるいは原料ガス組成
において0.5重量%以下のα−オレフィンを共重合す
ることによって得ることができる。当該不溶成分とは、
公知の昇温カラム分別法を用いて得られる、100℃の
ODCBには不溶で140℃のODCBには溶解する成
分をいう。昇温カラム分別法とは、例えば、Macromolec
ules、21、314〜319(1988)に開示された
ような測定方法をいう。
【0010】本発明で定義する100℃のODCB不溶
成分の測定は次のようにしておこなう。すなわち、直径
50mm、高さ500mmの円筒状カラムにガラスビー
ズ担体(80〜100メッシュ)を充填し、140℃に
保持する。次に、140℃で溶解したサンプルのODC
B溶液(10mg/mL)200mLを前記カラムに導
入する。その後、該カラムの温度を40℃まで10℃/
時間の降温速度で冷却する。40℃で1時間保持後、1
0℃/時間の昇温速度でカラム温度を100℃まで加熱
し、1時間保持する。なお、一連の操作を通じてのカラ
ムの温度制御精度は±1℃とする。
【0011】次いで、カラム温度を100℃に保持した
まま、100℃のODCBを20mL/分の流速で80
0mL流すことにより、カラム内に存在する100℃で
ODCBに溶解している成分を溶出させ、回収する。つ
いで10℃/分の昇温速度で当該カラム温度を140℃
まで上げ、140℃で1時間静置後、140℃の溶媒
(ODCB)を20mL/分の流速で800mL流すこ
とにより、100℃のODCBには不溶、かつ140℃
のODCBには可溶な成分を溶出させ、回収する。10
0℃のODCBに不溶で、かつ140℃のODCBに可
溶な成分を含むODCB溶液は、エバポレーターを用い
て20mLまで濃縮された後、5倍量のメタノール中に
析出される。析出ポリマーをろ過して回収後、真空乾燥
器により一晩乾燥する。これを本発明における「100
℃のODCB不溶成分」とする。
【0012】ODCBは、ポリオレフィンの良溶媒であ
り、沸点が181℃と高いことから、低温〜高温という
幅広い温度領域で溶媒分別に使用される。100℃のO
DCBに不溶であることは、ブロック共重合体を構成す
る成分の中でも結晶性の高いポリプロピレン成分である
ことを意味し、プロピレン系ブロック共重合体から結晶
性に乏しい成分を除去して残った高結晶性成分のみを取
り出すという意義を有する。当該成分のプロピレン含有
量が99.5重量%以上であることは、その成分がホモ
ポリプロピレンであるか、またはプロピレンとα−オレ
フィンの共重合体であったとしても0.5重量%以下の
極めて少量のα−オレフィンしか含まないことを意味す
る。従って、100℃のODCB不溶成分は、結晶性が
高く、プロピレン系ブロック共重合体の剛性を高める効
果を有することを意味する。140℃ではポリマーは完
全に溶解するため、140℃という値は100℃のOD
CBに不溶な成分を全量回収し、そのプロピレン含量の
分析に供することができるという意義を有する。本発明
においては、前述のODCB不溶成分のプロピレン含有
量が99.5重量%未満になると、剛性及び耐熱性が低
下するため、好ましくない。高い剛性を保持する上では
当該成分はホモポリプロピレンであることがより好まし
い。また、そのような成分は当該プロピレン系ブロック
共重合体中に45重量%以上、特に55〜90重量%含
有されることが好ましい。
【0013】要件(3)プロピレン系ブロック共重合体
中のEP含有量 本発明のプロピレン系ブロック共重合体は、その中に占
めるプロピレン−エチレン共重合体成分の重量割合が、
5〜50重量%であることが必要である。この範囲にす
るためには、前段工程で製造されるPPの重量と後段工
程で製造されるEPの重量を所定の割合とすればよい。
一般に、プロピレン系ブロック共重合体においては、プ
ロピレン−エチレン共重合体はランダム共重合体であ
り、結晶性に乏しくゴムのような物性を示す物質が主成
分であり、耐衝撃強度を発現する基本因子となる。本発
明においては、プロピレン−エチレン共重合体のランダ
ム共重合性が高いため、EP含有量が、5〜50重量%
という広い範囲で優れた物性を示す。EP含有量が5重
量%未満では、ゴムライクな部分が少なすぎて、衝撃強
度が低下する不都合が生じ、逆に50重量%以上では、
結晶性部分が少なすぎて、剛性が低下する問題が生じ
る。本発明においては、好ましいEP含有量は、8〜4
0重量%、の範囲である。本発明主題のプロピレン系ブ
ロック共重合体中のEP含有量の定義及び測定方法につ
いては、後に更に詳述する。
【0014】要件(4)EPのエチレン含有量(G) 本発明のプロピレン系ブロック共重合体は、EP中のエ
チレン含有量(G)が10〜90重量%であることが必
要である。好ましくは、20〜60重量%、更に好まし
くは25〜50重量%である。Gの測定方法は後述す
る。Gは、プロピレン−エチレン共重合体の結晶性、ゴ
ム特性に影響を与える因子である。特に室温以下の低
温、特に−10〜−30℃のような極低温での耐衝撃物
性に大きな影響を与える。Gが、10重量%未満では、
EPのガラス転移温度が上昇する結果、低温での衝撃強
度が低下する不都合がある。また、EPの一部がマトリ
ックスとなるPP中に可溶化する現象が生じ、剛性、耐
熱性が低下する不都合が発生する。一方、Gが、90重
量%を超えると、EPがPP中へ均一に分散せず、衝撃
強度が低下する。EPのエチレン含有量(G)は、後段
工程におけるプロピレン−エチレンブロック共重合体の
製造工程において、原料ガスの組成比を調節することに
よって本発明で規定する範囲において所望の値に制御す
ることができる。
【0015】要件(5)GとEの関係 本発明のプロピレン系ブロック共重合体は、EPのエチ
レン含有量(G)と、EPのうち結晶性を持たない成分
のエチレン含有量(E)との間に、以下の関係式(I)
が成り立つことが必要である。 G≧E≧−4.5×10-3×G2 + 1.3×G − 7.0 (I)
【0016】EPは、プロピレン−エチレンランダム共
重合体であり、結晶性を持たないゴム的な分子が主成分
であるが、比較的長いエチレン連鎖及び/またはプロピ
レン連鎖に基づく結晶性を有する部分を含有する分子も
存在する場合がある。プロピレン系ブロック共重合体の
衝撃吸収特性はゴム部分のガラス転移温度に強く依存す
るが、E値はそのガラス転移温度の高さを示す指標とな
る。また、E値はPP相とEP相の間の親和性を示す指
標ともなり、EPの分散粒径はE値の影響を強く受け
る。一方G値は結晶性を持つ分子、結晶性を持たない分
子を合わせた全EPの平均エチレン含有量の指標であ
る。G値とE値は一般的には正の相関を示し、G値が高
ければ高いほどEも高くなる。
【0017】即ち、全EPの平均エチレン含有量が高く
なればなるほど、結晶性を持たないゴム成分のエチレン
含有量も高くなる。また、G値は常にE値よりも大き
い。その大小関係が逆転することはなく、理論上の限界
がG=Eである。プロピレン系ブロック共重合体はポリ
プロピレン連続相の中にEP成分が球状に分散した形態
をとっており、球状のEP分散相の内部をよりミクロに
観察すると全く結晶性を持たないゴム部分(ゴム成分)
と結晶性を持つ成分に由来するラメラ部分が混在するの
が一般的である。
【0018】本発明者らはEPの諸物性について検討を
重ねた結果、G値とE値の乖離を大きくしないこと、す
なわち理論上のE値の上限値をプロットしたE=Gの直
線にできるだけ近づけることが、本発明が課題とする物
性の向上につながることを見出した。本発明で開示する
プロピレン系ブロック共重合体は、EPのランダム性が
極めて高いことにより、G値とE値の物性相関が、従来
公知のブロック共重合体に比べて、理論上の上限線を示
すE=Gにより近づいた物性を有するものである。ま
た、本発明において、10≦G≦90、好ましくは20
≦G≦60、更に好ましくは25≦G≦50であるか
ら、本発明主題のプロピレン系ブロック共重合体は、E
−Gグラフ上における一定条件を満たす領域に属するも
のである。別の表現をすれば、G値とE値の差は、通常
5重量%以内、好ましくは3重量%以内、特に2重量%
以内である。特に、G値が20〜50重量%の範囲でG
値とE値の差が0〜2重量%、更には0〜1重量%のも
のがよい。
【0019】G値とE値が関係式(I)を満足しない場
合には、EP中の非晶成分と結晶性成分の間の親和性の
強さが臨界点まで達しないために、耐衝撃性と剛性のバ
ランスが満足できる程度には向上しないものと推測され
る。また、G値とE値の関係が上記関係式(I)を満足
しない場合、結晶部分であるPPと、ゴム部分であるE
Pの親和性が高まる結果、PP相中に分散するEP粒子
の粒径が小さくなり、光沢が上昇して良好な外観を得ら
れなくなる。物性、特に剛性と耐衝撃性のバランスが悪
化する原因としては、ゴム中に存在するラメラのサイズ
が大きくなったり凝集したりすることにより同一のEP
含有量であっても衝撃吸収能が変化することによるもの
と考えられる。また、分散EP粒子のサイズも同時に変
化し、その結果光沢値が上昇してしまうという不都合も
発生する。逆に、G値とE値が近接するにつれゴム中に
分散するラメラが小さくなり、かつその凝集度合いが低
下するために低い光沢値のまま良好な剛性/耐衝撃性バ
ランスを保持することが可能となるものと考えられる。
G値は、後段工程におけるエチレン/プロピレン原料組
成比を変更することにより所望の値に収めることができ
る。また、E値は後述するように触媒と重合条件を適宜
に選択することにより、本発明の要件(5)の関係式
(I)を満足させることができる。
【0020】<要件(3)〜(5)のパラメータの求め
方> 本発明においては、当該プロピレン系ブロック共重合体
中のEP含有量、EP中のエチレン含有量(G)及びE
P中結晶性を持たない部分のエチレン含有量(E)を以
下の方法により求める。
【0021】1.使用する分析装置 クロス分別装置 ダイヤインスツルメンツ社製CFC T−100(CF
Cと略す) フーリエ変換型赤外線吸収スペクトル分析 FT−IR、パーキンエルマー社製 1760X CFCの検出器として取り付けられていた波長固定型の
赤外分光光度計を取り外して代わりにFT−IRを接続
し、このFT−IRを検出器として使用する。CFCか
ら溶出した溶液の出口からFT−IRまでの間のトラン
スファーラインは1mの長さとし、測定の間を通じて1
40℃に温度保持する。FT−IRに取り付けたフロー
セルは光路長1mm、光路幅5mmφのものを用い、測
定の間を通じて140℃に温度保持する。 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC) CFC後段のGPCカラムは、昭和電工製AD806M
Sを3本直列に接続して使用する。
【0022】2.CFCの測定条件 溶媒:オルトジクロルベンゼン(ODCB) サンプル濃度:4mg/mL 注入量:0.4mL 結晶化:140℃から40℃まで約40分かけて降温
する。 分別方法:昇温溶出分別時の分別温度は40、10
0、140℃とし、全部で3つのフラクションに分別す
る。なお、40℃以下で溶出する成分(フラクション
1)、40〜100℃で溶出する成分(フラクション
2)、100〜140℃で溶出する成分(フラクション
