JP2003146230A - 舵取装置 - Google Patents

舵取装置

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JP2003146230A
JP2003146230A JP2001346359A JP2001346359A JP2003146230A JP 2003146230 A JP2003146230 A JP 2003146230A JP 2001346359 A JP2001346359 A JP 2001346359A JP 2001346359 A JP2001346359 A JP 2001346359A JP 2003146230 A JP2003146230 A JP 2003146230A
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shaft
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pinion
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JP2001346359A
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Hideji Kimura
秀司 木村
Tomoyasu Kada
友保 嘉田
Masaya Segawa
雅也 瀬川
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 舵取に異常が生じた場合においても舵取りが
困難となることを未然に防止し得る分離型の舵取装置を
提供する。 【解決手段】 ステアリングホイールに連結された回転
軸30と、舵取機構1に連結されたピニオン軸40と、
回転軸30又はピニオン軸40の一方に支持された連結
部材50と、回転軸30又はピニオン軸40の他方に設
けられ、連結部材50を保持する保持手段40gとを備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転者の操作に応
じて舵取用の車輪を操向させるための自動車の舵取装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の舵取りは、車室の内部に配され
た操舵手段の操作(一般的にはステアリングホイールの
回転操作)を、舵取り用の車輪(一般的には前輪)の操
向のために車室の外部に配された舵取機構に伝えて行わ
れる。
【0003】自動車用の舵取機構としては、ボールねじ
式、ラック・ピニオン式等の種々の形式のものが実用化
されており、ステアリングホイールの回転操作に応じた
舵取りを行わせる構成となっている。
【0004】また、操舵手段としてのステアリングホイ
ールを舵取機構と機械的に連結せずに配する一方、舵取
機構の中途に操舵用のアクチュエータを配し、このアク
チュエータを、前記操舵手段の操作方向及び操作量の検
出結果に基づいて動作させ、舵取機構に操舵力を加え
て、前記操舵手段の操作に応じた舵取りを行わせる構成
とした分離型の舵取装置が提案されている。
【0005】以上の如き分離型の舵取装置は、操舵手段
の操作量と操舵アクチュエータの動作量との対応関係が
機械的な制約を受けずに設定できることから、車速の高
低、旋回程度、加減速の有無等、自動車の走行状態に応
じた操舵特性の変更に柔軟に対応できる。
【0006】更には、ITS(Intelligent Transport
Systems)、AHS(Automated Highway Systems )
等、近年その開発が進められている自動運転システムへ
の対応が容易であるという利点を有する等、従来の舵取
装置において実現不能な多くの利点を有しており、自動
車技術の発展のために有用なものとして注目されてい
る。
【0007】なお、舵取機構に操舵力を加える操舵アク
チュエータとしては、走行状態に応じた操舵特性の変更
制御の容易性を考慮して、一般的に、電動モータ(操舵
モータ)が用いられている。また、舵取機構から切り離
された操舵手段には、モータ及びギア機構を備えてなる
反力付与手段を付設し、操舵手段に適度の反力を加える
ことにより、該操舵手段と舵取機構とが機械的に連結さ
れたかの如き感覚での舵取操作を行わせ得るようにして
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上の如く構成された
分離型の舵取装置は、舵取機構に付設された操舵モータ
の出力のみによって舵取が行われる。従って、分離型の
舵取装置において操舵モータ又は操舵モータの制御回路