3)の溶出割合(単位 重量%)を各々W40、W100
140と定義する。W40+W100+W140=100であ
る。また、分別した各フラクションは、そのままFT−
IR分析装置へ自動輸送される。 溶出時溶媒流速:1mL/分
【0023】3.FT−IRの測定条件 CFC後段のGPCから試料溶液の溶出が開始した後、
以下の条件でFT−IR測定を行い、上述した各フラク
ション1〜3について、GPC−IRデータを採取す
る。CFC−FT−IRの概念図を図1に示した。 検出器:MCT 分解能:8cm-1 測定間隔:0.2分(12秒) 一測定当たりの積算回数:15回
【0024】4.測定結果の後処理と解析 各温度で溶出した成分の溶出量と分子量分布は、FT−
IRによって得られる2945cm-1の吸光度をクロマ
トグラムとして使用して求める。溶出量は各溶出成分の
溶出量の合計が100%となるように規格化する。保持
容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポ
リスチレンによる検量線を用いて行う。使用する標準ポ
リスチレンは何れも東ソー(株)製の以下の銘柄であ
る。 F380、F288、F128、F80、F40、F2
0、F10、F4、F1、A5000、A2500、A
1000。 各々が0.5mg/mLとなるようにODCB(0.5
mg/mLのBHTを含む)に溶解した溶液を0.4m
L注入して較正曲線を作成する。較正曲線は最小二乗法
で近似して得られる三次式を用いる。分子量への換算は
森定雄著「サイズ排除クロマトグラフィー」(共立出
版)を参考に汎用較正曲線を用いる。その際使用する粘
度式([η]=K×Mα)には以下の数値を用いる。 標準ポリスチレンを使用する較正曲線作成時 K=0.000138、α=0.70 プロピレン系ブロック共重合体のサンプル測定時 K=0.000103、α=0.78 各溶出成分のエチレン含有量分布(分子量軸に沿ったエ
チレン含有量の分布)は、GPC−IRによって得られ
る2956cm-1の吸光度と2927cm-1の吸光度と
の比を用い、ポリエチレンやポリプロピレンや13C−N
MR測定等によりエチレン含有量が既知となっているエ
チレン−プロピレン−ラバー(EPR)及びそれらの混
合物を使用して予め作成しておいた検量線により、エチ
レン含有量(重量%)に換算して求める。
【0025】<EP含有量>本発明におけるプロピレン
系ブロック共重合体のEP含有量は、下記式(II)で定
義され、以下のような手順で求められる。 EP含有量(重量%) = W40×A40/B40+W100×A100/B100+W140×A140/B140 (II) (W40、W100、W140は、上述した各フラクションでの
溶出割合(単位 重量%)であり、A40、A100、A140
は、W40、W100、W140に対応する各フラククションに
おける実測定の平均エチレン含有量(単位 重量%)で
あり、B40、B 100、B140は、各フラクションに含まれ
るEPのエチレン含有量(単位 重量%)である。 A
40、A100、A140、B40、B100、B140の求め方は後述
する。(II)式の意味は以下の通りである。(II)式右
辺の第一項はフラクション1(40℃に可溶な部分)に
含まれるEPの量を算出する項である。フラクション1
がEPのみを含み、PPを含まない場合には、W40がそ
のまま全体の中に占めるフラクション1由来のEP含有
量に寄与するが、フラクション1にはEP由来の成分の
ほかに少量のPP由来の成分(極端に分子量の低い成分
及びアタクチックポリプロピレン)も含まれるため、そ
の部分を補正する必要がある。そこでW40にA40/B40
を乗ずることにより、フラクション1のうち、EP成分
由来の量を算出する。例えばフラクション1の平均エチ
レン含有量(A40)が30重量%であり、フラクション
1に含まれるEPのエチレン含有量(B40)が40重量
%である場合、フラクション1の30/40=3/4
(即ち75重量%)はEP由来、残りの1/4はPP由
来ということになる。このように右辺第一項でA40/B
40を乗ずる操作はフラクション1の重量%(W40)から
EPの寄与を算出することを意味する。右辺第二項以後
も同様であり、各々のフラクションについて、EPの寄
与を算出して加え合わせたものがEP含有量となる。
【0026】(1)上述したように、CFC測定により
得られるフラクション1〜3に対応する平均エチレン含
有量をそれぞれA40、A100、A140とする(単位はいず
れも重量%である)。平均エチレン含有量の求め方は後
述する。 (2)フラクション1の微分分子量分布曲線(図2参
照)におけるピーク位置に相当するエチレン含有量をB
40とする(単位は重量%である)。フラクション2およ
び3については、ゴム部分が40℃ですべて溶出してし
まうと考えられ、同様の定義で規定することができない
ので、本発明ではB100=B140=100と定義する。B
40、B100、B140は各フラクションに含まれるEPのエ
チレン含有量であるが、この値を分析的に求めることは
実質的には不可能である。その理由はフラクションに混
在するPPとEPを完全に分離・分取する手段がないか
らである。種々のモデル試料を使用して検討を行った結
果、B40はフラクション1の微分分子量分布曲線のピー
ク位置に相当するエチレン含有量を使用すると、材料物
性の改良効果をうまく説明することができることがわか
った。また、B100、B1 40はエチレン連鎖由来の結晶性
を持つこと、および、これらのフラクションに含まれる
EPの量がフラクション1に含まれるEPの量に比べて
相対的に少ないことの2点の理由により、ともに100
と近似する方が、実態にも近く、計算上も殆ど誤差を生
じない。そこでB100=B140=100として解析を行う
こととしている。
【0027】(3)以下の式に従い、EP含有量を求め
る。 EP含有量(重量%) = W40×A40/B40+W100×A100/100+W140×A140/100 (III ) つまり、(III)式右辺の第一項であるW40×A40/B
40は結晶性を持たないEP含有量(重量%)を示し、第
二項と第三項の和であるW100×A100/100+W140
×A140/100は結晶性を持つEP含有量(重量%)
を示す。ここで、B40およびCFC測定により得られる
各フラクション1〜3の平均エチレン含有量A40、A
100、A140は、次のようにして求める。図2は、結晶分
布の違いによって分別されたフラクション1をCFC分
析装置の一部を構成するGPCカラムで分子量分布を測
定した曲線、および、当該GPCカラムの後ろに接続さ
れたFT−IRによって、分子量分布曲線に対応して測
定されるエチレン含有量の分布曲線を示した例である。
微分分子量分布曲線のピーク位置に対応するエチレン含
有量がB40となる。また、図2において、測定時にデー
タポイントとして取り込まれる、各データポイント毎の
重量割合と各データポイント毎のエチレン含有量の積の
総和が平均エチレン含有量A40となる。
【0028】なお、上記3種類の分別温度を設定した意
義は次の通りである。本発明のCFC分析においては、
40℃とは結晶性を持たないポリマー(例えばEPの大
部分、もしくはプロピレン重合体成分(PP)の中でも
極端に分子量の低い成分およびアタクチックな成分)の
みを分別するのに必要十分な温度条件である意義を有す
る。100℃とは、40℃では不溶であるが100℃で
は可溶となる成分(例えばEP中、エチレン及び/また
はプロピレンの連鎖に起因して結晶性を有する成分、お
よび結晶性の低いPP)のみを溶出させるのに必要十分
な温度である。140℃とは、100℃では不溶である
が140℃では可溶となる成分(例えばPP中特に結晶
性の高い成分、およびEP中の極端に分子量が高くかつ
エチレン結晶性を有する成分)のみを溶出させ、かつ分
析に使用するプロピレン系ブロック共重合体の全量を回
収するのに必要十分な温度である。なお、W140に含ま
れるEP成分は極めて少量であり実質的には無視でき
る。
【0029】<GおよびE> EP中のエチレン含有量(G)(重量%)=(W40×A
40+W100×A100+W140×A140)/[EP] 但し、[EP]は先に求めたEP含有量(重量%)であ
る。EPのうち、結晶性を持たない部分のエチレン含有
量(E)(重量%)は、ゴム部分の溶出がほとんど40
℃以下で完了することから、B40の値をもって近似す
る。
【0030】要件(6)プロピレン系ブロック共重合体
の融点 本発明のプロピレン系ブロック共重合体は、その融点が
157℃以上であることが必要である。融点が157℃
未満だと、耐熱性、剛性が不足する。かかる高融点のP
Pを得るには、メタロセン錯体、助触媒、重合条件等を
適正に組み合わせて使用する。一般的には、重合圧力を
上げ、及び/又は重合温度を下げることにより達成でき
る場合が多い。また本発明で開示している触媒成分
(A)〜(C)を組み合わせて使用することによっても
達成できる。プロピレン系ブロック共重合体の場合、製
品の融点は、プロピレン重合体成分(PP)に支配され
る。従って、ブロック共重合体の融点は、近似的にPP
の融点であるということもでき、前段工程の重合反応が
支配的である。また、プロピレン系ブロック共重合体の
耐熱性は、PPの融点に強く依存し、融点が高ければ高
いほど向上する。しかし一方で、同一融点であっても8
0℃前後に生じる結晶緩和に基づく損失正接が大きいほ
ど、耐熱性、耐高温クリープ特性が悪化する。変形に抗
する応力の緩和が大きくなるからである。従って、PP
は、融点が上記条件を満たすことに加重して、80℃に
おけるtanδと、より低温である50℃におけるta
nδの比が小さいことが好ましい。具体的には、良好な
耐熱性を示す上では80℃におけるtanδが50℃に
おけるtanδの4/3倍以下であることが好ましい。
ここで、50℃、80℃におけるtanδとはレオメト
リックス社製の動的粘弾性測定装置RDA−IIを使用
し、幅12mm、厚み3mm、長さ30mmのジオメト
リにおいて、温度を50℃、80℃でそれぞれ5分間安
定させた後長さ方向を回転軸としたねじり振動歪みを与
えて角周波数6.28rad/s、歪み0.1%で測定
される、損失弾性率E''と貯蔵弾性率E'の比E''/E'
のことである。
【0031】<プロピレン系ブロック共重合体の製造>
本発明によるプロピレン系ブロック共重合体を製造する
方法は、上記の物性を満足するプロピレン系ブロック共
重合体を与えるものであれば、特に限定はされないが、
その中でも、本発明の共重合体を製造するのに好適な触
媒系は、特定のメタロセン触媒であり、下記に示すよう
な下記の成分A、B、Cを接触して得られるオレフィン
重合用触媒を用いることができる
【0032】<成分(A)>遷移金属化合物成分(A)
は、下記一般式(Ia)で表される。
【0033】
【化1】
【0034】一般式(Ia)中、R1、R2、R4、R
5は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10の
炭化水素基、炭素数1〜12のケイ素含有炭化水素基ま
たは炭素数1〜12のハロゲン化炭化水素基を示す。R
3及びR6は、それぞれ独立して、それが結合する五員環
に対して縮合環を形成する炭素数3〜10の飽和または
不飽和の2価の炭化水素基を示す。R7およびR8はそれ
ぞれ独立して、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6
〜20のハロゲンまたはハロゲン化炭化水素置換アリー
ル基を示す。Qは2つの共役五員環配位子を任意の位置
で架橋する結合性基を示し、Mは周期律表4〜6族から
選ばれる金属原子を示し、X及びYは水素原子、ハロゲ
ン原子、炭化水素基、アルコキシ基、アミノ基、リン含
有炭化水素基又はケイ素含有炭化水素基を示す。m及び
nはそれぞれ置換基R7、R8が副環に置換されている個
数を意味し、それぞれ独立に0〜20の整数を示す。本
発明の遷移金属化合物は、ラセミ体であることが好まし
い。
【0035】上記R1、R2、R4、R5の炭素数1〜10
の炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n−
プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s
−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、
シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等の
アルキル基、ビニル、プロペニル、シクロヘキセニル等
のアルケニル基の他、フェニル基、ナフチル基などが挙
げられる。上記R1、R2、R4、R5の炭素数1〜12の
ケイ素含有炭化水素基の具体例としては、トリメチルシ
リル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル等
のトリアルキルシリル基、ビス(トリメチルシリル)メ
チル等のアルキルシリルアルキル基などが挙げられる。
【0036】上記の炭素数1〜12のハロゲン化炭化水
素基において、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。そして、
上記のハロゲン化炭化水素基は、ハロゲン原子が例えば
フッ素原子の場合、フッ素原子が上記の炭化水素基の任
意の位置に置換した化合物である。その具体例として
は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロ
メチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメ
チル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチ
ル、ヨードメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、
2,2,1,1−テトラフルオロエチル、ペンタフルオ
ロエチル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロプロピ
ル、ノナフルオロブチル、トリフルオロビニル、o−、
m−、p−フルオロフェニル、o−、m−、p−クロロ
フェニル、o−、m−、p−ブロモフェニル、2,4
−、3,5−、2,6−、2,5−ジフルオロフェニ
ル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ジクロロ
フェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2,
4,6−トリクロロフェニル、ペンタフルオロフェニ
ル、ペンタクロロフェニルなどが挙げられる。
【0037】これらの中では、R1及びR4としては、メ
チル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル等の炭素数
1〜6の炭化水素基が好ましく、R2及びR5としては水
素原子が好ましい。R3及びR6としては、隣接する共役
五員環の共有部分とから形成される副環が、7〜10員
環である場合が好ましく、特にペンタメチレン基、1,
3−ペンタジエニレン基、1,4−ペンタジエニレン基
が好ましい。R7およびR8の炭素数6〜20のアリール
基の好ましい具体例としては、フェニル基、メチルフェ
ニル基、ジメチルフェニル基、メシチル基、エチルフェ
ニル基、ジエチルフェニル基、トリエチルフェニル基、
i−プロピルフェニル基、ジi−プロピルフェニル基、
トリi−プロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、
ジn−ブチルフェニル基、トリn−ブチルフェニル基、
t−ブチルフェニル基、ジt−ブチルフェニル基、トリ
t−ブチルフェニル基、ビフェニリル基、pーテルフェ
ニル基、m−テルフェニル基、ナフチル基、アントリル
基、フェナントリル基等のアリール基などが挙げられ
る。これらの中ではt−ブチルフェニル基、ビフェニリ
ル基、pーテルフェニル基、ナフチル基、アントリル
基、フェナントリル基が特に好ましい。
【0038】R7及びR8の炭素数6〜20のハロゲンま
たはハロゲン化炭化水素置換アリール基としては、ハロ
ゲンは、フッ素、塩素、臭素である場合が例示でき、具
体例としては、ハロゲン原子が例えばフッ素原子の場
合、フッ素原子が上記の炭化水素基の任意の位置に置換
した化合物が例示できる。フッ素を例に挙げて好ましい
具体例を説明すると、フルオロフェニル基、(トリフル
オロメチル)フェニル基、メチルフルオロフェニル基、
フルオロジメチルフェニル基、(フルオロメチル)メチ
ルフェニル基、エチルフルオロフェニル基、ジエチルフ
ルオロフェニル基、トリエチルフルオロフェニル基、フ
ルオロi−プロピルフェニル基、フルオロジi−プロピ
ルフェニル基、(フルオロi−プロピル)i−プロピル
フェニル基、フルオロトリi−プロピルフェニル基、n
−ブチルフルオロフェニル基、ジn−ブチルフルオロフ
ェニル基、(フルオロブチル)ブチルフェニル基、トリ
n−ブチルフルオロフェニル基、t−ブチルフルオロフ
ェニル基、ジt−ブチルフルオロフェニル基、トリt−
ブチルフルオロフェニル基、フルオロビフェニリル基、
フルオロp−テルフェニル基、フルオロm−テルフェニ
ル基、フルオロナフチル基、フルオロアントリル基、フ
ルオロフェナントリル基などが挙げられる。ハロゲン化
炭化水素基としてフッ素化物としてはフッ素化炭化水素
置換アリール基、塩素化物としては塩素化炭化水素置換
アリール基が好ましく、t−ブチルフルオロフェニル
基、フルオロビフェニリル基、フルオロp−テルフェニ
ル基、フルオロナフチル基、フルオロアントリル基、フ
ルオロフェナントリル基、t−ブチルクロロフェニル
基、クロロビフェニリル基、クロロp−テルフェニル
基、クロロナフチル基、クロロアントリル基、クロロフ
ェナントリル基が特に好ましい。
【0039】m及びnは、好ましくは各々独立して1〜
5の整数である。m及び/又はnが2以上の整数の場合
は、複数の基R7(あるいはR8)は、互いに同一でも異
なっていても構わない。また、m及び/又はnが2以上
の場合、それぞれ、R7同士またはR8同士が連結して新
たな環構造を形成していてもよい。R7及びR8のR3
びR6に対する結合位置は特に制限されないが、それぞ
れの5員環に隣接する炭素(α位の炭素)であることが
好ましい。
【0040】Qは、好ましくは、メチレン基、エチレン
基、シリレン基、オリゴシリレン基、またはゲルミレン
基である。好適な例としては、エチレン、イソプロピリ
デン、ジメチルシリレン、メチルフェニルシリレン、ジ
フェニルシリレン、ジメチルゲルミレン、メチルフェニ
ルゲルミレン、ジフェニルゲルミレン等があげられる。
Mは、好ましくはチタン、ジルコニウム、またはハフニ
ウムであり、特に好ましくはハフニウムである。X及び
Yは、好ましくはハロゲンであり、より好ましくは塩素
原子である。成分(A)の中で好ましい錯体を具体的に
例示するとジメチルシリレンビス(2−エチル−4−t
−ブチルフェニル−インデニル)ジルコニウムクロリ
ド、ジメチルシリレンビス(7−(1−メチル−3−フ
ェニルインデニル))ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス(2-イソプロピル−4−ナフチル−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン
ビス(2−メチル-4-tertブチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2
−エチル−4−(4−tertブチル−3−クロロフェニル)
−4H−アズレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス(2−エチル−4−フェニル−4H−ア
ズレニル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビ
ス(2−エチル−4−ナフチル−4H−アズレニル)ハ
フニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−エチ
ル−4−ビフェニル−4H−アズレニル)ハフニウムジ
クロリド、ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−
(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニ
ル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2
−エチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル−4H−ア
ズレニル))ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレン
ビス(2−エチル−4−(4−クロロ−2−テトラヒド
ロナフチル−4H−テトラヒドロアズレニル))ハフニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−エチル−
4−(3−クロロ−4−t−ブチル−フェニル−4H−
アズレニル))ハフニウムジクロリド、メチルシリレン
ビス(2−エチル−4−(3−クロロ−4−トリメチル
シリル−フェニル−4H−アズレニル))ハフニウムジ
クロリド等が挙げられる。これらの中でも特に、ジメチ
ルシリレンビス(2−エチル−4−(2−フルオロ−4
−ビフェニル)−4H−アズレニル)ハフニウムジクロ
リド、ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−(4−
クロロ−2−ナフチル−4H−アズレニル))ハフニウ
ムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−エチル−4
−(3−クロロ−4−t−ブチル−フェニル−4H−ア
ズレニル))ハフニウムジクロリド、メチルシリレンビ
ス(2−エチル−4−(3−クロロ−4−トリメチルシ
リル−フェニル−4H−アズレニル))ハフニウムジク
ロリド等が好ましい。
【0041】<成分(B)>本発明において、成分