等が故障した場合には、舵取りが困難となる虞れがあっ
た。
【0009】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、操舵モータが故障する等して舵取に異常が生じ
た場合においても舵取りが困難となることを未然に防止
し得る分離型の舵取装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る舵取装置
は、操舵手段と、該操舵手段と機械的に連結されていな
い舵取機構と、前記操舵手段の操舵角を検出し、検出し
た操舵角に応じて前記舵取機構の舵角を制御する制御手
段とを備えた舵取装置において、前記操舵手段に連結さ
れた第1軸と、前記舵取機構に連結された第2軸と、前
記第1軸又は第2軸の一方に、他方の軸側へ移動できる
ように支持された連結部材と、前記第1軸又は第2軸の
他方に設けられ、前記連結部材を保持する保持手段とを
備え、前記他方の軸側へ移動した前記連結部材を前記保
持手段で保持し、前記第1軸及び第2軸を連結すべくな
してあることを特徴とする。
【0011】このような舵取装置は、他方の軸側へ移動
した連結部材は、保持手段により保持される。連結部材
が保持手段に保持されたとき、第1軸と第2軸とが連結
された状態となり、操舵手段に加えられた操作が第1軸
及び第2軸を介して舵取機構に伝達される。そのため、
操舵手段が舵取機構と機械的に連結された一般的な舵取
装置と同様に舵取を行うことができる。
【0012】第2発明に係る舵取装置は、第1発明にお
いて、前記舵角の制御の異常を検出する異常検出手段
と、異常が検出された場合、前記連結部材を前記他方の
軸側へ移動する手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】このような舵取装置は、異常検出手段によ
り舵取の異常を検出した場合、移動する手段により連結
部材を保持手段に移動して保持させ、第1軸と第2軸と
を連結する。舵取機構の操舵モータの故障等により舵取
に異常が生じた場合でも、操舵手段と舵取機構とを連結
して操舵を続行することができる。連結部材の移動は、
機械的な押動による移動は勿論、バネ等の弾性体の弾性
力又は電磁石等による磁力を用いて移動することもでき
る。
【0014】第3発明に係る舵取装置は、第2発明にお
いて、前記舵角は、前記舵取機構に取付けられた電動モ
ータにより増減されており、前記異常検出手段は、前記
電動モータの異常を検出すべくなしてあることを特徴と
する。
【0015】このような舵取装置は、電動モータの異常
を検出することにより、舵取の制御の異常を検出するこ
とができる。電動モータの異常は、電動モータ自身の故
障、電動モータを制御する制御回路の故障等を含む。例
えば、操舵軸と該操舵軸のハウジングとの相対摺動位置
に基づいて舵角を検出する舵角センサの出力信号の異
常、操舵モータの回転位置を検出するロータリエンコー
ダの出力信号の異常を検出することができる。
【0016】第4発明に係る舵取装置は、第1〜第3発
明のいずれかにおいて、前記第1軸又は第2軸の一方
は、他方の軸側へ前記連結部材が移動するように誘導す
るガイド手段を備えることを特徴とする。
【0017】このような舵取装置は、連結部材が移動す
るとき、ガイド手段によって保持手段へ誘導することが
できる。保持手段へ連結部材を誘導することにより、連
結部材は保持手段で保持され、第1軸と第2軸とを連結
することができる。
【0018】第5発明に係る舵取装置は、操舵手段と、
該操舵手段と機械的に連結されていない舵取機構と、前
記操舵手段の操舵角を検出し、検出した操舵角に応じて
前記舵取機構の舵角を制御する制御手段とを備えた舵取
装置において、前記操舵手段に連結された第1軸と、前
記舵取機構に連結された第2軸と、挿入されたキーの操
作に応じて前記第1軸及び第2軸側へ移動する連結部材
を有するキーシリンダと、前記第1軸及び第2軸に設け
られ、前記連結部材を保持する保持手段とを備え、移動
した前記連結部材を前記保持手段で保持し、前記第1軸
及び第2軸を連結すべくなしてあることを特徴とする。
【0019】このような舵取装置は、キーシリンダに挿
入されたキーへの操作によって移動した連結部材を保持
手段で保持することができる。連結部材が保持手段に保
持されたとき、第1軸と第2軸とが連結された状態とな
り、操舵手段の操作が第1軸及び第2軸を介して舵取機
構に伝達される。そのため、操舵手段が舵取機構と機械
的に連結された一般的な舵取装置と同様に舵取を行うこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて具体的に説明する。本発明に係る舵