(B)としては、次の(b−1)〜(b−4)からなる
群から選ばれた成分を使用する。 (b−1)アルミニウムオキシ化合物が担持された微粒
子状担体、(b−2)成分(A)と反応して成分(A)
をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物また
はルイス酸が担持された微粒子状担体、(b−3)固体
酸微粒子、(b−4)イオン交換性層状珪酸塩。これら
の中では、(b−4)イオン交換性層状珪酸塩を使用す
ることが望ましい。本発明において、原料として使用す
るイオン交換性層状珪酸塩(以下、単に珪酸塩と略記す
る)は、イオン結合などによって構成される面が互いに
結合力で平行に積み重なった結晶構造を有し、かつ、含
有されるイオンが交換可能である珪酸塩化合物をいう。
大部分の珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分とし
て産出されるため、イオン交換性層状珪酸塩以外の夾雑
物(石英、クリストバライト等)が含まれることが多い
が、それらを含んでもよい。珪酸塩の具体例としては、
例えば、白水春雄著「粘土鉱物学」朝倉書店(1995
年)に記載されている次のような層状珪酸塩が挙げられ
る。
【0042】すなわち、モンモリロナイト、ザウコナイ
ト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘク
トライト、スチーブンサイト等のスメクタイト族、バー
ミキュライト等のバーミキュライト族、雲母、イライ
ト、セリサイト、海緑石等の雲母族、アタパルジャイ
ト、セピオライト、パリゴルスカイト、ベントナイト、
パイロフィライト、タルク、緑泥石群等である。本発明
で原料として使用する珪酸塩は、主成分の珪酸塩が2:
1型構造を有する珪酸塩であることが好ましく、スメク
タイト族であることが更に好ましく、モンモリロナイト
が特に好ましい。層間カチオンの種類は、特に限定され
ないが、工業原料として比較的容易に且つ安価に入手し
得る観点から、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属
を層間カチオンの主成分とする珪酸塩が好ましい。
【0043】(化学処理)本発明で使用する珪酸塩は、
特に処理を行うことなくそのまま用いることができる
が、化学処理を施すことが好ましい。ここで化学処理と
は、表面に付着している不純物を除去する表面処理と粘
土の構造に影響を与える処理のいずれをも用いることが
できる。具体的には、特開平5−301917号公報、
特開平7−224106号公報、特開平8−12761
3号公報等に開示した公知の酸処理、アルカリ処理、塩
類処理、有機物処理等が使用できる。このような処理の
なかでも、酸化リチウム等の金属酸化物と硫酸を同時に
処理したものを使用することにより、より高い融点で高
い活性の固体触媒成分を得ることができる。
【0044】<成分(C)>成分(C)は有機アルミニ
ウム化合物であり、一般式AlR9 p3-pで示される化
合物が適当である。この式中、R9は炭素数1〜20の
炭化水素基を示し、Xは、ハロゲン、水素、アルコキシ
基、アミノ基を示す。pは0より大きくかつ3までの数
である。好ましくは、R9が炭素数1〜8であるトリア
ルキルアルミニウムである。
【0045】(触媒の形成・予備重合)本発明による触
媒は、上記の各成分を(予備)重合槽内で、同時にもし
くは連続的に、あるいは一度にもしくは複数回にわたっ
て、接触させることによって形成させることができる。
これらの接触方法は、種々の公知の方法が使用できる。
また、本発明で使用する成分(A)、(B)および
(C)の使用量は任意であり、種々の公知の方法が利用
できる。本発明の触媒は、これにオレフィンを接触させ
て少量重合されることからなる予備重合処理に付される
ことが好ましい。使用するオレフィンは、特に限定はな
いが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メ
チル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレン等
を例示することができる。オレフィンのフィード方法
は、オレフィンを反応槽に定速的にあるいは定圧状態に
なるように維持するフィード方法やその組み合わせ、段
階的な変化をさせる等、任意の方法が可能である。予備
重合の温度、時間は特に限定されないが、各々−20℃
〜100℃、5分〜24時間の範囲であることが好まし
い。また、予備重合量は、予備重合ポリマー量が成分
(B)1gに対し、好ましくは0.01〜100g、さ
らに好ましくは0.1〜50gである。また、予備重合
時に成分(C)を添加、又は追加することもできる。上
記の各成分の接触の際もしくは接触の後に、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の重合体、シリカ、チタニア等の
無機酸化物の固体を共存させる等の方法も可能である。
【0046】[重合/プロピレン系ブロック共重合体の
製造]本発明のブロック共重合体を製造する方法として
は、プロピレン重合体成分(PP)を製造する前段工
程、引き続きプロピレン−エチレン共重合体成分(E
P)を製造する後段工程から構成されており、それぞれ
の工程ではバルク重合法、気相重合法どちらの重合法も
採用可能である。但し、後段工程は製造するEPがゴム
成分であり、溶媒中に溶出しないことが望ましいから、
好ましくは気相重合法を採用する。また重合形式は、そ
れぞれ前段工程、後段工程とも回分法、および連続法ど
ちらの方式も採用できる。本発明においては、通常前段
と後段からなる2段重合が行われるが、場合によって
は、それぞれの段階を更に分割することができる。特に
後段工程を2段以上に分割して多種類のゴム成分を作る
方法も物性改良法の一つである。
【0047】 プロピレン重合体成分(PP)の製造
方法 PPは、前段の重合工程で製造される。メタロセン触
媒、好ましくは前述した成分(A)〜(C)からなる触
媒を使用してプロピレンの単独重合、又はプロピレン/
α−オレフィンの共重合を行う。すなわち、プロピレン
単独重合体またはプロピレンとα−オレフィンの共重合
体を一段もしくは多段に、全重合量(プロピレン系ブロ
ック共重合体の全体)の50〜95重量%、好ましくは
60〜92重量%、に相当するように形成させる工程で
ある。α−オレフィンの使用量は、全モノマー(プロピ
レンとα−オレフィンの合計)に対して0.5重量%以
下である。なお、本発明においてα−オレフィンとは、
エチレンを含みプロピレン以外のオレフィンの概念であ
る。PPとしてはプロピレンの単独重合体が好ましい
が、α−オレフィンとの共重合体を製造する場合は、α
−オレフィンとしてエチレンが最も好ましい。
【0048】本発明のブロック共重合体の特徴の一つ
は、要件(6)に示す通り、PPが高融点であることで
ある。そのような高融点PPを製造するためには、メタ
ロセン錯体の選択、あるいは高融点PPを製造可能な重
合条件、たとえば重合温度、重合圧力、助触媒の選択
等、メタロセン錯体個々の性質に応じた条件選択が必要
である。取るべき条件は、個々の錯体で異なるが、一般
的には重合圧力は高い方が好ましい。重合温度は、一般
的には低い方が好ましい。そういった中で、好ましい条
件を例示すると、重合温度は、30〜120℃、好まし
くは50〜80℃程度である。重合圧力は0.1〜5M
Pa、好ましくは0.1〜3MPaである。また、最終
重合体の流動性(MFR)が適当なものとなるように分
子量調整剤を使用することが好ましく、分子量調整剤と
しては水素が好ましい。
【0049】プロピレン-エチレン共重合体成分(E
P)製造方法 本発明の後段の重合工程においては、プロピレンとエチ
レンとの含有重量比が、10/90〜90/10である
エチレン・プロピレン共重合体を生成させる。この工程
では、全重合量(プロピレン系ブロック共重合体の全
体)の5〜50重量%、好ましくは8〜40重量%に相
当する量を形成させる。この工程では、活性水素含有化
合物または含窒素化合物、含酸素化合物等の電子供与性
化合物を存在させてもよい。本発明のブロック共重合体
の特徴は、EPが従来公知のブロック共重合体よりも、
均一にランダム重合されていること(組成分布が均一で
あること)であるが、かかるポリマーを製造するために
は、次のような手段を用いることができる。
【0050】(1)プロピレン−エチレン共重合体の製
造工程において、経時的な重合ガス組成の変動をできる
限り小さくし、供給ガス組成(モノマー/コモノマー
比)を一定に保つこと。一般には、EPを製造しようと
する場合、重合の進展に伴って消費されるプロピレン、
エチレンの量に相当するだけの原料モノマーあるいはコ
モノマーを補充し、初期の原料組成と同じ組成を維持す
る必要がある。組成分布が均一なEPを製造する場合
は、フィードする原料ガス組成の維持を精度良くおこな
うことが重要である。原料組成の維持は、ガスクロマト
グラフ(GC)を用いた監視によって行うことができ
る。
【0051】特に高融点PPを製造可能なメタロセン触
媒を使用する場合は、プロピレンモノマーの重合性が高
いため、プロピレンーエチレンの共重合を行った場合
に、混合ガス組成に対し、エチレンよりもプロピレンの
消費が多く、監視の結果が迅速に原料補給の操作にフィ
ードバックされないと、その間は原料組成が所望の値か
らずれた状態で重合が行われることになる。たとえば一
時的にエチレンの組成比が過剰となった場合、エチレン
含有量が多いポリマーが製造される。このような場合、
今度はエチレン含有量が少なくなるような原料組成でポ
リマーの製造を続け、最終製品において所望のエチレン
含有量に調節することになる。このような変動を極力抑
えることにより、従来のメタロセン触媒やチーグラー・
ナッタ(ZN)触媒系で得られるブロック共重合体以上
の物性を確保することができる。また、従来の技術常識
では、GC等による監視を厳密におこなわず、プロピレ
ンとエチレンの重合による消費バランスが一定であると
して、初期の原料組成と同じ値のバランスで原料を補給
していた。
【0052】しかし、本発明においては、重合が定常状
態に入った場合、従来技術常識とされていた初期原料組
成の維持ではなく、製造しようとするEPのプロピレン
/エチレン含有比率と同じ値の原料組成に維持すること
で、触媒による原料の消費と供給のバランスがうまく取
れ、過不足無くエチレンとプロピレンの消費、補給が行
われる結果、組成分布の変動が極めて小さくなり、従来
公知品では達成できなかった物性を有するブロック共重
合体を得ることができる。本発明者らは、原料組成の変
動履歴に影響されて、組成分布が均一でなくなった結
果、衝撃性を改良するゴムの添加効果が低下し、剛性や
耐衝撃性、あるいは光沢といった材料物性の損失を招い
ていたことを見出したものである。他にも、重合に使用
した未反応原料は、再び反応器に戻さず、供給ベースで
原料組成を監視する方法もある。たとえば一定組成のモ
ノマー混合ガスを、EPの生成量、すなわち消費モノマ
ー量に対して10〜1000倍の重合ガスを流通させる
ことで重合ガス組成の変動をなくすることも効果的であ
る。