取装置の一構成例を図1に示す。この舵取装置は、図示
しない車体の左右に配された一対の車輪10,10に操
舵動作を行わせるための舵取機構1と、舵取機構1から
切り離して配された操舵手段であるステアリングホイー
ル2と、舵取機構1の中途に配した操舵モータ5を駆動
制御する舵角増減部8aと、マイクロプロセッサを用い
てなる制御手段である制御部4とを備え、ステアリング
ホイール2の操作(操舵角)を制御部4で検出し、操舵
角に応じて操舵モータ5を駆動し、舵取機構1を作動さ
せる構成となっている。
【0021】舵取機構1は、公知のように、車体の左右
方向に延設されて軸長方向に摺動する操舵軸11の両端
部と、車輪10,10を支持するナックルアーム12,
12とを、各別のタイロッド13,13により連結し、
操舵軸11の両方向への摺動によりタイロッド13,1
3を介してナックルアーム12,12を押し引きし、車
輪10,10を左右に操向させるものである。
【0022】この操向は、操舵軸11の中途部に同軸的
に構成された操舵モータ5の回転を、適宜の運動変換機
構により操舵軸11の摺動に変換して行われる。例えば
操舵軸11は、操舵軸ハウジング14との間に介装され
た図示しない回転拘束手段により軸回りの回転を拘束さ
れており、操舵モータ5の回転は、操舵軸11の軸長方
向の摺動に変換され、操舵モータ5の回転に応じた操舵
が行われる。
【0023】このように操舵される車輪10,10の舵
角は、操舵モータ5の一側の操舵軸ハウジング14と操
舵軸11との相対摺動位置を媒介として、舵角センサ1
6により検出されるようになしてある。舵角センサ16
の出力は、操舵モータ5の回転位置を検出するロータリ
エンコーダ15の出力と共に、制御部4に与えられる。
【0024】タイロッド13,13には、車輪10,1
0が路面から受ける路面反力により加わる軸力を検出す
る軸力センサ9,9が付設され、軸力センサ9,9の各
出力は、制御部4に与えられる。ロータリエンコーダ1
5からの入力は、操舵モータ5が所望の回転位置に達し
たか否かを調べるためのフィードバック信号として用い
られる。
【0025】操舵軸ハウジング14と交叉するピニオン
ハウジング38の内部には、ピニオン軸40(第2軸)
が支承されている。ピニオン軸40は、操舵軸ハウジン
グ14との交叉部において、操舵軸11の対応部分に形
成されたラック歯(図示していない)に噛合するピニオ
ン(図示していない)を一体的に備えており、ピニオン
軸40の回転は、ピニオンとラック歯との噛合により、
操舵軸11の軸長方向の摺動に変換されるようになして
ある。ピニオン軸40が回転した場合、これと一体形成
されたピニオンが回転し、この回転が操舵軸11の軸長
方向の摺動に変換され、舵取りを行うことができる。
【0026】ステアリングホイール2は、回転軸30
(第1軸)の一側の突出端に同軸的に固定されており、
他側の突出端は、ピニオン軸40と連結することが可能
な構成になっている。ステアリングホイール2の操作量
(操舵角)は、操舵角検出手段であるロータリエンコー
ダ33により、操作方向を含めて検出される。この検出
結果は、制御部4に与えられる。
【0027】回転軸30とピニオン軸40との連結可能
部分の一例を図2(a)、(b)に示す。回転軸30及
びピニオン軸40は円筒形状をしており、ピニオン軸4
0の外径は回転軸30の内径よりも小さく、ピニオン軸
40の先端部が回転軸30に挿入されている。
【0028】回転軸30の端部近くの側面には、対向す
る2つの溝30gが設けられている。溝30gは、回転
軸30の軸方向に沿って設けられ、2つの溝30gの間
には、T字型の連結部材50がスライド自在に支持され
ている。連結部材50は、2つの溝30gに両端部が挿
入される部材50aと、該部材50aの中心部に垂直に
設けられた部材50bとを含む。該部材50bは、回転
軸30内側の支持部材54及びソレノイド56の貫通孔
にバネ52を挟んで挿入されている。支持部材54は回
転軸30内面に固定され、ソレノイド56は支持部材5
4に固定されている。ソレノイド56は、制御部4と接
続され、制御部4から電流が供給されている間は、連結
部材50を引き付ける。
【0029】ピニオン軸40の端部には、対向する2つ
の溝40gが設けられている。溝40gは、ピニオン軸
40の軸方向に設けられ、2つの溝40gに、連結部材
50(部材50a)を挿入することができる。溝30g
は、連結部材50を移動可能に支持する手段、および連
結部材50の移動を誘導する手段として動作する。溝4
0gは、連結部材50を保持する手段として動作する。
バネ52は、連結部材50をピニオン軸40側へ移動す
る手段として動作する。
【0030】ソレノイド56が作動していない場合は、
図2(a),(b)に示すように、連結部材50はバネ
52の弾性力によりピニオン軸40側に移動し、ピニオ
ン軸40の溝40gに挿入される。このとき、回転軸3
0及びピニオン軸40は連結された状態になる。
【0031】ソレノイド56が作動している場合は、図
3(a),(b)に示すように、連結部材50はソレノ
イド56側に移動し、ピニオン軸40から離れる。この
とき、回転軸30及びピニオン軸40は、互いに無関係
に回転することができる。
【0032】図1に示した舵取装置は、ステアリングホ
イール2に反力を付与する電動モータ3と、マイクロプ
ロセッサを用いてなり電動モータ3を駆動制御する反力
増減部7とを備える。電動モータ3は、回転軸30のハ
ウジングに固定して取り付けてあり、その回転運動は、
電磁クラッチ3aを介して、また、ウォームギヤ機構3
bによりその回転方向が変換されて、回転軸30に伝え
られる。電動モータ3に流れる電流は、電流センサ7a
により検出され、制御部4に与えられる。
【0033】電動モータ3は、制御部4から与えられる
反力指示信号(モータ目標電圧信号)に応じた反力増減
部7からの通電により正逆両方向に駆動され、ステアリ
ングホイール2(回転軸30)の操作方向と逆方向の力
(反力)を付与する動作をなす。従って、ステアリング
ホイール2の回転操作には、電動モータ3が発生する反
力に抗する操舵トルクを加える必要があり、このように
してステアリングホイール2に加えられる操舵トルク
は、トルクセンサ32により検出される。トルクセンサ
32の出力は、制御部4に与えられる。
【0034】また、舵取装置は、回転操作の停止時に弾
性により回転軸30を回転させて、ステアリングホイー
ル2を所定の中立位置に復帰させる中立位置復帰手段
(図示していない)を有する。この中立位置復帰手段
は、機械的に切り離された舵取機構1側にて生じる車輪
10,10の直進方向への復帰動作に応じて、ステアリ
ングホイール2を中立位置に戻す。
【0035】制御部4には、舵取機構1側にて実際に生
じている操舵の状態が、ロータリエンコーダ15及び舵
角センサ16からの入力として与えられ、また操舵手段
としてのステアリングホイール2の操作の状態が、トル
クセンサ32及びロータリエンコーダ33からの入力と
して夫々与えられており、これらに加えて制御部4に
は、車両の走行速度を検出する車速センサ6の出力が与
えられている。車速センサ6の出力は、反力増減部7に
も与えられる。
【0036】一方、制御部4の出力は、前述したよう
に、ステアリングホイール2に反力を付与するための反
力増減部7と、舵取機構1に操舵動作を行わせるための
舵角増減部8aとに与えられており、反力増減部7及び
舵角増減部8aは、制御部4からの指示信号に応じて各
別の制御動作を行うようになしてある。
【0037】また、制御部4は、舵取の制御の異常を検
出する手段として動作する。例えば、舵角センサ16の
出力値及び/又はロータリエンコーダ15の出力値から
操舵モータ5の異常を検出すること等が可能である。制
御部4は、異常が検出されていない場合はソレノイド5
6を作動させ(図3(a),(b))、異常が検出され
た場合は作動を停止させて、連結部材50を移動させる
(図2(a),(b))。制御部4が故障した場合も、
ソレノイド56への電流供給が停止され、連結部材50
は移動する(図2(a),(b))。
【0038】次に、本発明に係る舵取装置を用いた舵取
について説明する。制御部4は、ロータリエンコーダ3
3からの入力によりステアリングホイール2の操作方向
を含めた操舵角を検出し、舵取機構1に付設された舵角
センサ16の入力より認識される舵角との偏差を求め
る。制御部4は、車速センサ6からの入力として与えら
れる車速の遅速に応じて、求めた偏差を補正して目標舵
角を求め、この目標舵角が得られるまで操舵モータ5を
駆動する。
【0039】また、制御部4は、ステアリングホイール
2に付与すべき反力を、例えば、車速センサ6からの入
力として与えられる車速の高低に応じて決定する。制御
部4は、トルクセンサ32及び電流センサ7aからの入
力をフィードバック信号として、反力を発生させるべく
反力増減部7に反力指示信号を与える。
【0040】制御部4が舵取の異常を検出していない場
合、制御部4から供給された電流によりソレノイド56
は作動しており、図3(a),(b)に示すように、連
結部材50がピニオン軸40から離れた状態になってい
る。このとき、回転軸30及びピニオン軸40は、互い