【0053】(2)共重合性の高いメタロセン触媒を使
用すること。原料組成を一定に保つことに加えて、特定
のメタロセン触媒を使用することで、EPのランダム性
をより一層高めることが可能となり、本発明主題のブロ
ック共重合体を製造することができる。特定のメタロセ
ン触媒とは、上述した中で好ましいと記述した特定のメ
タロセン錯体と、イオン交換性層状塩を組み合わせるこ
とである。
【0054】(iv)組成物Iの説明 本発明のプロピレン系樹脂組成物である組成物Iは、上
述した(a)プロピレン系ブロック共重合体100重量
部に対して、(b)リン系酸化防止剤を0.01〜1重
量部、(c)ヒンダードアミン系耐候剤及び/または飽
和ジアルキルヒドロキシルアミン系化合物を0.005
〜1重量部が配合されたものである。以下、配合成分
(b)(c)について説明する。
【0055】<配合成分(b)>(b)リン系酸化防止
剤としては、各種のものが使用でき、1種または2種以
上を併用してもよい。具体例としては、トリス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−
ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイ
ト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチル
フェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、
ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)
ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト等を挙げるこ
とができる。このうち、特にトリス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスフ
ァイト、又はテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトが好ま
しい。なお、融点が50℃未満のものは化合物中に水分
を保持され易くなり加水分解等を起こすため好ましくな
い。
【0056】リン系酸化防止剤の配合量は、(a)プロ
ピレン系ブロック共重合体100重量部に対し、0.0
1〜1重量部である。0.01重量部未満では、溶融加
工時の熱安定性が悪くなり、1重量部を超えると熱安定
性の改良効果が頭打ちとなり、これ以上加えても改良効
果が認められない。好ましい配合量は、0.02〜0.
5重量部、特には0.03〜0.25重量部である。
【0057】<配合成分(c)>(c)ヒンダードアミ
ン系耐候剤としては、各種のものが単独で、また2種以
上を併用して使用できる。ヒンダードアミン系化合物の
具体例としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)セバケート、琥珀酸ジメチルと1−
(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、テトラ
キス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジア
ミン・2,4−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6
−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ポリ〔{6
−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−
1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}
ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)イミノ}〕、ポリ[(6−モルホリノ−
s−トリアジン−2,4−ジイル)〔(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチ
レン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ〕]、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)セバケート等を好ましく挙げる
ことができる。
【0058】このうち、ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジア
ミン・2,4−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6
−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、又はポリ
〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミ
ノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}
{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ}〕が特に好ましい。
【0059】ヒンダードアミン系耐候剤の配合量は、
(a)プロピレン系ブロック共重合体100重量部に対
し、0.005〜1重量部である。0.005重量部未
満では、溶融加工時の熱安定性や電子線照射時の変色耐
性が悪くなり、1重量部を超えると変色耐性の改善効果
が頭打ちとなり、これ以上加えても改良効果が認められ
ず、むしろ成形体表面へのブリードアウトなどの不具合
が生じる。好ましい配合量は、0.01〜0.5重量
部、特には0.02〜0.25重量部である。
【0060】(c)飽和ジアルキルヒドロキシルアミン
系化合物としては、N,N−飽和ジアルキルヒドロキシ
ルアミンが好ましく、一般式R12NOH (式中、R
12は飽和のアルキルを表す。)で示される化合物であ
る。式中、好ましいR1またはR2は、ドデシル基、テト
ラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ヘプタ
デシル基のものが好ましい。特に好ましい飽和ジアルキ
ルヒドロキシルアミンはN,N−ジオクタデシルヒドロキ
シルアミンおよびN,N−ジヘキサデシルヒドロキシルア
ミンまたはこれらの混合物であり、市販品として、イル
ガスタブFS042(チバ・スペシャリティ・ケミカル
ズ社製)等が挙げられる。
【0061】飽和ジアルキルヒドロキシルアミン系化合
物の配合量は、(a)プロピレン系ブロック共重合体1
00重量部に対し、0.005〜1重量部である。0.
005重量部未満では、溶融加工時の熱安定性や電子線
照射時の変色耐性が悪くなり、1重量部を超えると変色
耐性の改善効果が頭打ちとなり、これ以上加えても改良
効果が認められない。好ましい配合量は、0.01〜
0.5重量部、特には0.02〜0.25重量部であ
る。配合成分(c)のヒンダードアミン系耐候剤と飽和
ジアルキルヒドロキシルアミン系化合物は、どちらか、
一方のみを用いてもよく、また両者を併用してもよい。
併用する場合の合計の配合量は、0.01〜1重量部が
好ましい。
【0062】(vi)その他の任意配合成分 本発明のプロピレン系樹脂組成物(組成物I)には、本
発明の効果を著しく損なわない範囲で、或いはさらに性
能の向上をはかるために、上記必須成分のほかに、以下
に示す任意の添加剤や配合材を配合することができる。
例えば、通常のポリオレフィン用に使用されている硫黄
系酸化防止剤、中和剤、滑剤、金属不活性剤、着色剤、
分散剤、過酸化物、充填剤、蛍光増白剤、有機又は無機
系の抗菌剤、及び本発明に使用するもの以外の樹脂、例
えばエチレン−プロピレン系ゴム、エチレン−ブテン系
ゴム、エチレン−ヘキセン系ゴム、エチレン−オクテン
系ゴム等を挙げることができる。
【0063】(vii)樹脂組成物の製造法 本発明のプロピレン系樹脂組成物の製造方法は特に限定
されず、従来公知の方法で上記配合成分をプロピレン系
ブロック共重合体へ配合し、混合及び溶融混練すること
により製造することができる。すなわち(a)、
(b)、(c)、並びに必要に応じて用いられる任意成
分等を、上記配合割合で配合して、一軸押出機、二軸押
出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベン
ダープラストグラフ、ニーダー等の通常の混練機を用い
て混練・造粒することによって、本発明のプロピレン系
樹脂組成物が得られる。
【0064】この場合、各成分の分散を良好にすること
ができる混練・造粒方法を選択することが好ましく、通
常は二軸押出機を用いて行われる。この混練・造粒の際
には、上記各成分の配合物を同時に混練してもよく、ま
た性能向上をはかるべく各成分を分割して混練すること
もできる。
【0065】(vii)プロピレン系樹脂組成物の成形 このようにして得られた本発明のプロピレン系樹脂組成
物は、公知の各種方法による成形に用いることができ
る。例えば射出成形(ガス射出成形も含む)、射出圧縮
成形(プレスインジェクション)、押出成形、中空成
形、カレンダー成形、インフレーション成形、一軸延伸
フィルム成形、二軸延伸フィルム成形等にて成形するこ
とによって各種成形品を得ることができる。このうち、
射出成形、射出圧縮成形がより好ましい。
【0066】(viii)プロピレン系樹脂組成物の成形品
の処理と用途 本発明の成形品は、剛性、耐衝撃性、耐熱性において高
度な物性バランスを有しているため、各種工業部品分
野、特に薄肉化、高機能化された各種成形品、食品分野
や医療分野における包装材や容器、成形体として実用に
十分な性能を有している。これらの成形体は、その供さ
れる用途における必要性から、特に成形体表面に化学的
処理や滅菌処理が施される場合がある。例えばγ線によ
り滅菌処理すると、γ線を照射した後の成形体の機械的
強度が低下し、注射器等の製品においては割れを発生す
ることがある。本発明のプロピレン系ブロック共重合体
組成物の成形物は、このような処理後においても、延性
破壊に対する良好な耐性を有するとともに、変色耐性を
有するので意匠性を損なうこともない。かかる滅菌処理
としては、γ線、電離放射線、電子線、エックス線等の
放射線や、紫外線等の高エネルギー光、高温高圧蒸気ま
たはエチレンオキサイドガス等の反応性気体により処理
が挙げられる。本発明の成形体は、食品分野や医療分野
における用途や包装材として、好ましく使用できる。ま
た、同様に、塗装、印刷、接着を行うための成形体表面
の接着性を向上するために、γ線等の放射線、紫外線等
の高エネルギー光、コロナ放電処理、プラズマ処理、塩
素ガス中で紫外線照射する等の反応性気体による処理等
で接着性が向上させる処理が適用されるが、このような
処理の後においても、物性低下が少ないので、他の樹脂
材料と積層したり接着したり、塗料を塗装あるいは印刷
した成形体は耐久性が良好である。
【0067】
【実施例】下記の実施例は、本発明をさらに具体的に説
明するためのものである。本発明はその要旨を逸脱しな
いかぎりこれら実施例によって制約を受けるものではな
い。なお、以下の触媒合成工程および重合工程は、すべ