に無関係に回転することができる。
【0041】制御部4が異常を検出した場合は、制御部
4によりソレノイド56の作動は停止され、図2
(a),(b)に示すように、連結部材50がバネ52
の弾性により溝30gに沿ってピニオン軸40側へ移動
し、連結部材50はピニオン軸40の溝40gに挿入さ
れて保持される。このとき、回転軸30及びピニオン軸
40は連結されており、ステアリングホイール2の回転
がピニオン軸40へ伝達される。ピニオン軸40の回転
は、ピニオンハウジング38内のピニオンの回転によ
り、操舵軸11の軸長方向の摺動に変換され、舵取りを
行うことができる。
【0042】回転軸30とピニオン軸40とを連結する
場合は、操舵の負荷が減少するように、制御部4により
電動モータ3の反力付加を停止させる又は電動モータ3
を回転軸30から切離すことができる。
【0043】上述した実施の形態では、回転軸30側に
連結部材50及びソレノイド56を設けたが、ピニオン
軸40側に連結部材50及びソレノイド56を設けるこ
ともできる。すなわち、図2(a)、(b)の符号30
をピニオン軸とし、符号40を回転軸とすることもでき
る。
【0044】また、操舵モータは、ピニオン軸40部分
に設けることもできる。例えば図4に示すように、ピニ
オンハウジング38の一部を大径化して形成されたギヤ
室39の内部において、ウォームホイール(図示してい
ない)がピニオン軸40と同軸的に嵌着固定され、該ウ
ォームホイールには、その外周の適宜位置に、ギヤ室3
9の内部に枢支されたウォーム(図示していない)を噛
合させる。操舵モータ37は、ギヤ室39の外側に固定
されており、ギヤ室39内に進入させた出力軸(図示し
ていない)の先端は、前記ウォームの基端部に同軸的に
連結される。
【0045】以上の構成により操舵モータ37が回転し
た場合、ウォームがその軸回りに回転し、この回転がウ
ォームホイールを介してピニオン軸40に伝達されて、
これと一体形成されたピニオンが回転し、この回転が操
舵軸11の軸長方向の摺動に変換される。このようにし
て操舵モータ37の回転に応じた舵取りを行うこともで
きる。
【0046】また、連結部材は、回転軸30又はピニオ
ン軸40に設ける必要はなく、さらに移動方向も任意で
ある。例えば図5(a)〜(c)及び図6に示すよう
に、回転軸30の先端部をピニオン軸40に挿入し、連
結部材50をピニオン軸40の軸方向と垂直な方向から
挿入することもできる。
【0047】回転軸30の端部近くの側面には、対向す
る2つの溝30h,30iが設けられている。ピニオン
軸40の端部近くの側面には、対向する2つの溝40h
が設けられている。溝30h,30iは回転軸30の軸
方向に沿って設けられ、2つの溝40hはピニオン軸4
0の軸方向に沿って設けられ、溝30h,30i,40
hに連結部材50を挿入することができる。溝30h,
30i,40hは、連結部材50を保持する手段として
動作する。
【0048】連結部材50は、十字形状をしており、長
軸50cと長軸50cの先端側にずれた短軸50dとを
含む。溝30h,40hの長さは、連結部材50の短軸
50dの長さよりも若干長く、溝30iの長さは連結部
材50の長軸50cの、回転軸30の軸方向の寸法より
も若干長い。そのため、図5(a)に示すように、連結
部材50を溝30hから溝30iに挿入した場合、短軸
50d部分は溝30iを通過できない。図示していない
バネ等の弾性力により連結部材50を溝30i側へ移動
させた場合、短軸50dが回転軸30内面に接触した状
態で連結部材50は保持される。
【0049】図6に示すように、連結部材50がピニオ
ン軸40から離れている場合、回転軸30及びピニオン
軸40は、互いに無関係に回転することができる。図5
(a)に示すように、連結部材50をピニオン軸40及
び回転軸30側に移動して溝40h,30hから挿入し
た場合、連結部材50は溝30h,30i,40hに保
持され、回転軸30及びピニオン軸40は連結された状
態になる。
【0050】連結部材50は、例えばキーシリンダに備
えることができる。例えば、図7に示すように、回転軸
30及びピニオン軸40のハウジング54にキーシリン
ダ58を設け、キーシリンダ58に挿入したキーを操作
することにより、連結部材50を回転軸30及びピニオ
ン軸40側へ移動させることができる。
【0051】停車時及び正常時におけるキーシリンダ5
8へのキーの抜き差しにおいては、連結部材50による
回転軸30及びピニオン軸40の連結は行われないよう
に構成する。舵取の異常が検出された場合、緊急ボタン
を押しながらキーを回転させることにより、通常時より