て精製窒素雰囲気下で行った。また溶媒は、モレキュラ
ーシーブMS−4Aで脱水したものを用いた。以下本発
明における各物性値の測定方法および装置を以下に示
す。
【0068】(1)MFR(単位:g/10分) 装置 タカラ社製 メルトインデクサー JIS−K6921、温度230℃、荷重21.18
N)に従って測定した。 (2)100℃のODCBに不溶な部分のプロピレン含
有量 前記した方法に従って回収された100℃のODCBに
不溶な成分の赤外吸収スペクトルから求めた。 (3)EPのエチレン含有量(G)、EPの中の非晶部
分のエチレン含有量(E)、プロピレン系ブロック共重
合体全体中のEP含有量 前記した方法に従って測定した。
【0069】(4)融点 パーキン・エルマー社製のDSC7型示差走査熱量分析
計を用いて試料を室温から80℃/分の条件で230℃
まで昇温し、同温度にて10分間保持後、−10℃/分
にて50℃まで降温し、同温度にて3分間保持した後、
10℃/分の昇温条件下で融解した時のピーク温度をも
って融点とした。 (5)曲げ弾性率(FM) (単位:MPa) JIS−K7203に準拠して23℃で測定した。成形
品の寸法は90×10×4mmを用いた。 (6)アイゾット(IZOD)衝撃強度 (単位:kJ
/m2) JIS−K7110に準拠して23℃で測定した。
【0070】(7)荷重たわみ温度(単位:℃) JIS−K7207に準拠して、4.6kgf/cm2
の条件で測定した。ただし、測定前の試験片状態調整と
して、成形後、100℃で30分間アニールし、室温ま
で冷却する操作をおこなっている。 (8)光沢(単位:%) JIS−K7105に準拠して23℃で測定した。 (9)黄色度(YI) JIS−K7105に準拠して23℃で測定した。
【0071】(10)電子線照射処理および処理後の物
性評価 曲げ試験片、アイゾット試験片および荷重たわみ温度試
験片を重ならないように平置きし、下記の条件で電子線
照射をおこなった。 電子線照射装置;RDI社製「ダイナミトロン 5Me
V電子加速器」 出力:150kW、電圧:4.8MeV、電流:20m
A サンプル搬送:カートコンベア速度7.7m/分 線量:15KGy 電子線量測定装置:日立製作所製U−2000分光光度
計 電子線照射処理をおこなった試験片を23℃±1.5
℃、湿度65%±5%に制御した室内にて2週間静置
し、その後、前記の方法で物性評価をおこなった。
【0072】<プロピレン系ブロック共重合体の重合>重合例1(PP−1の製造) [錯体合成] ジクロロ{1,1'−ジメチルシリレンビス[2−エチ
ル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−ア
ズレニル]}ハフニウムの合成: (a)ラセミ・メソ混合物の合成;2−フルオロ−4−
ブロモビフェニル(4.63g,18.5mmol)を
ジエチルエーテル(40mL)とヘキサン(40mL)
の混合溶媒に溶かし、t−ブチルリチウムのペンタン溶
液(22.8mL,36.9mmol,1.62N)を
−78℃で滴下し、−5℃で2時間撹拌した。この溶液
に2−エチルアズレン(2.36g,16.6mmo
l)を加え室温で1.5時間撹拌した。0℃に冷却しテ
トラヒドロフラン(40mL)を加えた。N−メチルイ
ミダゾール(40μL)とジメチルジクロロシラン
(1.0mL,8.30mmol)を加え、室温まで昇
温し、室温で1時間撹拌した。この後、希塩酸を加え、
分液した後有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下
溶媒を留去すると、ジメチルシリレンビス(2−エチル
−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−1,4−
ジヒドロアズレン)の粗精製物(6.3g)が得られ
た。
【0073】次に、上記で得られた粗精製物をジエチル
エーテル(23mL)に溶かし、−78℃でn−ブチル
リチウムのヘキサン溶液(10.3mL,16.6mm
ol,1.56mol/L)を滴下し、徐々に昇温して
室温で2時間撹拌した。さらに、トルエン(185m
L)を加え、−78℃に冷却し、四塩化ハフニウム
(2.65g,8.3mmol)を加え、徐々に昇温し
室温で一夜撹拌した。得られたスラリー溶液から減圧下
大部分の溶媒を留去し、濾過したのち、トルエン(4m
L)、ヘキサン(9mL)、エタノール(20mL)、
ヘキサン(10mL)で洗浄すると、ジクロロ{1,
1'−ジメチルシリレンビス[2−エチル−4−(2−
フルオロ−4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}
ハフニウムのラセミ・メソ混合物(1.22g,収率1
6%)が得られた。
【0074】(b)ラセミ体の精製;上記で得られたラ
セミ・メソ混合物の粗精製物(1.1g)をジクロロメ
タン(30mL)に懸濁し、高圧水銀灯(100W)を
用いて30分光照射した。この溶液を減圧下溶媒を留去
した。得られた固体にジクロロメタン(40mL)を加
え懸濁させ、濾過した。ヘキサン(3mL)で洗浄し、
減圧下乾燥するとラセミ体の精製物(577mg,52
%)が得られた。 1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ1.02
(s,6H,SiMe2),1.08(t,J=8H
z,6H,CH3CH2),2.54(sept,J=8
Hz,2H,CH3CH2),2.70(sept,J=
8Hz,2H,CH3CH2),5.07(brs,2
H,4−H),5.85−6.10(m,8H),6.
83(d,J=12Hz,2H),7.30−7.6
(m,16H,arom).
【0075】[イオン交換性層状珪酸塩の化学処理]攪
拌翼、還流装置を取り付けた5Lセパラブルフラスコ
に、イオン交換水500gを投入し、更に水酸化リチウ
ム1水和物249g(5.93mol)を投入して攪拌
した。別に、硫酸581g(5.93mol)をイオン
交換水500gで希釈し、滴下ロートを用いて上記水酸
化リチウム水溶液に滴下した。ついで、更に市販の造粒
モンモリロナイト(水澤化学社製、ベンクレイSL、平
均粒径:28.0μm)を350g添加した後攪拌す
る。その後30分かけて108℃まで昇温し150分加
熱処理する。処理後、1時間かけて50℃まで冷却し
た。このスラリーをヌッチェと吸引瓶にアスピレータを
接続した装置にて、減圧ろ過を実施した。ケーキを回収
し、純水を5.0L加え再スラリー化し、ろ過を行っ
た。この操作をさらに4回繰り返した。ろ過は、いずれ
も数分かからずに終了した。最終の洗浄液(ろ液)のp
Hは、5であった。回収したケーキを窒素雰囲気下11
0℃で終夜乾燥した。その結果、275gの化学処理体
を得た。蛍光X線により組成分析を行ったところ、主成
分であるケイ素に対する構成元素のモル比は、Al/S
i=0.21、Mg/Si=0.046、Fe/Si=
0.022であった。
【0076】[触媒の調製/予備重合]以下の操作は、
不活性ガス下、脱酸素、脱水処理された溶媒、モノマー
を使用して実施した。先に製造した化学処理されたイオ
ン交換性層状珪酸塩造粒体を減圧下、200℃、4時間
乾燥した。内容積10Lのオートクレーブに上記で得た
化学処理モンモリロナイト200gを導入し、ヘプタン
1160mL、さらにトリエチルアルミニウムのヘプタ
ン溶液(0.6mmol/mL)840mL(0.5m
ol)を30分かけて投入し、25℃で1時間攪拌し
た。その後、スラリーを静止沈降させ、上澄み1300
mLを抜き出した後に2600mLのヘプタンにて2回
洗浄し最終的にヘプタン全量が1200mLになるよう
にヘプタンを足して調整した。次に、2Lフラスコにジ
メチルシリレンビス(2−エチル−4−(2−フルオロ
−4−ビフェニル)−4H−アズレニル)ハフニウムジ
クロリド 5.93g(6mol)とヘプタン516m
Lを投入し、よく攪拌した後に、トリイソブチルアルミ
ニウムのヘプタン溶液(140mg/mL)を84mL
(11.8g)を室温にて加え、60分攪拌した。続い
て、先にオートクレーブ中に調製したモンモリロナイト
スラリーに上記溶液を導入し、60分攪拌し、更にヘプ
タンを全容積が5Lになるまで導入して、30℃に保持
した。そこにプロピレンを100g/hrの定速で、4
0℃で4時間導入し、引き続き50℃で2時間維持し
た。サイホンにて予備重合触媒スラリーを回収し、上澄
み除去後、40℃にて減圧下乾燥した。この操作により
触媒1g当たりポリプロピレンが2.0gを含む予備重
合触媒が得られた。
【0077】[重合/プロピレン系ブロック共重合体の
製造]よく乾燥した3L攪拌翼付オートクレーブに、ト
リイソブチルアルミニウム400mg、水素150Nm
L、プロピレン750gを導入した後、重合槽内温度を
65℃に保ち、上記で得られた予備重合触媒を固体触媒
成分換算として55mgを圧入し、プロピレンのバルク
重合を開始した(前段重合)。重合中は温度を65℃に
保ち、また重合系中気相部の水素濃度が一定になるよう
に、水素を250NmL/hrの速度で連続的に導入し
た。
【0078】1時間経過後、未反応のモノマーをパージ
し、続いて窒素ガスで置換した。さらに引き続き、プロ
ピレンとエチレンを、エチレンのモル分率が60mol
%になるように、また重合槽全圧が1.8Mpaまで混
合ガスを導入し、プロピレン−エチレン共重合体成分
(EP)の気相重合を開始した(後段重合)。重合中
は、生成してくるEP中のエチレンの組成と等しくなる
ようにエチレン35mol%組成のプロピレン/エチレ
ン混合ガスを導入することにより、重合槽内の混合ガス
組成がエチレンのモル分率で60mol%を保った。ま
た重合中は槽内の温度は65℃に保ち、全圧は1.8M
Paを維持するように混合ガスを導入した。45分経過
後、未反応のモノマーをパージし、オートクレーブを開
放して反応したポリマーを回収し、プロピレン系ブロッ
ク共重合体(PP−1)のパウダーを得た。
【0079】重合例2(PP−2の製造) 重合例1のEPを製造する後段重合において、重合開始
時に導入する混合ガス組成がエチレン70mol%に
し、重合中はエチレン50mol%の混合ガスを導入す
る以外は、重合例1と同様の重合をおこない、プロピレ
ン系ブロック共重合体(PP−2)のパウダーを得た。
【0080】重合例3(PP−3)の重合 [錯体の合成](r)−ジメチルシリレンビス(2−メ
チル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ドを、Organometallics13,964(1994)の文
献に記載された方法に従って合成した。 [触媒の合成]内容積0.5Lの撹拌翼のついたガラス
製反応器に、WITCO社製MAOON SiO2
2.4g(20.7mmol−Al)を添加し、n−ヘ
プタン50mLを導入し、あらかじめトルエンに希釈し
た(r)−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フ
ェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド溶液20.
0mL(0.0637mmol)を加え、続いてトリイ
ソブチルアルミニウム(TIBA)・n−ヘプタン溶液
4.14mL(3.03mmol)を加えた。室温にて
2時間反応した後、プロピレンをフローさせ、予備重合
を実施した。得られた予備重合触媒は固体触媒1g当た
り1.3gのポリプロピレンを含有していた。 [重合]重合例1において使用した予備重合触媒の代わ
りに、上記で合成した予備重合触媒を、固体触媒成分換
算で100mg導入し、EP重合において重合開始時に
導入する混合ガス組成をエチレン30mol%にし、重
合中もエチレン30mol%の混合ガスを導入する以外
は、重合例1と同様の重合をおこない、プロピレン系ブ
ロック共重合体(PP−3)のパウダーを得た。
【0081】重合例4(PP−4)の重合 バキューム・スターラ、温度計を備えた3L−丸底四つ
口フラスコに、Mg(OEt)2:2.0molを仕込
み、ついでTi(OBu)4を、仕込んだMg(OE
t)2中のマグネシウムに対して、Ti(OBu)4/M
g=0.6(モル比)になるように仕込み、200rp
mで攪拌しながら昇温した。150℃で2.0時間反応
させた後、120℃に降温して、Si(OPh)4のト
ルエン溶液を、仕込んだMg(OEt)2中のマグネシ
ウムに対して、Si(OPh)4/Mg=0.5(モル
比)になるように添加した。添加終了後、同温度1.0
時間反応させた。反応終了後、室温に降温した後、Si
(OEt)4を、仕込んだMg(OEt)2中のマグネシ
ウムに対して、Si(OEt)4/Mg=0.2(モル
比)になるように添加し、Ti・Mg接触生成物のスラ
リーを得た。
【0082】ここで得られたスラリーの全量を、冷却・
加熱用ジャケットを備えた誘導攪拌式10L−オートク
レーブに移送した後、[Mg]=0.486mol/L
・トルエンになるように、トルエンで希釈した。このス
ラリーを、300rpmで攪拌しながら、−10℃に冷
却し、フタル酸ジエチルを、仕込んだMg(OEt) 2
中のマグネシウムに対して、フタル酸ジエチル/Mg=
0.1(モル比)になるように添加した。引き続き、T
iCl4を、仕込んだMg(OEt)2中のマグネシウム
に対して、TiCl4/Mg=4.0(モル比)になる
ように、1.0時間かけて滴下し、均一溶液を得た。こ
の時、液の粘度が上昇してゲル状になるという現象は、
起こらなかった。
【0083】得られた均一溶液を0.5℃/分で15℃
まで昇温し、同温度で1時間保持した。ついで、再び
0.5℃/分で50℃まで昇温し、50℃で1時間保持
した。さらに、1.0℃/分で117℃まで昇温し、同
温度で1時間処理を行った。処理終了後、加熱・攪拌を
停止し、上澄み液を除去した後、トルエンで、残液率=
1/50となるように洗浄し、固体スラリーを得た。次
に、得られた固体スラリーのトルエン量を、TiCl4
濃度=2.0mol/L・トルエンとなるように調整
し、室温でTiCl4を、はじめに仕込んだMg(OE
t)2中のマグネシウムに対して、TiCl4/Mg=
5.0(モル比)となるように添加した。このスラリー
を、300rpmで攪拌しながら昇温し、117℃で、
1時間反応を行った。
【0084】反応終了後、加熱・攪拌を停止し、上澄み
液を除去した後、トルエンで、残液率=1/150とな
るように洗浄し、固体触媒成分のトルエン・スラリーを
得た。ここで得られた固体スラリーの全量を、内径66
0mm、直胴部770mmの三方後退翼を有する反応槽
に移送し、n−ヘキサンで希釈して、固体触媒成分の濃
度として3g/Lとなるようにした。このスラリーを3
00rpmで攪拌しながら、25℃で、トリエチルアル
ミニウムを、トリエチルアルミニウム/固体触媒成分=
3.44mmol/gとなるように添加し、さらに、t
−ブチルエチルジメトキシシシランを、t−ブチルエチ
ルジメトキシシラン/固体触媒成分=1.44mmol
/gとなるように添加した。添加終了後、引き続き攪拌
しながら、25℃で30分間保持した。
【0085】次いで、プロピレンガスを液相に、72分
かけて定速フィードした。プロピレンガスのフィードを
停止した後、沈降洗浄法にて、n−ヘキサンで洗浄を行
い、残液率=1/12として、予備重合触媒スラリーを
得た。得られた固体触媒成分は、固体触媒成分1gあた
り、2.7gのプロピレン重合体を含有していた。よく
乾燥した3L攪拌翼付オートクレーブに、トリエチルア
ルミニウム550mg、水素3000NmL、プロピレ
ン750gを導入した後、重合槽内温度を70℃に保
ち、比較例1で得られた予備重合触媒を固体触媒成分換
算として10mgを圧入し、プロピレンのバルク重合を
開始した。重合中は温度を70℃に保った。一時間経過
後、未反応のモノマーをパージし、続いて窒素ガスで置
換した。さらに引き続き、プロピレンとエチレンを、エ
チレンのモル分率が30mol%になるように、また重
合槽全圧が1.8MPaになるように混合ガスを導入
し、EPの気相重合を開始した。重合中は生成してくる
EP中のエチレンの組成と等しくなるようにエチレン5
5mol%組成のプロピレン/エチレン混合ガスを導入
することにより、重合槽内の混合ガス組成がエチレンの
モル分率で30mol%を保った。また、重合中槽内の
温度は75℃に保ち、全圧は1.8MPaを維持するよ
うに混合ガスを導入した。30分経過後、未反応のモノ
マーをパージし、オートクレーブを開放して反応したポ
リマーを回収し、プロピレン系ブロック共重合体(PP
−4)のパウダーを得た。
【0086】前記重合例で得られたプロピレン系ブロッ
ク共重合体(PP−1)〜(PP−4)のパウダー10
0重量部に対して、IRGANOX1010(チバ・ス
ペシャリティ・ケミカルズ社製)0.10重量%、IR
GAFOS168(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ
社製)0.10重量%、カルシウムステアレート0.0
5重量%を配合し、単軸押出機にて混練・造粒してペレ
ットを得た。得られたペレットを金型温度40℃、シリ
ンダー温度220℃にて加熱した射出成形機に導入し、
射出成形により試験片を成形した。得られた射出成形片
について、上述した方法で曲げ弾性率、IZOD衝撃強
度、光沢及び荷重たわみ温度を測定した。プロピレン系
ブロック共重合体(PP−1)〜(PP−4)の特性を
表1へ示す。前記重合例で得られたプロピレン系ブロッ
ク共重合体(PP−1)〜(PP−4)のパウダーを
(a)成分とし、これに次のような(b)成分、(c)
成分などを配合することによりプロピレン系樹脂組成物
を製造した。
【0087】(b)成分:リン系酸化防止剤として、I
RGAFOS168(チバ・スペシャリティ・ケミカル
ズ社製)、 (c)成分:ヒンダードアミン系耐候剤として、TIN
UVIN622LD(チバ・スペシャリティ・ケミカル
ズ社製)、飽和ジアルキルヒドロキシルアミン系化合物
として、IRGASTAB FS042(チバ・スペシ
ャリティ・ケミカルズ社製)。 (その他の任意成分)フェノール系酸化防止剤であるI
RGANOX1010(チバ・スペシャリティ・ケミカ
ルズ社製)、及びカルシウムステアレートを使用した。
【0088】(a)プロピレン系ブロック重合体のパウ
ダー100重量部に対し、表2に記載の各種添加剤を所
定量、秤量し、撹拌混合し、単軸押出機(プラボー50
mmφ)にて押出出口温度230℃の設定条件で混練・
造粒し、各樹脂組成物のペレットを得た。上記ペレット
を用い、シリンダー温度220℃金型温度40℃、にて
加熱した射出成形機に導入し、射出成形により各種物性
評価用の試験片を成形した。得られた射出成形片につい
て、前記の方法により、電子線照射処理をおこない、2
週間後に、上述した方法で曲げ弾性率、IZOD衝撃強
度、荷重たわみ温度及び黄色度を測定した。評価結果を
表2に示す。
【0089】
【表1】
【0090】
【表2】
【0091】本発明のプロピレン系ブロック共重合体
(PP−1及びPP−2)を成形材料として使用した場
合に極めて良好な剛性−耐衝撃性のバランスを示し、か
つ耐熱性が良好で、光沢が低いために高級感のある外観
を呈する。(表1及び表2)さらに特定の添加剤配合を
施した実施例1〜4は、電子線を照射し2週間を経た後
においても、黄変せずに初期の黄色度(YI)を維持
し、黄変耐性が高いことを示している。
【0092】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、剛性や耐熱変形
性に優れると共に、低温での耐衝撃性に優れ、滅菌処理
後においても延性破壊に対する良好な耐性を示すと共に
意匠性を損ない難い良好な変色耐性を有する成形品を与
える。この成形体は、特に食品分野や医療分野における
容器や包装材として有用である。更に、他の材料と積層
または接着した複合成形体は耐久性に優れる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月13日(2001.12.