も更にキーが回転し、連結部材50左方の溝40hまで
移動し、回転軸30とピニオン軸40とを連結するよう
に構成する。
【0052】上述した実施の形態では、長軸50cの、
回転軸30の軸方向の寸法より若干長い溝30iを回転
軸30側に設けたが、ピニオン軸40側に設けることも
勿論可能である。
【発明の効果】
【0053】第1又は第4発明に係る舵取装置は、連結
部材を保持手段へ移動して、操舵手段と舵取機構とを機
械的に連結することができる。
【0054】第2又は第3発明に係る舵取装置は、舵取
機構の操舵モータの故障等により舵取に異常が生じた場
合でも、操舵を続行することができる。
【0055】第5発明に係る舵取装置は、キーシリンダ
に挿入されたキーへの操作により、操舵手段と舵取機構
とを機械的に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る舵取装置の例を示す図である。
【図2】図1に示す舵取装置の要部拡大図であり、
(a)は(b)のII−II線切断断面図である。
【図3】図1に示す舵取装置の要部拡大図であり、
(a)は(b)のIII −III 線切断断面図である。
【図4】本発明に係る舵取装置の例を示す図である。
【図5】図4に示す舵取装置の要部拡大図であり、
(a)は(b)、(C)のV−V線切断断面図である。
【図6】図4に示す舵取装置の要部拡大図である。
【図7】図4に示す舵取装置の要部拡大図である。
【符号の説明】
4 制御部(異常検出手段) 30 回転軸(第1軸) 40 ピニオン軸(第2軸) 50 連結部材 30g 溝(ガイド手段) 40g,30h,30i,40h 溝(保持手段) 52 キーシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬川 雅也 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 3D030 DC29 DC39 DF01 3D032 CC33 CC34 DA03 DA15 DA24 EB04 EB12 EC23 EC29 3D033 CA02 CA03 CA13 CA16 CA17 CA18 CA20 CA21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵手段と、該操舵手段と機械的に連結
    されていない舵取機構と、前記操舵手段の操舵角を検出
    し、検出した操舵角に応じて前記舵取機構の舵角を制御
    する制御手段とを備えた舵取装置において、 前記操舵手段に連結された第1軸と、 前記舵取機構に連結された第2軸と、 前記第1軸又は第2軸の一方に、他方の軸側へ移動でき
    るように支持された連結部材と、 前記第1軸又は第2軸の他方に設けられ、前記連結部材
    を保持する保持手段とを備え、前記他方の軸側へ移動し
    た前記連結部材を前記保持手段で保持し、前記第1軸及
    び第2軸を連結すべくなしてあることを特徴とする舵取
    装置。
  2. 【請求項2】 前記舵角の制御の異常を検出する異常検
    出手段と、 異常が検出された場合、前記連結部材を前記他方の軸側
    へ移動する手段とを備えたことを特徴とする請求項1記
    載の舵取装置。
  3. 【請求項3】 前記舵角は、前記舵取機構に取付けられ
    た電動モータにより増減されており、 前記異常検出手段は、前記電動モータの異常を検出すべ
    くなしてあることを特徴とする請求項2記載の舵取装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1軸又は第2軸の一方は、他方の
    軸側へ前記連結部材が移動するように誘導するガイド手
    段を備えることを特徴とする請求項1〜3記載の舵取装
    置。
  5. 【請求項5】 操舵手段と、該操舵手段と機械的に連結
    されていない舵取機構と、前記操舵手段の操舵角を検出
    し、検出した操舵角に応じて前記舵取機構の舵角を制御
    する制御手段とを備えた舵取装置において、 前記操舵手段に連結された第1軸と、 前記舵取機構に連結された第2軸と、 挿入されたキーの操作に応じて前記第1軸及び第2軸側
    へ移動する連結部材を有するキーシリンダと、 前記第1軸及び第2軸に設けられ、前記連結部材を保持
    する保持手段とを備え、移動した前記連結部材を前記保
    持手段で保持し、前記第1軸及び第2軸を連結すべくな
    してあることを特徴とする舵取装置。
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