13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】CFC−FT−IRの概念図を示す。
【図2】フラクション1(40℃以下で溶出する成分)
の微分分子量分布曲線の一例を示す。
【符号の説明】 CFC−FT−IRは、クロス分別装置とフーリエ変換
型赤外吸収スペクトル分析の組合せシステムを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/51 C08K 5/51 (72)発明者 菅野 利彦 三重県四日市市東邦町1番地 日本ポリケ ム株式会社触媒開発センター内 (72)発明者 伊藤 正顕 三重県四日市市東邦町1番地 日本ポリケ ム株式会社触媒開発センター内 (72)発明者 久野 貴雄 三重県四日市市東邦町1番地 日本ポリケ ム株式会社材料開発センター内 (72)発明者 河合 浩樹 三重県四日市市東邦町1番地 日本ポリケ ム株式会社材料開発センター内 Fターム(参考) 4F071 AA15X AA20X AA75 AA84 AA88 AC12 AC15 AE05 AF14 AF45 AH04 AH05 BA01 BB03 BB04 BB05 BB06 BB07 BB08 BB09 BC01 BC04 BC07 4F073 AA01 AA09 BA08 BA09 BB01 BB03 CA01 CA21 CA41 CA42 CA45 CA66 DA08 DA09 GA11 4J002 BP021 ES007 EU087 EU187 EW066 EW116 FD076 FD087 GB00 GB01 GC00 GG00 GG01 GG02 4J026 HA04 HA27 HB03 HB04 HB27 HE01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)メタロセン触媒を用いて、プロピレ
    ン重合体成分(PP)を製造する前段工程及びプロピレ
    ン−エチレン共重合体成分(EP)を製造する後段工程
    によって得られ、下記の要件(1)〜(6)を満たすプ
    ロピレン系ブロック共重合体100重量部に対して、
    (b)リン系酸化防止剤を0.01〜1重量部、(c)
    ヒンダードアミン系耐候剤及び/または飽和ジアルキル
    ヒドロキシルアミン系化合物を0.005〜1重量部含
    有してなることを特徴とするプロピレン系ブロック共重
    合体組成物。 (1)メルトフローレート(MFR)が、0.1〜15
    0g/10分である。 (2)100℃のオルトジクロルベンゼンに不溶、かつ
    140℃のオルトジクロルベンゼンに可溶な成分のプロ
    ピレン含有量が、99.5重量%以上である。 (3)プロピレン系ブロック共重合体中のプロピレン−
    エチレン共重合体成分(EP)の含有量が、5〜50重
    量%である。 (4)EPのエチレン含有量(G)が、10〜90重量
    %である。 (5)EPのエチレン含有量(G)と、EPのうち結晶
    性を持たない成分のエチレン含有量(E)との間に、関
    係式(I)が成り立つ。 G≧E≧−4.5×10-3×G2 + 1.3×G − 7.0 (I) (6)当該ブロック共重合体の融点が157℃以上であ
    る。
  2. 【請求項2】射出成形品、射出圧縮成形品、中空成形
    品、及び押出成形品からなる群から選ばれる成形品であ
    って、請求項1に記載のプロピレン系樹脂組成物により
    構成されていることを特徴とするプロピレン系樹脂成形
    品。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の成形品を、放射線、高エ
    ネルギー光、高温蒸気または反応性気体により処理をし
    てなる滅菌処理成形品。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の成形品を、放射線、高エ
    ネルギー光、高温蒸気または反応性気体により処理をし
    てなる接着性成形品。
JP2001345077A 2001-11-09 2001-11-09 プロピレン系樹脂組成物 Pending JP2003147156A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001345077A JP2003147156A (ja) 2001-11-09 2001-11-09 プロピレン系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001345077A JP2003147156A (ja) 2001-11-09 2001-11-09 プロピレン系樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003147156A true JP2003147156A (ja) 2003-05-21

Family

ID=19158484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001345077A Pending JP2003147156A (ja) 2001-11-09 2001-11-09 プロピレン系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003147156A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006307122A (ja) * 2005-04-29 2006-11-09 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン系二軸延伸ブロー成形体
JP2006306476A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン系医療用ブロー容器
JP2008156562A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Japan Polypropylene Corp プロピレン−エチレンブロック共重合体
JP2009002892A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Japan Polypropylene Corp ポリオレフィンの結晶性分布分析装置および方法
KR101115685B1 (ko) 2006-11-28 2012-02-15 주식회사 엘지화학 사출 성형용 투명 abs계 열가소성 수지 조성물
JP2017031274A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 日本ポリプロ株式会社 放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤
US20180118431A1 (en) * 2015-12-25 2018-05-03 Aronkasei Co., Ltd. Food container and method for manufacturing same
JP2018100338A (ja) * 2016-12-20 2018-06-28 日本ポリプロ株式会社 放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤
JP2018111789A (ja) * 2017-01-13 2018-07-19 日本ポリプロ株式会社 放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006306476A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン系医療用ブロー容器
JP4705703B2 (ja) * 2005-04-28 2011-06-22 日本ポリプロ株式会社 ポリプロピレン系医療用ブロー容器
JP2006307122A (ja) * 2005-04-29 2006-11-09 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン系二軸延伸ブロー成形体
KR101115685B1 (ko) 2006-11-28 2012-02-15 주식회사 엘지화학 사출 성형용 투명 abs계 열가소성 수지 조성물
JP2008156562A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Japan Polypropylene Corp プロピレン−エチレンブロック共重合体
JP2009002892A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Japan Polypropylene Corp ポリオレフィンの結晶性分布分析装置および方法
JP2017031274A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 日本ポリプロ株式会社 放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤
US20180118431A1 (en) * 2015-12-25 2018-05-03 Aronkasei Co., Ltd. Food container and method for manufacturing same
US11046489B2 (en) * 2015-12-25 2021-06-29 Iwasaki Industry Inc. Food container and method for manufacturing same
JP2018100338A (ja) * 2016-12-20 2018-06-28 日本ポリプロ株式会社 放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤
JP2018111789A (ja) * 2017-01-13 2018-07-19 日本ポリプロ株式会社 放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1454931B1 (en) Propylene block copolymer
CN105358586A (zh) 环丙基取代的茂金属催化剂
JP2010121119A (ja) プロピレン系樹脂組成物およびその成形品
JP5140625B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた食品容器、医療部材
JP3948937B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物
JP5124517B2 (ja) ポリプロピレン系ブロー成形体
JP5256102B2 (ja) ポリプロピレン系射出ブロー成形体
JP2003147156A (ja) プロピレン系樹脂組成物
JP5286147B2 (ja) ポリプロピレン系深絞り成形体
JP4705698B2 (ja) プロピレン系ブロック共重合体
JP4705699B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物
JP3948936B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物
JP7480871B2 (ja) 分岐状ポリプロピレン系重合体
JP4705700B2 (ja) プロピレン系ブロック共重合体
JP6213179B2 (ja) 押出しラミネート用ポリプロピレン系樹脂組成物および積層体
JP2009299024A (ja) プロピレン系複合樹脂組成物およびそれを用いた押出成形体
JP5572502B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物を用いた成形品
JP5201944B2 (ja) 熱可塑性樹脂重合粒子
JP2005220235A (ja) プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体の製造方法
JP5559954B2 (ja) プロピレン系共重合体、その製造方法及び成形体
JP2004210863A (ja) シート成形用プロピレン系樹脂組成物及びそれを用いて構成されるシート
JP5696014B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物及び光拡散性シート
JP5201943B2 (ja) 熱可塑性樹脂重合粒子
JP4889626B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂自消性組成物及びそれからなる成形体
JP5315114B2 (ja) プロピレン系重合体の製造方法及びその方法により製造されるプロピレン系重合体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040802

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060525

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060525

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070813

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070813

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20071017

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080314

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100628